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特開2024-119686コネクタ付きケーブル及びコネクタ付きケーブルの製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024119686
(43)【公開日】2024-09-03
(54)【発明の名称】コネクタ付きケーブル及びコネクタ付きケーブルの製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01R 4/02 20060101AFI20240827BHJP
   H01R 43/02 20060101ALI20240827BHJP
   H01R 43/00 20060101ALI20240827BHJP
【FI】
H01R4/02 Z
H01R43/02 A
H01R43/00 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023026762
(22)【出願日】2023-02-22
(71)【出願人】
【識別番号】000106612
【氏名又は名称】サンワサプライ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100142022
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 一晃
(72)【発明者】
【氏名】若尾 和正
(72)【発明者】
【氏名】林 洋之
【テーマコード(参考)】
5E051
5E085
【Fターム(参考)】
5E051BA02
5E051BA09
5E051KA01
5E051KB02
5E085BB02
5E085BB22
5E085DD01
5E085HH01
5E085HH34
5E085JJ25
5E085JJ38
5E085JJ40
(57)【要約】
【課題】コネクタにおいて半田によって端子と芯線とを接続した幅方向に隣り合う半田部同士の短絡を、より確実に防止可能なコネクタ付きケーブルの構成を実現すること。
【解決手段】コネクタ付きケーブル1のコネクタ10は、複数の端子20と、複数の端子20を支持する端子支持部30と、端子支持部30上で複数の端子20における端子接続部25と複数の芯線露出部77とをそれぞれ電気的に接続する半田部40とを有する。端子支持部30は、幅方向に隣り合う芯線露出部77の中心軸X同士の間隔Mが被覆線75の直径Pよりも大きくなるように、複数の芯線露出部77が幅方向に並んだ状態で、複数の端子20及び複数の芯線露出部77を支持する。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
芯線が外皮によって覆われた複数の被覆線を有するケーブルと、
前記ケーブルの長さ方向の少なくとも一方の一端部に接続されたコネクタと、
を有し、
前記複数の被覆線が、それぞれ、前記一端部に、前記芯線が前記外皮から露出した芯線露出部を有する、コネクタ付きケーブルであって、
前記コネクタは、
前記芯線露出部に対して電気的に接続される端子接続部と、前記長さ方向において前記端子接続部よりも一端側の位置で前記コネクタに対して露出する端子露出部と、をそれぞれ有する複数の端子と、
前記複数の端子及び複数の前記芯線露出部を支持する端子支持部と、
前記端子支持部上で、前記複数の端子における前記端子接続部と前記複数の芯線露出部とを、それぞれ、電気的に接続する半田部と、
を有し、
前記端子支持部は、
前記複数の芯線露出部のうち前記長さ方向と直交する方向である幅方向に隣り合う前記芯線露出部の軸心同士の間隔が前記被覆線の直径よりも大きくなるように、前記複数の芯線露出部が前記幅方向に並んだ状態で、前記複数の端子及び前記複数の芯線露出部を支持する、
コネクタ付きケーブル。
【請求項2】
請求項1に記載のコネクタ付きケーブルにおいて、
前記端子支持部は、
前記端子支持部において前記長さ方向及び前記幅方向に直交する方向である厚み方向の一方に位置し、複数の前記端子接続部のうちの半数及び前記複数の芯線露出部のうちの半数を支持する第1端子接続支持部と、
前記端子支持部において前記厚み方向の他方に位置し、前記複数の端子接続部のうちの残り半数及び前記複数の芯線露出部のうちの残り半数を支持する第2端子接続支持部と、
を有する、
コネクタ付きケーブル。
【請求項3】
請求項2に記載のコネクタ付きケーブルにおいて、
前記複数の端子は、
前記端子接続部が前記第1端子接続支持部によって支持される複数の第1端子と、
前記端子接続部が前記第2端子接続支持部によって支持される複数の第2端子と、
を含み、
前記端子支持部は、前記複数の第1端子及び前記複数の第2端子を前記幅方向に交互に並んだ状態で支持するように構成されている、
コネクタ付きケーブル。
【請求項4】
請求項3に記載のコネクタ付きケーブルにおいて、
前記端子支持部は、
前記第1端子接続支持部において、前記長さ方向に延びるとともに前記厚み方向の一方に開口し、前記幅方向に並ぶ複数の第1半田用溝部と、
前記第2端子接続支持部において、前記長さ方向に延びるとともに前記厚み方向の他方に開口し、前記幅方向に並ぶ複数の第2半田用溝部と、
を有し、
前記複数の第1端子の端子接続部及び前記複数の芯線露出部のうちの半数は、それぞれ、前記複数の第1半田用溝部内に配置され、
前記複数の第2端子の端子接続部及び前記複数の芯線露出部のうちの残り半数は、それぞれ、前記複数の第2半田用溝部内に配置されている、
コネクタ付きケーブル。
【請求項5】
請求項4に記載のコネクタ付きケーブルにおいて、
前記複数の第1端子の端子接続部は、前記第1半田用溝部の底部と前記第1半田用溝部内に配置された前記芯線露出部との間に配置され、
前記複数の第2端子の端子接続部は、前記第2半田用溝部の底部と前記第2半田用溝部内に配置された前記芯線露出部との間に配置されている、
コネクタ付きケーブル。
【請求項6】
請求項5に記載のコネクタ付きケーブルにおいて、
前記端子支持部は、前記第1端子接続支持部及び前記第2端子接続支持部よりも前記長さ方向の一端側の位置で、複数の前記端子露出部を前記幅方向に所定の間隔で並べて支持する端子露出支持部を有し、
前記端子露出支持部は、少なくとも前記長さ方向に延びるとともに前記厚み方向に開口し、前記複数の端子露出部を前記幅方向に前記所定の間隔で並べて配置可能な複数の端子用溝部を有する、
コネクタ付きケーブル。
【請求項7】
請求項6に記載のコネクタ付きケーブルにおいて、
前記複数の端子部は、それぞれ、少なくとも一部が前記端子支持部に固定されている、
コネクタ付きケーブル。
【請求項8】
請求項7に記載のコネクタ付きケーブルにおいて、
前記端子支持部は、前記第1端子接続支持部及び前記第2端子接続支持部と前記端子露出支持部との間に、前記厚み方向に貫通する孔部を有する、
コネクタ付きケーブル。
【請求項9】
請求項1から8のいずれか一つに記載のコネクタ付きケーブルにおいて、
前記複数の被覆線における前記外皮は、それぞれ、単一色で且つ被覆線ごとに色が異なる、
コネクタ付きケーブル。
【請求項10】
請求項1から8のいずれか一つに記載のコネクタ付きケーブルにおいて、
前記複数の被覆線における前記芯線は、それぞれ、金属線によって構成され、
前記複数の芯線露出部は、それぞれ、互いに撚られておらず直線状に延びている金属線である、
コネクタ付きケーブル。
【請求項11】
芯線が外皮によって覆われた複数の被覆線を有するケーブルの長さ方向の少なくとも一方の一端部に、コネクタが接続されたコネクタ付きケーブルを製造する方法であって、
前記複数の被覆線における前記一端部の前記外皮をそれぞれ除去して、前記被覆線の内部の前記芯線を露出させた芯線露出部を形成する芯線露出部準備工程と、
前記芯線露出部に対して電気的に接続される端子接続部と、前記長さ方向において前記端子接続部よりも一端側の位置で前記コネクタに対して露出する端子露出部と、をそれぞれ有する複数の端子を形成する端子準備工程と、
複数の前記端子接続部及び複数の前記芯線露出部を前記長さ方向に直交する方向である厚み方向の一方及び他方に分けて支持するように構成された端子支持部を形成する端子支持部準備工程と、
前記端子支持部において前記長さ方向及び前記厚み方向に直交する方向である幅方向に隣り合う前記芯線露出部の軸心同士の間隔が、前記被覆線の直径よりも大きくなるように、前記複数の芯線露出部を前記幅方向に並べて配置し、前記端子支持部上で、前記複数の端子における前記端子接続部と前記複数の芯線露出部とを、それぞれ、半田によって電気的に接続した半田部を形成する半田付け工程と、
を有する、
コネクタ付きケーブルの製造方法。
【請求項12】
請求項11に記載のコネクタ付きケーブルの製造方法において、
前記芯線露出部準備工程では、
前記被覆線の前記外皮を前記芯線から除去する際に、前記外皮を前記芯線の一端部に残した状態で前記芯線の一部を露出させて、前記露出した芯線の一部に対して芯線用半田を塗布して固め、前記芯線用半田が塗布された芯線部分をカットすることにより、前記芯線露出部を形成する、
コネクタ付きケーブルの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、LANケーブル等の情報通信用のコネクタ付きケーブル及び前記コネクタ付きケーブルの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
