(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024120386
(43)【公開日】2024-09-05
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法及び情報処理システム
(51)【国際特許分類】
G06Q 40/08 20120101AFI20240829BHJP
【FI】
G06Q40/08
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023027144
(22)【出願日】2023-02-24
(71)【出願人】
【識別番号】595140170
【氏名又は名称】東京海上日動火災保険株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110004222
【氏名又は名称】弁理士法人創光国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100166006
【弁理士】
【氏名又は名称】泉 通博
(74)【代理人】
【識別番号】100154070
【弁理士】
【氏名又は名称】久恒 京範
(74)【代理人】
【識別番号】100153280
【弁理士】
【氏名又は名称】寺川 賢祐
(74)【代理人】
【識別番号】100167793
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 学
(72)【発明者】
【氏名】松本 洋輔
(72)【発明者】
【氏名】荒川 桃子
【テーマコード(参考)】
5L040
5L055
【Fターム(参考)】
5L040BB61
5L055BB61
(57)【要約】
【課題】建物内の物品又は人に対する損害が発生した場合の保険金の支払額を決定できるようにする。
【解決手段】情報処理装置1は、建物内の状態と、保険金の支払額と、が関連付けられた決定用データを記憶する記憶部12と、建物における人又は設備の少なくともいずれかの状態を検出するセンサー2が出力した、センサー2が検出した状態を示す状態データを取得するデータ取得部131と、決定用データを参照することにより、状態データが示す状態が発生したことに基づく保険金の支払額を決定する決定部132と、を有する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
建物内の状態と、保険金の支払額と、が関連付けられた決定用データを記憶する記憶部と、
建物における人又は設備の少なくともいずれかの状態を検出するセンサーが出力した、前記センサーが検出した状態を示す状態データを取得するデータ取得部と、
前記決定用データを参照することにより、前記状態データが示す状態が発生したことに基づく保険金の支払額を決定する決定部と、
を有する情報処理装置。
【請求項2】
前記記憶部は、保険契約者に関連付けて前記決定用データを記憶し、
前記データ取得部は、前記保険契約者を識別するための契約者識別情報に関連付けて前記状態データを取得し、
前記決定部は、前記状態データに対応する前記契約者識別情報に基づいて特定される前記保険契約者に関連付けて前記記憶部に記憶された前記決定用データを参照することにより、保険金の支払額を決定する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記記憶部は、前記建物の設備の種別をさらに記憶し、
前記データ取得部は、前記センサーが検出した設備の状態の変化を示す前記状態データを取得し、
前記決定部は、前記決定用データを参照することにより、前記状態データが状態の変化を示す設備の種別と当該設備の状態の変化の内容とに基づいて、保険金の支払額を決定する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記記憶部は、前記建物における場所と、当該場所の状態の変化の内容と、保険金の支払額と、が関連付けられた前記決定用データを記憶し、
前記決定部は、前記決定用データを参照することにより、状態の変化を示す前記状態データを出力した前記センサーが設置された場所と、当該場所の状態の変化の内容とに基づいて、保険金の支払額を決定する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記決定部は、状態の変化を示す前記状態データを出力した前記センサーが設置された複数の場所の組み合わせと、当該複数の場所それぞれにおける状態の変化の内容とに基づいて、保険金の支払額を決定する、
請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記記憶部は、日にち又は時間帯の少なくともいずれかと、建物内の状態と、保険金の支払額と、が関連付けられた決定用データを記憶し、
前記決定部は、前記決定用データを参照することにより、状態の変化を示す前記状態データを前記センサーが出力した日にち又は時間帯の少なくともいずれかと、前記状態データが示す建物内の状態と、に基づいて、保険金の支払額を決定する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記記憶部は、前記センサーが複数の異なる時刻に出力した複数の前記状態データが示す状態の変化のパターンと、保険金の支払額と、が関連付けられた前記決定用データを記憶し、
