(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024120243
(43)【公開日】2024-09-05
(54)【発明の名称】水石鹸供給装置
(51)【国際特許分類】
A47K 5/12 20060101AFI20240829BHJP
【FI】
A47K5/12 A
A47K5/12 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023026908
(22)【出願日】2023-02-24
(71)【出願人】
【識別番号】000010087
【氏名又は名称】TOTO株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100088694
【弁理士】
【氏名又は名称】弟子丸 健
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【弁理士】
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 博子
(74)【代理人】
【識別番号】100107537
【弁理士】
【氏名又は名称】磯貝 克臣
(72)【発明者】
【氏名】藤本 誠也
(72)【発明者】
【氏名】角田 博文
(72)【発明者】
【氏名】富山 直登
(72)【発明者】
【氏名】村橋 利行
(72)【発明者】
【氏名】飯沼 幸平
(57)【要約】
【課題】 水石鹸(ムース状または液体状)が空気流路を逆流することができる水石鹸供給装置を提供すること。
【解決手段】 本発明は、水石鹸と空気とを混合した状態で供給する水石鹸供給装置であって、空気が供給される空気流路と、水石鹸が供給される水石鹸供給流路と、前記空気流路と前記水石鹸供給流路との両方に接続され、空気と水石鹸とが混合される混合室と、を備え、前記空気流路は、前記混合室の下方側から前記混合室の上方側にまで上向きに伸びる第1流路と、前記混合室の上方側から下向きに伸びて前記混合室に接続される第2流路と、を有していることを特徴とする水石鹸供給装置である。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
水石鹸と空気とを混合した状態で供給する水石鹸供給装置であって、
空気が供給される空気流路と、
水石鹸が供給される水石鹸供給流路と、
前記空気流路と前記水石鹸供給流路との両方に接続され、空気と水石鹸とが混合される混合室と、
を備え、
前記空気流路は、前記混合室の下方側から前記混合室の上方側にまで上向きに伸びる第1流路と、前記混合室の上方側から下向きに伸びて前記混合室に接続される第2流路と、を有している
ことを特徴とする水石鹸供給装置。
【請求項2】
前記空気流路に空気を供給するための空気ポンプと、
前記水石鹸供給流路に水石鹸を供給するための液体ポンプと、
を更に備えたことを特徴とする請求項1に記載の水石鹸供給装置。
【請求項3】
前記第2流路は、前記混合室の上方側の壁面に接続されている
ことを特徴とする請求項1に記載の水石鹸供給装置。
【請求項4】
前方側に混合された状態の水石鹸及び空気を供給する吐出口を有するスパウト部と、
前記スパウト部を支持する本体部と、
を更に備え、
前記第1流路及び前記第2流路は、前後方向において、前記スパウト部の後方側の端部よりも更に後方側に配置されている
ことを特徴とする請求項1に記載の水石鹸供給装置。
【請求項5】
前記第1流路の少なくとも一部は、左右方向の一方側に偏った位置に配置されており、
前記第2流路の少なくとも一部は、左右方向の他方側に偏った位置に配置されている
ことを特徴とする請求項4に記載の水石鹸供給装置。
【請求項6】
前記混合室の少なくとも一部は、前後方向において、前記スパウト部の後方側の端部よりも更に後方側に配置されており、
前記混合室の前記少なくとも一部は、左右方向において、前記第1流路の前記少なくとも一部と前記第2流路の前記少なくとも一部との間に配置されている
ことを特徴とする請求項5に記載の水石鹸供給装置。
【請求項7】
