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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024120039
(43)【公開日】2024-09-03
(54)【発明の名称】基板処理装置および基板処理方法
(51)【国際特許分類】
   C23C 16/455 20060101AFI20240827BHJP
   C23C 16/50 20060101ALI20240827BHJP
   H01L 21/31 20060101ALI20240827BHJP
   H01L 21/318 20060101ALI20240827BHJP
【FI】
C23C16/455
C23C16/50
H01L21/31 C
H01L21/318 B
【審査請求】有
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024099187
(22)【出願日】2024-06-19
(62)【分割の表示】P 2021525621の分割
【原出願日】2019-11-14
(31)【優先権主張番号】10-2018-0140181
(32)【優先日】2018-11-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2019-0015756
(32)【優先日】2019-02-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2019-0079103
(32)【優先日】2019-07-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】504210651
【氏名又は名称】ジュスン エンジニアリング カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000154
【氏名又は名称】弁理士法人はるか国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ハン チュル ジュ
(57)【要約】
【課題】空間上でソースガスとリアクタントガスが混合しない工程チャンバーを提供すること、及び、原子層堆積方法(ALD)で薄膜を形成する際に、速い処理方法を提供すること。
【解決手段】チャンバー、前記チャンバーの内部の工程空間に1つ以上の基板が回転可能に設置された基板支持部、前記工程空間の第1領域にソースガスを噴射するための第1ガス噴射部、前記工程空間の第2領域に前記ソースガスと反応するリアクタントガスを前記第2領域に噴射するための第2ガス噴射部、および前記第1領域と前記第2領域を分割するパージガスを第3領域に噴射する第3ガス噴射部を含む、基板処理装置及び同装置を用いた処理方法。
【選択図】図1

【特許請求の範囲】
【請求項1】
チャンバーの工程空間の第1領域に第1基板が位置すると、前記第1領域にソースガスを噴射して吸着工程を実行する工程、
前記第1基板が前記チャンバーの前記工程空間の第2領域に位置するように前記第1基板が支持された基板支持部を回転させる工程、
前記第1基板が前記第2領域に位置すると、前記第2領域にリアクタントガスを噴射して蒸着工程を実行する工程、および
前記第1基板が前記第1領域に位置するように前記基板支持部を回転させる工程を含み、
前記第1基板が前記チャンバーの前記工程空間の第2領域に位置するように前記第1基板が支持された基板支持部を回転させる工程において、前記ソースガスが吸着された前記第1基板にプラズマトリートメントが実行される、
基板処理方法。
【請求項2】
2の基板が前記工程空間内に配置される、
請求項1に記載の基板処理方法。
【請求項3】
プラズマガスが前記リアクタントガスとして噴射される、
請求項1に記載の基板処理方法。
【請求項4】
チャンバーの工程空間の第1領域に第1基板が位置すると、前記第1領域にソースガスを噴射して吸着工程を実行する工程、
前記第1基板が前記チャンバーの前記工程空間の第2領域に位置するように前記第1基板が支持された基板支持部を回転させる工程、
前記第1基板が前記第2領域に位置すると、前記第2領域にリアクタントガスを噴射して蒸着工程を実行する工程、および
前記第1基板が前記第1領域に位置するように前記基板支持部を回転させる工程を含み、
前記第1基板が前記第1領域に位置するように前記基板支持部を回転させる工程において、蒸着膜が形成された前記第1基板にプラズマトリートメントが実行される、
基板処理方法。
【請求項5】
2の基板が前記工程空間内に配置される、
請求項4に記載の基板処理方法。
【請求項6】
チャンバーの工程空間の第1領域に第1基板が位置すると、前記第1領域にソースガスを噴射して吸着工程を実行する工程、
前記第1基板が前記チャンバーの前記工程空間の第2領域に位置するように前記第1基板が支持された基板支持部を回転させる工程、
前記第1基板が前記第2領域に位置すると、前記第2領域にリアクタントガスを噴射して蒸着工程を実行する工程、および
前記第1基板が前記第1領域に位置するように前記基板支持部を回転させる工程を含み、
前記第1基板が前記チャンバーの前記工程空間の第2領域に位置するように前記第1基板が支持された基板支持部を回転させる工程において、前記ソースガスが吸着された前記第1基板にプラズマトリートメントが実行される、
前記第1基板が前記第1領域に位置するように前記基板支持部を回転させる工程において、蒸着膜が形成された前記第1基板にプラズマトリートメントが実行される、
基板処理方法。
【請求項7】
2の基板が前記工程空間内に配置される、
請求項6に記載の基板処理方法。
【請求項8】
チャンバー、
前記チャンバーの工程空間内で回転可能に設置され、1以上の基板を支持する基板支持部、
前記工程空間の第1領域にソースガスを噴射する第1ガス噴射部、
前記工程空間の第2領域にリアクタントガスを噴射する第2ガス噴射部、および
前記工程空間の第3領域に、前記第1領域と前記第2領域を隔てるパージガスを噴射する第3ガス噴射部を含み、
前記第2領域内においてプラズマが生成される、
基板処理装置。
【請求項9】
前記第2ガス噴射部を通じて前記第2領域にプラズマガスが噴射される、
請求項8に記載の基板処理装置。
【請求項10】
前記プラズマは、第1電極と第2電極に電位差を生じさせることで生成される、
請求項8に記載の基板処理装置。
【請求項11】
前記プラズマは、前記第1電極と前記第2電極間に生成される、
請求項10に記載の基板処理装置。
【請求項12】
2の基板が前記工程空間内に配置される、
請求項8に記載の基板処理装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板に対する蒸着工程、エッチング工程などの処理工程を行う基板処理装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般的に、太陽電池(Solar Cell)、半導体素子、フラットパネルディスプレイ等を製造するためには、基板上に所定の薄膜層、薄膜回路パターン、または光学的パターンを形成しなければならない。そのため、基板上の特定物質の薄膜を蒸着する蒸着工程、感光性物質を用いて薄膜を選択的に露出させるフォト工程、選択的に露出した部分の薄膜を除去してパターンを形成するエッチング工程などの基板処理工程が行われる。
【0003】
基板に薄膜を形成したり、薄膜を除去する工程は、基板上に特定の物質を形成するためのガスや選別的に除去するためのガスやそれに相当する物質を供給して行われる。特に薄膜を形成する工程は、特定の物質を形成するためのソースガスとリアクタントガスを供給して行うことができ、この場合、ソースガスとリアクタントガスは、基板上に同時に供給するか時差を置いて順次に供給することができる。
【0004】
半導体素子の製造工程が微細工程に進入するにつれて、基板の表面に形成された微細パターンに均一な薄膜を形成したり、パターンを形成するための様々な方法が適用されていて、その中の方法の一つが、原子層堆積方法である。原子層堆積方法(ALD、Atomic Layer Deposition)は、ソース(Source)ガスとリアクタント(Reactant)ガスの反応で形成される薄膜を基板上に形成するために、ソースガスとリアクタントガスを同時に供給せずに、ソースガスとリアクタントガスを時差を置いて供給して基板表面での反応のみを誘導する方法である。まず、基板上にソースガスを供給して、ソースガスが基板の表面に吸着するようにした後、残りのソースガスは、パージガスを利用して除去することができる。その次に、基板上にリアクタントガスを供給して基板表面に吸着したソースガスと反応するようにした後、残りのリアクタントガスは、パージガスを利用して除去することができる。リアクタントガスを供給するための工程で、ソースガスとリアクタントガスの反応で、基板表面に原子層または単一層の薄膜を形成することになる。このような手順を所望の厚さまで繰り返して、基板の表面に所定の厚さを有する薄膜を形成することができる。
【0005】
しかし、原子層堆積方法は、ソースガスとリアクタントガスの反応が基板表面でのみ起きるようになるので、薄膜が蒸着される速度は、一般的な化学気相蒸着方法(CVD、Chemical Vapor Deposition)などと比べると遅いという欠点がある。
【0006】