前記データ取得部は、複数の異なる時刻に複数の前記状態データを取得し、
前記決定部は、前記決定用データにおいて、前記データ取得部が取得した複数の前記状態データが示す状態の変化のパターンに最も近いパターンを特定することにより、保険金の支払額を決定する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記データ取得部は、前記建物内を撮影することにより作成された撮像画像データを前記状態データとして取得し、
前記決定部は、前記撮像画像データが示す状態に基づいて保険金の支払額を決定する、
請求項1から7のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項9】
コンピュータが実行する、
建物における人又は設備の少なくともいずれかの状態を検出するセンサーが出力した、前記センサーが検出した状態を示す状態データを取得するステップと、
建物内の状態と、保険金の支払額と、が関連付けられた決定用データを参照することにより、前記状態データが示す状態が発生したことに基づく保険金の支払額を決定するステップと、
を有する情報処理方法。
【請求項10】
建物内に設置されており、前記建物における人又は設備の少なくともいずれかの状態を検出するセンサーと、前記センサーが検出した前記建物における人又は設備の状態に基づいて保険金の支払額を決定する情報処理装置と、を備え、
前記情報処理装置は、
建物内の状態と、保険金の支払額と、が関連付けられた決定用データを記憶する記憶部と、
建物における人又は設備の少なくともいずれかの状態を検出するセンサーが出力した、前記センサーが検出した状態を示す状態データを取得するデータ取得部と、
前記決定用データを参照することにより、前記状態データが示す状態が発生したことに基づく保険金の支払額を決定する決定部と、
を有する、情報処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、保険金の支払いに関する情報を処理する情報処理装置、情報処理方法及び情報処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、建物内に設置された光センサーにより浸水高を計測した結果に基づいて保険金を計算する技術が知られている(例えば、特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
建物内の物品又は人が損害を受ける事象は浸水によるものに限られず、建物内に不法侵入されることによる物品の盗難や転倒による人の怪我も想定される。従来のように浸水高を計測することによっては、このような事象が発生したことを検知することができず、保険金の支払額を決定することが困難であった。
【0005】
そこで、本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、建物内の物品又は人に対する損害が発生した場合の保険金の支払額を決定できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の態様の情報処理装置は、建物内の状態と、保険金の支払額と、が関連付けられた決定用データを記憶する記憶部と、建物における人又は設備の少なくともいずれかの状態を検出するセンサーが出力した、前記センサーが検出した状態を示す状態データを取得するデータ取得部と、前記決定用データを参照することにより、前記状態データが示す状態が発生したことに基づく保険金の支払額を決定する決定部と、を有する。
【0007】
前記記憶部は、保険契約者に関連付けて前記決定用データを記憶し、前記データ取得部は、前記保険契約者を識別するための契約者識別情報に関連付けて前記状態データを取得し、前記決定部は、前記状態データに対応する前記契約者識別情報に基づいて特定される前記保険契約者に関連付けて前記記憶部に記憶された前記決定用データを参照することにより、保険金の支払額を決定してもよい。
【0008】
前記記憶部は、前記建物の設備の種別をさらに記憶し、前記データ取得部は、前記センサーが検出した設備の状態の変化を示す前記状態データを取得し、前記決定部は、前記決定用データを参照することにより、前記状態データが状態の変化を示す設備の種別と当該設備の状態の変化の内容とに基づいて、保険金の支払額を決定してもよい。
【0009】
前記記憶部は、前記建物における場所と、当該場所の状態の変化の内容と、保険金の支払額と、が関連付けられた前記決定用データを記憶し、前記決定部は、前記決定用データを参照することにより、状態の変化を示す前記状態データを出力した前記センサーが設置された場所と、当該場所の状態の変化の内容とに基づいて、保険金の支払額を決定してもよい。
【0010】
前記決定部は、状態の変化を示す前記状態データを出力した前記センサーが設置された複数の場所の組み合わせと、当該複数の場所それぞれにおける状態の変化の内容とに基づいて、保険金の支払額を決定してもよい。
【0011】
