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特開2024-120845車両の制御方法、及びそれを実施するシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024120845
(43)【公開日】2024-09-05
(54)【発明の名称】車両の制御方法、及びそれを実施するシステム
(51)【国際特許分類】
   E05B 49/00 20060101AFI20240829BHJP
   E05B 81/64 20140101ALI20240829BHJP
   E05B 83/00 20140101ALI20240829BHJP
【FI】
E05B49/00 K
E05B81/64
E05B83/00 H
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024000677
(22)【出願日】2024-01-05
(31)【優先権主張番号】112107114
(32)【優先日】2023-02-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(71)【出願人】
【識別番号】597127029
【氏名又は名称】光陽工業股▲分▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100153729
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 有一
(74)【代理人】
【識別番号】100202740
【弁理士】
【氏名又は名称】増山 樹
(72)【発明者】
【氏名】ウー ロイ チェン
(72)【発明者】
【氏名】ウー ウェイ ション
(72)【発明者】
【氏名】ホウ イー アン
【テーマコード(参考)】
2E250
【Fターム(参考)】
2E250AA21
2E250BB08
2E250CC20
2E250DD02
2E250FF21
2E250FF36
2E250HH07
2E250JJ03
2E250LL18
(57)【要約】
【課題】車両盗難防止のセキュリティの向上を図ることができる車両の制御方法、及びそれを実施するシステムを提供する。
【解決手段】車両に適用される車両の制御方法であって、無線ネットワークを介して、特定の電子装置を検出することと、特定の電子装置が検出された場合、車両のロック手段が解錠状態となるように切り替えられることと、特定の電子装置が検出されなかった場合、車両のロック手段が施錠状態となるように切り替えられることと、を含む。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に適用される車両の制御方法であって、
無線ネットワークを介して、特定の電子装置を検出することと、
前記特定の電子装置が検出された場合、前記車両のロック手段が解錠状態となるように切り替えられることと、
前記特定の電子装置が検出されなかった場合、前記車両の前記ロック手段が施錠状態となるように切り替えられることと、を含む、ことを特徴とする車両の制御方法。
【請求項2】
前記特定の電子装置が前記無線ネットワークを介して前記車両と接続しているか否かを判断することと、
前記特定の電子装置が前記無線ネットワークを介して前記車両と接続していると判断した場合、前記車両の前記ロック手段が解錠状態となるように切り替えられることと、
前記特定の電子装置と前記車両との接続が遮断されていると判断した場合、前記車両の前記ロック手段が施錠状態となるように切り替えられることと、を更に含む、ことを特徴とする請求項1に記載の車両の制御方法。
【請求項3】
前記車両が起動状態にあるか否かを判断することと、
前記車両が前記起動状態にあるとともに、前記特定の電子装置と前記車両との接続が遮断されていると判断した場合、前記車両の前記ロック手段が施錠状態となるように切り替えられることをキャンセルすることと、を更に含む、ことを特徴とする請求項2に記載の車両の制御方法。
【請求項4】
前記車両の検出器により、特定の使用者の存在を検出することと、
前記特定の使用者の存在が検出された場合、自動的に前記車両が起動状態に切り替えられることと、を更に含む、ことを特徴とする請求項1に記載の車両の制御方法。
【請求項5】
前記検出器は、撮像ユニット、生体特徴検出ユニット、又は重量検出装置を備えている、ことを特徴とする請求項4に記載の車両の制御方法。
【請求項6】
前記検出器は、前記重量検出装置を備えており、
