(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024120672
(43)【公開日】2024-09-05
(54)【発明の名称】販売システム、販売システムの制御方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/06 20230101AFI20240829BHJP
【FI】
G06Q30/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】22
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023027644
(22)【出願日】2023-02-24
(71)【出願人】
【識別番号】505372446
【氏名又は名称】古屋 康裕
(74)【代理人】
【識別番号】100226997
【弁理士】
【氏名又は名称】辻 知英
(72)【発明者】
【氏名】古屋 康裕
【テーマコード(参考)】
5L030
5L049
【Fターム(参考)】
5L030BB44
5L030BB72
5L049BB44
5L049BB72
(57)【要約】
【課題】 工事現場で消費される商品の売買を効率化できる簡素なシステムを提供することである。
【解決手段】
販売システム100には、プリペイドカードPと、プリペイドカードPを用いて商品を注文する注文者の注文者端末2と、商品を販売する販売者の販売者端末3と、サーバ1と、が用いられる。表示制御部10は、プリペイドカードPごとに設けられた第1コード6を注文者端末2が読み取ることで、当該第1コード6に対応する、販売者が販売する商品に関する販売物情報を注文者端末に表示させる。注文情報受信部20は、販売物情報を注文者端末に表示させた後における注文者端末からの入力により、注文者の注文内容に関する注文情報を受信する。注文情報送信部30は、注文情報を販売者端末に送信する。残高更新部40は、注文情報を用いて、プリペイドカードの残高に関する残高情報を更新する。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プリペイドカードと、前記プリペイドカードを用いて商品を注文する注文者の注文者端末と、前記商品を販売する販売者の販売者端末と、サーバと、が用いられる販売システムであって、
前記プリペイドカードごとに設けられた第1コードを前記注文者端末が読み取ることで、当該第1コードに対応する、前記販売者が販売する前記商品に関する販売物情報を前記注文者端末に表示させる表示制御部と、
前記販売物情報を前記注文者端末に表示させた後における前記注文者端末からの入力により、前記注文者の注文内容に関する注文情報を受信する注文情報受信部と、
前記注文情報を前記販売者端末に送信する注文情報送信部と、
前記注文情報を用いて、前記プリペイドカードの残高に関する残高情報を更新する残高更新部と、を備える、販売システム。
【請求項2】
請求項1に記載の販売システムにおいて、
前記注文者は、工事現場に関連する者であり、
前記販売物情報は、前記工事現場で消費される前記商品に関する現場商品情報を含む、販売システム。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の販売システムにおいて、
前記販売者は、弁当業者であり、
前記販売物情報は、前記弁当業者の販売する弁当に関する弁当関連情報を含む、販売システム。
【請求項4】
請求項1又は2に記載の販売システムにおいて、
前記注文者端末は、携帯可能なスマートフォン及びタブレットの少なくとも一方を含み、
前記第1コードは、QRコードを含む、販売システム。
【請求項5】
請求項1又は2に記載の販売システムにおいて、
前記販売システムには、システム管理者の管理者端末がさらに用いられており、
前記管理者端末からの入力により、前記プリペイドカードを区別するためのプリペイドカード情報を生成するカード情報生成部をさらに備え、
前記プリペイドカード情報は、前記第1コードに関する第1コード情報を少なくとも含む、販売システム。
【請求項6】
請求項1又は2に記載の販売システムにおいて、
前記販売者端末からの所定の操作により、前記プリペイドカードを使用可能にするカード有効化部と、をさらに備える、販売システム。
【請求項7】
請求項6に記載の販売システムにおいて、
前記販売者端末からの前記所定の操作は、前記プリペイドカードの発行時において前記プリペイドカードごとに設けられる第2コードを前記販売者端末が読み取ることを含み、
前記販売者端末が前記第2コードを読み取ることにより、前記カード有効化部は、前記プリペイドカードを使用可能にする、販売システム。
【請求項8】
請求項7に記載の販売システムにおいて、
前記販売者端末が前記第2コードを読み取ることにより、前記表示制御部は、前記プリペイドカードを使用可能にするカード有効化画面を前記販売者端末に表示させ、
前記カード有効化部は、前記カード有効化画面からの入力により、前記プリペイドカードを使用可能にする、販売システム。
【請求項9】
請求項6に記載の販売システムにおいて、
前記販売者端末からの入力により、前記プリペイドカードを区別するためのプリペイドカード情報に、前記販売者の名称に関する名称情報を紐づけて記憶させる記憶処理部をさらに備える、販売システム。
【請求項10】
請求項1又は2に記載の販売システムにおいて、
前記販売者端末からの入力により、前記プリペイドカードを区別するためのプリペイドカード情報に、前記販売者が販売する前記商品を配達する場所に関する配達場所情報を紐づけて記憶させる記憶処理部をさらに備える、販売システム。
【請求項11】
請求項1又は2に記載の販売システムにおいて、
前記第1コードは、少なくとも一部が覆われるように前記プリペイドカードに設けられている、販売システム。
【請求項12】
請求項1又は2に記載の販売システムにおいて、
前記プリペイドカードの前記残高情報を、別の前記プリペイドカードに移行させる、残高移行部をさらに備える、販売システム。
【請求項13】
請求項12に記載の販売システムにおいて、
前記プリペイドカードに設けられた前記第1コードと、前記別のプリペイドカードに設けられた前記第1コードとを前記注文者端末で読み取ることで、前記残高移行部は、前記プリペイドカードの前記残高情報を前記別のプリペイドカードに移行させる、販売システム。
【請求項14】
請求項1又は2に記載の販売システムにおいて、
前記注文者端末からの入力により、前記注文情報を編集する編集部をさらに備える、販売システム。
【請求項15】
請求項1又は2に記載の販売システムにおいて、
前記プリペイドカードに設けられた前記第1コードと、前記販売者が管理する第3コードとを前記注文者端末で読み取ることで、前記プリペイドカードを払い戻しステータスにする払い戻し部をさらに備える、販売システム。
【請求項16】
請求項1又は2に記載の販売システムにおいて、
前記プリペイドカードには、前記プリペイドカードに予め入金される金額が記載されている、販売システム。
【請求項17】
請求項9に記載の販売システムにおいて、
前記プリペイドカードには、前記販売者の前記名称が記載されている、販売システム。
【請求項18】
請求項10に記載の販売システムにおいて、
前記プリペイドカードには、前記販売者が販売する前記商品を配達する場所が記載されている、販売システム。
【請求項19】
プリペイドカードと、前記プリペイドカードを用いて商品を注文する注文者の注文者端末と、前記商品を販売する販売者の販売者端末と、サーバと、が用いられる販売システムを実現する1以上のコンピュータが、
前記プリペイドカードごとに設けられた第1コードを前記注文者端末が読み取ることで、当該第1コードに対応する、前記販売者が販売する前記商品に関する販売物情報を前記注文者端末に表示させ、
前記販売物情報を前記注文者端末に表示させた後における前記注文者端末からの入力により、前記注文者の注文内容に関する注文情報を受信し、
前記注文情報を前記販売者端末に送信し、
前記注文情報を用いて、前記プリペイドカードの残高に関する残高情報を更新する、販売システムの制御方法。
【請求項20】
請求項19に記載の販売システムの制御方法において、
前記販売システムには、システム管理者の管理者端末がさらに用いられており、
前記管理者端末からの入力により、前記プリペイドカードを区別するためのプリペイドカード情報を生成し、
前記プリペイドカード情報は、前記第1コードに関する第1コード情報を少なくとも含み、
前記販売者端末からの所定の操作により、前記プリペイドカードを使用可能にする、販売システムの制御方法。
【請求項21】
請求項19又は20に記載の販売システムの制御方法において、
前記プリペイドカードの前記残高情報を、別の前記プリペイドカードに移行させる、販売システムの制御方法。
【請求項22】
プリペイドカードと、前記プリペイドカードを用いて商品を注文する注文者の注文者端末と、前記商品を販売する販売者の販売者端末と、サーバと、が用いられる販売システムを実現する1以上のコンピュータに、
前記プリペイドカードごとに設けられた第1コードを前記注文者端末が読み取ることで、当該第1コードに対応する、前記販売者が販売する前記商品に関する販売物情報を前記注文者端末に表示させる手順、
前記販売物情報を前記注文者端末に表示させた後における前記注文者端末からの入力により、前記注文者の注文内容に関する注文情報を受信する手順、
前記注文情報を前記販売者端末に送信する手順、
