(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024120861
(43)【公開日】2024-09-05
(54)【発明の名称】容器セット
(51)【国際特許分類】
A47G 23/02 20060101AFI20240829BHJP
A47G 19/00 20060101ALI20240829BHJP
A47G 19/22 20060101ALI20240829BHJP
【FI】
A47G23/02 A
A47G19/00 N
A47G19/22 F
A47G19/00 F
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024015709
(22)【出願日】2024-02-05
(62)【分割の表示】P 2023027176の分割
【原出願日】2023-02-24
(71)【出願人】
【識別番号】514115157
【氏名又は名称】岡本 恒之
(74)【代理人】
【識別番号】100185270
【弁理士】
【氏名又は名称】原田 貴史
(72)【発明者】
【氏名】岡本 恒之
【テーマコード(参考)】
3B001
3B115
【Fターム(参考)】
3B001AA02
3B001AA11
3B001AA29
3B001BB03
3B001BB10
3B001CC01
3B001CC17
3B001CC33
3B001CC35
3B115AA16
3B115AA30
3B115BB03
3B115BB05
3B115DA05
3B115DA06
3B115DA09
3B115DC14
(57)【要約】
【課題】底面が湾曲している容器の姿勢を保持できる容器セットを提供する。
【解決手段】容器11と、容器11の底部15を支持する基台12と、を有する容器セット10において、底部15は、容器11の外部A1に向けて突出するように湾曲された外面50を有し、基台12は、外面50に接触する湾曲面51を有する、容器セット10を構成した。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器と、前記容器の底部を支持する基台と、を有する容器セットにおいて、
前記底部は、前記容器の外部に向けて突出するように湾曲された外面を有し、
前記基台は、
前記外面に接触する支持部と、
前記底部が配置される凹部と、
を有し、
前記支持部は、前記凹部を形成する湾曲面であり、
前記容器及び前記基台を高さ方向に沿って破断した平面内で、前記底部の外面と、前記湾曲面とが相似形状に湾曲され、
前記基台は、
内部空間を備えた本体と、
前記本体に設けられ、かつ、前記内部空間につながる取り付け孔と、
前記内部空間に設けられた照明装置と、
前記取り付け孔を塞ぐ蓋と、
を更に有し、
前記蓋は、前記湾曲面を備え、
前記蓋は、前記照明装置から発せられる光が透過する光透過性の材質で構成されている、容器セット。
【請求項2】
容器と、前記容器の底部を支持する基台と、を有する容器セットにおいて、
前記底部は、前記容器の外部に向けて突出するように湾曲された外面を有し、
前記基台は、
前記外面に接触する支持部と、
前記底部が配置される凹部と、
を有し、
前記支持部は、前記凹部を形成する湾曲面であり、
前記容器及び前記基台を高さ方向に沿って破断した平面内で、前記底部の外面と、前記湾曲面とが相似形状に湾曲され、
前記基台は、
内部空間を備えた本体と、
前記本体に設けられ、かつ、前記内部空間につながる取り付け孔と、
前記内部空間に設けられた照明装置と、
前記取り付け孔を塞ぐ蓋と、
を更に有し、
前記蓋は、前記湾曲面を備え、
前記本体は、前記照明装置から発せられる光が透過する光透過性の材質で構成されている、容器セット。
【請求項3】
容器と、前記容器の底部を支持する基台と、を有する容器セットにおいて、
前記底部は、前記容器の外部に向けて突出するように湾曲された外面を有し、
前記基台は、
前記外面に接触する支持部と、
載置場所に接するベース部と、
前記ベース部に接続された天板と、
前記ベース部と前記天板との間に形成される収容空間と、
前記収容空間に設けられる照明装置と、
を有し、
前記支持部は、前記天板から突出して設けられ、かつ、前記外面に接触する3個以上の支持ピンを含む、容器セット。
【請求項4】
