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特開2024-120312画像表示方法、プロジェクター、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024120312
(43)【公開日】2024-09-05
(54)【発明の名称】画像表示方法、プロジェクター、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04N 5/74 20060101AFI20240829BHJP
   G03B 21/00 20060101ALI20240829BHJP
   G03B 21/14 20060101ALI20240829BHJP
   G09G 5/00 20060101ALI20240829BHJP
   G09G 5/38 20060101ALI20240829BHJP
   G09G 5/37 20060101ALI20240829BHJP
【FI】
H04N5/74 D
G03B21/00 D
G03B21/14 Z
G09G5/00 510B
G09G5/38 100
G09G5/00 510H
G09G5/00 530H
G09G5/37 300
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023027021
(22)【出願日】2023-02-24
(71)【出願人】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100179475
【弁理士】
【氏名又は名称】仲井 智至
(74)【代理人】
【識別番号】100216253
【弁理士】
【氏名又は名称】松岡 宏紀
(74)【代理人】
【識別番号】100225901
【弁理士】
【氏名又は名称】今村 真之
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 一実
【テーマコード(参考)】
2K203
5C058
5C182
【Fターム(参考)】
2K203FA22
2K203FA44
2K203FA62
2K203FB04
2K203GB34
2K203GB35
2K203GB62
2K203KA87
2K203MA23
5C058BA27
5C058EA02
5C182AA03
5C182AA04
5C182AB02
5C182AB08
5C182AC03
5C182AC38
5C182BA01
5C182BA03
5C182BA04
5C182BC22
5C182CA01
5C182CA32
5C182CB12
5C182CC21
5C182CC26
5C182DA02
5C182DA14
(57)【要約】
【課題】ユーザーが、選択された補正点を変更する操作における利便性を向上する。
【解決手段】画像表示方法は、プロジェクター100の投射画像PJの形状補正に用いる複数の制御点PCを示す初期パターン画像PTAを表示することと、複数の制御点PCのうちの1つの制御点PCである第1制御点PC1が選択された場合に、選択されたことを示す第1画像P1を、第1制御点PC1の位置、例えば、第1位置PS1に表示することと、第1画像P1を第1制御点PC1の位置、例えば、第1位置PS1に表示した場合に、複数の制御点PCのうち、第1制御点PC1の次に、ユーザーが選択可能な複数の制御点PCを示す第2画像P2を表示することと、を含む。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロジェクターの投射画像の形状補正に用いる複数の制御点を示す制御点画像を表示することと、
前記複数の制御点のうちの1つの制御点である第1制御点が選択された場合に、選択されたことを示す第1画像を、前記第1制御点の位置に表示することと、
前記第1画像を前記第1制御点の位置に表示した場合に、前記複数の制御点のうち、前記第1制御点の次に、ユーザーが選択可能な複数の制御点を示す第2画像を表示することと、
を含む、画像表示方法。
【請求項2】
複数の互いに異なる方向のうちいずれか1つの方向を選択する操作を受け付けることと、
前記選択可能な複数の制御点のうち、前記1つの方向に対応する制御点を選択することと、
を更に含む、請求項1に記載の画像表示方法。
【請求項3】
前記複数の互いに異なる方向は、第1方向を含み、
前記選択可能な複数の制御点は、前記第1制御点と隣り合い、且つ、前記第1制御点に対して前記第1方向に位置する第2制御点を含み、
前記1つの方向に対応する制御点を選択することは、
前記1つの方向が前記第1方向と一致する場合に、前記第2制御点を選択すること、
を含む、請求項2に記載の画像表示方法。
【請求項4】
前記複数の互いに異なる方向は、前記第1方向と異なる第2方向を含み、
前記選択可能な複数の制御点は、前記第1制御点と隣り合い、且つ、前記第1制御点に対して前記第2方向に位置する第3制御点を含み、
前記1つの方向に対応する制御点を選択することは、
前記1つの方向が前記第2方向と一致する場合に、前記第3制御点を選択すること、
を更に含む、請求項3に記載の画像表示方法。
【請求項5】
前記第1制御点と前記第2制御点とを結ぶ線分に沿って、前記第1方向を示す第3画像を表示すること、
を更に含む、請求項3に記載の画像表示方法。
【請求項6】
前記第3画像を表示することは、
前記第2制御点を中心として所定距離以下の範囲に前記第3画像を表示し、
前記所定距離は、前記第1制御点と前記第2制御点との間の距離の半分以下である、
請求項5に記載の画像表示方法。
【請求項7】
前記第1画像の表示形態は、前記第2画像の表示形態と異ならせる、
請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の画像表示方法。
【請求項8】
プロジェクターの投射画像の形状補正に用いる複数の制御点を示す制御点画像を表示することと、
前記複数の制御点のうちの1つの制御点である第1制御点が選択された場合に、選択されたことを示す第1画像を、前記第1制御点の位置に表示することと、
前記第1画像を前記第1制御点の位置に表示した場合に、前記複数の制御点のうち、前記第1制御点の次に、ユーザーが選択可能な複数の制御点を示す第2画像を表示することと、
をプロセッサーに実行させる、プログラム。
【請求項9】
光学装置と、
ユーザーの操作を受け付ける入力装置と、
少なくとも1つのプロセッサーと、を含み、
前記少なくとも1つのプロセッサーは、
プロジェクターの投射画像の形状補正に用いる複数の制御点を示す制御点画像を、前記光学装置に表示させることと、
前記複数の制御点のうちの1つの制御点である第1制御点が、前記入力装置を介して、選択された場合に、前記光学装置に、選択されたことを示す第1画像を、前記第1制御点の位置に表示させることと、
前記第1画像を前記第1制御点の位置に表示した場合に、前記複数の制御点のうち、前記第1制御点の次に、ユーザーが、前記入力装置を介して、選択可能な複数の制御点を示す第2画像を、前記光学装置に表示させることと、
を実行する、プロジェクター。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像表示方法、プロジェクター、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、プロジェクターの形状補正に関する技術が知られている。
例えば、特許文献1には、ユーザーが選択した第1の補正点と、その補正点に所定の方向において隣り合う第2の補正点と第3の補正点とを特定して、第1の補正点と隣り合う第2、第3の補正点を結ぶ線を強調して表示することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2014-165792号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載された技術では、ユーザーがリモートコントローラーの十字キーなどを操作することによって、選択された補正点を変更する場合に、十字キーなどを押したときに、次にどの補正点が選択されるのかが明確ではない。そのため、ユーザーが、選択された補正点を変更する操作における利便性を向上する余地がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の一態様は、プロジェクターの投射画像の形状補正に用いる複数の制御点を示す制御点画像を表示することと、前記複数の制御点のうちの1つの制御点である第1制御点が選択された場合に、選択されたことを示す第1画像を、前記第1制御点の位置に表示することと、前記第1画像を前記第1制御点の位置に表示した場合に、前記複数の制御点のうち、前記第1制御点の次に、ユーザーが選択可能な複数の制御点を示す第2画像を表示することと、を含む、画像表示方法である。
【0006】