また、同じ工程空間にソースガスが供給され、供給されたソースガスをパージして、リアクタントガスを供給し、リアクタントガスをパージする工程を早い時間に繰り返す工程は時間が長くかかる欠点があり、速く工程を繰り返してみると、供給されたソースガスやリアクタントガスが完全に処理空間からチャンバー外部に排出(パージ)できず、原子層薄膜にならないで、両方のガスが出会って化学的蒸着CVD薄膜となる欠点がある。
【0007】
ソースガスやリアクタントガスを速く供給することができる方法とソースガスやリアクタントガスの原子層堆積工程(ALD)の際に、上記二つのガスが工程で混合しない構造と純粋な原子層(Pure ALD)膜が求められている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、前述した問題点を解決するためのものであり、空間上でソースガスとリアクタントガスが混合しない工程チャンバーを提供することを技術的な課題とする。
【0009】
また、原子層堆積方法(ALD)で薄膜を形成する際に、速い処理方法を提供するための装置を技術的な課題とする。
【0010】
また、基板上の純粋な原子層堆積工程を利用した膜(Pure ALD layer)を形成して、所定の薄膜を緻密化したり、膜質を改善する装置を提供することを技術的な課題とする。
【0011】
また、ソースガス空間とリアクタントガス空間を分離するパージガス空間で、リアクタントガス空間からソースガス空間にすばやく移動する基板に残っているリアクタントガスの除去と生成された薄膜内の不純物をすばやく除去するためのパージガスを供給するパージガス供給部の一部にプラズマを同時に供給する装置を提供することを技術的な課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
前述した技術的課題を達成するための本発明に係る基板処理装置は、チャンバー、前記チャンバー内部の工程空間に1つ以上の基板が回転可能に設置された基板支持部、前記工程空間の第1領域にソースガスを噴射するための第1ガス噴射部、前記工程空間の第2領域に前記ソースガスと反応するリアクタントガスを噴射するための第2ガス噴射部、前記第1領域と前記第2領域を分割する第3領域にパージガスを噴射する第3ガス噴射部を含むことができる。
【0013】
本発明に係る基板処理方法は、チャンバー内部の工程空間の第1領域に第1基板が位置すると、前記第1領域にソースガスを噴射して吸着工程を実行する工程、前記吸着工程が完了すると、第1基板がチャンバー内部の工程空間の第2領域に位置するように前記第1基板が支持された基板支持部を回転させる工程、前記第1基板が前記第2領域に位置すると、前記第2領域にリアクタントガスを噴射して蒸着工程を実行する工程、および前記蒸着工程が完了すると、前記第1基板が前記第1領域に位置するように前記基板支持部を回転させる工程を含むことができる。前記蒸着工程を実行する工程は、前記第2領域にプラズマを利用して、活性化されたリアクタントガスを噴射して前記蒸着工程を行うことができる。
【発明の効果】
【0014】
前記課題の解決手段によれば、本発明に係る基板処理装置は、チャンバー内の工程空間をソースガスの噴射空間とリアクタントガスの噴射空間に完全に分割することができるパージガス噴射空間を介して、純粋な原子層(Pure ALD)薄膜を形成することができる。
【0015】
また、本発明に係る基板処理装置は、パージガス噴射空間である第3ガス噴射部から噴射されるプラズマガスによって、基板上に生成された薄膜の内部にある不純物を除去することができ、第3ガス噴射部から噴射されるパージガスを介して基板のパターン間に残っているプロセスガスつまり、ソースガスまたはリアクタントガスを完全に除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の実施例による基板処理装置の様子を概略的に示す平面図である。
図2】本発明の実施例による基板処理装置において、チャンバーの上部蓋(Lid)を説明するための図である。
図3A】本発明の実施例による基板処理装置において、チャンバーの上部蓋(Lid)を説明するための図1のA-A線に基づいて示した概略的な側面図である。
図3B】本発明の実施例による基板処理装置において、チャンバーの上部蓋(Lid)を説明するための図1のA-A線に基づいて示した概略的な側面図である。
図4】本発明の実施例による基板処理装置において、チャンバーの上部蓋(Lid)を説明するための図2のA’-A’線を基準に示した概略的な側面図である。
図5】本発明の実施例による基板処理装置において、チャンバーの上部蓋(Lid)を説明するための図2のA’-A’線を基準に示した概略的な他の側面図である。
図6】本発明の実施例による基板処理装置において、チャンバーの上部蓋(Lid)の概略的な底面図である。
図7】本発明の実施例による基板処理装置において、第3ガス噴射部の概略的な平断面図である。
図8】プラズマガスを噴射する領域による実施例を整理した表である。
図9】本発明の実施例による基板処理装置において、基板支持部の概略的な平面図である。
図10】本発明の実施例による基板処理装置において、基板支持部の概略的な平面図である。
図11A】本発明の実施例による基板処理装置において、基板支持部の概略的な平面図である。
図11B】本発明の実施例による基板処理装置において、基板支持部の概略的な平面図である。
図12】本発明の実施例による基板処理装置において、基板支持部の概略的な平面図である。
図13A】本発明の実施例による基板処理装置において、基板支持部の概略的な平面図である。
図13B】本発明の実施例による基板処理装置において、基板支持部の概略的な平面図である。
図13C】本発明の実施例による基板処理装置において、基板支持部の概略的な平面図である。
図14A】本発明の実施例による基板処理装置において、基板支持部の概略的な平面図である。
図14B】本発明の実施例による基板処理装置において、基板支持部の概略的な平面図である。
図15】本発明に係る基板処理方法の概略的なフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図を参照して本発明に係る好適な実施例について詳細に説明することにする。
【0018】
図1は、本発明の実施例による基板処理装置を概略的に示す図であり得る。図2は、チャンバーの上面をカットして、上部から上部蓋を見た平面図であり得る。
【0019】
図1図5を参照すると、本発明に係る基板処理装置は、チャンバーの内部に工程空間1を有することができる。チャンバーの工程空間1の上部には、上部蓋、チャンバーの工程空間1の下部には、基板支持部600を有することができる。基板支持部600は、1つ以上の基板を基板支持部600の上部に配置することができる。
【0020】
チャンバー内の工程空間1は、第1領域10、第2領域20、第3領域30に分離することができる。第1領域10には、ソースガスを第1領域10に噴射するための第1ガス噴射部100を配置することができる。第2領域20には、ソースガスと反応するリアクタントガスを第2領域20に噴射するための第2ガス噴射部200を配置することができる。第1ガス噴射部100と第2ガス噴射部200は、上部蓋に結合することができる。
【0021】
チャンバー内の工程空間1を第1領域10と第2領域20の二つに分ける第3領域30を有することができる。第3領域30は、第1領域10内にあるプロセスガスのソースガスと第2領域20内にあるプロセスガスであるリアクタントガスが混合しないようにチャンバー内の工程空間1を第1領域10と第2領域20に分割することができる。第3領域30には、パージガスを噴射する第3ガス噴射部300を配置することができる。第3ガス噴射部300は、上部蓋に結合することができる。
【0022】
図1を参照して、A-Aのチャンバーを切断した図は、図3A図3Bであり得る。リアクタントガスを噴射する第2ガス噴射部200は、図3Aに示すように、第1電極210と第2電極220で構成された電極構造タイプで具現することができる。リアクタントガスを噴射する第2ガス噴射部200は、シャワーヘッドタイプで具現することもできる。この場合、前記第2ガス噴射部200は、第1電極210と第2電極220を備えていない。例えば、リアクタントガスを噴射する第2ガス噴射部200は、図3Aに示した第1ガス噴射部100のようなシャワーヘッドタイプで具現することができる。
【0023】
実施例で、第1電極210にRF電源700が印加されると、第2電極220には、グラウンド(接地)を接続することができる。逆に、第1電極210にグラウンド(接地)を接続すると、第2電極220には、RFを印加することができる。いずれの場合も、プラズマガスを供給すると、プラズマが第1電極210と第2電極220の間に生成され得る。この場合、電位差を有する第1電極210と第2電極220がプラズマ噴射部を構成することができる。また、第1電極210には、基板支持部600方向に少なくとも1つ以上の多数の突出電極230を形成することができる。これにより、第2領域20にプラズマを生成することができる。
【0024】
第2ガス噴射部200は、チャンバー外部のリモートプラズマ(Remote plasma)装置(未図示)に連結することができる。これにより、第2ガス噴射部200は、イオン化されたガスまたは活性種(Radical)を第2領域20に噴射することができる。
【0025】