前記記憶部は、日にち又は時間帯の少なくともいずれかと、建物内の状態と、保険金の支払額と、が関連付けられた決定用データを記憶し、前記決定部は、前記決定用データを参照することにより、状態の変化を示す前記状態データを前記センサーが出力した日にち又は時間帯の少なくともいずれかと、前記状態データが示す建物内の状態と、に基づいて、保険金の支払額を決定してもよい。
【0012】
前記記憶部は、前記センサーが複数の異なる時刻に出力した複数の前記状態データが示す状態の変化のパターンと、保険金の支払額と、が関連付けられた前記決定用データを記憶し、前記データ取得部は、複数の異なる時刻に複数の前記状態データを取得し、前記決定部は、前記決定用データにおいて、前記データ取得部が取得した複数の前記状態データが示す状態の変化のパターンに最も近いパターンを特定することにより、保険金の支払額を決定してもよい。
【0013】
前記データ取得部は、前記建物内を撮影することにより作成された撮像画像データを前記状態データとして取得し、前記決定部は、前記撮像画像データが示す状態に基づいて保険金の支払額を決定してもよい。
【0014】
本発明の第2の態様の情報処理方法は、コンピュータが実行する、建物における人又は設備の少なくともいずれかの状態を検出するセンサーが出力した、前記センサーが検出した状態を示す状態データを取得するステップと、建物内の状態と、保険金の支払額と、が関連付けられた決定用データを参照することにより、前記状態データが示す状態が発生したことに基づく保険金の支払額を決定するステップと、を有する。
【0015】
本発明の第3の態様の情報処理システムは、建物内に設置されており、前記建物における人又は設備の少なくともいずれかの状態を検出するセンサーと、前記センサーが検出した前記建物における人又は設備の状態に基づいて保険金の支払額を決定する情報処理装置と、を備え、前記情報処理装置は、建物内の状態と、保険金の支払額と、が関連付けられた決定用データを記憶する記憶部と、建物における人又は設備の少なくともいずれかの状態を検出するセンサーが出力した、前記センサーが検出した状態を示す状態データを取得するデータ取得部と、前記決定用データを参照することにより、前記状態データが示す状態が発生したことに基づく保険金の支払額を決定する決定部と、を有する。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、建物内の物品又は人に対する損害が発生した場合の保険金の支払額を決定できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】情報処理システムSの概要を説明するための図である。
【
図2】建物Bに設置されているセンサー2が検出可能な状態の例を示す表である。
【
図7】情報処理装置1における処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
[情報処理システムSの概要]
図1は、情報処理システムSの概要を説明するための図である。情報処理システムSは、建物B内の物品又は人に対する損害が発生した場合の保険金の支払額を決定するためのシステムである。情報処理システムSは、情報処理装置1と、建物Bに設けられた一以上のセンサー2と、を備える。センサー2は、Wi-Fi(登録商標)又はBluetooth(登録商標)等の無線通信回線Wを用いて、検出した状態を示す状態データを通信装置3に送信する。
【0019】
通信装置3は例えばルータの機能を有しており、ネットワークNを介して、センサー2から受信した状態データを情報処理装置1に送信する。ネットワークNは、例えばインターネット又はイントラネットを含む。なお、センサー2がネットワークNに直接接続する機能を有しており、センサー2は、通信装置3を介することなく状態データを情報処理装置1に送信してもよい。
【0020】
情報処理装置1は、例えば保険会社が管理するコンピュータであり、センサー2が送信した状態データに基づいて特定される建物B内の状態に基づいて、保険契約者Kに対する保険金の支払額を決定する。当該保険金は、建物内の物品又は人に対する損害が発生した場合に支払われる保険金である。情報処理装置1は、決定した支払額を保険会社の担当者が使用するコンピュータ又は保険契約者Kが使用する情報端末4に送信したりすることにより、支払額を保険会社の担当者又は保険契約者Kの少なくともいずれかに通知する。
【0021】
一例として、情報処理装置1は、建物Bに設けられた窓が二重ガラスであったり、スマートロックが設けられていたりするにもかかわらず、不法侵入が発生した場合に、これらの防犯設備が設けられていない場合よりも保険金の支払額を多くする。情報処理装置1は、例えば、保険契約者Kが契約している火災保険において所定の特約が付されている場合に、建物Bに設置されたセンサー2が検出した建物Bにおける人又は設備の状態に基づいて保険金の支払額を決定する。情報処理装置1は、例えば防犯設備の交換に要する費用に基づいて支払額を決定する。
【0022】
建物Bには、一以上のセンサー2が設置されている。
図2は、建物Bに設置されているセンサー2が検出可能な状態の例を示す表である。
図2に示す表においては、センサー2の設置場所と、センサー2の種類と、センサー2が検出することができる建物B内の状態とが関連付けられている。建物Bには、同じ場所に同じ種類のセンサーが複数設置されていてもよい。
【0023】
