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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024120711
(43)【公開日】2024-09-05
(54)【発明の名称】作業機械のためのコックピット構造
(51)【国際特許分類】
   E02F 9/24 20060101AFI20240829BHJP
【FI】
E02F9/24 J
【審査請求】未請求
【請求項の数】17
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023027704
(22)【出願日】2023-02-24
(71)【出願人】
【識別番号】000001236
【氏名又は名称】株式会社小松製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110000202
【氏名又は名称】弁理士法人新樹グローバル・アイピー
(72)【発明者】
【氏名】森 拓真
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼橋 陽平
(72)【発明者】
【氏名】宮地 晃弘
(72)【発明者】
【氏名】大西 岳
(72)【発明者】
【氏名】小瀧 裕史
(72)【発明者】
【氏名】永見 浩史
【テーマコード(参考)】
2D015
【Fターム(参考)】
2D015GA03
2D015GB01
2D015HA03
(57)【要約】
【課題】操作レバーのロックスイッチを備える作業機械のためのコックピット構造において、ロックスイッチの操作性を向上させる。
【解決手段】コックピット構造は、フロアと、シートと、第1コンソールと、第1操作レバーと、第1アームレストと、第1ロックスイッチとを備える。第1操作レバーは、第1グリップと第1支持軸とを含む。第1アームレストは、第1操作レバーの後方に位置する。第1ロックスイッチは、前後方向において第1操作レバーと第1アームレストとの間に配置される。第1ロックスイッチの少なくとも一部は、第1支持軸よりも、左右方向において外側に配置される。第1ロックスイッチは、第1グリップ及び第1アームレストの上面よりも下方に配置される。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
作業機械のためのコックピット構造であって、
フロアと、
前記フロア上に配置されるシートと、
前記シートの一側方に配置される第1コンソールと、
第1グリップと、前記第1グリップに接続され前記第1コンソールに対して可動的に支持される第1支持軸とを含み、前記第1コンソール上に配置される第1操作レバーと、
前記第1コンソール上に配置され、前記第1操作レバーの後方に位置する第1アームレストと、
前記第1操作レバーによる入力のロックとアンロックとを切り替える第1ロックスイッチと、
を備え、
前記第1ロックスイッチは、前後方向において前記第1操作レバーと前記第1アームレストとの間に配置され、
前記第1ロックスイッチの少なくとも一部は、前記第1支持軸よりも、左右方向において外側に配置され、
前記第1ロックスイッチは、前記第1グリップ及び前記第1アームレストの上面よりも下方に配置される、
コックピット構造。
【請求項2】
前記第1ロックスイッチの少なくとも一部は、前記第1アームレストの外側端よりも左右方向において内側に配置される、
請求項1に記載のコックピット構造。
【請求項3】
前記第1コンソールは、前記フロアと前記シートとのそれぞれに対して位置調整可能である、
請求項1に記載のコックピット構造。
【請求項4】
前記第1コンソールは、前後方向に位置調整可能である、
請求項3に記載のコックピット構造。
【請求項5】
前記第1コンソールは、上下方向に位置調整可能である、
請求項4に記載のコックピット構造。
【請求項6】
前記シートは、座面を含み、
前記第1コンソールが最後方に位置している場合に、前記第1ロックスイッチは、前記座面の前端よりも後方に配置される、
請求項4に記載のコックピット構造。
【請求項7】
前記シートは、座面を含み、
前記第1コンソールが最前方に位置している場合に、前記第1ロックスイッチは、前記座面の前端よりも後方に配置される、
請求項4に記載のコックピット構造。
