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  • 特開-情報処理システム 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024120364
(43)【公開日】2024-09-05
(54)【発明の名称】情報処理システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20240829BHJP
   G06Q 30/0251 20230101ALI20240829BHJP
   G06Q 30/0207 20230101ALI20240829BHJP
【FI】
G06Q50/10
G06Q30/0251
G06Q30/0207 328
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023027107
(22)【出願日】2023-02-24
(71)【出願人】
【識別番号】723002365
【氏名又は名称】大友 陽介
(72)【発明者】
【氏名】大友 陽介
【テーマコード(参考)】
5L030
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L030BB07
5L030BB08
5L049BB07
5L049BB08
5L049CC18
5L050CC18
(57)【要約】
【課題】
スタンプラリー設置施設の商品販促効果向上とユーザー満足度向上
【解決手段】
情報処理システムは、管理者によりフォトスポットで撮像したモデル画像を保持するモデル画像記憶部と、管理者が入力したスポット情報を保持するスポット情報記憶部と、前期モデル画像とユーザーがフォトスポットで撮像した実写画像と比較した結果を比較結果情報として出力する画像比較部と、ユーザーに与えられる報酬を前期比較結果情報と比較結果情報の記憶から計算する報酬計算部と、前記比較結果情報、及び前記報酬の少なくともどちらか一方を表示する表示部と、前記管理者が設定した、前記モデル画像、前記スポット情報、前記報酬についての決裁機能を有しかつ複数の前記フォトスポットをグループ化してグループ情報を作成する機能を有するシステムコントローラと、前記グループ情報を記憶するグループ情報記憶部と、を備える
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
管理者によりフォトスポット用のモデル画像を撮像する管理者用画像撮像装置と、
前記管理者用画像撮像装置で撮像されたモデル画像を記憶するモデル記憶部と、
前記モデル画像を撮像できる場所に関する属性情報をスポット情報として入力するスポット情報入力装置と、
前記スポット情報を記憶するスポット情報記憶部と、
ユーザーがフォトスポットで実写画像を撮像するためのユーザー用画像撮像装置と、
前記モデル画像と前記実写画像の類似度を算出、かつ画像の一致判定を行い、類似度と一致判定結果を比較結果情報として出力する画像比較部と、
前記比較結果情報を記憶する実行情報記憶部と、
前記管理者が予め設定した報酬を、前記比較結果情報、又は前記画像比較部実行記録に基づいて出力し、かつ前記スポットグループ毎に、個々の前記フォトスポットで得られた類似度や一致判定結果に応じて報酬を計算して出力する機能を有する報酬計算部と、
前記比較結果情報、及び前記報酬の少なくともどちらか一方を表示する表示部と、
前記管理者が設定した、前記モデル画像、前記スポット情報、前記報酬についての決裁機能を有し、かつ複数の前記フォトスポットをグループ化してグループ情報を作成する機能を有するシステムコントローラと、
前記グループ情報を記憶するグループ情報記憶部と、
を備える情報処理システム
【請求項2】
前期ユーザー用画像撮像装置にはGPSが内蔵されており、現在位置情報が、予め管理者によって設定されたフォトスポットの近傍である判定をされた場合においてのみ画像比較部での処理を実行可能である、
請求項1に記載の情報処理システム
【請求項3】
前記報酬は商業施設で使用できるクーポン券、又は広告を含み、
前記実行情報記憶部に前記クーポン券の使用状況の情報を記憶する
請求項1又は請求項2に記載の情報処理システム
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フォトスポットにおける3次元立体物の撮像画像を用いたフォトラリーシステムを実現する情報処理システムに関する
【背景技術】
【0002】
従来、管理者が予め設定したスタンプポイントを訪問して、2次元コードの撮像と端末の位置情報により、訪問したことを確認してデジタルスタンプを入手するスタンプラリーシステムが存在する
