(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024120486
(43)【公開日】2024-09-05
(54)【発明の名称】管理サーバ及び管理方法
(51)【国際特許分類】
F24F 11/54 20180101AFI20240829BHJP
G08B 21/18 20060101ALI20240829BHJP
G08B 21/24 20060101ALI20240829BHJP
【FI】
F24F11/54
G08B21/18
G08B21/24
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023027310
(22)【出願日】2023-02-24
(71)【出願人】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100147304
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 知哉
(74)【代理人】
【識別番号】100148493
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 浩二
(74)【代理人】
【識別番号】100168583
【弁理士】
【氏名又は名称】前井 宏之
(72)【発明者】
【氏名】風巻 貴
(72)【発明者】
【氏名】小泉 圭輝
【テーマコード(参考)】
3L260
5C086
【Fターム(参考)】
3L260BA38
3L260BA74
3L260CA03
3L260CA12
3L260CA17
3L260GA12
3L260GA17
3L260GA30
3L260HA01
3L260JA15
5C086AA05
5C086AA09
5C086AA45
5C086BA14
5C086CB01
5C086CB07
5C086CB11
5C086FA17
5C086FA18
(57)【要約】
【課題】高精度の空間情報を取得できる管理サーバ及び管理方法を提供する。
【解決手段】管理サーバ50は、第1決定部521と、第2決定部525と、取得部522と、生成部523と、出力部524とを備える。第1決定部521は、生成する空間情報Dを決定する。第2決定部525は、複数の機器Eから取得可能な複数の機器Eが検出する情報D1の中から、空間情報Dを生成するために用いる機器情報DAを決定する。取得部522は、機器Eから情報D1を取得して第2決定部が決定した機器情報DAを出力する。生成部523は、取得部522から入力された機器情報DAに基づき空間情報Dを生成する。出力部524は、生成部523が生成した空間情報Dを出力する。空間情報Dは、空間Sの空気質を示す情報D1、又は空間S内の人の存在を示す情報D1、又は空間Sの換気の必要性を示す情報D1のうち少なくとも1つを含む。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
生成する空間情報を決定する第1決定部と、
空間に配置された複数の機器から取得可能な複数の機器それぞれが検出する情報の中から、前記空間情報を生成するために用いる機器情報を決定する第2決定部と、
前記空間に配置された機器から前記情報を取得して前記第2決定部が決定した前記機器情報を出力する取得部と、
前記取得部から入力された前記機器情報に基づき前記空間情報を生成する生成部と、
前記生成部が生成した前記空間情報を出力する出力部と
を備え、
前記空間情報は、前記空間の空気質を示す情報、又は前記空間内の人の存在を示す情報、又は前記空間の換気の必要性を示す情報のうち少なくとも1つを含む、
管理サーバ。
【請求項2】
前記機器に対して前記情報の提供を要求する要求部をさらに備え、
前記第2決定部は、さらに前記複数の機器から前記機器情報を取得する第1取得機器を決定し、
前記要求部は、前記第2決定部が決定した前記第1取得機器に対して前記機器情報の提供を要求する、請求項1に記載の管理サーバ。
【請求項3】
前記複数の機器に前記空間情報を取得可能な機器が含まれるか否かを判定する判定部をさらに備え、
前記判定部が前記複数の機器に前記空間情報を取得可能な第2取得機器が含まれると判定した場合、前記第2決定部は、前記第2取得機器から前記第1取得機器を選択する、請求項2に記載の管理サーバ。
【請求項4】
前記第2取得機器が複数あると判定した場合に前記複数の前記第2取得機器から前記空間情報を取得する前記第1取得機器を抽出する抽出部をさらに備え、
前記抽出部は、前記機器が配置された前記空間内の位置の情報に基づいて前記第1取得機器を抽出する、請求項3に記載の管理サーバ。
【請求項5】
前記判定部が前記複数の機器に前記空間情報を取得可能な前記第2取得機器が含まれないと判定すると、前記第2決定部は前記空間情報を生成する複数の間接情報を取得可能な第3取得機器から前記第1取得機器を決定し、
前記間接情報は、前記空間情報を間接的な現象により判断する情報を示し、
前記生成部は、前記第1取得機器から取得した前記間接情報から前記空間情報を生成する、請求項3に記載の管理サーバ。
【請求項6】
前記生成部は、
前回の空間情報取得時に前記空間に配置された前記複数の機器が変更されていない場合、前回の空間情報取得時に取得された前記機器から前記空間情報を生成し、
前回の空間情報取得時に前記空間に配置された前記複数の機器が変更されている場合、新たに決定した前記機器から前記空間情報を生成する、請求項1から請求項5の何れか1項に記載の管理サーバ。
【請求項7】
出力される空間情報を管理する管理方法であって、
生成する空間情報を決定する第1のステップと、
空間に配置された複数の機器から前記空間情報を生成するための機器情報を決定する第2のステップと、
前記機器情報に基づき前記空間情報を生成する第3のステップと、
前記空間情報を出力する第4のステップと
を有し、
前記空間情報は、前記空間の空気質を示す情報、又は前記空間内の人の存在を示す情報、又は前記空間の換気の必要性を示す情報のうち少なくとも1つを含む、
管理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、管理サーバ及び管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に記載された空気調和機は、空間に配置された室内機と、空調指示を出力するリモコン装置とを備える。リモコン装置は、室内機の温度センサ及び湿度センサからの情報を表示する表示部を有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の空気調和機は、空間内に高精度のセンサを有する電気機器が存在しても、自身が保有するセンサが検出した空間の情報を表示する。すなわち、特許文献1の空気調和機では、複数の機器のなかに高精度のセンサを保有する機器が存在しても、高精度の空間情報を取得することは容易ではない。
