(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024120238
(43)【公開日】2024-09-05
(54)【発明の名称】プログラム、情報処理装置及び方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/163 20240101AFI20240829BHJP
【FI】
G06Q50/16 300
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023026901
(22)【出願日】2023-02-24
(71)【出願人】
【識別番号】523066369
【氏名又は名称】株式会社マルヨシ
(74)【代理人】
【識別番号】110002815
【氏名又は名称】IPTech弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】下田 和弘
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC27
5L050CC27
(57)【要約】
【課題】不動産に関する手続のオートコールを用いた督促業務において、ユーザの手間を削減する技術を提供する。
【解決手段】プログラムは、プロセッサに、不動産管理システムから、不動産に関する所定の手続を手続者が行うことが予定されている予定日と、手続の手続状況と、手続者の連絡先と、を含む督促情報を受け付けるステップと、督促情報に基づいて、予定日が現在以降の日付ではなく、かつ、手続状況において、手続状況が未完了の督促対象手続を特定するステップと、督促情報に含まれる連絡先に基づいて、督促対象手続を行うべき督促対象者へ返答を促すオートコールを督促対象者へ発信するようにオートコールシステムへ指示するステップと、オートコールシステムが督促対象者から受け付けた返答をオートコールシステムから受け付けるステップと、返答を不動産管理システムへ送信するステップと、を実行させる。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサを備えるコンピュータを動作させるためのプログラムであって、
前記プログラムは、前記プロセッサに、
不動産管理システムから、不動産に関する所定の手続を手続者が行うことが予定されている予定日と、前記手続の手続状況と、前記手続者の連絡先と、を含む督促情報を受け付けるステップと、
前記督促情報に基づいて、前記予定日が現在以降の日付ではなく、かつ、前記手続状況において、前記手続状況が未完了の督促対象手続を特定するステップと、
前記督促情報に含まれる前記連絡先に基づいて、前記督促対象手続を行うべき督促対象者へ返答を促すオートコールを前記督促対象者の電話端末へ発信するようにオートコールシステムへ指示するステップと、
前記オートコールシステムが前記督促対象者の前記電話端末から受け付けた前記返答を前記オートコールシステムから受け付けるステップと、
前記返答を前記不動産管理システムへ送信するステップと、
を実行させる、プログラム。
【請求項2】
前記返答は、前記督促対象手続の新たな予定日を示す情報を含む、
請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記返答を受け付けるステップを実行した後、前記特定するステップと、前記指示するステップと、前記返答を受け付けるステップと、前記送信するステップとを再度実行させる、
請求項1に記載のプログラム。
【請求項4】
前記返答は、ユーザから前記督促対象者への直接の連絡を所望する旨を示す情報を含み、
前記プログラムは、前記プロセッサに、さらに、
前記直接の連絡の結果を受け付けるステップと、
前記直接の連絡の結果が、前記督促対象手続の新たな予定日を示す情報を含む場合、前記直接の連絡の結果に含まれる前記新たな予定日を示す情報を前記督促情報に登録するステップと、
を実行させ、
前記特定するステップと、前記指示するステップと、前記返答を受け付けるステップと、前記送信するステップとを再度実行させる、
請求項1に記載のプログラム。
【請求項5】
前記プログラムは、前記プロセッサに、さらに、前記返答を受け付けるステップを実行した後に、
前記督促対象手続に係る前記手続の前記手続状況を示す情報を受け付けるステップと、
前記督促対象手続に係る前記手続の前記手続状況を示す情報に、前記督促対象手続が完了した旨を示す情報が含まれる場合、前記督促対象手続が完了した旨を示す情報を前記督促情報に登録するステップと、
を実行させ、
前記特定するステップと、前記指示するステップと、前記返答を受け付けるステップと、前記送信するステップとを再度実行させる、
請求項1に記載のプログラム。
【請求項6】
前記プログラムは、前記プロセッサに、さらに、前記返答を受け付けるステップを実行した後に、
前記督促対象手続に係る前記手続の前記手続状況を示す情報を受け付けるステップと、
前記督促対象手続に係る前記手続の前記手続状況を示す情報に、前記督促対象手続の一部が完了した旨を示す情報が含まれる場合、前記督促対象手続の一部が完了した旨を示す情報を前記督促情報に登録するステップと、
を実行させ、
前記プログラムは、前記プロセッサに、さらに、
前記特定するステップと、前記指示するステップと、前記返答を受け付けるステップと、前記送信するステップとを再度実行させる、
請求項1に記載のプログラム。
【請求項7】
前記プログラムは、前記プロセッサに、さらに、
前記督促対象者がユーザへ連絡した新たな予定日を示す情報を受け付けるステップと、
前記新たな予定日を示す情報を前記督促情報に登録するステップと、
を実行させ、
前記特定するステップと、前記指示するステップと、前記返答を受け付けるステップと、前記送信するステップとを再度実行させる、
請求項1に記載のプログラム。
【請求項8】
プロセッサを備えるコンピュータによって実行される方法であって、前記プロセッサが、
不動産管理システムから、不動産に関する所定の手続を手続者が行うことが予定されている予定日と、前記手続の手続状況と、前記手続者の連絡先と、を含む督促情報を受け付けるステップと、
前記督促情報に基づいて、前記予定日が現在以降の日付ではなく、かつ、前記手続状況において、前記手続状況が未完了の督促対象手続を特定するステップと、
前記督促情報に含まれる前記連絡先に基づいて、前記督促対象手続を行うべき督促対象者へ返答を促すオートコールを前記督促対象者の電話端末へ発信するようにオートコールシステムへ指示するステップと、
前記オートコールシステムが前記督促対象者の前記電話端末から受け付けた前記返答を前記オートコールシステムから受け付けるステップと、
前記返答を前記不動産管理システムへ送信するステップと、
を実行する、方法。
【請求項9】
制御部を備える情報処理装置であって、
前記制御部が、
不動産管理システムから、不動産に関する所定の手続を手続者が行うことが予定されている予定日と、前記手続の手続状況と、前記手続者の連絡先と、を含む督促情報を受け付けるステップと、
前記督促情報に基づいて、前記予定日が現在以降の日付ではなく、かつ、前記手続状況において、前記手続状況が未完了の督促対象手続を特定するステップと、
前記督促情報に含まれる前記連絡先に基づいて、前記督促対象手続を行うべき督促対象者へ返答を促すオートコールを前記督促対象者の電話端末へ発信するようにオートコールシステムへ指示するステップと、
前記オートコールシステムが前記督促対象者の前記電話端末から受け付けた前記返答を前記オートコールシステムから受け付けるステップと、
前記返答を前記不動産管理システムへ送信するステップと、
を実行する、情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、プログラム、情報処理装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
不動産に関する手続を行う手続者に対して、当該手続を完了させるように督促を行う技術がある。例えば、特許文献1は、不動産物件の賃料の徴収業務を支援するシステムを開示しており、具体的には、料金の初期督促における自動化とCTIエスカレーションに沿って、自動スクリプト作成と、メール、自動音声、肉声の順に手順化されたオートコールシステムを用い、さらに、クレジットカード決済が不能の場合はコンビニ振替にスイッチし、コンビニ(CVS)回収代行会社を介した回収を含む、前記料金の支払督促及び回収手段を備える料金徴収支援システムを開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載された技術では、ユーザは、オートコールシステムが行ったオートコールに対する手続者の返答を、不動産の情報を管理する基幹システムである不動産管理システムに手動で入力しなければならない。そのため、特許文献1に記載された技術では、不動産に関する手続の督促業務において、ユーザにとって手間が生じていた。
【0005】
そこで、本開示は、上記課題を解決すべくなされたものであって、その目的は、不動産に関する手続のオートコールを用いた督促業務において、ユーザの手間を削減する技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