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許文献1に開示の技術では、スタンプポイントとなる複数の施設にそれぞれ2次元コードを設置して、位置情報取得機能を有する携帯端末で、その2次元コードに設定された位置情報と端末の位置情報を照合して合致した場合にデジタルスタンプが発行される。
【特許文献1】特開2020-161022号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
スタンプラリー設置施設の商品販促効果向上、スタンプ設置負担軽減と、ユーザー満足度向上
【課題を解決するための手段】
【0005】
(1)本開示の一態様は、管理者によりフォトスポット用のモデル画像を撮像する管理者用画像撮像装置と、前記管理者用画像撮像装置で撮像されたモデル画像を記憶するモデル記憶部と、前記モデル画像を撮像できる場所に関する属性情報をスポット情報として入力するスポット情報入力装置と、前記スポット情報を記憶するスポット情報記憶部と、ユーザーがフォトスポットで実写画像を撮像するためのユーザー用画像撮像装置と、前記モデル画像と前記実写画像の類似度を算出、かつ画像の一致判定を行い、類似度と一致判定結果を比較結果情報として出力する画像比較部と、前記比較結果情報を記憶する実行情報記憶部と、前記管理者が予め設定した報酬を、前記比較結果情報、又は前記画像比較部実行記録に基づいて出力し、かつ前記スポットグループ毎に、個々の前記フォトスポットで得られた類似度や一致判定結果に応じて報酬を計算して出力する機能を有する報酬計算部と、前記比較結果情報、及び前記報酬の少なくともどちらか一方を表示する表示部と、前記管理者が設定した、前記モデル画像、前記スポット情報、前記報酬についての決裁機能を有し、かつ複数の前記フォトスポットをグループ化してグループ情報を作成する機能を有するシステムコントローラと、前記グループ情報を記憶するグループ情報記憶部と、を備える情報処理システムである。
【0006】
(2)本開示の他の一態様は、管理者によりフォトスポット用のモデル画像を撮像する管理者用画像撮像装置と、前記管理者用画像撮像装置で撮像されたモデル画像を記憶するモデル記憶部と、前記モデル画像を撮像できる場所に関する属性情報をスポット情報として入力するスポット情報入力装置と、前記スポット情報を記憶するスポット情報記憶部と、ユーザーがフォトスポットで実写画像を撮像するためのユーザー用画像撮像装置と、前記モデル画像と前記実写画像の類似度を算出かつ画像の一致判定を行い類似度と一致判定結果を比較結果情報として出力し前期ユーザー用画像装置にはGPSが内蔵されており現在位置情報があらかじめ管理者によって設定された前期フォトスポットの近傍である場合に画像比較処理の実行が可能である画像比較部と、前記比較結果情報を記憶する実行情報記憶部と、前記管理者が予め設定した報酬を、前記比較結果情報、又は前記画像比較部実行記録に基づいて出力し、かつ前記スポットグループ毎に、個々の前記フォトスポットで得られた類似度や一致判定結果に応じて報酬を計算して出力する機能を有する報酬計算部と、前記比較結果情報、及び前記報酬の少なくともどちらか一方を表示する表示部と、前記管理者が設定した、前記モデル画像、前記スポット情報、前記報酬についての決裁機能を有し、かつ複数の前記フォトスポットをグループ化してグループ情報を作成する機能を有するシステムコントローラと、前記グループ情報を記憶するグループ情報記憶部と、を備える情報処理システムである。
【発明の効果】
【0007】
本発明は、フォトスポット設置施設に追加設置物なしにフォトスポットを設置することができ、フォトスポット管理者は、ユーザーに見てもらいたい場所、商品、特徴的な展示物などをフォトスポットとして使うことで、フォトスポット管理者によって商品をアピールでき、フォトスポット管理者に優位なユーザーの行動を引き起こすことができる。その結果、商品の売り上げ、ユーザー満足度の向上が期待できる。また、追加設置物がないことの効果として、管理者はフォトスポットの変更や追加を、管理者の都合に合わせて容易に行えるため、流行に合わせて販売を促進したい商品をフォトスポットにすることや、季節物の商品を売り出すタイミングでフォトスポットにするといったことも行える。これは管理者のメリットとなることはもちろん、ユーザーにとってもフォトスポット設置施設がどのような場所で行く魅力があるのかどうかの判断に有益な情報となり、設置施設への期待値が適正化される。また、ユーザーはフォトスポットで写真を撮って得られたスコアによって他ユーザーと得点を競い、ゲーム的要素で満足感を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の実施形態の基本的構成を示すブロック図である。