前記重量検出装置は、前記車両の座席の下に配置されており、且つ前記車両が走行しているとともに前記重量検出装置が前記特定の使用者に対応する重量を検出しなかった場合、乗られている前記車両に対して最高速度を特定の速度に制限する速度制限作業を行なうことができるように構成されている、ことを特徴とする請求項5に記載の車両の制御方法。
【請求項7】
車両に適用される車両の制御システムであって、
ロック手段と、ネットワーク接続ユニットと、処理ユニットと、を備えており、
前記処理ユニットは、前記ネットワーク接続ユニットを用いて無線ネットワークを介して特定の電子装置を検出して、前記特定の電子装置が検出された場合、前記ロック手段が解錠状態となるように切り替えられ、且つ前記特定の電子装置が検出されなかった場合、前記ロック手段が施錠状態となるように切り替えられることができるように構成されている、ことを特徴とする車両の制御システム。
【請求項8】
前記処理ユニットは、前記特定の電子装置が前記無線ネットワークを介して前記ネットワーク接続ユニットと接続しているか否かを判断して、前記特定の電子装置が前記無線ネットワークを介して前記ネットワーク接続ユニットと接続していると判断した場合、前記ロック手段が解錠状態となるように切り替えられ、且つ前記特定の電子装置と前記ネットワーク接続ユニットとの接続が遮断されていると判断した場合、前記ロック手段が施錠状態となるように切り替えられることができるように構成されている、ことを特徴とする請求項7に記載の車両の制御システム。
【請求項9】
前記車両の制御システムは、検出器を更に備えており、
前記検出器は、特定の使用者の存在を検出することができるように構成されており、
前記特定の使用者の存在が検出された場合、前記処理ユニットは、自動的に前記車両を起動状態に切り替え、
前記検出器は、撮像ユニット、生体特徴検出ユニット、又は重量検出装置を備えている、ことを特徴とする請求項7に記載の車両の制御システム。
【請求項10】
前記ロック手段は、前記車両としての自動二輪車のハンドルバーをロックすることができるように構成されている、ことを特徴とする請求項7に記載の車両の制御システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の制御方法、及びそれを実施するシステムに関し、具体的には、車両と特定の電子装置との間の接続状態によって車両に対して制御を行なうことができる方法及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電子情報の進歩や発展に伴い、車両の開発においてもますますインテリジェント化の傾向にある。基本的な運輸機能だけではなく、安全や周辺アプリケーション機能の向上も、関連業界において積極的に発展すべき課題となっている。
【0003】
その一方、環境問題への意識の高まりや電気車両の著しい進歩に伴い、電気エネルギーを動力源とする電気車両を開発して、化石燃料を動力源とする従来の車両に代えることが、車両分野において重要な目標となりつつある。よって、電気車両の普及率は、ますます上がってきている。一般的には、電気車両は、数多くの電子部品や電子装置が搭載されており、且つ使用者のモバイル装置と合わせてより多くの個人化された応用や経験を提供することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】台湾実用新案登録第M602995号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
例を挙げると、車両の使用者にとって、車両盗難に遭うことは最大の懸念の1つである。一般的には、車両の盗難の可能性を減らすために、使用者は、短期間の駐車でも長期間の駐車でも車両の電源を切ってから施錠する必要がある。しかしながら、上記した手順において使用者が不便を感じるおそれがあり、特に数分間の一時駐車に過ぎない一部の使用者にとっては、なおさらである。
【0006】
したがって、本発明の目的は、従来技術の少なくとも一つの欠点を解決することができる車両の制御方法、及びそれを実施するシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するための手段として、本発明は、車両に適用される車両の制御方法であって、
無線ネットワークを介して、特定の電子装置を検出することと、
前記特定の電子装置が検出された場合、前記車両のロック手段が解錠状態となるように切り替えられることと、