前記注文情報を用いて、前記プリペイドカードの残高に関する残高情報を更新する手順、を実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、販売システム、販売システムの制御方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、建設作業所の作業員の弁当などの商品の発注業務を簡便化し、当該業務に費やす人工を削減できるようにする商品注文端末装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特に大規模な工事現場は、敷地が広く、働く作業員も多い。また、工事現場への入退場にセキュリティチェックが必要な場合もある。そのため、作業員が休憩時間の間に外出して弁当やお菓子などの物品を購入しに行くときは、時間が多くかかってしまう。さらに、物品の販売店が工事現場から離れている場合もあるので、この場合、なおさら時間がかかる。これにより、作業員の休憩時間が短くなってしまうため、工事現場では、短い時間で効率良く物品を購入したいというニーズが存在している。
【0005】
そのため、特許文献1に開示されている商品注文端末装置のように、例えば、工事現場と弁当業者とのやりとりをシステム化して、効率よく弁当を購入できる仕組みが導入されている。
【0006】
しかし、特許文献1に開示されているようなシステムは大がかりな設備投資や設置スペースを必要とするため、より簡素なシステムが求められている。
【0007】
本発明が解決しようとする課題としては、工事現場で消費される商品の売買を効率化できる簡素なシステムを提供することが一例として挙げられる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者は、特許文献1に開示されているような大掛かりな設備(商品注文端末装置)を設けずに、主にWEB(アプリ)で動作するシステムの導入を検討したが、次のような問題があることが判明した。
・現場作業員は、決済に用いるクレジットカードを持っていないケースがある。
・一般的に工事現場での労働期間は一定ではないため、作業が早めに終わった場合など、ある日突然顧客がいなくなることがある。具体的には、あるチームが担当している工事(例えば、解体、壁塗りなど)が終われば、そのチームは、また違う工事現場にすぐに移動してしまう。そのため、後払いでの代金回収では、代金の回収ができなくなるおそれがある。ゆえに、当日決済が必須となる。
・端末操作が煩雑なシステムは工事現場の職人達に受け入れられない。
【0009】
そこで本発明者は、鋭意工夫のもと、プリペイドカードと、プリペイドカードに設けられるコードとを用いて、上記の問題を解決しつつ、簡素なシステムを提供できることを新たに見出した。
【0010】
請求項1に記載の発明は、
プリペイドカードと、前記プリペイドカードを用いて商品を注文する注文者の注文者端末と、前記商品を販売する販売者の販売者端末と、サーバと、が用いられる販売システムであって、
前記プリペイドカードごとに設けられた第1コードを前記注文者端末が読み取ることで、当該第1コードに対応する、前記販売者が販売する前記商品に関する販売物情報を前記注文者端末に表示させる表示制御部と、
前記販売物情報を前記注文者端末に表示させた後における前記注文者端末からの入力により、前記注文者の注文内容に関する注文情報を受信する注文情報受信部と、
前記注文情報を前記販売者端末に送信する注文情報送信部と、
前記注文情報を用いて、前記プリペイドカードの残高に関する残高情報を更新する残高更新部と、を備える、販売システムである。
【0011】
請求項19に記載の発明は、
プリペイドカードと、前記プリペイドカードを用いて商品を注文する注文者の注文者端末と、前記商品を販売する販売者の販売者端末と、サーバと、が用いられる販売システムを実現する1以上のコンピュータが、
前記プリペイドカードごとに設けられた第1コードを前記注文者端末が読み取ることで、当該第1コードに対応する、前記販売者が販売する前記商品に関する販売物情報を前記注文者端末に表示させ、
前記販売物情報を前記注文者端末に表示させた後における前記注文者端末からの入力により、前記注文者の注文内容に関する注文情報を受信し、
前記注文情報を前記販売者端末に送信し、
前記注文情報を用いて、前記プリペイドカードの残高に関する残高情報を更新する、販売システムの制御方法である。
【0012】
請求項22に記載の発明は、
プリペイドカードと、前記プリペイドカードを用いて商品を注文する注文者の注文者端末と、前記商品を販売する販売者の販売者端末と、サーバと、が用いられる販売システムを実現する1以上のコンピュータに、
前記プリペイドカードごとに設けられた第1コードを前記注文者端末が読み取ることで、当該第1コードに対応する、前記販売者が販売する前記商品に関する販売物情報を前記注文者端末に表示させる手順、
前記販売物情報を前記注文者端末に表示させた後における前記注文者端末からの入力により、前記注文者の注文内容に関する注文情報を受信する手順、
前記注文情報を前記販売者端末に送信する手順、
前記注文情報を用いて、前記プリペイドカードの残高に関する残高情報を更新する手順、を実行させるためのプログラムである。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】第1実施形態に係る販売システムの概略を示すブロック図である。
【
図2】第1実施形態に係るプリペイドカードの裏面の一例を示す概略図である。
【
図3】注文者端末のディスプレイに表示される販売物情報の一例を示す図である。
【
図4】サーバのハードウエア構成例を示す図である。
【
図5】第1実施形態に係る販売システム上で商品の売買をする際のフロー図である。
【
図6】第2実施形態に係る販売システムの概略を示すブロック図である。
【
図7】プリペイドカード情報の新規作成画面の一例を示す図である。
【
図8】プリペイドカードを印刷する際のイメージ図である。
【
図10】第2実施形態に係るプリペイドカードの裏面の一例を示す概略図である。
【
図11】第2実施形態に係るプリペイドカードの表面の一例を示す概略図である。
【
図12】第2実施形態に係る販売システム上でプリペイドカードを有効化するまでのフロー図である。
【
図13】ステップS400の詳細を示すフロー図である。
【
図14】第3実施形態に係る販売システムの概略を示すブロック図である。
【
図15】第4実施形態に係る販売システムの概略を示すブロック図である。
【
図16】第5実施形態に係るプリペイドカードの発行システムの概略を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0015】
なお、以下に示す説明において、各装置の各構成要素は、ハードウエア単位の構成ではなく、機能単位のブロックを示している。各装置の各構成要素は、任意のコンピュータのCPU、メモリ、メモリにロードされたプログラム、そのプログラムを格納するハードディスクなどの記憶メディア、ネットワーク接続用インタフェースを中心にハードウエアとソフトウエアの任意の組合せによって実現される。そして、その実現方法、装置には様々な変形例がある。
【0016】
<第1実施形態>
(販売システム100)
図1は、第1実施形態に係る販売システム100の概略を示すブロック図である。
図1を用いて、第1実施形態に係る販売システム100について説明する。販売システム100は、販売者と注文者との商品の売買(受発注)のやりとりが効率的に行われるために用いられる。
【0017】
販売システム100は、プリペイドカードPと、プリペイドカードPを用いて商品を注文する注文者の注文者端末2と、当該商品を販売する販売者の販売者端末3と、サーバ1と、が用いられる。
【0018】
(サーバ1)
第1実施形態において、サーバ1は、いわゆるクラウドサーバであってもよい。第1実施形態において、サーバ1は、通信ネットワーク101を介して、複数の注文者端末2、及び複数の販売者端末3のそれぞれと通信可能な構成となっている。通信ネットワーク101は例えば、4G又は5G回線での通信を含む。サーバ1は、通信ネットワーク101を構成するための通信部(図示しない)を含んで構成されている。サーバ1は、データを記憶する記憶部5に接続されている。記憶部5は、サーバ1の外部にあってもよいし、サーバ1の内部にあってもよい。
【0019】
第1実施形態において、販売システム100には、複数の注文者端末2(
図1の注文者端末2aから注文者端末2nを参照)と、複数の販売者端末3(
図1の販売者端末3aからユーザ端末3nを参照)とが用いられる。
【0020】
(注文者端末2)
注文者端末2は、注文者が利用(又は操作、管理)する端末である。注文者は、プリペイドカードPを用いて商品を注文する者である。注文者は、販売システム100を利用して商品を注文する者である。第1実施形態において、注文者は、工事現場に関連する者である。工事現場に関連する者とは、工事現場での作業者、職長、管理者(マネージャー)、及びその他工事現場に関わる者である。注文者端末2は、例えば、携帯可能なスマートフォン、及びタブレットの少なくとも一方を含んでいる。第1実施形態において、注文者端末2はスマートフォンである。
【0021】
注文者端末2は、通信ネットワーク101を介して、サーバ1と通信可能な構成となっている。注文者端末2は、通信ネットワーク101を構成するための通信部(図示しない)を含んで構成されている。
【0022】
販売者端末3は、販売者が利用(又は管理、操作)する端末である。販売者は、所定の商品を販売する者である。販売者は、注文者が注文する商品を販売する者である。商品は、弁当、売店での物品(たばこ、軽食、及びお菓子など)、及びその他工事現場に関わる商品・サービスの少なくとも1つを含む。
【0023】
