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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024119795
(43)【公開日】2024-09-03
(54)【発明の名称】切削工具のボディと切削インサート
(51)【国際特許分類】
   B23B 27/16 20060101AFI20240827BHJP
   B23B 27/14 20060101ALI20240827BHJP
   B23B 27/04 20060101ALN20240827BHJP
【FI】
B23B27/16 A
B23B27/14 C
B23B27/04
【審査請求】未請求
【請求項の数】17
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024073365
(22)【出願日】2024-04-30
(62)【分割の表示】P 2023026220の分割
【原出願日】2023-02-22
(71)【出願人】
【識別番号】000221144
【氏名又は名称】株式会社タンガロイ
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 悠介
【テーマコード(参考)】
3C046
【Fターム(参考)】
3C046AA00
3C046CC00
3C046EE01
3C046EE15
(57)【要約】
【課題】切削インサートの支持剛性をより向上させることができるようにした切削工具の
ボディと切削インサートを提供する。
【解決手段】切削工具10のボディ20であって、当該ボディ20の先端部20tに設け
られたインサート座22と、固定ねじが螺合するねじ穴21と、インサート座のうち該ね
じ穴の軸方向の深い部分に設けられた深座部23と、切削インサート40の当接部44を
受ける受け部24と、切削インサート40の回転止めとなる基端側回転抑止部26sを有
する壁部26と、受け部24がある部分よりも座の深さが浅い浅座部25と、を備えてい
て、ねじ穴21の軸に沿って見て、基端側回転抑止部26sが深座部23と重ならない位
置にある、ボディ20である。
【選択図】図11
【特許請求の範囲】
【請求項1】
切削工具のボディであって、
当該ボディの先端部に設けられた、切削インサートを取り付けるためのインサート座と

該インサート座に取り付けられた前記切削インサートを固定するための固定ねじが螺合
するねじ穴と、
前記インサート座のうち該ねじ穴の軸方向の深い部分に設けられた深座部と、
該深座部のうち、前記切削インサートの前記インサート座を向く底部に形成された当接
部と対向する位置において当該当接部を受ける部分である受け部と、
前記インサート座を構成する内壁面からなり、前記切削インサートの周側部と接して、
前記ねじ穴の軸回りにおける前記切削インサートの回転止めとなる基端側回転抑止部を少
なくとも2つ有する壁部と、
前記インサート座のうち前記基端側回転抑止部が含まれる部分に形成された、前記受け
部がある部分よりも座の深さが浅い浅座部と、
を備え、
前記ねじ穴の軸に沿って見て、前記基端側回転抑止部が前記深座部と重ならない位置に
ある、切削工具のボディ。
【請求項2】
前記深座部は、前記ねじ穴の軸と垂直な面を含む、請求項1に記載の切削工具のボディ
【請求項3】
前記切削インサートの前記底部の凹部に係合する形状の係合凸部が形成されている、請
求項2に記載の切削工具のボディ。
【請求項4】
係合凸部は、前記深座部から突出する形状に形成されている、請求項3に記載の切削工
具のボディ。
【請求項5】
前記係合凸部は、当該ボディの長手方向に延びる中心軸Xに垂直な断面において三角状
ないしは台形状に形成されていて、前記切削インサートの前記凹部の一部と接触すること
で前記ねじ穴の軸回りにおける前記切削インサートの回転止めとなる先端側回転抑止部を
有する、請求項4に記載の切削工具のボディ。
【請求項6】
前記先端側回転抑止部は、前記ボディの先端部に形成されている、請求項5に記載の切
削工具のボディ。
【請求項7】
前記浅座部は、前記ボディの前記基端部に近づくにつれて傾斜しながら漸次浅くなるよ
うに形成されている、請求項1に記載の切削工具のボディ。
【請求項8】
前記浅座部は、前記ボディの前記基端部に近づくにつれて段階的に浅くなるように形成
されている、請求項1に記載の切削工具のボディ。
【請求項9】
前記受け部が複数設けられている、請求項1に記載の切削工具のボディ。
【請求項10】
前記受け部は、少なくとも、前記ねじ穴よりも前記先端部寄りの領域と、前記ねじ穴よ
りも前記基端部寄りの領域の両方に設けられている、請求項9に記載の切削工具のボディ
【請求項11】
前記基端部側の周面に平坦面が形成されていて、該平坦面に垂直なY軸に対し、または
該Y軸に垂直であってかつ当該ボディの長手方向に延びる中心軸Xにも垂直なZ軸に対し