LANケーブル等の情報通信用のコネクタ付きケーブルは、RJ45コネクタ等に代表されるイーサネット(登録商標)におけるコネクタと、前記コネクタに接続される8芯4組のツイストペアケーブル等に代表され、内部に複数の芯線を有するケーブルとを有する。
【0003】
前記コネクタ付きケーブルは、例えば、コンピュータ、Webカメラ、スイッチングハブ、無線LANアクセスポイント、IP電話などのデータ機器に設けられているジャックに対して前記コネクタを差し込むことにより、通信機器間で情報の通信を行う。
【0004】
前記コネクタは、情報通信用の規格によって、前記コネクタのケーシングの大きさ、前記コネクタ内部の端子配置、及び複数の芯線の外皮の配色等が決められている。例えば、前記RJ45コネクタでは、コネクタのケーシングが前記RJ45用のジャックに挿入可能な大きさを有している。また、前記RJ45コネクタでは、前記ジャックの接続用ピンに対応するように、前記RJ45コネクタ内部で、8つの端子が前記RJ45コネクタの幅方向に1列に並んでいる。
【0005】
従来、上述のような情報通信用のコネクタ付きケーブルにおけるコネクタの複数の端子とケーブルの複数の芯線とのそれぞれの接続は、前記複数の芯線の先端部を前記コネクタ内に差し込んだ状態で、前記コネクタをかしめることにより実現される。すなわち、前記コネクタの複数の端子を前記コネクタ内に深く押し込んで、前記複数の端子の先端部を前記ケーブルの複数の芯線にそれぞれ挿すことにより、前記ケーブルの複数の芯線に対して前記コネクタの複数の端子をそれぞれ圧着させることができる。
【0006】
ところが、このような圧着型のコネクタ付きケーブルでは、芯線が細い場合には端子の先端部によって芯線が切断されたり、コネクタに対してケーブルが引っ張られた場合には前記端子と前記芯線との電気的な接続が切断されたりする可能性があった。
【0007】
そこで、特許文献1に開示されているように、あらかじめ芯線の露出部分に半田が塗布された端子接続部をコネクタ内部へ挿入した後、前記端子接続部と端子とを接触させた状態で加熱装置によって加熱して、溶けた半田によって前記端子接続部及び前記端子を溶接するコネクタ付きケーブルの製造方法が考えられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2019-139981号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ところで、前記特許文献1に開示されているコネクタ付きケーブルでは、上述のように、規格によって、コネクタのケーシングの大きさ及び複数の端子の端子配置が決められている。そのため、前記端子配置に合わせて前記端子接続部をコネクタの幅方向に一列に並べるように配置すると、前記端子接続部同士の幅方向の間隔が狭くなる。
【0010】
このような場合、半田の加熱工程における加熱等によって前記端子接続部に塗布された半田が流れ出し、コネクタの幅方向に隣り合う端子接続部同士が前記半田によって電気的に接続される可能性がある。したがって、半田によって端子と芯線とを接続した一の半田部が、コネクタの幅方向に隣り合う他の半田部に電気的に接続されるのを防止でき、前記幅方向に隣り合う半田部同士の短絡をより生じにくいコネクタ付きケーブルが望まれている。
【0011】
本発明の目的は、コネクタの幅方向に並ぶ複数の端子とケーブルの複数の芯線とをそれぞれ半田によって電気的に接続することにより得られるコネクタ付きケーブルにおいて、前記コネクタの幅方向に隣り合う半田部同士の短絡をより確実に防止可能な構成を実現することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の一実施形態に係るコネクタ付きケーブルは、芯線が外皮によって覆われた複数の被覆線を有するケーブルと、前記ケーブルの長さ方向の少なくとも一方の一端部に接続されたコネクタと、を有し、前記複数の被覆線が、それぞれ、前記一端部に、前記芯線が前記外皮から露出した芯線露出部を有する。前記コネクタは、前記芯線露出部に対して電気的に接続される端子接続部と、前記長さ方向において前記端子接続部よりも一端側の位置で前記コネクタに対して露出する端子露出部と、をそれぞれ有する複数の端子と、前記複数の端子及び複数の前記芯線露出部を支持する端子支持部と、前記端子支持部上で、前記複数の端子における前記端子接続部と前記複数の芯線露出部とを、それぞれ、電気的に接続する半田部と、を有する。前記端子支持部は、前記複数の芯線露出部のうち前記長さ方向と直交する方向である幅方向に隣り合う前記芯線露出部の軸心同士の間隔が前記被覆線の直径よりも大きくなるように、前記複数の芯線露出部が前記幅方向に並んだ状態で、前記複数の端子及び前記複数の芯線露出部を支持する(第1の構成)。
【0013】
上述の構成では、端子支持部は、情報通信用の規格によって端子の配置が決まる端子露出部に対して長さ方向に離れた位置で、半田部によって電気的に接続された端子接続部及び芯線露出部を支持している。よって、前記端子接続部及び前記芯線露出部の配置を、前記端子支持部上で、前記規格による端子配置に影響を受けることなく自由に決めることができる。
【0014】
そのため、上述の構成のように、前記端子支持部は、幅方向に隣り合う前記芯線露出部の軸心同士の間隔が被覆線の直径よりも大きくなるように、前記芯線露出部が前記幅方向に並んだ状態で、前記複数の端子及び複数の前記芯線露出部を支持することができる。これにより、前記端子支持部上で、前記複数の芯線露出部を前記幅方向に十分に離して配置できるとともに、前記半田部によって前記芯線露出部に電気的に接続される前記複数の端子接続部も前記幅方向に十分に離して配置できる。よって、前記端子支持部上で、複数の前記半田部も前記幅方向に十分に離して配置できる。
【0015】
したがって、前記端子支持部上で前記幅方向に隣り合う前記複数の半田部同士が接触しにくくなり、前記半田部同士の短絡をより確実に防止できる。
【0016】
また、上述の構成では、前記端子支持部上で、前記複数の端子接続部及び前記複数の芯線露出部が、前記幅方向に十分に離れて配置されることにより、前記端子支持部上に半田部を形成するスペースを容易に確保できるため、半田付け作業を容易に行うことができる。
【0017】
前記第1の構成において、前記端子支持部は、前記端子支持部において前記長さ方向及び前記幅方向に直交する方向である厚み方向の一方に位置し、複数の前記端子接続部のうちの半数及び前記複数の芯線露出部のうちの半数を支持する第1端子接続支持部と、前記端子支持部において前記厚み方向の他方に位置し、前記複数の端子接続部のうちの残り半数及び前記複数の芯線露出部のうちの残り半数を支持する第2端子接続支持部と、を有する(第2の構成)。
【0018】
上述の構成では、複数の芯線露出部及び複数の端子接続部を、それぞれ半数ずつ、第1端子接続支持部及び第2端子接続支持部に分けて配置できる。これにより、前記第1端子接続支持部及び前記第2端子接続支持部のそれぞれにおいて、前記複数の芯線露出部及び前記複数の端子接続部をそれぞれ電気的に接続する複数の半田部を幅方向に十分に離して配置できる。
【0019】
したがって、コネクタの幅方向のコンパクト化を図りつつ、前記第1端子接続支持部上及び前記第2端子接続支持部上で、それぞれ、前記幅方向に隣り合う前記半田部同士の短絡をより確実に防止できる。
【0020】
前記第2の構成において、前記複数の端子は、前記端子接続部が前記第1端子接続支持部によって支持される複数の第1端子と、前記端子接続部が前記第2端子接続支持部によって支持される複数の第2端子と、を含む。前記端子支持部は、前記複数の第1端子及び前記複数の第2端子を前記幅方向に交互に並んだ状態で支持するように構成されている(第3の構成)。
【0021】
これにより、幅方向に並ぶ複数の第1端子同士の間には第2端子が位置するため、前記複数の第1端子の端子接続部同士は、前記第1端子支持部上で前記幅方向に離れて支持される。同様に、前記幅方向に並ぶ複数の第2端子同士の間には前記第1端子が位置するため、前記複数の第2端子の端子接続部同士は、前記第2端子支持部上で前記幅方向に離れて支持される。
【0022】
よって、前記複数の第1端子の端子接続部及び前記複数の第2端子の端子接続部に対して複数の芯線露出部をそれぞれ電気的に接続する複数の半田部も、前記第1端子支持部上及び前記第2端子支持部上で前記幅方向に十分に離れて支持される。したがって、第1端子接続支持部上及び第2端子接続支持部上で前記幅方向に隣り合う前記複数の半田部同士の短絡をより確実に防止できる。
【0023】
前記第3の構成において、前記端子支持部は、前記第1端子接続支持部において、前記長さ方向に延びるとともに前記厚み方向の一方に開口し、前記幅方向に並ぶ複数の第1半田用溝部と、前記第2端子接続支持部において、前記長さ方向に延びるとともに前記厚み方向の他方に開口し、前記幅方向に並ぶ複数の第2半田用溝部と、を有する。前記複数の第1端子の端子接続部及び前記複数の芯線露出部のうちの半数は、それぞれ、前記複数の第1半田用溝部内に配置され、前記複数の第2端子の端子接続部及び前記複数の芯線露出部のうちの残り半数は、それぞれ、前記複数の第2半田用溝部内に配置されている(第4の構成)。
【0024】
これにより、複数の第1半田用溝部及び複数の第2半田用溝部は、端子接続部と芯線露出部との半田付けの際に、幅方向に隣り合う半田部に向けて溶融した半田が流れ出るのを防止する。よって、前記半田付け作業による半田部同士の接触をより確実に防止できる。したがって、幅方向に隣り合う前記半田部同士で短絡が生じるのをより確実に防止できる。
