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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024120498
(43)【公開日】2024-09-05
(54)【発明の名称】画像形成装置
(51)【国際特許分類】
   G03G 21/00 20060101AFI20240829BHJP
   G03G 21/16 20060101ALI20240829BHJP
   G03G 21/18 20060101ALI20240829BHJP
   G03G 15/04 20060101ALI20240829BHJP
【FI】
G03G21/00 530
G03G21/16 166
G03G21/18 142
G03G15/04
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023027323
(22)【出願日】2023-02-24
(71)【出願人】
【識別番号】000000295
【氏名又は名称】沖電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100116964
【弁理士】
【氏名又は名称】山形 洋一
(74)【代理人】
【識別番号】100120477
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 賢改
(74)【代理人】
【識別番号】100135921
【弁理士】
【氏名又は名称】篠原 昌彦
(74)【代理人】
【氏名又は名称】半田 淳一
(72)【発明者】
【氏名】南 航平
【テーマコード(参考)】
2H076
2H171
2H270
【Fターム(参考)】
2H076AB42
2H076AB51
2H076AB60
2H076EA11
2H171FA03
2H171FA06
2H171FA12
2H171FA13
2H171GA23
2H171JA05
2H171JA23
2H171JA27
2H171JA29
2H171JA31
2H171JA39
2H171JA48
2H171KA06
2H171KA11
2H171KA23
2H171KA26
2H171NA03
2H171NA05
2H171QA04
2H171QA08
2H171QA24
2H171QB03
2H171QB16
2H171QB17
2H171QB35
2H171SA11
2H270KA13
2H270KA21
2H270SA09
2H270SB12
2H270SB13
2H270SB18
2H270SB20
2H270SC04
2H270SC06
(57)【要約】
【課題】画像形成ユニットの温度上昇の抑制を目的とする。
【解決手段】画像形成装置1は、感光体ドラム(像担持体)11を有する画像形成ユニット10と、感光体ドラム11を露光して潜像を形成する露光ヘッド50を含む露光ユニット2とを有する。露光ユニット2は、画像形成ユニット10のX方向(長手方向)に延在するメインダクト(第1のダクト)D1を有する。ダクトユニット3は、当該ダクトユニット3に空気を流入させる流入口35と、当該ダクトユニット3から空気を排出する流出口36とを有する。露光ユニット2は、流入口35を通過する回動軸C1(仮想直線)を中心として回動可能に設けられている。
【選択図】図3

【特許請求の範囲】
【請求項1】
像担持体を有する画像形成ユニットと、
前記像担持体を露光して潜像を形成する露光部を含む露光ユニットと
を有し、
前記露光ユニットは、
前記画像形成ユニットの長手方向に延在するダクトユニットを有し、
前記ダクトユニットは、当該ダクトユニットに空気を流入させる流入口と、当該ダクトユニットから空気を排出する流出口とを有し、
前記露光ユニットは、前記流入口を通過する仮想直線を中心として回動可能に設けられている
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記ダクトユニットは、第1のリブと、前記流入口からの距離が前記第1のリブよりも遠い第2のリブとを有し、
前記長手方向に対して前記第1のリブのなす鋭角は、前記長手方向に対して前記第2のリブのなす鋭角よりも大きい
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記ダクトユニットは、第1のリブと、前記流入口からの距離が前記第1のリブよりも遠い第2のリブと、前記流入口からの距離が前記第2のリブよりも遠い第3のリブを有し、
前記第1のリブの前記流入口側の端部から、前記第2のリブの前記流入口側の端部までの距離をA1とし、
前記第2のリブの前記流入口側の端部から、前記第3のリブの前記流入口側の端部までの距離をA2とすると、
A1<A2
が成り立つことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記ダクトユニットは、第1のリブと、前記流入口からの距離が前記第1のリブよりも遠い第2のリブとを有し、
前記流入口から前記第1のリブまでの距離L1よりも、前記流入口から前記第2のリブまでの距離L2の方が長い
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記ダクトユニットは、前記第3のリブよりも前記流入口からの距離が遠い第4のリブを有し、
前記第3のリブの前記流入口側の端部から、前記第4のリブの前記流入口側の端部までの距離をA3とすると、
A2<A3
を満足することを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記ダクトユニットは、
前記長手方向に延在する第1のダクトと、
前記流入口と前記第1のダクトとを連通させる第2のダクトと
を有し、
前記第2のダクトは、前記流入口から前記流出口に向けて、前記長手方向に対して傾斜して延在している
ことを特徴とする請求項1から4までのいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記流入口は、前記ダクトユニットの前記長手方向における一端部側に配置され、
前記第2のダクトは、前記流入口から、前記流出口における前記一端部側に向かって延在している
ことを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記流入口は、前記ダクトユニットの前記長手方向における中央部に配置され、
前記ダクトユニットは、前記流入口から流入した空気を前記長手方向に広がるように案内する少なくとも一つのリブを有する
ことを特徴とする請求項1から4までのいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記流入口は、前記ダクトユニットの前記長手方向における両端部に配置され、
前記ダクトユニットは、前記流入口から流入した空気を前記長手方向の中央部に向けて広がるように案内する少なくとも一つのリブを有する
ことを特徴とする請求項1から4までのいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記画像形成ユニットは、前記ダクトユニットの前記流出口から排出された空気が吹き付けられる位置に、ヒートシンクを有する
ことを特徴とする請求項1から4までのいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項11】
前記露光ユニットは、前記ダクトユニットの前記流出口から排出された空気が吹き付けられる位置に、ヒートシンクを有し、
前記ヒートシンクは、前記画像形成ユニットに接触している
ことを特徴とする請求項1から4までのいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項12】
前記画像形成ユニットは、
前記像担持体に付着させる現像剤を保持する現像剤担持体と、
前記長手方向に延在し、前記現像剤担持体の表面の現像剤の層厚を規制する層規制部材を含む層規制ユニットと
を有し、
前記ダクトユニットの前記流出口は、前記層規制ユニットに対向するように配置されている
ことを特徴とする請求項1から4までのいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項13】
前記層規制ユニットは、前記ダクトユニットの前記流出口から排出された空気が吹き付けられる面に、凹凸形状を有する
ことを特徴とする請求項12に記載の画像形成装置。
【請求項14】
前記ダクトユニットの前記流入口に空気を送り込むファンをさらに備える
ことを特徴とする請求項1から4までのいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項15】
像担持体を有する画像形成ユニットと、
前記像担持体を露光して潜像を形成する露光部を含む露光ユニットと
を有し、
前記露光ユニットは、
前記画像形成ユニットの長手方向に延在するダクトユニットを有し、
前記ダクトユニットは、当該ダクトユニットに空気を流入させる流入口と、当該ダクトユニットから空気を排出する流出口とを有し、
前記ダクトユニットは、第1のリブと、前記流入口からの距離が前記第1のリブよりも遠い第2のリブとを有し、
前記長手方向に対して前記第1のリブのなす鋭角は、前記長手方向に対して前記第2のリブのなす鋭角よりも大きい
ことを特徴とする画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、画像形成ユニットを備えた画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、印刷動作を行う画像形成ユニットを備えた画像形成装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007-122044号公報(要約参照)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
印刷動作に伴い、画像形成ユニットの温度が上昇する場合がある。そのため、画像形成ユニットの温度上昇を抑制する技術が望まれている。
【0005】
本開示は、上記の課題を解決するためになされたものであり、画像形成ユニットの温度上昇の抑制を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の画像形成装置は、像担持体を有する画像形成ユニットと、像担持体を露光して潜像を形成する露光部を含む露光ユニットとを有する。露光ユニットは、画像形成ユニットの長手方向に延在するダクトユニットを有する。ダクトユニットは、当該ダクトユニットに空気を流入させる流入口と、当該ダクトユニットから空気を排出する流出口とを有する。露光ユニットは、流入口を通過する仮想直線を中心として回動可能に設けられている。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、ダクトユニットの流出口から排出される空気により、画像形成ユニットを冷却し、温度上昇を抑制することができる。また、露光ユニットがダクトユニットの流入口を通過する仮想直線を中心として回動可能であるため、露光ユニットを開閉部材等に取り付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施の形態1の画像形成装置の全体構成を示す図である。
図2】実施の形態1の画像形成ユニットおよび露光ユニットを示す断面図である。
図3】実施の形態1の露光ユニットを示す斜視図である。
図4】実施の形態1のダクトユニットを示す分解斜視図である。
図5】実施の形態1の露光ユニットを示す斜視図である。
図6】実施の形態1の露光ユニットを示す断面図である。
図7】実施の形態1の露光ユニットのダクトユニットを示す模式図(A),(B)である。
図8】実施の形態1の露光ユニットのダクトユニットを示す模式図である。
図9】実施の形態1の露光ユニットおよびファンユニットを示す斜視図である。
図10】実施の形態1のトップカバーを示す斜視図(A)および画像形成装置を示す側面図(B)である。
図11】実施の形態1のトップカバーを示す斜視図(A)および画像形成装置を示す側面図(B)である。
図12】実施の形態1の変形例のダクトユニットを示す模式図(A),(B)である。
図13】実施の形態2の画像形成ユニットおよび露光ユニットを示す断面図である。
図14】実施の形態2のダクトユニットを示す斜視図である。
図15】実施の形態2のダクトユニットを示す模式図である。
図16】実施の形態2の画像形成ユニットを示す斜視図である。
図17】実施の形態2の変形例の画像形成ユニットを示す斜視図(A)およびブレードホルダを示す断面図(B)である。
図18】実施の形態2の変形例の画像形成ユニットおよび露光ユニットを示す断面図である。
図19】実施の形態2の変形例のダクトユニットを示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
実施の形態1.
