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  • 特開-三角おにぎり型電動丸ノコ刃 図1
  • 特開-三角おにぎり型電動丸ノコ刃 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024012006
(43)【公開日】2024-01-25
(54)【発明の名称】三角おにぎり型電動丸ノコ刃
(51)【国際特許分類】
   B26D 3/00 20060101AFI20240118BHJP
   B26D 1/14 20060101ALI20240118BHJP
   B28D 1/24 20060101ALI20240118BHJP
   B26D 7/10 20060101ALI20240118BHJP
【FI】
B26D3/00 601C
B26D1/14 B
B28D1/24
B26D7/10
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2022123611
(22)【出願日】2022-07-13
(71)【出願人】
【識別番号】522307616
【氏名又は名称】熊本 仁春
(72)【発明者】
【氏名】熊本 仁春
【テーマコード(参考)】
3C021
3C027
3C069
【Fターム(参考)】
3C021EA09
3C027MM01
3C027MM04
3C027MM20
3C069AA01
3C069BA04
3C069BB01
3C069BC01
3C069CA00
3C069DA07
3C069EA03
(57)【要約】
【課題】 発泡樹脂系断熱材などを電動丸ノコで切削する場合、粉塵の発生を抑制する電動丸ノコ刃である。
【解決手段】 外形・外周の直線または曲線、それらを併用、もしくは曲線の弧や半径に関わらず三角形に基づく金属板(形状が発明であり特徴なので材質は問わないため総称として金属板とした)を電動丸ノコで回転させる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
発泡樹脂系断熱材や石膏ボードなど中軟質材を電動丸ノコによって切断又は切削する刃物であって、略三角形状を有した金属板からなることを特徴とする刃物。
【請求項2】
前記、略三角形状にはルーローの三角形である事を特徴とする請求項1に記載の刃物。
【請求項3】
金属板の先端部、刃先は鋭利に尖っている。
【請求項4】
切り込み深さを固定する時、[図3]に示す中心からの距離を明示した塗装又はスリット(細い穴、又は溝)を電動丸ノコのテーブルに合わせ切り込み深さを設定する。
【請求項5】
熱で溶融する素材の場合、回転させた金属板と材料との摩擦により発生する熱が切削を容易にする。
【請求項6】
熱で溶融する素材の場合、回転させた金属板と材料との摩擦により発生する熱が、切削時に飛散する粉塵を溶融し飛散を防止する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発泡樹脂系断熱材や石膏ボードなどの切削・加工時に発生する粉塵の抑制を、三角に基づく形状によって実現する刃物に関する。
【背景技術】
【0002】
これまでの電動丸ノコの刃は文字通り「丸」円形に多くの突起物(硬質チップなど)を作り、回転させた突起物により引っ掻き傷を重ね切削していた。突起物の数×回転数、それ以上の粉塵が発生し作業者の健康を害することも有る。また粉塵の飛散は近所迷惑ともなり、清掃に多大な時間と労力を要する。
【0003】
電動丸ノコにおいて金属や木材など硬質材の切削は従来どおり引っ掻き傷を重ねる切削も止むを得ないとして、中軟質材については引っ掻かず、包丁で野菜を切るがごとく薄刃と刃先の形状によって切り、粉塵の発生を最小限にしたい。またカッターナイフなどにより粉塵を出さず切る方法もあるが人間の手による切削は切削角度が一定に保てず施工上の不具合を頻発する。そのため否応なしに角度の設定が正確な電動丸ノコにより切削・施工しているのが一般的である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の課題は、角度の設定、切り込み深さの設定が容易であり作業速度も速い電動丸ノコを使いながら、粉塵の発生を抑制する丸ノコ刃を提供することです。
【課題を解決するための手段】
【0005】
切削角度の設定が正確かつ切削速度の速い電動丸ノコで、粉塵を最小限にとどめる刃として、引っ掻かず回転により切り込んでいくことを特徴とする。切り込んでいく薄刃の形状としてルーローの三角形、三角おにぎり型など三角形を基にした形状が切削抵抗も少なく回転に対し安定しているため長時間の使用にも刃の変形を免れる特徴がある。
