(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024012001
(43)【公開日】2024-01-25
(54)【発明の名称】MACアドレスの下位アドレスを記憶する下位アドレスメモリをリングネットワークのパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置に用いた移動端末のハンドオーバー
(51)【国際特許分類】
H04L 45/74 20220101AFI20240118BHJP
H04L 12/42 20060101ALI20240118BHJP
【FI】
H04L45/74
H04L12/42 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022114408
(22)【出願日】2022-07-15
(71)【出願人】
【識別番号】512243225
【氏名又は名称】龍野 秀雄
(72)【発明者】
【氏名】龍野 秀雄
【テーマコード(参考)】
5K030
5K031
【Fターム(参考)】
5K030GA19
5K030HC09
5K030HD10
5K030JA11
5K030JT09
5K030KA04
5K030LB09
5K031AA06
5K031CB13
5K031DB03
5K031EC05
(57)【要約】 (修正有)
【課題】無線システムのハンドオーバーを低コストで高速に実現するパケット転送システム及びパケット転送方法を提供する。
【解決手段】方法は、装置のリング外へのパケット送出を指定する補助下位アドレスメモリに、前もって、移動端末のMACアドレスの下位アドレスがリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリに記憶されていない場合には、パケットの送信元MACアドレスの下位アドレスを記憶し、移動端末からの基地局経由のパケットがリングノード装置に到着した場合、パケットが移動先基地局へ移動直後のパケットである場合には、リング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリにパケットの送信元MACアドレスの下位アドレスを記憶し、かつ、パケットの送信元MACアドレスの下位アドレスをリング外へのパケット送出を指定する補助下位アドレスメモリから消去して、パケットを左回りリングでサーバに向かわせる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
リングネットワークに無線基地局を収容し、前記無線基地局配下の移動端末が前記リングネットワークの、右回りリングから到着するOAMパケット以外のイーサーネット(登録商標)フレームまたはIPv6アドレスのMACアドレス部分をMACパケットのMACアドレスとして用いて転送するパケット(以下MACパケットと言う)の通過を遮断する頂点装置にルータを介して接続されたサーバと通信するため、TCPまたはUDPのMACパケットとして前記ルータまで転送し、前記ルータと前記サーバ間はIPパケット転送するネットワークの移動端末への片方向UDPパケット転送およびTCPパケット転送の、他の移動端末のハンドオーバ―時に、前記パケット転送経路修繕を行うパケット転送システムであって、
前記移動端末が、移動先基地局にアクセス時に、前記移動端末の移動元基地局に、仮認証パケット送出依頼パケットを送出して、前記移動元基地局に、
前記移動端末の移動先基地局の接続されるパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置のリング外へのパケット送出を指定する補助下位アドレスメモリに、前記移動端末のMACアドレスの下位アドレスがリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリに記憶されていない場合には、前記パケットの送信元MACアドレスの下位アドレスを記憶し、前記移動端末のMACアドレスの下位アドレスがリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリに記憶されている場合には、前記パケットの送信元MACアドレスの下位アドレスを記憶しないことをする仮認証パケットを、前記移動端末の移動先基地局に向けて送出させ、前記仮認証パケットが前記移動端末の移動先基地局に到着した時、前記仮認証パケットの持つ前記移動端末のMACアドレスをMACアドレステーブルに記憶させる手段と、
前記移動端末からの基地局経由のMACパケットが前記リングネットワークのパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置に到着した移動先変更直後のパケットの送信元MACアドレスの下位アドレスをリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリに記憶し、前記パケットの送信元MACアドレスの下位アドレスがリング外へのパケット送出を指定する補助下位アドレスメモリに記憶されている場合には、前記補助下位アドレスメモリの前記下位アドレスを消去し、前記パケットの送信元MACアドレスがパケットの通過を指定するアドレステーブルに記憶されている場合には、そのMACアドレスを消去して、前記パケットを左回りリングによりサーバに向けて転送し、前記パケットがパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置に到着した場合、前記パケットの送信元MACアドレスの下位アドレスがリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリに記憶されている場合、または、前記パケットの送信元MACアドレスの下位アドレスがリング外へのパケット送出を指定する補助下位アドレスメモリに記憶されている場合には、前記パケットの送信元MACアドレスをパケットの通過を指定するアドレステーブルに記憶して、前記パケットを左回りリングによりサーバに向けて送出する手段と、
前記移動端末からの基地局経由のMACパケットが前記リングネットワークのパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置に到着した移動先基地局変更直後のパケットでない場合、前記パケットの送信元MACアドレスの下位アドレスをリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリに記憶し、前記パケットの送信元MACアドレスがパケットの通過を指定するアドレステーブルに記憶されている場合には、そのMACアドレスを消去して、前記パケットを左回りリングによりサーバ方向に転送し、前記パケットがパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置に到着した場合、前記パケットの送信元MACアドレスの下位アドレスがリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリに記憶されている場合、または、前記パケットの送信元MACアドレスの下位アドレスがリング外へのパケット送出を指定する補助下位アドレスメモリに記憶されている場合には、前記パケットの送信元MACアドレスをパケットの通過を指定するアドレステーブルに記憶して、前記パケットを左回りリングによりサーバに向けて送出する手段と、
サーバからの通信開始パケット以外のパケットが右回りリングでパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置に到着した場合、
前記パケットの宛先MACアドレスがパケットの通過を指定するアドレステーブルに記憶されている場合には、前記パケットを右回りリングの前方に向けて送出し、前記パケットの宛先MACアドレスがパケットの通過を指定するアドレステーブルに記憶されていない場合で、かつ、前記パケットの宛先MACアドレスの下位アドレスがリング外へのパケット送出を指定する補助下位アドレスメモリに記憶されている場合には、前記パケットの宛先MACアドレスをパケットの通過を指定するアドレステーブルに記憶して、前記パケットを右回りリング前方に送出し、上記以外の場合で、前記パケットの宛先MACアドレスの下位アドレスがリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリに記憶されている場合には、前記パケットをリング外に送出し、前記パケットの宛先MACアドレスの下位アドレスがリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリに記憶されていない場合には、前記パケットを右回りリング前方に向けて送出する手段とを
備えたことを特徴とするパケット転送システム。
【請求項2】
前記移動端末のハンドオーバー時のサービスは、音声通信、ゲーム、地図検索およびメール等である請求項1に記載のパケット転送システム。
【請求項3】