<画像形成装置の構成>
図1は、実施の形態1の画像形成装置1の全体構成を示す図である。画像形成装置1は、電子写真法を用いて画像を形成するよう構成されており、ここではカラープリンタである。
【0010】
画像形成装置1は、媒体Mを搬送する媒体搬送機構110と、媒体Mにトナー像(現像剤像)を形成する画像形成ユニット10K,10Y,10M,10Cと、トナー像を媒体Mに転写する転写ユニット120と、トナー像を媒体Mに定着する定着装置130と、媒体Mを排出する媒体排出機構140とを備える。
【0011】
画像形成装置1のこれらの構成要素は、装置筐体であるハウジング80に収容されている。ハウジング80の上部には、開閉部材であるトップカバー70が設けられている。ハウジング80の前面には、フロントカバー90が設けられている。
【0012】
媒体搬送機構110は、印刷用紙等の媒体Mを積載状態で収容する給紙トレイ111と、給紙トレイ111に収容された一番上の媒体Mに当接するように配置されたピックアップローラ112と、ピックアップローラ112に隣接して配置されたフィードローラ113と、フィードローラ113に対向するように配置されたリタードローラ114とを有する。
【0013】
ピックアップローラ112は、給紙トレイ111の媒体Mに当接して回転し、給紙トレイ111から媒体Mを引き出す。フィードローラ113は、ピックアップローラ112によって引き出された媒体Mを給紙搬送路P1に送り出す。リタードローラ114は、媒体Mの重送を防止するため、フィードローラ113による送り出し方向とは逆方向に回転し、媒体Mに搬送抵抗を付与する。
【0014】
媒体搬送機構110は、また、媒体Mの給紙搬送路P1に沿って、搬送ローラ115および搬送ローラ118を有する。搬送ローラ115は、レジストローラ116とピンチローラ117とで構成され、媒体Mの先端が両ローラのニップ部に当接してから所定のタイミングで回転を開始することで、媒体Mのスキューを矯正して搬送する。搬送ローラ118は、一対のローラで構成され、搬送ローラ115からの媒体Mを転写ユニット120に搬送する。
【0015】
画像形成ユニット10K,10Y,10M,10Cは、媒体Mの搬送方向に沿って(ここでは右から左に)配列されている。画像形成ユニット10K,10Y,10M,10Cは、ブラック、イエロー、マゼンタおよびシアンのトナー像を形成する。
【0016】
画像形成ユニット10K,10Y,10M,10Cの各感光体ドラム11(後述)に対向するように、露光ユニット2K,2Y,2M,2Cが配置されている。
【0017】
画像形成ユニット10K,10Y,10M,10Cは、使用するトナーを除いて共通の構成を有するため、「画像形成ユニット10」として説明する。また、露光ユニット2K,2Y,2M,2Cは、「露光ユニット2」として説明する。
【0018】
図2は、画像形成ユニット10の構成を示す断面図である。図2に示すように、画像形成ユニット10は、像担持体としての感光体ドラム11を有する。感光体ドラム11は、導電性の基体の表面に感光層(電荷発生層および電荷輸送層)を備えた円筒状の部材であり、図中時計回りに回転する。
【0019】
画像形成ユニット10は、さらに、帯電部材としての帯電ローラ12と、現像剤担持体としての現像ローラ13と、供給部材としての供給ローラ14と、層規制部材としての現像ブレード15と、クリーニング部材17と、これらが収容されたユニット筐体18を有する。
【0020】
帯電ローラ12は、感光体ドラム11の表面に当接するように配置され、感光体ドラム11の回転に追従して回転する。帯電ローラ12は、帯電電圧を印加され、感光体ドラム11の表面を一様に帯電させる。一様に帯電した感光体ドラム11の表面には、露光ユニット2の光照射によって静電潜像が形成される。
【0021】
現像ローラ13は、感光体ドラム11の表面に当接するように配置され、感光体ドラム11と逆方向に回転する。現像ローラ13は、現像電圧を印加され、感光体ドラム11の表面に形成された静電潜像にトナーを付着させ、トナー像を形成する。
【0022】
供給ローラ14は、現像ローラ13の表面に当接または対向するように配置され、現像ローラ13と同方向に回転する。供給ローラ14は、供給電圧を印加され、現像ローラ13にトナーを供給する。
【0023】
現像ブレード15は、現像ローラ13の軸方向に長い金属製のブレードである。現像ブレード15は、ユニット筐体18に設けられたブレードホルダ101に、固定部材102によって固定されている。
【0024】
現像ブレード15は屈曲部を有し、当該屈曲部は現像ローラ13の表面に押し当てられている。現像ブレード15は、現像ローラ13の表面に形成されるトナー層の厚さを規制する。現像ブレード15、ブレードホルダ101および固定部材102を含む部分を、層規制ユニット100とも称する。
【0025】
クリーニング部材17は、感光体ドラム11の表面に当接するように配置されたブレードまたはローラである。クリーニング部材17は、転写後に感光体ドラム11の表面に残ったトナーを掻き取る。
【0026】
画像形成ユニット10のユニット筐体18内において、現像ローラ13、供給ローラ14および現像ブレード15の上側には、トナー貯蔵部16が形成される。
【0027】
画像形成ユニット10のユニット筐体18の上部には、現像剤収容体としてのトナーカートリッジ19が着脱可能に取り付けられている。トナーカートリッジ19は、トナーを収容するトナー収容部19aと、トナー収容部19aの底部に設けられたトナー供給口19bを開閉するシャッタ19cと、トナーを撹拌する撹拌バー19dとを有し、トナー貯蔵部16にトナーを補給する。
【0028】
露光ユニット2は、露光部としての露光ヘッド50と、露光ヘッド50を保持するホルダとしてのヘッドホルダ20と、ヘッドホルダ20と組み合わされてダクトD1,D2(後述)を形成するダクト形成体30とを有する。ヘッドホルダ20とダクト形成体30とにより、ダクトユニット3が構成される。
【0029】
露光ヘッド50は、発光素子を一列に配列した基板51と、レンズ要素を一列に配列したレンズアレイ52と、これらを支持する筐体53を有する。発光素子およびレンズの配列方向は、感光体ドラム11の軸方向と平行である。発光素子は、例えばLED(発光ダイオード)である。レンズ要素は、ロッドレンズまたはマイクロレンズ等であり、発光素子の光を感光体ドラム11の表面に集光させる。筐体53は、例えば液晶ポリマ等の樹脂で形状されている。
【0030】
ヘッドホルダ20は、画像形成装置1のトップカバー70(図1)に懸架されて支持されており、露光ヘッド50を感光体ドラム11に対向するように保持している。ダクト形成体30は、ヘッドホルダ20の画像形成ユニット10側(すなわち-Y方向)に配置されている。ヘッドホルダ20およびダクト形成体30については、後述する。
【0031】
図1に示すように、転写ユニット120は、無端状の転写ベルト122と、転写ベルト122が張架されたドライブローラ123およびアイドルローラ124と、転写ベルト122を介して画像形成ユニット10K,10Y,10M,10Cの各感光体ドラム11に対向配置された4つの転写ローラ121とを有する。
【0032】
転写ベルト122は、その表面に媒体Mを静電気力により吸着保持して走行する。ドライブローラ123は、図中反時計回りに回転し、転写ベルト122を矢印P2で示す方向に走行させる。アイドルローラ124は、転写ベルト122に張力を付与する。転写ローラ121は転写電圧を印加され、各感光体ドラム11上のトナー像を転写ベルト122上の媒体Mに転写する。
【0033】
