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特開2024-120840バッテリ充電ステーション、及びバッテリ充電ステーションの使用率に基づくバッテリ充電の管理方法
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  • 特開-バッテリ充電ステーション、及びバッテリ充電ステーションの使用率に基づくバッテリ充電の管理方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024120840
(43)【公開日】2024-09-05
(54)【発明の名称】バッテリ充電ステーション、及びバッテリ充電ステーションの使用率に基づくバッテリ充電の管理方法
(51)【国際特許分類】
   H02J 7/02 20160101AFI20240829BHJP
   H02J 7/00 20060101ALI20240829BHJP
   H02J 13/00 20060101ALI20240829BHJP
【FI】
H02J7/02 F
H02J7/00 S
H02J13/00 301A
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023201731
(22)【出願日】2023-11-29
(31)【優先権主張番号】112107111
(32)【優先日】2023-02-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(71)【出願人】
【識別番号】597127029
【氏名又は名称】光陽工業股▲分▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100090273
【弁理士】
【氏名又は名称】國分 孝悦
(72)【発明者】
【氏名】王 景弘
【テーマコード(参考)】
5G064
5G503
【Fターム(参考)】
5G064AA04
5G064AC05
5G064AC09
5G064CB08
5G064CB12
5G064DA05
5G503AA01
5G503BA02
5G503BB01
5G503CA01
5G503CB09
5G503EA05
5G503GD03
5G503GD06
(57)【要約】
【課題】バッテリ充電ステーション、及びバッテリ充電ステーションの使用率に基づくバッテリ充電の管理方法を提供する。
【解決手段】複数のバッテリを収納且つ充電するように構成されている電気設備であるバッテリ充電ステーションにより実施され得る、バッテリ充電ステーションの使用率に基づくバッテリ充電の管理方法であって、充電パラメータの第1値に基づいてバッテリに対して充電を行なうことと、バッテリ充電ステーションの使用率を取得することと、バッテリ充電ステーションの使用率が所定の使用率よりも低いか否かを判断することと、バッテリ充電ステーションの使用率が所定の使用率よりも低いと判断した場合、充電パラメータを第1値から第2値となるように調整するとともに、充電パラメータの第2値に基づいてバッテリに対して充電を行なうことと、を含む。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のバッテリを収納且つ充電するように構成されている電気設備であるバッテリ充電ステーションにより実施される、バッテリ充電ステーションの使用率に基づくバッテリ充電の管理方法であって、
充電パラメータの第1値に基づいて前記バッテリに対して充電を行なうことと、
前記バッテリ充電ステーションの使用率を取得することと、
前記バッテリ充電ステーションの前記使用率が所定の使用率よりも低いか否かを判断することと、
前記バッテリ充電ステーションの前記使用率が前記所定の使用率よりも低いと判断した場合、前記充電パラメータを前記第1値から第2値となるように調整するとともに、前記充電パラメータの前記第2値に基づいて前記バッテリに対して充電を行なうことと、を含む、
ことを特徴とするバッテリ充電ステーションの使用率に基づくバッテリ充電の管理方法。
【請求項2】
前記バッテリ充電ステーションの前記使用率を取得することは、単位時間当たりに前記バッテリ充電ステーションが受けたバッテリ要求の数量に基づいて、前記バッテリ充電ステーションの前記使用率を取得することである、
ことを特徴とする請求項1に記載のバッテリ充電ステーションの使用率に基づくバッテリ充電の管理方法。
【請求項3】
前記充電パラメータの前記第1値及び前記第2値は、いずれも前記バッテリを充電するために用いられる電流の値であり、
前記第1値は、前記第2値よりも大きい、
ことを特徴とする請求項1に記載のバッテリ充電ステーションの使用率に基づくバッテリ充電の管理方法。
【請求項4】
前記充電パラメータの前記第1値及び前記第2値は、いずれも前記バッテリの最大バッテリ容量に対する満充電のバッテリレベルの比率である満充電率であり、