前記特定の電子装置が検出されなかった場合、前記車両の前記ロック手段が施錠状態となるように切り替えられることと、を含む、ことを特徴とする車両の制御方法を提供する。
【0008】
また、車両を制御するためのシステムであって、
ロック手段と、ネットワーク接続ユニットと、処理ユニットと、を備えており、
前記処理ユニットは、前記ネットワーク接続ユニットを用いて無線ネットワークを介して特定の電子装置を検出して、前記特定の電子装置が検出された場合、前記ロック手段が解錠状態となるように切り替えられ、且つ前記特定の電子装置が検出されなかった場合、前記ロック手段が施錠状態となるように切り替えられることができるように構成されている、ことを特徴とする車両の制御システムを提供する。
【0009】
いくつかの実施形態において、前記特定の電子装置が前記無線ネットワークを介して前記車両と接続しているか否かを判断する。前記特定の電子装置が前記無線ネットワークを介して前記車両と接続していると判断した場合、前記車両のロック手段が解錠状態となるように切り替えられる。前記特定の電子装置と前記車両との接続が遮断されていると判断した場合、前記車両の前記ロック手段が施錠状態となるように切り替えられる。
【0010】
いくつかの実施形態において、前記車両が起動状態にあるか否かを判断する。前記車両が前記起動状態にあるとともに、前記特定の電子装置と前記車両との接続が遮断されていると判断した場合、前記車両の前記ロック手段が施錠状態となるように切り替えられることをキャンセルする。
【0011】
いくつかの実施形態において、前記車両の検出器により、特定の使用者の存在を検出する。前記特定の使用者の存在が検出された場合、自動的に前記車両が起動状態に切り替えられる。
【0012】
いくつかの実施形態において、前記検出器は、撮像ユニット、生体特徴検出ユニット、又は重量検出装置を備えている。
【0013】
いくつかの実施形態において、前記重量検出装置は、前記車両の座席の下に配置されており、且つ前記車両が走行しているとともに、前記重量検出装置が前記特定の使用者に対応する重量を検出しなかった場合、乗られている前記車両に対して最高速度を特定の速度に制限する速度制限作業を行なうことができるように構成されている。
【0014】
いくつかの実施形態において、前記ロック手段は、前記車両としての自動二輪車のハンドルバーをロックすることができるように構成されている。
【0015】
本発明に係る上記の方法は、プログラムコードとして存在され得る。プログラムコードが機器にロードされて実行されると、その機器は本発明を実施するための装置になる。
【発明の効果】
【0016】
本発明に係る車両の制御方法、及びそれを実施するシステムによれば、車両の利用者が特定の電子装置を持って車両に近づくと、車両が自動的に解錠され得る。車両の使用者が車両から離れると、車両が自動的に施錠され得る。これによって、車両盗難防止のセキュリティが強化されることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明に係る車両の制御システムの一実施形態の構成が示される模式図である。
図2】本発明に係る車両の制御システムの他の実施形態の構成が示される模式図である。
図3】本発明に係る車両の制御システムの他の実施形態の構成が示される模式図である。
図4】本発明に係る車両の制御方法の一実施形態が示されるフローチャートである。
図5】本発明に係る車両の制御方法の他の実施形態が示されるフローチャートである。
図6】本発明に係る車両の制御方法の他の実施形態が示されるフローチャートである。
図7】本発明に係る車両の制御方法の他の実施形態が示されるフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明に係る車両の制御方法、及びそれを実施するシステムについて図面を参照して説明する。
【0019】
図1を参照して本発明に係る車両の制御システムの一実施形態を説明する。ここで、図1は本発明に係る車両の制御システム100の一実施形態の構成が示される模式図である。
【0020】
該実施形態において、車両の制御システム100は、電動自動二輪車のような車両に適用される。また、該実施形態の車両の制御システム100は、図1に示されるように、ロック手段110と、ネットワーク接続ユニット120と、処理ユニット130と、を少なくとも備えている。
【0021】