販売者端末3は、例えば、スマートフォン、タブレット、及びPC(パーソナルコンピューター)の少なくともいずれか1つを含んでいる。販売者端末3は、通信ネットワーク101を介して、サーバ1と通信可能な構成となっている。販売者端末3は、通信ネットワーク101を構成するための通信部(図示しない)を含んで構成されている。
【0024】
販売者は、工事現場で消費される商品を販売する者である。工事現場で消費される商品は、弁当、たばこ、お菓子、及び現場道具における消耗部品(ドリルの歯など)、その他工事現場に関わる商品・サービスの少なくとも1つを含む。販売者は、工事現場の売店(移動式)で物品を販売する業者でもよい。
【0025】
第1実施形態において、販売者は、弁当業者である。第1実施形態に係る弁当業者は、販売システム100を介して、工事現場の作業者などに弁当を販売する。弁当業者は、工事現場の作業者などに弁当を配達してもよい。
【0026】
(プリペイドカードP)
図2は、第1実施形態に係るプリペイドカードPの裏面の一例を示す概略図である。
図2を用いてプリペイドカードPについて説明する。なお、プリペイドカードPの表面については、第2実施形態で説明する。
【0027】
プリペイドカードPは、電子決済に用いられる。プリペイドカードPには、予め電子マネーがチャージされており、チャージされた当該電子マネーを用いて、販売システム100上で商品を購入することができる。第1実施形態において、プリペイドカードPは所定の厚み(例えば、0.2mm程度)を持った紙である。なお、プリペイドカードPは、プラスチック製であってもよい。
【0028】
(第1コード)
図2に示すように、プリペイドカードPには、第1コード6が設けられている。第1コード6は、プリペイドカードPごとに設けられている。第1実施形態において、第1コード6は、プリペイドカードPの裏面に印字(印刷)されている。
【0029】
第1実施形態において、第1コード6は、少なくとも一部が覆われるようにプリペイドカードPに設けられている。第1実施形態において、第1コード6は、スクラッチ被膜(
図2の領域S)で、第1コード6の一部が覆われている。これにより、注文者ではない第三者が第1コード6を読み込むことを抑制することができる。そのため、セキュリティの向上につながる。
【0030】
第1コード6は、注文者端末2を用いて(例えば注文者端末2に搭載されたカメラを用いて)、第1コード6に格納された情報を読み取ることができるコードである。第1コード6は、注文者が商品を注文する際に用いるコードである。第1コード6には、種々の情報(数字、平仮名、片仮名、漢字、及びアルファベットなど)が暗号化されて格納されている(紐づいている)。第1実施形態において、第1コード6には、販売物情報(後述する)にアクセスするための情報(URLの情報など)が格納されている。
【0031】
(販売物情報)
販売物情報は、販売者(弁当業者)が販売する商品(弁当)に関する情報である。第1実施形態において、販売物情報は、現場商品情報を含んでいる。現場商品情報は、工事現場で消費される商品に関する情報である。第1実施形態において、現場商品情報(=販売物情報)は、弁当関連情報を含んでいる。弁当関連情報は、弁当業者の販売する弁当に関する情報である。弁当関連情報は、例えば、弁当業者の販売する弁当のメニューに関する情報(弁当の内容、価格など)、及び弁当を配達する場所に関する情報を含む。
【0032】
各販売物情報(弁当関連情報)は、第1コード6のそれぞれに対応している。具体的には例えば、ある第1コード6aには、ある弁当業者(例:さわやか弁当屋)の弁当関連情報(弁当メニュー)にアクセスするための情報が格納されており、ある別の第1コード6bには、別の弁当業者(例:なごやか弁当屋)の弁当関連情報(弁当メニュー)にアクセスするための情報が格納されている。このように、種々の弁当関連情報は、第1コード6のそれぞれに割り当てられている。換言すると、プリペイドカードPごとに設けられた各第1コード6には、当該各第1コード6に対応する販売物情報が割り当てられている。
【0033】
第1コード6は、QR(Quick Response)コード(登録商標)、バーコード、暗号化された文字列、及びURL(Uniform Resource Locator)の少なくとも1つを含む。例えば、プリペイドカードPに、暗号化された文字列(第1コード6)が印字されている場合、注文者端末2(に搭載されたカメラ)を用いて、当該暗号化された文字列を読み込むことができる。
【0034】
第1実施形態において、第1コード6は、QRコード(登録商標)である。QRコード(登録商標)には、平面上に縦横に配置された白黒のドットパターンが用いられている。
【0035】
図1に戻り、第1実施形態において、サーバ1は、表示制御部10と注文情報受信部20と注文情報送信部30と残高更新部40と編集部50とを備えている。
【0036】
(表示制御部10)
あるプリペイドカードP1に設けられた第1コード6cを注文者端末2が読み取ることで、表示制御部10は、当該第1コード6cに対応する、販売物情報を注文者端末2のディスプレイに表示させる。
【0037】
図3は、注文者端末2のディスプレイに表示される販売物情報の一例を示す図である。第1実施形態において、表示制御部10は、注文者端末2のディスプレイに、販売物情報としての弁当関連情報を表示させる。当該弁当関連情報は、例えば、弁当のメニューに関する情報、弁当を配達する場所に関する情報、及びプリペイドカードP1を発行した弁当業者に関する情報の少なくとも1つを含む。なお、プリペイドカードPの発行処理に関しては第2実施形態で説明する。
【0038】
表示制御部10は、弁当関連情報を含む注文画面11を注文者端末2のディスプレイに表示させる。注文画面11には、弁当関連情報(弁当のメニューに関する情報、弁当を配達する場所に関する情報、及びプリペイドカードP1を発行した弁当業者に関する情報)の他に、プリペイドカードP1を識別するためのカードID、及びプリペイドカードP1の残高に関する情報が表示されていてもよい。なお、図示しないが、注文画面11には、プリペイドカードP1の発行日、有効期限など、その他販売システム100(プリペイドカードP)に関連する情報が表示されていてもよい。
【0039】
(注文情報受信部20、注文情報送信部30)
図1に戻り、注文情報受信部20は、販売物情報(弁当関連情報)を注文者端末2に表示させた後における注文者端末2からの入力により、注文情報を受信する。具体的には、表示制御部10が販売物情報(弁当関連情報)を含む注文画面11を注文者端末2に表示させた後、注文者が注文画面11から弁当を選択して注文(入力)したとき、注文情報受信部20は、注文情報を受信する。注文情報は、注文者の注文内容に関する情報である。注文情報は、例えば、注文者がどの弁当をいくつ注文したかの情報を含む。
【0040】
注文情報送信部30は、注文情報受信部20より受信した当該注文情報を販売者端末3に送信する。
【0041】
(残高更新部40)
残高更新部40は、当該注文情報を用いて、残高情報を更新する。残高情報は、プリペイドカードPの残高に関する情報である。残高情報は、プリペイドカードPごとにそれぞれ記憶部5に記憶されている。
【0042】
例えば、上記プリペイドカードP1には5500円の残高があるとする(
図3参照)。そして、注文者が唐揚げ弁当を2つ(550円×2)注文したとき(注文情報)、残高更新部40は、当該注文情報を用いて、プリペイドカードP1に対応する残高情報を更新する。すなわち、残高更新部40は、残高情報を4400円に更新する。より具体的には、残高更新部40は、注文額の合計である1100円をまず算出し、当初の残高である5500円から注文額の合計(1100円)を減じた4400円を、新たな残高情報として更新する。
【0043】
(編集部50)
編集部50は、注文者端末2からの入力により、注文情報を編集する。注文情報送信部30が注文情報を販売者端末3に送信した後に、編集部50は、注文情報を編集することができる。注文情報を編集するとは、例えば、現場作業者が注文した弁当の内容を取り消して、違う弁当に変更するなどである。注文情報送信部30が注文情報を販売者端末3に送信した後に、所定時刻(例えば午前10時)まで、編集部50は、注文情報を編集することができてもよい。これにより、注文者(現場作業者)は、注文内容を修正(変更)することができる。
【0044】
(ハードウエア構成例)
図4は、サーバ1のハードウエア構成例を示す図である。サーバ1は、バス1010、プロセッサ1020、メモリ1030、ストレージデバイス1040、入出力インタフェース1050、及びネットワークインタフェース1060を有する。
【0045】
バス1010は、プロセッサ1020、メモリ1030、ストレージデバイス1040、入出力インタフェース1050、及びネットワークインタフェース1060が、相互にデータを送受信するためのデータ伝送路である。ただし、プロセッサ1020などを互いに接続する方法は、バス接続に限定されない。
【0046】
プロセッサ1020は、CPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphics Processing Unit)などで実現されるプロセッサである。
【0047】
メモリ1030は、RAM(Random Access Memory)などで実現される主記憶装置である。
【0048】
