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特開2024-119981移動式ロボットを使用した動的な物品収納管理
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024119981
(43)【公開日】2024-09-03
(54)【発明の名称】移動式ロボットを使用した動的な物品収納管理
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/087 20230101AFI20240827BHJP
   B65G 1/00 20060101ALI20240827BHJP
   B65G 1/137 20060101ALI20240827BHJP
【FI】
G06Q10/087
B65G1/00 501C
B65G1/137 G
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024096715
(22)【出願日】2024-06-14
(62)【分割の表示】P 2023516241の分割
【原出願日】2021-09-09
(31)【優先権主張番号】17/017,766
(32)【優先日】2020-09-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.UNIX
(71)【出願人】
【識別番号】519067275
【氏名又は名称】ローカス ロボティクス コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジョンソン、ショーン
(72)【発明者】
【氏名】ジャケ、ルイス
(72)【発明者】
【氏名】ジョンソン、マイケル チャールズ
(57)【要約】
【課題】環境内の予め定められた場所に移動できるロボットを提供する。
【解決手段】複数のトートのトート・アレイがその上で支持されている移動式基部、ロボットと管理システムとの間の通信を可能にする、通信デバイス、並びに管理システムとの通信に応答して、トート・アレイ内の物品のそれぞれを、関連する保管場所に配送するルートを判断し、トート・アレイ内の物品のうちの第1の物品を配置するための、第1の保管場所に移動し、第1の保管場所での、第1の物品の配置の確認を受け、第1の物品が以前に占めていた、トート・アレイのトートに入れられるさらなる物品の、識別表示を受け取り、且つトート・アレイ内の物品のそれぞれを関連する保管場所に配送するための、更新ルートを判断するよう構成された、プロセッサ及びメモリを備える、ロボットを提供する。
【選択図】図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
環境内の予め定められた場所に移動できるロボットであって、前記ロボットが、
複数のトートのトート・アレイがその上で支持されている、移動式基部、
前記ロボットと管理システムとの間の通信を可能にする、通信デバイス、並びに
前記管理システムとの通信に応答して、
前記トート・アレイ内の前記物品のそれぞれを、関連する保管場所に配送するルートを判断し、
前記トート・アレイ内の前記物品のうちの第1の物品を配置するための、第1の保管場所に移動し、
前記第1の保管場所での、前記第1の物品の配置の確認を受け、
前記第1の物品が以前に占めていた、前記トート・アレイの前記トートに入れられるさらなる物品の、識別表示を受け取り、且つ
前記トート・アレイ内の前記物品のそれぞれを関連する保管場所に配送するための、更新ルートを判断する
よう構成された、プロセッサ及びメモリ
を備える、ロボット。
【請求項2】
前記移動式基部上に支持され、後から前記トート・アレイ内に入れる複数の物品を保持するよう構成された、追加のトートをさらに備える、請求項1に記載のロボット。
【請求項3】
前記トート・アレイに入れる前記物品をスキャンするよう動作可能な、スキャナをさらに備える、請求項1に記載のロボット。
【請求項4】
作業者と通信する表示デバイスをさらに備える、請求項1に記載のロボット。
【請求項5】
前記ロボットがさらに、前記更新ルートに移動するよう構成される、請求項1に記載のロボット。
【請求項6】
前記プロセッサが、前記第1の保管場所に配置する前記第1の物品の識別表示を、作業者に伝達するよう構成される、請求項1に記載のロボット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この出願は、2020年9月11日に出願された米国特許出願第17/017,766号の優先権の利益を主張し、参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
この発明は、移動式ロボットを使用した倉庫での貯蔵又は収納作業に関し、より詳細には、移動式ロボットの最適化された経路選定による、動的な物品収納管理に関する。
【背景技術】
【0003】
インターネットで製品を注文して宅配してもらうのは、非常に人気のあるショッピング手法である。かかる注文を適時正確且つ効率的なやり方で履行することは、控え目に言っても、物流上困難である。仮想ショッピング・カートの「チェック・アウト」釦をクリックすると、「注文」が作成される。注文には、特定の住所に出荷されるべき物品のリストが含まれる。「履行」のプロセスには、こうした物品を大規模倉庫から物理的に取り出すこと、すなわち「ピッキング」、物品を梱包すること、及び指定された住所に物品を出荷することが含まれる。したがって、注文履行プロセスの重要な目標は、できるだけ多くの物品をできるだけ短時間で出荷することである。
【0004】
注文履行プロセスは通常、注文に列挙されたものを含む、多くの製品を収納する大規模倉庫で行われる。したがって、注文履行のタスクの中に、注文に列挙されている様々な物品を見つけて収集するために、倉庫を移動するタスクがある。加えて、最終的に出荷されることになる製品は、まず倉庫で受け取り、倉庫全体にわたって整然としたやり方で保管箱に保管又は「配置」する必要があり、それにより製品は、出荷のために簡単に取り出すことができる。
【0005】
大規模倉庫では、配送され、注文されている商品が、互いに非常に離れて倉庫に保管され、他の多数の商品の間に分散される場合がある。人間の作業者しか使わずに商品の配置及びピッキングを行う注文履行プロセスの場合、作業者は、長時間歩く必要があり、非効率的で時間がかかる可能性がある。履行プロセスの効率は、単位時間当たりに出荷される物品の数の関数なので、時間の増加が効率を低下させる。
【0006】
効率を高めるために、ロボットを使用して、人間の機能を実行できるか、又はロボットを使用して、人間の活動を補うことができる。ロボットは、たとえば、梱包及び出荷するために、倉庫全体にわたって分散された様々な場所から、物品を「ピッキング」するよう割り当てられ得る。ロボットだけで、又は人間の作業者の助けを借りて、ピッキングを行うことができる。たとえば、ピッキング作業の場合、人間の作業者が棚から物品をピッキングしてロボット上に配置するか、又は配置作業の場合、人間の作業者がロボットから物品をピッキングして棚の上に物品を配置することになる。
【0007】