前記仮認証パケットが前記移動端末の移動先基地局に到着し、前記パケットの持つ移動端末のMACアドレスが前記移動端末の移動先基地局のMACアドレステーブルに記憶後の前記移動端末からの移動先基地局変更直後のパケットが前記移動端末の移動先基地局に到着した場合で、かつ、前記パケットの送信元MACアドレスが前記MACアドレステーブルに記憶されている場合、そのMACアドレス記憶位置にマークビットを記憶する手段をさらに備える請求項1に記載のパケット転送システム。
【請求項4】
前記基地局にリングネットワークから到着したパケットの宛先MACアドレスがMACアドレステーブルに記憶されており、そのMACアドレス記憶位置にマークビットが記憶されている場合には、前記パケットに移動先基地局にリングからのドロップ先を切り換え直後のパケット表示して、前記パケットを一定時間基地局で遅延するか、そのまま移動端末に送出する手段を備える請求項3に記載のパケット転送システム。
【請求項5】
前記移動端末は、移動先基地局にアクセス時に、移動元基地局から到着するパケットが一定時間到着しなくなるまで、前記移動先基地局から到着するリングからのドロップ先を切り換え直後のパケット表示の有るパケットとそれに続くパケットの処理を遅らせる手段を備える請求項4に記載のパケット転送システム。
【請求項6】
リングネットワークに無線基地局を収容し、前記無線基地局配下の移動端末が前記リングネットワークの、右回りリングから到着するOAMパケット以外のイーサーネットフレームまたはIPv6アドレスのMACアドレス部分をMACパケットのMACアドレスとして用いて転送するパケット(MACパケット)の通過を遮断する頂点装置にルータを介して接続されたサーバと通信するため、TCPまたはUDPのMACパケットとして前記ルータまで転送し、前記ルータと前記サーバ間はIPパケット転送するネットワークの移動端末への片方向UDPダウンロードおよびTCPパケット転送の、他の移動端末のハンドオーバ―時に、前記パケット転送経路修繕を行うパケット転送方法であって、
前記移動端末が、移動先基地局にアクセス時に、前記移動端末の移動元基地局に、仮認証パケット送出依頼パケットを送出して、前記移動元基地局に、
前記移動端末の移動先基地局の接続されるパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置のリング外へのパケット送出を指定する補助下位アドレスメモリに、前記移動端末のMACアドレスの下位アドレスがリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリに記憶されていない場合には、前記パケットの送信元MACアドレスの下位アドレスを記憶し、前記移動端末のMACアドレスの下位アドレスがリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリに記憶されている場合には、前記パケットの送信元MACアドレスの下位アドレスを記憶しないことをする仮認証パケットを前記移動端末の移動先基地局に向けて送出させ、前記仮認証パケットが前記移動端末の移動先基地局に到着した時、前記仮認証パケットの持つ前記移動端末のMACアドレスをMACアドレステーブルに記憶させるステップと、
前記移動端末からの基地局経由のMACパケットが前記リングネットワークのパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置に到着した移動先変更直後のパケットの送信元MACアドレスの下位アドレスをリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリに記憶し、前記パケットの送信元MACアドレスの下位アドレスがリング外へのパケット送出を指定する補助下位アドレスメモリに記憶されている場合には、前記補助下位アドレスメモリの前記下位アドレスを消去し、前記パケットの送信元MACアドレスがパケットの通過を指定するアドレステーブルに記憶されている場合には、そのMACアドレスを消去して、前記パケットを左回りリングによりサーバ方向に転送し、前記パケットがパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置に到着した場合、前記パケットの送信元MACアドレスの下位アドレスがリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリに記憶されている場合、または、前記パケットの送信元MACアドレスの下位アドレスがリング外へのパケット送出を指定する補助下位アドレスメモリに記憶されている場合には、前記パケットの送信元MACアドレスをパケットの通過を指定するアドレステーブルに記憶して、前記パケットを左回りリングによりサーバ方向に送出するステップと、
前記移動端末からの基地局経由のMACパケットが前記リングネットワークのパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置に到着した移動先基地局変更直後のパケットでない場合、前記パケットの送信元MACアドレスの下位アドレスをリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリに記憶し、前記パケットの送信元MACアドレスがパケットの通過を指定するアドレステーブルに記憶されている場合には、そのMACアドレスを消去して、前記パケットを左回りリングによりサーバ方向に転送し、前記パケットがパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置に到着した場合、前記パケットの送信元MACアドレスの下位アドレスがリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリに記憶されている場合、または、前記パケットの送信元MACアドレスの下位アドレスがリング外へのパケット送出を指定する補助下位アドレスメモリに記憶されている場合には、前記パケットの送信元MACアドレスをパケットの通過を指定するアドレステーブルに記憶して、前記パケットを左回りリングによりサーバ方向に送出するステップと、
サーバからの通信開始パケット以外のパケットが右回りリングでパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置に到着した場合、
前記パケットの宛先MACアドレスがパケットの通過を指定するアドレステーブルに記憶されている場合には、前記パケットを右回りリングの前方に向けて送出し、前記パケットの宛先MACアドレスがパケットの通過を指定するアドレステーブルに記憶されていない場合で、かつ、前記パケットの宛先MACアドレスの下位アドレスがリング外へのパケット送出を指定する補助下位アドレスメモリに記憶されている場合には、前記パケットの宛先MACアドレスをパケットの通過を指定するアドレステーブルに記憶して、前記パケットを右回りリング前方方向に送出し、上記以外の場合で、前記パケットの宛先MACアドレスの下位アドレスがリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリに記憶されている場合には、前記パケットをリング外に送出し、前記パケットの宛先MACアドレスの下位アドレスがリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリに記憶されていない場合には、前記パケットを右回りリング前方に向けて送出するステップとを
有することを特徴とするパケット転送方法。
【請求項7】
リングネットワークに無線基地局を収容し、前記無線基地局配下の移動端末が前記リングネットワークの、右回りリングから到着するOAMパケット以外のイーサーネットフレームまたはIPv6アドレスのMACアドレス部分をMACパケットのMACアドレスとして用いて転送するパケット(MACパケット)の通過を遮断する頂点装置にルータを介して接続されたサーバと通信するため、TCPまたはUDPのMACパケットとして前記ルータまで転送し、前記ルータと前記サーバ間はIPパケット転送するネットワークの移動端末の片方向UDPパケット受信およびTCPパケット転送の、他の移動端末のハンドオーバ―時に、前記パケット転送経路修繕を行うパケット転送方法であって、
前記移動端末が移動先基地局にアクセス時に、前記移動端末が制御局に、認証依頼パケットを送出して、前記制御局に、
前記移動端末の移動先基地局の接続されるパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置のリング外へのパケット送出を指定する補助下位アドレスメモリに、前記移動端末のMACアドレスの下位アドレスがリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリに記憶されていない場合には、前記パケットの送信元MACアドレスの下位アドレスを記憶し、前記移動端末のMACアドレスの下位アドレスがリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリに記憶されている場合には、前記パケットの送信元MACアドレスの下位アドレスを記憶しないことをする認証パケットを前記移動端末の移動先基地局に送出させ、前記認証パケットが前記移動端末の移動先基地局に到着した場合、前記認証パケットの持つ前記移動端末のMACアドレスをMACアドレステーブルに記憶させるステップと、