ストレージデバイス1040は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、メモリカードなどのリムーバブルメディア、又はROM(Read Only Memory)などで実現される補助記憶装置であり、記録媒体を有している。ストレージデバイス1040の記録媒体はサーバ1の各機能(例えば、表示制御部10、注文情報受信部20、注文情報送信部30、及び残高更新部40)を実現するプログラムモジュールを記憶している。プロセッサ1020がこれら各プログラムモジュールをメモリ1030上に読み込んで実行することで、そのプログラムモジュールに対応する各機能が実現される。また、ストレージデバイス1040は記憶部5としても機能してもよい。
【0049】
入出力インタフェース1050は、サーバ1と各種入出力機器とを接続するためのインタフェースである。
【0050】
ネットワークインタフェース1060は、サーバ1をネットワークに接続するためのインタフェースである。このネットワークは、例えばLAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)である。ネットワークインタフェース1060がネットワークに接続する方法は、無線接続であってもよいし、有線接続であってもよい。サーバ1は、ネットワークインタフェース1060を介して、注文者端末2及び販売者端末3と通信してもよい。
【0051】
(第1実施形態の動作例)
図5は、第1実施形態に係る販売システム100上で商品の売買をする際のフロー図である。
図5を用いて、第1実施形態に係る販売システム100で、どのように商品を売買するか(受発注をするか)について説明する。
【0052】
ステップS501では、注文者(現場作業者)は、注文者端末2(スマートフォン)を用いて、第1コード6を読み取る(読み込む)。注文者端末2が第1コード6を読み取ると、ステップS502では、注文者端末2は、弁当関連情報(を含む注文画面11)をディスプレイに表示させるためのリクエスト情報をサーバ1に送信する。
【0053】
ステップS503では、サーバ1は、上記リクエスト情報を受信する。そして、ステップS504では、表示制御部10は、当該弁当関連情報を注文者端末2に送信し、ステップS505では、表示制御部10は、注文者端末2のディスプレイに注文画面11(弁当関連情報を含む)を表示させる(注文者端末2が注文画面11を表示する)。
【0054】
ステップS506では、注文者(現場作業者)は、注文者端末2に表示された注文画面11(
図3参照)より、任意の弁当を選択し注文する。注文者(現場作業者)が、任意の弁当を選択し、注文者端末2で所定の操作(例えば注文ボタン11xを押下)を行うことにより弁当の注文が確定する。
【0055】
弁当の注文が確定すると、ステップS507で、注文情報が注文者端末2からサーバ1に送信される。例えば、注文者(現場作業者)が、ハンバーグ弁当と日替わり弁当を1つずつ注文した場合、ハンバーグ弁当(550円)と日替わり弁当(450円)とを注文したという注文情報を、注文者端末2はサーバ1に送信する。注文情報は、注文者(現場作業者)がどの弁当を選択したかに関する情報、及び当該弁当の価格に関する情報を含んでいる。
【0056】
ステップS508では、サーバ1(注文情報受信部20)は、当該注文情報を受信する。そして、ステップS509では、サーバ1(注文情報送信部30)は、当該注文情報を販売者端末3に送信する。なお、注文情報送信部30は、注文情報を販売者端末3のディスプレイに表示させてもよい。
【0057】
ステップS510では、販売者端末3は、当該注文情報を受信し、その後、注文を確定する処理を行う。注文を確定する処理ついては、販売者端末3からの入力により、注文を確定してもよいし、所定時間が経過した後に注文を確定してもよいし、所定の時刻(例えば午前10時など)になったら注文を確定してもよい。
【0058】
なお、注文を確定する処理がなされた後は、当該注文情報を編集することができなくなる。すなわち、注文が確定した後は、注文内容を変更することができない。そのため、販売者(弁当業者)は弁当数を確定して、弁当作りを開始することができる。これにより、弁当業者は過不足無く弁当を供給することができる。したがって、弁当業者は仕出し弁当を安定的に工事現場に供給することができる。
【0059】
ステップS511では、販売者端末3は、サーバ1に注文確定情報を送信する。注文確定情報は、注文内容が確定した旨の情報を含む。
【0060】
ステップS512では、残高更新部40は、注文確定情報及び注文情報を用いて、残高情報を更新する。例えば、現場作業者がハンバーグ弁当と日替わり弁当を1つずつ注文した場合、残高更新部40は、注文情報としてのハンバーグ弁当の価格に関する情報(550円)及び日替わり弁当の価格に関する情報(450円)を用いて、残高情報を5500円から4500円に更新する。より具体的には、残高更新部40は、注文額の合計である1000円(=550円+450円)をまず算出し、当初の残高である5500円から注文額の合計(1000円)を減じた4500円を、新たな残高情報として更新する。
【0061】
以上、第1実施形態に係る販売システム100によれば、プリペイドカードPが用いられており、表示制御部10と注文情報受信部20と注文情報送信部30と残高更新部40とを備えている。
【0062】
例えば、販売者(弁当業者)が、プリペイドカードPを予め注文者(現場作業者)に販売しておき、かつ、注文者(現場作業者)が当該プリペイドカードPを用いて弁当等を注文することにより、クレジットカードを所持していない注文者(現場作業者)であってもシステムを利用することができる。
【0063】
また、プリペイドカードPを用いることにより、当日決済が可能となるので、移動の多い(その場所での労働期間が短い)工事現場であっても、効果的に代金の回収をすることができる。さらに、プリペイドカードPを用いることにより、クレジットカードの登録・決済方法の選定など煩雑な操作をすることなく、商品を注文することができる。
【0064】
さらに、プリペイドカードPに設けられた第1コード6を読み込むことにより、商品の注文画面が表示され、当該注文画面から簡単に商品を注文することができる。簡易な操作で商品を注文できることにより、端末操作が苦手な注文者であっても、システムを簡易に利用することができる。
【0065】
また、大規模な設備(ハードウェア)を導入しなくても、商品の売買ができるシステムを構築できるため、設備の設置スペースを考慮する必要がなく、比較的小規模の投資でシステムを導入することができる。これにより、工事現場で消費される商品の売買を効率化できる簡素なシステムを提供することができる。
【0066】
さらに、注文者は、工事現場に関連する者であり、販売物情報は、工事現場で消費される商品に関する現場商品情報を含む。これにより、例えば、工事現場の休憩時間に消費される弁当や工事現場で出店される売店で販売される物品(お菓子、たばこなど)の売買のやりとりを効率化することができる。
【0067】
工事現場において、汚れた作業服のままでは、喫茶店やコンビニへの立ち入りが断られるケースがあるため、工事現場では、仕出し弁当業者による弁当配達が行われている。弁当配達の注文は、午前中の短い時間での電話によってなされるため、伝達間違いや聞き間違いが発生しやすい。
【0068】
また、言った、言わないのトラブルが発生した場合、弁当業者側が折れて費用を負担せざるを得ない場合も多く見受けられる。さらに、弁当の注文個数の多い弁当業者について、電話で話し中だったがゆえに、弁当の受注の機会損失も発生する場合がある。
【0069】
また、現状、現金でのやりとりにより弁当の精算が行われている工事現場も多い。そして、現金の受け渡し方法としては、弁当の配膳トレイの下に現場作業者が現金を置いておいて、弁当業者が当該配膳トレイを下げるときに現金を回収するという仕組みの工事現場も多い。そのため、弁当の精算の代金のごまかしなどがあっても、分からないという現状が存在している。
【0070】
そのため、特許文献1に開示されている商品注文端末装置のように、工事現場と弁当業者とのやりとりをシステム化することが行われている。
【0071】
しかし、特許文献1に開示されているようなシステムは大がかりな設備投資や設置スペースを必要とするため、弁当業者と工事現場との間で行われる弁当の受発注のやりとりを効率化できる、より簡素なシステムが求められていた。
【0072】
第1実施形態において、販売者は、弁当業者であり、販売物情報は、弁当業者の販売する弁当に関する弁当関連情報を含む。これにより、弁当業者と工事現場との間で行われる弁当の受発注のやりとりを効率化することができる。
【0073】
さらに、注文者端末2は、携帯可能なスマートフォン及びタブレットの少なくとも一方を含み、第1コード6は、QRコード(登録商標)を含む。これにより、スマートフォンでQRコードを読み取るだけで、商品を簡易に注文することができる。これにより、煩雑な操作が苦手な注文者であっても、システムを利用することができる。さらに、短い時間で商品の注文をすることができる。したがって、簡素なシステムを実現することができる。
【0074】
<第2実施形態>
図6は、第2実施形態に係る販売システム100の概略を示すブロック図である。
図2を用いて、第2実施形態に係る販売システム100について説明する。第2実施形態に係る販売システム100には、第1実施形態と異なり、システム管理者の管理者端末4がさらに用いられている。第2実施形態に係る販売システム100は、第1実施形態と異なり、カード情報生成部60とカード有効化部70と記憶処理部80とをさらに備えている。
【0075】
(管理者端末4)
管理者端末4は、システム管理者が利用(又は操作、管理)する端末である。システム管理者は、販売システム100を管理・運営する者である。管理者端末4は、例えば、携帯可能なスマートフォン、タブレット、PCの少なくとも1つを含んでいる。
