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特開2024-119550情報処理装置、飲食店システム及び制御プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024119550
(43)【公開日】2024-09-03
(54)【発明の名称】情報処理装置、飲食店システム及び制御プログラム
(51)【国際特許分類】
   G07G 1/12 20060101AFI20240827BHJP
   G06Q 50/12 20120101ALI20240827BHJP
【FI】
G07G1/12 301D
G06Q50/12
G07G1/12 361C
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023026537
(22)【出願日】2023-02-22
(71)【出願人】
【識別番号】000003562
【氏名又は名称】東芝テック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】山本 梨乃
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 雄
(72)【発明者】
【氏名】川瀬 貴太
(72)【発明者】
【氏名】畠 肇
(72)【発明者】
【氏名】五反田 剛
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 匠
(72)【発明者】
【氏名】井田 拓
(72)【発明者】
【氏名】吉田 絵里子
(72)【発明者】
【氏名】河田 賢人
(72)【発明者】
【氏名】曹永 紗世
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 繁
【テーマコード(参考)】
3E142
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
3E142AA07
3E142CA17
3E142DA07
3E142EA21
3E142GA16
3E142HA03
3E142JA01
5L049BB05
5L049CC24
5L050CC24
(57)【要約】      (修正有)
【課題】来店客が所望のメニュー品目を素早く注文出来るようにする情報処理装置、飲食店システム及び制御プログラムを提供する。
【解決手段】飲食店システムにおいて、情報処理装置である管理サーバ8は、提供可能な飲食物のメニュー品目毎の画像を記憶するメニューデータべ―ス831と、顧客毎の傾向を表す傾向情報を記憶する顧客データベース832と、メニュー品目の注文を受け付けるオーダ端末と通信する通信インタフェース84と、第1の制御部及び第2の制御部として機能するプロセッサ81を備える。第1の制御部は、来店した顧客の傾向情報に基づいて、メニュー品目を並び替え、第2の制御部は、並び替えたメニュー品目の内の1以上のメニュー品目の画像を含み、来店した顧客による、注文するメニュー品目の選択を受け付けるためのメニュー画面を作成し、作成したメニュー画面をオーダ端末1に送信する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
提供可能な飲食物のメニュー品目ごとの画像を記憶した第1の記憶部と、
顧客ごとの傾向を表す傾向情報を記憶した第2の記憶部と、
前記メニュー品目の注文を受け付けるオーダ端末と通信する通信部と、
来店した顧客の前記傾向情報に基づいて、前記メニュー品目を並び替える第1の制御部と、
前記並び替えたメニュー品目の内の1以上の前記メニュー品目の前記画像を含み、前記来店した顧客による、注文する前記メニュー品目の選択を受け付けるためのメニュー画面を作成し、前記作成した前記メニュー画面を前記オーダ端末に送信する第2の制御部と、
を具備する、情報処理装置。
【請求項2】
前記第2の制御部は、前記来店した顧客の前記傾向との合致度が最も高いメニュー品目の前記画像を前記メニュー画面の中央に配置する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記来店した顧客の人数が二人であって、前記二人の顧客の配置が横並びの場合、
前記第1の制御部は、前記二人の顧客の前記傾向情報に基づいて、前記メニュー品目を並び替え、
前記第2の制御部は、前記二人の顧客の前記傾向との合致度が最も高いメニュー品目の前記画像を前記メニュー画面の中央に配置する、請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記第2の制御部は、前記二人の顧客の内の一方の顧客の前記傾向との合致度が高く且つ他方の顧客の前記傾向との合致度が低いメニュー品目の前記画像ほど、前記一方の顧客の側となるように、前記メニュー品目の画像を前記メニュー画面に配置する、請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記来店した顧客の人数が複数であって、前記複数の顧客の配置が向かい合わせの場合、
前記第1の制御部は、前記顧客ごとの前記傾向情報に基づいて、前記顧客ごとに前記メニュー品目を並び替え、
前記第2の制御部は、
前記メニュー画面を、各顧客用の分割領域に分割し、
前記顧客それぞれについて、前記顧客の前記傾向との合致度が最も高いメニュー品目の前記画像を前記分割領域の中央に配置する、請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項6】
飲食店の各客席に配置され、来店した顧客によるメニュー品目の注文を受け付けるオーダ端末と、
前記来店した顧客による、注文する前記メニュー品目の選択を受け付けるためのメニュー画面を、前記オーダ端末に送信し、前記オーダ端末からの、前記メニュー品目の注文を受信する情報処理装置と、
を備える飲食店システムであって、
前記情報処理装置は、
提供可能な飲食物のメニュー品目ごとの画像を記憶した第1の記憶部と、
顧客ごとの傾向を表す傾向情報を記憶した第2の記憶部と、
前記メニュー品目の注文を受け付けるオーダ端末と通信する通信部と、
前記来店した顧客の前記傾向情報に基づいて、前記メニュー品目を並び替える第1の制御部と、
前記並び替えたメニュー品目の内の1以上の前記メニュー品目の前記画像を含み、前記来店した顧客による、注文する前記メニュー品目の選択を受け付けるためのメニュー画面を作成し、前記作成した前記メニュー画面を前記オーダ端末に送信する第2の制御部と、
を具備する、飲食店システム。
【請求項7】
提供可能な飲食物のメニュー品目ごとの画像を記憶した第1の記憶部と、顧客ごとの傾向を表す傾向情報を記憶した第2の記憶部と、を備え、前記メニュー品目の注文を受け付けるオーダ端末と通信する情報処理装置のコンピュータに、
来店した顧客の前記傾向情報に基づいて、前記メニュー品目を並び替える機能と、
前記並び替えたメニュー品目の内の1以上の前記メニュー品目の前記画像を含み、前記来店した顧客による、注文する前記メニュー品目の選択を受け付けるためのメニュー画面を作成し、前記作成した前記メニュー画面を前記オーダ端末に送信する機能と、
を実現させるための制御プログラム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、飲食店向けの情報処理装置、飲食店システム及び制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
飲食店において、テーブルごとに設置されたオーダ端末から、メニュー品目の注文を行うテーブルオーダーシステムが利用されている。
【0003】
一般的なテーブルオーダ端末は、提供する複数のメニュー品目を、ジャンルごと、「季節のおすすめ」といった特集、などの、店舗側で任意に設定した店舗内で共通の順番で、表示するものとなっている。
【0004】
そのため、来店客が食べたいメニュー品目にたどり着くまでに時間がかかる場合が有る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】国際公開第2018/150756号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
一実施形態が解決しようとする課題は、来店客が所望のメニュー品目を素早く注文出来るようにする情報処理装置、飲食店システム及び制御プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
一実施形態において、情報処理装置は、第1の記憶部と、第2の記憶部と、通信部と、第1の制御部と、第2の制御部と、を備える。第1の記憶部は、提供可能な飲食物のメニュー品目ごとの画像を記憶する。第2の記憶部は、顧客ごとの傾向を表す傾向情報を記憶する。通信部は、メニュー品目の注文を受け付けるオーダ端末と通信する。第1の制御部は、来店した顧客の傾向情報に基づいて、メニュー品目を並び替える。第2の制御部は、並び替えたメニュー品目の内の1以上のメニュー品目の画像を含み、来店した顧客による、注文するメニュー品目の選択を受け付けるためのメニュー画面を作成し、作成したメニュー画面をオーダ端末に送信する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、第1実施形態に係る飲食店システムの概略構成図である。
図2図2は、第1実施形態に係る情報処理装置としての管理サーバが備える顧客データベースに格納される顧客情報レコードのデータ構造の一例を示す模式図である。
図3図3は、管理サーバのプロセッサが制御プログラムに従って実行する主要な情報処理手順の一例を示す流れ図の第1の部分を示す図である。
図4図4は、管理サーバのプロセッサが制御プログラムに従って実行する主要な情報処理手順の一例を示す流れ図の第2の部分を示す図である。
図5図5は、管理サーバのプロセッサが制御プログラムに従って実行する主要な情報処理手順の一例を示す流れ図の第3の部分を示す図である。
図6図6は、オーダ端末の初期画面の一表示例を示す図である。
図7図7は、オーダ端末のメニュー画面の一表示例を示す図である。
図8図8は、メニュー品目の並び替えを説明するための模式図である。
図9図9は、オーダ端末のメニュー画面の別の表示例を示す図である。
図10図10は、来店客の移動操作の一例を説明するための模式図である。
図11図11は、来店客の移動後のメニュー画面の一表示例を示す図である。
図12図12は、オーダ端末のメニュー画面のさらに別の表示例を示す図である。
図13図13は、オーダ端末のメニュー画面の別の表示例を示す図である。
図14図14は、第2実施形態に係る情報処理装置としてのオーダ端末の要部構成の一例を示すブロック図である。
図15図15は、オーダ端末が備える顧客テーブルのデータ構造の一例を示す模式図である。
図16図16は、オーダ端末のプロセッサが制御プログラムに従って実行する主要な情報処理手順の一例を示す流れ図の第1の部分を示す図である。
