(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024119696
(43)【公開日】2024-09-03
(54)【発明の名称】V3D半導体
(51)【国際特許分類】
H01L 23/38 20060101AFI20240827BHJP
H01L 25/04 20230101ALI20240827BHJP
【FI】
H01L23/38
H01L25/04 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023026778
(22)【出願日】2023-02-22
(71)【出願人】
【識別番号】712007348
【氏名又は名称】株式会社ドクター中松創研
(72)【発明者】
【氏名】中松 義郎
【テーマコード(参考)】
5F136
【Fターム(参考)】
5F136DA25
5F136JA03
(57)【要約】 (修正有)
【課題】3D集積回路等の機能増大による冷却問題を解決することにより3D集積回路等の能力を拡大、安定化する。
【解決手段】集積回路にエントツや、又、ペルチェ素子を設ける。
【選択図】
図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
3D又は3Dでなく半導体集積回路の冷却に於いて基板に対しほぼ垂直に四角形でなく自立させ立て、且つ半導体集積回路の間を空間的に開けてエントツ効果により前記半導体回路を冷却する事を特徴とする半導体回路。
【請求項2】
3D又は3Dでなく半導体回路の冷却に於いて、半導体集積回路にペルチェを素子を積層することを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、3D構造半導体素子に関する。
【背景技術】
【0002】
[本発明のバックグラウンド]
日本人はアメリカの実態をよく知らないと思うが、アメリカという国は、メディアがきわめて強力なパワーを持っており、メディアが、アメリカの政治や技術をリードしているといっても過言ではない。そのアメリカのメディアは、スクリップスハワード系と、ハースト系の二つに分かれ、すべてのテレビや通信社がこの2つの系統に分かれていることは日本ではあまり知られていない。
そのスクリップスハワード系の中で、特に、スクリップスハワードの社主であるロイハワード氏が世界の新聞王として世界的に著名である。
本発明者は、米国において、このハワード氏に子供のようにかわいがられ、ニューヨークのパークアベニューの自宅で食事を共にしたり、本発明者が発明した、フロッピーディスクの第1号を見せたり、ハワード氏がそのフロッピーディスクの床に落ちた「ねじ」を拾ったりする、非常に親密な関係であった。そして、ハワード氏が親しくしている、RCA社創業社長のデビットサーノフや3M社を、本発明者に紹介してくれ、たまたま、3MがIBMに納入しているコンピュータメモリの日本の代表者を探しており、本発明者が日本の代表者に選ばれ日本で、日本初のコンピュータメモリテストセンタを発明者が設立し、富士通川崎、日立小田原、日電府中、三菱鎌倉、沖電気などすべての日本のコンピュータメーカーに本テストセンタでサーティファイしたメモリを供給した。
また、本発明者が、発明した、メモリトランスポートは、富士通、日立、ユニバック、バローズのコンピュータに採用され、この特許は科学技術庁長官賞を受賞した。
これらの会社で、日立はRCA、日電はハネウエル、三菱はウェスティングハウスと、技術提携していたが、富士通にはアメリカの技術提携先が見つからず、したがっていわゆる国産コンピュータと称する以外になかった。
そこで、富士通は海外との連携を求め、当時、サンフランシスコ大学の教授をしていた本発明者にアメリカメーカーにコンタクトを依頼して来た。本発明者の経営する会社の1/2の株式を富士通が持つと、当時の富士通の高羅社長から申し入れがあったが、他に小松製作所、興国人絹パルプ、学研などから株を持ちたいとの申し入れがあり、富士通からの 1/2 の申し入れはお断りする代わりに、富士通とお互いに株を持つことになり、本発明者は富士通との依頼によりアメリカとのコンタクトに注力した。
