(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024120859
(43)【公開日】2024-09-05
(54)【発明の名称】接続デバイス
(51)【国際特許分類】
H01R 13/66 20060101AFI20240829BHJP
H05K 5/02 20060101ALI20240829BHJP
【FI】
H01R13/66
H05K5/02 M
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024015536
(22)【出願日】2024-02-05
(31)【優先権主張番号】23158562
(32)【優先日】2023-02-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(71)【出願人】
【識別番号】592245823
【氏名又は名称】エルベ エレクトロメディジン ゲーエムベーハー
【氏名又は名称原語表記】Erbe Elektromedizin GmbH
(74)【代理人】
【識別番号】100109210
【弁理士】
【氏名又は名称】新居 広守
(72)【発明者】
【氏名】ファルク・ハッツフェルト
【テーマコード(参考)】
4E360
5E021
【Fターム(参考)】
4E360ED06
4E360GA52
4E360GB99
5E021FA05
5E021FB14
5E021FC32
5E021FC38
5E021MA31
5E021MA33
(57)【要約】 (修正有)
【課題】確実に動作するコネクタ装置を極めて簡単な方法で提供することができ、これにより、医療器具と供給装置との電気的接続の元の機能以外の追加の機能、例えば保護機能又は制御機能、例えばプラグの正確な挿入、又は接点若しくはNFCチップなどを介した供給装置との情報技術通信を提供する。
【解決手段】本発明によるコネクタ装置は、コネクタハウジングと、その中に配置されるコネクタインサートと、を備え、コネクタインサートは、好ましくは多層回路基板から製造される。コネクタインサートは、それぞれ回路基板材料によって支持される、互いに対向して配置される接点要素(37,38)を備える。プラグ接点の挿入中に接点要素(37,38)に作用する機械的力は、ハウジング部(13,14)に伝達され、それらによって支持される。
【選択図】
図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
特に医療装置のためのコネクタ装置(10)であって、
コネクタハウジング(12)と、前記コネクタハウジング(12)によって保持されるコネクタインサート(22)と、を備え、
前記コネクタインサート(22)は、折り畳むために設けられた屈曲位置(24から27)で折り畳まれる二次元の絶縁材料(23)と、前記絶縁材料(23)の上に及び/又は前記絶縁材料(23)の中に配置される導電体(29から32)と、を備える、
コネクタ装置。
【請求項2】
前記屈曲位置(24から27)は、直線状領域である、
請求項1に記載のコネクタ装置。
【請求項3】
前記屈曲位置(24から27)は、直線に沿って延在するように構成される、
請求項1又は2に記載のコネクタ装置。
【請求項4】
前記絶縁材料(23)上に、互いに平行な少なくとも2つの直線状の屈曲位置(24から26)が設けられる、
請求項1から3のいずれか一項に記載のコネクタ装置。
【請求項5】
前記コネクタインサート(22)は、前記コネクタハウジング(12)内に不動に保持される、
請求項1から4のいずれか一項に記載のコネクタ装置。
【請求項6】
前記絶縁材料(23)は、前記屈曲位置(24から27)を介して互いに接続される複数の領域(B1からB5)を有する剛性板として構成される、
請求項1から5のいずれか一項に記載のコネクタ装置。
【請求項7】
前記絶縁材料(23)は、プラスチック材料、好ましくは、プラスチック複合材料である、
請求項1から6のいずれか一項に記載のコネクタ装置。
【請求項8】
前記屈曲位置(24から27)は、前記絶縁材料(23)に形成された溝(43)によって形成される、
請求項1から7のいずれか一項に記載のコネクタ装置。
【請求項9】
前記溝(43)は、前記絶縁材料(23)によって囲まれた内部(16)に向かって開口している、
請求項8に記載のコネクタ装置。
【請求項10】
前記コネクタインサート(22)は、少なくとも3つの側面で内部(16)を囲む、
請求項1から9のいずれか一項に記載のコネクタ装置。
【請求項11】