プロセッサを備えるコンピュータを動作させるためのプログラムであって、プログラムは、プロセッサに、不動産管理システムから、不動産に関する所定の手続を手続者が行うことが予定されている予定日と、手続の手続状況と、手続者の連絡先と、を含む督促情報を受け付けるステップと、督促情報に基づいて、予定日が現在以降の日付ではなく、かつ、手続状況において、手続状況が未完了の督促対象手続を特定するステップと、督促情報に含まれる連絡先に基づいて、督促対象手続を行うべき督促対象者へ返答を促すオートコールを督促対象者の電話端末へ発信するようにオートコールシステムへ指示するステップと、オートコールシステムが督促対象者の電話端末から受け付けた返答をオートコールシステムから受け付けるステップと、返答を不動産管理システムへ送信するステップと、を実行させる。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、不動産に関する手続のオートコールを用いた督促業務において、ユーザの手間を削減する技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】一実施形態に係るシステムの全体の構成を示す図である。
【
図2】一実施形態に係るシステムの全体の構成を示す図である。
【
図3】一実施形態に係るサーバの機能的な構成を示す図である。
【
図4】一実施形態に係る督促情報テーブルのデータ構造を示す図である。
【
図5】一実施形態に係るシステムにおける処理流れの一例を示すフローチャートである。
【
図6】一実施形態に係るシステムにおける処理流れの他の例を示すフローチャートである。
【
図7】一実施形態に係るシステムにおける画面例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本開示の実施形態について図面を参照して説明する。実施形態を説明する全図において、共通の構成要素には同一の符号を付し、繰り返しの説明を省略する。なお、以下の実施形態は、特許請求の範囲に記載された本開示の内容を不当に限定するものではない。また、実施形態に示される構成要素のすべてが、本開示の必須の構成要素であるとは限らない。また、各図は模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。
【0010】
また、以下の説明において、「プロセッサ」は、1以上のプロセッサである。少なくとも1つのプロセッサは、典型的には、CPU(Central Processing Unit)のようなマイクロプロセッサであるが、GPU(Graphics Processing Unit)のような他種のプロセッサでもよい。少なくとも1つのプロセッサは、シングルコアでもよいしマルチコアでもよい。
【0011】
また、少なくとも1つのプロセッサは、処理の一部又は全部を行うハードウェア回路(例えばFPGA(Field-Programmable Gate Array)又はASIC(Application Specific Integrated Circuit))といった広義のプロセッサでもよい。
【0012】
また、以下の説明において、「xxxテーブル」といった表現により、入力に対して出力が得られる情報を説明することがあるが、この情報は、どのような構造のデータでもよいし、入力に対する出力を発生するニューラルネットワークのような学習モデルでもよい。従って、「xxxテーブル」を「xxx情報」と言うことができる。
【0013】
また、以下の説明において、各テーブルの構成は一例であり、1つのテーブルは、2以上のテーブルに分割されてもよいし、2以上のテーブルの全部又は一部が1つのテーブルであってもよい。
【0014】
また、以下の説明において、「プログラム」を主語として処理を説明する場合があるが、プログラムは、プロセッサによって実行されることで、定められた処理を、適宜に記憶部及び/又はインタフェース部等を用いながら行うため、処理の主語が、プロセッサ(或いは、そのプロセッサを有するコントローラのようなデバイス)とされてもよい。
【0015】
プログラムは、計算機のような装置にインストールされてもよいし、例えば、プログラム配布サーバ又は計算機が読み取り可能な(例えば非一時的な)記録媒体にあってもよい。また、以下の説明において、2以上のプログラムが1つのプログラムとして実現されてもよいし、1つのプログラムが2以上のプログラムとして実現されてもよい。
【0016】
また、以下の説明において、種々の対象の識別情報として、識別番号が使用されるが、識別番号以外の種類の識別情報(例えば、英字や符号を含んだ識別子)が採用されてもよい。
【0017】
また、以下の説明において、同種の要素を区別しないで説明する場合には、参照符号(又は、参照符号のうちの共通符号)を使用し、同種の要素を区別して説明する場合は、要素の識別番号(又は参照符号)を使用することがある。
【0018】
また、以下の説明において、制御線や情報線は、説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。全ての構成が相互に接続されていてもよい。
【0019】
<0 システムの概要>
本開示に係るシステムは、不動産管理システムから、督促情報を受け付ける。システムは、督促情報に基づいて、督促対象手続を特定する。システムは、督促対象者へ返答を促すオートコールを督促対象者の電話端末へ発信するように、オートコールシステムに指示する。システムは、オートコールシステムが督促対象者の電話端末から受け付けた返答を、オートコールシステムから受け付ける。システムは、返答を不動産管理システムへ送信する。
【0020】
本開示において、手続とは、マンション、戸建住宅等の不動産に関する所定の手続を示し、例えば、以下の種別の手続が含まれるが、これらに限られない。
・賃貸借契約の契約時・更新時・解約時における書類の提出および費用の支払い手続
・火災保険の契約時・更新時・解約時における書類の提出および費用の支払い手続
・家賃の支払い手続
・滞納した家賃の支払い手続
【0021】
本開示において、督促情報は、少なくとも、手続に係る予定日と、手続状況と、手続者の連絡先と、を含む情報である。督促情報は、手続に係る物件名、手続の種別、手続者名等、手続に関する種々の情報を含んでいてもよい。督促情報には、ユーザによる督促の対象となるべき手続の情報のみが含まれていてもよいし、ユーザによる督促の対象となるべき手続の情報と、督促の対象となるべきでない手続の情報とが含まれていてもよい。
【0022】
本開示において、手続者は、手続を行うべき本人のほか、本人に代わって手続を行う者、本人に代わってオートコールまたはユーザからの連絡等に応答した者、本人に代わってシステムのユーザまたは不動産システムのユーザ等に連絡を行った者等も含む。
【0023】
本開示において、手続状況は、手続の進捗状況を示す情報である。手続状況は、手続が完了しているか、未完了であるか、一部完了しているか、または、どの程度完了しているかを示す情報を含んでもよい。なお、「一部完了」の状態は、「未完了」の状態に含まれる場合がある。
【0024】
本開示において、督促対象手続とは、手続きに係る予定日が現在以降の日付ではなく、かつ、手続状況が未完了である手続を示す。
【0025】
本開示において、督促対象者とは、督促対象手続を行うべき手続者を示す。
【0026】
<一実施形態>
<1 システム全体の構成図>
図1は、本実施形態の督促システム1(以下、単にシステム1と称する)の全体の構成を示す図である。
図1に示すように、システム1は、複数の端末装置(
図1では、端末装置10a及び端末装置10bを示している。以下、総称して「端末装置10」ということもある)と、サーバ20とを含む。端末装置10とサーバ20とは、ネットワーク80を介して相互に通信可能に接続されている。ネットワーク80は、有線または無線ネットワークにより構成される。サーバ20はWebサーバ(クラウドサーバを含む)としての機能を有するサーバであり、端末装置10との間でWebページにより情報のやり取りを行う。また、端末装置10にはWebページを閲覧するためのWebページブラウザがインストールされているが、サーバ20のサービスを提供するための専用アプリケーションがインストールされ、専用アプリケーションにより閲覧可能に構成してもよい。
【0027】
端末装置10aのハードウェア構成と端末装置10bのハードウェア構成とは共通するので、端末装置10aのハードウェア構成について説明することで、端末装置10のハードウェア構成の説明を省略する。
【0028】
端末装置10は、本開示の督促システム1のオペレータであり、サーバ20に対して種々の操作を指示するユーザが操作する装置である。端末装置10は、据え置き型のPC(Personal Computer)、ラップトップPC等により実現される。この他、端末装置10は、例えば移動体通信システムに対応したタブレットや、スマートフォン等の携帯端末であるとしてもよい。
【0029】
端末装置10は、ネットワーク80を介してサーバ20と通信可能に接続される。端末装置10は、4G、5G、LTE(Long Term Evolution)等の通信規格に対応した無線基地局81、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.11等の無線LAN(Local Area Network)規格に対応した無線LANルータ82等の通信機器と通信することにより、ネットワーク80に接続される。
図1に示すように、端末装置10は、通信IF(Interface)12と、入力装置13と、出力装置14と、メモリ15と、記憶部16と、プロセッサ19とを備える。
【0030】