パロアルトを中心に、いわゆるシリコンバレーで活躍していた本発明者は、当時、フェアチャイルド・カメラ・アンド・インスツルメンツの副社長をしていたドクター・ノイスと友人関係であったので、一緒にロッキー山脈の山スキーをして彼は足を事故にあったので手当をしながら、ディァブロー山を眺めながら、次のプロジェクトの打ち合わせをした。それは半導体及びLSIの新会社の立ち上げだった。そして、その社名をインテルとした。
のちに、日本のテレビコマーシャルで、「インテル入ってる」ということでこの社名も有名になった。
そこでまず、富士通にインテル製品を導入し、同様に、他の全コンピュータメーカーに本発明者がインテル製品を紹介した。
これをプリント基板に貼り付けた略図が
図1である。
そして、富士通は、国産の世界一高速コンピュータを完成した。
ところで国産スーパーコンピュータを作るにあたって、極秘とされた重大問題があった。それは、発熱問題であった。
【0003】
本発明は、これら他の人が持たない経験の本発明者の経験によって、本発明が生まれたのである。
かつて、半導体関連で世界で多くのシェアを占めた日本が、今や凋落の一途をたどり、最後の巻き返しとして、TSMCの4nmを下回るものを作るためIBMが研究開発した2nmを日本のコンピュータ会社がライセンスを受け、世界のマーケットに復帰しようとしている。それは
図1の如く一層のみならず、
図2に示す如く、複数枚積層する3D半導体を日本の武器として、目下開発中である。しかしながら、本発明者は上記のごとく世界初の半導体およびLSIに関わったパイオニアである。
本発明者の50年にわたる技術的知見から、これには抜本的な欠陥がある。この欠陥を克服するのが、本発明である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
3D半導体の発熱を放出するかという課題の対応が必要となってくる。シリコン内でのキャリア移動度は温度が上がると低下する為、出来るだけ放熱を促進する必要がある。
公知の方法では、四角形にデバイス素子(チップ)を立方体に形成し、発熱を中空コアより放熱する。
しかし、この四角形構造とするのみでは、単に自然の温度上昇のみの放熱しかできない。底部分にも配線等含んだチップを形成しており底部分からの放熱が限られてしまう。また、底部分の素子は処理動作が側面の素子と異なってしまいやすい。
本発明は、シリコン半導体集積素子がさらなる高速処理ができるようにデバイス素子を積層構造とした
図2の如き公知の3D構造ではない新たな
図3のV3D構造で温度上昇を抑え、高速処理化が可能な発明を行った。
【課題を解決するための手段】
【0006】
基板上の半導体集積回路を垂直に平行に設ける事を特徴とする。
半導体集積回路を積層し、必要であれば冷却手段層をもうける事を特徴とする。
即ち内側にP及びNを交互に設けたシリコンペルチェ素子を積層し温度制御する事を特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
3D集積回路チップの処理速度が格段に向上する、発熱を防止できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【発明を実施するための形態】
【0009】
古くはモールディングされた素子が貼り付けられたプリント基板を立体形状に設置し配置密度を増したりされていた。
デバイス自体も最小線幅がますます小さくなり、高集積化が進み、光の波長に近づき限界と考えられたが、近年のEUV露光技術を用い方法を工夫する事により、最小線幅も7―4nmとなる時代を迎えている。そして省電力、高処理速度、且つ高集積化を達成するために更に、最小線幅を2nmとする研究が続けられている。
しかし、前工程が完了した半導体デバイスチップ(集積回路)状態では、高集積化の技術進歩が遅い。プリント基板やモールディング技術の進歩はあるものの、デバイスチップのダイ処理は、複数枚を立方体構造や積層構造で配線する程度である。これでは処理が早くなっても発熱問題が残る。