【0025】
また、前記端子接続部及び前記芯線露出部を前記複数の第1半田用溝部内及び前記複数の第2半田用溝部内に配置することにより、前記複数の第1半田用溝部内及び前記複数の第2半田用溝部内で、前記半田によって前記端子接続部及び前記芯線露出部をより確実に電気的に接続できる。
【0026】
前記第4の構成において、前記複数の第1端子の端子接続部は、前記第1半田用溝部の底部と前記第1半田用溝部内に配置された前記芯線露出部との間に配置されている。前記複数の第2端子の端子接続部は、前記第2半田用溝部の底部と前記第2半田用溝部内に配置された前記芯線露出部との間に配置されている(第5の構成)。
【0027】
これにより、第1端子の端子接続部が配置された第1半田用溝部に対し、端子支持部の厚み方向に開口した一方側から半数の芯線露出部を挿入して配置できる。同様に、第2端子の端子接続部が配置された第2半田用溝部に対し、端子支持部の厚み方向に開口した他方側から残り半数の芯線露出部を挿入して配置できる。よって、前記芯線露出部を、前記第1半田用溝部内及び前記第2半田用溝部内に容易に配置できる。
【0028】
前記第5の構成において、前記端子支持部は、前記第1端子接続支持部及び前記第2端子接続支持部よりも前記長さ方向の一端側の位置で、複数の前記端子露出部を前記幅方向に所定の間隔で並べて支持する端子露出支持部を有する。前記端子露出支持部は、少なくとも前記長さ方向に延びるとともに前記厚み方向に開口し、前記複数の端子露出部を前記幅方向に前記所定の間隔で並べて配置可能な複数の端子用溝部を有する(第6の構成)。
【0029】
上述の構成では、複数の端子用溝部に対して複数の端子の端子露出部をそれぞれ配置することによって、前記複数の端子露出部が幅方向に隔てられ、位置決めされる。これにより、端子露出支持部は、情報通信用の規格配置に対応するように、前記端子露出部を前記幅方向に所定の間隔で並べて支持できる。よって、前記端子露出部を前記規格配置に保持できるとともに前記幅方向に隣り合う前記端子露出部同士が接触することをより確実に防止できる。
【0030】
前記第6の構成において、前記複数の端子部は、それぞれ、少なくとも一部が前記端子支持部に固定されている(第7の構成)。
【0031】
これにより、複数の端子が端子支持部に対して容易に移動したり外れたりすることを防止できる。よって、落下等によりコネクタ付きケーブルに衝撃が加わった際でも、前記複数の端子が移動して接触不良等の故障が生じることを防止できる。
【0032】
前記第7の構成において、前記端子支持部は、前記第1端子接続支持部及び前記第2端子接続支持部と前記端子露出支持部との間に、前記厚み方向に貫通する孔部を有する(第8の構成)。
【0033】
端子接続部と芯線露出部とを半田付けする際には、端子支持部上で半田を加熱して溶融させた後、前記溶融させた半田を冷却して固化させることにより、前記端子支持部上に半田部を形成する。上述の構成では、前記端子支持部に設けられた孔部が、前記半田を加熱した際における前記半田及び前記端子支持部の放冷用の孔として機能する。これにより、前記溶融した半田を、より早く冷却して固化させることができる。したがって、前記半田部を迅速に形成することができ、コネクタ付きケーブルの生産効率を向上することができる。
【0034】
前記第1から前記第8の構成のうちいずれか一つの構成において、前記複数の被覆線における前記外皮は、それぞれ、単一色で且つ被覆線ごとに色が異なる(第9の構成)。
【0035】
これにより、複数の被覆線を容易に認識できる。よって、前記複数の被覆線の並びを誤認することなく、前記複数の被覆線をコネクタの端子支持部に対して所定の順で容易に並べることができる。したがって、前記複数の端子と複数の芯線露出部とが半田によって電気的に接続されたコネクタ付きケーブルを容易に製造することができる。
【0036】
前記第1から前記第8の構成のうちいずれか一つの構成において、前記複数の被覆線における前記芯線は、それぞれ、金属線によって構成される。前記複数の芯線露出部は、それぞれ、互いに撚られておらず直線状に延びている金属線である(第10の構成)。
【0037】
上述の構成では、金属線によって構成される芯線に対して撚り作業を必要としない。これにより、半田付け作業の作業工数を削減でき、コネクタ付きケーブルの製造コストを削減できる。
【0038】
本発明の一実施形態に係るコネクタ付きケーブルの製造方法は、芯線が外皮によって覆われた複数の被覆線を有するケーブルの長さ方向の少なくとも一方の一端部に、コネクタが接続されたコネクタ付きケーブルを製造する方法である。このコネクタ付きケーブルの製造方法は、前記複数の被覆線における前記一端部の前記外皮をそれぞれ除去して、前記被覆線の内部の前記芯線を露出させた芯線露出部を形成する芯線露出部準備工程と、前記芯線露出部に対して電気的に接続される端子接続部と、前記長さ方向において前記端子接続部よりも一端側の位置で前記コネクタに対して露出する端子露出部と、をそれぞれ有する複数の端子を形成する端子準備工程と、複数の前記端子接続部及び複数の前記芯線露出部を前記長さ方向に直交する方向である厚み方向の一方及び他方に分けて支持するように構成された端子支持部を形成する端子支持部準備工程と、前記端子支持部において前記長さ方向及び前記厚み方向に直交する方向である幅方向に隣り合う前記芯線露出部の軸心同士の間隔が、前記被覆線の直径よりも大きくなるように、前記複数の芯線露出部を前記幅方向に並べて配置し、前記端子支持部上で、前記複数の端子における前記端子接続部と前記複数の芯線露出部とを、それぞれ、半田によって電気的に接続した半田部を形成する半田付け工程と、を有する(第1の方法)。
【0039】
これにより、複数の端子における端子接続部と芯線露出部とを電気的に接続する複数の半田部が、端子支持部上で幅方向に十分に離れて配置されたコネクタ付きケーブルが製造できる。よって、前記幅方向に隣り合う半田部同士の短絡をより確実に防止できる。
【0040】
前記第1の方法において、前記芯線露出部準備工程では、前記被覆線の前記外皮を前記芯線から除去する際に、前記外皮を前記芯線の一端部に残した状態で前記芯線の一部を露出させて、前記露出した芯線の一部に対して芯線用半田を塗布して固め、前記芯線用半田が塗布された芯線部分をカットすることにより、前記芯線露出部を形成する(第2の方法)。
【0041】
これにより、撚り作業を行うことなく芯線露出部を形成することができる。よって、半田付け作業に伴う作業工数を削減でき、コネクタ付きケーブルの製造コストを削減できる。
【発明の効果】
【0042】
本発明のコネクタ付きケーブルでは、コネクタは、ケーブルの芯線露出部に対して電気的に接続される端子接続部と、長さ方向において前記端子接続部よりも一端側の位置で前記コネクタに対して露出する端子露出部と、をそれぞれ有する複数の端子と、前記複数の端子及び複数の前記芯線露出部を支持する端子支持部と、前記端子支持部上で、前記複数の端子における前記端子接続部と前記複数の芯線露出部とを、それぞれ、電気的に接続する半田部と、を有する。前記端子支持部は、前記複数の芯線露出部のうち前記長さ方向と直交する方向である幅方向に隣り合う前記芯線露出部の軸心同士の間隔が前記被覆線の直径よりも大きくなるように、前記複数の芯線露出部が前記幅方向に並んだ状態で、前記複数の端子及び前記複数の芯線露出部を支持する。
【0043】
これにより、前記複数の芯線露出部と前記複数の端子接続部とを電気的に接続する複数の半田部を、端子支持部上で、前記コネクタの幅方向に十分に離して配置することができる。よって、前記コネクタの幅方向に隣り合う半田部同士が接触しにくく、前記幅方向に隣り合う半田部同士の短絡をより確実に防止可能な構成を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0044】
図1図1は、本発明の実施形態1に係るコネクタ付きケーブルの構成を示す斜視図である。
図2図2は、図1に示すコネクタ付きケーブルを他の方向から見た斜視図である。
図3図3は、図1に示すコネクタ付きケーブルに用いられるコネクタを長さ方向に切断した断面を示す断面図である。
図4図4は、図1に示すコネクタ付きケーブルに用いられるケーブル先端部の概略構成を示す図である。
図5図5は、図1に示すコネクタ付きケーブルに用いられるコネクタ本体部の構成を示す斜視図である。
図6図6は、図1に示すコネクタ付きケーブルに用いられるコネクタ本体部を他の方向から見た斜視図である。
図7図7は、図1に示すコネクタ付きケーブルに用いられるコネクタ本体部における半田部の接続構造を示す平面図である。
図8図8は、図7のVIII-VIII線断面図である。
図9図9は、図7のIX-IX線端面図である。
図10図10は、図1に示すコネクタ付きケーブルに用いられるコネクタ本体部における複数の端子及び端子支持部の概略構成を示す斜視図である。
図11図11は、図1に示すコネクタ付きケーブルに用いられるコネクタ本体部における複数の端子の概略構成を示す図である。
図12図12は、図1に示すコネクタ付きケーブルの製造方法を示すフローチャートである。
図13図13は、本発明の実施形態2に係るコネクタ付きケーブルにおける複数の被覆線の外皮の色を示す表である。
図14図14は、本発明の実施形態3に係るコネクタ付きケーブルに用いられるケーブルの被覆線及び芯線露出部の構成を模式的に示す斜視図である。