【0076】
管理者端末4は、通信ネットワーク101を介して、サーバ1と通信可能な構成となっている。管理者端末4は、通信ネットワーク101を構成するための通信部(図示しない)を含んで構成されている。
【0077】
カード情報生成部60は、管理者端末4からの入力により、プリペイドカードPを区別するためのプリペイドカード情報を生成する。具体的には、システム管理者が、管理者端末4から所定の情報を入力すると、カード情報生成部60は、プリペイドカード情報を生成する。プリペイドカード情報の生成は、プリペイドカードPを発行するにあたって必要な処理である。
【0078】
図7は、プリペイドカード情報の新規作成画面13の一例を示す図である。
図7については、管理者端末4のディスプレイに表示された新規作成画面13の一例を示している。
図7の領域Fは、管理者端末4のディスプレイに表示されたプリペイドカード情報を示している。
【0079】
プリペイドカード情報は、第1コード6に関する第1コード情報を少なくとも含む。第1コード情報は、例えば、第1コード6に対応するIDに関する情報である(
図7の「第1コードID」)。各第1コード6には、それぞれ各IDが紐づけられている。
【0080】
第2実施形態において、プリペイドカード情報は、第1コード、第2コード(後述する)、プリペイドカードPの発行金額、弁当を販売する店舗、及び弁当の配達場所に関する情報の少なくとも1つを含む。プリペイドカードPの発行金額は、プリペイドカードPを発行するときに、最初にチャージされている金額である。プリペイドカード情報は、プリペイドカードPの発行日、及び有効期限などその他プリペイドカードPに関する情報を含んでいてもよい。
【0081】
第1コード情報(
図7の「第1コードID」)、及び第2コード情報(
図7の「第2コードID」)は、プリペイドカード情報を生成する際(新規作成する際)に、システム上で自動的に割り当てられる。第2実施形態において、プリペイドカードPの発行金額は、システム管理者が入力して決定する。第2実施形態において、弁当を販売する店舗名、及び弁当の配達場所に関する情報は、弁当業者が入力して決定する。
【0082】
図7の新規作成ボタン13aを押下すると、カード情報生成部60は、プリペイドカード情報を生成する。なお、システム管理者は、プリペイドカードPの発行金額を入力したあとに新規作成ボタン13aを押下してもよいし、プリペイドカードPの発行金額を入力せずに新規作成ボタン13aを押下してもよい(プリペイドカードPの発行金額を後で入力してもよい)。
【0083】
図8は、プリペイドカードPを印刷する際のイメージ図である。プリペイドカードPの印刷は、カード情報生成部60が、プリペイドカード情報を生成した後に行う。第2実施形態において、プリペイドカードPは、複数枚単位で発行(印刷)される。例えば、プリペイドカードPは、10枚1セットで印刷される。
【0084】
(カード有効化部70)
図6のカード有効化部70は、販売者端末3からの所定の操作により、プリペイドカードPを使用可能にする(有効化する)。第2実施形態において、カード有効化部70がプリペイドカードPを有効化する前は、プリペイドカードPを販売システム100上で使用することができない(決済機能を使うことができない)。
【0085】
販売者端末3からの上記所定の操作は、プリペイドカードPの発行時(印刷時)においてプリペイドカードPごとに設けられる第2コード7を販売者端末3が読み取ることを含む。販売者端末3が第2コード7を読み取ることにより、カード有効化部70は、プリペイドカードを使用可能にしてもよい。
【0086】
(第2コード7)
第2コード7は、販売者端末3を用いて(例えば販売者端末3に搭載されたカメラを用いて)、第2コード7に格納された情報を読み取ることができるコードである。第2コード7は、販売者用のコードである。第2コード7は、プリペイドカードPを有効化するために用いられるコードである。
【0087】
第2コード7には、種々の情報(数字、平仮名、片仮名、漢字、及びアルファベットなど)が暗号化されて格納されている(紐づいている)。第2コード7は、QR(Quick Response)コード(登録商標)、バーコード、暗号化された文字列、及びURL(Uniform Resource Locator)の少なくとも1つを含む。例えば、プリペイドカードPに、暗号化された文字列(第2コード7)が印字されている場合、販売者端末3(に搭載されたカメラ)を用いて、当該暗号化された文字列を読み込むことができる。
【0088】
第2実施形態において、第2コード7は、プリペイドカードPの印刷時において、プリペイドカードPの枠外に印字されていてもよい(
図8参照)。複数のプリペイドカードPに対して1つの第2コード7が設けられていてもよい。1つの第2コード7に関する第2コード情報に対して、複数の第1コード情報が紐づいていてもよい。1つの第2コード情報を複数のプリペイドカード情報を紐づけることで、プリペイドカードPの1枚ずつに対して、1つの第2コード情報を紐づけていく必要がなくなるので、プリペイドカードPを管理しやすくなり、かつ、プリペイドカードPの発行(発番)処理の工数を低減することができる。
【0089】
なお、変形例として、第2コード7は、例えば
図8の領域Cの部分に、プリペイドカードPごとに1つずつ設けられていてもよい。
【0090】
図9は、カード有効化画面12の一例を示す図である。販売者端末3が第2コード7を読み取ることにより、表示制御部10は、カード有効化画面12を販売者端末3に表示させる。第2実施形態において、第2コード7には、カード有効化画面12にアクセスするための情報(URLの情報など)が格納されている。
【0091】
カード有効化画面12は、プリペイドカードPを使用可能にするための画面である。カード有効化部70は、カード有効化画面12からの入力(例えば有効化ボタン12aを押下)により、プリペイドカードPを使用可能にする。
【0092】
具体的には、販売者(弁当業者)が、販売者端末3で、第2コード7を読み取ると、カード有効化画面12が表示される。そして、弁当業者が、所定の操作を行うと(例えば有効化ボタン12aを押下)、プリペイドカードPが有効化される。第2実施形態において、弁当業者は、例えば、プリペイドカードPを有効化する弁当業者の名称(店舗名)、及び弁当の配達場所を入力してから、上記所定の操作を行ってもよい。
【0093】
カード有効化画面12には、プリペイドカードPを有効化する弁当業者の店舗名、弁当を配達する場所に関する情報、プリペイドカードPを識別するためのカードID、プリペイドカードPの発行金額、及びプリペイドカードPの残高に関する情報が表示されていてもよい。なお、図示しないが、カード有効化画面12には、プリペイドカードPの発行日など、その他販売システム100(プリペイドカードP)、及びカード有効化に関連する情報が表示されていてもよい。
【0094】
(記憶処理部80)
図6の記憶処理部80は、販売者端末3からの入力により、プリペイドカード情報に、販売者(弁当業者)の名称に関する名称情報を紐づけて記憶させる。名称情報は、例えば、弁当業者の店舗名に関する情報を含む。
【0095】
具体的には例えば、
図9で説明したように、弁当業者が販売者端末3から弁当業者の店舗名を入力した後、有効化ボタン12aを押下すると、プリペイドカードPが有効化される。そして、プリペイドカードPが有効化されると同時に、記憶処理部80は、当該プリペイドカードPのプリペイドカード情報(
図7参照)に、当該弁当業者の店舗名に関する情報(名称情報)を紐づけて記憶部5に記憶させる。
【0096】
また、記憶処理部80は、販売者端末3からの入力により、プリペイドカード情報に、販売者が販売する商品を配達する場所に関する配達場所情報を紐づけて記憶させてもよい。上記と同様、例えば、弁当業者が販売者端末3から弁当の配達場所を入力した後、有効化ボタン12aを押下すると、プリペイドカードPが有効化される。そして、プリペイドカードPが有効化されると同時に、記憶処理部80は、当該プリペイドカードPのプリペイドカード情報(
図7参照)に、弁当の配達場所に関する情報(配達場所情報)を紐づけて記憶部5に記憶させる。
【0097】
図10は、第2実施形態に係るプリペイドカードPの裏面の一例を示す概略図である。
図11は、第2実施形態に係るプリペイドカードPの表面の一例を示す概略図である。
図10及び
図11を用いて、第2実施形態に係るプリペイドカードPの記載内容について説明する。
【0098】
図10に示すように、第2実施形態に係るプリペイドカードPの裏面には、販売者(弁当業者)の名称が記載されている(印鑑により押印されていてもよい)。第2実施形態において、
図10の領域Rに弁当業者の名称(さわやか弁当)が記載されている。また、
図10の領域Rには、弁当業者の店舗印Hが押印されている。
【0099】
第2実施形態に係るプリペイドカードPの裏面には、販売者が販売する商品を配達する場所が記載されている(印鑑により押印されていてもよい)。第2実施形態において、
図10の領域Qに、弁当業者が配達する弁当の配達場所(例えば、現場の名称(xxx駅改修工事現場)及び住所)が記載されている(印鑑により押印されていてもよい)。
【0100】
図11に示すように、第2実施形態に係るプリペイドカードPの表面には、プリペイドカードPに予め入金(チャージ)される金額が記載されている。第2実施形態において、
図11の領域TにプリペイドカードPに予め入金(チャージ)される金額が記載されている。
【0101】
(第2実施形態の動作例1)
図12は、第2実施形態に係る販売システム100上でプリペイドカードPを有効化するまでのフロー図である。