図1は、古くから用いられている公知の集積回路設置を示す図であって、プリント基板またはソケット1上に、例えばシリコンデバイスを形成した集積回路が組み込まれた素子(後工程完了した素子)2を設けた断面図である。
基板1は、例えばCPUの場合は、CPUを設置するCPUソケットで、CPUパッケージが素子(後工程完了した素子)2に該当する。その他のロジック高集積回路素子であってもソケットやプリント基板1上にモールディングしたパッケージ2を載せることが公知である。
集積回路が組み込まれた素子が稼働すると集積回路チップの表面には熱が発生し高集積化するほど内部温度が十分下がらず、内部のシリコンデバイス(例えばTFTトランジスタ)の動作速度を低下させる。
【0010】
図2は、公知の積層された3D集積回路を示す図であって、例えばCPUソケット、またはCPUパッケージや、プリント基板等、の基板1上に、例えばシリコンデバイスを形成した集積回路が組み込まれた前工程まで完了し、ダイシングしたチップ(ダイ)である集積回路素子2を複数層(2―1~2―3)重ねた3D構造(立体構造)の断面図である。
集積回路チップを駆動させた時に発生する熱は、積層する数が多いほど、高集積化するほど、大量の熱を発し、且つ、表面のデバイス層(2―3)以外の層では放熱が難しく、デバイス処理速度が低下しやすい。
公知の技術では、積層高集積での3D立体素子では解決法を見出してはいない。
【0011】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
図3は、本発明第1実施形態を示す図であって、
集積回路素子2―1、2―2、2―3を、基板1に対して垂直に設けた断面図である。例えば、集積回路素子面は2―1、2―2同志を向かい合わせに設け、2―3は集積回路素子面を2―2方向に向けた断面図である。
【0012】
一例として構造を説明する。
シリコンデバイスであって集積回路が組み込まれ前工程まで完了し、ダイシングした複数の集積回路チップ(ダイ)2―1、2―2、2―3を、パッケージである基板1上に、垂直にかつ対抗して設置し、向かい合わせ部分は間隔3(溝)を設け、例えば接着固定するか回路を直接基板に接続する。
そして、あらかじめ基板接着部に設けている配線によりボンディングが行われた後、集積回路チップ2が向かい合う平行部分以外をモールディングし、集積回路チップ2 同志の向かい合わせ部分は間隔3(溝)の上空はパッケージを設けず、空気が通り放熱可能な構造とする。
なお、溝部分は伝熱性の薄膜を設けて傷つかぬようにしておくのが好ましい。
集積回路チップとは例えばシリコン製MPU、CPU他のロジックデバイスであって前工程及びダイシングが完了した素子が、サイズを考慮すると、好ましい。ただし、メモリ素子に適用も可能である。
その他の第1実施形態として、基板1をシリコン薄膜基板とし、その基1の上に、例えばCPU集積回路チップ2―1、2―2、2―3を熱接着又は溶着で固定し、ボンディングを行い、基板1もCPUパッケージにボンディングし、そして、間隔3の上空は空気が通り放熱可能な構造とするモールディングとしてもよい。集積回路チップ2と基板1はどちらもシリコンであるので精度よく固定しやすく配線も容易である。
本発明第1実施形態によると、集積回路チップの駆動による熱は、
図3に矢印で示す如く上昇気流4となり、平行に狭い間隔で配置されているので煙突効果により熱は上部に放出される。
しかし公知の四角形では煙突効果がほとんどない。なぜなら煙突効果は間隔Rの二乗に反比例するからであり、引用文献は効果がなく本発明は効果があり、集積回路チップ2―1、2―2、2-3は高温とならず安定したデバイス処理速度、処理能力を発揮し、且つ、基板に設置面積が少ないので、他の素子も追加設置可能であり更に高集積化ができる。
また、フィン構造なので、側面からの空気の流れで、冷却効果も促進される。