通信IF12は、端末装置10が外部の装置と通信するため、信号を入出力するためのインタフェースである。入力装置13は、ユーザからの入力操作を受け付けるための入力装置(例えば、キーボードや、タッチパネル、タッチパッド、マウス等のポインティングデバイス等)である。出力装置14は、ユーザに対し情報を提示するための出力装置(ディスプレイ、スピーカ等)である。メモリ15は、プログラム、及び、プログラム等で処理されるデータ等を一時的に記憶するためのものであり、例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性のメモリである。記憶部16は、データを保存するための記憶装置であり、例えばフラッシュメモリ、HDD(Hard Disc Drive)である。プロセッサ19は、プログラムに記述された命令セットを実行するためのハードウェアであり、演算装置、レジスタ、周辺回路等により構成される。
【0031】
サーバ20は、本実施形態のシステム1の管理者により管理され、端末装置10のユーザにより適宜格納内容が修正/追加/削除がされる。
【0032】
サーバ20は、ネットワーク80に接続されたコンピュータである。サーバ20は、通信IF22と、入出力IF23と、メモリ25と、ストレージ26と、プロセッサ29とを備える。
【0033】
通信IF22は、サーバ20が外部の装置と通信するため、信号を入出力するためのインタフェースである。入出力IF23は、ユーザからの入力操作を受け付けるための入力装置、及び、ユーザに対し情報を提示するための出力装置とのインタフェースとして機能する。メモリ25は、プログラム、及び、プログラム等で処理されるデータ等を一時的に記憶するためのものであり、例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性のメモリである。ストレージ26は、データを保存するための記憶装置であり、例えばフラッシュメモリ、HDD(Hard Disc Drive)である。プロセッサ29は、プログラムに記述された命令セットを実行するためのハードウェアであり、演算装置、レジスタ、周辺回路等により構成される。
【0034】
不動産管理システム2は、不動産の情報(空室状況、契約書類、入居状況、家賃の入金状況等)を管理するシステムである。不動産管理システム2は、図示しない複数の端末装置と、図示しないサーバとを含む。不動産管理システム2は、システム1およびオートコールシステム3とネットワーク80を介して相互に通信可能に接続されている。なお、不動産管理システム2は、例えばスプレッドシートのような、表計算ツールにより、不動産の情報を管理するものであってもよい。不動産管理システム2による不動産情報の管理は、サーバ等により自動的に不動産の情報を管理する処理が含まれてもよいし、管理者が手動で不動産の情報を管理する処理が含まれてもよい。
【0035】
オートコールシステム3は、所定の連絡先に係る電話端末へ自動で発信し、予め録音した音声を、当該電話端末を介して再生し、連絡先からの応答を記録するシステムである。オートコールシステム3は、図示しない複数の端末装置と、図示しないサーバとを含む。オートコールシステム3は、システム1および不動産管理システム2とネットワーク80を介して相互に通信可能に接続されている。
【0036】
本実施形態のシステム1は、不動産管理システム2およびオートコールシステム3を含まないが、システム1は、不動産管理システム2またはオートコールシステム3、あるいはその両方を含んでもよい。
【0037】
<1.1 端末装置10の機能的な構成>
図2は、
図1に示す端末装置10の機能的な構成の例を表すブロック図である。
図2に示す端末装置10は、例えば、PC、携帯端末、またはウェアラブル端末により実現される。
図2に示すように、端末装置10は、通信部120と、入力装置13と、出力装置14と、音声処理部17と、マイク171と、スピーカー172と、記憶部180と、制御部190とを備える。端末装置10に含まれる各ブロックは、例えば、バス等により電気的に接続される。
【0038】
通信部120は、端末装置10が他の装置と通信するための変復調処理等の処理を行う。通信部120は、制御部190で生成された信号に送信処理を施し、外部(例えば、サーバ20)へ送信する。通信部120は、外部から受信した信号に受信処理を施し、制御部190へ出力する。
【0039】
入力装置13は、端末装置10を操作するユーザが指示、または情報を入力するための装置である。入力装置13は、例えば、キーボード131、マウス132、リーダー等により実現されてもよい。端末装置10が携帯端末等である場合には、操作面へ触れることで指示が入力されるタッチ・センシティブ・デバイス等により実現される。入力装置13は、ユーザから入力される指示を電気信号へ変換し、電気信号を制御部190へ出力する。なお、入力装置13には、例えば、外部の入力機器から入力される電気信号を受け付ける受信ポートが含まれてもよい。
【0040】
出力装置14は、端末装置10を操作するユーザへ情報を提示するための装置である。出力装置14は、例えば、ディスプレイ141等により実現される。ディスプレイ141は、制御部190の制御に応じたデータを表示する。ディスプレイ141は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)、または有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等によって実現される。
【0041】
音声処理部17は、例えば、音声信号のデジタル-アナログ変換処理を行う。音声処理部17は、マイク171から与えられる信号をデジタル信号に変換して、変換後の信号を制御部190へ与える。また、音声処理部17は、音声信号をスピーカー172へ与える。音声処理部17は、例えば音声処理用のプロセッサによって実現される。マイク171は、音声入力を受け付けて、当該音声入力に対応する音声信号を音声処理部17へ与える。スピーカー172は、音声処理部17から与えられる音声信号を音声に変換して当該音声を端末装置10の外部へ出力する。
【0042】
記憶部180は、例えば、メモリ15、および記憶部16等により実現され、端末装置10が使用するデータ、およびプログラムを記憶する。
【0043】
制御部190は、プロセッサ19が記憶部180に記憶されるアプリケーションプログラム181を読み込み、アプリケーションプログラム181に含まれる命令を実行することにより実現される。制御部190は、端末装置10の動作を制御する。制御部190は、記憶部180に格納されたアプリケーションプログラム181に従って動作することにより、操作受付部191と、送受信部192と、データ処理部193と、提示制御部194としての機能を発揮する。
【0044】
操作受付部191は、入力装置13から入力される指示、または情報を受け付けるための処理を行う。具体的には、例えば、操作受付部191は、キーボード、マウス等から入力される指示に基づく情報を受け付ける。
【0045】
また、操作受付部191は、マイク171から入力される音声指示を受け付ける。具体的には、例えば、操作受付部191は、マイク171から入力され、音声処理部17でデジタル信号に変換された音声信号を受信する。操作受付部191は、例えば、受信した音声信号を分析して所定の名詞を抽出することで、ユーザからの指示を取得する。
【0046】
送受信部192は、端末装置10が、サーバ20等の外部の装置と、通信プロトコルに従ってデータを送受信するための処理を行う。具体的には、例えば、送受信部192は、ユーザから入力された業務内容をサーバ20へ送信する。また、送受信部192は、ユーザに関する情報を、サーバ20から受信する。
【0047】
データ処理部193は、端末装置10が入力を受け付けたデータに対し、アプリケーションプログラム181に従って演算を行い、演算結果をメモリ15等に出力する処理を行う。
【0048】
提示制御部194は、サーバ20から提供された情報をユーザに対して提示するため、出力装置14を制御する。具体的には、例えば、提示制御部194は、サーバ20から送信される情報をディスプレイ141に表示させる。また、提示制御部194は、サーバ20から送信される情報をスピーカー172から出力させる。
【0049】
<1.2 サーバ20の機能的な構成>
図3は、サーバ20の機能的な構成の例を示す図である。
図3に示すように、サーバ20は、通信部201と、記憶部202と、制御部203としての機能を発揮する。
【0050】
通信部201は、サーバ20が外部の装置と通信するための処理を行う。
【0051】
記憶部202は、例えば、アプリケーションプログラム2021と、督促情報テーブル2022等とを有する。
【0052】
督促情報テーブル2022は、督促情報を管理するためのテーブルである。督促情報テーブル2022により管理される督促情報は、不動産管理システム2から取得してもよい。また、ユーザが端末装置10の入力装置13を操作することにより端末装置10から送信された督促情報を、督促情報テーブル2022により管理してもよい。詳細は後述する。
【0053】
制御部203は、サーバ20のプロセッサがアプリケーションプログラム2021に従って処理を行うことにより、各種モジュールとして示す機能を発揮する。制御部203は、受信制御モジュール2031、送信制御モジュール2032、督促情報取得モジュール2033、督促対象特定モジュール2034、発信指示モジュール2035、結果取得モジュール2036、更新情報取得モジュール2037、督促情報更新モジュール2038、としての機能を発揮する。
【0054】
受信制御モジュール2031は、サーバ20が外部の装置から通信プロトコルに従って信号を受信する処理を制御する。