図12を用いて、第2実施形態に係る販売システム100上で、プリペイドカードPを有効化するまでのフローについて説明する。
【0102】
ステップS100では、システム管理者が、管理者端末4から所定の情報を入力することにより、カード情報生成部60が、プリペイドカード情報を生成する(
図7参照)。
【0103】
ステップS200では、当該プリペイドカード情報が紐づいたプリペイドカードPを印刷する(
図8参照)。プリペイドカードPの印刷は、1枚ずつ行われてもよいし、複数枚単位で行われてもよい。第2実施形態において、プリペイドカードPは10枚1セットを1ロットとし、ロット単位で印刷される。
【0104】
ステップS300では、システム管理者が、印刷された後のプリペイドカードPに対して、発行金額(プリペイドカードPを発行するときに、最初にチャージされている金額)を紐づける。システム管理者が、管理者端末4を介して、発行金額を入力し所定の操作を行うと、記憶処理部80は、プリペイドカード情報に、発行金額に関する情報を紐づけて記憶部5に記憶させる。
【0105】
ステップS400では、販売者が、プリペイドカードPを有効化する。プリペイドカードPを有効化する処理の詳細については後述する。
【0106】
ステップS400の後、プリペイドカードPが有効となり、販売システム100上でプリペイドカードPが使用可能となるため、第1実施形態で説明したように販売システム100上で弁当の受発注ができるようになる。
【0107】
(第2実施形態の動作例2)
図13は、ステップS400の詳細を示すフロー図である。
図13を用いて、プリペイドカードP(プリペイドカードP5とする)を有効化するフローの詳細について説明する。
【0108】
ステップS401では、販売者(弁当業者)は、販売者端末3を用いて、第2コード7(第2コード7aとする)を読み取る(読み込む)。販売者端末3が第2コード7aを読み取ると、ステップS402では、販売者端末3は、カード有効化画面12を表示させるためのリクエスト情報をサーバ1に送信する。
【0109】
ステップS403では、サーバ1は、上記リクエスト情報を受信する。そして、ステップS404では、表示制御部10は、カード有効化画面12を表示させるための情報を販売者端末3に送信し、ステップS405では、表示制御部10は、販売者端末3のディスプレイにカード有効化画面12を表示させる(販売者端末3がカード有効化画面12を表示する)。
【0110】
ステップS406では、販売者(弁当業者)は、販売者端末3に表示されたカード有効化画面12(
図9参照)より、有効化ボタン12aを押下(カード有効化画面12からの入力)すると、ステップS407において、販売者端末3は、第2コード7aに紐づくプリペイドカードP5が使用可能(有効)になっている旨の有効化情報をサーバ1に送信する。
【0111】
ステップS408では、サーバ1は、当該有効化情報を受信し、記憶処理部80は、第2コード7aに紐づくプリペイドカードP5が有効になった旨を、プリペイドカード情報に紐づけて記憶部5に記憶させる。
【0112】
以上、第2実施形態に係る販売システム100によれば、管理者端末4がさらに用いられている。そして、第2実施形態に係る販売システム100は、カード情報生成部60をさらに備えている。これにより、プリペイドカードPの発行手続きをする際に、システム管理者側からプリペイドカードPの発行に必要な情報を入力して、プリペイドカード情報の生成(プリペイドカードの発番)をすることができる。販売者側ではなく、管理者側が、プリペイドカードの発番処理をできることにより、販売者の手間を省くことができる。
【0113】
さらに、第2実施形態に係る販売システム100は、カード有効化部70をさらに備えている。通常、プリペイドカードPを有効(使用可能)にするには、特許文献1に記載されているような装置(ハードウェア)が必要となるが、第2実施形態に係る販売システム100においては、(WEB)システム内でプリペイドカードPを有効化することができる。これにより、大がかりな設備投資や設置スペースを必要としない、簡素なシステムを提供することができる。
【0114】
さらに、カード有効化部70は、販売者端末3からの所定の操作により、プリペイドカードPを使用可能にする。一般的に、工事現場に弁当を提供する事業者は、資本が比較的小さいため、大規模な投資をすることが困難である場合が多い。しかし、第2実施形態に係る販売システム100では、プリペイドカードPを発番する処理を管理者端末4でおこない、プリペイドカードPを有効にする処理を販売者端末3から行っている。
【0115】
上記2つの処理をそれぞれ管理者側と使用者側(弁当業者)とで分けることにより、弁当業者がわざわざ販売システム100を所有しなくても、販売システム100の仕組みの中の一員として弁当業者が当該システムを利用することができる。したがって、大規模な設備投資をしなくても、小規模な弁当業者が、弁当業者と工事現場との弁当の受発注のやりとりを効率化できるシステムを利用することができる。
【0116】
そして、システム管理者がプリペイドカードPを発行し、販売者(弁当業者)が当該プリペイドカードPを有効化し、販売者(弁当業者)は、有効化したプリペイドカードPを注文者(現場作業者)に販売することができる。そして、弁当業者が販売したプリペイドカードPを介して、現場作業者は、簡単に弁当を注文することができる。
【0117】
さらに、販売者端末3が第2コード7を読み取ることにより、カード有効化部70は、プリペイドカードを使用可能にする。これにより、販売者が簡易にプリペイドカードPを有効化することができる。
【0118】
さらに、カード有効化部70は、カード有効化画面12からの入力により、プリペイドカードPを使用可能にする。これにより、販売者がより簡易にプリペイドカードPを有効化することができる。
【0119】
さらに、記憶処理部80は、販売者端末3からの入力により、プリペイドカード情報に、販売者の名称情報を紐づけて記憶させる。これにより、プリペイドカードPの発行者を明確にすることができる。さらに、例えば、複数店舗の弁当業者が販売システム100を利用する際に、複数店舗の弁当業者を区別することができる。言い換えると、資本が小さい多数の販売者に対して、当該販売システム100を利用させることができる。
【0120】
さらに、記憶処理部80は、販売者端末3からの入力により、プリペイドカード情報に、配達場所情報を紐づけて記憶させる。配達場所情報を予め販売者端末3から入力しておくことにより、現場作業者が弁当の配達場所の入力を間違える事態を抑制することができる。さらに、現場作業者が配達場所を入力する手間を省くことができる。
【0121】
プリペイドカードPには、プリペイドカードPに予め入金される金額(発行金額)が記載されている。これにより、プリペイドカードPを印刷した後、管理者端末4から発行金額を入力する際に、発行金額の入力ミスを抑制することができる。さらに、弁当業者が、プリペイドカードPを現場作業者に販売する際に、販売する金額を間違える可能性を抑制することができる。
【0122】
プリペイドカードPには、販売者の名称が記載されている。これにより、販売者が承認した(有効化を認めた)プリペイドカードPであることを明確にすることができる。
【0123】
プリペイドカードPには、販売者が販売する商品を配達する場所が記載されている。これにより、弁当業者が弁当の配達場所を間違える可能性を低減することができる。
【0124】
<第3実施形態>
図14は、第3実施形態に係る販売システム100の概略を示すブロック図である。
図14を用いて、第3実施形態に係る販売システム100について説明する。第3実施形態に係る販売システム100は、第2実施形態と異なり、残高移行部90と払い戻し部95とをさらに備えている。
【0125】
(残高移行部90)
残高移行部90は、プリペイドカードPの残高情報を、別のプリペイドカードPに移行させる。第3実施形態において、プリペイドカードPに設けられた第1コード6と、別のプリペイドカードPに設けられた第1コード6とを注文者端末2で読み取ることで、残高移行部90は、プリペイドカードの残高情報を別のプリペイドカードに移行させる。なお、第1コード6を読み込む順番はどちらでもよい。
【0126】
具体的には、注文者端末2が最初のプリペイドカードP10の第1コード6eを読み込んだとき、残高移行部90は、照会履歴として、プリペイドカードP10のIDを注文者端末2と紐づいた一時記憶領域(いわゆるSESSIONのこと、図示しない)に記録させる。なお、プリペイドカードP10の残高がゼロの場合は、記録しない。
【0127】
次に別のプリペイドカードP11(新しく購入したプリペイドカードP)を注文者端末2で読み込んだとき、残高移行部90は、プリペイドカードP11のIDと、上記一時記憶領域に記録されたプリペイドカードP10のIDを照合し、IDが異なる場合、プリペイドカードP10の残高をプリペイドカードP11の残高に移行する。すなわち、プリペイドカードP10の残高はゼロに、プリペイドカードP11の残高は、プリペイドカードP10の残高とプリペイドカードP11の元の残高を合わせたものになる。
【0128】
なお、残高移行の処理のタイミングについては任意である。
【0129】
(払い戻し部95)
払い戻し部95は、プリペイドカードPに設けられた第1コード6と、販売者が管理する第3コード8(後述する)とを注文者端末2で読み取ることで、プリペイドカードPを払い戻しステータスにする。プリペイドカードPを払い戻しステータスにした後、販売者が注文者にプリペイドカードPの残高を払い戻す。なお、払い戻しステータスになると、それ以降、払い戻しステータスにしたその第1コード6では、商品(弁当)の発注できなくなる。なお、第1コード6と第3コード8とを読み込む順番はどちらでもよい。