【発明の効果】
【0006】
発泡樹脂系断熱材の切削において粉塵の発生を抑制し作業者の健康を守ることができる。
【0007】
粉塵の飛散を防止し清掃作業を簡略化、または熱溶融素材については清掃作業をほぼ皆無とすることができる。
【0008】
引っ掻くことによる材料の損失を低減し粉塵ゴミの極少化が可能となる。
【0009】
従来の丸ノコ刃の場合は積み重ねられた発泡樹脂系断熱材を切断する際に木材や断熱材の切れ端を枕木のように敷き、下の発泡樹脂系断熱材を傷つけないように配慮し切断していた。しかし本発明による先端が鋭利な刃物で深さを固定した場合、下にある発泡樹脂系断熱材をほぼ傷つけないため、積み重ねられた発泡樹脂系断熱材の上でそのまま切断できる。
【0010】
本発明による電動丸ノコ刃は表裏同形であるため、裏表どちらでも回転使用でき刃物の寿命を約2倍にできる。
【図面の簡単な説明】
図1】 中央の円形は電動丸ノコの標準的な直径20mmの刃物固定穴です。左より断面図、平面図となります。
図2】 切り込み深さを簡単に設定するための目盛り又は目印の参考図です。
図3】 切り込み深さの設定をする場合、電動丸ノコのテーブル(白抜きの横長の長方形)より下が切り込み深さになり図の上が浅い切り込み設定、下が深い切り込み設定となります。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図2
通常の電動丸ノコ刃は円形であるため、切削深さや切削角度の基準となる電動丸ノコのテーブルから寸法を測る時、丸ノコ刃の停止位置に関係なくほぼ一定の等距離だが、三角の場合は停止位置により切削深さが異なり設定のため三角頂点をテーブル直角位置にしなければならなかった。これを解決するために中心にある刃物固定穴からの各距離に深さ目盛りを塗装またはスリット(細い切り込み穴)などを併用し停止位置に関わらず切削深さの設定ができるようになる。
【実施例0012】
20年前に自作した略三角形、ルーローの三角形、三角おにぎり型の丸ノコ刃は現在も使用でき、熱溶融するスタイロフォーム(商品名)などでは粉塵が出ず清掃も不要。
【0013】
熱溶融しないネオマフォーム(商品名)などの場合、ごく少量の粉塵が発生するも既存の丸ノコ刃に比べると極少、無いに等しい。
【産業上の利用可能性】
【0014】
発泡樹脂系断熱材を切削・施工する世界中の作業者が粉塵による健康被害を免れ、粉塵の清掃作業から開放される。
【0015】
将来において、発泡樹脂系断熱材を切削する場合は本発明の三角おにぎり型丸ノコ刃が基準となり、これ以上の粉塵を発生させる丸ノコ刃は淘汰される。
図1
図2
図3
【手続補正書】
【提出日】2023-03-22
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
発泡樹脂系断熱材や石膏ボードなど中軟質材を電動丸ノコによって回転させ切断又は切削する刃物であって、略三角形状を有した金属板からなることを特徴とする丸ノコ刃。
【請求項2】
前記金属板、略三角形状にはルーローの三角形である事を特徴とする請求項1に記載の丸ノコ刃
【請求項3】
外周の一部または全部に曲線を持つ略三角形状の金属板を回転させ、発泡樹脂系断熱材の切削・加工時の粉塵の発生を抑制することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の丸ノコ刃。
【請求項4】
切り込み深さを設定する回転中心からの距離を明示した金属板を貫通したスリット・穴・溝有する請求項1または請求項2または請求項3に記載の丸ノコ刃
【手続補正書】
【提出日】2023-09-08
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
発泡樹脂系断熱材を電動丸ノコによって回転させ切断又は切削する刃物であって、略三角形状を有した金属板からなることを特徴とする丸ノコ刃。
【請求項2】
前記金属板、略三角形状にはルーローの三角形である事を特徴とする請求項1に記載の丸ノコ刃
【請求項3】
外周の一部または全部に曲線を持つ略三角形状の金属板を回転させ、発泡樹脂系断熱材の切削・加工時の粉塵の発生を抑制することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の丸ノコ刃。
【請求項4】
切り込み深さを設定する回転中心からの距離を明示した金属板を貫通したスリット・穴・溝有する請求項1または請求項2または請求項3に記載の丸ノコ刃