容器と、前記容器の底部を支持する基台と、を有する容器セットにおいて、
前記底部は、前記容器の外部に向けて突出するように湾曲された外面を有し、
前記基台は、
前記外面に接触する支持部と、
載置場所に接するベース部と、
前記ベース部に接続された天板と、
前記ベース部と前記天板との間に形成される収容空間と、
前記収容空間に設けられる照明装置と、
を有し、
前記支持部は、前記ベース部から突出し、かつ、前記天板を貫通して設けられ、かつ、前記外面に接触する3個以上の支持ピンを含む、容器セット。
【請求項5】
容器と、前記容器の底部を支持する基台と、を有する容器セットにおいて、
前記底部は、前記容器の外部に向けて突出するように湾曲された外面を有し、
前記基台は、
前記外面に接触する支持部と、
載置場所に接するベース部と、
前記ベース部に接続された天板と、
前記ベース部と前記天板との間に形成される収容空間と、
前記天板に設けられ、かつ、前記収容空間と前記基台の外部とをつなぐ開口部と、
前記収容空間に設けられる照明装置と、
を有し、
前記支持部は、
前記収容空間に配置されるプレートと、
前記プレートから突出されて前記開口部を介して前記基台の外部に到達し、かつ、前記外面に接触する3個以上の支持ピンを含む、容器セット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、収容物を収容する容器と、容器を支持する支持部と、を有する容器セットに関する。
【背景技術】
【0002】
収容物を収容する容器と、容器を支持する支持部と、を有する容器セットの一例が、特許文献1に記載されている。特許文献1には、コップと、コップの底部を覆うコップホルダと、コップホルダの外径よりも大きい寸法を有する板状部材と、を備えている。コップは容器であり、板状部材は、支持部である。コップホルダは、コップの底部を支持する。板状部材には、コップホルダの底面に対応した形状の凹部が設けられている。板状部材は、テーブルに置かれる。特許文献1には、ホテル内のレストラン・会場でサーブする際にグラス中の飲み物がこぼれないようにコップを保持することができる、と記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本願発明者は、特許文献1に記載されている容器セットは、底部の外面が湾曲している容器の支持について考慮されておらず、その点で改善の余地があることを認識した。
【0005】
本開示の目的は、底部の外面が湾曲している容器の姿勢を保持でき、かつ、装飾性が増加する容器セットを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示は、容器と、前記容器の底部を支持する基台と、を有する容器セットにおいて、前記底部は、前記容器の外部に向けて突出するように湾曲された外面を有し、前記基台は、前記外面に接触する支持部と、前記底部が配置される凹部と、を有し、前記支持部は、前記凹部を形成する湾曲面であり、前記容器及び前記基台を高さ方向に沿って破断した平面内で、前記底部の外面と、前記湾曲面とが相似形状に湾曲され、前記基台は、内部空間を備えた本体と、前記本体に設けられ、かつ、前記内部空間につながる取り付け孔と、前記内部空間に設けられた照明装置と、前記取り付け孔を塞ぐ蓋と、を更に有し、前記蓋は、前記湾曲面を備え、前記蓋は、前記照明装置から発せられる光が透過する光透過性の材質で構成されている、容器セットを構成した。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、底部の外面が湾曲している容器の姿勢を保持でき、かつ、装飾性が増加する容器セットを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】容器セットの第1実施例であり、グラスと支持部とが分離されている状態の正面断面図である。
【
図2】容器セットの第1実施例を示す平面図である。
【
図3】
図3(A)は、
図1に示すグラスが支持部により保持された状態の正面断面図、
図3(B)は、
図3(A)のIII -III 線における部分的な平面断面図である。
【
図4】容器セットの第2実施例であり、皿と支持部とが分離されている状態の正面断面図である。
【
図5】容器セットの第2実施例を示す平面図である。