注文が履行され得る前に、注文される可能性がある物品を、倉庫に貯蔵しなければならない。概して、倉庫での貯蔵又は「収納」作業は、特に物品が単一の出荷又は返品された物品のグループに混在している場合、非常に労働集約的で非効率的である。たとえば、従業員は、カート上の仕分けされていない物品の山を与えられ、物品を、物品ごとに貯蔵するよう求められる場合がある。これは、広範囲にわたる移動、及び非効率的な経路選定/労働力の使用という結果をもたらす。代替手段では、配送時に、専任の作業者グループに物品を仕分けさせ、それぞれ個別の物品をスキャンさせ、次いで従業員が後でピッキングして配送すべく物品を貯蔵するために、物品をカート上に配置する。これは、物品が必ずしも経路選定又はピッキング担当者の効率を最適化するよう割り当てられているとは限らず、必然的にピッキングのタスクから従業員を引き離すので、依然として非効率的である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】米国特許第10,001,768号
【特許文献2】米国特許第10,196,210号
【特許文献3】米国特許出願第16/265,703号
【特許文献4】米国特許出願第16/262,209号
【特許文献5】米国特許出願第17/017,758号
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0009】
ロボットの、動的な収納選択のためのシステム及びプロセスが提供される。
【0010】
一態様において、ロボットの、動的な収納選択システムが提供される。動的な収納選択システムは、ロボットと作業者との協働的な相互作用を利用して、経路選定及び作業者の効率を改善し、事前の手間を最小限に抑えることができる。これは、移動式ロボットに複数のトートのトート・アレイを設けることによって実現する。トート・アレイは、たとえば8個のトートなど、所定の数のトートを備えることができるが、どれほどの数を備えてもよい。いくつかの実施例では、移動式ロボットは、トート・アレイの各トートよりも大きい、仕分けされておらずスキャンされていない大量の物品を保持するための、追加のトートも備えることができる。受取りスタッフは、保管すべき複数の物品を、最初に物品を事前に仕分けすることなく、追加のトート内など、任意の好適な場所に保管することができる。
【0011】
別の態様では、複数のトートのトート・アレイを備える移動式ロボットを利用する、ロボットの動的な収納選択プロセスが提供される。最初に、受取りスタッフは、トート・アレイのトートごとに、保管すべき複数の物品から1つの物品をスキャンでき、スキャンした各物品はトート・アレイのトートに関連付けられ、トート・アレイのトートに入れられる。ロボットは、次いで、倉庫管理サーバ(WMS:warehouse management server)及び注文サーバからのデータに応じて、トート・アレイのトート内のスキャンした物品を収納するための、最適なルートを判断する。ロボットは、ルート上の第1の保管場所で、収納すべき第1の物品を識別し、作業者は、収納すべき第1の物品を取り出し、物品をスキャンし、物品を棚に配置し、物品が収納されたことを確認する。次いで、ロボット上のタブレットが、作業者を促して、追加のトート又は他の場所からの置換え物品をスキャンさせ、トート・アレイの空になったばかりのトートに入れさせる。置換え物品がスキャンされ、トート・アレイに入れられると、作業者は、タスクの完了を確認し、ロボットは、トート・アレイ内の物品の新しい組用の、最も効率的なルートを再計算する。ロボットは、次いで、再計算したルートに基づいて、次の場所に移動する。このようにして、物品が動的に仕分けされ、ロボットは、事前仕分けなしで可能な限り効率的に、人間の作業者の効率を遅滞させることも悪影響を与えることもなく、経路選定する。
【0012】
別の態様では、環境内の予め定められた場所に移動できるロボットが提供され、ロボットは、移動式基部、移動式基部上で支持されている複数のトートのトート・アレイを備える。ロボットは、ロボットと管理システムとの間の通信を可能にする、通信デバイスを備える。ロボットは、管理システムとの通信に応答して、トート・アレイ内の物品のそれぞれを、関連する保管場所に配送するルートを判断し、トート・アレイ内の物品のうちの第1の物品を配置するための、第1の保管場所に移動し、第1の保管場所での、第1の物品の配置の確認を受け、第1の物品が以前に占めていた、トート・アレイのトートに入れられるさらなる物品の、識別表示を受け取り、且つトート・アレイ内の物品のそれぞれを関連する保管場所に配送するための、更新ルートを判断するよう構成された、プロセッサ及びメモリを備える。
【0013】
いくつかの実施例では、ロボットは、移動式基部上に支持され、後からトート・アレイに入れる複数の物品を保持するよう構成された、追加のトートをさらに備える。ロボットは、トート・アレイに入れる物品をスキャンするよう動作可能な、スキャナをさらに備えることができる。ロボットは、作業者と通信する表示デバイスをさらに備えることができる。ロボットはさらに、更新ルートに移動するよう構成され得る。プロセッサは、第1の保管場所に配置する第1の物品の識別表示を、作業者に伝達するよう構成され得る。
【0014】
本発明のこうした特徴及び他の特徴は、以下の詳細な説明及び添付図面から明らかになろう。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】注文履行倉庫の上面図である。
図2A図1に示す倉庫内で使用されるロボットのうちの1台の、基部の正面図である。
図2B図1に示す倉庫内で使用されるロボットのうちの1台の、基部の斜視図である。
図3】アーマチュアを装備し、図1に示す棚の前に停車した図2A及び図2Bのロボットの斜視図である。
図4】ロボットのレーザ・レーダを使用して作成された、図1の倉庫の部分的マップの図である。
図5】倉庫全体にわたって分散された基準マーカの場所を突き止めて、基準マーカのポーズを記憶するプロセスを示す流れ図である。
図6】基準識別表示をポーズにマッピングした表である。
図7】箱の場所を基準識別表示にマッピングした表である。
図8】製品のSKUをポーズにマッピングするプロセスを示す流れ図である。
図9A】本発明の一態様による、収納コンテナを装備したロボットの概略図である。
図9B】本発明の一態様による、収納コンテナを装備したロボットのさらなる実施例の概略図である。
図9C】本発明の一態様による、収納コンテナを装備したロボットのさらに別の実施例の概略図である。
図10】物品を保管所に置くプロセスを示す、流れ図である。
図11】例示的なコンピュータ処理システムの構成図である。
図12】例示的な分散型ネットワークのネットワーク図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本開示並びにその様々な特徴及び利点の詳細を、添付図面に記載及び/又は例示され、以下の説明で詳述される非限定的な実施例及び実例を参照して、より完全に説明する。図面に示した特徴は、必ずしも原寸に比例して描かれているわけではなく、一実施例の特徴は、本明細書で明示的に述べられていない場合でも、当業者が認識するはずである他の実施例と共に使用され得ることに留意されたい。よく知られている構成要素及び処理技法の説明は、本開示の実施例を不必要に不明瞭にしないために、省略される場合がある。本明細書で使用される実例は、本開示が実施され得るやり方を容易に理解させること、及び当業者が本開示の実施例を実施するのをより一層可能にすることを、単に意図している。したがって、本明細書の実例及び実施例は、本開示の範囲を限定するものと解釈されるべきではない。さらに、同様の参照番号は、図面のいくつかの図を通して同様の部分を表すことに留意されたい。