【0130】
(第3コード8)
第3コード8は、注文者端末2を用いて(例えば注文者端末2に搭載されたカメラを用いて)、第3コード8に格納された情報を読み取ることができるコードである。第3コード8には、種々の情報(数字、平仮名、片仮名、漢字、及びアルファベットなど)が暗号化されて格納されている(紐づいている)。第3コード8は、QR(Quick Response)コード(登録商標)、バーコード、暗号化された文字列、及びURL(Uniform Resource Locator)の少なくとも1つを含む。
【0131】
第3コード8は、販売者が管理する媒体に表示されている。媒体は、紙、カード、及びディスプレイなどである。例えば、第3コード8は、販売者が保有するカードに印字されていてもよいし、販売者(弁当業者)の店舗にある端末のディスプレイに表示されていてもよい。
【0132】
注文者(現場作業者)がプリペイドカードPの残高を払い戻したい場合、例えば、注文者(現場作業者)は販売者(弁当業者)の店舗を訪ねたり、プリペイドカードPの販売や精算を仲介する業者・工事事務局・簡易売店を訪ねたりする。そして、払い戻しの対象となるプリペイドカードPに設けられた第1コード6と、販売者(弁当業者)の店舗、プリペイドカードPの販売や精算を仲介する業者・工事事務局、又は簡易売店にある第3コード8とを順に読み込むことにより、当該プリペイドカードPはシステム上で払い戻しステータスになる。そして、注文者は販売者(プリペイドカードPの販売や精算を仲介する業者・工事事務局、又は簡易売店)から残高の払い戻しをうけることができる。
【0133】
以上、第3実施形態に係る販売システム100によれば、残高移行部90をさらに備えている。これにより、注文者は、新しく購入する別のプリペイドカードPに簡易に残高を移すことができる。
【0134】
さらに、プリペイドカードPに設けられた第1コード6と、別のプリペイドカードPに設けられた第1コード6とを注文者端末2で読み取ることで、残高移行部90は、プリペイドカードPの残高情報を別のプリペイドカードPに移行させる。これにより、注文者は、新しく購入する別のプリペイドカードPにより簡易に残高を移すことができる。
【0135】
第3実施形態に係る払い戻し部95は、プリペイドカードPに設けられた第1コード6と、販売者が管理する第3コード8とを注文者端末2で読み取ることで、プリペイドカードPを払い戻しステータスにする。これにより、プリペイドカードPの残高を簡易に払いもどすことができる。
【0136】
<第4実施形態>
図15は、第4実施形態に係る販売システム100の概略を示すブロック図である。
図15を用いて、第4実施形態に係る販売システム100について説明する。第4実施形態に係る販売システム100は、第1実施形態と異なり、カード情報生成部60とカード有効化部70とをさらに備えている。また、第4実施形態に係るプリペイドカードPと、表示制御部10の機能の一部は、第1実施形態と異なっている。
【0137】
注文情報受信部20、注文情報送信部30、残高更新部40、カード情報生成部60、及びカード有効化部70の機能は、第1実施形態及び第2実施形態と同様である。
【0138】
第4実施形態に係るプリペイドカードPには、第1コード6が設けられていない。第4実施形態に係る表示制御部10は、第1コード6に関係なく、販売者情報を注文者端末2に表示させる機能を有する。販売者情報の注文者端末2への表示のさせ方は任意であり、例えば、注文者が所定のリンクにアクセスすることで、表示制御部10は、販売者情報を注文者端末2に表示させてもよい。
【0139】
工事現場において、汚れた作業服のままでは、喫茶店やコンビニへの立ち入りが断られるケースがあるため、工事現場では、仕出し弁当業者による弁当配達が行われている。弁当配達の注文は、午前中の短い時間での電話によってなされるため、伝達間違いや聞き間違いが発生しやすい。
【0140】
また、言った、言わないのトラブルが発生した場合、弁当業者側が折れて費用を負担せざるを得ない場合も多く見受けられる。さらに、弁当の注文個数の多い弁当業者について、電話で話し中だったがゆえに、弁当の受注の機会損失も発生する場合がある。
【0141】
そのため、特許文献1に開示されている商品注文端末装置のように、工事現場と弁当業者とのやりとりをシステム化することが行われている。
【0142】
しかし、特許文献1に開示されているようなシステムは大がかりな設備投資や設置スペースを必要とするため、比較的資本の小さい弁当業者にとっては、システムの導入が困難であった。
【0143】
しかし、第4実施形態に係る販売システム100によれば、比較的資本の小さい小規模の弁当業者であっても、販売システム100を導入することができる。具体的には、上述したように、プリペイドカードPを発番する処理とプリペイドカードPを有効にする処理とをそれぞれ管理者側と使用者側(弁当業者)とで分けることにより、弁当業者がわざわざ販売システム100を所有しなくても、販売システム100の仕組みの中の一員として弁当業者が当該システムを利用することができる。
【0144】
したがって、大規模な設備投資をしなくても、小規模な弁当業者が、弁当業者と工事現場との弁当の受発注のやりとりを効率化できるシステムを利用することができる。
【0145】
<第5実施形態>
図16は、第5実施形態に係るプリペイドカードの発行システム102の概略を示すブロック図である。第5実施形態に係るプリペイドカードの発行システム102には、プリペイドカードPと、商品を販売する販売者の販売者端末3と、システム管理者の管理者端末4と、サーバ1と、が用いられる。
【0146】
第5実施形態に係るサーバ1は、カード情報生成部60及びカード有効化部70を備えている。カード情報生成部60及びカード有効化部70の機能は第1実施形態と同様である。
【0147】
第5実施形態に係るプリペイドカードの発行システム102によれば、プリペイドカードPを発行する端末装置(ハ―ドウェア)がなくても、システム(例:WEB)の中で、プリペイドカードPを有効化することができる。
【0148】
以上、図面を参照して実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
【0149】
第1実施形態に係る販売システム100は、WEB上で全て構築されてもよいし、注文者端末2、及び販売者端末3の少なくとも一方にインストールされたアプリケーションプログラムを用いて構築されてもよい。
【0150】
1以上のコンピュータ(注文者端末2、販売者端末3、及びサーバ1など)が、販売システム100を実現する。
【0151】
なお、第1実施形態において、サーバ1が、表示制御部10、注文情報受信部20、注文情報送信部30、及び残高更新部40を備えている構成について、述べてきたが、表示制御部10、注文情報受信部20、注文情報送信部30、及び残高更新部40の機能のうち少なくとも一部の機能が、注文者端末2及び販売者端末3に搭載されていてもよい。
【0152】
第1コード6からは、プリペイドカードPの残高情報と関連している処理を実行することができてもよい。例えば、商品を購入する処理(決済処理)、残高移行処理、及び払い戻し処理である。
【0153】
第2実施形態において、プリペイドカードPを有効化する際、販売者端末3で第2コード7を読み取った後、ログインIDとパスワードが要求される画面が表示され、販売者がログインIDとパスワードを入力することにより、カード有効化画面12にアクセスできるという構成でもよい。この場合、当該ログインID及びパスワードは、予め販売者に付与されていてもよい。そして、当該ログインIDには、販売者の名称情報が予め紐づいていてもよい。この場合、販売者がログインIDとパスワードを入力してカード有効化画面12にアクセスすると、名称情報が自動的にカード有効化画面12に入力され、カード有効化画面12からプリペイドカードPを有効化すると、当該プリペイドカードPのプリペイドカード情報に名称情報が自動的に紐づけられてもよい。
【0154】
第2実施形態のステップS300については、ステップS100と同時に処理されてもよい。しかし、ステップS300の処理をステップS100の処理と分けることで、印刷された後のプリペイドカードPに記載された金額(発行金額。プリペイドカードPに予め入金(チャージ)される金額)を確認した上で、システムに発行金額を登録することができる。そのため、プリペイドカードPに記載された発行金額とシステムで管理されている発行金額とが一致しない事態を抑制することができる。
【0155】
なお、システム管理者から弁当業者に販売システム100の使用料を徴収する場合、販売システム100内で、当該使用料に対する請求書の処理などができるようにシステムを構成してもよい。
【0156】
以下、参考形態の例を付記する。
1. プリペイドカードと、前記プリペイドカードを用いて商品を注文する注文者の注文者端末と、前記商品を販売する販売者の販売者端末と、サーバと、が用いられる販売システムであって、
前記プリペイドカードごとに設けられた第1コードを前記注文者端末が読み取ることで、当該第1コードに対応する、前記販売者が販売する前記商品に関する販売物情報を前記注文者端末に表示させる表示制御部と、
前記販売物情報を前記注文者端末に表示させた後における前記注文者端末からの入力により、前記注文者の注文内容に関する注文情報を受信する注文情報受信部と、
前記注文情報を前記販売者端末に送信する注文情報送信部と、