【請求項8】
前記第1コンソール上に配置される第1操作スイッチをさらに備え、
前記第1ロックスイッチは、前記第1操作スイッチよりも下方に配置される、
請求項1に記載のコックピット構造。
【請求項9】
前記第1コンソールの上面は、
前記第1操作スイッチが配置される第1上操作面と、
前記第1上操作面よりも下方に位置する第1下操作面と、
を含み、
前記第1ロックスイッチは、前記第1下操作面に配置される、
請求項8に記載のコックピット構造。
【請求項10】
前記作業機械は、車体と、前記車体に対して動作可能に接続された作業機とを含み、
前記第1操作レバーは、前後方向、及び、左右方向に操作可能であり、前記作業機を動作させるために操作される、
請求項1に記載のコックピット構造。
【請求項11】
前記作業機械は、前記作業機械を走行させる走行装置を含み、
前記第1操作レバーは、左右方向に操作可能であり、前記作業機械を左右に操向するために操作される、
請求項1に記載のコックピット構造。
【請求項12】
前記シートの他側方に配置される第2コンソールと、
第2グリップと、前記第2グリップに接続され前記第2コンソールに対して可動的に支持される第2支持軸とを含み、前記第2コンソール上に配置される第2操作レバーと、
前記第2コンソール上に配置され、前記第2操作レバーの後方に位置する第2アームレストと、
前記第2操作レバーによる入力のロックとアンロックとを切り替える第2ロックスイッチと、
を備え、
前記第2ロックスイッチは、前後方向において前記第2操作レバーと前記第2アームレストとの間に配置され、
前記第2ロックスイッチの少なくとも一部は、前記第2支持軸よりも、左右方向において外側に配置される、
請求項1に記載のコックピット構造。
【請求項13】
前記第1操作レバーは、前後方向、及び、左右方向に操作可能であり、
前記第2操作レバーは、左右方向に操作可能であり、
前記第1ロックスイッチと前記第1支持軸との間の左右方向における距離は、前記第2ロックスイッチと前記第2支持軸との間の左右方向における距離よりも大きい、
請求項12に記載のコックピット構造。
【請求項14】
前記第1操作レバーは、前後方向、及び、左右方向に操作可能であり、
前記第2操作レバーは、左右方向に操作可能であり、
第1ロックスイッチと前記第1グリップとの間の前後方向における距離は、第2ロックスイッチと前記第2グリップとの間の前後方向における距離よりも大きい、
請求項12に記載のコックピット構造。
【請求項15】
前記第2ロックスイッチは、前記第2グリップ及び前記第2アームレストの上面よりも下方に配置される、
請求項12に記載のコックピット構造。
【請求項16】
前記第2コンソールは、前記フロアと前記シートとのそれぞれに対して位置調整可能である、
請求項12に記載のコックピット構造。
【請求項17】
前記シートは、前記フロアに対して位置調整可能である、
請求項1から16のいずれかに記載のコックピット構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、作業機械のためのコックピット構造に関する。
【背景技術】
【0002】
作業機械のためのコックピットは、オペレータが座るシートと、作業機械を操作するための操作レバーとを備えている。例えば、特許文献1の作業機械のコックピットには、シートの左右の側方に、それぞれコンソールが配置されている。一方のコンソール上には、作業機械のブレードを操作するための操作レバーが配置されている。他方のコンソール上には、作業機械を左右に操向するための操作レバーが配置されている。
【0003】
一方、作業機械には、操作レバーによる入力のロックとアンロックとを切り替えるためのロックスイッチを備えるものがある。ロックスイッチによって入力がロックされている場合には、操作レバーによる入力が無効とされる。ロックスイッチによって入力がアンロックされている場合には、操作レバーによる入力が有効とされる。オペレータは、操作レバーの操作を行わないときには、ロックスイッチを操作して入力をロックする。それにより、操作レバーの誤操作が防止される。また、オペレータは、操作レバーの操作を開始するときには、ロックスイッチを操作して入力をアンロックする。