(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024119983
(43)【公開日】2024-09-03
(54)【発明の名称】亜鉛化合物配合組成物
(51)【国際特許分類】
A61K 33/30 20060101AFI20240827BHJP
A61K 8/27 20060101ALI20240827BHJP
A61K 47/22 20060101ALI20240827BHJP
A61K 8/49 20060101ALI20240827BHJP
A23L 33/16 20160101ALI20240827BHJP
A61P 1/02 20060101ALN20240827BHJP
A61Q 11/00 20060101ALN20240827BHJP
A61K 31/513 20060101ALN20240827BHJP
A23L 2/00 20060101ALN20240827BHJP
A23L 2/52 20060101ALN20240827BHJP
【FI】
A61K33/30
A61K8/27
A61K47/22
A61K8/49
A23L33/16
A61P1/02
A61Q11/00
A61K31/513
A23L2/00 B
A23L2/52 101
【審査請求】有
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024096734
(22)【出願日】2024-06-14
(62)【分割の表示】P 2020062444の分割
【原出願日】2020-03-31
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.プルロニック
(71)【出願人】
【識別番号】515044263
【氏名又は名称】株式会社古川リサーチオフィス
(71)【出願人】
【識別番号】398029533
【氏名又は名称】株式会社ファイン
(74)【代理人】
【識別番号】100107984
【弁理士】
【氏名又は名称】廣田 雅紀
(74)【代理人】
【識別番号】100182305
【弁理士】
【氏名又は名称】廣田 鉄平
(74)【代理人】
【識別番号】100096482
【弁理士】
【氏名又は名称】東海 裕作
(74)【代理人】
【識別番号】100131093
【弁理士】
【氏名又は名称】堀内 真
(74)【代理人】
【識別番号】100150902
【弁理士】
【氏名又は名称】山内 正子
(74)【代理人】
【識別番号】100141391
【弁理士】
【氏名又は名称】園元 修一
(72)【発明者】
【氏名】古川 令
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 義晴
(57)【要約】
【課題】本発明は、亜鉛化合物を配合した組成物において、亜鉛イオン由来の収斂味を低減し、服用感のよい亜鉛化合物配合組成物を提供することを課題とする。
【解決手段】亜鉛化合物配合組成物を、亜鉛化合物とオロト酸を配合した組成物とする。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
オロト酸を有効成分として含有する、亜鉛イオンに由来する収斂味の低減剤。
【請求項2】
オロト酸を配合することにより、亜鉛化合物を配合した組成物において、亜鉛イオン由来の収斂味を低減する方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、亜鉛イオンによる収斂味が低減された亜鉛化合物配合組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
亜鉛化合物を含有する抗う蝕用組成物、歯石予防用組成物、口臭予防用組成物等として、亜鉛の渋味、苦味を改良するために、アネトール及び多価アルコールを、グリセリン、スクラロース及び糖アルコールを、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油を、又はヒルアロン酸若しくはその非毒性塩をそれぞれ配合した組成物が知られている(特許文献1~5参照)。
【0003】
亜鉛イオンによる収斂味を低減し、飲みやすく、しかも不快な後味が残らない亜鉛化合物配合組成物として、少なくとも1つのアミノ酸とアスコルビルエステル又はアスコルビン酸マグネシウムからなるアスコルビン酸化合物を、カルニチン類を、塩基性アミノ酸、分岐鎖アミノ酸、酸性アミノ酸及びそのアミド、トリプトファン並びにこれらの塩を、ポリグリセリン脂肪酸エステルを、核酸関連化合物を、又は大豆食物繊維をそれぞれ配合した組成物が知られている(特許文献6~11)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開昭63-8324号公報