図2】本発明におけるフォトラリー管理システムMのアプリケーション実装時のアプリケーション画面を示す。
図3】本発明の実施形態の各情報項目が持つ属性を示す。
図4】本発明におけるフォトラリーシステムFのアプリケーション実装時のアプリケーション画面を示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1に示すように本発明の実施形態の一例として、情報処理システム1は、フォトラリー管理システムM、フォトラリーシステムF、システムコントローラCRで構成される。
【0010】
フォトラリー管理システムMは管理者端末MG1に管理者用画像撮像装置2、スポット情報入力装置3があり、サーバSV1に画像比較部6、報酬計算部7があり、データベースDB1にモデル記憶部8、スポット情報記憶部9、実行情報記憶部10がある構成で、管理者端末MG1、サーバSV1、データベースDB1がそれぞれネットワークNW1と接続されている。
【0011】
フォトラリーシステムFはユーザー端末UR1にユーザー用画像撮像装置4、表示部5があり、前述のサーバSV1とデータベースDB1はフォトラリー管理システムMと共有される構成で、ユーザー端末UR1、サーバSV1、データベースDB1がそれぞれネットワークNW1と接続されている。
【0012】
システムコントローラCRはネットワークNW1と接続されている。
【0013】
このような構成を備える情報処理システム1の概要について、簡略に説明する。フォトラリーシステムFはユーザーが、ユーザー端末UR1にアプリケーションとしてフォトラリーシステムFをインストールした状態で行う。予めフォトスポット管理者によって、フォトラリー管理システムMを利用して、管理者用画像撮像装置2で撮像したフォトスポットで撮ることができるモデル画像をモデル記憶部7に保存し、スポット情報入力装置3で入力されたフォトスポット情報をスポット情報記憶部8に記憶させる。ユーザーはスポット情報記憶部8に登録されたスポット情報を持つフォトスポットを訪問し、ユーザー端末UR1に備えられたユーザー用画像撮像装置5を使ってフォトスポットのモデル画像と同じになるように実写画像を撮り、実写画像をサーバSV1の画像比較部6で、モデル記憶部8に保存されているそのスポットのモデル画像と画像比較を行い、各特徴量から類似度の計算を行う。類似度が、予め設定された閾値を超えていた場合に画像一致の判定(クリア判定)とし、類似度に係数をかけるなどしてスコアを決定し、一致判定結果とスコアを出力する。出力されたスコアと実行情報記憶部10に保存された、フォトスポットでの写真を撮ってスコアを得る行為(以下フォトラリーゲーム実行)の履歴を突き合わせて報酬計算部7で今回のフォトラリーゲーム実行で得られる報酬である、そのフォトスポットのスコア、クリアした証であるスタンプや、そのフォトスポットが設置されている店舗のクーポン(商品の割引券、おすすめ商品の案内等)等が決定され、ユーザーに与えられ、ユーザー端末UR1の表示部5に表示される。
【0014】
このように、ユーザーは従来訪問記録の報酬として得られていたスタンプに加えて、スコアを競うゲーム性をもってフォトラリーを楽しむことができ、フォトスポットの管理者はユーザーがゲームとして楽しめるスポットを考えながらフォトスポットの柔軟な設定ができ、販売促進効果を享受することができるようになる。
【0015】
次に、このようなシステムを実現するための各装置の詳細について説明する。
【0016】
まずは、フォトスポット管理者によるフォトスポットの設定、クーポンの設定に関する部分を説明する。
【0017】
図2に示すように、管理者がフォトスポット、クーポンを設定する手段として、スマートフォンのアプリケーションが考えられる。
【0018】
スマートフォンM0のアプリケーションとしてフォトラリー管理システムMを実装した場合、管理者登録画面M1では管理者のIDを登録して、ログイン用のパスワードの設定を行うことで、フォトスポット管理者権限を与えた管理者を登録できる。IDには連絡用のメールアドレスなど、他の管理者のものと同一にならないものとする必要がある。
【0019】
ログイン以降のアプリケーションの画面は、上記のログイン情報に基づいてそれぞれの管理者用の専用画面となる。
【0020】
メニュー画面M2ではフォトスポットの設定を行うか、クーポンの設定を行うかの画面選択となっている。
【0021】
次にスポットの選択画面M3では、スポット情報記憶部8から管理者に紐づいたスポット情報を取得し、管理スポットのリストとして表示している。ここでは、既に設定されているどのスポットを編集するか、またはこれから新規にスポットを作成するかを選択してスポット設定に進むための画面となっている。