前記移動端末からの基地局経由のMACパケットが前記リングネットワークのパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置に到着した移動先変更直後のパケットの送信元MACアドレスの下位アドレスをリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリに記憶し、前記パケットの送信元MACアドレスの下位アドレスがリング外へのパケット送出を指定する補助下位アドレスメモリに記憶されている場合には、前記補助下位アドレスメモリの前記下位アドレスを消去し、前記パケットの送信元MACアドレスがパケットの通過を指定するアドレステーブルに記憶されている場合には、そのMACアドレスを消去して、前記パケットを左回りリングによりサーバ方向に転送し、前記パケットがパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置に到着した場合、前記パケットの送信元MACアドレスの下位アドレスがリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリに記憶されている場合、または、前記パケットの送信元MACアドレスの下位アドレスがリング外へのパケット送出を指定する補助下位アドレスメモリに記憶されている場合には、前記パケットの送信元MACアドレスをパケットの通過を指定するアドレステーブルに記憶して、前記パケットを左回りリングによりサーバ方向に送出するステップと、
前記移動端末からの基地局経由のMACパケットが前記リングネットワークのパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置に到着した移動先基地局変更直後のパケットでない場合、前記パケットの送信元MACアドレスの下位アドレスをリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリに記憶し、前記パケットの送信元MACアドレスがパケットの通過を指定するアドレステーブルに記憶されている場合には、そのMACアドレスを消去して、前記パケットを左回りリングによりサーバ方向に転送し、前記パケットがパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置に到着した場合、前記パケットの送信元MACアドレスの下位アドレスがリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリに記憶されている場合、または、前記パケットの送信元MACアドレスの下位アドレスがリング外へのパケット送出を指定する補助下位アドレスメモリに記憶されている場合には、前記パケットの送信元MACアドレスをパケットの通過を指定するアドレステーブルに記憶して、前記パケットを左回りリングによりサーバ方向に送出するステップと、
サーバからの通信開始パケット以外のパケットが右回りリングでパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置に到着した場合、
前記パケットの宛先MACアドレスがパケットの通過を指定するアドレステーブルに記憶されている場合には、前記パケットを右回りリングの前方に向けて送出し、前記パケットの宛先MACアドレスがパケットの通過を指定するアドレステーブルに記憶されていない場合で、前記パケットの宛先MACアドレスの下位アドレスがリング外へのパケット送出を指定する補助下位アドレスメモリに記憶されている場合には、前記パケットの宛先MACアドレスをパケットの通過を指定するアドレステーブルに記憶して、前記パケットを右回りリング前方方向に送出し、上記以外の場合で、前記パケットの宛先MACアドレスの下位アドレスがリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリに記憶されている場合には、前記パケットをリング外に送出し、前記パケットの宛先MACアドレスの下位アドレスがリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリに記憶されていない場合には、前記パケットを右回りリング前方方向に向けて送出するステップとを
有することを特徴とするパケット転送方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、MACアドレスの下位アドレスを記憶する下位アドレスメモリをリングネットワークのパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置に用いた移動端末のハンドオーバーに関する。本発明では、イーサーネット(登録商標)フレームまたはIPv6パケットのIPv6アドレスのMACアドレス部分のみをMACパケットのMACアドレスとして用いたパケットでの転送パケットをMACパケットと言う。
【背景技術】
【0002】
アドレス記憶方法の従来例としては、特許文献1の特開2000-151617「テーブル作成検索装置」がある。この従来例は、MACアドレスの記憶回路に関するもので、行列アドレスとMACアドレスデータエリアとインデックスエリアを持つRAM等で構成される第1のテーブルと行列アドレスとMACアドレスデータエリアとインデックスエリアを持つRAM等で構成される第2のテーブルからなる。この従来例は、下位ビット列(例えば16ビット)で第1のテーブルのメモリを指定した位置AにMACアドレス48ビット全体を記憶する。その位置Aに既に他のMACアドレスが記憶されている場合には、、第2のテーブルのメモリの空きアドレス位置Bに記録し、その記録したアドレス位置Bを前記第1テーブルのアドレス位置Aのインデックスエリアに記憶する。これは記録エリアをネスティングで指定する方法である。
【0003】
また、アドレス記憶方法の従来技術としては、特許文献2の特開2004-15592「MACアドレスポインタ構造、MACアドレスの並べ替え方法」がある。この従来例は、下位ビット列で指定されるエントリーテーブルの同じアドレス位置に複数のMACアドレスを記憶する方法である。もし、空きエリアが無ければ、MACアドレスの前記下位ビット列と違う下位ビット列で指定されるエントリーテーブルにMACアドレスを記憶する。
【0004】
リング形ネットワークの従来例としては特許文献3のようにマスタスイッチとスレーブスイッチを用いたリングネットワークが一般的である。このリングネットワークはマスタスイッチの一方のリングポートがフレームを通過させないブロックポートになっていて、フラッディングによる輻輳を防止している。リングネットワークに障害が発生した場合には、マスタスイッチから出てマスタスイッチに戻る監視フレームが届かなくなり、代わりに障害点のスレーブスイッチから障害通知フレームがマスタスイッチに届くので、マスタスイッチは、マスタスイッチのブロックポートのブロックを解除してフレームを通過させる。また、障害点の一方のスレーブスイッチの障害伝送路側にブロックポートを設定し、リングネットワークの障害回復後もリングネットワークの動作を維持する。
【0005】
また、無線ネットワークにおけるハンドオーバーの従来例としては、特許文献4がある。この先行技術は、ATMセルを転送する制御局から基地局を介して移動端末と通信するネットワークのハンドオーバーを、制御局から移動元の基地局を経由した移動端末までの遅延D1と移動先の基地局を介して移動端末までの遅延D2の差(D1-D2>0)の場合間、制御局から移動端末への送出ATMセルの基地局切り換え場合にATMセルを制御局で遅延させて、切り換えることで実行して、ATMセルの順序逆転を防止する方法である。
【0006】
また、別のハンドオーバー方法の例として、特許文献5がある。この先行技術は、移動端末とサーバ間にある基地局、ゲートウェイ経由の切り換え前の基地局経由のコネクションと切り換え先基地局経由のコネクションを持ち、コネクション経由のパケットがコネクション切り換え時に断時間を少なくする方法である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2000-151617 号公報
【特許文献2】特開2004-15592 号公報
【特許文献3】再表2008-068813 号公報
【特許文献4】特開2001-128212 号公報
【特許文献5】再表2017-195497 号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従来のアドレス記憶法としての従来例特開2000-151617はネスティングでMACアドレスを記憶しているため、記憶アドレス先をたどるのに場合間がかかる問題がある。また、本質的MACアドレス48ビット全体を記憶しているので記憶エリアが大きくなる問題がある。
【0009】