、前記深座部が傾いている、請求項1に記載の切削工具のボディ。
【請求項12】
切削加工時の前記切れ刃に対する被削材の回転方向に平行であって、かつ当該ボディの
長手方向に延びる中心軸Xを含む第1の基準面に対し、前記深座部が傾いている、請求項
1に記載の切削工具のボディ。
【請求項13】
前記深座部は、前記中心軸Xに沿って前記先端部から見たときの、前記係合凸部の前記
先端側回転抑止部から当該ボディの外周面のうち当該先端側回転抑止部の鉛直下に位置す
る部位に至るまでの鉛直方向厚みが増大する方向に傾いている、請求項11に記載の切削
工具のボディ。
【請求項14】
請求項13に記載のボディに着脱可能な切削インサートであって、
当該切削インサートの先端部に設けられた切れ刃と、
前記固定ねじのねじ部が通るねじ穴と、
を備え、
前記ねじ穴の軸と当該切削インサートの前記周側部とが略平行であり、
当該切削インサートの長手方向に延びる中心軸Xに沿って見た場合に、前記切れ刃が、
前記ねじ穴の軸に対して、一方向に任意の角度をなしている、切削インサート。
【請求項15】
前記切れ刃は、当該切削インサートが前記ボディに装着された状態で、前記中心軸Xに
沿って前記先端部から見たときに、前記第1の基準面に対して垂直である、請求項14に
記載の切削インサート。
【請求項16】
前記底部と反対側に位置する頂部が、前記中心軸に垂直な断面において円弧状である、
請求項15記載の切削インサート。
【請求項17】
ボディのインサート座に着脱可能な切削インサートであって、
当該切削インサートの先端部に設けられた切れ刃と、
当該切削インサートを前記インサート座に固定するための固定ねじのねじ部が通るねじ
穴と、
当該切削インサートの前記インサート座を向く底部に形成された、前記インサート座に
当接する当接部と、
前記底部と反対側に位置する、断面が円弧状である頂部と、
前記底部と前記頂部との最大厚さよりも薄い基端部と、
を備え、
当該切削インサートの周側部のうち前記基端部における部分に、前記インサート座を構
成する内壁面に接する接触部を有する、切削インサート。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、切削工具のボディと切削インサートに関する。
【背景技術】
【0002】
内径端面溝入れに用いられる切削工具ついては、内径端面溝入れの深さに応じて切りく
ず排出性が低下してしまう、切削時におけるボディ等のたわみ量が大きくなると被削材と
切削インサートが干渉して切れ刃が損壊してしまう、といった特有の課題があるのに対し
、従来、こういった課題に対応した種々の改良技術が提案されてきているという背景があ
る(たとえば特許文献1,2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特表2010-535638号公報
【特許文献2】特許第6976522号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、このように改良されてきている切削工具ではあるが、切削工具のボディの肉厚
や支持剛性といった点に着目すると、さらなる改良の余地はあると考えられる。たとえば
、ボディの剛性が十分でないと、とくに内径加工のような加工を行う際にびびりが生じる
などの影響がある。
【0005】
そこで、本発明は、切削インサートの支持剛性をより向上させることができるようにし
た切削工具のボディと切削インサートを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
かかる課題を解決するべく、本発明者は、切削インサートやそれを支持するボディの構
造に着目しつつ検討を重ねた。ボディの先端部側のインサート座に対して切削インサート
を側方から装着して固定ねじで固定し、回転する被削材の内径端面に切れ刃を当てて鉛直
方向に切削する場合、切れ刃を力点、固定ねじ(を通すねじ穴)を支点だとすれば、切れ
刃とは反対側の基端部が作用点となり、この基端部付近から作用する反力をボディでいか
に受け止めるかは、切削時における切れ刃のたわみ量を抑えるという点で重要である。こ
の観点からすれば、支点から作用点までの距離を長くすることは、力点(切れ刃)のたわ
みを抑えやすくなるという点では採りうる手段の一つとも考えられるが、そうすると切削
インサートの長さに合わせてボディ(のインサート座)をも長くせざるを得ず、そうする
と、基端部付近から作用する反力をうまく受け止めたとしても、肝心のボディ自体がたわ
んでしまい、全体のたわみの影響が大きくなりすぎてしまう。本発明者は、こういった種
々の問題を念頭におきつつ検討した結果、課題の解決に結びつく知見を得るに至った。
【0007】
本発明はかかる知見に基づき想到したものであって、その一態様は、切削工具のボディ
であって、
当該ボディの先端部に設けられた、切削インサートを取り付けるためのインサート座と