【0017】
本発明は、最適化された移動式ロボットの経路選定による、動的な物品収納管理に関する。どんな特定のロボットの用途にも限定されるものではないが、本発明が使用され得る1つの好適な用途は、注文の履行である。本発明の一態様による動的な物品収納管理に関する状況を提示するために、注文履行倉庫でのロボットの使用法について説明することにする。しかし、本発明は、この用途に限定されるものではないことに留意されたい。
【0018】
図1を参照すると、典型的な注文履行倉庫10には、注文に含まれる可能性がある様々な物品で満たされた棚12が含まれる。動作中、倉庫管理サーバ15から注文16が入ってくる流れが、注文サーバ14に到着する。注文サーバ14は、とりわけ、誘導プロセス中のロボット18に割り当てるために、注文に優先順位を付けてグループ化することができる。ロボットが、処理ステーション(たとえば、ステーション100)で、操作者によって誘導されるとき、注文16がロボット18に割り当てられ、実行するために無線で伝達される。注文サーバ14は、倉庫管理システム・サーバ15及び倉庫管理ソフトウェアと相互運用するよう構成された、個別のソフトウェア・システムを備える別々のサーバであってもよく、又は注文サーバの機能が、倉庫管理ソフトウェアに統合され、倉庫管理サーバ15上で稼働してもよいことが、当業者には理解されよう。
【0019】
好ましい実施例では、図2A及び図2Bに示すロボット18は、レーザ・レーダ22を具備する自律型車輪付き基部20を備える。基部20は、ロボット18が注文サーバ14及び/又は他のロボットからの命令を受信及びデータを送信するのを可能にするトランシーバ(図示せず)、及び1対のデジタル光学カメラ24a及び24bも特徴とする。ロボットの基部はまた、自律型車輪付き基部20に給電する、バッテリを再充電するための充電ポート26も備える。基部20はさらに、ロボットの環境を表す情報を取り込むために、レーザ・レーダ及びカメラ24a及び24bからデータを受信するプロセッサ(図示せず)を特徴とする。図3に示すように、倉庫10内の誘導に関連する様々なタスクを実行するばかりでなく、棚12上に配置された基準マーカ30へ移動するための、プロセッサと共に動作するメモリ(図示せず)がある。基準マーカ30(たとえば、2次元バーコード)は、注文された物品の大箱/場所に対応する。本発明の誘導手法については、図4図8に関連して以下で詳細に説明する。基準マーカはまた、この発明の態様に従って充電ステーションを識別するために使用され、かかる充電ステーションの基準マーカへの誘導は、注文された物品の大箱/場所への誘導と同じである。ロボットが充電ステーションに移動すると、より正確な誘導手法を使用してロボットを充電ステーションにドッキングする。かかる誘導手法については、以下で説明する。
【0020】
再び図2Bを参照すると、基部20は、物品を運ぶためにトート又は大箱が格納され得る上面32を備える。その1つを図3に示す、複数の交換可能なアーマチュア40のいずれか1つと係合する、連結部34も示している。図3の特定のアーマチュア40は、物品を収容するトート44を運ぶためのトート保持器42(この場合は棚)、及びタブレット48を支持するためのタブレット保持器46(又はラップトップ/他のユーザ入力デバイス)を特徴とする。いくつかの実施例では、アーマチュア40は、物品を運ぶための1つ又は複数のトートを支持する。他の実施例では、基部20は、収容された物品を運ぶための1つ又は複数のトートを支持する。本明細書で使用する用語「トート」は、貨物保持器、大箱、籠、棚、そこから物品を吊るすことができる竿、缶、木枠、置き棚、台、架台、コンテナ、箱、キャニスタ、容器、及び収納庫を含むが、これらに限定されるものではない。互いに固定された2つ以上のトート又はコンテナのアレイを備えるトート・アレイ、又は複数の区画を備える単一のユニットを使用することもできる。トート/コンテナ又は区画のそれぞれが、別々の注文に関連付けられてもよく、又は複数のトート/コンテナ/区画が、単一のより大きい注文用に使用され、関連付けられてもよい。図1図8で説明された、単一のトートを備えるロボット18の動作の説明は、トート・アレイを備えるロボットにも当てはまる。
【0021】
本明細書で提示される最初の説明は、注文を履行して顧客へ出荷するために、倉庫内の大箱の場所から物品をピッキングすることに焦点を当てているが、システムは、後で取り出して顧客に出荷するために、倉庫全体にわたる、倉庫の大箱の場所に受け取った物品の、保管又は配置にも同様に当てはまる。本発明はまた、製品の統合、カウント、検証、検査、及び整頓などの、かかる倉庫システムに関連する在庫管理タスクにも適用可能である。
【0022】
ロボット18は、現在のロボット技術では、倉庫10内を動き回るのには優れているが、ロボットが対象物を操作することに関連する技術的な難しさのため、棚から物品を迅速且つ効率的にピッキングして、物品をトート44内に配置することはあまり得意ではない。物品をピッキングするより効率的なやり方は、注文された物品を棚12から物理的に取り外し、ロボット18の上、たとえばトート44内に物品を置くというタスクを実行する、通常は人間である構内操作者50を使用することである。ロボット18は、構内操作者50が読み取ることができるタブレット48(又はラップトップ/他のユーザ入力デバイス)を介して、又は構内操作者50が使用する携帯用デバイスに注文を送信することによって、構内操作者50に注文を伝達する。
【0023】
ロボット18は、注文サーバ14から注文16を受信すると、たとえば図3に示す、倉庫の最初の場所に進む。ロボットは、メモリに記憶され、プロセッサによって実行される誘導ソフトウェアに基づいて進む。誘導ソフトウェアは、レーザ・レーダ22、特定の物品を見つけることができる、倉庫10内の場所に対応する基準マーカ30の基準識別表示(「ID」)を識別するメモリ内の内部テーブル、並びに誘導するためのカメラ24a及び24bによって収集される、環境に関するデータに依存する。
【0024】
正しい場所(ポーズ)に到着すると、ロボット18は、物品が保管されている棚12の前にロボット自体を停車させ、構内操作者50が物品を棚12から取り出してトート44の中に入れるのを待つ。ロボット18が他に取り出す物品を有する場合は、その場所に進む。次いで、ロボット18によって取り出された物品は、図1の処理ステーション100に送られ、そこで梱包され出荷される。処理ステーション100は、この図に関して、ロボットを誘導し、荷降ろし/梱包することができると説明されてきたが、ロボットが、ステーションで、誘導又は荷降ろし/梱包のいずれかが行われるよう構成されてもよい。すなわち、ロボットが、単一の機能の実行に制限されていてもよい。
【0025】
当業者は、各ロボットが1つ又は複数の注文を履行している場合があり、各注文が1つ又は複数の物品で構成される場合があることを理解されよう。通常、効率を高めるために何らかの形のルート最適化ソフトウェアが含まれることになるが、これはこの発明の範囲を超えるものであり、したがって本明細書では説明しない。
【0026】