開閉センサーは、ドア又は窓の開閉状態を検出するセンサーである。開閉センサーは、施錠された状態であるか否かを検出してもよい。
【0024】
人感センサーは、人の有無を検出する。人感センサーが人を感知する方法は任意である。人感センサーは、例えば発射した赤外線が物体で反射した信号、建物B内のWi-Fi又はBluetooth等の電波の変動、又は建物B内の温度の変化の少なくともいずれかに基づいて人を感知する。
【0025】
以下、
図1を参照しながら、情報処理システムSの動作の概要を説明する。建物Bに設置されているセンサー2は、検出した状態を示す状態データを定期的に通信装置3に送信する。センサー2は、検出した状態が変化した場合に状態データを送信してもよい。状態データには、センサー2を識別するためのセンサーIDと、検出した状態を示すテキストデータ又は画像データが含まれている。
【0026】
通信装置3は、センサー2から受信した状態データを含むデータを、予め登録された宛先に送信する(
図1における(1))。
図1に示す例において、通信装置3は、情報処理装置1と、情報端末4と、担当者端末5と、に状態データを送信する。情報端末4は、保険契約者Kが使用する情報端末(例えばスマートフォン)である。担当者端末5は、保険会社が保険契約者Kからの問い合わせを受けたり、保険契約者Kに各種の案内を通知したりするコールセンターの担当者が使用する情報端末であり、例えばコンピュータ又はタブレットである。通信装置3は、センサー2から受信した状態データに、通信装置3を識別するための通信装置ID又は保険契約者Kを識別するための契約者識別情報である契約者IDを付加したデータを送信してもよい。
【0027】
異常状態を示す状態データを担当者端末5が受信した場合、コールセンターの担当者は、状態データとともに送信された通信装置ID又は契約者IDに対応する保険契約者Kを特定し、担当者端末5を使用して保険契約者Kに連絡をすることにより、建物B内の状況を把握する(
図1における(2))。また、情報処理装置1は、受信した状態データに基づいて、保険金の支払額を決定し、決定した支払額を担当者端末5に通知する(
図1における(3))。この通知は、例えば状態データとともに送信された契約者IDに関連付けて送信され、コールセンターに設置された複数の担当者端末5のうち、契約者IDに対応する状態データを処理している担当者が使用する担当者端末5に表示される。なお、情報処理装置1は、通信装置IDと契約者IDとを関連付けて記憶しており、状態データとともに送信された通信装置IDに基づいて、状態データに対応する契約者IDを特定してもよい。
【0028】
担当者は、情報処理装置1から通知された支払額と、保険契約者Kから収集した情報とに基づいて、保険金の支払可否を判断し、担当者端末5を用いて、判断した結果を情報処理装置1に通知する(
図1における(4))。その後、情報処理装置1から情報端末4に保険金の支払額を示す通知が送信される(
図1における(5))。情報処理装置1は、支払額を示す通知を担当者端末5に送信し、担当者端末5から情報端末4に通知が送信されてもよい。
【0029】
このように、情報処理システムSによれば、建物Bに設置されたセンサー2が検出した状態を示す状態データを用いて情報処理装置1が保険金の支払額を決定することにより、建物B内の物品又は人に対する損害が発生した場合の保険金の支払額を迅速に決定することができる。また、情報処理システムSによれば、情報処理装置1が、センサー2が出力する状態データに基づいて、建物Bにおいて発生した事象の内容を客観的に把握できるので、事象の内容に基づいて推定した概算被害額を一時金として支払うことも可能になる。
以下、情報処理装置1の構成及び動作を詳細に説明する。
【0030】
[情報処理装置1の構成]
図3は、情報処理装置1の構成を示す図である。情報処理装置1は、通信部11と、記憶部12と、制御部13と、を有する。制御部13は、データ取得部131と、決定部132と、を有する。
【0031】
通信部11は、ネットワークNを介して他の装置とデータを送受信するための通信インターフェースを有する。通信部11は、例えば、通信装置3が送信した状態データを受信し、受信した状態データをデータ取得部131に入力する。また、通信部11は、決定部132から入力された保険金の支払額を示すデータを情報端末4又は担当者端末5等の外部端末に送信する。
【0032】
記憶部12は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)又はSSD(Solid State Drive)等の記憶媒体を有する。記憶部12は、制御部13が実行するプログラムを記憶する。また、記憶部12は、制御部13が保険金の支払額を決定するために用いる各種のデータを記憶する。
【0033】
記憶部12は、例えば、
図2に示したような各センサー2が検出した状態を特定するためのデータを記憶する。具体的には、記憶部12は、各センサー2が出力する状態データと検出した状態とが関連付けられたデータを記憶する。また、記憶部12は、建物内の状態と、保険金の支払額と、が関連付けられた決定用データを記憶する。記憶部12は、建物における場所と、当該場所の状態の変化の内容と、保険金の支払額と、が関連付けられた決定用データを記憶してもよい。
【0034】