【0022】
スポットが選択されると、スポット設定画面M4にスポット情報記憶部8から取得されたスポット情報が表示される。スポット設定画面M4がスポット情報入力装置3として機能する。スポット情報項目として、図3のスポット情報項目M8のように、スポットの名前、位置(緯度、経度)、住所、スポットがある場所は屋外か屋内か、スポットの場所がどこにあるのかのヒント、スポットを見つける難易度、店舗電話番号、店舗営業時間、店舗概観画像、店舗代表商品画像、店舗ホームページURL、店舗で扱っている商品などを設定する。スポットがある場所が屋外か屋内かという情報は、店舗が営業時間外の場合に屋内のスポットは利用できないため、ユーザーが訪問したにも関わらずフォトスポットに辿り着けないということを防ぐため、店舗には少なくとも一箇所は屋外のスポットを設定させることで営業時間外にもユーザーがフォトラリーを楽しむことができるようにするためである。入力されたスポット情報は、ネットワークNW1を介してデータベースDB1のスポット情報記憶部9に保存される。しかし、そのスポット情報がフォトラリーシステムの規約に沿った設定となっているかはこの時点では不明であるため、のちにシステムマネージャがシステムコントローラCRでスポット情報記憶部9からスポット情報を取得し、スポット情報が適切であれば承認し、不適切であれば否認としてフォトスポット管理者にフォトスポット情報設定のやり直しをさせる。
【0023】
次に、モデル画像登録画面M5に進み、スポットのモデル画像をスマートフォンのカメラが管理者用画像撮像装置2として機能し、スポットのモデル画像を撮像、ネットワークNW1を介してデータベースDB1のモデル記憶部9に保存される。ここで記憶されたモデル画像は、フォトスポット管理者によって取られた画像であるため、後に説明する画像比較部6で画像を分析するのに不適切なものや、フォトラリーシステムの規約に沿わない種類の画像である可能性があり、このモデル画像の承認について、のちにシステムマネージャがシステムコントローラCRでモデル記憶部8からモデル画像を取得し、モデル画像として適切である場合は承認、承認できない場合は否認としてフォトスポット管理者にモデル画像設定のやり直しをさせる。
【0024】
次に、メニュー画面M2で、クーポンを選択した場合、クーポンの選択画面M6に進む。この画面では、クーポン情報記憶部11から管理者に紐づいたクーポン情報を取得し、管理クーポンのリストとして表示している。ここでは、既に設定されているどのクーポンを編集するか、またはこれから新規にクーポンを作成するかを選択してクーポン設定に移動するための画面となっている。
【0025】
クーポンが選択されると、クーポン設定画面M7にクーポン情報記憶部11から取得されたクーポン情報が表示される。クーポン情報項目として、図3のクーポン情報項目M9のように、クーポンのタイトル、特典内容、有効期限、使用条件、クーポン画像がある。
【0026】
クーポンの特典内容は、無料での商品プレゼント、商品の割引、商品の値引、購入に伴うおまけプレゼント、店舗特有のポイントの進呈、おすすめ商品などが考えられる。
【0027】
これらの入力されたクーポン情報は、ネットワークNW1を介してデータベースDB1のクーポン情報記憶部11に保存される。
【0028】
上記クーポンに関しても、のちにシステムマネージャがシステムコントローラCRでクーポン情報記憶部11からクーポン情報を取得し、承認できない場合は否認としてフォトスポット管理者にクーポン設定のやり直しをさせる。
【0029】
以上、ここまでがフォトスポット管理者によるフォトスポット、クーポンの設定に関する説明である。ここではフォトスポット管理者はスマートフォンのアプリケーション上でスポット設定、クーポン設定を行う構成となっていたが、パソコンのアプリケーションとしても良いし、パソコンやスマートフォンや電子端末からアクセスできるWebページとしての実装としてもよい。また、管理者用画像撮像装置は本例ではスマートフォンのカメラを利用したが、デジタル画像データを作成できる装置であればどんな装置でもよく、画像データをネットワークNW1を介してこのモデル記憶部9に保存できる様々な手段が考えられる。
【0030】
次に、システムマネージャは承認した複数のフォトスポットをグループ化する処理を行う。
【0031】