【
図6】
図6(A)は、
図4に示す皿が支持部により保持された状態の正面断面図、
図6(B)は、
図6(A)のVI-VI線における部分的な平面断面図である。
【
図7】容器セットの第3実施例を示す正面断面図である。
【
図8】
図8(A)は、容器セットの第3実施例を示す平面図、
図8(B)は、
図7に示す皿が支持部により保持された状態の正面断面図である。
【
図9】
図9(A)は、容器セットの第4実施例を示す正面断面図、
図9(B)は、
図9(A)に示す皿が支持部により保持された状態の正面断面図である。
【
図10】は、容器セットの第5実施例を示す正面断面図である。
【
図11】
図11(A)は、容器セットの第5実施例を示す平面図、
図11(B)は、
図10に示す皿が支持部により保持された状態の正面断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、容器セットに含まれるいくつかの実施例を図面に基づいて説明する。容器セットの実施例を説明するための図において、同一部には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
【0010】
(第1実施例)
図1、
図2、及び
図3(A)に示された容器セット10は、容器の一例であるグラス11と、グラス11を支持する基台12と、を有する。グラス11は、収容物13を収容するためのものであり、グラス11の材質は、金属、木、合成樹脂、ガラス、陶器、磁器のうちの何れでもよい。グラス11は、環状の胴部14と、胴部14につながる底部15と、を有する。胴部14と底部15とは連続されている。胴部14及び底部15により、収容空間16が形成されている。収容空間16は、開口部17を介して、グラス11の外部A1につながっている。収容空間16は、収容物13を収容することができる。収容物13は、一例として液体である。
【0011】
胴部14及び底部15は、仮想線B1を中心として設けられている。仮想線B1に沿った方向において、胴部14は、開口部17と底部15との間に設けられている。底部15は、基台12によって支持される箇所である。底部15の外面50は、グラス11の外部A1に向けて突出された形状を有する。容器セット10を平面視すると、グラス11の外周形状は、円形または楕円形であり、基台12の外周形状は円形または楕円形である。本実施形態では、
図2に示すように容器セット10を平面視すると、グラス11の外周形状は円形であり、基台12の外周形状が円形である例を示す。また、
図3(B)には、底部15の外周形状が、円形である例が示されている。
【0012】
また、
図1のように、仮想線B1を含む平面内において、胴部14の外周面の形状は湾曲されており、かつ、底部15の外周面の形状は湾曲されている。具体的に説明すると、胴部14に外周面は、仮想線B1に近づく向きで湾曲され、底部15の外周面は、仮想線B1から離間される向きで湾曲されている。グラス11は、仮想線B1に沿った方向において、開口部17から底部15に近づくことに伴い、外径が減少されている。胴部14の厚さは一定であり、底部15の厚さは一定である。胴部14の厚さと底部15の厚さとは同一である。
【0013】
基台12は、グラス11とは別体で設けられ、かつ、テーブル18とは別体で設けられている。基台12の材質は、金属、木、合成樹脂、ガラス、陶器、磁器等のうちの何れでもよい。基台12は、テーブル18の支持面19に接触される底面20を有する。支持面19は平坦であり、底面20は平坦である。基台12は、所定の厚さを有する板部材であり、基台12は、底面20とは反対の箇所に位置する上面21を有する。基台12は、上面21に開口された凹部22を有する。凹部22は、グラス11の一部、具体的には、少なくとも底部15が配置される窪みである。
【0014】
凹部22は、仮想線B2を中心として設けられている。凹部22の深さW1は、グラス11の高さL1未満である。凹部22の深さW1及びグラス11の高さL1は、仮想線B1に沿った方向の値である。仮想線B2に対して垂直な平面内における凹部22の内周面の形状は、円形または楕円形である。本実施形態では、凹部22の内周面の形状が、円形である例を説明する。凹部22の内径は、開口部23から底部24に近づくことに伴い減少されている。