前記コネクタインサート(22)は、前記屈曲位置(24から27)で弾性的に変形可能である、
請求項1から10のいずれか一項に記載のコネクタ装置。
【請求項12】
前記コネクタインサート(22)の前記絶縁材料(23)は、シームレスにモノリシックに構成される、
請求項1から11のいずれか一項に記載のコネクタ装置。
【請求項13】
前記屈曲位置(24から27)は、前記屈曲位置(24から27)で互いに分離されている前記絶縁材料(23)の領域(B1からB5)を、互いに機械的及び/又は電気的に接続する可撓性導体支持体によって形成される、
請求項1から12のいずれか一項に記載のコネクタ装置。
【請求項14】
少なくとも1つの接点本体(37)が、前記絶縁材料(23)上に保持される、
請求項1から13のいずれか一項に記載のコネクタ装置。
【請求項15】
前記絶縁材料(23)は、少なくとも1つの貫通孔(40)を備え、
少なくとも1つのガイド本体(18)が、前記貫通孔(40)を貫通するように前記コネクタハウジング(12)上に配置される、
請求項1から14のいずれか一項に記載のコネクタ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特に、医療器具の接続及び供給のための装置上の電気接続のための、装置間の接続のための、又は装置と他の構成要素との接続のための、接続デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
装置、例えばラップトップを他の電気デバイスと電気的に接続するために、互いに対して移動可能な構成要素からなるコネクタが知られている。例えば、特許文献1は、ラップトップを閉じるときにコネクタが平坦な形態に移行されるように可動壁を有するコネクタを開示している。
【0003】
特許文献2及び特許文献3から、折り畳み可能なソケットストリップが知られている。
【0004】
特許文献4は、ハウジング、及び電気構成要素が設けられた、その中に配置された回路基板を有する装置を開示している。回路基板は、互いに対して屈曲することができる複数のセクションを備える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許出願公開第2007/0190862号明細書
【特許文献2】中国特許出願公開第104064900号明細書
【特許文献3】中国実用新案第202423682号明細書
【特許文献4】独国特許出願公開第102014105224号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
医療器具の供給では、器具への電力の確実な伝送、更に適用可能であれば、器具から来る信号の確実な伝送も重要である。本発明の目的は、最新の製造方法及び少ない労力でこれを達成することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この目的は、請求項1によるコネクタ装置によって解決される。
【0008】
本発明によるコネクタ装置は、コネクタインサートが配置されるコネクタハウジングを備える。コネクタインサートは、折り畳むために設けられた屈曲位置で折り畳まれた二次元の絶縁材料と、その上及び/又はその中に配置された導電体と、からなる。
【0009】
絶縁材料は、回路基板材料、他では電気回路及び電子回路の製造に使用されるように、平面板状体とすることができる。例えば、それは、プラスチック材料、繊維強化プラスチック材料、又は他の電気絶縁材料とすることができる。導体は、板状絶縁材料の少なくとも片側及び/又はその本体内に、すなわち中間面内に配置することができる。絶縁材料は、1つ又は複数の導電面を備えることができる。それにより、異なる電気機能を、提供し、互いに組み合わせることができる。例えば、1つの導電面は遮蔽として機能することができ、他の導電面は、絶縁材料の中又は上に取り付けることができる接点の、及び/又は電気若しくは電子構成要素の、電気的接続のために機能することができる。
【0010】
絶縁材料は、コネクタインサートの1つ又は複数の導体と接続される、1つ又は複数の接点要素、例えば、接点ばね、接点薄板、接点端子などを支持することができる。コネクタインサートの導体は、好ましくは、接点要素をコネクタポートと直接接続するように構成される。コネクタポートを、プラグ接点として、例えば、絶縁材料によって支持されたプラグ接点領域として構成することができる。必要に応じて、抵抗器、ダイオード、コンデンサ、又は電子スイッチ若しくは電子回路などの能動構成要素など、電気構成要素を、接点要素及び/又はコネクタポートの間に配置することができ、有効にすることができる。コネクタインサートは、接点要素並びにコネクタポートに接続された電気回路又は電子回路を支持することができる。コネクタインサートはまた、接点要素又はコネクタポートとのみ接続される、電気回路又は電子回路を支持することができる。