本発明の説明を簡略化するために、単一のロボット18及び操作者50で説明する。しかし、図1から明らかなように、典型的な履行操作には、連続した注文の流れを履行するために、倉庫内で互いに作業する多くのロボット及び操作者が含まれる。
【0027】
この発明の基本誘導手法ばかりでなく、物品が位置する倉庫内の基準マーカに関連付けられた基準ID/ポーズへの、取り出されるべき物品のSKUのセマンティック・マッピングについても、図4図8に関連して以下で詳細に説明される。
【0028】
1台又は複数のロボット18を使用して、倉庫10のマップを作成する必要があり、また倉庫全体にわたって分散された、様々な基準マーカの場所を判断する必要がある。これを行うために、ロボット18のうちの1台又は複数が、倉庫を移動しながら、ロボットのレーザ・レーダ22、及び未知の環境のマップを構築又は更新する演算問題である、自己位置推定と環境マップ作成との同時実行(SLAM:simultaneous localization and mapping)を利用して、図4のマップ10aを構築/更新する。一般的なSLAMの近似解法には、粒子フィルタ及び拡張カルマン・フィルタが含まれる。SLAM GMapping手法が好適な手法であるが、任意の好適なSLAM手法を使用できる。
【0029】
ロボット18は、ロボットのレーザ・レーダ22を利用して、スペース全体にわたって移動し、レーザ・レーダが環境をスキャンするときに受信する反射に基づいて、オープン・スペース112、壁114、物体116、及びスペース内の棚12などの、他の静的障害物を識別して、倉庫10のマップ10aを作成する。
【0030】
マップ10aを構築しながら、(又はその後にマップ10aを更新しながら)、1つ又は複数のロボット18は、カメラ26を使用して倉庫10全体にわたって移動し、環境をスキャンし、倉庫全体に分散され、物品が保管される図3の32及び34などの大箱の近位にある棚の上の基準マーカ(2次元バーコード)の場所を探し出す。ロボット18は、原点110などの既知の始点又は原点を、基準として使用する。ロボット18が、図3及び図4の基準マーカ30などの基準マーカの場所を、ロボットのカメラ26を使用して探し出すと、倉庫内の原点110に対する場所が決定される。
【0031】
ホイール・エンコーダ及び方位センサを使用することにより、ベクトル120及び倉庫10内のロボットの位置を判断できる。ロボット18は、基準マーカ/2次元バーコードの取り込まれた画像及びその既知のサイズを使用して、基準マーカ/2次元バーコードの、ロボットに対する向き及びロボットからの距離、つまりベクトル130を判断することができる。ベクトル120及び130が既知であれば、原点110と基準マーカ30との間のベクトル140を判断することができる。ベクトル140、及びロボット18に対する基準マーカ/2次元バーコードの判断された向きから、基準マーカ30の4元数(x、y、z、ω)で定義されるポーズ(位置と向き)を判断することができる。
【0032】
基準マーカ位置特定プロセスを説明する、図5の流れ図200について説明する。これは、初期のマッピング・モードで、ロボット18がピッキング、配置、及び/又は他のタスクを実行中に、倉庫内の新しい基準マーカに遭遇すると実行される。ステップ202で、カメラ26を使用するロボット18が画像を取り込み、ステップ204で、取り込まれた画像内の基準マーカを探索する。基準マーカが画像内で発見された場合(ステップ204)、ステップ206で、基準マーカが、ロボット18のメモリ34にある図6の基準テーブル300に既に記憶されているかどうかを判断する。基準情報が既にメモリに記憶されている場合、流れ図はステップ202に戻り、別の画像を取り込む。基準情報がメモリ内にない場合、ポーズが、上記のプロセスに従って判断され、ステップ208で、基準対ポーズのルックアップ・テーブル300に追加される。
【0033】
各ロボットのメモリに記憶され得るルックアップ・テーブル300には、基準マーカごとに基準識別表示1、2、3など、及び各基準識別表示に関連付けられた基準マーカ/バーコードのポーズが含まれる。ポーズは、向きを含む倉庫内のx、y、z座標、又は4元数(x、y、z、ω)で構成される。
【0034】
各ロボットのメモリにも記憶され得る図7の別のルックアップ・テーブル400は、倉庫10内の大箱の場所(たとえば、402a~f)を列挙したものであり、大箱の場所は、特定の基準ID404、たとえば番号「11」と関連付けられている。この実例では、大箱の場所は7つの英数字で構成されている。最初の6文字(たとえばL01001)は、倉庫内の棚の場所に関連し、最後の文字(たとえばA~F)は、棚の場所にある個々の大箱を特定する。この実例では、基準ID「11」に関連付けられた6つの相異なる大箱の場所がある。各基準ID/マーカに関連付けられた、1つ又は複数の大箱があり得る。
【0035】
英数字の大箱の場所は、物品が保管される倉庫10内の物理的場所に一致するので、人間、たとえば図3の操作者50には理解可能である。ただし、ロボット18には無意味である。場所を基準IDにマッピングすることにより、ロボット18は、図6の表300の情報を使用して基準IDのポーズを判断し、次いで、本明細書で説明するようにポーズに移動できる。
【0036】
この発明による注文履行プロセスが、図8の流れ図500に示されている。ステップ502で、注文サーバ14は、倉庫管理システム15から、取り出されるべき1つ又は複数の物品で構成され得る注文を取得する。注文割当てプロセスはかなり複雑であり、この開示の範囲を超えていることに留意されたい。かかる注文割当てプロセスの1つは、2016年9月1日に出願された、共通所有されている米国特許出願第15/807,672号、名称「Order Grouping in Warehouse Order Fulfillment Operations」に説明されており、その全体が参照により本明細書に組み入れられる。ロボットは、単一のロボットが複数の注文を実行できるように、箱又は区画ごとに1つずつ、トート・アレイ群を有することができることにも留意されたい。かかるトート・アレイ群の実例は、2016年9月1日に出願された、米国特許出願第15/254,321号、名称「Item Storage Array for Mobile Base in Robot Assisted Order-Fulfillment Operations」に説明されており、その全体が参照により本明細書に組み入れられる。
【0037】
続けて図8を参照すると、ステップ504で、物品のSKU番号が倉庫管理システム15によって判断され、ステップ506で、SKU番号から大箱の場所が判断される。次いで、注文の大箱の場所のリストがロボット18に送信される。ステップ508で、ロボット18は、大箱の場所を基準IDと関連付け、ステップ510で、基準IDから各基準IDのポーズを取得する。ステップ512で、ロボット18は、図3に示すようなポーズに移動し、そこで操作者は、適切な大箱から取り出されるべき物品をピッキングして、ロボット上に置くことができる。
【0038】
倉庫管理システム15/注文サーバ14によって取得されたSKU番号及び大箱の場所など、物品固有の情報が、ロボット18のタブレット48に送信されてもよく、それにより操作者50は、ロボットが各基準マーカの場所に到着したときに、取り出されるべき特定の物品について知ることができる。
【0039】