本開示の他の一態様は、プロジェクターの投射画像の形状補正に用いる複数の制御点を示す制御点画像を表示することと、前記複数の制御点のうちの1つの制御点である第1制御点が選択された場合に、選択されたことを示す第1画像を、前記第1制御点の位置に表示することと、前記第1画像を前記第1制御点の位置に表示した場合に、前記複数の制御点のうち、前記第1制御点の次に、ユーザーが選択可能な複数の制御点を示す第2画像を表示することと、をプロセッサーに実行させる、プログラムである。
【0007】
本開示の更に別の一態様は、光学装置と、ユーザーの操作を受け付ける入力装置と、少なくとも1つのプロセッサーと、を含み、前記少なくとも1つのプロセッサーは、プロジェクターの投射画像の形状補正に用いる複数の制御点を示す制御点画像を、前記光学装置に表示させることと、前記複数の制御点のうちの1つの制御点である第1制御点が、前記入力装置を介して、選択された場合に、前記光学装置に、選択されたことを示す第1画像を、前記第1制御点の位置に表示させることと、前記第1画像を前記第1制御点の位置に表示した場合に、前記複数の制御点のうち、前記第1制御点の次に、ユーザーが、前記入力装置を介して、選択可能な複数の制御点を示す第2画像を、前記光学装置に表示させることと、を実行する、プロジェクターである。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本実施形態に係る画像投射システムの構成の一例を示す図。
図2】本実施形態に係るプロジェクターの構成の一例を示す図。
図3】プロジェクターの第1制御部の構成の一例を示す図。
図4】制御装置の構成の一例を示す図。
図5】投射画像の一例を示す図。
図6】投射画像の他の一例を示す図。
図7】制御装置の第2制御部の処理の一例を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して本実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係る画像投射システム1の構成の一例を示す図である。画像投射システム1は、プロジェクター100と、制御装置200と、を備える。
【0010】
制御装置200は、例えばパーソナルコンピューター等で構成され、プロジェクター100に対して投射画像PJの投射を指示する。制御装置200は、ユーザーUからの操作に基づいて投射画像PJを生成し、生成した投射画像PJを、例えば、Ethernet(登録商標)ケーブルを介して、プロジェクター100に送信し、プロジェクター100に投射させる。投射画像PJは、初期パターン画像PTAと、第1パターン画像PT1と、第2パターン画像PT2とを含む。
初期パターン画像PTA、第1パターン画像PT1及び第2パターン画像PT2については、図4図6を参照して更に説明する。
制御装置200は、初期パターン画像PTA、第1パターン画像PT1及び第2パターン画像PT2の各々と、コマンドCMPをプロジェクター100に送信する。コマンドCMPは、投射画像PJを更新することをプロジェクター100に指示する。例えば、プロジェクター100が第1パターン画像PT1を表示している状態で、プロジェクター100が、第2パターン画像PT2とコマンドCMPとを受信した場合には、プロジェクター100は、第1パターン画像PT1に換えて、第2パターン画像PT2を投射する。
【0011】
本実施形態では、制御装置200は、プロジェクター100と、Ethernet(登録商標)ケーブル等によって有線通信可能に接続されるが、Wi-Fi(登録商標)等によって無線通信可能に接続されてもよい。
本実施形態では、制御装置200が、パーソナルコンピューターで構成されるが、制御装置200が、タブレット端末、又はスマートフォン等で構成されてもよい。
【0012】
プロジェクター100は、画像光PLをスクリーンSCの投射領域RSに投射する。また、プロジェクター100は、スクリーンSC上に投射画像PJを表示するように、画像光PLを投射する。
【0013】
図1のスクリーンSCには、互いに直交するX軸、及びY軸を示す。図1において、ユーザーがスクリーンSCに向かって立ったときに、X軸は、左右方向を示し、Y軸は、上下方向を示す。X軸の正方向が右方向を示し、Y軸の正方向が下方向を示す。
また、図5及び図6においても、X軸、及びY軸を示している。
【0014】
図2は、本実施形態に係るプロジェクター100の構成の一例を示す図である。
図2に示すように、プロジェクター100は、投射部110と、投射部110を駆動する駆動部120とを備える。投射部110は、光学的な画像の形成を行い、スクリーンSCに画像光PLを投射する。なお、本実施形態では、投射部110は、投射画像PJに対応する画像光PLをスクリーンSCに投射する。また、本実施形態では、投射部110は、投射画像PJの形状補正に用いる複数の制御点PCを示す制御点画像に対応する画像光PLをスクリーンSCに投射する。複数の制御点PCの個数は、図5を参照して説明するように、例えば24(=4×6)個である。
制御点画像は、いわゆる、「ポイント補正」に用いる複数の制御点PCを示す。「ポイント補正」とは、投射画像PJを格子状に区切った各交点の位置を調整することによって、投射画像PJの歪みを補正することである。各交点は、複数の制御点PCに対応する。
投射部110は、光源部111、光変調装置112及び投射光学系113を備える。駆動部120は、光源駆動部121及び光変調装置駆動部122を備える。
投射部110は、「光学装置」の一例に対応する。
【0015】
光源部111は、光源を備える。光源は、例えば、LED(Light Emitting Diode)、レーザー光源等の固体光源である。
本実施形態では、光源部111の光源が固体光源である場合について説明するが、これに限定されない。光源部111の光源が、ハロゲンランプ、キセノンランプ、超高圧水銀ランプ等のランプ光源でもよい。
【0016】
また、光源部111は、光源が発した光を光変調装置112に導くリフレクター、及び補助リフレクターを備えてもよい。更に、光源部111は、投射光の光学特性を高めるためのレンズ群、偏光板、又は光源が発した光の光量を光変調装置112に至る経路上で低減させる調光素子等を備えてもよい。
光源駆動部121は、内部バス107に接続され、同じく内部バス107に接続された第1制御部150の指示に従って、光源部111の光源を点灯、及び消灯させ、光源の出力を制御する。
【0017】
光変調装置112は、例えば、R、G及びBの三原色に対応した3枚の液晶パネル115を備える。Rは赤色を示し、Gは緑色を示し、Bは青色を示す。すなわち、光変調装置112は、R色光に対応する液晶パネル115と、G色光に対応する液晶パネル115と、B色光に対応する液晶パネル115とを備える。
光源部111が発する光はRGBの3色の色光に分離され、それぞれ対応する液晶パネル115に入射される。3枚の液晶パネル115の各々は、透過型の液晶パネルであり、透過する光を変調して第1画像光を生成する。各液晶パネル115を通過して変調された第1画像光は、クロスダイクロイックプリズム等の合成光学系によって合成され、投射光学系113に射出される。
本実施形態では、光変調装置112が光変調素子として透過型の液晶パネル115を備える場合について説明するが、これに限定されない。光変調素子は反射型の液晶パネルでもよいし、デジタルマイクロミラーデバイス(Digital Micromirror Device)でもよい。
【0018】
光変調装置112は、光変調装置駆動部122によって駆動される。光変調装置駆動部122は、画像処理部145に接続される。
光変調装置駆動部122には、画像処理部145からR,G,Bの各原色に対応する画像データが入力される。光変調装置駆動部122は、入力された画像データを液晶パネル115の動作に適したデータ信号に変換する。光変調装置駆動部122は、変換したデータ信号に基づいて、各液晶パネル115の各画素に電圧を印加し、各液晶パネル115に画像を描画する。
【0019】
投射光学系113は、入射された画像光PLをスクリーンSC上に結像させる投射レンズ、ミラー等を備える。また、投射光学系113は、スクリーンSCに投射される画像を拡大又は縮小させるズーム機構、フォーカスの調整を行うフォーカス調整機構、及び、画像光PLの投射方向を調整するレンズシフト機構等を備える。
【0020】
プロジェクター100は、操作部131、リモコン受光部133、入力インターフェース135、記憶部137、第1通信インターフェース141、フレームメモリー143、画像処理部145、及び第1制御部150を更に備える。入力インターフェース135、記憶部137、第1通信インターフェース141、画像処理部145、及び第1制御部150は、内部バス107を介して相互いにデータ通信可能に接続される。
【0021】
操作部131は、プロジェクター100の筐体表面に設けられた各種のボタンやスイッチを備え、これらのボタンやスイッチの操作に対応した操作信号を生成して、入力インターフェース135に出力する。入力インターフェース135は、操作部131から入力された操作信号を第1制御部150に出力する回路を備える。
操作部131は、「入力装置」の一例に対応する。
【0022】