【特許文献2】特開平11-246376号公報
【特許文献3】特開2002-29950号公報
【特許文献4】特開2004-203894号公報
【特許文献5】特開2012-140333号公報
【特許文献6】特開2000-86522号公報
【特許文献7】特開2005-298484号公報
【特許文献8】特開2006-45215号公報
【特許文献9】特開2006-45217号公報
【特許文献10】特開2006-131618号公報
【特許文献11】特開2007-246508号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上記組成物であっても必ずしも亜鉛イオン由来の収斂味を低減できない場合があった。
本発明は、亜鉛化合物を配合した組成物において、亜鉛イオン由来の収斂味を低減し、服用感や使用感のよい亜鉛化合物配合組成物を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、亜鉛化合物とオロト酸を配合することで課題を解決できることを見いだし、本発明を完成するに至った。
【0007】
すなわち、本発明は、以下の事項により特定される次のとおりのものである。
(1)亜鉛化合物及びオロト酸を配合することを特徴とする亜鉛化合物配合組成物。
(2)亜鉛化合物が、グルコン酸亜鉛、硫酸亜鉛、クエン酸亜鉛、炭酸亜鉛、塩化亜鉛及びリン酸亜鉛からなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項1に記載の亜鉛化合物配合組成物。
【発明の効果】
【0008】
本発明の組成物とすることにより、亜鉛イオンに由来する収斂味を低減した亜鉛化合物配合組成物を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明に用いられる亜鉛化合物としては、亜鉛を含む塩であり、アニオンが無毒であれば有機イオン、無機イオンのいずれあってもよい。有機イオンとしては、乳酸、グルコン酸、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、酢酸、サリチル酸、チオシアン酸、ステアリン酸、ウンデシレン酸、シュウ酸、炭酸等の有機酸のカルボン酸イオンが挙げられる。無機イオンとしては、硫酸イオン、塩化物イオン、リン酸イオン、硝酸イオン、水酸化物イオン、酸素イオン(酸化亜鉛の酸素)等が挙げられる。これらは、一種単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0010】
本発明の組成物を、内用液剤として使用する場合には、亜鉛化合物として、グルコン酸亜鉛、硫酸亜鉛、クエン酸亜鉛、炭酸亜鉛、塩化亜鉛及びリン酸亜鉛からなる群から選ばれる少なくとも1種を好ましく挙げることができる。
また、口腔用組成物として使用する場合には、亜鉛化合物として、塩化亜鉛、クエン酸亜鉛、酢酸亜鉛、乳酸亜鉛、サリチル酸亜鉛、硫酸亜鉛等を好ましく挙げることができる。
【0011】
亜鉛化合物の配合量は、これを配合する組成物の使用目的により異なる。医薬品、医薬部外品、サプリメント等の経口剤として使用する場合には、栄養摂取量の面から、亜鉛イオンに換算して1日当たり1~50mgが好ましく、1日に100mlの液体を摂取する場合には、その亜鉛イオン濃度は、0.001~0.05w/v%の範囲が好ましい。
口腔用組成物として使用する場合には、亜鉛化合物として、組成物全体に対して0.001~1質量%の範囲が好ましく、さらに0.01~1質量%の範囲が好ましい。
【0012】
本発明に用いられるオロト酸は、ウラシル-6-カルボン酸とも呼ばれるが、IUPAC命名法によると「1,2,3,6-テトラヒドロ-2,6-ジオキソ-4-ピリミジンカルボン酸」で表される複素芳香環化合物の一種である。
上記オロト酸は、例えば、オロト酸生産能を有するコリネバクテリウム属細菌を培養し、培養物中にオロト酸を生成蓄積させ、これを採取する製造法(特公平7-10235号参照)等、微生物を用いた発酵法により、培養液中に生成蓄積させることが可能であり、上記培養物から、すでに公知の通常の精製手段、例えば、沈殿法、イオン交換樹脂や活性炭等によるクロマトグラフィー法などの分離精製法を用いることにより精製、採取することができる。また、公知の化学合成法等を用いて調製することもできる。さらに市販品を用いることもできる。
【0013】
亜鉛化合物とオロト酸の配合比は、投与する形態によって異なるが、例えば本発明の組成物を内用液剤として使用する場合には、内用液剤中の亜鉛イオン1質量部に対して、オロト酸を0.2~20,000質量部の範囲で配合するのが好ましく、2.5~2000質量部の範囲で配合するのがより好ましく、5~1000質量部範囲で配合するのがさらに好ましい。