SLAMのマップ及び既知の基準IDのポーズを用いて、ロボット18は、様々なロボット誘導技法を使用して、基準IDのいずれか1つに容易に移動できる。好ましい手法は、倉庫10内のオープン・スペース112、並びに壁114、棚(棚12など)、及び他の障害物116の知識を前提として、基準マーカのポーズへの初期ルートを設定することを含む。ロボットは、ロボットのレーザ・レーダ26を使用して倉庫を移動し始めると、他のロボット18及び/又は操作者50などの固定の又は動的な任意の障害物がロボットの経路にあるかどうかを判断し、基準マーカのポーズへのロボットの経路を繰り返し更新する。ロボットは、約50ミリ秒ごとに1回、ロボットのルートを再計画し、障害物を回避しながらも最も効率的で効果的な経路を常に探索する。
【0040】
その両方を本明細書で説明する、SLAM誘導技法と組み合わせた製品のSKU/基準IDから基準ポーズへのマッピング技法を用いて、ロボット18は、通常使用される、倉庫内の場所を判断するためのグリッド線及び中間基準マーカを必要とする、より複雑な誘導手法を使用する必要なく、非常に効率的且つ効果的に倉庫の空間を移動できる。
【0041】
ロボットの動的収納選択管理
注文に応じるために、倉庫内の大箱の場所から物品をピッキングする前に、物品を、後から探し出すことができるように、最初に、棚上の適切な大箱の場所に保管する必要がある。多くの場合、様々な物品が、事前に仕分けされることなく、単一の出荷に混在した状態で倉庫に配送される。同様に、様々な返品された物品が、事前に仕分けされることなく混在している場合がある。物品を動的に仕分けすることにより、物品を事前に仕分けする必要性をなくし、且つ人間の作業者の効率を遅滞させることも悪影響を与えることもない、倉庫内の棚での貯蔵を容易にするプロセス及びシステムが提供される。
【0042】
この目的に向けて、図9Aは、作業者と協働して物品を棚に貯蔵するために使用できる、移動式ロボット18aの実施例を示している。いくつかの実施例では、ロボットは、概ねロボットの上部に、2つ以上のトート/大箱のトート・アレイ910を装備することができる。図9Aに示されている実施例では、8つのトート912a~912hが示されているが、任意の数のトートが設けられ得ることが理解されよう。いくつかの実施例では、概ねトート・アレイのトートよりも大きい、1つ又は複数の追加のトート又は大箱920が、基部20a又はトート・アレイより下のロボットの下部に配置され得る。追加のトートは必須ではないが、下記でさらに説明されるように、収納プロセスの際にトート・アレイ910内の物品を置き換える場合に、作業者が便利に利用するのに好ましいものであり得る。
【0043】
トート・アレイ910のトート/大箱は、概ね、追加のより大きいトートよりも小さいものであり得、アレイとして容易に構成され得る、それぞれ別々のトート若しくは大箱であってもよく、又は統合されたトート/大箱のアレイとして、事前に構成されてもよい。トートは、スロット、大箱、区画、コンテナ、又は他の任意の構成など、どんな形態であってもよい。トートは、上向き、又は前向き、後向き、若しくは側面に向いた開口部を有することができる。トートのトート・アレイは、個々のトートの単一の行、個々のトートの2行、又はトートの任意の数の行、列、若しくは層など、どんな構成で配置されてもよい。トート・アレイ910は、本明細書では、前/後/横から積載するために、その垂直面に開口部を有する、垂直に向けられた「キュービ」スタイルのアレイであると示され、説明されているが、この開示を考慮すると、トート・アレイの任意のスタイル若しくは構成、又はその組合せが、様々な実施例に従って使用できることが明らかであろう。トート・アレイは、トート・アレイ内のトートの構成を変更するために、取外し可能又は調節可能な仕切りが設けられ得る。図9Bは、水平に向けられた開口部を通して上方から利用可能な、複数のトート又は大箱916a~916iを備えるトート・アレイ914を具備する、ロボット18bのさらなる実例を示している。9つのトート又は大箱が示されているが、任意の数のトート又は大箱が備えられ得ることが理解されよう。さらに、トート・アレイを、ロボット18aに配設、吊下げ、さもなければ取外し可能に装着できることが、この開示に照らして明らかであろう。たとえば、いくつかの実施例では、水平に向けられたトート(たとえば、図9Aに示されているトート920)、積み重ねられたトート、及び/又は積み重ねられて区分けされ、上から積載するよう構成されたトートを使用することができる。
【0044】
図9Cは、トート・アレイの構成要素となり得る棚924又は他の水平面を備えるロボット18cを示している。棚又は面は、ロボット18cの車輪付き基部20cの上面の上に配置することができる。いくつかの実施例では、棚は、図9Cに示されている区域926a~926fなどの、複数の区域を指定するために、マークを付けることができる。6つの区域が図示されているが、任意の数の区切られた区域を備えることもでき、又は区切られた区域を備えないことも可能であることが理解されよう。いくつかの実施例では、棚924を使用して、1つ又は複数のトート、大箱、トート・アレイ、又は物品を保持するための他の任意の構成を支持することができる。たとえば、図9Aのトート・アレイ910又は図9Bのトート・アレイ914などのトート・アレイを、棚の上で支持することができる。トート・アレイは、棚の上で、取外し可能に支持することができるか、又は固定して支持することができる。
【0045】
トート・アレイ内のものを含むそれぞれ個々のトートは、トート識別子を使って識別することができる。さらに、トート・アレイ全体として、アレイ識別子を使って識別することができる。棚はトート識別子を使って識別することができ、及び/又は棚の区切られた各区域が、トート識別子を使って識別することができる。同様に、収納される(「配置される」とも呼ばれる)べきどの物品も、物品識別子、たとえば、バーコード又は他の形態の印によって識別でき、及び/又はトート・アレイは、トート・アレイ全体のバーコード/印を備えることができる。これは、共同所有されている米国特許第10,001,768号、名称「Item Storage Array for a Mobile Base in Robot Assisted Order-Fulfillment Operations」に説明されており、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。識別子は、本明細書で使用される「物品識別子」、「トート識別子」、又は「アレイ識別子」のいずれであるかに関わらず、物品、トート、又はアレイに対応する識別情報に関連する、任意のスキャン可能な(同じ意味で「読取り可能な」)マーキング、ラベル、又はデバイスを指す。識別子は、たとえば、物品(又は物品の包装)、トート、又はアレイに印刷、エッチング、彫刻などが施された、1次元又は2次元バーコードのマーキングの形態をとることができる。かかる識別子は、物品(又は物品の包装)、トート、又はアレイに装着された、1次元若しくは2次元バーコード又はRFIDチップを含む、ラベルの形態をとることができる。かかる識別子はさらに又は別法として、物品(又は物品の包装)、トート、又はアレイ自体に埋め込まれた、RFIDチップを含むことができる。
【0046】