ロック手段110は、車両における特定の一部をロックすることができる任意のロック機構であり得る。該ロック手段110は、施錠状態と解錠状態との間に切り替えられることができる。いくつかの実施形態において、車両が自動二輪車である場合、ロック手段110は、車両としての自動二輪車のハンドルバーをロックすることができるように構成される。
【0022】
ネットワーク接続ユニット120は、ネットワークと接続することができるように構成されている。これによって、車両は、ネットワーク接続機能を持っている。いくつかの実施形態において、ネットワークは、有線ネットワーク、電気通信ネットワーク、又は無線ネットワーク(例えば、Wi-Fi(登録商標)、ブルートゥース(登録商標)など)であり得るが、それらに限定されない。
【0023】
処理ユニット130は、車両における関連するハードウェア及びソフトウェアの作動を制御するとともに、本発明に係る車両の制御方法を実施することができるように構成されている。なお、それに関するより詳細な内容については、後述する。
【0024】
留意されたいのは、いくつかの実施形態において、車両の制御システム100は、車速監視ユニットを更に備えることができる。その車速監視ユニットは、機械的または電子的な方式により車両に対応する車速を検出且つ取得することができる。
【0025】
図2を参照して本発明に係る車両の制御システムの他の実施形態を説明する。ここで、図2は本発明に係る車両の制御システム200の他の実施形態の構成が示される模式図である。
【0026】
該実施形態において、車両の制御システム200は、電動自動二輪車のような車両に適用される。また、該実施形態の車両の制御システム200は、図2に示されるように、ロック手段210と、ネットワーク接続ユニット220と、検出器230と、処理ユニット240と、を少なくとも備えている。
【0027】
同様に、ロック手段210は、車両における特定の一部をロックすることができる任意のロック機構であり得る。該ロック手段210は、施錠状態と解錠状態との間に切り替えられることができる。同様に、いくつかの実施形態において、車両が自動二輪車である場合、ロック手段210は、車両の自動二輪車のハンドルバーをロックすることができるように構成される。
【0028】
ネットワーク接続ユニット220は、ネットワークと接続することができるように構成されている。これによって、車両は、ネットワーク接続機能を持っている。いくつかの実施形態において、ネットワークは、有線ネットワーク、電気通信ネットワーク、又は無線ネットワーク(例えば、Wi-Fi、ブルートゥースなど)であり得るが、それらに限定されない。
【0029】
検出器230は、特定の使用者が存在しているか否かを検出することができるように構成されている。いくつかの実施形態において、検出器は、撮像ユニット、生体特徴検出ユニット、重量検出装置、又はそれらの組み合わせを備えている。
【0030】
いくつかの実施形態において、撮像ユニットは、車両のダッシュボードやバックミラーに配置され得る。生体特徴検出ユニットは、車両の操舵ハンドル(steering wheel)又はスロットルハンドル(throttle handle)に配置され得る。検出器230が重量検出装置である場合、該重量検出装置が車両の座席の下に配置され得る。ここで、検出器230及び上記した設置方式は、ただ本発明に係る一例として挙げられたものであり、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0031】
処理ユニット240は、車両における関連するハードウェア及びソフトウェアの作動を制御するとともに、本発明に係る車両の制御方法を実施することができるように構成されている。なお、その方法に関するより詳細な内容については、後述する。
【0032】
留意されたいのは、いくつかの実施形態において、車両の制御システム200は、車速監視ユニットを更に備えることができる。その車速監視ユニットは、機械的または電子的な方式により車両に対応する車速を検出且つ取得することができる。
【0033】
図3を参照して本発明に係る車両の制御システムの更に他の実施形態の構成を説明する。ここで、図3は本発明に係る車両の制御システム300の更に他の実施形態の構成が示される模式図である。
【0034】
該実施形態において、車両の制御システム300は、図3に示されるように、車両310と、ネットワーク320を介して車両310と接続することができる特定の電子装置330と、を備えている。
【0035】
特定の電子装置330は、ネットワークと接続することができる任意の電子装置(例えば、車両の使用者のモバイル装置やビーコン(beacon)やスマートキーなど)であり得る。ネットワーク320は、有線ネットワーク、電気通信ネットワーク、又は無線ネットワーク(例えば、Wi-Fi、ブルートゥースなど)であり得る。