リモコン受光部133は、リモコン5から送信される赤外線信号を受光し、受光した赤外線信号をデコードして操作信号を生成する。リモコン受光部133は、生成した操作信号を入力インターフェース135に出力する。入力インターフェース135は、リモコン受光部133から入力された操作信号を第1制御部150に出力する回路を備える。
リモコン5は、「入力装置」の他の一例に対応する。
【0023】
記憶部137は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)等の磁気的記録装置、又は、フラッシュメモリー、SSD(Solid State Drive)等の半導体記憶素子を用いた記憶装置である。記憶部137は、第1制御部150が実行するプログラム、第1制御部150が処理したデータ、及び画像データ等を記憶する。
【0024】
第1通信インターフェース141は、制御装置200とEthernet(登録商標)規格に従って通信を実行する通信インターフェースである。第1通信インターフェース141は、Ethernet(登録商標)ケーブルを接続するコネクター、及びコネクターを伝送される信号を処理するインターフェース回路を備える。第1通信インターフェース141は、コネクター及びインターフェース回路を有するインターフェース基板であり、第1制御部150の第1プロセッサー150A等が実装されるメイン基板に接続される。或いは、第1通信インターフェース141を構成するコネクター及びインターフェース回路が、第1制御部150のメイン基板に実装される。第1通信インターフェース141は、制御装置200から画像データ等を受信する。
【0025】
第1制御部150は、第1メモリー150B及び第1プロセッサー150Aを備える。
第1メモリー150Bは、第1プロセッサー150Aが実行するプログラムやデータを不揮発的に記憶する記憶装置である。第1メモリー150Bは、磁気的記憶装置、フラッシュROM(Read Only Memory)等の半導体記憶素子、或いはその他の種類の不揮発性記憶装置によって構成される。また、第1メモリー150Bは、第1プロセッサー150Aのワークエリアを構成するRAM(Random Access Memory)を含んでもよい。第1メモリー150Bは、第1制御部150によって処理されるデータ、及び第1プロセッサー150Aが実行する第1制御プログラムPGM1等を記憶する。
【0026】
第1プロセッサー150Aは、単一のプロセッサーで構成されてもよいし、複数のプロセッサーが第1プロセッサー150Aとして機能する構成であってもよい。第1プロセッサー150Aは、第1制御プログラムPGM1を実行してプロジェクター100の各部を制御する。例えば、第1プロセッサー150Aは、操作部131及びリモコン5によって受け付けた操作に対応した画像処理の実行指示と、この画像処理に用いるパラメーターとを画像処理部145に出力する。パラメーターには、例えば、スクリーンSCに投射する画像の幾何的な歪みを補正するための幾何補正パラメーター等が含まれる。また、第1プロセッサー150Aは、光源駆動部121を制御して光源部111の点灯と消灯とを制御し、また光源部111の出力、すなわち光量を調整する。
第1プロセッサー150Aは、「少なくとも1つのプロセッサー」の一例に対応する。
【0027】
第1プロセッサー150Aは、第1メモリー150Bの一部または全部、及び、その他の回路と統合されたSoC(System on Chip)で構成されてもよい。また、第1プロセッサー150Aは、プログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)と、所定の演算処理を実行するDSP(Digital Signal Processor)との組合せにより構成してもよい。第1プロセッサー150Aの機能の全てを、ハードウェアに実装した構成としてもよく、プログラマブルデバイスを用いて構成してもよい。
【0028】
画像処理部145、及びフレームメモリー143は、例えば、集積回路によって構成することができる。集積回路は、LSI(Large-Scale Integration)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)を含む。PLDには、例えば、FPGA(Field-Programmable Gate Array)が含まれる。また、集積回路の構成の一部にアナログ回路が含まれていてもよく、プロセッサーと集積回路との組み合わせであってもよい。プロセッサーと集積回路との組み合わせは、マイクロコントローラー(MCU)、SoC(System-on-a-chip)、システムLSI、チップセットなどと呼ばれる。
【0029】
画像処理部145は、第1通信インターフェース141から入力された画像データをフレームメモリー143に展開する。フレームメモリー143は、複数のバンクを備える。各バンクは、1フレーム分の画像データを書き込み可能な記憶容量を有する。フレームメモリー143は、例えば、SDRAM(Synchronous Dynamic Random Access Memory)によって構成される。
【0030】
画像処理部145は、フレームメモリー143に展開した画像データに対して、例えば、解像度変換処理、又はリサイズ処理、歪曲収差の補正、形状補正処理、デジタルズーム処理、画像の色合いや輝度の調整等の画像処理を行う。
また、画像処理部145は、垂直同期信号の入力フレーム周波数を描画周波数に変換した垂直同期信号を生成する。生成した垂直同期信号を出力同期信号という。画像処理部145は、生成した出力同期信号を光変調装置駆動部122に出力する。
【0031】
次に、図3を参照してプロジェクター100の第1制御部150の構成について説明する。図3は、プロジェクター100の第1制御部150の構成の一例を示す図である。プロジェクター100の第1制御部150は、例えば、制御装置200からの指示に基づいて、プロジェクター100の動作を制御する。
図3に示すように、第1制御部150は、画像受付部151と、投射制御部152と、第1通信制御部153と、第1画像記憶部154と、を備える。具体的には、第1制御部150の第1プロセッサー150Aが、第1メモリー150Bに記憶された第1制御プログラムPGM1を実行することによって、画像受付部151、投射制御部152、及び第1通信制御部153、として機能する。また、第1制御部150の第1プロセッサー150Aが、第1メモリー150Bに記憶された第1制御プログラムPGM1を実行することによって、第1メモリー150Bを、第1画像記憶部154として機能させる。
【0032】
第1画像記憶部154は、投射画像PJを記憶する。投射画像PJは、初期パターン画像PTA、第1パターン画像PT1、及び第2パターン画像PT2を含む。初期パターン画像PTA、第1パターン画像PT1、及び第2パターン画像PT2は、画像受付部151によって、制御装置200から受け付けられ、画像受付部151によって、第1画像記憶部154に記憶される。
【0033】
画像受付部151は、制御装置200から投射画像PJを受け付ける。投射画像PJは、初期パターン画像PTA、第1パターン画像PT1、及び第2パターン画像PT2を含む。画像受付部151は、受け付けた投射画像PJを第1画像記憶部154に記憶させる。
【0034】
投射制御部152は、制御装置200からコマンドCMPを受け付ける。投射制御部152は、コマンドCMPを受け付けた場合に、画像受付部151が受け付けた投射画像PJをスクリーンSCに投射する。例えば、投射制御部152が第1パターン画像PT1を表示している状態で、画像受付部151が、第2パターン画像PT2を受け付け、投射制御部152がコマンドCMPを受け付けた場合には、投射制御部152は、第1パターン画像PT1に換えて、第2パターン画像PT2を投射する。
【0035】
第1通信制御部153は、第1通信インターフェース141を介して、制御装置200から投射画像PJ、及びコマンドCMPを受信する。
【0036】
次に、図4を参照して、制御装置200の構成について説明する。図4は、制御装置200の構成の一例を示す図である。図4に示すように、制御装置200は、第2制御部210、第2操作機構220、第2表示機構230、及び第2通信インターフェース240を備える。第2制御部210は、第2プロセッサー210A、及び第2メモリー210Bを備える。第2制御部210は、制御装置200の各部の動作を制御する。
また、第2制御部210には、第2操作機構220、第2表示機構230、及び第2通信インターフェース240が接続される。
【0037】
第2操作機構220は、例えば、マウス、キーボード等が接続され、ユーザーUからの操作を受け付ける。キーボードは、例えば、4つの方向キーを含む。4つの方向キーは、上方向を指示する上方向キーKUと、下方向を指示する下方向キーKDと、右方向を指示する右方向キーKRと、左方向を指示する左方向キーKLと、で構成される。ユーザーUは、例えば、制御装置200の使用者である。そして、第2操作機構220は、受け付けた操作に対応する操作信号を生成し、生成した操作信号を第2制御部210へ出力する。