本発明の組成物を口腔用組成物として使用する場合には、組成物中の亜鉛イオン1質量部に対して、オロト酸を、0.001~5000質量部の範囲で配合するのが好ましく、0.01~3000質量部の範囲で配合するのがより好ましい。
【0014】
本発明の組成物を経口剤として使用する場合に、本発明の効果を損なわない範囲で必要に応じて、ビタミン類、ミネラル類、アミノ酸類、生薬、生薬抽出物、カフェイン、ローヤルゼリー、抗酸化剤、pH調整剤、着色剤、香料、矯味剤、界面活性剤、溶解補助剤、保存剤、甘味料等を添加することができる。
【0015】
本発明の組成物を口腔用組成物として使用する場合に、本発明の効果を損なわない範囲で必要に応じて、研磨剤、湿潤剤、粘結剤、増粘剤(粘調剤)、発泡剤、保存剤、香味剤、pH調整剤等を添加することができる。
【0016】
上記ビタミン類としては、例えば、レチノール、酢酸レチノール、パルミチン酸レチノール等のレチノール誘導体、レチナール、レチノイン酸、レチノイン酸メチル、レチノイン酸エチル、レチノイン酸レチノール、d-δ-トコフェリルレチノエート、α-トコフェリルレチノエート、β-トコフェリルレチノエート等のビタミンA類;β-カロチン、α-カロチン、γ-カロチン、δ-カロチン、リコピン、ゼアキサンチン、クリプトキサンチン、エキネノン等のプロビタミンA類;δ-トコフェロール、α-トコフェロール、β-トコフェロール、コハク酸dl-α-トコフェロール、コハク酸dl-α-トコフェロールカルシウム、δ-トコフェロール、ニコチン酸トコフェロール等のビタミンE類;リボフラビン、フラビンモノヌクレオチド、フラビンアデニンジヌクレオチド、リボフラビン酪酸エステル、リボフラビンテトラ酪酸エステル、リボフラビン5’-リン酸エステルナトリウム、リボフラビンテトラニコチン酸エステル等のビタミンB2類;ニコチン酸メチル、ニコチン酸、ニコチン酸アミド等のニコチン酸類;ステアリン酸アスコルビル、ジパルミチン酸L-アスコルビル、テトライソパルミチン酸アスコルビル(テトラ2-ヘキシルデカン酸アスコルビル)、アスコルビン酸、アスコルビン酸ナトリウム、デヒドロアスコルビン酸、アスコルビン酸リン酸エステルナトリウム、アスコルビン酸リン酸エステルマグネシウム、アスコルビン酸グルコシド等のビタミンC類;メチルヘスペリジン、エルゴカルシフェロール、コレカルシフェロール等のビタミンD類;フィロキノン、ファルノキノン等のビタミンK類;ジベンゾイルチアミン、ジベンゾイルチアミン塩酸塩、チアミン塩酸塩、チアミンセチル塩酸塩、チアミンチオシアン酸塩、チアミンラウリル塩酸塩、チアミン硝酸塩、チアミンモノリン酸塩、チアミンリジン塩、チアミントリリン酸塩、チアミンモノリン酸エステルリン酸塩、チアミンモノリン酸エステル、チアミンジリン酸エステル、チアミンジリン酸エステル塩酸塩、チアミントリリン酸エステル、チアミントリリン酸エステルモノリン酸塩等のビタミンB1類;塩酸ピリドキシン、酢酸ピリドキシン、塩酸ピリドキサール、5’-リン酸ピリドキサール、塩酸ピリドキサミン等のビタミンB6類;シアノコバラミン、ヒドロキソコバラミン、デオキシアデノシルコバラミン等のビタミンB12類;葉酸、プテロイルグルタミン酸等の葉酸類;パントテン酸、パントテン酸カルシウム、パントテニルアルコール(パンテノール)、D-パンテテイン、D-パンテチン、補酵素A、パントテニルエチルエーテル等のパントテン酸類;ビオチン、ビオシチン等のビオチン類;並びにカルニチン、フェルラ酸、α-リポ酸、γ-オリザノール等のビタミン様作用因子などを挙げることができる。
【0017】
上記ミネラル類としては、栄養素として生理作用に必要な無機物であれば特に限定されず、例えば、カルシウム、鉄、亜鉛、コバルト、マンガン等を挙げることができる。
【0018】
上記アミノ酸類としては、アミノ酸、それらの塩、又はそれらのアミドであり、そのようなアミノ酸としては、ロイシン、イソロイシン、バリン、アスパラギン酸、リジン、アルギニン、グリシン、アラニン、トリプトファン等を挙げることができ、アミノ酸の塩としては、アミノ酸と酸(塩酸、硫酸、メタンスルホン酸など)、塩基(アンモニア、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムなど)又は他のアミノ酸との塩を挙げることができ、それらのアミドとして、アスパラギン、グルタミン等を挙げることができる。
【0019】