【0036】
図4を参照して本発明に係る一実施形態の車両の制御方法を説明する。ここで、図4は本発明に係る一実施形態の車両の制御方法が示されるフローチャートである。
【0037】
該実施形態の車両の制御方法は、車両に適用され、且つ図4に示されるように、以下のステップS410~ステップS440を含む。
【0038】
ステップS410において、無線ネットワークを介して、特定の電子装置を検出する。
【0039】
いくつかの実施形態において、無線ネットワークは、Wi-Fiやブルートゥースなどであり得る。いくつかの実施形態において、特定の電子装置は、車両の処理ユニットやネットワーク接続ユニットと予めペアリングすることができ、これにより車両はその特定の電子装置に関連する識別データを受けることができる。いくつかの実施形態において、特定の電子装置は、車両の使用者が持っているモバイル装置(例えば、スマート装置やビーコンやスマートキーなど)であり得る。
【0040】
特定の電子装置が検出された場合(即ち、ステップS420における「はい」となった場合)、フローはステップS430へ進み、即ち、車両のロック手段が解錠状態となるように切り替えられる。
【0041】
いくつかの実施形態において、ロック手段は、車両における特定の一部をロックすることができる任意のロック機構であり得る。該ロック手段は、施錠状態と解錠状態との間に切り替えられることができる。いくつかの実施形態において、車両が自動二輪車である場合、ロック手段は、車両の自動二輪車のハンドルバーをロックすることができるように構成される。
【0042】
特定の電子装置が検出されなかった場合(即ち、ステップS420における「いいえ」となった場合)、フローはステップS440へ進み、即ち、車両のロック手段が施錠状態となるように切り替えられる。
【0043】
図5を参照して本発明に係る車両の制御方法の他の実施形態を説明する。ここで、図5は本発明に係る車両の制御方法の他の実施形態が示されるフローチャートである。
【0044】
該実施形態において、車両の制御方法は、車両に適用され、且つ図5に示されるように、以下のステップS510~ステップS560を含む。
【0045】
ステップS510において、無線ネットワークを介して特定の電子装置を検出し、且つ特定の電子装置が無線ネットワークを介して車両と接続しているか否かを判断する。
【0046】
同様に、いくつかの実施形態において、無線ネットワークは、Wi-Fiやブルートゥースなどであり得る。いくつかの実施形態において、特定の電子装置は、車両の処理ユニットやネットワーク接続ユニットと予めペアリングすることができ、これにより車両が特定の電子装置に関連する識別データを受けることができる。いくつかの実施形態において、特定の電子装置は、車両の使用者が持っているモバイル装置(例えば、スマート装置やビーコンやスマートキーなど)であり得る。
【0047】
特定の電子装置が検出された上に、特定の電子装置が無線ネットワークを介して車両と接続していると判断した場合(即ち、ステップS520における「はい」となった場合)、フローはステップS530へ進み、即ち、車両のロック手段が解錠状態となるように切り替えられる。
【0048】
同様に、いくつかの実施形態において、ロック手段は、車両における特定の一部をロックすることができる任意のロック機構であり得る。該ロック手段は、施錠状態と解錠状態との間に切り替えられることができる。いくつかの実施形態において、車両が自動二輪車である場合、ロック手段は、車両の自動二輪車のハンドルバーをロックすることができるように構成されている。
【0049】
特定の電子装置が検出されなかった場合、或いは、特定の電子装置と車両との接続が遮断されていると判断した場合(即ち、ステップS520における「いいえ」となった場合)、フローはステップS540へ進み、即ち、車両が起動状態にあるか否かを判断する。
【0050】
いくつかの実施形態において、上記した起動状態は、車両のスイッチがすでにオンの状態となっていることを指す。いくつかの実施形態において、該起動状態は、車両がすでに起動された状態を指す。いくつかの実施形態において、車両のスイッチをオンにしてから起動させて、乗車操作を開始する。
【0051】
車両が起動状態にないと判断した場合(即ち、ステップS540における「いいえ」となった場合)、フローはステップS550へ進み、車両のロック手段が施錠状態となるように切り替えられる。