それにより、オペレータは、操作レバーによって作業機械を操作することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】国際公開WO2014/192172号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ロックスイッチがコックピットのフレームに取り付けられている場合、ロックスイッチが操作しにくい位置に配置される場合がある。その場合、操作性が低下してしまう。また、ロックスイッチと操作レバーとは、続けて操作されることが多い。そのため、ロックスイッチが操作レバーから離れて配置された場合には、操作性が低下してしまう。一方、ロックスイッチが操作レバーの近くに配置された場合には、操作レバーの操作時にロックスイッチが干渉することで操作性が低下する可能性がある。本開示の目的は、操作レバーのロックスイッチを備える作業機械のためのコックピット構造において、ロックスイッチの操作性を向上させることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様に係る作業機械のためのコックピット構造は、フロアと、シートと、第1コンソールと、第1操作レバーと、第1アームレストと、第1ロックスイッチとを備える。シートは、フロア上に配置される。第1コンソールは、シートの一側方に配置される。第1操作レバーは、第1コンソール上に配置される。第1操作レバーは、第1グリップと第1支持軸とを含む。第1支持軸は、第1グリップに接続される。第1支持軸は、第1コンソールに対して可動的に支持される。第1アームレストは、第1コンソール上に配置される。第1アームレストは、第1操作レバーの後方に位置する。第1ロックスイッチは、第1操作レバーによる入力のロックとアンロックとを切り替える。第1ロックスイッチは、前後方向において第1操作レバーと第1アームレストとの間に配置される。第1ロックスイッチの少なくとも一部は、第1支持軸よりも、左右方向において外側に配置される。第1ロックスイッチは、第1グリップ及び第1アームレストの上面よりも下方に配置される。
【0007】
本態様に係る作業機械のためのコックピット構造では、第1ロックスイッチは第1コンソール上に配置される。そのため、第1ロックスイッチを操作しやすい位置に配置することができる。また、第1ロックスイッチは、前後方向において第1操作レバーと第1アームレストとの間に配置される。そのため、第1操作レバーから手を放した後に第1ロックスイッチが操作し易い。さらに、第1ロックスイッチの少なくとも一部は、第1支持軸よりも、左右方向において外側に配置される。また、第1ロックスイッチは、第1グリップ及び第1アームレストの上面よりも下方に配置される。そのため、第1ロックスイッチが第1操作レバーの近くに配置されても、第1ロックスイッチへの干渉が抑えられる。以上により、第1ロックスイッチの操作性が向上する。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、操作レバーのロックスイッチを備える作業機械のためのコックピット構造において、ロックスイッチの操作性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施形態に係る作業機械を示す斜視図である。
図2】キャブ内のコックピットを示す上面図である。
図3】コックピットの拡大上面図である。
図4】第1操作部の斜視図である。
図5】第1操作部の上面図である。
図6】第1操作部の一部の側面図である。
図7】第2操作部の斜視図である。
図8】第2操作部の上面図である。
図9】第2操作部の一部の側面図である。
図10】第1コンソールが最前方に位置し、第2コンソールが最後方に位置している場合のコックピットの上面図である。
図11】第2コンソールが最前方に位置し、第1コンソールが最後方に位置している場合のコックピットの上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、実施形態に係る作業機械の制御システムおよび制御方法について、図面を参照しながら説明する。図1は、実施形態に係る作業機械1を示す斜視図である。本実施形態に係る作業機械1は、ブルドーザである。作業機械1は、車体2と、作業機3とを備えている。
【0011】