各前記バッテリの電力が前記満充電率まで充電されると、前記バッテリに対して充電を行なうことが停止され、
前記第1値は、前記第2値よりも大きい、
ことを特徴とする請求項1に記載のバッテリ充電ステーションの使用率に基づくバッテリ充電の管理方法。
【請求項5】
前記バッテリ充電ステーションの使用率に基づくバッテリ充電の管理方法は、
前記バッテリ充電ステーションの使用率を再び取得することと、
前記バッテリ充電ステーションの再び取得した前記使用率が前記所定の使用率よりも低いか否かを判断することと、
前記バッテリ充電ステーションの再び取得した前記使用率が前記所定の使用率以上であると判断した場合、前記充電パラメータの前記第1値に基づいて前記バッテリに対して再び充電を行なうことと、を更に含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のバッテリ充電ステーションの使用率に基づくバッテリ充電の管理方法。
【請求項6】
前記バッテリ充電ステーションの使用率に基づくバッテリ充電の管理方法は、
ネットワークを介してクラウドサーバと接続することと、
前記バッテリ充電ステーションが受けた少なくとも1つのバッテリ要求を、前記ネットワークを介して前記クラウドサーバへ送信することと、
前記クラウドサーバにより、単位時間当たりに前記バッテリ充電ステーションが受けた前記少なくとも1つのバッテリ要求の数量を取得して、前記バッテリ充電ステーションの前記使用率を取得することと、
前記ネットワークを介して前記クラウドサーバから、前記充電パラメータを調整することに関連する指令を受信することと、を更に含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のバッテリ充電ステーションの使用率に基づくバッテリ充電の管理方法。
【請求項7】
バッテリ収納システムと、パワーモジュールと、処理ユニットと、を備えており、
前記バッテリ収納システムは、複数のバッテリを収納することができるように構成されており、
前記処理ユニットは、前記バッテリ収納システム及び前記パワーモジュールと電気的に接続されており、且つ
充電パラメータの第1値に基づいて前記バッテリに対して充電を行なうよう前記パワーモジュールを制御し、
バッテリ充電ステーションの使用率を取得し、
前記バッテリ充電ステーションの前記使用率が所定の使用率よりも低いか否かを判断し、
前記バッテリ充電ステーションの前記使用率が前記所定の使用率よりも低いと判断した場合、前記充電パラメータを前記第1値から第2値となるように調整するとともに、前記充電パラメータの前記第2値に基づいて前記バッテリに対して充電を行なうよう、前記パワーモジュールを制御することができるように構成されている、
ことを特徴とするバッテリ充電ステーション。
【請求項8】
前記充電パラメータの前記第1値及び前記第2値は、いずれも前記バッテリを充電するために用いられる電流の値であり、
前記第1値は、前記第2値よりも大きい、
ことを特徴とする請求項7に記載のバッテリ充電ステーション。
【請求項9】
前記充電パラメータの前記第1値及び前記第2値は、いずれも前記バッテリの最大バッテリ容量に対する満充電のバッテリレベルの比率である満充電率であり、
各前記バッテリの電力が前記満充電率まで充電されると、前記バッテリに対して充電を行なうことが停止され、
前記第1値は、前記第2値よりも大きい、
ことを特徴とする請求項7に記載のバッテリ充電ステーション。
【請求項10】
前記処理ユニットは、
前記バッテリ充電ステーションの使用率を再び取得し、
前記バッテリ充電ステーションの再び取得した前記使用率が前記所定の使用率よりも低いか否かを判断し、
前記バッテリ充電ステーションの再び取得した前記使用率が前記所定の使用率以上であると判断した場合、前記充電パラメータの前記第1値に基づいて前記バッテリに対して再び充電を行なうよう、前記パワーモジュールを制御することができるように構成されている、
ことを特徴とする請求項7に記載のバッテリ充電ステーション。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バッテリ充電ステーション、及びバッテリ充電の管理方法に関し、具体的には、バッテリ充電ステーション、及びバッテリ充電ステーションの使用率に基づくバッテリ充電の管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、環境問題への意識の高まりや電気車両の著しい進歩に伴い、電気エネルギーを動力源とする電気車両を開発して、化石燃料を動力源とする従来の車両に代えることが、車両分野において重要な目標となりつつある。よって、電気車両の普及率は、ますます上がっている。電気車両の航続距離の向上や電気車両に対する使用意欲を促進するために、多くの国や都市では、公の場所に充電ステーションやエネルギーステーションが広く設置されて、電気自動車や電動二輪車に対して充電やバッテリ交換を行なうサービスが提供されている。