また、従来アドレス記憶方法としての従来例特開2004-15592は、下位ビット列で指定されるMACアドレスのエントリーテーブル位置に空きが無ければ違う下位ビット列のエントリーテーブル位置にMACアドレスを記憶すると記載されているが、その場合には、MACアドレスを記憶する位置を選択する場合に、2つの下位ビット列で指定されるエントリーテーブル位置を検索しなければならないこと、および、同じエントリーテーブルの同じアドレス位置に、複数の記憶アドレスがあるので、それら複数のアドレス比較をする必要があり、検索に場合間がかかる問題がある。
下位ビット列によるMACアドレスの検索は高速になるが、基本的に下位ビット列位置にMACアドレス全体を記憶する方法は、正確記憶であるが、48ビット全体を記憶しなければならないので、記憶アドレス数が少ない問題がある。
従来のリングネットワークである特許文献3は、MACアドレス48ビットを用いるMACアドレステーブルを使用するため、記憶できるMACアドレス数が少ない欠点がある。
【0010】
従来のハンドオーバーの特許文献4は、制御局から移動端末までの切り換え前の経路と切り換え後の経路の遅延場合間差を求める必要があり、制御が複雑である上に遅延場合間は制御局から移動端末までの往復場合間の半分としてしか測定できないので遅延場合間測定の正確性に欠ける問題がある。
【0011】
また、従来のハンドオーバーの特許文献5は、サーバと移動端末間に2つのコネクションを設けて切り換えているので、2つのコネクションの識別が必要になり、ハンドオーバー制御が複雑になる欠点がある。
【0012】
本発明の目的は、従来のMACアドレステーブルを用いないアドレス記憶方法をMACアドレスの下位アドレスを記憶する下位アドレスメモリに用いて、そのメモリを用いたリングネットワークを利用した簡単なハンドオーバーおよび移動端末の近距離移動を実現する方法を示すことにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、上記従来技術の問題点を鑑みて成されたもので、その解決手段としての本発明の第1の観点は、リングネットワークに無線基地局を収容し、前記無線基地局配下の移動端末が前記リングネットワークの、右回りリングから到着するOAMパケット以外のイーサーネットフレームまたはIPv6アドレスのMACアドレス部分をMACパケットのMACアドレスとして用いて転送するパケット(MACパケット)の通過を遮断する頂点装置にルータを介して接続されたサーバと通信するため、TCPまたはUDPのMACパケットとして前記ルータまで転送し、前記ルータと前記サーバ間はIPパケット転送するネットワークの、他の移動端末のハンドオーバ―時の、移動端末への片方向UDPパケット転送およびTCPパケット転送の前記パケット転送経路修繕を行うパケット転送システムであって、
前記移動端末が、移動先基地局にアクセス時に、前記移動端末の移動元基地局に、仮認証パケット送出依頼パケットを送出して、前記移動元基地局に、
前記移動端末の移動先基地局の接続されるパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置のリング外へのパケット送出を指定する補助下位アドレスメモリに、前記移動端末のMACアドレスの下位アドレスがリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリに記憶されていない場合には、前記パケットの送信元MACアドレスの下位アドレスを記憶し、前記移動端末のMACアドレスの下位アドレスがリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリに記憶されている場合には、前記パケットの送信元MACアドレスの下位アドレスを記憶しないことをする仮認証パケットを、前記移動端末の移動先基地局に向けて送出させ、前記仮認証パケットが前記移動端末の移動先基地局に到着した時、前記仮認証パケットの持つ前記移動端末のMACアドレスをMACアドレステーブルに記憶させる手段と、
前記移動端末からの基地局経由のMACパケットが前記リングネットワークのパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置に到着した移動先変更直後のパケットの送信元MACアドレスの下位アドレスをリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリに記憶し、前記パケットの送信元MACアドレスの下位アドレスがリング外へのパケット送出を指定する補助下位アドレスメモリに記憶されている場合には、前記補助下位アドレスメモリの前記下位アドレスを消去し、前記パケットの送信元MACアドレスがパケットの通過を指定するアドレステーブルに記憶されている場合には、そのMACアドレスを消去して、前記パケットを左回りリングによりサーバに向けて転送し、前記パケットがパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置に到着した場合、前記パケットの送信元MACアドレスの下位アドレスがリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリに記憶されている場合、または、前記パケットの送信元MACアドレスの下位アドレスがリング外へのパケット送出を指定する補助下位アドレスメモリに記憶されている場合には、前記パケットの送信元MACアドレスをパケットの通過を指定するアドレステーブルに記憶して、前記パケットを左回りリングによりサーバに向けて送出する手段と、
前記移動端末からの基地局経由のMACパケットが前記リングネットワークのパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置に到着した移動先基地局変更直後のパケットでない場合、前記パケットの送信元MACアドレスの下位アドレスをリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリに記憶し、前記パケットの送信元MACアドレスがパケットの通過を指定するアドレステーブルに記憶されている場合には、そのMACアドレスを消去して、前記パケットを左回りリングによりサーバ方向に転送し、前記パケットがパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置に到着した場合、前記パケットの送信元MACアドレスの下位アドレスがリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリに記憶されている場合、または、前記パケットの送信元MACアドレスの下位アドレスがリング外へのパケット送出を指定する補助下位アドレスメモリに記憶されている場合には、前記パケットの送信元MACアドレスをパケットの通過を指定するアドレステーブルに記憶して、前記パケットを左回りリングによりサーバに向けて送出する手段と、
サーバからの通信開始パケット以外のパケットが右回りリングでパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置に到着した場合、
前記パケットの宛先MACアドレスがパケットの通過を指定するアドレステーブルに記憶されている場合には、前記パケットを右回りリングの前方に向けて送出し、前記パケットの宛先MACアドレスがパケットの通過を指定するアドレステーブルに記憶されていない場合で、かつ、前記パケットの宛先MACアドレスの下位アドレスがリング外へのパケット送出を指定する補助下位アドレスメモリに記憶されている場合には、前記パケットの宛先MACアドレスをパケットの通過を指定するアドレステーブルに記憶して、前記パケットを右回りリング前方に送出し、上記以外の場合で、前記パケットの宛先MACアドレスの下位アドレスがリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリに記憶されている場合には、前記パケットをリング外に送出し、前記パケットの宛先MACアドレスの下位アドレスがリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリに記憶されていない場合には、前記パケットを右回りリング前方に向けて送出する手段とを
備えたことを特徴とするパケット転送システムである。
【0014】
前記他の移動端末のハンドオーバー時のサービスは、音声通信、ゲーム、地図検索およびメール等である。
【0015】
前記仮認証パケットが前記移動端末の移動先基地局に到着し、前記パケットの持つ移動端末のMACアドレスが前記移動端末の移動先基地局のMACアドレステーブルに記憶後の前記移動端末からの移動先基地局変更直後のパケットが前記移動端末の移動先基地局に到着した場合、前記パケットの送信元MACアドレスが前記MACアドレステーブルに記憶されている場合、そのMACアドレス記憶位置にマークビットを記憶する手段をさらに備える。
【0016】
前記基地局にリングネットワークから到着したパケットの宛先MACアドレスがMACアドレステーブルに記憶されており、そのMACアドレス記憶位置にマークビットが記憶されている場合には、前記パケットに移動先基地局にリングからのドロップ先を切り換え直後のパケット表示して、前記パケットを一定時間基地局で遅延するか、そのまま移動端末に送出する手段をさらに備える。
【0017】