第2ガス噴射部200を電極構造タイプで具現した場合、第1電極210および突出電極230は、互いに電位が同じに接続することができる。これにより、第1電極210と突出電極230及び第2電極220の間では、電位差によりプラズマ(plasma)が発生することができる。この場合、第1電極210及び第2電極220の間でプラズマが発生することができる。突出電極230及び第2電極220の間でプラズマが発生することもある。第1電極210と第2電極220の間および突出電極230と第2電極220の間の両方でプラズマが発生することもある。
【0026】
第2ガス噴射部200のガス噴射ホール(未図示)は、突出電極230の長さ方向の内部にガスラインを形成することができる。この場合、突出電極230に形成されたガス噴射ホールを通じてリアクタントガスまたはプラズマ生成ガスを噴射することができる。第1電極210に工程空間方向にガス噴射孔を形成することもできる。この場合、第1電極210に形成されたガス噴射ホールを通じてリアクタントガスまたはプラズマ生成ガスを噴射することができる。
【0027】
第2ガス噴射部200は、イオン化されたガスまたは活性種(Radical)を噴射するプラズマ噴射部(未図示)を含むこともできる。プラズマ噴射部は、イオン化されたガスまたは活性種(Radical)を噴射することができるよう、リモートプラズマ(Remote plasma)装置(未図示)に連結することができる。
【0028】
第1ガス噴射部100と第2ガス噴射部200は、異なるタイプの噴射構造で具現することができる。例えば、第1ガス噴射部100は、シャワーヘッドタイプで具現し、第2ガス噴射部200は、電極構造タイプで具現することができる。この場合、第1領域10は、ソースガスを基板に吸着させる工程が行われ、第2領域20では、基板に吸着したソースガスとリアクタントガスが反応して基板上に原子層堆積方法(ALD)を用いた薄膜を蒸着する工程を行うことができる。
【0029】
また、第1ガス噴射部100は、第1領域10の上側に配置されるように上部蓋に結合することができる。第1ガス噴射部100は、ソースガスを第1領域10に供給することができる。第1ガス噴射部100は、シャワーヘッドタイプで具現することができる。この場合、第1ガス噴射部100の下部、すなわち、第1領域10にソースガスを噴射することができる第1ガス噴射ホール110を工程空間1の下部方向に形成することができる。第1ガス噴射ホール110は、複数のホール(Hole)で形成してソースガスを基板支持部600の方向に噴射することができる。図3Bに示すように、第1ガス噴射部100は、電極構造タイプで具現することもできる。この場合、第1ガス噴射部100は、第1電極120、突出電極130、及び第2電極140を含むことができる。
【0030】
一方、第1ガス噴射部100と第2ガス噴射部200は、互いに同じタイプの噴射構造で具現することもできる。この場合、図3Bに示すように、第1ガス噴射部100と第2ガス噴射部200は、ともに電極構造タイプで具現することができる。図に示していないが、第1ガス噴射部100と第2ガス噴射部200は、ともにシャワーヘッドタイプで具現することもできる。
【0031】
図1図4を参照すると、第3領域30は、第1領域10と第2領域20を分離および分割することができる。図2を参照して、上部蓋の中心部をA’-A’で切断をすると、図4に切断された側面を見ることができる。
【0032】
図2及び図4を参照すると、第3ガス噴射部300は、パージガスを第3領域30に噴射するものである。第3ガス噴射部300は、第1区域302、第2区域304、第3区域306に分けてパージガスを第3領域30に噴射することができる。
【0033】
第1区域302には、第1パージガス噴射部310と、第1プラズマ噴射部302aを配置することができる。第1プラズマ噴射部302aには、プラズマ生成のためのRF電源700を連結することができる。RF電源は高周波電源であり得る。
【0034】
第1区域302では、第1プラズマ噴射部302aが第1パージガス噴射部310の内側に位置することができる。すなわち、第1パージガス噴射部310が第1プラズマ噴射部302aの両側に位置することができる。
【0035】
第1区域302の第1パージガス噴射部310は、第1区域302のパージガス噴射を介して第1領域10のソースガスと第2領域20のリアクタントガスが互いに分離されるようにパージすることができる。
【0036】
第1区域302の第1プラズマ噴射部302aは、第1区域302に対するプラズマガス噴射を介して基板支持部600の回転によって基板が第1区域302を通過する過程で、プラズマトリートメント(plasma treatment)を行うことができる。これにより、第1区域302の第1プラズマ噴射部302aは、基板の薄膜の膜内部の不純物を除去して薄膜の膜質を向上させることができる。また、基板が蒸着工程を終えて回転する際に第3領域30で基板上に残留するプロセスガスを除去しながら、プラズマトリートメント(plasma treatment)を同時に実施することができるので、工程時間を最大限に短縮することができる。第3ガス噴射部300の下面から見たときの構造は、第1パージガス噴射部310、第1プラズマ噴射部302a、第1パージガス噴射部310を連続的に構成することができる。
【0037】
第3ガス噴射部300は、第1区域302の反対側の空間に第2区域304を生成することができる。第2区域304の内部には、ウィンドウ304aを構成することができる。ウィンドウ304aは、基板の温度および位置と回転などを外部から基板検出装置800で感知および測定することができるように透明な物質で作成されたウィンドウであり得る。
【0038】
基板検出装置800は、基板から第3ガス噴射部の下面308までの距離等を感知し、測定することができる。基板検出装置800は、ビジョン(Vision)装置および基板の温度を測定する温度検出部を含むことができる。
【0039】
第2区域304には、前記基板の温度を測定する温度検出部を配置することができる。温度検出部は、第3ガス噴射部300に設置することができる。一方、第2区域304には、第2プラズマ噴射部を配置することもできる。
【0040】
一方、第1区域302には、ウィンドウ304aを配置することもできる。第1区域302と第2区域304のそれぞれに第1プラズマ噴射部302a及び第2プラズマ噴射部を追加で設置することもできる。また、第1区域302と第2区域304のそれぞれに、ウィンドウ304aを設置することもできる。
【0041】
図4を参照すると、第3ガス噴射部300は、第3区域306に配置されたセンターパージ噴射部を含むことができる。センターパージ噴射部は、基板支持部の中央領域上部蓋に設置することができる。センターパージ噴射部には、パージガスを噴射するパージガス噴射ホールを形成することができる。これにより、センターパージ噴射部は、パージガスを基板支持部600の方向に噴射することができる。この場合、センターパージ噴射部は、第3区域306にパージガスを噴射することができる。
【0042】
センターパージ噴射部は、チャンバーの工程空間の中央であるところにパージガスを噴射して、第1領域10と第2領域20のガスをチャンバーの中央で分離する役割をすることができる。
【0043】
図5は、図2のA’-A’にウィンドウ304aと第1プラズマ噴射部302aがない部分を切断した側面図であり得る。
【0044】
図5を参照すると、第1パージガス噴射部310を一つの空間に連結することができる。これにより、一つの第1パージガス噴射部310を介して工程空間を第1領域10と第2領域20に分離させることができる。
【0045】
また、第3ガス噴射部300は、第1区域302と第2区域304と第3区域306がすべて分けて分離され、工程空間を第1領域10と第2領域20に分離することができる。
【0046】
第3領域30のプラズマガスが噴射される以外の領域に、基板の温度を測定する温度検出部810を配置することができる。温度検出部810は、基板検出装置800と、ウィンドウ304aを含むことができる。
【0047】
第1プラズマ噴射部302aは、イオン化されたガスまたは活性種(Radical)を噴射することができるようにリモートプラズマ(Remote plasma)装置(未図示)に連結することができる。
【0048】
前記第1ガス噴射部100から第1領域10に供給されるソースガスは、チタン族元素
(Ti、Zr、Hf等)、シリコン(Si)またはアルミニウム(Al)などを含んでなることができる。例えば、チタン(Ti)を含むソースガス(SG)は、四塩化チタン(TiCl4)ガスなどであり得る。また、シリコン(Si)物質を含有するソースガス(SG)は、シラン(Silane;SiH)ガス、ジシラン(Disilane;Si)ガス、トリシラン(Trisilane;Si)ガス、TEOS(Tetraethylorthosilicate)ガス、DCS(Dichlorosilane)ガス、HCD(Hexachlorosilane)ガス、TriDMAS(Tri-dimethylaminosilane)ガス、またはTSA(Trisilylamine)ガスなどであり得る。
【0049】
前記第2ガス噴射部200から第2領域20に供給されるリアクタントガスは、水素(H)ガス、窒素(N)ガス、酸素(O)ガス、亜酸化窒素(NO)ガス、アンモニア(NH)ガス、蒸気(HO)ガス、またはオゾン(O)ガスなどを含んでなることができる。ここで、リアクタントガスは、窒素(N)ガス、アルゴン(Ar)ガス、キセノン(Xe)ガス、またはヘリウム(He)ガスなどからなるパージガスが混合することができる。