識別子は、いくつかの実施例では、UPCコード又はSKUのように単純な、識別情報に関連付けることができる。ただし識別子には、倉庫環境において、より複雑な識別情報が含まれる場合がある。識別子は、たとえば、いくつかの実施例では、スキャナによってスキャンされた/読み取られた個々の物品、コンテナ、又はアレイに対応する、固有の情報を記憶する「番号札(license plate)」であってもよい。番号札は、この開示を考慮すると当業者には明らかとなるように、たとえば、部品番号、UPC又はSKU番号、名前、数量、改版、シリアル番号、製造日、有効期限、ロット番号、地理的場所及び場所の履歴、現在の倉庫又は施設内でこの製品を貯蔵する場所、在庫状況、保管場所、組織/企業が物品、トート、又はアレイに関係してきた履歴、各組織の従業員が物品、トート、又はアレイ、それらの組合せを扱ってきた履歴、並びに他の任意の所望の製品情報などの情報に関連する、シリアル化された識別子であり得る。
【0047】
使用される識別子が番号札である場合、物品を配置するために倉庫内でのポーズを判断するマッピングプロセスは、番号札情報に含まれる倉庫の貯蔵場所(SKUではなく)からポーズにマッピングすることで簡略化され得る。ピッキングプロセスなどに関連して、図8について上記で説明された、SKUからマッピングする場合は、ステップ504で、物品のSKU番号が倉庫管理システム15によって判断され、ステップ506で、SKU番号から大箱の場所が判断される。このプロセスは、SKUから大箱の場所にマッピングするのではなく、大箱の場所から直接開始することができる。ロボット18は、大箱の場所から基準IDを判断でき、基準IDから、各基準IDのポーズを取得することができる。
【0048】
本発明に関連して使用される移動式ロボットの実施例は、上記で説明されたように、移動式基部、レーザ・レーダ、及び光学カメラを備えることができる。ロボットは、ロボットが倉庫管理サーバ又は他のサーバから命令を受信し、倉庫管理サーバ又は他のサーバにデータを送信できるように、トランシーバを備えることができる。ロボットは、注文を履行するために棚から物品をピッキングすることに関連して上記で説明されたように、物品を収納するために棚に配置された基準マーカに移動する、倉庫内での誘導に関連する様々なタスク及び動作を実行するための、プロセッサ及びメモリを備えることができる。ロボットは、作業者と通信するためのタブレット若しくは他の表示デバイス、又は他の入力/出力デバイスを備えることができる。たとえば、プロセッサと通信する表示デバイス930は、物品に対応する情報を表示し、作業者が関連付けられた保管場所に物品を保管するのを、支援するよう構成され得る。
【0049】
物品に関連する情報は、たとえば、バーコード識別表示、物品の説明、物品のサイズ、物品の色、保管場所又は大箱の場所のうちの1つ又は複数を含むことができるが、これらに限定されるものではない。表示デバイスは、収納プロセス中に、保管すべき次の物品を識別するメッセージ、又は物品の保管を確認し、保管する別の物品を選択するためのプロンプトなど、作業者向けプロンプト又はメッセージも表示することができ、これについては下記でさらに説明される。表示デバイスは、倉庫周辺のロボットの誘導に関する情報など、他の情報も同様に提示することができる。かかる情報には、倉庫内の領域、他のロボットのステータスインジケータ又はアイコンなどが含まれ得る。好適な表示デバイスは、共同所有されている米国特許第10,196,210号、名称「Display for Improved Efficiency in Robot Assisted Order-Fulfillment Operations」に説明されており、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0050】
配送された物品が倉庫に到着すると、1人又は複数の作業者が、好適な受取り場所で商品を荷下ろしする。作業者は、次いで、後から移動式ロボットのトート・アレイのトートに入れるために、複数の物品を一時的な場所に入れることができる。物品は、たとえば、ロボットの追加のより大きいトート/大箱に、いっぱいになるまで、又はほぼいっぱいになるまで入れることができる。他の実施例では、物品は、さらなる移動式ロボット若しくは移動式ロボットに同行できる移動式カートの大箱に入れることができるか、又は物品は、移動式ロボットが後から補充のために戻ることができる、倉庫全体にわたって他の1箇所又は複数の場所にある、大箱に入れることができる。いくつかの実施例では、配送された物品は、最初に別の一時的な場所に入れられることなく、トート・アレイのトートに直接入れることができる。物品は、移動式ロボットの大きいトート/大箱、又は他の任意の一時的な場所に入れる前に、スキャン又は分類する必要がない。
【0051】
作業者は、大きいトート/大箱、又は他の一時的な場所がいっぱいになると、続けてトート・アレイの各トートに物品を満たす。作業者は、後からトート・アレイのトートに入れるために、大きいトートから無作為に物品を選択することができる。作業者は、トート・アレイのトートの数を識別する、トート・アレイのバーコードをスキャンできるか、又は作業者は、トート・アレイのトートの数を手作業で入力することができる。作業者は次に、ロボットのトート・アレイの個々のトートに入れるために、大きいトート/大箱から物品を選択する。たとえば、ロボットが、トート・アレイに8つのトート又はスロットを備えている場合、作業者は、大きいトートから8つの物品を選択する。物品は、バーコード又は他の形態の識別表示によって識別される。識別データには、少なくとも物品のSKUが含まれる。上記で説明されたように、各物品は、たとえば、ロボットのメモリに記憶できる、たとえばSKUから大箱アドレスへのルックアップ・テーブルを使って、倉庫内の保管場所に関連付けることができる。作業者は、ロボットのスキャナ又はハンドヘルド型スキャナを使用して、各物品のバーコードをスキャンし、スキャンした物品を、ロボットのトート・アレイの個々のトートのうちの1つに入れる。作業者は、物品を番号付きトートに順番に入れることができ、ロボットが、どのトートに物品を入れるべきかを作業者に指示することができるか、又は作業者は、物品をトートに無作為に入れることができる。物品を大きいトートに入れて、物品をトート・アレイの個々のトート内に処理するステップは、同じ場所で行うことができるか、又はロボットが、大きいトートが満たされた受取り場所から、物品が個々のトート内に処理される処理場所へ移動することができる。
【0052】
ロボットは、すべての個々のトートが満たされると、物品のそれぞれを、物品それぞれの保管場所に配送する最適なルートを判断することができる。最適化されたルートは、上記で説明され、下記でさらに論じられるように、WMS及び注文サーバからのデータを使用して判断することができる。
【0053】
図10を参照すると、ロボットは、ルートを判断すると、次いで、たとえば上記で説明されたように大箱の場所を基準にマッピングすることによって、ルート上の第1の場所に関連する第1のポーズに移動する。第1の場所では、保管すべき第1の物品が、たとえば、作業者が見られるように、ロボットのタブレット上に個々のトートの識別番号を表示することによって、作業者に伝達される。作業者は、正しいトートから物品を選択し、ロボットのスキャナ又はハンドヘルド型スキャナを使用して物品をスキャンし、物品を棚上の大箱など、所望の保管場所に配置し、たとえば、ロボットのタブレットを使用して、物品が収納されたことを確認する。