第2表示機構230は、LCD(Liquid Crystal Display)等を備え、第2制御部210からの指示に従って、種々の画像をLCDに表示する。
第2通信インターフェース240は、コネクター及びインターフェース回路を備え、第2制御部210に接続される。本実施形態では、第2通信インターフェース240は、例えば、Ethernet(登録商標)規格に則って、プロジェクター100と通信するためのインターフェースである。
【0038】
第2プロセッサー210Aは、CPU、DSP、マイコン等で構成される。第2プロセッサー210Aは、複数のプロセッサーにより構成されてもよいし、単一のプロセッサーで構成されてもよい。
第2プロセッサー210Aが、後述する各部の機能を実現するようにプログラムされたハードウェアであってもよい。すなわち、第2プロセッサー210Aは、第2制御プログラムPGM2をハードウェア回路として搭載した構成であってもよい。この場合には、例えば、第2プロセッサー210Aは、ASIC、FPGA等で構成される。
以下の説明では、第2プロセッサー210Aが第2制御プログラムPGM2を実行することによって、第2制御部210の各種の機能を実現する場合について説明する。
第2プロセッサー210Aは、「プロセッサー」の一例に対応する。
【0039】
第2メモリー210Bは、第2プロセッサー210Aが実行するプログラムや、第2プロセッサー210Aにより処理されるデータを記憶する記憶領域を有する。第2メモリー210Bは、第2プロセッサー210Aが実行する第2制御プログラムPGM2、及び、制御装置200の動作に関する各種の画像データ、設定データ等を記憶する。
第2メモリー210Bは、プログラムやデータを不揮発的に記憶する不揮発性記憶領域を有する。第2メモリー210Bは、不揮発性記憶領域として、例えば、ROM、HDD、SSD等を備えてもよい。また、第2メモリー210Bは、揮発性記憶領域を備え、第2プロセッサー210Aが実行するプログラムや処理対象のデータを一時的に記憶するワークエリアを構成してもよい。第2メモリー210Bは、揮発性記憶領域として、例えば、RAM等を備えてもよい。
【0040】
また、図4に示すように、第2制御部210は、操作受付部211と、画像生成部212と、投射指示部213と、第2通信制御部214と、第2画像記憶部215と、を備える。これらの各部は、例えば、第2プロセッサー210Aが第2制御プログラムPGM2を実行することによって、ソフトウェアとハードウェアとの協働により実現される。
第2制御プログラムPGM2は、「プログラム」の一例に対応する。
【0041】
本実施形態では、制御装置200が、操作受付部211、画像生成部212、及び投射指示部213、を備える場合について説明するが、これに限定されない。例えば、プロジェクター100が、操作受付部211、画像生成部212、及び投射指示部213の少なくとも1つを、備えてもよい。
例えば、プロジェクター100の第1制御部150の第1プロセッサー150Aが、第1制御プログラムPGM1を実行することによって、操作受付部211、画像生成部212、及び投射指示部213として機能してもよい。この場合には、プロジェクター100は、制御装置200と通信可能に接続される必要はない。換言すれば、プロジェクター100において、第1制御部150が、操作受付部211、画像生成部212、及び投射指示部213、を備えることによって、本実施形態に係る「画像表示方法」を実行してもよい。
この場合のプロジェクター100を、本実施形態に係るプロジェクター100と区別するために、以下の説明において、他の実施形態に係るプロジェクター100Aと記載する場合がある。
この場合には、第1制御プログラムPGM1は、「プログラム」の一例に対応する。
【0042】
第2画像記憶部215は、投射画像PJを記憶する。投射画像PJは、初期パターン画像PTA、第1パターン画像PT1、及び第2パターン画像PT2を含む。初期パターン画像PTAは、予め第2画像記憶部215に記憶される。第1パターン画像PT1、及び第2パターン画像PT2は、画像生成部212によって生成され、画像生成部212によって、第2画像記憶部215に記憶される。以下の説明において、初期パターン画像PTA、第1パターン画像PT1、及び第2パターン画像PT2の各々を区別しない場合には、パターン画像PTと記載する場合がある。
【0043】
本実施形態では、初期パターン画像PTAは、格子画像である。初期パターン画像PTAは、X軸方向と平行な複数の線分LXと、Y軸方向と平行な複数の線分LYと、複数の線分LXの各々と複数の線分LYの各々との交点に対応する制御点PCとを含む。
初期パターン画像PTAは、「制御点画像」の一例に対応する。
次に、初期パターン画像PTAについて、図5を参照して更に説明する。
【0044】
図5は、投射画像PJの遷移の一例を示す図である。
図5に、初期パターン画像PTAを記載している。図5では、初期パターン画像PTAは、6本の線分LXと、8本の線分LYと、24(=(6-2)×(8-2))個の制御点PCとを含む。6本の線分LXは、Y軸方向に沿って等間隔に配列される。8本の線分LYは、X軸方向に沿って等間隔に配列される。
本実施形態では、制御点PCが、初期パターン画像PTAの外縁を構成する2本の線分LXと線分LYとの交点、及び初期パターン画像PTAの外縁を構成する2本の線分LYと線分LXとの交点を含まない場合について説明する。換言すれば、本実施形態では、「ポイント補正」において、初期パターン画像PTAの外縁を変形する操作は受け付けない場合について説明する。
【0045】
再び、図4に戻って、第2制御部210の構成について説明する。
操作受付部211は、ユーザーUからの操作QPを受け付ける。操作QPは、第1操作QP1、及び第2操作QP2を含む。ユーザーUは、第2表示機構230のLCDに表示されたパターン画像PTを参照して、例えば、第2操作機構220のマウスと4つの方向キーとを用いて操作QPを行う。
【0046】
第1操作QP1は、第1制御点PC1を選択する操作QPである。第1制御点PC1は、複数の制御点PCのうちの1つの制御点である。第1操作QP1は、ユーザーUが、例えば、第1位置PS1の第1制御点PC1をクリックする操作QPである。第1制御点PC1は、第1位置PS1に位置する。
【0047】
第2操作QP2は、複数の互いに異なる方向のうちいずれか1つの方向を選択する操作QPである。第2操作QP2は、例えば、ユーザーUが、第1操作QP1を行った後に、第2操作機構220のキーボードの4つの方向キーのいずれかを押下する操作QPである。複数の互いに異なる方向は、第1方向D1と、第2方向D2とを含む。第1方向D1は、例えば、上方向である。第2方向D2は、例えば、左方向である。
【0048】
操作受付部211は、第2操作QP2を受け付けた場合に、第1制御点PC1の次に、ユーザーが選択可能な複数の制御点PCのうち、1つの方向に対応する制御点PCを選択する。
次に、図5を参照して、第2操作QP2について更に説明する。
【0049】
第1制御点PC1の次に、ユーザーが選択可能な複数の制御点PCは、第1制御点PC1と隣り合い、且つ、第1制御点PC1に対して第1方向D1に位置する第2制御点PC2を含む。操作受付部211は、第2操作QP2によって選択される1つの方向が第1方向D1と一致する場合に、第2制御点PC2を選択する。例えば、上方向キーKUをユーザーが押下した場合には、操作受付部211は、第1制御点PC1と隣り合い、且つ、第1制御点PC1に対して第1方向D1、すなわち、上方向に位置する第2制御点PC2を選択する。
また、第1制御点PC1の次に、ユーザーが選択可能な複数の制御点PCは、第1制御点PC1と隣り合い、且つ、第1制御点PC1に対して第2方向D2に位置する第3制御点PC3を含む。操作受付部211は、第2操作QP2によって選択される1つの方向が第2方向D2と一致する場合に、第3制御点PC3を選択する。例えば、左方向キーKLをユーザーが押下した場合には、操作受付部211は、第1制御点PC1と隣り合い、且つ、第1制御点PC1に対して第2方向D2、すなわち、左方向に位置する第3制御点PC3を選択する。
【0050】
複数の互いに異なる方向は、第3方向D3と、第4方向D4とを含む。第3方向D3は、例えば、下方向である。第4方向D4は、例えば、右方向である。
第1制御点PC1の次に、ユーザーが選択可能な複数の制御点PCは、第1制御点PC1と隣り合い、且つ、第1制御点PC1に対して第3方向D3に位置する第4制御点PC4を含む。操作受付部211は、第2操作QP2によって選択される1つの方向が第3方向D3と一致する場合に、第4制御点PC4を選択する。例えば、下方向キーKDをユーザーが押下した場合には、操作受付部211は、第1制御点PC1と隣り合い、且つ、第1制御点PC1に対して第3方向D3、すなわち、下方向に位置する第4制御点PC4を選択する。