該インサート座に取り付けられた切削インサートを固定するための固定ねじが螺合する
ねじ穴と、
インサート座のうち該ねじ穴の軸方向の深い部分に設けられた深座部と、
該深座部のうち、切削インサートのインサート座を向く底部に形成された当接部と対向
する位置において当該当接部を受ける部分である受け部と、
インサート座を構成する内壁面からなり、切削インサートの周側部と接して、ねじ穴の
軸回りにおける切削インサートの回転止めとなる基端側回転抑止部を少なくとも2つ有す
る壁部と、
インサート座のうち基端側回転抑止部が含まれる部分に形成された、受け部がある部分
よりも座の深さが浅い浅座部と、
を備え、
ねじ穴の軸に沿って見て、基端側回転抑止部が深座部と重ならない位置にある、切削工
具のボディである。
【0008】
かかる態様の切削工具のボディによれば、切れ刃と反対側(つまりは当該ボディの基端
部寄り)の部分に、インサート座のうち受け部がある部分よりも座の深さが浅い浅座部が
形成されていることから、当該部分におけるボディの厚みを確保して増やすことができる
。これによれば、ボディ外周の大きさを変えることなくボディ剛性、とくに切削インサー
トのうち切れ刃とは反対側の部分におけるボディ剛性を向上させることができるから、内
径加工といったな加工を行う際に生じ得るびびりを抑制することが可能となる。
【0009】
上記のごとき切削工具のボディにおいて、深座部は、ねじ穴の軸と垂直な面を含むもの
であってもよい。
【0010】
上記のごとき切削工具のボディにおいて、切削インサートの底部の凹部に係合する形状
の係合凸部が形成されていてもよい。
【0011】
上記のごとき切削工具のボディの係合凸部は、深座部から突出する形状に形成されてい
てもよい。
【0012】
上記のごとき切削工具のボディの係合凸部は、当該ボディの長手方向に延びる中心軸X
に垂直な断面において三角状ないしは台形状に形成されていて、切削インサート凹部の一
部と接触することでねじ穴の軸回りにおける切削インサートの回転止めとなる先端側回転
抑止部を有していてもよい。
【0013】
上記のごとき切削工具のボディにおいて、先端側回転抑止部は、ボディの先端部に形成
されていてもよい。
【0014】
上記のごとき切削工具のボディにおいて、浅座部は、ボディの基端部に近づくにつれて
傾斜しながら漸次浅くなるように形成されていてもよい。
【0015】
上記のごとき切削工具のボディにおいて、浅座部は、ボディの基端部に近づくにつれて
段階的に浅くなるように形成されていてもよい。
【0016】
上記のごとき切削工具のボディにおいて、受け部が複数設けられていてもよい。
【0017】
上記のごとき切削工具のボディにおいて、受け部は、少なくとも、ねじ穴よりも先端部
寄りの領域と、ねじ穴よりも基端部寄りの領域の両方に設けられていてもよい。
【0018】
上記のごとき切削工具のボディにおいて、基端部側の周面に平坦面が形成されていて、
該平坦面に垂直なY軸に対し、または該Y軸に垂直であってかつ当該ボディの長手方向に
延びる中心軸Xにも垂直なZ軸に対し、深座部が傾いていてもよい。
【0019】
上記のごとき切削工具のボディにおいて、切削加工時の切れ刃に対する被削材の回転方
向に平行であって、かつ当該ボディの長手方向に延びる中心軸Xを含む第1の基準面に対
し、深座部が傾いていてもよい。
【0020】
上記のごとき切削工具のボディにおいて、深座部は、中心軸Xに沿って先端部から見た
ときの、係合凸部の先端側回転抑止部から当該ボディの外周面のうち当該先端側回転抑止
部の鉛直下に位置する部位に至るまでの鉛直方向厚みが増大する方向に傾いていてもよい
【0021】
本発明の別の一態様は、上記のごときボディに着脱可能な切削インサートであって、
当該切削インサートの先端部に設けられた切れ刃と、
固定ねじのねじ部が通るねじ穴と、
を備え、
ねじ穴の軸と当該切削インサートの周側部とが平行であり、
当該切削インサートの長手方向に延びる中心軸Xに沿って見た場合に、切れ刃が、ねじ
穴の軸に対して、一方向に任意の角度をなしている、切削インサートである。
【0022】
上記のごとき切削インサートにおいて、切れ刃は、当該切削インサートがボディに装着
された状態で、中心軸Xに沿って先端部から見たときに、第1の基準面に対して垂直であ
ってもよい。
【0023】
上記のごとき切削インサートにおいて、底部と反対側に位置する頂部が、中心軸Xに垂
直な断面において円弧状であってもよい。
【0024】
本発明のさらに別の一態様は、ボディのインサート座に着脱可能な切削インサートであ
って、
当該切削インサートの先端部に設けられた切れ刃と、
当該切削インサートをインサート座に固定するための固定ねじのねじ部が通るねじ穴と

当該切削インサートのインサート座を向く底部に形成された、インサート座に当接する
当接部と、
底部と反対側に位置する、断面が円弧状である頂部と、
底部と頂部との最大厚さよりも薄い基端部と、
を備え、
当該切削インサートの周側部のうち基端部における部分に、インサート座を構成する内