図1及び
図3(A)のように、仮想線B2を含む平面内で、基台12は、凹部22を形成する湾曲面51を有する。湾曲面51は、底部15の外面50を支持する。
図1のように、湾曲面51は、仮想線B2に沿った縦断面内で窪むように湾曲されている。
図3(B)のように、湾曲面51は、仮想線B2に対して垂直な平面内で、仮想線B2を中心とする円形である。グラス11の底部15は、湾曲面51により支持される箇所を意味する。さらに、
図1及び
図3(A)のように、仮想線B2を含む平面内で、凹部22のうち、湾曲面51と開口部23との間に位置する環状の内面55は、湾曲面51とは逆向きに湾曲されている。内面55の内径は、開口部23に近づくことに伴い拡大されている。内面55の内径は、湾曲面51の内径より大きい。
【0015】
次に、容器セット10の使用例を説明する。基台12がテーブル18に置かれると、底面20が支持面19に接触される。また、グラス11の仮想線B1と、凹部22の仮想線B2とを同軸上に配置し、開口部17を上に向けて、グラス11を基台12の上に保持する。そして、グラス11を仮想線B1に沿って下降させ、グラス11の底部15を凹部22に進入させる。すると、底部15の外面50と、湾曲面51とが接触、具体的には面接触し、グラス11が停止する。つまり、
図3(A)のように、グラス11は基台12により支持された状態になる。
【0016】
ここで、仮想線B2を含む平面内では、仮想線B2に沿った方向の所定範囲E1内における底部15の外面50の形状と、湾曲面51の形状とが相似形状に構成されている。具体的には、外面50の曲率と、湾曲面51の曲率とが同じである。仮想線B2に沿った方向の所定範囲E1は、外面50の配置範囲、及び湾曲面51の配置範囲を含む。また、仮想線B2を含む平面内で、外面50及び湾曲面51は、共に円弧形状ではない。
【0017】
このため、基台12に対するグラス11の姿勢が変化することを抑制できる。具体的には、グラス11が基台12に係合され、グラス11の仮想線B1が、凹部22の仮想線B2に対して傾斜することを防止できる。つまり、グラス11と凹部22との同軸度が保持される。また、グラス11が基台12により支持された状態で、グラス11の一部は、凹部22の外に位置するため、利用者はグラス11を手で握って持ち上げることができる。
【0018】
さらに、グラス11が基台12により支持された状態で、内面55と胴部14とが離間されるように、内面55の内径が設定されている。このため、グラス11の底部15を凹部22へ進入させる場合に、仮想線B1と仮想線B2とが非同軸上に配置されていると、外面50が内面55に接触する。このため、グラス11が基台12に対して水平方向に変位され、仮想線B1と仮想線B2との同軸性が確保される。
【0019】
(第2実施例)
図4、
図5、及び
図6(A)に示された容器セット30は、容器の一例である皿31と、皿31を支持する基台32と、を有する。皿31は、収容物33を載せるためのものである。皿31の材質は、金属、木、合成樹脂、ガラス、陶器、磁器等のうちの何れでもよい。皿31は、収容空間34及び開口部35を有する。収容空間34は、収容物33を収容することができる。収容物33は、一例として食物である。
【0020】
皿31の中心は、仮想線B3で表されている。基台32の中心は、仮想線B4で表されている。仮想線B4に対して垂直な平面内において、基台32の外周形状は、仮想線B4を中心とする円形または楕円形であり、皿31の外周形状は、仮想線B3を中心とする円形または楕円形である。ここでは、
図5のように、基台32の外周形状が円形であり、皿31の外周形状が円形である例を説明する。また、皿31の底部53の外面36は、球面の一部を構成するように、皿31の外部へ向けて突出されている。このため、
図4のように、仮想線B3を含む平面内において、皿31の外面36は、円弧状に湾曲されている。つまり、仮想線B3を含む平面内において、皿31の外面36は、開口部35から離れる向きに突出されている。なお、皿31の厚さは一定である。
【0021】