図17図17は、オーダ端末のプロセッサが制御プログラムに従って実行する主要な情報処理手順の一例を示す流れ図の第2の部分を示す図である。
図18図18は、オーダ端末のプロセッサが制御プログラムに従って実行する主要な情報処理手順の一例を示す流れ図の第3の部分を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[第1実施形態]
この実施形態は、情報処理装置の一態様として管理サーバを例示する。
【0010】
図1は、本実施形態の情報処理装置を含む本実施形態の飲食店システムの概略構成図である。飲食店システムは、複数のオーダ端末1、複数のカメラ2、プリンタ3、会計端末4、通信ユニット5、コンソール6、厨房端末7、管理サーバ8、などを備える。飲食店システムは、LAN(Local Area Network)などのネットワーク9を含み、このネットワーク9を介して各オーダ端末1、各カメラ2、プリンタ3、会計端末4、通信ユニット5、コンソール6及び厨房端末7と、管理サーバ8と、を接続する。
【0011】
オーダ端末1は、注文者となる来店客が使用する客席ごとに配置され、来店客自身が操作して注文を行う端末である。なお、客席は、一人用のカウンタ席と、複数人用のテーブル席と、を含む。オーダ端末1は、客席の天板の大部分(例えば、ほぼ全面)が表示領域となる液晶ディスプレイ、テーブルの大部分(例えば、ほぼ全面)が投影領域となるプロジェクタ、などの表示デバイスを備える。即ち、表示デバイスが液晶ディスプレイである場合、液晶ディスプレイは、その表示面が客席の天板と同一平面を構成するように、客席に埋め込み設置される。また、表示デバイスがプロジェクタである場合には、プロジェクタは、客席の天板がスクリーンとして機能するように、客席フロアの天井部や客席の端などに設置される。表示デバイスは、店舗が提供するメニュー品目の原寸サイズ画像を表示する装置である。さらに、オーダ端末1は、表示領域又は投影領域の全面サイズの透明タッチパネルなどの入力デバイスを備える。入力デバイスは、メニュー品目の注文を入力する装置である。
【0012】
オーダ端末1は、さらに、Bluetooth(登録商標)などの近距離無線通信装置を備え、来店客が携帯するスマートフォンとの間で、近距離無線通信による情報の授受が可能に構成されている。
【0013】
カメラ2は、例えば、客席フロアの天井部などに、客席ごとに取り付けられ、オーダ端末1の表示領域又は投影領域を撮影する。カメラ2は、複数の客席のオーダ端末1の表示領域又は投影領域を撮影範囲に含むように設置されることで、必ずしも客席ごとに取り付けられなくてもよい。
【0014】
なお、オーダ端末1及びカメラ2は、客席のレイアウト変更に柔軟に対応出来るように、無線回路を内蔵し、例えば客席フロアの天井部などに取り付けられた1以上の中継器を介して、ネットワーク9に接続されように構成してもよい。
【0015】
プリンタ3は、注文された注文品目の品名、点数及び単価と、合計金額などを記載したレシートを印刷する。レシートは、注文された注文品目の調理終了時に印刷され、注文品目と一緒に客席の注文客に渡されることが出来る。
【0016】
会計端末4は、飲食代金の支払い処理を実行する装置である。会計端末4は、周知のPOS(Point Of Sales)端末を適用出来る。会計端末4は、POS端末に限定されるものではなく、支払い処理の機能を実行するプログラムを組み込んだパーソナルコンピュータやタブレット端末などであってもよい。すなわち、飲食代金の支払い処理の機能を実行可能な電子機器であればよい。
【0017】
通信ユニット5は、インターネットなどの広域ネットワークを介して接続される店外のコンピュータシステムとの間でデータ通信を行う。店外のシステムとしては、例えば、顧客の食の好み、つまり傾向を収集するコンピュータシステム、グルメサイトなどの予約システム、などが該当する。傾向を収集するコンピュータシステムは、顧客からのアンケート情報、飲食店システムの会計端末4から収集したレシート情報や管理サーバ8が提供する注文履歴情報、などに基づいて、各顧客の傾向を類型化することで、傾向情報を蓄積する。傾向は、顧客の好みの料理のカテゴリ、料理に使用される原材料、量、味付け、複数の飲食物との組み合わせ、注文の順序等が含まれてもよい。また、顧客が好まない料理のカテゴリ、料理に使用される原材料、量、味付け、複数の飲食物との組み合わせ、注文の順序等が含まれてもよい。
【0018】
コンソール6は、管理サーバ8に指示を与える入力デバイスと、管理サーバ8から取得した情報を表示する表示デバイスと、を有する。コンソール6は、例えばパーソナルコンピュータ、タブレットなどである。コンソール6は、ネットワーク9に対して必ずしも有線で接続されていなくてもよい。無線LANなどを利用して、コンソール6が管理サーバ8と通信を行えるようにしてもよい。
【0019】
厨房端末7は、厨房の調理場に設置され、調理を行う注文品目に関するデータを表示出力する。調理担当者は、厨房端末7からの出力に従って調理作業を行う。厨房端末7は、いわゆる、キッチンディスプレイ、キッチンプリンタ等である。
【0020】
管理サーバ8は、飲食店が提供するメニュー品目に関するデータの管理、来店客が注文者として注文した品目である注文品目、注文数などの注文データの管理、などの各種データ管理を行うコンピュータ装置である。管理サーバ8は、プロセッサ81、メインメモリ82、補助記憶デバイス83及び通信インタフェース84を含み、プロセッサ81に、メインメモリ82、補助記憶デバイス83及び通信インタフェース84の各部を、アドレスバス,データバスなどのバスライン85で接続する。
【0021】
プロセッサ81は、管理サーバ8の中枢部分に相当する。例えば、プロセッサ81は、CPU(Central Processing Unit)であるが、これに限定されない。プロセッサ81は、マルチコア/マルチスレッドのものであって良く、複数の処理を並行して実行することが出来る。また、プロセッサ81は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、GPU(Graphics Processing Unit)、FPGA(field-programmable gate array)、DSP(Digital Signal processor)、等の集積回路を含む、他の多様な形式で実現されてもよい。プロセッサ81は、メインメモリ82または補助記憶デバイス83に予め記憶されているプログラムをメインメモリ82に展開する。プログラムは、管理サーバ8のプロセッサ81に後述する各部を実現させる制御プログラムを含む。プロセッサ81は、メインメモリ82に展開されるプログラムを実行することで、種々の動作を実行する。
【0022】
メインメモリ82は、管理サーバ8の主記憶部分に相当する。メインメモリ82は、不揮発性のメモリ領域と揮発性のメモリ領域とを含む。メインメモリ82は、不揮発性のメモリ領域ではOS(Operating System)又はプログラムを記憶する。メインメモリ82は、揮発性のメモリ領域を、プロセッサ81によってデータが適宜書き換えられるワークエリアとして使用する。例えば、メインメモリ82は、不揮発性のメモリ領域としてROM(Read Only Memory)を含む。例えば、メインメモリ82は、揮発性のメモリ領域としてRAM(Random Access Memory)を含む。
【0023】
補助記憶デバイス83は、管理サーバ8の補助記憶部分に相当する。例えば、補助記憶デバイス83は、EEPROM(登録商標)(Electric Erasable Programmable Read-Only Memory)、HDD(Hard Disc Drive)、SSD(Solid State Drive)、などである。補助記憶デバイス83は、上述のプログラム、プロセッサ81が各種の処理を行う上で使用するデータ及びプロセッサ81での処理によって生成されるデータを記憶する。
【0024】
メインメモリ82又は補助記憶デバイス83が記憶するプログラムの1つに、後述する制御プログラムがある。コンピュータ装置の譲渡は一般に、制御プログラムなどのプログラムがメインメモリ82又は補助記憶デバイス83に記憶された状態にて行われる。しかしこれに限らず、コンピュータ装置が備える書き込み可能な記憶デバイスに、このコンピュータ装置とは個別に譲渡された制御プログラムなどがユーザなどの操作に応じて書き込まれてもよい。制御プログラムなどの譲渡は、リムーバブルな記録媒体に記録して、あるいは通信ネットワークを介した通信により行うことが出来る。記録媒体は、CD-ROM,メモリカードなどのようにプログラムを記憶出来、かつ装置が読み取り可能であれば、その形態は問わない。また、プログラムのインストールやダウンロードにより得る機能は、装置内部のOSなどと協働してその機能を実現させるものであってもよい。
【0025】
通信インタフェース84は、所定の通信プロトコルに従い、ネットワーク9を介して、管理サーバ8を他の機器と通信可能に接続する種々のインタフェースを含む。
【0026】
なお、管理サーバ8のハードウェア構成は、上述の構成に限定されるものではない。管理サーバ8は、適宜、上述の構成要素の省略及び変更並びに新たな構成要素の追加を可能とする。
【0027】
ここで、管理サーバ8の補助記憶デバイス83に構成される各部について説明する。補助記憶デバイス83は、例えば、メニューデータベース831、顧客データベース832、端末データベース833及び注文データベース834を記憶する。なお、図1では、「データベース」を「DB」と略記している。
【0028】
メニューデータベース831は、当該飲食店が提供するメニュー品目ごとのメニュー品目ID(identifier)、名称、価格、画像、原寸サイズ、アレルギー情報、調理方法、適合する傾向、推奨品目ID、などの情報を記憶した記憶部である。メニュー品目IDは、メニュー品目ごとに設定される固有のコードである。各メニュー品目は、異なるメニュー品目IDによって識別される。推奨品目IDは、飲食店側が任意に設定する、当該メニュー品目と同時に注文することを推奨するサイドメニューやドリンクメニューのメニュー品目のメニューIDである。この推奨品目IDは複数有ってもよい。また、この推奨するメニュー品目は、当該メニュー品目と同時に過去に注文されていた品目に基づいて自動的に設定されるものであってもよい。さらに、飲食店側が任意に設定する又は過去の注文品目に基づいて設定される、推奨するメニュー品目は、現在の季節や天候などに合わせて自動的に設定されてもよい。例えば、冬期には、コーラに代えて暖かいドリンクにする、などである。また、メニューデータベース831はさらに、メニュー品目ごとの適用可能なカスタマイズを記憶してもよい。適用可能なカスタマイズとは、変更可能なサイズや量とその変更に応じた価格、調理方法、などのメニュー品目自体に関するカスタマイズ情報である。
【0029】