壁面に接する接触部を有する、切削インサートである。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】本発明の一実施形態における切削工具のボディの先端部側と切削インサートを示す斜視図である。
図2】ボディの先端部側を示す斜視図である。
図3】インサート座に向かって見たボディの先端部側を示す図である。
図4図3に示すボディのインサート座に切削インサートを取り付けた状態を示す図である。
図5】切削工具をボディの中心軸に沿って先端部側から見た図である。
図6】切削加工時に切削インサートに作用する力の力点、支点、作用点について説明する図である。
図7図4に示す切削工具を、図4中の下方から、インサート座の深座部と平行に見た図である。
図8】切削インサートの底部に形成された当接部について説明する斜視図である。
図9】ボディのインサート座に形成された受け部について説明する斜視図である。
図10】(A)ボディの厚みについて説明する概略図と、(B)ボディの先端部側の図である。
図11】(A)切削インサートを底部側から見た斜視図と、(B)ボディの先端部側の斜視図である。
図12】切削工具の全体を示す斜視図である。
図13】ボディをその中心軸に沿って先端部側から見た図である。
図14】Y軸に沿って見たときのボディのインサート座を示す図である。
図15】ねじ穴の軸に沿って見たときのボディのインサート座を示す図である。
図16】係合凸部やインサート座の壁部の形状例を示す斜視図である。
図17図16に示した係合凸部とその周辺を拡大して示す図である。
図18図16に示した壁部とその周辺を拡大して示す図である。
図19】インサート座のうちの基端部側の壁部周辺を拡大して示す斜視図である。
図20】切削インサートをねじ穴の軸に沿って頂部側(円筒状の外周面側)から見た図である。
図21】切削インサートを先端部側から見た図である。
図22】切削インサートをねじ穴の軸に沿って底部側から見た図である。
図23図20に示す切削工具を、図20中の上方から見た図である
図24図20に示す切削工具を、図20中の下方から見た図である
図25】切削インサートの頂部がある側を先端部側から見た斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、図面を参照しつつ本発明に係る切削工具のボディと切削インサートの好適な実施
形態について詳細に説明する(図1図25参照)。
【0027】
以下に説明する切削工具10は、被削物(ワーク)100の内径端面への溝入れのよう
な加工に適した工具として構成されているもので、ボディ20と、当該ボディ20のイン
サート座22に取り付けられる切削インサート40とからなる(図1等参照)。
【0028】
ここで、本明細書では、説明の便宜のため、3つの方向あるいは軸を以下のように定め
ておく。なお、ここで定めているのは切削工具10単体での方向(または軸)である。ま
ず、ボディ20の長手方向に沿った中心軸20xと平行な軸をX軸とし(図12参照)、
X軸に垂直なY軸と、X軸およびY軸に垂直なZ軸を定める(図13参照)。Y軸は、ボ
ディ20の基端部側周面201に形成された4つの平坦面(平行な1組の平面と、これら
に対して垂直な別の一組の平面とからなる)202のうち、一組の平坦面202に垂直で
あり、Z軸は別の一組の平坦面202に垂直である(図13等参照)。基端部側周面20
1のうち、平坦面202を除く部分は円筒状外周面203である。
【0029】
本実施形態の切削工具10は、ボディ20による切削インサート40の支持剛性をより
向上させることを主眼としてその構成に改良が加えられたものである。すなわち、回転す
る被削材100の内径端面に切削インサート40の切れ刃42を当てたときに作用する切
削力の主分力方向で考えてみると(図6参照)、外力が作用する切れ刃42が力点、固定
ねじ60(を通すねじ穴21)をボディ20に対する切削インサート40の回転に関する
支点だとすれば、切れ刃42とは反対側の基端部40bの周側部46が作用点となり、ボ
ディ20に対する切削インサート40の回り止めとなるこの作用点からボディ20に反力
が作用することになる。この場合、切削時における切れ刃42のたわみ量を抑えるという
点においては、切削インサート40の基端部40b付近から作用する反力をボディ20で
いかに受け止めるかが重要である。この観点からすれば、支点から作用点までの距離を長
くすることは、力点(切れ刃42)のたわみを抑えやすくなるという点では採りうる手段
の一つであるが、そうすると切削インサート40の長さに合わせてボディ20やそのイン
サート座22をも長くせざるを得ず、そうすると、基端部40b付近から作用する反力を
うまく受け止めたとしても、肝心のボディ20自体がたわんでしまい、全体のたわみの影
響が大きくなりすぎてしまうことになりかねない。本実施形態に切削工具10は、こうい
