(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024120445
(43)【公開日】2024-09-05
(54)【発明の名称】表示装置
(51)【国際特許分類】
G09G 3/36 20060101AFI20240829BHJP
G09G 3/20 20060101ALI20240829BHJP
G02F 1/133 20060101ALI20240829BHJP
【FI】
G09G3/36
G09G3/20 650C
G02F1/133 550
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023027250
(22)【出願日】2023-02-24
(71)【出願人】
【識別番号】502356528
【氏名又は名称】株式会社ジャパンディスプレイ
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】渡邉 好浩
【テーマコード(参考)】
2H193
5C006
5C080
【Fターム(参考)】
2H193ZA04
2H193ZA07
2H193ZC34
2H193ZD14
2H193ZD23
2H193ZE40
2H193ZQ16
5C006AA22
5C006AF47
5C006AF52
5C006BB16
5C006BC03
5C006BC06
5C006BC11
5C006EA01
5C006FA12
5C006GA02
5C080AA10
5C080BB05
5C080CC03
5C080DD07
5C080DD08
5C080JJ02
5C080JJ03
5C080JJ06
(57)【要約】
【課題】高精細化を図るともに比較的高いリフレッシュレートを実現することができる表示装置を提供すること。
【解決手段】表示装置1は、画像を表示する表示領域DAに互いに直交する第1方向D1および第2方向D2に沿って行列状に並ぶ複数の副画素Sと、画像を構成する複数の画素Gの画素データに基づいて複数の副画素Sを駆動する駆動回路11と、を備え、複数のS副画素は、第1方向D1に沿う2以上の第1副画素数の副画素Sおよび第2方向D2に沿う2以上の第2副画素数の副画素Sが行列状に並ぶ複数の1組の副画素CSを構成し、複数の画素Gは、第1方向D1および第2方向D2に沿って行列状に位置し、1組の副画素CSは、第1方向D1に沿う2以上の第1画素数の画素Gおよび第2方向D2に沿う2以上の第2画素数の画素Gが行列状に並ぶ1組の画素CGに対応し、第2副画素数を第2画素数で除算した値は、1を超え1.5未満である。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像を表示する表示領域に互いに直交する第1方向および第2方向それぞれに沿って行列状に並ぶ複数の副画素と、
前記画像を構成する複数の画素の情報を有する画素データに基づいて複数の前記副画素を駆動する駆動回路と、を備え、
複数の前記副画素は、前記第1方向に沿う2以上の第1副画素数の前記副画素および前記第2方向に沿う2以上の第2副画素数の前記副画素が行列状に並ぶ複数の1組の副画素を構成し、
複数の前記画素は、前記第1方向および前記第2方向それぞれに沿って行列状に位置し、
前記1組の副画素は、前記第1方向に沿う2以上の第1画素数の前記画素および前記第2方向に沿う2以上の第2画素数の前記画素が行列状に並ぶ1組の画素に対応し、
前記第2副画素数を前記第2画素数で除算した値は、1を超え1.5未満であり、
前記駆動回路は、所定範囲内にある前記画素の前記画素データに基づいて、前記副画素を駆動する、
表示装置。
【請求項2】
前記第1副画素数を前記第1画素数で除算した値は、2を超え3未満である、
請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記副画素は、第1副画素、第2副画素、および、第3副画素を有し、
前記画素データは、前記第1副画素に対応する第1画素データ、前記第1副画素に対応する第2画素データ、および、前記第3副画素に対応する第3画素データを有し、
前記第1副画素数、前記第2副画素数、前記第1画素数、および、前記第2画素数は、
前記1組の副画素が有する前記第1副画素、前記第2副画素および前記第3副画素それぞれの個数の合計に対する、前記1組の画素を構成する複数の前記画素の前記第1画素データ、前記第2画素データおよび前記第3画素データそれぞれの個数の合計の比率は、0.9以上1.1以下となる数に定められている、
請求項1または2に記載の表示装置。
【請求項4】
複数の前記1組の副画素は、前記第1方向および前記第2方向それぞれに沿って並んでいる、
請求項1に記載の表示装置。
【請求項5】
前記所定範囲は、前記副画素と前記画素との距離に基づいて定められている、
請求項1に記載の表示装置。
【請求項6】
前記1組の副画素の周縁は、前記1組の画素の周縁と重なる、
請求項1に記載の表示装置。
【請求項7】
前記複数の副画素は、第1副画素、第2副画素および第3副画素を有し、
前記第1副画素、前記第2副画素および前記第3副画素は、前記第1方向に沿って前記第1副画素、前記第2副画素および前記第3副画素がこの順に繰り返されることで複数配置され、かつ、前記第2方向に沿って前記第1副画素、前記第3副画素および前記第2副画素がこの順に繰り返されることで複数配置されている、
請求項1に記載の表示装置。
【請求項8】
前記第1副画素は、赤の副画素であり、
前記第2副画素は、緑の副画素であり、
前記第3副画素は、青の副画素である、
請求項7に記載の表示装置。
【請求項9】
画像を表示する表示領域に第1方向および前記第1方向に対して傾斜する第2方向それぞれに沿って行列状に並ぶ複数の副画素と、
前記画像を構成する複数の画素の情報を有する画素データに基づいて複数の前記副画素を駆動する駆動回路と、を備え、
複数の前記副画素は、前記第1方向に沿う2以上の第1副画素数の前記副画素および前記第2方向に沿う2以上の第2副画素数の前記副画素が行列状に並ぶ複数の1組の副画素を構成し、
複数の前記画素は、前記第2方向および前記第2方向と直交する第3方向それぞれに沿って行列状に位置し、
前記1組の副画素は、前記第3方向に沿う2以上の第1画素数の前記画素および前記第2方向に沿う2以上の第2画素数の前記画素が行列状に並ぶ1組の画素に対応し、
前記第2副画素数を前記第2画素数で除算した値は、1を超え1.5未満であり、
前記駆動回路は、所定範囲内にある前記画素の前記画素データに基づいて、前記副画素を駆動する、
表示装置。
【請求項10】
画像を表示する表示領域に第1方向および前記第1方向に対して傾斜する第2方向それぞれに沿って行列状に並ぶ複数の副画素と、
前記画像を構成する複数の画素の情報を有する画素データに基づいて複数の前記副画素を駆動する駆動回路と、を備え、
複数の前記副画素は、前記第1方向に沿う2以上の第1副画素数の前記副画素および前記第2方向に沿う2以上の第2副画素数の前記副画素が行列状に並ぶ複数の1組の副画素を構成し、
複数の前記画素は、前記第1方向および前記第1方向と直交する第3方向それぞれに沿って行列状に位置し、
前記1組の副画素は、前記第1方向に沿う2以上の第1画素数の前記画素および前記第3方向に沿う2以上の第2画素数の前記画素が行列状に並ぶ1組の画素に対応し、
前記第2副画素数を前記第2画素数で除算した値は、1を超え1.5未満であり、
前記駆動回路は、所定範囲内にある前記画素の前記画素データに基づいて、前記副画素を駆動する、
表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1の
図5(A)には、表示装置における副画素の配列の一例であるストライプ画素配列が開示されている。ストライプ画素配列では、並列に配置されている3つの矩形状の副画素が1つの画素を構成している。
【0003】
このストライプ画素配列において、副画素のサイズを小さくして高精細化を図る場合、副画素の短手方向の幅が細くなり、副画素の短手方向に沿って複数の信号線を配置する領域を確保することができない可能性がある。
【0004】
この課題を解決する副画素の配列の一例であるSQy画素配列が、特許文献1の
図5(B)に開示されている。SQy画素配列では、矩形状の副画素の短手方向に2つ、かつ、副画素の長手方向に3つ並ぶ合計6つの副画素が、副画素の長手方向において互いに隣接する2つの画素を構成している。
【0005】
SQy画素配列の副画素の短手方向の幅は、ストライプ画素配列の副画素の短手方向の幅の(3/2)倍になっており、広くなっている。これにより、複数の信号線を配置する領域を確保することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、SQy画素配列の副画素における長手方向の長さがストライプ画素配列の副画素における長手方向の長さの(2/3)倍となって短くなっており、副画素の長手方向において、ストライプ画素配列の副画素の個数より、SQy画素配列の副画素の個数の方が多くなる。よって、ストライプ画素配列に対してSQy画素配列では、この長手方向に沿って配置される走査線の本数が増大し、画像を更新する頻度を示す所謂リフレッシュレート(垂直走査周波数)を比較的高くすることが困難となる可能性がある。
【0008】
本開示は、高精細化を図るとともに比較的高いリフレッシュレートを実現することができる表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示の表示装置は、画像を表示する表示領域に互いに直交する第1方向および第2方向それぞれに沿って行列状に並ぶ複数の副画素と、前記画像を構成する複数の画素の情報を有する画素データに基づいて複数の前記副画素を駆動する駆動回路と、を備え、複数の前記副画素は、前記第1方向に沿う2以上の第1副画素数の前記副画素および前記第2方向に沿う2以上の第2副画素数の前記副画素が行列状に並ぶ複数の1組の副画素を構成し、複数の前記画素は、前記第1方向および前記第2方向それぞれに沿って行列状に位置し、前記1組の副画素は、前記第1方向に沿う2以上の第1画素数の前記画素および前記第2方向に沿う2以上の第2画素数の前記画素が行列状に並ぶ1組の画素に対応し、前記第2副画素数を前記第2画素数で除算した値は、1を超え1.5未満であり、前記駆動回路は、所定範囲内にある前記画素の前記画素データに基づいて、前記副画素を駆動する。
【0010】
また、本開示の表示装置は、画像を表示する表示領域に第1方向および前記第1方向に対して傾斜する第2方向それぞれに沿って行列状に並ぶ複数の副画素と、前記画像を構成する複数の画素の情報を有する画素データに基づいて複数の前記副画素を駆動する駆動回路と、を備え、複数の前記副画素は、前記第1方向に沿う2以上の第1副画素数の前記副画素および前記第2方向に沿う2以上の第2副画素数の前記副画素が行列状に並ぶ複数の1組の副画素を構成し、複数の前記画素は、前記第2方向および前記第2方向と直交する第3方向それぞれに沿って行列状に位置し、前記1組の副画素は、前記第3方向に沿う2以上の第1画素数の前記画素および前記第2方向に沿う2以上の第2画素数の前記画素が行列状に並ぶ1組の画素に対応し、前記第2副画素数を前記第2画素数で除算した値は、1を超え1.5未満であり、前記駆動回路は、所定範囲内にある前記画素の前記画素データに基づいて、前記副画素を駆動する。