図4は、決定用データの一例を示す図である。
図4に示す決定用データにおいては、状態IDと、建物内の状態を示すテキストデータと、保険金の支払額と、が関連付けられている。決定用データにおいては、例えば窓が二重ガラスである場合に、窓が一重ガラスである場合よりも支払額が大きく、同じ場所に設けられた鍵の数が多いほど支払額が大きくなるようにされている。
【0035】
保険の契約内容が、建物又は建物内の人に損害が発生した日にち又は時間帯の少なくともいずれかによって異なる場合、記憶部12は、日にち又は時間帯ごとに異なる決定用データを記憶してもよい。すなわち、記憶部12は、日にち又は時間帯の少なくともいずれかと、建物内の状態と、保険金の支払額と、が関連付けられた決定用データを記憶してもよい。保険契約者Kによって契約内容が異なることが想定されるので、記憶部12は、契約者IDに関連付けて、日にち又は時間帯ごとに異なる決定用データを記憶してもよい。
【0036】
ところで、保険契約者Kが建物内の鍵を閉め忘れていたことにより外部から人が侵入して物品が盗難された場合と、保険契約者Kが建物内の鍵を閉めていたにもかかわらず外部から人が侵入して物品が盗難された場合とでは、保険契約者Kの過失の度合いが異なる。このような場合、過失の度合いに応じて保険金の支払額が異なることが妥当である。そこで、記憶部12は、センサー2が複数の異なる時刻に出力した複数の状態データが示す状態の変化のパターンと、保険金の支払額と、が関連付けられた決定用データを記憶してもよい。
【0037】
記憶部12は、建物の設備の種別をさらに記憶してもよい。一例として、記憶部12は、契約者IDに関連付けて、建物内の場所ごとに建材の属性と、各場所に設置された鍵の数と、各場所に設置されたセンサーの種類と、が関連付けられた建物データを記憶してもよい。
【0038】
図5は、建物データの一例を示す図である。
図5においては、建物内の場所と、建材の属性と、鍵の数と、設置されたセンサーの種類とが関連付けられている。
図5においては、設置されたセンサーの欄に〇が付されている種類のセンサーが、それぞれの場所に設置されていることが示されている。
【0039】
記憶部12は、契約者IDに関連付けて、各センサー2が検出した状態を示す状態データのログを示すログデータを記憶してもよい。ログデータにおいては、センサー2が状態データを出力した日時と状態データとが関連付けられている。
【0040】
図6は、ログデータの一例を示す図である。
図6は、リビングの窓に設置された開閉センサー、振動センサー、人感センサーの検出状態を示している。開閉センサーの欄の「〇」は窓が閉じた状態を示しており、「×」は窓が開いた状態を示している。振動センサーの欄の「-」は振動が検出されていない状態を示しており、「〇」は振動が検出された状態を示している。人感センサーの欄の「-」は人が検出されていない状態を示しており、「〇」は人が検出された状態を示している。
【0041】
図6(a)は、リビングの窓を何者かが破壊してから建物に侵入した場合のログデータである。
図6(a)に示す例においては、17時13分に振動センサーが振動を検出した後に、窓が開いた状態であることを開閉センサーが検出し、17時14分には、人がいるという状態を人感センサーが検出している。この場合、17時13分から17時14分までの間に外部から何者かが侵入したことが推察される。
【0042】
図6(b)は、建物の住人がリビングの窓を施錠していない状態にしている場合のログデータである。
図6(b)においても、17時14分に人がいるという状態を人感センサーが検出している。この場合、リビングの窓が施錠されていない状態で人がいることが検出されたので、外部から何者かが侵入したのか、住人がリビング窓から出入りしたのかの判別はできない。
【0043】
続いて、
図3に戻って、データ取得部131及び決定部132の動作を説明する。データ取得部131は、通信部11を介して、建物における人又は設備の少なくともいずれかの状態を検出するセンサー2が出力した状態データを取得する。データ取得部131は、センサー2が検出した設備の状態の変化を示す状態データを取得してもよい。
【0044】
データ取得部131は、複数の異なる時刻に複数の状態データを取得してもよい。この場合、データ取得部131は、センサー2が状態データを出力した日時に関連付けて複数の状態データを取得する。データ取得部131は、取得した状態データを決定部132に入力する。データ取得部131は、取得した状態データを記憶部12に記憶させることにより、記憶部12を介して決定部132が状態データを参照できるようにしてもよい。
【0045】
データ取得部131は、契約者IDに関連付けて状態データを取得してもよい。この場合、データ取得部131は、取得した状態データを契約者IDに関連付けて記憶部12に記憶させることにより、記憶部12を介して、決定部132が各保険契約者Kに対応する状態データを参照できるようにしてもよい。
【0046】
データ取得部131は、建物内を撮影することにより作成された撮像画像データを状態データとして取得してもよい。撮像画像データは、例えば建物内に設置されたカメラが建物内を撮影することにより生成された画像データである。データ取得部131は、センサー2が出力したセンサー出力データとともに撮像画像データを取得し、同じ日時に生成されたセンサー出力データと撮像画像データとを関連付けて記憶部12に記憶させてもよい。