これによって、電気車両の使用はより便利になる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】台湾特許出願公開第201936427号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、電気車両の台数が増加することにつれて、電力需要も増加するようになる。よって、発電所や電力網への負担が増大して、電力トリップや停電の発生頻度が高くなるおそれがある。更に、充電式バッテリを充電するための充電用パラメータが適切に管理されないと、電気車両に用いられる充電式バッテリの使用寿命が低下するおそれもある。
【0005】
したがって、本発明の目的は、従来技術の少なくとも一つの欠点を解決することができるバッテリ充電ステーション、及びバッテリ充電ステーションの使用率に基づくバッテリ充電の管理方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するための手段として、本発明は、複数のバッテリを収納且つ充電するように構成されている電気設備であるバッテリ充電ステーションにより実施される、バッテリ充電ステーションの使用率に基づくバッテリ充電の管理方法であって、
充電パラメータの第1値に基づいて前記バッテリに対して充電を行なうことと、
前記バッテリ充電ステーションの使用率を取得することと、
前記バッテリ充電ステーションの前記使用率が所定の使用率よりも低いか否かを判断することと、
前記バッテリ充電ステーションの前記使用率が前記所定の使用率よりも低いと判断した場合、前記充電パラメータを前記第1値から第2値となるように調整するとともに、前記充電パラメータの前記第2値に基づいて前記バッテリに対して充電を行なうことと、を含む、ことを特徴とするバッテリ充電ステーションの使用率に基づくバッテリ充電の管理方法を提供する。
【0007】
また、バッテリ収納システムと、パワーモジュールと、処理ユニットと、を備えており、
前記バッテリ収納システムは、複数のバッテリを収納することができるように構成されており、
前記処理ユニットは、前記バッテリ収納システム及び前記パワーモジュールと電気的に接続されており、且つ
充電パラメータの第1値に基づいて前記バッテリに対して充電を行なうよう前記パワーモジュールを制御し、
前記バッテリ充電ステーションの使用率を取得し、
前記バッテリ充電ステーションの前記使用率が所定の使用率よりも低いか否かを判断し、
前記バッテリ充電ステーションの前記使用率が前記所定の使用率よりも低いと判断した場合、前記充電パラメータを前記第1値から第2値となるように調整するとともに、前記充電パラメータの前記第2値に基づいて前記バッテリに対して充電を行なうよう、前記パワーモジュールを制御することができるように構成されている、ことを特徴とするバッテリ充電ステーションを提供する。
【発明の効果】
【0008】
本発明に係るバッテリ充電ステーションの使用率に基づくバッテリ充電の管理方法、及びそれを実施するバッテリ充電ステーションによれば、バッテリ充電ステーションの使用率に基づいてバッテリ充電ステーションにおいてバッテリを充電することを管理することができ、且つ充電パラメータが第1値と第2値との間に柔軟に調整され得る。また、本発明の方法は、バッテリ充電ステーションの使用率が所定の使用率よりも低い場合には、バッテリの使用寿命を延ばし、電力網の負担を軽減させることができることに加え、バッテリ充電ステーションの使用率が所定の使用率よりも高い場合には、充電パラメータを第1値に調整することによって使用者からのバッテリ要求を満たすこともできる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明に係る一実施形態のバッテリ充電ステーションの構成が示される模式図である。
図2】本発明に係る一実施形態のバッテリ充電ステーションがクラウドサーバと接続していることが示される模式図である。
図3】本発明に係る一実施形態のバッテリ充電ステーションの使用率に基づくバッテリ充電の管理方法が示されるフローチャートである。
図4】本発明に係る他の実施形態のバッテリ充電ステーションの使用率に基づくバッテリ充電の管理方法が示されるフローチャートである。
図5】本発明に係る更に他の実施形態のバッテリ充電ステーションの使用率に基づくバッテリ充電の管理方法が示されるフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明に係るバッテリ充電ステーション、及びバッテリ充電ステーションの使用率に基づくバッテリ充電の管理方法について図面を参照して説明する。
【0011】
