(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024119544
(43)【公開日】2024-09-03
(54)【発明の名称】媒体処理装置
(51)【国際特許分類】
G07F 1/04 20060101AFI20240827BHJP
G07F 1/02 20060101ALI20240827BHJP
G07D 11/10 20190101ALI20240827BHJP
【FI】
G07F1/04 102Z
G07F1/02 101B
G07D11/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023026526
(22)【出願日】2023-02-22
(71)【出願人】
【識別番号】000000295
【氏名又は名称】沖電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100140958
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 学
(74)【代理人】
【識別番号】100137888
【弁理士】
【氏名又は名称】大山 夏子
(74)【代理人】
【識別番号】100190942
【弁理士】
【氏名又は名称】風間 竜司
(72)【発明者】
【氏名】菊池 励
(72)【発明者】
【氏名】山岸 悟
(72)【発明者】
【氏名】田村 健一
【テーマコード(参考)】
3E141
【Fターム(参考)】
3E141AA08
3E141BA07
3E141BA12
3E141BA13
3E141FA03
3E141GA04
3E141GB03
3E141HA07
3E141HA09
3E141JA14
3E141LA01
3E141LA22
(57)【要約】
【課題】硬貨が詰まる可能性を減らす。
【解決手段】硬貨投入ユニットと、前記硬貨投入ユニットから排出された硬貨を選別するコインメックと、ガイド部材と、を有する媒体処理装置であって、前記硬貨投入ユニットは、硬貨が投入される投入部と、前記投入部に投入された前記硬貨が挟まる溝部を有する螺旋状に巻かれた構造体と、前記構造体を回転させ、前記溝部に挟まった前記硬貨を上昇させる駆動部と、前記駆動部の駆動力により所定の位置以上に上昇された前記硬貨を受け取るフラッパ部と、前記フラッパ部が受け取った硬貨を排出する硬貨排出部と、を備え、前記ガイド部材は、前記硬貨排出部から排出された硬貨を前記コインメックの硬貨投入溝に誘導する、媒体処理装置。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
硬貨投入ユニットと、前記硬貨投入ユニットから排出された硬貨を選別するコインメックと、ガイド部材と、を有する媒体処理装置であって、
前記硬貨投入ユニットは、
硬貨が投入される投入部と、
前記投入部に投入された前記硬貨が挟まる溝部を有する螺旋状に巻かれた構造体と、
前記構造体を回転させ、前記溝部に挟まった前記硬貨を上昇させる駆動部と、
前記駆動部の駆動力により所定の位置以上に上昇された前記硬貨を受け取るフラッパ部と、
前記フラッパ部が受け取った硬貨を排出する硬貨排出部と、
を備え、
前記ガイド部材は、
前記硬貨排出部から排出された硬貨を前記コインメックの硬貨投入溝に誘導する、
媒体処理装置。
【請求項2】
前記ガイド部材は、前記硬貨排出部に取り付けられる、
請求項1に記載の媒体処理装置。
【請求項3】
前記ガイド部材は、
前記硬貨の滑り方向に対して前記硬貨排出部の奥側の面に取り付けられる奥面ガイド部材を含む、
請求項2に記載の媒体処理装置。
【請求項4】
前記奥面ガイド部材は、曲げ部を有する、
請求項3に記載の媒体処理装置。
【請求項5】
前記奥面ガイド部材は、第1の曲げ部と、前記第1の曲げ部より先端側に第2の曲げ部と、を有する、
請求項4に記載の媒体処理装置。
【請求項6】
前記ガイド部材は、
前記硬貨排出部の側面に取り付けられる側面ガイド部材を含む、
請求項3に記載の媒体処理装置。
【請求項7】
前記側面ガイド部材は、
前記硬貨排出部の両側の側面に取り付けられる、
請求項6に記載の媒体処理装置。
【請求項8】
前記奥面ガイド部材および前記側面ガイド部材の各々は、前記硬貨排出部に分離して取り付けられる、
請求項6に記載の媒体処理装置。
【請求項9】
前記硬貨投入ユニットは、
前記投入部の内側にあり、前記構造体の中心軸と異なる中心軸を有するピン部、
を更に備え、
前記駆動部は、
前記構造体および前記ピン部を回転させる、
請求項1に記載の媒体処理装置。
【請求項10】
前記ガイド部材および前記硬貨排出部は、一体的に形成される、
請求項1に記載の媒体処理装置。
【請求項11】
前記ガイド部材は、弾性材料からなる、