図15図15は、図13に示すコネクタ付きケーブルに用いられるケーブルの被覆線及び芯線露出部の製造方法を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0045】
以下、図面を参照し、本発明の実施の形態を詳しく説明する。図中の同一または相当部分については同一の符号を付してその説明は繰り返さない。
【0046】
なお、図中の矢印Tは、コネクタ付きケーブル1の厚み方向を示す。図中の矢印Lは、前記厚み方向に直交する方向であり、コネクタ付きケーブル1の長さ方向を示す。図中の矢印Wは、前記厚み方向及び前記長さ方向に直交する方向であり、コネクタ付きケーブル1の幅方向を示す。
【0047】
[実施形態1]
(全体構成)
最初に、図1図4を参照して、実施形態1に係るコネクタ付きケーブル1の概略構成を説明する。図1は、実施形態1に係るコネクタ付きケーブル1の構成を示す斜視図である。図2は、実施形態1に係るコネクタ付きケーブル1を他の方向から見た斜視図である。図3は、長さ方向に延びるコネクタ10を前記長さ方向に切断した断面を示す断面図である。図4は、ケーブル70のケーブル先端部70aの概略構成を示す図である。
【0048】
図1図3に示すように、コネクタ付きケーブル1は、ケーブル70と、コネクタ10とを有する。コネクタ10は、ケーブル70の長さ方向の両端部に接続されている。コネクタ付きケーブル1は、一般的にLANケーブルとして用いられる。
【0049】
本明細書においては、説明の都合上、ケーブル70の長さ方向の一方の端部に接続されているコネクタ10について説明する。
【0050】
(ケーブル)
ケーブル70は、2本の被覆線が撚られた被覆線対を、複数組含むツイストペアケーブル(以下、TPケーブルと称する)である。ケーブル70は、複数の被覆線75と、外装体72とを有する。本実施形態のケーブル70は、複数の被覆線75を2本ずつペアにして撚り合わせられた前記被覆線対を4組含む。外装体72は、複数の被覆線75の外周を覆う円筒状の絶縁性部材である。外装体72によって、複数の被覆線75の損傷を防止できる。
【0051】
図4に示すように、複数の被覆線75は、それぞれ、芯線71と、外皮76とを有する。芯線71は、金属製の導線であり、ケーブル70の情報通信に利用される。外皮76は、芯線71の外周を被覆している絶縁性の部材である。
【0052】
ケーブル70は、長さ方向の一方の端部(以下、長さ方向の一端部)に、ケーブル先端部70aを有する。ケーブル先端部70aでは、外装体72が除去されていて、複数の被覆線75が露出している。また、ケーブル先端部70aにおいて露出した複数の被覆線75は、前記TPケーブルの撚り形状が戻されていて直線状である。
【0053】
ケーブル先端部70aにおいて、複数の被覆線75は、前記長さ方向の一端部に、芯線露出部77を有する。芯線露出部77は、芯線71における前記長さ方向の一端部に位置する。芯線露出部77は、複数の被覆線75の前記一端部において外皮76が除去されて芯線71が露出している部分である。
【0054】
ケーブル先端部70aには、コネクタ10が接続されている。芯線露出部77は、後述するコネクタ10の複数の端子20に対して電気的に接続されている。これにより、コネクタ10とケーブル70とが電気的に接続されている。
【0055】
(コネクタ)
コネクタ10は、図示しないモジュラジャック等に差し込まれる。コネクタ10は、コネクタ付きケーブル1の接続端子として機能する。コネクタ10は、例えば、8P8Cコネクタ(RJ45コネクタ)等である。
【0056】
コネクタ10は、筐体であるケーシング60と、ケーシング60の内部に配置された複数の端子20等を含むコネクタ本体部100とを有する。
【0057】
ケーシング60は、図1及び図2に示すように、略直方体形状を有する。ケーシング60は、樹脂製の内ケース61と、内ケース61の外側の一部を覆う金属製の外カバー69とを有する。内ケース61の内部には、コネクタ本体部100が収容されている。
【0058】
内ケース61は、直方体形状を有する。図1及び図2に示すように、内ケース61の長さ方向及び厚み方向の一方の端部に位置する角部66aには、複数のスロット66が設けられている。複数のスロット66は、幅方向に並んでいる。本実施形態では、内ケース61は、8個のスロット66を有する。
【0059】
複数のスロット66は、長さ方向に延びるとともに厚み方向に延びて、長さ方向の一方及び厚み方向の一方に開口している。複数のスロット66では、後述するコネクタ本体部100の複数の端子20が、露出している。
【0060】
例えば、図示しないモジュラジャックにコネクタ10が差し込まれると、複数のモジュラジャック端子が複数のスロット66内に挿入される。そうすると、前記複数のモジュラジャック端子が、複数のスロット66において露出している複数の端子20と接触する。これにより、コネクタ10は、前記モジュラジャックと電気的に接続される。
【0061】
また、図1に示すように、内ケース61における厚み方向の他方の端部には、ラッチ65が設けられている。また、コネクタ10とケーブル70との間には、ラッチ65の先端を保護する保護部材90が設けられている。ラッチ65及び保護部材90の構成は、公知であるため、ここでは詳細な説明を省略する。
【0062】
外カバー69は、金属板を折り曲げて加工されたものであり、内ケース61の外側の少なくとも一部を覆っている。外カバー69は、複数のスロット66及びラッチ65を避けるように、内ケース61に対して配置されている。外カバー69によって、情報通信の際に生じるノイズ等を低減できる。
【0063】
図3に示すように、ケーシング60は、ケーシング60の内部に、内ケース61によって構成される収容部67を有する。収容部67は、内ケース61の内部に前記長さ方向に延びていて、後述するコネクタ本体部100を収容可能な空間である。ケーシング60は、前記長さ方向の他端側に開口部67aを有する。開口部67aには、ケーブル70の長さ方向の一方の端部が貫通している。ケーブル70の長さ方向の一方の端部においてコネクタ本体部100に接続されるケーブル先端部70aは、収容部67内に収容されている。
【0064】
図3に加えて、図5図9を参照して、コネクタ本体部100について説明する。
【0065】
図5は、コネクタ付きケーブル1におけるコネクタ本体部100の構成を示す斜視図である。図6は、コネクタ本体部100を他の方向から見た斜視図である。図7は、コネクタ本体部100における半田部40の接続構造を示す平面図である。図8は、図7のVIII-VIII線断断面図である。図9は、図7のIX-IX線端面図である。
【0066】
図3に示すように、コネクタ本体部100は、収容部67内に収容されている。コネクタ本体部100は、ケーブル先端部70aの芯線露出部77と電気的に接続されるとともに、上述のモジュラージャックにも電気的に接続可能に構成されている。
【0067】
図3に加えて、図5図7に示すように、コネクタ本体部100は、複数の端子20と、端子支持部30と、半田部40と、ケーブルクリップ50と、ケーブル固定部55と、を有する。
【0068】
複数の端子20は、例えば金属製であり、それぞれ、1本の金属板を曲げ加工することにより得られる。複数の端子20は、後述する端子支持部30によって支持されている。
【0069】
複数の端子20は、それぞれ、端子接続部25と、端子露出部27とを有する。
【0070】
端子接続部25は、各端子20において長さ方向の他端側に位置する。端子接続部25は、ケーブル70の芯線露出部77に、後述の半田部40によって電気的に接続される部分である。
【0071】
端子露出部27は、各端子20において長さ方向の一端側に位置する。端子露出部27は、コネクタ10の外部に露出する部分である。
【0072】
各端子20において、端子接続部25及び端子露出部27は一体に形成されている。複数の端子20は、端子接続部25が芯線露出部77と電気的に接続されるとともに、コネクタ10が挿入される図示しないモジュラジャックのモジュラジャック端子に端子露出部27が接触することにより、芯線71及び前記モジュラジャック端子に電気的に接続される。
【0073】
コネクタ10における複数の端子露出部27の幅方向の配置は、情報通信用の規格によって決められている。コネクタ10が例えばRJ45コネクタの場合、コネクタ10は、8本の端子露出部27が幅方向に所定の間隔を空けて並ぶように構成される。
【0074】
複数の端子20は、後述する端子支持部30によって、端子露出部27が幅方向に所定の間隔で並ぶとともに端子接続部25が芯線露出部77と電気的に接続された状態で、支持されている。
【0075】
端子支持部30は、コネクタ本体部100における長さ方向の一端側に位置し、複数の端子20を支持する。端子支持部30は、ケーシング60の収容部67内に収容可能な略直方体形状を有する部材である。端子支持部30は、複数の端子20と一体になるように射出成形される。端子支持部30及び複数の端子20の詳細な接続構造に関しては後述する。
【0076】
端子支持部30は、長さ方向の他方に突出する支持突起30aを有する。支持突起30aが後述するケーブルクリップ50の接続用溝52に挿入されることによって、端子支持部30は、ケーブルクリップ50に接続されている。
【0077】