図1図5を参照して本発明に係るバッテリ充電ステーション、及びバッテリ充電ステーションの使用率に基づくバッテリ充電の管理方法を説明する。ここで、図1は本発明に係る一実施形態のバッテリ充電ステーション100の構成が示される模式図であり、図2は本発明に係る一実施形態のバッテリ充電ステーション100がクラウドサーバ200と接続していることが示される模式図である。
【0012】
また、図3は本発明に係る一実施形態のバッテリ充電ステーション100の使用率に基づくバッテリ充電の管理方法が示されるフローチャートであり、図4は本発明に係る他の実施形態のバッテリ充電ステーション100の使用率に基づくバッテリ充電の管理方法が示されるフローチャートであり、図5は本発明に係る更に他の実施形態のバッテリ充電ステーション100の使用率に基づくバッテリ充電の管理方法が示されるフローチャートである。
【0013】
図1に示されるように、本発明の一実施形態に係るバッテリ充電ステーション100が提供される。該実施形態に係るバッテリ充電ステーション100は、電気設備であり、且つバッテリ収納システム110と、パワーモジュール120と、ネットワーク接続ユニット130と、処理ユニット140と、を備えている。
【0014】
バッテリ収納システム110は、複数のバッテリ112を収納し、それらのバッテリ112を選択的に保持又は解放するとともに、1つ又はそれ以上のバッテリ112を電動スクータや電気自動車などの少なくとも1つの電気機器に提供することができるように構成されている。即ち、その電気機器は、バッテリ収納システム110からバッテリを取得して使用することができる。
【0015】
パワーモジュール120は、電力網(図示せず)と電気的に接続されていて電力網から総電流を取得することによって、電力をバッテリ充電ステーション100に供給するとともに、処理ユニット140からの信号に基づいてバッテリ112に対して充電を行なうことができる。
【0016】
いくつかの実施形態において、該バッテリ収納システム110は、複数のバッテリ112にそれぞれ対応している複数の充電モジュールを備えている。且つ、各充電モジュールは、上限電流、下限電流、又は上限電流と下限電流との両方を有して、対応するバッテリ112に対して充電を行なうように用いられ得る。
【0017】
いくつかの実施形態において、パワーモジュール120は、電力網によりバッテリ充電ステーション100に供給された総電流を自動的に検出して、総電流に関連する情報を処理ユニット140へ送信することができるように構成されている。したがって、処理ユニット140は、受信した情報に基づいて、バッテリ112を充電する際に総電流をそれらのバッテリ112に分配するようにパワーモジュール120を制御することができる。
【0018】
ネットワーク接続ユニット130は、ネットワーク300(図2を参照)と接続してバッテリ充電ステーション100がネットワーク300と接続することができるように構成されている。いくつかの実施形態において、ネットワーク300は、有線ネットワーク、電気通信ネットワーク、又は無線ネットワーク(例えば、Wi-Fiなど)であるが、それらに限定されない。
【0019】
処理ユニット140は、バッテリ収納システム110とパワーモジュール120とネットワーク接続ユニット130とに電気的に接続されており、且つバッテリ充電ステーション100におけるハードウェアコンポーネント及びソフトウェアの作動を制御するとともに、本発明に係るバッテリ充電ステーション100の使用率に基づくバッテリ充電の管理方法を実行することができるように構成されている。なお、それに関するより詳細な内容については、後述する。
【0020】
本実施形態では、該ネットワーク接続ユニット130は、無線周波数集積回路(radio-frequency integrated circuit、略称:RFIC)、ブルートゥース(登録商標)やWi-Fiなどの無線通信技術を用いた近距離無線通信ネットワークをサポートする短距離無線通信モジュール、ロングタームエヴォリューション(Long-Term Evolution、略称:LTE)や第3世代移動通信システム(3G)や第4世代移動通信システム(4G)や第5世代移動通信システム(5G)などの無線モバイル通信技術を用いた通信をサポートするモバイル通信モジュール、及びそれらの組み合わせを備えることができる。該処理ユニット140は、シングルコアプロセッサ(single core processor)、マルチコアプロセッサ(multi-core processor)、デュアルコアモバイルプロセッサ(dual-core mobile processor)、マイクロプロセッサ(microprocessor)、マイクロコントローラ(microcontroller)、デジタル信号プロセッサ(digital signal processor、略称:DSP)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(field-programmable gate array、略称:FPGA)、特定用途向け集積回路(application specific integrated circuit、略称:ASIC)、無線周波数集積回路、システムオンアチップ(system on a chip、略称:SoC)、及びそれらの組み合わせであるが、それらに限定されない。ここで、充電モジュールは、バッテリ充電器として実施され得る。