【0011】
また、本開示の表示装置は、画像を表示する表示領域に第1方向および前記第1方向に対して傾斜する第2方向それぞれに沿って行列状に並ぶ複数の副画素と、前記画像を構成する複数の画素の情報を有する画素データに基づいて複数の前記副画素を駆動する駆動回路と、を備え、複数の前記副画素は、前記第1方向に沿う2以上の第1副画素数の前記副画素および前記第2方向に沿う2以上の第2副画素数の前記副画素が行列状に並ぶ複数の1組の副画素を構成し、複数の前記画素は、前記第1方向および前記第1方向と直交する第3方向それぞれに沿って行列状に位置し、前記1組の副画素は、前記第1方向に沿う2以上の第1画素数の前記画素および前記第3方向に沿う2以上の第2画素数の前記画素が行列状に並ぶ1組の画素に対応し、前記第2副画素数を前記第2画素数で除算した値は、1を超え1.5未満であり、前記駆動回路は、所定範囲内にある前記画素の前記画素データに基づいて、前記副画素を駆動する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】
図1は、本開示の第1実施形態に係る表示装置の構成を示す図である。
【
図2】
図2は、表示パネルの回路構成を示す図である。
【
図4】
図4は、表示パネルの平面視を示す図である。
【
図5】
図5は、第1の1組の副画素を示す図である。
【
図6】
図6は、第2の1組の副画素を示す図である。
【
図7】
図7は、第3の1組の副画素を示す図である。
【
図8】
図8は、表示領域における複数の1組の副画素の配列を示す表示パネルの平面図である。
【
図9】
図9は、副画素と画素との距離を示す図である。
【
図10】
図10は、第1実施形態の第1変形例の1組の副画素の平面図である。
【
図11】
図11は、第1実施形態の第2変形例の第1の1組の副画素の平面図である。
【
図12】
図12は、第1実施形態の第3変形例の第1の1組の副画素の平面図である。
【
図13】
図13は、第1実施形態の第4変形例の第1の1組の副画素の平面図である。
【
図14】
図14は、第1実施形態の第5変形例の第1の1組の副画素の平面図である。
【
図15】
図15は、本開示の第2実施形態に係る複数の1組の副画素の配列を示す表示パネルの平面図である。
【
図16】
図16は、本開示の第2実施形態に係る複数の1組の副画素と複数の1組の画素との位置関係を示す図である。
【
図17】
図17は、第2実施形態に係る表示パネルの回路構成を示す図である。
【
図18】
図18は、第2実施形態の第1変形例に係る複数の1組の副画素の配列を示す表示パネルの平面図である。
【
図19】
図19は、本開示の第2実施形態の第1変形例に係る複数の1組の副画素と複数の1組の画素との位置関係を示す図である。
【
図20】
図20は、本開示の第2実施形態の第2変形例に係る複数の1組の副画素の配列を示す表示パネルの平面図である。
【
図21】
図21は、本開示の第2実施形態の第2変形例に係る複数の1組の副画素と複数の1組の画素との位置関係を示す図である。
【
図22】
図22は、本開示の第2実施形態の第3変形例に係る複数の1組の副画素の配列を示す表示パネルの平面図である。
【
図23】
図23は、本開示の第2実施形態の第3変形例に係る複数の1組の副画素と複数の1組の画素との位置関係を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に、本開示の各実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。以下の実施形態に記載した内容により本開示が限定されるものではない。また、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。
【0014】
なお、開示はあくまで一例にすぎず、当業者において、本開示の主旨を保っての適宜変更について容易に想到し得るものについては、当然に本開示の範囲に含有されるものである。また、図面は説明をより明確にするため、実際の態様に比べ、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本開示の解釈を限定するものではない。また、本明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には、同一の符号を付して、詳細な説明を適宜省略することがある。
【0015】
図面で示すX方向およびY方向は、表示装置1に含まれる基板の主面に平行な方向に相当する。X方向の+X側、-X側、Y方向の+Y側、-Y側は、表示装置1の側方に相当する。Z方向は、表示装置1の厚み方向に相当し、Z方向の+Z側は、表示装置1において画像が表示される前面側に相当し、Z方向の-Z側は、表示装置1の背面側に相当する。また、本明細書において、「平面視」は、Z方向に沿って+Z側から-Z側に向かって表示装置1を見ることである。なお、X、Y、Zの方向は一例であって、本開示はこれらの方向に限定されない。
【0016】
<第1実施形態>
図1は、本開示の第1実施形態に係る表示装置1の構成を示す図である。表示装置1は、フレキシブル配線基板2を介して電気的に接続されている外部装置3から出力される画像信号に基づいて画像を表示する。表示装置1は、表示パネル10および照明装置20を備えている。
【0017】
表示パネル10は、透過型の液晶ディスプレイである。なお、表示パネル10は、例えば、有機ELディスプレイおよび無機の発光材料を用いたディスプレイでもよい。表示パネル10の前面は、画像が表示される表示領域DAを有している。表示パネル10は、表示領域DAにおいて、第1方向D1および第2方向D2に沿って行列状に配置されている複数の副画素Sを有している。第1方向D1は、X方向と平行である。第2方向D2は、Y方向と平行である。つまり、第1方向D1および第2方向D2は、互いに直交している。副画素Sの詳細は、後述する。
【0018】
照明装置20は、表示パネル10の背面側に配置され、表示パネル10に向けて光を出射する。照明装置20は、例えば、複数の発光ダイオードによって構成されている。
【0019】
図2は、表示パネル10の回路構成を示す図である。表示パネル10は、駆動回路11、ならびに、複数の副画素Sそれぞれが有するスイッチング素子SW、副画素電極PE、共通電極CE、液晶容量LC、および、保持容量KCを備えている。
【0020】
駆動回路11は、複数の副画素Sを駆動する。駆動回路11は、信号処理回路11a、信号出力回路11b、および、走査回路11cを備えている。
【0021】
信号処理回路11aは、外部装置3から送信される画像信号に基づいて、複数の副画素信号を生成し(詳細は後述する)、生成した複数の副画素信号を信号出力回路11bに出力する。また、信号処理回路11aは、信号出力回路11bの動作と走査回路11cの動作とを同期させるクロック信号を信号出力回路11bおよび走査回路11cに出力する。
【0022】
信号出力回路11bは、複数の副画素信号それぞれを対応する副画素Sに出力する。信号出力回路11bと複数の副画素Sとは、第2方向D2に沿って延びる複数の信号線Lbを介して電気的に接続されている。
【0023】
走査回路11cは、信号出力回路11bによる副画素信号の出力と同期して、複数の副画素Sを走査する。走査回路11cと複数の副画素Sとは、第1方向D1に沿って延びる複数の走査線Lcを介して電気的に接続されている。
【0024】
スイッチング素子SWは、例えば薄膜トランジスタ(TFT)によって構成されている。スイッチング素子SWにおいて、ソース電極と信号線Lbとが電気的に接続され、ゲート電極と走査線Lcとが電気的に接続されている。
【0025】
副画素電極PEは、スイッチング素子SWのドレイン電極に接続されている。共通電極CEは、複数の走査線Lcに対応して複数配置されている。副画素電極PEおよび共通電極CEは、透光性を有する。
【0026】
液晶容量LCは、副画素電極PEと共通電極CEとの間にある後述する液晶層13の液晶材料の容量成分である。保持容量KCは、共通電極CEと同電位の電極と、副画素電極PEと同電位の電極との間に配置されている。
【0027】
図3は、表示パネル10の断面図である。副画素Sは、第1基板12、液晶層13、および、第2基板14をさらに備えている。第1基板12、液晶層13、および、第2基板14は、それぞれ透光性を有し、Z方向に沿って-Z側から+Z側に向けて、この順に配置されている。
【0028】
第1基板12は、平面視矩形状であり、複数の副画素Sに対して1つ設けられている。第1基板12には、駆動回路11を構成するICチップTiが配置されている(
図1)。
【0029】
第1基板12の+Z側の主面12aには、カラーフィルタCFおよび信号線Lbが配置されている。カラーフィルタCFは、平面視矩形状であり、複数の副画素Sそれぞれに1つずつ配置されている。
【0030】
カラーフィルタCFは、透光性を有し、透過させる光のスペクトルのピークが予め定めされている。スペクトルのピークは、互いに異なる3つの色に対応する3つのスペクトルのピークのいずれかである。3つの色は、赤、緑、および青であるが、色の個数および種類がこれに限定されないことは言うまでもない。以下、カラーフィルタCFが透過させる光のスペクトルのピークに対応する色を、カラーフィルタCFの色と称する。
【0031】
信号線Lbは、第1方向D1において互いに隣接する2つの副画素SのカラーフィルタCFの間に配置されている。信号線Lbは、第1方向D1において互いに隣接する2つの副画素Sの境界と重なる位置にある。なお、主面12aには、第2方向D2において互いに隣接する2つの副画素SのカラーフィルタCFの間に走査線Lc(
図3では不図示)が配置されている。
【0032】
また、第1基板12には、カラーフィルタCFおよび信号線Lbの+Z側に、絶縁層IL1を介して、副画素電極PEが配置されている。副画素電極PEは、Z方向において、カラーフィルタCFと重畳している。
【0033】
さらに、第1基板12には、副画素電極PEの+Z側に、絶縁層IL2を介して、遮光膜SMおよび共通電極CEが配置されている。
【0034】
遮光膜SMは、遮光性を有し、複数の副画素Sを区画する。つまり、遮光膜SMは、第1方向D1および第2方向D2において互いに隣接する複数の副画素Sの境界と重なる位置にある。また、遮光膜SMは、Z方向において、信号線Lbおよび走査線Lcと重畳する。
【0035】
共通電極CEは、遮光膜SMの+Z側に積層されるとともに、スリットSLを有し、互いに隣り合う2つの副画素電極PEに跨るように配置されている。このように、共通電極CEと副画素電極PEは、第1基板12に配置されている。つまり、表示パネル10は、横電界方式の液晶ディスプレイである。
【0036】
液晶層13は、複数の液晶分子LMを含んで構成されている。液晶層13は、Z方向において互いに対向する2つの配向膜ALの間にある。液晶分子LMの向きは、2つの配向膜ALによって規制される。
【0037】
第2基板14は、平面視矩形状であり、複数の副画素Sに対して1つ設けられている。
【0038】