車体2は、走行装置4と、キャブ5と、駆動源室6とを有する。駆動源室6は、キャブ5の前方に配置されている。走行装置4は、作業機械1を走行させる。走行装置4は、車体2の下部に取り付けられている。走行装置4は、左右一対の履帯7を有している。なお、図1では、左側の履帯7のみが図示されている。履帯7が回転することによって、作業機械1が走行する。
【0012】
作業機3は、車体2に取り付けられている。作業機3は、車体2に対して動作可能に接続されている。作業機3は、リフトフレーム11と、ブレード12と、リフトシリンダ13,14と、チルトシリンダ15,16とを含む。リフトフレーム11は、上下に動作可能に車体2に取り付けられている。リフトフレーム11は、ブレード12を支持している。
【0013】
ブレード12は、車体2の前方に配置されている。ブレード12は、リフトフレーム11と共に上下に動作する。リフトシリンダ13,14は、車体2とブレード12とに連結されている。リフトシリンダ13,14は、リフトフレーム11に連結されてもよい。リフトシリンダ13,14が伸縮することによって、ブレード12は、上下に動作する(以下、リフト動作と呼ぶ)。チルトシリンダ15,16は、リフトフレーム11とブレード12とに連結されている。チルトシリンダ15,16は、車体2に連結されてもよい。チルトシリンダ15,16が伸縮することによって、ブレード12は、左右に動作する(以下、チルト動作と呼ぶ)。
【0014】
図2は、キャブ5内のコックピット20を示す上面図である。図2に示すように、コックピット20は、フロア21と、シート22と、第1操作部23と、第2操作部24とを含む。シート22と、第1操作部23と、第2操作部24とは、フロア21上に配置されている。シート22は、フロア21に対して、前後方向に位置調整可能である。なお、以下の説明において前後の方向は、シート22の前後の方向を意味するものとする。
【0015】
図3は、コックピット20の拡大上面図である。図3に示すように、シート22は、シートレール25によって支持されている。シート22がシートレール25に対してスライドすることで、シート22は、前後に移動する。シート22の下方には、シートレバー26が配置されている。シートレバー26が操作されることで、シート22の前後方向へのスライドのロックが解除され、シート22は前後方向に移動可能となる。シートレバー26が解放されることで、シート22のスライドはロックされる。
【0016】
なお、図2において破線は、最前方に位置するシート22を示している。二点鎖線は、最後方に位置するシート22を示している。実線は、中間位置に位置するシート22を示している。中間位置は、シート22の最前方の位置と最後方の位置との間の中間に位置する。
【0017】
第1操作部23は、シート22の右側方に配置されている。図4は、第1操作部23の斜視図である。図3及び図4に示すように、第1操作部23は、第1コンソール31と、第1操作レバー32と、第1アームレスト33と、第1ロックスイッチ34と、第1操作スイッチ35とを含む。第1コンソール31は、シート22の右側方に配置されている。第1コンソール31は、フロア21とシート22のそれぞれに対して、前後方向、及び、上下方向に位置調整可能である。第1コンソール31は、シート22から独立して位置調整可能である。
【0018】
第1操作レバー32は、第1コンソール31上に配置される。第1操作レバー32は、前後方向、及び、左右方向に操作可能であり、作業機3を動作させるために操作される。例えば、第1操作レバー32の前後の操作に応じて、ブレード12は、上下にリフト動作する。第1操作レバー32の左右の操作に応じて、ブレード12は、左右にチルト動作する。
【0019】
第1操作レバー32は、第1グリップ36と第1支持軸37とを含む。オペレータは、第1グリップ36を把持して第1操作レバー32を操作する。第1支持軸37は、第1グリップ36に接続されている。第1支持軸37は、第1コンソール31に対して可動的に支持される。第1支持軸37は、第1コンソール31に対して前後左右に傾倒可能に支持される。第1支持軸37は、第1レバーカバー38によって覆われている。
【0020】