定着装置130は、媒体Mの搬送方向において転写ユニット120の下流側に配置されている。定着装置130は、熱源を有する加熱ローラ131と、加熱ローラ131の表面に押圧される加圧ローラ132とを有する。加熱ローラ131および加圧ローラ132は、媒体M上のトナー像に熱と圧力を加えて、媒体Mに定着させる。
【0034】
媒体排出機構140は、媒体Mの搬送方向において定着装置130の下流側に配置された排出ローラ141,142を有する。排出ローラ141,142は、排紙口に向かう排出搬送路P3に沿って媒体Mを搬送し、画像形成装置1の外部に排出する。画像形成装置1の上部カバーには、排出ローラ141,142によって排出された媒体を積載するスタッカ部143が設けられている。
【0035】
画像形成装置1は、両面印刷のため、トナー像が定着した媒体Mを給紙搬送路P1まで再搬送する再搬送機構150を備える。また、排出搬送路P3における排出ローラ141の下流側には、媒体Mの搬送路を切り替える切り替えガイド145が配置されている。切り替えガイド145は、排出搬送路P3に並行して設けられた退避路P4に、媒体Mを案内可能である。
【0036】
再搬送機構150は、切り替えガイド145から退避路P4に案内された媒体Mを退避路P4に送り込んで逆向きに送り出す搬送ローラ151,152と、退避路P4から送り出された媒体Mを戻り搬送路P5に沿って搬送する搬送ローラ153,154,155.156とを有する。
【0037】
戻り搬送路P5は、搬送ローラ118の上流側で給紙搬送路P1に合流する。戻り搬送路P5の出口近傍には、上述したレジストローラ116に当接する搬送ローラ157が設けられている。なお、画像形成装置1が両面印刷機能を有さない場合は、再搬送機構150を設けなくても良い。
【0038】
図1において、画像形成装置1は、XY面(ここでは水平面)に置かれているものとする。画像形成装置1の感光体ドラム11および各ローラの軸方向は、X方向とする。X方向は、画像形成装置1の幅方向であり、媒体Mの幅方向でもある。XY面においてX方向に直交する方向を、Y方向(ここでは前後方向)とする。また、XY面に直交する方向を、Z方向(ここでは鉛直方向)とする。
【0039】
X方向、Y方向およびZ方向は、画像形成装置1の向きを限定するものではない。画像形成ユニット10K,10Y,10M,10Cの配列方向は、図1ではXY面に対して傾斜しているが、必ずしも傾斜している必要はない。画像形成ユニット10は、感光体ドラム11の軸方向、すなわちX方向に長い形状を有する。
【0040】
<露光ユニットの構成>
次に、露光ユニット2の構成について説明する。露光ユニット2は開閉可能なトップカバー70に取り付けられているが、露光ユニット2の構成については、トップカバー70が閉鎖位置にあるものとして、X方向、Y方向およびZ方向を用いて説明する。
【0041】
図3は、露光ユニット2を示す斜視図である。上記の通り、露光ユニット2は、ヘッドホルダ20と、ダクト形成体30と、露光ヘッド50とを有する。ヘッドホルダ20、ダクト形成体30および露光ヘッド50は、いずれもX方向に長い形状を有する。
【0042】
ヘッドホルダ20は、その-Z方向の端部(下端部)で露光ヘッド50を保持する。ヘッドホルダ20は、例えばABS(アクリロニトリルブタジエンスチレン共重合体)またはポリアセタール等の樹脂で形成されており、全体がX方向に長い形状を有する。
【0043】
ヘッドホルダ20は、そのX方向の両端部に、支軸21L,21Rを有する。支軸21L,21Rは、トップカバー70に設けられた軸支持部72(図10(A)参照)に係合する。支軸21L,21Rと軸支持部72との係合により、露光ユニット2はX方向の仮想直線である回動軸C1を中心として回動可能に支持される。
【0044】
ヘッドホルダ20は、X方向の両端部に、アーム22L,22Rを有する。アーム22L,22Rは、支軸21L,21Rから下方すなわち-Z方向に延在している。アーム22L,22Rの-Z方向の端部には、保持溝23L,23Rが形成されている。保持溝23L,23Rは、X方向に互いに対向している。保持溝23L,23Rには、露光ヘッド50のX方向の両端部が保持されている。
【0045】
ヘッドホルダ20は、アーム22L,22RのX方向内側に隣接して、側壁24L,24Rをそれぞれ有する。側壁24L,24Rは、ヘッドホルダ20の-Y方向の端部に位置する。側壁24L,24RはX方向に間隔を開けて配置され、これらの間にダクト形成体30が取り付けられる。側壁24L,24RのZ方向の高さは、回動軸C1よりも低い。
【0046】
図4は、ダクトユニット3、すなわちヘッドホルダ20およびダクト形成体30を示す斜視図である。ヘッドホルダ20は、アーム22L,22Rの間でX方向に延在する側壁25を有する。側壁25は、ヘッドホルダ20の+Y方向の端部に位置する。
【0047】
側壁25のZ方向の高さは、次に説明する延在部25aを除き、回動軸C1よりも低い。側壁25は、アーム22Rに隣接して、回動軸C1と同じZ方向の高さまで延在する延在部25aを有する。延在部25aは、+X方向に進むほど(すなわち支軸21Rに近づくほど)+Z方向に変位するように傾斜している。
【0048】
ヘッドホルダ20は、天板26を有する。天板26は、側壁25の+Z方向の端部(上端部)から-Y方向に張り出し、X方向に延在している。天板26の+X方向の端部には、延在部25aに沿って延在する傾斜部26aが形成されている。
【0049】
また、側壁25の内面(すなわち-Y方向の面)には、YZ面において傾斜する傾斜板29(図2)が形成されている。傾斜板29は、側壁25から-Y方向に離れるほど-Z方向に変位するように傾斜している。
【0050】
ダクト形成体30は、X方向に延在する主部31と、主部31の+X方向に形成された傾斜部32とを有する。傾斜部32は、+X方向に進むほど+Z方向に変位するように傾斜している。
【0051】
ダクト形成体30の主部31は、ヘッドホルダ20の側壁25にY方向に対向する側壁31aと、ヘッドホルダ20の天板26と重なり合う天板31bとを有する。主部31の側壁31aおよび天板31bと、ヘッドホルダ20の側壁25および傾斜板29との間で、メインダクトD1が形成される。
【0052】
ダクト形成体30の傾斜部32は、ヘッドホルダ20の側壁25の延在部25aにY方向に対向する側壁32aと、ヘッドホルダ20の天板26の傾斜部26aと重なり合う天板32bと、天板32bに対向する底板32cとを有する。傾斜部32の側壁32a、天板32bおよび底板32cと、ヘッドホルダ20の側壁25(延在部25a)との間で、導入ダクトD2が形成される。
【0053】
また、ダクト形成体30の傾斜部32の+X方向の端部には、第1の開口部としての流入口35が形成されている。流入口35は、回動軸C1上に位置する。
【0054】
ダクト形成体30の主部31の-Z方向の端部(下端部)には、第2の開口部としての流出口36が形成されている。より具体的には、流出口36は、図3に示すように、主部31の側壁32aの-Z方向の端部と、ヘッドホルダ20の傾斜板29との間に形成される開口部であり、画像形成ユニット10に対向する。
【0055】
ダクト形成体30の主部31の天板31bには、ラッチ301が形成されている。ヘッドホルダ20の天板26の中央部には、ラッチ301と係合する穴部201が形成されている。
【0056】
ダクト形成体30の傾斜部32の天板32bには、ラッチ302が形成されている。ヘッドホルダ20の天板26の傾斜部26aには、ラッチ302と係合する穴部202が形成されている。