【0021】
図2に示されるように、本発明の他の実施形態に係るバッテリ充電ステーション100が提供される。図1に示されるような実施形態と同様に、バッテリ充電ステーション100は、複数のバッテリを収納するとともに、1つ又はそれ以上のバッテリを電動スクータや電気自動車などの少なくとも1つの電気機器に供給することができるように構成されている電気設備である。即ち、その電気機器は、バッテリ充電ステーション200からバッテリを取得して使用することができる。
【0022】
本実施形態では、バッテリ充電ステーション100は、図1に示されるようなバッテリ充電ステーション100と類似する部品を備えており、即ち、バッテリ収納システム110と、パワーモジュール120と、ネットワーク接続ユニット130と、処理ユニット140と、を備えており、これらは上記実施形態と同様なので、簡潔を期すため重複する説明を省略する。
【0023】
本実施形態では、バッテリ充電ステーション100は、図2に示されるように、そのバッテリ充電ステーション100におけるネットワーク接続ユニット130により、ネットワーク300を介してクラウドサーバ200と接続することができる。ここで、ネットワーク300は、有線ネットワーク、電気通信ネットワーク、又は無線ネットワーク(例えば、Wi-Fiなど)であるが、それらに限定されない。
【0024】
いくつかの実施形態において、クラウドサーバ200は、同じ箇所または異なる箇所に配置されている1つ又はそれ以上のバッテリ充電ステーション100と通信及び管理することができるように構成されている。
【0025】
図1に示されるような実施形態と同様に、バッテリ充電ステーション100のパワーモジュール120は、電力網によりバッテリ充電ステーション100へ提供された総電流を自動的に検出して、総電流に関連する情報をバッテリ充電ステーション100の処理ユニット140へ送信することができるように構成されている。
【0026】
いくつかの実施形態において、クラウドサーバ200は、ネットワーク300を介して、異なる期間のバッテリ要求(例えば、ピーク期間及びオフピーク期間)に関連する情報をバッテリ充電ステーション100へ送信することができるように構成されている。よって、バッテリ充電ステーション100は、受信した情報に基づいてバッテリ交換を管理することができる。
【0027】
図3に示されるように、本発明に係る一実施形態のバッテリ充電ステーションの使用率に基づくバッテリ充電の管理方法が提供される。本発明に係る一実施形態のバッテリ充電ステーションの使用率に基づくバッテリ充電の管理方法は、複数のバッテリ112を収納してそれらのバッテリ112に対して充電を行なうことができるように構成されている電気設備によって実施されることができる。ここで、その電気設備は、例えば、図1に示されるようなバッテリ充電ステーション100である。また、本発明に係る一実施形態のバッテリ充電ステーションの使用率に基づくバッテリ充電の管理方法は、以下のステップS310~ステップS350を含む。
【0028】
ステップS310において、処理ユニット140は、充電パラメータの第1値に基づいて、バッテリ収納システム110に収納されているバッテリ112に対して充電を行なうようにパワーモジュール120を制御する。
【0029】
いくつかの実施形態において、充電パラメータは、バッテリ充電ステーション100がバッテリを充電するために使用する電流の量(アンペア)である。いくつかの実施形態において、充電パラメータはバッテリ112の最大バッテリ容量に対する満充電でのバッテリレベルの比率である満充電率であり、且つ各バッテリ112の電力が満充電率まで充電されると、バッテリ112に対して充電を行なうことが停止される。なお、本発明は、上記のような例に限定されない。
【0030】
ステップS320において、処理ユニット140は、バッテリ充電ステーション100の使用率を取得する。留意されたいのは、バッテリ充電ステーション100は、少なくとも1つの使用者から、少なくとも1つのバッテリ要求を受けることができるように構成されている。
【0031】
いくつかの実施形態において、バッテリ充電ステーション100の使用率は、単位時間当たりにバッテリ充電ステーション100が受けた少なくとも1つのバッテリ要求の数量に基づいて取得されるものである。例えば、バッテリ充電ステーション100の使用率を取得する方法は、1時間、8時間、24時間など当たりにバッテリ充電ステーション100が受けた少なくとも1つのバッテリ要求の数量を取得して、それに従って使用率を計算することである。