前記第1流路の上方端と、前記第2流路の上方端とが、第3流路によって接続されている
ことを特徴とする請求項1に記載の水石鹸供給装置。
【請求項8】
前記第1流路の上方端の位置の方が、前記第2流路の上方端の位置よりも、高くなっている
ことを特徴とする請求項7に記載の水石鹸供給装置。
【請求項9】
前記第3流路は、傾斜角度1°~90°の傾斜直線流路である
ことを特徴とする請求項8に記載の水石鹸供給装置。
【請求項10】
前記第3流路内に、逆止弁が設けられている
ことを特徴とする請求項7乃至9のいずれかに記載の水石鹸供給装置。
【請求項11】
前記第2流路内に、逆止弁が設けられている
ことを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の水石鹸供給装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水石鹸と空気とを混合した状態で供給する水石鹸供給装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、水石鹸と空気とを混合した状態にして(いわゆるムース状にして)供給する水石鹸供給装置が知られている。当該水石鹸供給装置は、空気が供給される空気流路と、水石鹸が供給される水石鹸供給流路と、これらの空気流路及び水石鹸供給流路の両方に接続されて空気と水石鹸とが混合される混合室と、を備えている。
【0003】
そして、空気流路には、空気を供給するための空気ポンプが接続され、水石鹸供給流路には、水石鹸を供給するための液体ポンプが接続される。当該液体ポンプには、水石鹸タンクが接続される。これらのポンプ及びタンクは、通常、カウンター内の下方に隠蔽設置される。
【0004】
このような水石鹸供給装置の基本構成は、例えば、本件出願人による特許文献1に開示されている。
【0005】
また、使用者の「手かざし」動作をセンサで検出することで、自動的に水石鹸を供給する機能についても、既に提案・実装されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従来、空気流路114及び水石鹸供給流路113は、
図7及び
図8に示すように、いずれも、混合室117の下方側から上向きに伸びて混合室117の底面に接続されている。
【0008】
空気流路114の途中には、逆止弁150(「ダックビル」等と呼ばれている)が設けられていて、水石鹸(ムース状または液体状)が混合室117から空気流路114に逆流することが防止されている。
【0009】
しかしながら、本件発明者は、設置環境の影響等に起因して、逆止弁150の機能が十分に発揮されず、水石鹸(ムース状または液体状)が空気流路114を逆流して空気ポンプに至り、当該空気ポンプを故障させてしまう場合があることを知見した。(水石鹸は、界面活性剤を含み、水よりも空気経路内への浸透力が強いため、このような事態が生じ得るようである。)
【0010】
空気ポンプが故障して空気が混合室117に供給されないと、水石鹸がムース状にならず、使用者の快適性が大きく損なわれる。
【0011】
本件発明者は、水石鹸(ムース状または液体状)が空気流路を逆流することを防止する方策について、特に逆止弁の性能に依存しないそのような方策について、検討を重ねてきた。
【0012】
そして、空気流路の経路を工夫して、混合室の上方側において空気流路を接続することによって、混合室から空気流路への水石鹸(ムース状または液体状)の逆流を極めて効果的に防止できることを知見した。
【0013】
本発明は、以上の知見に基づいて創案されたものである。本発明の目的は、水石鹸(ムース状または液体状)が空気流路を逆流することを防止できる水石鹸供給装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明は、水石鹸と空気とを混合した状態で供給する水石鹸供給装置であって、空気が供給される空気流路と、水石鹸が供給される水石鹸供給流路と、前記空気流路と前記水石鹸供給流路との両方に接続され、空気と水石鹸とが混合される混合室と、を備え、前記空気流路は、前記混合室の下方側から前記混合室の上方側にまで上向きに伸びる第1流路と、前記混合室の上方側から下向きに伸びて前記混合室に接続される第2流路と、を有していることを特徴とする水石鹸供給装置である。