【0057】
図5に示すように、ラッチ301と穴部201との係合、およびラッチ302と穴部202との係合により、ヘッドホルダ20とダクト形成体30とが固定される。ヘッドホルダ20とダクト形成体30とにより、ダクトユニット3が形成される。ダクトユニット3は、上述したメインダクトD1と導入ダクトD2とを有する。
【0058】
図6は、露光ユニット2を示す、XZ面と平行な面における断面図である。図6には、画像形成ユニット10の現像ブレード15の位置も併せて示している。図6に示すように、導入ダクトD2の+X方向の端部には、流入口35が位置する。流入口35には、後述するファンユニット60(図9)からの空気が流入する。
【0059】
ダクト形成体30の主部31には、仕切板45が設けられている。仕切板45は、-X方向に進むにつれて(すなわち導入ダクトD2から離れるにつれて)、-Z方向に変位するように(すなわち流出口36に近づくように)傾斜している。
【0060】
ダクトユニット3の内部で、仕切板45の導入ダクトD2側の領域が、メインダクトD1となる。メインダクトD1の-Z方向に、流出口36が位置する。このように構成されているため、ダクトユニット3の流入口35に流入した空気は、導入ダクトD2を経由してメインダクトD1に流れ、流出口36から排出される。
【0061】
メインダクトD1には、リブ41,42,43,44が設けられている。リブ41,42,43,44は、ダクト形成体30の主部31の側壁31aに形成されている。リブ41,42,43,44は、流入口35に近い側から、この順に配列されている。
【0062】
リブ41,42,43,44はいずれも、-X方向に進むにつれて(すなわち導入ダクトD2から離れるにつれて)、-Z方向に変位するように(すなわち流出口36に近づくように)傾斜している。リブ41,42,43,44は、それぞれ、第1のリブ、第2のリブ、第3のリブ、第4のリブとも称する。
【0063】
図7(A),(B)および図8は、メインダクトD1および導入ダクトD2の構成を説明するための模式図である。
【0064】
図7(A)に示すように、リブ41,42,43,44は、X方向に対して角度(鋭角)R1,R2,R3,R4を有している。角度R1,R2,R3,R4は、R1>R2>R3>R4の関係にある。すなわち、流入口35から遠いリブほど、X方向に対する傾斜角度が小さくなっている。リブ41,42,43,44の末端は、流出口36に達している。
【0065】
また、リブ41,42,43,44の先端41a,42a,43a,44aは、回動軸C1から距離T1,T2,T3,T4の位置にある。距離T1,T2,T3,T4は、T1<T2<T3<T4の関係にある。すなわち、流入口35から遠いリブほど、高さが低くなっている。
【0066】
図7(B)に示すように、リブ41,42,43,44の先端41a,42a,43a,44aは、流入口35の中心Pから距離L1,L2,L3,L4の位置にある。これらの距離L1,L2,L3,L4は、L1>L2>L3>L4の関係にある。すなわち、流入口35から遠いリブほど、流入口35の中心Pからリブ先端までの距離が長くなっている。
【0067】
図8に示すように、リブ41,42の先端41a,42aの間隔(すなわち開口幅)を、A1とする。リブ42,43の先端42a,43aの間隔を、A2とする。リブ43,44の先端43a,44aの間隔を、A3とする。これらの間隔A1,A2,A3は、A1<A2<A3を満足する。すなわち、流入口35から遠くなるほど、隣接するリブの先端の間隔(すなわち開口幅)が広くなる。
【0068】
また、リブ41,42の末端(流出口36に達する部分)の間隔を、B1とする。リブ42,43の末端の間隔を、B2とする。リブ43,44の末端の間隔を、B3とする。これらの間隔B1,B2,B3は、B1<B2<B3を満足する。すなわち、流入口35から遠くなるほど、隣接するリブの末端の間隔(すなわち開口幅)が広くなる。
【0069】
図9は、露光ユニット2K,2Y,2M,2Cおよびファンユニット60の配置を示す斜視図である。露光ユニット2K,2Y,2M,2Cは、Y方向に配列されている。露光ユニット2K,2Y,2M,2Cはいずれも、上述したヘッドホルダ20およびダクト形成体30(すなわちダクトユニット3)並びに露光ヘッド50を有する。なお、図9では、露光ヘッド50(図2)は省略されている。
【0070】
画像形成装置1のトップカバー70(図10(A))の内側には、ファンユニット60が配置されている。ファンユニット60は、Y方向に配列された3つのファン65と、これらのファン65に接続されて略Y方向に延在する供給ダクト62と、供給ダクト62から分岐した4つの分岐ダクト61K,61Y,61M,61Cとを有する。
【0071】
分岐ダクト61K,61Y,61M,61Cは、露光ユニット2K,2Y,2M,2Cの各ダクトユニット3の流入口35に接続されている。ファン65で発生した空気の流れは、供給ダクト62および分岐ダクト61Y,61M,61Cを介して、流入口35から各ダクトユニット3に流入する。
【0072】
図10(A)はトップカバー70を示す斜視図であり、図10(B)は画像形成装置1を示す側面図である。図10(B)に示すように、トップカバー70は、ハウジング80の上部に設けられたX方向の回動軸C2を中心として、開閉可能に支持されている。図10(A),(B)では、トップカバー70は閉位置(図1)から所定の角度まで回動した状態にある。
【0073】
図10(A)に示すように、トップカバー70は、X方向に対向する一対の側壁71L,71Rを有している。側壁71L,71Rには、露光ユニット2K,2Y,2M,2Cのヘッドホルダ20の支軸21L,21R(図10(A)では支軸21Lは隠れている)に係合する軸支持部72が設けられている。支軸21L,21Rと軸支持部72との係合により、露光ユニット2K,2Y,2M,2Cは、トップカバー70に懸架された状態で支持される。
【0074】
図11(A)はトップカバー70を示す斜視図であり、図11(B)は画像形成装置1を示す側面図である。図11(A),(B)に示した状態では、トップカバー70が図10(A),(B)からさらに開方向に回動している。
【0075】
図11(A)に示すように、トップカバー70をさらに回動させると、露光ユニット2K,2Y,2M,2Cが、自重によって回動軸C1を中心として回動する。より具体的には、露光ユニット2K,2Y,2M,2Cは、ヘッドホルダ20のアーム22L,22Rの延在方向が略Z方向となるように、回動軸C1を中心として回動する。
【0076】
トップカバー70にはファンユニット60(図9)が固定されているため、露光ユニット2K,2Y,2M,2Cが回動軸C1を中心として回動すると、露光ユニット2K,2Y,2M,2Cとファンユニット60との相対位置が変化する。
【0077】
しかしながら、各ダクトユニット3の流入口35が回動軸C1上に位置しているため、露光ユニット2K,2Y,2M,2Cの回動位置に関わらず、ファンユニット60の分岐ダクト61とダクトユニット3の流入口35との接続が維持される。
【0078】
そのため、トップカバー70の開閉時に、ダクトユニット3の流入口35とファンユニット60の分岐ダクト61との接続状態(接続、接続解除)を切り替える必要がない。
【0079】
<画像形成装置1の印刷動作>
次に、画像形成装置1の印刷動作(画像形成動作)について、図1および図2を参照して説明する。画像形成装置1は、上位装置から印刷コマンドと印刷データを受信すると、印刷動作を開始する。
【0080】