また、本発明第1実施形態に於いて、基板1に、集積回路チップ2を2つ又は4以上の複数個をフィン状に垂直に並べてもよい。
間隔3の幅は、集積回路チップ2の厚さ(例えば50ミクロン~400ミクロン)と同等でもよいが、例えば集積回路素子面が向かい合う部分の間隔3を熱量を考慮して広めにしてもよい。間隔3の幅は0.1~5mmで適宜設定する。間隔3の長さはチップ長さによるが、1~30mm程度である。
【0013】
図4は、本発明第2実施形態を示す図であって、
集積回路チップ2―1、2―2、2―3、2―4の4枚を、基板1に対して垂直に断面長方形に設け、それぞれの集積回路チップの素子面が内側に向かう様に設けた上面図である。
公知の断面正方形のものより前記の形状により熱の上昇効果が大きい。
それぞれの集積回路チップは基板1上に接着固定される。ボンディングによる配線が行われた後、集積回路チップの裏面側(四角形の外側面)をモールディングされる。集積回路チップ同志の向かい合わせ部分の間隔部3(長方形の穴)の上空は、放熱可能な構造とする。
なお、長方形穴部分は伝熱性の薄膜を設けておくのが好ましい。長方形穴のサイズは、長辺はチップのサイズとなる。また、間隔3の短辺(幅)は、発熱量とチップサイズによって設定してもよいが、図示する如く集積回路チップ2―3、2―4を集積回路チップ2―1、2―2のチップサイズの例えば1/2程度の素子をもうけ長方形を形成してもよい。その場合長方形の短辺(幅)は0.5~15mmである。
さらに、本発明は
図4の鎖線で示す如く、集積回路チップ2―1、2―2、2―3、2―4の間隔3は公知の正方形(鎖線)より基板上の面積が小さいのでスペースファクタが公知の正方形のものより優れている。
本発明第2実施形態によると、間隔部(長方形穴)では、煙突効果と横(溝を流れる)空気の流れより、発生した熱は、速やかに外部へ放熱されることとなるので、効率的に集積回路チップを冷却できる。
また、間隔部3(長方形穴)を広くする場合は、さらなる放熱効果が上がる。
【0014】
図5は、本発明第3実施形態を示す図であって、3D回路2-1、2-2、2-3に並行して間隔を開け、3D集積回路2―4、2―5、2―6を、配置した断面図である。
例えばCPUパッケージの基板1上にシリコンデバイスを形成したCPU集積回路が組み込まれ前工程が完了しダイシングした、チップ(ダイ)である集積回路素子2を複数層(2―1~2―3)重ねた3D構造(立体構造)の断面図である。配線設置方法等は公知の技術を用いる。そして積層されたチップを集積回路チップの例えば素子面同志を向かい合わせに設ける。勿論配線等は事前に形状を考慮して公知の方法で設計される。
基板1は、基板1をシリコン薄膜基板とし、その基1の上に、集積回路2―1、2―2、2―3を設けてもよい。
図5では、積層された集積回路2―1、2―2、2―3と、集積回路2―4、2―5、2―6のみであるが、さらに複数個設けてもよい。また、高さサイズが違いがあっても設けることが出来る。
本発明第3実施形態によると、煙突効果の上昇気流を活用することで、積層化による熱による機能低下なく、CPU又はロジックデバイスでの処理速度を向上させる事が出来る。
【0015】
図6は、本発明第4実施形態を示す図であって、前記第1実施形態の集積回路2―1、2―2に、ペルチェ素子5を、積層させた断面図である。
ペルチェ素子の冷側5―1を集積回路側とし、発熱側5―2を外側とし、間隔部3―1をあけて、集積回路2―1、2―2に接する面に冷却面51を設け、集積回路2―1、2―2を冷やし、発熱面5―2の熱を煙突効果でさらに上昇気流4を発生させる事が出来る。また、
図5の左側だけでもよい。
またペルチェ素子の形成方法及び給電方法はいかなる方法でもよいが、例えば、ペルチェ素子は集積回路と別のシリコンウェーハで作成し、集積回路チップサイズに合わせてダイシングされ、ペルチェ素子チップ5―1、5―2とし、ダイシング前の前工程である集積回路チップ上の貼り付け、集積回路チップにダイシングして、集積回路チップ2―1、2―2から配電供給可能な様に配線する。(接着配線は公知のボンディング等技術でおこなう)