【0047】
決定部132は、記憶部12に記憶された決定用データを参照することにより、状態データが示す状態が発生したことに基づく保険金の支払額を決定する。具体的には、決定部132は、
図2に示したような表を参照することにより、状態データが示すセンサー2が検出した状態に基づいて建物内の状態を特定し、特定した建物内の状態に決定用データにおいて関連付けられた支払額を、保険金の支払額に決定する。決定部132は、決定した支払額を、通信部11を介して情報端末4又は担当者端末5の少なくともいずれかに通知する。
【0048】
建物内の設備の内容、及び保険契約者Kが契約した保険の内容によって、保険契約者Kごとに保険金の支払条件や支払額が異なり得る。そこで、決定部132は、状態データに対応する契約者IDに基づいて特定される保険契約者に関連付けて記憶部12に記憶された決定用データを参照することにより、保険金の支払額を決定してもよい。このように決定部132が動作することで、保険会社は保険契約者ごとに保険金の支払額を決定することができる。
【0049】
決定部132は、決定用データを参照することにより、状態データが状態の変化を示す設備の種別と当該設備の状態の変化の内容とに基づいて、保険金の支払額を決定してもよい。一例として、決定部132は、二重ガラスの窓のように防犯性能が高い設備が設置されている場合、一重ガラスの窓が設置されている場合よりも大きい金額に支払額を決定する。決定部132は、一つの窓又はドアに複数の鍵が設置されている場合、1つの鍵が設置されている場合よりも大きい金額に支払額を決定してもよい。このように決定部132が動作することで、保険契約者Kが防犯性能を高めるように動機づけられる。
【0050】
決定部132は、決定用データを参照することにより、状態の変化を示す状態データを出力したセンサー2が設置された場所と、当該場所の状態の変化の内容とに基づいて、保険金の支払額を決定してもよい。一例として、決定部132は、設備の金額が高い場所で損害が発生した場合に、設備の金額が相対的に低い場所で損害が発生した場合よりも支払額を大きくする。具体的には、決定部132は、リビングの二重ガラスの大きな窓が破壊されて人が侵入した場合の支払額を、トイレの一重ガラスの小さな窓が破壊されて人が侵入した場合の支払額よりも大きくする。決定部132がこのように動作することで、損害に応じた支払額が保険契約者Kに支払われることになる。
【0051】
決定部132は、記憶部12に記憶されたログデータを参照することにより、センサー2が設置された場所の状態の変化の内容を特定することにより保険金の支払額を決定してもよい。
図6(a)に示すログデータが記憶部12に記憶されている場合、振動センサーが振動を検出した後に、窓が閉められた状態から開いた状態に変化したことを開閉センサーが検出し、人感センサーが人を検出したことから、決定部132は、リビングの窓から人が侵入したと判定する。決定部132は、
図5に示す建物データを参照することにより、リビングの窓が二重ガラスであることを特定し、
図4に示す「施錠されていた二重ガラスのリビング窓が破壊されて、人に侵入された」状態が発生したとする。そして、決定部132は、当該状態に関連付けられた支払額である25万円を保険金の支払額に決定する。
【0052】
図6(b)に示すログデータが記憶部12に記憶されている場合、開閉センサーが開いた状態になっている間に、人感センサーが人を検出したことから、決定部132は、庭にいた住人がリビング窓から入ってきた状態、又は
図4に示す「施錠されていなかったリビングから人に侵入された」状態のいずれかの状態が発生したと判定する。この場合、決定部132は、「施錠されていなかったリビングから人に侵入された」状態に関連付けられた支払額である10万円を保険金の支払額の上限額に決定する。決定部132がこのようにログデータを用いて支払額を決定することで、損害の内容と保険契約者Kの過失の度合いとが考慮された支払額を決定しやすくなる。
【0053】
決定部132は、建物内での撮影により生成された撮像画像データが示す状態にさらに基づいて保険金の支払額を決定してもよい。一例として、決定部132は、人感センサーが人を検出した時刻に生成された撮像画像データに、予め登録された住人が写っている場合、庭にいた住人がリビング窓から入ってきたと判定する。この場合、決定部132は、支払額を0円に決定する。一方、決定部132は、人感センサーが人を検出した時刻に生成された撮像画像データに、予め登録された住人以外の人が写っている場合、「施錠されていなかったリビングから人に侵入された」状態が発生したと判定する。そして、決定部132は、当該状態に関連付けられた支払額である10万円を保険金の支払額に決定する。
【0054】
このように、決定部132が、複数の種別のセンサー2が検出した状態に基づいて建物の状態を特定することにより、被害の内容と保険契約者Kの過失(例えば鍵の閉め忘れ)の有無とに対応する金額を保険金の支払額に決定することができる。また、決定部132が撮像画像データを参照することにより、センサー2が出力した状態データを用いるだけでは、保険金の支払い対象となる損害が発生したか否かを判定することが難しい場合であっても、保険金の支払い可否と支払額を適切に決定することができる。