【0050】
また、プラズマを生成するガスは、水素(H)ガス、窒素(N)ガス、水素(H)ガスと窒素(N)ガスの混合ガス、酸素(O)ガス、亜酸化窒素(NO)ガス、アルゴン(Ar)ガス、ヘリウム(He)ガス、またはアンモニアガス(NH)を含んでなることができる。
【0051】
前記第3ガス噴射部300から噴射され、第3領域30に供給されるパージガスは、窒素(N)ガス、アルゴン(Ar)ガス、キセノン(Xe)ガス、またはヘリウム(He)ガスなどを供給することができる。これらは、不活性ガスであり得る。
【0052】
図6図9を参考にすると、本発明に係る基板処理装置において、前記第3ガス噴射部300は、第1パージガス噴射部310、第2パージガス噴射部320、およびセンターパージ噴射部330を含むことができる。
【0053】
第1パージガス噴射部310は、第3領域30の第1区域302にパージガスを噴射することができる。第1パージガス噴射部310には、第1プラズマ噴射部302aを設置することができる。第1プラズマ噴射部302aは、第1区域302にプラズマガスを噴射することができる。これにより、第1領域10で基板にソースガスが吸着した後、基板支持部600が回転することにより、基板が第1領域10で第1区域302を通過して第2領域20に移動する過程で、第1プラズマ噴射部302aは、第1区域302を通過する基板の第1プラズマ処理を行うことができる。すなわち、第1プラズマ噴射部302aは、プラズマを利用して、前処理(Pre-Treatment)を行うことができる。これにより、第1プラズマ噴射部302aは、基板に吸着したソースガスの内部にある不純物を除去することにより、基板に蒸着した薄膜の品質を向上させることに寄与することができる。
【0054】
第1プラズマ噴射部302aは、第1パージガス噴射部310の内側に配置することができる。これにより、基板が第1領域10から第2領域20に移動するとき、第1区域302を通過する基板に対してパージガス噴射、プラズマガス噴射、パージガス噴射を行うことができる。この場合、パージガス噴射は、第1パージガス噴射部310によって行われ、プラズマガス噴射は、第1プラズマ噴射部302aによって行うことができる。第1プラズマ噴射部302aは、シャワーヘッドタイプまたは電極構造タイプで具現することができる。
【0055】
第2パージガス噴射部320は、第3領域30の第2区域304にパージガスを噴射することができる。第2パージガス噴射部320には、第2プラズマ噴射部304bを設置することができる。第2プラズマ噴射部304bは、第2区域304にプラズマガスを噴射することができる。これにより、第2領域20で基板に吸着したソースガスとリアクタントガスが反応して原子層蒸着法(ALD)で薄膜が蒸着した後、基板支持部600が回転することにより、基板が第2領域20から第2区域304を通過して第1領域10に移動する過程で、第2プラズマ噴射部304bは、第2区域304を通過する基板に対して第2プラズマ処理を実施することができる。すなわち、第2プラズマ噴射部304bは、プラズマを利用して、ポストトリートメント(Post-Treatment)処理を行うことができる。これにより、第2プラズマ噴射部304bは、基板に蒸着した薄膜の内部にある不純物を除去することにより、基板に蒸着した薄膜に対する緻密化を図ることができる。したがって、第2プラズマ噴射部304bは、基板に蒸着した薄膜の品質をより向上させることができる。
【0056】
第2プラズマ噴射部304bは、第2パージガス噴射部320の内側に配置することができる。これにより、基板が第2領域20から第1領域10に移動するとき、第2区域304を通過する基板に対してパージガス噴射、プラズマガス噴射、パージガス噴射を行うことができる。この場合、パージガス噴射は、第2パージガス噴射部320によって行われ、プラズマガス噴射は、第2プラズマ噴射部304bによって行うことができる。第2プラズマ噴射部304bは、シャワーヘッドタイプまたは電極構造タイプで具現することができる。
【0057】
センターパージ噴射部330は、第3領域30の第3区域306にパージガスを噴射することができる。これにより、センターパージ噴射部330は、第1領域10に噴射されたソースガスと第2領域20に噴射されたリアクタントガスが、第3区域306を介して互いに混合することを遮断することができる。一方、第1パージガス噴射部310は、第1領域10に噴射されたソースガスと第2領域20に噴射されたリアクタントガスが、第1区域302を介して互いに混合することを遮断することができる。第2パージガス噴射部320は、第1領域10に噴射されたソースガスと第2領域20に噴射されたリアクタントガスが、第2区域304を介して互いに混合することを遮断することができる。
【0058】
ここで、本発明に係る基板処理装置は、基板支持部600の回転を介して基板を第1領域10、第1区域302、第2領域20、及び第2区域304を経て再び第1領域10に移動させながら、基板の処理工程を行うことができる。この場合、基板支持部600は、回転部(未図示)によって回転することができる。回転部が基板支持部600を回転させる過程を詳しく見ると、次の通りである。
【0059】
まず、回転部は、基板が第1領域10に位置すると、基板支持部600を停止させることができる。これにより、第1領域10は、基板が停止した状態で基板にソースガスを吸着させる吸着工程を行うことができる。この場合、第1ガス噴射部100が第1領域10にソースガスを噴射することができる。
【0060】
その後、吸着工程が完了すると、回転部は、基板が第1領域10から第1区域302を経て、第2領域20に移動するように、基板支持部600を回転させることができる。この場合、回転部は、基板が、第1区域302を通過する際に、基板支持部600を停止させずに連続的に回転させることができる。基板が第1区域302を通過する際、第1プラズマ噴射部302aが噴射したプラズマガスを利用して、基板に対する第1プラズマ処理を行うことができる。
【0061】
その後、基板が第2領域20に位置すると、回転部は、基板支持部600を停止させることができる。これにより、第2領域20では、基板が停止した状態で基板に吸着したソースガスと第2ガス噴射部200が噴射したリアクタントガスが反応して薄膜が蒸着する蒸着工程を行うことができる。第2ガス噴射部200は、プラズマを利用してリアクタントガスを活性化させて第2領域20に噴射することができる。この場合、本発明に係る基板処理装置は、低温工程に適合するように具現することができる。例えば、本発明に係る基板処理装置は、半導体低温ナイトライド(Low Temperature Nitride)工程に適合するよう具現することができる。この場合には、基板が、第1区域302を通過する際に、第1プラズマ噴射部302aがプラズマガスを噴射しないことがあり得る。一方、第2ガス噴射部200は、リアクタントガスを活性化させない状態で、第2領域20に噴射することもできる。この場合、本発明に係る基板処理装置は、高温工程に適合するように具現することができる。例えば、本発明に係る基板処理装置は、半導体高温ナイトライド(High Temperature Nitride)工程に適合するよう具現することができる。この場合には、基板が、第1区域302を通過する際に、第1プラズマ噴射部302aがプラズマガスを噴射することができる。
【0062】
その後、蒸着工程が完了すると、回転部は、基板が第2領域20から第2区域304を経て、第1領域10に移動するように、基板支持部600を回転させることができる。この場合、回転部は、基板が第2区域304を通過する際に、基板支持部600を停止させずに連続的に回転させることができる。基板が第2区域304を通過する際、第2プラズマ噴射部304bが噴射したプラズマガスを利用して、基板に対する第2プラズマ処理を行うことができる。一方、本発明に係る基板処理装置は、低温工程に適合するように具現した場合には、基板が第2区域304を通過する際に、第2プラズマ噴射部304bがプラズマガスを噴射しないこともできる。
【0063】
上述したように、回転部は、基板が第1領域10に位置するとき、および基板が第2領域20に位置したときに、基板支持部600を停止させることができる。この場合、回転部は、基板が、第1区域302を通過する際、および基板が第2区域304を通過する際には、基板支持部600を停止させることなく連続的に回転させることができる。一方、回転部は、基板が第1領域10に位置するときにのみ、基板支持部600を停止させ、基板が第1区域302、第2領域20、及び第2区域304を通過する際には、基板支持部600を停止させずに連続的に回転させることもできる。
【0064】
一方、第3ガス噴射部300は、第3領域30の第1区域302にプラズマガスを噴射してパージするように具現することもできる。すなわち、第1区域302に噴射されるプラズマガスがパージガスとして機能することができる。基板支持部600は、基板が第1領域10から第1区域302を通過して第2領域20に移動するように回転することができる。これにより、第1区域302に噴射されるプラズマガスは、第1区域302でパージを実行することができるだけでなく、第1区域302を通過する基板に対して前処理(Pre-Treatment)を実行することができる。この場合、第1区域302には、第1パージガス噴射部310なしに、第1プラズマ噴射部302aのみを配置することもできる。