【0011】
コネクタインサートに設けられた屈曲位置は、好ましくは直線状領域であり、これは直線に沿って延在するように構成される。それにより、剛性の板状絶縁材料の異なるセクションを撓ませることなく曲げることが可能である。この目的のために、絶縁材料が好ましくは直角に曲げられる少なくとも2つの平行な屈曲位置を、絶縁材料は備える。このようにして、コネクタハウジング内のコネクタインサートは、互いに平行に保持され、したがって距離を置いて対向して配置される、2つの領域を備えることを、保証することができる。このように形成された間隙は、例えば、医療器具のプラグのプラグ接点を配置するために機能することができる。接点ばねなどの接点要素は、互いに距離を隔てて位置する絶縁材料の領域上に配置することができる。
【0012】
絶縁材料が、回路基板として構成される場合、プラグ認識を提供することができる。例えば、後者は、回路基板に配置された電子回路が、関連する接点要素に試験電圧又は試験電流を印加することで実現することができ、これにより、接点要素がプラグ要素によって互いに接続されているか否かを決定することができる。更に、回路基板材料上、特に互いに対向して位置するその2つの領域上に1つ又は複数の接点を配置することが可能であり、それによって、1つ又は複数の接点は、休止状態で互いに接触し、プラグの挿入中に絶縁体によって互いに分離される。また、光バリア又は同様のプラグ認識手段、プラグ識別用のNFCチップなどを、絶縁材料の上又は中に配置することができ、あるいはその中に簡単で問題なく組み込むことができる。それにより、本発明による概念は、多くの安全関連の追加機能を果たす、電気的及び機械的に堅牢なコネクタ装置の広範囲の開発可能性をもたらす。
【0013】
また、互いに平行に方向付けされておらず、このようにして3つ又は4つの側面だけでなく5つの側面にも内部を囲む屈曲位置を、絶縁材料は備えることができる。これを、機能の範囲を拡大するために使用することができる。
【0014】
絶縁材料に形成された溝によって、すなわち、絶縁材料の厚さの局所的な減少に起因して絶縁材料の剛性が局所的に減少する脆弱ゾーンによって、屈曲位置を形成することができる。絶縁材料の残りの脆弱ゾーンは、弾性的に又は塑性的に変形可能であってもよい。これは、一種のフィルムヒンジを形成することができる。好ましくは、絶縁材料の溝のない側に配置された導体が屈曲位置で中断されないように、絶縁材料内の1つ、複数、又はすべての屈曲位置は、一様にのみ形成される。それにより、板状絶縁材料の異なる領域間の電気的接続が可能になり、これにより、コネクタインサートは、提供されたすべての接点の接触のための、及び必要に応じて、電気構成要素及び部品の動作のための、空間回路基板として使用することができる。
【0015】
所望の屈曲位置を画定する脆弱ゾーンを有するシームレスなモノリシック平面板として、絶縁材料を構成することが可能である。あるいは、屈曲位置で互いに分離されている、絶縁材料のセクションを機械的及び/又は電気的に接続する、可撓性導体支持体によって、1つ、複数、又はすべての屈曲位置を形成することが可能である。また、そのような可撓性導体支持体を、コネクタインサートを電気装置の他の構成要素と取り外し可能に、又は取り外し不能に、電気的に接続するために使用することができる。
【0016】
コネクタインサートは、コネクタインサート又は他のガイド本体の1つ又は複数の突起が通過する、1つ又は複数の空洞、あるいは他の開口部を有することができる。例えば、そのようなガイド本体を、プラグガイド機能などの機能を提供するために、プラグガイド、ピンガイドなどとして構成することができる。
【0017】
本発明の有利な実施形態の更なる詳細は、図面、並びに関連する説明又は従属請求項の主題である。図面を以下に示す。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明のコネクタハウジングによるコネクタ装置の概略斜視図である。
【
図2】
図1によるコネクタハウジングの一部を示す同様の斜視図であるである。
【
図3】コネクタインサートを提供するための板状絶縁材料の上面図である。
【
図4】コネクタインサートを形成するために部分的に立設された、
図3による絶縁材料を示す図である。
【
図5】