【0054】
ロボット上のタブレットは、次いで、作業者を促して、大きいトートから置換え物品を選択させ、物品のバーコードをスキャンさせ、物品をトート・アレイの空になったばかりの個々のトートに入れさせる。作業者は、大きいトートから任意の物品を選択することができる。作業者は、置換え物品をスキャンしてトートに入れると、ロボットのタブレット上でタスクの完了を確認する。ロボットは、次いで、トート・アレイ内の物品の新しい組向けの、更新ルートを再計算する。更新ルートが計算されると、個々のトート内の物品が収納されるべき順序が変わる可能性があることを理解されよう。
【0055】
ロボットは、次いで、更新ルート上の次の場所に移動する。次の場所では、上記で説明されたように、次の物品が収納される。作業者は、次いで、次の場所で、大きいトートからさらに別の物品を取り出してスキャンし、今空になった個々のトートに入れる。ロボットは、トート・アレイのトート内の物品の新しい組に基づいて、ルートをもう一度計算し、更新ルートに基づいて次の場所に移動する。
【0056】
大きいトートからすべての物品が個々のトートに入れられるまで、このプロセスが繰り返される。ロボットは、次いで、最後の更新ルート上のすべての場所に移動する。トート・アレイ内の最後の物品が、物品の保管場所に配置され、トート・アレイが空になると、ロボットは、受取りステーションに戻り、物品の新しい荷を受け取ることができ、このプロセスを繰り返すことができる。作業者は、大きいトートに物品が残っていない場合、ロボットが、最後の物品を保管すると、たとえば別の割当てを受け取るために誘導ステーションに戻るべきであるとわかるように、この情報を、タブレットを使ってロボットに入力することができる。このようにして、物品を動的に仕分けでき、ロボットは、可能な限り効率的に、物品を事前に仕分けする必要なく、且つ人間の作業者の効率を遅滞させることも悪影響を与えることもなく、経路選定する。
【0057】
移動式ロボットは、ルート計画及び/又は倉庫内での誘導を支援するシステムを備えるか、又はシステムと通信することができる。本明細書で説明されている本発明に関連して、任意の好適なルート計画及び/又は誘導システムを使用することができる。ただし、ルート計画及び誘導を最適化することが望ましい。一実例では、ロボットは、誘導効率を高めるために、誘導空間内の他のロボット又は作業者の存在に基づいて、混み具合を追跡するロボット監視サーバと通信することができる。状況によっては、特定のエリアに複数台のロボットを密集させることによって、作業者が、ロボット間の歩行距離を最小限に抑えながら、複数のタスクを効率的に実行できるようになるので、効率を高めることができる。他の状況では、群れが集中しすぎると、混雑したエリアが形成される可能性があり、これにより、作業者及びロボットが他の作業者及びロボットの通過及び移動速度を阻害する可能性があり、非効率的な遅延を引き起こし、衝突リスクを高める。たとえば、特定の場所に近接する1台若しくは複数の他のロボット、特定の場所に近接する作業者の人数、特定の場所に近接するロボットと作業者との合計数、特定の場所に近接する手動で使用不能にされたロボットの台数、特定の場所に近接するロボット以外、人間以外の物体、車両、若しくは他の障害物の数及び種類、特定の場所に近接する誘導空間の寸法、又はこれらの組合せなど、任意の評価基準又は評価基準の組合せを使用して、誘導空間内の混雑状況を表すことができる。いくつかの実施例では、ロボットは、混雑状況に加えて又は代替的に、1つ又は複数の効率因子によってルートを判断することができる。かかる効率因子には、たとえば、保管場所に近接する少なくとも1人の作業者の検出、倉庫のある領域における作業者とロボットとの比率、物品と以前に保管されていた物品との近接度、又はこれらの組合せが含まれ得る。効率因子には、物品を保管する作業者の到着を待つ間の、保管場所での滞留時間の延長も含まれ得る。ロボットは、かかる効率因子を考慮することで、たとえば、移動距離の最短化、移動時間の最短化、ある場所でのロボットの滞留時間の最短化、障害物若しくは混雑したエリアの回避、又はこれらの組合せにより、保管効率を高めることができる。
【0058】
ロボットは、トート・アレイ内の、以前に予定されていた物品を飛ばし、その後に予定されている物品を選択することによって、ルートの途中で、物品を収納する順序を調整することができる。ロボットは、次の場所が混雑した状態にある場合、場所がより適した状態で検出されるまで、トート・アレイ内で後に予定されている物品及び関連する場所を反復処理することができる。ロボットは、トート・アレイ内のすべての物品の保管を完了する前に、後で、飛ばされた物品の保管を再び折り込むようルートを更新することができる。
【0059】
適用できる可能性のあるルート計画/誘導手法の実例は、以下の共同所有されている特許出願に説明されており、その各々は、その全体が本明細書に組み込まれる。2019年2月1日に出願された米国特許出願第16/265,703号、名称「ROBOT CONGESTION MANAGEMENT」、2019年1月30日に出願された米国特許出願第16/262,209号、名称「ROBOT DWELL TIME MINIMIZATION IN WAREHOUSE ORDER FULFILLMENT OPERATIONS」、及び2020年9月11日に出願された米国特許出願第17/017,758号、名称「SEQUENCE ADJUSTMENT FOR EXECUTING FUNCTIONS ON ITEMS IN AN ORDER」。
【0060】
非限定的で例示的なコンピュータ処理デバイス
図11は、図1図10を参照して上記で説明された様々な実施例に従って、使用され得る例示的なコンピュータ処理デバイス1210、又はコンピュータ処理デバイスの一部の構成図である。コンピュータ処理デバイス1210には、例示的な実施例を実施するための、1つ又は複数のコンピュータ実行可能命令又はソフトウェアを記憶する、1つ又は複数の非一時的コンピュータ可読媒体が含まれる。非一時的コンピュータ可読媒体には、1つ又は複数のタイプのハードウェア・メモリ、非一時的有形媒体(たとえば、1つ又は複数の磁気記憶ディスク、1つ又は複数の光ディスク、1つ又は複数のフラッシュ・ドライブ)などが含まれ得るが、これらに限定されるものではない。コンピュータ処理デバイス1210に含まれるメモリ1216は、たとえば、本明細書で開示されている動作を実行するための、コンピュータ可読且つコンピュータ実行可能命令又はソフトウェアを記憶することができる。メモリは、たとえば、図1図10に関連して論じられた、開示された様々な動作を実行するようプログラムされた、ソフトウェア・アプリケーション1240を記憶することができる。コンピュータ処理デバイス1210には、メモリ1216に記憶されたコンピュータ可読でコンピュータ実行可能な命令又はソフトウェア、及びシステム・ハードウェアを制御する他のプログラムを実行するために、設定可能及び/又はプログラム可能なプロセッサ1212及び関連するコア1214、並びに任意選択で、1つ又は複数の追加の設定可能及び/又はプログラム可能な処理デバイス、たとえばプロセッサ1212’及び関連するコア1214’(たとえば、複数のプロセッサ/コアを有する計算デバイスの場合)も含まれ得る。プロセッサ1212及びプロセッサ1212’はそれぞれ、シングル・コアのプロセッサ又はマルチ・コア(1214及び1214’)のプロセッサであり得る。