【0032】
バッテリ要求は、バッテリ充電ステーション100から1つ又はそれ以上のバッテリ112の使用を要求するためのものである。更に言うと、該バッテリ要求は、使用者がバッテリ充電ステーション100のユーザインターフェース(図示せず)を直接操作することによってバッテリ充電ステーション100に入力されるもの、使用者により操作されるモバイル機器(例えば、スマートフォン)からネットワーク接続ユニット130を介して受け付けられるもの、又はバッテリ112を受け入れた際にバッテリ充電ステーション100により生成されるものである。
【0033】
ステップS330において、処理ユニット140は、バッテリ充電ステーション100の使用率が所定の使用率よりも低いか否かを判断する。
【0034】
留意されたいのは、所定の使用率は、バッテリ充電ステーション100の所在地や用途に従って設定されることができる。即ち、異なる箇所に設置された複数のバッテリ充電ステーション100は、異なる所定の使用率に対応することができる。例えば、該所定の使用率は、地方でより高い率に設定され、都市部でより低い率に設定されることができる。なお、本発明は、上記のような例に限定されない。
【0035】
処理ユニット140によりバッテリ充電ステーション100の使用率が所定の使用率以上であると判断された場合(即ち、ステップS330における「いいえ」となった場合)、フローはステップS310に戻る。
【0036】
処理ユニット140によりバッテリ充電ステーション100の使用率が所定の使用率よりも低いと判断された場合(即ち、ステップS330における「はい」となった場合)、フローはステップS340へ進み、即ち、処理ユニット140は、充電パラメータを第1値から第2値となるように調整する。そして、フローはステップS350へ進み、即ち、処理ユニット140は、充電パラメータの第2値に基づいてバッテリ112に対して充電を行なうようにパワーモジュール120を制御する。
【0037】
いくつかの実施形態において、充電パラメータの第1値及び第2値は、いずれもバッテリ112を充電するために用いられる電流の値であり、且つ第1値は、第2値よりも大きい。例えば、各バッテリ112又は各充電モジュールは、最大電流が17Aに設定されており、最小電流が6Aに設定されている。この例においては、充電パラメータの第1値が17Aに設定されて、充電パラメータの第2値が6Aに設定されることができる。
【0038】
いくつかの実施形態において、充電パラメータの第1値及び第2値は、いずれも満充電率(即ち、バッテリ112の最大バッテリ容量に対する満充電のバッテリレベルの比率)であり、且つ各バッテリ112の電力が満充電率まで充電されると、バッテリ112に対して充電を行なうことが停止され、ここで第1値が第2値よりも大きい。例えば、充電パラメータの第1値は90%に設定され、充電パラメータの第2値は70%に設定される。なお、本発明は、上記のような例に限定されない。
【0039】
図4に示されるように、本発明に係る他の実施形態のバッテリ充電ステーションの使用率に基づくバッテリ充電の管理方法が提供される。本発明に係る他の実施形態のバッテリ充電ステーションの使用率に基づくバッテリ充電の管理方法は、複数のバッテリ112を収納してそれらのバッテリ112に対して充電を行なうことができるように構成されている電気設備によって実施されることができる。ここで、その電気設備は、例えば、図1に示されるようなバッテリ充電ステーション100である。また、本発明に係る他の実施形態のバッテリ充電ステーションの使用率に基づくバッテリ充電の管理方法は、以下のステップS410~ステップS460を含む。
【0040】
ステップS410において、処理ユニット140は、充電パラメータの第1値に基づいて、バッテリ収納システム110に収納されているバッテリ112に対して充電を行なうようにパワーモジュール120を制御する。
【0041】
いくつかの実施形態において、充電パラメータは、バッテリ充電ステーション100がバッテリを充電するために使用する電流の量(アンペア)である。いくつかの実施形態において、充電パラメータはバッテリ112の最大バッテリ容量に対する満充電のバッテリレベルの比率である満充電率であり、且つ各バッテリ112の電力が満充電率まで充電されると、バッテリ112に対して充電を行なうことが停止される。なお、本発明は、上記のような例に限定されない。
【0042】
ステップS420において、処理ユニット140は、バッテリ充電ステーション100の使用率を取得する。留意されたいのは、バッテリ充電ステーション100は、使用者から、少なくとも1つのバッテリ要求を受けることができるように構成されている。
【0043】
いくつかの実施形態において、バッテリ充電ステーション100の使用率は、単位時間当たりにバッテリ充電ステーション100が受けた少なくとも1つのバッテリ要求の数量に基づいて取得されるものである。