特に、図7及び図8に示すように、半田部40は、半田によって構成されていて、端子支持部30上で、複数の端子20の端子接続部25と複数の芯線露出部77とを、それぞれ電気的に接続している。より具体的には、半田部40は、端子支持部30上で、加熱されて溶融した半田が複数の端子20の端子接続部25と芯線露出部77とを接続するように固まることにより、形成される。
【0078】
ケーブルクリップ50は、図5図7に示すように、コネクタ本体部100の端子支持部30に対して長さ方向の他方に位置する。ケーブルクリップ50は、芯線露出部77を有する複数の被覆線75を、幅方向及び厚み方向に所定の間隔で位置決めするための部材である。ケーブルクリップ50は、例えば、熱可塑性または熱硬化性の樹脂で構成される。
【0079】
図9に示すように、ケーブルクリップ50は、クリップ本体部50aと、複数の配線溝51と、接続用溝52とを有する。
【0080】
クリップ本体部50aは、直方体状である。複数の配線溝51及び接続用溝52は、クリップ本体部50aに設けられている。
【0081】
複数の配線溝51は、それぞれ、クリップ本体部50aの厚み方向の一方の面及び他方の面で、幅方向に所定の間隔で並び、長さ方向に延びている。複数の配線溝51は、クリップ本体部50aにおいて、長さ方向の一方及び他方に開口しているとともに、厚み方向に開口している。具体的には、複数の配線溝51のうちクリップ本体部50aの厚み方向の一方の面に位置する配線溝51は、厚み方向の一方に開口している。複数の配線溝51のうちクリップ本体部50aの厚み方向の他方の面に位置する配線溝51は、厚み方向の他方に開口している。複数の配線溝51内には、複数の被覆線75が収容されている。これにより、クリップ本体部50aに対して、複数の被覆線75を幅方向及び厚み方向に所定の間隔で位置決めできる。
【0082】
接続用溝52は、クリップ本体部50aの幅方向の一方の面と他方の面とに位置し、長さ方向に延びている。接続用溝52内には、端子支持部30の支持突起30aが挿入されている。これにより、ケーブルクリップ50と端子支持部30とが接続される。
【0083】
ケーブル固定部55は、図3図5に示すように、ケーブルクリップ50よりも長さ方向の他方に位置する。ケーブル固定部55は、ケーブルクリップ50によって支持される複数の被覆線75を固定する。ケーブル固定部55は、例えば熱可塑性の樹脂によって構成されている。なお、図3に示すように、ケーブル固定部55は、収容部67内及び開口部67aに位置する。
【0084】
(複数の端子及び端子支持部の接続構造)
図10は、複数の端子20及び端子支持部30の概略構成を示す斜視図である。
【0085】
上述したように、複数の端子20は、各端子20において長さ方向の他端側に位置し、芯線露出部77に対して半田部40によって電気的に接続される端子接続部25と、各端子20において長さ方向の一端側に位置し、コネクタ10の外部に露出する端子露出部27と、を有する。
【0086】
また、上述したように、端子支持部30は、複数の端子20と一体になるように射出成形され、複数の端子20を支持している。
【0087】
図3図5図6及び図10に示すように、端子支持部30は、複数の端子20における端子露出部27を支持する端子露出支持部31と、端子接続部25を支持する接続支持部35とを有する。端子露出支持部31及び接続支持部35は、一体で形成されている。
【0088】
端子露出支持部31は、端子支持部30における長さ方向の一端側に位置し、直方体形状を有する。端子露出支持部31は、複数の端子用溝部33aを有する。
【0089】
端子用溝部33aは、端子露出支持部31における厚み方向の一方の面及び長さ方向における一方及び他方の面に連続して延びている。具体的には、端子用溝部33aは、端子露出支持部31における厚み方向の一方の面に長さ方向に延びるとともに厚み方向の一方に開口する溝と、端子露出支持部31における長さ方向の一方の面に厚み方向に延びるとともに長さ方向の一方に開口する溝と、端子露出支持部31における長さ方向の他方の面に厚み方向に延びるとともに長さ方向の他方に開口する溝とを含む。
【0090】
複数の端子用溝部33aは、端子露出支持部31に、幅方向に所定の間隔で並んで設けられている。前記所定の間隔は、例えば、情報通信用の規格によって決められた間隔である。複数の端子用溝部33aの底部には、複数の端子20の端子露出部27が幅方向に所定の間隔で並べて配置される。これにより、複数の端子20の端子露出部27は、端子露出支持部31によって支持される。
【0091】
接続支持部35は、端子支持部30における長さ方向の他端側に位置し、端子露出支持部31から長さ方向の他方に突出している略直方体形状を有する。
【0092】
図7図8及び図10に示すように、接続支持部35は、厚み方向の一方に位置する第1端子接続支持部35aと、厚み方向の他方に位置する第2端子接続支持部35bとを有している。第1端子接続支持部35aは、接続支持部35における厚み方向の一方に位置する第1面を含む。第2端子接続支持部35bは、接続支持部35における厚み方向の他方に位置する第2面を含む。
【0093】
第1端子接続支持部35aは、接続支持部35の前記第1面において長さ方向の一端部から他端部に延びているとともに、幅方向に並んでいる複数の第1半田用溝部36aを有する。第1半田用溝部36aは、接続支持部35の厚み方向の一方に開口している。第2端子接続支持部35bは、接続支持部35の前記第2面において長さ方向の一端部から他端部に延びているとともに、幅方向に並んでいる複数の第2半田用溝部36bを有する。
【0094】
端子支持部30を長さ方向に見て、接続支持部35における第1半田用溝部36a及び第2半田用溝部36bの幅方向の位置は、端子露出支持部31における端子用溝部33aの幅方向の位置と同じである。すなわち、端子支持部30を厚み方向に見て、第1半田用溝部36a及び第2半田用溝部36bは、端子露出支持部31の端子用溝部33aの延長線上に位置するように、接続支持部35に設けられている。
【0095】
より具体的には、第1半田用溝部36aは、端子支持部30を厚み方向に見て、接続支持部35の厚み方向の一方に位置する第1端子接続支持部35a上に、端子用溝部33aの延長線上に位置するように、幅方向に所定の間隔で並んでいる。第2半田用溝部36bは、端子支持部30を厚み方向に見て、接続支持部35の厚み方向の他方に位置する第2端子接続支持部35b上に、端子用溝部33aの延長線上に位置するように、幅方向に所定の間隔で並んでいる。
【0096】
上述のように、端子支持部30の端子露出支持部31に設けられている複数の端子用溝部33a内には、複数の端子20の端子露出部27が収容されている。また、端子支持部30の接続支持部35の厚み方向の一方に位置する第1端子接続支持部35aに設けられた複数の第1半田用溝部36a内には、複数の端子20のうち半数の端子の端子接続部25が配置される。端子支持部30の接続支持部35の厚み方向の他方に位置する第2端子接続支持部35bに設けられた複数の第2半田用溝部36b内には、複数の端子20のうち残り半数の端子の端子接続部25が配置される。
【0097】
このように、複数の端子20の端子露出部27は、端子支持部30の端子露出支持部31によって支持される一方、複数の端子20のうち前記半数の端子は、端子支持部30の接続支持部35の厚み方向の一方に位置する第1端子接続支持部35aによって支持され、前記残り半数の端子は、端子支持部30の接続支持部35の厚み方向の他方に位置する第2端子接続支持部35bによって支持される。
【0098】
したがって、複数の端子20において、前記半数の端子と前記残りの半数の端子とは、形状が異なる。すなわち、複数の端子20は、端子接続部が接続支持部35の第1端子接続支持部35aによって支持される第1端子21と、端子接続部が接続支持部35の第2端子接続支持部35bによって支持される第2端子22とを含む。
【0099】
図11は、第1端子21及び第2端子22の概略構成を示す図である。
【0100】
図11に示すように、第1端子21及び第2端子22は、それぞれ、細長い金属板が折り曲げられて厚み方向の一方に突出する。すなわち、第1端子21は、凸部29aを有する。凸部29aは、第1端子接続部25aの長さ方向の一端部に接続し、且つ、厚み方向の一方に延びている第1部分24aと、第1部分24aの厚み方向の一方の端部に接続し、且つ、長さ方向の一方に延びている第2部分27aと、第2部分27aの長さ方向の一端部に接続し、且つ、厚み方向の他方に延びている第3部分26aとを有する。第2端子22は、凸部29bを有する。凸部29bは、第2端子接続部25bの長さ方向の一端部に接続し、且つ、厚み方向の一方に延びている第1部分24bと、第1部分24bの厚み方向の一方の端部に接続し、且つ、長さ方向の一方に延びている第2部分27bと、第2部分27bの長さ方向の一端部に接続し、且つ、厚み方向の他方に延びている第3部分26bとを有する。
【0101】
端子露出部27は、第1端子21において、凸部29aの一部によって構成されている。すなわち、第1端子21が端子支持部30によってそれぞれ支持された状態で、第1端子21の凸部29aの第1部分24aの一部と第2部分27aと第3部分26aの一部とが、露出して、端子露出部27として機能する。また、端子露出部27は、第2端子22において、凸部29bの一部によって構成されている。すなわち、第2端子22が端子支持部30によってそれぞれ支持された状態で、第2端子22の凸部29bの第1部分24bの一部と第2部分27bと第3部分26bの一部とが、露出して、端子露出部27として機能する。