また、表示パネル10は、第1基板12の背面側に配置されている第1偏光板15、および、第2基板14の前面側に配置されている第2偏光板16をさらに備えている。
【0039】
第1偏光板15は、Z方向と直交する透過軸を有している。第2偏光板16は、第1偏光板15の透過軸およびZ方向と直交する透過軸を有している。
【0040】
次に、表示パネル10の動作について説明する。はじめに、表示パネル10がノーマリブラック方式であり、表示領域DAに黒色が表示される場合について説明する。この場合、駆動回路11は、副画素Sを駆動せず、液晶層13に電界が発生していない。これにより、液晶分子LMの向きが配向膜ALによって規制されている。
【0041】
表示パネル10の背面側から照明装置20からの光が第1偏光板15に入射する。第1偏光板15を透過した光は、第1偏光板15の透過軸と平行な偏光軸を有する直線偏光である。第1偏光板15を透過した光は、第1基板12を透過し、液晶層13に入射する。
【0042】
液晶分子LMの向きが配向膜ALによって規制されている場合、液晶層13を透過する光の偏光軸は回転しない。液晶層13を透過した光は、第2基板14を透過して、第2偏光板16に入射する。
【0043】
液晶層13および第2基板14を透過した光の偏光軸と第2偏光板16の透過軸とが直交しており、液晶層13を透過した光は、第2偏光板16を透過しない。つまり、液晶分子LMの向きが配向膜ALによって規制されている場合、照明装置20からの光は副画素Sを透過しない。これにより、表示領域DAには、黒色が表示される。
【0044】
次に、表示領域DAに画像が表示される場合の表示パネル10の動作について説明する。この場合、信号処理回路11aによって生成される副画素信号が信号出力回路11bを介して複数の副画素Sに出力される。副画素信号は、後述するように副画素Sの階調を示す副階調データを含んでいる。
【0045】
走査回路11cによって副画素Sが走査されることで、スイッチング素子SWが操作され、副画素電極PEに副画素信号が送信される。これにより、共通電極CEと副画素電極PEとの間に電位差、ひいては、液晶層13に電界が発生することで、液晶分子LMの向きが変化する。液晶分子LMの向きは、副階調データに応じた向きである。つまり、液晶層13において、光の偏光軸の向きは、副階調データに応じて変化する。液晶層13を透過した光において、第2偏光板16の偏光軸に対して偏光軸が直交していない光は、第2偏光板16を透過する。
【0046】
第2偏光板16を透過した光の輝度は、副階調データに応じた輝度である。このように、副画素信号によって液晶分子LMの向きが調整されることで、液晶層13の透光率ひいては液晶層13を透過する光の輝度が調整される。また、第1基板12においてカラーフィルタCFを透過した光は、カラーフィルタCFの色に相当する色を有する。つまり、第2偏光板16を透過した光は、カラーフィルタCFの色に相当する色を有し、輝度が調整されている。
【0047】
複数の副画素Sそれぞれにおいて、カラーフィルタCFの色すなわち第2偏光板16を透過する光の色は、副画素Sの色に相当する。また、複数の副画素Sそれぞれにおいて、副階調データに応じて第2偏光板16を透過する光の輝度が調整される。これにより、画像信号に基づく画像が表示領域DAに表示される。なお、表示パネル10は、ノーマリホワイト方式でもよい。
【0048】
次に、表示領域DAにおける複数の副画素Sの配列について、
図4を用いて説明する。
図4は、複数の副画素Sの配列を示す表示パネル10の平面図である。
図4に示す複数の副画素Sは、カラーフィルタCFおよび遮光膜SMによって示されている。平面視において、複数の副画素Sは遮光膜SMによって区画されており、カラーフィルタCFは矩形状である。
【0049】
複数の副画素Sは、互いに同じ平面視矩形状である。具体的には、複数の副画素Sは、第1方向D1に平行な2つの辺および第2方向D2に平行な2つの辺を有し、第1方向D1長さより第2方向D2長さが長い平面視長方形状である。複数の副画素Sは、表示領域DAに第1方向D1および第2方向D2に沿って行列状に配置されている。
【0050】
なお、表示領域DAに行列状に並ぶ複数の副画素Sにおいて、最も-X側に位置する副画素Sの列番号を1とし、+X側に向かうにしたがって、列番号が増加するものとする。また、表示領域DAに行列状に並ぶ複数の副画素Sにおいて、最も-Y側に位置する副画素Sの行番号を1とし、+Y側に向かうにしたがって、行番号が増加するものとする。
【0051】
複数の副画素Sは、複数の第1副画素Sα、複数の第2副画素Sβおよび複数の第3副画素Sγを有している。第1副画素Sα、第2副画素Sβおよび第3副画素Sγにおいて、カラーフィルタCFの色すなわち副画素Sの色が互いと異なる。第1副画素Sαの色は、赤である。第2副画素Sβの色は、緑である。第3副画素Sγの色は、青である。つまり、第1副画素Sαは、赤の副画素Sである。第2副画素Sβは、緑の副画素Sである。第3副画素Sγは、青の副画素Sである。なお、副画素Sの色がこれに限定されないことは言うまでもなく、第1副画素Sαの色、第2副画素Sβの色、および、第3副画素Sγの色が互いに異なればよい。また、
図4において、かっこ内にある符号は、副画素Sの色を示しており、「R」は赤色、「G」は緑色、および、「B」は青色である。第1副画素Sα、第2副画素Sβおよび第3副画素Sγを区別せずに共通する事項を説明するときは、単に、「副画素S」と称する場合がある。
【0052】
複数の第1副画素Sα、複数の第2副画素Sβおよび複数の第3副画素Sγは、
図4に示す配置で配列されている。
図4に示す副画素Sの配列を、SQy1配列と称する。具体的に、SQy1配列では、平面視において、第1方向D1に沿って、第1副画素Sα、第2副画素Sβおよび第3副画素Sγがこの順に繰り返し配置されており、第2方向D2に沿って、第1副画素Sα、第3副画素Sγおよび第2副画素Sβがこの順に繰り返し配置されている。
【0053】
また、複数の副画素Sは、3つ(3種類)の1組の副画素CSを構成する。3つの1組の副画素CSは、第1方向D1に沿う第1副画素数の副画素S、および、第2方向D2に沿う第2副画素数の副画素Sが行列状に並ぶことで構成されている。第1副画素数および第2副画素数は、2以上の自然数であり、具体的には、第1副画素数は5であり、第2副画素数は5である。つまり、1組の副画素CSは、行の数が第2副画素数(5)に相当し、列の数が第1副画素数(5)に相当する行列状である。
【0054】
図4には、第1の1組の副画素CS1、第2の1組の副画素CS2、および、第3の1組の副画素CS3それぞれが示されている。
【0055】
なお、第1の1組の副画素CS1、第2の1組の副画素CS2、および、第3の1組の副画素CS3を区別せずに説明するときは、単に1組の副画素CSと称する場合がある。また、1組の副画素CSにおいて、最も-X側に位置する副画素Sの列番号を1とし、+X側に向かうにしたがって、列番号が増加するものとする。さらに、1組の副画素CSにおいて、最も-Y側に位置する副画素Sの行番号を1とし、+Y側に向かうにしたがって、行番号が増加するものとする。
【0056】
図5は、第1の1組の副画素CS1を示す図である。第1の1組の副画素CS1は、第1方向D1に沿う5個の副画素S、および、第2方向D2に沿う5個の副画素Sが行列状に並ぶことで構成されている。第1の1組の副画素CS1において、行番号が1かつ列番号が1の副画素Sが第1副画素Sαであり、第1副画素Sα、第2副画素Sβおよび第3副画素Sγが上記のSQy1配列で配置されている。
【0057】
図5に示す太線は、外部装置3から出力される画像信号に対応する複数の画素Gを示している。複数の画素Gは、表示領域DAに表示される画像を構成するものであり、表示領域DAにおいて互いに直交するX方向およびY方向に沿って行列状に並ぶ。本第1実施形態において、複数の画素Gと複数の副画素Sとが並ぶ方向は互いに同じである。画素Gは、平面視正方形状である。
【0058】
1組の副画素CSは、X方向に沿う第1画素数の画素GおよびY方向に沿う第2画素数の画素Gが行列状に並ぶ複数の1組の画素CGに対応する。すなわち、1組の画素CGは、行の数が第2画素数に相当し、列の数が第1画素数に相当する行列状である。また、本第1実施形態において、1組の副画素CSの周縁および1組の画素CGの周縁は、それぞれ矩形状であり、互いに重なっている。
【0059】
第1画素数および第2画素数は、2以上の自然数であり、第2副画素数を第2画素数で除算した値が1を超え1.5未満となる数に定められる。具体的には、第2画素数は、4であり、第2副画素数(5)を第2画素数(4)で除算した値が1.25(=5/4)となる。
【0060】
これにより、本第1実施形態のSQy1配列は、比較対象のSQy画素配列およびストライプ画素配列と比べて、以下に詳細に記載するように有利な効果を奏する。すなわち、比較対象のSQy画素配列では、第1方向D1に沿う2つの副画素Sおよび第2方向D2に沿う3つの副画素Sによって構成される1組の副画素が、第2方向D2において互いに隣接する2つの画素Gによって構成される1組の画素に対応し、第2副画素数(3)を第2画素数(2)で除算した値が1.5となる。よって、比較対象のSQy画素配列に対して、本第1実施形態のSQy1配列では、副画素Sの第2方向D2長さが長くなり、走査線Lcの本数を低減することができ、画像の書き換え時間の増加を抑制することができる。また、比較対象のストライプ画素配列では、第1方向D1に沿う3つの副画素Sによって構成される1組の副画素が1つの画素Gによって構成される1組の画素に対応し、第2副画素数(1)を第2画素数(1)で除算した値が1となる。よって、比較対象のストライプ画素配列に対して、本第1実施形態のSQy1配列は、副画素Sの第2方向D2長さが小さくなり、画像の高精細化を図ることができる。
【0061】
このように、本第1実施形態のSQy1配列は、比較対象のSQy画素配列と比べて、画像の書き換え時間の増加を抑制しつつ、ストライプ画素配列に対して画像の高精細化を図ることができる。つまり、表示装置1において、高精細化を図るともに比較的高いリフレッシュレートを実現することができる。
【0062】
また、第1副画素数および第1画素数は、第1副画素数を第1画素数で除算した値が2を超え3未満となる数に定められている。具体的には、第1画素数は、2であり、第1副画素数(5)を第1画素数(2)で除算した値が2.5(=5/2)となる。
【0063】
これにより、第1副画素数(3)を第1画素数(1)で除算した値が3である比較対象のストライプ画素配列に対して、本第1実施形態のSQy1配列では、副画素Sの第1方向D1長さを大きくすることができる。よって、比較対象のストライプ画素配列に対して、本第1実施形態のSQy1配列では、第1方向D1の沿って並ぶ信号線Lbを配置する領域を確保しつつ、副画素Sのサイズを小さくして画像の高精細化を図ることができる。
【0064】
また、画像信号は、複数の画素Gの情報を示す色データおよび階調データを有する。色データは、互いに異なる色を有する第1色データ、第2色データおよび第3色データを有している。第1色データの色は、第1副画素Sαの色と同じである。第2色データの色は、第2副画素Sβの色と同じである。第3色データの色は、第3副画素Sγの色と同じである。つまり、複数の画素Gの情報は、それぞれ、色が互いに異なる3つの色データを有する。