【0065】
一方、第3ガス噴射部300は、第3領域30の第2区域304にプラズマガスを噴射してパージするように具現することもできる。すなわち、第2区域304に噴射されるプラズマガスがパージガスとして機能することができる。基板支持部600は、基板が第2領域20から第2区域304を通過して第1領域10に移動するように回転することができる。これにより、第2区域304に噴射されるプラズマガスは、第2区域304でパージを実行することができるだけでなく、第2区域304を通過する基板に対してポストトリートメント(Post-Treatment)処理を実行することができる。この場合、第2区域304には、第2パージガス噴射部320なしに、第2プラズマ噴射部304bのみを配置することもできる。
【0066】
図6図16を参照すると、本発明に係る基板処理装置は、プラズマガスを噴射する領域によって様々な実施例を含むことができる。図8には、実施例ごとにプラズマガスを噴射する領域がOで表示されていて、プラズマガスを噴射しない領域がXで表示されている。図9図16には、プラズマを利用して処理工程が行われる部分がハッチングで表示されている。図9図16に示すように、本発明に係る基板処理装置は、第1基板(S1)と第2基板(S2)が、前記基板支持部600の回転軸を中心に対称な位置に配置された状態で、前記基板支持部600の回転を介して、第1基板(S1)と第2基板(S2)の位置を変更させながら第1基板(S1)と第2基板(S2)に対する処理工程を実行することができる。例えば、第1領域10に第1基板(S1)が位置した場合、第2領域20には、第2基板(S2)が位置することができる。第1領域10に第2基板(S2)が位置した場合、第2領域20には、第1基板(S1)が位置することができる。第1区域302に第1基板(S1)が位置した場合、第2区域304に第2基板(S2)が位置することができる。第1区域302に第2基板(S2)が位置した場合、第2区域304には、第1基板(S1)が位置することができる。この場合、第1領域10と第2領域20で処理工程が行われるとき、第1領域10と第2領域20には、それぞれ第1基板(S1)と第2基板(S2)が複数個ずつ位置するように具現することができる。例えば、第1領域10と第2領域20には、それぞれ第1基板(S1)と第2基板(S2)が2個ずつ位置するように具現することができる。
【0067】
本発明に係る基板処理装置が有する実施例に対して添付した図を参照して、具体的に説明すると、次の通りである。
【0068】
<第1実施例>
図8及び図9に示すように、第1実施例は、第1領域10、第1区域302、第2領域20、及び第2区域304のすべてでプラズマを用いずに基板に対する処理工程を行うことができる。このような第1実施例は、第2領域20で熱処理(Thermal)工程を行うことにより、高温の工程を具現することが可能である。この場合、第2領域20では、熱処理工程とリアクタントガス噴射を平行して行うことができる。これにより、第1実施例は、高誘電物質などのステップカバレッジを向上させることができる。また、第1実施例は、熱処理工程と、原子層堆積方法(ALD)を並行するように具現することで、原子層堆積方法(ALD)だけで薄膜を蒸着することと対比すると、薄膜の厚さを増大させることができる。
【0069】
<第2実施例>
図8及び図10に示すように、第2実施例は、第2領域20でのみプラズマを利用するとともに、残りの第1領域10、第1区域302、及び第2区域304では、プラズマを用いず、基板に対する処理工程を行うことができる。この場合、第2領域20では、基板に対して活性化したリアクタントガスを利用した処理工程を行うことができる。このような第2実施例は、低温工程に適合するように具現することができる。例えば、第2実施例は、半導体低温ナイトライド(Low Temperature Nitride)工程に適合するよう具現することができる。
【0070】
<第3実施例>
図8図9図11A及び図11Bに示すように、第3実施例は、第1区域302のみでプラズマを利用するとともに、残りの第1領域10、第2領域20、及び第2区域304では、プラズマを用いずに、基板に対する処理工程を行うことができる。このような第3実施例の動作を第1基板(S)を基準にして説明すると、次の通りである。
【0071】
まず、図9に示すように、第1基板(S1)が第1領域10に位置した状態で、第1領域10では、第1基板(S1)に対してソースガスを利用した吸着工程を行うことができる。吸着工程が行われる間、基板支持部600は、停止した状態を維持することができる。また、吸着工程が行われる間、第1区域302では、プラズマを生成しないことができる。
【0072】
その後、吸着工程が完了すると、基板支持部600が回転することにより、第1基板(S1)が第1領域10から第1区域302を通過して第2領域20に移動することができる。この場合、図11Aに示すように、第1基板(S1)が第1区域302を通過する際、第1区域302では、第1基板(S1)に対してプラズマを用いた第1プラズマ処理を行うことができる。すなわち、第1区域302では、プラズマを利用して、前処理(Pre-Treatment)を行うことができる。これにより、第3実施例は、第1区域302でプラズマを利用して基板に吸着したソースガスの内部にある不純物を除去することにより、基板に蒸着した薄膜の品質を向上させることができる。第1基板(S1)が第1区域302を通過した後に、第1区域302では、プラズマを生成しないことができる。
【0073】
次に、図11Bに示すように、第1基板(S1)が第2領域20に位置すると、第2領域20では、第1基板(S1)に対してリアクタントガスを利用した蒸着工程を行うことができる。蒸着工程が行われる間、基板支持部600は、停止した状態を維持することができる。蒸着工程が行われる間、第1区域302では、プラズマを生成しないことができる。
【0074】
その後、蒸着工程が完了すると、基板支持部600が回転することにより、第1基板(S1)が第2領域20から第2区域304を通過して第1領域10に移動することができる。第1基板(S1)が第2区域304を通過する際、第1区域302では、プラズマが生成され得る。そして、第1基板(S1)が第2区域304を通過した後に、第1区域302では、プラズマを生成しないことができる。このように、第3実施例は、基板支持部600が回転する間だけ、第1区域302にプラズマが生成され、基板支持部600が停止した間は、第1区域302にプラズマが生成されように具現することができる。第3実施例は、基板支持部600が回転する間と基板支持部600が停止した間に、ともに継続的に第3領域30にパージガスを噴射するよう具現することができる。
【0075】
<第4実施例>
図9図11A及び図12に示すように、第4実施例は、第1区域302と第2領域20のそれぞれでプラズマを利用するとともに、残りの第1領域10と第2区域304では、プラズマを用いずに、基板に対する処理工程を行うことができる。このような第4実施例の動作を、第1基板(S1)を基準にして説明すると、次の通りである。
【0076】
まず、図9に示すように、第1基板(S1)が第1領域10に位置した状態で、第1領域10では、第1基板(S1)に対してソースガスを利用した吸着工程を行うことができる。吸着工程が行われる間、基板支持部600は、停止した状態を維持することができる。また、吸着工程が行われる間、第1区域302では、プラズマを生成しないことができる。
【0077】
その後、吸着工程が完了すると、基板支持部600が回転することにより、第1基板(S1)が第1領域10から第1区域302を通過して第2領域20に移動することができる。この場合、図11Aに示すように、第1基板(S1)が第1区域302を通過する際、第1区域302では、第1基板(S1)に対してプラズマを用いた第1プラズマ処理を行うことができる。すなわち、第1区域302では、プラズマを利用して、前処理(Pre-Treatment)を行うことができる。これにより、第4実施例は、第1区域302でプラズマを利用して基板に吸着したソースガスの内部にある不純物を除去することにより、基板に蒸着した薄膜の品質を向上させることができる。第1区域302にプラズマが生成される間、第2領域20では、プラズマを生成しないことができる。そして、第1基板(S1)が第1区域302を通過した後に、第1区域302では、プラズマを生成しないことができる。
【0078】
次に、図12に示すように、第1基板(S1)が第2領域20に位置すると、第2領域20では、第1基板(S1)に対して活性化したリアクタントガスを利用した蒸着工程を行うことができる。蒸着工程が行われる間、基板支持部600は、停止した状態を維持することができる。このように、第4実施例は、第1領域10と、第1区域302で、ソースガス吸着および前処理(Pre-Treatment)が行われた基板が、第2領域20で再びプラズマに露出するように具現することで、上部面の蒸着厚さを減少させてギャップフィル(Gap-Fill)の効果を向上させることができる。一方、蒸着工程が行われる間、第1区域302では、プラズマを生成しないことができる。
【0079】