【0102】
第1端子21の第1部分24aの厚み方向の長さは、第2端子22の第1部分24bの厚み方向の長さよりも短い。これにより、第1端子21の第2部分27a及び第2端子22の第2部分27bについて、それぞれの厚み方向に位置を揃えて端子支持部30に支持した場合、厚み方向の一方に位置する第1端子接続支持部35aにおいて、第1端子21の第1端子接続部25aは、第1半田用溝部36aの底部に位置する。厚み方向の他方に位置する第2端子接続支持部35bにおいて、第2端子22の第2端子接続部25bは、第2半田用溝部36bの底部に位置する。
【0103】
上述の構成により、第1端子21の第1端子接続部25aは、第1端子接続支持部35aによって支持されるとともに、第2端子22の第2端子接続部25bは、第2端子接続支持部35bによって支持される。
【0104】
図10に示すように、射出成形によって、複数の第1端子21及び複数の第2端子22は、少なくとも一部が端子支持部30に埋め込まれている。これにより、複数の端子部である第1端子21及び第2端子22は、それぞれ、少なくとも一部が端子支持部30に固定されている。例えば、第1端子21及び第2端子22の先端部23は端子支持部30に埋め込まれている。
【0105】
これにより、複数の端子20が端子支持部30に対して容易に移動したり外れたりすることを防止できる。よって、落下等によりコネクタ付きケーブル1に衝撃が加わった際でも、複数の端子20が移動して接触不良等の故障が生じることを防止できる。
【0106】
また、第1端子21及び第2端子22の端子露出部27が端子用溝部33aの底部に配置されるので、端子用溝部33aを構成する側壁部33bが、幅方向に並ぶ複数の端子露出部27同士をより確実に隔てる。
【0107】
よって、上述の構成を有する端子露出支持部31によって、複数の端子露出部27を所定の規格による端子配置となるように保持しつつ、幅方向に隣り合う端子露出部27同士が接触することをより確実に防止できる。
【0108】
端子露出支持部31に対して長さ方向の他方に突出する接続支持部35は、第1端子接続部25a及び第2端子接続部25bを支持するように構成される。
【0109】
端子支持部30は、第1端子21及び第2端子22を、1つずつ幅方向に交互に並べた状態で支持する。
【0110】
すなわち、厚み方向に見ると、幅方向に並ぶ隣同士の第1端子21の間には第2端子22が位置する。また、厚み方向に見ると、幅方向に並ぶ隣同士の複数の第2端子22の間には第1端子21が位置する。
【0111】
よって、第1端子接続支持部35aは、複数の端子20のうちの半数である複数の第1端子21の第1端子接続部25aを、第1端子接続支持部35a上で、幅方向に離して支持できる。同様に、第2端子接続支持部35bは、複数の端子20のうちの残り半数である複数の第2端子22の第2端子接続部25bを、第2端子接続支持部35b上で、幅方向に離して支持できる。
【0112】
(半田部による芯線露出部及び端子接続部の接続構造)
図7及び図8に示すように、第1半田用溝部36a内及び第2半田用溝部36b内には、それぞれ、芯線露出部77及び半田部40が配置される。
【0113】
コネクタ本体部100では、第1端子21と第2端子22とが幅方向に交互に並べられた端子支持部30において、第1端子接続部25aと芯線露出部77とが第1端子接続支持部35a上で半田部40によって電気的に接続されているとともに、第2端子接続部25bと芯線露出部77とが第2端子接続支持部35b上で半田部40によって電気的に接続されている。端子接続部25と芯線露出部77との半田付け作業を行う際には、接続支持部35上で半田を加熱して溶融させた後、前記溶融させた半田を冷却して固化させることにより、端子支持部30上に半田部40を形成する。半田部40の具体的な形成方法は後述する。
【0114】
第1端子接続支持部35aは、複数の端子20のうちの半数である第1端子21の第1端子接続部25aと、複数の芯線露出部77のうちの半数とを半田部40によって電気的に接続している状態で支持している。第2端子接続支持部35bは、複数の端子20のうちの残り半数である第2端子22の第2端子接続部25bと、複数の芯線露出部77のうちの半数とを半田部40によって電気的に接続している状態で支持している。
【0115】
端子支持部30の接続支持部35は、半田部40によって接続した第1端子接続部25a及び芯線露出部77と、半田部40によって接続した第2端子接続部25b及び芯線露出部77とを、幅方向に交互に並べて支持している。
【0116】
上述の構成では、複数の芯線露出部77及び複数の端子接続部25を、それぞれ半数ずつ、第1端子接続支持部35a及び第2端子接続支持部35bに分けて配置できる。これにより、第1端子接続支持部35a及び第2端子接続支持部35bのそれぞれにおいて、複数の芯線露出部77及び複数の端子接続部25をそれぞれ電気的に接続する複数の半田部40を幅方向に十分に離して配置できる。
【0117】
また、複数の半田部40が、接続支持部35上で幅方向に交互に並ぶので、第1端子接続支持部35a上で幅方向に隣り合う複数の半田部40同士の距離を十分に離して配置できるとともに、第2端子接続支持部35b上で幅方向に隣り合う複数の半田部40同士の距離を十分に離して配置できる。
【0118】
また、図8に示すように、複数の第1端子21の第1端子接続部25a及び前記複数の芯線露出部77のうちの半数は、それぞれ、複数の第1半田用溝部36a内に配置さている。複数の第2端子22の第2端子接続部25b及び複数の芯線露出部77のうちの残り半数は、それぞれ、複数の第2半田用溝部36b内に配置されている。
【0119】
これにより、第1半田用溝部36a及び第2半田用溝部36bは、端子接続部25及び芯線露出部77の半田付け作業の際に、幅方向に隣り合う半田部40に向けて溶融した半田が流れ出るのを防止する。よって、前記半田付け作業による半田部40同士の接触をより確実に防止できる。したがって、幅方向に隣り合う半田部40同士で短絡が生じるのをより確実に防止できる。
【0120】
また、端子接続部25及び芯線露出部77を複数の第1半田用溝部36a内及び複数の第2半田用溝部36b内に配置することにより、複数の第1半田用溝部36a内及び複数の第2半田用溝部36b内で、半田によって端子接続部25及び芯線露出部77をより確実に電気的に接続できる。
【0121】
コネクタ本体部100における接続支持部35は、第1端子接続支持部35a上で、第1半田用溝部36aの底部に位置する第1端子21の第1端子接続部25aと、第1端子接続部25aの厚み方向の一方に重なった状態で配置した芯線露出部77とを、半田部40によって、電気的に接続している状態で支持している。すなわち、複数の第1端子21の第1端子接続部25aは、第1半田用溝部36aを長さ方向に見て、第1半田用溝部36aの底部と第1半田用溝部36aに配置される芯線露出部77との間に配置されている。
【0122】
同様に、端子支持部30は、第2端子接続支持部35b上で、第2半田用溝部36bの底部に位置する第2端子22の第2端子接続部25bと、第2端子接続部25bの厚み方向の他方に重なった状態で配置した芯線露出部77とを、半田部40によって、電気的に接続している状態で支持する。すなわち、複数の第2端子22の第2端子接続部25bは、第2半田用溝部36bを長さ方向に見て、第2半田用溝部36bの底部と第2半田用溝部36bに配置される芯線露出部77との間に配置されている。
【0123】
第1端子接続部25aが第1半田用溝部36aの底部に位置することにより、第1半田用溝部36aに対し、厚み方向に開口した一方側から芯線露出部77を第1半田用溝部36a内に容易に配置できる。同様に、第2端子接続部25bが第2半田用溝部36bの底部に位置することにより、第2半田用溝部36bに対し、厚み方向に開口した他方側から芯線露出部77を第2半田用溝部36b内に配置できる。よって、芯線露出部77を第1半田用溝部36a及び第2半田用溝部36bのそれぞれの溝部内に容易に配置できる。
【0124】
図7に示すように、端子支持部30は、複数の芯線露出部77のうち幅方向に隣り合う芯線露出部77の軸心X同士の間隔Mが複数の被覆線75のそれぞれの被覆線の直径Pよりも大きくなるように、複数の芯線露出部77が幅方向に並んだ状態で、複数の端子20及び複数の芯線露出部77を支持している。
【0125】
より具体的には、第1端子接続支持部35aにおいて幅方向に隣り合う芯線露出部77のうち、一方の芯線露出部77の中心軸X1と他方の芯線露出部77の中心軸X2との間隔M1は、該一方の被覆線75の直径P1又は該他方の被覆線75の直径P2よりも大きい。また、第1端子接続支持部35aにおいて幅方向に隣り合う芯線露出部77のうち、一方の芯線露出部77の中心軸X2と他方の芯線露出部77の中心軸X3との間隔M2は、該一方の被覆線75の直径P2又は該他方の被覆線75の直径P3よりも大きい。また、第1端子接続支持部35aにおいて幅方向に隣り合う芯線露出部77のうち、一方の芯線露出部77の中心軸X3と他方の芯線露出部77の中心軸X4との間隔M3は、該一方の被覆線の直径P3又は該他方の被覆線の直径P4よりも大きい。
【0126】
第2端子接続支持部35bにおいても、第1端子接続支持部35aにおける構成と同様の構成を有する。
【0127】