まず、システムコントローラCRで承認した複数のフォトスポット情報を取得し、フォトスポットの場所が同じ地域であったり、同じカテゴリに属する施設であったり、をグループ化してグループとし、図3のグループ情報項目M10に示すようにグループの名前、中心位置(緯度、経度)、大まかな地域名、テーマ、ゲームとして遊ぶことができる期間、スポット群を情報として持つグループを設定する。ユーザーは大分類であるグループを選択してその次にグループ中のフォトスポットを選択するという流れとなるため、グループはそのスポットの特徴を示しているテーマ(例えば観光地を集めたものや雑貨屋を集めたものであるなど)とすると親切である。
【0032】
次に、ユーザーによるフォトラリーゲーム実行についての一連の流れを説明する。
【0033】
図4にあるように、フォトラリーシステムFはスマートフォンS0のアプリケーションとしての実装が考えられる。
【0034】
ユーザー登録画面S1では、ユーザーのIDを登録して、ログイン用のパスワードの設定を行うことで、ユーザー登録できる。IDには連絡用のメールアドレスなど、他のユーザーのものと同一にならないものとする必要がある。
【0035】
ログイン以降のアプリケーションの画面は、上記のログイン情報に基づいてそれぞれのユーザー用の専用画面となる。
【0036】
グループ選択画面S2では、どのグループでフォトラリーゲームを行うかの選択画面となっている。各グループのフォトスポットに関して、フォトラリーゲーム実行の完了数、未完了数の情報を表示させるとユーザーが進捗状況を視認しやすい。
【0037】
また、システムマネージャによって、新しくグループが追加された場合には、新グループ情報として、そのグループ項目を強調表示することでユーザーに新グループの情報を示す。
【0038】
次に、グループを選択した後、フォトスポット選択画面S3では、選択されたグループのスポット群を一覧で表示する。ここで表示されるスポット群はそれぞれ、データベースDB1のスポット情報記憶部9からネットワークNW1を介して取得されたスポット情報をもとに表示され、各スポットのフォトラリーゲーム実行状況を示す。ユーザーはスポットを選択することでスポット画面S4に画面遷移する。
【0039】
スポット画面S4では、データベースDB1のスポット情報記憶部9からネットワークNW1を介して取得されたスポット情報とモデル記憶部8から取得されたモデル画像をフォトスポットの情報、モデル画像として表示される。ユーザーはこのモデル画像と同一の画像をユーザー用画像撮像装置で撮像することを目的として、このフォトスポットを訪問する。
【0040】
ここでスポット画面S4にはスポットの位置(緯度、経度)が記載されており、その位置(緯度、経度)の情報から、マップ画面S5にそのスポットの位置、またはそのスポットの設置されている店舗の位置と、ユーザー端末にGPS機能がある場合はそのユーザー端末の現在位置を表示することで、目的地、現在地を表示させて目的地までの道のりをユーザーが確認することができる。このマップ画面S5を頼りにユーザーはフォトスポットを訪問することになる。
【0041】
また、フォトスポット画面S3では、マップ画面S5だけではフォトスポットを見つけられなかったユーザーのために、ヒントの取得ボタンを設置し、ボタンを押すことで場所のヒントを取得することができる。ヒントの取得には、画像比較部による画像比較処理時に、スコアを減算するなどのペナルティを与えるなどして、ユーザーへのヒントの取得に関する牽制を行っても良い。ユーザーがフォトスポットにアプローチした際に、そのフォトスポットが店舗内で、かつ営業時間外である場合には、そのフォトスポットで実写画像を撮像することはできないため、その時のために店舗では営業時間外でも撮像できる屋外用のフォトスポットを用意している場合がある。その場合には、スポット画面S4にスポットの切り替えボタンがあり、押下することで、その屋外フォトスポットを利用してフォトラリーゲーム実行を継続できる。
【0042】
次に、ユーザーがフォトスポットのモデル画像を見つけた時の処理を記述する。ユーザーがフォトスポットのモデル画像を見つけた時にはスポット画面S4の「発見!」ボタンを押下すると、画像撮像画面S6に画面遷移する。画像撮像画面S6ではユーザー端末U1のユーザー用画像撮像装置4である、スマートフォンのカメラが起動され、現在カメラに写っている範囲を画像撮像画面S6に表示し、ユーザーはモデル画像と同じ画像となるように被写体を合わせて、カメラシャッタボタンを押下することで、実写画像を撮像する。撮像された実写画像はネットワークNW1を介して、サーバSV1上の画像比較部6に送られ、画像比較部6はネットワークNW1を介してデータベースDB1上のモデル記憶部8からモデル画像を取得し、二つの画像の特徴量を比較する処理を行う。この画像比較処理では、例えばよく知られている、パターンマッチングのテンプレートマッチングが用いられる。