基台32は、皿31とは別体で設けられ、かつ、テーブル18とは別体で設けられている。基台32は、盆またはトレイであり、基台32は、本体37及び蓋38を有する。本体37は、中空であり、本体37の材質は、金属、木、合成樹脂、ガラス等のうちの何れでもよい。基台32は、テーブル18の支持面19に置かれるベース部39を有する。支持面19は平坦であり、ベース部39は平坦である。
【0022】
基台32は、ベース部39、天板46及び内部空間C1を有する。ベース部39はトレイ形状を有し、天板46は、ベース部39の外周に接続されている、天板46は環状であり、天板46により取り付け孔40が形成されている。ベース部39と天板46との間に内部空間C1が形成されている。皿31は、基台32の外部A2に配置され、かつ、基台32により支持される。内部空間C1は、後述する照明装置を収容するための空間である。
図5のように、取り付け孔40は、仮想線B4を中心とする円形に構成されている。取り付け孔40の直径は、皿31の直径未満である。また、
図4のように、取り付け孔40は、仮想線B4に沿った方向でベース部39から所定の間隔をおいて設けられている。
【0023】
さらに、内部空間C1に照明装置41が設けられている。照明装置41としては、例えば、発光ダイオードランプ、蛍光灯を用いることができる。
図5のように、基台32を平面視すると、照明装置41は、内部空間C1の略中央に配置され、かつ、ベース部39の内面に取り付けられている。照明装置41に電力を供給する電源は、内部空間C1に設けられている内部電源、または、基台32に電力ケーブルを介して接続される外部電源の何れでもよい。外部電源は、基台32の外部に設けられる。内部電源は、直流電源であり、外部電源は、直流電源または交流電源の何れでもよい。直流電源は、二次電池または一次電池の何れでもよい。
【0024】
蓋38は、取り付け孔40に嵌め込まれている。蓋38とベース部39とは、仮想線B4に沿った方向に間隔をおいて配置されている。蓋38は、光透過性の材料、例えば合成樹脂またはガラスで構成されている。蓋38は、本体37に固定されている構造、または、本体37に取り付け及び取り外しできる構造、の何れでもよい。蓋38は湾曲面42を有する。湾曲面42は、皿31の底部53を支持する。底部53は、湾曲面42により支持される箇所を意味する。湾曲面42と、皿31の外面36とは、相似形状である。具体的に説明すると、蓋38の湾曲面42は、球面の一部に対応するように窪んでいる。
【0025】
このため、
図4のように、仮想線B4を含む平面内において、蓋25の湾曲面42は、円弧状に湾曲されている。つまり、蓋38の湾曲面42は、内部空間C1に向けて突出されている。仮想線b4を含む平面内において、皿31の外面36が仮想線B3上の第1位置を中心とする円弧面であり、蓋38の湾曲面42が仮想線B4上の第2位置を中心とする円弧面であると仮定すると、皿31の外面36の曲率半径と、蓋38の湾曲面42の曲率半径とが同一である。なお、蓋38の厚さは一定である。
【0026】
このように、蓋38の湾曲面42により凹部43が設けられている。凹部43は、皿31の一部、具体的には、底部の一部が配置される窪みである。凹部43は、仮想線B4を中心として設けられている。凹部43の深さW2は、皿の高さL2未満である。凹部43の深さW2は、基台32の仮想線B4に沿った方向の値であり、皿31の高さL2は、仮想線B3に沿った方向の値である。
図5のように、仮想線B4に対して垂直な平面内における凹部43の内周形状は、円形である。凹部43の内径は、開口部35から底部に近づくことに伴い減少されている。
【0027】
次に、容器セット30の使用例を説明する。基台32がテーブル18に置かれると、ベース部39が支持面19に接触される。また、皿31の仮想線B3と、基台32の仮想線B4とを同軸上に配置し、開口部35を上に向けて、皿31を基台32の上に保持する。そして、皿31を仮想線B3に沿って下降させ、皿31の底部を凹部43に進入させる。すると、皿31の底部が、凹部43の底部に接触して皿31が停止する。つまり、皿31は基台32により支持された状態になる。また、皿31の一部は、凹部43の外に位置する。
【0028】