また、第1制御点PC1の次に、ユーザーが選択可能な複数の制御点PCは、第1制御点PC1と隣り合い、且つ、第1制御点PC1に対して第4方向D4に位置する第5制御点PC5を含む。操作受付部211は、第2操作QP2によって選択される1つの方向が第4方向D4と一致する場合に、第5制御点PC5を選択する。例えば、右方向キーKRをユーザーが押下した場合には、操作受付部211は、第1制御点PC1と隣り合い、且つ、第1制御点PC1に対して第4方向D4、すなわち、右方向に位置する第5制御点PC5を選択する。
【0051】
再び、図4に戻って、第2制御部210の構成について説明する。
画像生成部212は、操作受付部211が受け付けたユーザーUからの操作QPに応じて、第1パターン画像PT1、及び第2パターン画像PT2を生成する。
また、画像生成部212は、初期パターン画像PTA、第1パターン画像PT1、及び第2パターン画像PT2の各々を第2表示機構230のLCDに表示する。例えば、画像生成部212は、まず、初期パターン画像PTAを、第2画像記憶部215から読み出して、第2表示機構230のLCDに表示する。次に、画像生成部212は、第1パターン画像PT1が生成されたときに、生成された第1パターン画像PT1を、初期パターン画像PTAに換えて、第2表示機構230のLCDに表示する。また、画像生成部212は、第2パターン画像PT2が生成されたときに、生成された第2パターン画像PT2を、第1パターン画像PT1に換えて、第2表示機構230のLCDに表示する。
【0052】
画像生成部212は、操作受付部211が第1操作QP1を受け付けた場合に、第1パターン画像PT1を生成する。第1操作QP1は、第1位置PS1の第1制御点PC1を選択する操作、例えば、第1位置PS1の第1制御点PC1に対するマウスのクリック操作である。
第1パターン画像PT1は、第1画像P1と、第2画像P2と、第3画像P3と、を含む。
【0053】
第1画像P1は、第1制御点PC1が選択されたことを示す。第1制御点PC1は、初期パターン画像PTAに含まれる複数の制御点PCのうちの第1位置PS1の制御点PCである。
第2画像P2は、初期パターン画像PTAに含まれる複数の制御点PCのうち、第1制御点PC1の次に、ユーザーが選択可能な複数の制御点PCを示す。第1制御点PC1の次に、ユーザーが選択可能な複数の制御点PCは、例えば、第2制御点PC2~第5制御点PC5である。
第3画像P3は、第2操作QP2によって選択される複数の互いに異なる方向を示す。複数の互いに異なる方向は、例えば、第1方向D1~第4方向D4である。
次に、第1パターン画像PT1について、図5を参照して更に説明する。
【0054】
図5には、第1パターン画像PT1を記載している。
第1パターン画像PT1は、第1画像P1を含む。第1画像P1は、例えば、白抜きの円である。第1画像P1は、第1位置PS1の第1制御点PC1を示す。第1制御点PC1は、図5では、上から4本目の線分LXと、左から3本目の線分LYとの交点に位置する制御点PCが、第1制御点PC1として設定される。上から4本目の線分LXと、左から3本目の線分LYとの交点は、第1位置PS1に対応する。
図5には、第1位置PS1の第1制御点PC1に対するマウスのクリックを受け付けたときのカーソルCRを記載している。カーソルCRは、第1制御点PC1、すなわち、第1位置PS1を指している。
【0055】
また、第1パターン画像PT1は、第2画像P2を含む。第2画像P2は、例えば、ハッチングを付与した円である。第2画像P2は、第2画像P21、第2画像P22、第2画像P23、及び第2画像P24で構成される。
第2画像P21は、第2制御点PC2を示す。第2制御点PC2は、第1位置PS1の第1制御点PC1と隣り合い、且つ、第1位置PS1の第1制御点PC1に対してY軸の負方向に位置する。第2画像P22は、第3制御点PC3を示す。第3制御点PC3は、第1位置PS1の第1制御点PC1と隣り合い、且つ、第1位置PS1の第1制御点PC1に対してX軸の負方向に位置する。第2画像P23は、第4制御点PC4を示す。第4制御点PC4は、第1位置PS1の第1制御点PC1と隣り合い、且つ、第1位置PS1の第1制御点PC1に対してY軸の正方向に位置する。第2画像P24は、第5制御点PC5を示す。第5制御点PC5は、第1位置PS1の第1制御点PC1と隣り合い、且つ、第1位置PS1の第1制御点PC1に対してX軸の正方向に位置する。
【0056】
また、第1パターン画像PT1は、第3画像P3を含む。第3画像P3は、例えば、白抜きの矢印である。第3画像P3は、例えば、第3画像P31、第3画像P32、第3画像P33、及び第3画像P34で構成される。
第3画像P31は、第1方向D1を示す。第3画像P31は、第1制御点PC1と第2制御点PC2とを結ぶ線分LYに沿って配置される。すなわち、第3画像P31は、第3画像P31の矢印の方向が、第1制御点PC1と第2制御点PC2とを結ぶ線分LYと平行に配置される。また、第3画像P31は、第2制御点PC2を中心として所定距離LA以下の範囲に表示される。所定距離LAは、第1制御点PC1と第2制御点PC2との間の距離の半分以下である。換言すれば、第3画像P31は、第1制御点PC1よりも第2制御点PC2に近接するように配置される。
第3画像P32は、第2方向D2を示す。第3画像P32は、第1制御点PC1と第3制御点PC3とを結ぶ線分LXに沿って配置される。すなわち、第3画像P32は、第3画像P32の矢印の方向が、第1制御点PC1と第3制御点PC3とを結ぶ線分LXと平行に配置される。また、第3画像P32は、第3制御点PC3を中心として所定距離LB以下の範囲に表示される。所定距離LBは、第1制御点PC1と第3制御点PC3との間の距離の半分以下である。換言すれば、第3画像P32は、第1制御点PC1よりも第3制御点PC3に近接するように配置される。
【0057】
第3画像P33は、第3方向D3を示す。第3画像P33は、第1制御点PC1と第4制御点PC4とを結ぶ線分LYに沿って配置される。すなわち、第3画像P33は、第3画像P33の矢印の方向が、第1制御点PC1と第4制御点PC4とを結ぶ線分LYと平行に配置される。また、第3画像P33は、第4制御点PC4を中心として所定距離LA以下の範囲に表示される。所定距離LAは、第1制御点PC1と第4制御点PC4との間の距離の半分以下である。換言すれば、第3画像P33は、第1制御点PC1よりも第4制御点PC4に近接するように配置される。
第3画像P34は、第4方向D4を示す。第3画像P34は、第1制御点PC1と第5制御点PC5とを結ぶ線分LXに沿って配置される。すなわち、第3画像P34は、第3画像P34の矢印の方向が、第1制御点PC1と第5制御点PC5とを結ぶ線分LXと平行に配置される。また、第3画像P34は、第5制御点PC5を中心として所定距離LB以下の範囲に表示される。所定距離LBは、第1制御点PC1と第5制御点PC5との間の距離の半分以下である。換言すれば、第3画像P34は、第1制御点PC1よりも第5制御点PC5に近接するように配置される。
【0058】
再び、図4に戻って、第2制御部210の構成について説明する。
画像生成部212は、操作受付部211が第2操作QP2を受け付けた場合に、第2パターン画像PT2を生成する。第2操作QP2は、複数の互いに異なる方向のうちいずれか1つの方向を選択する操作QPである。第2操作QP2は、例えば、ユーザーUが、第1操作QP1を行った後に、第2操作機構220のキーボードの4つの方向キーのうちの上方向キーKUを押下する操作である。
上方向キーKUを押下する操作を操作受付部211が受け付けた場合に、操作受付部211は、第2制御点PC2を選択する。そして、画像生成部212は、第2パターン画像PT2を生成する。
次に、第2パターン画像PT2について、図6を参照して更に説明する。
【0059】
図6は、投射画像PJの他の一例を示す図である。図6には、第2パターン画像PT2を記載している。第2パターン画像PT2は、第1画像P1と、第2画像P2と、第3画像P3と、を含む。
第1画像P1は、例えば、白抜きの円である。第1画像P1は、第2位置PS2の第1制御点PC1を示す。第1制御点PC1は、図5では、上から3本目の線分LXと、左から3本目の線分LYとの交点に位置する制御点PCが、第1制御点PC1として設定される。上から4本目の線分LXと、左から3本目の線分LYとの交点は、第2位置PS2に対応する。
【0060】
第2画像P2は、第2画像P21、第2画像P22、第2画像P23、及び第2画像P24で構成される。
第2画像P21は、第2制御点PC2を示す。第2制御点PC2は、第2位置PS2の第1制御点PC1と隣り合い、且つ、第2位置PS2の第1制御点PC1に対してY軸の負方向に位置する。第2画像P22は、第3制御点PC3を示す。第3制御点PC3は、第2位置PS2の第1制御点PC1と隣り合い、且つ、第2位置PS2の第1制御点PC1に対してX軸の負方向に位置する。第2画像P23は、第4制御点PC4を示す。第4制御点PC4は、第2位置PS2の第1制御点PC1と隣り合い、且つ、第2位置PS2の第1制御点PC1に対してY軸の正方向に位置する。第2画像P24は、第5制御点PC5を示す。第5制御点PC5は、第2位置PS2の第1制御点PC1と隣り合い、且つ、第2位置PS2の第1制御点PC1に対してX軸の正方向に位置する。