【0055】
ところで、保険の契約内容が、損害が発生した日にち又は時間帯によって異なるということも想定される。例えば、保険契約者Kが不在の期間のみが保険金の支払対象期間に設定されていたり、平日の昼間の時間帯のみが保険金の支払対象時間帯に設定されていたりする場合がある。
【0056】
そこで、決定部132は、決定用データを参照することにより、状態の変化を示す状態データをセンサー2が出力した日にち又は時間帯の少なくともいずれかと、状態データが示す建物内の状態と、に基づいて、保険金の支払額を決定してもよい。具体的には、決定部132は、状態データが示す建物内の状態が通常の状態と異なる場合(例えば、状態が変化した場合)、当該状態が発生した日にち又は時間帯に関連付けられた決定用データを参照し、当該決定用データにおいて、状態データが示す建物内の状態に関連付けられた金額を保険金の支払額に決定する。このような各種の保険商品が提供されることで、保険契約者Kは自身の行動パターンに適した保険を保険契約者Kが選択することが可能になる。
【0057】
また、決定部132が、このように損害が発生した日時に基づいて支払額を決定することで、保険会社は、犯罪が発生しやすい日時の傾向に基づいて保険料と支払額とが決定された各種の保険商品を提供することができる。一例として、決定部132は、犯罪が発生しにくい時間帯として記憶部12に記憶された時間帯に損害が発生した場合、他の時間帯よりも支払額を多くしてもよい。
【0058】
記憶部12が、センサー2が複数の時刻に出力した状態データの変化のパターンと保険金の支払額とが関連付けられた決定用データを記憶している場合、決定部132は、当該決定用データにおいて、データ取得部131が取得した複数の状態データが示す状態の変化のパターンに最も近いパターンを特定することにより、保険金の支払額を決定してもよい。決定部132は、例えば、所定の時間内に複数のセンサー2それぞれが検出した状態の変化の順序と同一の変化の順序が含まれているパターンを、相対的に近いパターンとして特定する。決定部132は、所定の時間内に複数のセンサー2それぞれが検出した状態の変化の時間差に最も近い時間差で変化したパターンを、相対的に近いパターンとして特定してもよい。
【0059】
一例として、「振動センサーが振動を検出してから1分以内に、窓が閉じた状態から開いた状態に変化したことを開閉センサーが検出し、その後に人感センサーが人を検出した」という第1パターンと、「振動センサーが振動を検出することなく、窓が閉じた状態から開いた状態に変化したことを開閉センサーが検出した後に、人感センサーが人を検出した」という第2パターンと、を含む決定用データが記憶部12に記憶されているとする。データ取得部131が
図6(a)に示した状態データを取得した場合、決定部132は、状態データが示す変化のパターンは、第2パターンよりも第1パターンに近いと判定し、決定用データにおいて第1パターンに関連付けられた支払額を、保険金の支払額に決定する。
【0060】
このように決定部132が、決定用データに含まれている複数の状態の変化パターンのうち、センサー2の変化パターンに最も近い変化パターンを特定することで、決定部132は、建物において発生した状態に最も適した支払額を決定することができる。
【0061】
決定部132は、機械学習モデルを用いて、データ取得部131が取得した複数の状態データが示す状態の変化のパターンに最も近いパターンを特定してもよい。当該機械学習モデルは、多数の状態データと変化パターンの組み合わせを教師データとして深層学習することにより作成されており、状態データが入力されることにより、決定用データにおいて支払額が定められている複数の変化パターンのうち最も近い変化のパターンを出力する。決定部132は、データ取得部131が取得した状態データを当該機械学習モデルに入力することにより、機械学習モデルから出力された変化のパターンを、最も近いパターンとして特定する。
【0062】
機械学習モデルは、多数の状態データと保険金の支払額の組み合わせを教師データとして深層学習することにより作成されており、状態データが入力されることにより、支払額を出力するように構成されていてもよい。この場合、決定部132は、データ取得部131が取得した状態データを機械学習モデルに入力したことにより機械学習モデルから出力される支払額を、保険金の支払額に決定する。このように、決定部132が機械学習モデルを利用して支払額を決定することで、多数のセンサー2が建物に設置されており、複数のセンサー2の状態が変化した場合であっても、決定部132が、建物において発生した状態に最も適した支払額を高い精度で決定することができる。
【0063】
ところで、建物における複数の場所において損害が発生する場合も想定される。例えば、勝手口のドアとリビングの窓の両方が破壊されて、外部から人が侵入する場合がある。この場合、リビングの窓が破壊された場合よりも損害額が大きくなる。そこで、決定部132は、状態の変化を示す状態データを出力したセンサー2が設置された複数の場所の組み合わせと、当該複数の場所それぞれにおける状態の変化の内容とに基づいて、保険金の支払額を決定してもよい。
【0064】