前記移動端末は、移動先基地局にアクセス時に、移動元基地局から到着するパケットが一定時間到着しなくなるまで、前記移動先基地局から到着するリングからのドロップ先を切り換え直後のパケット表示の有るパケットとそれに続くパケットの処理を遅らせる手段を備える。
【0018】
本発明の第2の観点は、リングネットワークに無線基地局を収容し、前記無線基地局配下の移動端末が前記リングネットワークの、右回りリングから到着するOAMパケット以外のイーサーネットフレームまたはIPv6アドレスのMACアドレス部分をMACパケットのMACアドレスとして用いて転送するパケット(MACパケット)の通過を遮断する頂点装置にルータを介して接続されたサーバと通信するため、TCPまたはUDPのMACパケットとして前記ルータまで転送し、前記ルータと前記サーバ間はIPパケット転送するネットワークの、他の移動端末のハンドオーバ―時の、移動端末への片方向UDPダウンロードおよびTCPパケット転送の前記パケット転送経路修繕を行うパケット転送方法であって、
前記移動端末が、移動先基地局にアクセス時に、前記移動端末の移動元基地局に、仮認証パケット送出依頼パケットを送出して、前記移動元基地局に、
前記移動端末の移動先基地局の接続されるパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置のリング外へのパケット送出を指定する補助下位アドレスメモリに、前記移動端末のMACアドレスの下位アドレスがリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリに記憶されていない場合には、前記パケットの送信元MACアドレスの下位アドレスを記憶し、前記移動端末のMACアドレスの下位アドレスがリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリに記憶されている場合には、前記パケットの送信元MACアドレスの下位アドレスを記憶しないことをする仮認証パケットを前記移動端末の移動先基地局に向けて送出させ、前記仮認証パケットが前記移動端末の移動先基地局に到着した時、前記仮認証パケットの持つ前記移動端末のMACアドレスをMACアドレステーブルに記憶させるステップと、
前記移動端末からの基地局経由のMACパケットが前記リングネットワークのパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置に到着した移動先変更直後のパケットの送信元MACアドレスの下位アドレスをリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリに記憶し、前記パケットの送信元MACアドレスの下位アドレスがリング外へのパケット送出を指定する補助下位アドレスメモリに記憶されている場合には、前記補助下位アドレスメモリの前記下位アドレスを消去し、前記パケットの送信元MACアドレスがパケットの通過を指定するアドレステーブルに記憶されている場合には、そのMACアドレスを消去して、前記パケットを左回りリングによりサーバ方向に転送し、前記パケットがパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置に到着した場合、前記パケットの送信元MACアドレスの下位アドレスがリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリに記憶されている場合、または、前記パケットの送信元MACアドレスの下位アドレスがリング外へのパケット送出を指定する補助下位アドレスメモリに記憶されている場合には、前記パケットの送信元MACアドレスをパケットの通過を指定するアドレステーブルに記憶して、前記パケットを左回りリングによりサーバ方向に送出するステップと、
前記移動端末からの基地局経由のMACパケットが前記リングネットワークのパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置に到着した移動先基地局変更直後のパケットでない場合、前記パケットの送信元MACアドレスの下位アドレスをリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリに記憶し、前記パケットの送信元MACアドレスがパケットの通過を指定するアドレステーブルに記憶されている場合には、そのMACアドレスを消去して、前記パケットを左回りリングによりサーバ方向に転送し、前記パケットがパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置に到着した場合、前記パケットの送信元MACアドレスの下位アドレスがリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリに記憶されている場合、または、前記パケットの送信元MACアドレスの下位アドレスがリング外へのパケット送出を指定する補助下位アドレスメモリに記憶されている場合には、前記パケットの送信元MACアドレスをパケットの通過を指定するアドレステーブルに記憶して、前記パケットを左回りリングによりサーバ方向に送出するステップと、
サーバからの通信開始パケット以外のパケットが右回りリングでパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置に到着した場合、
前記パケットの宛先MACアドレスがパケットの通過を指定するアドレステーブルに記憶されている場合には、前記パケットを右回りリングの前方に向けて送出し、前記パケットの宛先MACアドレスがパケットの通過を指定するアドレステーブルに記憶されていない場合で、かつ、前記パケットの宛先MACアドレスの下位アドレスがリング外へのパケット送出を指定する補助下位アドレスメモリに記憶されている場合には、前記パケットの宛先MACアドレスをパケットの通過を指定するアドレステーブルに記憶して、前記パケットを右回りリング前方方向に送出し、上記以外の場合で、前記パケットの宛先MACアドレスの下位アドレスがリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリに記憶されている場合には、前記パケットをリング外に送出し、前記パケットの宛先MACアドレスの下位アドレスがリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリに記憶されていない場合には、前記パケットを右回りリング前方に向けて送出するステップとを
有することを特徴とするパケット転送方法である。
【0019】
本発明の第3の観点は、リングネットワークに無線基地局を収容し、前記無線基地局配下の移動端末が前記リングネットワークの、右回りリングから到着するOAMパケット以外のイーサーネットフレームまたはIPv6アドレスのMACアドレス部分をMACパケットのMACアドレスとして用いて転送するパケット(MACパケット)の通過を遮断する頂点装置にルータを介して接続されたサーバと通信するため、TCPまたはUDPのMACパケットとして前記ルータまで転送し、前記ルータと前記サーバ間はIPパケット転送するネットワークの移動端末の片方向UDPパケット受信およびTCPパケット転送の、他の移動端末のハンドオーバ―時の、前記パケット転送経路修繕を行うパケット転送方法であって、
前記移動端末が移動先基地局にアクセス時に、前記移動端末が制御局に、認証依頼パケットを送出して、前記制御局に、
前記移動端末の移動先基地局の接続されるパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置のリング外へのパケット送出を指定する補助下位アドレスメモリに、前記移動端末のMACアドレスの下位アドレスがリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリに記憶されていない場合には、前記パケットの送信元MACアドレスの下位アドレスを記憶し、前記移動端末のMACアドレスの下位アドレスがリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリに記憶されている場合には、前記パケットの送信元MACアドレスの下位アドレスを記憶しないことをする認証パケットを前記移動端末の移動先基地局に送出させ、前記認証パケットが前記移動端末の移動先基地局に到着した場合、前記認証パケットの持つ前記移動端末のMACアドレスをMACアドレステーブルに記憶させるステップと、