上記生薬としては、ニンジン、オウギ、オウセイ、カンゾウ、タイソウ、チンピ、ビャクジュツ、サンヤク、ブクリョウ、シュクシャ、ジオウ、トウキ、クコシ、カシュウ、リュウガンニク、シャクヤク、センキュウ、ニクジュヨウ、ジャショウシ、トシシ、トチュウ、ロクジョウ、イカリソウ、カイクジン、トウチュウカソウ、カイバ、オンジ、ヨクイニン、サンシュユ、ゴミシ、ショウキョウ、サイコ、ケイヒ、ハンピ、ムイラプアマ、バクモンドウ、ゴオウ、ジョテイシ、ヨクイニン、キョウニン、ケツメイシ、サンソウニン、トウニン、ニクズク、リュウガンニク、カンゾウ、エゾウコギ、オウセイ、クコシ、カッカ等を挙げることができる。
上記生薬抽出物(エキス)としては、公知技術によって、上記生薬から、水、エタノール、水とエタノールの混合液等の抽出剤を用いて調製することができるものであって、乾燥エキス、チンキ、流エキス、軟エキス等として使用することができるもの等を挙げることができる。
【0020】
上記抗酸化剤としては、植物(例えば、ブドウ、オタネニンジン、又はコンフリー等)に由来する成分;プロアントシアニジン、トコフェロール及びその誘導体、アスコルビン酸及びその誘導体(例えば、アスコルビン酸ナトリウム、アスコルビン酸ステアリン酸エステル、アスコルビン酸ステアリン酸ナトリウム、アスコルビン酸パルミチン酸エステル等)、β-カロテン及びその誘導体、コレカルシフェロール及びその誘導体、リコピン、ルテイン等のカロテノイド、へスペリジン、グルコシルヘスペリジン、エルゴチオネイン、亜硫酸水素ナトリウム、次亜硫酸ナトリウム、二酸化硫黄、EDTAカルシウム二ナトリウム、エリソルビン酸及びその塩、フラボノイド、グルタチオン、グルタチオンペルオキシダーゼ、グルタチオン-S-トランスフェラーゼ、カタラーゼ、スーパーオキサイドジスムターゼ、チオレドキシン、タウリン、チオタウリン、ヒポタウリン等を挙げることができる。
【0021】
上記pH調整剤としては、クエン酸、リンゴ酸、フマル酸、酒石酸、乳酸、コハク酸、マレイン酸、グルコン酸、グルクロン酸、アスパラギン酸、ε-アミノカプロン酸、グルタミン酸、アジピン酸、シュウ酸、酢酸、プロピオン酸、アミノエチルスルホン酸等の有機酸、これらの塩、グルコノラクトン、酢酸アンモニウム、リン酸、ポリリン酸、塩酸、硫酸、ホウ酸等の無機酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム等の無機塩基、モノエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン、リジン等の有機塩基などを挙げることができる。
【0022】
上記着色剤としては、カラメル、ベニバナ色素、シコン色素、ウコン色素、タール色素、青色1号、黄色4号、食用赤色2号、食用赤色3号、食用赤色102号、食用赤色106号、食用黄色4号、食用黄色5号、食用青色1号、食用黄色4号金属レーキ、リボフラビン、カロチン液、二酸化チタン、酸化アルミナ等を挙げることができる。
【0023】
上記香料としては、ペパーミント油、スペアミント油、アニス油、ユーカリ油、ウィンターグリーン油、カシア油、クローブ油、タイム油、セージ油、レモン油、オレンジ油、ハッカ油、カルダモン油、コリアンダー油、マンダリン油、ライム油、ラベンダー油、ローズマリー油、ローレル油、カモミル油、キャラウェイ油、マジョラム油、ベイ油、レモングラス油、オリガナム油、パインニードル油、ネロリ油、ローズ油、ジャスミン油、グレープフルーツ油、スウィーティー油、柚油、ケイヒ油、ウイキョウ油、チョウジ油、イリスコンクリート、アブソリュートペパーミント、アブソリュートローズ、オレンジフラワー等の天然香料、これら天然香料の加工処理(前溜部カット、後溜部カット、分留、液液抽出、エッセンス化、粉末香料化等)した香料;メントール、カンフル、ボルネオール、シンナムアルデヒド、カルボン、アネトール、シネオール、サリチル酸メチル、シンナミックアルデヒド、オイゲノール、3-l-メントキシプロパン-1,2-ジオール、チモール、リナロール、リナリールアセテート、リモネン、メントン、メンチルアセテート、N-置換-パラメンタン-3-カルボキサミド、ピネン、オクチルアルデヒド、シトラール、プレゴン、カルビールアセテート、アニスアルデヒド、エチルアセテート、エチルブチレート、アリルシクロヘキサンプロピオネート、メチルアンスラニレート、エチルメチルフェニルグリシデート、バニリン、ウンデカラクトン、ヘキサナール、ブタノール、イソアミルアルコール、ヘキセノール、ジメチルサルファイド、シクロテン、フルフラール、トリメチルピラジン、エチルラクテート、エチルチオアセテート等の単品香料;ストロベリーフレーバー、アップルフレーバー、バナナフレーバー、パイナップルフレーバー、グレープフレーバー、マンゴーフレーバー、バターフレーバー、ミルクフレーバー、フルーツミックスフレーバー、トロピカルフルーツフレーバー等の調合香料などを挙げることができる。
【0024】