った問題を解決しうるものとして構成されたものであり、切削インサート40を長くでき
て、なおかつボディ20の片持ち梁としての剛性をあげるという考えに基づいている。そ
の詳細な構造は以下に説明するとおりである。
【0030】
[ボディ]
ボディ20の先端部20tには、切削インサート40を取り付けるためのインサート座
22が設けられている(図3図4等参照)。インサート座22には、ねじ穴21、深座
部23、浅座部25、壁部26、係合凸部27などが形成されている(図2等参照)。
【0031】
ねじ穴21は、切削インサート40をボディ20に固定するための固定ねじ60が螺合
する穴である(図2等参照)。本実施形態においては、ねじ穴21の軸21Aは、インサ
ート座22の深座部23(あるいはその底面23b)に対して垂直となっている(図8
図10(B)等参照)。
【0032】
深座部23は、インサート座22のうちねじ穴21の軸21A方向の深い部分に設けら
れた座部である。深座部23には、ねじ穴21の軸21Aと垂直な底面23bが形成され
ている。底面23bは、平坦な面を含むが、面一になっていなくてもよい。本実施形態で
は、ねじ穴21の周囲にザグリ23cを設けており、当該ザグリ23cが周囲よりも深く
なっている(図2図9図14図19等参照)。ザグリ23cは、インサート座22
における、ねじ穴21の軸21A方向に沿った最深部となっている。
【0033】
受け部24は、インサート座22に取り付けられた切削インサート40の底部43と接
して当該切削インサート40を直接的に支持する部分である。受け部24は、切削インサ
ート40の底部43と全面的に接するように設けられていてもよいし、底部43の一部と
部分的に接するように設けられていてもよい。本実施形態では、切削インサート40の底
部43のうちの複数、例えば3つの領域(本明細書では「当接部44」という)と対向す
る複数、例えば3つの領域でそれぞれの当接部44を受ける形として、これら3つの領域
をそれぞれ受け部24として機能させている(図11等参照)。これら受け部24は、ね
じ穴21よりも先端部20t寄りの領域と、ねじ穴21よりも基端部20b寄りの領域の
両方に配置されている。本実施形態のボディ20では、これら3つの受け部24のうちの
2つはねじ穴21よりも先端部20t寄りの位置にあり、残りの1つはねじ穴21よりも
基端部20b寄りの位置にある(図6図9参照)。また、これら受け部24はすべて、
後述する浅座部25にではなく、深座部23に設けられている(図6等参照)。なお、深
座部23の中には深さの異なる部分、すなわち本実施形態では深さ方向に3段階の面があ
り、この内の1つだけを浅座部25と呼び、2つを総称して深座部23と呼んでいる。
【0034】
浅座部25は、インサート座22のうち、深座部23よりも基端部20b寄りの部分に
設けられた部分である。浅座部25は、ねじ穴21の軸21A方向の深さが、深座部23
よりも浅くなるように形成されている(図10図11等参照)。インサート座22の一
部がこのような座面が浅い浅座部と25となっている本実施形態のボディ20は、インサ
ート座22の当該部分(基端部20b寄りの部分)の肉厚が、先端部20t寄りの部分よ
りもそのぶん厚くなっている(図10(A)中に両矢印で符号Tとともに示す部分を参照
)。別言すれば、ボディ20の製作過程において除去加工にてインサート座22を形づく
る際の除去体積が低減し、ボディ20の断面積が増大する。このようにインサート座22
における肉厚を基端部20bに向かうにつれ厚くなる形状とし、ボディ20の断面積をそ
のぶん大きくすることにより、当該ボディ20の片持ち梁としての剛性を向上させ、撓み
にくくすることが可能となる。浅座部25は、ボディ20の基端部20bに近づくにつれ
て傾斜しながら漸次浅くなるように形成されていてもよいし、ボディ20の基端部20b
に近づくにつれて段階的に浅くなるように形成されていてもよい。
【0035】
壁部26は、インサート座22からねじ軸21Aの方向に立ち上がる内壁面26aで構
成される部分である(図15図16等参照)。断面略円形のボディ20にインサート座
22を形成した本実施形態の場合、壁部26の多くは浅座部25の周囲に形成されている
図6図7等参照)。壁部26は、切削インサート40の基端部40bの形状に合わせ
て形成されていて、内壁面26aで囲む領域内に切削インサート40の当該基端部40b
が収容できるようになっている(図6図7等参照)。また、内壁面26aは、切削イン
サート40の周側部46と、2か所において線接触あるいは点接触するように形成されて
いる(図6等参照)。本明細書では、内壁面26aの2か所に設けられたこれらの部分を
「基端側回転抑止部」といい、図6では小さな〇印で符号26sとともに表示している。
【0036】
基端側回転抑止部26sは、上述のように切削インサート40の周側部46と接するこ
とで、ねじ穴21の軸21A回りにおける切削インサート40の回転を制限するように機