請求項1から請求項10までのうちいずれか一項に記載の媒体処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、媒体処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、自動券売機や自動販売機等に搭載される硬貨投入口に投入される硬貨を詰まることなくコインメックへ排出する技術が開発されている。例えば、特許文献1では、コイン投入口に投入されたコインがコインシュータおよび姿勢変化部を経由した後、コインメックに排出される技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1に記載した技術では、コインシュータが直線状であるため、分離ユニットが大型化する可能性や、複雑化する可能性があった。また、大型化または複雑化した分離ユニットは、分離に際して硬貨が分離ユニット内で詰まる確率が増加し得る。
【0005】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、硬貨が詰まる可能性を減らすことが可能な、新規かつ改良された媒体処理装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、硬貨投入ユニットと、前記硬貨投入ユニットから排出された硬貨を選別するコインメックと、ガイド部材と、を有する媒体処理装置であって、前記硬貨投入ユニットは、硬貨が投入される投入部と、前記投入部に投入された前記硬貨が挟まる溝部を有する螺旋状に巻かれた構造体と、前記構造体を回転させ、前記溝部に挟まった前記硬貨を上昇させる駆動部と、前記駆動部の駆動力により所定の位置以上に上昇された前記硬貨を受け取るフラッパ部と、前記フラッパ部が受け取った硬貨を排出する硬貨排出部と、を備え、前記ガイド部材は、前記硬貨排出部から排出された硬貨を前記コインメックの硬貨投入溝に誘導する、媒体処理装置が提供される。
【0007】
前記ガイド部材は、前記硬貨排出部に取り付けられてもよい。
【0008】
前記ガイド部材は、前記硬貨の滑り方向に対して前記硬貨排出部の奥側の面に取り付けられる奥面ガイド部材を含んでもよい。
【0009】
前記奥面ガイド部材は、曲げ部を有してもよい。
【0010】
前記奥面ガイド部材は、第1の曲げ部と、前記第1の曲げ部より先端側に第2の曲げ部と、を有してもよい。
【0011】
前記ガイド部材は、前記硬貨排出部の側面に取り付けられる側面ガイド部材を含んでもよい。
【0012】
前記側面ガイド部材は、前記硬貨排出部の両側の側面に取り付けられてもよい。
【0013】
前記奥面ガイド部材および前記側面ガイド部材の各々は、前記硬貨排出部に分離して取り付けられてもよい。
【0014】
前記硬貨投入ユニットは、前記投入部の内側にあり、前記構造体の中心軸と異なる中心軸を有するピン部、を更に備え、前記駆動部は、前記構造体および前記ピン部を回転させてもよい。
【0015】
前記ガイド部材および前記硬貨排出部は、一体的に形成されてもよい。
【0016】
前記ガイド部材は、弾性材料からなってもよい。
【発明の効果】
【0017】
以上説明したように本発明によれば、硬貨が詰まる可能性を減らすことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本実施形態に係る媒体処理装置1000の概要を説明するための説明図である。
【
図2】本実施形態に係る一括投入ユニット1の概要を説明するための説明図である。
【
図3】本実施形態に係るユニット本体5の正面概略図を示す図である。
【
図4】ばねユニット20の構成の一例を説明するための説明図である。
【
図5】
図3に示したA-A線でユニット本体5を切断して得られるユニット本体5の断面概略図である。
【
図6】ユニット本体5により硬貨Cが1枚ずつ分離される流れの一例を説明するための説明図である。
【
図7】比較例によるユニット本体100の硬貨排出部160から硬貨選別部150に硬貨Cが排出される際に生じ得る課題の一例を説明するための説明図である。
【
図8】比較例によるユニット本体100の硬貨排出部160から硬貨選別部150に硬貨Cが排出される際に生じ得る課題の一例を説明するための説明図である。
【
図9】本実施形態に係るユニット本体5の詳細を説明するための説明図である。
【
図10】本実施形態に係るユニット本体5の硬貨排出部60から硬貨選別部150に硬貨が投入されるまでの流れを説明するための説明図である。
【
図11】本実施形態に係るユニット本体5の硬貨排出部60から硬貨選別部150に硬貨が投入されるまでの流れを説明するための説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0020】
<<1.媒体処理装置1000の概要>>