上記矯味剤としては、白糖、橙皮、クエン酸、酒石酸、アスパルテーム、アスコルビン酸、ステビア、メントール、カンゾウ粗エキス、単シロップ等を挙げることができる。
【0025】
上記界面活性剤としては、例えば、ラウリル硫酸ナトリウム等の脂肪酸塩;テトラデセンスルホン酸ナトリウム等のα-オレフィンスルホン酸塩;N-ラウロイルサルコシンナトリウム、N-ラウロイルグルタミンナトリウム、N-ラウロイルタウリンナトリウム等のN-アシルアミノ酸塩;2-ドデシル-N-カルボキシメチル-N-ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン等の2-アルキル-N-カルボキシメチル-N-ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン;N-アシルN-ソルビタンモノイソステアレート、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ペンタ-2-エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン、テトラ-2-エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン等のソルビタン脂肪酸エステル類;ショ糖ステアリン酸エステル、ショ糖オレイン酸エステル等のショ糖脂肪酸エステル;ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド等のアルキロールアミド;ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、プルロニック等のポリアルキレンオキシド;モノステアリン酸グリセリル、モノステアリン酸グリセリンリンゴ酸等のグリセリン脂肪酸類;モノステアリン酸ポリグリセリル、モノイソステアリン酸ポリグリセリル、ジイソステアリン酸ポリグリセリル等のポリグリセリン脂肪酸類;モノステアリン酸プロピレングリコール等のプロピレングリコール脂肪酸エステル類;ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油40(HCO-40)、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油50(HCO-50)、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60(HCO-60)、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油80等の硬化ヒマシ油誘導体;モノラウリル酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン(ポリソルベート20)、モノステアリン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン(ポリソルベート60)、モノオレイン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン(ポリソルベート80)、イソステアリン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類;ポリオキシエチレンモノヤシ油脂肪酸グリセリル;グリセリンアルキルエーテル;アルキルグルコシド;ポリオキシエチレンセチルエーテル等のポリオキシアルキレンアルキルエーテル;ステアリルアミン、オレイルアミン等のアミン類;ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体、ラウリルPEG-9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン、PEG-9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン等のシリコーン系界面活性剤などを挙げることができる。
【0026】
上記溶解補助剤として、エタノール;マクロゴール300、マクロゴール400、マクロゴール1500、マクロゴール4000、マクロゴール6000等のポリエチレングリコールなどを挙げることができる。
【0027】
上記保存剤としては、安息香酸又はその塩;ソルビン酸又はその塩;パラオキシ安息香酸プロピル、パラオキシ安息香酸ベンジル、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸ブチル、パラオキシ安息香酸イソブチル、パラオキシ安息香酸イソプロピル、及びパラオキシ安息香酸エチル等のパラオキシ安息香酸エステル;デヒドロ酢酸又はその塩;フェノキシエタノール:二酸化チタンなどを挙げることができる。