【0065】
階調データは、第1色データひいては第1副画素Sαに対応する第1階調データ、第2色データひいては第2副画素Sβに対応する第2階調データ、および、第3色データひいては第3副画素Sγに対応する第3階調データを有している。つまり、複数の画素Gは、それぞれ、3つの色データに対応する3つの階調データを有している。なお、色データおよび階調データは、「画素データ」に相当する。また、第1階調データ、第2階調データ、および、第3階調データは、それぞれ、「第1画素データ」、「第2画素データ」および「第3画素データ」に相当する。
【0066】
そして、第1副画素数、第2副画素数、第1画素数、および、第2画素数は、1組の副画素CSが有する第1副画素Sα、第2副画素Sβ、および、第3副画素Sγそれぞれの個数の合計(以下、副画素Sの合計と称する)に対する、1組の画素CGを構成する複数の画素Gの第1階調データ、第2階調データ、および、第3階調データそれぞれの個数の合計(以下、階調データの合計と称する)の比率は、0.9以上1.1以下となる数に定められている。
【0067】
具体的には、1組の副画素CSが有する第1副画素Sα、第2副画素Sβ、および、第3副画素Sγそれぞれの個数の合計は、第1副画素数(5)と第2副画素数(5)とを乗算した値であり、25(=5×5)である。一方、1組の画素CGを構成する複数の画素Gの第1階調データ、第2階調データ、および、第3階調データそれぞれの個数の合計は、第1画素数(2)と第2画素数(4)と1つの画素Gの情報が有する階調データの個数(3)とを乗算した値であり、24(=2×4×3)である。よって、副画素Sの合計に対する階調データの合計の比率は、1.04(=25/24)であり、0.9以上1.1以下である。
【0068】
これにより、1組の副画素CSの個数の合計と、1組の画素CGの階調データの個数の合計との差を小さくすることができる。よって、画像信号に含まれる複数の階調データの個数の合計に対して、複数の副画素Sの個数の合計が比較的少ないことで生じる解像度不足を抑制することができる。一方、画像信号に含まれる複数の階調データの個数の合計に対して、複数の副画素Sの個数の合計が比較的多いことで副画素Sのサイズが極めて小さくなり、副画素Sの透光率が低下することで画像のコントラストが低下することで生じる画質の低下を抑制することができる。
【0069】
なお、1組の画素CGにおいて、最も-X側に位置する画素Gの列番号を1とし、+X側に向かうにしたがって、列番号が増加するものとする。また、1組の画素CGにおいて、最も-Y側に位置する画素Gの行番号を1とし、+Y側に向かうにしたがって、行番号が増加するものとする。
【0070】
図6は、第2の1組の副画素CS2を示す図である。第2の1組の副画素CS2は、第1の1組の副画素CS1と比べて、副画素Sの配置のみが異なる。具体的には、第2の1組の副画素CS2では、上記の第1の1組の副画素CS1の第1副画素Sαが第3副画素Sγに置き換わっており、第1の1組の副画素CS1の第2副画素Sβが第1副画素Sαに置き換わっており、第1の1組の副画素CS1の第3副画素Sγが第2副画素Sβに置き換わっている。
【0071】
つまり、第2の1組の副画素CS2は、第1方向D1に沿う5個の副画素S、および、第2方向D2に沿う5個の副画素Sが行列状に並ぶことで構成されている。第2の1組の副画素CS2では、行番号が1かつ列番号が1の副画素Sが第3副画素Sγであり、第1副画素Sα、第2副画素Sβおよび第3副画素Sγが上記のSQy1配列で配置されている。また、第2の1組の副画素CS2は、第1方向D1に沿う第1画素数(2)の画素Gおよび第2方向D2に沿う第2画素数(4)の画素Gが行列状に並ぶ複数の1組の画素CGに対応する。
【0072】
図7は、第3の1組の副画素CS3を示す図である。第3の1組の副画素CS3は、第1の1組の副画素CS1と比べて、副画素Sの配置のみが異なる。具体的には、第3の1組の副画素CS3では、上記の第1の1組の副画素CS1の第1副画素Sαが第2副画素Sβに置き換わっており、第1の1組の副画素CS1の第2副画素Sβが第3副画素Sγに置き換わっており、第1の1組の副画素CS1の第3副画素Sγが第1副画素Sαに置き換わっている。
【0073】
つまり、第3の1組の副画素CS3は、第1方向D1に沿う5個の副画素S、および、第2方向D2に沿う5個の副画素Sが行列状に並ぶことで構成されている。第3の1組の副画素CS3では、行番号が1かつ列番号が1の副画素Sが第2副画素Sβであり、第1副画素Sα、第2副画素Sβおよび第3副画素Sγが上記のSQy1配列で配置されている。また、第3の1組の副画素CS3は、第1方向D1に沿う第1画素数(2)の画素Gおよび第2方向D2に沿う第2画素数(4)の画素Gが行列状に並ぶ複数の1組の画素CGに対応する。
【0074】
図8は、表示領域DAにおける複数の1組の副画素CSの配列を示す表示パネル10の平面図である。複数の副画素Sが上記のSQy1配列で配置されることで、複数の1組の副画素CSは、第1方向D1に沿って、第1の1組の副画素CS1、第2の1組の副画素CS2、および、第3の1組の副画素CS3がこの順に繰り返し配置され、第2方向D2に沿って、第1の1組の副画素CS1、第3の1組の副画素CS3、および、第2の1組の副画素CS2がこの順に繰り返し配置される。このように、複数の1組の副画素CSは、第1方向D1および第2方向D2それぞれに沿って行列状に並んでいる。
【0075】
なお、表示領域DAに行列状に並ぶ複数の1組の副画素CSにおいて、最も-X側に位置する1組の副画素CSの列番号を1とし、+X側に向かうにしたがって、列番号が増加するものとする。また、表示領域DAに行列状に並ぶ複数の1組の副画素CSにおいて、最も-Y側に位置する1組の副画素CSの行番号を1とし、+Y側に向かうにしたがって、行番号が増加するものとする。
【0076】
また、3つの1組の副画素CS1,CS2,CS3それぞれが1組の画素CGに対応する。また、上記のように、表示領域DAにおいて、複数の画素Gは、X方向およびY方向それぞれに沿って行列状に並ぶ。よって、本第1実施形態において、表示領域DAにおいて、複数の画素Gは、3つの1組の副画素CSによって区画されている。
【0077】
なお、表示領域DAに行列状に並ぶ複数の画素Gにおいて、最も-X側に位置する画素Gの列番号を1とし、+X側に向かうにしたがって、列番号が増加するものとする。また、表示領域DAに行列状に並ぶ複数の画素Gにおいて、最も-Y側に位置する画素Gの行番号を1とし、+Y側に向かうにしたがって、行番号が増加するものとする。
【0078】
また、以下では、表示領域DAにおいて行列状に並ぶ複数の副画素S、複数の画素G、および、複数の1組の副画素CSの行番号および列番号を、それぞれ、表示行番号および表示列番号と称する。さらに、1組の副画素CSおよび1組の画素CGにおいて行列状に並ぶ複数の副画素S、および、複数の画素Gの行番号および列番号を、それぞれ、組行番号および組列番号と称する。
【0079】
次に、駆動回路11が画像信号に基づいて副画素信号を生成する処理について説明する。上記のように、駆動回路11に送信される画像信号は、複数の画素Gの情報を示す色データおよび階調データを有する。
【0080】
駆動回路11は、複数の画素Gの階調データから、複数の副画素Sそれぞれについて、副画素Sの階調を示す上記の副階調データを生成するレンダリング処理を実行する。まず、以下の式(1)から式(8)を用いて、駆動回路11が複数の副画素Sそれぞれの副階調データを生成する場合を説明する。
【0081】
【0082】
式(1)において、「Pr」は、表示領域DAに行列状に並ぶ複数の副画素Sにおいて、表示列番号が「u」かつ表示行番号が「v」である副画素Sの副階調データである。
【0083】
式(1)において、「ip」は、「Pr」の算出に用いられる画素Gの表示列番号に相当し、式(2)によって算出される。「jp」は、「Pr」の算出に用いられる画素Gの表示行番号に相当し、式(3)によって算出される。
【0084】
【0085】
【0086】
式(2)および式(3)において、関数「floor(α)」は、「α」を超えない最大の整数を導出する。また、「xp」は、「Pr」に対応する副画素SのX座標であり、式(4)によって算出される。「yp」は、「Pr」に対応する副画素SのY座標であり、式(5)によって算出される。副画素SのX座標およびY座標は、副画素Sの面積重心のX座標およびY座標である。なお、画素Gの1辺の長さは、「1」である。
【0087】
【0088】
【0089】
式(4)において、「kx」は、第1副画素数を第1画素数で除算した値である。式(5)において、「ky」は、第2副画素数を第2画素数で除算した値である。
【0090】
また、式(1)において、「Cs,q」は、表示列番号が「s」かつ表示行番号が「q」である画素Gが有する3つの階調データのうち、「Pr」に対応する副画素Sの色に対応する階調データである。
【0091】
式(1)において、「Ls,q」は、「Pr」に対応する副画素Sと、「Cs,q」に対応する画素Gとの距離である。
【0092】
図9は、副画素Sと画素Gとの距離を示す図である。副画素Sと画素Gとの距離は、平面視において、副画素Sの面積重心と画素Gの面積重心との距離である。点Sは、表示列番号が「u」かつ表示行番号が「v」である副画素Sの面積重心を示す。
【0093】
複数の点Gは、平面視において、画素Gの面積重心を示している。複数の画素Gは、上記のように1辺の長さを「1」とする平面視矩形状である。よって、複数の点Gは、第1方向D1に互いに隣接する2つの点Gの距離、および、第2方向D2に互いに隣接する2つの点Gの距離をそれぞれ「1」とし、行列状に並ぶ。また、点Gの添え字は、対応する画素Gの表示列番号および表示行番号であり、例えば、「Gi,j」は、表示列番号が「i」かつ表示行番号が「j」である画素Gの面積重心を示す。
【0094】
よって、「C
s,q」に対応する画素Gの面積重心と、「P
r」に対応する副画素Sの面積重心との距離「L
s,q」は、式(6)によって算出される。
【数6】
【0095】
式(6)において、「x
a」および「y
a」は、「C
s,q」に対応する画素Gの面積重心のX座標およびY座標である。また、「x
p」および「y
p」は、上記のように副画素Sの面積重心である点SのX座標およびY座標である。なお、
図9には、点Sと点G
i-1,j+1との距離「L
i-1,j+1」が示されている。点G
i-1,j+1において、x
a=x
i-1であり、y
a=y
j+1である。
【0096】
また、式(1)において、関数「S(Ls,q)」は、バイリニア補間に用いられる関数であり、式(7)に示される。式(7)に示すように、「S(Ls,q)」は、Ls,qの値によって「1-Ls,q」または「0」を導出する。
【0097】
【0098】
さらに、式(1)において、「ka」は、バイリニア補間に用いられる画像の明るさを調整するための係数であり、式(8)に示される。
【0099】
【0100】