ペルチェ素子チップを、集積回路チップで制御すると省スペース、構造がシンプルである。
本発明第4実施形態によると、間隔3―1は、第1~3の実施形態の間隔3より、ペルチェ素子により放熱を大きくでき、上昇気流で発熱面5-2からの放熱も大きくでき、集積回路チップ2―1、2―2をさらに冷却する事が出来る。本発明は単独でも含むものである。
【0016】
図7は、本発明第5実施形態を示す図であって、前記3D回路や第4実施形態の集積回路を基板1に対して垂直に、四角形(箱状)に設け、3D回路や集積回路2―1、2―2、2―3、2―4の4枚にペルチェ素子5を設けた上面図である。
本発明第5実施形態によると、四角形(箱上)の間隔部にて、ペルチェ素子による放熱がエントツ効果に加わり、公知四角形よりさらに効率よく集積回路を冷却演算する事が出来る。
【0017】
図8は、本発明第6実施形態を示す図であって、前記第5実施形態の集積回路2―1、2―2、2―3、2―4の4枚の上に更に、集積回路2―5、2―6、2―7、2―8、2―9、2―10、2―11、2―12を積層し、その内側にペルチェ素子5を設けた上面図である。
図8では三層の集積回路を積層した図であるが、3層以下又は4層以上積層してもよい。また、前記集積回路は例えばロジックデバイスチップとフラッシュメモリ(NAND回路)やDRAM回路としたり、それぞれ混合して積層する事が出来る。
積層方法は、公知の技術で良く、例えばシリコンでは、集積回路のシリコンウェーハ同士を低温で張り合わせ、その後ダイシングして積層集積回路チップとする、集積回路のシリコンウェーハ同士の間には絶縁層や配線層を堆積させてもよく、素子の機能低下防止や汚染発生防止等の考慮を行う。
本発明第6実施形態によると、積層構造を有することで、四角形(箱上)の間隔部でのペルチェ素子による放熱とエントツ効果で効率よく集積回路チップを冷却されるので処理速度も格段に良くなる上、構造的に安定しているという効果がある。
【0018】
図9は、本発明第7実施形態を示す図であって、基板にソケット又は凹部溝を設け、ソケット又は凹部には着脱配線できるよう金配線6を施し、集積回路2―1、2―2、2―3をソケットに差し込むことによって基板に垂直に設置出来る。従って、集積回路は着脱可能とする。
凹部は例えばシリコン基板1である場合、MEMS技術で形成し、配線するので、集積回路チップが薄厚さであっても垂直に立てる事が出来る。
また、モールディングも、チップが着脱する事を様妨げぬような構造とする。前記は凹部でなく基板上にソケットを設けてもよい。
本発明第7実施形態によると、集積回路を抜き差しできるので、修理などメンテや分解、運搬も可能となる。又、溝部を各種の共用ソケットとすることもできる。
本発明そのほかの第7実施形態では、シリコン基板1に作成した凹部6に集積回路2―1、2―2、2―3を固定してもよい。この場合は、モールディングは他の実施例同様に、間隔3部分の上空のみ開口する構造としてもよい。
【0019】
図10(A)は第8実施形態、(B)は第9実施形態、(C)は第10実施形態、(D)は第11実施形態、(E)は第12実施形態を示す図である。
前記の符号はそれぞれの構成と機能を説明している。
【0020】
本発明第8実施形態によると、(A)から(D)はペルチェ素子の設ける面を最適化することで集積回路の効率を最大限に上昇させる事が出来る。
また、(E)に於いては、単なる水平積層集積回路ではなく、水平方向に空間を設けることで集積回路の全てから放熱が可能であり、更に縦方向に設けることで本発明の煙突効果を用いて発熱を防止することが可能となり、多くの集積回路を同時に駆動できる。
(E)の形態は集積回路の水平と垂直を複数繰り返す構造としてもよい。
【0021】
図11は、本発明第9実施形態を示す図であって、
公知MEMS加工とCVD成長を活用し斜め傾斜面で集積回路を積層させた断面図である。