【0052】
車両が起動状態にあるとともに、特定の電子装置と車両との接続が遮断されていると判断した場合(即ち、ステップS540における「はい」となった場合)、フローはステップS560へ進み、車両のロック手段が施錠状態となるように切り替えることをキャンセルする。
【0053】
言い換えれば、車両がすでに起動された場合、或いは、車両が乗られている場合に、車両と特定の電子装置との接続が遮断されていると検出したとき、安全に走行することができるように、ロック手段が作動しない。
【0054】
図6を参照して本発明に係る車両の制御方法の他の実施形態を説明する。ここで、図6は本発明に係る車両の制御方法の他の実施形態が示されるフローチャートである。
【0055】
該実施形態において、本発明に係る車両の制御方法は、車両に適用され、且つ図6に示されるように、以下のステップS610~ステップS660を含む。
【0056】
ステップS610において、無線ネットワークを介して、特定の電子装置を検出する。
【0057】
同様に、いくつかの実施形態において、無線ネットワークは、Wi-Fiやブルートゥースなどであり得る。いくつかの実施形態において、特定の電子装置は、車両の処理ユニットやネットワーク接続ユニットと予めペアリングすることができ、これにより車両が特定の電子装置に関連する識別データを受けることができる。いくつかの実施形態において、特定の電子装置は、車両の使用者が持っているモバイル装置(例えば、スマート装置やビーコンやスマートキーなど)であり得る。
【0058】
留意されたいのは、いくつかの実施形態において、特定の電子装置が検出されている際に、後続の作業を実行することができるように、特定の電子装置が無線ネットワークを介して車両と接続されているか否かを同時に判断することもできる。
【0059】
特定の電子装置が検出された場合(即ち、ステップS620における「はい」となった場合)、フローはステップS630へ進み、即ち、車両のロック手段が解錠状態となるように切り替えられる。
【0060】
同様に、いくつかの実施形態において、ロック手段は、車両における特定の一部をロックすることができる任意のロック機構であり得る。該ロック手段は、施錠状態と解錠状態との間に切り替えられることができる。いくつかの実施形態において、車両が自動二輪車である場合、ロック手段は、車両の自動二輪車のハンドルバーをロックすることができるように構成されている。
【0061】
ステップS640において、車両の検出器により、特定の使用者の存在を検出する。
【0062】
いくつかの実施形態において、検出器は、撮像ユニット、生体特徴検出ユニット、重量検出装置、又はそれらの組み合わせを備えている。いくつかの実施形態において、撮像ユニットは、車両のダッシュボードやバックミラーに配置され得る。生体特徴検出ユニットは、車両の操舵ハンドル又はスロットルハンドルに配置され得る。検出器が重量検出装置である場合、該重量検出装置が車両の座席の下に配置され得る。ここで、検出器及び上記した設置方式は、ただ本発明に係る一例として挙げられたものであり、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0063】
留意されたいのは、いくつかの実施形態において、特定の使用者に関連するデータ(例えば、顔の特徴や目の虹彩や指紋など)は、続いての判断を行なうことができるように、車両に予め組み込まれることができる。
【0064】
特定の使用者が検出されなかった場合(即ち、ステップS640における「いいえ」となった場合)、フローはステップS610に戻る。一方、特定の使用者が検出された場合(即ち、ステップS640における「はい」となった場合)、フローはステップS650へ進み、即ち、自動的に車両が起動状態に切り替えられる。
【0065】
上記のように、いくつかの実施形態において、上記した起動状態は、車両のスイッチがすでにオンの状態となっていることを指す。いくつかの実施形態において、該起動状態は、車両がすでに起動された状態を指す。いくつかの実施形態において、車両のスイッチをオンにしてから起動させて、乗車操作を開始する。
【0066】
特定の電子装置が検出されなかった場合(即ち、ステップS620における「いいえ」となった場合)、フローはステップS660へ進み、即ち、車両のロック手段が施錠状態となるように切り替えられる。
【0067】
図7を参照して本発明に係る車両の制御方法の他の実施形態を説明する。ここで、図7は本発明に係る車両の制御方法の他の実施形態が示されるフローチャートである。