ここで、仮想線B4を含む平面内では、仮想線B3に沿った方向の所定範囲内における皿31の外面36の形状と、凹部43の湾曲面42の形状とが一致されている。仮想線B3に沿った方向の所定範囲は、皿31の底部の配置範囲の一部を含む。また、皿31の外面36と、凹部43の湾曲面42とが接触、具体的には面接触されている。このため、基台32に対する皿31の姿勢が変化することを抑制できる。具体的には、皿31の仮想線B3が、基台32の仮想線B4に対して傾斜することを防止できる。つまり、皿31と基台32との同軸度が保持される。
【0029】
また、照明装置41の光が蓋38を透過して皿31の外面36に照射される。したがって、皿31の装飾性が増加する。また、皿31の外面36と、凹部43の湾曲面42との隙間から光が漏れる。さらに、本体37が光透過性の材質、例えば、合成樹脂またはガラス製であると、照明装置41の光の一部は、本体37を透過して皿31の外面36を照射する。したがって、皿31の装飾性が増加する。なお、皿31が基台32により支持された状態で、皿31の一部は、凹部43の外に位置するため、利用者は皿31を手で握って持ち上げることができる。
【0030】
(第3実施例)
図7及び
図8(A),(B)に示された容器セット30は、
図4、
図5及び
図6(A)に示す容器セット30の基台32の一部を変更した例である。仮想線B4に対して垂直な平面内で、基台32の外周形状は略楕円形であり、かつ、凹部43の外周形状は略楕円形である。また、仮想線B4に対して垂直な平面内で、蓋38の外側に支持ピン44が設けられている。支持ピン44は、皿31を支持する要素である。支持ピン44は、天板46から外部A2へ向けて突出されている。支持ピン44は、複数個、具体的には3個以上、かつ、10個以下が設けられている。
図8(A)は、支持ピン4が3個の例を示す。3個の支持ピン44の長さは同一である。3個の支持ピン44は、仮想線B4を中心として等間隔で配置されている。また、ベース部39を貫通する孔45が設けられている。孔45は、仮想線B4を中心として設けられている。
【0031】
第3実施例の容器セット30を使用する場合、テーブル18の支持面19に照明装置41が置かれる。そして、基台32を支持面19に置くと、照明装置41が、孔45及び内部空間C1に亘って配置される。さらに、皿31の外面36が、3個の支持ピン44の先端に接触して停止する。つまり、皿31は、3個の支持ピン44を介して基台32により支持される。皿31が3個の支持ピン44により支持された状態で、皿31は、天板46及び蓋38に接触されない。さらに、照明装置41の光の一部は、本体37を透過して皿31の外面36を照射する。したがって、皿31の装飾性が増加する。なお、皿31が基台32により支持された状態で、皿31の一部は、凹部43の外に位置するため、利用者は皿31を手で握って持ち上げることができる。
【0032】
(第4実施例)
図9(A),(B)に示された容器セット30は、
図7、
図8(A),(B)に示す容器セット30の基台32の一部を変更した例である。
図9(A),(B)に示された容器セット30を真上から平面視した形状及び構造は、
図8(A)に示す容器セット30と同様である。皿31を支持する複数、具体的には、3個以上であり、かつ、10個以下の支持ピン44が設けられている。ここでは、支持ピン44が3個設けられているものとする。3個の支持ピン44は、ベース部39から突出され、かつ、天板46を貫通し、かつ、外部A2まで到達している。3個の支持ピン44の長さは同一である。
図9(B)のように、皿31は、3個の支持ピン44の先端に置かれる。皿31が3個の支持ピン44により支持された状態において、皿31は、天板46及び蓋38に接触されない。第4実施例における容器セット30は、第3実施例における容器セット30と同じ効果を得ることができる。
【0033】
(第5実施例)
図10(A),(B)に示された容器セット30は、
図7、
図8(A),(B)に示す容器セット30の基台32の一部を変更した例である。基台32は、天板46により開口部60を形成している。開口部60は、内部空間C1につながっている。容器セット30を真上から平面視すると、開口部60は、仮想線B4を中心とする楕円形状である。なお、基台32は、前述の蓋38を備えていない。また、内部空間C1に配置されるプレート61が設けられている。プレート61は、プレート61をベース部39へ置いた状態で、プレート61が孔45から抜け出さない大きさ及び形状を有する。プレート61は、複数個、例えば3個以上であり、かつ、10個以下の支持ピン62を有する。