【0044】
ステップS430において、処理ユニット140は、バッテリ充電ステーション100の使用率が所定の使用率よりも低いか否かを判断する。
【0045】
留意されたいのは、所定の使用率は、バッテリ充電ステーション100の所在地又は用途に従って設定されることができる。即ち、異なる箇所に設置された複数のバッテリ充電ステーション100は、異なる所定の使用率に対応することができる。
【0046】
処理ユニット140によりバッテリ充電ステーション100の使用率が所定の使用率以上であると判断された場合(即ち、ステップS430における「いいえ」となった場合)、フローはステップS410に戻る。
【0047】
処理ユニット140によりバッテリ充電ステーション100の使用率が所定の使用率よりも低いと判断された場合(即ち、ステップS430における「はい」となった場合)、フローはステップS440へ進み、即ち、処理ユニット140は、充電パラメータを第1値から第2値となるように調整する。そして、フローはステップS450へ進み、即ち、処理ユニット140は、充電パラメータの第2値に基づいてバッテリ112に対して充電を行なうようにパワーモジュール120を制御し、且つフローはステップS460へ進む。
いくつかの実施形態において、充電パラメータの第1値及び第2値は、いずれもバッテリ112を充電するために用いられる電流の値であり、且つ第1値は、第2値よりも大きい。
【0048】
いくつかの実施形態において、充電パラメータの第1値及び第2値は、いずれも満充電率(即ち、バッテリ112の最大バッテリ容量に対する満充電のバッテリレベルの比率)であり、且つ各バッテリ112の電力が満充電率まで充電されると、バッテリ112に対して充電を行なうことが停止され、ここで第1値が第2値よりも大きい。
【0049】
ステップS460において、バッテリ充電ステーション100が充電パラメータの第2値に基づいてバッテリ112に対して充電を行なっている場合、バッテリ充電ステーション100の使用率を再び取得するとともに、ステップS460において取得した(即ち再び取得した)バッテリ充電ステーション100の使用率が所定の使用率よりも低いか否かを判断する。
【0050】
処理ユニット140は、ステップS460において取得したバッテリ充電ステーション100の使用率が所定の使用率よりも低いと判断した場合(即ち、ステップS460における「はい」となった場合)、フローはステップS450に戻る。即ち、処理ユニット140は、充電パラメータの第2値に基づいてバッテリ112を充電するようにパワーモジュール120を引き続き制御する。
【0051】
処理ユニット140は、ステップS460におけるバッテリ充電ステーション100の使用率が所定の使用率以上であると判断した場合(即ち、ステップS460における「いいえ」となった場合)、フローはステップS410に戻る。即ち、処理ユニット140は、充電パラメータの第1値に基づいてバッテリ112に対して再び充電を行なうようにパワーモジュール120を制御する。
【0052】
言い換えれば、バッテリ充電ステーション100の使用率は、即時に監視されることができる。且つ、そのバッテリ充電ステーション100の使用率が所定の使用率以上であると判断した場合、それに従って充電パラメータを調整し、即ち、第2値から第1値に調整することができる。
【0053】
図5に示されるように、本発明に係る更に他の実施形態のバッテリ充電ステーションの使用率に基づくバッテリ充電の管理方法が提供される。本発明に係る更に他の実施形態のバッテリ充電ステーションの使用率に基づくバッテリ充電の管理方法は、例えば、ネットワーク300を介してクラウドサーバ200と接続することができるように構成されているバッテリ充電ステーション100(図2を参照)により実施され得る。また、本発明に係る更に他の実施形態のバッテリ充電ステーションの使用率に基づくバッテリ充電の管理方法は、以下のステップS510~ステップS550を含む。
【0054】
本実施形態では、ステップS510を行なう前に、バッテリ充電ステーション100は、充電パラメータの第1値に基づいてバッテリ112に対して充電を行なう。
ステップS510において、バッテリ充電ステーション100は、ネットワーク接続ユニット130によりネットワーク300を介してクラウドサーバ200と接続する。
ステップS520において、処理ユニット140は、バッテリ充電ステーション100が受けた各バッテリ要求を、ネットワーク300を介してクラウドサーバ200へ送信する。
【0055】
ステップS530において、クラウドサーバ200は、単位時間当たりにバッテリ充電ステーション100が受けたバッテリ要求の数量を取得して、バッテリ充電ステーションの使用率を取得する。留意されたいのは、その単位時間は、バッテリ充電ステーション100の所在地や用途に従って設定されることができる。