能し、また、切削インサート40が基端部20b側へ移動するのを抑止する位置決めとし
て機能する(図6等参照)。本実施形態では、2つの基端側回転抑止部26sを、切削イ
ンサート40の基端部40bを挟むように位置させている。これらのうち、特に図6中に
おいて上方に位置する基端側回転抑止部26sは、加工時、切れ刃42から切削インサー
ト40に外力が作用したとき、切れ刃42とは反対側の基端部40bから作用する反力を
受け止めるという働きをする。このように基端側回転抑止部26sで反力を受け止めた際
、上述のごとく肉厚が増した形状である本実施形態のボディ20は、撓みを抑えつつ反力
に抗することができるようになっている。ねじ穴21の軸21Aに沿って見た場合、ある
いはY軸に沿って見た場合、これら2か所の基端側回転抑止部26sは、深座部23と重
ならない位置にある。別言すれば、上述の浅座部25は、これら基端側回転抑止部26s
が含まれる部分に形成されているということができる。また、図6中において下方に位置
する基端側回転抑止部26sは、壁部26の内壁面26aの縁の部分にあり、切削インサ
ート40の周側部46と点接触するように設けられている(図18参照)。
【0037】
係合凸部27は、ボディ20の先端部20tにおいて、インサート座22に取り付けら
れた切削インサート40の一部(具体的には、後述するように切削インサート40の底部
43の凹部43c)に係合するように、深座部23の底面23bから突出するように形成
されている(図11図17等参照)。本実施形態の係合凸部27は、YZ断面(X軸に
垂直な断面)において三角状ないしは台形状に形成されているが(図13図17等参照
)、その具体的な形状が特に限定されることはない。さらに、係合凸部27は、切削イン
サート40の凹部43cの一部と点接触あるいは線接触するように形成されている。本明
細書では、係合凸部27上において、切削インサート40の凹部43cの一部と接触する
部分を「先端側回転抑止部」といい、図5では小さな〇印で符号27sとともに表示して
いる。
【0038】
先端側回転抑止部27sは、上述のように切削インサート40の凹部43cの一部と接
触することで、ねじ穴21の軸21A回りにおける切削インサート40の回転止めとして
機能する(図5等参照)。ここでは「回転止め」と表現したが、より詳細に説明すれば、
この先端側回転抑止部27sは、ねじ穴21の近傍において支点(ボディ20に対する切
削インサート40の回転に関する支点という意味で表現している)として切削インサート
40を支持する力を補助するように機能する(図6参照)。すなわち、加工時、切れ刃4
2から切削インサート40に外力が作用したとき、ねじ軸21Aの周辺におけるボディ2
0と切削インサート40の接触領域を増やすことにより、支点(ねじ軸21A)における
支持力を増やす(支点における反力を複数個所に分散させる)という機能をこの先端側回
転抑止部27sが担う。
【0039】
先端側回転抑止部27sの深座部23からの高さ(別言すれば、ねじ軸21A方向にお
ける、先端側回転抑止部27sと、深座部23の底面23bとの距離)Y27は、できるだ
け低い(小さい)ことが好適である(図5等参照)。先端側回転抑止部27sに作用する
力が同じであっても、高さ27が高い(大きい)と、そのぶん係合凸部27を変形させるよ
うに作用する力が大きくなる。したがって、係合凸部27の変形を抑えつつ先端側回転抑
止部27sにおいて切削インサート40を支持するという観点からすれば、先端側回転抑
止部27sができるだけ底面23bに近い(つまり高さY27が低い)ことが好適である。
【0040】
上記のごとき切削工具のボディ20において、深座部23は、中心軸20xに沿って先
端部20tから見たときに所定の範囲(角度θ)で傾いた状態となっている(図13参照
)。具体的に説明すると、深座部23は、Z軸に対して角度θ傾いている。深座部23の
傾きの方向は、図13中において反時計回りとなる方向である。この方向は、係合凸部2
7における先端側回転抑止部27sから鉛直方向下の厚み(別言すれば、先端側回転抑止
部27sから、当該ボディ20の外周面のうち当該先端側回転抑止部27sのZ軸方向に
沿った真下に位置する部位に至るまでの鉛直方向厚みのことであり、図5中において符号
27で示す)が増大する方向に一致する(図5図13参照)。先端側回転抑止部27s
から真下の厚みZ27が増すと、係合凸部27における主分力方向(本例の場合であればZ
軸方向)の支持体積が増大し、支持剛性が向上する。これによれば、係合凸部27の変形
をさらに抑えつつ先端側回転抑止部27sにおいて切削インサート40を支持することが
可能となる。なお、本実施形態ではθ=14°としているが、さらに大きな角度としても
よい。係合凸部27における支持剛性の観点からすればθ=27°であってもよく、概ね
、θは14~27°の範囲内の角度であるとよい。なお、上記のごときボディ20におい
