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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024120529
(43)【公開日】2024-09-05
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
   A63F 7/02 20060101AFI20240829BHJP
【FI】
A63F7/02 320
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023027376
(22)【出願日】2023-02-24
(71)【出願人】
【識別番号】599104196
【氏名又は名称】株式会社サンセイアールアンドディ
(74)【代理人】
【識別番号】110000291
【氏名又は名称】弁理士法人コスモス国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】吉川 真史
(72)【発明者】
【氏名】平 勇輝
(72)【発明者】
【氏名】加藤 哲平
(72)【発明者】
【氏名】大秋 善幸
(72)【発明者】
【氏名】山本 健弘
(72)【発明者】
【氏名】山田 輝彦
(72)【発明者】
【氏名】大内 章史
(72)【発明者】
【氏名】竹市 秀之助
(72)【発明者】
【氏名】倉地 良幸
(72)【発明者】
【氏名】盛 准一
(72)【発明者】
【氏名】林 敬祐
【テーマコード(参考)】
2C333
【Fターム(参考)】
2C333AA11
2C333CA29
2C333CA43
2C333CA79
(57)【要約】
【課題】演出を通じて遊技の興趣向上に寄与する遊技機を提供すること。
【解決手段】パチンコ遊技機PY1は、遊技状態の設定が第1遊技状態に移行してから、特別図柄の可変表示が最大で特定の回数(100回)行われるまでの期間中に、遊技状態が第1遊技状態から第2遊技状態に設定変更されるときと設定変更されないときとがあり、複数個の演出図柄EZ1,EZ2,EZ3をリーチハズレ目で表示可能である。所定の表示態様には第1態様と第2態様とがあり、上述の期間中に複数個の演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が第2態様で表示されたときよりも第1態様で表示されたときの方が、そのときの遊技状態として第1遊技状態よりも第2遊技状態に設定されている可能性が低い。
【選択図】図33
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の遊技状態から1の遊技状態を設定する遊技状態設定手段と、
所定の演出を実行可能な演出実行手段と、を備え、
前記複数の遊技状態には第1遊技状態と、前記第1遊技状態よりも遊技者にとって不利な第2遊技状態と、があり、
所定の期間中に遊技状態が前記第1遊技状態から前記第2遊技状態に設定変更されるときと設定変更されないときとがあり、
前記演出実行手段は、
複数個の演出図柄を所定の表示態様で表示可能であり、
前記所定の表示態様には第1態様と第2態様とがあり、
前記所定の期間中に前記複数個の演出図柄が前記第2態様で表示されたときよりも前記第1態様で表示されたときの方が、そのときの遊技状態として前記第1遊技状態よりも前記第2遊技状態に設定されている可能性が低いことを特徴とする遊技機。
【請求項2】
請求項1に記載の遊技機であって、
前記複数個の演出図柄にはいずれも数字が含まれ、
前記所定の態様とはリーチハズレを示す表示態様であり、
前記第1態様とは、リーチをなす演出図柄に含まれる数字と、それ以外の演出図柄に含まれる数字との差が第1所定値になっている表示態様であり、
前記第2態様とは、リーチをなす演出図柄に含まれる数字と、それ以外の演出図柄に含まれる数字との差が第2所定値になっている表示態様であることを特徴とする遊技機。
【請求項3】
請求項1に記載の遊技機であって、
前記複数個の演出図柄にはいずれも数字が含まれ、
前記所定の態様とはリーチハズレを示す表示態様であり、
前記第1態様および前記第2態様のうちの一方の表示態様とは、リーチをなさない演出図柄に含まれる数字が、リーチをなす演出図柄に含まれる数字と異なる数字、且つ、特定の数字になっている表示態様であり、
前記第1態様および前記第2態様のうちの他方の表示態様とは、リーチをなさない演出図柄に含まれる数字が、リーチをなす演出図柄に含まれる数字と異なる数字、且つ、前記特定の数字以外の数字になっている表示態様であることを特徴とする遊技機。
【請求項4】
請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の遊技機であって、
前記第1遊技状態の設定中にも前記第2遊技状態の設定中にも、特別図柄の可変表示を実行可能な可変表示手段を備え、
設定中の遊技状態が前記第1遊技状態であっても前記第2遊技状態であっても、どちらの遊技状態に設定中であるのか遊技者が把握し難く、
前記所定の期間とは、遊技状態の設定が前記第1遊技状態に移行してから、前記特別図柄の可変表示が最大で特定の回数行われるまでの期間であることを特徴とする遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パチンコ遊技機に代表される遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、大当たり当選となる可能性が相対的に高いことを示唆可能なSPリーチにおいて、演出図柄の表示態様がいわゆる「リーチハズレ」となる場合には、リーチをなす演出図柄に含まれる数字と、それ以外の演出図柄に含まれる数字とが「1」ずれて表示され得る遊技機が知られている(例えば特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-187938号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、演出図柄の表示態様に関し、演出の興趣向上の観点から改善の余地がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本明細書に開示される遊技機は、
複数の遊技状態から1の遊技状態を設定する遊技状態設定手段と、
所定の演出を実行可能な演出実行手段と、を備え、
前記複数の遊技状態には第1遊技状態と、前記第1遊技状態よりも遊技者にとって不利な第2遊技状態と、があり、
所定の期間中に遊技状態が前記第1遊技状態から前記第2遊技状態に設定変更されるときと設定変更されないときとがあり、
前記演出実行手段は、
複数個の演出図柄を所定の表示態様で表示可能であり、
前記所定の表示態様には第1態様と第2態様とがあり、
前記所定の期間中に前記複数個の演出図柄が前記第2態様で表示されたときよりも前記第1態様で表示されたときの方が、そのときの遊技状態として前記第1遊技状態よりも前記第2遊技状態に設定されている可能性が低いことを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、演出を通じて遊技の興趣向上に寄与する遊技機を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】遊技機の正面図である。
図2】遊技盤の正面図である。
図3】(A)は遊技状態の種類を示す説明図であり、(B)は大当たり遊技の種類を示す説明図である。
図4】(A)は大当たり遊技の流れを示すタイムチャートであり、(B)は小当たり遊技の流れを示すタイムチャートであり、(C)は補助遊技の流れを示すタイムチャートである。
図5】演出モードの種類を示す説明図である。
図6】特図変動演出の通常変動の具体例を示す説明図である。
図7】特図変動演出のNリーチの具体例を示す説明図である。
図8】特図変動演出のSPリーチの具体例を示す説明図である。
図9】特図変動演出のSPSPリーチの具体例を示す説明図である。
図10】保留演出の具体例を示す説明図である。
図11】可動体演出の具体例を示す説明図である。
図12】操作演出の具体例を示す説明図である。
図13】遊技機の制御に関わる部分のブロック図である。
図14】変動パターン判定テーブルの具体例である。
図15】先読み判定テーブルの具体例である。
図16】図柄判定テーブルの具体例である。
図17】(A)は第1実施形態および第2実施形態の普図関係乱数であり、(B)は第1実施形態および第2実施形態の特図関係乱数である。
図18】(A)は第1実施形態および第2実施形態の大当たり判定テーブルであり、(B)は第1実施形態および第2実施形態の大当たり図柄種別判定テーブルであり、(C)は第1実施形態および第2実施形態のリーチ判定テーブルである。
図19】(A)は第1実施形態および第2実施形態の特図関係乱数(転落乱数)であり、(B)は第1実施形態および第2実施形態の転落判定テーブルである。
図20】第1実施形態および第2実施形態の大当たり遊技制御テーブルである。
図21】第1実施形態および第2実施形態に係る、高確率高ベース遊技状態からの遊技状態の変移を説明する説明図である。
図22】第1実施形態および第2実施形態に係る、特図2変動パターン判定テーブルである。
図23】(A)は第1実施形態および第2実施形態の超RUSHモードを示す説明図であり、(B)は第1実施形態および第2実施形態のRUSHモードを示す説明図である。
図24】第1実施形態および第2実施形態に係る、演出モードの遷移を示す説明図である。
図25】第1実施形態および第2実施形態の大当たり確定演出を示す説明図である。
図26】第1実施形態および第2実施形態の対決リーチを示す説明図である。
図27】第1実施形態および第2実施形態の決着リーチを示す説明図である。
図28】第1実施形態および第2実施形態の分岐演出を示す説明図である。
図29】第1実施形態および第2実施形態のリザルト演出を示す説明図である。
図30】第1実施形態および第2実施形態の復活演出A,復活演出Bを示す説明図である。
図31】第1実施形態および第2実施形態の復活演出Cを示す説明図である。
図32】第1実施形態および第2実施形態の復活演出Aが実行されない場合を示す説明図である。
図33】第1実施形態に係る、転落示唆演出を示す説明図である。
図34】第1実施形態に係る、転落示唆演出の停止表示態様の振分率を示す表である。
図35】第1実施形態および第2実施形態の特図変動パターンを示す説明図である。
図36】第2実施形態に係る、転落示唆演出を示す説明図である。
図37】第2実施形態に係る、転落示唆演出の停止表示態様の振分率を示す表である。
図38】変更例に係る、転落示唆演出を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の実施形態の例を、図面を参照して具体的に説明する。参照される各図において、同一の部分には同一の符号を付し、同一の部分に関する重複する説明を原則として省略する。尚、本明細書では、記述の簡略化上、情報、信号、物理量又は部材等を参照する記号又は符号を記すことによって、該記号又は符号に対する情報、信号、物理量又は部材等の名称を省略又は略記することがある。また、後述に任意のフローチャートがある場合、そのフローチャートにおいて、任意の複数のステップにおける複数の処理は、処理内容に矛盾が生じない範囲で、任意に実行順序を変更できる又は並列に実行できる。
【0009】
<基本実施形態>
後に、本発明の遊技機の第1実施形態を説明するが、まず、その第1実施形態の基礎となる基本実施形態を説明する。基本実施形態では、本発明の遊技機を、パチンコ遊技機PY1に適用している。なお、以下の説明において、パチンコ遊技機PY1の各部の左右上下方向は、そのパチンコ遊技機PY1に対面する遊技者にとっての(正面視の)左右上下方向のことである。また、「前方」は、パチンコ遊技機PY1から当該パチンコ遊技機PY1に対面する遊技者に近づく方向とし、「後方」は、パチンコ遊技機PY1に対面する遊技者から当該パチンコ遊技機PY1に近づく方向とする。
【0010】
1.遊技機の構造
最初に、パチンコ遊技機PY1の構造について図1を用いて説明する。図1は、パチンコ遊技機PY1の正面図である。
【0011】
パチンコ遊技機PY1は、パチンコホールの島構造体に取り付けられる外枠22と、外枠22に対して開閉自在に取り付けられる前扉23と、を具備する。前扉23は、遊技盤1が取り付けられる遊技盤取付枠2Aと、遊技盤取付枠2Aに対して開閉自在に取り付けられる前枠23mと、を具備する。また、前枠23mは、透明性を有する透明板23tを具備し、透明板23tを介して、遊技盤1を前方(遊技者側)から視認することが可能である。
【0012】
また、前扉23は、遊技球を貯留するための上皿34、および、遊技球を遊技盤1に発射するためのハンドル72k、を具備する。上皿34は、前扉23の下部に設置され、ハンドル72kに供給される遊技球を貯留する。ハンドル72kは、前扉23の右下部に設置され、遊技者がハンドル72kを操作することによって、上皿34に貯留された遊技球が遊技盤1に発射される。
【0013】
また、前扉23は、所定の音声を出力可能なスピーカ52、所定の発光色で発光可能な枠ランプ53、および、所定の動作態様で動作可能な枠可動体58k、を具備する。スピーカ52は、前扉23の左上部および右上部に設置され、例えば、BGM(Back Ground Music)や効果音等を出力する。枠ランプ53は、前扉23の左部および右部であって透明板23tの周囲に設置され、例えば、複数のLED(Light Emitting Diode)で構成される。枠可動体58kは、前扉23の上部に設置される。また、枠可動体58kは、駆動モータ(不図示)を具備し、例えば、図1に示すように、駆動モータによって上下に移動可能に構成される。なお、枠可動体58kの動きは、上下の移動以外であっても良い。
【0014】
また、前扉23は、遊技者が操作可能な通常ボタン40、および、遊技者が操作可能な特殊ボタン41、を具備する。通常ボタン40および特殊ボタン41は、例えば、押下面を有するボタン,把持部を有するレバー等で構成される。通常ボタン40は、所定の発光色で発光可能なランプ(不図示)、および、所定の振動態様で振動可能な振動モータ(不図示)、を具備し、ランプによって発光可能に構成されるとともに、振動モータによって振動可能に構成される。一方、特殊ボタン41は、所定の発光色で発光可能なランプ(不図示)、および、所定の振動態様で振動可能な振動モータ(不図示)、を具備し、ランプによって発光可能に構成されるとともに、振動モータによって振動可能に構成される。なお、通常ボタン40または特殊ボタン41は、所定の動作態様(例えば回転,突出等)で動作可能に構成されるようにしても良いし、十字キーやタッチパネル等で構成されるようにしても良い。
【0015】
2.遊技盤の構造
次に、遊技盤取付枠2Aに取り付けられる遊技盤1の構造について図2を用いて説明する。図2は、遊技盤1の正面図である。
【0016】
遊技盤1は、ハンドル72kの操作によって発射された遊技球が流下(落下)可能な遊技領域6を備える。遊技領域6には、遊技球の流下方向に変化を与える遊技釘(不図示)が設置されるとともに、遊技球が入賞(入球または通過)可能な入賞装置が設置される。入賞装置には、一般入賞口10、第1始動口11、第2始動口12、ゲート13、第1大入賞口14および第2大入賞口15が含まれる。各入賞装置のそれぞれは、遊技球の入球または通過を検出する検出センサを具備する。
【0017】
第1始動口11は、遊技球が入球可能となるように、遊技領域6の下部に設置される。パチンコ遊技機PY1は、遊技球が第1始動口11に入球すると、上皿34に、賞球として、所定個数(例えば3個)の遊技球を払い出す。また、パチンコ遊技機PY1は、遊技球が第1始動口11に入球すると、後述する大当たり判定を受けるための権利を取得する。第1始動口11は、常に遊技球の入球のし易さが不変に構成される。
【0018】
第2始動口12は、遊技球が入球可能となるように、遊技領域6の下部であって第1始動口11の下方に設置される。パチンコ遊技機PY1は、遊技球が第2始動口12に入球すると、上皿34に、賞球として、所定個数(例えば1個)の遊技球を払い出す。また、パチンコ遊技機PY1は、遊技球が第2始動口12に入球すると、遊技球が第1始動口11に入球したときと同様に、大当たり判定を受けるための権利を取得する。第2始動口12は、第1始動口11と異なり、開閉可能な開閉部材12kおよび開閉ソレノイド(不図示)を具備する。パチンコ遊技機PY1は、開閉ソレノイドを用いて開閉部材12kを開閉することによって、第2始動口12に遊技球が入球しないまたは入球し難い閉状態(閉口した状態)と、閉状態よりも第2始動口12に遊技球が入球し易い開状態(開放した状態)と、のどちらかの状態にする。
【0019】
ゲート13は、遊技球が通過可能となるように、遊技領域6の右部に設置される。パチンコ遊技機PY1は、遊技球がゲート13を通過すると、後述する当たり判定を受けるための権利を取得する。なお、パチンコ遊技機PY1は、遊技球がゲート13を通過しても、上皿34に賞球を払い出さない。
【0020】
第1大入賞口14は、遊技球が入球可能となるように、遊技領域6の右下部に設置される。パチンコ遊技機PY1は、遊技球が第1大入賞口14に入球すると、上皿34に、賞球として、所定個数(例えば15個)の遊技球を払い出す。第1大入賞口14は、開閉可能な第1開閉扉14kおよび開閉ソレノイド(不図示)を具備する。パチンコ遊技機PY1は、開閉ソレノイドを用いて第1開閉扉14kを開閉することによって、第1大入賞口14に遊技球が入球不可能な閉状態(閉口した状態)と、遊技球が入球可能な開状態(開放した状態)と、のどちらかの状態にする。
【0021】
第2大入賞口15は、遊技球が入球可能となるように、遊技領域6の右下部であって第1大入賞口14の下方に設置される。パチンコ遊技機PY1は、遊技球が第2大入賞口15に入球すると、上皿34に、賞球として、所定個数(例えば15個)の遊技球を払い出す。第2大入賞口15は、開閉可能な第2開閉扉15kおよび開閉ソレノイド(不図示)を具備する。パチンコ遊技機PY1は、開閉ソレノイドを用いて第2開閉扉15kを開閉することによって、第2大入賞口15に遊技球が入球不可能な閉状態(閉口した状態)と、遊技球が入球可能な開状態(開放した状態)と、のどちらかの状態にする。
【0022】
一般入賞口10は、遊技球が入球可能となるように、遊技領域6の左下部および右下部に設置される。パチンコ遊技機PY1は、遊技球が一般入賞口10に入球すると、上皿34に、賞球として、所定個数(例えば5個)の遊技球を払い出す。
【0023】
また、遊技領域6の最下部には、アウト口19が設置され、一般入賞口10、第1始動口11、第2始動口12、第1大入賞口14および第2大入賞口15の何れにも入賞しなかった遊技球が、アウト口19を介してパチンコ遊技機PY1から排出される。
【0024】
また、遊技盤1は、所定の演出表示を表示可能な画像表示装置50、所定の発光色で発光可能な盤ランプ54、および、所定の動作態様で動作可能な盤上可動体55k、を具備する。画像表示装置50は、遊技盤1の中央部に設置され、例えば、液晶ディスプレイ,ドット表示器,7セグ表示器等で構成される表示部50aを具備する。盤ランプ54は、表示部50aの上方に設置され、例えば、複数のLEDで構成される。盤上可動体55kは、表示部50aの前方且つ上方に設置される。盤上可動体55kは、駆動モータ(不図示)を具備し、例えば、図2に示すように、駆動モータによって上下に移動可能に構成される。なお、盤上可動体55kの動きは、上下の移動以外であっても良い。
【0025】
また、遊技盤1は、パチンコ遊技機PY1の状態を報知するための表示器類8を具備する。表示器類8は、遊技盤1の左下部に設置され、例えば、複数のLEDで構成される。パチンコ遊技機PY1は、複数のLEDの点灯、点滅および消灯の組み合わせによって、パチンコ遊技機PY1の遊技の状態(後述する、特図(特別図柄)の可変表示および停止表示,普図の可変表示および停止表示,特図1保留数,特図2保留数,普図保留数等)を遊技者に報知する。
【0026】
3.基本遊技
次に、パチンコ遊技機PY1の基本遊技について説明する。パチンコ遊技機PY1は、ハンドル72kの操作によって発射された遊技球を用いて、特図遊技および普図遊技を実行可能である。
【0027】
3-1.特図遊技
パチンコ遊技機PY1は、遊技球の第1始動口11への入賞または遊技球の第2始動口12への入賞が発生すると、大当たり判定を受けるための権利を取得し、取得した権利に基づいて大当たり判定を行う。そして、パチンコ遊技機PY1は、大当たり判定の結果に応じて特図(特別図柄)の可変表示を行う。特図の可変表示の態様(「可変表示時間」ともいう)は、後述する変動パターンの種類によって異なる。
【0028】
大当たり判定を受けるための権利は、例えば乱数値であり、パチンコ遊技機PY1は、取得した乱数値に基づいて大当たり判定を行う。大当たり判定は、大当たり遊技を行うか否かを判定するものであり、大当たり遊技を行う場合には大当たり当選とし、小当たり遊技を行う場合には小当たり当選とし、大当たり遊技および小当たり遊技の何れも行わない場合にはハズレとする。
【0029】
パチンコ遊技機PY1は、遊技球の第1始動口11への入賞によって大当たり判定を行うと、第1特図(第1特別図柄)の可変表示を行う。第1特図の可変表示は、例えば、表示器類8の左上部の2つのLEDが点滅する表示である。パチンコ遊技機PY1は、変動パターンの種類に応じた可変表示時間が経過すると、大当たり判定の結果を示す態様で第1特図の停止表示を行う。第1特図の停止表示の態様として、大当たり当選を示す態様(例えば、左上部の2つのLEDが点灯)と、小当たり当選を示す態様(例えば、左上部の一方のLEDだけが点灯)と、ハズレを示す態様(例えば、左上部の他方のLEDだけが点灯)と、がある。
【0030】
一方、パチンコ遊技機PY1は、遊技球の第2始動口12への入賞によって大当たり判定を行うと、第2特図(第2特別図柄)の可変表示を行う。第2特図の可変表示は、例えば、表示器類8の左下部の2つのLEDが点滅する表示である。パチンコ遊技機PY1は、変動パターンの種類に応じた可変表示時間が経過すると、大当たり判定の結果を示す態様で第2特図の停止表示を行う。第2特図の停止表示の態様として、大当たり当選を示す態様(例えば、左下部の2つのLEDが点灯)と、小当たり当選を示す態様(例えば、左下部の一方のLEDだけが点灯)と、ハズレを示す態様(例えば、左下部の他方のLEDだけが点灯)と、がある。
【0031】