図11(A)は、支持ピン62が3個である例を示す。3個の支持ピン62の長さは同一である。プレート61及び支持ピン62は、例えば、合成樹脂または金属により一体成形された要素である。プレート61及び支持ピン62は、基台32及び皿31とは別に構成された要素であり、プレート61及び支持ピン62は、開口部60を通して内部空間C1へ出し入れできる。
【0034】
プレート61を内部空間C1へ配置し、かつ、ベース部39へ置いた状態で、3個の支持ピン62の先端は、開口部60から基台32の外部A2へ露出する。照明装置41は、開口部60を介して内部空間C1へ配置され、かつ、プレート61の上に載せられる。そして、
図11(B)のように、皿31は、3個の支持ピン62の先端に置かれる。皿31が3個の支持ピン62により支持された状態において、皿31は、天板46に接触されない。また、照明装置41の光の一部は、開口部60を通過して皿31の外面36へ照射される。第5実施例における容器セット30は、第3実施例における容器セット30と同じ効果を得ることができる。
【0035】
本実施形態で説明した事項の技術的意味の一例は、次の通りである。グラス11及び皿31は、容器の一例である。基台12,32は、基台の一例である。開口部23は、開口部の一例である。内面55は、内面の一例である。底部15,53は、容器の底部の一例である。容器セット10,30は、容器セットの一例である。外面36,50は、底部の外面の一例である。凹部22,43は、凹部の一例である。湾曲面42,51は、支持部及び湾曲面の一例である。支持ピン44,62は、支持ピン及び支持部の一例である。テーブル18は、載置場所の一例である。
図1、
図3(A)、
図4、
図6(A)は、“容器及び支持部を高さ方向に沿って破断した平面”の一例である。深さW1,W2は、それぞれ凹部の深さの一例である。高さL1,L2は、それぞれ容器の高さの一例である。内部空間C1は、収容空間の一例である。取り付け孔40は、取り付け孔の一例である。本体37は、本体の一例である。照明装置41は、照明装置の一例である。蓋38は、蓋の一例である。
【0036】
本実施形態は、図面を用いて開示されたものに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。例えば、本実施形態において、容器は、グラス、皿、コップ、椀、ボウル、ボトル、花瓶のうちの何れでもよい。また、支持部は、トレイまたは盆、の何れでもよい。さらに、第2実施例において、蓋または本体のうち、少なくとも一方が、光透過性の材質で構成されていてもよい。光透過性の材質は、合成樹脂、またはガラスの何れであってもよい。
【0037】
さらに、第2実施例において、皿31が光透過性の材質で構成されていてもよい。さらに、第2実施例、第2実施例及び第4実施例において、本体37と蓋38とが単数の部材で一体化された構成であってもよい。さらに、単数の基台32が複数の凹部43を備えていてもよい。それぞれの凹部43に、皿31の一部をそれぞれ配置して支持できる。単数の基台32に設けた複数の凹部43に、同じ種類の皿31が配置されてもよいし、異なる種類の皿31が配置されてもよい。第2実施例において、基台32が、
図7に示す孔45を備えていてもよい。第3実施例、第4実施例及び第5実施例において、本体37に孔45が設けられておらず、照明装置41が内部空間C1に設けられている構成でもよい。さらに、第3実施例及び第4実施例において、基台32の平面視で、基台32の形状、蓋38及び取り付け孔40の形状は円形でもよい。さらに、第5実施例において、基台32の平面視で、基台32の形状及び開口部60の形状は円形でもよい。
【産業上の利用可能性】
【0038】
本開示の容器セットは、収容物を収容する容器と、容器を支持する支持部と、を有する容器セットとして利用可能である。
【符号の説明】
【0039】
10,30…容器セット、11…グラス、12,32…基台、22,43…凹部、23…開口部、31…皿、36,50…外面、37…本体、38…蓋、39…ベース部、40…取り付け孔、41…照明装置、42,51…湾曲面、44,62…支持ピン、46…天板、50,53…底部、55…内面、C1…収容空間、L1,L2…高さ、W1,W2…深さ