顧客データベース832は、当該飲食店システムを利用して注文を行う注文者となる顧客を管理するためのデータベースであり、登録された顧客に関連付けられたデータレコードの集合である。このため、顧客データベース832は、顧客ごとの顧客情報レコードを含む。なお、この顧客データベース832に登録される情報の一部は、通信ユニット5により、店外のシステム、例えば、傾向を収集するコンピュータシステムや、グルメサイトなどの予約システムから取得することが出来る。
【0030】
図2は、管理サーバ8が備える顧客データベース832に格納される、顧客ごとの顧客情報レコード8321のデータ構造の一例を示す模式図である。顧客情報レコードは、フィールドF1,F2,F3,F4,F5,F6などを含む。
【0031】
フィールドF1には、関連付けられた顧客を他の顧客と識別するための顧客コードがセットされる。顧客コードは例えば、当該飲食店システムの利用者の個々を識別するために利用者ごとに設定された一意の識別コードである。この顧客コードとしては、当該飲食店システムでのみ使用するものであっても良いし、店外のシステムと共通のものであっても良い。当該飲食店システムでのみ使用する識別コードである場合には、管理サーバ8は、識別コード同士の対応関係を別途記憶しておくことで、店外のシステムと連携することが可能となる。
【0032】
フィールドF2には、顧客コードで特定される顧客についての属性情報である会員情報がセットされる。会員情報は、氏名、性別、年齢、住所、電話番号、電子メールアドレス、飲食店システムが顧客に対して付与したインセンティブを示すインセンティブ情報、などを含み得る。インセンティブ情報は、クーポン情報、ポイントサービスのID及び保有ポイント数、などを含み得る。
【0033】
フィールドF3には、顧客コードで特定される顧客についての顧客画像がセットされる。顧客画像は、顧客をカメラで撮影した画像ではなく、顧客が任意に設定した、他の顧客と区別可能な画像、例えばアバターやアイコンなどを含むことが出来る。
【0034】
フィールドF4には、顧客コードで特定される顧客についての傾向情報がセットされる。傾向情報は、甘党、こってり系、などの類型化した傾向を含む。傾向情報はさらに、過去のメニュー品目の注文履歴を含むことが出来る。注文履歴は、注文品目を特定するメニュー品目IDに加えて、その注文日時も含むことが出来る。これにより、プロセッサ81は、組み合わされる確率、組み合わされる場合の注文時間間隔、などのメニュー品目同士の関係も取得することが可能となる。また、この傾向情報は、通信インタフェース84により通信ユニット5を経由して、店外の傾向を収集するコンピュータシステムとの間で相互に利用及び更新が出来るようにしてよい。
【0035】
フィールドF5には、顧客コードで特定される顧客についての予約情報がセットされる。予約情報は、日時及び人数を含むことが出来る。予約情報は、電話などによる予約に応じてコンソール6から入力されることが出来る。さらに、予約情報は、通信インタフェース84により通信ユニット5を経由して、店外の予約システムなどから取得されることが出来る。
【0036】
フィールドF6には、顧客コードで特定される顧客についての座席情報がセットされる。座席情報は、当該顧客が着いた客席を示す客席固有のコードである客席IDを含む。客席IDは、予約時に日時と人数に応じてコンソール6によって又は自動的に割り当てられることが出来る。また、予約が無い場合には、当該顧客を案内した座席の客席IDと人数がコンソール6より入力される。座席情報はさらに、座席が複数人用のテーブル席である場合、そのテーブル席のどの位置に当該顧客が着いたかを示す着座位置を含むことが出来る。この着座位置は、各顧客の後述するオーダ端末1へのログイン操作により取得することが出来る。
【0037】
端末データベース833は、オーダ端末1ごとの状態を記憶する記憶部である。具体的には、端末データベース833は、端末ID、並べ替えメニューデータ、画面情報、選択メニューデータなどのデータ項目を含む。端末IDは、オーダ端末1ごとに設定される固有のコードである。並べ替えメニューデータは、顧客が着いた着座位置と顧客の傾向情報とに基づいてメニュー品目の順番を並べ替えた結果であるメニュー品目IDのリストである。画面情報は、オーダ端末1に表示させるために送信した画面である。選択メニューデータは、オーダ端末1により顧客が選択した飲食物のメニュー品目ID、点数、などである。
【0038】
注文データベース834は、客席ごとの、注文を受け付けたメニュー品目である注文品目を記憶する記憶部である。具体的には、注文データベース834は、伝票番号、客席ID、人数、注文メニューデータ、合計データなどのデータ項目を含む。ここで、伝票番号は、注文者となる来店客に対して発番される固有の番号である。来店客は、個人客の場合もあれば、グループ客の場合もある。来店客は、異なる伝票番号によって識別される。注文メニューデータは、当該客席に着いた来店客が注文した注文品目のメニュー品目ID、点数、金額などである。注文メニューデータは、複数の注文品目を含み得、端末データベース833に記憶された選択メニューデータに基づく。合計データは、当該客席に着いた来店客が注文した注文品目の合計点数及び合計金額である。なお、来店客の注文メニューデータは、来店客の各顧客コードに基づいて、顧客データベース832に注文履歴として記憶されることが出来る。
【0039】
次に、管理サーバ8のプロセッサ81に実装される各部について説明する。プロセッサ81は、例えば、操作受付部811、オーダ端末表示制御部812及びオーダ管理部813を実装する。プロセッサ81に実装される各部は、各機能と言うことも出来る。プロセッサ81に実装される各部は、プロセッサ81及びメインメモリ82を含む制御部に実装されると言うことも出来る。
【0040】
操作受付部811は、通信インタフェース84を介して、各オーダ端末1及びコンソール6における操作内容に応じた操作情報を取得する。
【0041】
オーダ端末表示制御部812は、メニューデータベース831及び顧客データベース832に記憶された情報に基づいて、操作受付部811が取得した操作情報に応じた各オーダ端末1へ表示させる画面を作成し、端末データベース833に記憶する。そして、オーダ端末表示制御部812は、この端末データベース833に記憶した画面を、通信インタフェース84により、オーダ端末1へ送信する。作成される画面は、初期画面、メニュー画面、などを含む。初期画面は、顧客によるログイン操作を受け付けるための画面である。メニュー画面は、メニュー品目の画像を原寸サイズで表示して、注文するメニュー品目の選択を受け付けるための画面である。これら画面の詳細については後述する。
【0042】
オーダ管理部813は、操作受付部811が操作情報として取得したオーダ端末1からのメニュー品目の選択結果である選択メニューデータを端末データベース833に記憶する。また、操作受付部811が操作情報として取得したオーダ端末1からの注文決定通知に応答して、端末データベース833に記憶されている選択メニューデータと、メニューデータベース831に記憶された各メニュー品目の情報とに基づいて注文メニューデータを生成し、注文データベース834に登録する。さらにオーダ管理部813は、注文メニューデータで示されるメニュー品目の調理の開始を、通信インタフェース84により厨房端末7に送信する。
【0043】
このような構成の管理サーバ8は、図示しない電源スイッチのオン操作により電源が投入されると、制御プログラムが起動する。そして、通信ユニット5を経由した店外のシステムから又はコンソール6からの予約の受付、オーダ端末1からの注文受付、などに係わる様々な情報処理を実行する。
【0044】
以下、この実施形態の特徴部である注文に関する情報処理について詳細に説明する。プロセッサ81は、通信インタフェース84によりコンソール6からの、注文者となる来店客を案内した座席を示す客席IDと人数の入力に応じて、図3乃至図5に示す一連の流れ図に示す手順の情報処理を実行する。この処理は、制御プログラムに従った処理である。なお、図3乃至図5に示すと共に以下に説明する処理の内容は一例であって、同様な結果を得ることが可能な様々な処理を適宜に利用することが出来る。
【0045】
まずプロセッサ81は、ACT801において、顧客によるログイン操作を受け付けるための初期画面を作成し、それを通信インタフェース84により該当するオーダ端末1へ送信する。図6は、これを受信したオーダ端末1の初期画面SC1の一表示例を示す図である。オーダ端末1が備える表示デバイスの表示部16Dは、客席であるテーブルTBLの天板の大部分(例えば、ほぼ全面)を占め、初期画面SC1が表示部16Dに全面表示される。
【0046】
初期画面SC1は、スマートフォンSPを置くためのログイン領域AR1と、ログイン操作の仕方を説明するログインメッセージME1と、を含む。プロセッサ81は、初期画面SC1に、座席に着く来店客の着座位置に応じて、ログイン領域AR1を配置する。図6の例は、来店客が二人の場合であり、このように来店客が複数人からなるグループである場合、プロセッサ81は、複数の着座位置の内の一つに対応させて、ログイン領域AR1を配置する。なお、図6に破線で示す領域は、もう一人のためのログイン領域が表示される位置を示しており、この段階では初期画面SC1には未だ実際に表示されるものではない。なお、各客の着座位置は、客席IDと共にコンソール6から入力するようにしてもよいし、客席IDで示されるオーダ端末1に対応するカメラ2の撮影画像から周知の人検出処理を実行することで取得するようにしてもよい。
【0047】
スマートフォンSPは、当該飲食店システムに対応したアプリケーションプログラムを実行する。このアプリケーションプログラムは、当該飲食店への予約機能、傾向の入力及び保存機能、顧客画像の作成及び保存機能、当該飲食店システムへのログイン機能、などを備える。また、アプリケーションプログラムは、店外のシステムである傾向を収集するコンピュータシステムやグルメサイトなどの予約システムを利用する機能も備えてもよい。したがって、このアプリケーションプログラムにより、来店客は、事前に、顧客画像や傾向を管理サーバ8に送信して、顧客データベース832に事前登録しておくことも可能である。
【0048】
本実施形態におけるこのアプリケーションプログラムが提供する当該飲食店システムへのログイン機能は、顧客画像であるアバターのスワイプ操作をトリガとする。即ち、ログイン領域AR1に置いたスマートフォンSPで、表示部16Dの中心方向、図6の例ではスマートフォンSPの上方へ向けてアバターがスワイプされると、アプリケーションプログラムは、スマートフォンSPの近距離無線通信装置を使用して、顧客コードを客席ID及び着座位置と共に送信する。この顧客コードを受信しオーダ端末1は、その顧客コードを管理サーバ8に送信する。
【0049】
図3の説明に戻る。プロセッサ81は、ACT802において、このオーダ端末1から送信された顧客コードを取得する。
【0050】