【0015】
本発明によれば、第2流路が混合室の上方側から下向きに伸びて当該混合室に接続されているため、当該第2流路を水石鹸(ムース状または液体状)が逆流することが効果的に防止される(逆流するには、水石鹸が重力に打ち勝つ必要があるため)。
【0016】
一般には、前記空気流路に空気を供給するための空気ポンプと、前記水石鹸供給流路に水石鹸を供給するための液体ポンプと、が更に設けられる。液体ポンプには、更に水石鹸タンクが接続され得る。これらの要素部材は、例えば、カウンター内の下方に隠蔽設置される。
【0017】
第2流路が接続される混合室の位置(部位)は、混合室の底面でなければ、従来技術と比較して有効であると考えられるが、特に上方側の壁面であることが好ましい(最高位置であることが望ましいが、最高位置である必要まではない)。
【0018】
また、本発明による水石鹸供給装置は、前方側に混合された状態の水石鹸及び空気を供給する吐出口を有するスパウト部と、前記スパウト部を支持する本体部と、を更に備え、前記第1流路及び前記第2流路は、前後方向において、前記スパウト部の後方側の端部よりも更に後方側に配置されていることが更に好ましい。
【0019】
このようなレイアウトが採用される場合、スパウト部と空気流路との間の干渉が防止でき、装置のデザインが悪くなる(サイズが大きくなる)ことを防止できる。
【0020】
また、この場合、前記第1流路の少なくとも一部は、左右方向の一方側に偏った位置に配置されており、前記第2流路の少なくとも一部は、左右方向の他方側に偏った位置に配置されていることが好ましい。
【0021】
このようなレイアウトが採用される場合、本体部内において、空気流路(及び水石鹸流路)をコンパクトに収容することができる。
【0022】
更に、この場合、前記混合室の少なくとも一部は、前後方向において、前記スパウト部の後方側の端部よりも更に後方側に配置されており、前記混合室の前記少なくとも一部は、左右方向において、前記第1流路の前記少なくとも一部と前記第2流路の前記少なくとも一部との間に配置されていることが好ましい。
【0023】
このようなレイアウトが採用される場合、本体部内において、混合室並びに空気流路(及び水石鹸流路)をより一層コンパクトに収容することができる。
【0024】
また、本発明において、前記第1流路の上方端と、前記第2流路の上方端とが、第3流路によって接続されていることが好ましい。
【0025】
第3流路が介在することによって、より一層、水石鹸(ムース状または液体状)の逆流が効果的に防止される
【0026】
また、この場合、前記第1流路の上方端の位置の方が、前記第2流路の上方端の位置よりも、高くなっていることが好ましい。
【0027】
これによれば、第3流路が少なくとも部分的に傾斜を有することになるため、より一層、水石鹸(ムース状または液体状)の逆流が効果的に防止される。
【0028】
例えば、前記第3流路は、傾斜角度1°~90°の傾斜直線流路である。
【0029】
また、本発明においても、例えば、前記第3流路内に、逆止弁が設けられてもよい。
【0030】
あるいは、前記第2流路内に、逆止弁が設けられてもよい。
【発明の効果】
【0031】
本発明によれば、第2流路が混合室の上方側から下向きに伸びて当該混合室に接続されているため、当該第2流路を水石鹸(ムース状または液体状)が逆流することが効果的に防止される(逆流するには、水石鹸が重力に打ち勝つ必要があるため)。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【
図1】本発明の一実施形態に係る水石鹸供給装置の概略斜視図である。
【
図2】
図1の水石鹸供給装置の部分分解概略斜視図である。
【
図3】
図1の水石鹸供給装置の概略ブロック図である。
【
図4】
図1の水石鹸供給装置の要部の縦断面図である。
【