本発明の一実施形態は、硬貨が詰まる可能性を減らすことを可能とする媒体処理装置に関する。まず、
図1を参照し、本実施形態に係る媒体処理装置の概要を説明する。
【0021】
図1は、本実施形態に係る媒体処理装置1000の概要を説明するための説明図である。本実施形態に係る媒体処理装置1000は、硬貨等の媒体を処理する装置である。
【0022】
本実施形態に係る媒体処理装置1000は、小売店等において設置される釣銭機であってもよい。ここでの釣銭機とは、小売店等において顧客により操作されるセミセルフ釣銭機であってもよいし、セルフ釣銭機であってもよい。但し、本実施形態に係る媒体処理装置1000は、釣銭機に限定されない。
【0023】
例えば、媒体処理装置1000は、例えばスーパーマーケットまたはコンビニエンスストアのような小売店舗の精算所(いわゆるレジ)において、顧客が購入したい商品を精算する際にレジ係員により操作される精算機であってもよい。
【0024】
また、媒体処理装置1000は、現金自動預払機(ATM:Automatic Teller Machine)であってもよい。この場合、媒体処理装置1000は、例えば金融機関等に設置され、顧客との間で行われる入金処理または出金処理等の現金に関する取引において用いられる。
【0025】
また、媒体処理装置1000は、例えば、自動券売機または自動販売機などの各種媒体を処理する装置であってもよい。
【0026】
本実施形態に係る媒体処理装置1000は、
図1に示すように、表示部200と、一括投入ユニット1と、硬貨返却ボタン300と、硬貨返却ユニット400と、を有する。
【0027】
(表示部200)
本実施形態に係る表示部200は、各種取引に関する画面を表示する。例えば、表示部200は、
図1に示すような請求金額を表示する。媒体処理装置1000の利用者は、
図1に示すような表示部200の画面を確認することで、後述する一括投入ユニット1に投入する硬貨の種別および枚数を判断し得る。
【0028】
(一括投入ユニット1)
本実施形態に係る一括投入ユニット1は、硬貨を投入するユニットである。詳細は後述するが、一括投入ユニット1は、硬貨を投入する投入口10(
図3)を有する。また、一括投入ユニット1は、利用者により投入された複数の硬貨を一時的に滞留させるための受け皿である硬貨投入皿3(
図2)を有してもよい。硬貨投入皿3(
図2)に滞留した硬貨は、投入口10(
図3)を介して媒体処理装置1000の内部に投入され得る。
【0029】
例えば、一括投入ユニット1の硬貨投入皿3(
図2)には、利用者により複数の硬貨が投入され得る。また、一括投入ユニット1の硬貨投入皿3(
図2)には、利用者により異なる金種の複数の硬貨Cが投入され得る。
【0030】
ここで、異なる金種の硬貨は、例えば、100円硬貨、1円硬貨、5円硬貨、10円硬貨、50円硬貨、または500円硬貨などの日本国内で流通する各種硬貨を含む。また、異なる金種の硬貨は、1セント硬貨等の他の国(即ち、日本国外)で流通する各種硬貨を含んでもよい。
【0031】
(硬貨返却ボタン300)
本実施形態に係る硬貨返却ボタン300は、利用者により投入口10(
図3)に投入された硬貨を返却させる際に利用されるボタンである。硬貨返却ボタン300は、機械的に硬貨返却ユニット400に硬貨を返却させるボタンであってもよいし、電気的に硬貨返却ユニット400に硬貨を返却させるボタンであってもよい。
【0032】
(硬貨返却ユニット400)
本実施形態に係る硬貨返却ユニット400は、硬貨を返却するユニットである。硬貨返却ユニット400は、例えば、料金精算に際して生じたお釣りを返却する。具体的には、請求金額が400円である際に、利用者が500円を一括投入ユニット1に投入すると、硬貨返却ユニット400からは100円分の硬貨がお釣りとして返却される。
【0033】
また、硬貨返却ユニット400は、硬貨返却ボタン300が利用者により押下されることで、当該利用者が一括投入ユニット1に投入した硬貨が返却される。具体的には、利用者が300円を一括投入ユニット1に投入した後、更に硬貨返却ボタン300を押下すると、硬貨返却ユニット400からは300円分の硬貨が返却される。
【0034】
以上、本実施形態に係る媒体処理装置1000が有する機能構成の一例を説明したが、本実施形態に係る媒体処理装置1000が有する機能構成は係る例に限定されない。例えば、本実施形態に係る媒体処理装置1000は、紙幣およびカード類等の各種媒体を投入する構成を有していてもよいし、紙幣およびカード類等の各種媒体を返却する構成を有していてもよいし、領収書等の証明書が排出される構成を有していてもよい。
【0035】
続いて、
図2を参照し、本実施形態に係る一括投入ユニット1の概要を説明する。
【0036】
<<2.一括投入ユニット1の詳細>>
<2.1.一括投入ユニット1の概要>