ACT803において、プロセッサ81は、取得した顧客コードにより顧客データベース832を検索し、不足情報が有るか否か判断する。具体的には、プロセッサ81は、取得した顧客コードの顧客情報レコード8321が有るか否か判断する。また、該当する顧客情報レコード8321が存在した場合、プロセッサ81は、その顧客情報レコード8321に、顧客画像、傾向情報及び座席情報がセットされているか否か判断する。顧客情報レコード8321が無い場合、或いは、顧客画像、傾向情報及び座席情報の何れかがセットされていな場合、プロセッサ81は、不足情報が有ると判断する。不足情報が無ければ、プロセッサ81は、ACT805の処理に進む。不足情報が有る場合には、プロセッサ81は、ACT804の処理に進む。
【0051】
ACT804において、プロセッサ81は、不足情報を取得する。
【0052】
具体的には、顧客データベース832に顧客コードの顧客情報レコード8321が無かった場合には、プロセッサ81は、顧客データベース832に顧客情報レコード8321を新規作成し、そこに取得した顧客コードをセットする。
【0053】
また、顧客情報レコード8321に顧客画像が無かった場合には、プロセッサ81は、通信インタフェース84によりオーダ端末1に顧客画像の取得を依頼する。オーダ端末1は、近距離無線通信により、顧客コードを送信したスマートフォンSPのアプリケーションプログラムに対して、保存している顧客画像であるアバターの送信を要求し、取得する。プロセッサ81は、通信インタフェース84によりオーダ端末1よりアバターを取得し、顧客情報レコード8321のフィールドF3にそれをセットする。
【0054】
また、顧客情報レコード8321に傾向情報が無かった場合には、プロセッサ81は、通信インタフェース84によりオーダ端末1に傾向情報の取得を依頼する。オーダ端末1は、近距離無線通信により、顧客コードを送信したスマートフォンSPのアプリケーションプログラムに対して、保存している傾向情報の送信を要求し、取得する。プロセッサ81は、通信インタフェース84によりオーダ端末1より傾向情報を取得し、顧客情報レコード8321のフィールドF4にそれをセットする。或いは、プロセッサ81は、通信インタフェース84により通信ユニット5を経由して、店外の傾向を収集するコンピュータシステムから、顧客コードに該当する顧客の傾向情報を取得してもよい。
【0055】
また、顧客情報レコード8321に座席情報が無かった場合には、プロセッサ81は、顧客コードと共に取得した客席ID及び着座位置を、顧客情報レコード8321のフィールドF6に着席情報としてセットする。
【0056】
ACT805において、プロセッサ81は、コンソール6から入力された人数全員、例えば二人とも、顧客コードを取得したか否か判断する。全員の顧客コードを取得したならば、プロセッサ81は、オーダ端末1に対応する来店客に含まれる全員がログインしたとして、ACT806の処理に進む。また、未だ全員の顧客コードを取得していなければ、プロセッサ81は、上記ACT801の処理に進み、顧客コードを取得していない個人の着座位置に応じてログイン領域AR1を配置した初期画面を送信する。この場合の初期画面は、図6に実線で示したログイン領域に代えて、同図に破線で示した位置に、ログイン領域AR1が配置されたものとなる。
【0057】
ACT806において、プロセッサ81は、オーダ端末1に対応する座席情報がセットされた顧客データベース832の顧客情報レコード8321より、来店客に含まれる各人の傾向情報を読み出す。またこのとき、プロセッサ81は、その顧客情報レコード8321より、それぞれの顧客画像であるアバターも読み出すことが出来る。
【0058】
ACT807において、プロセッサ81は、来店客に含まれる複数人の配置が対面着座であるか否か判断する。具体的には、プロセッサ81は、オーダ端末1に対応する座席情報がセットされた顧客データベース832の顧客情報レコード8321より、来店客に含まれる各人の着座位置を読み出し、この着座位置に基づいて対面着座であるか否かを判断する。対面着座であれば、プロセッサ81は、ACT812の処理に進む。対面着座でない場合には、プロセッサ81は、ACT808の処理に進む。対面着席でない場合とは、来店客が個人客である場合に限らず、二人の顧客が横並びに着座した場合も含む。
【0059】
ACT808において、プロセッサ81は、メニューを並び替える。具体的には、プロセッサ81は、メニューデータベース831に記憶されたメニュー品目ごとの情報に含まれる適合する傾向により、上記ACT806で読み出した来店客に含まれる各人の傾向情報に含まれる当該顧客の傾向と合致するメニュー品目を抽出する。ここで、来店客が個人客であれば、プロセッサ81は、それら抽出したメニュー品目のメニュー品目IDを、顧客の傾向との合致度が高い順に並び替える。これに対して、来店客が二人の顧客を含む場合には、プロセッサ81は、それら二人の内の一方の顧客の傾向に基づいて抽出したメニュー品目について、さらに、他方の顧客の傾向との合致度を判別し、両者の傾向との合致度が高い順に並び替える。そして、プロセッサ81は、並べ替え結果を、並べ替えメニューデータとして端末データベース833に記憶する。
【0060】
ACT809において、プロセッサ81は、顧客データベース832から他者の顧客画像を読み出す。具体的には、プロセッサ81は、端末データベース833に記憶した並べ替えメニューデータに含まれるメニュー品目について、それを注文したことのある、つまり来店客である顧客に近い傾向を有する他の顧客を、顧客データベース832の顧客情報レコード8321における傾向情報に基づいて特定する。そして、プロセッサ81は、その特定した他の顧客の顧客画像を読み出し、端末データベース833に記憶した並べ替えメニューデータに含まれるメニュー品目に関連付けて、端末データベース833に記憶する。
【0061】
ACT810において、プロセッサ81は、メニュー品目の選択を受け付けるためメニュー画面を作成し、端末データベース833に記憶する。そして、ACT811において、プロセッサ81は、その端末データベース833に記憶したメニュー画面を、通信インタフェース84によりオーダ端末1へ送信する。
【0062】
図7は、これを受信したオーダ端末1のメニュー画面SC2の一表示例を示す図である。図7は、来店客が二人の顧客を含む場合の例である。この場合のメニュー画面SC2は、その二人の顧客の着座位置に応じて配置した着座者アバターPA1,PA2を含む。プロセッサ81は、顧客データベース832の顧客情報レコード8321における座席情報により着座位置を判別し、顧客画像として記憶されたアバターを、この着座者アバターPA1,PA2としてメニュー画面SC2に配置することが出来る。
【0063】
また、メニュー画面SC2は、メニュー品目の画像が表示される第1及び第2メニュー品目表示領域AR2,AR3と、注文しようとするメニュー品目の選択のためのメニュー品目選択領域AR4と、を含む。
【0064】
第1メニュー品目表示領域AR2は、多数のメニュー品目の縮小画像が表示される領域である。プロセッサ81は、メニューデータベース831に記憶された各メニュー品目の画像を縮小し、それらを並べて第1メニュー品目表示領域AR2に配置する。このとき、プロセッサ81は、端末データベース833に並べ替えメニューデータとして記憶された、来店客である二人の顧客両者の傾向との合致度が高い順に並び替えられたメニュー品目の順番に従って、メニュー品目の縮小画像を並べる。
【0065】
図8は、メニュー品目の並び替えを説明するための模式図である。プロセッサ81は、二人の顧客の傾向との合致度が最も高いメニュー品目の縮小画像が、第1メニュー品目表示領域AR2の中央に配置する。また、プロセッサ81は、図8中に矢印A及び矢印Bで示すように、二人の顧客の内の一方の顧客の傾向との合致度が高く且つ他方の顧客の傾向との合致度が低いメニュー品目の縮小画像ほど、一方の顧客の側となるように、メニュー品目の縮小画像を第1メニュー品目表示領域AR2に配置する。これにより、二人で横並びの場合、第1メニュー品目表示領域AR2には、その中央に二人の傾向に合ったメニュー項目の縮小画像が表示され、中央から離れるほど、片方の傾向に偏っていく。つまり、一方の顧客が好物であるが他方の顧客が苦手なメニュー品目については、そのメニュー品目が好きな人寄りに、当該メニュー品目の縮小画像が配置されることとなる。例えば、着座者アバターPA1の顧客が辛いものが好きであり、着座者アバターPA2の顧客が辛いもの苦手な場合、辛い料理の縮小画像は、矢印Aで示すように、着座者アバターPA1の顧客寄りに配置される。
【0066】
図7の説明に戻る。第2メニュー品目表示領域AR3は、第1メニュー品目表示領域AR2に配列されたメニュー品目の中から1以上のメニュー品目の画像が原寸サイズで表示される領域である。プロセッサ81は、メニューデータベース831に記憶されたメニュー品目の画像及び原寸サイズと、オーダ端末1の表示部16Dのサイズとに基づいて、メニュー品目の画像が原寸サイズで表示されるように、第2メニュー品目表示領域AR3に配置する。このとき、プロセッサ81は、来店客である二人の顧客の傾向との合致度が最も高いメニュー品目の原寸サイズ画像を、第2メニュー品目表示領域AR3の中央に配置する。また、この原寸サイズ画像の近傍位置に、来店客の顧客画像を配置する。図7の例では、来店客である二人の顧客の傾向に合致するメニュー品目であるシーフードピザの原寸サイズ画像の近傍位置に、両者の顧客画像としてアバターAB1,AB2が表示されている。さらに、プロセッサ81は、中央のメニュー品目以外のメニュー品目の原寸サイズ画像の近傍位置には、他者アバターOAを配置する。他者アバターOAは、来店客である顧客に近い傾向を有する端末データベース833に記憶した他の顧客の顧客画像である。この他者アバターOAについては、来店客である顧客の傾向との合致度に閾値を設けて、他の顧客を絞り込む。また、一つのメニュー品目に対して配置される他者アバターOAの個数を制限するようにしてもよい。この他者アバターOAの代わりに、星印などの記号や人数を表示するようにしてもよい。
【0067】
また、メニュー画面SC2は、第2メニュー品目表示領域AR3における各メニュー品目の原寸サイズ画像の間の空きスペースに配置した、推奨品目画像RI1,RI2を含む。プロセッサ81は、第2メニュー品目表示領域AR3の中央に配置したメニュー品目についてメニューデータベース831に記憶されている推奨品目IDに基づいて、推奨のメニュー品目を特定し、その画像を、この推奨品目画像RI1,RI2とすることが出来る。
【0068】
なお、プロセッサ81は、第1メニュー品目表示領域AR2に、第1メニュー品目表示領域AR2に表示されているメニュー品目と第2メニュー品目表示領域AR3に表示されているメニュー品目の対応関係を示す範囲バーRBを配置する。
【0069】