【0005】
本開示は、高精度の空間情報を取得できる管理サーバ及び管理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願の第1局面によれば、管理サーバは、第1決定部と、第2決定部と、取得部と、生成部と、出力部とを備える。前記第1決定部は、生成する空間情報を決定する。前記第2決定部は、空間に配置された複数の機器から取得可能な複数の機器それぞれが検出する情報の中から、前記空間情報を生成するために用いる機器情報を決定する。前記取得部は、前記空間に配置された機器から前記情報を取得して前記第2決定部が決定した前記機器情報を出力する。前記生成部は、前記取得部から入力された前記機器情報に基づき前記空間情報を生成する。前記出力部は、前記生成部が生成した前記空間情報を出力する。前記空間情報は、前記空間の空気質を示す情報、又は前記空間内の人の存在を示す情報、又は前記空間の換気の必要性を示す情報のうち少なくとも1つを含む。
【0007】
本願の第2局面によれば、管理方法は、出力される空間情報を管理する管理方法であって、生成する空間情報を決定する第1のステップと、空間に配置された複数の機器から前記空間情報を生成するための機器情報を決定する第2のステップと、前記機器情報に基づき前記空間情報を生成する第3のステップと、前記空間情報を出力する第4のステップとを有する。前記空間情報は、前記空間の空気質を示す情報、又は前記空間内の人の存在を示す情報、又は前記空間の換気の必要性を示す情報のうち少なくとも1つを含む。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、高精度の空間情報を取得できる管理サーバ及び管理方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本開示の一実施形態に係る管理サーバを含む管理システムの構成の一例を示すブロック図である。
【
図2】管理サーバの構成の一例を示すブロック図である。
【
図6】管理端末の構成の一例を示すブロック図である。
【
図8】本実施形態に係る管理サーバの温調情報の取得処理におけるフローチャートである。
【
図9】第2取得機器の機器情報を記載したテーブルを示す図である。
【
図10】本実施形態に係る管理サーバの換気推奨度の取得処理におけるフローチャートである。
【
図12】本実施形態に係る管理サーバの在室情報の取得処理におけるフローチャートである。
【
図14】本実施形態に係る管理サーバの情報の再取得処理におけるフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本開示の一実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図中、同一又は相当部分については同一の参照符号を付して説明を参酌する。
【0011】
図1を参照して、本開示の一実施形態に係る管理システム100の構成について説明する。
図1は、本開示の一実施形態に係る管理サーバ50を含む管理システム100の構成の一例を示すブロック図である。なお、以下の説明は、管理方法の説明を含むものである。
【0012】
管理システム100は、複数の空間を管理している。管理の対象である空間は、例えば、区画された部屋である。
図1に示しているように、説明の便宜上、以下、部屋1、部屋2、及び部屋3を空間の例として説明する。なお、部屋の数は、3室に限られず、2室以下でもよく、4室以上であってもよい。
【0013】
図1に示しているように、部屋1、部屋2、及び部屋3には、複数の機器がそれぞれ配置される。機器は、各々の機器が保有する情報D1を検出する。情報D1は、例えば、機器の検出機能による検出した空気質及び空気質以外の部屋の状態を示す指標、機器への運転指示である。複数の機器は、例えば、部屋の空気質を調節する空調装置(以下、エアコンと記載する。)、空気清浄機、照明、冷蔵庫、及び各種専用センサを含む。専用センサは、例えば、温度湿度センサ、温度センサ、湿度センサ、二酸化炭素センサ(以下、CO
2センサと記載する。)を含む。また、運転指示は、例えば、リモコン(操作端末)、或いは機器本体へのユーザの操作による運転開始及び運転内容の変更を含む。
【0014】
部屋1には、例えば、温度センサ11と、空気清浄機12とが配置される。部屋2には、例えば、エアコン21と、エアコン22と、空気清浄機23とが配置される。エアコン21は、A社製エアコンである。エアコン22は、エアコン21よりも性能が低いB社製エアコンである。部屋3には、例えば、エアコン31と、エアコン32と、空気清浄機33と、温度湿度センサ34と、照明35と、冷蔵庫36とが配置される。エアコン31は、A社製のハイエンドモデル、エアコン32は、エアコン31よりもグレードが低いA社製のローエンドモデルである。以下、各部屋に対応する空間を総称する場合、空間Sと記載する。また、空間Sに配置された複数の機器を総称する場合、機器Eと記載する。
【0015】
図2を参照して、管理サーバ50について説明する。
図2は、管理サーバ50の構成の一例を示すブロック図である。
図2に示しているように、管理サーバ50は、制御部52と、記憶部53とを有する。
【0016】
制御部52は、CPU(Central Processing Unit)及びMPU(Micro Processing Unit)のようなプロセッサを含む。制御部52のプロセッサは、記憶部53の記憶装置に記憶されたコンピュータプログラムを実行して、管理サーバ50の各構成を制御する。
図2に示しているように、制御部52は、第1決定部521と、第2決定部525aと、取得部522と、生成部523と、出力部524とを有する。制御部52のプロセッサは、記憶部53に格納されたコンピュータプログラムを実行して、制御部52の各構成を制御する。
【0017】
第1決定部521は、生成する空間Sの空間情報Dを決定する。空間情報Dは、空間Sの状態を示す情報である。具体的には、空間情報Dは、空間Sの空気質を示す情報、又は空間S内の人の存在を示す情報、又は空間Sの換気の必要性を示す情報のうち少なくとも1つを含む。
【0018】
取得部522は、空間Sに配置された複数の機器Eから情報D1を取得する。
【0019】
第2決定部525は、生成部523が空間情報Dを生成するために取得部522が生成部523に対して出力する機器情報DAを決定する。機器情報DAは、第1決定部521が決定した空間情報Dを生成するための情報である。具体的には、第2決定部525は、複数の機器Eから機器情報DAを取得する第1取得機器Eaを決定し、第1取得機器Eaから取得した機器情報DAを生成部523に出力させる。第2決定部525は、取得部522が複数の機器Eから取得した情報D1のうち、決定した機器情報DAのみを取得部522に出力させてもよい。