具体的には、受信制御モジュール2031は、端末装置10から送信される、端末装置10のユーザが入力装置13等を用いて入力した情報を受け付ける。
例えば、受信制御モジュール2031は、ユーザが端末装置10の入力装置13を操作し作成した督促情報を、端末装置10から受け付けてもよい。受信制御モジュール2031は、後述する督促情報更新モジュール2038が、後述する督促情報取得モジュール2033が取得した督促情報を更新するための種々の更新情報を、端末装置10から受け付けてもよい。更新情報とは、例えば、所定の手続に係る、手続者の新しい連絡先、手続の新たな予定日、手続が完了した旨を示す情報、手続状況を示す情報、または手続に対する督促を停止する旨を示す情報等を含んでもよい。
【0055】
送信制御モジュール2032は、サーバ20が外部の装置に対し通信プロトコルに従って信号を送信する処理を制御する。
具体的には、送信制御モジュール2032は、手続に関する情報を不動産管理システム2または端末装置10へ送信する処理を制御する。
例えば、送信制御モジュール2032は、後述する受信制御モジュール2031が端末装置10から受け付けた情報、または、後述する結果取得モジュール2036がオートコールシステム3から受け付けた情報を、不動産管理システム2へ送信する。
例えば、送信制御モジュール2032は、後述する督促情報取得モジュール2033または督促情報更新モジュール2038が不動産管理システム2から受け付けた情報を、端末装置10へ送信する。
【0056】
督促情報取得モジュール2033は、不動産管理システム2から、不動産に関する所定の手続を手続者が行うことが予定されている予定日と、手続の手続状況と、手続者の連絡先と、を含む督促情報を取得する処理を制御する。督促情報取得モジュール2033は、取得した督促情報を記憶部202の督促情報テーブル2022に格納し、あるいは、取得した督促情報により督促情報テーブル2022を更新する。
具体的には、督促情報取得モジュール2033は、不動産に関する所定の手続を手続者が行うことが予定されている予定日の日付と、当該手続が完了しているか否かを示す情報と、手続者の連絡先とを含む督促情報を取得する。
例えば、督促情報取得モジュール2033は、不動産管理システム2から、手続ID、物件名、手続者名、手続種別、連絡先、当初予定日、新たな予定日、手続日、手続状況、停止理由を含む督促情報を取得する。
【0057】
督促情報取得モジュール2033は、サーバ20が端末装置10のユーザから督促情報を取得する旨の指示を受信したことを契機として、不動産管理システム2のサーバまたは端末装置から督促情報を取得してもよい。督促情報取得モジュール2033は、端末装置10のユーザからの指示の受信を契機とすることなく、任意のタイミングで督促情報を取得してもよい。例えば、督促情報取得モジュール2033は、所定の時間間隔で督促情報を取得してもよい。
督促情報取得モジュール2033は、不動産管理システム2のサーバ以外から、督促情報を取得してもよい。例えば、ユーザが端末装置10の入力装置13を操作して作成し、受信制御モジュール2031が受け付けた督促情報を取得してもよい。
【0058】
督促対象特定モジュール2034は、督促情報に含まれる予定日と手続状況とに基づいて、督促対象手続を特定する処理を制御する。
具体的には、督促対象特定モジュール2034は、督促情報取得モジュール2033が取得した督促情報、あるいは/また、記憶部202に格納されている督促情報テーブル2022を参照し、予定日が現在以降の日付ではなく、かつ、手続状況において、手続状況が未完了である手続を、督促対象手続として特定する。
例えば、督促対象特定モジュール2034は、督促情報取得モジュール2033が取得した督促情報に含まれる所定の手続に係る予定日を示す情報および手続状況を示す情報を参照する。督促対象特定モジュール2034は、当該予定日が現在以降の日付か否かを判定する。さらに、督促対象特定モジュール2034は、当該手続が未完了であるか否かを判定する。当該予定日が現在以降の日付を示さず、かつ、当該手続が未完了である場合に、督促対象特定モジュール2034は、当該手続が督促対象手続であると判定する。これにより、督促対象特定モジュール2034は、督促対象手続を特定する。
督促対象特定モジュール2034は、督促対象手続を特定する際に、当該督促対象手続の手続状況を示す情報を、督促情報から取得してもよい。
【0059】
発信指示モジュール2035は、督促情報に含まれる連絡先に基づいて、督促対象者へ返答を促すオートコールを督促対象者の電話端末へ発信するように、オートコールシステム3へ指示する処理を制御する。
具体的には、発信指示モジュール2035は、督促情報取得モジュール2033が取得した督促情報を参照し、督促対象特定モジュール2034が特定した督促対象手続に係る督促対象者の連絡先をオートコールシステム3へ送信する。
発信指示モジュール2035は、オートコールを発信するタイミングの指示をオートコールシステム3に送信してもよい。例えば、発信指示モジュール2035は、オートコールシステム3が発信指示を受け付けてから1分以内にオートコールを督促対象者の電話端末へ発信する旨の指示を、オートコールシステム3へ送信してもよい。
【0060】
オートコールの際に督促対象者の電話端末を介して再生される音声メッセージは、予めオートコールシステム3のサーバ等に記憶されていてもよいし、サーバ20の記憶部202に記憶された所定の音声メッセージを、発信指示モジュール2035がオートコールシステム3へ送信してもよい。当該音声メッセージは、督促対象者に対して、電話端末を操作して選択肢ごとに割り当てられた番号を入力することで、予め用意された複数の選択肢から返答を選択することを求める旨の指示を含んでもよい。当該音声メッセージは、督促対象者に対して、電話端末を介して音声の入力を求める旨の指示を含んでもよい。
【0061】
発信指示モジュール2035は、督促情報に含まれる督促対象手続の種別をオートコールシステム3へ送信してもよい。例えば、発信指示モジュール2035は、当該督促対象手続が賃貸契約の更新手続であることを示す情報を、オートコールシステム3へ送信してもよい。そして、発信指示モジュール2035は、オートコールにおいて督促対象手続の種別によりそれぞれ異なる音声メッセージを督促対象者の電話端末を介して再生させるように、オートコールシステム3へ指示してもよい。例えば、発信指示モジュール2035は、賃貸契約の更新料の支払い手続に関するオートコールと火災保険の契約書の提出手続に関するオートコールとでそれぞれ異なる内容の音声メッセージを再生させるように、オートコールシステム3へ指示してもよい。
【0062】
発信指示モジュール2035は、督促情報に含まれる種々の情報(例えば、督促対象手続の物件名、手続者名、予定日等)をオートコールシステム3へ送信してもよい。そして、発信指示モジュール2035は、これらの情報を音声データに変換して、オートコールの音声メッセージ中の所定の位置に挿入するように、オートコールシステム3へ指示してもよい。
【0063】
結果取得モジュール2036は、オートコールシステム3が督促対象者の電話端末に対して発信したオートコールの結果を取得する処理を制御する。
具体的には、結果取得モジュール2036は、発信指示モジュール2035が送信した指示に基づいてオートコールシステム3が督促対象者の電話端末に対して発信したオートコールの結果を示す情報を、オートコールシステム3から取得する。
オートコールの結果を示す情報は、テキストデータを含んでもよいし、音声データを含んでもよい。オートコールの結果を示す情報は、例えば、督促対象者がオートコールに応答しなかった旨の情報、または、督促対象者が所定の返答の選択肢を示す番号を選択した旨を示す情報を含んでもよい。所定の返答は、例えば、所定の時間まで(例えば、本日中、1週間以内等)に手続を完了させる旨の情報、または、ユーザから督促対象者への直接の連絡を所望する旨の情報を含んでもよい。
【0064】
更新情報取得モジュール2037は、不動産管理システム2から、督促情報を更新するための情報を受け付ける処理を制御する。
具体的には、更新情報取得モジュール2037は、督促情報取得モジュール2033が取得し、記憶部202の督促情報テーブル2022に格納した督促情報を更新するための種々の更新情報を、不動産管理システム2から取得する。更新情報は、既に説明した通り、所定の手続に係る、手続者の新しい連絡先、手続の新たな予定日、手続が完了した旨を示す情報、手続状況を示す情報、または手続に対する督促を停止する旨を示す情報等を含んでもよい。
更新情報取得モジュール2037は、不動産管理システム2が記憶する督促情報のうち、前回に督促情報取得モジュール2033が不動産管理システム2から督促情報を取得した日時から現在の日時までに更新された情報を、更新情報として不動産管理システム2から取得してもよい。
更新情報取得モジュール2037は、サーバ20が端末装置10のユーザから督促情報を更新する旨の指示を受信したことを契機として、不動産管理システム2のサーバまたは端末装置から更新情報を取得してもよい。
更新情報取得モジュール2037は、端末装置10のユーザからの指示の受信を契機とすることなく、任意のタイミングで更新情報を取得してもよい。更新情報取得モジュール2037は、所定の時間間隔で更新情報を取得してもよい。
【0065】
督促情報更新モジュール2038は、督促情報を更新する処理を制御する。
具体的には、督促情報更新モジュール2038は、受信制御モジュール2031または更新情報取得モジュール2037が受け付けた更新情報を督促情報テーブル2022に記憶させることにより、督促情報取得モジュール2033が取得した督促情報を更新する。
