(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024012073
(43)【公開日】2024-01-25
(54)【発明の名称】茶滓繊維原料の製造方法及びその使用
(51)【国際特許分類】
D21C 3/02 20060101AFI20240118BHJP
D21H 11/12 20060101ALI20240118BHJP
【FI】
D21C3/02
D21H11/12
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023071171
(22)【出願日】2023-04-24
(31)【優先権主張番号】202210823331.X
(32)【優先日】2022-07-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】523155733
【氏名又は名称】▲シン▼物科技(深▲セン▼)有限公司
【氏名又は名称原語表記】ZENCE OBJECT TECHNOLOGY (SHENZHEN) CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】202, Gaoping Building, No. 64-80, East Qiao Street, Longgang Xu Community, Longgang Street, Longgang District, Shenzhen, Guangdong 518000, China
(74)【代理人】
【識別番号】100146374
【弁理士】
【氏名又は名称】有馬 百子
(72)【発明者】
【氏名】陳 鵬基
【テーマコード(参考)】
4L055
【Fターム(参考)】
4L055AA02
4L055AB04
4L055AB07
4L055AC08
4L055AG44
4L055AG46
4L055AG47
4L055BA08
4L055BA12
4L055BA19
4L055BA26
4L055BB02
4L055BB03
4L055BB04
4L055CB01
4L055CB13
4L055CB21
4L055EA05
4L055EA20
4L055EA32
4L055FA13
4L055GA15
(57)【要約】 (修正有)
【課題】茶滓繊維原料の製造方法及びその使用を提供する。
【解決手段】茶滓繊維原料は、茶滓を日干しして粉砕し、順次濃塩酸と強塩基で処理し、処理済の茶滓を水抽出してそれぞれ茶ポリフェノールとスラリーを取得し、スラリーを蒸解し、その後圧搾脱水して粗パルプを得って、粗パルプに対して順次リファイニングとスクリーン処理を行い、その後叩解し、叩解完了後β-シクロデキストリン、カルボキシメチルセルロースナトリウム及び補強澱粉を入れ、かつpHを7~8まで調整し、希釈後、前ステップから得た茶ポリフェノールを入れて均一に混合し、圧搾脱水してかつオーブン乾燥することにより、完成する。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
茶滓を日干しして粉砕し、沸騰した湯でブランチング処理した後に水を入れて一定の時間超音波処理し、50-60℃で濃塩酸を用いて1-2h処理し、濾過して中性まで洗浄し、70-80℃で質量濃度が20~25%の水酸化ナトリウム液体アルカリを用いて45-50h処理し、濾過して中性まで洗浄するステップ1と、
処理済の茶滓を水抽出してそれぞれ茶ポリフェノールとスラリーを取得し、スラリーを蒸解し、その後圧搾脱水して粗パルプを得るステップ2と、
粗パルプに対して順次リファイニングとスクリーン処理を行い、その後叩解するステップ3と、
叩解完了後β-シクロデキストリン、カルボキシメチルセルロースナトリウムと補強澱粉を入れ、かつpHを7~8まで調整し、希釈後ステップ2から得た茶ポリフェノールを入れて均一に混合し、圧搾脱水してかつオーブン乾燥するステップ4と、を含む工程により、完成する
ことを特徴とする茶滓繊維原料の製造方法。
【請求項2】
前記茶滓は、茶茎、茶葉、茶の残余物、飲んだ後の茶滓又はいずれかの製茶過程で発生した不良品におけるいずれか1種又はいずれか複数種の組合である、
ことを特徴とする請求項1に記載の茶滓繊維原料の製造方法。
【請求項3】
前記ステップ3から得たスクリーン滓を次回の粗パルプと合わせてリファイニング処理を行う、
ことを特徴とする請求項1に記載の茶滓繊維原料の製造方法。
【請求項4】
前記ステップ3において叩解度を30~40°SRに制御する、
ことを特徴とする請求項1に記載の茶滓繊維原料の製造方法。
【請求項5】