なお、式(1)における表示領域DAの周縁部に位置する副画素Sの副階調データの算出において、表示領域DAの外側に位置する画素Gの階調データが必要となる場合がある。しかしながら、実際には、表示領域DAの外側に画像つまり画素Gがない。よって、この場合、駆動回路11は、表示領域DAの周縁部に位置する画素Gの階調データと同じ階調データを有する仮想の画素Gを表示領域DAの外側に配置させて、式(1)による副階調データの算出を行う。
【0101】
式(1)に示すように、変数sが「ip」から「ip+1」までの値であり、かつ、変数qが「jp」から「jp+1」までの値であり、1つの副画素Sの副階調データを算出するために、最大4つの画素Gの階調データが選択される。つまり、「Cs,q」に対応する画素Gの個数は最大4つである。また、この最大4つの画素Gは、式(6)および式(7)で示すように、副画素Sとの距離が所定範囲内にある画素Gに相当し、所定範囲は、副画素Sの面積重心と画素Gの面積重心との距離が、画素Gの辺の長さに相当する1より小さい範囲である。
【0102】
このように、駆動回路11は、副画素Sから所定範囲内にある画素Gの階調データに基づいて、副階調データを生成し、副画素Sを駆動する。
【0103】
なお、式(7)および式(8)は、バイリニア補間に用いられる関数であるが、例えばニアレストネイバー補間およびバイキュービック補間などの他の補間に用いられる関数でもよい。また、式(1)において、選択される画素Gの個数が最大4つに限定されないことは言うまでもなく、例えば最大9つでもよい。
【0104】
以上、表示列番号が「u」かつ表示行番号が「v」である副画素Sの副階調データを算出するための数式について説明した。
【0105】
次に、上記の式(1)から式(8)とは異なる数式を用いて、駆動回路11がレンダリング処理を実行する場合を説明する。上記のように、表示領域DAに並ぶ複数の副画素Sは、行列状に並ぶ複数の1組の副画素CSを構成し、複数の1組の副画素CSは、それぞれ、1組の画素CGに対応している。
【0106】
これにより、1組の副画素CSにおいて、その1組の副画素CSを構成する複数の副画素Sそれぞれと、1組の副画素CSに対応する1組の画素CGを構成する複数の画素Gそれぞれとの距離は、予め算出することができる。よって、1組の副画素CSにおいて、その1組の副画素CSを構成する複数の副画素Sそれぞれに対応する式(1)の「S(Ls,q)/ka」を予め算出することができる。
【0107】
また、「S(Ls,q)/ka」は、複数の1組の副画素CSにおいて、互いに同じ組列番号かつ同じ組行番号に対応する副画素S同士で同じ値となる。よって、1組の副画素CSを構成する複数の副画素Sそれぞれに対応する「S(Ls,q)/ka」を予め算出しておき、その算出した値を駆動回路11の記憶領域に係数として予め格納することで、表示領域DAに並ぶ全ての複数の副画素Sに対応する「S(Ls,q)/ka」を算出するステップを省略することができる。
【0108】
つまり、上記の式(1)の「S(Ls,q)/ka」を算出するステップを省略することで、以下に詳細に示すように、上記の式(1)から式(8)を用いる場合と比べて、レンダリング処理を簡便にすることができる。具体的には、駆動回路11は、式(9)から式(15)を用いて、複数の副画素Sそれぞれの副階調データを生成する。
【0109】
【0110】
式(9)において、「Pr」は、式(1)と同様に、表示列番号が「u」かつ表示行番号が「v」である副画素Sの副階調データである。また、変数dsが「0」および「1」であり、かつ、変数dqが「0」および「1」である。これは、1つの副画素Sの副階調データ(「Pr」)を算出するために、4つの画素Gの階調データが用いられることを示す。
【0111】
「Cic,jc」は、「Pr」を算出する4つの画素Gの階調データに対応しており、表示列番号が「ic」かつ表示行番号が「jc」である画素Gが有する3つの階調データのうち、「Pr」に対応する副画素Sの色に対応する階調データである。なお、式(9)における「Pr」に対応する副画素Sと「Cic,jc」に対応する4つの画素Gとの関係は、以下の式(10)~式(15)によって、式(1)における「Pr」に対応する副画素Sと「Cs,q」に対応する4つの画素Gとの関係と同じに定められている。
【0112】
「Cic,jc」において、「ic」は、式(10)によって算出され、「jc」は、式(11)によって算出される。
【0113】
【0114】
【0115】
式(10)において、「ic0(N,M)」は、表示列番号が「u」かつ表示行番号が「v」である副画素Sが位置し、表示列番号が「N」かつ表示行番号が「M」である1組の副画素CSにおいて、その1組の副画素CSに位置し、予め基準として特定される1つの画素G(以下、基準画素と称する。)の表示列番号である。基準画素は、例えば、1組の画素CGにおいて最も-X側かつ-Y側に位置する画素Gである。また、「N」は、式(12)によって算出され、「M」は、式(13)によって算出される。
【0116】
【0117】
【0118】
式(10)において、「Rppx(du,dv)」は、副階調データの生成に用いられる4つの画素Gのうち最も-X側かつ最も-Y側に位置する画素Gの組列番号と、基準画素の組列番号との差である。
【0119】
「du」は、「Pr」に対応する副画素Sの組列番号であり、式(14)によって算出される。関数「mod(α,β)」は、「α」を「β」で除算した余りを導出する。「du」は、1から第1副画素数(10)までの自然数を算出する。また、「dv」は、「Pr」に対応する副画素Sの組行番号であり、式(15)によって算出される。「dv」は、1から第2副画素数(5)までの自然数を算出する。
【0120】
【0121】
【0122】
また、式(11)において、「jc0(N,M)」は、表示列番号が「u」かつ表示行番号が「v」である副画素Sが位置し、表示列番号が「N」かつ表示行番号が「M」である1組の副画素CSにおいて、その1組の副画素CSにおける基準画素の表示列番号である。
【0123】
さらに、式(10)において、「Rppy(du,dv)」は、副階調データの生成に用いられる階調データを有する4つの画素Gのうち最も-X側かつ最も-Y側に位置する画素Gの組行番号と、基準画素の組行番号との差である。
【0124】
つまり、式(9)の「Cic,jc」に対応する4つの画素Gは、「Pr」に対応する副画素Sの表示列番号である「u」および表示行番号である「v」によって、式(10)~式(15)によって特定される。
【0125】
また、式(9)において、「M(du,dv,ds,dq)」は、式(1)の「S(Ls,q)/ka」に対応し、係数として予め算出される値である。「M(du,dv,ds,dq)」の個数は、1組の副画素CSが有する副画素Sの個数(すなわち、第1副画素数(5)と第2副画素数(5)とを乗算した値)と、1つの副画素Sの副階調データの生成に用いられる階調データを有する画素Gの個数(4)とを乗算した値であり、本第1実施形態では、100(=5×5×4)である。
【0126】
1組の副画素CSに対応する100個の係数は、上記のように、他の1組の副画素CSにも用いることができる。つまり、1組の副画素CSに対応する100個の係数を駆動回路11の記憶領域に予め格納しておくことで、表示領域DAに並ぶ複数の副画素Sすべてに対して、式(1)の「S(Ls,q)/ka」を算出することなく、レンダリング処理を実行することができる。よって、レンダリング処理の短時間化ひいては、表示装置1において比較的高いリフレッシュレートを実現することができる。
【0127】
また、この場合、複数の副画素Sが1組の副画素CSによって区画されておらす、表示領域DAに並ぶ複数の副画素Sすべてに対応する係数を予め算出して格納する場合と比べて、駆動回路11の記憶領域において係数を格納する領域を小さくすることができる。
【0128】
具体例として、表示領域DAに第1方向D1に沿って7200個かつ第2方向D2に沿って3600個の複数の副画素Sが行列状に並び、この複数の副画素Sが、表示領域DAに行列状に第1方向D1に沿って2880個かつ第2方向D2に沿って2880個並ぶ複数の画素Gに対応する場合を検討する。
【0129】
式(1)を用いたレンダリング処理において、「S(Ls,q)/ka」の算出回数は、表示領域DAに並ぶ副画素Sの個数(7200×3600)と、その副画素Sに対応する画素Gの個数(4)とを乗算した値(103680000(=7200×3600×4))に相当する。一方、式(9)を用いたレンダリング処理において、「S(Ls,q)/ka」の算出回数は、ゼロである。
【0130】
また、複数の副画素Sが1組の副画素CSによって区画されておらず、表示領域DAに並ぶ複数の副画素Sすべてに対応する係数を予め算出して格納する場合、その係数の個数は、表示領域DAに並ぶ副画素Sの個数(7200×3600)と、その副画素Sに対応する画素Gの個数(4)とを乗算した値(103680000(=7200×3600×4))に相当する。
【0131】
一方、本第1実施形態のように、複数の副画素Sが1組の副画素CSによって区画されている場合、上記のように係数の個数は、100個あり、複数の副画素Sが1組の副画素CSによって区画されていない場合と比べて、駆動回路11の記憶領域において、係数を格納する領域の大きさは、1/1036800(=100/103680000)となる。
【0132】
<第1実施形態の第1変形例>
次に、第1実施形態の第1変形例について、主として上記の第1実施形態と異なる部分について説明する。本第1変形例は、上記の第1実施形態と、1組の副画素CSの構成および1組の画素CGの構成が異なる。また、本第1変形例において、複数の副画素Sは、1つ(1種類)の1組の副画素CSaを構成する。
【0133】
図10は、第1実施形態の第1変形例の1組の副画素CSaの平面図である。1組の副画素CSaは、第1方向D1に沿う12個の副画素S、および、第2方向D2に沿う6個の副画素Sが行列状に並ぶことで構成されている。つまり、第1の1組の副画素CSaでは、第1副画素数が12であり、第2副画素数が6である。1組の副画素CSaにおいて、組行番号が1かつ組列番号が1の副画素Sが第1副画素Sαであり、第1副画素Sα、第2副画素Sβおよび第3副画素Sγが上記のSQy1配列で配置されている。
【0134】
また、1組の副画素CSaに対応する1組の画素CGaでは、第1画素数は5であり、第2画素数は5である。よって、本第1変形例において、第2副画素数(6)を第2画素数(5)で除算した値は、1.2(=6/5)であり、1を超え1.5未満である。また、第1副画素数(12)を第1画素数(5)で除算した値は、2.4(=12/5)であり、2を超え3未満である。
【0135】
さらに、1組の副画素CSaが有する第1副画素Sα、第2副画素Sβ、および、第3副画素Sγそれぞれの個数の合計(副画素Sの合計)は、第1副画素数(12)と第2副画素数(6)とを乗算した値であり、72(=12×6)である。一方、1組の副画素CSaに対応する1組の画素CGaを構成する複数の画素Gの第1階調データ、第2階調データ、および、第3階調データそれぞれの個数の合計(階調データの合計)は、第1画素数(5)と第2画素数(5)と画素Gが有する階調データの個数(3)とを乗算した値であり、75(=5×5×3)である。よって、副画素Sの合計(72)に対する階調データ(75)の比率は、0.96(=72/75)であり、0.9以上1.1以下である。