督促情報更新モジュール2038は、受信制御モジュール2031が更新情報を受け付けたことに応答して、督促情報を更新してもよい。督促情報更新モジュール2038は、更新情報取得モジュール2037が更新情報を受け付けたことに応答して、督促情報を更新してもよい。督促情報更新モジュール2038は、任意のタイミングで督促情報を更新してもよい。例えば、督促情報更新モジュール2038は、所定の時間間隔で督促情報を更新してもよい。
【0066】
<2 データ構造>
図4は、サーバ20が記憶するデータベースのデータ構造を示す図である。なお、
図4は一例であり、記載されていないデータを除外するものではない。
【0067】
図4に示すデータベースは、リレーショナルデータベースを指し、行と列によって構造的に規定された表形式のテーブルと呼ばれるデータ集合を、互いに関連づけて管理するためのものである。データベースでは、表をテーブル、表の列をカラム、表の行をレコードと呼ぶ。リレーショナルデータベースでは、テーブル同士の関係を設定し、関連づけることができる。
【0068】
通常、各テーブルにはレコードを一意に特定するための主キーとなるカラムが設定されるが、カラムへの主キーの設定は必須ではない。サーバ20の制御部203は、各種プログラムに従ってプロセッサ29に、記憶部202に記憶された特定のテーブルにレコードを追加、削除、更新を実行させることができる。
【0069】
図4は、督促情報テーブル2022のデータ構造を示す図である。
図4に示すように、督促情報テーブル2022のレコードの各々は、項目「手続ID」と、項目「物件名」と、項目「手続者名」と、項目「手続種別」と、項目「連絡先」と、項目「当初予定日」と、項目「新たな予定日」と、項目「手続日」と、項目「手続状況」と、項目「コール状況」と、項目「コール日時」と、項目「停止理由」とを含む。
督促情報テーブル2022の各項目は、督促情報取得モジュール2033が督促情報を取得した際に、督促情報取得モジュール2033により入力される。または、督促情報テーブル2022の各項目は、督促情報更新モジュール2038が督促情報を更新する際に、督促情報更新モジュール2038により入力される。督促情報テーブル2022が記憶する情報は、適宜変更・更新することが可能である。
【0070】
項目「手続ID」は、本実施形態のシステム1(特にサーバ20)により管理される各手続を特定するためのIDを示す。
【0071】
項目「物件名」は、項目「手続ID」により特定される手続に係る物件の名称を示す。
【0072】
項目「手続者名」は、項目「手続ID」により特定される手続に係る手続者の名称を示す。
【0073】
項目「手続種別」は、項目「手続ID」により特定される手続の種別を示す。
【0074】
項目「連絡先」は、項目「手続者名」により特定される手続者の連絡先を示す。
【0075】
項目「当初予定日」は、項目「手続ID」により特定される手続が完了することが予定されている予定日のうち、手続が発生した当初に定められた予定日を示す。
【0076】
項目「新たな予定日」は、項目「手続ID」により特定される手続の予定日のうち、項目「当初予定日」に記憶される予定日を定めた後に定められた予定日を示す。
【0077】
項目「手続日」は、項目「手続ID」により特定される手続が完了した日付を示す。
【0078】
項目「手続状況」は、項目「手続ID」により特定される手続の手続状況に関する情報を示す。
例えば、項目「手続状況」は、項目「手続ID」により特定される手続が完了している場合、「完了」等の当該手続が完了している旨を示す情報を、当該手続が未完了である場合、「未完了」等の当該手続が未完了である旨を示す情報を示す。また、項目「手続状況」は、当該手続が未完了である場合、詳細な手続状況を示す情報を示してもよい。例えば、当該手続が一部完了している場合、「一部完了」、「〇〇円入金完了」、「書類Aを提出完了」等の情報を示してもよい。
【0079】
項目「コール状況」は、項目「手続ID」により特定される手続を督促するためのオートコールに関する状況を示す。
具体的には、例えば、項目「コール状況」は、項目「手続ID」により特定される手続に関する以下の情報を示してもよい。
・オートコールの対象であるか
・オートコールが発信済であるか
・オートコールに対する手続者の返答の内容
より具体的には、例えば、項目「コール状況」は、項目「手続ID」により特定される手続に関する以下の情報を示してもよい。
・未発信:オートコールが未発信である
・発信済:オートコールが発信済である
・本日中:手続者が、オートコールに対して、オートコールを行った日に手続を完了させる旨の返答を行った
・1週間以内:手続者が、オートコールに対して、オートコールを行った日から1週間以内に手続を完了させる旨の返答を行った
・要連絡:手続者が、オートコールに対して、ユーザからの直接の連絡を所望する旨の返答を行った
・対象外:オートコールの対象外である
【0080】
項目「コール日時」は、項目「手続ID」により特定される手続を督促するためのオートコールが実行された日時を示す。
例えば、項目「コール日時」は、オートコールシステム3が、項目「手続ID」により特定される手続の督促対象者の電話端末に対しオートコールを実行した際の、発信日時、通話開始日時、または通話終了日時を示してもよい。
【0081】
項目「停止理由」は、項目「手続ID」により特定される手続が、オートコールによる督促の対象外である旨の情報を示す。
例えば、項目「手続ID」により特定される手続がオートコールによる督促の対象外である場合、項目「停止理由」は、TRUE等当該手続がオートコールによる督促の対象外である旨の情報を示す。なお、項目「手続ID」により特定される手続がオートコールによる督促の対象外である場合、項目「停止理由」は、当該手続がオートコールによる督促の対象外である理由を示してもよい。
例えば、項目「手続ID」により特定される手続がオートコールによる督促対象である場合、項目「停止理由」は、FALSE、ブランク、ヌル値等当該手続がオートコールによる督促の対象外でない旨を示してもよい。
【0082】
<3 動作例>
以下、サーバ20の動作の一例について説明する。
【0083】
図5は、サーバ20の動作の一例を表すフローチャートである。
【0084】
ステップS101において、制御部203は、不動産管理システム2から、不動産に関する所定の手続を手続者が行うことが予定されている予定日と、手続の手続状況と、手続者の連絡先と、を含む督促情報を受け付ける。具体的には、例えば、制御部203は、督促情報取得モジュール2033により、不動産管理システム2から、手続ID、物件名、手続者名、手続種別、連絡先、当初予定日、新たな予定日、手続日、手続状況、停止理由を含む督促情報を取得し、取得した督促情報を督促情報テーブル2022に記憶させる。
【0085】
ステップS102において、制御部203は、ステップS101で受け付けた督促情報に基づいて、予定日が現在以降の日付ではなく、かつ、手続状況において、手続状況が未完了の督促対象手続を特定する。
具体的には、例えば、制御部203は、督促対象特定モジュール2034により、督促情報テーブル2022において以下の条件を満たすレコードの項目「手続ID」の値を取得する。
・項目「当初予定日」の値が過去の日付である
・項目「新たな予定日」の値が過去の日付であるか、空白である
・項目「手続状況」の値が「完了」でない
・項目「停止理由」の値が空白である
【0086】
ステップS103において、制御部203は、ステップS102において特定した督促対象手続が存在するか否かを判定する。具体的には、例えば、制御部203は、督促対象特定モジュール2034により、督促情報テーブル2022から1つ以上の督促対象手続が特定できたか否かを判定する。
そして、督促対象手続が存在すると判定したら(ステップS103においてYES)、プログラムは
図6に進み、督促対象手続が存在しないと判定したら(ステップS103においてNO)、プログラムは終了する。
【0087】
図6は、サーバ20の動作の一例を示すフローチャートであり、
図5のステップS103の分岐先に相当するフローチャートである。
【0088】
ステップS201において、制御部203は、督促情報に含まれる連絡先に基づいて、督促対象手続を行うべき督促対象者へ返答を促すオートコールを督促対象者の電話端末へ発信するようにオートコールシステム3へ指示する。具体的には、例えば、制御部203は、発信指示モジュール2035により、督促情報テーブル2022において
図5のステップS102で取得した項目「手続ID」の値が記憶されているレコードから、手続IDおよび連絡先を取得する。制御部203は、発信指示モジュール2035により、当該手続IDと当該連絡先とをオートコールシステム3へ送信する。
【0089】
オートコールシステム3は、制御部203から送信された手続IDおよび連絡先を受け付ける。オートコールシステム3は、当該連絡先にオートコールを発信し、督促対象者の電話端末から送信された返答を受け付ける。オートコールシステム3は、当該返答を示す情報およびコール日時を手続IDと紐づけてサーバ20へ送信する。
【0090】
ステップS202において、制御部203は、オートコールシステム3が督促対象者の電話端末から受け付けた返答をオートコールシステム3から受け付ける。具体的には、例えば、制御部203は、結果取得モジュール2036により、オートコールシステム3がサーバ20へ送信した手続ID、返答を示す情報、およびコール日時を受け付ける。制御部203は、結果取得モジュール2036により、オートコールシステム3から受け付けた手続IDを検索キーとして督促情報テーブル2022を検索し、当該手続IDのレコードの項目「コール状況」にオートコールシステム3から受け付けた返答を示す情報を、項目「コール日時」にオートコールシステム3から受け付けたコール日時を記憶させる。