例えばシリコンで、四角く集積回路面2―1、2―2、2―3、2―4(2―2、2―4は図示せず)を公知のエッチングで形成し、集積回路面は斜め(斜度10―70度)とし、デバイスを斜め集積回路面に作り込み、さらに集積回路面を公知のシリコンのCVD法にて単結晶成長させて形成し、集積回路層2―5、2―6、2―7、2―8(2―6、2―8は図示せず)を積層し、斜め面部分にデバイス作成する。
さらに、CVD法で配線を設けシリコンを積層しPとNセルを拡散手法で形成することでペルチェ素子構造5を完成させる。
間隔3―2部分のみを熱伝導性の良い被膜で覆い、モールディング後でも間隔3―2は、樹脂形成しない放熱可能な構造とする。
本発明第13実施形態によると、本素子を形成するのに基板に垂直に集積回路を接着する必要が無いため、集積度を上げ熱対策ができるだけでなく、強度確保できる効果がある。
【0022】
本発明第14実施形態はシリコンウェーハにて作られたCPU集積回路のチップ(ダイ)の金属CPUパッケージ本発明を適用した具体的実施形態の説明である。
例えばCPUパッケージのプリントサーキットボード基板上に、垂直に、CPUチップを複数、平行に設置する。そしてCPUチップの熱を拡散させる目的で設けられるCPUチップ上部の放熱金属板は、公知技術ではCPUチップの表面のみ接触するが、本発明では、CPUチップの表裏に接触するように設ける。すなわち放熱金属板表面に、CPUチップの数だけCPUチップの表裏に沿った溝ができる形状となる形で、基板に設けた本集積回路を放熱金属板でモールディングする。
また、CPU配線の接続は、基板とCPUチップの固定部分に集中するが、例えば基板の厚さを厚くしてCPUチップを凹部に差し込み配線したり、基板を部分的に盛り上げ配線部分を確保してもよい。
さらに、CPUチップの設置の間にペルチェ素子チップを挿入して封入し冷却効果をあげてもよい。
本構成とすることで、多数のCPUチップを並列に同一基板で稼働させることができかつ大量のCPUチップからの放熱を表裏から放熱金属板を介して抜熱する事が出来るので、性能劣化させずに、超高速で、並列計算をさせる事が出来る。
【0023】
以上により、
本発明は、エントツ効果やペルチェ素子で効果的に冷却可能であるため、集積回路の効率(処理速度等)を大きく高める事が出来る画期的発明である。
又、
図7のペルチェ素子を立体的半導体回路でなく平面的半導体に積層する場合も本発明に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0024】
本発明によりコンピュータ等をより高効率で処理が出来るので産業上の利用可能性大である。
【符号の説明】
【0025】
1 基板
2 半導体層
2―1、2―2、2―3、2―4 縦に設けた集積回路層
2―5、2―6、2―7、2―8、2―9、2―10、2―11、2―12 積み重ねられた集積回路
3 間隔(溝または四角い穴)
3―1 広い間隔
3―2 斜めの面を有する間隔
4 上昇気流
5 ペルチェ素子
5―1 ペルチェ素子の発熱側
5―2 ペルチェ素子の吸熱側
6 凹部溝に設けられた配線
【手続補正書】
【提出日】2023-03-17
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
3D半導体集積回路を含む半導体集積回路に於いて、直立した四角形でなく板状に、基板に対しほぼ垂直又は水平に、半導体集積回路の間に空間を開けて設け、エントツ効果を得て又は/及びペルチェ素子により、前記半導体集積回路を冷却する事を特徴とする半導体回路。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0015】
図6は、本発明第4実施形態を示す図であって、前記第1実施形態の集積回路2―1、2―2に、ペルチェ素子5を、積層させた断面図である。
ペルチェ素子の冷側5―1を集積回路側とし、発熱側5―2を外側とし、間隔部3―1をあけて、集積回路2―1、2―2に接する面に冷却面51を設け、集積回路2―1、2―2を冷やし、発熱面5―2の熱を煙突効果でさらに上昇気流4を発生させる事が出来る。また、
図5の左側だけでもよい。