図2は、本実施形態に係る一括投入ユニット1の概要を説明するための説明図である。本実施形態に係る一括投入ユニット1は、硬貨投入ユニットの一例であり、利用者により複数の硬貨が投入された際に、硬貨を一枚ずつ分離して排出する装置である。
図2では、一括投入ユニット1を正面から図示している。
【0037】
例えば、一括投入ユニット1に投入された硬貨Cは、ユニット本体5内部の経路Lを経由し、ユニット本体5から硬貨選別部150(「コインメック」とも言う。)に排出される。そして、硬貨選別部150は、一括投入ユニット1から投入された硬貨を選別する。例えば、硬貨選別部150は、一括投入ユニット1から投入された硬貨の総数をカウントする処理を実行する。
【0038】
また、一括投入ユニット1は、
図2に示すように、硬貨投入皿3と、ユニット本体5と、を有する。
【0039】
(硬貨投入皿3)
本実施形態に係る硬貨投入皿3は、利用者により複数の硬貨Cが投入され、一時的に滞留させるための受け皿である。例えば、硬貨投入皿3には、利用者により複数の硬貨Cが投入される。また、硬貨投入皿3には、利用者により異なる金種の複数の硬貨Cが投入され得る。
【0040】
(ユニット本体5)
本実施形態に係るユニット本体5は、硬貨投入皿3に投入された複数の硬貨Cを1枚ずつ分離して排出する本体部である。
【0041】
以上、本実施形態に係る一括投入ユニット1の概要を説明した。続いて、
図3を参照し、ユニット本体5の構成と、ユニット本体5により1枚ずつ分離される硬貨の流れを説明する。
【0042】
<2.2.ユニット本体5の構成>
図3は、本実施形態に係るユニット本体5の正面概略図を示す図である。
図3におけるユニット本体5の正面概略図とは、ユニット本体5に投入された硬貨Cが通過する経路Lの周辺断面の概略図である。なお、
図3に示す硬貨Cの大きさは、説明の便宜上、実際の硬貨の大きさより大きく図示されている。
【0043】
本実施形態に係るユニット本体5は、
図3に示すように、投入口10と、ばねユニット20と、フラッパ部30と、歯車40と、傾斜部50と、硬貨排出部60と、を有する。
【0044】
(投入口10)
本実施形態に係る投入口10は、硬貨Cが投入される投入部の一例である。例えば、硬貨Cは、硬貨投入皿3を介して投入口10に投入される。投入口10に投入された硬貨Cは、当該硬貨Cの自重により、
図3に示す傾斜部50の斜面に沿って滑り落ち、ばねユニット20の位置まで移動する。
【0045】
また、投入口10は、
図3に示すように、シャッタ110を有する。本実施形態に係るシャッタ110は、投入口10を開状態または閉状態のいずれかの状態に可変である開閉機構の一例である。例えば、シャッタ110が閉っている状態では、複数の硬貨Cは、シャッタ110により傾斜部50に進むことが阻害され、硬貨投入皿3に滞留する。そして、シャッタ110が開くと、硬貨投入皿3に滞留する複数の硬貨Cは、当該複数の硬貨Cの自重で傾斜部50に進み、当該傾斜部50の斜面に沿って滑り落ちる。
【0046】
(ばねユニット20)
本実施形態に係るばねユニット20は、硬貨Cをフラッパ部30の端面31の高さ以上に上昇させるユニットである。
【0047】
ばねユニット20は、投入口10に投入された硬貨Cが滑る方向に対応した方向に傾けて配置されてもよい。例えば、ばねユニット20は、
図3に示すように、投入口10に投入された硬貨Cの滑る方向に対し、ばねユニット20が有するばね部に形成される溝部が略平行になるように配置されてもよい。これにより、ユニット本体5の内部を滑る硬貨Cは、ばね部の溝部に対して、より容易に挟まり得る。ここで、
図4を参照し、本実施形態に係るばねユニット20の構成の一例を説明する。
【0048】
図4は、ばねユニット20の構成の一例を説明するための説明図である。
図4に示すように、本実施形態に係るばねユニット20は、ばね部21と、ギア部23と、ピン部25と、を備える。
【0049】
{ばね部21}
本実施形態に係るばね部21は、投入口10に投入された硬貨が挟まる溝部21Aを有する螺旋状に巻かれた構造体の一例である。なお、本発明に係る構造体は、ばねのような弾性体に限定されない。例えば、本発明に係る構造体は、非弾性体により形成されてもよい。
【0050】
{ギア部23}
本実施形態に係るギア部23は、ばね部21および後述するピン部25を回転させる駆動部の一例である。
【0051】
また、ギア部23は、ばね部21およびピン部25を回転させることでばね部21が有する溝部21Aに挟まった硬貨を上昇させる。
【0052】
即ち、ギア部23は、硬貨を上昇させる方向にばね部21およびピン部25を回転させる。例えば、