また、パチンコ遊技機PY1は、特図の可変表示中に遊技球が第1始動口11に入賞した場合、後述する先読み判定を行うとともに、取得した大当たり判定を受けるための権利を特図1保留として記憶する。一方、パチンコ遊技機PY1は、特図の可変表示中に遊技球が第2始動口12に入賞した場合、先読み判定を行うとともに、取得した大当たり判定を受けるための権利を特図2保留として記憶する。パチンコ遊技機PY1は、特図1保留および特図2保留を、所定数(例えば、特図1保留が4,特図2保留が4)まで記憶することが可能である。パチンコ遊技機PY1は、特図の停止表示後に、特図1保留および特図2保留に対する大当たり判定を行う。なお、特図1保留と特図2保留とが同時に記憶されている場合には、特図2保留に対する大当たり判定が優先的に行われるようにしても良いし、特図1保留に対する大当たり判定が優先的に行われるようにしても良いし、記憶された順に大当たり判定が行われるようにしても良い。
【0032】
先読み判定は、大当たり判定が行われる前に、大当たり遊技が行われるか否か(大当たり判定にて大当たり当選となるか否か)を事前に判定するものであり、大当たり遊技が行われる場合には先読み当選とし、大当たり遊技が行われない場合には先読み非当選とする。なお、複数種類の変動パターンが決定可能になっている場合には、先読み判定において、決定される変動パターンを事前に判定する変動パターン事前判定を行うようにしても良い。
【0033】
パチンコ遊技機PY1は、特図1保留または特図2保留を記憶しているときに、その数を遊技者に報知する。特図1保留数は、例えば、表示器類8の中上部の2つのLEDの点灯または点滅によって報知され、特図1保留数が「1」のときには、1つのLEDだけが点灯し、特図1保留数が「2」のときには、2つのLEDだけが点灯し、特図1保留数が「3」のときには、1つのLEDだけが点滅し、特図1保留数が「4」のときには、2つのLEDだけが点滅する。一方、特図2保留数は、例えば、表示器類8の中下部の2つのLEDの点灯または点滅によって報知され、特図2保留数が「1」のときには、1つのLEDだけが点灯し、特図2保留数が「2」のときには、2つのLEDだけが点灯し、特図2保留数が「3」のときには、1つのLEDだけが点滅し、特図2保留数が「4」のときには、2つのLEDだけが点滅する。
【0034】
また、パチンコ遊技機PY1は、大当たり当選を示す態様で第1特図または第2特図を停止表示した後に、大当たり遊技を行う。大当たり遊技は、詳細については後述するが、第1大入賞口14または第2大入賞口15が開放するラウンド遊技が複数回(例えば10回)行われる遊技である。大当たり遊技は、第1大入賞口14または第2大入賞口15の開放によって、遊技球の入賞の機会(賞球の機会)が与えられるため、遊技者にとって有利な遊技である。なお、大当たり遊技は、複数回のラウンド遊技の全てが行われることによって終了する。
【0035】
一方、パチンコ遊技機PY1は、小当たり当選を示す態様で第1特図または第2特図を停止表示した後に、小当たり遊技を行う。小当たり遊技は、詳細については後述するが、第1大入賞口14または第2大入賞口15が所定時間(例えば5秒)だけ開放する遊技である。小当たり遊技は、第1大入賞口14または第2大入賞口15の開放によって、遊技球の入賞の機会(賞球の機会)が与えられるため、遊技者にとって有利な遊技である。
【0036】
3-2.普図遊技
パチンコ遊技機PY1は、遊技球のゲート13への通過が発生すると、当たり判定を受けるための権利を取得し、取得した権利に基づいて当たり判定を行う。そして、パチンコ遊技機PY1は、当たり判定の結果に応じて普図の可変表示を行う。
【0037】
当たり判定は、補助遊技を行うか否かを判定するものであり、補助遊技を行う場合には当たり当選とし、補助遊技を行わない場合にはハズレとする。
【0038】
パチンコ遊技機PY1は、遊技球のゲート13への入賞によって当たり判定を行うと、普図の可変表示を行う。普図の可変表示は、表示器類8の右上部の複数のLEDが点滅する表示である。パチンコ遊技機PY1は、普図の可変表示の開始から所定時間が経過すると、当たり判定の結果を示す態様で普図の停止表示を行う。普図の停止表示の態様として、当たり当選を示す態様(例えば、全てのLEDが点灯)と、ハズレを示す態様(例えば、一方のLEDだけが点灯)と、がある。
【0039】
また、パチンコ遊技機PY1は、普図の可変表示中において遊技球がゲート13に入賞すると、取得した当たり判定の受けるための権利を普図保留として記憶する。パチンコ遊技機PY1は、普図保留を、所定数(例えば2)まで記憶可能である。パチンコ遊技機PY1は、普図の停止表示後に、普図保留に対する当たり判定を行う。
【0040】
パチンコ遊技機PY1は、普図保留を記憶しているときに、その数を遊技者に報知する。普図保留数は、表示器類8の右下部の複数のLEDの点灯によって報知され、例えば、普図保留数が「1」のときには、1つのLEDだけが点灯し、普図保留数が「2」のときには、2つのLEDだけが点灯する。
【0041】
パチンコ遊技機PY1は、当たり当選を示す態様で普図を停止表示した後に、補助遊技を行う。補助遊技は、詳細については後述するが、第2始動口12が所定時間(例えば3.5秒)だけ開放する遊技である。補助遊技は、第2始動口12の開放によって、第2始動口12への遊技球の入賞の機会(賞球の機会,大当たり判定を受けるための権利の取得の機会)が与えられるため、遊技者にとって有利な遊技である。
【0042】
4.遊技状態
次に、パチンコ遊技機PY1の遊技状態について図3(A)を用いて説明する。図3(A)は、パチンコ遊技機PY1がとり得る遊技状態を示す図である。パチンコ遊技機PY1は、図3(A)に示すように、大当たり遊技が行われる大当たり遊技状態を除いて、「低確率低ベース遊技状態」(「通常遊技状態」ともいう)、「低確率高ベース遊技状態」(「時短遊技状態」ともいう)、「高確率低ベース遊技状態」(「潜確遊技状態」ともいう)、および、「高確率高ベース遊技状態」(「確変遊技状態」ともいう)、の4種類の遊技状態のうち、何れか1つまたは複数の遊技状態をとり得るようにすることが可能である。
【0043】
「低確率低ベース遊技状態」は、パチンコ遊技機PY1の初期状態における遊技状態である。パチンコ遊技機PY1は、前扉23の背面に設けられる初期化スイッチ(「RAMクリアスイッチ」ともいう)(不図示)の操作によって、遊技状態を初期状態にすることが可能である。
【0044】
「低確率高ベース遊技状態」は、大当たり遊技状態の後にとり得ることがある遊技状態であり、所定の時短終了条件が成立するまで継続する。所定の時短終了条件には、大当たり遊技が行われることと、特図の可変表示の回数が所定回数(例えば200回)に達することと、が含まれる。
【0045】
また、「低確率高ベース遊技状態」は、「低確率低ベース遊技状態」における大当たり判定にて特定のハズレとなった場合にもとり得ることがある。特定のハズレには、予め定めた特定回数(例えば900回)の全ての大当たり判定でハズレとなった場合の特定回数目のハズレと、大当たり判定でのハズレのうちの特定割合(例えば1/200)のハズレと、が含まれる。パチンコ遊技機PY1は、特定のハズレとなった特図の可変表示の終了後(特図の停止表示後)に「低確率高ベース遊技状態」にする。この場合の「低確率高ベース遊技状態」も、大当たり遊技状態の後に「低確率高ベース遊技状態」になった場合と同様に、所定の時短終了条件が成立するまで継続する。
【0046】
「高確率低ベース遊技状態」は、大当たり遊技状態の後にとり得ることがある遊技状態であり、所定の潜確終了条件が成立するまで継続する。所定の潜確終了条件には、大当たり遊技が行われることと、特図の可変表示の回数が所定回数(例えば200回)に達することと、が含まれる。なお、大当たり遊技中に、第1大入賞口14または第2大入賞口15の内部に設けられる特定領域を遊技球が通過することによって、「高確率低ベース遊技状態」になるようにしても良い。
【0047】
「高確率高ベース遊技状態」は、大当たり遊技状態の後にとり得ることがある遊技状態であり、所定の確変終了条件が成立するまで継続する。所定の確変終了条件には、大当たり遊技が行われることと、特図の可変表示の回数が所定回数(例えば100回)に達することと、が含まれる。なお、大当たり遊技中に、第1大入賞口14または第2大入賞口15の内部に設けられる特定領域を遊技球が通過することによって、「高確率高ベース遊技状態」になるようにしても良い。
【0048】
「低確率低ベース遊技状態」および「低確率高ベース遊技状態」は、大当たり判定にて大当たり当選となる確率が通常確率(例えば1/300)の通常確率状態に属し、「高確率低ベース遊技状態」および「高確率高ベース遊技状態」は、大当たり判定にて大当たり当選となる確率が通常確率よりも高い高確率(例えば1/30)の高確率状態に属する。従って、「高確率低ベース遊技状態」および「高確率高ベース遊技状態」は、大当たり当選確率に関し、「低確率低ベース遊技状態」および「低確率高ベース遊技状態」よりも遊技者に有利な遊技状態であると言える。
【0049】
また、「低確率低ベース遊技状態」および「高確率低ベース遊技状態」は、第2始動口12に遊技球が入賞しない又は入賞し難い状態(例えば、当たり判定にて当たり当選とならない又はなり難い状態や、第2始動口12の開放時間が比較的短い状態)の非時短状態に属し、「低確率高ベース遊技状態」および「高確率高ベース遊技状態」は、第2始動口12に遊技球が入賞し易い状態(例えば、当たり判定にて当たり当選となり易い状態や、第2始動口12の開放時間が比較的長い状態)の時短状態に属する。従って、第2始動口12に関し(第2始動口12への遊技球の入賞し易さに関し)、「低確率高ベース遊技状態」および「高確率高ベース遊技状態」は、「低確率低ベース遊技状態」および「高確率低ベース遊技状態」よりも遊技者に有利な遊技状態であると言える。
【0050】
なお、非時短状態は、第2始動口12に遊技球が入賞しない又は入賞し難い状態であるため、「低確率低ベース遊技状態」および「高確率低ベース遊技状態」は、第2始動口12よりも第1始動口11に遊技球が入賞し易い遊技状態であると言える一方、時短状態は、第2始動口12に遊技球が入賞し易い状態であるため、「低確率高ベース遊技状態」および「高確率高ベース遊技状態」は、第1始動口11よりも第2始動口12に遊技球が入賞し易い遊技状態であると言える。
【0051】
また、パチンコ遊技機PY1は、前扉23の背面に設けられる設定変更スイッチ(不図示)の操作によって、通常確率状態および高確率状態における大当たり当選確率を変更することが可能である。設定変更スイッチは、例えば、上段、中段、下段の3段階に切り替え可能なディップスイッチである。設定変更スイッチが上段にあることを「設定1」といい、設定変更スイッチが中段にあることを「設定2」といい、設定変更スイッチが下段にあることを「設定3」という。「設定1」は、通常確率状態における大当たり当選確率が第1の確率(例えば1/300)であり、高確率状態における大当たり当選確率が第2の確率(例えば1/30)である。また、「設定2」は、通常確率状態における大当たり当選確率が第1の確率よりも高い第3の確率(例えば1/280)であり、高確率状態における大当たり当選確率が第2の確率よりも高い第4の確率(例えば1/28)である。また、「設定3」は、通常確率状態における大当たり当選確率が第3の確率よりも高い第5の確率(例えば1/260)であり、高確率状態における大当たり当選確率が第4の確率よりも高い第6の確率(例えば1/26)である。なお、大当たり当選確率については、「設定1」<「設定2」<「設定3」の順に高くなる範囲で、適宜に変更することが可能である。
【0052】
5.大当たり遊技
次に、パチンコ遊技機PY1が行う大当たり遊技について図3(B),図4(A)を用いて説明する。パチンコ遊技機PY1は、図3(B)に示すように、「大当たり遊技Wα」、「大当たり遊技Xα」、「大当たり遊技Yα」および「大当たり遊技Zα」の4種類の大当たり遊技のうち、何れか1種類または複数種類の大当たり遊技を行うことが可能である。
【0053】
「大当たり遊技Wα」は、その後に「高確率高ベース遊技状態」になる大当たり遊技であり、α回数のラウンド遊技が終了するまで継続する。αは、2~10の整数であり、パチンコ遊技機PY1は、1回のラウンド遊技において、第1大入賞口14および第2大入賞口15の何れか一方を開放する。つまり、「大当たり遊技Wα」では、αに応じて、2回~10回の何れかの回数のラウンド遊技が行われる。
【0054】
「大当たり遊技Xα」は、その後に「低確率高ベース遊技状態」になる大当たり遊技であり、α回数のラウンド遊技が終了するまで継続する。αは、2~10の整数であり、パチンコ遊技機PY1は、1回のラウンド遊技において、第1大入賞口14および第2大入賞口15の何れか一方を開放する。つまり、「大当たり遊技Xα」では、αに応じて、2回~10回の何れかの回数のラウンド遊技が行われる。
【0055】
「大当たり遊技Yα」は、その後に「高確率低ベース遊技状態」になる大当たり遊技であり、α回数のラウンド遊技が終了するまで継続する。αは、2~10の整数であり、パチンコ遊技機PY1は、1回のラウンド遊技において、第1大入賞口14および第2大入賞口15の何れか一方を開放する。つまり、「大当たり遊技Yα」では、αに応じて、2回~10回の何れかの回数のラウンド遊技が行われる。
【0056】
「大当たり遊技Zα」は、その後に「低確率低ベース遊技状態」になる大当たり遊技であり、α回数のラウンド遊技が終了するまで継続する。αは、2~10の整数であり、パチンコ遊技機PY1は、1回のラウンド遊技において、第1大入賞口14および第2大入賞口15の何れか一方を開放する。つまり、「大当たり遊技Zα」では、αに応じて、2回~10回の何れかの回数のラウンド遊技が行われる。
【0057】
なお、「大当たり遊技Wα」、「大当たり遊技Xα」、「大当たり遊技Yα」および「大当たり遊技Zα」において、全てのラウンド遊技に対して第1大入賞口14だけが開放されるようにしても良いし、全てのラウンド遊技に対して第2大入賞口15だけが開放されるようにしても良いし、一部のラウンド遊技に対しては第1大入賞口14が開放され、残りのラウンド遊技に対しては第2大入賞口15が開放されるようにしても良い。第1大入賞口14が開放されるラウンド遊技、および、第2大入賞口15が開放されるラウンド遊技、の何れのラウンド遊技も、遊技球の入賞の機会(賞球の機会)が与えられるため、遊技者にとって有利な遊技である。
【0058】
「大当たり遊技Wα」および「大当たり遊技Yα」は、遊技状態が高確率状態になる所謂確変大当たり遊技に属し、「大当たり遊技Xα」および「大当たり遊技Zα」は、遊技状態が通常確率状態になる所謂通常大当たり遊技に属する。従って、「大当たり遊技Wα」および「大当たり遊技Yα」は、その後の大当たり当選確率に関し、「大当たり遊技Xα」および「大当たり遊技Zα」よりも遊技者に有利な大当たり遊技であると言え、「大当たり遊技Wα」および「大当たり遊技Yα」の何れかが行われる大当たり遊技状態は、「大当たり遊技Xα」および「大当たり遊技Zα」の何れかが行われる大当たり遊技状態よりも遊技者に有利な遊技状態であると言える。
【0059】
また、「大当たり遊技Wα」および「大当たり遊技Xα」は、遊技状態が時短状態になる所謂電サポ付大当たり遊技に属し、「大当たり遊技Yα」および「大当たり遊技Zα」は、遊技状態が非時短状態になる所謂電サポ無大当たり遊技に属する。従って、「大当たり遊技Wα」および「大当たり遊技Xα」は、その後の第2始動口12に関し(その後の第2始動口12への遊技球の入賞し易さに関し)、「大当たり遊技Yα」および「大当たり遊技Zα」よりも遊技者に有利な大当たり遊技であると言え、「大当たり遊技Wα」および「大当たり遊技Xα」の何れかが行われる大当たり遊技状態は、「大当たり遊技Yα」および「大当たり遊技Zα」の何れかが行われる大当たり遊技状態よりも遊技者に有利な遊技状態であると言える。
【0060】
ここで、大当たり遊技の流れについて説明する。図4(A)は、大当たり遊技の流れを示すタイムチャートである。ここでは、第1大入賞口14だけが開放する大当たり遊技を例示する。
【0061】
図4(A)に示すように、特図の停止表示後、大当たり遊技が開始すると、最初に大当たりオープニング(「大当たりOP」ともいう)が設定される。大当たりOPは、所定時間(例えば10秒)が経過するまで継続し、大当たりOPが終了すると、1ラウンド目のラウンド遊技が開始される。ラウンド遊技は、所定時間(例えば30秒)が経過するまで、もしくは、所定個数(例えば10個)の遊技球が第1大入賞口14に入賞するまで継続する。1ラウンド目のラウンド遊技が終了すると、ラウンド間インターバル(「ラウンドIT」ともいう)が設定される。ラウンドITは、所定時間(例えば2秒)が経過するまで継続し、ラウンドITが終了すると、2ラウンド目のラウンド遊技が開始される。そして、最終ラウンド遊技(例えば10ラウンド目のラウンド遊技)が終了すると、大当たりエンディング(「大当たりED」ともいう)が設定される。大当たりEDは、所定時間(例えば10秒)が経過するまで継続し、大当たりEDの終了によって、1回の大当たり遊技が終了する。なお、大当たりOPおよび大当たりEDのうち、何れか一方または両方が設定されないようにしても良い。
【0062】
6.小当たり遊技
次に、パチンコ遊技機PY1が行う小当たり遊技について図3(B),図4(B)を用いて説明する。パチンコ遊技機PY1は、図3(B)に示すように、大当たり遊技とは異なる遊技として、小当たり遊技を行うことが可能である。小当たり遊技は、大当たり遊技とは異なり、その後に遊技状態が変更されない遊技である。例えば、「低確率低ベース遊技状態」におい小当たり遊技が行われた場合には、小当たり遊技後も、「低確率低ベース遊技状態」が継続する。パチンコ遊技機PY1は、小当たり遊技において、第1大入賞口14および第2大入賞口15の何れか一方を開放する。
【0063】
図4(B)は、小当たり遊技の流れを示すタイムチャートである。ここでは、第1大入賞口14だけが開放する小当たり遊技を例示する。図4(B)に示すように、特図の停止表示後、小当たり遊技が開始すると、最初に開放前インターバル(「開放前IT」ともいう)が設定される。開放前ITは、所定時間(例えば2秒)が経過するまで継続し、開放前ITが終了すると、第1大入賞口14が開放する。第1大入賞口14の開放は、所定時間(例えば5秒)が経過するまで、もしくは、所定個数(例えば10個)の遊技球が第1大入賞口14に入賞するまで継続する。第1大入賞口14の開放が終了すると、開放後インターバル(「開放後IT」ともいう)が設定される。開放後ITは、所定時間(例えば2秒)が経過するまで継続し、開放後ITの終了によって、1回の小当たり遊技が終了する。なお、開放前ITおよび開放後ITのうち、何れか一方または両方が設定されないようにしても良い。また、パチンコ遊技機PY1の遊技性を考慮して、小当たり遊技が行われないようにしても良い。
【0064】
7.補助遊技
次に、パチンコ遊技機PY1が行う補助遊技について図3(B),図4(C)を用いて説明する。パチンコ遊技機PY1は、図3(B)に示すように、大当たり遊技および小当たり遊技とは異なる遊技として、補助遊技を行うことが可能である。補助遊技は、大当たり遊技および小当たり遊技とは異なり、第2始動口12が開放する遊技である。補助遊技は、遊技状態に応じて第2始動口12の開放時間が変化し、例えば、非時短状態におい補助遊技が行われる場合には、第1の開放時間(例えば0.1秒)だけ第2始動口12が開放する一方、時短状態において補助遊技が行われる場合には、第1の開放時間よりも長い第2の開放時間(例えば3.5秒)だけ第2始動口12が開放する。
【0065】
図4(C)は、補助遊技の流れを示すタイムチャートである。図4(C)に示すように、普図の停止表示後、補助遊技が開始すると、第2始動口12が開放する。第2始動口12の開放は、所定時間(非時短状態であれば第1の開放時間,時短状態であれば第2の開放時間)が経過するまで、もしくは、所定個数(例えば4個)の遊技球が第2始動口12に入賞するまで継続する。第2始動口12の開放が終了すると、開放後インターバル(「開放後IT」ともいう)が設定される。開放後ITは、所定時間(例えば2秒)が経過するまで継続し、開放後ITの終了によって、1回の補助遊技が終了する。
【0066】
8.演出
次に、パチンコ遊技機PY1が行う演出について図5図12を用いて説明する。パチンコ遊技機PY1は、遊技状態に応じて、異なる演出モードを設定することが可能である。パチンコ遊技機PY1は、各演出モードにおいて、パチンコ遊技機PY1が具備する各種演出装置(通常ボタン40,特殊ボタン41,画像表示装置50,スピーカ52,枠ランプ53,盤ランプ54,盤上可動体55k,枠可動体58k等)を用いて、以下に示す演出を行うことが可能である。
【0067】
8-1.演出モード
最初に、演出モードについて図5を用いて説明する。演出モードは、演出の区分(あるいは、上位概念的な属性)のことである。パチンコ遊技機PY1は、演出モードとして、客待ち演出モード、通常演出モード、確変演出モード、時短演出モードおよび大当たり演出モードを設定することが可能である。
【0068】
客待ち演出モードは、「低確率低ベース遊技状態」、「低確率高ベース遊技状態」、「高確率低ベース遊技状態」および「高確率高ベース遊技状態」において、特図の停止表示が行われているとき(特図の可変表示が行われていないとき)に設定されることがある演出モードである。客待ち演出モードでは、特図の可変表示を待機している状態であることが遊技者に示唆される。パチンコ遊技機PY1は、客待ち演出モードの設定中に、客待ち演出を行うことが可能である。客待ち演出は、図5(A-1)に示すように、パチンコ遊技機PY1を紹介する客待ちデモ動画G100が表示部50aに表示される演出である。また、パチンコ遊技機PY1は、客待ちデモ動画G100の表示中に、例えば、通常ボタン40が操作されると、図5(A-2)に示すように、パチンコ遊技機PY1の演出に関する設定を行うための設定画面G101を表示部50aに表示することがある。パチンコ遊技機PY1は、設定画面G101の表示中に、パチンコ遊技機PY1の演出に関する設定を可能にする。演出に関する設定は、スピーカ52から出力される音の音量設定、表示部50aの輝度設定(「光量設定」ともいう)、実行される演出の頻度設定(「演出設定」ともいう)等である。
【0069】