前記移動端末からの基地局経由のMACパケットが前記リングネットワークのパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置に到着した移動先変更直後のパケットの送信元MACアドレスの下位アドレスをリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリに記憶し、前記パケットの送信元MACアドレスの下位アドレスがリング外へのパケット送出を指定する補助下位アドレスメモリに記憶されている場合には、前記補助下位アドレスメモリの前記下位アドレスを消去し、前記パケットの送信元MACアドレスがパケットの通過を指定するアドレステーブルに記憶されている場合には、そのMACアドレスを消去して、前記パケットを左回りリングによりサーバ方向に転送し、前記パケットがパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置に到着した場合、前記パケットの送信元MACアドレスの下位アドレスがリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリに記憶されている場合、または、前記パケットの送信元MACアドレスの下位アドレスがリング外へのパケット送出を指定する補助下位アドレスメモリに記憶されている場合には、前記パケットの送信元MACアドレスをパケットの通過を指定するアドレステーブルに記憶して、前記パケットを左回りリングによりサーバ方向に送出するステップと、
前記移動端末からの基地局経由のMACパケットが前記リングネットワークのパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置に到着した移動先基地局変更直後のパケットでない場合、前記パケットの送信元MACアドレスの下位アドレスをリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリに記憶し、前記パケットの送信元MACアドレスがパケットの通過を指定するアドレステーブルに記憶されている場合には、そのMACアドレスを消去して、前記パケットを左回りリングによりサーバ方向に転送し、前記パケットがパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置に到着した場合、前記パケットの送信元MACアドレスの下位アドレスがリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリに記憶されている場合、または、前記パケットの送信元MACアドレスの下位アドレスがリング外へのパケット送出を指定する補助下位アドレスメモリに記憶されている場合には、前記パケットの送信元MACアドレスをパケットの通過を指定するアドレステーブルに記憶して、前記パケットを左回りリングによりサーバ方向に送出するステップと、
サーバからの通信開始パケット以外のパケットが右回りリングでパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置に到着した場合、
前記パケットの宛先MACアドレスがパケットの通過を指定するアドレステーブルに記憶されている場合には、前記パケットを右回りリングの前方に向けて送出し、前記パケットの宛先MACアドレスがパケットの通過を指定するアドレステーブルに記憶されていない場合で、前記パケットの宛先MACアドレスの下位アドレスがリング外へのパケット送出を指定する補助下位アドレスメモリに記憶されている場合には、前記パケットの宛先MACアドレスをパケットの通過を指定するアドレステーブルに記憶して、前記パケットを右回りリング前方方向に送出し、上記以外の場合で、前記パケットの宛先MACアドレスの下位アドレスがリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリに記憶されている場合には、前記パケットをリング外に送出し、前記パケットの宛先MACアドレスの下位アドレスがリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリに記憶されていない場合には、前記パケットを右回りリング前方方向に向けて送出するステップとを
有することを特徴とするパケット転送方法である。
【発明の効果】
【0020】
以上、説明したように、本発明は、従来のMACアドレステーブルに代えて、MACアドレスの下位アドレス部分のみを記憶する下位アドレスメモリと、前記下位アドレスメモリ使用で生じるMACアドレスの下位アドレスの誤一致による誤配を避けるための記憶MACアドレス数の少ないアドレステーブルをリングネットワークのパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置(ノード装置)に用いたリングネットワークにより移動端末のハンドオーバーを1ドメイン内で実現する方法なので、消費電力およびシステムコストが抑えられ、かつ、高速に通信できる効果がある。また、他の移動端末のハンドオーバ―時の片方向UDPパケット受信が可能なので、登り無線帯域が少なくても済むネットワークを実現できる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】本発明の第1実施例のパケットの通過を指定するアドレステーブルとリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリとリング外へのパケット送出を指定する補助下位アドレスメモリとを持つパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置複数を光伝送路で接続した2重リングネットワークの前記パケットのアッド、ドロップおよび通過の装置に接続された無線基地局を通してMACパケットを転送する移動端末とルータを介して前記リングネットワークに接続されたサーバ間のパケット転送システムにおけるハンドオーバーの動作例を説明するための図
【
図2】本発明の第1実施例のリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリの構成例の図。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明の第1実施例を
図1により説明する。本実施例は、パケットの通過を指定するアドレステーブルとリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリとリング外へのパケット送出を指定する補助下位アドレスメモリとを持つパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置複数を光リングで接続した2重リングネットワークの前記パケットのアッド、ドロップおよび通過の装置に接続された無線基地局を通してMACパケットを転送する移動端末とルータを介して前記リングネットワークに接続されたサーバ間のパケット転送システムにおけるリングネットワークを利用した移動端末のハンドオーバーの動作例である。前記サーバはインターネット接続サーバまたはコンテンツサーバである。
【0023】
図1において、1は加入者系の左回り光リング、2は加入者系の右回り光リング、5は頂点装置、6-1,6-2,6-3はパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置、7はリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリ、8はパケットの通過を指定するアドレステーブル、10はリング外へのパケット送出を指定する補助下位アドレスメモリ、11は基地局のMACアドレス(B1,B2,B3)を記憶したメモリ、22はルータ、12-1,12-2,12-3は基地局、13-1,13-2,13-3は移動端末、14は移動端末の移動、20はサーバである。また、(1)~(24)はパケット、I0,I1,I2,I3,I4はサービスプロバイダーの国内または地域IPアドレスである。またはIPv6アドレスである。
なお、パケットの通過を指定するアドレステーブル8は従来のMACアドレステーブルと異なり、ポート番号を記憶しない、記憶MACアドレス数の少ないアドレステーブルである。
【0024】
以下に、
図1の動作を説明する。最初に、移動端末13-1,13-2,13-3はARPテーブルにルータ22のIPアドレスI1とリング伝送路インタフェースのMACアドレスr1r2が既に記憶されているものとする。移動端末13-2がパケット(1)Mr1r2a3a2(I0)(Mはイーサネットパケットを示し、r1はルータ22のインタフェースの上位MACアドレス、r2ははルータ22のインタフェースの下位MACアドレスを示し、a3a2はTCP移動端末13-2のMACアドレスである上位MACアドレスa3と下位MACアドレスa2を示し、I0は宛先であるサーバ20のIPアドレスを示す)をパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置6-1に送出した例を示す。前記パケットが移動端末13-2から前記パケットがアッド、ドロップおよび通過の装置6-1に到達した場合、そのパケットの送信元MACアドレスの下位アドレスa2をリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリ7に記憶する。そのパケットは左回り光リング1で(2)Mr1r2a3a2(I0)により図に示すように転送され、パケットのアッド、ドロップおよび通過の装置6-2に到着する。
【0025】