【0068】
該実施形態において、車両の制御方法は、車両に適用され、且つ図7に示されるように、以下のステップS710~ステップS730を含む。なお、本実施形態では、検出器230は、車両の座席の下に配置されている重量検出装置である。
【0069】
ステップS710において、車両が起動状態にある場合(例えば、走行している場合)、重量検出装置を用いて特定の使用者に対応する重量を検出する。
【0070】
ステップS720において、重量検出装置が特定の使用者に対応する重量を検出したか否か、又は検出した重量が変わるか否かを判断する。
【0071】
重量検出装置が特定の使用者に対応する重量を検出した場合、又は検出した重量が変わらなかった場合(即ち、ステップS720における「いいえ」となった場合)、フローはステップS710に戻る。
【0072】
一方、特定の使用者に対応する重量が検出されなかった場合、或いは検出した重量が変わった場合(即ち、ステップS720における「はい」となった場合)、フローはステップS730へ進み、即ち、車両に対して速度制限作業を行なう。その速度制限作業とは、乗られている車両の最大速度が特定の速度に制限されることである。該速度制限作業を行なうことによって、使用者の危険な運転行為によるリスクを低減させることができる。
【0073】
総括すると、本発明に係る車両の制御方法、及びそれを実施するシステムによれば、車両と特定の電子装置との間の接続状態に基づいて車両を制御することができる。具体的には、車両の利用者が特定の電子装置を持って車両に近づくと、車両が自動的に解錠され得る。車両の使用者が車両から離れると、車両が自動的に施錠され得る。これによって、車両盗難防止のセキュリティが強化されることができる。更に、車両に搭載されている検出器により、車両の使用者を検証することができるとともに、車両走行時の安全保護が提供されることができる。
【0074】
また、本発明に係る方法又はその一部は、プログラムコードのセットとして実施され得る。プログラムコードのセットは、フロッピーディスク、コンパクトディスク、ハードディスク、任意の機器読取(例えば、コンピュータ読取)可能な記憶媒体といった物理記憶媒体に記憶されることができ、或いは、物理的な形態に限定されないコンピュータのプログラムとして実行されることができる。ここで、そのプログラムコードが機器(例えば、コンピュータ)により実行されると、その機器が本発明の方法を実施するための装置に変わる。更に、該プログラムコードは、1つ又はそれ以上の電線、ケーブル、光ファイバ、又は任意の伝送手段といった伝送媒体により伝送されることもできる。且つ、該プログラムコードが機器(例えば、コンピュータ)により受けられてロードされて実行されると、そのような機器が本発明の方法を実施するための装置に変わる。この方法が汎用プロセッサにより実行されると、プログラムコードは、プロセッサが特定用途向け集積回路(application specific integrated circuit、略称:ASIC)と同様な機能のある特定の装置として作動するようにさせることができる。
【0075】
上記においては、本発明の全体的な理解を促すべく、多くの具体的な詳細が示された。しかしながら、当業者であれば、一またはそれ以上の他の実施形態が具体的な詳細を示さなくとも実施され得ることが明らかである。
【0076】
以上、本発明の好ましい実施形態及び変化例を説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、最も広い解釈の精神および範囲内に含まれる様々な構成として、全ての修飾および均等な構成を包含するものとする。
【産業上の利用可能性】
【0077】
本発明に係る車両の制御方法、及びそれを実施するシステムによれば、車両盗難防止のセキュリティを向上させることができる。そのため、産業上の利用可能性がある。
【符号の説明】
【0078】
100 車両の制御システム
110 ロック手段
120 ネットワーク接続ユニット
130 処理ユニット
200 車両の制御システム
210 ロック手段
220 ネットワーク接続ユニット
230 検出器
240 処理ユニット
300 車両の制御システム
310 車両
320 ネットワーク
330 特定の電子装置
S410~S440 ステップ
S510~S560 ステップ
S610~S660 ステップ
S710~S730 ステップ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7