【0020】
生成部523は、取得部522から取得した機器情報DAに基づき空間情報Dを生成する。生成部523は、取得部522から取得した1つ以上の情報D1に含まれる機器情報DAを選択することで空間情報Dを生成し、又は1つ以上の機器情報DAを演算して空間情報Dを生成する。
【0021】
出力部524は、生成部523が生成した空間情報Dを出力する。
【0022】
以上により、同一空間Sに配置された複数の機器Eから情報D1を取得できる。つまり、複数の機器Eから、生成する空間情報Dの取得に適した機器Eを選択できる。換言すれば、複数の機器Eから、生成する空間情報Dの取得に有利な機器E、又は空間情報Dの検出能力が高い機器Eを選択できる。よって、生成する空間情報Dの取得に適した機器Eから情報D1を取得できる。その結果、高精度の空間情報Dを出力できる。
【0023】
図2に示しているように、制御部52は、要求部526と、判定部527と、抽出部528とをさらに有する。
【0024】
要求部526は、第2決定部525が決定した機器情報DAを取得可能な第1取得機器Eaに対して機器情報DAの提供を要求する。従って、第2決定部525によって、複数の機器Eから選択して第1取得機器Eaを決定できる。これにより、予め機器Eの全情報を集めないため、不要な情報を除外できる。つまり、不要な情報を除外できるため、最小限の通信で機器情報DAを取得できる。その結果、通信量を低減でき、設備を簡素化することができる。
【0025】
判定部527は、複数の機器Eに空間情報Dを取得可能な機器Eが含まれるか否かを判定する。判定部527が、複数の機器Eに空間情報Dを取得可能な第2取得機器Ebが含まれると判定した場合、第2決定部525は、第2取得機器Ebから第1取得機器Eaを選択する。従って、空間情報Dを取得可能な第2取得機器Ebから第1取得機器Eaを選択できる。よって、第1取得機器Eaを確定することができ、確実に空間情報Dを取得できる。
【0026】
抽出部528は、第2取得機器Ebが複数ある場合に複数の第2取得機器Ebから第1取得機器Eaを抽出する。従って、空間情報Dを取得可能な複数の第2取得機器Ebから第1取得機器Eaを選択できる。よって、複数の第2取得機器Ebから高性能の第1取得機器Eaを確定でき、高精度の空間情報Dを取得できる。
【0027】
抽出部528は、機器Eが配置された空間S内の位置の情報に基づいて第1取得機器Eaを抽出する。例えば、在室情報の取得が目的である場合、俯瞰的に部屋を検出する機器情報が要求される。俯瞰的な機器情報は、具体的には、高い位置における情報取得である。例えば、室温の取得が目的である場合、居住者に近接した環境での機器情報が要求される。居住者に近接した環境での機器情報は、具体的には、床面に近い位置での情報取得である。その結果、位置情報に基づき第1取得機器Eaを抽出でき、目的に合致した空間情報Dを取得できる。
【0028】
図1及び
図2を参照して、管理サーバ50について詳細に説明する。
図1に示しているように、管理サーバ50は、管理端末60と共に管理装置101を構成する。管理端末60は、空間Sに配置される機器Eに対して動作に関する指令を出力する。また、管理端末60は、空間Sの状態を表示する。
【0029】
図2に示しているように、管理サーバ50は、通信部51をさらに有する。
【0030】
図1に示しているように、通信部51は、ネットワーク41を介して、各部屋に配置された複数の機器Eと通信する。ネットワーク41は、例えば、インターネット、LAN(Local Area Network)、又は、WAN(Wide Area Network)である。ネットワーク41には、各種通信機器が接続されている。また、通信部51は、管理端末60と通信する。空間Sに配置された複数の機器Eは、ネットワーク41を介して管理サーバ50に接続される。従って、管理サーバ50は、ネットワーク41を介して、機器Eの情報D1及び空間Sの状態の情報を取得する。
【0031】
図2に示しているように、記憶部53は、記憶装置を含み、ソフトウェアのようなコンピュータプログラム及び種々のデータを記憶する。具体的には、記憶部53は、ROM(Read Only Memory)、及びRAM(Random Access Memory)のような主記憶装置(例えば、半導体メモリ)と、ソリッドステートドライブ、及び/又は、ハードディスクドライブのような補助記憶装置とを含む。記憶部53は、リムーバブルメディアを含んでいてもよい。記憶部53は、記憶媒体(例えば、非一時的コンピュータ読取可能記憶媒体)の一例である。
【0032】
図3から
図5を参照して、記憶部53について詳細に説明する。
図3は、第1管理テーブルT1の一例を示す図である。
図4は、第2管理テーブルT2の一例を示す図である。
図5は、第3管理テーブルT3の一例を示す図である。記憶部53は、第1管理テーブルT1と、第2管理テーブルT2と、第3管理テーブルT3とを有する。
【0033】
図3に示しているように、第1管理テーブルT1は、部屋と、部屋に配置された機器Eとを機器IDを介して関連付けるペアリングテーブルである。第1管理テーブルT1は、列A1と、列A2と、列A3とが規定されている。列A1は、第1管理テーブルT1は、部屋が登録される。列A2は、部屋に登録された機器E(以下、登録機器と記載する。)の機器IDが登録される。列A3は、登録機器の種別が登録される。部屋1に対応する列A3の領域には、例えば、温度センサ11が登録された欄11aと、空気清浄機12が登録された欄12aとが配置される。部屋1に対応する列A2の領域には、欄11aに対応して温度センサ11の登録機器IDであるID0000と、欄12aに対応して空気清浄機12の登録機器IDであるID0001とが登録される。同様に、部屋2に対応する列A3の領域には、エアコン21が登録された欄21aと、エアコン22が登録された欄22aと、空気清浄機23が登録された欄23aとが配置される。部屋3に対応する列A3の領域には、エアコン31が登録された欄31aと、エアコン32が登録された欄32aと、空気清浄機33が登録された欄33aと、温度湿度センサ34が登録された欄34aと、照明35が登録された欄35aと、冷蔵庫36とが登録された欄36aとが配置される。部屋2に対応する列A2の領域、及び部屋3に対応する列A2の領域には、各部屋の登録機器に対応する登録機器IDが登録される。
【0034】
図4に示しているように、第2管理テーブルT2は、検出できる対象を定めた検出対象テーブルである。判定部527は、第2管理テーブルT2に基づき、複数の機器に前記空間情報Dを取得可能な機器が含まれるか否かを判定する。
【0035】