前記パケット(2)Mr1r2a3a2(I0)がパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置6-2に到着した場合、前記パケットの送信元MACアドレスの下位アドレスa2がリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリ7に記憶されていないので、そのパケットは左回り光リング1で(3)Mr1r2a3a2(I0)により図に示すように転送され、パケットのアッド、ドロップおよび通過の装置6-3に到着する。
【0026】
前記パケット(3)Mr1r2a3a2(I0)がパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置6-3に到着した場合、前記パケットの送信元MACアドレスの下位アドレスa2がリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリ7に記憶されていないので、そのパケットは左回り光リング1で(4)Mr1r2a3a2(I0)により図に示すように転送され、頂点装置5に到着する。そのパケットはリング外に送出され、ルータ22に到達する。
【0027】
前記パケット(5)Mr1r2a3a2(I0)がルータ22に到着した場合、そのパケットの送信元MACアドレスa3a2および送信元IPアドレスI2を図に記してないメモリ1に記憶する。そのパケットの宛先IPアドレスI0の宛先に対応する出力ポートを求め、そのポートに送出する。そのパケットは(6)IPI3I0(IPはIPアドレスであることを示し、I3は送信元移動端末13-2のIPアドレス、I0は宛先であるサーバ20のIPアドレスを示す。)により図に示されるように転送されてサーバ20に到達する。
【0028】
次に、移動端末13-1がパケット(7)Mr1r2a1a2(I0)(Mはイーサネットパケットを示し、r1はルータ22のインタフェースの上位MACアドレス、r2ははルータ22のインタフェースの下位MACアドレスを示し、a1a2は端末13-1のMACアドレスである上位MACアドレスa1と下位MACアドレスa2を示し、I0は宛先であるサーバ20のIPアドレスを示す)をパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置6-1に送出する。前記パケットが移動端末13-1から前記パケットがアッド、ドロップおよび通過の装置6-1に到達した場合、そのパケットの送信元MACアドレスの下位アドレスa2をリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリ7に記憶する。そのパケットは左回り光リング1で(8)Mr1r2a1a2(I0)により図に示すように転送され、パケットのアッド、ドロップおよび通過の装置6-2に到着する。
【0029】
前記パケット(8)Mr1r2a1a2(I0)がパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置6-2に到着した場合、前記パケットの送信元MACアドレスの下位アドレスa2がリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリ7に記憶されていないので、そのパケットは左回り光リング1で(9)Mr1r2a1a2(I0)により図に示すように転送され、パケットのアッド、ドロップおよび通過の装置6-3を経由し、頂点装置5に到達する。
頂点装置5に到着した前記パケットはリング外に送出され、ルータ22に到達する。
【0030】
前記パケット(11)Mr1r2a1a2(I0)がルータ22に到着した場合、そのパケットの送信元MACアドレスa1a2と送信元IPアドレスI2を図に記してないメモリ1に記憶後、そのパケットの宛先IPアドレスI0に対応する出力ポートを読み出し、そのポートに送出する。そのパケットは(12)IPI2I0(IPはIPアドレスであることを示し、I2は送信元端末13-1のIPアドレス、I0は宛先であるサーバ20のIPアドレスを示す。)により図に示されるように転送されてサーバ20に到達する。
【0031】
次に、移動端末13-2が基地局12-2配下に移動する際に、移動端末13-2は、移動元基地局12-1に、移動先基地局12-2の情報を持つ仮認証パケット送出依頼パケット(13)Mr1r2a3a2(I0)を送出し、基地局12-1は前記パケットを受信した場合、前記パケットに含まれる移動先基地局12-2のMACアドレスB2を宛先MACアドレスとし、基地局12-1のMACアドレスB1を送信元MACアドレスとし、IPヘッダのオプション領域に移動端末13-2のMACアドレスを持つ仮認証パケットをパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置6-1から移動先基地局12-2が属するパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置6-2に送出し、前記装置6-2のリング外へのパケット送出を指定する補助下位アドレスメモリ10にそのパケットの持つ移動端末13-2のMACアドレスの下位アドレスa2を記憶する。前記パケットは移動先基地局12-2に到着し、その後、一定時間待って、前記パケットの持つ移動端末13-2のMACアドレスa3a2を図に記してないMACアドレステーブルに記憶して、移動端末13-2に仮認証パケットを送出する。
その間に、移動端末13-1からサーバに向かうパケットがパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置6-2に到着した場合、前記パケットの送信元MACアドレスの下位アドレスa2がリング外へのパケット送出を指定する補助下位アドレスメモリ10に記憶されているので、前記パケットの送信元MACアドレスa1a2をパケットの通過を指定するアドレステーブル8に記憶し、前記パケットを左回りリング1に送出する。または、サーバから移動端末13-1に向かうパケットがパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置6-2に到着した場合、前記パケットの宛先MACアドレスの下位アドレスa2がリング外へのパケット送出を指定する補助下位アドレスメモリ10に記憶されているので、前記パケットの宛先MACアドレスa1a2をパケットの通過を指定するアドレステーブル8に記憶して、前記パケットを右回りリング2に送出する。
また、サーバから移動端末13-2に向かうパケットがパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置6-2に到着した場合、前記パケットの宛先MACアドレスの下位アドレスa2がリング外へのパケット送出を指定する補助下位アドレスメモリ10に記憶されているので、前記パケットの宛先MACアドレスa3a2をパケットの通過を指定するアドレステーブル8に記憶して、前記パケットを右回りリング2に送出する。
【0032】
移動端末13-2からの仮認証パケット受信直後のパケット(14)Mr1r2a3a2(I0)が移動先基地局12-2に到着した場合、前記パケットが、前記移動先基地局の接続されるパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置6-2が左回りリング1上で、サーバ20に向かう方向の基地局に接続する装置である場合の移動先基地局変更直後のパケットなので、その旨の信号grを前記パケットに挿入し、前記パケットのMACアドレスが図に記してないMACアドレステーブルに記憶されている場合、前記MACアドレスの記憶位置にマークビットを記憶し、そのパケットをパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置6-2に送出する。TCP移動端末13-2からの前記パケットがアッド、ドロップおよび通過の装置6-2に到達した場合、そのパケットの送信元MACアドレスの下位アドレスa2をリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリ7に記憶し、かつ、前記パケットの送信元MACアドレスの下位アドレスa2をリング外へのパケット送出を指定する補助下位アドレスメモリ10から削除する。前記パケットの送信元MACアドレスa3a2がパケットの通過を指定するアドレステーブル8に記憶されている場合、前記MACアドレスを消去する。そのパケットは左回り光リング1で(15)Mr1r2a3a2gr(I0)により図に示すように転送され、パケットのアッド、ドロップおよび通過の装置6-3に向かう。リング外へのパケット送出を指定する補助下位アドレスメモリ10から下位アドレスa2を消去したことを図では文字a2に横線をひいて示している。
【0033】
前記パケット(15)Mr1r2a3a2gr(I0)がパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置6-3に到着した場合、そのパケットは基地局を移動直後のパケットで、前記パケットの送信元MACアドレスの下位アドレスa2がリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリ7に記憶されていないので、そのパケットは左回り光リング1で(16)Mr1r2a3a2gr(I0)により図に示すように転送され、頂点装置5に到達する。