その後、蒸着工程が完了すると、基板支持部600が回転することにより、第1基板(S1)が第2領域20から第2区域304を通過して第1領域10に移動することができる。この場合、第1基板(S1)が第2区域304を通過する際、第1区域302では、プラズマを生成することができる。また、第1基板(S1)が第2区域304を通過する際、第2領域20では、プラズマを生成しないことができる。このように、第4実施例は、基板支持部600が回転する間だけ、第1区域302にプラズマが生成され、基板支持部600が停止した間には、第1区域302にプラズマが生成されように具現することができる。また、第4実施例は、基板支持部600が停止した間にのみ、第2領域20にプラズマが生成され、基板支持部600が回転している間には、第2領域20にプラズマが生成されないように具現することができる。一方、第4実施例は、基板支持部600が回転する間と基板支持部600が停止した間に、ともに継続的に第3領域30にパージガスを噴射するよう具現することができる。
【0080】
<第5実施例>
図12図13A図13Cに示すように、第5実施例は、第1区域302、第2領域20、及び第2区域304のそれぞれでプラズマを利用するとともに、残りの第1領域10でのみプラズマを用いずに、基板に対する処理工程を行うことができる。このような第5実施例の動作を、第1基板(S)を基準にして説明すると、次の通りである。
【0081】
まず、図13Aに示すように、第1基板(S1)が第1領域10に位置した状態で、第1領域10では、第1基板(S1)に対してソースガスを利用した吸着工程を行うことができる。吸着工程が行われる間、基板支持部600は、停止した状態を維持することができる。吸着工程が行われる間、第2領域20では、プラズマを生成することができる。また、吸着工程が行われる間、第1区域302と第2区域304では、プラズマを生成しないことができる。
【0082】
その後、吸着工程が完了すると、基板支持部600が回転することにより、第1基板(S1)が第1領域10から第1区域302を通過して第2領域20に移動することができる。この場合、図13Bに示すように、第1基板(S1)が第1区域302を通過する際、第1区域302では、第1基板(S1)に対してプラズマを用いた第1プラズマ処理を行うことができる。すなわち、第1区域302では、プラズマを利用して前処理(Pre-Treatment)を行うことができる。これにより、第5実施例は、第1区域302でプラズマを利用して基板に吸着したソースガスの内部にある不純物を除去することにより、基板に蒸着した薄膜の品質を向上させることができる。第1区域302にプラズマが生成される間、第2領域20では、プラズマを生成しないことができる。そして、第1基板(S1)が第1区域302を通過した後に、第1区域302では、プラズマを生成しないことができる。一方、第1基板(S1)が第1区域302を通過するために、基板支持部600が回転する間、第5実施例は、第2区域304にプラズマが生成されるよう具現することができる。第1基板(S1)が第1区域302を通過した後に、第2区域304では、プラズマを生成しないことができる。
【0083】
次に、図12に示すように、第1基板(S1)が第2領域20に位置すると、第2領域20では、第1基板(S1)に対して活性化したリアクタントガスを利用した蒸着工程を行うことができる。蒸着工程が行われる間、基板支持部600は、停止した状態を維持することができる。このように、第5実施例は、第1領域10と第1区域302で、ソースガス吸着および前処理(Pre-Treatment)が行われた基板が第2領域20で再びプラズマに露出するよう具現することで、上部面の蒸着厚さを減少させてギャップフィル(Gap-Fill)の効果を向上させることができる。一方、蒸着工程が行われる間、第1区域302と第2区域304では、プラズマを生成しないことができる。
【0084】
その後、蒸着工程が完了すると、基板支持部600が回転することにより、第1基板(S1)が第2領域20から第2区域304を通過して第1領域10に移動することができる。この場合、図13Cに示すように、第1基板(S1)が第2区域304を通過する際、第2区域304では、第1基板(S1)に対してプラズマを用いた第2プラズマ処理を行うことができる。すなわち、第2区域304では、プラズマを利用してポストトリートメント(Post-Treatment)処理を行うことができる。これにより、第5実施例は、第2区域304で基板に蒸着した薄膜の内部にある不純物を除去して基板に蒸着した薄膜に対する緻密化を増大させることにより、基板に蒸着した薄膜の品質をより向上させることができる。このように、第5実施例は、前処理(Pre-Treatment)を介して、ソースガスが吸着した基板に対して、ソースガスのリガンドを壊して蒸着膜の生成を減らすことができ、ポストトリートメント(Post-Treatment)処理を介して原子層堆積方法(ALD)で蒸着した薄膜が、より緻密化されるように具現することができる。
【0085】
一方、第2区域304にプラズマが生成される間、第2領域20では、プラズマを生成しないことができる。そして、第1基板(S1)が第2区域304を通過した後に、第2区域304では、プラズマを生成しないことができる。また、第1基板(S1)が第2区域304を通過するために基板支持部600が回転する間、第5実施例は、第1区域302にプラズマを生成するよう具現することができる。第1基板(S1)が第2区域304を通過した後に、第1区域302では、プラズマを生成しないことができる。このように、第5実施例は、基板支持部600が回転する間にだけ、第1区域302と第2区域304にプラズマが生成され、基板支持部600が停止した間には、第1区域302と第2区域304にプラズマが生成されないように具現することができる。また、第5実施例は、基板支持部600が停止した間にのみ、第2領域20にプラズマが生成され、基板支持部600が回転する間には、第2領域20にプラズマが生成されないように具現することができる。一方、第5実施例は、基板支持部600が回転する間と基板支持部600が停止した間に、ともに継続的に第3領域30にパージガスを噴射するよう具現することができる。
【0086】
<第6実施例>
図12図13A、図及び図14Bに示すように、第6実施例は、第2領域20及び第2区域304のそれぞれでプラズマを利用するとともに、残りの第1領域10と第1区域302では、プラズマを用いずに、基板に対する処理工程を行うことができる。このような第6実施例の動作を第1基板(S)を基準にして説明すると、次の通りである。
【0087】
まず、図13Aに示すように、第1基板(S1)が第1領域10に位置した状態で、第1領域10では、第1基板(S1)に対してソースガスを利用した吸着工程を行うことができる。吸着工程が行われる間、基板支持部600は、停止した状態を維持することができる。吸着工程が行われる間、第2領域20では、プラズマを生成することができる。また、吸着工程が行われる間、第2区域304では、プラズマを生成しないことができる。
【0088】
その後、吸着工程が完了すると、基板支持部600が回転することにより、第1基板(S1)が第1領域10から第1区域302を通過して第2領域20に移動することができる。この場合、図14Aに示すように、第1基板(S1)が第1区域302を通過する際、第1区域302では、プラズマが生成されない。一方、第1基板(S1)が第1区域302を通過するために基板支持部600が回転する間、第6実施例は、第2区域304にプラズマを生成するとともに、第2領域20にプラズマが生成されないように具現することができる。第1基板(S1)が第1区域302を通過した後に、第2区域304では、プラズマを生成しないことができる。
【0089】
次に、図12に示すように、第1基板(S1)が第2領域20に位置すると、第2領域20では、第1基板(S1)に対して活性化したリアクタントガスを利用した蒸着工程を行うことができる。蒸着工程が行われる間、基板支持部600は、停止した状態を維持することができる。一方、蒸着工程が行われる間、第2区域304では、プラズマを生成しないことができる。
【0090】
その後、蒸着工程が完了すると、基板支持部600が回転することにより、第1基板(S1)が第2領域20から第2区域304を通過して第1領域10に移動することができる。この場合、図14Bに示すように、第1基板(S1)が第2区域304を通過する際、第2区域304では、第1基板(S1)に対してプラズマを用いた第2プラズマ処理を行うことができる。すなわち、第2区域304では、プラズマを利用してポストトリートメント(Post-Treatment)処理を行うことができる。これにより、第6実施例は、第2区域304で基板に蒸着した薄膜の内部にある不純物を除去して基板に蒸着した薄膜に対する緻密化を増大させることにより、基板に蒸着した薄膜の品質をより向上させることができる。また、第6実施例は、第2領域20でプラズマで活性化したリアクタントガスを用いて薄膜を基板に蒸着させた後に、基板支持部600の回転を介して基板を回転させながらプラズマを利用したポストトリートメント(Post-Treatment)処理を行うように具現することができる。したがって、第6実施例は、工程時間を短縮させることができ、薄膜の品質をより向上させることができる。
【0091】
一方、第2区域304にプラズマが生成される間、第2領域20では、プラズマを生成しないことができる。そして、第1基板(S1)が第2区域304を通過した後に、第2区域304では、プラズマを生成しないことができる。このように、第6実施例では、基板支持部600が回転する間だけ第2区域304にプラズマが生成され、基板支持部600が停止した間には、第2区域304にプラズマが生成されように具現することができる。また、第6実施例では、基板支持部600が停止した間にのみ、第2領域20にプラズマが生成され、基板支持部600が回転する間には、第2領域20にプラズマが生成されないように具現することができる。一方、第6実施例は、基板支持部600が回転する間と基板支持部600が停止した間に、ともに継続的に第3領域30にパージガスを噴射するよう具現することができる。