通常演出モードは、「低確率低ベース遊技状態」または「高確率低ベース遊技状態」において、1回または複数回の特図の可変表示にわたって設定されることがある演出モードである。通常演出モードでは、非時短状態であることが遊技者に示唆される。パチンコ遊技機PY1は、通常演出モードにおいて、図5(B-1)に示すように、例えば、山の景色を表す背景の通常背景画像G102を表示部50aに表示する。なお、通常演出モードにおいて表示される背景は、通常背景画像G102だけに限られず、複数種類の背景が順番もしくはランダムに表示されるようにしても良い。
【0070】
確変演出モードは、「高確率高ベース遊技状態」において、1回または複数回の特図の可変表示にわたって設定されることがある演出モードである。確変演出モードでは、高確率状態且つ時短状態であることが遊技者に示唆される。パチンコ遊技機PY1は、確変演出モードにおいて、図5(B-2)に示すように、例えば、宇宙を表す背景の確変背景画像G103を表示部50aに表示する。なお、確変演出モードにおいて表示される背景は、確変背景画像G103だけに限られず、複数種類の背景が順番もしくはランダムに表示されるようにしても良い。
【0071】
時短演出モードは、「低確率高ベース遊技状態」において、1回または複数回の特図の可変表示にわたって設定されることがある演出モードである。時短演出モードでは、通常確率状態且つ時短状態であることが遊技者に示唆される。パチンコ遊技機PY1は、時短演出モードにおいて、図5(B-3)に示すように、例えば、空を表す背景の時短背景画像G104を表示部50aに表示する。なお、時短演出モードにおいて表示される背景は、時短背景画像G104だけに限られず、複数種類の背景が順番もしくはランダムに表示されるようにしても良い。
【0072】
大当たり演出モードは、大当たり遊技状態において設定される演出モードである。大当たり演出モードでは、大当たり遊技の実行中であることが遊技者に示唆される。パチンコ遊技機PY1は、大当たり演出モードにおいて、大当たり遊技の開始の際に、図5(C-1)に示すように、大当たり遊技の開始を示唆するオープニング画像G107,「右打ち」を促す右打ち画像G108等を表示部50aに表示する。なお、これらの画像の表示を「オープニング演出」という。
【0073】
また、パチンコ遊技機PY1は、大当たり演出モードにおいて、ラウンド遊技中に、図5(C-2)に示すように、ラウンド数を示すラウンド画像G109等を表示部50aに表示するとともに、その後に高確率状態になる場合には、高確率状態になることを示唆する昇格画像G110を表示部50aに表示する。なお、これらの画像の表示を「ラウンド演出」という。
【0074】
また、パチンコ遊技機PY1は、大当たり演出モードにおいて、大当たり遊技の終了の際に、図5(C-3)に示すように、大当たり演出モードの後に設定される演出モードを示唆するエンディング画像G111,払い出された総賞球数を示唆する総賞球数画像G112等を表示部50a表示する。なお、これらの画像の表示を「エンディング演出」という。
【0075】
基本実施形態では、客待ち演出モード、通常演出モード、確変演出モード、時短演出モードおよび大当たり演出モードの5種類の演出モードが設定されるようにしているが、演出モードの種類については、適宜に変更または追加しても良い。
【0076】
8-2.特図変動演出
次に、特図変動演出(「変動演出」ともいう)について図6図8を用いて説明する。特図変動演出は、大当たり判定の結果を示唆するための演出である。パチンコ遊技機PY1は、特図の可変表示が開始されると、特図の可変表示と並行して、演出図柄を用いた特図変動演出を実行する。演出図柄は、図6(A)に示すように、左演出図柄EZ1、中演出図柄EZ2および右演出図柄EZ3で構成される。
【0077】
パチンコ遊技機PY1は、特図変動演出において、背景(通常背景画像G102,確変背景画像G103,時短背景画像G104)上に、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3を変動表示する。なお、図中の「↓」は、演出図柄の変動表示中であることを示す。演出図柄EZ1,EZ2,EZ3は、例えば、それぞれ「1」~「9」の数字図柄で構成され、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の変動表示では、特図の可変表示の開始に伴って演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が変動し、特図の停止表示に伴って演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が停止する。そして、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の停止表示の態様によって大当たり判定の結果が示唆される。
【0078】
8-2-1.通常変動
パチンコ遊技機PY1は、特図変動演出において、最初に、通常変動を行うことが可能である。通常変動は、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が変動表示する演出であり、特図の可変表示が開始されたことを示唆する演出として機能する。
【0079】
パチンコ遊技機PY1は、通常変動において、図6(B)に示すように、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の変動表示を開始する。そして、パチンコ遊技機PY1は、通常変動後にリーチを発生させることなくハズレとする場合には、図6(C-1)に示すように、左演出図柄EZ1と右演出図柄EZ3とを異なる態様で停止ししてから、6(D)に示すように、ハズレを示唆する態様(所謂バラケ目)で演出図柄EZ1,EZ2,EZ3を停止表示する。ハズレを示唆する態様は、「1・1・2」や「2・4・6」等、左右の演出図柄が同一ではない態様である。一方、パチンコ遊技機PY1は、通常変動後にリーチを発生させる場合には、図6(C-2)に示すように、左演出図柄EZ1と右演出図柄EZ3とを同じ態様(所謂リーチ目)で停止表示してリーチを成立させる。なお、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の停止順序は、適宜に変更することが可能である。
【0080】
8-2-2.Nリーチ
パチンコ遊技機PY1は、リーチの成立後に、Nリーチを行うことが可能である。Nリーチは、例えば、中演出図柄EZ2の変動速度が徐々に減速するリーチ演出であり、大当たり遊技が行われる可能性があることを示唆する演出として機能する。
【0081】
パチンコ遊技機PY1は、Nリーチにおいて、図7(A)に示すように、中演出図柄EZ2の変動速度を徐々に減速させる。そして、パチンコ遊技機PY1は、Nリーチでハズレとする場合には、図7(B)に示すように、中演出図柄EZ2を停止し、リーチハズレを示唆する態様(所謂リーチハズレ目)で演出図柄EZ1,EZ2,EZ3を停止表示する。リーチハズレを示唆する態様は、「7・6・7」や「5・3・5」等、左右の演出図柄が同一且つ中の図柄が左右の演出図柄と異なる態様である。一方、パチンコ遊技機PY1は、Nリーチ後にSPリーチに発展させる場合には、中演出図柄EZ2を停止しない。なお、Nリーチの演出内容については、適宜に変更することが可能である。
【0082】
8-2-3.SPリーチ
パチンコ遊技機PY1は、Nリーチの後に、SPリーチを行うことが可能である。SPリーチは、例えば、主人公キャラクタと敵キャラクタとがバトルする様子が表示されるリーチ演出であり、大当たり遊技が行われる可能性が高いことを示唆する演出として機能する。
【0083】
パチンコ遊技機PY1は、SPリーチにおいて、図8(A)に示すように、SPリーチの開始を表すSPタイトル画像G1を表示部50aに表示する。SPタイトル画像G1は、例えば、「敵Aを撃破せよ!」も文字画像である。その後、パチンコ遊技機PY1は、図8(B)に示すように、主人公キャラクタを表す主人公キャラクタ画像G200と、敵キャラクタを表す敵キャラクタ画像G201と、を表示部50aに表示し、主人公キャラクタと敵キャラクタとがバトルする動画を表示部50aに表示する。そして、バトルの最終局面を迎えると、パチンコ遊技機PY1は、SPリーチで大当たりとする場合には、図8(C-1)に示すように、大当たりを示唆するように、主人公キャラクタがバトルに勝利して喜んでいる様子を表示するとともに、大当たり当選を示唆する態様(所謂ゾロ目)で演出図柄EZ1,EZ2,EZ3を停止表示する。また、パチンコ遊技機PY1は、SPリーチでハズレとする場合には、図8(C-2)に示すように、ハズレを示唆するように、敵キャラクタがバトルに勝利して喜んでいる様子を表示するとともに、リーチハズレを示唆する態様で演出図柄EZ1,EZ2,EZ3を停止表示する。一方、パチンコ遊技機PY1は、このSPリーチ後にSPSPリーチに発展させる場合には、中演出図柄EZ2を停止しない。なお、SPリーチの演出内容については、適宜に変更することが可能である。
【0084】
8-2-4.SPSPリーチ
パチンコ遊技機PY1は、SPリーチの後に、SPSPリーチを行うことが可能である。SPSPリーチは、例えば、主人公キャラクタと強敵キャラクタとがバトルする様子が表示されるリーチ演出であり、大当たり遊技が行われる可能性が高いことを示唆する演出として機能する。
【0085】
パチンコ遊技機PY1は、SPSPリーチにおいて、図9(A)に示すように、SPSPリーチの開始を表すSPSPタイトル画像G2を表示部50aに表示する。SPSPタイトル画像G2は、例えば、「敵Bを撃破せよ!」の文字画像である。その後、パチンコ遊技機PY1は、図9(B)に示すように、主人公キャラクタを表す主人公キャラクタ画像G200と、強敵キャラクタを表す強敵キャラクタ画像G202と、を表示部50aに表示し、主人公キャラクタと強敵キャラクタとがバトルする動画を表示部50aに表示する。そして、バトルの最終局面を迎えると、パチンコ遊技機PY1は、SPSPリーチで大当たりとする場合には、図9(C-1)に示すように、大当たりを示唆するように、主人公キャラクタがバトルに勝利して喜んでいる様子を表示するとともに、大当たり当選を示唆する態様(所謂ゾロ目)で演出図柄EZ1,EZ2,EZ3を停止表示する。一方、パチンコ遊技機PY1は、SPSPリーチでハズレとする場合には、図9(C-2)に示すように、ハズレを示唆するように、強敵キャラクタがバトルに勝利して喜んでいる様子を表示するとともに、リーチハズレを示唆する態様で演出図柄EZ1,EZ2,EZ3を停止表示する。なお、SPSPリーチの演出内容については、適宜に変更することが可能である。
【0086】
ここで、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が大当たりを示す態様で停止する可能性(「大当たり期待度」ともいう)について説明する。大当たり期待度は、大当たり判定の結果に基づく実行確率によって定められる。例えば、Nリーチの実行確率が、大当たり判定の結果がハズレの場合には10%に設定され、大当たり判定の結果が大当たり当選の場合には100%に設定されている場合、SPリーチの実行確率を、大当たり判定の結果がハズレの場合には4%に設定する一方、大当たり判定の結果が大当たり当選の場合には100%に設定すると、SPリーチに対する大当たり期待度を、Nリーチに対する大当たり期待度よりも高くすることができる。
【0087】
また、例えば、SPリーチの実行確率が、大当たり判定の結果がハズレの場合には4%に設定され、大当たり判定の結果が大当たり当選の場合には100%に設定されている場合、SPSPリーチの実行確率を、大当たり判定の結果がハズレの場合には2%に設定する一方、大当たり判定の結果が大当たり当選の場合には100%に設定すると、SPSPリーチに対する大当たり期待度を、SPリーチに対する大当たり期待度よりも高くすることができる。このように、実行可能な演出に対して、大当たり判定の結果に応じた実行確率を予め設定することで、その演出に対する大当たり期待度を定めることができる。
【0088】
8-3.保留アイコンおよび当該アイコン
パチンコ遊技機PY1は、特図1保留または特図2保留の記憶中に、保留アイコンHAを表示部50aに表示することが可能である。保留アイコンHAは、例えば、「〇」のアイコン画像である。また、パチンコ遊技機PY1は、特図の可変表示中に、当該アイコンTAを表示部50aに表示することが可能である。当該アイコンTAは、例えば、保留アイコンHAと同じ「〇」のアイコン画像である。
【0089】
表示部50aの下部には、保留アイコン表示領域50dが設置される。保留アイコン表示領域50dは、図10(A)に示すように、第1表示領域50d1、第2表示領域50d2、第3表示領域50d3および第4表示領域50d4で構成される。パチンコ遊技機PY1は、特図1保留数または特図2保留数に応じて、各表示領域50d1,50d2,50d3,50d4に、保留アイコンHAを表示する。例えば、特図1保留数が「1」の場合には、第1表示領域50d1に保留アイコンHAが表示され、特図1保留数が「2」の場合には、第1表示領域50d1と第2表示領域50d2とに保留アイコンHAが表示される。なお、保留アイコン表示領域50dには、特図1保留数および特図2保留数の両方が表示されるようにしても良いし、特図1保留数および特図2保留数の一方だけが表示されるようにしても良い。また、保留アイコン表示領域50dを構成する表示領域の数については、適宜に変更することが可能である。
【0090】
また、表示部50aの下部であって保留アイコン表示領域50dの近傍には、当該アイコン表示領域50eが設置される。当該アイコン表示領域50eは、図10(A)に示すように、1つの表示領域からなる当該アイコン表示領域50eで構成される。パチンコ遊技機PY1は、特図の可変表示を開始すると、当該アイコン表示領域50eに、保留アイコンHAと同じまたは異なる当該アイコンTAを表示する。なお、パチンコ遊技機PY1の遊技性を考慮して、当該アイコンTAが表示されないようにしても良い。
【0091】
8-3-1.保留演出
パチンコ遊技機PY1は、遊技球が第1始動口11または第2始動口12に入賞することに応じて、保留演出を行うことが可能である。保留演出は、例えば、保留アイコンHAが保留アイコン表示領域50dに表示される演出であり、特図1保留または特図2保留の数を遊技者に報知するための演出として機能する。
【0092】
パチンコ遊技機PY1は、特図の可変表示が行われておらず、特図1保留数が「0」のときに遊技球が第1始動口11に入賞すると、図10(B)に示すように、当該アイコン表示領域50eに当該アイコンTAを表示する。また、パチンコ遊技機PY1は、例えば、特図の可変表示中に2個の遊技球が第1始動口11に入賞すると、図10(C)に示すように、保留アイコン表示領域50dの第1表示領域50d1と第2表示領域50d2とに保留アイコンHAを表示し、特図1保留数が「2」であることを遊技者に報知する。また、パチンコ遊技機PY1は、保留アイコン表示領域50dの第1表示領域50d1と第2表示領域50d2とに保留アイコンHAを表示しているときに、新たな特図の可変表示を開始すると、図10(D)に示すように、保留アイコン表示領域50dの第1表示領域50d1の保留アイコンHAを、当該アイコン表示領域50eに移動して当該アイコンTAとして表示するとともに、保留アイコン表示領域50dの第2表示領域50d2の保留アイコンHAを、第1表示領域50d1に移動して表示し、特図1保留数が「1」であることを遊技者に報知する。
【0093】
8-4.予告演出
パチンコ遊技機PY1は、特図変動演出における任意のタイミングで予告演出を行うことが可能である。予告演出は、画像表示装置50、スピーカ52、枠ランプ53、盤ランプ54、盤上可動体55k、枠可動体58k、通常ボタン40、特殊ボタン41等が用いられる演出であり、大当たり遊技が行われる可能性を示唆する演出として機能する。
【0094】
8-4-1.可動体演出
パチンコ遊技機PY1は、予告演出として、盤上可動体55kまたは枠可動体58kを用いた可動体演出を行うことが可能である。可動体演出は、例えば、盤上可動体55kや枠可動体58kが動作する演出である。
【0095】
パチンコ遊技機PY1は、特図変動演出における任意のタイミング(例えば、NリーチからSPリーチに発展するタイミング)で、可動体演出を行う。ここでは、盤上可動体55kを用いた可動体演出を例示する。可動体演出は、図11(A)に示すように、盤上可動体55kが表示部50a上に移動する演出である。パチンコ遊技機PY1は、可動体演出において、表示部50aの盤上可動体55kと重なっていないスペースに、エフェクト画像G4を表示する。可動体演出の後には、図11(B)に示すように、盤上可動体55kが通常の待機状態(初期位置)に戻り、演出が発展する。図11(B)は、SPSPリーチに発展した場合を示している。なお、可動体演出における盤上可動体55kの動きについては、適宜に変更することが可能である。
【0096】
8-4-2.操作演出
パチンコ遊技機PY1は、予告演出として、通常ボタン40または特殊ボタン41を用いた操作演出を行うことが可能である。操作演出は、例えば、遊技者が通常ボタン40や特殊ボタン41を操作する演出である。
【0097】
パチンコ遊技機PY1は、特図変動演出における任意のタイミング(例えば、SPリーチ中)で、操作演出を行う。ここでは、通常ボタン40を用いた操作演出を例示する。パチンコ遊技機PY1は、操作演出において、通常ボタン40の押下操作が有効な期間(「ボタン操作有効期間」という)を発生させ、このボタン操作有効期間の発生に伴って、図12(A)に示すように、通常ボタン40の操作を促す演出(「ボタン操作促進演出」という)を行う。ボタン操作促進演出では、ボタン操作促進画像G3が表示され、ボタン操作促進画像G3は、通常ボタン40を模した通常ボタン画像G31と、通常ボタン40の操作態様(すなわち、押下操作)を表す押下操作画像G32(ここでは、「押せ」の文字画像)と、ボタン操作有効期間の残り時間を表す操作有効期間残り時間画像G33と、で構成される。パチンコ遊技機PY1は、ボタン操作有効期間において通常ボタン40が押下操作されることに応じて、または、ボタン操作有効期間において通常ボタン40が操作されることなくボタン操作有効期間が経過した後、図12(B)に示すように、ボタン操作促進演出を終了して、操作結果演出を行う。図12(B)は、操作結果演出として、盤上可動体55kが動作する可動体演出が行われた場合を示している。なお、操作演出の演出内容については、適宜に変更することが可能である。
【0098】
8-4-3.先読み演出
パチンコ遊技機PY1は、予告演出として、先読み判定に基づいた先読み演出を行うことが可能である。先読み演出は、例えば、保留アイコンHAが変化する演出であり、大当たり判定の結果を事前に示唆するための演出として機能する。
【0099】
パチンコ遊技機PY1は、特図1保留または特図2保留を記憶することに応じて、先読み演出を行う。ここでは、特図1保留に対する先読み演出を例示する。パチンコ遊技機PY1は、遊技球が第1始動口11に入球すると、特図1保留を記憶する際に、特図1保留に対する先読み判定の結果に基づいて、図10(C)に示すように、保留アイコン表示領域50dに、保留アイコンHAとして、通常は「〇」のアイコン画像を表示するところを、「☆」のアイコン画像を表示する。なお、先読み演出内容については適宜に変更することが可能である。
【0100】
9.内部構成
次に、パチンコ遊技機PY1の内部構成について図13図16を用いて説明する。図13は、パチンコ遊技機PY1の制御に関わる部分のブロック図である。図13に示すように、パチンコ遊技機PY1は、遊技を制御する主制御部100と、演出を実行する演出制御部120と、を具備する。主制御部100と演出制御部120とは、電気的に接続され、演出制御部120は、主に、主制御部100の指示に従って演出を実行する。
【0101】
9-1.主制御部
主制御部100は、遊技制御用マイコン101を具備する。遊技制御用マイコン101は、例えば、CPU(Central Processing Unit)を含んで構成され、主に、各種遊技(特図遊技,普図遊技,遊技状態,賞球払出等)を制御する。また、遊技制御用マイコン101は、遊技入力部101a、遊技出力部101bおよび遊技記憶部101cを具備する。遊技入力部101aは、遊技盤1に設けられる入賞装置(第1始動口11,第2始動口12,ゲート13,第1大入賞口14,第2大入賞口15,一般入賞口10等)からの遊技球の入賞情報,初期化スイッチの操作情報,設定変更スイッチの操作情報等を入力する。遊技出力部101bは、遊技の制御に応じて生成される演出用データや演出用コマンドを、演出制御部120やパチンコ遊技機PY1の外部に出力する。遊技記憶部101cは、例えば、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)で構成され、遊技内容を選択するためのテーブル,遊技の制御に応じて生成される遊技データ(特図1保留,特図2保留,普図保留等)等を記憶する。
【0102】
各種遊技は、主に、遊技入力部101aが入力した入賞情報および操作情報に基づいて制御される。遊技制御用マイコン101は、遊技記憶部101cに記憶されたテーブルや遊技データを用いて、各種遊技を制御する。
【0103】
9-2.テーブル
遊技制御用マイコン101は、遊技を制御するにあたって様々な選択を行うことが可能である。選択に際しては、遊技記憶部101cに記憶されているテーブルが参照される。遊技記憶部101cには、以下に示すテーブルが記憶される。
【0104】
9-2-1.変動パターン判定テーブル
遊技記憶部101cには、図14に示す変動パターン判定テーブル103a1が記憶される。変動パターン判定テーブル103a1は、変動パターンの種類を選択する際に参照されるテーブルである。遊技制御用マイコン101は、大当たり判定の結果に基づく第1特図または第2特図の可変表示を行う際に、変動パターン判定テーブル103a1を参照して、変動パターンの種類を選択する。
【0105】
遊技制御用マイコン101は、図14に示すように、遊技状態,始動口の種類,大当たり判定の結果,リーチ判定の結果,特図保留数等に基づいて、変動パターンの種類を選択する。リーチ判定は、特図の可変表示中に、前述のリーチ演出(Nリーチ,SPリーチ,SPSPリーチ)を行わせるか否かを判定するものであり、リーチ演出を行わせる場合にはリーチ有りとし、リーチ演出を行わせない場合にはリーチ無しとする。遊技制御用マイコン101は、変動パターンとして、「THP001」~「THP002」、「THP011」~「THP013」および「THP021」~「THP022」の7種類の変動パターンの何れか1つを選択することが可能である。遊技制御用マイコン101は、選択した変動パターンに応じた可変表示の態様(可変表示の時間)で第1特図または第2特図の可変表示を行う。なお、変動パターンの種類については、適宜に変更することが可能である。