本発明では、端子支持部30は、情報通信用の規格によって端子配置が決まっている端子露出部27とは長さ方向に離れた位置で、半田部40によって電気的に接続された端子接続部25及び芯線露出部77を支持している。よって、端子接続部25及び芯線露出部77の配置を、端子支持部30上で、前記規格の端子配置に影響を受けることなく自由に決めることができる。
【0128】
そのため、上述の構成のように、端子支持部30は、幅方向に隣り合う芯線露出部77の軸心X同士の間隔が被覆線75の直径Pよりも大きくなるように、芯線露出部77が幅方向に並んだ状態で、複数の端子20及び複数の芯線露出部77を支持することができる。これにより、端子支持部30上で、複数の芯線露出部77を幅方向に十分に離して配置できるとともに、半田部40によって芯線露出部77に電気的に接続される複数の端子接続部25を幅方向に十分に離して配置できる。よって、端子支持部30上で、複数の前記半田部40を幅方向に十分に離して配置できる。
【0129】
よって、半田付け作業を行って半田部40を形成した場合においても同様に、端子支持部30上で、幅方向に隣り合う複数の半田部40を、幅方向に十分に離して配置できる。したがって、端子支持部30上で幅方向に隣り合う複数の半田部40同士が接触することを抑制でき、半田部40同士の短絡をより確実に防止できる。
【0130】
また、端子支持部30上で、幅方向に隣り合う端子接続部25及び芯線露出部77が、幅方向に十分に離れて配置されていることにより、端子支持部30上に半田部40を形成するスペースを容易に確保できるため、半田付け作業を容易に行うことができる。
【0131】
また、図7に示すように、端子支持部30は、接続支持部35と端子露出支持部31との間に、厚み方向に貫通する孔部39を有する。
【0132】
半田付け作業を行う際には、接続支持部35を加熱して半田を溶融固化させて半田部40を形成する。孔部39は、溶融した半田を放冷する際に放熱用の孔として機能する。これにより、前記溶融した半田をより早く冷却して早く固化させることができる。したがって、迅速に半田部40を形成することができ、コネクタ付きケーブル1の生産効率を向上することができる。
【0133】
(コネクタ付きケーブルの製造方法)
次いで、コネクタ付きケーブル1の製造方法を説明する。図12は、コネクタ付きケーブル1の製造方法を示すフローチャートである。
【0134】
芯線露出部準備工程S1では、ケーブル先端部70aの外装体72を除去して複数の被覆線75を外装体72から露出させる。次に、複数の被覆線75の撚りをほぐし、複数の被覆線75の一端部の外皮76それぞれを除去して、被覆線75の内部の芯線を露出させた芯線露出部77を形成する。
【0135】
続いて、芯線露出部77を有する複数の被覆線75を予め用意しておいたケーブルクリップ50の配線溝51に対して、情報通信用の規格通りに配列する。
【0136】
端子準備工程S2では、金属板を短冊状に打ち抜くとともに複数の端子としての第1端子21及び第2端子22の形状に成形可能なプレス成形機を使用して、第1端子21及び第2端子22を含む複数の端子20を形成する。前記プレス成形機は公知のものを使用できる。
【0137】
上述したように第1端子21の第1部分24aの厚み方向の長さと、第2端子の第1部分24bの厚み方向の長さとは異なる。また、第1端子21及び第2端子22を含む複数の端子20は、端子20における長さ方向の他端側に位置し芯線露出部77に対して電気的に接続される端子接続部25と、端子接続部25から長さ方向に離れた一端側に位置する端子露出部27とを有する。
【0138】
このように、端子接続部25が情報通信用の規格によって端子配置が決定される端子露出部27とは長さ方向に離れた位置にあることにより、前記規格に拘らずに、後述の端子支持部30上で、端子接続部25及び芯線露出部77の接続配置を自由に設計できる。
【0139】
端子支持部準備工程S3では、第1端子21及び第2端子22を所定の金型に対して幅方向に交互に並べて配置し、前記金型に対して樹脂を射出して成形する。このようにして、第1端子21及び第2端子22が幅方向に交互に並んだ状態で一体になった端子支持部30を作成する。
【0140】
端子支持部30は、第1端子21及び第2端子22におけるそれぞれの端子露出部27を幅方向に一列に並べた状態で支持する端子露出支持部31と、複数の端子接続部25及び複数の芯線露出部77を厚み方向の一方及び他方に分けて支持するように構成された接続支持部35と、を有する。接続支持部35は、複数の端子20の第1端子接続部25aを厚み方向の一方で支持するとともに第2端子接続部25bを厚み方向の他方で支持する。
【0141】
また、前記金型の形状によって、端子露出支持部31には端子用溝部33aが形成される。端子露出支持部31は、第1端子21及び第2端子22におけるそれぞれの端子露出部27を端子用溝部33aの底部に配置した状態で支持するように形成されている。
【0142】
同様に、接続支持部35には、第1半田用溝部36a及び第2半田用溝部36bが形成される。接続支持部35は、第1端子21及び第2端子22のそれぞれの第1端子接続部25a及び第2端子接続部25bを第1半田用溝部36a及び第2半田用溝部36bの底部に配置した状態で支持するように形成されている。
【0143】
続いて、上述のように作成された複数の端子20及び端子支持部30の一体成形体における第1半田用溝部36a及び第2半田用溝部36bに対して、加熱して溶融した半田を貯留させたのち、前記半田を冷却して固化させておく。
【0144】
続いて、ケーブルクリップ50を装着した複数の被覆線75における複数の芯線露出部77を第1半田用溝部36a及び第2半田用溝部36bに対して厚み方向の一方側及び他方側から配置し、複数の芯線露出部77が第1半田用溝部36a及び第2半田用溝部36bに厚み方向に位置が重なるように配置する。この際、端子支持部の支持突起30aがケーブルクリップ50の接続用溝52に挿入される。
【0145】
半田付け工程S4では、半田が貯留した第1半田用溝部36a及び第2半田用溝部36bに対して、複数の芯線露出部77を厚み方向の一方側及び他方側からそれぞれ配置した状態で、図示しない加熱装置によって、芯線露出部77を第1端子接続支持部35a及び第2端子接続支持部35bに対して厚み方向に加圧しながら前記半田を加熱して溶融する。これにより、前記溶融した半田が貯留している第1半田用溝部36a内及び第2半田用溝部36b内に、芯線露出部77を挿入できる。
【0146】
続いて、前記溶融した半田を放冷して前記半田を固化することにより、半田部40を形成する。これにより、半田部40では、幅方向に隣り合う芯線露出部77の軸心同士の間隔が、被覆線75の直径よりも大きくなるように、複数の芯線露出部77が幅方向に並べて配置される。また、第1半田用溝部36a及び第2半田用溝部36bの底部に位置する第1端子接続部25a及び第2端子接続部25bと芯線露出部77とを半田部40によって電気的に接続できる。
【0147】
ケース取付工程S5では、S1~S4の工程で形成した、複数の芯線露出部77及び複数の端子20を半田部40によって電気的に接続した状態で支持する端子支持部30に対して、外周を覆うように内ケース61を装着する。
【0148】
続いて、内ケース61の開口部67aから収容部67に対してケーブル固定部55を注入して、複数の被覆線75とコネクタ本体部100とを内ケース61に対して固定する。
【0149】
続いて、金属製の外カバー69を内ケース61の外周に配置する。最後に、ケーブル70及びコネクタ10の境界部分に保護部材90を嵌めあわせることにより、コネクタ付きケーブル1を製造する。
【0150】
このようにして、複数の端子20における端子接続部25と芯線露出部77とを電気的に接続する複数の半田部40が端子支持部30上で幅方向に十分に離れて配置されたコネクタ付きケーブル1を製造できる。
【0151】
[実施形態2]
(複数の被覆線の配色)
図13は、本発明の実施形態2に係るコネクタ付きケーブルにおける複数の被覆線の外皮の色を示す表である。実施形態2におけるコネクタ付きケーブル200は、複数の被覆線750の外皮760の配色が、情報通信用の規格によって定められている規格色とは異なること以外、実施形態1におけるコネクタ付きケーブル1と同様の構成を有する。
【0152】
図13に示すように、コネクタ付きケーブル200における複数の被覆線750の外皮760は、それぞれ、単一色で且つ被覆線750ごとに色が異なる。より具体的には、8本の複数の被覆線750の外皮の配色は、規格色である「橙」、「緑」、「茶」、及び「青」に加えて、「白」、「赤」、「黄」、及び「黒」によって構成される。
【0153】
比較例に係る情報通信用のケーブル400では、前記情報通信用の規格に基づいて複数の被覆線の外皮は色付けされている。例えば、8P8CのTPケーブルから構成されるLANケーブルにおける複数の被覆線は、「橙」、「橙/白」、「緑」、「緑/白」、「茶」、「茶/白」、「青」、及び「青/白」に配色された外皮を有する。ところが、このような外皮の規格色は、互いに同じ色を含んでいるために混合を生じ易い。例えば、「橙」と、「橙/白」とは、同じ「橙」を含む。また、「白」は、「橙」、「緑」、「茶」及び「青」と組み合わせて用いられる。
【0154】
上述の構成により、それぞれの被覆線750を容易に認識することができる。よって、配線作業時においてそれぞれの被覆線750の配列を誤認することなく、複数の被覆線750をコネクタ本体部100の端子支持部30に対して所定の順で容易に並べることができる。したがって、複数の端子20と複数の芯線露出部77とが半田によって電気的に接続されたコネクタ付きケーブル200を容易に製造することができる。