第2管理テーブルT2は、列B1と、列B2と、列B3と、列B4とが規定される。列B1は、登録機器の種別が登録される。列B1には、例えば、エアコン21が登録された欄21bと、エアコン22が登録された欄22bと、エアコン31が登録された欄31bと、エアコン32が登録された欄32bと、空気清浄機12が登録された欄12bと、空気清浄機33が登録された欄33bと、温度湿度センサ34が登録された欄34bと、温度センサ11が登録された欄11bとが配置される。さらに、列B1には、照明35が登録された欄35bと、冷蔵庫36が登録された欄36bとが配置される。窓や換気扇を登録しても良い。
【0036】
列B2は、登録機器の設置位置が登録される。列B3は、登録機器が検出可能な空気質の種類が登録される。列B3に規定された「温度」、「湿度」、「塵埃」、及び「臭い」の欄は、「空間Sの空気質を示す情報」に対応する項目についての欄である。列B3に規定された「CO2濃度」の欄は、「空間Sの換気の必要性を示す情報」に対応する項目についての欄である。列B4は、登録機器が検出可能な空気質以外の部屋の状態が登録される。列B4に規定された「在室」の欄は、「空間S内の人の存在を示す情報」に対応する項目についての欄である。具体的には、列B4には、在室検知の可否が登録される。
【0037】
また、第2管理テーブルT2には、登録機器の配置位置が規定される。例えば、列B2に示されるように、エアコン21は、設置位置が高い。列B3及び列B4に示されるように、エアコン21は、温度、湿度、塵埃、居住者の在室を検出する。例えば、列B2に示されるように、エアコン31は、設置位置が高い。列B3及び列B4に示されるように、エアコン31は、温度、湿度、CO2濃度、居住者の在室を検出する。その他の機器Eについても、設置位置と検出対象とが登録されている。なお、列B2の機器Eの設置位置は、機器Eが配置された空間S内の位置の情報に相当している。また、列B2の機器Eの設置位置は、機器Eを部屋に配置した際に、予め第2管理テーブルT2に登録される。また、空気質以外の状態を検出する取得機器を接続機器Cと記載することがある。
【0038】
図5に示しているように、第3管理テーブルT3は、空気質毎の優先順位テーブルである。抽出部528は、第3管理テーブルT3に基づき第2取得機器Ebから第1取得機器Eaを抽出する。
【0039】
第3管理テーブルT3は、検出の精度上、空気質毎に参照すべき優先順位を規定する。例えば、温度に関する優先順位テーブルT31は、登録機器の種別が登録される列C1と、センサ内容が登録される列C2と、優先順位が登録される列C3とが規定されている。列C1には、例えば、温度センサ11が登録された欄11cと、エアコン21が登録された欄21cと、エアコン22が登録された欄22cと、空気清浄機33が登録された欄33cとが配置される。温度に関する優先順位テーブルT31の場合、例えば、専用センサである温度センサ11が優先順位1位、エアコン21が優先順位2位、エアコン22が優先順位3位である。
【0040】
例えば、湿度に関する優先順位テーブルT32は、登録機器の種別が登録される列E1と、センサ内容が登録される列E2と、優先順位が登録される列E3とが規定されている。列E1には、例えば、温度湿度センサ34が登録された欄34eと、エアコン21が登録された欄21eと、空気清浄機12が登録された欄12eと、エアコン22が登録された欄22eとが配置される。湿度に関する優先順位テーブルT32の場合、例えば、専用センサである温度湿度センサ34が優先順位1位、エアコン21が優先順位2位、空気清浄機12が優先順位3位である。なお、温度湿度センサ34は、温度専用センサとしても見做される。
【0041】
図1、
図6、及び
図7を参照して、管理端末60の構成について説明する。
図6は、管理端末60の構成の一例を示すブロック図である。
図7は、管理画面70の一例を示す図である。
【0042】
図6に示されるように、管理端末60は、通信部61と、制御部62と、記憶部63と、表示部64とを有する。
【0043】
通信部61は、管理サーバ50と通信する。
【0044】
制御部62は、CPUのようなプロセッサを含む。制御部62のプロセッサは、記憶部63に記憶されたコンピュータプログラムを実行することによって、管理端末60の各構成を制御する。管理サーバ50の制御部52は、管理端末60の制御部62を介して表示部64の動作を制御する。
【0045】
記憶部63は、記憶装置を含み、データ及びコンピュータプログラムを記憶する。記憶部63は、半導体メモリのような主記憶装置を含む。
【0046】
表示部64は、管理者による操作のための入力及び表示デバイスである。表示部64は、タッチパネルを含む。表示部64は、操作ボタンをさらに含んでもよい。表示部64は、管理画面70を有する。
【0047】
図7に示されるように、管理画面70は、表示エリア71と、第1切替エリア72と、第2切替エリア73と、操作エリア74とを有する。
【0048】
第1切替エリア72は、部屋一覧アイコンと、機器一覧アイコンとを含む。部屋一覧アイコンは、表示エリア71に部屋アイコンを行列形式で一覧表示させるためのアイコンである。機器一覧アイコンは、表示エリア71に機器Eに対応する機器アイコンを行列形式で一覧表示させるためのアイコンである。図示の例では、部屋一覧アイコンがタッチ操作により選択されてハイライト表示されている。
【0049】
第2切替エリア73は、すべてアイコンと、1階アイコンと、2階アイコンと、3階アイコンとを含む。管理者は、第2切替エリア73に表示されたアイコンを用いて、所定のフロア又はエリアを指定することができる。制御部62は、管理対象の建物の中の指定されたフロア又は指定されたエリアに含まれる部屋の機器Eの情報D1を表示部64が一覧表示するように制御する。図示の例では、1階アイコンがタッチ操作により選択されてハイライト表示されている。
【0050】
表示エリア71は、第1切替エリア72における選択に応じて、部屋アイコン又は機器アイコンを含む。図示の例における表示エリア71は、第1部屋アイコン701と、第2部屋アイコン702と、第3部屋アイコン703とを含む。第1部屋アイコン701から第3部屋アイコン703は、空気質の情報と、機器Eの運転情報とをそれぞれ示す。例えば、第2部屋アイコン702は、1階エリアに位置する部屋2の温度が22℃、湿度が60%、空気清浄度(空質)が4であり、エアコン及び空気清浄機が運転中であることを示す。また、温度が22℃及び湿度が60%の表示は、空間情報Dに相当する。なお、空間情報Dとして、温度及び湿度に加えて、塵埃や臭いのレベルを表示しても良い。
【0051】
一括操作エリア74は、エアコンアイコン741と、空気清浄機アイコン742とを含む。
【0052】