第1アームレスト33は、オペレータが腕を置く部分である。第1アームレスト33は、第1コンソール31上に配置される。第1アームレスト33は、第1操作レバー32の後方に位置する。第1アームレスト33には、第1スライドレバー39が取り付けられている。第1スライドレバー39が操作されることで、第1コンソール31の前後方向へのスライドのロックが解除される。それにより、第1コンソール31が前後方向に移動可能となる。オペレータは、手動で第1コンソール31を前後方向に移動させることができる。スライドレバー39が解放されると、第1コンソール31の前後方向へのスライドがロックされる。
【0021】
図4に示すように、第1コンソール31は、第1支持装置40によって支持されている。第1支持装置40は、フロア21に取り付けられている。第1支持装置40は、第1コンソール31を上下方向と前後方向とに移動可能に支持している。第1支持装置40は、第1スライドレール41を含む。第1コンソール31は、第1スライドレール41を介して、第1支持装置40に支持されている。第1コンソール31は、第1スライドレール41に対してスライドすることで、前後に移動する。
【0022】
第1支持装置40は、第1昇降機構42と第1アクチュエータ43とを含む。第1昇降機構42は、第1コンソール31を上下に移動可能に支持する。第1アクチュエータ43は、例えば電動シリンダである。第1昇降機構42は、第1アクチュエータ43によって駆動されることで、第1コンソール31を上下に移動させる。
【0023】
第1ロックスイッチ34は、第1操作レバー32による入力のロックとアンロックとを切り替えるためのスイッチである。第1ロックスイッチ34が操作されることで、第1操作レバー32による入力のロックとアンロックとが切り替えられる。例えば、第1操作レバー32による入力がロックされている場合には、第1操作レバー32の操作に応じた入力信号が無効とされる。そのため、第1操作レバー32による入力がロックされている場合には、第1操作レバー32が操作されても、作業機3は動作しない。第1操作レバー32による入力がアンロックされている場合には、第1操作レバー32の操作に応じた入力信号が有効とされる。そのため、第1操作レバー32による入力がアンロックされている場合には、第1操作レバー32の操作に応じて、作業機3が動作する。
【0024】
第1操作スイッチ35は、第1コンソール31を上下に移動させるためのスイッチである。第1操作スイッチ35が操作されることで、第1アクチュエータ43が駆動される。それにより、第1コンソール31が上昇、又は、下降する。
【0025】
第1ロックスイッチ34と第1操作スイッチ35とは、第1コンソール31上に配置されている。詳細には、図4に示すように、第1コンソール31の上面310には、第1スイッチパネル44が設けられている。第1スイッチパネル44は、第1コンソール31の上面310から突出している。第1ロックスイッチ34と、第1操作スイッチ35とは、第1スイッチパネル44上に配置されている。第1スイッチパネル44は、第1上操作面45と第1下操作面46とを含む。第1上操作面45には、第1操作スイッチ35が配置される。第1下操作面46は、第1上操作面45よりも下方に位置する。第1下操作面46は、第1上操作面45から下方に凹んだ形状を有する。第1ロックスイッチ34は、第1下操作面46に配置される。
【0026】
図5は、第1操作部23の上面図である。図5に示すように、第1ロックスイッチ34は、前後方向において第1操作レバー32と第1アームレスト33との間に配置される。第1ロックスイッチ34は、第1支持軸37よりも後方に位置する。第1ロックスイッチ34は、第1グリップ36よりも後方に位置する。第1ロックスイッチ34は、第1レバーカバー38よりも後方に位置する。第1ロックスイッチ34の少なくとも一部は、第1アームレスト33よりも前方に位置する。第1ロックスイッチ34は、第1操作スイッチ35よりも前方に位置する。
【0027】
第1ロックスイッチ34の少なくとも一部は、第1支持軸37よりも、左右方向において外側に配置される。第1ロックスイッチ34の少なくとも一部は、第1グリップ36よりも、左右方向において外側に配置される。本実施形態では、第1ロックスイッチ34の全体が、第1支持軸37よりも、左右方向において外側に配置される。第1ロックスイッチ34の全体が、第1グリップ36よりも、左右方向において外側に配置される。第1ロックスイッチ34の少なくとも一部は、第1アームレスト33の外側端330よりも左右方向において内側に配置される。第1ロックスイッチ34の内側端340は、第1アームレスト33の外側端330よりも左右方向において内側に配置される。なお、左右方向おいて外側とは、左右方向においてシート22の前後方向に延びる中心線C1から離れる方向を意味する。左右方向おいて内側とは、左右方向においてシート22の前後方向に延びる中心線C1に近づく方向を意味する。