【0091】
ステップS202において制御部203がオートコールシステム3から受け付ける返答は、督促対象手続の新たな予定日を示す情報を含みうる。これにより、督促対象手続に係る最新の予定日を、不動産管理システム2に迅速に共有することができる。また、ステップS202において制御部203がオートコールシステム3から受け付ける返答は、ユーザから督促対象者への直接の連絡を所望する旨を示す情報を含みうる。
【0092】
ステップS203において、制御部203は、返答を不動産管理システム2へ送信する。具体的には、例えば、制御部203は、送信制御モジュール2032により、結果取得モジュール2036が受け付けた返答を示す情報を、手続IDと紐づけて、不動産管理システム2へ送信する。これにより、ユーザは、オートコールに対する督促対象者の返答を不動産管理システム2へ手動で共有する必要がなくなるため、不動産に関する手続のオートコールを用いた督促業務において、ユーザの手間を削減することができる。
【0093】
また、これにより、不動産管理システム2のオペレータは、督促対象手続に対するオートコールの結果を確認することができる。したがって、当該返答を示す情報に、不動産管理システム2のオペレータから督促対象者への直接の連絡を所望する旨を示す情報を含む返答が含まれる場合、不動産管理システム2のオペレータは、当該督促対象者に対して直接の連絡を行うことができる。
【0094】
また、ステップS203において、制御部203は、督促情報を端末装置10へ送信する。具体的には、例えば、ユーザは、端末装置10の入力装置13等を操作し、サーバ20に督促情報を照会するリクエストを送信する。制御部203は、受信制御モジュール2031によりリクエストを受け付けると、送信制御モジュール2032により、督促情報テーブル2022に記憶されている督促情報を、手続IDごとに識別可能な態様で端末装置10へ送信する。
【0095】
この際、制御部203は、督促情報テーブル2022に記憶された全ての情報を端末装置10へ送信してもよいし、督促情報テーブル2022の所定のカラムおよび所定のレコードの情報を、端末装置10へ送信してもよい。ただし、端末装置10へ送信される情報は、督促情報テーブル2022の項目「連絡先」および項目「コール状況」の情報を含む必要がある。端末装置10は、制御部203から送信された情報を受け付けると、出力装置14を介してユーザに当該情報を表示する。これにより、ユーザは、督促対象手続に対するオートコールの結果を確認することができる。
【0096】
ユーザに表示される督促情報に、ユーザから督促対象者への直接の連絡を所望する旨を示す情報を含む返答が含まれる場合、ユーザは、当該督促対象者に対して直接の連絡を行う。ユーザは、端末装置10の入力装置13等を操作し、サーバ20へ、直接の連絡の結果を手続IDと紐づけて送信する。直接の連絡の結果は、督促情報を更新するための種々の更新情報を含んでいてもよい。
【0097】
ステップS204において、制御部203は、ユーザから督促対象者への直接の連絡の結果を受け付ける。具体的には、例えば、制御部203は、受信制御モジュール2031により、ステップS203において端末装置10から送信された手続IDおよび直接の連絡の結果を受け付ける。制御部203は、督促情報更新モジュール2038により、端末装置10から受け付けた手続IDを督促情報テーブル2022から検索し、直接の連絡の結果に含まれる種々の更新情報(例えば、新たな予定日、手続日、手続状況、停止理由等)を、当該手続IDのレコードの対応するカラムに記憶させる。
【0098】
特に、直接の連絡の結果が、督促対象手続の新たな予定日を示す情報を含む場合、制御部203は、直接の連絡の結果に含まれる新たな予定日を示す情報を督促情報に登録する。具体的には、例えば、制御部203は、督促情報更新モジュール2038により、端末装置10から受け付けた手続IDを督促情報テーブル2022から検索し、直接の連絡の結果に含まれる新たな予定日を示す情報を、当該手続IDのレコードの項目「新たな予定日」のカラムに記憶させる。
【0099】
なお、ステップS203において不動産管理システム2のオペレータが督促対象者に対して直接の連絡を行った場合、ステップS204において、制御部203は、不動産管理システム2のオペレータが督促対象者に対して行った直接の連絡の結果を、不動産管理システム2から取得してもよい。そして、当該直接の連絡の結果に含まれる種々の更新情報を、督促情報テーブル2022に記憶してもよい。
【0100】
ステップS205において、制御部203は、直接の連絡結果を不動産管理システム2へ送信する。具体的には、例えば、制御部203は、送信制御モジュール2032により、ステップS204において端末装置10から受け付けた直接の手続IDおよび直接の連絡の結果に含まれる種々の更新情報(例えば、新たな予定日、手続日、手続状況、停止理由等)を不動産管理システム2へ送信する。
【0101】
ここで、ステップS202またはステップS204で制御部203が新たな予定日を受け付けた場合、督促対象者は、当該新たな予定日を徒過する前に督促対象手続を完了させることとなっている。また、督促対象者は、オートコールに応答することなく、または、直接の連絡に応答することなく、自発的にユーザに連絡を行い、新たな予定日をユーザに伝えることがある。また、督促対象者は、オートコールに応答することなく、または、直接の連絡に応答することなく、督促対象手続を完了させることがある。したがって、督促対象手続の新たな予定日、手続状況等は、督促対象者の行動により随時更新されうる。
【0102】
そこで、ステップS206において、制御部203は、督促対象手続に係る手続の更新情報を受け付ける。具体的には、例えば、ユーザは、督促対象者等から伝えられた事項に更新情報にあたる情報が含まれていた場合に、端末装置10の入力装置13等を操作し、サーバ20へ当該更新情報を手続IDと紐づけて送信する。制御部203は、受信制御モジュール2031により、端末装置10から送信された手続IDおよび当該更新情報を受け付ける。例えば、制御部203は、督促対象手続に係る手続の手続状況を示す情報を受け付けてもよい。または、制御部203は、督促対象者がユーザへ連絡した新たな予定日を示す情報を受け付けてもよい。
【0103】
そして、ステップS206において、制御部203は、当該更新情報を督促情報に登録する。特に、端末装置10から送信された、督促対象手続に係る手続の手続状況を示す情報に、督促対象手続が完了した旨を示す情報が含まれる場合、制御部203は、当該督促対象手続が完了した旨を示す情報を督促情報に登録する。また、督促対象手続に係る手続の手続状況を示す情報に、督促対象手続の一部が完了した旨を示す情報が含まれる場合、制御部203は、当該督促対象手続の一部が完了した旨を示す情報を督促情報に登録する。また、更新情報に新たな予定日を示す情報が含まれていた場合、制御部203は、当該新たな予定日を示す情報を督促情報に登録する。
【0104】
具体的には、例えば、制御部203は、督促情報更新モジュール2038により、端末装置10から受け付けた手続IDを督促情報テーブル2022から検索し、更新情報に含まれる各情報を、当該手続IDのレコードの、当該更新情報の内容に対応するカラムに記憶させる。例えば、更新情報に手続状況を示す情報が含まれていた場合、制御部203は、当該手続状況を示す情報を、当該手続IDのレコードの項目「手続状況」のカラムに記憶させる。また、更新情報に新たな予定日を示す情報が含まれていた場合、制御部203は、当該新たな予定日を示す情報を、当該手続IDのレコードの項目「新たな予定日」のカラムに記憶させる。
【0105】
なお、ステップS206において、制御部203は、督促対象手続に係る手続の更新情報を、不動産管理システム2から受け付けてもよい。具体的には、制御部203は、更新情報取得モジュール2037により、更新情報を不動産管理システム2から受け付け、督促情報更新モジュール2038により、当該更新情報を督促情報テーブル2022に記憶させる。その後、制御部203は、更新された督促情報を端末装置10へ送信してもよい。そして、端末装置10は、ステップS203と同様に、出力装置14を介してユーザに督促情報を表示してもよい。これにより、ステップS101より後に不動産管理システム2に登録された更新情報を、督促情報テーブル2022に反映させることができるとともに、ユーザに対して当該更新情報を表示することができる。例えば、ステップS101より後に不動産管理システム2において更新された、督促対象手続の一部が完了した旨を示す情報を、ユーザに対して表示することができる。これにより、ユーザは、督促対象手続の進捗を容易に確認することができる。
【0106】
図5および
図6に示すように、ステップS206の後、プログラムは終了する。
【0107】
制御部203は、
図5および
図6に示す処理を、所定のタイミングで繰り返してもよい。したがって、制御部203は、再度、督促対象手続の特定(ステップS102)、オートコールシステム3への指示(ステップS201)、返答の受け付け(ステップS202)、返答の送信(ステップS203)を含む処理を実行する。これにより、督促対象手続に係る督促業務を、ユーザの負担を軽減しつつ、継続的に行うことができる。
【0108】