まず、ピックアップローラ112およびフィードローラ113が、給紙トレイ111内の媒体Mを一枚ずつ給紙搬送路P1に送り出す。さらに搬送ローラ115,118が、媒体Mを給紙搬送路P1に沿って転写ユニット120まで搬送する。
【0081】
転写ユニット120では、ドライブローラ123が回転して転写ベルト122を走行させ、転写ベルト122が媒体Mを吸着保持して搬送する。媒体Mは、画像形成ユニット10K,10Y,10M,10Cの順に通過する。
【0082】
各画像形成ユニット10K,10Y,10M,10Cでは、各色のトナー像の形成が行われる。すなわち、各画像形成ユニット10の帯電ローラ12、現像ローラ13および供給ローラ14に、帯電電圧、現像電圧および供給電圧がそれぞれ印加される。
【0083】
また、感光体ドラム11が回転し、これに伴って、帯電ローラ12、現像ローラ13および供給ローラ14も回転する。帯電ローラ12は、感光体ドラム11の表面を一様に帯電させる。さらに、露光ユニット2が画像データに基づいて光を出射し、一様に帯電された感光体ドラム11の表面を露光して静電潜像を形成する。
【0084】
現像ローラ13には供給ローラ14によってトナーが供給され、現像ローラ13の表面には現像ブレード15によって厚さが規制されたトナー薄層が形成される。感光体ドラム11の表面に形成された静電潜像は、現像ローラ13上のトナーによって現像され、トナー像が形成される。感光体ドラム11上のトナー像は、転写ローラ121に印加される転写電圧により、転写ベルト122上の媒体Mに転写される。媒体Mに転写されなかったトナーは、クリーニング部材17によって掻き取られる。
【0085】
このように、各画像形成ユニット10K,10Y,10M,10Cで形成された各色のトナー像が媒体Mに順次転写され、互いに重ね合される。各色のトナー像が転写された媒体Mは、転写ベルト122によってさらに搬送され、定着装置130に到達する。
【0086】
定着装置130では、媒体M上のトナー像が加熱ローラ131と加圧ローラ132とによって加熱および加圧され、トナー像が媒体Mに定着される。
【0087】
トナー像が定着した媒体Mは、排出ローラ141,142により、画像形成装置1の外部に排出され、スタッカ部143上に積載される。これにより、媒体Mへのカラー画像の形成が完了する。
【0088】
また、両面印刷の場合には、定着装置130で第1面にトナー像が定着した媒体Mが、切り替えガイド145および搬送ローラ151,152によって退避路P4に一旦退避した後、退避路P4から逆向きに送り出され、搬送ローラ153~156によって退避路P4を搬送される。媒体Mは、搬送ローラ157とレジストローラ116とからなるローラ対を通過して給紙搬送路P1に達し、搬送ローラ118によって転写ユニット120に搬送される。
【0089】
その後、画像形成ユニット10K,10Y,10M,10Cと転写ユニット120によって媒体Mの第2面にトナー像が転写され、定着装置130において媒体Mの第2面にトナー像が定着する。トナー像が定着した媒体Mは、排出ローラ141,142により画像形成装置1の外部に排出され、スタッカ部143上に積載される。
【0090】
<ダクトD1,D2による画像形成ユニット10の冷却作用>
上記の印刷動作において、各画像形成ユニット10では、現像ローラ13の表面に現像ブレード15が押し当てられるため、摩擦により熱が発生する。
【0091】
実施の形態1では、ファンユニット60のファン65で発生させた空気の流れを、各露光ユニットのダクトユニット3の流入口35から流入させ、図2に矢印Fで示すように、流出口36から画像形成ユニット10(特に、現像ブレード15の近傍)に吹き付ける。これにより、現像ブレード15で発生した熱を放熱し、画像形成ユニット10を冷却することができる。
【0092】
特に、ダクトユニット3の流出口36が、現像ブレード15およびブレードホルダ101を含む層規制ユニット100に対向しているため、ブレードホルダ101に空気を吹き付けることで、現像ローラ13で発生した熱を放熱することができる。
【0093】
また、各ダクトユニット3の流入口35が回動軸C1上に位置しているため、トップカバー70の開閉時に露光ユニット2が回動軸C1を中心として回動しても、ファンユニット60の分岐ダクト61とダクトユニット3の流入口35との接続が維持される。そのため、トップカバー70の開閉時にファンユニット60の分岐ダクト61とダクトユニット3の流入口35との接続状態を切り替える必要がない。
【0094】
また、図6に示すように、仕切板45は、流出口36から排出された空気が現像ブレード15の冷却対象範囲(図6に符号W1で示す範囲)の全域に広がるように延在している。そのため、現像ブレード15の冷却対象範囲を効率よく冷却することができる。
【0095】
また、メインダクトD1にはリブ41,42,43,44が設けられており、リブ41,42,43,44のX方向に対する角度(鋭角)R1,R2,R3,R4は、R1>R2>R3>R4の関係にある(図7(A)参照)。そのため、画像形成ユニット10に対して、流入口35に近い側だけでなく、流入口35から遠い側にも空気を吹き付けることができる。そのため、画像形成ユニット10をX方向に均一に冷却することができる。
【0096】
また、流入口35の中心Pからリブ41,42,43,44の先端41a,42a,43a,44aまでの距離L1,L2,L3,L4は、L1>L2>L3>L4の関係にある(図7(B)参照)。そのため、リブ41,42,43,44の先端41a,42a,43a,44aが中心Pに対して同心円状にある場合と比較して、隣り合う先端間の距離を広げることができ、圧力損失を低減することができる。
【0097】
加えて、メインダクトD1に流入した空気はリブ41,42,43,44の先端41a,42a,43a,44aの先端でそれぞれ分岐するため、上記のL1>L2>L3>L4の関係により、空気が分岐する位置を異ならせることができ、リブ41,42,43,44間を通過する空気の流れを安定させることができる。
【0098】
また、リブ41,42の先端41a,42aの間隔A1と、リブ42,43の先端42a,43aの間隔A2と、リブ43,44の先端43a,44aの間隔A3とが、A1<A2<A3を満足する(図8参照)。メインダクトD1では、流入口35に近いほど風速が速いが、上記のA1<A2<A3の関係により、流入口35から遠いほど、隣接するリブの先端の間隔が広くなるため、画像形成ユニット10に均一に空気を吹き付けることができる。
【0099】
また、導入ダクトD2が、流入口35から流出口36に向けて傾斜しているため、流入口35から流入した空気を、できるだけ速度を低下させずに流出口36に向かわせることができる。そのため、画像形成ユニット10をより効率よく冷却することができる。
【0100】
導入ダクトD2が、流入口35から流出口36の+X方向の端部に向けて延在しているため、流出口36の+X方向の端部に近い部分では、速い風速で空気が排出される。また、流出口36の+X方向の端部から遠い部分では、上記のようにリブ間隔を広げることで、流量を確保することができる。これらの効果により、画像形成ユニット10をX方向に均一に冷却することができる。
【0101】
ダクトユニット3のこれらの特徴は、全て備えることが最も望ましいが、いずれか1つの特徴だけでも一定の効果は得られる。例えば、リブ41(第1のリブ)とX方向とのなす角度(鋭角)R1が、リブ42(第2のリブ)とX方向とのなす角度(鋭角)R2よりも大きいという特徴だけでも、画像形成ユニット10に均一に空気を吹き付け、均一に冷却する効果が得られる。
【0102】