図4によるコネクタインサートのコーナーセクションの拡大正面図である。
【
図6】
図5の変形した実施形態であるコネクタインサートの図である。
【
図7】
図1によるコネクタ装置の部分垂直断面図である。
【
図8】複数の導電面と、その上に配置された電子構成要素と、を有する絶縁材料の図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1では、電気装置の一部とすることができる、本発明によるコネクタ装置10を示している。本装置は、特に、器具の接触のために機能する、図示していないプラグを備える医療器具を供給するための装置とすることができる。そのようなプラグは、開口部11でコネクタ装置10に挿入される。
【0020】
コネクタ装置を、装置ハウジングの一部として、又は別個の構成要素として構成することができる。これは、コネクタハウジング12を備え、コネクタハウジングは、上部ハウジング部13と、下部ハウジング部14と、を備える。
図1に示すコネクタハウジングでは、ハウジング部13、14は、中心面又は分離線15で互いに当接する。しかしながら、上部ハウジング部13と下部ハウジング部14との分離は、別の位置で、又は別の方向でも実現することができ、これにより、コネクタハウジングは、左右のハウジング部に、又は前方若しくは後方のハウジング部に、垂直方向に分離される。同様に、コネクタハウジング12は、複数のハウジング部品からなる、又はモノリシックに構成することもできる。後者の場合、例えば、その開口部11の反対側のその裏側で開口することができる。
【0021】
図2は、上部ハウジング部が除去された下部ハウジング部14を個別に示している。明らかなように、ハウジング部分13、14によって囲まれた内部に、ハウジング部14の内側から内部16内に突出するガイド本体17、18又は他の部分を設けることができる。例えば、ガイド本体17、18は、図示していないプラグの接点ピンをガイドするために、又は他の目的のために、機能することができる。それらを、ハウジング部品13、14とモノリシックに構成することができ、又は別の方法でハウジング部13、14に取り付けることができる。
【0022】
ハウジング部14(及び/又はハウジング部13)には、例えば、背面19の適切な位置に接続開口部20を設けることができ、接続開口部20は、例えば、フラットスロットとして構成することができる。ガイド本体17、18とは別に、例えば、内側に延在する突起の形態で、他の機能要素21をハウジング部14に設けることもできる。
【0023】
コネクタハウジング12内に位置するコネクタインサート22は、本発明によるコネクタ装置10の一部である。コネクタインサート22を、
図4に個別に示している。明らかなように、複数の、好ましくは真っすぐな、直線状の屈曲位置24から27に沿って屈曲することができる剛性の板状絶縁材料23から、コネクタインサート22は作られる。それは、回路基板材料とすることができる。
【0024】
図3は、回路基板材料など、最初に好ましくは平面で、平坦な絶縁材料から始まるコネクタインサート22の製品を示している。この絶縁材料は、好ましくはプラスチック、例えば、繊維強化プラスチックからなり、少なくとも1つの平面L1、L2、L3、L4に導電路29、30、31、32を備える。導電路29から32は、コネクタポート28を、コネクタ装置10に挿入されるプラグの接触のために機能するソケット接点33と接続するために機能することができる。導電路29から32を、
図3に単一の平面で示している。
図8に示すように、導電路29から32、並びに追加の他の導電路はまた、絶縁材料23の平坦な側面に、又はその本体の内側に、配置された異なる導電面L1、L2、L3、L4に配置することができる。導電路は、銅又は他の金属から作られた導電路であることが好ましい。導電路によって形成された導体パターンはまた、例えば、絶縁材料23上に配置することができる電気又は電子構成要素34を備える電子回路の接触のために機能することができる。
【0025】
図3に示すように、例えば、ハウジング部14の接続開口部20を通過することができる回路基板突起上に形成されたプラグ接点領域35によって、コネクタポート28を形成することができる。ソケット接点33は、例えば
図4に示すように、接点ばねによって形成された複数の接点要素36から39を備えることができる。
【0026】
更に、絶縁材料23は、ガイド本体17、18、又は他の機能要素21が貫通し得る1つ又は複数の貫通孔40、41、42を有することができる。
【0027】
絶縁材料23の屈曲位置25は、