【0155】
[実施形態3]
(芯線の半田塗布)
図14は、実施形態3に係るコネクタ付きケーブル300に用いられる被覆線7500及び芯線露出部770の構成を模式的に示す斜視図である。実施形態3におけるコネクタ付きケーブル300は、被覆線7500の芯線露出部770における芯線710が、略直線状に延びる複数の細い金属線から構成されること以外、実施形態1におけるコネクタ付きケーブル1と同様の構成を有する。
【0156】
一般に、被覆線の内部の芯線が複数の細い金属線から構成される場合、被覆線の一端において外皮を完全に取り除くと、前記複数の細い金属線がバラバラに拡散する。前記複数の細い金属線の前記拡散を防止するために、被覆線の一端に位置する外皮を完全に取り除いた後で、前記複数の細い金属線に撚り加工を施す場合、数多くの被覆線に対して1本ずつ撚りを施すために時間を必要とし、コネクタ付きケーブルの生産効率が悪くなる問題がある。
【0157】
特に、本願発明のように、芯線と端子とが半田によって電気的に接続される情報通信用のコネクタ付きケーブルの製造においては、芯線と端子とを1本ずつより確実に半田付けするためには、前記撚り加工を行うことが望ましい。このため、撚り加工を必要としないコネクタ付きケーブルの製造方法が望まれている。
【0158】
コネクタ付きケーブル300において、複数の被覆線7500における芯線710は、それぞれ、複数の細径の金属線によって構成されている。コネクタ付きケーブル300は、図13に示すように、被覆線7500の一端部で、被覆線7500の外皮760から芯線710である複数の細径の金属線が露出した部分である芯線露出部770を有する。
【0159】
芯線露出部770は、互いに撚られておらず直線状に延びている複数の細径の金属線(芯線710)と、芯線用半田430とを有する。芯線用半田430は、被覆線7500を軸とした場合における径方向に複数の細径の金属線がバラバラに広がらないようにまとめている。
【0160】
図15は、実施形態3に係るコネクタ付きケーブル300の被覆線7500及び芯線露出部770の製造方法を示す模式図である。図15に示す方法は、実施形態1に係るコネクタ付きケーブルの製造方法における芯線露出部準備工程S1に対応する。
【0161】
図15に示すように、ステップS11では、被覆線7500は、内部に複数の細い金属線(芯線710)を有し、外皮760を剥く前の被覆線7500の状態である。芯線露出部770の製造方法では、まず、ステップS12において、被覆線7500の外皮760を芯線710から除去する際に、外皮760を芯線710の一端部に残した状態で芯線710の一部を露出させる。次に、ステップS13において、露出した芯線710に対して芯線用半田430を塗布して固める。最後に、ステップS14において、芯線用半田430を塗布した芯線710の部分を所定の長さに残してカットすることで、芯線露出部770を得ることができる。
【0162】
これにより、複数の被覆線7500における芯線710が複数の細い金属線から構成される場合であっても、複数の細い金属線が前記径方向にバラバラに拡散することがない。よって、複数の細い金属線によって構成される複数の被覆線7500に対して撚り作業を必要としない。したがって、半田付け作業の作業工数を削減でき、複数の端子と複数の芯線露出部とが半田によって電気的に接続されたコネクタ付きケーブルの製造コストを削減できる。
【0163】
(その他の実施形態)
以上、本発明の実施の形態を説明したが、上述した実施の形態は本発明を実施するための例示に過ぎない。よって、上述した実施の形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で上述した実施の形態を適宜変形して実施することが可能である。
【0164】
前記実施形態では、コネクタ付きケーブル1,200,300は、金属板を加工成形した複数の端子20を有する。しかしながら、複数の端子は、幅方向に所定の間隔を空けて並ぶ端子露出部と、支持部の接続支持部に支持される端子接続部とを有していれば、どのような形状を有していてもよい。例えば、複数の端子は、長さ方向及び厚み方向に延びる複数の板状端子等から構成されていてもよい。
【0165】
前記実施形態では、端子支持部30の接続支持部35は、厚み方向の一方及び他方に、第1端子接続支持部35a及び第2端子接続支持部35bを有する。しかしながら、端子支持部は、さらに多数の端子接続支持部を有していてもよい。例えば、接続支持部の幅方向の一方の面及び他方の面に複数の端子接続支持部をさらに有していてもよい。これにより、複数の端子及び複数の芯線露出部を配置可能なスペースがさらに増える。よって、前記端子接続支持部上で隣り合う複数の端子及び複数の芯線露出部をさらに離して配置することで、半田部同士の短絡をより確実に防ぐことができる。
【0166】
前記実施形態では、第1端子接続支持部35a及び第2端子接続支持部35bは、複数の第1端子接続部25a及び第2端子接続部25bの半数ずつ、及び複数の芯線露出部77の半数ずつを支持する。しかしながら、第1端子接続支持部及び第2端子接続支持部の一方もしくは他方に対して、数に偏りを持たせて支持させてもよい。
【0167】
前記実施形態では、複数の端子20において端子露出部27及び端子接続部25は、同じ長さ方向に延びている。しかしながら、端子接続部は、端子露出部の長さ方向に対して、交差する方向に延びていてもよい。
【0168】
同様に、端子支持部の接続支持部における半田用溝部は、端子支持部の溝が延びる長さ方向に対して、交差する方向に延びていてもよい。これにより、接続支持部において、複数の端子接続部と複数の芯線露出部との接続構造の設計自由度が向上する。
【0169】
前記実施形態では、接続支持部35の半田用溝部において、端子接続部25及び芯線露出部77は、厚み方向に重なった状態で半田部40によって電気的に接続されている。しかしながら、端子接続部及び芯線露出部は、半田部によって電気的に接続されていれば、必ずしも厚み方向に重なっていなくてもよい。例えば、端子接続部及び芯線露出部は、厚み方向に重なっていないが、半田用溝部に貯留する半田によって電気的に接続されていてもよい。
【0170】
前記実施形態では、複数の端子の先端部23が端子支持部30に固定されている。しかしながら、複数の端子のいずれの部分が端子支持部に固定されていてもよい。例えば、端子の凸部の一部が端子支持部に固定されていてもよい。
【0171】
端子支持部の孔部の形状は、厚み方向に貫通していればどのような形状でもよい。また、端子支持部は、複数の孔部を有していてもよい。複数の孔部を有することで、さらに放熱作用が高まる。
【0172】
前記実施形態では、コネクタ付きケーブル1,200の芯線露出部77には半田を予め塗布していない。しかしながら、芯線露出部に予め半田を塗布した状態で、端子と芯線露出部の半田付けをしてもよい。これにより、半田用溝部に位置する半田と芯線露出部に塗布した半田とが親和して、より確実な接続ができる。
【0173】
コネクタ付きケーブルの複数の被覆線の外皮の色は、任意の色を適用できる。
【0174】
内ケースは樹脂性以外の部材であってもよい、外カバーは金属製以外の部材であってもよい。内ケースは、複数の部材が組み合わされて構成されていてもよい。
【0175】
半田部の形成箇所の表面には、フラックス(はんだ付け促進剤)が塗布されていてもよい。フラックスとしては、松ヤニをベースとする公知のフラックスを用いることができる。
【0176】
前記実施形態では、複数の端子20は、プレス成型によって形成される。しかしながら、複数の端子は、削りだし等、曲げ加工以外で製造されていてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0177】
本発明は、LANケーブル等の情報通信用のコネクタ付きケーブル及び前記コネクタ付きケーブルの製造方法に利用可能である。
【符号の説明】
【0178】
1,200,300 コネクタ付きケーブル
10 コネクタ
20 複数の端子
21 第1端子
22 第2端子
23 先端部
24a,24b 第1部分
25 端子接続部
25a 第1端子接続部(第1端子)
25b 第2端子接続部(第2端子)
26a,26b 第3部分
27 端子露出部
27a,27b 第2部分
29a,29b 凸部
30 端子支持部
30a 支持突起
31 端子露出支持部
33a 端子用溝部
33b 側壁部
35 接続支持部
35a 第1接続支持部
35b 第2接続支持部
36a 第1半田用溝部(第1接続支持部)
36b 第2半田用溝部(第2接続支持部)
39 孔部
40 半田部
50 ケーブルクリップ
50a ケーブルクリップ本体部
51 配線溝
52 接続用溝
55 ケーブル固定部
60 ケージング
61 内ケース
65 ラッチ
66 複数のスロット
66a 角部(内ケース)
67 収容部
67a 開口部(収容部)
69 外カバー
70 ケーブル
70a ケーブル先端部
71,710 芯線
72 外装体
75,750,7500 被覆線
76,760 外皮
77,770 芯線露出部
90 保護部材
100 コネクタ本体部
430 芯線用半田
X 芯線の中心軸、軸心
M 芯線の中心軸同士の間隔
P 被覆線の直径
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15