メニュー品目選択領域AR4は、第2メニュー品目表示領域AR3に表示されているメニュー品目の中から、注文しようとするメニュー品目の原寸サイズ画像がドラッグ&ドロップされる領域である。
【0070】
図4の説明に戻る。ACT812において、プロセッサ81は、メニューを並び替える。具体的には、プロセッサ81は、メニューデータベース831に記憶されたメニュー品目ごとの情報に含まれる適合する傾向により、上記ACT806で読み出した来店客に含まれる顧客それぞれについて、各人の傾向情報に含まれる当該顧客の傾向と合致するメニュー品目を抽出する。そして、プロセッサ81は、複数の顧客それぞれについて、それら抽出したメニュー品目のメニュー品目IDを、顧客の傾向との合致度が高い順に並び替え、その並べ替え結果を、並べ替えメニューデータとして端末データベース833に記憶する。
【0071】
ACT813において、プロセッサ81は、メニュー品目の選択を受け付けるためメニュー画面を作成し、端末データベース833に記憶する。そして、プロセッサ81は、上記ACT811の処理に進む。
【0072】
図9は、これを受信したオーダ端末1のメニュー画面SC2の一表示例を示す図である。図9は、来店客が四人の顧客を含み、二人ずつが対面着席した場合の例である。この場合のメニュー画面SC2は、各顧客のための分割領域DR1,DR2,DR3,DR4に分割される。分割領域DR1,DR2,DR3,DR4はそれぞれ、第1及び第2メニュー品目表示領域AR2,AR3を有する。また、メニュー画面SC2は、その中央、つまり、それら分割領域DR1,DR2,DR3,DR4の間に、メニュー品目選択領域AR4を含む。この場合、分割領域DR1,DR2,DR3,DR4の第2メニュー品目表示領域AR3には、対応する顧客の傾向との合致度が最も高いメニュー品目の原寸サイズ画像が、その中央に配置される。また、分割領域DR1,DR2,DR3,DR4の端には、対応する着座者アバターPA1,PA2,PA3,PA4が配置される。
【0073】
図4の説明に戻る。ACT814において、プロセッサ81は、来店客に含まれる顧客の着座位置の移動が有ったか否か判断する。着座位置の移動が有ったならば、プロセッサ81は、ACT818の処理に進む。また、着座位置の移動が無い場合には、プロセッサ81は、ACT815の処理に進む。
【0074】
具体的には、プロセッサ81は、次のようにして、この判断を行うことが出来る。すなわち、プロセッサ81は、通信インタフェース84によりオーダ端末1から受信した操作情報がドラッグ&ドロップ操作であるか否か判断する。そして、ドラッグ&ドロップ操作であったならば、プロセッサ81は、そのドラッグ開始位置が何れかの着座者アバターの配置位置であり、且つ、ドロップ位置がそのドラッグされた着座者アバターの顧客とは別の顧客のための分割領域の位置であるか否か確認する。そうであれば、プロセッサ81は、ドラッグ開始位置の分割領域に該当する座席に着いていた顧客が、ドロップ位置に相当する位置の分割領域に該当する座席に移動した、着座位置の移動が有ったと判断する。図10は、来店客の移動操作の一例を説明するための模式図である。図10に矢印で示されるように、例えば着座者アバターPA2が、着座者アバターPA4の顧客のための分割領域DR4の位置までドラッグ&ドロップ操作された場合、プロセッサ81は、着座者アバターPA2の分割領域DR2に該当する座席に着いていた顧客が、分割領域DR4に該当する座席に移動したと判断することが出来る。
【0075】
また、別の手法により、着座位置の移動を検出するようにしてもよい。例えば、各顧客が使用するカトラリーにRFIDを付けておき、このRFIDを検出することで、カトラリーを持って移動する各顧客の位置を取得することが可能となる。或いは、移動時に、再度、スマートフォンSPによるログイン操作を行ってもらうことで、移動した顧客の着座位置を取得するようにしてもよい。また、カメラ2の撮影画像から周知の人物検出を行ったり、何らかの生体認証を行ったりすることで、どの顧客がどの座席に着いているかを識別するようにしてもよい。
【0076】
図4の説明に戻る。ACT815において、プロセッサ81は、注文が決定されたか否か判断する。具体的には、プロセッサ81は、通信インタフェース84によりオーダ端末1から受信した操作情報が注文決定通知であるか否か判断する。オーダ端末1は、来店客によって所定の注文の決定操作が行われると、注文決定通知を管理サーバ8に送信する。所定の注文操作としては、例えば、メニュー品目の選択に応じてメニュー画面SC2に追加される、当該メニュー品目の注文することを指示するOKアイコンなどのタッチ操作であることが出来る。注文が決定されたならば、プロセッサ81は、ACT822の処理に進む。また、注文が決定されていない場合には、プロセッサ81は、ACT816の処理に進む。
【0077】
ACT816において、プロセッサ81は、メニュー品目が選択されたか否か判断する。具体的には、プロセッサ81は、通信インタフェース84によりオーダ端末1から受信した操作情報がドラッグ&ドロップ操作であるか否か判断する。そして、ドラッグ&ドロップ操作であったならば、プロセッサ81は、そのドラッグ開始位置がメニュー品目の原寸サイズ画像の配置位置であり、且つ、ドロップ位置がメニュー品目選択領域AR4の配置位置であるか否か確認する。そうであれば、プロセッサ81は、ドラッグ開始位置に相当するメニュー品目が選択されたと判断する。メニュー品目が選択されたならば、プロセッサ81は、ACT820の処理に進む。また、メニュー品目が選択されていない場合には、プロセッサ81は、ACT816の処理に進む。
【0078】
ACT817において、プロセッサ81は、オーダ端末1において着座位置の移動操作、注文の決定操作及びメニュー品目の選択操作を除く、他の何からの操作が有ったか否か判断する。具体的には、プロセッサ81は、それらの操作以外の操作に対応する操作情報を通信インタフェース84によりオーダ端末1から受信したか否か判断する。何らかの操作が有ったならば、プロセッサ81は、ACT821の処理に進む。また、何も操作されていない場合には、プロセッサ81は、上記ACT814の処理に進む。
【0079】
ACT818において、プロセッサ81は、顧客情報を更新する。具体的には、プロセッサ81は、顧客の新たな着座位置に従って、顧客データベース832における該当顧客の顧客情報レコード8321の着席情報を更新する。
【0080】
ACT819において、プロセッサ81は、メニュー画面SC2を更新し、端末データベース833に記憶する。そして、プロセッサ81は、上記ACT811の処理に進み、この更新したメニュー画面SC2をオーダ端末1に送信する。
【0081】
図11は、これを受信したオーダ端末1における来店客の移動後のメニュー画面SC2の一表示例を示す図である。例えば、図10に示したように、着座者アバターPA2が分割領域DR4の位置までドラッグ&ドロップ操作された場合、プロセッサ81は、分割領域DR2に該当する座席に着いていた顧客が、分割領域DR4に該当する座席に移動したと判断する。また、この顧客の座席移動に伴って、プロセッサ81は、元々分割領域DR4に該当する座席に着いていた顧客は、分割領域DR2に該当する座席に移動したと判断する。よってこの場合、プロセッサ81は、図11に示されるように、分割領域DR4の表示内容を、移動前の分割領域DR2の表示内容に更新すると共に、分割領域DR2の表示内容を、移動前の分割領域DR4の表示内容に更新する。
【0082】
図4の説明に戻る。ACT820において、プロセッサ81は、選択されたメニュー品目を選択メニューデータとして端末データベース833に保存する。その後、プロセッサ81は、上記ACT814の処理に進む。なおこのとき、特に図示はしていないが、プロセッサ81は、選択したメニュー品目を注文することを指示するOKアイコンなどをメニュー画面SC2に追加することが出来る。
【0083】
ACT821において、プロセッサ81は、オーダ端末1の操作に対応した処理を実行し、その後、上記ACT814の処理に進む。例えば、プロセッサ81は、通信インタフェース84によりオーダ端末1から受信した操作情報がフリック操作であるか否か判断する。そして、フリック操作であったならば、プロセッサ81は、そのフリック開始位置が第1又は第2メニュー品目表示領域AR2,AR3であり、且つ、フリック方向が表示部16Dの長手方向であったか否か判断する。そうであれば、プロセッサ81は、フリック操作の操作方向と操作量に基づいて、第1及び第2メニュー品目表示領域AR2,AR3に配置したメニュー品目の画像を横スクロールしたものにメニュー画面を更新し、その更新したメニュー画面を通信インタフェース84によりオーダ端末1へ送信する。
【0084】
図12は、これを受信したオーダ端末1のメニュー画面SC2のさらに別の表示例を示す図である。例えば図7のメニュー画面SC2において、同図の右方向へフリック操作が行われていくと、図12に示されるようにメニュー画面SC2が更新されていく。なおこのとき、プロセッサ81は、第2メニュー品目表示領域AR3の中央に配置されたメニュー品目の原寸サイズ画像の近傍位置に配置するアバターAB1,AB2を、対応する顧客の当該メニュー品目に対する傾向度合いを反映した表示形態とすることが出来る。具体的には、プロセッサ81は、対応する顧客の傾向に合っているときはメニュー品目の原寸サイズ画像のすぐ近くに大きく表示し、合っていないときはメニュー品目の原寸サイズ画像から離れた位置で小さく表示するようにする。図12に示された例では、アバターAB1に対応する顧客の傾向には合っていないので、アバターAB1はメニュー品目の原寸サイズ画像から離れた位置で小さく表示され、アバターAB2に対応する顧客の傾向には合っているので、アバターAB2はメニュー品目の原寸サイズ画像のすぐ近くに大きく表示されている。
【0085】
また、図7及び図12に示されるように、メニュー画面SC2は、第2メニュー品目表示領域AR3における各メニュー品目の原寸サイズ画像の近傍に配置した、インフォメーションアイコンIC1を含む。プロセッサ81は、通信インタフェース84によりオーダ端末1から受信した操作情報が、何れかのインフォメーションアイコンIC1の配置位置へのタッチ操作であるか否か判断する。そうであれば、プロセッサ81は、メニューデータベース831から対応するメニュー品目のアレルギー情報や調理方法などの詳細情報を読み出して、その詳細情報を配置したものにメニュー画面を更新し、その更新したメニュー画面を通信インタフェース84によりオーダ端末1へ送信する。
【0086】
また、図7及び図12に示されるように、メニュー画面SC2は、右上などの所定位置に、ヘルプアイコンIC2を含む。プロセッサ81は、通信インタフェース84によりオーダ端末1から受信した操作情報が、ヘルプアイコンIC2の配置位置へのタッチ操作であるか否か判断する。そうであれば、プロセッサ81は、別途準備して補助記憶デバイス83などに保存してある、オーダ端末1の使い方を説明するヘルプ画面を通信インタフェース84によりオーダ端末1へ送信する。メニュー品目の原寸サイズ画像又は推奨品目画像RI1,RI2の長押し操作を示す操作情報を受信した場合にも、プロセッサ81は、これと同様の処理を行うことが出来る。