管理者がエアコンアイコン741又は空気清浄機アイコン742にタッチ操作すると、管理画面70に対して一括操作画面(不図示)がポップアップ表示される。一括操作画面において、管理者は、表示エリア71に表示された部屋アイコンに対応する部屋にそれぞれ設置された空調機を一括操作することができる。具体的には、管理者がエアコンアイコン741にタッチ操作すると、制御部52は、表示エリア71に表示された部屋アイコンに対応する部屋にそれぞれ配置されたエアコンに対して一括操作を受け付ける。管理者が空気清浄機アイコン742にタッチ操作すると、制御部52は、表示エリア71に表示された部屋アイコンに対応する部屋にそれぞれ設置された空気清浄機に対して一括操作を受け付ける。
【0053】
管理画面70は、設定アイコン75と、レポートアイコン76と、換気推奨度アイコン77と、在室情報アイコン78とをさらに備える。
【0054】
管理者が設定アイコン75にタッチ操作すると、管理画面70が設定画面(不図示)に切り替わる。設定画面において、管理者は、制御用の第1閾値及び第2閾値のような判定値を決定する。
【0055】
管理者がレポートアイコン76にタッチ操作すると、管理画面70がレポート画面(不図示)に切り替わる。レポート生成部(不図示)は、管理対象の建物の中の指定された部屋の空気質の変化履歴を示すレポートを生成する。制御部62は、レポート生成部が生成したレポートを部屋アイコンの色と対応する色で表示する。
【0056】
管理者が換気推奨度アイコン77にタッチ操作すると、管理画面70が換気推奨度画面(不図示)に切り替わる。換気推奨度は、管理者に換気を促す指標を意味する。換気推奨度が大きい場合、換気の必要性が高く、換気推奨度が小さい場合、換気の必要性が低い。二酸化炭素濃度(以下、CO2濃度と記載する。)が高いとき、換気推奨度が大きい。CO2濃度が低いとき、換気推奨度が小さい。換気推奨度画面において、管理者は、各部屋に対する換気の要否を確認する。
【0057】
管理者が在室情報アイコン78にタッチ操作すると、管理画面70が在室確認画面(不図示)に切り替わる。在室確認画面において、管理者は、各部屋の居住者の存在を確認する。
【0058】
次に、
図8及び
図9を参照して、管理サーバ50における温調情報を取得する処理について説明する。
図8は、本実施形態に係る制御部52の温調情報の取得処理におけるフローチャートである。
図9は、第2取得機器Ebの情報D1を記載したテーブルを示す図である。なお、温調情報は、空気質のうち温度及び湿度の情報を表す。
図8に示すように、管理サーバ50の処理は、ステップS1からステップS12を含む。管理サーバ50のプロセッサがコンピュータプログラムを実行することによって、ステップS1からステップS12が実行される。また、以下、第1取得機器Eaの機器情報DAを第1機器情報と記載し、第2取得機器Ebの情報D1を第2機器情報と記載することがある。
【0059】
図8に示しているように、ステップS1において、管理者から部屋に対する温調情報の表示要求が有るか否かについて制御部52が判定する。管理者から所定の部屋に対して温調情報の要求が有ると制御部52が判定した場合(ステップS1のYes)、処理はステップS2に進む。第1決定部521は、生成する空間情報Dを決定する。具体的には、第1決定部521は、生成する空間情報Dを温調情報に決定する。管理者から部屋に対する温調情報の要求がないと制御部52が判定した場合(ステップS1のNo)、処理は終了する。
【0060】
ステップS1でYesの場合、ステップS2において、判定部527は、第1管理テーブルT1に基づき、部屋の登録機器を確認する。処理はステップS3に進む。ステップS3において、判定部527は、第2管理テーブルT2に基づき、部屋に配置された登録機器から温調情報を取得できる機器(第2取得機器Eb)を選択する。処理はステップS4に進む。
【0061】
ステップS4において、温度情報を取得できる機器が有るか否かについて判定部527が判定する。温度情報を取得できる機器が有ると判定部527が判定した場合(ステップS4のYes)、処理はステップS5に進む。温度情報を取得できる機器がないと判定部527が判定した場合(ステップS4のNo)、処理はステップS8に進む。
【0062】
ステップS4でYesの場合、ステップS5において、温度情報を取得できる機器が複数有るか否かについて判定部527が判定する。判定部527が、温度情報を取得できる第2取得機器Ebを判定する。温度情報を取得できる機器が複数有ると判定部527が判定した場合(ステップS5のYes)、処理はステップS6に進む。温度情報を取得できる機器が複数ないと判定部527が判定した場合(ステップS5のNo)、処理はステップS7に進む。
【0063】
ステップS5でYesの場合、ステップS6において、抽出部528は、第3管理テーブルT3を参照して優先順位の高い機器を判定する。処理はステップS7に進む。ステップS7において、第2決定部525は、優先順位の高い機器から優先順位の最も高い機器を第1取得機器Eaとして決定する。要求部526は、決定された第1取得機器Eaに機器情報DAの提供を要請する。なお、ステップS5でNoの場合、抽出部528は、該当する単独機器が第1取得機器Eaとして選択される。処理はステップS8に進む。
【0064】
ステップS8において、湿度情報を取得できる機器が有るか否かについて判定部527が判定する。湿度情報を取得できる機器が有ると判定部527が判定した場合(ステップS8のYes)、処理はステップS9に進む。湿度情報を取得できる機器がないと判定部527が判定した場合(ステップS8のNo)、処理はステップS12に進む。
【0065】
ステップS8でYesの場合、ステップS9において、湿度情報を取得できる機器が複数有るか否かについて抽出部528が判定する。湿度情報を取得できる機器が複数有ると抽出部528が判定した場合(ステップS9のYes)、処理はステップS10に進む。
【0066】
ステップS10において、抽出部528は、第3管理テーブルT3を参照して優先順位の高い機器を判定する。処理はステップS11に進む。なお、ステップS9でNoの場合、抽出部528は、該当する単独機器が第1取得機器Eaとして選択される。処理はステップS11に進む。ステップS11において、第2決定部525は、優先順位の高い機器から優先順位の最も高い機器を第1取得機器Eaとして決定する。要求部526は、決定された第1取得機器Eaに機器情報DAの提供を要請する。処理はステップS12に進む。
【0067】
ステップS12において、出力部524は、生成部523により生成された温調情報を管理端末60に出力する。ステップS12の処理が完了すると、処理は終了する。
【0068】