【0106】
ここで、各変動パターンの役割について説明する。前述したように、特図の可変表示中には、特図変動演出が行われる。特図変動演出では、単数または複数の演出で構成される演出フローが実行されるが、各変動パターンは、特図の可変表示時間および特図変動演出で実行される演出フローに対応付けられる。例えば、図14に示すように、「THP001」および「THP011」は、特図の可変表示の時間が120000msであって「通常変動」→「リーチ」→「Nリーチ」→「SPリーチ」→「SPSPリーチ」で構成される演出フローに対応付けられ、「THP002」および「THP012」は、特図の可変表示の時間が100000msであって「通常変動」→「リーチ」→「Nリーチ」→「SPリーチ」で構成される演出フローに対応付けられ、「THP013」は、特図の可変表示の時間が20000msであって「通常変動」→「リーチ」→「Nリーチ」で構成される演出フローに対応付けられ、「THP021」および「THP022」は、特図の可変表示の時間が13000msまたは2000msであって「通常変動」のみで構成される演出フローに対応付けられる。このように、遊技制御用マイコン101が選択した変動パターンの種類に応じて、特図変動演出の時間および特図変動演出で実行される演出を異ならせている。
【0107】
「THP001」は、大当たり判定の結果が大当たり当選の場合に選択され、演出フローの最後が「SPSPリーチ」であるため、「THP001」を「SPSP大当たり変動」という。また、「THP002」は、大当たり判定の結果が大当たり当選の場合に選択され、演出フローの最後が「SPリーチ」であるため、「THP002」を、「SP大当たり変動」という。また、「THP011」は、大当たり判定の結果がハズレの場合に選択され、演出フローの最後が「SPSPリーチ」であるため、「THP011」を「SPSPハズレ変動」という。また、「THP012」は、大当たり判定の結果がハズレの場合に選択され、演出フローの最後が「SPリーチ」であるため、「THP012」を「SPハズレ変動」という。また、「THP013」は、大当たり判定の結果がハズレの場合に選択され、演出フローの最後が「Nリーチ」であるため、「THP013」を「Nハズレ変動」という。また、「THP021」および「THP022」は、大当たり判定の結果がハズレの場合に選択され、演出フローの最後が「通常変動」であるため、「THP021」および「THP022」を「通常ハズレ変動」という。なお、変動パターンの選択割合については、パチンコ遊技機PY1の遊技性を考慮して、適宜に設定することが可能である。
【0108】
9-2-2.先読み判定テーブル
遊技記憶部101cには、図15に示す先読み判定テーブル103b1が記憶される。先読み判定テーブル103b1は、先読みパターンの種類を選択する際に参照されるテーブルである。遊技制御用マイコン101は、大当たり判定を受けるための権利が取得された場合に、先読み判定テーブル103b1を参照して、先読みパターンの種類を選択する。図15に示す図は、先読み判定テーブル103b1である。
【0109】
遊技制御用マイコン101は、図15に示すように、遊技状態,始動口の種類,先読み判定の結果等に基づいて、先読みパターンの種類を選択する。遊技制御用マイコン101は、先読みパターンとして、「SHP001」~「SHP003」の3種類の先読みパターンの何れか1つを選択することが可能である。なお、先読みパターンの種類については、適宜に変更することが可能である。
【0110】
「SHP001」は、先読み判定の結果が先読み当選の場合に選択されるため、「SHP001」を「大当たり先読みパターン」という。また、「SHP002」は、先読み判定の結果が先読み非当選の場合に選択され、変動パターン事前判定の結果がリーチ有りの変動パターン(「THP011」~「THP013」)であるため、「SHP002」を「リーチハズレ先読みパターン」という。また、「SHP003」は、先読み判定の結果が先読み非当選の場合に選択され、変動パターン事前判定の結果がリーチ無しの変動パターン(「THP021」~「THP022」)であるため、「SHP003」を「通常ハズレ先読みパターン」という。
【0111】
9-2-3.図柄判定テーブル
遊技記憶部101cには、図16に示す図柄判定テーブル103c1が記憶される。図柄判定テーブル103c1は、第1特図および第2特図の停止図柄の種類を選択する際に参照されるテーブルである。遊技制御用マイコン101は、大当たり判定が行われた場合に、図柄判定テーブル103c1を参照して、第1特図および第2特図の停止図柄の種類を選択する。図16に示す図は、図柄判定テーブル103c1である。
【0112】
遊技制御用マイコン101は、図16に示すように、始動口の種類,大当たり判定の結果等に基づいて、第1特図および第2特図の停止図柄の種類を選択する。遊技制御用マイコン101は、停止図柄の種類として、「大当たりWα図柄」,「大当たりXα図柄」,「大当たりYα図柄」,「大当たりZα図柄」,「小当たり図柄」,「ハズレA図柄」,「ハズレB図柄」の7種類の停止図柄の何れか1つを選択することが可能である。遊技制御用マイコン101は、選択した停止図柄に応じた態様で第1特図または第2特図の停止表示を行う。なお、停止図柄の種類については、適宜に変更することが可能である。
【0113】
ここで、各停止図柄の役割について説明する。前述したように、特図の停止表示後には、大当たり遊技が行われるときと、小当たり遊技が行われるときと、時短状態になるときと、何も行われずにハズレとなるときと、がある。大当たり遊技の種類は4種類(「大当たり遊技Wα」,「大当たり遊技Xα」,「大当たり遊技Yα」,「大当たり遊技Zα」)あり、小当たり遊技の種類は1種類あり、ハズレの種類は2種類(前述の特定のハズレ,単なるハズレ)あるが、各停止図柄は、大当たり遊技の種類、小当たり遊技の種類およびハズレの種類に対応付けられる。例えば、図16に示すように、「大当たりWα図柄」は「大当たり遊技Wα」に対応付けられ、「大当たりXα図柄」は「大当たり遊技Xα」に対応付けられ、「大当たりYα図柄」は「大当たり遊技Yα」に対応付けられ、「大当たりZα図柄」は「大当たり遊技Zα」に対応付けられ、「小当たり図柄」は小当たり遊技に対応付けられ、「ハズレA図柄」は何も行われない単なるハズレに対応付けられ、「ハズレB図柄」は時短状態に対応付けられる。このように、遊技制御用マイコン101が選択した停止図柄の種類に応じて、実行する大当たり遊技の種類、小当たり遊技の種類およびハズレの種類(時短状態にするか否か)を異ならせている。
【0114】
「大当たりWα図柄」および「大当たりYα図柄」は、その後に高確率状態になる大当たり遊技が行われる場合に選択されるため、「大当たりWα図柄」および「大当たりYα図柄」を「確変図柄」ということがある。また、「大当たりXα図柄」および「大当たりZα図柄」は、その後に通常確率状態になる大当たり遊技が行われる場合に決定されるため、「大当たりXα図柄」および「大当たりZα図柄」を「通常図柄」ということがある。また、「ハズレA図柄」は、その後に何も行われない単なるハズレの場合に決定されるため、「ハズレA図柄」を「通常ハズレ図柄」ということがある。また、「ハズレB図柄」は、その後に時短状態になる特定のハズレの場合に決定されるため、「ハズレB図柄」を「ハズレ時短図柄」ということがある。なお、停止図柄の選択割合については、パチンコ遊技機PY1の遊技性を考慮して、適宜に設定することが可能である。
【0115】
9-3.コマンド
遊技制御用マイコン101は、遊技の制御に応じて生成された演出用コマンドを、遊技出力部101bを介して、演出制御部120に出力することが可能である。遊技制御用マイコン101は、以下に示すコマンドを生成することが可能である。
【0116】
9-3-1.入賞コマンド
入賞コマンドは、遊技球の各種入賞装置(第1始動口11,第2始動口12,ゲート13,第1大入賞口14,第2大入賞口15,一般入賞口10等)への入賞に関連して生成される。入賞コマンドとして、遊技球が第1始動口11に入賞することによって生成される第1始動口コマンド,遊技球が第2始動口12に入賞することによって生成される第2始動口コマンド,遊技球がゲート13を通過することによって生成されるゲートコマンド,遊技球が第1大入賞口14に入賞することによって生成される第1大入賞口コマンド,遊技球が第2大入賞口15に入賞することによって生成される第1大入賞口コマンド,遊技球が一般入賞口10に入賞することによって生成される一般入賞口コマンド等がある。
【0117】
9-3-2.特図コマンド
特図コマンドは、第1特図および第2特図の動作に関連して生成される。特図コマンドとして、特図の変動パターンが決定されることによって生成される特図変動パターンコマンド,特図の停止図柄が決定されることによって生成される特図停止図柄コマンド,特図の可変表示の開始によって生成される特図開始コマンド,特図の停止表示によって生成される特図確定コマンド等がある。
【0118】
9-3-3.普図コマンド
普図コマンドは、普図の動作に関連して生成される。普図コマンドとして、普図の可変表示の開始によって生成される普図開始コマンド,普図の停止表示によって生成される普図確定コマンド等がある。
【0119】
9-3-4.保留コマンド
保留コマンドは、特図1保留、特図2保留および普図保留の保留数の増減に関連して生成される、保留コマンドとして、特図1保留数の増加によって生成される特図1保留増加コマンド,特図1保留数の減少によって生成される特図1保留減少コマンド,特図2保留数の増加によって生成される特図2保留増加コマンド,特図2保留数の減少によって生成される特図2保留減少コマンド,普図保留数の増加によって生成される普図保留増加コマンド,普図保留数の減少によって生成される普図保留減少コマンド等がある。
【0120】
9-3-5.大当たり遊技コマンド
大当たり遊技コマンドは、大当たり遊技の動作に関連して生成される。大当たり遊技コマンドとして、OPの開始によって生成されるOPコマンド,各ラウンド遊技の開始によって生成されるラウンドコマンド,EDの開始によって生成されるEDコマンド等がある。
【0121】
9-3-6.小当たり遊技コマンド
小当たり遊技コマンドは、小当たり遊技の動作に関連して生成される。小当たり遊技コマンドとして、開放前ITの開始によって生成される開放前ITコマンド,開放後ITの開始によって生成される開放後ITコマンド等がある。
【0122】
9-3-7.補助遊技コマンド
補助遊技コマンドは、補助遊技の動作に関連して生成される。補助遊技コマンドとして、補助遊技の開始によって生成される補助遊技開始コマンド等がある。
【0123】
9-3-8.遊技状態コマンド
遊技状態コマンドは、現在の遊技状態に関連して生成される。遊技状態コマンドとして、遊技状態が通常確率状態であることによって生成される通常確率コマンド,遊技状態が高確率状態であることによって生成される高確率コマンド,遊技状態が非時短状態であることによって生成される非時短コマンド,遊技状態が時短状態であることによって生成される時短コマンド,遊技状態が大当たり遊技状態であることによって生成される大当たりコマンド等がある。
【0124】
9-4.演出制御部
演出制御部120は、演出制御用マイコン121を具備する。演出制御用マイコン121は、例えば、CPUを含んで構成され、主に、各種演出(演出モード,特図変動演出,保留演出,予告演出等)を実行する。また、演出制御用マイコン121は、演出入力部121aおよび演出記憶部121bを具備する。演出入力部121aは、主制御部100から出力された演出用コマンド,通常ボタン40の操作情報,特殊ボタン41の操作情報等を入力する。演出記憶部121bは、例えば、ROMやRAMで構成され、予告演出等を選択するためのテーブル,演出の実行に応じて生成される演出データ等を記憶する。
【0125】
各種演出は、主に、演出入力部121aが入力した演出用コマンドおよび操作情報に基づいて実行される。演出制御用マイコン121は、演出記憶部121bに記憶されたテーブルや演出データを参照して、各種演出を実行する。
【0126】
<第1実施形態>
以下、第1実施形態を説明する。特に述べない限り、上述の基本実施形態のパチンコ遊技機PY1が第1実施形態にも適用される。
【0127】
1.特図に関わる遊技
本実施形態の特図に関わる遊技について図17図18および図19を用いて説明する。パチンコ遊技機PY1は、始動条件の成立によって特図関係乱数を取得して種々の判定を行う。本実施形態の特図関係乱数には、図17(B)に示す特別図柄乱数(大当たり乱数)、大当たり図柄種別乱数、リーチ乱数および特図変動パターン乱数に加えて、図19(A)に示す転落乱数がある。本パチンコ遊技機PY1の遊技制御用マイコン101は、遊技状態が高確率状態のときにおいて大当たり判定を行う場合、高確率状態から通常確率状態に切り替えるか否かを判定する転落判定を実行可能である。転落乱数はその転落判定を行うための乱数である。
【0128】
転落乱数は、始動口11,12への遊技球の入賞の際、遊技制御用マイコン101によって各種特図関係乱数とともに取得され得る。そして、遊技制御用マイコン101によって取得された場合には、遊技用RAM104の保留記憶部(特図1保留記憶部105a,特図2保留記憶部105b)に特図保留として記憶される。
【0129】
転落乱数は、図19(A)に示すように0~79の判定値から成る。遊技制御用マイコン101は、特図1判定処理または特図2判定処理において大当たり判定を行う直前に、転落判定テーブルを用いて転落判定を行う。なお、遊技状態が通常確率状態のときには転落判定は行われない。
【0130】
本実施形態の遊技用ROM103には、図19(B)に示す転落判定テーブルが格納されている。この転落判定テーブルは、転落判定の結果である「転落当選」および「転落非当選」に、転落乱数の判定値が振り分けられている。遊技制御用マイコン101は、転落判定において、保留記憶部105a,105bに記憶されている転落乱数を転落判定テーブルに照合して「転落当選」および「転落非当選」の何れであるかを判定する。遊技制御用マイコン101は、「転落当選」であると判定した場合(具体的には転落乱数の値が「7」の場合)には、遊技状態を高確率状態から通常確率状態に切り替え、「転落非当選」であると判定した場合(具体的には転落乱数の値が「7」以外の場合)には、遊技状態を高確率状態のまま切り替えない。よって「転落当選」と判定された場合、図18(A)に示す大当たり判定テーブルのうち、遊技状態が「通常確率状態」における大当たり判定テーブルを用いて大当たり判定が行われ、「転落非当選」と判定された場合、遊技状態が「高確率状態」における大当たり判定テーブルを用いて大当たり判定が行われる。
【0131】
2.遊技状態
次に、遊技制御用マイコン101が制御可能な遊技状態について、図3図20および図21を用いて説明する。遊技制御用マイコン101は「大当たり遊技X」、「大当たり遊技Y」および「大当たり遊技Z」の何れの大当たり遊技が実行される大当たり遊技状態の後であっても、遊技状態を時短状態に設定する。また、遊技制御用マイコン101は「大当たり遊技X」および「大当たり遊技Z」の何れかの大当たり遊技が実行される大当たり遊技状態の後には、遊技状態を高確率状態に設定する一方、「大当たり遊技Y」が実行される大当たり遊技状態の後には、遊技状態を高確率状態に設定せず、通常確率状態に設定する。従って、「大当たり遊技X」および「大当たり遊技Z」の何れかの大当たり遊技が実行される大当たり遊技状態の後には、高確率状態且つ時短状態が設定される「高確率高ベース遊技状態」になり、「大当たり遊技Y」が実行される大当たり遊技状態の後には、通常確率状態且つ時短状態が設定される「低確率高ベース遊技状態」になる。本実施形態では、「高確率高ベース遊技状態」は、転落判定で「転落当選」であると判定されるまで、或いは、大当たり判定で大当たりと判定されるまで継続可能である。一方、「低確率高ベース遊技状態」は、特図の可変表示の回数が100回となるまで継続可能である。
【0132】
従って、その後に高確率状態が設定される「大当たり遊技X」または「大当たり遊技Z」は、その後に高確率状態が設定されない「大当たり遊技Y」よりも遊技者に有利な大当たり遊技であると言え、「大当たり遊技X」または「大当たり遊技Z」が実行される大当たり遊技状態は、「大当たり遊技Y」が実行される大当たり遊技状態よりも遊技者に有利な遊技状態と言える。
【0133】
ここで、「高確率高ベース遊技状態」のときに、転落判定で「転落当選」であると判定された場合の時短状態、および、大当たり判定で大当たりと判定された場合の時短状態について説明する。遊技制御用マイコン101は、「高確率高ベース遊技状態」になってからの特図の可変表示の回数が100回となるまでにおいては、転落判定で「転落当選」であると判定しても時短状態から非時短状態に切り替えない。例えば、50回目の特図の可変表示に係る転落判定で「転落当選」であると判定された場合、図21(A)に示すように、高確率状態から通常確率状態に切り替えられるが、時短状態から非時短状態には切り替えられない。その後、100回目の特図の可変表示と停止表示とが終了すると、時短状態から非時短状態に切り替えられる。この場合、特図の可変表示が、1回目~49回目が「高確率高ベース遊技状態」となり、50回目~100回目が「低確率高ベース遊技状態」となり、101回目以降が「低確率低ベース遊技状態」となる。
【0134】
一方、遊技制御用マイコン101は、「高確率高ベース遊技状態」になってからの特図の可変表示の回数が100回となっても転落判定で「転落当選」であると判定しなかった場合においては、それ以降も時短状態を継続する。そして、その後の転落判定で「転落当選」であると判定すると、特図の可変表示を開始する際に、時短状態から非時短状態に切り替える。例えば、120回目の特図の可変表示に係る転落判定で「転落当選」であると判定された場合、図21(B)に示すように、120回目の特図の可変表示の開始タイミングで、高確率状態から通常確率状態に切り替えられるとともに、時短状態から非時短状態に切り替えられる。この場合、特図の可変表示が、1回目~119回目が「高確率高ベース遊技状態」となり、120回目以降が「低確率低ベース遊技状態」となる。
【0135】
また、遊技制御用マイコン101は、「高確率高ベース遊技状態」になってからの特図の可変表示の回数が100回となるまでにおいては、大当たり判定で「大当たり」であると判定すると、その判定に基づく特図の可変表示と停止表示とが終了するまで時短状態を継続する。一方、「高確率高ベース遊技状態」になってからの特図の可変表示の回数が101回目以降においては、大当たり判定で「大当たり」であると判定すると、その判定に基づく特図の可変表示を開始する際に、時短状態から非時短状態に切り替える。例えば、120回目の特図の可変表示に係る大当たり判定で「大当たり」であると判定された場合、図21(C)に示すように、120回目の特図の可変表示の開始タイミングで、時短状態から非時短状態に切り替えられる。つまり、時短状態における特図の可変表示の回数が101回目以降においては、転落判定で「転落当選」であると判定された場合であっても、大当たり判定で「大当たり」であると判定された場合であっても、同じタイミング(特図の可変表示の開始)で時短状態から非時短状態に切り替えられる。そのため、時短状態から非時短状態への切り替えによっては、転落判定で「転落当選」であると判定されたのか大当たり判定で「大当たり」であると判定されたのかを判別できない。この場合、特図の可変表示が、1回目~119回目が「高確率高ベース遊技状態」となり、120回目が「高確率低ベース遊技状態」となる。
【0136】
また、遊技用RAM104には、特図の可変表示の回数を記憶する回数記憶部(図示なし)が設けられ、遊技制御用マイコン101は、時短状態を設定してからの特図の可変表示の開始に応じて、回数記憶部に記憶されている回数を更新することによって、時短状態を設定してからの特図の可変表示の回数を計数することが可能である。なお、回数記憶部に記憶されている回数は、次回の大当たり遊技が行われることによってリセットされる。
【0137】
3.特図変動パターン判定
次に、本実施形態における特図変動パターン判定について、図14および図22に基づいてさらに説明する。本実施形態では、遊技制御用マイコン101が特図1(第1特図)の特図変動パターン判定を行う場合には、図14に示す特図1変動パターン判定テーブルを用いる。また、特図2(第2特図)の特図変動パターン判定を行う場合には、図14に示す特図2変動パターン判定テーブルの他、図22に示す特図2変動パターン判定テーブル(特図2変動パターン判定テーブルA,特図2変動パターン判定テーブルB,特図2変動パターン判定テーブルC,特図2変動パターン判定テーブルD)を用いるときがある。
【0138】
図2変動パターン判定テーブルA、特図2変動パターン判定テーブルB、特図2変動パターン判定テーブルCおよび特図2変動パターン判定テーブルDが遊技用ROM103に格納されている。遊技制御用マイコン101は、図22(A)~図22(D)に示す、特図2変動パターン判定テーブルA、特図2変動パターン判定テーブルB、特図2変動パターン判定テーブルCまたは特図2変動パターン判定テーブルDを用いて特図2変動パターンを決定可能である。本実施形態では図22(A)~図22(D)に示す特図2変動パターン判定テーブルA~Dを用いることとするが、図14に示す特図2変動パターン判定テーブルを併用して用いることも可能である。
【0139】
遊技制御用マイコン101は、時短状態における特図2変動パターン判定処理において、大当たり確率の状態、大当たり判定の結果、リーチ判定の結果、特図変動パターン乱数および特図の可変表示の回数に基づいて、特図2変動パターンを決定する。図22(A)~図22(D)に示すように、特図2変動パターンとして、「THP001」~「THP008」,「THP011」~「THP015」,「THP021」~「THP024」,「THP031」~「THP032」の19種類の特図2変動パターンを決定することが可能である。何れの特図2変動パターンに決定するかは、特図変動パターン乱数によって異なる。
【0140】