図4に示すようなばね部21の巻方向である場合、ギア部23は、ばね部21およびピン部25を時計周りに回転させてもよい。但し、硬貨Cを上昇させる方向は、時計周りに限定されない。ギア部23は、ばね部21の巻方向に応じて、ばね部21およびピン部25を回転させる方向を変更してもよい。
【0053】
{ピン部25}
本実施形態に係るピン部25は、ギア部23に取り付けられるピンである。例えば、ピン部25は、ピン部25の外径よりも小さい径であるギア部23の孔に挿入されることで、ギア部23に取り付けられてもよい。
【0054】
また、ピン部25は、
図4に示すように、ばね部21の内側にあり、ばね部21の中心軸と異なる中心軸を有する。
【0055】
また、ピン部25は、例えばスプリングピンであってもよい。但し、ピン部25は、スプリングピンに限定されない。ピン部25は、ギア部23に取り付け可能な任意のピンであってもよい。
【0056】
また、本実施形態に係るばねユニット20は、ピン部25を有していることが望ましいが、必ずしもピン部25を有していなくてもよい。
【0057】
以上、ばねユニット20の構成の一例を説明した。再び、
図3を参照し、ユニット本体5の構成の続きを説明する。
【0058】
(フラッパ部30)
本実施形態に係るフラッパ部30は、ギア部23の駆動力により所定の位置以上に上昇された硬貨Cを受け取る。例えば、所定の位置は、フラッパ部30の端面31の高さであってもよい。なお、フラッパ部30の端面31とは、フラッパ部30の傾斜部50側の側面である。
【0059】
また、フラッパ部30は、投入口10に投入された硬貨Cが滑る方向に対応した方向に傾けて配置されてもよい。例えば、フラッパ部30は、
図3に示すように、投入口10に投入された硬貨Cの滑る方向(即ち、傾斜部50の斜面に沿う方向)に対し、フラッパ部30の傾斜が略平行になるように配置されてもよい。
【0060】
(歯車40)
本実施形態に係る歯車40は、少なくとも1以上の突起を有し、回転する回転体である。本明細書では、歯車40が4つの突起を有する例を主に説明する。
【0061】
例えば、歯車40は、投入口10に投入された硬貨Cのうち、ばねユニット20の手前で、フラッパ部30の端面31の高さ以上にある硬貨に突起が接触するように配置される。これにより、投入口10に投入された硬貨Cが、ばねユニット20を介さずにフラッパ部30の端面31を通過してしまう可能性を低減し得る。
【0062】
また、歯車40は、ギア部23およびピン部25の回転方向と反対方向に向けて回転してもよい。例えば、ギア部23がばね部21およびピン部25を時計回りに回転させていた場合、歯車40は、反時計回りに回転してもよい。これにより、歯車40は、ばねユニット20の手前にある硬貨C、またはばねユニット20の近辺にあるものの溝部21Aに挟まっていない硬貨Cをより高い精度で弾き返し得る。
【0063】
(硬貨排出部60)
本実施形態に係る硬貨排出部60は、上述したフラッパ部30が受け取った硬貨を排出する。例えばフラッパ部30が受け取った硬貨Cは、当該フラッパ部30の傾斜に沿って再び滑り落ち、硬貨排出部60から排出される。そして、硬貨排出部60から排出された硬貨Cは、硬貨選別部150に投入される。
【0064】
以上、ユニット本体5の正面概略図を説明した。続いて、
図5を参照し、
図3に示したA-A線でユニット本体5を切断して得られるユニット本体5の断面概略図を用いて、硬貨Cが投入されてから排出されるまでの流れを説明する。
【0065】
図5は、
図3に示したA-A線でユニット本体5を切断して得られるユニット本体5の断面概略図である。
図5に示す経路Lは、硬貨Cが投入口10に投入されてから硬貨選別部150に排出されるまでの動線の一例である。
【0066】
まず、利用者は、硬貨Cを投入口10に投入する。この際に、利用者は、複数の硬貨Cを投入口10に投入してもよい。
【0067】
続いて、硬貨Cは、当該硬貨Cの自重によりユニット本体5の傾斜部50の斜面に沿ってばねユニット20の位置まで滑り落ちる。
【0068】
そして、ばねユニット20の位置まで滑り落ちた硬貨Cは、ばねユニット20が備えるばね部21の溝部21Aに挟まる。
【0069】
溝部21Aに挟まった硬貨Cは、ギア部23の駆動力により所定の位置(例えば、フラッパ部30の端面31の高さ)以上に上昇され、フラッパ部30の端面31を跨ぎ、フラッパ部30の上に落下する。なお、硬貨Cが所定の位置(フラッパ部30の端面31の高さ)を超えるまで、当該硬貨Cは、自重によりフラッパ部30の端面に押し付けられる。
【0070】
そして、フラッパ部30に落下した硬貨Cは、当該硬貨Cの自重により、フラッパ部30の傾斜に沿って再び滑り落ち、図示しない硬貨排出部60から硬貨選別部150に排出される。
【0071】
続いて、
図6を参照し、本実施形態に係るユニット本体5の内部構造により、硬貨Cが1枚ずつ分離される流れを説明する。なお、