【0087】
図5に示すACT822において、プロセッサ81は、注文を決定する。具体的には、プロセッサ81は、端末データベース833に保存された選択メニューデータと、メニューデータベース831に記憶された各メニュー品目の情報とに基づいて注文メニューデータを生成し、注文データベース834に登録する。さらに、プロセッサ81は、注文メニューデータで示されるメニュー品目の調理の開始を、通信インタフェース84により厨房端末7に送信する。なおこのとき、特に図示はしていないが、プロセッサ81は、飲食を終え、会計を行うことを指示する会計アイコンなどをメニュー画面SC2に追加することが出来る。
【0088】
ACT823において、プロセッサ81は、選択されたメニュー品目に基づいて、来店客の傾向を類型化する。この類型化の手法については、ここでは特に限定しない。
【0089】
ACT824において、プロセッサ81は、この類型化した傾向と、注文履歴となる選択されたメニュー品目とにより、顧客データベース832における来店客に該当する顧客情報レコード8321の傾向情報を更新する。
【0090】
ACT825において、プロセッサ81は、注文が決定されたか否か、つまり追加の注文が決定されたか否か判断する。注文が決定されたならば、プロセッサ81は、上記ACT822の処理に進む。また、注文が決定されていない場合には、プロセッサ81は、ACT826の処理に進む。
【0091】
ACT826において、プロセッサ81は、顧客の着座位置の移動が有ったか否か判断する。着座位置の移動が有ったならば、プロセッサ81は、ACT830の処理に進む。また、着座位置の移動が無い場合には、プロセッサ81は、ACT827の処理に進む。
【0092】
ACT827において、プロセッサ81は、メニュー品目が選択されたか否か、つまり追加のメニュー選択がされたか否か判断する。メニュー品目が選択されたならば、プロセッサ81は、ACT833の処理に進む。また、メニュー品目が選択されていない場合には、プロセッサ81は、ACT828の処理に進む。
【0093】
ACT828において、プロセッサ81は、メニュー提案が必要か否か判断する。具体的には、プロセッサ81は、顧客データベース832における来店客に含まれる各顧客の顧客情報レコード8321に記憶された傾向情報中の注文履歴から、注文されたメニュー品目と組み合わされる確率の高いメニュー品目を特定する。そして、その特定したメニュー品目との注文間隔が規定の時間範囲内であれば、プロセッサ81は、メニュー提案が必要と判断する。さらに、規定の時間範囲を超える場合には、注文された飲食物の配膳時点からの経過時間が、特定したメニュー品目との注文間隔に達したとき、プロセッサ81は、メニュー提案が必要と判断する。なお、配膳時点は、厨房端末7からプリンタ3へのレシート印刷指示を行う際に、管理サーバ8へも調理終了が通知されるので、この通知を受信した時点とすることが出来る。或いは、規定の時間範囲を超える場合には、プロセッサ81は、カメラ2の撮影画像を解析することで、配膳されたメニュー品目の残量を検出し、この残量が少なくなったときに、メニュー提案が必要と判断することが出来る。メニュー提案が必要であれば、プロセッサ81は、ACT834の処理に進む。メニュー提案が必要ない場合には、プロセッサ81は、ACT829の処理に進む。
【0094】
ACT829において、プロセッサ81は、オーダ端末1において注文の決定操作、着座位置の移動操作及びメニュー品目の選択操作を除く、他の何からの操作が有ったか否か判断する。他の何らかの操作が有ったならば、プロセッサ81は、ACT837の処理に進む。また、何も操作されていない場合には、プロセッサ81は、上記ACT825の処理に進む。
【0095】
ACT830において、プロセッサ81は、顧客情報を更新する。その後、ACT831において、プロセッサ81は、顧客の移動に応じた表示内容にメニュー画面SC2を更新し、端末データベース833に記憶する。そして、ACT832において、プロセッサ81は、この端末データベース833に記憶した、更新したメニュー画面SC2をオーダ端末1に送信する。その後、プロセッサ81は、上記ACT825の処理に進む。
【0096】
ACT833において、プロセッサ81は、選択されたメニュー品目を選択メニューデータとして端末データベース833に保存する。その後、プロセッサ81は、上記ACT825の処理に進む。
【0097】
ACT834において、プロセッサ81は、提案メニューを決定する。具体的には、プロセッサ81は、ACT828の説明において前述したように、顧客データベース832における来店客に含まれる各顧客の顧客情報レコード8321に記憶された傾向情報中の注文履歴から特定したメニュー品目を、提案メニューとして決定する。
【0098】
ACT835において、プロセッサ81は、提案メニューを含むようにメニュー画面SC2を更新し、端末データベース833に記憶する。そして、ACT836において、プロセッサ81は、その端末データベース833に記憶した、更新したメニュー画面SC2を、通信インタフェース84によりオーダ端末1へ送信する。その後、プロセッサ81は、上記ACT825の処理に進む。
【0099】
図13は、この更新されたメニュー画面SC2を受信した、オーダ端末1のメニュー画面SC2の別の表示例を示す図である。図13に示されるように、プロセッサ81は、メニュー画面SC2に、提案メニューの画像をポップアップ画像PUとして配置する。
【0100】
ACT837において、プロセッサ81は、オーダ端末1の操作に対応した処理を実行し、その後、上記ACT825の処理に進む。例えば、プロセッサ81は、オーダ端末1から第1又は第2メニュー品目表示領域AR2,AR3でのフリック操作を示す操作情報を受信した場合、第1及び第2メニュー品目表示領域AR2,AR3に配置したメニュー品目の画像を横スクロールしたものにメニュー画面SC2を更新する。また、ヘルプアイコンIC2の配置位置へのタッチ操作や、メニュー品目の原寸サイズ画像又は推奨品目画像RI1,RI2の長押し操作を示す操作情報を受信した場合、プロセッサ81は、ヘルプ画面を通信インタフェース84によりオーダ端末1へ送信する。
【0101】
また、特に図示はしていないが、メニュー画面SC2に配された会計アイコンの配置位置へのタッチ操作を示す操作情報を受信した場合、プロセッサ81は、このフローチャートに示す制御プログラムに従った処理を終了して、会計処理に移行することが出来る。
【0102】
以上で、制御プログラムに従った処理の説明を終了する。
【0103】
以上のように、本実施形態に係る情報処理装置としての管理サーバ8のメニューデータベース831は、提供可能な飲食物のメニュー品目ごとの画像を記憶した第1の記憶部として機能し、管理サーバ8の顧客データベース832は、顧客ごとの傾向を表す傾向情報を記憶した第2の記憶部として機能し、管理サーバ8の通信インタフェース84は、メニュー品目の注文を受け付けるオーダ端末1と通信する通信部として機能する。そして、管理サーバ8のプロセッサ81は、来店した顧客の傾向情報に基づいて、メニュー品目を並び替える第1の制御部、及び、並び替えたメニュー品目の内の1以上のメニュー品目の画像を含み、来店した顧客による、注文するメニュー品目の選択を受け付けるためのメニュー画面SC2を作成し、作成したメニュー画面SC2をオーダ端末1に送信する第2の制御部として機能する。
【0104】
従って、来店客が所望のメニュー品目を素早く注文出来るようにする情報処理装置、飲食店システム及び制御プログラムを提供出来る。つまり、来店客は、オーダ端末1に、自分の傾向に合ったメニュー品目を含むメニュー画面SC2が表示されるので、注文するメニュー品目を決め易くなる。よって、顧客満足度が上昇し、リピート率の向上につながる。
【0105】
なお、プロセッサ81は、来店した顧客の傾向との合致度が最も高いメニュー品目の画像をメニュー画面SC2の中央に配置する。従って、来店客は、自身が頻繁に注文するメニュー品目を素早く注文出来るようになる。
【0106】
ここで、来店した顧客の人数が二人であって、二人の顧客の配置が横並びの場合、プロセッサ81は、二人の顧客の傾向情報に基づいて、メニュー品目を並び替え、二人の顧客の傾向との合致度が最も高いメニュー品目の画像をメニュー画面SC2の中央に配置する。従って、来店客に含まれる二人の顧客の両者の傾向に合致するメニュー品目を、最も見易く表示させることが出来る。これにより、二人の顧客で分け合うメニュー品目を素早く注文することが可能となる。
【0107】
なおこの場合、プロセッサ81は、二人の顧客の内の一方の顧客の傾向との合致度が高く且つ他方の顧客の傾向との合致度が低いメニュー品目の画像ほど、一方の顧客の側となるように、メニュー品目の画像をメニュー画面SC2に配置する。従って、各顧客は、自身の傾向に合ったメニュー品目についても、素早く見つけることが可能となる。
【0108】
また、来店した顧客の人数が複数であって、複数の顧客の配置が向かい合わせの場合、プロセッサ81は、顧客ごとの傾向情報に基づいて、顧客ごとにメニュー品目を並び替え、メニュー画面SC2を、各顧客用の分割領域DR1,DR2,DR3,DR4に分割し、顧客それぞれについて、顧客の傾向との合致度が最も高いメニュー品目の画像を分割領域DR1,DR2,DR3,DR4の中央に配置する。従って、各顧客の傾向に合わせたメニュー品目の表示が可能となり、顧客ごとのメニュー品目選択が素早く行えるようになる。
【0109】
また、プロセッサ81は、メニュー品目の注文後、追加注文を提案するメニュー品目を例えばポップアップ画像PUとしてメニュー画面SC2に配置する。従って、来店客は、追加注文を容易に行え、また、飲食店側は追加注文を受け易くなる。
【0110】
なお、プロセッサ81は、注文された飲食物の提供から一定時間が経過したとき、例えば来店客の注文の履歴情報に基づく来店客の飲食スピードに基づく時間が経過したとき、追加注文を提案するメニュー品目を、メニュー画面SC2に配置する。これにより、顧客が提案して欲しいタイミングで追加注文を提案することができるため、追加注文を受ける確率を向上することが出来る。
【0111】
さらにこの場合、プロセッサ81は、提案するメニュー品目を、来店客の傾向に基づいて、適切なお代わりや追加オーダ品目、デザートを選定する。例えば、履歴に基づくリピート率とも連携して、よくお代わりをすることが多いメニュー品目は、それが無くなる前に提案する。従って、顧客が追加注文したいメニュー品目を探す手間無くそれを注文することが可能となる。飲食店側としては、例えば、ビールが無くなりそうなタイミングでお代わりを提案することで、その追加注文に繋がる確率をより向上させることが出来る。
【0112】