【0061】
第3画像P3は、例えば、第3画像P31、第3画像P32、第3画像P33、及び第3画像P34で構成される。
第3画像P31は、第1方向D1を示す。第3画像P31は、第1制御点PC1と第2制御点PC2とを結ぶ線分LYに沿って配置される。また、第3画像P31は、第2制御点PC2を中心として所定距離LA以下の範囲に表示される。第3画像P32は、第2方向D2を示す。第3画像P32は、第1制御点PC1と第3制御点PC3とを結ぶ線分LXに沿って配置される。また、第3画像P32は、第3制御点PC3を中心として所定距離LB以下の範囲に表示される。第3画像P33は、第3方向D3を示す。第3画像P33は、第1制御点PC1と第4制御点PC4とを結ぶ線分LYに沿って配置される。また、第3画像P33は、第4制御点PC4を中心として所定距離LA以下の範囲に表示される。第3画像P34は、第4方向D4を示す。第3画像P34は、第1制御点PC1と第5制御点PC5とを結ぶ線分LXに沿って配置される。また、第3画像P34は、第5制御点PC5を中心として所定距離LB以下の範囲に表示される。
【0062】
再び、図4に戻って、第2制御部210の構成について説明する。
投射指示部213は、初期パターン画像PTA、第1パターン画像PT1、及び第2パターン画像PT2を、順次、プロジェクター100に投射させる。
投射指示部213は、例えば、プロジェクター100の電源が投入され、制御装置200と通信可能に接続されたときに、初期パターン画像PTAをプロジェクター100に表示させる。投射指示部213は、例えば、第2画像記憶部215から初期パターン画像PTAを読み出して、初期パターン画像PTAをコマンドCMPと対応付けて、プロジェクター100へ送信する。コマンドCMPは、コマンドCMPに対応付けられた画像、すなわち、初期パターン画像PTAを投射することをプロジェクター100に指示する。
【0063】
投射指示部213は、画像生成部212が第1パターン画像PT1を生成したときに、生成された第1パターン画像PT1を、初期パターン画像PTAに換えて、プロジェクター100に投射させる。
投射指示部213は、画像生成部212が第1パターン画像PT1を生成したときに、例えば、生成された第1パターン画像PT1をコマンドCMPと対応付けて、プロジェクター100へ送信する。コマンドCMPは、コマンドCMPに対応付けられた画像、すなわち、第1パターン画像PT1を、初期パターン画像PTAに換えて投射することをプロジェクター100に指示する。
【0064】
投射指示部213は、画像生成部212が第2パターン画像PT2を生成したときに、生成された第2パターン画像PT2を、第1パターン画像PT1に換えて、プロジェクター100に投射させる。
投射指示部213は、画像生成部212が第2パターン画像PT2を生成したときに、例えば、生成された第2パターン画像PT2をコマンドCMPと対応付けて、プロジェクター100へ送信する。コマンドCMPは、コマンドCMPに対応付けられた画像、すなわち、第2パターン画像PT2を、第1パターン画像PT1に換えて投射することをプロジェクター100に指示する。
【0065】
第2通信制御部214は、第2通信インターフェース240を介して、プロジェクター100へ種々の情報を送信する。
第2通信制御部214は、例えば、初期パターン画像PTAをコマンドCMPと対応付けて、プロジェクター100へ送信する。また、第2通信制御部214は、例えば、第1パターン画像PT1をコマンドCMPと対応付けて、プロジェクター100へ送信する。また、第2通信制御部214は、例えば、第2パターン画像PT2をコマンドCMPと対応付けて、プロジェクター100へ送信する。
【0066】
次に、図7を参照して、制御装置200の第2制御部210の処理について説明する。図7は、制御装置200の第2制御部210の処理の一例を示すフローチャートである。
図7に示すように、まず、ステップS101において、画像生成部212は、初期パターン画像PTAを第2表示機構230のLCDに表示する。また、投射指示部213は、初期パターン画像PTAをプロジェクター100に投射させる。
次に、ステップS103において、操作受付部211は、第1操作QP1を受けたか否かを判定する。第1操作QP1は、第1制御点PC1を選択する操作QPである。
第1操作QP1を受けていないと操作受付部211が判定した場合(ステップS103;NO)には、処理が待機状態になる。第1操作QP1を受けたと操作受付部211が判定した場合(ステップS103;YES)には、処理がステップS105へ進む。
【0067】
そして、ステップS105において、画像生成部212は、第1パターン画像PT1を生成する。第1パターン画像PT1は、第1画像P1、第2画像P2、及び第3画像P3を含む。第1画像P1は、第1位置PS1の第1制御点PC1を示す。第2画像P2は、初期パターン画像PTAに含まれる複数の制御点PCのうち、第1制御点PC1の次に、ユーザーが選択可能な複数の制御点PCを示す。第3画像P3は、第2操作QP2によって選択される複数の互いに異なる方向を示す。また、画像生成部212は、第1パターン画像PT1を、初期パターン画像PTAに換えて、第2表示機構230のLCDに表示する。
次に、ステップS107において、投射指示部213は、第1パターン画像PT1を、初期パターン画像PTAに換えて、プロジェクター100に投射させる。
次に、ステップS109において、操作受付部211は、第2操作QP2を受け付けたか否かを判定する。第2操作QP2は、複数の互いに異なる方向のうちいずれか1つの方向を選択する操作QPである。複数の互いに異なる方向は、例えば、第1方向D1~第4方向D4である。
第2操作QP2を受け付けていないと操作受付部211が判定した場合(ステップS109;NO)には、処理が待機状態になる。第2操作QP2を受け付けたと操作受付部211が判定した場合(ステップS109;YES)には、処理がステップS111へ進む。
【0068】
そして、ステップS111において、操作受付部211は、第2操作QP2に対応する制御点PCを選択する。
次に、ステップS113において、画像生成部212は、第2パターン画像PT2を生成する。第1パターン画像PT1は、第1画像P1、第2画像P2、及び第3画像P3を含む。第1画像P1は、第2位置PS2の第1制御点PC1を示す。第2画像P2は、初期パターン画像PTAに含まれる複数の制御点PCのうち、第2位置PS2の第1制御点PC1の次に、ユーザーが選択可能な複数の制御点PCを示す。第3画像P3は、第2操作QP2によって選択される複数の互いに異なる方向を示す。
次に、ステップS115において、投射指示部213は、第2パターン画像PT2を、第1パターン画像PT1に換えて、プロジェクター100に投射させる。
【0069】
次に、ステップS117において、第2制御部210は、終了操作を受け付けたか否かを判定する。終了操作は、「ポイント補正」を終了する場合に、ユーザーUによって第2操作機構220に対して行われる操作である。終了操作は、例えば、第2表示機構230のLCDに表示された「ポイント補正終了」を示す終了ボタンのマウスによるクリック操作である。終了ボタンは、例えば、ユーザーUからの第2操作機構220に対する操作QPが所定期間以上受け付けられない場合に、第2制御部210によって表示される。所定期間は、例えば、20秒間である。
終了操作を受け付けていないと第2制御部210が判定した場合(ステップS117;NO)には、処理がステップS109に戻る。終了操作を受け付けたと第2制御部210が判定した場合(ステップS117;YES)には、その後、処理が終了する。
【0070】
ステップS101は、「制御点画像をプロジェクターに表示させること」の一例に対応する。ステップS107は、「第1画像を第1制御点の位置に表示させること」、「ユーザーが選択可能な複数の制御点を示す第2画像をプロジェクターに表示させること」、及び「第1方向を示す第3画像をプロジェクターに表示させること」の一例に対応する。ステップS109は、「複数の互いに異なる方向のうちいずれか1つの方向を選択する操作を受け付けること」の一例に対応する。ステップS111は、「1つの方向に対応する制御点を選択すること」の一例に対応する。
【0071】
図7を参照して説明したように、第1位置PS1の第1制御点PC1を選択する操作を受け付けた場合に、第2画像P2を含む第1パターン画像PT1を表示する。第2画像P2は、初期パターン画像PTAに含まれる複数の制御点PCのうち、第1位置PS1の第1制御点PC1の次に、ユーザーが選択可能な複数の制御点PCを示す。よって、ユーザーは、第1位置PS1の第1制御点PC1の次に選択可能な複数の制御点PCの位置を確認できる。
【0072】
[本実施形態及び作用効果]