図6に示すユニット本体5の内部構造の方向は、硬貨Cが投入される投入口10からユニット本体5が有する各構成(例えば、ばねユニット20および歯車40等)を見た際の方向である。
【0072】
図6は、ユニット本体5により硬貨Cが1枚ずつ分離される流れの一例を説明するための説明図である。まず、投入口10に投入され、ばね部21が有する溝部21Aに挟まった硬貨C1は、上述したように、ギア部23の駆動力によりばね部21が回転することにより、上昇する。
【0073】
そして、フラッパ部30の端面31の高さまで上昇した硬貨Cは、当該硬貨Cの自重により、フラッパ部30の端面31を跨ぎ、フラッパ部30に落下する。
【0074】
なお、フラッパ部30の端面31の高さを超えても、溝部21Aに挟まっている状態または周辺環境に応じて、自重により落下しない硬貨Cも存在し得る。このような硬貨Cは、端面31の高さを超え、ピン部25の先端25Aの位置まで上昇した後、ピン部25に接触することでフラッパ部30に落下する。
【0075】
なお、ピン部25は、上述したように、ばね部21の内側にあり、ばね部21の中心軸A1と異なる中心軸A2を有する。
【0076】
ここで、ピン部25の先端25Aが当該ピン部25の中心軸A2に最も近いばね部21が有する溝部21Aの範囲に位置する場合、硬貨Cのサイズまたは硬貨Cが投入された角度によっては、当該硬貨Cは、ピン部25の先端25Aとばね部21の間に引っ掛かる恐れがある。
【0077】
また、ピン部25の先端25Aとばね部21に引っ掛かった硬貨Cは、ピン部25の先端25Aに引っ掛かった位置の反対側が持ち上がり、更に歯車40に引っ掛かる恐れがある。この結果、硬貨Cは、フラッパ部30に落下せずに、ユニット本体5の内部で詰まる可能性がある。
【0078】
そこで、本実施形態に係る一括投入ユニット1は、このような硬貨Cがピン部25の先端25Aと歯車40に引っ掛かることによりユニット本体5内で詰まる原因を解消する構造を有していてもよい。
【0079】
例えば、本実施形態に係るピン部25の先端25Aは、
図6に示すようにピン部25の中心軸A2に最も近いばね部21が有する溝部21Aの範囲に位置しないように配置されてもよい。換言すると、ピン部25の先端25Aは、
図6に示すばね部21の実体部分に隠れるように配置されてもよい。
【0080】
例えば、ピン部25の長さが変更、又はピン部25が挿入されるギア部23の孔の深さが変更されることで、ピン部25の先端25Aは、溝部21Aの範囲に位置しないように調整されてもよい。
【0081】
これにより、硬貨Cがピン部25の先端25Aとばね部21の間に引っ掛かる確率が低減され得る。そして、本実施形態に係るユニット本体5は、硬貨Cがユニット本体5内で詰まる原因を解消することで、硬貨Cの分離に係る機能性を向上し得る。
【0082】
また、硬貨Cの分離に係る機能性を更に向上するため、ユニット本体5の構造に更なる創意工夫がなされてもよい。
【0083】
例えば、フラッパ部30の端面31の位置(高さ)を調整することで、硬貨Cの分離に係る機能性を更に向上することが可能である。フラッパ部30の端面31の高さを超えても、自重により落下しない硬貨Cは、上述したように、端面31の高さを超え、ピン部25の先端25Aの位置まで上昇した後、当該ピン部25に接触することでフラッパ部30に落下する。
【0084】
そのため、例えば
図6に示す端面31の位置31Aのように、ピン部25の先端25Aと、フラッパ部30の端面31との間の垂直距離が硬貨の厚さの2枚以上である場合、同じタイミングで二枚の硬貨Cがフラッパ部30に落下する恐れがある。
【0085】
そこで、
図6に示す端面31の位置31Bのように、ピン部25の先端25Aと、フラッパ部30の端面31の間の垂直距離が硬貨Cの厚さ1枚以上、且つ、硬貨Cの厚さ2枚未満になるように、フラッパ部30の端面31の位置が調整されてもよい。
【0086】
また、硬貨Cには、上述したように複数の金種が含まれ得る。そして、金種が異なる硬貨は、厚さが異なる場合がある。具体的には、500円硬貨の厚さは、1円硬貨の厚さと比較して大きい。
【0087】
このような金種による硬貨Cの厚さの違いを考慮し、ピン部25の先端25Aと、フラッパ部30の端面31の間の垂直距離が、厚さが最も大きい硬貨Cの厚さ1枚以上、且つ、厚さが最も小さい硬貨Cの厚さ2枚未満になるように、フラッパ部30の端面31の位置は調整されてもよい。
【0088】
(課題の整理)
図7および
図8は、比較例によるユニット本体100の硬貨排出部160から硬貨選別部150に硬貨Cが排出される際に生じ得る課題の一例を説明するための説明図である。比較例によるユニット本体100によれば、硬貨Cは、硬貨排出部160から排出され、硬貨選別部150に投入される。ここで、ユニット本体100と、硬貨選別部150とは、保守性および操作性の向上を目的として構造的に分離されている。このため、