図2変動パターン判定テーブルAは「大当たり遊技X」,「大当たり遊技Y」,「大当たり遊技Z」が実行された後の時短状態における特図の可変表示の回数が1回目~99回目の場合に用いられる。特図2変動パターン判定テーブルBは「大当たり遊技X」,「大当たり遊技Z」が実行された後の時短状態における特図の可変表示の回数が100回目の場合に用いられる。特図2変動パターン判定テーブルCは「大当たり遊技X」,「大当たり遊技Z」が実行された後の時短状態における特図の可変表示の回数が101回目以降の場合に用いられる。そして、特図2変動パターン判定テーブルDは「大当たり遊技Y」が実行された後の時短状態における特図の可変表示の回数が100回目の場合に用いられる。
【0141】
図2変動パターン判定テーブルAでは、大当たり判定の結果が「大当たり」の場合、遊技状態のうちの大当たり確率の状態にかかわらず(つまり、大当たり確率の状態が「高確率状態」であっても「通常確率状態」であっても)、特図2変動パターンとして「THP001」~「THP003」の3種類のうち何れかが決定される(図22(A)参照)。3種類の特図1変動パターンのうち「THP002」が、他の特図2変動パターンよりも決定され易くなっている(図22(A)参照)。なお「THP001」を「即大当たり変動」といい、「THP002」を「対決大当たり変動」といい、「THP003」を「対決/復活大当たり変動」という。
【0142】
また、大当たり判定の結果が「ハズレ」、且つリーチ判定の結果が「リーチ有り」の場合、大当たり確率の状態にかかわらず、特図2変動パターンとして「THP011」~「THP012」の2種類のうち何れかが決定される(図22(A)参照)。2種類の特図2変動パターンのうち「THP012」よりも「THP011」が決定され易くなっている。なお「THP011」を「対決ハズレ変動」といい、「THP012」を「対決/復活ハズレ変動」という。
【0143】
また、大当たり判定の結果が「ハズレ」、且つリーチ判定の結果が「リーチ無し」の場合、大当たり確率の状態にかかわらず、特図2変動パターンとして「THP013」~「THP014」の2種類のうち何れかが決定される(図22(A)参照)。2種類の特図2変動パターンのうち何れに決定されるかは、特図2保留数によって割り振りが異なる。特図2保留数が0~1個の場合には、特図変動時間が比較的長い13000msの「THP013」が決定され易く、特図2保留数が2~4個の場合には、特図変動時間が比較的短い4000msの「THP014」が決定され易くなっている。なお「THP013」を「通常Aハズレ変動」といい、「THP014」を「通常Bハズレ変動」という。
【0144】
図2変動パターン判定テーブルBでは、大当たり判定の結果が「大当たり」の場合、大当たり確率の状態にかかわらず、特図2変動パターンとして「THP004」~「THP005」の2種類のうち何れかが決定される(図22(B)参照)。2種類の特図2変動パターンのうち「THP004」よりも「THP005」が決定され易くなっている。なお「THP004」を「分岐大当たり変動」といい、「THP005」を「分岐/復活大当たり変動」という。
【0145】
また、大当たり判定の結果が「ハズレ」、且つ大当たり確率の状態が「高確率状態」の場合(具体的には100回分の転落判定の全てで「転落非当選」であると判定された場合)、特図2変動パターンとして「THP021」~「THP022」の2種類のうち何れかが決定される(図22(B)参照)。2種類の特図2変動パターンのうち「THP021」よりも「THP022」が決定され易くなっている。なお「THP021」を「分岐/成功ハズレ変動」といい、「THP022」を「分岐/復活/成功ハズレ変動」という。
【0146】
また、大当たり判定の結果が「ハズレ」、且つ大当たり確率の状態が「通常確率状態」であった場合(具体的には100回分の転落判定の何れかで「転落当選」であると判定された場合)、特図2変動パターンとして、「THP031」だけが決定される(図22(B)参照)。なお「THP031」を「分岐/復活/失敗ハズレ変動」という。
【0147】
図2変動パターン判定テーブルCでは、大当たり判定の結果が「大当たり」の場合、大当たり確率の状態にかかわらず、特図2変動パターンとして「THP001」,「THP006」~「THP007」の3種類のうち何れかが決定される(図22(C)参照)。3種類の特図1変動パターンのうち「THP007」が、他の特図2変動パターンよりも決定され易くなっている。なお「THP006」を「決着大当たり変動」といい、「THP007」を「決着/復活大当たり変動」という。
【0148】
また、大当たり判定の結果が「ハズレ」、且つ大当たり確率の状態が「高確率状態」の場合(具体的には転落判定で「転落非当選」であると判定された場合)、特図2変動パターンとして「THP023」~「THP024」の2種類のうち何れかが決定される(図22(C)参照)。2種類の特図2変動パターンのうち何れに決定されるかは、特図2保留数によって割り振りが異なる。特図2保留数が0~1個の場合には、「THP023」が決定され易く、特図2保留数が2~4個の場合には、「THP024」が決定され易くなっている。
【0149】
また、大当たり判定の結果が「ハズレ」、且つ大当たり確率の状態が「通常確率状態」であった場合(具体的には転落判定で「転落当選」であると判定された場合)、特図2変動パターンとして「THP032」だけが決定される(図22(C)参照)。なお「THP032」を「決着/復活ハズレ変動」という。
【0150】
図2変動パターン判定テーブルDでは、大当たり判定の結果が「大当たり」の場合、特図2変動パターンとして「THP008」が、大当たり判定の結果が「ハズレ」の場合、特図2変動パターンとして「THP015」がそれぞれ決定される(図22(D)参照)。なお「THP008」を「リザルト大当たり変動」といい、「THP015」を「リザルトハズレ変動」という。
【0151】
4.各種演出
次に、本実施形態における各種演出について図23図35に基づいて説明する。本実施形態の演出制御用マイコン121は、大当たり遊技状態後における演出モードとして「超RUSHモード」または「RUSHモード」を設定可能である。また、特図変動演出のリーチ演出として「対決リーチ」または「決着リーチ」を実行可能である。さらに、特図変動演出として「大当たり確定演出」や「分岐演出」や「リザルト演出」や「復活演出」や「大当たり告知演出」や「復活煽り演出」をそれぞれ実行可能である。さらに「転落示唆演出」を実行可能である。
【0152】
4-1.超RUSHモードおよびRUSHモード
「超RUSHモード」は、遊技状態が「高確率高ベース遊技状態」であることを示唆可能な演出モードである。そして、この「超RUSHモード」は、大当たり遊技Yの実行を伴う「大当たり遊技状態」から「高確率高ベース遊技状態」に遊技状態が設定変更される際に設定される。つまり、この「超RUSHモード」は「高確率高ベース遊技状態」の設定開始に応じて設定される。
【0153】
「RUSHモード」は、遊技状態が「低確率高ベース遊技状態」であることを示唆する演出モードである。そして、この「RUSHモード」は、大当たり遊技Xまたは大当たり遊技Zの実行を伴う「大当たり遊技状態」から「低確率高ベース遊技状態」に遊技状態が設定変更される際に設定される。つまり、この「RUSHモード」は「低確率高ベース遊技状態」の設定開始に応じて設定される。
【0154】
各演出モードは、表示部50aの表示によって区別される。「超RUSHモード」が設定されている場合、図23(A)に示すように、表示部50aの上部に文字列「超RUSHモード」が付された帯画像G20Aが表示される。それに対し「RUSHモード」が設定されている場合、図23(B)に示すように、表示部50aの上部に文字列「RUSHモード」が付された帯画像G20Bが表示される。
【0155】
図24(A)に、大当たり遊技状態後に「高確率高ベース遊技状態」になり、(100+α)回目(αは1以上の整数)の特図の可変表示に転落判定で「転落当選」であると判定される場合の演出モードの遷移(遷移A)を示す。大当たり遊技の実行後、「高確率高ベース遊技状態」の設定開始とともに「超RUSHモード」の実行が開始される。この「超RUSHモード」は、100回分の特図の可変表示が行われるまで継続可能である。「超RUSHモード」中の100回分の特図の可変表示に係る全ての転落判定の結果が「転落当選」とならずに「高確率高ベース遊技状態」が維持された場合には、101回目の特図の可変表示以降も「超RUSHモード」が継続する。この「超RUSHモード」は、転落判定で「転落当選」であると判定されるまで、或いは、大当たり判定で「大当たり」であると判定されるまで継続する。
【0156】
(100+α)回目の特図の可変表示の「超RUSHモード」の実行中に、転落判定で「転落当選」であると判定された場合、遊技状態が「高確率高ベース遊技状態」から「低確率低ベース遊技状態」に設定が変更される(図24(A)参照)。そして(100+α)回目の特図の可変表示が開始される。本実施形態では「低確率低ベース遊技状態」に変更された(100+α)回目の特図の可変表示中においても、演出モードとして「超RUSHモード」の実行が継続する。その後の(100+α)回目の特図の可変表示の終了に応じて、演出モードが「超RUSHモード」から上述の「通常演出モード」に変更される。そのため、(100+α+1)回目の特図の可変表示の開始時には、演出モードが「通常演出モード」になっている。
【0157】
なお、図24(A)に示す演出モードの遷移Aの場合において、大当たり遊技後、1回目から100回目までの特図の可変表示が行われる期間を第1期間とする。具体的には、大当たり遊技の実行が終了した後、1回目の特図の可変表示が開始してから、100回目の特図の可変表示が停止表示されるまでの期間を第1期間とする。つまり、第1期間とは、大当たり遊技後、特図の可変表示が100回に達するまでの期間である。また、101回目以降(100+α)回目までの特図の可変表示が行われる期間を第2期間とする。具体的には、101回目の特図の可変表示が開始してから、転落判定の結果が「転落当選」である特図の可変表示が停止表示されるまでの期間を第2期間とする。つまり、第2期間とは、特図の可変表示が100回なされた後、1回又は複数回なされる期間である。
【0158】
また、図24(B)に、大当たり遊技状態後に「高確率高ベース遊技状態」になり、(100+α)回目の特図の可変表示に大当たり判定で「大当たり」であると判定される場合の演出モードの遷移(遷移B)を示す。大当たり遊技の実行後、「高確率高ベース遊技状態」の設定開始とともに「超RUSHモード」の実行が開始される。この「超RUSHモード」中の100回分の特図の可変表示に係る全ての転落判定の結果が「転落当選」とならずに「高確率高ベース遊技状態」が維持された場合には、101回目の特図の可変表示以降も「超RUSHモード」が継続する。(100+α)回目の特図の可変表示の「超RUSHモード」の実行中に、大当たり判定で「大当たり」であると判定された場合、遊技状態が「高確率高ベース遊技状態」から「高確率低ベース遊技状態」に設定が変更される(図24(B)参照)。そして(100+α)回目の特図の可変表示が開始される。本実施形態では「高確率低ベース遊技状態」に変更された(100+α)回目の特図の可変表示中においても、演出モードとして「超RUSHモード」の実行が継続する。その後の大当たり遊技状態の開始に応じて、演出モードが「超RUSHモード」から上述の「大当たり演出モード」に変更される。
【0159】
なお、図24(B)に示す演出モードの遷移Bの場合において、上述の遷移Aと同じく、大当たり遊技後、1回目から100回目までの特図の可変表示が行われる期間を第1期間とする。また、101回目以降(100+α)回目までの特図の可変表示が行われる期間を第2期間とする。具体的には、101回目の特図の可変表示が開始してから、大当たり判定の結果が「大当たり」である特図の可変表示が停止表示されるまでの期間を第2期間とする。
【0160】
また、図24(C)に、大当たり遊技状態後に「高確率高ベース遊技状態」になり、100回分の特図の可変表示が行われる前に転落判定で「転落当選」であると判定される場合の演出モードの遷移(遷移C)を示す。大当たり遊技の実行後、「高確率高ベース遊技状態」の設定開始とともに「超RUSHモード」の実行が開始される。この「超RUSHモード」中の100回分の特図の可変表示に係る何れかの転落判定の結果が「転落当選」となり、「高確率高ベース遊技状態」から「低確率高ベース遊技状態」に既になっている場合には、100回目の特図の可変表示の終了に応じて、演出モードが「超RUSHモード」から上述の「通常演出モード」が設定される。そのため、101回目の特図の可変表示の開始時には、演出モードが「通常演出モード」になっている。
【0161】
なお、図24(C)に示す演出モードの遷移Cの場合において、上述の遷移Aや遷移Bと同じく、大当たり遊技後、1回目から100回目までの特図の可変表示が行われる期間を第1期間とする。
【0162】
また、図24(D)に、大当たり遊技状態後に「低確率高ベース遊技状態」になり、100回分の特図の可変表示に係る全ての大当たり判定で「ハズレ」であると判定される場合の演出モードの遷移(遷移D)を示す。大当たり遊技の実行後、「低確率高ベース遊技状態」の設定開始とともに「RUSHモード」の実行が開始される。この「RUSHモード」は、100回分の特図の可変表示が行われるまで継続可能である。「RUSHモード」中の100回分の特図の可変表示に係る全ての大当たり判定の結果が「大当たり」とならずに「低確率高ベース遊技状態」が維持された場合には、100回目の特図の可変表示の終了に応じて、演出モードが「RUSHモード」から上述の「通常演出モード」が設定される。そのため、101回目の特図の可変表示の開始時には、演出モードが「通常演出モード」になっている。
【0163】
なお、図24(D)に示す演出モードの遷移Dの場合において、上述の遷移Aや遷移Bや遷移Cと同じく、大当たり遊技後、1回目から100回目までの特図の可変表示が行われる期間を第1期間とする。
【0164】
4-2.大当たり確定演出
「大当たり確定演出」は、「超RUSHモード」,「RUSHモード」における「通常変動」の後に、「リーチ」が成立することなく、盤上可動体55kと盤下可動体56kとが表示部50a上に移動する可動体演出である。この「大当たり確定演出」は、大当たり判定の結果が「大当たり」であった場合にのみ行われることがあるため、大当たり遊技が行われることを示唆する演出として機能する。
【0165】
「大当たり確定演出」は、演出制御用マイコン121によって、特図2変動パターンに「即大当たり変動」が選択された場合に行われる。この「大当たり確定演出」は、「超RUSHモード」または「RUSHモード」における100回目の特図変動演出を除く特図変動演出で行われることがある。
【0166】
図25(A)~図25(C)に、「大当たり確定演出」が行われる様子を示す。特図変動演出において「通常変動」が開始されると、図25(A)に示すように、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が表示部50a上で変動表示する。その後、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の変動表示が開始されてから所定時間(例えば5秒)が経過すると、「大当たり確定演出」が行われる。
【0167】
「大当たり確定演出」では、図25(B)に示すように、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の全てが変動表示しているときに、盤上可動体55kと盤下可動体56kとが表示部50a上に出現する。具体的には、盤上可動体55kが通常の待機状態から下降し、盤下可動体56kが通常の待機状態から上昇する。その後、盤上可動体55kと盤下可動体56kとが通常の待機状態に戻り、図25(C)に示すように、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が大当たりを示唆する態様(例えば『7・7・7』のゾロ目)で停止表示する。
【0168】
4-3.対決リーチ
「対決リーチ」は、「超RUSHモード」,「RUSHモード」における1回目~99回目の特図変動演出において、「リーチ」の後に行われることがあるリーチ演出である。この「対決リーチ」は、主人公キャラクタが敵キャラクタとバトルする動画像演出である。本実施形態では、大当たり判定の結果が「ハズレ」であった場合よりも「大当たり」であった場合の方が「対決リーチ」は行われ易い。そのため、この「対決リーチ」は大当たり遊技が行われる可能性が高いことを示唆する演出として機能する。
【0169】
「対決リーチ」は、演出制御用マイコン121によって、特図2変動パターンに「対決大当たり変動」、「対決/復活大当たり変動」、「対決ハズレ変動」または「対決/復活ハズレ変動」が選択された場合に行われる。「対決リーチ」は、「超RUSHモード」または「RUSHモード」における1回目~99回目の特図変動演出で行われることがあるが、それ以外の特図変動演出では行われない。
【0170】
図26(A)~図26(E)に、「対決リーチ」が行われる様子を示す。特図変動演出において「通常変動」が開始されると、図26(A)に示すように、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が表示部50a上で変動表示する。その後、図26(B)に示すように、「リーチ」が成立すると「対決リーチ」が行われる。
【0171】
「対決リーチ」では、図26(C)に示すように、主人公キャラクタ画像G10と敵キャラクタ画像G11とが表示部50aに表示され、主人公キャラクタと敵キャラクタとがバトルする場面が表示される。その後、特図2変動パターンが「対決大当たり変動」であった場合には、図26(D)に示すように、主人公キャラクタが敵キャラクタに勝利した場面が表示部50aに表示され、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が大当たりを示唆する態様(例えば『5・5・5』のゾロ目)で停止表示する。一方、特図2変動パターンが「対決/復活大当たり変動」、「対決ハズレ変動」または「対決/復活ハズレ変動」であった場合には、図26(E)に示すように、主人公キャラクタが敵キャラクタに敗北した場面(主人公キャラクタが倒れる場面)が表示部50aに表示され、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3がハズレを示唆する態様(例えば『5・6・5』のリーチハズレ目)で停止表示する。その後、特図2変動パターンが「対決ハズレ変動」であった場合には、このまま特図変動演出は終了するが、特図2変動パターンが「対決/復活大当たり変動」または「対決/復活ハズレ変動」であった場合には、後述の「復活煽り演出A」を介して「復活演出A」が行われる。
【0172】
4-4.決着リーチ
「決着リーチ」は、「超RUSHモード」における101回目以降の特図変動演出において、「リーチ」の後に行われることがあるリーチ演出である。この「決着リーチ」は、主人公キャラクタが強敵キャラクタとバトルする動画像演出である。本実施形態では、大当たり判定の結果が「ハズレ」であった場合よりも「大当たり」であった場合の方が「決着リーチ」は行われ易い。そのため「決着リーチ」は、大当たり遊技が行われる可能性が高いことを示唆する演出として機能する。また、転落判定の結果が「転落当選」であった場合に「決着リーチ」は行われることがある。そのため、この「決着リーチ」は高確率状態から通常確率状態に切り替わる可能性があることを示唆する演出としても機能する。
【0173】
「決着リーチ」は、演出制御用マイコン121によって、特図2変動パターンに「決着大当たり変動」、「決着/復活大当たり変動」または「決着/復活ハズレ変動」が選択された場合に行われる。「決着リーチ」は、「超RUSHモード」における101回目以降の特図変動演出で行われることがあるが、それ以外の特図変動演出では行われない。
【0174】
図27(A)~図27(E)に、「決着リーチ」が行われる様子を示す。「通常変動」が開始されると、図27(A)に示すように、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が表示部50a上で変動表示する。その後、図27(B)に示すように、「リーチ」が成立すると「決着リーチ」が行われる。
【0175】
「決着リーチ」では、図27(C)に示すように、主人公キャラクタ画像G10と強敵キャラクタ画像G18とが表示部50aに表示され、主人公キャラクタと強敵キャラクタとがバトルする場面が表示される。その後、特図2変動パターンが「決着大当たり変動」であった場合には、図27(D)に示すように、主人公キャラクタが強敵キャラクタに勝利した場面が表示部50aに表示され、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が大当たりを示唆する態様(例えば『5・5・5』のゾロ目)で停止表示する。一方、特図2変動パターンが「決着/復活大当たり変動」または「決着/復活ハズレ変動」であった場合には、図27(E)に示すように、主人公キャラクタが強敵キャラクタに敗北した場面が表示部50aに表示され、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3がハズレを示唆する態様(例えば『5・6・5』のリーチハズレ目)で停止表示する。その後、後述の「復活煽り演出B」を介して「復活演出B」が行われる。
【0176】
4-5.分岐演出
「分岐演出」は、「超RUSHモード」における100回目の特図変動演出において行われることがある演出であり、主人公キャラクタがミッションに挑戦する演出である。本実施形態では、この「分岐演出」の実行後に時短状態が継続するときと、時短状態が終了するときとがある。そのため「分岐演出」は、時短状態が継続する可能性があることを示唆する演出としても、また、時短状態が終了する可能性があることを示唆する演出としても機能する。また、この「分岐演出」の実行後に、大当たり遊技が行われることがあるため、大当たり遊技が行われる可能性があることを示唆する演出としても機能する。
【0177】
「分岐演出」は、演出制御用マイコン121によって、特図2変動パターンに「分岐大当たり変動」、「分岐/復活大当たり変動」、「分岐/成功ハズレ変動」、「分岐/復活/成功ハズレ変動」または「分岐/復活/失敗ハズレ変動」が選択された場合に行われる。「分岐演出」は、「超RUSHモード」における100回目の特図変動演出で行われることがあるが、それ以外の特図変動演出では行われない。