【0028】
図6は、第1操作部23の一部の側面図である。図6に示すように、第1ロックスイッチ34は、第1グリップ36よりも下方に配置される。第1ロックスイッチ34は、第1アームレスト33の上面331よりも下方に配置される。第1ロックスイッチ34は、第1スライドレバー39よりも下方に配置される。図4に示すように、第1ロックスイッチ34は、第1操作スイッチ35よりも下方に配置される。
【0029】
第2操作部24は、シート22の左側方に配置されている。図7は、第2操作部24の斜視図である。図3及び図7に示すように、第2操作部24は、第2コンソール51と、第2操作レバー52と、第2アームレスト53と、第2ロックスイッチ54と、第2操作スイッチ55とを含む。第2コンソール51は、シート22の左側方に配置されている。第2コンソール51は、フロア21とシート22のそれぞれに対して、前後方向、及び、上下方向に位置調整可能である。第2コンソール51は、シート22から独立して位置調整可能である。
【0030】
第2操作レバー52は、第2コンソール51上に配置される。第2操作レバー52は、左右方向に操作可能であり、作業機械1を左右に操向するために操作される。例えば、第2操作レバー52の左方の操作に応じて、作業機械1は左方に旋回する。第2操作レバー52の右方への操作に応じて、作業機械1は右方に旋回する。
【0031】
第2操作レバー52は、第2グリップ56と第2支持軸57とを含む。オペレータは、第2グリップ56を把持して第2操作レバー52を操作する。第2支持軸57は、第2グリップ56に接続されている。第2支持軸57は、第2コンソール51に対して可動的に支持される。第2支持軸57は、第2コンソール51に対して左右方向に傾倒可能に支持される。第2支持軸57は、第2レバーカバー58によって覆われている。
【0032】
第2アームレスト53は、オペレータが腕を置く部分である。第2アームレスト53は、第2コンソール51上に配置される。第2アームレスト53は、第2操作レバー52の後方に位置する。第2アームレスト53には、第2スライドレバー59が取り付けられている。第2スライドレバー59が操作されることで、第2コンソール51の前後方向へのスライドのロックが解除される。それにより、第2コンソール51が前後方向に移動可能となる。オペレータは、手動で第2コンソール51を前後方向に移動させることができる。第2スライドレバー59が解放されると、第2コンソール51の前後方向へのスライドがロックされる。
【0033】
図7に示すように、第2コンソール51は、第2支持装置60によって支持されている。第2支持装置60は、フロア21に取り付けられている。第2支持装置60は、第2コンソール51を上下方向と前後方向とに移動可能に支持している。第2支持装置60は、第2スライドレール61を含む。第2コンソール51は、第2スライドレール61を介して、第2支持装置60に支持されている。第2コンソール51は、第2スライドレール61に対してスライドすることで、前後に移動する。
【0034】
第2支持装置60は、第2昇降機構62と第2アクチュエータ63とを含む。第2昇降機構62は、第2コンソール51を上下に移動可能に支持する。第2アクチュエータ63は、例えば電動シリンダである。第2昇降機構62は、第2アクチュエータ63によって駆動されることで、第2コンソール51を上下に移動させる。
【0035】
第2ロックスイッチ54は、第2操作レバー52による入力のロックとアンロックとを切り替えるためのスイッチである。第2ロックスイッチ54が操作されることで、第2操作レバー52による入力のロックとアンロックとが切り替えられる。例えば、第2操作レバー52による入力がロックされている場合には、第2操作レバー52の操作に応じた入力信号が無効とされる。そのため、第2操作レバー52による入力がロックされている場合には、第2操作レバー52が操作されても、作業機械1は旋回しない。第2操作レバー52による入力がアンロックされている場合には、第2操作レバー52の操作に応じた入力信号が有効とされる。そのため、第2操作レバー52による入力がアンロックされている場合には、第2操作レバー52の操作に応じて、作業機械1が左右に旋回する。