図7に示すように、ユニット本体100の硬貨排出部160および硬貨選別部150の硬貨投入溝151の間は、所定の距離D離れている。
【0089】
硬貨排出部160および硬貨投入溝151が所定の距離D離れているため、硬貨排出部160から排出された硬貨Cは、当該所定の距離D分落下した後に、硬貨選別部150の硬貨投入溝151に投入される。しかし、ここでの硬貨Cの落下軌道は必ずしも一定にはならない。
【0090】
硬貨Cの落下軌道が一定にならないことで、例えば硬貨排出部160から排出された硬貨Cは、硬貨選別部150の硬貨投入溝151に直接投入される場合もあれば、硬貨選別部150の硬貨投入縁153に当り、跳ね返った後に硬貨投入溝151に投入される場合もあり得る。
【0091】
硬貨Cが硬貨選別部150の硬貨投入縁153で跳ね返ったタイミングが、当該硬貨Cの次に硬貨排出部160から排出された硬貨Cが落下してきたタイミングと重なる場合もあり得る。このような場合、
図8に示すように、硬貨投入溝151に2枚の硬貨Cが重なり、硬貨投入溝151において硬貨詰まりが誘発され得る。
【0092】
そこで、本実施形態に係るユニット本体5は、このような硬貨Cが硬貨投入溝151で詰まる可能性を低減させることが可能な特徴を有する。以下、
図9~
図10を参照し、本実施形態に係るユニット本体5の特徴を説明する。
【0093】
<2.3.実施例>
図9は、本実施形態に係るユニット本体5の詳細を説明するための説明図である。本実施形態に係るユニット本体5の硬貨排出部60には、
図9に示すような、奥面ガイド部材170と、側面ガイド部材180A、180Bと、が取り付けられてもよい。
【0094】
奥面ガイド部材170および側面ガイド部材180A、180Bは、硬貨排出部60から排出された硬貨を硬貨選別部150の硬貨投入溝151に誘導する。例えば、奥面ガイド部材170および側面ガイド部材180A、180Bは、硬貨排出部60から排出された硬貨を硬貨選別部150の硬貨投入溝151に誘導するための硬貨接触面を有する。
【0095】
奥面ガイド部材170は、
図9に示すように、硬貨の滑り方向Sに対して硬貨排出部60の奥側の面に取り付けられてもよい。
【0096】
また、奥面ガイド部材170は、
図9に示すように、第1の曲げ部171と、当該第1の曲げ部171の先端側に第2の曲げ部173と、を有してもよい。但し、奥面ガイド部材170は、第1の曲げ部171のみを有していてもよいし、第1の曲げ部171および第2の曲げ部173を有していなくてもよい。
【0097】
また、側面ガイド部材180A、180Bは、
図9に示すように、硬貨排出部60の両側の側面にそれぞれ取り付けられてもよい。但し、硬貨排出部60は、必ずしも側面ガイド部材180A、180Bを有していなくてもよい。また、側面ガイド部材180Aまたは側面ガイド部材180Bのいずれか一方が硬貨排出部60の片側の側面に取り付けられてもよい。
【0098】
なお、奥面ガイド部材170は、任意の方法で硬貨排出部60に取り付けられてもよい。例えば、奥面ガイド部材170は、テープ、接着剤などを用いて硬貨排出部60に取り付けられてもよい。また、側面ガイド部材180A、180Bについても任意の方法で硬貨排出部60に取り付けられてもよい。
【0099】
また、奥面ガイド部材170および硬貨排出部60と、側面ガイド部材180A、180Bおよび硬貨排出部60と、はそれぞれ一体的に形成されてもよい。
【0100】
また、奥面ガイド部材170および側面ガイド部材180A、180Bの各々は、分離して硬貨排出部60に取り付けられてもよい。例えば、奥面ガイド部材170および側面ガイド部材180Aと、奥面ガイド部材170および側面ガイド部材180A、180Bと、はそれぞれ数mm程度の隙間を開けて硬貨排出部60に取り付けられてもよい。
【0101】
また、奥面ガイド部材170および側面ガイド部材180A、180Bは、それぞれ樹脂材などの弾性材料により形成されてもよい。但し、奥面ガイド部材170および側面ガイド部材180A、180Bの材質は係る例に限定されない。
【0102】
また、奥面ガイド部材170および側面ガイド部材180A、180Bの厚さ、幅または長さ等の各種設計値は、使用環境や状況に応じて適宜変更されてもよい。但し、奥面ガイド部材170および側面ガイド部材180A、180Bは、硬貨選別部150に接触しない長さであることが望ましい。例えば、奥面ガイド部材170の第2の曲げ部173と、硬貨選別部150と、の間には隙間があることが望ましい。同様に、側面ガイド部材180A、180Bと、硬貨選別部150と、の間には隙間があることが望ましい。
【0103】