【0092】
<第7実施例>
図8図9図11B図14A及び図14Bに示すように、第7実施例は、第2区域304でのみプラズマを利用するとともに、残りの第1領域10、第1区域302、及び第2領域20では、プラズマを用いずに、基板に対する処理工程を行うことができる。このような第7実施例の動作を第1基板(S)を基準にして説明すると、次の通りである。
【0093】
まず、図9に示すように、第1基板(S1)が第1領域10に位置した状態で、第1領域10では、第1基板(S1)に対してソースガスを利用した吸着工程を行うことができる。吸着工程が行われる間、基板支持部600は、停止した状態を維持することができる。また、吸着工程が行われる間、第2区域304では、プラズマを生成しないことができる。
【0094】
その後、吸着工程が完了すると、基板支持部600が回転することにより、第1基板(S1)が第1領域10から第1区域302を通過して第2領域20に移動することができる。この場合、図14Aに示すように、第1基板(S1)が第1区域302を通過する際、第1区域302では、プラズマが生成されない。一方、第1基板(S1)が第1区域302を通過するために基板支持部600が回転する間、第7実施例は、第2区域304にプラズマが生成されないように具現することができる。第1基板(S1)が第1区域302を通過した後に、第2区域304では、プラズマを生成しないことができる。
【0095】
次に、図11Bに示すように、第1基板(S1)が第2領域20に位置すると、第2領域20では、第1基板(S1)に対してリアクタントガスを利用した蒸着工程を行うことができる。蒸着工程が行われる間、基板支持部600は、停止した状態を維持することができる。蒸着工程が行われる間、第2区域304では、プラズマを生成しないことができる。
【0096】
その後、蒸着工程が完了すると、基板支持部600が回転することにより、第1基板(S1)が第2領域20から第2区域304を通過して第1領域10に移動することができる。この場合、図14Bに示すように、第1基板(S1)が第2区域304を通過する際、第2区域304では、第1基板(S1)に対してプラズマを用いた第2プラズマ処理を行うことができる。すなわち、第2区域304では、プラズマを利用してポストトリートメント(Post-Treatment)処理を行うことができる。これにより、第7実施例は、第2区域304で基板に蒸着した薄膜の内部にある不純物を除去して基板に蒸着した薄膜に対する緻密化を増大させることにより、基板に蒸着した薄膜の品質をより向上させることができる。第1基板(S1)が第2区域304を通過した後に、第2区域304では、プラズマを生成しないことができる。このように、第7実施例は、基板支持部600が回転する間だけ第2区域304にプラズマが生成され、基板支持部600が停止した間には、第2区域304にプラズマが生成されように具現することができる。第7実施例は、基板支持部600が回転する間と基板支持部600が停止した間に、ともに継続的に第3領域30にパージガスを噴射するよう具現することができる。
【0097】
<第8実施例>
次に、図8図9図11B図13B及び図13Cに示すように、第8実施例は、第1区域302及び第2区域304のそれぞれでプラズマを利用するとともに、残りの第1領域10及び第2領域20では、プラズマを用いずに、基板に対する処理工程を行うことができる。このような第8実施例の動作を第1基板(S)を基準にして説明すると、次の通りである。
【0098】
まず、図9に示すように、第1基板(S1)が第1領域10に位置した状態で、第1領域10では、第1基板(S1)に対してソースガスを利用した吸着工程を行うことができる。吸着工程が行われる間、基板支持部600は、停止した状態を維持することができる。また、吸着工程が行われる間、第1区域302と第2区域304では、プラズマを生成しないことができる。
【0099】
その後、吸着工程が完了すると、基板支持部600が回転することにより、第1基板(S1)が第1領域10から第1区域302を通過して第2領域20に移動することができる。この場合、図13Bに示すように、第1基板(S1)が第1区域302を通過する際、第1区域302では、第1基板(S1)に対してプラズマを用いた第1プラズマ処理を行うことができる。すなわち、第1区域302では、プラズマを利用して前処理(Pre-Treatment)を行うことができる。これにより、第8実施例は、第1区域302でプラズマを利用して基板に吸着したソースガスの内部にある不純物を除去することにより、基板に蒸着した薄膜の品質を向上させることができる。第1基板(S1)が第1区域302を通過した後に、第1区域302では、プラズマを生成しないことができる。一方、第1基板(S1)が第1区域302を通過するために基板支持部600が回転する間、第8実施例は、第2区域304にプラズマが生成されるよう具現することができる。第1基板(S1)が第1区域302を通過した後に、第2区域304では、プラズマを生成しないことができる。
【0100】
次に、図11Bに示すように、第1基板(S1)が第2領域20に位置すると、第2領域20では、第1基板(S1)に対してリアクタントガスを利用した蒸着工程を行うことができる。蒸着工程が行われる間、基板支持部600は、停止した状態を維持することができる。蒸着工程が行われる間、第1区域302と第2区域304では、プラズマを生成しないことができる。
【0101】
その後、蒸着工程が完了すると、基板支持部600が回転することにより、第1基板(S1)が第2領域20から第2区域304を通過して第1領域10に移動することができる。この場合、図13Cに示すように、第1基板(S1)が第2区域304を通過する際、第2区域304では、第1基板(S1)に対してプラズマを用いた第2プラズマ処理を行うことができる。すなわち、第2区域304では、プラズマを利用してポストトリートメント(Post-Treatment)処理を行うことができる。これにより、第8実施例は、第2区域304で基板に蒸着した薄膜の内部にある不純物を除去して基板に蒸着した薄膜に対する緻密化を増大させることにより、基板に蒸着した薄膜の品質をより向上させることができる。このように、第8実施例では、前処理(Pre-Treatment)を介して、ソースガスが吸着した基板に対して、ソースガスのリガンドを壊して蒸着膜の生成を減らすことができ、ポストトリートメント(Post-Treatment)処理を介して原子層堆積方法(ALD)で蒸着した薄膜が、より緻密化できるように具現することができる。
【0102】
一方、第1基板(S1)が第2区域304を通過した後に、第2区域304では、プラズマを生成しないことができる。また、第1基板(S1)が第2区域304を通過するために基板支持部600が回転する間、第8実施例は、第1区域302にプラズマが生成されるよう具現することができる。第1基板(S1)が第2区域304を通過した後に、第1区域302では、プラズマを生成しないことができる。このように、第8実施例は、基板支持部600が回転する間だけ、第1区域302と第2区域304にプラズマが生成され、基板支持部600が停止した間には、第1区域302と第2区域304にプラズマが生成されないように具現することができる。一方、第8実施例は、基板支持部600が回転する間と基板支持部600が停止した間に、ともに継続的に第3領域30にパージガスを噴射するよう具現することができる。
【0103】
上述したように、本発明に係る基板処理装置が有する実施例は、第1区域302と第2区域304の中の少なくとも一方でプラズマを利用した処理工程が行われる場合、基板支持部600が回転する間だけ、第1区域302と第2区域304の中の少なくとも一方にプラズマが生成されるとともに、基板支持部600が停止した間には、第1区域302と第2区域304の両方でプラズマが生成されないように具現することができる。これにより、本発明に係る基板処理装置は、第1区域302と第2区域304の中で少なくとも一方で生成されたプラズマが吸着工程と蒸着工程に影響を及ぼすことを防止することにより、吸着工程と蒸着工程を経た基板の品質をより向上させることができように具現できる。
【0104】
以下では、本発明に係る基板処理方法の実施例を添付した図を参照して詳細に説明する。
【0105】
図1図15を参考にすると、本発明に係る基板処理方法は、上述した本発明に係る基板処理装置を介して行うことができる。本発明に係る基板処理方法は、次のような工程を含むことができる。
【0106】
まず、第1領域10にソースガスを噴射して吸着工程を行う(S11)。このような工程(S11)は、前記第1領域10に前記第1基板(S1)が位置すると、前記第1ガス噴射部100が前記第1領域10にソースガスを噴射することにより、成すことができる。これにより、前記第1領域10に位置する第1基板(S1)に対して前記吸着工程を行うことができる。前記吸着工程を実行する間、前記基板支持部600は、静止した状態で維持することができる。
【0107】