また、この際、先に実行されたステップS202、ステップS204、ステップS206において督促情報が更新されているため、ステップS102において特定される督促対象手続は、前回のステップS102において特定された督促対象手続とは異なることとなる。そのため、制御部203が再度当該処理を実行する際、ステップS101の実行は必須ではない。つまり、制御部203が再度当該処理を実行する際、不動産管理システム2から、督促情報を受け付けてもよいし、受け付けなくてもよい。
【0109】
つまり、制御部203が当該処理を再度実行する場合、ステップS101を実行しなくとも、制御部203が前回のステップS102を実行した際に特定した督促対象手続のうち、ステップS102の後に新たな予定日が定まったり、手続が完了したりした手続は、オートコールによる督促の対象外になる。
【0110】
なお、制御部203は、当該処理を実行してから所定時間経過後に当該処理を再度実行してもよい。例えば、制御部203は、前回の当該処理が開始(または終了)してから24時間後に、当該処理を再度実行してもよい。
【0111】
<4 画面例>
図7は、
図5および
図6のフローチャートにより示される制御部203の処理において、端末装置10の出力装置14の一例であるディスプレイ141に表示される画面の一例を示す図である。
【0112】
ディスプレイ141の画面700には、督促情報の一覧を示すシート701が表示される。
図7の例では、シート701は家賃の更新料の支払い手続に係る契約者名、物件名、連絡先、入金予定日、コール状況、督促停止理由を契約者ごとに表示している。端末装置10のユーザは、画面700をスクロールしたり、シート701のタブを切り替えたりすることによって、他の種別の手続に関する督促情報を確認することができる。
【0113】
シート701は、例えば、表示フィールド702、703、704、705、706、707、708を含む。表示フィールド702は、各手続の契約者名を表示する。表示フィールド703は、各手続の物件名を表示する。表示フィールド704は、各手続の手続者の連絡先を表示する。表示フィールド705は、各手続の当初予定日を表示する。表示フィールド706は、各手続の新たな予定日を表示する。表示フィールド707は、各手続のコール状況を表示する。表示フィールド708は、各手続の停止理由を表示する。
図7の例では、端末装置10のユーザは、入力装置13を操作して、表示フィールド706の空白セルに、督促情報テーブル2022の項目「新たな予定日」に記憶させる情報を入力することができる。また、端末装置10のユーザは、入力装置13を操作して、表示フィールド708の空白セルに、督促情報テーブル2022の項目「停止理由」に記憶させる情報を入力することができる。ユーザが表示フィールド708の空白セルに何らかの情報を入力した場合、入力したセルと同じレコードの表示フィールド707の表示が「対象外」に更新される。なお、表示フィールド702~708の空白でないセルに表示される情報も、ユーザが入力装置13を操作することにより更新することができてもよい。
【0114】
<5 一実施形態の効果>
以上詳細に説明したように、本実施形態のシステム1によれば、不動産に関する手続のオートコールを用いた督促業務において、ユーザの手間を削減する技術を提供することができる。
【0115】
<6 付記>
なお、上記した実施形態は本開示を分かりやすく説明するために構成を詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、各実施形態の構成の一部について、他の構成に追加、削除、置換することが可能である。
【0116】
また、上記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、本発明は、実施例の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードによっても実現できる。この場合、プログラムコードを記録した記憶媒体をコンピュータに提供し、そのコンピュータが備えるプロセッサが記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出す。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施例の機能を実現することになり、そのプログラムコード自体、及びそれを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。このようなプログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、CD-ROM、DVD-ROM、ハードディスク、SSD、光ディスク、光磁気ディスク、CD-R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM等が用いられる。
【0117】
また、本実施例に記載の機能を実現するプログラムコードは、例えば、アセンブラ、C/C++、perl、Shell、PHP、Java(登録商標)等の広範囲のプログラム又はスクリプト言語で実装できる。
【0118】
さらに、実施例の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを、ネットワークを介して配信することによって、それをコンピュータのハードディスクやメモリ等の記憶手段又はCD-RW、CD-R等の記憶媒体に格納し、コンピュータが備えるプロセッサが当該記憶手段や当該記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出して実行するようにしてもよい。
【0119】
以上の各実施形態で説明した事項を以下に付記する。
【0120】
(付記1)
プロセッサ(29)を備えるコンピュータ(20)を動作させるためのプログラム(2021)であって、プログラム(2021)は、プロセッサ(29)に、不動産管理システム(2)から、不動産に関する所定の手続を手続者が行うことが予定されている予定日と、手続の手続状況と、手続者の連絡先と、を含む督促情報を受け付けるステップ(ステップS101)と、督促情報に基づいて、予定日が現在以降の日付ではなく、かつ、手続状況において、手続状況が未完了の督促対象手続を特定するステップ(ステップS102)と、督促情報に含まれる連絡先に基づいて、督促対象手続を行うべき督促対象者へ返答を促すオートコールを督促対象者の電話端末へ発信するようにオートコールシステム(3)へ指示するステップ(ステップS201)と、オートコールシステム(3)が督促対象者の電話端末から受け付けた返答をオートコールシステム(3)から受け付けるステップ(ステップS202)と、返答を不動産管理システム(2)へ送信するステップ(ステップS203)と、を実行させる、プログラム(2021)。
【0121】
(付記2)
返答は、督促対象手続の新たな予定日を示す情報を含む、付記1に記載のプログラム(2021)。
【0122】
(付記3)
返答を受け付けるステップ(ステップS202)を実行した後、特定するステップ(ステップS102)と、指示するステップ(ステップS201)と、返答を受け付けるステップ(ステップS202)と、送信するステップ(ステップS203)とを再度実行させる、付記1または2に記載のプログラム(2021)。
【0123】
(付記4)
返答は、ユーザから督促対象者への直接の連絡を所望する旨を示す情報を含み、プログラム(2021)は、プロセッサ(29)に、さらに、直接の連絡の結果を受け付けるステップ(ステップS204)と、直接の連絡の結果が、督促対象手続の新たな予定日を示す情報を含む場合、直接の連絡の結果に含まれる新たな予定日を示す情報を督促情報に登録するステップ(ステップS204)と、を実行させ、特定するステップ(ステップS102)と、指示するステップ(ステップS201)と、返答を受け付けるステップ(ステップS202)と、送信するステップ(ステップS203)とを再度実行させる、付記1から3のいずれかに記載のプログラム(2021)。
【0124】
(付記5)
プログラム(2021)は、プロセッサ(29)に、さらに、返答を受け付けるステップ(ステップS202)を実行した後に、督促対象手続に係る手続の手続状況を示す情報を受け付けるステップ(ステップS206)と、督促対象手続に係る手続の手続状況を示す情報に、督促対象手続が完了した旨を示す情報が含まれる場合、督促対象手続が完了した旨を示す情報を督促情報に登録するステップ(ステップS206)と、を実行させ、特定するステップ(ステップS102)と、指示するステップ(ステップS201)と、返答を受け付けるステップ(ステップS202)と、送信するステップ(ステップS203)とを再度実行させる、付記1から4のいずれかに記載のプログラム(2021)。
【0125】
(付記6)
プログラム(2021)は、プロセッサ(29)に、さらに、返答を受け付けるステップ(ステップS202)を実行した後に、督促対象手続に係る手続の手続状況を示す情報を受け付けるステップ(ステップS206)と、督促対象手続に係る手続の手続状況を示す情報に、督促対象手続の一部が完了した旨を示す情報が含まれる場合、督促対象手続の一部が完了した旨を示す情報を督促情報に登録するステップ(ステップS206)と、を実行させ、プログラム(2021)は、プロセッサ(29)に、さらに、特定するステップ(ステップS102)と、指示するステップ(ステップS201)と、返答を受け付けるステップ(ステップS202)と、送信するステップ(ステップS203)とを再度実行させる、付記1から5のいずれかに記載のプログラム(2021)。