図6】逆止弁を追加した変形例についての、
図5と同様の図である。
【
図7】従来の水石鹸供給装置の要部の縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、本発明の一実施形態を、添付図面を参照して説明する。
【0034】
図1は、本発明の一実施形態に係る水石鹸供給装置1の概略斜視図であり、
図2は、本実施形態の水石鹸供給装置1の部分分解概略斜視図であり、
図3は、本実施形態の水石鹸供給装置1の概略ブロック図である。また、
図4は、本実施形態の水石鹸供給装置1の要部の縦断面図であり、
図5は、
図4のV-V線断面図である。
【0035】
(構成)
本実施形態の水石鹸供給装置1は、水石鹸と空気とを混合した状態で(ムース状態にして)供給する水石鹸供給装置である。
図1乃至
図5に示すように、本実施形態の水石鹸供給装置1は、前方側にムース状の水石鹸(混合された状態の水石鹸及び空気)を供給する吐出口18aを有するスパウト部18と、当該スパウト部18を支持する本体部19と、を備えている。
【0036】
本実施形態では、本体部19は、カウンターの上面において略鉛直方向に立設されており、スパウト部18は、本体部の上方前面から前方に略水平方向に延びている。
【0037】
また、本実施形態では、本体部19は、略円筒形状であり、スパウト部18は、本体部19よりも小径の、略円筒形状である。
【0038】
また、本実施形態の水石鹸供給装置1は、本体部19内において、水石鹸が供給される水石鹸流路13と、空気が供給される空気流路14~16と、これらの水石鹸流路13及び空気流路14~16の両方に接続されて空気と水石鹸とが混合される混合室17と、を備えている。
【0039】
より詳細には、特に
図5に示すように、本実施形態の空気経路は、混合室17の下方側から混合室17の上方側にまで上向きに(混合室17を通過しないで、混合室17の側方を)伸びる第1流路14と、混合室17の上方側から下向きに伸びて混合室17に接続される第2流路16と、を有している。
【0040】
本実施形態の空気流路は、更に、第1流路14の上方端と第2流路16の上方端とが、第3流路15によって接続されている。第3流路15は、傾斜した直線流路であり、傾斜角度は、好ましくは1°~90であり、より好ましくは、10°~30°である。すなわち、本実施形態では、第1流路14の上方端の位置の方が、第2流路16の上方端の位置よりも、高くなっている。
【0041】
また、本実施形態では、第2流路16は、混合室17の上方側の壁面に接続されている。
図4及び
図5に示すように、第2流路16の下向きの開口に対して、上下方向に対向するように、水石鹸流路13が上向きに開口している。
【0042】
また、本実施形態では、第1流路14及び第2流路16は、前後方向において、スパウト部18の後方側の端部よりも更に後方側に(フィルタ18fの後方側に)配置されている。
【0043】
そして、
図5に示すように、第1流路14は、後方側から見て右方側に偏った位置に配置されており、第2流路16及び水石鹸流路13は、後方側から見て左方側に偏った位置に配置されている。
【0044】
そして更に、
図4及び
図5に示すように、混合室17の後方側部分が、前後方向に見て、スパウト部18の後方側の端部よりも更に後方側に配置されており、混合室17の当該後方側部分は、左右方向において、第1流路14と第2流路16及び水石鹸流路13の間に配置されている。
【0045】
図4に示すように、本実施形態の混合室17は、当該後方側部分から、スパウト部18の後方側の端部の下方(概ねフィルタ18fの下方)に位置する前方側部分にまで、延在している。そして、当該前方側部分とスパウト部18の後方側の端部(フィルタ18fの後方側の端部)とが、上向き連通路17uによって連通されている。
【0046】
水石鹸流路13及び空気流路14~16の好適な例としては、例えば、水石鹸流路13は断面略円形の管路であり、第1流路14も断面略円形の管路であり、第2流路16も断面略円形の管路であり、第3流路15も断面略円形の管路である。