図9から特に明らかである。他の屈曲位置24、26、27を、同様に又は同一に構成することができる。絶縁材料23には、絶縁材料23が著しく脆弱になる屈曲位置25を形成するための溝43が設けられている。好ましくは、2つの平坦な側面44、45の間で測定される厚さは、半分以上に薄くされ、これにより、屈曲位置25は、屈曲位置から離れて十分に剛性であるとみなされる絶縁材料23より可撓性である。屈曲位置において、絶縁材料は、塑性的、又は弾性的に変形可能であり得る。
【0028】
好ましくは、溝43は、内部16に面する。更に好ましくは、溝43は、導電面L1からL4のすべてを遮断しない。特に、導電面L1、L2を、屈曲位置24から27によって分離されたコネクタインサートの異なる領域B4からB5間で電気的に接続できるように維持することができ、コネクタインサートは、例えば、多層回路基板から作られる(
図3)。
【0029】
原則として、
図5に示すように、コネクタインサート22の外側に溝43を設けることも可能である。この場合、コネクタインサート22の異なる領域B1からB5間を電気的に接続するために、少なくとも導電面L4、ただし、好ましくは導電面L3が、維持される。
【0030】
図6が示すように、そのようなコーナー接続を、個々のコーナーコネクタ46によって設けることもできる。屈曲位置24から27が溝によって形成されているコネクタインサート22は、シームレスにモノリシックであるが、
図6によるコネクタインサート22’は、異なる部品から構成することができる。例えば、領域B2、B3などを、互いに別々に、最初に設け、以下では、コーナーコネクタ46によって接続することができる。例えば、コーナーコネクタ46を、フレキシブル回路基板として知られているように、フレキシブル材料、又は同様の材料から構成することができる。加えて、屈曲位置24から27が本明細書に開示した種類の異なるものによって作り出されるコネクタインサート22を提供することが可能である。
【0031】
図7は、コネクタ装置10のわずかに変形した実施形態を示している。回路基板の領域B4,B2に設けた接点要素37,38は、互いに対向して配置され、これにより、それらの間に接点ピンを配置することができる。また、ガイド本体18は、貫通孔40を貫通している。同様に、上部ハウジング部13のガイド本体18’は、領域B2のそれぞれの貫通孔40’を通過することができる。更に、追加の接点要素37’、38’を、2つのガイド本体18、18’間に設けることができる。電気的接続には、屈曲位置24、25にわたって延在する適切に配置された導電路が設けられる。更に、回路基板として機能する絶縁材料23は、電子又は電気構成要素などの追加の要素を備えることができる。例えば、後者は、接点ピンの存在又は非存在を推定するために、対向する接点要素37、38間の電流の流れを検出するように機能することができる。追加の電気的機能又は安全機能は、例えば、電気的保護、例えば過電圧保護のためのヒューズ又は構成要素として機能する導電路、あるいは電気シールドなどの機能のための導体セクション、によって実現することができる。
【0032】
これまでに説明したコネクタ装置10は、予め製造されたハウジング部品13、14と、絶縁材料23及び導電路のそれぞれ形成された単層又は多層回路基板と、から簡単な方法で製造することができる。所望の導体パターンが設けられた回路基板には、この目的のために、必要な接点要素36から39、例えば接点ばねが装備される。これに先立って、又はこれに続いて、それぞれの脆弱ゾーンが、例えば溝の形態で設けられるという点で、屈曲位置24から27を形成することができる。あるいは、領域B1からB5は、個別に設けることができ、
図6の例にしたがって、可撓性接続要素によって互いに機械的及び電気的に接続することができる。このようにして設けられ、装備された
図3による回路基板は、
図4に示すように、屈曲位置24から27で折り畳まれ、下部ハウジング部14に挿入され、ガイド本体17、18又は他の機能要素21は、回路基板に設けられた貫通孔又は開口部40から42を通って延在する。ハウジング装置10を閉じるために、上部ハウジング部13は、下部ハウジング部14上に配置され、適切な方法、例えば、接着、超音波溶接によって、又はねじ若しくはラッチ若しくは他の接続手段によって、下部ハウジング部と接続され、それによって、コネクタ装置10は機能する。
【0033】