前記注文情報を用いて、前記プリペイドカードの残高に関する残高情報を更新する残高更新部と、を備える、販売システム。
2. 1.に記載の販売システムにおいて、
前記注文者は、工事現場に関連する者であり、
前記販売物情報は、前記工事現場で消費される前記商品に関する現場商品情報を含む、販売システム。
3. 1.又は2.に記載の販売システムにおいて、
前記販売者は、弁当業者であり、
前記販売物情報は、前記弁当業者の販売する弁当に関する弁当関連情報を含む、販売システム。
4. 1.から3.のいずれか1項に記載の販売システムにおいて、
前記注文者端末は、携帯可能なスマートフォン及びタブレットの少なくとも一方を含み、
前記第1コードは、QRコードを含む、販売システム。
5. 1.から4.のいずれか1項に記載の販売システムにおいて、
前記販売システムには、システム管理者の管理者端末がさらに用いられており、
前記管理者端末からの入力により、前記プリペイドカードを区別するためのプリペイドカード情報を生成するカード情報生成部をさらに備え、
前記プリペイドカード情報は、前記第1コードに関する第1コード情報を少なくとも含む、販売システム。
6. 1.から5.のいずれか1項に記載の販売システムにおいて、
前記販売者端末からの所定の操作により、前記プリペイドカードを使用可能にするカード有効化部と、をさらに備える、販売システム。
7. 6.に記載の販売システムにおいて、
前記販売者端末からの前記所定の操作は、前記プリペイドカードの発行時において前記プリペイドカードごとに設けられる第2コードを前記販売者端末が読み取ることを含み、
前記販売者端末が前記第2コードを読み取ることにより、前記カード有効化部は、前記プリペイドカードを使用可能にする、販売システム。
8. 7.に記載の販売システムにおいて、
前記販売者端末が前記第2コードを読み取ることにより、前記表示制御部は、前記プリペイドカードを使用可能にするカード有効化画面を前記販売者端末に表示させ、
前記カード有効化部は、前記カード有効化画面からの入力により、前記プリペイドカードを使用可能にする、販売システム。
9. 6.から8のいずれか1項に記載の販売システムにおいて、
前記販売者端末からの入力により、前記プリペイドカードを区別するためのプリペイドカード情報に、前記販売者の名称に関する名称情報を紐づけて記憶させる記憶処理部をさらに備える、販売システム。
10. 1.から9.のいずれか1項に記載の販売システムにおいて、
前記販売者端末からの入力により、前記プリペイドカードを区別するためのプリペイドカード情報に、前記販売者が販売する前記商品を配達する場所に関する配達場所情報を紐づけて記憶させる記憶処理部をさらに備える、販売システム。
11. 1.から10.のいずれか1項に記載の販売システムにおいて、
前記第1コードは、少なくとも一部が覆われるように前記プリペイドカードに設けられている、販売システム。
12. 1.から11.のいずれか1項に記載の販売システムにおいて、
前記プリペイドカードの前記残高情報を、別の前記プリペイドカードに移行させる、残高移行部をさらに備える、販売システム。
13. 12.に記載の販売システムにおいて、
前記プリペイドカードに設けられた前記第1コードと、前記別のプリペイドカードに設けられた前記第1コードとを前記注文者端末で読み取ることで、前記残高移行部は、前記プリペイドカードの前記残高情報を前記別のプリペイドカードに移行させる、販売システム。
14. 1.から13.のいずれか1項に記載の販売システムにおいて、
前記注文者端末からの入力により、前記注文情報を編集する編集部をさらに備える、販売システム。
15. 1.から14.のいずれか1項に記載の販売システムにおいて、
前記プリペイドカードに設けられた前記第1コードと、前記販売者が管理する第3コードとを前記注文者端末で読み取ることで、前記プリペイドカードを払い戻しステータスにする払い戻し部をさらに備える、販売システム。
16. 1.から15.のいずれか1項に記載の販売システムにおいて、
前記プリペイドカードには、前記プリペイドカードに予め入金される金額が記載されている、販売システム。
17. 9.に記載の販売システムにおいて、
前記プリペイドカードには、前記販売者の前記名称が記載されている、販売システム。
18. 10.に記載の販売システムにおいて、
前記プリペイドカードには、前記販売者が販売する前記商品を配達する場所が記載されている、販売システム。
19. プリペイドカードと、前記プリペイドカードを用いて商品を注文する注文者の注文者端末と、前記商品を販売する販売者の販売者端末と、サーバと、が用いられる販売システムを実現する1以上のコンピュータが、
前記プリペイドカードごとに設けられた第1コードを前記注文者端末が読み取ることで、当該第1コードに対応する、前記販売者が販売する前記商品に関する販売物情報を前記注文者端末に表示させ、
前記販売物情報を前記注文者端末に表示させた後における前記注文者端末からの入力により、前記注文者の注文内容に関する注文情報を受信し、
前記注文情報を前記販売者端末に送信し、
前記注文情報を用いて、前記プリペイドカードの残高に関する残高情報を更新する、販売システムの制御方法。
20. 19.に記載の販売システムの制御方法において、
前記販売システムには、システム管理者の管理者端末がさらに用いられており、
前記管理者端末からの入力により、前記プリペイドカードを区別するためのプリペイドカード情報を生成し、
前記プリペイドカード情報は、前記第1コードに関する第1コード情報を少なくとも含み、
前記販売者端末からの所定の操作により、前記プリペイドカードを使用可能にする、販売システムの制御方法。
21. 19.又は20.に記載の販売システムの制御方法において、
前記プリペイドカードの前記残高情報を、別の前記プリペイドカードに移行させる、販売システムの制御方法。
22. プリペイドカードと、前記プリペイドカードを用いて商品を注文する注文者の注文者端末と、前記商品を販売する販売者の販売者端末と、サーバと、が用いられる販売システムを実現する1以上のコンピュータに、
前記プリペイドカードごとに設けられた第1コードを前記注文者端末が読み取ることで、当該第1コードに対応する、前記販売者が販売する前記商品に関する販売物情報を前記注文者端末に表示させる手順、
前記販売物情報を前記注文者端末に表示させた後における前記注文者端末からの入力により、前記注文者の注文内容に関する注文情報を受信する手順、
前記注文情報を前記販売者端末に送信する手順、
前記注文情報を用いて、前記プリペイドカードの残高に関する残高情報を更新する手順、を実行させるためのプログラム。
23. プリペイドカードと、前記プリペイドカードを用いて商品を注文する注文者の注文者端末と、前記商品を販売する販売者の販売者端末と、システム管理者の管理者端末と、サーバと、が用いられる販売システムであって、
前記管理者端末からの入力により、前記プリペイドカードを区別するためプリペイドカード情報を生成するカード情報生成部と、
前記販売者端末からの所定の操作により、前記プリペイドカードを使用可能にするカード有効化部と、
前記販売者が販売する前記商品に関する販売物情報を前記注文者端末に表示させる表示制御部と、
前記販売物情報を前記注文者端末に表示させた後における前記注文者端末からの入力により、前記注文者の注文内容に関する注文情報を受信する注文情報受信部と、
前記注文情報を前記販売者端末に送信する注文情報送信部と、
前記注文情報を用いて、前記プリペイドカードの残高に関する残高情報を更新する残高更新部と、を備える、販売システム。
24. 23.に記載の販売システムにおいて、
前記注文者は、工事現場に関連する者であり、
前記販売物情報は、前記工事現場で消費される前記商品に関する現場商品情報を含む、販売システム。
25. 23.又は24.に記載の販売システムにおいて、
前記販売者は、弁当業者であり、
前記販売物情報は、前記弁当業者の販売する弁当に関する弁当関連情報を含む、販売システム。
26. 23.から25.のいずれか1項に記載の販売システムにおいて、
前記販売者端末からの前記所定の操作は、前記プリペイドカードの発行時において前記プリペイドカードごとに設ける第2コードを前記販売者端末が読み取ることを含み、
前記販売者端末が前記第2コードを読み取ることにより、前記カード有効化部は、前記プリペイドカードを使用可能にする、販売システム。
27. 26.に記載の販売システムにおいて、
前記販売者端末が前記第2コードを読み取ることにより、前記表示制御部は、前記プリペイドカードを使用可能にするカード有効化画面を前記販売者端末に表示させ、
前記カード有効化部は、前記カード有効化画面からの入力により、前記プリペイドカードを使用可能にする、販売システム。
28. プリペイドカードと、商品を販売する販売者の販売者端末と、システム管理者の管理者端末と、サーバと、が用いられるプリペイドカードの発行システムであって、
前記管理者端末からの入力により、前記プリペイドカードを区別するためプリペイドカード情報を生成するカード情報生成部と、
前記販売者端末からの所定の操作により、前記プリペイドカードを使用可能にするカード有効化部と、を備える、プリペイドカードの発行システム。
【符号の説明】
【0157】
1 サーバ
2 注文者端末
3 販売者端末
4 管理者端末
5 記憶部
6 第1コード
7 第2コード
8 第3コード
10 表示制御部
11 注文画面
12 有効化画面
20 注文情報受信部
30 注文情報送信部
40 残高更新部
50 編集部
60 カード情報生成部
70 カード有効化部
80 記憶処理部
90 残高移行部
95 払い戻し部
100 販売システム
102 プリペイドカードの発行システム
P プリペイドカード