以上、図1図7を参照して説明したように、本実施形態に係る画像表示方法は、プロジェクター100の投射画像PJの形状補正に用いる複数の制御点PCを示す初期パターン画像PTAを表示することと、複数の制御点PCのうちの1つの制御点PCである第1制御点PC1が選択された場合に、選択されたことを示す第1画像P1を、第1制御点PC1の位置、例えば、第1位置PS1に表示することと、第1画像P1を第1制御点PC1の位置、例えば、第1位置PS1に表示した場合に、複数の制御点PCのうち、第1制御点PC1の次に、ユーザーが選択可能な複数の制御点PCを示す第2画像P2を表示することと、を含む。
【0073】
すなわち、第1画像P1を第1位置PS1に表示した場合に、複数の制御点PCのうち、第1制御点PC1の次に、ユーザーが選択可能な複数の制御点PCを示す第2画像P2が表示される。
よって、ユーザーが、第1位置PS1の第1制御点PC1の次に選択可能な複数の制御点PCの位置を確認できる。したがって、ユーザーの利便性を向上できる。
【0074】
また、上記画像表示方法において、複数の互いに異なる方向のうちいずれか1つの方向を選択する操作を受け付けることと、選択可能な複数の制御点PCのうち、1つの方向に対応する制御点PCを選択することと、を更に含む。
よって、複数の互いに異なる方向のうちいずれか1つの方向を選択する操作を受け付け、選択可能な複数の制御点PCのうち、1つの方向に対応する制御点PCを選択するため、第1位置PS1の第1制御点PC1の次に選択される制御点PCを容易に選択できる。したがって、ユーザーの利便性を向上できる。
【0075】
また、上記画像表示方法において、複数の互いに異なる方向は、第1方向D1を含み、選択可能な複数の制御点PCは、第1制御点PC1と隣り合い、且つ、第1制御点PC1に対して第1方向D1に位置する第2制御点PC2を含み、1つの方向に対応する制御点PCを選択することは、1つの方向が第1方向D1と一致する場合に、第2制御点PC2を選択すること、を含む。
よって、1つの方向として第1方向D1を選択する場合に、第1制御点PC1と隣り合い、且つ、第1制御点PC1に対して第1方向D1に位置する第2制御点PC2が選択されるため、第2制御点PC2を容易に選択できる。したがって、ユーザーの利便性を向上できる。
【0076】
また、上記画像表示方法において、複数の互いに異なる方向は、第1方向D1と異なる第2方向D2を含み、選択可能な複数の制御点PCは、第1制御点PC1と隣り合い、且つ、第1制御点PC1に対して第2方向D2に位置する第3制御点PC3を含み、1つの方向に対応する制御点PCを選択することは、1つの方向が第2方向D2と一致する場合に、第3制御点PC3を選択すること、を更に含む。
よって、1つの方向として第1方向D1と異なる第2方向D2を選択する場合に、第1制御点PC1と隣り合い、且つ、第1制御点PC1に対して第2方向D2に位置する第3制御点PC3が選択されるため、第3制御点PC3を容易に選択できる。したがって、ユーザーの利便性を向上できる。
【0077】
また、上記画像表示方法において、第1制御点PC1と第2制御点PC2とを結ぶ線分に沿って、第1方向D1を示す第3画像P3を表示すること、を更に含む。
よって、第1制御点PC1と第2制御点PC2とを結ぶ線分に沿って、第1方向D1を示す第3画像P3が表示されるため、第1方向D1を選択することによって第2制御点PC2が選択されることを、ユーザーが容易に視認できる。したがって、ユーザーの利便性を向上できる。
【0078】
また、上記画像表示方法において、第3画像P3を表示することは、第2制御点PC2を中心として所定距離LA以下の範囲に第3画像P3を表示し、所定距離LAは、第1制御点PC1と第2制御点PC2との間の距離の半分以下である。
よって、第2制御点PC2に近接する位置に第3画像P3が表示されるため、第1方向D1を選択することによって第2制御点PC2が選択されることを、ユーザーが容易に視認できる。したがって、ユーザーの利便性を向上できる。
【0079】
また、上記画像表示方法において、第1画像P1の表示形態は、第2画像P2の表示形態と異ならせる。
よって、第1画像P1の表示形態は、第2画像P2の表示形態と異なるため、第1画像P1と第2画像P2とを、ユーザーが容易に判別できる。したがって、ユーザーの利便性を向上できる。
【0080】
本実施形態に係る第2制御プログラムPGM2は、プロジェクター100の投射画像PJの形状補正に用いる複数の制御点PCを示す初期パターン画像PTAを表示することと、複数の制御点PCのうちの1つの制御点PCである第1制御点PC1が選択された場合に、選択されたことを示す第1画像P1を、第1制御点PC1の位置、例えば、第1位置PS1に表示することと、第1画像P1を第1制御点PC1の位置、例えば、第1位置PS1に表示した場合に、複数の制御点PCのうち、第1制御点PC1の次に、ユーザーが選択可能な複数の制御点PCを示す第2画像P2を表示することと、を第2プロセッサー210Aに実行させる。
したがって、本実施形態に係る第2制御プログラムPGM2は、本実施形態に係る画像表示方法と同様の効果を奏することができる。
【0081】
他の実施形態に係るプロジェクター100Aは、投射部110と、ユーザーの操作を受け付ける操作部131と、第1プロセッサー150Aと、を含み、第1プロセッサー150Aは、プロジェクターの投射画像の形状補正に用いる複数の制御点を示す制御点画像を、前記光学装置に表示させることと、複数の制御点PCのうちの1つの制御点PCである第1制御点PC1が選択された場合に、投射部110に、選択されたことを示す第1画像P1を、第1制御点PC1の位置、例えば、第1位置PS1に表示させることと、第1画像P1を第1制御点PC1の位置、例えば、第1位置PS1に表示した場合に、複数の制御点PCのうち、第1制御点PC1の次に、ユーザーが選択可能な複数の制御点PCを示す第2画像P2を、投射部110に表示させることと、を実行する。
したがって、他の実施形態に係るプロジェクター100Aは、本実施形態に係る画像表示方法と同様の効果を奏することができる。
【0082】
[他の実施形態]
上述した本実施形態は、好適な実施の形態である。ただし、上述の本実施形態に限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形実施が可能である。
【0083】
本実施形態では、制御装置200が、操作受付部211、画像生成部212、及び投射指示部213、を備える場合について説明するが、これに限定されない。例えば、プロジェクター100が、操作受付部211、画像生成部212、及び投射指示部213の少なくとも1つを、備えてもよい。
例えば、プロジェクター100の第1制御部150の第1プロセッサー150Aが、第1制御プログラムPGM1を実行することによって、操作受付部211、画像生成部212、及び投射指示部213として機能してもよい。この場合には、プロジェクター100は、制御装置200と通信可能に接続される必要はない。換言すれば、プロジェクター100において、第1制御部150が、操作受付部211、画像生成部212、及び投射指示部213、を備えることによって、本発明に係る「画像表示方法」を実行してもよい。
この場合のプロジェクター100を、本実施形態に係るプロジェクター100と区別するために、他の実施形態に係るプロジェクター100Aと記載する場合がある。
【0084】
また、本実施形態では、図5に示すように、第1画像P1が白抜きの円であり、第2画像P2がハッチングを付与した円である場合について説明するが、これに限定されない。第2画像P2の表示態様を、第1画像P1の表示態様と異ならせればよい。「表示態様」は、色、形状、模様を含む。例えば、第2画像P2の色を第1画像P1の色と異ならせてもよい。すなわち、第2画像P2の色が赤色であり、第1画像P1の色が青色であってもよい。また、例えば、第2画像P2の形状を第1画像P1の形状と異ならせてもよい。すなわち、第2画像P2の形状が矩形であり、第1画像P1の形状が円であってもよい。
【0085】
また、本実施形態では、「複数の互いに異なる方向」が第1方向D1~第4方向D4である場合について説明するが、これに限定されない。「複数の互いに異なる方向」が2つの互いに異なる方向であってもよいし、3つの互いに異なる方向であってもよい。また、「複数の互いに異なる方向」が、5つ以上の互いに異なる方向であってもよい。
例えば、「複数の互いに異なる方向」が、8つの互いに異なる方向であってもよい。8つの互いに異なる方向である場合には、互いに隣接するボタンの示す方向の差が45度である8つのボタンによって、8つの互いに異なる方向の各々を選択できる。
【0086】
また、図3及び図4に示す各機能部は機能的構成を示すものであって、具体的な実装形態は特に制限されない。つまり、必ずしも各機能部に個別に対応するハードウェアが実装される必要はなく、一つのプロセッサーがプログラムを実行することで複数の機能部の機能を実現する構成とすることも可能である。また、上記実施形態においてソフトウェアで実現される機能の一部をハードウェアで実現してもよく、或いは、ハードウェアで実現される機能の一部をソフトウェアで実現してもよい。その他、プロジェクター100、及び制御装置200の各部の具体的な細部構成についても、趣旨を逸脱しない範囲で任意に変更可能である。
【0087】