図9に示しているように、テーブルT4は、取得された第2機器情報を示す。テーブルT4は、部屋を示す列F1と、登録機器を示す列F2と、登録機器に検出された温度を示す列F3と、登録機器に検出された湿度を示す列F4とを有する。部屋1に対応する列F2の領域には、例えば、温度センサ11が登録された欄11fと、空気清浄機12が登録された欄12fとが配置される。部屋2に対応する列F2の領域には、エアコン21が登録された欄21fと、エアコン22が登録された欄22fと、空気清浄機23が登録された欄23fとが配置される。部屋3に対応する列F2の領域には、エアコン31が登録された欄31fと、エアコン32が登録された欄32fと、空気清浄機33が登録された欄33fと、温度湿度センサ34が登録された欄34fとが配置される。
【0069】
図9に示しているように、部屋1の登録機器は、温度センサ11と、空気清浄機12である。第1管理テーブルT1及び第2管理テーブルT2に示すように、温度情報は、温度センサ11のみから取得され、湿度情報は、空気清浄機12のみから取得される。従って、温度センサ11が取得した温度が温度の第1機器情報であり、空気清浄機12が取得した湿度が湿度の第1機器情報である。
【0070】
部屋2を例に説明する。部屋2の登録機器は、エアコン21と、エアコン22と、空気清浄機23である。第1管理テーブルT1及び第2管理テーブルT2に示すように、温度情報は、エアコン21とエアコン22とにより取得される。湿度情報は、空気清浄機23により取得される。第3管理テーブルT3に基づき、エアコン21が取得した温度が第1機器情報に決定される。また、エアコン21が取得した湿度が第1機器情報に決定される。
【0071】
部屋3の登録機器は、エアコン31と、エアコン32と、空気清浄機33と、温度湿度センサ34である。第1管理テーブルT1及び第2管理テーブルT2に示すように、温度情報は、エアコン21とエアコン22と温度湿度センサ34とにより取得される。湿度情報は、エアコン21とエアコン22と空気清浄機33と温度湿度センサ34とにより取得される。第3管理テーブルT3に基づき、温度湿度センサ34が取得した温度及び湿度が第1機器情報に決定される。なお、優先順位が、最も高い登録機器の機器情報を第1機器情報として選択することに限らない。優先順位が高い複数の登録機器の機器情報の平均値を演算し、優先順位が高い複数の登録機器の機器情報の平均値を第1機器情報としてもよい。
【0072】
次に、
図10及び
図11を参照して、管理サーバ50における換気推奨度を取得する処理について説明する。
図10は、本実施形態に係る制御部52の換気推奨度の取得処理におけるフローチャートである。
図11は、第5管理テーブルT5の一例を示す図である。
図10に示すように、管理サーバ50の処理は、ステップS21からステップS34を含む。管理サーバ50のプロセッサがコンピュータプログラムを実行することによって、ステップS21からステップS34が実行される。
【0073】
図10に示しているように、ステップS21において、部屋に対する換気推奨度の取得要求が有るか否かについて第1決定部521が判定する。換気推奨度の取得要求は、管理者が換気推奨度アイコン77にタッチ操作した場合、又は管理サーバ50が独自に取得すべきと判定した場合に判定される。換気推奨度の取得要求が有ると第1決定部521が判定した場合(ステップS21のYes)、処理はステップS22に進む。換気推奨度の取得要求がないと第1決定部521が判定した場合(ステップS21のNo)、処理は終了する。
【0074】
ステップS21でYesの場合、ステップS22において、第1管理テーブルT1に基づき、判定部527は、部屋の登録機器を確認する。処理はステップS23に進む。
【0075】
ステップS23において、第2管理テーブルT2に基づき、判定部527は、部屋の登録機器についてCO2濃度の情報を取得できる登録機器を確認する。処理はステップS24に進む。
【0076】
ステップS24において、部屋にCO2濃度情報を取得できる登録機器が有るか否かについて判定部527が判定する。部屋にCO2濃度情報を取得できる登録機器がないと判定部527が判定した場合(ステップS24のNo)、処理はステップS31に進む。部屋にCO2濃度情報を取得できる登録機器が有ると判定部527が判定した場合(ステップS24のYes)、処理はステップS25に進む。
【0077】
ステップS25において、CO2濃度情報を取得できる登録機器が複数存在するか否かについて抽出部528が判定する。CO2濃度情報を取得できる登録機器が複数存在しない場合(ステップS25のNo)、処理はステップS30に進む。CO2濃度情報を取得できる登録機器が複数存在する場合(ステップS25のYes)、処理はステップS26に進む。
【0078】
ステップS26において、第5管理テーブルT5に基づき、抽出部528は、CO2濃度情報の取得時の優先順位を参照する。処理はステップS27に進む。
【0079】
図11に示しているように、第5管理テーブルT5は、換気推奨度の優先順位テーブルである。第5管理テーブルT5は、換気推奨度を生成するに当たり、参照すべき優先順位を規定する。第5管理テーブルT5には、第5管理テーブルT51と、第5管理テーブルT52とが存在する。第5管理テーブルT51は、直接的にCO
2濃度を検出できる機能を有する登録機器の優先順位を規定している。第5管理テーブルT51は、登録機器の種別が登録される列G1と、判断する内容が登録される列G2と、優先順位が登録される列G3とが規定されている。列G1には、例えば、専用センサであるCO
2センサ(不図示)が登録された欄37gと、エアコン21が登録された欄21gとが配置される。第5管理テーブルT51の場合、例えば、専用センサであるCO
2センサが優先順位1位、エアコン21が優先順位2位である。
【0080】
第5管理テーブルT52は、間接的にCO2濃度を判定できる機能を有する登録機器の優先順位を規定している。第5管理テーブルT52は、登録機器の種別が登録される列H1と、判断する内容が登録される列H2と、優先順位が登録される列H3とが規定されている。列H1には、例えば、換気扇(不図示)が登録された欄38hと、CO2濃度の検出機能がないA社製のエアコン(不図示)が登録された欄42hと、CO2濃度の検出機能がないB社製のエアコン(不図示)が登録された欄43hとが配置される。第5管理テーブルT52によれば、換気扇と、CO2濃度の検出機能がないA社製のエアコンと、CO2濃度の検出機能がないB社製のエアコンとが存在する場合、換気扇の停止時間に基づき換気推奨度を判定する。例えば、換気扇が3時間以上停止している場合、換気推奨度が中と判定され、換気扇が6時間以上停止している場合、換気推奨度が高と判定される。換気扇と、CO2濃度の検出機能がないA社製のエアコンと、CO2濃度の検出機能がないB社製のエアコンとが、第3取得機器Ecに相当する。判断する内容が登録される列H2に登録された内容が、間接情報Daに相当する。
【0081】