【0178】
図28(A)~図28(D)に、「分岐演出」が行われる様子を示す。「分岐演出」は、特図変動演出の開始に応じて行われる。「分岐演出」では、図28(A)に示すように、主人公キャラクタ画像G10と扉画像G14とが表示部50aに表示され、主人公キャラクタが扉を開放するミッションに挑戦する場面が表示される。その後、特図2変動パターンが「分岐大当たり変動」であった場合には、図28(B)に示すように、主人公キャラクタが扉を開放してミッションに成功する場面が表示部50aに表示され、大当たり遊技が行われることを示唆する大当たり示唆画像G15(ここでは「大当たり」の文字画像)が表示される、後述の「大当たり告知演出」が行われる。このとき、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3は大当たりを示唆する態様(例えば『5・5・5』のゾロ目)で停止表示する。また、特図2変動パターンが「分岐/成功ハズレ変動」であった場合には、図28(C)に示すように、主人公キャラクタが扉を開放してミッションに成功する場面が表示部50aに表示され、「超RUSHモード」が継続することを示唆する継続示唆画像G16(ここでは「継続」の文字画像)が表示される。このとき、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3はハズレを示唆する態様(例えば『1・2・3』のバラケ目)で停止表示する。一方、特図2変動パターンが「分岐/復活大当たり変動」、「分岐/復活/成功ハズレ変動」または「分岐/復活/失敗ハズレ変動」であった場合には、図28(D)に示すように、主人公キャラクタが扉を開放できずミッションに失敗する場面が表示部50aに表示されて、後述の「復活演出C」が行われる。
【0179】
4-6.リザルト演出
「リザルト演出」は「RUSHモード」における100回目の特図変動演出において行われることがある演出であり、「RUSHモード」の終了を示唆可能な演出である。本実施形態では、この「リザルト演出」の実行後に、時短状態から非時短状態に切り替わることがある。そのため「リザルト演出」は、時短状態が終了する可能性があること(または非時短状態が開始する可能性があること)を示唆する演出として機能する。また、「リザルト演出」の実行後に、「通常演出モード」に移行することがあるため、「通常演出モード」に移行する可能性があることを示唆する演出としても機能する。
【0180】
「リザルト演出」は、演出制御用マイコン121によって、特図2変動パターンに「リザルト大当たり変動」または「リザルトハズレ変動」が選択された場合に行われる。「リザルト演出」は、「RUSHモード」における100回目の特図変動演出で行われることがあるが、それ以外の特図変動演出では行われない。
【0181】
図29(A)~図29(C)に、「リザルト演出」が行われる様子を示す。「リザルト演出」は、特図変動演出の開始に応じて行われる。「リザルト演出」では、図29(A)に示すように、「RUSHモード」が終了することを示唆するRUSH終了示唆画像G19(ここでは「RUSH終了」の文字画像)が表示部50aに表示される。その後、特図2変動パターンが「リザルト大当たり変動」であった場合には、図29(B)に示すように、RUSH終了示唆画像G19が、大当たり遊技が行われることを示唆する祝福画像G20(ここでは「おめでとう」の文字画像)に変化する。このとき、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3は大当たりを示唆する態様(例えば『5・5・5』のゾロ目)で停止表示する。一方、特図2変動パターンが「リザルトハズレ変動」であった場合には、図29(C)に示すように、RUSH終了示唆画像G19が変化することなく、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3がハズレを示唆する態様(例えば『1・2・3』のバラケ目)で停止表示し、特図変動演出は終了する。
【0182】
4-7.復活演出
「復活演出」は、通常ボタン40の連打操作によって、主人公キャラクタが復活しようとする演出である。この「復活演出」は、上述の「対決リーチ」、「決着リーチ」または「分岐演出」が行われた後に引き続き実行され得る演出である。「対決リーチ」の後に実行され得る復活演出を「復活演出A」、「決着リーチ」の後に実行され得る復活演出を「復活演出B」、「分岐演出」の後に実行され得る復活演出を「復活演出C」という。
【0183】
「復活演出A」は、「対決リーチ」で主人公キャラクタが敵キャラクタに敗北した後に行われることがある演出である。その後に、大当たり遊技が行われることがあるため、大当たり遊技が行われる可能性があることを示唆する演出として機能する。
【0184】
「復活演出A」は、演出制御用マイコン121によって、特図2変動パターンに「対決/復活大当たり変動」または「対決/復活ハズレ変動」が選択された場合に行われる。「復活演出A」は、「対決リーチ」と同様、「超RUSHモード」または「RUSHモード」における1回目~99回目の特図変動演出で行われることがあるが、それ以外の特図変動演出では行われない。
【0185】
図30(A)~図30(E)に「復活演出A」が行われる様子を示す。「対決リーチ」で、主人公キャラクタが敵キャラクタに敗北した場面が表示部50aに表示され、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3がハズレを示唆する態様で停止表示すると(図26(E)参照)、「復活演出A」が行われる前に後述の「復活煽り演出A」が行われる。なお、「復活煽り演出A」は、「対決ハズレ変動」の特図変動演出においても行われることがあり、詳細については後述する。
【0186】
「復活演出A」では、通常ボタン40のボタン操作有効期間が発生し、図30(C)に示すように、半透明でないボタン画像G12cが表示部50aに表示されるとともに、ボタン画像G12cの下部に、通常ボタン40の連打操作を促す操作促進画像G13が表示される。その後、ボタン操作有効期間において通常ボタン40が連打操作されることに応じて、または、ボタン操作有効期間において通常ボタン40が連打操作されることなくボタン操作有効期間が経過した後、特図2変動パターンが「対決/復活大当たり変動」の場合には、図30(D)に示すように、主人公キャラクタが立ち上がる場面が表示部50aに表示され、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が大当たりを示唆する態様(例えば『5・5・5』のゾロ目)に変化して停止表示する。一方、特図2変動パターンが「対決/復活ハズレ変動」であった場合には、図30(E)に示すように、主人公キャラクタが立ち上がれない場面が表示部50aに表示され、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3がハズレを示唆する態様(例えば『5・6・5』のリーチハズレ目)のまま停止表示する。
【0187】
「復活演出B」は、「決着リーチ」で主人公キャラクタが強敵キャラクタに敗北した後に行われることがある演出である。その後に、大当たり遊技が行われることがあるため、大当たり遊技が行われる可能性があることを示唆する演出として機能する。
【0188】
「復活演出B」は、演出制御用マイコン121によって、特図2変動パターンに「決着/復活大当たり変動」または「決着/復活ハズレ変動」が選択された場合に行われる。「復活演出B」は、「決着リーチ」と同様、「超RUSHモード」または「RUSHモード」における101回目以降の特図変動演出で行われることがあるが、それ以外の特図変動演出では行われない。
【0189】
「復活演出B」では、通常ボタン40のボタン操作有効期間が発生し、上述した「復活演出A」と同様に、半透明でないボタン画像G12cが表示部50aに表示されるとともに、ボタン画像G12cの下部に、通常ボタン40の連打操作を促す操作促進画像G13が表示される(図30(C)参照)。その後、ボタン操作有効期間において通常ボタン40が連打操作されることに応じて、または、ボタン操作有効期間において通常ボタン40が連打操作されることなくボタン操作有効期間が経過した後、特図2変動パターンが「決着/復活大当たり変動」であった場合には、主人公キャラクタが立ち上がる場面が表示部50aに表示される(図30(D)参照)。そして、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が大当たりを示唆する態様(例えば『5・5・5』のゾロ目)に変化して停止表示する。一方、特図2変動パターンが「決着/復活ハズレ変動」であった場合には、主人公キャラクタが立ち上がれない場面が表示部50aに表示され、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3がハズレを示唆する態様(例えば『5・6・5』のリーチハズレ目)のまま停止表示する(図30(E)参照)。
【0190】
「復活演出C」は、「分岐演出」で主人公キャラクタがミッションに失敗した後に行われることがある演出である。その後に、時短状態が継続することがあるため、時短状態が継続する可能性があることを示唆する演出として機能する。また、その後に、大当たり遊技が行われることがあるため、大当たり遊技が行われる可能性があることを示唆する演出としても機能する。
【0191】
「復活演出C」は、演出制御用マイコン121によって、特図2変動パターンに「分岐/復活大当たり変動」、「分岐/復活/成功ハズレ変動」または「分岐/復活/失敗ハズレ変動」が選択された場合に行われる。「復活演出C」は、「分岐演出」と同様、「超RUSHモード」における100回目の特図変動演出で行われることがあるが、それ以外の特図変動演出では行われない。
【0192】
図31(A)~図31(D)は、「復活演出C」が行われる様子を示す図である。「復活演出C」では、通常ボタン40のボタン操作有効期間が発生し、図31(A)に示すように、ボタン画像G12cと操作促進画像G13とが表示部50aに表示されるとともに、主人公キャラクタが扉を開放するミッションに再挑戦する場面が表示される。その後、ボタン操作有効期間において通常ボタン40が連打操作されることに応じて、または、ボタン操作有効期間において通常ボタン40が連打操作されることなくボタン操作有効期間が経過した後、特図2変動パターンが「分岐/復活大当たり変動」であった場合には、図31(B)に示すように、主人公キャラクタが扉を開放してミッションに成功する場面とともに大当たり示唆画像G15が表示部50a表示される、後述の「大当たり告知演出」が行われる。このとき、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3は大当たりを示唆する態様(例えば『5・5・5』のゾロ目)で停止表示する。一方、特図2変動パターンが「分岐/復活/成功ハズレ変動」であった場合には、図31(C)に示すように、主人公キャラクタが扉を開放してミッションに成功する場面とともに継続示唆画像G16が表示部50aに表示される。このとき、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3はハズレを示唆する態様(例えば『1・2・3』のバラケ目)で停止表示する。また、特図2変動パターンが「分岐/復活/失敗ハズレ変動」であった場合には、図31(D)に示すように、主人公キャラクタが扉を開放できずミッションに失敗する場面が表示部50aに表示され、「超RUSHモード」が終了することを示唆する超RUSH終了示唆画像G17(ここでは「終了」の文字画像)が表示される。このとき、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3はハズレを示唆する態様(例えば『1・2・3』のバラケ目)で停止表示する。
【0193】
4-8.大当たり告知演出
「大当たり告知演出」は、上述の「分岐演出」または「復活演出C」で主人公キャラクタがミッションに成功した後に行われることがある演出である。その後に、大当たり遊技が行われるため、大当たり遊技が行われることを示唆する演出として機能する。具体的には、図28(B)や図31(B)に示す、大当たり遊技が行われることを示唆する大当たり示唆画像G15(ここでは「大当たり」の文字画像)が表示される演出である。
【0194】
4-9.復活煽り演出
「復活煽り演出」は、上述の「対決リーチ」(または「決着リーチ」)の実行中、主人公キャラクタが敵キャラクタ(または強敵キャラクタ)に敗北した後に行われることがある演出である。つまり「復活煽り演出」は、上述の「対決リーチ」または「決着リーチ」の終盤に実行され得る演出である。「対決リーチ」の終盤に実行され得る復活煽り演出を「復活煽り演出A」、「決着リーチ」の終盤に実行され得る復活煽り演出を「復活煽り演出B」という。
【0195】
「復活煽り演出A」は、「対決リーチ」で主人公キャラクタが敵キャラクタに敗北した後に行われることがある演出であり、通常ボタン40の画像がフェードイン表示する演出である。その後に、上述の「復活演出A」が行われることがあるため、「復活演出A」が行われる可能性があることを示唆する演出として機能する。
【0196】
「復活煽り演出A」では、図30(A)に示すように、通常ボタン40を模した半透明のボタン画像G12a,G12bが表示部50aの左右からそれぞれ出現し、2つのボタン画像G12a,G12bが中央に向かって移動するフェードイン表示が行われる。その後、図30(B)に示すように、2つのボタン画像G12a,G12bが表示部50aの中央で重なると、上述の「復活演出A」が行われる。一方、図32(A)および図32(B)に示すように、フェードイン表示の後、2つのボタン画像G12a,G12bが表示部50aの中央で重ならない場合には「復活演出A」は行われない。
【0197】
「復活煽り演出B」は、「決着リーチ」で主人公キャラクタが強敵キャラクタに敗北した後に行われることがある演出であり、通常ボタン40の画像がフェードイン表示する演出である。その後に、「復活演出B」が行われることがあるため、「復活演出B」が行われる可能性があることを示唆する演出として機能する。
【0198】
「復活煽り演出B」では、上述の「復活煽り演出B」と同様、図30(A)に示すように、通常ボタン40を模した半透明のボタン画像G12a,G12bが表示部50aの左右からそれぞれ出現し、2つのボタン画像G12a,G12bが中央に向かって移動するフェードイン表示が行われる。その後、図30(B)に示すように、2つのボタン画像G12a,G12bが表示部50aの中央で重なると、上述の「復活演出B」が行われる。一方、図32(A)および図32(B)に示すように、フェードイン表示の後、2つのボタン画像G12a,G12bが表示部50aの中央で重ならない場合には「復活演出B」は行われない。
【0199】
4-10.転落示唆演出
「転落示唆演出」は、「超RUSHモード」の実行中に、転落当選して遊技状態が「通常確率状態」に設定されている可能性があることを示唆するための演出である。この転落示唆演出は、表示部50a上の演出図柄EZ1,EZ2,EZ3を用いた画像演出になっている。具体的に、リーチハズレ時における演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の停止表示の態様(以下、停止表示態様ともいう)で、遊技状態が通常確率状態である可能性が高いのかどうかを遊技者に示唆可能な演出になっている。
【0200】
EZ1,EZ2,EZ3の停止表示態様には、第1ハズレ態様、第2ハズレ態様および第3ハズレ態様の3種類のものがある。
【0201】
第1ハズレ態様とは、左演出図柄EZ1および右演出図柄EZ3よりも中演出図柄EZ2が1つだけずれた(一コマずれた)停止表示態様である。詳細には、左演出図柄EZ1および右演出図柄EZ3に含まれる数字よりも中演出図柄EZ2に含まれる数字が「1」足した(「1」多い)停止表示態様である(但し、左演出図柄EZ1および右演出図柄EZ3に含まれる数字が「8」である場合には、その限りではない)。
【0202】
具体的に、例えば左演出図柄EZ1および右演出図柄EZ3に含まれる数字がともに「1」であり、中演出図柄EZ2に含まれる数字が「2」である停止表示態様である。つまり「1・2・1」のリーチハズレの停止表示態様である。また、例えば左演出図柄EZ1および右演出図柄EZ3に含まれる数字がともに「2」であり、中演出図柄EZ2に含まれる数字が「3」である停止表示態様である。つまり「2・3・2」のリーチハズレの停止表示態様である。また、例えば左演出図柄EZ1および右演出図柄EZ3に含まれる数字がともに「3」であり、中演出図柄EZ2に含まれる数字が「4」である停止表示態様である。つまり「3・4・3」のリーチハズレの停止表示態様である。また、例えば左演出図柄EZ1および右演出図柄EZ3に含まれる数字がともに「4」であり、中演出図柄EZ2に含まれる数字が「5」である停止表示態様である。つまり「4・5・4」のリーチハズレの停止表示態様である。
【0203】
また、例えば図33(B)に示すような、左演出図柄EZ1および右演出図柄EZ3に含まれる数字がともに「5」であり、中演出図柄EZ2に含まれる数字が「6」である停止表示態様である。つまり「5・6・5」のリーチハズレの停止表示態様である(図33(B)参照)。また、例えば左演出図柄EZ1および右演出図柄EZ3に含まれる数字がともに「6」であり、中演出図柄EZ2に含まれる数字が「7」である停止表示態様である。つまり「6・7・6」のリーチハズレの停止表示態様である。また、例えば左演出図柄EZ1および右演出図柄EZ3に含まれる数字がともに「7」であり、中演出図柄EZ2に含まれる数字が「8」である停止表示態様である。つまり「7・8・7」のリーチハズレの停止表示態様である。また、例えば左演出図柄EZ1および右演出図柄EZ3に含まれる数字がともに「8」であり、中演出図柄EZ2に含まれる数字が「1」である停止表示態様である。つまり「8・1・8」のリーチハズレの停止表示態様である。
【0204】
第2ハズレ態様とは、左演出図柄EZ1および右演出図柄EZ3よりも中演出図柄EZ2が2つずれた(二コマずれた)停止表示態様である。詳細には、左演出図柄EZ1および右演出図柄EZ3に含まれる数字よりも中演出図柄EZ2に含まれる数字が「2」足した(「2」多い)停止表示態様である(但し、左演出図柄EZ1および右演出図柄EZ3に含まれる数字が「7」や「8」である場合には、その限りではない)。
【0205】
具体的に、例えば左演出図柄EZ1および右演出図柄EZ3に含まれる数字がともに「1」であり、中演出図柄EZ2に含まれる数字が「3」である停止表示態様である。つまり「1・3・1」のリーチハズレの停止表示態様である。また、例えば左演出図柄EZ1および右演出図柄EZ3に含まれる数字がともに「2」であり、中演出図柄EZ2に含まれる数字が「4」である停止表示態様である。つまり「2・4・2」のリーチハズレの停止表示態様である。また、例えば左演出図柄EZ1および右演出図柄EZ3に含まれる数字がともに「3」であり、中演出図柄EZ2に含まれる数字が「5」である停止表示態様である。つまり「3・5・3」のリーチハズレの停止表示態様である。また、例えば左演出図柄EZ1および右演出図柄EZ3に含まれる数字がともに「4」であり、中演出図柄EZ2に含まれる数字が「6」である停止表示態様である。つまり「4・6・4」のリーチハズレの停止表示態様である。
【0206】
また、例えば図33(C)に示すような、左演出図柄EZ1および右演出図柄EZ3に含まれる数字がともに「5」であり、中演出図柄EZ2に含まれる数字が「7」である停止表示態様である。つまり「5・7・5」のリーチハズレの停止表示態様である(図33(C)参照)。また、例えば左演出図柄EZ1および右演出図柄EZ3に含まれる数字がともに「6」であり、中演出図柄EZ2に含まれる数字が「8」である停止表示態様である。つまり「6・8・6」のリーチハズレの停止表示態様である。また、例えば左演出図柄EZ1および右演出図柄EZ3に含まれる数字がともに「7」であり、中演出図柄EZ2に含まれる数字が「1」である停止表示態様である。つまり「7・1・7」のリーチハズレの停止表示態様である。また、例えば左演出図柄EZ1および右演出図柄EZ3に含まれる数字がともに「8」であり、中演出図柄EZ2に含まれる数字が「2」である停止表示態様である。つまり「8・2・8」のリーチハズレの停止表示態様である。
【0207】
第3ハズレ態様とは、左演出図柄EZ1および右演出図柄EZ3よりも中演出図柄EZ2が3つずれた(三コマずれた)停止表示態様である。詳細には、左演出図柄EZ1および右演出図柄EZ3に含まれる数字よりも中演出図柄EZ2に含まれる数字が「3」足した(「3」多い)停止表示態様である(但し、左演出図柄EZ1および右演出図柄EZ3に含まれる数字が「6」や「7」や「8」である場合には、その限りではない)。
【0208】
具体的に、例えば左演出図柄EZ1および右演出図柄EZ3に含まれる数字がともに「1」であり、中演出図柄EZ2に含まれる数字が「4」である停止表示態様である。つまり「1・4・1」のリーチハズレの停止表示態様である。また、例えば左演出図柄EZ1および右演出図柄EZ3に含まれる数字がともに「2」であり、中演出図柄EZ2に含まれる数字が「5」である停止表示態様である。つまり「2・5・2」のリーチハズレの停止表示態様である。また、例えば左演出図柄EZ1および右演出図柄EZ3に含まれる数字がともに「3」であり、中演出図柄EZ2に含まれる数字が「6」である停止表示態様である。つまり「3・6・3」のリーチハズレの停止表示態様である。また、例えば左演出図柄EZ1および右演出図柄EZ3に含まれる数字がともに「4」であり、中演出図柄EZ2に含まれる数字が「7」である停止表示態様である。つまり「4・7・4」のリーチハズレの停止表示態様である。
【0209】
