(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024119702
(43)【公開日】2024-09-03
(54)【発明の名称】購入証明用分離機能付き包装容器
(51)【国際特許分類】
B65D 5/42 20060101AFI20240827BHJP
【FI】
B65D5/42 B
【審査請求】有
【請求項の数】2
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2023039094
(22)【出願日】2023-02-22
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2024-04-08
(71)【出願人】
【識別番号】523089346
【氏名又は名称】犬伏 康介
(72)【発明者】
【氏名】犬伏 康介
【テーマコード(参考)】
3E060
【Fターム(参考)】
3E060AA03
3E060BC02
3E060CE04
3E060CE07
3E060CE12
3E060CE16
3E060CE18
3E060DA02
(57)【要約】
【課題】レジ袋が有料化されている中、シールを貼らなくても購入証明ができる包装容器を提供する。
【解決手段】包装容器の一部に切り取り線を付けておく。例えば段ボールだと角に切り取り線を付ける。このように切り取っても商品に影響のない位置に切り取り線を付ける。商品購入時にシールを貼るのではなく切り取り線に沿って包装容器の一部を切り取る。切り取ることにより購入証明を行う。このことにより開封時のシールを剥がす煩わしさもなくなり、資源を使わずに済む。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
包装機能を害しない一部を分離することで購入したことを証明する包装容器であって、分離する位置や折り曲げる位置を示す線が印刷されていること、
上記分離する位置を示した線に沿ってミシン目または切り込みが付けられていること
を特徴とする包装容器
【請求項2】
前記分離する一部は、
分離されても包装内容物がはみ出したりこぼれ落ちたりしない大きさであり、
外から目に付き易い位置にある
請求項1に記載の包装容器
【請求項3】
包装容器は直方体であって、
分離する部分は直方体の少なくとも1つの角であり、
角を構成する平面に切り取り線と折り曲げ線を作成し、
角を構成する3平面の内の少なくとも1つの平面上の切り取り線の中央部が半円であり、その半円の直径に折り曲げ線が印刷されていて、
残りの平面上の切り取り線が直線である
請求項2に記載の包装容器
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は買ったことが証明できる機能を持った包装容器に関するものである。
包装容器の一部を分離する機能があると、その部分をちぎり取るなどすることによって買った証明にもなり、開けるときもスムーズ、資源も使わなくて済む。
【技術背景】
【0002】
レジ袋に入らないような段ボール箱入りの商品の場合やレジ袋レスの時代に合わせて、購入したことを証明するために商品の包装容器にテープやシールを貼ることが行われている。
【0003】
本願発明は、商品が入っている包装容器の一部を分離することにより購入証明とするというものである。段ボール以外の包装容器にも同様に分離可能になるような切り取り線や切り込みをつける。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1では段ボール包装された商品を展示するために、段ボールの中央に切り取り線がついており、取り外すと大きな穴が開き中身が見えるようになっている。よって切り取ってしまうと傾けた時に段ボールの中身が外に出てしまう。これでは購入後に商品を持ち運ぶのが大変である。
【0006】
また、上記特許文献1の発明では切り取り線で切り取る面積が多いため簡単に素早く切り離すことが難しい。これらは上記の発明が購入証明用にできていないことも要因としてある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
購入証明用分離機能付き包装容器の分離部分は以下の条件を満たすことが必要となる。
1)包装の内容物がはみ出したりこぼれ落ちたりするような包装機能を害することのない程度であり、また目に付き易い大きさであること
2)分離位置を示す線が明確に示され、手で分離し易くするためにミシン目や切れ目があること
【0008】
本案発明の包装容器は段ボールだけではなく、プラスチックもある。また形状は直方体の箱形や品物を包み込む形など様々である。そのような包装容器の一部を購入証明の印として手で分離し易くしたものである。
【0009】
そこで段ボールであれば、
図1に示すように段ボールの角の3面に切り取り線をつける。切り取り線がそれぞれ3面でつながるようになっており押して引っ張ることにより外れるようになっている。外すと三角錐の段ボールの角と本体とで分けることができるようになっている。
【発明の効果】
【0010】
本願発明を段ボールで説明すると、
図1のように段ボールの角に切り取り線がついており切り取り線で切り取ると三角錐のような形で切り取れるというものである。これによって購入証明ができる。また上記の課題も解決している。
【0011】