【0047】
混合室17の好適な例としては、後方側部分が、概ね水平向きに延在する円筒形状で(但し第1流路14との干渉を避けるべく右端部が切り欠かれている:
図5参照)、前方側部分(上向き連通路17uを除く)が、概ね鉛直向きに延在する円筒形状で、後方側部分と前方側部分とを連通する部分が、概ね四角柱形状である。
【0048】
一方、
図1乃至
図3に戻って、水石鹸流路13には、水石鹸用チューブ23を介して、水石鹸流路13に液体状態の水石鹸を供給するための水石鹸ポンプ21が接続されており、空気流路14には、空気用チューブ24を介して、空気流路14に空気を供給するための空気ポンプ22が接続されている。水石鹸ポンプ21には、水石鹸用チューブ33を介して、更に水石鹸タンク30が接続されている。水石鹸タンク30には、フロートスイッチ31と、フィルタ32と、が設けられている。これらのポンプ21、22及びタンク30は、通常、カウンター内の下方に隠蔽設置される。
【0049】
水石鹸ポンプ21と空気ポンプ22とは、ポンプユニット(機能部とも呼ばれる)20内に収容されている。当該ポンプユニット20(及び水石鹸タンク30)は、
図2に示すように、複数の水石鹸供給装置1に対して共用され得る。
【0050】
その他、
図1に示すように、本体部19には、近接センサ40が設けられている。これにより、使用者の「手かざし」動作を検出して、自動的にムース状の水石鹸を供給する機能を実現している。
【0051】
(作用)
近接センサ40が使用者の「手かざし」動作を検出すると、水石鹸ポンプ21及び空気ポンプ22が所定時間だけ駆動されて、水石鹸用チューブ23及び水石鹸流路13を介して水石鹸が混合室17に供給され、空気用チューブ24及び空気流路14~16を介して空気が混合室17に供給される。
【0052】
このように供給される水石鹸及び空気は、混合室17内で混合される一方、先行して混合室17内で混合されていたムース状の水石鹸を、上向き連通路17u及びフィルタ18fを介して、吐出口18sへと押し出す。これにより、適量のムース状の水石鹸が使用者の手に吐出される。
【0053】
(効果)
本実施形態の水石鹸供給装置1によれば、第2流路16が混合室17の上方側から下向きに伸びて当該混合室17に接続されているため、当該第2流路16を水石鹸が逆流することが効果的に防止されている(逆流するには、水石鹸が重力に打ち勝つ必要があるため)。
【0054】
また、本実施形態の水石鹸供給装置1は、前方側に吐出口18sを有するスパウト部18と、スパウト部18を支持する本体部19と、備えており、第1流路14及び第2流路16は、前後方向において、スパウト部18の後方側の端部よりも更に後方側に配置されている。これにより、スパウト部18と空気流路14~16との間の干渉が防止され、装置のデザインが悪くなる(サイズが大きくなる)ことが防止されている。
【0055】
また、本実施形態の水石鹸供給装置1によれば、第1流路14が、後方側から見て左右方向の右方側に偏った位置に配置されており、第2流路16が、後方側から見て左右方向の左方側に偏った位置に配置されている。これにより、本体部19内に、空気流路14~16(及び水石鹸流路13)がコンパクトに収容されている。
【0056】
また、本実施形態の水石鹸供給装置1によれば、混合室17の後方側部分は、前後方向において、スパウト部18の後方側の端部よりも更に後方側に配置されており、且つ、左右方向において、第1流路14と第2流路16との間に配置されている。これにより、本体部19内に、混合室17並びに空気流路14~16(及び水石鹸流路13)がより一層コンパクトに収容されている。
【0057】
また、本実施形態の水石鹸供給装置1によれば、第1流路14の上方端と、第2流路16の上方端とが、第3流路15によって接続されている。第3流路15が介在することによって、より一層、水石鹸(ムース状または液体状)の逆流が効果的に防止されている。
【0058】
特に、本実施形態の水石鹸供給装置1によれば、第1流路14の上方端の位置の方が、第2流路16の上方端の位置よりも、高くなっており、第3流路15は、傾斜角度1°~90°の傾斜直線流路である。このため、より一層、水石鹸(ムース状または液体状)の逆流が効果的に防止されている。