【0061】
コンピュータ処理デバイス内の基礎構造及びリソースを動的に共有できるように、コンピュータ処理デバイス1210で、仮想化を使用することができる。仮想マシン1224は、プロセスが、複数のコンピュータ処理リソースではなく、ただ1つのコンピュータ処理リソースだけを使用していると見えるように、複数のプロセッサ上で稼働するプロセスを扱うために設けられ得る。1つのプロセッサで、複数の仮想マシンを使用することもできる。
【0062】
メモリ1216には、これらに限定されるものではないが、DRAM、SRAM、EDO RAMなどの計算デバイス・メモリ又はランダム・アクセス・メモリが含まれ得る。メモリ1216には、さらに他のタイプのメモリ、又はそれらの組合せも含まれ得る。
【0063】
ユーザは、例示的な実施例に従って実現され得る、1つ又は複数のユーザ・インタフェース1202を表示できる、コンピュータ・モニタなどの視覚表示デバイス1201、111A~Dを介して、コンピュータ処理デバイス1210と相互作用することができる。コンピュータ処理デバイス1210には、ユーザから入力を受け取るための他のI/Oデバイス、たとえば、キーボード又は任意の好適な多点接触式インタフェース1218、ポインティング・デバイス1220(たとえば、マウス)が含まれ得る。キーボード1218及びポインティング・デバイス1220は、視覚表示デバイス1201に結合され得る。コンピュータ処理デバイス1210には、他の好適な従来のI/O周辺デバイスが含まれ得る。
【0064】
コンピュータ処理デバイス1210には、データ、並びに本明細書に開示されている動作を実行する、コンピュータ可読命令及び/又はソフトウェアを記憶するための、ハードドライブ、CD-ROM、又は他のコンピュータ可読媒体などであるがこれらに限定されるものではない、1つ又は複数の記憶デバイス1234も含まれ得る。例示的な記憶デバイス1234はまた、例示的な実施例を実施するのに必要な任意の好適な情報を記憶する、1つ又は複数のデータベースを記憶することができる。データベースは、データベース内の1つ又は複数の項目を追加、削除、及び/又は更新するために、任意の好適なタイミングで、手動で又は自動で更新され得る。
【0065】
コンピュータ処理デバイス1210には、1つ又は複数のネットワーク・デバイス1232を介して、1つ又は複数のネットワーク、たとえば、構内ネットワーク(LAN:Local Area Network)、広域ネットワーク(WAN:Wide Area Network)、或いは標準電話回線、LAN若しくはWANリンク(たとえば802.11、T1、T3、56kb、X.25)、広帯域接続(たとえばISDN、フレーム・リレー、ATM)、無線接続、コントローラ・エリア・ネットワーク(CAN:controller area network)、又は上記のいずれか若しくはすべての何らかの組合せを含むがこれらに限定されるものではない、様々な接続を介したインターネットとインタフェースをとるよう構成された、ネットワーク・インタフェース1222が含まれ得る。ネットワーク・インタフェース1222には、組込ネットワーク・アダプタ、ネットワーク・インタフェース・カード、PCMCIAネットワーク・カード、カード・バス・ネットワーク・アダプタ、無線ネットワーク・アダプタ、USBネットワーク・アダプタ、モデム、又はコンピュータ処理デバイス1210が、通信して、本明細書で説明されている動作を実行できる、任意のタイプのネットワークとインタフェースをとるのに好適な、他の任意のデバイスが含まれ得る。さらに、コンピュータ処理デバイス1210は、ワークステーション、デスクトップ・コンピュータ、サーバ、ラップトップ、ハンドヘルド・コンピュータ、タブレット・コンピュータ、又は通信が可能であり、本明細書で説明されている動作を実行するのに十分なプロセッサの能力及びメモリ容量を有する、他の形態のコンピュータ処理若しくは電気通信デバイスなどの、任意の計算デバイスであり得る。
【0066】
コンピュータ処理デバイス1210は、Microsoft(登録商標)Windows(登録商標)オペレーティング・システム(Microsoft、Redmond、ワシントン州)の任意のバージョン、Unix及びLinux(登録商標)オペレーティング・システムの様々なリリース、MacintoshコンピュータのMAC OS(登録商標)(Apple,Inc.、Cupertino、カリフォルニア州)オペレーティング・システムの任意のバージョン、任意の組込オペレーティング・システム、任意のリアルタイム・オペレーティング・システム、任意のオープン・ソースのオペレーティング・システム、任意の独自のオペレーティング・システム、又はコンピュータ処理デバイス上で稼働し、本明細書で説明されている動作を実行できる、他の任意のオペレーティング・システムなど、任意のオペレーティング・システム1226を稼働させることができる。例示的な実施例では、オペレーティング・システム1226は、ネイティブ・モード又はエミュレーション・モードで稼働され得る。例示的な実施例では、オペレーティング・システム1226は、1つ又は複数のクラウド・マシン・インスタンス上で稼働され得る。
【0067】
図12は、ある分散型の実施例の、例示的な計算デバイスの構成図である。図1図10、及び上記の例示的な議論の一部は、それぞれが個別の又は共通のコンピュータ処理デバイス上で動作する、倉庫管理システム15、注文サーバ14、又はロボット追跡サーバ902を参照しているが、その代わりに、倉庫管理システム15、注文サーバ14、又はロボット追跡サーバ902のうちのいずれでも、ネットワーク1305を介して別々のサーバ・システム1301a~dに、及び場合によってはキオスク、デスクトップ・コンピュータ・デバイス1302、又は携帯型コンピュータ・デバイス1303などのユーザ・システムに、分散されてもよいことが認識されよう。たとえば、注文サーバ14は、ロボット18のタブレット48間で分散されてもよい。一部の分散型システムでは、倉庫管理システムのソフトウェア及び/又は注文サーバのソフトウェアのいずれか一方又は両方のモジュールは、サーバ・システム1301a~d上に別個に位置することができ、ネットワーク1305を介して互いに通信することができる。
【0068】
本発明の前述の説明により、当業者は、現在その最良の形態であると考えられるものを作成及び使用することができるが、当業者は、本明細書での具体的な実施例及び実例の変形、組合せ、及び同等物の存在を、理解及び認識するであろう。上記の本発明の実施例は、実例にすぎないことを意図している。当業者は、ここに添付される特許請求の範囲によってのみ定義される本発明の範囲から逸脱することなく、特定の実施例に対して変更、修正、及び変形を行うことができる。したがって、本発明は、上記で説明された実施例及び実例によって限定されない。
【0069】
本発明及びその好ましい実施例を説明してきたが、新規であるとして特許請求され、特許証によって保護されるものは、以下である。
図1
図2A
図2B
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9A
図9B
図9C
図10
図11
図12