テンプレートマッチングのテンプレート画像として、モデル画像をそのまま用いるか、システムマネージャがモデル画像をグレースケール、トリミング、マスキングなどの前処理を行った上で、そのテンプレート画像が実写画像中に見つかった場合にそのスポットをクリア判定とし、検出位置、検出の大きさ、検出の傾き、検出の角度などの特徴量から類似度を計算し、それぞれの類似度に係数を掛けて加算するなどして、100点満点でスコアを決定する。また、画像比較部6は得られた類似度、スコア、画像比較を行った際のパターンマッチング実行画像(特徴点や輪郭点の位置情報を実写画像に重ねて描画した画像)をスポット情報と実行日時の情報とを合わせて比較結果情報として、ネットワークNW1を介して、データベースDB1上の実行情報記憶部10に保存、加えて、ユーザー端末UR1に出力する。ユーザー端末UR1は受け取った比較結果情報から必要な情報を表示部5に表示する。
【0043】
上記処理の「発見!」ボタンの使用可能条件として、ユーザー端末にGPS機能が内蔵されている場合にはフォトスポットの位置(緯度、経度)と、ユーザー端末の現在位置(緯度、経度)の距離を算出し、距離が50m以内であることと設定すれば、実際にはフォトスポットを訪問していないのにフォトスポットを訪問したように見せかける不正ユーザーを排除する機能も持たせることも可能である。
【0044】
ここで、フォトラリーゲーム実行の報酬を説明する。
【0045】
画像比較部6で生成された比較結果情報は、データベースDB1の実行情報記憶部10から以前のこのユーザーの同じグループのスポットに関する比較結果情報や、クーポンの使用状況に関する情報を取得し、報酬計算部7にてユーザーに与える下記3つの報酬を計算する。
【0046】
一つ目の報酬はスポットスタンプで、表示部5としてのスポットスタンプ獲得画面S7のように、クリア判定を受けたスポットで、例えばスコアが100点で金色のスポットスタンプ、80点で銀色のスポットスタンプ、それ以下は銅色のスポットスタンプが与えられる。
【0047】
二つ目の報酬はグループスタンプで、表示部5としてのグループスタンプ獲得画面S8のように、グループに割り付けられたスポット群のクリア状況から、例えばスポット群のうち100%のスポットがクリア判定である場合には金色のグループスタンプ、80%達成では銀色のグループスタンプ、60%達成した場合には銅色のグループスタンプを与えるなどの処理を行うことになる。加えて、各比較結果情報のスコアの情報もグループスタンプ取得の計算条件として加えても良い。
【0048】
三つ目の報酬はクーポンで、表示部5としてのクーポン獲得画面S9のように、そのユーザーが未取得のクーポンが与えられ、実行情報記憶部10に未使用のそのクーポンが与えられたことが記憶される。与えられたクーポンには有効期限が設定されており、ユーザーはその期限内に使用条件の範囲内でクーポンを利用できる。
【0049】
これで、ユーザーがフォトラリーゲーム実行を行う一連の流れが説明できたが、追加要素として、他ユーザーと達成度を競うランキングシステムについて説明する。ランキング画面S10では、例えば各フォトスポットでフォトラリーゲーム実行を行った際に得られたスコアをユーザー毎に合算して点数の多い順に10名をランキング上位者として表示する。これは、期間で区切って複数のランキングを表示することもできる。例えば今までの全期間でのランキングや、過去一年のランキング、過去一ヶ月のランキング、過去一週間のランキング、今日のランキングなどである。ユーザーはランキング上位を目指して楽しむゲーム性が生まれることになる。
【0050】
ここまでがユーザーによるフォトラリーシステム1の実行に関する説明である。ここではユーザーはスマートフォンのアプリケーション上でフォトラリーシステム1を実行する構成となっていたが、パソコンのアプリケーションとしても良いし、パソコンやスマートフォンや電子端末からアクセスできるWebページとしての実装としてもよい。
【0051】
上記実施形態では、画像比較部6、報酬計算部7はサーバSV1に備わっていたが、もちろんこれらはユーザー端末UR1に備わっていても実施が可能である。
【0052】
また、実行情報記憶部10に関しても、本実施形態ではデータベースDB1に備わっていたが、もちろんこれはユーザー端末UR1に備わっていても実施が可能である。
【符号の説明】
【0053】
1 情報処理システム
F フォトラリーシステム
M フォトラリー管理システム
CR システムコントローラ
2 管理者用画像撮像装置
3 スポット情報入力装置
4 ユーザー用画像撮像装置
5 表示部
6 画像比較部
7 報酬計算部
8 モデル記憶部
9 スポット情報記憶部
10 実行情報記憶部
11 クーポン情報記憶部
12 グループ情報記憶部
図1
図2
図3
図4