また、ここではメインダクトD1がリブ41,42,43,44を有する例について説明したが、メインダクトD1は少なくとも1つ以上のリブを有していればよい。また、ダクト形成体30の側壁31aをなくし、画像形成ユニット10のユニット筐体18との間でダクトD1,D2を形成し、リブ41~44をヘッドホルダ20側に設けてもよい。
【0103】
<実施の形態の効果>
以上説明したように、実施の形態1の画像形成装置1は、感光体ドラム(像担持体)11を有する画像形成ユニット10と、感光体ドラム11を露光して潜像を形成する露光ヘッド50(露光部)を含む露光ユニット2とを有する。露光ユニット2は、X方向に延在するダクトユニット3を有する。ダクトユニット3は、流入口35と流出口36とを有する。露光ユニット2は、流入口35を通過する仮想直線である回動軸C1を中心として回動可能に設けられている。
【0104】
このようにダクトユニット3の流出口36から空気が排出されるため、画像形成ユニット10を冷却し、温度上昇を抑制することができる。また、ダクトユニット3の流入口35が回動軸C1上に位置しているため、トップカバー70の開閉時に露光ユニット2が回動軸C1を中心として回動しても、ファンユニット60の分岐ダクト61とダクトユニット3の流入口35との接続が維持される。そのため、トップカバー70の開閉時にファンユニット60の分岐ダクト61とダクトユニット3の流入口35との接続状態を切り替える必要がない。
【0105】
また、メインダクトD1が、リブ41と、流入口35からの距離がリブ41よりも遠いリブ42とを有し、リブ41(第1のリブ)とX方向とのなす角度(鋭角)R1が、リブ42(第2のリブ)とX方向とのなす角度(鋭角)R2よりも大きい。そのため、画像形成ユニット10において流入口35から遠い側にも空気を吹き付けることができる。そのため、画像形成ユニット10をX方向において均一に冷却することができる。
【0106】
また、流入口35からリブ41までの距離L1よりも、流入口35からリブ42までの距離L2の方が長いため、これらの距離が等しい場合と比較して、リブ41,42の先端41a,42aの間隔を広げることができ、圧力損失を低減することができる。
【0107】
また、リブ41の先端41aからリブ42の先端42aまでの距離A1と、リブ42の先端42aからリブ43の先端43aまでの距離A2とがA1<A2を満足するため、流入口35から遠い側(風速は低下する)ほどリブ先端の間隔が広くなり、画像形成ユニット10に均一に空気を吹き付けることができる。
【0108】
また、メインダクトD1は、リブ43よりも流入口35からの距離が遠いリブ44を有し、リブ43の先端43aからリブ44の先端44aまでの距離A3がA2<A3を満足するため、流入口35から遠い側(風速は低下する)ほどリブ先端の間隔が広くなり、画像形成ユニット10に均一に空気を吹き付けることができる。
【0109】
また、ダクトユニット3は、流入口35とメインダクトD1とを連通させる導入ダクトD2(第2のダクト)を有し、導入ダクトD2は流入口35から流出口36に向けて、X方向に対して傾斜して延在している。そのため、流入口35から流入した空気を、できるだけ速度を低下させずに流出口36に向かわせることができ、画像形成ユニット10をより効率よく冷却することができる。
【0110】
また、流入口35は、ダクトユニット3の+X方向の端部側(長手方向における一端部側)に配置され、導入ダクトD2は流入口35から流出口36における当該端部側に向かって延在している。そのため、流出口36の+X方向の端部に近い部分では速い風速で空気を排出し、流出口36の+X方向の端部から離れた部分では上記のようにリブ先端の間隔を広げることで、流量を確保することができる。
【0111】
また、ダクトユニット3の流出口36が、層規制ユニット100に対向するように配置されているため、現像ブレード15で発生した熱を流出口36から吹き付けられる空気によって効率よく放熱することができる。
【0112】
また、ダクトユニット3の流入口35に空気を送り込むファンユニット60が設けられているため、画像形成ユニット10に十分な風量の空気を吹き付け、冷却効率を向上することができる。
【0113】
変形例.
図12(A),(B)は、実施の形態1の変形例のダクトユニット3Aを示す図である。図12(A)に示す変形例では、ダクトユニット3AのX方向の中央部に流入口35が配置されている。ダクトユニット3AのメインダクトD1には流入口35が直結しており、導入ダクトD2は設けられていない。
【0114】
ダクトユニット3AのメインダクトD1には、リブ41,42,43,44が配置されている。リブ41は、メインダクトD1のX方向の中央に配置されている。リブ41を挟んでX方向の両側に、リブ42,43,44が配置されている。
【0115】
リブ42,43,44は、X方向の中央から各端部に向かってこの順に配置されている。リブ42,43,44はいずれも、流入口35からのX方向の距離が増加するほど-Z方向に変位するように傾斜している。
【0116】
また、2つの仕切板45が、リブ41~44のX方向の両側に配置されている。2つの仕切板45は、流入口35から流入した空気が、冷却対象範囲の全域に向かうように延在している。各仕切板45は、流入口35からのX方向の距離が増加するほど-Z方向に変位するように傾斜して延在している。
【0117】
このダクトユニット3Aでは、メインダクトD1の中央部に配置された流入口35から流入した空気が、リブ41~44によってX方向の両側に広がるように案内されて、流出口36から排出される。そのため、画像形成ユニット10を、X方向において均一に冷却することができる。
【0118】
ここではダクトユニット3Aがリブ41,42,43,44を有する場合について説明したが、ダクトユニット3Aは流入口35から流入した空気をX方向に広がるように案内する少なくとも一つのリブを有していればよい。
【0119】
図12(B)に示す変形例では、ダクトユニット3BのX方向の両端部に流入口35が配置されている。ダクトユニット3Bでは、メインダクトD1のX方向の両側に、導入ダクトD2が設けられている。
【0120】
ダクトユニット3BのメインダクトD1には、そのX方向の中央を挟んで各側に、リブ41,42,43が配置されている。より具体的には、主部31の-X方向の端部から中央部にかけて、リブ41,42,43が順に配置されている。また、主部31の+X方向の端部から中央部にかけて、リブ41,42,43が順に配置されている。リブ41,42,43は、流入口35からのX方向の距離が増加するほど-Z方向に変位するように傾斜している。
【0121】
また、2つの仕切板45が、メインダクトD1のX方向の中央を挟んで両側に配置されている。各仕切板45は、メインダクトD1のX方向の各端部から中央に向けて延在している。各仕切板45は、メインダクトD1のX方向の中央に近づくほど-Z方向に変位するように傾斜して延在している。
【0122】
このダクトユニット3Bでは、メインダクトD1のX方向の両端部に配置された流入口35から流入した空気が、リブ41~43によってX方向の中央部に向けて広がるように案内されて、流出口36から排出される。そのため、画像形成ユニット10を、X方向において均一に冷却することができる。
【0123】
ここでは、ダクトユニット3Bがリブ41,42,43を有する場合について説明したが、ダクトユニット3Bは、流入口35から流入した空気をX方向の中央部に向けて広がるように案内する少なくとも一つのリブを有していればよい。
【0124】
実施の形態2.