図10に示しているように、ステップS27において、第5管理テーブルT5に基づき、第2決定部525が優先順位の高い登録機器から第1取得機器Eaを選択し、取得部522が優先順位の高い登録機器(第1取得機器Ea)から機器情報DAを取得する。処理はステップS28に進む。
【0082】
ステップS28において、生成部523が、取得した機器情報DAから換気推奨度を生成する。第5管理テーブルT51に基づく機器情報DAの場合、CO2濃度が換気推奨度に相当し、第5管理テーブルT52に基づく機器情報DAの場合、時間或いは時間を換算したレベルが換気推奨度に相当する。処理はステップS29に進む。
【0083】
ステップS29において、出力部524が、生成された換気推奨度を管理端末60に出力する。ステップS29の処理が完了すると、処理は終了する。
【0084】
ステップS25でNoの場合、ステップS30において、抽出部528が、単一の登録機器からCO2濃度情報を取得する。処理はステップS28に進む。
【0085】
ステップS24でNoの場合、ステップS31において、判定部527が、その他の登録機器及び接続機器Cの情報D1に基づき第5管理テーブルT52を参照する。処理はステップS32に進む。
【0086】
ステップS32において、換気推奨度を生成可能か否かについて判定部527が判定する。換気推奨度を生成可能ではない場合(ステップS32のNo)、処理はステップS34に進む。換気推奨度を生成可能である場合(ステップS32のYes)、処理はステップS33に進む。
【0087】
ステップS33において、第2決定部525が、第5管理テーブルT52に基づき、第3取得機器Ecから最も優先順位が高い機器の機器情報DAを選択し、生成部523が、換気推奨度を生成する。処理はステップS29に進む。第5管理テーブルT52に基づく換気推奨度の場合、例えば、換気要、換気不要のように、行動の指示を出力しても良い。
【0088】
ステップS32でNoの場合、ステップS34において、生成部523は、換気推奨度が不明である情報を生成する。処理はステップS29に進む。
【0089】
以上のように、判定部527が複数の機器Eに空間情報Dを取得可能な第2取得機器Ebが含まれないと判定すると、第2決定部525は空間情報Dを生成する複数の間接情報Daを取得可能な第3取得機器Ecから第1取得機器Eaを決定する。間接情報Daは、空間情報Dを間接的な現象により判断する情報を示す。生成部523は、第1取得機器Eaから取得した間接情報Daから空間情報Dを生成する。従って、空間情報Dを間接的な現象により判断する第3取得機器Ecにより、空間情報Dを取得できる。その結果、空間内に空間情報Dを直接的に検出可能な機器Eが存在しなくても、他の機器Eによって空間情報Dを取得できる。
【0090】
次に、
図12及び
図13を参照して、管理サーバ50における在室情報を取得する処理について説明する。
図12は、本実施形態に係る制御部52の在室情報の取得処理におけるフローチャートである。
図13は、第6管理テーブルT6の一例を示す図である。在室情報は、居住者が部屋に存在している情報を意味する。
図12に示すように、管理サーバ50の処理は、ステップS41からステップS55を含む。管理サーバ50のプロセッサがコンピュータプログラムを実行することによって、ステップS41からステップS55が実行される。
【0091】
図12に示しているように、ステップS41において、部屋に対して在室情報の取得要求が有るか否かについて第1決定部521が判定する。管理者から在室情報の取得要求が有ると第1決定部521が判定した場合(ステップS41のYes)、処理はステップS42に進む。管理者から在室情報の取得要求がないと第1決定部521が判定した場合(ステップS41のNo)、処理は終了する。尚、管理サーバ50が独自に取得すべきと判定した場合についても在室情報の取得要求が判定される。
【0092】
ステップS41でYesの場合、ステップS42において、第1管理テーブルT1に基づき、判定部527は、部屋の登録機器を確認する。処理はステップS43に進む。
【0093】
ステップS43において、第2管理テーブルT2に基づき、判定部527は、在室情報(人検知センサ)を有する登録機器を確認する。処理はステップS44に進む。
【0094】
ステップS44において、部屋に人検知センサを搭載する登録機器が有るか否かについて判定部527が判定する。部屋に人検知センサを搭載する登録機器がないと判定部527が判定した場合(ステップS44のNo)、処理はステップS50に進む。部屋に人検知センサを搭載する登録機器が有ると判定部527が判定した場合(ステップS44のYes)、処理はステップS45に進む。
【0095】
ステップS45において、人検知センサを搭載する登録機器が複数存在するか否かについて抽出部528が判定する。人検知センサを搭載する登録機器が複数存在しないと抽出部528が判定した場合(ステップS45のNo)、処理はステップS49に進む。人検知センサを搭載する登録機器が複数存在すると抽出部528が判定した場合(ステップS45のYes)、処理はステップS46に進む。
【0096】
ステップS46において、第6管理テーブルT6に基づき、抽出部528は、在室情報の取得時の優先順位を参照する。
【0097】
図13に示しているように、第6管理テーブルT6には、第6管理テーブルT61と、第6管理テーブルT62とが存在する。第6管理テーブルT61は、直接的に人を検出できる機能を有する登録機器の優先順位を規定している。第6管理テーブルT61は、登録機器の種別が登録される列I1と、判断する内容が登録される列I2と、優先順位が登録される列I3とが規定されている。列I1には、例えば、専用センサである人検知センサ(不図示)が登録された欄39iと、エアコン21が登録された欄21iと、空気清浄機23が登録された欄23iとが配置される。第6管理テーブルT61の場合、例えば、専用センサである人検知センサが優先順位1位、エアコン21が優先順位2位である。
【0098】
第6管理テーブルT62は、間接的に人を検出できる機能を有する登録機器の優先順位を規定している。第6管理テーブルT62は、登録機器の種別が登録される列J1と、判断する内容が登録される列J2と、優先順位が登録される列J3とが規定されている。列J1には、例えば、機器Eのリモコン(不図示)が登録された欄40jと、冷蔵庫36が登録された欄36jとが配置される。機器Eのリモコンと、冷蔵庫36とが存在する場合、機器Eのリモコンを介して検出された情報が優先される。機器Eのリモコンを介して検出された情報は、居住者によるリモコンの操作の情報である。冷蔵庫を介して検出された情報は、居住者による扉の開閉操作の情報である。リモコンと、冷蔵庫36とが、第3取得機器Ecに相当する。判断する内容が登録される列J2の内容が、間接情報Daに相当する。
【0099】