また、例えば図33(D)に示すような、左演出図柄EZ1および右演出図柄EZ3に含まれる数字がともに「5」であり、中演出図柄EZ2に含まれる数字が「8」である停止表示態様である。つまり「5・8・5」のリーチハズレの停止表示態様である(図33(D)参照)。また、例えば左演出図柄EZ1および右演出図柄EZ3に含まれる数字がともに「6」であり、中演出図柄EZ2に含まれる数字が「1」である停止表示態様である。つまり「6・1・6」のリーチハズレの停止表示態様である。また、例えば左演出図柄EZ1および右演出図柄EZ3に含まれる数字がともに「7」であり、中演出図柄EZ2に含まれる数字が「2」である停止表示態様である。つまり「7・2・7」のリーチハズレの停止表示態様である。また、例えば左演出図柄EZ1および右演出図柄EZ3に含まれる数字がともに「8」であり、中演出図柄EZ2に含まれる数字が「3」である停止表示態様である。つまり「8・3・8」のリーチハズレの停止表示態様である。
【0210】
本実施形態では、設定中の遊技状態に応じて、転落示唆演出におけるリーチハズレの各停止表示態様(第1ハズレ態様,第2ハズレ態様,第3ハズレ態様)の出現確率がそれぞれ異なっている。図34(A)に、設定中の遊技状態が高確率状態である場合に選択される、リーチハズレの停止表示態様の振分率を、図34(B)に、設定中の遊技状態が通常確率状態である場合に選択される、リーチハズレの停止表示態様の振分率をそれぞれ示す。演出制御用マイコン121は、「超RUSHモード」の実行中に遊技状態が高確率状態であれば、図34(A)に示す振分率でリーチハズレの停止表示態様の種類を選択し、遊技状態が通常確率状態であれば、図34(B)に示す振分率でリーチハズレの停止表示態様の種類を選択する。
【0211】
図34(A)によれば、リーチハズレの停止表示態様として、第1ハズレ態様の振分率の値(85%)の方が第2ハズレ態様の振分率の値(10%)よりも大きく、第3ハズレ態様の振分率の値が最も小さい(5%)。それに対し、図34(B)によれば、逆に第1ハズレ態様の振分率の値(10%)の方が第2ハズレ態様の振分率の値(30%)よりも小さく、第3ハズレ態様の振分率の値が最も大きい(60%)。
【0212】
したがって、遊技状態が高確率状態である場合には、リーチハズレの際に第1ハズレ態様が出現し易く、次いで第2ハズレ態様、そして第3ハズレ態様が最も出現し難い。一方、遊技状態が通常確率状態である場合には、高確率状態の場合とは逆に、リーチハズレの際に第3ハズレ態様が出現し易く、次いで第2ハズレ態様、そして第1ハズレ態様が最も出現し難い。
【0213】
なお、本実施形態では、「超RUSHモード」において1回目~100回目の第2特図の可変表示に伴う特図変動演出の実行中、遊技状態が高確率高ベース遊技状態であっても低確率高ベース遊技状態であっても、表示部50aの上部に文字列「超RUSHモード」が付された帯画像G20Aが表示される(図23(A)参照)。つまり、「超RUSHモード」で最大で100回の第2特図の可変表示が行われるまで、設定されている遊技状態にかかわらず、同じ帯画像G20Aが表示部50a上に表示される。そのため、遊技者は、「超RUSHモード」で最大で100回の第2特図の可変表示が行われるまでの期間、設定されている遊技状態が高確率高ベース遊技状態であるのか低確率高ベース遊技状態であるのか把握し難い。
【0214】
そこで本実施形態では、そのような「超RUSHモード」の実行中、1回目~100回目の特図変動演出の実行に伴うリーチハズレの停止表示態様が第1ハズレ態様であった場合、その時点までに転落当選していない可能性が高いかもしれないことを遊技者に意識させることが可能となっている。一方、「超RUSHモード」の実行中、1回目~100回目の特図変動演出の実行に伴うリーチハズレの停止表示態様が第3ハズレ態様であった場合、その時点までに既に転落当選している可能性が高いかもしれないことを遊技者に意識させることが可能となっている。また、「超RUSHモード」の実行中、1回目~100回目の特図変動演出の実行に伴うリーチハズレの停止表示態様が第2ハズレ態様であった場合には、その時点までに既に転落当選しているのかどうかを遊技者が決めづらく、遊技者にハラハラドキドキさせることが可能となっている。
【0215】
5.演出フロー
次に、上述した各演出を含む特図変動演出の演出フローを説明する。演出制御用マイコン121は、演出フローを構成する各演出において、表示部50aに演出画像を表示するとともに、演出画像の表示に応じて、枠ランプ53や盤ランプ54を用いた発光演出と、スピーカ52を用いた音演出とを実行可能である。
【0216】
図2変動パターンが「即大当たり変動」の特図変動演出では、図35(A)に示すように「通常変動」→「大当たり確定演出」で構成される演出フローが実行される。
【0217】
図2変動パターンが「対決大当たり変動」,「対決ハズレ変動」の特図変動演出では、図35(B)に示すように、「通常変動」→「リーチ」→「対決リーチ」で構成される演出フローが実行される。なお「対決ハズレ変動」の「対決リーチ」において、「復活煽り演出A」が行われることがある。
【0218】
図2変動パターンが「対決/復活大当たり変動」,「対決/復活ハズレ変動」の特図変動演出では、図35(C)に示すように、「通常変動」→「リーチ」→「対決リーチ」→「復活演出A」で構成される演出フローが実行される。なお「対決/復活ハズレ変動」,「対決/復活ハズレ変動」の「対決リーチ」において、「復活煽り演出A」が行われることがある。
【0219】
図2変動パターンが「分岐大当たり変動」,「分岐/成功ハズレ変動」の特図変動演出では、図35(D)に示すように、「分岐演出」のみで構成される演出フローが実行される。
【0220】
図2変動パターンが「分岐/復活大当たり変動」,「分岐/復活/成功ハズレ変動」,「分岐/復活/失敗ハズレ変動」の特図変動演出では、図35(E)に示すように、「分岐演出」→「復活演出C」で構成される演出フローが実行される。
【0221】
図2変動パターンが「決着大当たり変動」の特図変動演出では、図35(F)に示すように、「通常変動」→「リーチ」→「決着リーチ」で構成される演出フローが実行される。
【0222】
図2変動パターンが「決着/復活大当たり変動」,「決着/復活ハズレ変動」の特図変動演出では、図35(G)に示すように、「通常変動」→「リーチ」→「決着リーチ」→「復活演出B」で構成される演出フローが実行される。なお「決着/復活大当たり変動」,「決着/復活ハズレ変動」の「決着リーチ」において、「復活煽り演出B」が行われることがある。
【0223】
図2変動パターンが「リザルト大当たり変動」,「リザルトハズレ変動」の特図変動演出では、図35(H)に示すように、「リザルト演出」のみで構成される演出フローが実行される。
【0224】
図2変動パターンが「通常Aハズレ変動」,「通常Bハズレ変動」の特図変動演出では、「通常変動」のみで構成される演出フローが実行される(図示なし)。
【0225】
続いて、「対決リーチ」と「超RUSHモード」との関係および「決着リーチ」と「超RUSHモード」との関係について説明する。「対決リーチ」は、「超RUSHモード」における1回目~100回目の特図変動演出で行われることがあるが、「対決リーチ」において主人公キャラクタが敵キャラクタに敗北しても(演出図柄EZ1,EZ2,EZ3がハズレを示唆する態様で停止表示しても)、「超RUSHモード」が終了することはない。一方、「決着リーチ」は、「超RUSHモード」における101回目以降の特図変動演出で行われることがあるが、「決着リーチ」において主人公キャラクタが強敵キャラクタに敗北すると(演出図柄EZ1,EZ2,EZ3がハズレを示唆する態様で停止表示すると)、その後の「復活演出B」で主人公キャラクタが立ち上がらなければ(演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が大当たりを示唆する態様に変化しなければ)、「超RUSHモード」が終了する。つまり、「対決リーチ」後にハズレとなった場合と、「決着リーチ」後にハズレとなった場合とで、時短状態の終了のし易さが異なる。本実施形態では、「対決リーチ」後にハズレとなった場合よりも「決着リーチ」後にハズレとなった場合の方が、時短状態が終了され易くなっている。そのため、「対決リーチ」は、時短状態の終了に対する不安感が比較的低いと言え、「決着リーチ」は、時短状態の終了に対する不安感が比較的高いと言える。
【0226】
次に、「復活演出A」と「超RUSHモード」との関係および「復活演出B」と「超RUSHモード」との関係について説明する。「復活演出A」は、「超RUSHモード」における1回目~100回目の特図変動演出で行われることがあるが、「復活演出A」において主人公キャラクタが立ち上がれなくても(演出図柄EZ1,EZ2,EZ3がハズレを示唆する態様のままで停止表示しても)、「超RUSHモード」が終了することはない。一方、「復活演出B」は、「超RUSHモード」における101回目以降の特図変動演出で行われることがあるが、「復活演出B」において主人公キャラクタが立ち上がれないと(演出図柄EZ1,EZ2,EZ3がハズレを示唆する態様のままで停止表示すると)、「超RUSHモード」が終了する。つまり、「復活演出A」後にハズレとなった場合と、「復活演出B」後にハズレとなった場合とで、時短状態の終了のし易さが異なる。本実施形態では、「復活演出A」後にハズレとなった場合よりも「復活演出B」後にハズレとなった場合の方が、時短状態が終了され易くなっている。そのため、「復活演出A」は、時短状態の終了に対する不安感が比較的低いと言え、「復活演出B」は、時短状態の終了に対する不安感が比較的高いと言える。
【0227】
次に、「復活煽り演出A」と「復活演出A」との関係および「復活煽り演出B」と「復活演出B」との関係について説明する。「復活煽り演出A」は、「超RUSHモード」における1回目~100回目の特図変動演出で行われることがあるが、「復活煽り演出A」の後には、「復活演出A」が行われるときと行われないときとがある。一方、「復活煽り演出B」は、「超RUSHモード」における101回目以降の特図変動演出で行われることがあるが、「復活煽り演出B」の後には、必ず「復活演出B」が行われる。つまり、「復活煽り演出A」が行われた場合と、「復活煽り演出B」が行われた場合とで、その後に「復活演出A」または「復活演出B」が実行される確率が異なる。本実施形態では、「復活煽り演出A」後よりも「復活煽り演出B」後の方が、実行確率が高くなっている。そのため、「復活煽り演出A」は、「復活演出A」に対する期待感が比較的低いと言え、「復活煽り演出B」は、「復活演出B」に対する期待感が比較的高いと言える。
【0228】
次に、「大当たり告知演出」と「分岐演出」,「復活演出C」との関係について説明する。「大当たり告知演出」は、「分岐演出」または「復活演出C」において行われることがあるが、「分岐演出」においては行われ難く、「復活演出C」においては行われ易い。つまり、「分岐演出」と「復活演出C」とで、「大当たり告知演出」が行われる確率が異なる。本実施形態では、「分岐演出」よりも「復活演出C」の方が、実行確率が高くなっている。そのため、「分岐演出」は、「大当たり告知演出」に対する期待感が比較的低いと言え、「復活演出C」は、「大当たり告知演出」に対する期待感が比較的高いと言える。
【0229】
次に、「対決リーチ」と「復活演出A」との関係および「決着リーチ」と「復活演出B」との関係について説明する。「対決リーチ」は、「超RUSHモード」における1回目~100回目の特図変動演出で行われることがあるが、「対決リーチ」において主人公キャラクタが敵キャラクタに敗北すると(演出図柄EZ1,EZ2,EZ3がハズレを示唆する態様で停止表示すると)、その後に「復活演出A」が行われるときと行われないときとがある。一方、「決着リーチ」は、「超RUSHモード」における101回目以降の特図変動演出で行われることがあるが、「決着リーチ」において主人公キャラクタが強敵キャラクタに敗北しても(演出図柄EZ1,EZ2,EZ3がハズレを示唆する態様で停止表示しても)、その後に「復活演出B」が必ず行われる。つまり、「対決リーチ」でハズレが示唆された場合と、「決着リーチ」でハズレが示唆された場合とで、「復活演出A」または「復活演出B」が実行される確率が異なる。本実施形態では、「対決リーチ」でハズレが示唆された場合よりも「決着リーチ」でハズレが示唆された場合の方が、実行確率が高くなっている。そのため、「対決リーチ」は、「復活演出A」に対する期待感が比較的低いと言え、「決着リーチ」は、「復活演出B」に対する期待感が比較的高いと言える。
【0230】
次に、「対決リーチ」と「決着リーチ」との関係について説明する。「対決リーチ」は、「超RUSHモード」における1回目~100回目の特図変動演出で行われることがあるが、転落判定の結果が「転落当選」であっても「転落非当選」であっても、「対決リーチ」が行われることがある。一方、「決着リーチ」は、「超RUSHモード」における101回目以降の特図変動演出で行われるが、転落判定の結果が「転落非当選」であった場合には「決着リーチ」が行われることはなく、転落判定の結果が「転落当選」であった場合にだけ「決着リーチ」が行われる。つまり、「超RUSHモード」における1回目~100回目の特図変動演出に係る転落判定で「転落当選」であると判定された場合と、「超RUSHモード」における101回目以降の特図変動演出に係る転落判定で「転落当選」であると判定された場合とで、リーチ演出が実行される確率が異なる。本実施形態では、「超RUSHモード」における1回目~100回目の特図変動演出に係る転落判定で「転落当選」であると判定された場合よりも、「超RUSHモード」における101回目以降の特図変動演出に係る転落判定で「転落当選」であると判定された場合の方が、実行確率が高くなっている。そのため、「対決リーチ」は、通常確率状態への切り替わりに対する不安感が比較的低いと言え、「決着リーチ」は、通常確率状態への切り替わりに対する不安感が比較的高いと言える。
【0231】
6.第1実施形態の効果
以下、第1実施形態で説明したパチンコ遊技機PY1の効果について説明する。
【0232】
(1)本実施形態のパチンコ遊技機PY1では、「超RUSHモード」における1回目~100回目の特図変動演出の実行期間中のリーチハズレの際に、第1ハズレ態様で演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が表示された場合には、現在の遊技状態が高確率高ベース遊技状態であることを遊技者に期待させることが可能となっている。一方、第3ハズレ態様で演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が表示された場合には、現在の遊技状態が相対的に不利な遊技状態である低確率高ベース遊技状態であることを遊技者に意識させることが可能となっている。
【0233】
(2)また、「超RUSHモード」における1回目~100回目の特図変動演出の実行期間中のリーチハズレの際に、リーチをなす演出図柄EZ1,EZ3に含まれる数字と、それ以外の中演出図柄EZ2に含まれる数字との差が「1」になっているリーチハズレで演出図柄が表示された場合には、現在の遊技状態が高確率高ベース遊技状態であることを遊技者に期待させることが可能となっている。また、「超RUSHモード」における1回目~100回目の特図変動演出の実行期間中のリーチハズレの際に、リーチをなす演出図柄EZ1,EZ3に含まれる数字と、それ以外の中演出図柄EZ2に含まれる数字との差が「3」になっているリーチハズレで演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が表示された場合には、現在の遊技状態が相対的に不利な低確率高ベース遊技状態であることを遊技者に意識させることが可能となっている。
【0234】
(3)また、遊技状態の設定が高確率高ベース遊技状態に移行してから、特別図柄の可変表示が最大で「100回」行われるまでの期間中に、第1ハズレ態様で演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が表示された場合には、現在の遊技状態が高確率高ベース遊技状態であることを遊技者に期待させることが可能である一方、第1ハズレ態様で演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が表示された場合には、現在の遊技状態が相対的に不利な低確率高ベース遊技状態であることを遊技者に意識させることが可能である。かくして、特別図柄の可変表示が最大で「100回」行われるまでの期間中、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3がリーチハズレで表示された場合には、同一の数字の画像からなる図柄の三つ揃いに加えて、リーチハズレにも遊技者の注目を確実に集めることが可能となっている。
【0235】
<第2実施形態>
以下、第2実施形態を説明する。特に述べない限り、上述の基本実施形態や第1実施形態のパチンコ遊技機PY1が第2実施形態にも適用される。
【0236】
1.転落示唆演出
本第2実施形態に係る「転落示唆演出」は、第1実施形態と同じく「超RUSHモード」の実行中に、転落当選して遊技状態が「通常確率状態」に設定されている可能性があることを示唆するための演出である。この転落示唆演出は、第1実施形態と同様、表示部50a上の演出図柄EZ1,EZ2,EZ3を用いた画像演出になっている。具体的に、リーチハズレ時における演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の停止表示の態様(以下、停止表示態様ともいう)で、遊技状態が通常確率状態である可能性が高いのかどうかを遊技者に示唆可能な演出になっている。
【0237】
本第2実施形態では、EZ1,EZ2,EZ3の停止表示態様として、第4ハズレ態様、第5ハズレ態様および第6ハズレ態様の3種類のものがある。
【0238】
第4ハズレ態様とは、中演出図柄EZ2に「7」以外の奇数を含む停止表示態様である。具体的に、例えば左演出図柄EZ1および右演出図柄EZ3に含まれる数字がともに「1」であり、中演出図柄EZ2に含まれる数字が「1」および「7」以外の奇数である停止表示態様である。また、例えば左演出図柄EZ1および右演出図柄EZ3に含まれる数字がともに「2」であり、中演出図柄EZ2に含まれる数字が「7」以外の奇数である停止表示態様である。また、例えば左演出図柄EZ1および右演出図柄EZ3に含まれる数字がともに「3」であり、中演出図柄EZ2に含まれる数字が「3」および「7」以外の奇数である停止表示態様である。また、例えば左演出図柄EZ1および右演出図柄EZ3に含まれる数字がともに「4」であり、中演出図柄EZ2に含まれる数字が「7」以外の奇数である停止表示態様である。
【0239】
また、例えば図36(B)に示すような、左演出図柄EZ1および右演出図柄EZ3に含まれる数字がともに「5」であり、中演出図柄EZ2に含まれる数字が「5」および「7」以外の奇数である停止表示態様である。また、例えば左演出図柄EZ1および右演出図柄EZ3に含まれる数字がともに「6」であり、中演出図柄EZ2に含まれる数字が「7」以外の奇数である停止表示態様である。また、例えば左演出図柄EZ1および右演出図柄EZ3に含まれる数字がともに「7」であり、中演出図柄EZ2に含まれる数字が「7」以外の奇数である停止表示態様である。また、例えば左演出図柄EZ1および右演出図柄EZ3に含まれる数字がともに「8」であり、中演出図柄EZ2に含まれる数字が「7」以外の奇数である停止表示態様である。
【0240】
第5ハズレ態様とは、中演出図柄EZ2に偶数を含む停止表示態様である。具体的に、例えば左演出図柄EZ1および右演出図柄EZ3に含まれる数字がともに「1」であり、中演出図柄EZ2に含まれる数字が偶数である停止表示態様である。また、例えば左演出図柄EZ1および右演出図柄EZ3に含まれる数字がともに「2」であり、中演出図柄EZ2に含まれる数字が「2」以外の偶数である停止表示態様である。また、例えば左演出図柄EZ1および右演出図柄EZ3に含まれる数字がともに「3」であり、中演出図柄EZ2に含まれる数字が偶数である停止表示態様である。また、例えば左演出図柄EZ1および右演出図柄EZ3に含まれる数字がともに「4」であり、中演出図柄EZ2に含まれる数字が「4」以外の偶数である停止表示態様である。
【0241】
また、例えば図36(C)に示すような、左演出図柄EZ1および右演出図柄EZ3に含まれる数字がともに「5」であり、中演出図柄EZ2に含まれる数字が偶数である停止表示態様である。また、例えば左演出図柄EZ1および右演出図柄EZ3に含まれる数字がともに「6」であり、中演出図柄EZ2に含まれる数字が「6」以外の偶数である停止表示態様である。また、例えば左演出図柄EZ1および右演出図柄EZ3に含まれる数字がともに「7」であり、中演出図柄EZ2に含まれる数字が偶数である停止表示態様である。また、例えば左演出図柄EZ1および右演出図柄EZ3に含まれる数字がともに「8」であり、中演出図柄EZ2に含まれる数字が「8」以外の偶数である停止表示態様である。
【0242】
第6ハズレ態様とは、中演出図柄EZ2に「7」を含む停止表示態様である。具体的に、例えば左演出図柄EZ1および右演出図柄EZ3に含まれる数字がともに「1」であり、中演出図柄EZ2に含まれる数字が「7」である停止表示態様である。つまり「1・7・1」のリーチハズレの停止表示態様である。また、例えば左演出図柄EZ1および右演出図柄EZ3に含まれる数字がともに「2」であり、中演出図柄EZ2に含まれる数字が「7」である停止表示態様である。つまり「2・7・2」のリーチハズレの停止表示態様である。また、例えば左演出図柄EZ1および右演出図柄EZ3に含まれる数字がともに「3」であり、中演出図柄EZ2に含まれる数字が「7」である停止表示態様である。つまり「3・7・3」のリーチハズレの停止表示態様である。また、例えば左演出図柄EZ1および右演出図柄EZ3に含まれる数字がともに「4」であり、中演出図柄EZ2に含まれる数字が「7」である停止表示態様である。つまり「4・7・4」のリーチハズレの停止表示態様である。
【0243】
また、例えば図36(D)に示すような、左演出図柄EZ1および右演出図柄EZ3に含まれる数字がともに「5」であり、中演出図柄EZ2に含まれる数字が「7」である停止表示態様である。つまり「5・7・5」のリーチハズレの停止表示態様である(図36(D)参照)。また、例えば左演出図柄EZ1および右演出図柄EZ3に含まれる数字がともに「6」であり、中演出図柄EZ2に含まれる数字が「7」である停止表示態様である。つまり「6・7・6」のリーチハズレの停止表示態様である。また、例えば左演出図柄EZ1および右演出図柄EZ3に含まれる数字がともに「8」であり、中演出図柄EZ2に含まれる数字が「7」である停止表示態様である。つまり「8・7・8」のリーチハズレの停止表示態様である。
【0244】