図13は、実施の形態2の露光ユニット200および画像形成ユニット10を示す断面図である。実施の形態2の露光ユニット200は、ヘッドホルダ220とダクトユニット230を有し、ダクトユニット230は単独でダクトD1,D2を構成している。また、ダクトユニット230から排出された空気は、画像形成ユニット10のヒートシンク103に吹き付けられる。
【0125】
ダクトユニット230は、ヘッドホルダ220の画像形成ユニット10側(-Y方向)に固定されており、画像形成ユニット10に対向している。ヘッドホルダ220の-Z方向の端部には、感光体ドラム11に対向するように露光ヘッド50が保持されている。
【0126】
図14は、実施の形態2の露光ユニット200を示す斜視図である。ヘッドホルダ220は、そのX方向の両端部に、支軸221L,221Rを有する。支軸221L,221Rは、トップカバー70に設けられた軸支持部72(図10(A)参照)に係合する。支軸221L,221Rと支持部との係合により、露光ユニット200はX方向の回動軸C1を中心として回動可能に支持される。
【0127】
ヘッドホルダ220は、そのX方向の両端部に、アーム222L,222Rを有する。アーム222L,222Rは、支軸221L,221Rから下方すなわち-Z方向に延在している。ヘッドホルダ220のアーム222L,222Rの間には、X方向に長い長尺上の基体225が形成されている。
【0128】
アーム222L,222Rの-Z方向の端部には、保持溝223L,223Rが形成されている。保持溝223L,223Rは、X方向に互いに対向している。保持溝223L,223Rには、露光ヘッド50(図13)のX方向の両端部が保持されている。図14では、露光ヘッド50を省略している。
【0129】
ダクトユニット230はX方向に長い長尺部材であり、ヘッドホルダ220の-Y側に固定されている。固定方法は、ねじでもよく、接着でもよい。
【0130】
図15は、ダクトユニット230を示す断面図である。ダクトユニット230は、X方向に延在する主部231と、主部231の+X方向の端部に形成された傾斜部232とを有する。傾斜部232は、+X方向に進むほど+Z方向に変位するように傾斜している。
【0131】
主部231の内側には、メインダクトD1が形成される。傾斜部232の内側には、導入ダクトD2が形成される。主部231には、実施の形態1の仕切板45と同様の仕切板245が形成されている。仕切板245に対して導入ダクトD2側の領域が、メインダクトD1となる。
【0132】
傾斜部232の+X方向の端部には、第1の開口部としての流入口235が形成されている。流入口235は、回動軸C1上に位置する。主部231の-Z方向を向く端面は、第2の開口部としての流出口236となっている。
【0133】
メインダクトD1には、リブ241,242,243,244が設けられている。リブ241,242,243,244は、流入口235に近い側から、この順に配列されている。リブ241,242,243,244は、それぞれ、第1のリブ、第2のリブ、第3のリブ、第4のリブとも称する。
【0134】
リブ241,242,243,244の配置は、実施の形態1のリブ41,42,43,44(図8)と同様である。なお、流入口235、リブ241~244および仕切板245は、図12(A),(B)に示した変形例に示したように配置してもよい。
【0135】
ダクトユニット230の流入口235には、実施の形態1で説明したファンユニット60(図9)のファン65からの空気が流入する。ダクトユニット230の流入口235に流入した空気は、導入ダクトD2を経由してメインダクトD1に流れ、リブ241,242,243,244で分岐して、流出口236から排出される。
【0136】
実施の形態2では、図13に示すように、画像形成ユニット10のブレードホルダ101に取り付けられたヒートシンク103に、ダクトユニット230からの空気を吹き付ける。
【0137】
図16は、画像形成ユニット10を示す斜視図である。図16に示すように、画像形成ユニット10のユニット筐体18のダクトユニット230側(すなわち+Y方向)には、開口部18aが形成されている。開口部18aを介して、ヒートシンク103が露出している。
【0138】
現像ブレード15と現像ローラ13との接触によって発生した熱は、ブレードホルダ101を介してヒートシンク103に伝達される。ダクトユニット230の流出口236から排出された空気は、画像形成ユニット10のヒートシンク103に吹き付けられる。これにより、現像ブレード15で発生した熱を放熱し、画像形成ユニット10を冷却することができる。
【0139】
ここではブレードホルダ101にヒートシンク103を設けたが、画像形成ユニット10のブレードホルダ101以外の箇所にヒートシンク103を設け、ダクトユニット230からの空気を吹き付けてもよい。
【0140】
また、ここではダクトユニット230が単体でダクトD1,D2を構成したが、ダクトユニット230の画像形成ユニット10側の側壁をなくし、ダクトユニット230と画像形成ユニット10の壁面との間でダクトD1,D2を構成してもよい。
【0141】
以上説明したように、実施の形態2では、ダクトユニット230から排出された空気を、画像形成ユニット10のヒートシンク103に吹き付けるようにしたため、画像形成ユニット10をより効果的に冷却することができる。
【0142】
なお、実施の形態2で説明したヒートシンク103(図3)は、実施の形態1の画像形成ユニット10に取り付けてもよい。
【0143】
変形例.
図17(A)は、実施の形態2の変形例の画像形成ユニット10を示す斜視図である。図17(A)に示す変形例では、画像形成ユニット10のブレードホルダ101にヒートシンク103(図13)を設ける代わりに、ブレードホルダ101に凹凸形状を設けている。
【0144】
ブレードホルダ101+Y方向の面(ダクトユニット230に対向する面)は、画像形成ユニット10のユニット筐体18の開口部18aから露出している。ブレードホルダ101の+Y方向の面には、複数の凸部105が形成されている。
【0145】
図17(B)は、図17(A)に示した現像ブレード15およびブレードホルダ101とその周囲を示す模式図である。現像ブレード15に形成された凸部105は、放熱フィンとして機能する。ダクトユニット230からの空気が凸部105に吹き付けられることにより、現像ブレード15で発生した熱がブレードホルダ101を介して効率よく放熱される。
【0146】
図18は、実施の形態2の他の変形例の画像形成ユニット10および露光ユニット200を示す断面図である。上述した実施の形態2では、ヒートシンク103が画像形成ユニット10(例えばブレードホルダ101)に設けられていた。これに対し、図18に示す変形例では、ヒートシンク240が露光ユニット200に設けられている。
【0147】
具体的には、ヘッドホルダ220の基体225に、ヒートシンク240が取り付けられている。ダクトユニット230は、流出口236がヒートシンク240に対向するように設けられている。
【0148】
ヒートシンク240は、画像形成ユニット10のユニット筐体18の壁部18b(壁面)またはブレードホルダ101に接触する。
【0149】
この場合も、現像ブレード15で発生した熱が、ユニット筐体18を介してヒートシンク240に伝達され、ダクトユニット230から排出された空気がヒートシンク240に吹き付けられることによって放熱される。
【0150】
図19は、実施の形態2の別の変形例を示す図である。図19に示したダクトユニット3Cは、その長手方向の一端(-X方向の端部)に流入口335を有し、他端(+X方向の端部)に流出口336を有する。流入口335および流出口336は、共に回動軸C1上に位置している。
【0151】
ダクトユニット3Cは、例えば、X方向に延在する主部331と、主部331の-X側に形成された傾斜部332と、主部331の+X側に形成された傾斜部333とを有する。流入口335は傾斜部332に設けられ、流出口336は傾斜部333に設けられている。
【0152】
ダクトユニット3Cの主部331の内側にはメインダクトD1が形成され、傾斜部332の内側には導入ダクトD2が形成され、傾斜部333の内側には排出ダクトD3が形成される。なお、メインダクトD1には、リブは設けられていない。
【0153】