図12に示しているように、ステップS47において、第6管理テーブルT61に基づき、第2決定部525は、優先順位が高い登録機器を決定し、取得部522は、優先順位が高い登録機器から在室情報に相当する機器情報DAを取得する。処理はステップS48に進む。
【0100】
ステップS48において、生成部523が、取得した機器情報DAから表示対象である在室情報を生成する。処理はステップS49に進む。ステップS49において、出力部524が、生成された在室情報を管理端末60に出力する。ステップS49の処理が完了すると、処理は終了する。
【0101】
ステップS45でNoの場合、ステップS50において、取得部522は、選択した単一の登録機器から在室情報を取得する。処理はステップS48に進む。
【0102】
ステップS44でNoの場合、ステップS51において、所定時間内にリモコン操作を受けて運転中のその他の登録機器が有るか否かについて判定部527が判定する。所定時間内にリモコン操作を受けて運転中のその他の登録機器がないと判定部527が判定した場合(ステップS51のNo)、処理はステップS53に進む。所定時間内のリモコン操作を受けて運転中のその他の登録機器が有ると判定部527が判定した場合(ステップS51のYes)、処理はステップS52に進む。所定時間内のリモコン操作を受けて運転中のその他の登録機器が有る場合、居住者が存在すると推測される。
【0103】
ステップS52において、第2決定部525は、優先順位が高い登録機器を決定し、取得部522は、優先順位が高い登録機器から在室情報に相当する機器情報DAを取得する。処理はステップS48に進む。
【0104】
ステップS51でNoの場合、ステップS53において、所定時間内に冷蔵庫の扉の開閉操作が有るか否かについて判定部527が判定する。所定時間内に冷蔵庫の扉の開閉操作がない場合(ステップS53のNo)、処理はステップS55に進む。所定時間内に冷蔵庫の扉の開閉操作が有る場合(ステップS53のYes)、処理はステップS54に進む。所定時間内に冷蔵庫の扉の開閉操作が有る場合、居住者が存在すると推測される。
【0105】
ステップS54において、判定部527は、在室と判断し、取得部522は、在室情報を取得する。処理はステップS48に進む。
【0106】
ステップS53でNoの場合、ステップS55において、判定部527は、不在と判断し、取得部522は、不在情報を取得する。処理はステップS48に進む。
【0107】
次に、
図14を参照して、管理サーバ50における情報を再取得する処理について説明する。
図14は、本実施形態に係る制御部52の情報の再取得処理におけるフローチャートである。
図14に示すように、管理サーバ50の処理は、ステップS61からステップS67を含む。管理サーバ50のプロセッサがコンピュータプログラムを実行することによって、ステップS61からステップS67が実行される。
【0108】
図14に示しているように、ステップS61において、出力部524が第2情報D2を管理端末60に出力する。処理はステップS62に進む。
【0109】
ステップS62において、情報が管理端末60に出力されてから所定時間が経過したか否かについて制御部52が判定する。情報が管理端末60に出力されてから所定時間が経過していない場合(ステップS62のNo)、処理は終了する。情報が管理端末60に出力されてから所定時間が経過している場合(ステップS62のYes)、処理はステップS63に進む。
【0110】
ステップS63において、第1管理テーブルT1に基づき、判定部527が、部屋の登録機器を確認する。処理はステップS64に進む。
【0111】
ステップS64において、前回の情報取得時から登録機器の構成が変化したか否かについて判定部527が判定する。前回の情報取得時から登録機器の構成が変化している場合(ステップS64のYes)、処理はステップS66に進む。前回の情報取得時から登録機器の構成が変化していない場合(ステップS64のNo)、登録機器に変化がないため、処理はステップS65に進む。
【0112】
ステップS65において、取得部522は、前回と同じ条件で情報を取得する。生成部523は、前回と同じ条件で取得された機器情報DAを用いて空間情報Dを生成する。ステップS65の処理が完了すると、処理は終了する。
【0113】
ステップS64でYesの場合、登録機器に変化があるため、ステップS66において、抽出部528は、登録機器を抽出する。処理はステップS67に進む。
【0114】
ステップS67において、生成部523は、抽出された登録機器に基づき、機器情報DAを生成する。また、制御部52は、抽出された登録機器に基づき第1管理テーブルT1を変更する。ステップS67の処理が完了すると、処理は終了する。
【0115】
以上のように、生成部523は、前回の空間情報取得時に空間Sに配置された複数の機器Eが変更されていない場合、前回の空間情報Dの取得時に決定された機器E(第1取得機器Ea)から空間情報Dを生成する。生成部523は、前回の空間情報Dの取得時に空間Sに配置された複数の機器Eが変更されている場合、新たに決定された機器E(第1取得機器Ea)から空間情報Dを生成する。従って、前回の空間情報Dの取得時に空間Sに配置された複数の機器Eが変更されていない場合、機器Eの選択工程を省略できる。その結果、処理の高速化を図ることができる。
【0116】
以上、図面を参照しながら本開示の一実施形態を説明した。但し、本開示は、上記の一実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能である。図面は、理解しやすくするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示しており、図示された各構成要素の厚み、長さ、個数、間隔等は、図面作成の都合上から実際とは異なる。また、上記の一実施形態で示す各構成要素の材質、形状、寸法等は一例であって、特に限定されるものではなく、本開示の構成から実質的に逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0117】
(1)本実施形態では、機器情報として、空気質に関する情報、間接情報、位置の情報の例を示した。しかし、これに限らない。機器情報として、機器Eが異常であることを示す情報を含んでもよい。機器Eの故障診断結果から機能が異常であることが入力された場合、機器Eが取得した情報D1の優先順位を下げても良い。
【産業上の利用可能性】
【0118】
本開示は、管理サーバ及び管理方法の分野に利用可能である。
【符号の説明】
【0119】
50 :管理サーバ
53 :記憶部
521 :第1決定部
522 :取得部
523 :生成部
524 :出力部
525 :第2決定部
526 :要求部
527 :判定部
528 :抽出部
E :機器
S :空間