また、図7に示すフローチャートの処理単位は、制御装置200の第2制御部210の処理を理解容易にするために、主な処理内容に応じて分割したものである。図7のフローチャートに示す処理単位の分割の仕方や名称によって制限されることはなく、処理内容に応じて、更に多くの処理単位に分割することもできるし、1つの処理単位が更に多くの処理を含むように分割することもできる。また、上記のフローチャートの処理順序も、図示した例に限られるものではない。
【0088】
また、画像表示方法は、制御装置200が備える第2プロセッサー210Aに、画像表示方法に対応した第2制御プログラムPGM2を実行させることで実現できる。また、第2制御プログラムPGM2は、コンピューターで読み取り可能に記録した記録媒体に記録しておくことも可能である。
記録媒体としては、磁気的、光学的記録媒体又は半導体メモリーデバイスを用いることができる。具体的には、フレキシブルディスク、HDD、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、DVD、Blu-ray(登録商標) Disc、光磁気ディスク、フラッシュメモリー、カード型記録媒体等の可搬型、或いは固定式の記録媒体が挙げられる。また、記録媒体は、制御装置200が備える内部記憶装置であるRAM、ROM、HDD等の不揮発性記憶装置であってもよい。
第2制御プログラムPGM2をサーバー装置等に記憶させておき、サーバー装置から制御装置200に、第2制御プログラムPGM2をダウンロードすることで、画像表示方法を実現することもできる。
【0089】
また、画像表示方法は、第1パターン画像PT1、第2パターン画像PT2、及び初期パターン画像PTAの各々を、制御装置200に接続された図示しないモニターや液晶パネルなどの表示装置を用いて表示しても良い。この場合には、制御装置200は、第1パターン画像PT1、第2パターン画像PT2、及び初期パターン画像PTAの各々と、コマンドCMPと、をプロジェクター100に送信しなくてもよい。
【0090】
[付記]
以下、本開示のまとめを付記する。
(付記1)
プロジェクターの投射画像の形状補正に用いる複数の制御点を示す制御点画像を表示することと、前記複数の制御点のうちの1つの制御点である第1制御点が選択された場合に、選択されたことを示す第1画像を、前記第1制御点の位置に表示することと、前記第1画像を前記第1制御点の位置に表示した場合に、前記複数の制御点のうち、前記第1制御点の次に、ユーザーが選択可能な複数の制御点を示す第2画像を表示することと、を含む、画像表示方法。
【0091】
これにより、第1画像を第1制御点の位置に表示した場合に、複数の制御点のうち、第1制御点の次に、ユーザーが選択可能な複数の制御点を示す第2画像が表示される。
よって、ユーザーが、第1制御点の次に選択可能な複数の制御点の位置を確認できる。したがって、ユーザーの利便性を向上できる。
【0092】
(付記2)
複数の互いに異なる方向のうちいずれか1つの方向を選択する操作を受け付けることと、前記選択可能な複数の制御点のうち、前記1つの方向に対応する制御点を選択することと、を更に含む、付記1に記載の画像表示方法。
【0093】
これにより、複数の互いに異なる方向のうちいずれか1つの方向を選択する操作を受け付け、選択可能な複数の制御点のうち、1つの方向に対応する制御点を選択するため、第1制御点の次に選択される制御点を容易に選択できる。したがって、ユーザーの利便性を向上できる。
【0094】
(付記3)
前記複数の互いに異なる方向は、第1方向を含み、前記選択可能な複数の制御点は、前記第1制御点と隣り合い、且つ、前記第1制御点に対して前記第1方向に位置する第2制御点を含み、前記1つの方向に対応する制御点を選択することは、前記1つの方向が前記第1方向と一致する場合に、前記第2制御点を選択すること、を含む、付記2に記載の画像表示方法。
【0095】
これにより、1つの方向として第1方向を選択する場合に、第1制御点と隣り合い、且つ、第1制御点に対して第1方向に位置する第2制御点が選択されるため、第2制御点を容易に選択できる。したがって、ユーザーの利便性を向上できる。
【0096】
(付記4)
前記複数の互いに異なる方向は、前記第1方向と異なる第2方向を含み、前記選択可能な複数の制御点は、前記第1制御点と隣り合い、且つ、前記第1制御点に対して前記第2方向に位置する第3制御点を含み、前記1つの方向に対応する制御点を選択することは、前記1つの方向が前記第2方向と一致する場合に、前記第3制御点を選択すること、を更に含む、付記3に記載の画像表示方法。
【0097】
これにより、1つの方向として第1方向と異なる第2方向を選択する場合に、第1制御点と隣り合い、且つ、第1制御点に対して第2方向に位置する第3制御点が選択されるため、第3制御点を容易に選択できる。したがって、ユーザーの利便性を向上できる。
【0098】
(付記5)
前記第1制御点と前記第2制御点とを結ぶ線分に沿って、前記第1方向を示す第3画像を表示すること、付記3又は付記4に記載の画像表示方法。
【0099】
これにより、第1制御点と第2制御点とを結ぶ線分に沿って、第1方向を示す第3画像が表示されるため、第1方向を選択することによって第2制御点が選択されることを、ユーザーが容易に視認できる。したがって、ユーザーの利便性を向上できる。
【0100】
(付記6)
前記第3画像を表示することは、前記第2制御点を中心として所定距離以下の範囲に前記第3画像を表示し、前記所定距離は、前記第1制御点と前記第2制御点との間の距離の半分以下である、付記5に記載の画像表示方法。
【0101】
これにより、第2制御点に近接する位置に第3画像が表示されるため、第1方向を選択することによって第2制御点が選択されることを、ユーザーが容易に視認できる。したがって、ユーザーの利便性を向上できる。
【0102】
(付記7)
前記第1画像の表示形態は、前記第2画像の表示形態と異ならせる、付記1から付記6のいずれか1つに記載の画像表示方法。
【0103】
これにより、第1画像の表示形態は、第2画像の表示形態と異なるため、第1画像と第2画像とを、ユーザーが容易に判別できる。したがって、ユーザーの利便性を向上できる。
【0104】
(付記8)
プロジェクターの投射画像の形状補正に用いる複数の制御点を示す制御点画像を表示することと、前記複数の制御点のうちの1つの制御点である第1制御点が選択された場合に、選択されたことを示す第1画像を、前記第1制御点の位置に表示することと、前記第1画像を前記第1制御点の位置に表示した場合に、前記複数の制御点のうち、前記第1制御点の次に、ユーザーが選択可能な複数の制御点を示す第2画像を表示することと、をプロセッサーに実行させる、プログラム。
【0105】
これにより、付記8に記載のプログラムは、付記1に記載の画像表示方法と同様の効果を奏する。
【0106】
(付記9)
光学装置と、ユーザーの操作を受け付ける入力装置と、少なくとも1つのプロセッサーと、を含み、前記少なくとも1つのプロセッサーは、プロジェクターの投射画像の形状補正に用いる複数の制御点を示す制御点画像を、前記光学装置に表示させることと、前記複数の制御点のうちの1つの制御点である第1制御点が、前記入力装置を介して、選択された場合に、前記光学装置に、選択されたことを示す第1画像を、前記第1制御点の位置に表示させることと、前記第1画像を前記第1制御点の位置に表示した場合に、前記複数の制御点のうち、前記第1制御点の次に、ユーザーが、前記入力装置を介して、選択可能な複数の制御点を示す第2画像を、前記光学装置に表示させることと、を実行する、プロジェクター。
【0107】
これにより、付記9に記載のプロジェクターは、付記1に記載の画像表示方法と同様の効果を奏する。
【符号の説明】
【0108】
1…画像投射システム、5…リモコン(入力装置)、100、100A…プロジェクター、110…投射部(光学装置)、111…光源部、113…投射光学系、141…第1通信インターフェース、150…第1制御部、150A…第1プロセッサー(少なくとも1つのプロセッサー)、150B…第1メモリー、200…制御装置、210…第2制御部、210A…第2プロセッサー(プロセッサー)、210B…第2メモリー、211…操作受付部、212…画像生成部、213…投射指示部、214…第2通信制御部、215…第2画像記憶部、220…第2操作機構、230…第2表示機構、D1…第1方向、D2…第2方向、D3…第3方向、D4…第4方向、LA、LB…所定距離、P1…第1画像、P2、P21、P22、P23、P24…第2画像、P3、P31、P32、P33、P34…第3画像、PC…制御点、PC1…第1制御点、PC2…第2制御点、PC3…第3制御点、PC4…第4制御点、PC5…第5制御点、PGM1…第1制御プログラム(プログラム)、PGM2…第2制御プログラム(プログラム)、PS1…第1位置、PS2…第2位置、PT1…第1パターン画像、PT2…第2パターン画像、PTA…初期パターン画像(制御点画像)、QP1…第1操作、QP2…第2操作。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7