また、プロセッサ81は、顧客が注文したメニュー品目により傾向情報を更新する。従って、飲食店においては、来店客の好みが分かり、それを商品開発や販促に活かすことが出来る。
【0113】
[第2実施形態]
この実施形態は、情報処理装置の一態様としてオーダ端末1を例示する。
【0114】
図14は、本第2実施形態におけるオーダ端末1の要部構成の一例を示すブロック図である。オーダ端末1は、来店客からのオーダを受け付ける機能に加えて、飲食店が提供するメニュー品目及びカスタム品目に関するデータの管理を行う機能を備えるコンピュータ装置である。オーダ端末1は、管理サーバ8と同様に、プロセッサ11、メインメモリ12、補助記憶デバイス13及び通信インタフェース14を含み、プロセッサ11に、メインメモリ12、補助記憶デバイス13及び通信インタフェース14の各部を、アドレスバス,データバスなどのバスライン15で接続する。また、オーダ端末1は、表示デバイス16、入力デバイス17及び近距離無線通信ユニット18を含み、これら表示デバイス16、入力デバイス17及び近距離無線通信ユニット18も、バスライン15によりプロセッサ11に接続している。
【0115】
プロセッサ11、メインメモリ12、補助記憶デバイス13及び通信インタフェース14は、管理サーバ8のプロセッサ81、メインメモリ82、補助記憶デバイス83及び通信インタフェース84と同様のハードウェア構成のものであることが出来る。
【0116】
表示デバイス16は、第1実施形態で説明したように、客席のテーブルTBLの天板の大部分(例えば、ほぼ全面)が表示部16Dとなる液晶ディスプレイであることが出来る。また、入力デバイス17は、表示部16Dの全面サイズの透明タッチパネルであることが出来る。近距離無線通信ユニット18は、来店客のスマートフォンSPの近距離無線通信装置との間で無線通信する。
【0117】
本実施形態では、補助記憶デバイス13は、例えば、メニューデータベース131と、顧客テーブル132と、一時記憶部133と、を記憶する。メニューデータベース131は、管理サーバ8が備えるメニューデータベース831のコピーであるとしてもよい。顧客テーブル132は、当該オーダ端末1を使用して注文を行う注文者となる来店客についての情報を、来店客が当該オーダ端末1の使用中、記憶するテーブルである。この顧客テーブル132に記憶される情報は、来店客のスマートフォンSPから又は管理サーバ8から取得することが出来る。一時記憶部133は、管理サーバ8の端末データベース833に相当するものであり、当該オーダ端末1の状態を記憶する記憶部である。具体的には、一時記憶部133は、並べ替えメニューデータ、画面情報、選択メニューデータなどのデータ項目を含むことが出来る。
【0118】
図15は、オーダ端末1が備える顧客テーブル132のデータ構造の一例を示す模式図である。顧客テーブル132は、当該オーダ端末1が配置される座席の最大人数分のレコードを含む。図15は、四人掛けテーブル席に対応した図である。顧客テーブル132は、着座位置に対して予め規定された着座位置番号に関連付けて、来店客ごとに、顧客コード、顧客画像及び傾向情報を記憶する。これら顧客コード、顧客画像及び傾向情報については、第1実施形態で説明した通りである。
【0119】
また、プロセッサ11は、例えば、操作受付部111、表示制御部112及びオーダ管理部113を実装する。プロセッサ11に実装される各部は、各機能と言うことも出来る。プロセッサ11に実装される各部は、プロセッサ11及びメインメモリ12を含む制御部に実装されると言うことも出来る。
【0120】
操作受付部111は、入力デバイス17による操作情報を取得する。
【0121】
表示制御部112は、メニューデータベース131及び顧客テーブル132に記憶された情報に基づいて、操作受付部111が取得した操作情報に応じた画面を作成し、表示デバイス16に表示させる。作成される画面は、第1実施形態で説明したような初期画面、メニュー画面、カスタム画面、反映画面及び待機画面を含む。
【0122】
オーダ管理部113は、操作受付部111が取得した操作情報と表示デバイス16に表示している画面とに基づいて、注文者による注文内容を判別し、その注文内容を示す注文メニューデータを通信インタフェース14により管理サーバ8に送信する。
【0123】
このような構成のオーダ端末1は、図示しない電源スイッチのオン操作により電源が投入されると、制御プログラムが起動する。この制御プログラムの起動により、プロセッサ11は、図16乃至図18に示す一連の流れ図に示す手順の情報処理を実行する。この処理は、制御プログラムに従った処理である。なお、図16乃至図18に示すと共に以下に説明する処理の内容は一例であって、同様な結果を得ることが可能な様々な処理を適宜に利用することが出来る。
【0124】
まずプロセッサ11は、ACT101において、当該オーダ端末1を使用する人数が取得されるのを待つ。例えば、通信インタフェース14による管理サーバ8からの通知を受信することで、人数を取得することが出来る。また、当該オーダ端末1に対応するカメラ2の撮影画像を通信インタフェース14により取得し、その撮影画像から周知の人検出処理を実行することで、人数を取得するようにしてもよい。人数が取得されると、プロセッサ11は、ACT102の処理に進む。
【0125】
ACT102において、プロセッサ11は、顧客によるログイン操作を受け付けるための初期画面SC1を作成し、それを表示デバイス16により表示する。初期画面SC1は第1実施形態で説明した通りである。
【0126】
ACT103において、近距離無線通信ユニット18により、来店客のスマートフォンSPから送信された顧客コードを取得し、顧客テーブル132に記憶する。
【0127】
ACT104において、プロセッサ11は、顧客画像と傾向情報を取得する。具体的には、プロセッサ11は、取得した顧客コードを、通信インタフェース14により管理サーバ8に送信する。そして、これに応答して管理サーバ8から返信されてきた、該当する顧客画像と傾向情報を通信インタフェース14により取得する。なお、管理サーバ8から顧客画像及び/又は傾向情報を取得することができない場合には、プロセッサ11は、近距離無線通信ユニット18により、スマートフォンSPのアプリケーションプログラムに対して、保存している顧客画像であるアバターの送信を要求し、取得する。プロセッサ11は、取得した顧客画像及び傾向情報を顧客テーブル132に記憶する。
【0128】
ACT105において、プロセッサ11は、来店客が含む人数全員分の顧客コード、顧客画像及び傾向情報を取得したか否か判断する。全員分取得したならば、プロセッサ11は、ACT106の処理に進む。また、未だ全員分取得していなければ、プロセッサ11は、上記ACT102の処理に進み、顧客コードを取得していない個人の着座位置に応じてログイン領域AR1を配置した初期画面を送信することとなる。
【0129】
ACT106において、プロセッサ11は、来店客に含まれる複数人の配置が対面着座であるか否か判断する。具体的には、プロセッサ11は、顧客テーブル132より、来店客に含まれる各人の着座位置を読み出し、この着座位置に基づいて対面着座であるか否かを判断する。対面着座であれば、プロセッサ11は、ACT110の処理に進む。対面着座でない場合には、プロセッサ11は、ACT107の処理に進む。
【0130】
ACT107において、プロセッサ11は、メニューを並び替える。具体的には、プロセッサ11は、メニューデータベース131に記憶されたメニュー品目ごとの情報に含まれる適合する傾向により、顧客テーブル132に記憶された来店客に含まれる各人の傾向情報に含まれる当該顧客の傾向と合致するメニュー品目を抽出する。そして、プロセッサ11は、それら抽出したメニュー品目のメニュー品目IDを並び替え、並べ替え結果を、並べ替えメニューデータとして一時記憶部133に記憶する。
る。この並び替えについては、第1実施形態で説明した通りである。
【0131】
ACT108において、プロセッサ11は、メニュー品目の選択を受け付けるためメニュー画面SC2を作成し、一時記憶部133に記憶する。メニュー画面SC2は、第1実施形態で説明した通りである。但し、本実施形態では、他者の傾向情報を取得していないので、メニュー画面SC2に他者アバターOAは配置されない。
【0132】
ACT109において、プロセッサ11は、一時記憶部133に記憶したメニュー画面SC2を、表示デバイス16により表示する。
【0133】
ACT110において、プロセッサ11は、メニューを並び替える。具体的には、プロセッサ11は、メニューデータベース131に記憶されたメニュー品目ごとの情報に含まれる適合する傾向により、顧客テーブル132に記憶された来店客に含まれる顧客それぞれについて、各人の傾向情報に含まれる当該顧客の傾向と合致するメニュー品目を抽出する。そして、プロセッサ11は、複数の顧客それぞれについて、それら抽出したメニュー品目を並び替え、その並べ替え結果を、並べ替えメニューデータとして一時記憶部133に記憶する。
【0134】
ACT111において、プロセッサ11は、メニュー品目の選択を受け付けるためメニュー画面SC2を作成し、一時記憶部133に記憶する。そして、プロセッサ11は、上記ACT109の処理に進む。
【0135】
ACT112において、プロセッサ11は、来店客に含まれる顧客の着座位置の移動が有ったか否か判断する。具体的には、プロセッサ11は、例えば、入力デバイス17により、何れかの着座者アバターの配置位置からその着座者アバターの顧客とは別の顧客のための分割領域の位置までのドラッグ&ドロップ操作が行われたか否かを確認する。着座位置の移動が有ったならば、プロセッサ11は、ACT116の処理に進む。また、着座位置の移動が無い場合には、プロセッサ11は、ACT113の処理に進む。
【0136】
ACT113において、プロセッサ11は、注文が決定されたか否か判断する。具体的には、プロセッサ11は、例えば、入力デバイス17により、メニュー品目の選択に応じてメニュー画面SC2に追加される、当該メニュー品目の注文することを指示するOKアイコンなどのタッチ操作が行われたか否かを判断する。注文が決定されたならば、プロセッサ11は、ACT120の処理に進む。また、注文が決定されていない場合には、プロセッサ11は、ACT114の処理に進む。
【0137】
ACT114において、プロセッサ11は、メニュー品目が選択されたか否か判断する。具体的には、プロセッサ11は、入力デバイス17による、メニュー品目の原寸サイズ画像の配置位置からメニュー品目選択領域AR4の配置位置までのドラッグ&ドロップ操作が有ったか否か判断する。メニュー品目が選択されたならば、プロセッサ11は、ACT118の処理に進む。また、メニュー品目が選択されていない場合には、プロセッサ11は、ACT115の処理に進む。
【0138】