て、切削加工時の切れ刃42に対する被削材100の回転方向(本実施形態の場合、Z軸
方向と同じ)に平行であって、かつボディ20の中心軸20xを含む面(本明細書では「
第1の基準面」といい、図13において符号Sで示す)を想定したとすれば、深座部23
は、この第1の基準面Sに対して所定の角度θ傾いていると説明することもできる(図5
図13参照)。
【0041】
[切削インサート]
切削インサート40は、ねじ穴41、切れ刃42、底部43、凹部43c、当接部44
、周側部46、接触部47、頂部48等を備え、上記のごときボディ20のインサート座
22に着脱可能に形成されている(図8図11図20図25等参照)。切削インサ
ート40は、例えば、粉体を圧縮成形し、焼結することで成形される。
【0042】
ねじ穴41は、固定ねじ60のねじ部61が、ねじ穴41のねじ軸41Aに沿って通る
ように設けられている(図8等参照)。
【0043】
切れ刃42は、当該切削インサート40の先端部40tに形成されている(図20等参
照)。本実施形態の切削インサート40において、この切れ刃42は、先端部40tから
見て、底部43に対し、あるいはねじ軸41Aに対して、一方向に任意の角度で傾いた状
態で形成されている(図21参照)。このように傾いた状態の切れ刃42は、上記のごと
く第1の基準面Sに対して深座部23が角度θ傾いているインサート座22に切削インサ
ート40を装着した際、ほぼY軸に沿った状態(別言すれば、第1の基準面Sに対してほ
ぼ垂直な状態)となる(図4図5等参照)。
【0044】
底部43は、当該切削インサート40のうち、ボディ20のインサート座22を向く側
の部分である(図22等参照)。底部43のうち、ボディ20から先端部20t側に飛び
出る部分(別言すれば、後述する凹部43cから先端部40tに至る部分であり、符号4
3tで示す)は円筒面に沿って円弧状に窪んでおり、特に端面の溝入れ加工に適した形に
なっている(図11等参照)。底部43のうち、ねじ穴41の周囲は平坦面43fとなっ
ている(図11図22等参照)。この平坦面43fよりも基端部40b寄りの部分には
、当接部44のひとつを構成する突状部43pが設けられている(図11図23等参照
)。また、底部43には、凹部43cが形成されている(図22等参照)。
【0045】
凹部43cは、ボディ20の係合凸部27に合わせて形成されている(図22等参照)
。切削インサート40をボディ20のインサート座22に取り付けると、係合凸部27が
この凹部43cに収まり、先端側回転抑止部27sにおいて凹部43cと点接触あるいは
線接触する(図5等参照)。
【0046】
当接部44は、ボディ20のインサート座22と当接する部位として底部43に形成さ
れた部分である。本実施形態では、ボディ20のザグリ23cにより分断された形状の2
つの受け部24に対する2つの領域と、突状部43pの端面領域とで計3つの当接部44
を構成している(図6図8等参照)。
【0047】
頂部48は、底部43と反対側に位置する、断面が円弧状の外周面を含む部分である(
図21等参照)。頂部48を構成する外周面は、当該切削インサート40を先端部40t
から見たときに(あるいは、X軸に垂直なYZ断面において)円筒状になっており、特に
端面の溝入れ加工に適した形になっている(図21参照)。この頂部48のうち、ねじ穴
41の周辺の部分は平坦となるように削られた状態になっている(図中では、削られて形
成された平坦面を符号48fで示している)。
【0048】
周側部46は、頂部48と底部43との間に形成される側壁の部分である(図23、図
24等参照)。この周側部46のうち、当該切削インサート40の基端部40bにおける
部分に、ボディ20の内壁面26aに接する接触部47が設けられている(図6等参照)
。本実施形態における周側部46は、ねじ穴41の軸41Aと平行となるように形成され
ているが、周側部46は軸41Aと平行でなくてもよいし、部位によって軸41Aに対す
る角度が変わるものであってもよい。なお、製造コストの抑制という観点からすれば、周
側部46は軸41Aと平行か、あるいはその角度が一定であることが好ましい。
【0049】
接触部47は、ボディ20の内壁面26aの2か所に設けられた基端側回転抑止部26
sに接触する部位である(図6等参照)。切削インサート40は、その基端部40bにお
いてこれら接触部47を介してボディ20の内壁面26aに接触することによって、加工
時、切れ刃42から外力が作用したときの反力をボディ20で受け止めてもらいつつ支持
されている。
【0050】
また、本実施形態の切削インサート40は、底部43が、ボディ20の深座部23およ
び浅座部25に合わせ、先端部40tから基端部40bに向かう途中でそのY軸方向の位
置(深さ)が変わるように形成されている(図7図25等参照)。この結果、本実施形
態の切削インサート40の基端部20bは、底部43と頂部48との間のネジ軸Aに沿っ