【0028】
上記甘味料として、ポリデキストロース、難消化性デキストリン、デキストリン、ショ糖、果糖、アスパルテーム、マルチトール、アセスルファムカリウム、スクラロース、ソーマチン、ステビア、ステビオサイド、ステビアエキス、ネオテーム、グリシルリチン、サッカリン塩、パラメトキシシンナミックアルデヒド、ネオヘスペリジルジヒドロカルコン、ペリラルチン等を挙げることができる。
【0029】
上記研磨剤としては、沈降性シリカ、シリカゲル、アルミノシリケート、ジルコノシリケート等のシリカ系研磨剤、第2リン酸カルシウム2水和物又は無水和物、ピロリン酸カルシウム、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、アルミナ、炭酸マグネシウム、第3リン酸マグネシウム、ゼオライト、ケイ酸ジルコニウム、合成樹脂系研磨剤等を挙げることができる。
【0030】
上記湿潤剤として、ソルビット、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、1,3-ブチレングリコール、ポリプロピレングリコール、キシリット、マルチット、ラクチット、ポリオキシエチレングリコール等を挙げることができる。
【0031】
上記粘結剤として、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等のセルロース誘導体;カラギーナン、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カルボキシメチルヒドロキシルエチルセルロースナトリウム等のアニオン性セルロース誘導体;アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル等のアルギン酸又はその誘導体;キサンタンガム、トラガカントガム、カラヤガム、アラビヤガム等のガム類;ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸ナトリウム、カルボキシビニルポリマー、ポリビニルピロリドン等の合成粘結剤;シリカゲル、アルミニウムシリカゲル、ビーガム、ラポナイト等の無機粘結剤などを挙げることができる。
【0032】
上記増粘剤としては、グアーガム、ローカストビーンガム、カラギーナン、キサンタンガム、タマリンドガム、ペクチン、カーボポール、モンモリロナイト、ゼラチン、デキストラン、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルメチルエーテル、カルボキシビニルポリマー、アクリル酸メタクリル酸アルキル共重合体、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチレングリコール、ベントナイト、デキストリン脂肪酸エステル、ペクチン、(アクリル酸ヒドロキシエチル/アクリロイルジメチルタウリンNa)コポリマー、ジメチルジステアリルアンモニウムヘクトライト、(アクリロイルジメチルタウリンアンモニウム/ビニルピロリドン)コポリマー、ジステアリン酸ポリエチレングリコール、トリイソステアリン酸エチレングリコール、トリイソステアリン酸ポリオキシエチレン(20)メチルグルコシド、(ソルビット、キシリット等)の糖アルコール、(グリセリン、プロピレングリコール、平均分子量160~4000(医薬部外品原料規格2006に記載の平均分子量)のポリエチレングリコール等)の多価アルコールなどを挙げることができる。
【0033】
上記発泡剤としては、ラウロイルサルコシン、ラウロイルサルコシンナトリウム、ミリストイルサルコシントリエタノールアミン等のアシルサルコシン及びその塩、ラウロイルメチル-β-アラニン、ラウロイルメチル-β-アラニンナトリウム、パルミトイルメチル-β-アラニンナトリウム等のアシルアラニン及びその塩、ラウロイルメチルタウリン、ラウロイルメチルタウリンナトリウム、ココイルメチルタウリンナトリウム、パルミトイルメチルタウリン、パルミトイルメチルタウリンナトリウム等のアシルタウリン及びその塩、ミリストイルグルタミン酸ナトリウム、ココイルグルタミン酸カリウム、ラウロイルグルタミン酸、ラウロイルグルタミン酸ナトリウム、ラウロイルグルタミン酸トリエタノールアミン等のアシルグルタミン酸及びその塩、ミリストイルグルタミン、ココイルグルタミン、ラウロイルグルタミン等のアシルグルタミン、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、水素添加ココナッツ脂肪酸モノグリセリドモノ硫酸ナトリウム、α-オレフィンスルホン酸ナトリウムなどのアニオン界面活性剤;ショ糖脂肪酸エステル、マルトース脂肪酸エステル、マルチトール脂肪酸エステル