【0036】
第2操作スイッチ55は、第2コンソール51を上下に移動させるためのスイッチである。第2操作スイッチ55が操作されることで、第2アクチュエータ63が駆動される。それにより、第2コンソール51が上昇、又は、下降する。
【0037】
第2ロックスイッチ54と第2操作スイッチ55とは、第2コンソール51上に配置されている。詳細には、図7に示すように、第2コンソール51の上面510には、第2スイッチパネル64が設けられている。第2スイッチパネル64は、第2コンソール51の上面510から突出している。第2ロックスイッチ54と、第2操作スイッチ55とは、第2スイッチパネル64上に配置されている。第2スイッチパネル64は、第2上操作面65と第2下操作面66とを含む。第2上操作面65には、第2操作スイッチ55が配置される。第2下操作面66は、第2上操作面65よりも下方に位置する。第2下操作面66は、第2上操作面65から下方に凹んだ形状を有する。第2ロックスイッチ54は、第2下操作面66に配置される。
【0038】
図8は、第2操作部24の上面図である。図8に示すように、第2ロックスイッチ54は、前後方向において第2操作レバー52と第2アームレスト53との間に配置される。第2ロックスイッチ54は、第2支持軸57よりも後方に位置する。第2ロックスイッチ54は、第2グリップ56よりも後方に位置する。第2ロックスイッチ54は、第2レバーカバー58よりも後方に位置する。第2ロックスイッチ54の少なくとも一部は、第2アームレスト53よりも前方に位置する。第2ロックスイッチ54は、第2操作スイッチ55よりも前方に位置する。
【0039】
第2ロックスイッチ54の少なくとも一部は、第2支持軸57よりも、左右方向において外側に配置される。本実施形態では、第2ロックスイッチ54の全体が、第2支持軸57よりも、左右方向において外側に配置される。第2ロックスイッチ54の全体が、第2グリップ56の外側端560よりも、左右方向において内側に配置される。第2ロックスイッチ54の少なくとも一部は、第2アームレスト53の外側端530よりも左右方向において内側に配置される。本実施形態では、第2ロックスイッチ54の全体が、第2アームレスト53の外側端530よりも左右方向において内側に配置される。
【0040】
図9は、第2操作部24の一部の側面図である。図9に示すように、第2ロックスイッチ54は、第2グリップ56よりも下方に配置される。第2ロックスイッチ54は、第2アームレスト53の上面531よりも下方に配置される。第2ロックスイッチ54は、第2スライドレバー59よりも下方に配置される。図7に示すように、第2ロックスイッチ54は、第2操作スイッチ55よりも下方に配置される。
【0041】
図5に示す第1ロックスイッチ34と第1支持軸37との間の左右方向における距離D1は、図8に示す第2ロックスイッチ54と第2支持軸57との間の左右方向における距離D2よりも大きい。図5に示す第1ロックスイッチ34と第1グリップ36との間の前後方向における距離D3は、図8に示す第2ロックスイッチ54と第2グリップ56との間の前後方向における距離D4よりも大きい。図3に示すように、第1ロックスイッチ34とシート22の前後方向に延びる中心線C1との間の左右方向における距離D5は、第2ロックスイッチ54と中心線C1との間の左右方向における距離D6よりも大きい。
【0042】
図10は、第1コンソール31が最前方に位置し、第2コンソール51が最後方に位置している場合のコックピット20の上面図である。図11は、第2コンソール51が最前方に位置し、第1コンソール31が最後方に位置している場合のコックピット20の上面図である。なお、図3では、第1コンソール31と第2コンソール51とは、中間位置に位置している。中間位置は、最前方の位置と最後方の位置との間の中間に位置する。図3図10、及び図11では、シート22は、中間位置に位置している。
【0043】