ACT115において、プロセッサ11は、着座位置の移動操作、注文の決定操作及びメニュー品目の選択を除く、他の何からの操作が有ったか否か判断する。具体的には、プロセッサ11は、それらの操作以外の操作が入力デバイス17で有ったか否か判断する。何らかの操作が有ったならば、プロセッサ11は、ACT119の処理に進む。また、何も操作されていない場合には、プロセッサ11は、上記ACT112の処理に進む。
【0139】
ACT116において、プロセッサ11は、顧客情報を更新する。具体的には、プロセッサ11は、顧客の新たな着座位置に従って、顧客テーブル132における着席情報を更新する。
【0140】
ACT117において、プロセッサ11は、メニュー画面SC2を更新し、一時記憶部133に記憶する。そして、プロセッサ11は、上記ACT109の処理に進み、この更新したメニュー画面SC2を、表示デバイス16により表示する。
【0141】
ACT118において、プロセッサ11は、選択されたメニュー品目を選択メニューデータとして一時記憶部133に保存する。その後、プロセッサ11は、上記ACT112の処理に進む。なおこのとき、特に図示はしていないが、プロセッサ11は、選択したメニュー品目を注文することを指示するOKアイコンなどをメニュー画面SC2に追加することが出来る。
【0142】
ACT119において、プロセッサ11は、入力デバイス17での操作に対応した処理を実行する。この処理については、第1実施形態で説明した通りである。その後、プロセッサ11は、上記ACT112の処理に進む。
【0143】
ACT120において、プロセッサ11は、注文を決定する。具体的には、プロセッサ11は、一時記憶部133に保存された選択メニューデータを、注文者による注文内容とし、その注文内容と注文者の顧客コードとを含む注文メニューデータを通信インタフェース14により管理サーバ8に送信する。なおこのとき、特に図示はしていないが、プロセッサ11は、飲食を終え、会計を行うことを指示する会計アイコンなどをメニュー画面SC2に追加することが出来る。注文メニューデータを受信した管理サーバ8では、注文品目の調理を厨房端末7に指示すると共に、第1実施形態で説明したような来店客の傾向の類型化と顧客情報レコード8321の傾向情報の更新を行うことが出来る。
【0144】
ACT121において、プロセッサ11は、注文が決定されたか否か、つまり追加の注文が決定されたか否か判断する。注文が決定されたならば、プロセッサ11は、上記ACT120の処理に進む。また、注文が決定されていない場合には、プロセッサ11は、ACT122の処理に進む。
【0145】
ACT122において、プロセッサ11は、顧客の着座位置の移動が有ったか否か判断する。着座位置の移動が有ったならば、プロセッサ11は、ACT127の処理に進む。また、着座位置の移動が無い場合には、プロセッサ11は、ACT123の処理に進む。
【0146】
ACT123において、プロセッサ11は、メニュー品目が選択されたか否か、つまり追加のメニュー選択がされたか否か判断する。メニュー品目が選択されたならば、プロセッサ11は、ACT130の処理に進む。また、メニュー品目が選択されていない場合には、プロセッサ11は、ACT124の処理に進む。
【0147】
ACT124において、プロセッサ11は、メニュー提案が必要か否か判断する。具体的には、プロセッサ11は、顧客テーブル132に記憶された各顧客の傾向情報中の注文履歴から、注文されたメニュー品目と組み合わされる確率の高いメニュー品目を特定する。この特定したメニュー品目との注文間隔に基づくメニュー提案の要否判断は、第1実施形態で説明した通りである。メニュー提案が必要であれば、プロセッサ11は、ACT131の処理に進む。メニュー提案が必要ない場合には、プロセッサ11は、ACT125の処理に進む。
【0148】
ACT125において、プロセッサ11は、入力デバイス17による会計操作が有ったか否か判断する。具体的には、プロセッサ11は、例えば、メニュー画面SC2に配置した図示しない会計アイコンがタッチされたか否か判断する。会計操作が有ったならば、プロセッサ11は、ACT135の処理に進む。会計操作が無い場合には、プロセッサ11は、ACT126の処理に進む。
【0149】
ACT126において、プロセッサ11は、注文の決定操作、着座位置の移動操作、メニュー品目の選択操作及び会計操作を除く、他の何からの操作が有ったか否か判断する。具体的には、プロセッサ11は、それらの操作以外の操作が入力デバイス17で有ったか否か判断する。何らかの操作が有ったならば、プロセッサ11は、ACT134の処理に進む。また、何も操作されていない場合には、プロセッサ11は、上記ACT121の処理に進む。
【0150】
ACT127において、プロセッサ11は、顧客情報を更新する。その後、ACT128において、プロセッサ11は、顧客の移動に応じた表示内容にメニュー画面SC2を更新し、一時記憶部133に記憶する。そして、ACT129において、プロセッサ11は、この一時記憶部133に記憶した、更新したメニュー画面SC2を表示デバイス16により表示する。その後、プロセッサ11は、上記ACT121の処理に進む。
【0151】
ACT130において、プロセッサ11は、選択されたメニュー品目を選択メニューデータとして一時記憶部133に保存する。その後、プロセッサ11は、上記ACT121の処理に進む。
【0152】
ACT131において、プロセッサ11は、提案メニューを決定する。具体的には、プロセッサ11は、顧客テーブル132に記憶された各顧客の傾向情報中の注文履歴から特定したメニュー品目を、提案メニューとして決定する。
【0153】
ACT132において、プロセッサ11は、提案メニューを含むようにメニュー画面SC2を更新し、一時記憶部133に記憶する。そして、ACT133において、プロセッサ11は、その一時記憶部133に記憶した、更新したメニュー画面SC2を、表示デバイス16により表示する。その後、プロセッサ81は、上記ACT121の処理に進む。
【0154】
ACT134において、プロセッサ11は、入力デバイス17による操作に対応した処理を実行し、その後、上記ACT121の処理に進む。
【0155】
ACT135において、プロセッサ11は、通信インタフェース14により、管理サーバ8へ会計通知を送信する。これにより、管理サーバ8では、当該オーダ端末1を使用していた来店客への会計処理を開始する。
【0156】
ACT136において、プロセッサ11は、顧客テーブル132及び一時記憶部133の記憶内容をクリアする。そして、プロセッサ11は、このフローチャートに示す制御プログラムに従った処理を終了する。
【0157】
以上で、制御プログラムに従った処理の説明を終了する。
【0158】
以上のように、本実施形態に係る情報処理装置としてのオーダ端末1においても、第1実施形態と同様の効果を奏することが出来る。
【0159】
なお、本発明は、前記実施形態に限定されるものではない。
【0160】
例えば、メニュー画面SC2の分割の例として、来店客が四人の顧客を含む場合における四分割した分割領域DR1,DR2,DR3,DR4を挙げたが、三人の顧客の場合、四分割としてもよいし、三分割としてもかまわない。また、顧客の人数についても五人以上であってもよく、その人数に合わせて分割数を調整すればよい。
【0161】
また、メニュー品目の原寸サイズ画像を表示するために、各分割領域には一つのメニュー品目が配置されるものとしたが、原寸サイズよりも小さいサイズの画像とすることで、複数のメニュー品目の画像を配置するようにしてもよい。
【0162】
さらに、各分割領域に顧客ごとの傾向に合わせたメニュー品目を配置するものとしたが、全員の傾向に合わせたメニュー品目を分割領域それぞれに表示するようにしてもよい。例えば、来店客が三人の顧客A,B,Cを含み、三人とも肉好きであるとし、苦手は1点、普通は2点、好きは3点を割り当てるとすると、肉料理は3+3+3=9点となる。また、トマトについては、顧客Aが苦手、顧客Bが好き、顧客Cが普通であったとすると、トマト料理は、1+2+3=6点となる。よって、肉料理の画像は分割領域それぞれにおいて中央に配置され、トマト料理の画像は分割領域それぞれにおいて端寄りに配置される。この場合、各メニュー品目に対する各顧客の傾向度合いがアバターの距離として提示されるようにしてもよい。このようにすることで、全員の好みのメニュー品目が一目で把握できるようになる。
【0163】
また、メニュー画面SC2で選択されたメニュー品目に対してトッピングなどのカスタマイズを選択するカスタマイズ画面を追加してもよい。このカスタマイズ画面においても、カスタマイズ品目を来店客の傾向に合わせて並び替えて表示するようにしてもよい。
【0164】
また、第2実施形態において、何らかの理由により管理サーバ8との通信が行えない場合に、オーダ端末1のプロセッサ11が自立動作出来るようにしてもよい。例えば、ACT120で注文を管理サーバ8に送信できない場合に厨房端末7に調理開始を指示したり、ACT135で会計通知を管理サーバ8に送信できない場合に会計端末4に会計処理を指示したり出来るようにする。この場合には、補助記憶デバイス13に注文情報などを保持しておき、管理サーバ8との通信が回復したときに、それら保持しておいた情報を渡すようにする。
【0165】
この他、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0166】
1…オーダ端末、 2…カメラ、 3…プリンタ、 4…会計端末、 5…通信ユニット、 6…コンソール、 7…厨房端末、 8…管理サーバ、 9…ネットワーク、 11,81…プロセッサ、 12,82…メインメモリ、 13,83…補助記憶デバイス、 14,84…通信インタフェース、 15,85…バスライン、 16…表示デバイス、 16D…表示部、 17…入力デバイス、 18…近距離無線通信ユニット、 111…操作受付部、 112…表示制御部、 113…オーダ管理部、 131…メニューデータベース、 132…顧客テーブル、 133…一時記憶部、 811…操作受付部、 812…オーダ端末表示制御部、 813…オーダ管理部、 831…メニューデータベース、 832…顧客データベース、 8321…顧客情報レコード、 833…端末データベース、 834…注文データベース、 AB1…アバター、 AB1,AB2…アバター、 AR1…ログイン領域、 AR2…第1メニュー品目表示領域、 AR3…第2メニュー品目表示領域、 AR4…メニュー品目選択領域、 DR1,DR2,DR3,DR4…分割領域、 F1,F2,F3,F4,F5,F6…フィールド、 IC1…インフォメーションアイコン、 IC2…ヘルプアイコン、 ME1…ログインメッセージ、 OA…他者アバター、 PA1,PA2,PA3,PA4…着座者アバター、 PU…ポップアップ画像、 RB…範囲バー、 RI1,RI2…推奨品目画像、 SC1…初期画面、 SC2…メニュー画面、 SP…スマートフォン、 TBL…テーブル。

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18