、ラクトール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレン高級アルコールエーテル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン共重合体、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル等のノニオン界面活性剤;塩化ラウリルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化セチルピリジニウム、塩化ベンザルコニウム、塩化ステアリルジメチルベンジルアンモニウム等のカチオン界面活性剤;ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ラウリルジメチルアミンオキシド、2-アルキル-N-カルボキシメチル-N-ヒドロキシエチルイミダゾリウムベタイン、N-ラウリルジアミノエチルグリシン、N-ミリスチルジアミノエチルグリシン、N-アルキル-1-ヒドロキシエチルイミダゾリンベタインナトリウム等の両性界面活性剤などを挙げることができる。
【0034】
本発明の組成物中、亜鉛化合物、オロト酸、及び上記成分以外には、例えば、その剤型を維持するための賦形剤等を配合することができ、例えば、液剤であれば水を、錠剤等の固形製剤であれば、結晶セルロース、プルラン、ブドウ糖、グアーガム、キサンタンガム、ソルビトール、マンニトール、澱粉、デキストリン、乳糖、還元麦芽糖、エリスリトール、キシリトール、アルギン酸ナトリウム、メチルセルロース、エチルセルロース、アラビアガム、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート等を挙げることができる。
【0035】
本発明の亜鉛化合物配合組成物は、医薬品、医薬部外品、サプリメント(栄養補助食品)、食品添加物、口腔用組成物等として用いることができる。
医薬品、医薬部外品、サプリメント、食品添加物として使用する場合には、経口できる剤形であれば特に限定されないが、液剤、錠剤、菓子錠剤、シロップ、カプセル、顆粒、散財等の剤形を好ましく例示することができる。
口腔用組成物として用いる場合には、その用途に応じて、適宜処方され、常法に従って練歯磨、粉歯磨、液状歯磨、液体歯磨、潤性歯磨、ゲル類、クリーム類、パスタ類、洗口剤、スプレー、フォーム等の剤形とすることができる。
【0036】
本発明の亜鉛化合物配合組成物を食品添加物として使用する場合の食品としては、牛乳、乳飲料、乳酸菌飲料、果汁入り清涼飲料、炭酸飲料、菜汁飲料、茶飲料、果汁飲料、イオン飲料、スポーツ飲料、機能性飲料、ビタミン補給飲料、栄養補給バランス飲料、ゼリー飲料、アルコール飲料、及びスープ類のような飲料;カスタードプリン、ミルクプリン、及び果汁入りプリン等のプリン類、ゼリー類、ドレッシング類、並びにクリーム類のようなゲル状菓子、チューインガム、及び風船ガムのようなガム類(板ガム、糖衣状粒ガム等)、チョコレート類、ソフトキャンディ(キャラメル、ヌガー、グミキャンディ、及びマシュマロ等を含む)、タフィ等のキャラメル類、ビスケット類(ハードビスケット、ソフトビスケット、ソフトクッキー、クラッカー、及び半生ビスケット等)、並びにケーキ類等の菓子類;アイスクリーム、アイスミルク、ラクトアイス、シャーベット、及び氷菓等の冷菓類;パン類;麺類;ペットフードなどを挙げることができる。
【0037】
本発明の亜鉛化合物配合組成物の調製方法は特に制限されないが、例えば、内用液剤として調製する場合は、亜鉛化合物、オロト酸、その他の成分を精製水に溶解又は懸濁させた後、pHを調製し、残りの精製水を加えて容量を調整し、必要に応じてろ過、滅菌処理することにより目的の亜鉛配合組成物が得られる。また、錠剤等の固形製剤を調製する場合には、亜鉛化合物、オロト酸、その他の成分、賦形剤等をリボンミキサー、捏和機、混練機等を用いて、必要に応じて精製水を加えて混合し、造粒、乾燥後打錠することにより用時溶解又は懸濁型の固形製剤とすることができる。
【実施例0038】
以下、本発明を実施例により詳細に説明するが、本発明の技術的範囲はかかる実施例に限定されるものではない。
20代1名、30代1名、及び50代の男性2名、女性2名ずつ合計6名を被験者に、グルコン酸亜鉛20mg及びオロト酸亜鉛20mgの粉末を別々に口に含んで味見をしてもらったところ、全員がグルコン酸亜鉛により収斂味と不快感を感じた。
次に、グルコン酸亜鉛20mgとラクトセラム(登録商標)(オロト酸フリー体1水和物)20mgの粉末をよく混合したものを、同様に口に含んで味を比較したところ、全員がグルコン酸亜鉛単独のときに感じた収斂味が減少し、若干の酸味があるように感じた。