一例として、勝手口のドアとリビングの窓の両方が破壊されて、外部から人が侵入した場合、決定部132は、
図4における「状態7」が発生したと判定し、支払額を35万円に決定する。決定部132は、複数の場所の状態の変化の組み合わせに対応する支払額が決定用データに含まれていない場合、複数の場所のそれぞれの状態の変化に対応する複数の支払額の合算値に基づいて、保険金の支払額を決定してもよい。決定部132は、例えば勝手口のドアとリビングの窓の両方が破壊されて、外部から人が侵入した場合、「状態1」に対応する支払額25万円と、「状態5」に対応する支払額15万円とを合算した40万円に、所定の係数(例えば0.8)を乗算することにより、保険金の支払額を32万円に決定する。
【0065】
決定部132は、リビングの窓から人が侵入し、保険契約者Kが逃げる間に階段で転倒して怪我をした場合、「状態1」に対応する支払額25万円と、「状態8」に対応する支払額20万円とを合算した45万円に、所定の係数(例えば0.8)を乗算することにより、保険金の支払額を36万円に決定する。このように、決定部132が、複数の場所それぞれにおける状態の変化の内容に基づいて保険金の支払額を決定することで、建物内のいろいろな場所で損害が発生した場合に、損害の大きさに適した金額に支払額を決定できる。
【0066】
[情報処理装置1における処理の流れ]
図7は、情報処理装置1における処理の流れを示すフローチャートである。
図7に示すフローチャートは、情報処理装置1を使用する保険会社が保険サービスの提供を開始した時点から開始している。
【0067】
データ取得部131は、通信部11を介して、保険契約者Kの建物に設置されたセンサー2から送信された状態データを取得する(S1)。決定部132は、状態データを解析することにより、建物内の状態を特定する(S2)。決定部132は、例えば、状態データに含まれている建物内の場所を示す情報と、当該場所で検出された状態を示す情報とに基づいて、建物内のどの場所がどのような状態であるかを特定する。
【0068】
決定部132は、所定の状態(例えば、保険金が支払われる可能性がある変化が発生した状態)になったと判定した場合(S3においてYES)、S4に処理を進める。決定部132は、所定の状態になっていないと判定した場合(S3においてNO)、S1に処理を戻して、新たな状態データが取得されるまで待機する。
【0069】
決定部132は、保険金が支払われる可能性がある所定の状態になったと判定した場合(S3においてYES)、状態データに関連付けて送信された契約者IDに基づいて、所定の状態になった建物に対応する保険契約者を特定する(S4)。また、決定部132は、状態データに関連付けられて取得された日時を示す情報又はデータ取得部131が状態データを取得した日時に基づいて、所定の状態が発生した日時を特定する(S5)。
【0070】
決定部132は、特定した保険契約者に対応する決定用データ、特定した日時に対応する決定用データ、又は特定した保険契約者及び日時に対応する決定用データを参照することにより(S6)、特定した状態が保険金の支払い対象であるか否かを判定する(S7)。決定部132は、決定用データにおいて、0円より大きい額の支払額が特定した状態に関連付けられている場合(S7においてYES)、特定した状態に関連付けられた支払額を、保険金の支払額に決定する(S8)。そして、決定部132は、決定した支払額を出力する(S9)。
【0071】
決定部132は、決定用データにおいて、特定した状態に支払額が関連付けられていない場合、又は支払額が0円である場合(S7においてNO)、保険金の支払対象ではないことを示す非支払対象通知を出力する(S10)。データ取得部131及び決定部132は、情報処理装置1を使用して支払額を決定する保険サービスの提供が終了するまで、又は情報処理装置1の電源がオフされるまでの間(S11においてNO)、S1からS11までの処理を繰り返す。
【0072】
[情報処理装置1による効果]
以上説明したように、情報処理装置1は、建物における人又は設備の少なくともいずれかの状態を検出するセンサー2が出力した状態データを参照することにより、状態データが示す状態が発生したことに基づく保険金の支払額を決定する決定部132を有する。このように、決定部132が建物内に設置されたセンサー2が出力した状態データに基づいて保険金の支払額を決定することにより、保険会社の従業員が現地に出向くことなく建物内の物品又は人に対する損害が発生した場合の保険金の支払額を決定できる。したがって、保険金の支払いが迅速になるとともに、保険金の支払いのための業務効率が向上する。
【0073】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。例えば、装置の全部又は一部は、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。また、複数の実施の形態の任意の組み合わせによって生じる新たな実施の形態も、本発明の実施の形態に含まれる。組み合わせによって生じる新たな実施の形態の効果は、もとの実施の形態の効果を併せ持つ。
【符号の説明】
【0074】
1 情報処理装置
2 センサー
3 通信装置
4 情報端末
5 担当者端末
11 通信部
12 記憶部
13 制御部
131 データ取得部
132 決定部