【0059】
(逆止弁の追加)
なお、本発明において、第3流路15内に、逆止弁50が設けられてもよい。
図6は、ダックビルと呼ばれるタイプの逆止弁50を第3流路15内に追加した変形例を示す、
図5と同様の図である。
【0060】
逆止弁50を第3流路15内に追加すれば、水石鹸(ムース状または液体状)の逆流が更に効果的に防止される。
【0061】
その他、第2流路16内に逆止弁50を追加することも有効であると考えられる(図示は省略する)。
【0062】
なお、本願発明は、以下の特徴(発明)を含むものである。
[特徴1]
水石鹸と空気とを混合した状態で供給する水石鹸供給装置であって、
空気が供給される空気流路と、
水石鹸が供給される水石鹸供給流路と、
前記空気流路と前記水石鹸供給流路との両方に接続され、空気と水石鹸とが混合される混合室と、
を備え、
前記空気流路は、前記混合室の下方側から前記混合室の上方側にまで上向きに伸びる第1流路と、前記混合室の上方側から下向きに伸びて前記混合室に接続される第2流路と、を有している
ことを特徴とする水石鹸供給装置。
[特徴2]
前記空気流路に空気を供給するための空気ポンプと、
前記水石鹸供給流路に水石鹸を供給するための液体ポンプと、
を更に備えたことを特徴とする特徴1に記載の水石鹸供給装置。
[特徴3]
前記第2流路は、前記混合室の上方側の壁面に接続されている
ことを特徴とする特徴1または2に記載の水石鹸供給装置。
[特徴4]
前方側に混合された状態の水石鹸及び空気を供給する吐出口を有するスパウト部と、
前記スパウト部を支持する本体部と、
を更に備え、
前記第1流路及び前記第2流路は、前後方向において、前記スパウト部の後方側の端部よりも更に後方側に配置されている
ことを特徴とする特徴1乃至3のいずれかに記載の水石鹸供給装置。
[特徴5]
前記第1流路の少なくとも一部は、左右方向の一方側に偏った位置に配置されており、
前記第2流路の少なくとも一部は、左右方向の他方側に偏った位置に配置されている
ことを特徴とする特徴1乃至4のいずれかに記載の水石鹸供給装置。
[特徴6]
前記混合室の少なくとも一部は、前後方向において、前記スパウト部の後方側の端部よりも更に後方側に配置されており、
前記混合室の前記少なくとも一部は、左右方向において、前記第1流路の前記少なくとも一部と前記第2流路の前記少なくとも一部との間に配置されている
ことを特徴とする特徴1乃至5のいずれかに記載の水石鹸供給装置。
[特徴7]
前記第1流路の上方端と、前記第2流路の上方端とが、第3流路によって接続されている
ことを特徴とする特徴1乃至6のいずれかに記載の水石鹸供給装置。
[特徴8]
前記第1流路の上方端の位置の方が、前記第2流路の上方端の位置よりも、高くなっている
ことを特徴とする特徴7に記載の水石鹸供給装置。
[特徴9]
前記第3流路は、傾斜角度1°~90°の傾斜直線流路である
ことを特徴とする特徴7または8に記載の水石鹸供給装置。
[特徴10]
前記第3流路内に、逆止弁が設けられている
ことを特徴とする特徴7乃至9のいずれかに記載の水石鹸供給装置。
[特徴11]
前記第2流路内に、逆止弁が設けられている
ことを特徴とする特徴1乃至9のいずれかに記載の水石鹸供給装置。
【符号の説明】
【0063】
1 水石鹸供給装置
13 水石鹸流路
14 空気流路(第1流路・上向き)
15 空気流路(第3流路・傾斜上向き)
16 空気流路(第2流路・下向き)
17 混合室
17u 上向き連通路
18 スパウト部
18a 吐出口
18f フィルタ
19 本体部
20 ポンプユニット
21 水石鹸ポンプ
22 空気ポンプ
23 水石鹸用チューブ
24 空気用チューブ
30 水石鹸タンク
31 フロートスイッチ
32 フィルタ
33 水石鹸用チューブ
40 近接センサ
50 逆止弁(ダックビル)
113 供給流路(従来構成)
114 空気流路(従来構成)
117 混合室(従来構成)
150 逆止弁(従来構成)