本実施形態では、設定中の遊技状態に応じて、転落示唆演出におけるリーチハズレの各停止表示態様(第4ハズレ態様,第5ハズレ態様,第6ハズレ態様)の出現確率がそれぞれ異なっている。図37(A)に、設定中の遊技状態が高確率状態である場合に選択される、リーチハズレの停止表示態様の振分率を、図37(B)に、設定中の遊技状態が通常確率状態である場合に選択される、リーチハズレの停止表示態様の振分率をそれぞれ示す。演出制御用マイコン121は、「超RUSHモード」の実行中に遊技状態が高確率状態であれば、図37(A)に示す振分率でリーチハズレの停止表示態様の種類を選択し、遊技状態が通常確率状態であれば、図37(B)に示す振分率でリーチハズレの停止表示態様の種類を選択する。
【0245】
図37(A)によれば、リーチハズレの停止表示態様として、第4ハズレ態様の振分率の値(85%)の方が第5ハズレ態様の振分率の値(10%)よりも大きく、第6ハズレ態様の振分率の値が最も小さい(5%)。それに対し、図37(B)によれば、逆に第4ハズレ態様の振分率の値(15%)の方が第5ハズレ態様の振分率の値(85%)よりも小さい。また、第6ハズレ態様の振分率の値が「0%」である。
【0246】
したがって、遊技状態が高確率状態である場合には、リーチハズレの際に第4ハズレ態様が出現し易く、次いで第5ハズレ態様、そして第6ハズレ態様が最も出現し難い。一方、遊技状態が通常確率状態である場合には、高確率状態の場合とは逆に、リーチハズレの際に第5ハズレ態様よりも第4ハズレ態様が出現し難い。しかも、第6ハズレ態様が出現することは無い。よって、「超RUSHモード」の実行中、1回目~100回目の特図変動演出の実行に伴うリーチハズレの停止表示態様が第4ハズレ態様であった場合、その時点までに転落当選していない可能性が高いかもしれないことを遊技者に意識させることが可能となっている。それに対し、「超RUSHモード」の実行中、1回目~100回目の特図変動演出の実行に伴うリーチハズレの停止表示態様が第5ハズレ態様であった場合、その時点までに既に転落当選している可能性が高いかもしれないことを遊技者に意識させることが可能となっている。また、「超RUSHモード」の実行中、1回目~100回目の特図変動演出の実行に伴うリーチハズレの停止表示態様が第6ハズレ態様であった場合には、その時点までに既に転落当選していないことを遊技者に報知可能となっている。
【0247】
2.第2実施形態の効果
以下、第2実施形態で説明したパチンコ遊技機PY1の効果について説明する。
【0248】
(1)「超RUSHモード」における1回目~100回目の特図変動演出の実行期間中に、リーチをなさない中演出図柄EZ2に含まれる数字が、リーチをなす演出図柄EZ1,EZ3に含まれる数字と異なる数字、且つ、数字「7」になっているリーチハズレで演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が表示された場合には、現在の遊技状態が高確率高ベース遊技状態であることを遊技者に期待させることが可能となっている。一方、リーチをなさない中演出図柄EZ2に含まれる数字が、リーチをなす演出図柄EZ1,EZ3に含まれる数字と異なる数字、且つ、偶数になっているリーチハズレで演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が表示された場合には、現在の遊技状態が相対的に不利な遊技状態である低確率高ベース遊技状態であることを遊技者に意識させることが可能となっている。
【0249】
<基本実施形態および第1実施形態の変更例>
以下、基本実施形態または第1実施形態で説明したパチンコ遊技機PY1の変更例について説明する。勿論、変更例に係る構成同士を適宜組み合わせて構成してもよい。また、上記形態および下記変更例中の技術的特徴は、本明細書において必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
【0250】
第1実施形態および第2実施形態では、高確率高ベース遊技状態を本発明に係る「第1遊技状態」とした。しかしながら、例えば低確率高ベース遊技状態や高確率低ベース遊技状態など、高確率高ベース遊技状態以外の遊技状態を第1遊技状態としてもよい。
【0251】
また、第1実施形態および第2実施形態では、低確率高ベース遊技状態を本発明に係る「第2遊技状態」とした。しかしながら、第1遊技状態よりも遊技者にとって不利な遊技状態を第2遊技状態であれば、低確率高ベース遊技状態以外の遊技状態を第2遊技状態としてもよい。
【0252】
また、第1実施形態および第2実施形態では、遊技状態の設定が高確率高ベース遊技状態(第1遊技状態)に移行してから、特別図柄の可変表示が最大で100回(特定の回数)行われるまでの期間を本発明に係る「所定の期間」とした。しかしながら、例えば特定の遊技状態に設定されている期間を所定の期間としてもよい。また、例えば遊技状態によらず、特別図柄の可変表示が特定の回数行われる期間を所定の期間としてもよい。
【0253】
また、第1実施形態および第2実施形態では、3個の演出図柄EZ1,EZ2,EZ3を本発明に係る「複数個の演出図柄」とした。しかしながら、2個の演出図柄や、4個以上の演出図柄を複数個の演出図柄としてもよい。
【0254】
また、第1実施形態および第2実施形態では、リーチハズレを示す表示態様を本発明に係る「所定の表示態様」とした。しかしながら、リーチハズレを示す表示態様以外の表示態様としてもよい。具体的に、例えばリーチハズレ以外のハズレを示唆する表示態様(所謂バラケ目)を所定の表示態様としてもよい。また、例えば「1・7・5(イナゴ)」や「2・2・3(フジサン)」や「6・3・4(ムサシ)」など(いずれも3個以上の演出図柄の場合)、「8・7(ハナ)」や「5・1(コイ)」など(いずれも2個以上の演出図柄の場合)、「1・1・9・2(イイクニ)」や「1・9・1・7(イクイナ)」など(いずれも4個以上の演出図柄の場合)といった、複数個の演出図柄に含まれる数字の組み合わせに所謂「語呂合わせ」を含んだ表示態様を所定の表示態様としてもよい。
【0255】
また、第1実施形態では、リーチをなす演出図柄に含まれる数字と、それ以外の演出図柄に含まれる数字との差が「1(第1所定値)」になっている表示態様を本発明に係る「第1態様」とし、リーチをなす演出図柄に含まれる数字と、それ以外の演出図柄に含まれる数字との差が「2」や「3」(第2所定値)になっている表示態様を本発明に係る「第2態様」とした。具体的には、リーチをなす演出図柄に含まれる数字に対し、それ以外の演出図柄に含まれる数字が第1所定値だけ大きい表示態様を「第1態様」とし、リーチをなす演出図柄に含まれる数字に対し、それ以外の演出図柄に含まれる数字が第2所定値だけ大きい表示態様を「第2態様」とした。また、第2実施形態では、リーチをなさない演出図柄に含まれる数字が、リーチをなす演出図柄に含まれる数字と異なる数字、且つ、数字「7」(特定の数字)になっている表示態様を「第1態様」とし、リーチをなさない演出図柄に含まれる数字が、リーチをなす演出図柄に含まれる数字と異なる数字、且つ、「7」以外の奇数や偶数(特定の数字以外の数字)になっている表示態様を「第2態様」とした。
【0256】
しかしながら、例えばリーチをなす演出図柄に含まれる数字に対し、それ以外の演出図柄に含まれる数字が第1所定値だけ小さい表示態様を「第1態様」とし、リーチをなす演出図柄に含まれる数字に対し、それ以外の演出図柄に含まれる数字が第2所定値だけ小さい表示態様を「第2態様」としてもよい。
【0257】
また、例えばリーチをなす演出図柄と、それ以外の演出図柄とが所定のコマ数(第1コマ数)だけずれている表示態様を「第1態様」とし、リーチをなす演出図柄と、それ以外の演出図柄とが所定のコマ数(第2コマ数)だけずれている表示態様を「第2態様」としてもよい。また、例えばリーチをなす演出図柄に対し、それ以外の演出図柄が第1コマ数だけ手前にずれて停止(仮停止または本停止)している表示態様を「第1態様」とし、リーチをなす演出図柄に対し、それ以外の演出図柄が第2コマ数だけ手前にずれて停止している表示態様を「第2態様」としてもよい(図38参照)。また、例えばリーチをなす演出図柄に対し、それ以外の演出図柄が第1コマ数だけ進んで停止(仮停止または本停止)している表示態様を「第1態様」とし、リーチをなす演出図柄に対し、それ以外の演出図柄が第2コマ数だけ進んで停止している表示態様を「第2態様」としてもよい。
【0258】
また、例えばリーチをなす演出図柄に含まれる数字が、リーチをなさない演出図柄に含まれる数字と異なる数字、且つ、特定の数字になっている表示態様を「第1態様」とし、リーチをなす演出図柄に含まれる数字が、リーチをなさない演出図柄に含まれる数字と異なる数字、且つ、特定の数字以外の数字になっている表示態様を「第2態様」としてもよい。また、例えばリーチをなす演出図柄に含まれる数字が、リーチをなさない演出図柄に含まれる数字と異なる数字、且つ、特定の数字以外の数字になっている表示態様を「第1態様」とし、リーチをなす演出図柄に含まれる数字が、リーチをなさない演出図柄に含まれる数字と異なる数字、且つ、特定の数字になっている表示態様を「第2態様」としてもよい。
【0259】
また、例えば停止(仮停止または本停止)した複数個の演出図柄に含まれる数字のうちで同じ種類をなす個数が最も多い数字が、特定の数字になっている表示態様を「第1態様」とし、停止した複数個の演出図柄に含まれる数字のうちで同じ種類をなす個数が最も多い数字が、特定の数字以外の数字になっている表示態様を「第2態様」としてもよい。また、例えば停止した複数個の演出図柄に含まれる数字のうちで同じ種類をなす個数が最も多い数字が、特定の数字以外の数字になっている表示態様を「第1態様」とし、停止した複数個の演出図柄に含まれる数字のうちで同じ種類をなす個数が最も多い数字が、特定の数字になっている表示態様を「第2態様」としてもよい。
【0260】
また、第1実施形態および第2実施形態では、仮停止した状態における複数個の演出図柄の表示態様を本発明に係る「所定の表示態様」としたが、本停止した状態における複数個の演出図柄の表示態様を所定の表示態様としてもよい。
【0261】
また、第1実施形態では、「1」を本発明に係る「第1所定値」としたが、「1」以外の数を第1所定値としてもよい。また、「2」や「3」を本発明に係る「第2所定値」としたが、「2」および「3」以外の数を第2所定値としてもよい。また、第1所定値に該当する値を1つ(1種類)としたが、2つ(2種類)以上としてもよい。また、第2所定値に該当する値を2つ(2種類)としたが、1つ(1種類)あるいは3つ(3種類)以上としてもよい。
【0262】
また、第2実施形態では、数字「7」を本発明に係る「特定の数字」としたが、「7」以外の数字を特定の数字としてもよい。また、数字「7」以外の偶数や奇数を本発明に係る「特定の数字以外の数字」としたが、単に偶数を特定の数字以外の数字としても、数字「7」以外の奇数を特定の数字以外の数字としてもよい。また、特定の数字を1つ(1種類)としたが、2つ(2種類)以上としてもよい。また、特定の数字以外の数字を複数個(複数種類)としたが、1つ(1種類)としてもよい。
【0263】
また、第1実施形態では、第1所定値と第2所定値を異なる値としたが、第1所定値と第2所定値を同じ値としてもよい。
【0264】
また、第1実施形態および第2実施形態では、設定中の遊技状態が高確率高ベース遊技状態(第1遊技状態)であっても低確率高ベース遊技状態(第2遊技状態)であっても、どちらの遊技状態に設定中であるのか遊技者が把握し難い構成とした。しかしながら、設定中の遊技状態が第1遊技状態であるときと、第2遊技状態であるときとで、どちらの遊技状態に設定中であるのか遊技者が把握し易い構成としてもよい。
【0265】
また、第1実施形態および第2実施形態では、100回を本発明に係る「特定の回数」としたが、1回以上、且つ100回未満の回数、あるいは、101回以上の回数を特定の回数としてもよい。
【0266】
また、第1実施形態および第2実施形態では、第2特図のみを本発明に係る「特別図柄」としたが、第2特図に加えて、第1特図も特別図柄としてもよい。また、第2特図に代えて、第1特図のみを特別図柄としてもよい。
【0267】
また、第1実施形態および第2実施形態では、表示部50aに3つ(複数個)の演出図柄EZ1,EZ2,EZ3(演出図柄)を表示する構成とした。しかしながら、円筒状のドラムを用いて、その外側面に演出図柄を表示する構成としてもよい。
【0268】
また、第1実施形態および第2実施形態では、3D液晶ディスプレイからなる表示部50aを備える構成とした。しかしながら、そのような表示部に代えて、2D液晶ディスプレイからなる表示部、ドット表示器、7セグ表示器またはLEDランプからなる表示器を備える構成としてもよい。また、透過液晶からなる表示部を備える構成としてもよい。
【0269】
また、第1実施形態では、1つの「表示部」を備えた遊技機とした。しかしながら、例えば複数の表示部を備えた遊技機としてもよい。
【0270】
また、第1実施形態に示す各時間や所定の期間は例示であって、それ以外のものとしてもよい。
【0271】
また、基本実施形態では、「低確率低ベース遊技状態」および「高確率低ベース遊技状態」の何れにおいても、通常背景画像G102が表示されるようにしているが、「低確率低ベース遊技状態」と「高確率低ベース遊技状態」とで、異なる背景が表示されるようにしてもよい。例えば、「高確率低ベース遊技状態」においては、高確率状態であることを示唆する画像を含んだ背景が表示されるようにしてもよい。
【0272】
また、基本実施形態では、特図の可変表示と並行して演出図柄EZ1,EZ2,EZ3だけが表示部50aに変動表示されるようにしているが、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3と並行して他の図柄が表示部50aに変動表示されるようにしてもよい。この場合、他の図柄の大きさを演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の大きさよりも小さくするのが好ましい。
【0273】
また、基本実施形態では、特図の可変表示と並行して演出図柄EZ1,EZ2,EZ3だけが画像表示装置50の表示部50aに変動表示されるようにしているが、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3と並行して、画像表示装置50以外の表示装置において、他の図柄が変動表示されるようにしてもよい。例えば、他の図柄を変動表示させるための専用のLEDを遊技盤1に設置し、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の変動表示中に、専用のLEDが点滅するようにしてもよい。
【0274】
また、基本実施形態では、第1特図と第2特図とが、同時に可変表示しないで、何れか一方だけが可変表示するようにしているが、第1特図と第2特図とが同時に可変表示するようにしてもよい。
【0275】
また、基本実施形態では、遊技の進行と演出とが、別々の制御部によって制御されるようにしているが、遊技の進行と演出とが、1つの制御部によって制御されるようにしてもよい。例えば、遊技の進行および演出の両方が、主制御部100だけによって制御されるようにしてもよい。
【0276】
また、本発明の遊技機を、アレンジボール機、雀球遊技機等の他の弾球遊技機などに適用することも可能である。
【0277】
<第1実施形態等に開示されている発明>
この[第1実施形態等に開示されている発明]における前段落までには、以下の発明Aが開示されている。発明Aの説明では、前述した発明を実施する形態における対応する構成の名称や表現、図面に使用した符号を参考のためにかっこ書きで付記している。但し、各発明を構成する手段などの要素はこの付記に限定されるものではない。なお、発明Aは、以下の発明A1~A4の総称である。
【0278】
発明A1に係る遊技機は、
複数の遊技状態から1の遊技状態を設定する遊技状態設定手段(遊技状態を制御可能な遊技制御用マイコン101)と、
所定の演出を実行可能な演出実行手段(演出制御部120)と、を備え、
前記複数の遊技状態には第1遊技状態(高確率高ベース遊技状態)と、前記第1遊技状態よりも遊技者にとって不利な第2遊技状態(低確率高ベース遊技状態)と、があり、
所定の期間(例えば、遊技状態の設定が第1遊技状態に移行してから、特別図柄の可変表示が最大で特定の回数行われるまでの期間)中に遊技状態が前記第1遊技状態から前記第2遊技状態に設定変更されるときと設定変更されないときとがあり、
前記演出実行手段は、
複数個の演出図柄(EZ1,EZ2,EZ3)を所定の表示態様(リーチハズレを示す表示態様)で表示可能であり、
前記所定の表示態様には第1態様(例えばリーチをなす演出図柄に含まれる数字と、それ以外の演出図柄に含まれる数字との差が第1所定値になっている表示態様)と第2態様(リーチをなす演出図柄に含まれる数字と、それ以外の演出図柄に含まれる数字との差が第2所定値になっている表示態様)とがあり、
前記所定の期間中に前記複数個の演出図柄が前記第2態様で表示されたときよりも前記第1態様で表示されたときの方が、そのときの遊技状態として前記第1遊技状態よりも前記第2遊技状態に設定されている可能性が低いことを特徴とする遊技機(パチンコ遊技機PY1)である。
【0279】
この構成の遊技機によれば、所定の期間中に第1態様で複数個の演出図柄が表示された場合には、現在の遊技状態が第1遊技状態であることを遊技者に期待させることが可能である一方、第2態様で複数個の演出図柄が表示された場合には、現在の遊技状態が相対的に不利な遊技状態(第2遊技状態)であることを遊技者に意識させることが可能である。
【0280】
発明A2に係る遊技機は、
発明A1に記載の遊技機であって、
前記複数個の演出図柄にはいずれも数字が含まれ、
前記所定の態様とはリーチハズレを示す表示態様であり、
前記第1態様とは、リーチをなす演出図柄に含まれる数字と、それ以外の演出図柄に含まれる数字との差が第1所定値になっている表示態様であり、
前記第2態様とは、リーチをなす演出図柄に含まれる数字と、それ以外の演出図柄に含まれる数字との差が第2所定値になっている表示態様であることを特徴とする遊技機である。
【0281】
この構成の遊技機によれば、所定の期間中に、リーチをなす演出図柄に含まれる数字と、それ以外の演出図柄に含まれる数字との差が第1所定値になっているリーチハズレで演出図柄が表示された場合には、現在の遊技状態が第1遊技状態であることを遊技者に期待させることが可能である。また、所定の期間中に、リーチをなす演出図柄に含まれる数字と、それ以外の演出図柄に含まれる数字との差が第2所定値になっているリーチハズレで演出図柄が表示された場合には、現在の遊技状態が相対的に不利な遊技状態(第2遊技状態)であることを遊技者に意識させることが可能である。
【0282】
発明A3に係る遊技機は、
発明A1に記載の遊技機であって、
前記複数個の演出図柄にはいずれも数字が含まれ、
前記所定の態様とはリーチハズレを示す表示態様であり、
前記第1態様および前記第2態様のうちの一方の表示態様とは、リーチをなさない演出図柄に含まれる数字が、リーチをなす演出図柄に含まれる数字と異なる数字、且つ、特定の数字になっている表示態様であり、
前記第1態様および前記第2態様のうちの他方の表示態様とは、リーチをなさない演出図柄に含まれる数字が、リーチをなす演出図柄に含まれる数字と異なる数字、且つ、前記特定の数字以外の数字になっている表示態様であることを特徴とする遊技機である。
【0283】
この構成の遊技機によれば、所定の期間中に、リーチをなさない演出図柄に含まれる数字が、リーチをなす演出図柄に含まれる数字と異なる数字、且つ、特定の数字になっているリーチハズレで演出図柄が表示された場合には、現在の遊技状態が第1遊技状態であることを遊技者に期待させることが可能である一方、リーチをなさない演出図柄に含まれる数字が、リーチをなす演出図柄に含まれる数字と異なる数字、且つ、前記特定の数字以外の数字になっているリーチハズレで演出図柄が表示された場合には、現在の遊技状態が相対的に不利な遊技状態(第2遊技状態)であることを遊技者に意識させることが可能である。
【0284】
或いは、所定の期間中に、リーチをなさない演出図柄に含まれる数字が、リーチをなす演出図柄に含まれる数字と異なる数字、且つ、前記特定の数字以外の数字になっているリーチハズレで演出図柄が表示された場合には、現在の遊技状態が第1遊技状態であることを遊技者に期待させることが可能である一方、リーチをなさない演出図柄に含まれる数字が、リーチをなす演出図柄に含まれる数字と異なる数字、且つ、特定の数字になっているリーチハズレで演出図柄が表示された場合には、現在の遊技状態が相対的に不利な遊技状態(第2遊技状態)であることを遊技者に意識させることが可能である。
【0285】
発明A4に係る遊技機は、
発明A1、発明A2および発明A3のいずれかの発明に記載の遊技機であって、
前記第1遊技状態の設定中にも前記第2遊技状態の設定中にも、特別図柄の可変表示を実行可能な可変表示手段(表示器類8)を備え、
設定中の遊技状態が前記第1遊技状態であっても前記第2遊技状態であっても、どちらの遊技状態に設定中であるのか遊技者が把握し難く、
前記所定の期間とは、遊技状態の設定が前記第1遊技状態に移行してから、前記特別図柄の可変表示が最大で特定の回数(例えば100回)行われるまでの期間であることを特徴とする遊技機である。
【0286】
この構成の遊技機によれば、遊技状態の設定が第1遊技状態に移行してから、特別図柄の可変表示が最大で特定の回数行われるまでの期間中に第1態様で複数個の演出図柄が表示された場合には、現在の遊技状態が第1遊技状態であることを遊技者に期待させることが可能である一方、第2態様で複数個の演出図柄が表示された場合には、現在の遊技状態が相対的に不利な遊技状態(第2遊技状態)であることを遊技者に意識させることが可能である。かくして、所定の期間中、複数個の演出図柄が所定の表示態様で表示された場合には、その所定の表示態様に遊技者の注目を確実に集めることが可能である。
【符号の説明】
【0287】
8…表示器類(可変表示手段)
50a…表示部
100…主制御部
101…遊技制御用マイコン
120…演出制御部(演出実行手段)
121…演出制御用マイコン
EZ1…左演出図柄(演出図柄)
EZ2…中演出図柄(演出図柄)
EZ3…右演出図柄(演出図柄)
PY1…パチンコ遊技機(遊技機)
図1
図2
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