頂点装置5に到着した前記パケットはリング外に送出され、ルータ22に到達する。
【0034】
前記パケット(17)Mr1r2a3a2gr(I0)がルータ22に到着した場合、そのパケットの送信元MACアドレスと送信元IPアドレスを図に記してないメモリ1に記憶後、そのパケットの宛先IPアドレスI0に対応する出力ポートを読み出し、そのポートに、送出する。前記パケット(17)Mr1r2a3a2grに移動先基地局がサーバに近づく移動直後のパケットの旨の信号grが付与されているが、無視し、前記パケットのIPパケットをサーバ20に送出する。前記パケット(18)IPI3I0(IPはIPアドレスであることを示し、I3は送信元端末13-2のIPアドレス、I0は宛先であるサーバ20のIPアドレスを示す)は図に示されるように転送されてサーバ20に到達する。
【0035】
次に、サーバ20からパケット(19)IPI0I3(IPはIPアドレスであることを示し、I3は端末13-2のIPアドレス、I0はサーバ20のIPアドレスを示す)がルータ22に到着した場合に、前記パケットの宛先IPアドレスI3の対の宛先MACアドレスa3a2を図に記してない第1メモリから、または図に記してないARPテーブルから求め、MACパケットに変換し、そのMACパケット(20)Ma3a2r1r2(I3)を右回りリング2に送出する。
【0036】
前記パケット(21)Ma3a2r1r2(I3)は右回りリング2上を転送されて、パケットのアッド、ドロップおよび通過の装置6-3に到着した場合、前記パケットの宛先MACアドレスがパケットの通過を指定するアドレステーブル8に記憶されておらず、前記パケットの宛先MACアドレスの下位アドレスがリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリ7に記憶されていないので、前記パケットは右回りリング前方に(22)Ma3a2r1r2(I3)として送出される。前記パケットがパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置6-2に到着した場合、前記パケットの宛先MACアドレスa3a2がパケットの通過を指定するアドレステーブル8に記憶おらず、前記パケットの宛先MACアドレスの下位アドレスa2がリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリ7に記憶されているので、前記パケットをリング外に(23)Ma3a2r1r2(I3)として送出する。パケット(23)Ma3a2r1r2(I3)が基地局12-2に到着した場合、前記パケットの宛先MACアドレスが図に記してないMACアドレステーブルに記憶されており、前記MACアドレス記憶位置にマークビットが記憶されているので、前記パケットにリングからのドロップ先基地局切り換え直後のパケットの旨のビットを付与して前記パケットを移動端末13-2に(24)Ma3a2r1r2(I3)として送出する。その際、前記パケットを基地局で一定時間遅延してもよい。
移動端末13-2に到着した前記リングからのドロップ先基地局切り換え直後のパケットの旨のビットを付与されたパケットが移動端末13-2に取り込まれた場合のパケット処理は、前記移動端末13-2の移動元基地局12-1から受信するパケットが一定時間無くなった後から行う。これにより、ハンドオーバー時の受信パケットの処理の順序逆転がなくなる。
【0037】
実施例1では、前記移動端末が、移動先基地局にアクセス時に、前記移動端末の移動元基地局に、仮認証パケット送出依頼パケットを送出して、前記移動元基地局に、
前記移動端末の移動先基地局の接続されるパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置のリング外へのパケット送出を指定する補助下位アドレスメモリに、前記移動端末のMACアドレスの下位アドレスがリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリに記憶されていない場合には、前記パケットの送信元MACアドレスの下位アドレスを記憶し、前記移動端末のMACアドレスの下位アドレスがリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリに記憶されている場合には、前記パケットの送信元MACアドレスの下位アドレスを記憶しないことをする仮認証パケットを、前記移動端末の移動先基地局に向けて送出させ、前記移動端末の移動先基地局の接続するパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置のリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリに前記移動端末のMACアドレスの下位アドレスを、前記移動端末の移動先基地局への移動により記憶する前に、リング外へのパケット送出を指定する補助下位アドレスメモリに、前もって、前記移動端末のMACアドレスの下位アドレスを記憶するので、右回りリングから他の移動しない移動端末宛てのパケットが到着するパケットの宛先MACアドレスの下位アドレスが前記補助下位アドレスメモリに記憶されていれば、前記パケットの宛先MACアドレスをパケットの通過を指定するアドレステーブルに記憶するので、前記移動端末の移動先基地局に移動して、前記補助下位アドレスメモリから前記移動端末のMACアドレスの下位アドレスが消去された後も、サーバからの他の移動しない移動端末宛てのパケットは前記装置を通過するので、片方向UDPパケット転送経路の修繕により前記パケット転送が可能となる。
【0038】
なお、実施例1で示した移動端末の移動元基地局からの仮認証パケットによる移動端末の移動先基地局の接続するパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置のリング外へのパケット送出を指定する補助下位アドレスメモリ10への移動端末のMACアドレスの下位アドレスの設定および移動先基地局のMACアドレステーブルへの移動端末のMACアドレスの設定は、制御局からの移動端末の認証パケットによって行われても良い。
【0039】
図1に示したリングネットワークのパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置のリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリは、パケットの送信元MACアドレスの下位アドレスを上位部分と下位部分に分け、前記上位部分でメモリシステムのSRAMをアドレス指定した位置から読み出される並列データのラッチ出力の各ビットと前記下位部分をデコードした並列データの各ビットとの論理和の並列データを前記SRAMの前記アドレス指定位置に記憶することにより送信元MACアドレスの下位アドレスの前記下位部分をデコードのビット1の位置のビット1を下位アドレス記憶を意味するビット1として挿入記憶するメモリである。
【0040】
上記下位アドレスメモリの構成法は、電子情報通信学会技術報告(IEICE Technical Report CS2013-28-CS2013-40)の通信方式 vol 113 No,207,Septenber 12-13,2013の「発信端末アドレスのみを持つパケットを双方向に転送するMAC動作形ツリー状リングネットワークの提案」の44ページの3章「データ記憶領域をアドレスとして用いるアドレス記憶法」に開示されている。また、特開2019-097045(アドレス記憶法)にも開示されている。この方法は
図2に示すように構成することもできる。
図2は、記憶下位アドレスの消去信号であるビット0書き込み信号(H)の制御により下位アドレスの記憶と下位アドレスの消去をロジック回路で切り換えて動作させている。下位アドレスの記憶/消去はSRAMをMACアドレスの下位アドレスの上位部(17ビット)でアドレス指定した位置の並列データ32ビットをロジック回路に取り込み、MACアドレスの下位アドレスの下位部(5ビット)のデコード信号との演算した結果の32ビット並列データを再び、SRAMに書き込んでいる。ロジック回路は小LSIかFPGAかASICで構成し、外部のSRAMを使用する構成となっている。図のASICの制御回路には、パケットのアッド、ドロップおよび通過の装置への基地局からのADD伝送路から到着するパケットヘッダの送信元MACアドレスの入力と、左回りリングから到着するパケットの送信元MACアドレスの入力と、右回りリングから到着するパケットの宛先MACアドレスの入力がある。
【符号の説明】
【0041】
1 加入者系の左回り光リング
2 加入者系の右回り光リング
5 頂点装置
6-1,6-2,6-3 パケットのアッド、ドロップおよび通過の装置
7 リング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリ
8 パケットの通過を指定するアドレステーブル
10 リング外へのパケット送出を指定する補助下位アドレスメモリ
12-1,12-2,12-3 基地局
13-1,13-2,13-3,13-4 移動端末
14 移動端末の移動
20 サーバ
22 ルータ