前記β-シクロデキストリン、カルボキシメチルセルロースナトリウム及び補強澱粉の総添加量は絶乾の茶滓繊維原料の10-20%であり、かつβ-シクロデキストリン、カルボキシメチルセルロースナトリウム及び補強澱粉の質量比例は1:1~3:1~5である、
ことを特徴とする請求項1に記載の茶滓繊維原料の製造方法。
【請求項6】
処理済の茶滓にアルギン酸ナトリウム-ゼラチン水溶液を入れて室温で一定の時間静置し、濾過して濾過ケークを洗浄するステップ2と、
濾過ケークに蒸留水を入れて30min-1h振とうし、その後濾過してオーブン乾燥するステップ3と、を含む
ことを特徴とする茶滓繊維原料の製造方法。
【請求項7】
前記茶滓は、茶茎、茶葉、茶の残余物、飲んだ後の茶滓又はいずれかの製茶過程で発生した不良品におけるいずれか1種又はいずれか複数種の組合である、
ことを特徴とする請求項6に記載の茶滓繊維原料の製造方法。
【請求項8】
前記アルギン酸ナトリウム-ゼラチン水溶液におけるアルギン酸ナトリウムの質量濃度は10~20%であり、ゼラチンの質量濃度は5~10%である、
ことを特徴とする請求項6に記載の茶滓繊維原料の製造方法。
【請求項9】
請求項1~8のいずれかに記載の製造方法により取得する茶滓原料の製紙における使用。
【請求項10】
請求項1~8のいずれかに記載の製造方法により取得する茶滓原料を50~60メッシュの粉末に処理し、その後漂白した硫酸塩針葉樹パルプとの重量比率組成:10~20%:90~80%に基づいて原料を配合し、均一に混合した後にリファイニングして叩解し、抄造成形し、圧搾してオーブン乾燥し、順次巻き取り、裁断することを含む工程により、完成する
ことを特徴とする筆記用紙の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、製紙技術分野に関し、具体的には茶滓繊維原料の製造方法及びその使用に関する。
【背景技術】
【0002】
中国の製紙繊維資源は比較的乏しく、供給能力は既に拡張の需要を満たすことができず、繊維原料は中国製紙産業の発展を制限するボトルネックになっている。現在、中国において使用している製紙原料は古紙パルプを主としているが、古紙パルプに繊維が長短不揃い、化学成分が不安定、繊維が角質化、インクの残留量が高いなどの欠点があり、これは古紙パルプの使用に多くの制限をもたらし、100%の古紙パルプを使用すれば高級用紙及び高付加価値の特種紙などの紙を生産しにくくなる。かつ古紙資源は無尽蔵ではなく、特に古紙のリサイクルは既に限界に近づいている。そのため、製紙繊維原料の不足問題を改善するため新しい製紙原料が急務とされている。
【0003】
中国は農業大国であり、毎年茶系バイオマスの生産量が大きいが、現在茶滓を処理する主な方法は焼却であり、茶滓が川に流れるに伴い、大量の有機物が水系に溶解し、水系の有機物の含有量が高く、色度が深くなる。大量の有機物を消費されるため、水中の溶存酸素が低下し、水生生物の生存環境に直接影響し、多くの水生生物が死亡することになる。
【0004】
茶茎繊維の平均長さは0.87mm、平均幅は0.017mmであり、チョウセンヤマナラシと大差なく、他の良質のパルプ製造原料と比べてより細かくて短く、かつ微細な繊維(0.15-0.5mm)の割合が高く、平均は32%に達する。茶茎繊維における大分子の配列は整然として緻密であり、繊維の結晶化度と配向度はいずれも高く、ヘミセルロース及びリグニンなどの含有量が高いため、良好な紙プラスチック特性と紡糸性を有する。他の農作物穀稈と同じく、廃棄茶は大量の繊維を含有するため、茶廃棄物を製紙技術又は紡績技術に使用する方法は現在早急に解決しなければならない問題である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来技術に存在する問題に対し、本発明は茶滓繊維原料の製造方法及びその使用を提供し、製造過程全体は汚染が少なく、エネルギ消費が低く、取得した茶滓製品は分解可能で、かつ強靱さが高く、軽くて薄く吸音し、生態資源材料の実践の持続可能性に適合する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の技術的解決手段は以下の通りである:
第1態様であって、本発明は茶滓繊維原料の製造方法を提供し、
【0007】
茶滓を日干しした後に粉砕し、沸騰した湯でブランチング処理した後に水を入れて一定の時間超音波処理し、50-60℃で濃塩酸を用いて1-2h処理し、濾過して中性まで洗浄し、70-80℃で質量濃度が20~25%の水酸化ナトリウム液体アルカリを用いて4-5h処理し、濾過して中性まで洗浄するステップ1と、