図3に示すように、第1コンソール31と第2コンソール51とが共に中間位置に位置している場合には、第1ロックスイッチ34は、第2ロックスイッチ54よりも後方に位置する。図3に示すように、第1コンソール31が中間位置に位置している場合に、第1ロックスイッチ34は、シート22の座面27の前端270よりも後方に配置される。図10に示すように、第1コンソール31が最前方に位置している場合に、第1ロックスイッチ34は、シート22の座面27の前端270よりも後方に配置される。図11に示すように、第1コンソール31が最後方に位置している場合に、第1ロックスイッチ34は、シート22の座面27の前端270よりも後方に配置される。
【0044】
図3に示すように、第2コンソール51が中間位置に位置している場合に、第2ロックスイッチ54は、シート22の座面27の前端270よりも後方に配置される。図11に示すように、第2コンソール51が最前方に位置している場合に、第2ロックスイッチ54は、シート22の座面27の前端270よりも後方に配置される。図10に示すように、第2コンソール51が最後方に位置している場合に、第2ロックスイッチ54は、シート22の座面27の前端270よりも後方に配置される。
【0045】
以上説明した本実施形態に係る作業機械1のコックピット構造では、第1ロックスイッチ34は第1コンソール31上に配置される。そのため、第1ロックスイッチ34を操作しやすい位置に配置することができる。また、第1ロックスイッチ34が、上記のように配置されることで、第1操作レバー32から手を放した後に第1ロックスイッチ34が操作し易い。また、第1操作レバー32の操作時に、第1ロックスイッチ34が干渉し難い。それにより、第1ロックスイッチ34の操作性が向上する。
【0046】
第1ロックスイッチ34は、第1コンソール31上に配置される。第1コンソール31は位置調整可能であるため、オペレータがシート22の位置を調整した場合に、合わせて第1コンソール31の位置を調整することで、第1ロックスイッチ34を操作しやすい位置に配置することができる。さらに、第2ロックスイッチ54は、第2コンソール51上に配置され、第2コンソール51は、第1コンソール31と同様に、位置調整可能である。そのため、第2ロックスイッチ54についても、第1ロックスイッチ34と同様に操作性が向上する。
【0047】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0048】
作業機械1は、ブルドーザに限らず、油圧ショベル、或いはホイールローダなどの他の機械であってもよい。作業機械1は、遠隔から操作可能であってもよい。その場合、コックピット20は、作業機械1の外部に配置されてもよい。
【0049】
コックピット構造は、上記の実施形態のものに限らず、変更されてもよい。例えば、第1操作部23と第2操作部24とは、左右逆に配置されてもよい。第1コンソール31と第2コンソール51との前後方向への位置調整は、手動に限らず、電動であってもよい。第1コンソール31と第2コンソール51との上下方向への位置調整は、電動に限らず、手動であってもよい。第1ロックスイッチ34と第2ロックスイッチ54との配置は、上記の実施形態のものに限らず、変更されてもよい。シート22は、位置調整不能にフロア21に固定されてもよい。第1コンソール31は、位置調整不能にフロア21に固定されてもよい。第2コンソール51は、位置調整不能にフロア21に固定されてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0050】
本開示によれば、操作レバーのロックスイッチを備える作業機械のためのコックピット構造において、ロックスイッチの操作性を向上させることができる。
【符号の説明】
【0051】
1:作業機械
2:車体
3:作業機
4:走行装置
21:フロア
22:シート
27:座面
31:第1コンソール
32:第1操作レバー
33:第1アームレスト
34:第1ロックスイッチ
35:第1操作スイッチ
36:第1グリップ
37:第1支持軸
45:第1上操作面
46:第1下操作面
51:第2コンソール
52:第2操作レバー
53:第2アームレスト
54:第2ロックスイッチ
56:第2グリップ
57:第2支持軸
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
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図9
図10
図11