【0136】
また、本第1変形例では、表示領域DAにおいて、複数の副画素Sが上記のSQy1配列で配置されることで、複数の1組の副画素CSaが第1方向D1および第2方向D2それぞれに沿って行列状に並ぶ。
【0137】
<第1実施形態の第2変形例>
次に、第1実施形態の第2変形例について、主として上記の第1実施形態と異なる部分について説明する。本第2変形例は、上記の第1実施形態と、1組の副画素CSの構成および1組の画素CGの構成が異なる。
【0138】
図11は、第1実施形態の第2変形例の第1の1組の副画素CSb1の平面図である。第1の1組の副画素CSb1は、第1方向D1に沿う12個の副画素S、および、第2方向D2に沿う5個の副画素Sが行列状に並ぶことで構成されている。つまり、第1の1組の副画素CSb1では、第1副画素数が12であり、第2副画素数が5である。第1の1組の副画素CSb1では、組行番号が1かつ組列番号が1の副画素Sが第1副画素Sαであり、第1副画素Sα、第2副画素Sβおよび第3副画素Sγが上記のSQy1配列で配置されている。
【0139】
また、第1の1組の副画素CSb1に対応する1組の画素CGbでは、第1画素数は5であり、第2画素数は4である。よって、本第2変形例において、第2副画素数(5)を第2画素数(4)で除算した値は、1.25(=5/4)であり、1を超え1.5未満である。また、第1副画素数(12)を第1画素数(5)で除算した値は、2.4(=12/5)であり、2を超え3未満である。
【0140】
さらに、第1の1組の副画素CSb1が有する第1副画素Sα、第2副画素Sβ、および、第3副画素Sγそれぞれの個数の合計(副画素Sの合計)は、第1副画素数(12)と第2副画素数(5)とを乗算した値であり、60(=12×5)である。一方、第1の1組の副画素CSb1に対応する1組の画素CGbを構成する複数の画素Gの第1階調データ、第2階調データ、および、第3階調データそれぞれの個数の合計(階調データの合計)は、第1画素数(5)と第2画素数(4)と画素Gが有する階調データの個数(3)とを乗算した値であり、60(=5×4×3)である。よって、副画素Sの合計(60)に対する階調データ(60)の比率は、1(=60/60)であり、0.9以上1.1以下である。
【0141】
また、本第2変形例の第2の1組の副画素(不図示)は、上記の第1の1組の副画素CSb1と比べて、副画素Sの配置のみが異なる。具体的には、第2の1組の副画素では、上記の第1の1組の副画素CSb1の第1副画素Sαが第2副画素Sβに置き換わっており、第1の1組の副画素CSb1の第2副画素Sβが第3副画素Sγに置き換わっており、第1の1組の副画素CSb1の第3副画素Sγが第1副画素Sαに置き換わっている。つまり、第2の1組の副画素において、組行番号が1かつ組列番号が1の副画素Sが第2副画素Sβであり、第1副画素Sα、第2副画素Sβおよび第3副画素Sγが上記のSQy1配列で配置されている。
【0142】
さらに、本第2変形例の第3の1組の副画素(不図示)は、上記の第1の1組の副画素CSb1と比べて、副画素Sの配置のみが異なる。具体的には、第3の1組の副画素では、上記の第1の1組の副画素CSb1の第1副画素Sαが第3副画素Sγに置き換わっており、第1の1組の副画素CSb1の第2副画素Sβが第1副画素Sαに置き換わっており、第1の1組の副画素CSb1の第3副画素Sγが第2副画素Sβに置き換わっている。つまり、第3の1組の副画素において、組行番号が1かつ組列番号が1の副画素Sが第3副画素Sγであり、第1副画素Sα、第2副画素Sβおよび第3副画素Sγが上記のSQy1配列で配置されている。
【0143】
また、表示領域DAにおいて、複数の副画素Sが上記のSQy1配列で配置されることで、複数の1組の副画素CSbは、第1方向D1に沿って第1の1組の副画素CSb1が並ぶ第1の行、第1方向D1に沿って第2の1組の副画素が並ぶ第2の行、および、第1方向D1に沿って第3の1組の副画素が並ぶ第3の行が、この順に第2方向D2に沿って繰り返し配置される。
【0144】
<第1実施形態の第3変形例>
次に、第1実施形態の第3変形例について、主として上記の第1実施形態と異なる部分について説明する。本第3変形例は、上記の第1実施形態と、1組の副画素CSの構成および1組の画素CGの構成が異なる。
【0145】
図12は、第1実施形態の第3変形例の第1の1組の副画素CSc1の平面図である。第1の1組の副画素CSc1は、第1方向D1に沿う5個の副画素S、および、第2方向D2に沿う6個の副画素Sが行列状に並ぶことで構成されている。つまり、第1の1組の副画素CSc1では、第1副画素数が5であり、第2副画素数が6である。第1の1組の副画素CSc1において、組行番号が1かつ組列番号が1の副画素Sが第1副画素Sαであり、第1副画素Sα、第2副画素Sβおよび第3副画素Sγが上記のSQy1配列で配置されている。
【0146】
また、第1の1組の副画素CSc1に対応する1組の画素CGcでは、第1画素数は2であり、第2画素数は5である。よって、本第3変形例において、第2副画素数(6)を第2画素数(5)で除算した値は、1.2(=6/5)であり、1を超え1.5未満である。また、第1副画素数(5)を第1画素数(2)で除算した値は、2.5(=5/2)であり、2を超え3未満である。
【0147】
さらに、第1の1組の副画素CSc1が有する第1副画素Sα、第2副画素Sβ、および、第3副画素Sγそれぞれの個数の合計(副画素Sの合計)は、第1副画素数(5)と第2副画素数(6)とを乗算した値であり、30(=5×6)である。一方、第1の1組の副画素CSc1に対応する1組の画素CGcを構成する複数の画素Gの第1階調データ、第2階調データ、および、第3階調データそれぞれの個数の合計(階調データの合計)は、第1画素数(2)と第2画素数(5)と画素Gが有する階調データの個数(3)とを乗算した値であり、30(=2×5×3)である。よって、副画素Sの合計(30)に対する階調データ(30)の比率は、1(=30/30)であり、0.9以上1.1以下である。
【0148】
また、第2の1組の副画素(不図示)は、上記の第1の1組の副画素CSc1と比べて、副画素Sの配置のみが異なる。具体的には、第2の1組の副画素では、上記の第1の1組の副画素CSc1の第1副画素Sαが第3副画素Sγに置き換わっており、第1の1組の副画素CSc1の第2副画素Sβが第1副画素Sαに置き換わっており、第1の1組の副画素CSc1の第3副画素Sγが第2副画素Sβに置き換わっている。つまり、第2の1組の副画素において、組行番号が1かつ組列番号が1の副画素Sが第3副画素Sβγであり、第1副画素Sα、第2副画素Sβおよび第3副画素Sγが上記のSQy1配列で配置されている。
【0149】
さらに、第3の1組の副画素(不図示)は、上記の第1の1組の副画素CSc1と比べて、副画素Sの配置のみが異なる。具体的には、第3の1組の副画素では、上記の第1の1組の副画素CSc1の第1副画素Sαが第2副画素Sβに置き換わっており、第1の1組の副画素CSc1の第2副画素Sβが第3副画素Sγに置き換わっており、第1の1組の副画素CSc1の第3副画素Sγが第1副画素Sαに置き換わっている。つまり、第3の1組の副画素において、組行番号が1かつ組列番号が1の副画素Sが第2副画素Sβであり、第1副画素Sα、第2副画素Sβおよび第3副画素Sγが上記のSQy1配列で配置されている。
【0150】
また、表示領域DAにおいて、複数の副画素Sが上記のSQy1配列で配置されることで、複数の1組の副画素CScは、第2方向D2に沿って第1の1組の副画素CSc1が並ぶ第1の列、第2方向D2に沿って第2の1組の副画素が並ぶ第2の列、および、第2方向D2に沿って第3の1組の副画素が並ぶ第3の列が、この順に第1方向D1に沿って繰り返し配置される。
【0151】
<第1実施形態の第4変形例>
次に、第1実施形態の第4変形例について、主として上記の第1実施形態と異なる部分について説明する。本第4変形例は、上記の第1実施形態と、1組の副画素CSの構成および1組の画素CGの構成が異なる。
【0152】
図13は、第1実施形態の第4変形例の第1の1組の副画素CSd1の平面図である。第1の1組の副画素CSd1は、第1方向D1に沿う7個の副画素S、および、第2方向D2に沿う4個の副画素Sが行列状に並ぶことで構成されている。つまり、第1の1組の副画素CSd1では、第1副画素数が7であり、第2副画素数が4である。第1の1組の副画素CSd1において、組行番号が1かつ組列番号が1の副画素Sが第1副画素Sαであり、第1副画素Sα、第2副画素Sβおよび第3副画素Sγが上記のSQy1配列で配置されている。
【0153】
また、第1の1組の副画素CSd1に対応する1組の画素CGdでは、第1画素数は3であり、第2画素数は3である。よって、本第4変形例において、第2副画素数(4)を第2画素数(3)で除算した値は、1.33(=4/3)であり、1を超え1.5未満である。また、第1副画素数(7)を第1画素数(3)で除算した値は、2.3(=7/3)であり、2を超え3未満である。
【0154】
さらに、第1の1組の副画素CSd1が有する第1副画素Sα、第2副画素Sβ、および、第3副画素Sγそれぞれの個数の合計(副画素Sの合計)は、第1副画素数(7)と第2副画素数(4)とを乗算した値であり、28(=7×4)である。一方、第1の1組の副画素CSd1に対応する1組の画素CGdを構成する複数の画素Gの第1階調データ、第2階調データ、および、第3階調データそれぞれの個数の合計(階調データの合計)は、第1画素数(3)と第2画素数(3)と画素Gが有する階調データの個数(3)とを乗算した値であり、27(=3×3×3)である。よって、副画素Sの合計(28)に対する階調データ(27)の比率は、1.037(=28/27)であり、0.9以上1.1以下である。
【0155】
また、第2の1組の副画素(不図示)は、上記の第1の1組の副画素CSd1と比べて、副画素Sの配置のみが異なる。具体的には、第2の1組の副画素では、上記の第1の1組の副画素CSd1の第1副画素Sαが第2副画素Sβに置き換わっており、第1の1組の副画素CSd1の第2副画素Sβが第3副画素Sγに置き換わっており、第1の1組の副画素CSd1の第3副画素Sγが第1副画素Sαに置き換わっている。つまり、第2の1組の副画素において、組行番号が1かつ組列番号が1の副画素Sが第2副画素Sβであり、第1副画素Sα、第2副画素Sβおよび第3副画素Sγが上記のSQy1配列で配置されている。
【0156】
さらに、第3の1組の副画素(不図示)は、上記の第1の1組の副画素CSd1と比べて、副画素Sの配置のみが異なる。具体的には、第3の1組の副画素では、上記の第1の1組の副画素CSd1の第1副画素Sαが第3副画素Sγに置き換わっており、第1の1組の副画素CSd1の第2副画素Sβが第1副画素Sαに置き換わっており、第1の1組の副画素CSd1の第3副画素Sγが第2副画素Sβに置き換わっている。つまり、第3の1組の副画素において、組行番号が1かつ組列番号が1の副画素Sが第3副画素Sγであり、第1副画素Sα、第2副画素Sβおよび第3副画素Sγが上記のSQy1配列で配置されている。