処理済の茶滓を水抽出してそれぞれ茶ポリフェノールとスラリーを取得し、スラリーを蒸解し、その後圧搾脱水して粗パルプを得るステップ2と、
粗パルプに対して順次リファイニングとスクリーン処理を行い、その後叩解するステップ3と、
【0008】
叩解完了後β-シクロデキストリン、カルボキシメチルセルロースナトリウムと補強澱粉を入れ、かつpHを7~8まで調整し、希釈後ステップ2から得た茶ポリフェノールを入れて均一に混合し、圧搾脱水してかつオーブン乾燥するステップ4と、を含む工程により、完成する。
【0009】
さらに、前記茶滓は茶茎、茶葉、茶の残余物、飲んだ後の茶滓又はいずれかの製茶過程で発生した不良品におけるいずれか1種又はいずれか複数種の組合である。
さらに、前記ステップ3から得たスクリーン滓を次回の粗パルプと合わせてリファイニング処理を行う。
さらに、前記ステップ3において叩解度を30-40°SRに制御する。
【0010】
さらに、前記β-シクロデキストリン、カルボキシメチルセルロースナトリウムと補強澱粉の総量は絶乾の茶滓繊維原料の10~20%であり、かつβ-シクロデキストリン、カルボキシメチルセルロースナトリウムと補強澱粉の質量比例は1:1~3:1~5である。
第2態様であって、本発明は茶滓繊維原料の製造方法を提供し、
【0011】
茶滓を日干しした後に粉砕し、沸騰した湯でブランチング処理した後に水を入れて一定の時間超音波処理し、50-60℃で濃塩酸を用いて1-2h処理し、濾過して中性まで洗浄し、70-80℃で質量濃度が20~25%の水酸化ナトリウム液体アルカリを用いて4-5h処理し、濾過して中性まで洗浄するステップ1と、
処理済の茶滓にアルギン酸ナトリウム-ゼラチン水溶液を入れて室温で一定の時間静置し、濾過して濾過ケークを洗浄するステップ2と、
濾過ケークに蒸留水を入れて30min-1h振とうし、その後濾過してオーブン乾燥するステップ3と、を含む。
【0012】
さらに、前記茶滓は茶茎、茶葉、茶の残余物、飲んだ後の茶滓又はいずれかの製茶過程で発生した不良品におけるいずれか1種又はいずれか複数種の組合である。
【0013】
さらに、前記アルギン酸ナトリウム-ゼラチン水溶液におけるアルギン酸ナトリウムの質量濃度は10~20%であり、ゼラチンの質量濃度は5~10%である。
第3態様であって、本発明は茶滓原料の製紙における使用を提供する。
【0014】
第4態様であって、本発明は筆記用紙の製造方法を提供し、上記茶滓原料を50~60メッシュの粉末に処理し、その後漂白された硫酸塩針葉樹パルプと重量比率組成:10~20%:90~80%に基づいて調合し、均一に混合した後にリファイニングして叩解し、抄造成形し、圧搾してオーブン乾燥し、順次巻き取り、裁断することを含む工程により、完成する。
【発明の効果】
【0015】
従来技術に比べて、本発明の利点は以下の通りである:
【0016】
本発明は化学パルプ製造を選択し、酸処理を経て澱粉、ペクチンなどの物質を加水分解でき、パルプ収率を向上させる。酸処理によっていくつかの糖類などを除去でき、同時に以降のアルカリ処理のために事前の準備を行う。茶の特徴を顕著に示すために、製紙過程において化学的処理方式を用い、茶葉繊維のきめを適度に保持し、本発明方法により製造する茶滓紙は色が浅く、繊維が細かく、紙が均一で靭性が強く、手触りが滑らかでマットな色合いを呈し、吸水性に優れ、書き味が良好である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の説明において、説明すべきは、実施例に具体的な条件が明記されていない場合、通常の条件又はメーカが提案した条件に従って行うことである。使用される試薬又は機器は、メーカを明記されていない場合、市販により購入及び取得できる通常製品である。
【0018】
以下においては発明を実施するための形態を踏まえ本発明についてさらに詳しく説明し、それによって当業者が発明のアイデア、技術的解決手段に対してさらに完璧で、正確で踏み込んだ理解をすることを助け、本発明の保護範囲は以下の実施例を含むがそれらに限定されず、本願の精神と範囲から逸脱しない前提の下でいかなる本発明の技術的解決手段の詳細と形式に対して行った修正も本発明の保護範囲に収まる。
本発明の具体的な実施例は2種の茶滓繊維原料の製造方法を提供し、具体的には以下の通りである:
第1種は、茶滓繊維原料の製造方法であって、
【0019】
茶滓を日干しした後に粉砕し、沸騰した湯でブランチング処理した後に水を入れて一定の時間超音波処理し、55℃で濃塩酸を用いて2h処理し、濾過して中性まで洗浄し、さらに75℃で質量濃度が20%の水酸化ナトリウム液体アルカリを用いて4h処理し、濾過して中性まで洗浄し、茶滓は茶茎、茶葉、茶の残余物、飲んだ後の茶滓又はいずれかの製茶過程で発生した不良品におけるいずれか1種又はいずれか複数種の組合であるステップ1と、