【0126】
(付記7)
プログラム(2021)は、プロセッサ(29)に、さらに、督促対象者がユーザへ連絡した新たな予定日を示す情報を受け付けるステップ(ステップS206)と、新たな予定日を示す情報を督促情報に登録するステップ(ステップS206)と、を実行させ、特定するステップ(ステップS102)と、指示するステップ(ステップS201)と、返答を受け付けるステップ(ステップS202)と、送信するステップ(ステップS203)とを再度実行させる、付記1から6のいずれかに記載のプログラム(2021)。
【0127】
(付記8)
プロセッサ(29)を備えるコンピュータ(20)によって実行される方法であって、プロセッサ(29)が、不動産管理システム(2)から、不動産に関する所定の手続を手続者が行うことが予定されている予定日と、手続の手続状況と、手続者の連絡先と、を含む督促情報を受け付けるステップ(ステップS101)と、督促情報に基づいて、予定日が現在以降の日付ではなく、かつ、手続状況において、手続状況が未完了の督促対象手続を特定するステップ(ステップS102)と、督促情報に含まれる連絡先に基づいて、督促対象手続を行うべき督促対象者へ返答を促すオートコールを督促対象者の電話端末へ発信するようにオートコールシステム(3)へ指示するステップ(ステップS201)と、オートコールシステム(3)が督促対象者の電話端末から受け付けた返答をオートコールシステム(3)から受け付けるステップ(ステップS202)と、返答を不動産管理システム(2)へ送信するステップ(ステップS203)と、を実行する、方法。
【0128】
(付記9)
制御部を備える情報処理装置であって、制御部が、不動産管理システム(2)から、不動産に関する所定の手続を手続者が行うことが予定されている予定日と、手続の手続状況と、手続者の連絡先と、を含む督促情報を受け付けるステップ(ステップS101)と、督促情報に基づいて、予定日が現在以降の日付ではなく、かつ、手続状況において、手続状況が未完了の督促対象手続を特定するステップ(ステップS102)と、督促情報に含まれる連絡先に基づいて、督促対象手続を行うべき督促対象者へ返答を促すオートコールを督促対象者の電話端末へ発信するようにオートコールシステム(3)へ指示するステップ(ステップS201)と、オートコールシステム(3)が督促対象者の電話端末から受け付けた返答をオートコールシステム(3)から受け付けるステップ(ステップS202)と、返答を不動産管理システム(2)へ送信するステップ(ステップS203)と、を実行する、情報処理装置。
【符号の説明】
【0129】
1:システム 2:不動産管理システム 3:オートコールシステム 10:端末装置 15:メモリ 16:記憶部 19:プロセッサ 20:サーバ 26:ストレージ 29:プロセッサ 180:記憶部 190:制御部 202:記憶部 203:制御部 2022:督促情報テーブル 2031:受信制御モジュール 2032:送信制御モジュール 2033:督促情報取得モジュール 2034:督促対象特定モジュール 2035:発信指示モジュール 2036:結果取得モジュール 2037:更新情報取得モジュール 2038:督促情報更新モジュール
【手続補正書】
【提出日】2024-08-06
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサを備えるコンピュータを動作させるためのプログラムであって、
前記プログラムは、前記プロセッサに、
不動産管理システムから、不動産に関する書類の提出手続および不動産に関する支払い手続の少なくともいずれかの手続を手続者が行うことが予定されている予定日と、前記手続の手続状況と、前記手続者の連絡先と、を含む督促情報を受け付けるステップと、
前記督促情報に基づいて、前記予定日が現在以降の日付ではなく、かつ、前記手続状況において、前記手続状況が未完了の督促対象手続を特定するステップと、
前記督促情報に含まれる前記連絡先に基づいて、前記督促対象手続を行うべき督促対象者へ返答を促すオートコールを前記督促対象者の電話端末へ発信するようにオートコールシステムへ指示するステップと、
前記オートコールシステムが前記督促対象者の前記電話端末から受け付けた、前記督促対象手続の新たな予定日に関する情報を含む前記返答を前記オートコールシステムから受け付けるステップと、
前記オートコールシステムから受け付けた、前記新たな予定日に関する情報に基づいて、前記督促情報に含まれる、前記督促対象手続の前記予定日を更新するステップと、
所定時間経過後に、前記更新するステップにおいて前記新たな予定日に更新された前記予定日に基づいて、前記督促対象手続を特定するステップと、前記指示するステップと、前記返答を受け付けるステップと、前記更新するステップと、を再度実行するステップと、を実行させる、プログラム。
【請求項2】
前記プログラムは、前記プロセッサに、さらに、前記返答を受け付けるステップを実行した後に、
前記督促対象手続に係る前記手続の前記手続状況を示す情報を受け付けるステップと、
前記督促対象手続に係る前記手続の前記手続状況を示す情報に、前記督促対象手続が完了した旨を示す情報が含まれる場合、前記督促対象手続が完了した旨を示す情報を前記督促情報に登録するステップと、を実行させ、
前記特定するステップと、前記指示するステップと、前記返答を受け付けるステップと、前記送信するステップとを再度実行させる、請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記プログラムは、前記プロセッサに、さらに、前記返答を受け付けるステップを実行した後に、
前記督促対象手続に係る前記手続の前記手続状況を示す情報を受け付けるステップと、
前記督促対象手続に係る前記手続の前記手続状況を示す情報に、前記督促対象手続の一部が完了した旨を示す情報が含まれる場合、前記督促対象手続の一部が完了した旨を示す情報を前記督促情報に登録するステップと、を実行させ、
前記再度実行するステップでは、前記登録するステップにおいて一部が完了した旨を示す情報が登録された督促対象手続は、前記手続状況が未完了の手続であるものとして、前記督促対象手続を特定するステップと、前記指示するステップと、前記返答を受け付けるステップと、前記更新するステップと、を再度実行する、請求項1に記載のプログラム。
【請求項4】
前記プログラムは、前記プロセッサに、さらに、
前記督促対象者がユーザへ連絡した新たな予定日を示す情報を受け付けるステップと、
前記新たな予定日を示す情報を前記督促情報に登録するステップと、を実行させ、
前記特定するステップと、前記指示するステップと、前記返答を受け付けるステップと、前記送信するステップとを再度実行させる、請求項1に記載のプログラム。
【請求項5】
プロセッサを備えるコンピュータによって実行される方法であって、前記プロセッサが、
不動産管理システムから、不動産に関する書類の提出手続および不動産に関する支払い手続の少なくともいずれかの手続を手続者が行うことが予定されている予定日と、前記手続の手続状況と、前記手続者の連絡先と、を含む督促情報を受け付けるステップと、
前記督促情報に基づいて、前記予定日が現在以降の日付ではなく、かつ、前記手続状況において、前記手続状況が未完了の督促対象手続を特定するステップと、
前記督促情報に含まれる前記連絡先に基づいて、前記督促対象手続を行うべき督促対象者へ返答を促すオートコールを前記督促対象者の電話端末へ発信するようにオートコールシステムへ指示するステップと、
前記オートコールシステムが前記督促対象者の前記電話端末から受け付けた、前記督促対象手続の新たな予定日に関する情報を含む前記返答を前記オートコールシステムから受け付けるステップと、
前記オートコールシステムから受け付けた、前記新たな予定日に関する情報に基づいて、前記督促情報に含まれる、前記督促対象手続の前記予定日を更新するステップと、
所定時間経過後に、前記更新するステップにおいて前記新たな予定日に更新された前記予定日に基づいて、前記督促対象手続を特定するステップと、前記指示するステップと、前記返答を受け付けるステップと、前記更新するステップと、を再度実行するステップと、を実行する、方法。
【請求項6】
制御部を備える情報処理装置であって、
前記制御部が、
不動産管理システムから、不動産に関する書類の提出手続および不動産に関する支払い手続の少なくともいずれかの手続を手続者が行うことが予定されている予定日と、前記手続の手続状況と、前記手続者の連絡先と、を含む督促情報を受け付けるステップと、
前記督促情報に基づいて、前記予定日が現在以降の日付ではなく、かつ、前記手続状況において、前記手続状況が未完了の督促対象手続を特定するステップと、
前記督促情報に含まれる前記連絡先に基づいて、前記督促対象手続を行うべき督促対象者へ返答を促すオートコールを前記督促対象者の電話端末へ発信するようにオートコールシステムへ指示するステップと、
前記オートコールシステムが前記督促対象者の前記電話端末から受け付けた、前記督促対象手続の新たな予定日に関する情報を含む前記返答を前記オートコールシステムから受け付けるステップと、
前記オートコールシステムから受け付けた、前記新たな予定日に関する情報に基づいて、前記督促情報に含まれる、前記督促対象手続の前記予定日を更新するステップと、
所定時間経過後に、前記更新するステップにおいて前記新たな予定日に更新された前記予定日に基づいて、前記督促対象手続を特定するステップと、前記指示するステップと、前記返答を受け付けるステップと、前記更新するステップと、を再度実行するステップと、を実行する、情報処理装置。