【0157】
また、表示領域DAにおいて、複数の副画素Sが上記のSQy1配列で配置されることで、複数の1組の副画素CSdは、第1方向D1に沿って、第1の1組の副画素CSd1、第2の1組の副画素、および、第3の1組の副画素がこの順に繰り返し配置され、第2方向D2に沿って、第1の1組の副画素CSd1、第3の1組の副画素、および、第2の1組の副画素がこの順に繰り返し配置される。
【0158】
<第1実施形態の第5変形例>
次に、第1実施形態の第5変形例について、主として上記の第1実施形態と異なる部分について説明する。本第5変形例は、上記の第1実施形態と、1組の副画素CSの構成および1組の画素CGの構成が異なる。
【0159】
図14は、第1実施形態の第5変形例の第1の1組の副画素CSe1の平面図である。第1の1組の副画素CSe1は、第1方向D1に沿う9個の副画素S、および、第2方向D2に沿う4個の副画素Sが行列状に並ぶことで構成されている。つまり、第1の1組の副画素CSe1では、第1副画素数が9であり、第2副画素数が4である。第1の1組の副画素CSe1において、組行番号が1かつ組列番号が1の副画素Sが第1副画素Sαであり、第1副画素Sα、第2副画素Sβおよび第3副画素Sγが上記のSQy1配列で配置されている。
【0160】
また、第1の1組の副画素CSe1に対応する1組の画素CGeでは、第1画素数は4であり、第2画素数は3である。よって、本第5変形例において、第2副画素数(4)を第2画素数(3)で除算した値は、1.33(=4/3)であり、1を超え1.5未満である。また、第1副画素数(9)を第1画素数(4)で除算した値は、2.25(=9/4)であり、2を超え3未満である。
【0161】
さらに、第1の1組の副画素CSe1が有する第1副画素Sα、第2副画素Sβ、および、第3副画素Sγそれぞれの個数の合計(副画素Sの合計)は、第1副画素数(9)と第2副画素数(4)とを乗算した値であり、36(=9×4)である。一方、第1の1組の副画素CSe1に対応する1組の画素CGeを構成する複数の画素Gの第1階調データ、第2階調データ、および、第3階調データそれぞれの個数の合計(階調データの合計)は、第1画素数(4)と第2画素数(3)と画素Gが有する階調データの個数(3)とを乗算した値であり、36(=4×3×3)である。よって、副画素Sの合計(36)に対する階調データ(36)の比率は、1.0(=36/36)であり、0.9以上1.1以下である。
【0162】
また、第2の1組の副画素(不図示)は、上記の第1の1組の副画素CSe1と比べて、副画素Sの配置のみが異なる。具体的には、第2の1組の副画素では、上記の第1の1組の副画素CSe1の第1副画素Sαが第3副画素Sγに置き換わっており、第1の1組の副画素CSe1の第2副画素Sβが第1副画素Sαに置き換わっており、第1の1組の副画素CSe1の第3副画素Sγが第2副画素Sβに置き換わっている。つまり、第2の1組の副画素において、組行番号が1かつ組列番号が1の副画素Sが第3副画素Sγであり、第1副画素Sα、第2副画素Sβおよび第3副画素Sγが上記のSQy1配列で配置されている。
【0163】
さらに、第3の1組の副画素(不図示)は、上記の第1の1組の副画素CSe1と比べて、副画素Sの配置のみが異なる。具体的には、第3の1組の副画素では、上記の第1の1組の副画素CSe1の第1副画素Sαが第2副画素Sβに置き換わっており、第1の1組の副画素CSe1の第2副画素Sβが第3副画素Sγに置き換わっており、第1の1組の副画素CSe1の第3副画素Sγが第1副画素Sαに置き換わっている。つまり、第3の1組の副画素において、組行番号が1かつ組列番号が1の副画素Sが第3副画素Sγであり、第1副画素Sα、第2副画素Sβおよび第3副画素Sγが上記のSQy1配列で配置されている。
【0164】
また、表示領域DAにおいて、複数の副画素Sが上記のSQy1配列で配置されることで、複数の1組の副画素CSeは、第1方向D1に沿って第1の1組の副画素CSe1が並ぶ第1の行、第1方向D1に沿って第2の1組の副画素が並ぶ第2の行、および、第1方向D1に沿って第3の1組の副画素が並ぶ第3の行が、この順に第2方向D2に沿って繰り返し配置される。
【0165】
<第2実施形態>
次に、本開示の第2実施形態について、主として上記の第1実施形態と異なる部分について説明する。
図15は、本開示の第2実施形態に係る複数の1組の副画素CSfの配列を示す表示パネル10の平面図である。
【0166】
第2実施形態に係る表示装置1において、上記の第1実施形態と比べ、第1方向D1は、第2方向D2に対して傾斜している。具体的には、第1方向D1は、X方向およびY方向に対して傾斜している。第1方向D1は、平面視でX方向と平行な破線L1bとのなす角が傾斜角度θg1である破線L1aと平行である。第2方向D2は、上記の第1実施形態と同様にY方向と平行である。なお、本第2実施形態において、X方向は「第3方向」に相当する。
【0167】
傾斜角度θg1は、tanθg1=A×(1/第1画素数)となる角度に定められている(Aは、自然数または自然数の逆数である)。
図15では、A=1の場合が示されている。A=1である場合、上記の第1実施形態と同様に第1画素数が「2」であるとき、tanθg1=1/2、傾斜角度θg1=26.6°となる。
【0168】
複数の副画素Sは、上記の第1実施形態と同様に第1方向D1および第2方向D2それぞれに沿って行列状に並ぶ。副画素Sは平面視平行四辺形状である。副画素Sの配列は、上記の第1実施形態と同様にSQy1配列である。また、表示領域DAにおいて、複数の1組の副画素CSfが、第1方向D1および第2方向D2それぞれに沿って並ぶ。1組の副画素CSfにおいて、上記の第1実施形態と同様に、第1副画素数は5であり、第2副画素数は5である。
【0169】
上記のように傾斜角度θg1が定められることで、複数の1組の副画素CSfに対応する複数の1組の画素CGfは、後述するように、表示領域DAにおいて、互いに重ならず、第1方向D1および第2方向D2それぞれに沿って隙間なく並ぶ。なお、第1方向D1で互いに隣り合う2つの1組の副画素CSfにおいて、第1方向D1に沿って同じ行に並ぶ複数の副画素Sのうち同じ組列番号に対応する副画素S同士のY方向の距離Bは、画素GのY方向長さ(=1)のA倍となる。
【0170】
図16は、本開示の第2実施形態に係る複数の1組の副画素CSfと複数の1組の画素CGfとの位置関係を示す図である。上記の第1実施形態と同様に、複数の画素GはX方向およびY方向に沿って行列状に並び、1組の画素CGfにおいて第1画素数は2であり、第2画素数は4である。
【0171】
1組の画素CGfのX方向長さと1組の副画素CSfのX方向長さとは等しい。また、1組の画素CGfにおける-X側の辺および+X側の辺それぞれのY方向長さと1組の副画素CSfにおける-X側の辺+X側の辺それぞれのY方向長さとは等しい。
【0172】
複数の1組の画素CGfは、1組の画素CGfの-X側の辺と1組の副画素CSfの-X側の辺とが一致する状態で並ぶ。このように1組の画素CGfが配置されることで、複数の1組の画素CGfは、表示領域DAにおいて、互いに重ならず、第1方向D1および第2方向D2それぞれに沿って隙間なく並ぶ。また、1組の副画素CSfに対応する1組の画素CGfは、1組の副画素CSfの-X側の辺と一致する-X側の辺を有する1組の画素CGfである。
【0173】
図17は、第2実施形態に係る表示パネル10の回路構成を示す図である。本第2実施形態において、複数の副画素Sが上記のように第1方向D1に沿って並んでいるため、走査線Lcも第1方向D1に沿って配置される。つまり、本第2実施形態の走査線Lcは、X方向およびY方向に対して傾斜して配置されている。これにより、本第2実施形態の走査線Lcは、表示領域DAの+Y側および-Y側にも配置される。
【0174】
一方、上記の第1実施形態の走査線Lcは、
図2に示すように、X方向に沿って配置され、本第2実施形態の走査線Lcと異なり、表示領域DAの+Y側および-Y側には配置されていない。これにより、
図17に示す本第2実施形態に係る走査線Lcの本数は、上記の第1実施形態の走査線Lcと比べて増加する。このことは、複数の副画素Sの配列が比較対象のSQy画素配列およびストライプ画素配列である場合おいても同様である。
【0175】
また、式(1)を用いた副階調データの生成において、副画素SのY座標は、式(5)に代えて式(16)によって算出される。式(16)において、「u0」は、基準となる副画素Sの表示列番号を示す値であり、例えば1である。
【0176】
【0177】
さらに、式(9)を用いた副階調データの生成において、式(13)のMは、式(17)および式(18)によって算出される。
【0178】
【0179】
【0180】
これによれば、本第2実施形態の表示装置1は、第1方向D1がX方向およびY方向に対して傾斜していても、上記の第1実施形態と同様に、高精細化を図るともに比較的高いリフレッシュレートを実現することができる。
【0181】
<第2実施形態の第1変形例>
次に、第2実施形態の第1変形例について、主として上記の第2実施形態と異なる部分について説明する。
図18は、第2実施形態の第1変形例に係る複数の1組の副画素CSgの配列を示す表示パネル10の平面図である。
【0182】
本第1変形例に係る表示装置1において、上記の第2実施形態と比べ、傾斜角度の大きさが異なる。第1方向D1は、平面視でX方向と平行な破線L2bとのなす角が傾斜角度θg2である破線L2aと平行である。上記の第2実施形態と同様に、第2方向D2はY方向と平行であり、X方向は「第3方向」に相当する。
【0183】
傾斜角度θg2は、tanθg2=A×(第2画素数/(第1画素数×第2副画素数))となる角度に定められている(Aは、自然数または自然数の逆数である)。
図18では、A=1/2の場合が示されている。A=1/2である場合、上記の第1実施形態と同様に第2画素数が「4」、第1画素数が「2」、第2副画素数が「5」であるとき、tanθg2=1/5、傾斜角度θg2=11.3°となる。
【0184】
上記の第2実施形態と同様に、複数の副画素Sは第1方向D1および第2方向D2それぞれに沿って行列状に並び、副画素Sの配列はSQy1配列である。
【0185】
また、表示領域DAにおいて、複数の1組の副画素CSgが、第1方向D1および第2方向D2それぞれに沿って並ぶ。1組の副画素CSgにおいて、上記の第1実施形態と同様に、第1副画素数は5であり、第2副画素数は5である。
【0186】
上記のように傾斜角度θg2が定められることで、複数の1組の副画素CSgに対応する複数の1組の画素CGgは、後述するように、表示領域DAにおいて、互いに重ならず、第1方向D1および第2方向D2それぞれに沿って隙間なく並ぶ。なお、第1方向D1で互いに隣り合う2つの1組の副画素CSgにおいて、第1方向D1に沿って同じ行に並ぶ複数の副画素Sのうち同じ組列番号に対応する副画素S同士のY方向の距離Bは、画素GのY方向長さ(=1)のA×(第2画素数/第2副画素数)倍となる。
【0187】