処理済の茶滓を水抽出してそれぞれ茶ポリフェノールとスラリーを取得し、スラリーを蒸解し、その後圧搾脱水して粗パルプを得るステップ2と、
粗パルプに対して順次リファイニングとスクリーン処理を行い、その後叩解し、叩解度を30-40°SRに制御するステップ3と、
【0020】
ステップ4、叩解完了後β-シクロデキストリン、カルボキシメチルセルロースナトリウムと補強澱粉を入れ、β-シクロデキストリン、カルボキシメチルセルロースナトリウムと補強澱粉の総添加量は絶乾の茶滓繊維原料の20%であり、かつβ-シクロデキストリン、カルボキシメチルセルロースナトリウムと補強澱粉の質量比例は1:2:5であり、かつpHを8まで調整し、希釈後ステップ2から得た茶ポリフェノールを入れて均一に混合し、圧搾脱水してかつオーブン乾燥するステップ4と、を含む工程により、完成する。
上記過程において、ステップ3から得たスクリーン滓を次回の粗パルプと合わせてリファイニング処理を行う。
第2種は、茶滓繊維原料の製造方法であって、
【0021】
茶滓を日干しした後に粉砕し、沸騰した湯でブランチング処理した後に水を入れて一定の時間超音波処理し、55℃で濃塩酸を用いて2h処理し、濾過して中性まで洗浄し、さらに75℃で質量濃度が20%の水酸化ナトリウム液体アルカリを用いて4h処理し、濾過して中性まで洗浄し、茶滓は茶茎、茶葉、茶の残余物、飲んだ後の茶滓又はいずれかの製茶過程で発生した不良品におけるいずれか1種又はいずれか複数種の組合であるステップ1と、
【0022】
処理済の茶滓にアルギン酸ナトリウム-ゼラチン水溶液を入れて室温で一定の時間静置し、濾過して濾過ケークを洗浄し、アルギン酸ナトリウム-ゼラチン水溶液におけるアルギン酸ナトリウムの質量濃度は10%であり、ゼラチンの質量濃度は5%であるステップ2と、
濾過ケークに蒸留水を入れて30min振とうし、その後濾過してオーブン乾燥するステップ3と、を含む。
【0023】
本発明はさらに筆記用紙の製造方法を提供し、上記茶滓原料を50~60メッシュの粉末に処理し、その後漂白の硫酸塩針葉樹パルプと重量比率組成:10~20%:90~80%に基づいて配合し、均一に混合した後にリファイニングして叩解し、抄造成形し、圧搾してオーブン乾燥し、順次巻き取り、裁断することを含む工程により、完成する。抄造工程の過程は既存の工程に基づいて行い、ここにおいて詳しく説明しない。
実施例1:
本実施例は第1種の茶滓繊維原料の製造方法を用い、製紙用の茶滓原料と漂白硫酸塩針葉樹パルプとの重量比率組成:10%:90%である。
実施例1に記載の茶滓紙のテクニカル指標は表1に示すとおりである:
表1:
色 繊維 縁部 靭性 手触り 吸水性 書きやすさ 浅い 細かい 均一 強い 滑らかでマットな色合いを呈する 良い 書き味が良好
実施例2:
本実施例は第1種の茶滓繊維原料の製造方法を用い、製紙用の茶滓原料と漂白硫酸塩針葉樹パルプとの重量比率組成:20%:80%である。
実施例2に記載の茶滓紙のテクニカル指標は表2に示すとおりである:
表2:
色 繊維 縁部 靭性 手触り 吸水性 書きやすさ 浅い 細かい 均一 強い 滑らかでややマットな色合いを呈する 良い 比較的書き味が良好
実施例3:
本実施例は第2種の茶滓繊維原料の製造方法を用い、製紙用の茶滓原料と漂白硫酸塩針葉樹パルプとの重量比率組成:10%:90%である。
実施例3に記載の茶滓紙のテクニカル指標は表3に示すとおりである:
表3:
色 繊維 縁部 靭性 手触り 吸水性 書きやすさ やや深い 細かい やや縮化している 強い 平坦で滑らか 良い 書き味が良好
実施例4:
本実施例は第2種の茶滓繊維原料の製造方法を用い、製紙用の茶滓原料と漂白硫酸塩針葉樹パルプとの重量比率組成:20%:80%である。
実施例4に記載の茶滓紙のテクニカル指標は表4に示すとおりである:
表4:
色 繊維 縁部 靭性 手触り 吸水性 書きやすさ やや深い 細かい やや縮化している 脆い 平坦で滑らか 良い 書き味が良好
【0024】
以上に記載の実施例は本発明のいくつかの実施形態を表現するだけであり、その説明は具体的かつ詳細であるが、それによって本発明の特許範囲に対する制限として理解されるべきではない。指摘すべきことは、本分野の当業者にとって、本発明のアイデアを逸脱しないことを前提に、また若干の変形及び改善を行うことができ、これは全て本発明の保護範囲に属する。従って、本発明特許の保護範囲は添付の請求項に準ずるものとする。