また、メインダクトD1の-Z側(図中下側)の壁面は、ヒートシンク340で構成されている。ヒートシンク340は、図18に示す画像形成ユニット10のユニット筐体18の壁部18b(壁面)またはブレードホルダ101に接触している。
【0154】
ダクトユニット3Cに流入口335から流入した空気は、導入ダクトD2を経てメインダクトD1を通過し、ヒートシンク340の熱を奪って、排出ダクトD3を経て流出口336から排出される。そのため、ヒートシンク340を介して、画像形成ユニット10の熱を放熱することができる。
【0155】
上記の通り、流入口335および流出口336は、共に回動軸C1上に位置している。そのため、露光ユニット2が回動軸C1を中心として回動しても、流入口335とファンユニット60と分岐ダクト61(図9)との接続が維持され、流出口336と図示しない排気ダクトとの接続が維持される。
【0156】
なお、上述した実施の形態1,2において、図19に示したようにメインダクトD1にリブを設けない構成を採用してもよい。
【0157】
以上、本開示の各実施の形態および変形例について説明したが、本開示は、上述した各実施の形態に限定されるものではなく、種々の変形または改変が可能である。
【0158】
上記の実施の形態では、カラー画像を形成する画像形成装置について説明したが、本開示は単色(モノクロ)画像を形成する画像形成装置に適用することもできる。また、本開示は、例えば、電子写真方式を利用して媒体に画像を形成する画像形成装置(例えば複写機、ファクシミリ、プリンタ、複合機等)に利用することができる。
【0159】
以下に、本開示の諸態様を、付記としてまとめて記載する。
(付記1)
像担持体を有する画像形成ユニットと、
前記像担持体を露光して潜像を形成する露光部を含む露光ユニットと
を有し、
前記露光ユニットは、
前記画像形成ユニットの長手方向に延在するダクトユニットを有し、
前記ダクトユニットは、当該ダクトユニットに空気を流入させる流入口と、当該ダクトユニットから空気を排出する流出口とを有し、
前記露光ユニットは、前記流入口を通過する仮想直線を中心として回動可能に設けられている
ことを特徴とする画像形成装置。
(付記2)
前記ダクトユニットは、第1のリブと、前記流入口からの距離が前記第1のリブよりも遠い第2のリブとを有し、
前記長手方向に対して前記第1のリブのなす鋭角は、前記長手方向に対して前記第2のリブのなす鋭角よりも大きい
ことを特徴とする付記1に記載の画像形成装置。
(付記3)
前記ダクトユニットは、第1のリブと、前記流入口からの距離が前記第1のリブよりも遠い第2のリブと、前記流入口からの距離が前記第2のリブよりも遠い第3のリブを有し、
前記第1のリブの前記流入口側の端部から、前記第2のリブの前記流入口側の端部までの距離をA1とし、
前記第2のリブの前記流入口側の端部から、前記第3のリブの前記流入口側の端部までの距離をA2とすると、
A1<A2
が成り立つことを特徴とする付記1または2に記載の画像形成装置。
(付記4)
前記ダクトユニットは、第1のリブと、前記流入口からの距離が前記第1のリブよりも遠い第2のリブとを有し、
前記流入口から前記第1のリブまでの距離L1よりも、前記流入口から前記第2のリブまでの距離L2の方が長い
ことを特徴とする付記1から3までの何れか1項に記載の画像形成装置。
(付記5)
前記ダクトユニットは、前記第3のリブよりも前記流入口からの距離が遠い第4のリブを有し、
前記第3のリブの前記流入口側の端部から、前記第4のリブの前記流入口側の端部までの距離をA3とすると、
A2<A3
を満足することを特徴とする付記3に記載の画像形成装置。
(付記6)
前記ダクトユニットは、
前記長手方向に延在する第1のダクトと、
前記流入口と前記第1のダクトとを連通させる第2のダクトと
を有し、
前記第2のダクトは、前記流入口から前記流出口に向けて、前記長手方向に対して傾斜して延在している
ことを特徴とする付記1から5までのいずれか1項に記載の画像形成装置。
(付記7)
前記流入口は、前記ダクトユニットの前記長手方向における一端部側に配置され、
前記第2のダクトは、前記流入口から、前記流出口における前記一端部側に向かって延在している
ことを特徴とする付記6に記載の画像形成装置。
(付記8)
前記流入口は、前記ダクトユニットの前記長手方向における中央部に配置され、
前記ダクトユニットは、前記流入口から流入した空気を前記長手方向に広がるように案内する少なくとも一つのリブを有する
ことを特徴とする付記1から7までのいずれか1項に記載の画像形成装置。
(付記9)
前記流入口は、前記ダクトユニットの前記長手方向における両端部に配置され、
前記ダクトユニットは、前記流入口から流入した空気を前記長手方向の中央部に向けて広がるように案内する少なくとも一つのリブを有する
ことを特徴とする付記1から8までのいずれか1項に記載の画像形成装置。
(付記10)
前記画像形成ユニットは、前記ダクトユニットの前記流出口から排出された空気が吹き付けられる位置に、ヒートシンクを有する
ことを特徴とする付記1から9までのいずれか1項に記載の画像形成装置。
(付記11)
前記露光ユニットは、前記ダクトユニットの前記流出口から排出された空気が吹き付けられる位置に、ヒートシンクを有し、
前記ヒートシンクは、前記画像形成ユニットに接触している
ことを特徴とする付記1から10までのいずれか1項に記載の画像形成装置。
(付記12)
前記画像形成ユニットは、
前記像担持体に付着させる現像剤を保持する現像剤担持体と、
前記長手方向に延在し、前記現像剤担持体の表面の現像剤の層厚を規制する層規制部材を含む層規制ユニットと
を有し、
前記ダクトユニットの前記流出口は、前記層規制ユニットに対向するように配置されている
ことを特徴とする付記1から11までのいずれか1項に記載の画像形成装置。
(付記13)
前記層規制ユニットは、前記ダクトユニットの前記流出口から排出された空気が吹き付けられる面に、凹凸形状を有する
ことを特徴とする付記12に記載の画像形成装置。
(付記14)
前記ダクトユニットの前記流入口に空気を送り込むファンをさらに備える
ことを特徴とする付記1から13までのいずれか1項に記載の画像形成装置。
(付記15)
像担持体を有する画像形成ユニットと、
前記像担持体を露光して潜像を形成する露光部を含む露光ユニットと
を有し、
前記露光ユニットは、
前記画像形成ユニットの長手方向に延在するダクトユニットを有し、
前記ダクトユニットは、当該ダクトユニットに空気を流入させる流入口と、当該ダクトユニットから空気を排出する流出口とを有し、
前記ダクトユニットは、第1のリブと、前記流入口からの距離が前記第1のリブよりも遠い第2のリブとを有し、
前記長手方向に対して前記第1のリブのなす鋭角は、前記長手方向に対して前記第2のリブのなす鋭角よりも大きい
ことを特徴とする画像形成装置。
【符号の説明】
【0160】
1 画像形成装置、 2,2K,2Y,2M,2C 露光ユニット(露光装置)、 3,3A,3B,230 ダクトユニット、 20 ヘッドホルダ(ホルダ)、 21L,21R 支軸、 22L,22R アーム24L,24R,25 側壁、 26 天板、 29 傾斜板、 30 ダクト形成体、 31 本体部、 32 導入部、 35 流入口(第1の開口部)、 36 流出口(第2の開口部)、 41 リブ(第1のリブ)、 42 リブ(第2のリブ)、 43 リブ(第3のリブ)、 44 リブ(第4のリブ)、 45 仕切板、 50 露光ヘッド(露光部)、 51 基板、 52 レンズアレイ、 60 ファンユニット、 61K,61Y,61M,61C 分岐ダクト、 65 ファン、 70 トップカバー(開閉部材)、 71L,71R 側板、 72 支持部、 80 ハウジング、 100 層規制ユニット、 101 ブレードホルダ、 103 ヒートシンク、 105 凸部(凹凸形状)、 220 ヘッドホルダ(ホルダ)、 221L,221R 支軸、 222L,222R アーム230 ダクトユニット、 231 主部231 導入部、 235 流入口(第1の開口部)、 236 流出口(第2の開口部)、 241 リブ(第1のリブ)、 242 リブ(第2のリブ)、 243 リブ(第3のリブ)、 244 リブ(第4のリブ)、 245 仕切板、 D1 メインダクト(第1のダクト)、 D2 導入ダクト(第2のダクト)。

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19