本発明によるコネクタ装置は、コネクタハウジング12と、その中に配置されたコネクタインサート22と、を備え、コネクタインサートは、好ましくは多層回路基板から製造される。コネクタインサート22は、それぞれ回路基板材料によって支持される、互いに対向して配置された接点要素37、38を備える。プラグ接点の挿入中に接点要素37、38に作用する機械的力は、ハウジング部13、14に伝達され、それらによって支持される。
【0034】
本発明による概念によれば、極めて確実に動作するコネクタ装置を極めて簡単な方法で提供することができ、これにより、医療器具と供給装置との電気的接続の元の機能以外の追加の機能、例えば保護機能又は制御機能、例えばプラグの正確な挿入、又は接点若しくはNFCチップなどを介した供給装置との情報技術通信を提供することができる。
【符号の説明】
【0035】
10 コネクタ装置
11 開口部
12 コネクタハウジング
13 コネクタハウジング12の上部ハウジング部
14 コネクタハウジング12の下部ハウジング部
15 ハウジング部13,14間の分離線
16 コネクタハウジング12の内部
17,18 ガイド本体
19 背面
20 接続開口部
21 機能要素
22,22’ コネクタインサート
23 絶縁材料
24-27 屈曲位置
28 コネクタポート
29-32 導電路
33 ソケット接点
L1-L4 導電面
34 電気構成要素
35 プラグ接点領域
36-39 接点要素
40-42 貫通孔
43 溝
44,45 絶縁材料の平坦な側面
B1-B5 絶縁材料又はコネクタインサート22の領域
【手続補正書】
【提出日】2024-03-19
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
特に医療装置のためのコネクタ装置(10)であって、
コネクタハウジング(12)と、前記コネクタハウジング(12)によって保持されるコネクタインサート(22)と、を備え、
前記コネクタインサート(22)は、折り畳むために設けられた屈曲位置(24から27)で折り畳まれる二次元の絶縁材料(23)と、前記絶縁材料(23)の上に及び/又は前記絶縁材料(23)の中に配置される導電体(29から32)と、を備える、
コネクタ装置。
【請求項2】
前記屈曲位置(24から27)は、直線状領域である、
請求項1に記載のコネクタ装置。
【請求項3】
前記屈曲位置(24から27)は、直線に沿って延在するように構成される、
請求項1又は2に記載のコネクタ装置。
【請求項4】
前記絶縁材料(23)上に、互いに平行な少なくとも2つの直線状の屈曲位置(24から26)が設けられる、
請求項1又は2に記載のコネクタ装置。
【請求項5】
前記コネクタインサート(22)は、前記コネクタハウジング(12)内に不動に保持される、
請求項1又は2に記載のコネクタ装置。
【請求項6】
前記絶縁材料(23)は、前記屈曲位置(24から27)を介して互いに接続される複数の領域(B1からB5)を有する剛性板として構成される、
請求項1又は2に記載のコネクタ装置。
【請求項7】
前記絶縁材料(23)は、プラスチック材料、好ましくは、プラスチック複合材料である、
請求項1又は2に記載のコネクタ装置。
【請求項8】
前記屈曲位置(24から27)は、前記絶縁材料(23)に形成された溝(43)によって形成される、
請求項1に記載のコネクタ装置。
【請求項9】
前記溝(43)は、前記絶縁材料(23)によって囲まれた内部(16)に向かって開口している、
請求項8に記載のコネクタ装置。
【請求項10】
前記コネクタインサート(22)は、少なくとも3つの側面で内部(16)を囲む、
請求項1又は2に記載のコネクタ装置。
【請求項11】
前記コネクタインサート(22)は、前記屈曲位置(24から27)で弾性的に変形可能である、
請求項1又は2に記載のコネクタ装置。
【請求項12】
前記コネクタインサート(22)の前記絶縁材料(23)は、シームレスにモノリシックに構成される、
請求項1又は2に記載のコネクタ装置。
【請求項13】
前記屈曲位置(24から27)は、前記屈曲位置(24から27)で互いに分離されている前記絶縁材料(23)の領域(B1からB5)を、互いに機械的及び/又は電気的に接続する可撓性導体支持体によって形成される、
請求項1又は2に記載のコネクタ装置。
【請求項14】
少なくとも1つの接点本体(37)が、前記絶縁材料(23)上に保持される、
請求項1又は2に記載のコネクタ装置。
【請求項15】
前記絶縁材料(23)は、少なくとも1つの貫通孔(40)を備え、
少なくとも1つのガイド本体(18)が、前記貫通孔(40)を貫通するように前記コネクタハウジング(12)上に配置される、
請求項1又は2に記載のコネクタ装置。
【外国語明細書】