その後、前記の吸着工程が完了すると、第1基板(S1)が前記第2領域20に位置するように前記基板支持部600を回転させる(S12)。このような工程(S12)は、前記基板支持部600が回転して前記第1基板(S1)を前記第1領域10から前記第2領域20に移動させることによって成すことができる。この場合、前記第1基板(S1)は、前記第1領域10から前記第3領域30の第1区域302を通過して前記第2領域20に位置するように移動することができる。
【0108】
その後、前記第1基板(S1)が前記第2領域20に位置すると、前記第2領域20にリアクタントガスを噴射して蒸着工程を行う(S13)。このような工程(S13)は、前記第2ガス噴射部200が前記第2領域20にリアクタントガスを噴射することにより、成すことができる。これにより、前記第2領域20に位置した第1基板(S1)に対して前記蒸着工程を行うことができる。前記蒸着工程を実行する間、前記基板支持部600は、静止した状態で維持することができる。
【0109】
その後、前記の蒸着工程が完了すると、第1基板(S1)が、前記第1領域10に位置するように前記基板支持部600を回転させる(S14)。このような工程(S14)は、前記基板支持部600が回転して前記第1基板(S1)を前記第2領域20から前記第1領域10に移動させることによって成すことができる。この場合、前記第1基板(S1)は、前記第2領域20から前記第3領域30の第2区域304を通過して前記第1領域10に位置するように移動することができる。
【0110】
上述したような工程を繰り返し実行することにより、本発明に係る基板処理方法は、原子層堆積方法(ALD)を利用して、前記第1基板(S1)に薄膜を蒸着することができる。一方、上述したような工程を実行する間、本発明に係る基板処理方法は、前記第3領域30にパージガスを継続的に噴射する工程を含むことができる。また、本発明に係る基板処理方法は、前記第1基板(1)に薄膜を蒸着するとき、前記基板支持部600の回転軸を中心に対称な位置に配置された第2基板(S2)にも薄膜を蒸着するように具現することができる。すなわち、本発明に係る基板処理方法は、上述したような工程を、前記第1基板(S1)と前記第2基板(S2)に対して並行して行うことができる。この場合、前記第1領域10と前記第2領域20には、それぞれ、前記第1基板(S1)と前記第2基板(S2)を複数個ずつ配置することもできる。
【0111】
ここで、前記蒸着工程を実行する工程(S13)は、前記第2領域20にプラズマを利用して、活性化されたリアクタントガスを噴射して前記蒸着工程を行うことができる。これにより、本発明に係る基板処理方法は、低温工程に適合するように具現することができる。例えば、本発明に係る基板処理方法は、半導体低温ナイトライド(Low Temperature Nitride)工程に適合するよう具現することができる。前記第2領域20に対するプラズマは、前記基板支持部600が停止した間にのみ生成することができる。前記基板支持部600が回転する間には、前記第2領域20にプラズマを生成しないことができる。
【0112】
ここで、前記第1基板が前記第2領域に位置するように前記基板支持部を回転させる工程(S12)は、前記第1基板(S1)が前記第1区域302を通過するように前記基板支持部600を回転させるが、前記第1基板(S1)が前記第3領域30の第1区域302を通過する間、前記第1区域302にプラズマを生成することにより、成すことができる。これにより、本発明に係る基板処理方法は、前記第1区域302において、前記第1基板(S1)に対してプラズマを用いた第1プラズマ処理を行うように具現することができる。すなわち、第1区域302では、プラズマを利用して前処理(Pre-Treatment)を行うことができる。したがって、本発明に係る基板処理方法は、前記第1区域302でプラズマを利用して基板に吸着したソースガスの内部にある不純物を除去することにより、基板に蒸着した薄膜の品質を向上させることができる。前記第1区域302に対するプラズマ生成は、前記第1プラズマ噴射部302aが前記第1区域302にプラズマガスを噴射することにより、成すことができる。前記第1区域302に対するプラズマは、前記基板支持部600が回転する間だけ生成することができる。前記基板支持部600が停止した間には、前記第1区域302にプラズマを生成しないことができる。
【0113】
ここで、前記第1基板が前記第1領域に位置するように前記基板支持部を回転させる工程(S14)は、前記第1基板(S1)が前記第2区域304を通過するように前記基板支持部600を回転させるが、前記第1基板(S1)が前記第3領域30の第2区域304を通過する間、前記第2区域304にプラズマを生成することにより、成すことができる。これにより、本発明に係る基板処理方法は、前記第2区域304において、前記第1基板(S1)に対してプラズマを用いた第2プラズマ処理を行うように具現することができる。すなわち、前記第2区域304では、プラズマを利用してポストトリートメント(Post-Treatment)処理を行うことができる。したがって、本発明に係る基板処理方法は、前記第2区域304で基板に蒸着した薄膜の内部にある不純物を除去して基板に蒸着した薄膜に対する緻密化を増大させることにより、基板に蒸着した薄膜の品質をより向上させることができる。前記第2区域304に対するプラズマ生成は、前記第2プラズマ噴射部304bが前記第2区域304にプラズマガスを噴射することにより、成すことができる。前記第2区域304に対するプラズマは、前記基板支持部600が回転する間だけ生成することができる。前記基板支持部600が停止した間には、前記第2区域304にプラズマを生成しないことができる。
【0114】
ここで、前記第1基板が前記第2領域に位置するように前記基板支持部を回転させる工程(S13)、および前記第1基板が前記第1領域に位置するように前記基板支持部を回転させる工程(S14)は、それぞれ前記第3領域30の第1区域302と第2区域304にプラズマを生成することにより、成すことができる。これにより、本発明に係る基板処理方法は、前記第1区域302でプラズマを利用して前処理(Pre-Treatment)を行うとともに、前記第2区域304でプラズマを利用してポストトリートメント(Post-Treatment)処理を行うように具現することができる。したがって、本発明に係る基板処理方法は、前処理(Pre-Treatment)を介して、ソースガスが吸着した基板に対して、ソースガスのリガンドを壊して蒸着膜の生成を減らすことができ、ポストトリートメント(Post-Treatment)処理を介して原子層堆積方法(ALD)によって蒸着した薄膜を、より緻密化できるように具現することができる。この場合、前記第1区域302に対するプラズマおよび前記第2区域304に対するプラズマは、前記基板支持部600が回転する間だけ生成することができる。前記基板支持部600が停止した間には、前記第1区域302と前記第2区域304の両方にプラズマを生成しないことができる。
【0115】
上述したように、本発明に係る基板処理方法は、第1区域302と第2区域304の中の少なくとも一方でプラズマを利用した処理工程を行う場合、基板支持部600が回転する間だけ、第1区域302と第2区域304の中の少なくとも一方でプラズマを生成するとともに、基板支持部600が停止した間には、第1区域302と第2区域304の両方でプラズマが生成されないように具現することができる。これにより、本発明に係る基板処理方法は、第1区域302と第2区域304の中で少なくとも一方で生成されたプラズマが吸着工程と蒸着工程に影響を及ぼすことを防止することにより、吸着工程と蒸着工程を経た基板の品質をより向上させることができように具現する。一方、本発明に係る基板処理方法は、上述した本発明に係る基板処理装置の第1実施例~第8実施例のそれぞれで説明した工程を経て、基板に対する処理工程を実行することもできる。
【0116】
本発明が属する技術分野の当業者は、本発明がその技術的思想や必須的特徴を変更せずに、他の具体的な形態で実施できることを理解できるだろう。したがって、以上で記述した実施例は、すべての面で例示的なものであり、限定的なものではないものと理解されなければならない。本発明の範囲は、前記の詳細な説明よりは、後述する特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲の意味及び範囲そしてその等価概念から導き出されるすべての変更または変形された形態が、本発明の範囲に含まれるものと解釈されなければならない。
【符号の説明】
【0117】
1 行程空間、10 第1領域、20 第2領域、30 第3領域、100 第1ガス噴射部、110 第1ガス噴射ホール、120 第1電極、130 突出電極、140 第2電極、200 第2ガス噴射部、210 第1電極、220 第2電極、230 突出電極、300 第3ガス噴射部、302 第1区域、302a 第1プラズマ噴射部、304 第2区域、304a ウィンドウ、304b 第2プラズマ噴射部、306 第3区域、308 下面、310 第1パージガス噴射部、320 第2パージガス噴射部、330 センターパージ噴射部、600 基板支持部、700 RF電源、800 基板検出装置、810 温度検出部。

図1
図2
図3A
図3B
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11A
図11B
図12
図13A
図13B
図13C
図14A
図14B
図15