【0056】
ステップS540において、クラウドサーバ200は、バッテリ充電ステーションの使用率が所定の使用率よりも低いか否かを判断する。留意されたいのは、所定の使用率は、バッテリ充電ステーション100の所在地や用途に従って設定されることができる。
【0057】
クラウドサーバ200はバッテリ充電ステーション100の使用率が所定の使用率以上であると判断した場合(即ち、ステップS540における「いいえ」となった場合)、フローはステップS510に戻る。即ち、バッテリ充電ステーション100は、依然としてクラウドサーバ200と接続されており、ステップS520~ステップS540が繰り返される。
【0058】
クラウドサーバ200はバッテリ充電ステーション100の使用率が所定の使用率よりも低いと判断した場合(即ち、ステップS540における「はい」となった場合)、フローはステップS550へ進み、即ち、ネットワーク300を介して指令をバッテリ充電ステーション100へ送信する。その指令は、バッテリ充電ステーション100の充電パラメータを調整することに関連するものである。
【0059】
留意されたいのは、ネットワーク接続ユニット130は、ネットワーク300を介して受信した指令を、処理ユニット140へ送信することができるように構成されている。且つ、処理ユニット140は、その指令に基づいて充電パラメータを第1値から第2値となるように調整するとともに、充電パラメータの第2値に基づいてバッテリ112に対して充電を行なうよう、パワーモジュール120を制御することができるように構成されている。
【0060】
総括すると、本発明に係るバッテリ充電ステーションの使用率に基づくバッテリ充電の管理方法、及びそれを実施するバッテリ充電ステーションによれば、バッテリ充電ステーション100の使用率に基づいてバッテリ充電ステーション100においてバッテリ112を充電することを管理することができ、且つ充電パラメータが第1値と第2値との間に柔軟に調整され得る。また、本発明の方法は、バッテリ充電ステーション100の使用率が所定の使用率よりも低い場合には、バッテリ112の使用寿命を延ばし、電力網の負担を軽減させることができることに加え、バッテリ充電ステーション100の使用率が所定の使用率よりも高い場合には、充電パラメータを第1値に調整することによって使用者からのバッテリ要求を満たすこともできる。
【0061】
また、本発明に係る方法又はその一部は、プログラムコードのセットとして実施され得る。プログラムコードのセットは、フロッピーディスク、コンパクトディスク、ハードディスク、任意の機器読取(例えば、コンピュータ読取)可能な記憶媒体といった物理記憶媒体に記憶されることができ、或いは、物理的な形態に限定されないコンピュータのプログラムとして実行されることができる。ここで、そのプログラムコードが機器(例えば、コンピュータ)により実行されると、その機器が本発明の方法を実施するための装置に変わる。更に、該プログラムコードは、1つ又はそれ以上の電線、ケーブル、光ファイバ、又は任意の伝送手段といった伝送媒体により伝送されることもできる。且つ、該プログラムコードが機器(例えば、コンピュータ)により受けられてロードされて実行されると、そのような機器が本発明の方法を実施するための装置に変わる。この方法が汎用プロセッサにより実行されると、プログラムコードは、プロセッサが特定用途向け集積回路(application specific integrated circuit、略称:ASIC)と同様な機能のある特定の装置として作動するようにさせることができる。
【0062】
上記においては、本発明の全体的な理解を促すべく、多くの具体的な詳細が示された。しかしながら、当業者であれば、一またはそれ以上の他の実施形態が具体的な詳細を示さなくとも実施され得ることが明らかである。
【0063】
以上、本発明の好ましい実施形態及び変化例を説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、最も広い解釈の精神および範囲内に含まれる様々な構成として、全ての修飾および均等な構成を包含するものとする。
【産業上の利用可能性】
【0064】
本発明に係るバッテリ充電ステーションの使用率に基づくバッテリ充電の管理方法、及びそれを実施するバッテリ充電ステーションによれば、バッテリの使用寿命を延ばし、電力網の負担を軽減することができることに加え、使用者からのバッテリ要求を満たすことができる。そのため、産業上の利用可能性がある。
【符号の説明】
【0065】
100 バッテリ充電ステーション
110 バッテリ収納システム
112 バッテリ
120 パワーモジュール
130 ネットワーク接続ユニット
140 処理ユニット
200 クラウドサーバ
300 ネットワーク
S310~S350 ステップ
S410~S460 ステップ
S510~S550 ステップ
図1
図2
図3
図4
図5