またペルチェ素子の形成方法及び給電方法はいかなる方法でもよいが、例えば、ペルチェ素子は集積回路と別のシリコンウェーハで作成し、集積回路チップサイズに合わせてダイシングされ、ペルチェ素子チップ5―1、5―2とし、ダイシング前の前工程である集積回路チップ上の貼り付け、集積回路チップにダイシングして、集積回路チップ2―1、2―2から配電供給可能な様に配線する。(接着配線は公知のボンディング等技術でおこなう)
ペルチェ素子チップを、集積回路チップで制御すると省スペース、構造がシンプルである。
本発明第4実施形態によると、間隔3―1は、第1~3の実施形態の間隔3より、ペルチェ素子により放熱を大きくでき、上昇気流で発熱面5-2からの放熱も大きくでき、集積回路チップ2―1、2―2をさらに冷却する事が出来る。本発明は
ペルチェ素子5を複数ではなく単独の場合でも含むものである。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0019】
図10は、本発明第8実施例(A)から第9実施例(B)、第10実施例(C)、第11実施例(D)、第12実施例(E)の形態を示す図であって、(A)は基板1条に垂直に設けた集積回路2にペルチェ素子5を向かい合わせエントツ3を設けた構成、(B)は基板1上に平行に積層された集積回路2―1、2―2、2―3上にペルチェ素子5を設けた構成、(C)は基板1上に垂直に集積回路2を背中合わせに設け、それぞれの外側(素子側)にペルチェ素子5を設けた構成、(D)は(C)の構成物を、エントツ3を設けて、基板1上に複数垂直に設けた構成である。(E)は基板上に水平に積層する集積回路2を、水平方向にエントツ空間3を設け且つ、前記水平に積層する集積回路2の上部にエントツ空間5を設けて垂直に集積回路2を設けるものである。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0020】
本発明第8~12実施形態によると、(A)から(D)はペルチェ素子の設ける面を最適化することで集積回路の効率を最大限に上昇させる事が出来る。
また、(E)に於いては、単なる水平積層集積回路ではなく、水平方向にエントツを設けることで集積回路の全てから放熱が可能であり、(A),(D)、(E)は更に縦方向に設けることで本発明の煙突効果を用いて発熱を防止することが可能となり、多くの集積回路を同時に駆動できる。
(E)の形態は集積回路の水平と垂直を複数繰り返す構造としてもよい。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0021】
図11は、本発明第
13実施形態を示す図であって、公知MEMS加工とCVD成長を活用し斜め傾斜面で集積回路を積層させた断面図である。
例えばシリコンで、四角く集積回路面2―1、2―2、2―3、2―4(2―2、2―4は図示せず)を公知のエッチングで形成し、集積回路面は斜め(斜度10―70度)とし、デバイスを斜め集積回路面に作り込み、さらに集積回路面を公知のシリコンのCVD法にて単結晶成長させて形成し、集積回路層2―5、2―6、2―7、2―8(2―6、2―8は図示せず)を積層し、斜め面部分にデバイス作成する。
さらに、CVD法で配線を設けシリコンを積層しPとNセルを拡散手法で形成することでペルチェ素子構造5を完成させる。
間隔3―2部分のみを熱伝導性の良い被膜で覆い、モールディング後でも間隔3―2は、樹脂形成しない放熱可能な構造とする。
本発明第13実施形態によると、本素子を形成するのに基板に垂直に集積回路を接着する必要が無いため、集積度を上げ熱対策ができるだけでなく、強度確保できる効果がある。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0023】
以上により、本発明は、
エントツを設け、エントツ効果やペルチェ素子で効果的に冷却可能であるため、集積回路の効率(処理速度等)を大きく高める事が出来る画期的発明である。
又、
図7のペルチェ素子を立体的半導体回路でなく平面的半導体に積層する場合も本発明に含まれる。