図19は、本開示の第2実施形態の第1変形例に係る複数の1組の副画素CSgと複数の1組の画素CGgとの位置関係を示す図である。上記の第2実施形態と同様に、複数の画素GはX方向およびY方向に沿って行列状に並び、1組の画素CGgにおいて第1画素数は2であり、第2画素数は4である。
【0188】
1組の画素CGgのX方向長さと1組の副画素CSgのX方向長さとは等しい。また、1組の画素CGgにおける-X側の辺および+X側の辺それぞれのY方向長さと1組の副画素CSgにおける-X側の辺+X側の辺それぞれのY方向長さとは等しい。
【0189】
複数の1組の画素CGgは、1組の画素CGgの-X側の辺と1組の副画素CSgの-X側の辺とが一致する状態で並ぶ。このように1組の画素CGgが配置されることで、複数の1組の画素CGgは、表示領域DAにおいて、互いに重ならず、第1方向D1および第2方向D2に沿って隙間なく並ぶ。また、1組の副画素CSgに対応する1組の画素CGgは、1組の副画素CSgの-X側の辺と一致する辺を有する1組の画素CGgである。
【0190】
本第1変形例の表示装置1は、上記の第2実施形態と同様に、高精細化を図るともに比較的高いリフレッシュレートを実現することができる。
【0191】
<第2実施形態の第2変形例>
次に、第2実施形態の第2変形例について、主として上記の第1実施形態と異なる部分について説明する。
図20は、本開示の第2実施形態の第2変形例に係る複数の1組の副画素CShの配列を示す表示パネル10の平面図である。
【0192】
本第2変形例に係る表示装置1において、上記の第1実施形態と比べ、第2方向D2は、第1方向D1に対して傾斜している。具体的には、第2方向D2は、X方向およびY方向に対して傾斜している。第2方向D2は、平面視でY方向と平行な破線L3bとのなす角が傾斜角度θg3である破線L3aと平行である。第1方向D1は、上記の第1実施形態と同様にX方向と平行である。なお、本第2変形例において、Y方向は「第3方向」に相当する。
【0193】
傾斜角度θg3は、tanθg3=A×(1/第2画素数)となる値に定められている(Aは、自然数または自然数の逆数である)。
図20では、A=1の場合が示されている。A=1である場合、上記の第1実施形態と同様に第2画素数が「4」であるとき、tanθg3=1/4、傾斜角度θg3=14.0°となる。
【0194】
複数の副画素Sは、第1方向D1および第2方向D2それぞれに沿って行列状に並ぶ。副画素Sの配列は、上記の第1実施形態と同様にSQy1配列である。
【0195】
また、表示領域DAにおいて、複数の1組の副画素CShが、第1方向D1および第2方向D2それぞれに沿って並ぶ。1組の副画素CShにおいて、上記の第1実施形態と同様に、第1副画素数は5であり、第2副画素数は5である。
【0196】
上記のように傾斜角度θg3が定められることで、複数の1組の副画素CShに対応する複数の1組の画素CGhは、後述するように、表示領域DAにおいて、互いに重ならず、第1方向D1および第2方向D2それぞれに沿って隙間なく並ぶ。なお、第2方向D2で互いに隣り合う2つの1組の副画素CShにおいて、第2方向D2に沿って同じ列に並ぶ複数の副画素Sのうち同じ組行番号に対応する副画素S同士のX方向の距離Cは、画素GのX方向長さ(=1)のA倍となる。
【0197】
図21は、本開示の第2実施形態の第2変形例に係る複数の1組の副画素CShと複数の1組の画素CGhとの位置関係を示す図である。上記の第1実施形態と同様に、複数の画素GはX方向およびY方向に沿って行列状に並び、1組の画素CGhにおいて第1画素数は2であり、第2画素数は4である。
【0198】
1組の画素CGhの-Y側の辺および+Y側の辺それぞれのX方向長さと1組の副画素CShの-Y側の辺および+Y側の辺それぞれのX方向長さとは等しい。また、1組の画素CGhのY方向長さと1組の副画素CShのY方向長さとは等しい。
【0199】
複数の1組の画素CGhは、1組の画素CGhの-Y側の辺と1組の副画素CShの-Y側の辺とが一致する状態で並ぶ。このように1組の画素CGhが配置されることで、複数の1組の画素CGhは、表示領域DAにおいて、互いに重ならず、第1方向D1および第2方向D2それぞれに沿って隙間なく並ぶ。また、1組の副画素CShに対応する1組の画素CGhは、1組の副画素CShの-Y側の辺と一致する-Y側の辺を有する1組の画素CGhである。
【0200】
なお、複数の副画素Sが上記のように第2方向D2に沿って並んでいるため、信号線Lbも第2方向D2に沿って配置される。つまり、本第3変形例の信号線Lbは、X方向およびY方向に対して傾斜して配置されている。これにより、本第2変形例の信号線Lbは、表示領域DAの+X側および-X側にも配置される。
【0201】
一方、上記の第1実施形態の信号線Lbは、
図2に示すように、Y方向に沿って配置され、本第2変形例の信号線Lbと異なり、表示領域DAの+X側および-X側には配置されていない。これにより、本第2変形例の信号線Lbの本数は、上記の第1実施形態の信号線Lbと比べて増加する。このことは、複数の副画素Sの配列が比較対象のSQy画素配列およびストライプ画素配列である場合おいても同様である。
【0202】
また、式(1)を用いた副階調データの生成において、副画素SのX座標は、式(5)に代えて式(19)によって算出される。式(19)において、「v0」は、基準となる副画素Sの表示行番号を示す値であり、例えば1である。
【0203】
【0204】
さらに、式(9)を用いた副階調データの生成において、式(12)のNは、式(20)および式(21)によって算出される。
【0205】
【0206】
【0207】
これによれば、本第2変形例の表示装置1は、第2方向D2がX方向およびY方向に対して傾斜していても、上記の第1実施形態と同様に、高精細化を図るともに比較的高いリフレッシュレートを実現することができる。
【0208】
<第2実施形態の第3変形例>
次に、第2実施形態の第3変形例について、主として上記の第2実施形態の第2変形例と異なる部分について説明する。
図22は、本開示の第2実施形態の第3変形例に係る複数の1組の副画素Chiの配列を示す表示パネル10の平面図である。
【0209】
本第3変形例に係る表示装置1において、上記の第2実施形態の第2変形例と比べ、傾斜角度の大きさが異なる。第2方向D2は、平面視でY方向と平行な破線L4bとのなす角が傾斜角度θg4である破線L4aと平行である。上記の第2実施形態の第2変形例と同様に、第1方向D1はX方向と平行であり、Y方向は「第3方向」に相当する。
【0210】
傾斜角度θg4は、tanθg4=A×(第1画素数/(第2画素数×第1副画素数))となる角度に定められている(Aは、自然数または自然数の逆数である)。
図22では、A=2の場合が示されている。A=2である場合、上記の第1実施形態と同様に第1画素数が「2」、第2画素数が「4」、第1副画素数が「5」、であるとき、tanθg4=1/5、傾斜角度θg4=11.3°となる。
【0211】
上記の第2実施形態と同様に、複数の副画素Sは第1方向D1および第2方向D2それぞれに沿って行列状に並び、副画素Sの配列はSQy1配列である。
【0212】
また、表示領域DAにおいて、複数の1組の副画素CSiが、第1方向D1および第2方向D2それぞれに沿って並ぶ。1組の副画素CSiにおいて、上記の第1実施形態と同様に、第1副画素数は5であり、第2副画素数は5である。
【0213】
上記のように傾斜角度θg4が定められることで、複数の1組の副画素CSiに対応する複数の1組の画素CGiは、後述するように、表示領域DAにおいて、互いに重ならず、第1方向D1および第2方向D2それぞれに沿って隙間なく並ぶ。なお、第2方向D2で互いに隣り合う2つの1組の副画素CSiにおいて、第2方向D2に沿って同じ列に並ぶ複数の副画素Sのうち同じ組行番号に対応する副画素S同士のX方向の距離Cは、画素GのX方向長さ(=1)のA×(第1画素数/第1副画素数)倍となる。
【0214】
図23は、本開示の第2実施形態の第3変形例に係る複数の1組の副画素CSiと複数の1組の画素CGiとの位置関係を示す図である。上記の第2実施形態と同様に、複数の画素GはX方向およびY方向に沿って行列状に並び、1組の画素CGiにおいて第1画素数は2であり、第2画素数は4である。
【0215】
1組の画素CGiの-Y側の辺および+Y側の辺それぞれのX方向長さと1組の副画素CSiの-Y側の辺および+Y側の辺それぞれのX方向長さとは等しい。また、1組の画素CGiのY方向長さと1組の副画素CSiのY方向長さとは等しい。
【0216】
複数の1組の画素CGiは、1組の画素CGiの-Y側の辺と1組の副画素CSiの-Y側の辺とが一致する状態で並ぶ。このように1組の画素CGiが配置されることで、複数の1組の画素CGiは、表示領域DAにおいて、互いに重ならず、第1方向D1および第2方向D2それぞれに沿って隙間なく並ぶ。また、1組の副画素CSiに対応する1組の画素CGiは、1組の副画素CSiの-Y側の辺と一致する-Y側の辺を有する1組の画素CGiである。
【0217】
本第3変形例の表示装置1は、上記の第2実施形態の第2変形例と同様に、高精細化を図るともに比較的高いリフレッシュレートを実現することができる。
【0218】
以上、本開示の好適な実施の形態を説明したが、本開示はこのような実施の形態に限定されるものではない。実施の形態で開示された内容はあくまで一例にすぎず、本開示の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。本開示の趣旨を逸脱しない範囲で行われた適宜の変更についても、当然に本開示の技術的範囲に属する。
【0219】
例えば、上記の表示パネル10は、複数の副画素電極PEと対向するように共通電極CEが第2基板14に配置される縦電界方式の液晶ディスプレイでもよい。また、表示パネル10は、反射型の液晶ディスプレイでもよい。
【0220】
また、表示領域DAにおける複数の第1副画素Sα、複数の第2副画素Sβおよび複数の第3副画素Sγの配列は、Delta2配列でもよい。具体的に、Delta2配列では、X方向に沿って、第1副画素Sα、第2副画素Sβおよび第3副画素Sγがこの順に繰り返し配置されている。また、Y方向に沿って第1副画素Sαと第3副画素Sγとが交互に並ぶ第1の列、Y方向に沿って第2副画素Sβと第1副画素Sαとが交互に並ぶ第2の列、および、Y方向に沿って第3副画素Sγと第2副画素Sβとが交互に並ぶ第3の列が、この順にX方向に沿って繰り返し配置されている。なお、表示領域DAにおける複数の第1副画素Sα、複数の第2副画素Sβおよび複数の第3副画素Sγの配列は、上記のSQy1配列およびDelta2配列に限定されないことは言うまでもない。
【0221】
また、本実施形態において述べた態様によりもたらされる他の作用効果について本明細書記載から明らかなもの、又は当業者において適宜想到し得るものについては、当然に本開示によりもたらされるものと解される。
【符号の説明】
【0222】
1 表示装置
10 表示パネル
11 駆動回路
CG 1組の画素
CS 1組の副画素
D1 第1方向
D2 第2方向
DA 表示領域
G 画素
S 副画素
Sα 第1副画素
Sβ 第2副画素
Sγ 第3副画素