また角を構成する3平面の三方向に切り取り線を入れているため、切り取った際に様々な方向から切り取られていることを目視しやすく購入証明の確認を行いやすい。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1が本願開発による直方体の箱形段ボールの斜視図である。このように段ボールの場合は、段ボールの角を使って三角形ができる位置に切り取り線が上面、側面、もう一つの側面と入っている。また段ボールの上面にある切り取り線の中央は半円のような形で切り取り線が入っており、ただの直線にはなっていない。半円の直径部分は折り曲げられる線が入っている。後に詳しく説明する。Aで示した本体の部分からBで示した三角錐の部分が切り取り線でちぎることにより取り外せるという仕組みとなっている。この半円を含む切り取り線は角を構成する平面の内の少なくとも1つの平面にある。また、三角錐を分離する仕組みは直方体の全ての角の内の少なくとも1つの角に作成する。
【0014】
ここで、切り取り線とは印刷された線に沿って分離し易くするためのミシン目が入っている線を言い、その箇所で折り曲げるために印刷された線を折り曲げ線と言う。
【0015】
図2は本願開発による段ボールの平面図である。Aで示した本体の部分からBで示した三角錐部分を切り取り線により取り外す。Dの半円の直径は成人の親指が入る大きさである。直線だけで構成される切り取り線の長さは上記直径の3倍程度である。切り取り線と折り曲げ線で構成される直線の長さも同様である。実際の切り取られる面積大きさは上から見るとこの図くらいであり大きすぎない。大きすぎることによって切り取った後に中身が出てくるということがないようなこの大きさである。また先ほども示したように上面の切り取り線の中央には半円の切り取り線がついており、ただの直線とはなっていない。
【0016】
図3は上面の切り取り線となっている部分をアップした図である。点線になっているところは切り取り線が入っている。実線となっているのは段ボールの輪郭、折り曲げ線の二か所である。また切り取り線の中央には図のDのように半円の切り取り線が入っている。またCのところは切り取り線が入っておらず、折り曲げ線にそって折り曲げられるようになっている。実際に切り取るときの手順としては、まず図のDの半円の部分に親指などの指を入れDの半円部分の切り取り線を切り取る。またDの半円に指を入れたことによりCの折り曲げ線を折り曲げられる。するとDに半円の穴ができる。次にそのDにできた半円の穴に指を穴があくのと同時に入れる。そのDの半円の穴を指の引っ掛ける部分としてBの三角錐の部分を持つ。そして本体のAの部分からBの部分を引っ張る。上面、側面、もう一つの側面に角を使った三角形になるように入った切り取り線が切り取られることによりBの三角錐の部分が切り離される。
【0017】
図4はBの三角錐が切り取られた後の段ボール本体の図である。Eの部分が三角錐の切り取られたあとである。段ボールに三角形の穴が開いている。またAが本体部分で本体には影響がない。三角形に角が切り取られていることにより、上から、右側面から、正面から、どの角度から見ても切り取られていることが分かり、購入していることが分かりやすくなっている。また空いている穴も小さいため、ペットボトルなどの中身の商品も飛び出しづらくなっている。
【0018】
切り取られた三角錐の部分は余ってしまいゴミとなってしまうがもともと段ボールとして使われていた一部なので環境問題の観点でも問題ないと考える。
【0019】
本発明の商品だけを普及させても切り取られなければ意味がない。購入時に店員さんに協力してもらわないといけない。またレジ袋に入れることなどとは違う新しい作業を行わなければならない。よってこの発明には、作業の覚えやすさ、作業の行いやすさの2つが必要となってくる。まず、切り取り線に沿って引っ張りちぎるだけなので作業はすぐ覚えてしまうだろう。また切り取り線が入っていることにより力もいらず作業は簡単に行える。
【符号の説明】
【0020】
A 段ボール本体
B 切り取る三角錐部分
C 折り曲げ線
D 半円切り取り線
E 切り取られた跡の部分
【手続補正書】
【提出日】2023-07-03
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
包装機能を害しない一部を分離することで購入したことを証明する包装容器であって、
前記分離とは一連の手による作業で分離することであり、
分離する位置や折り曲げる位置を示す線が印刷されていること、
上記分離する位置を示した線に沿ってミシン目または切り込みが付けられていること
を特徴とする包装容器
【請求項2】
前記分離する一部は、
分離されても包装内容物がはみ出したりこぼれ落ちたりしない大きさであり、
分離されたことが外から目に付き易い位置にある
請求項1に記載の包装容器
【請求項3】
包装容器は直方体であって、
分離する部分は直方体の少なくとも1つの角であり、
角を構成する平面に切り取り線と折り曲げ線を作成し、
角を構成する3平面の内の少なくとも1つの平面上の切り取り線の中央部が半円であり、
その半円の直径に折り曲げ線が印刷されていて、
残りの平面上の切り取り線が直線である
請求項2に記載の包装容器
【手続補正書】
【提出日】2023-11-26
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
包装機能を害しない一部を分離することで購入したことを証明する包装容器であって、
前記分離とは一連の手による作業で分離することであり、
分離する位置や折り曲げる位置を示す線が印刷されていること、
上記分離する位置を示した線に沿ってミシン目または切り込みが付けられていること、
前記分離する一部は、
分離されても包装容器の分離跡から包装内容物がはみ出したりこぼれ落ちたりしない大きさであること、
分離されたことが外から目に付き易い位置にあること
を特徴とする包装容器
【請求項2】
包装容器は直方体であって、
分離する部分は直方体の少なくとも1つの角であり、
角を構成する平面に切り取り線と折り曲げ線を作成し、
角を構成する3平面の内の少なくとも1つの平面上の切り取り線の中央部が半円であり、
その半円の直径に折り曲げ線が印刷されていて、
残りの平面上の切り取り線が直線である
請求項1に記載の包装容器