また、第1の曲げ部171と、第2の曲げ部173の曲げ角度は、奥面ガイド部材170の材質、厚み等の各種設計値に基づき決定されてもよい。
【0104】
図10および
図11は、本実施形態に係るユニット本体5の硬貨排出部60から硬貨選別部150に硬貨が投入されるまでの流れを説明するための説明図である。まず、硬貨Cは、
図10に示すように、ユニット本体5の傾斜に沿って滑り、硬貨排出部60から排出される。この際に、硬貨排出部60の奥側方向に傾いた硬貨Cの落下軌道は、
図11に示すように奥面ガイド部材170に接触することで、垂直方向に誘導され得る。このような垂直方向の直線上に硬貨投入溝151が配置されることで、硬貨Cは、硬貨選別部150の硬貨投入溝151に直接投入される可能性が高まり、硬貨Cが詰まる可能性が低減され得る。
【0105】
また、硬貨Cがユニット本体5の傾斜の端側(即ち、側面ガイド部材180A、180B側)を滑る場合がある。このような場合、硬貨排出部60の端側方向に傾いた硬貨Cの落下軌道は、側面ガイド部材180A、180Bに接触することで、補正され得る。これにより硬貨Cは、硬貨選別部150の硬貨投入溝151に直接投入される可能性が更に高まり、硬貨Cが詰まる可能性が低減され得る。
【0106】
また、硬貨Cが奥面ガイド部材170に接触すると、奥面ガイド部材170には、
図9に示した硬貨Cの滑り方向Sに対する力が加わる。ここで、奥面ガイド部材170が第1の曲げ部171および第2の曲げ部173を有していない場合、硬貨Cにより加えられた力により、奥面ガイド部材170は硬貨の滑り方向Sに応じて曲がる場合がある。そして、奥面ガイド部材170の曲がり度合いによっては、当該奥面ガイド部材170では、硬貨Cの落下軌道を、垂直方向に補正できない場合が有り得る。
【0107】
一方、本実施形態に係る奥面ガイド部材170が第1の曲げ部171および第2の曲げ部173を有することにより、奥面ガイド部材170に加えられた滑り方向Sに対する力が各曲げ位置で分散され得る。その結果、硬貨Cにより力が加えられた場合であっても、奥面ガイド部材170の曲がり度合いを小さくすることが可能になり、硬貨Cの落下軌道を、垂直方向に補正することが可能になり得る。
【0108】
更に、奥面ガイド部材170に対して硬貨Cにより過度の力が加えられた場合、奥面ガイド部材170の第2の曲げ部173の先端位置が硬貨投入縁153に接触することで、奥面ガイド部材170の曲がり度合いを小さくすることが可能になり得る。その結果、硬貨Cの落下軌道を、垂直方向に補正することが可能になり得る。
【0109】
また、本実施形態に係る奥面ガイド部材170および側面ガイド部材180A、180Bの各々が硬貨排出部60に分離して取り付けられているため、硬貨Cの接触により奥面ガイド部材170および側面ガイド部材180A、180Bの各方向に掛かる力は、分散され得る。この結果、硬貨Cにより側面ガイド部材180A、180B(または、奥面ガイド部材170)に力が加えられた場合であっても、奥面ガイド部材170(または、側面ガイド部材180A、180B)は側面ガイド部材180A、180B(または、奥面ガイド部材170)に加えられた力の影響を受けない。このように、奥面ガイド部材170と、側面ガイド部材180A、180Bに掛かる力を分散させることで、硬貨Cの接触による奥面ガイド部材170および側面ガイド部材180A、180Bの曲がり度合いを小さくすることが可能になり得る。その結果、硬貨Cは、硬貨選別部150の硬貨投入溝151に直接投入される可能性が高まり、硬貨Cが詰まる可能性が低減され得る。
【0110】
<<4.補足>>
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0111】
例えば、本実施形態に係るユニット本体5の硬貨排出部60には、硬貨の滑り方向Sに対して硬貨排出部60の手前側の面にガイド部材が更に取り付けられてもよい。
【0112】
また、本明細書では、奥面ガイド部材170および側面ガイド部材180A、180Bが硬貨排出部60に取り付けられる例を主に説明したが、奥面ガイド部材170および側面ガイド部材180A、180Bは、硬貨選別部150に取り付けられてもよい。
【0113】
また、本実施形態に係る側面ガイド部材180A、180Bは、それぞれ曲げ部を有していてもよい。
【符号の説明】
【0114】
1000 媒体処理装置
1 一括投入ユニット
3 硬貨投入皿
5 ユニット本体
10 投入口
110 シャッタ
20 ばねユニット
21 ばね部
23 ギア部
25 ピン部
30 フラッパ部
31 端面
40 歯車
50 傾斜部
60 硬貨排出部
150 硬貨選別部
170 奥面ガイド部材
171 第1の曲げ部
173 第2の曲げ部
180A、180B 側面ガイド部材
200 表示部
300 硬貨返却ボタン
400 硬貨返却ユニット