た方向の最大厚さよりも薄い部分を有する形状になっている(図11等参照)。最大厚さ
に対する薄い部分の厚さの比率は、特に限定されるものではないが、本実施形態の切削イ
ンサート40では80%以下となっている。上述の接触部47は、このように薄い部分を
有する形状である基端部40bにおける周側部46に設けられている(図6参照)。
【0051】
ここまで説明したごとき本実施形態の切削工具10によれば、ボディ20の基端部20
bの部分に、インサート座22のうち受け部24がある部分よりも座の深さが浅くなるよ
うに浅座部25を形成し、当該部分におけるボディ20の厚みを増したことから、ボディ
20の外周の大きさを変えることなく剛性、とくに切削インサート40のうち切れ刃42
とは反対側の部分におけるボディ剛性を向上させることができる。これによれば、溝入れ
加工や内径加工といった加工を行う際に生じ得るびびりを抑制することが可能となる。
【0052】
なお、ボディ20の外周の大きさを変えることなく座の深さが浅い浅座部25を形成す
れば、それに応じて切削インサート40の基端部40bの厚みが減少するといえるが、本
実施形態では、力点、支点、作用点を考慮し、当該浅座部25の部分に基端側回転抑止部
26sおよび接触部47を配置した構造とし、かつ、係合凸部27の先端側回転抑止部2
7sによってねじ穴21の近傍において支点(上述したとおり、本明細書では、ボディ2
0に対する切削インサート40の回転に関する支点という意味で表現している)として切
削インサート40を支持する力を補助することで、切れ刃のたわみ量を抑えることを可能
としている。
【0053】
また、上述したように、本実施形態の切削工具10では、中心軸20xに沿って先端部
20tから見たときの深座部23を所定の範囲(角度θ)で傾けた状態とし、いわば、こ
れによってインサート締結面であるインサート座22の方向と切れ刃42の方向に角度を
付けた状態とすることで、係合凸部27における主分力方向(本例の場合であればZ軸方
向)の支持体積を増大させ、支持剛性を向上させることを可能としている。しかも、この
ようにインサート締結面の方向と切れ刃42の方向に角度を付けることは、インサート座
22を段階的に浅くした形状としたことと相まって、加工時に作用する抵抗の主分力(本
例の場合であればZ軸方向に作用する力)をねじ軸21Aと垂直なインサート座22の座
面の摩擦力でも支持できるようになるという利点をも生じさせる。
【0054】
なお、上述の実施形態は本発明の好適な実施の一例ではあるがこれに限定されるもので
はなく本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。たとえば、上述
の実施形態では、インサート座22の深座部23や浅座部25の座面となる部分が主とし
てねじ軸21Aに垂直な平坦面である例を示したが(図9図11等)、これは好適な一
例にすぎない。特に図示はしないが、深座部23や浅座部25の座面となる部分をV字状
の面にするなど、平坦面以外の面としてもよい。
【0055】
また、本実施形態のごとき切削工具10は、例えば、旋盤に取り付け、回転する被削物
100に切れ刃42を押し付けることで当該被削物100の端面にドーナッツ状の溝を形
成するといった加工に適用して好適なものであるが、これは一例にすぎない。このような
旋削工具の他、トレパニングカッタ等の転削工具等にも展開することが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0056】
本発明は、端面溝入れ工具をはじめとする各種の切削工具あるいは該切削工具のボディ
と切削インサートに適用して好適である。
【符号の説明】
【0057】
10…切削工具
20…ボディ
20b…基端部
201…基端部側周面
202…平坦面
20t…先端部
203…円筒状外周面
20x(X)…中心軸
21…ねじ穴
21A…ねじ穴の軸
22…インサート座
23…深座部
23b…深座部の底面
23c…ザグリ
24…受け部
25…浅座部
26…壁部
26a…内壁面
26s…基端側回転抑止部
27…係合凸部
27s…先端側回転抑止部
40…切削インサート
40b…基端部
40t…先端部
41…ねじ穴
41A…軸
42…切れ刃
43…底部
43c…凹部
43f…ねじ穴の周囲の平坦面
43p…突状部
43t…底部43のうち、ボディ20から先端部20t側に飛び出る部分
44…当接部
46…周側部
47…接触部
48…頂部
48f…ねじ穴の周囲の平坦面
60…固定ねじ
61…ねじ部
100…被削材
S…第1の基準面
T…ボディの鉛直方向厚み
27…先端側回転抑止部27sの深座部23からの高さ
27…先端側回転抑止部27sから、ボディ20の外周面のうち当該先端側回転抑止部2
7sのZ軸方向に沿った真下に位置する部位に至るまでの鉛直方向厚み
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25