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特開2024-120864低複雑性の引き継ぎ要求場所を実装するシステム及び方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024120864
(43)【公開日】2024-09-05
(54)【発明の名称】低複雑性の引き継ぎ要求場所を実装するシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
   G01C 21/26 20060101AFI20240829BHJP
   G08G 1/0968 20060101ALI20240829BHJP
   B60W 50/14 20200101ALI20240829BHJP
   B60W 40/06 20120101ALI20240829BHJP
【FI】
G01C21/26 C
G08G1/0968
B60W50/14
B60W40/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024020435
(22)【出願日】2024-02-14
(31)【優先権主張番号】18/168,946
(32)【優先日】2023-02-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】521042770
【氏名又は名称】ウーブン・バイ・トヨタ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100147555
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 公一
(74)【代理人】
【識別番号】100123593
【弁理士】
【氏名又は名称】関根 宣夫
(74)【代理人】
【識別番号】100133835
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 努
(72)【発明者】
【氏名】マヌエル ルートビヒ キューナー
(72)【発明者】
【氏名】安田 浩志
(57)【要約】
【課題】低複雑性の引き継ぎ要求場所を実装するシステム及び方法を提供すること。
【解決手段】本明細書に記載されるシステム、方法、及び他の実施形態は、低複雑性の引き継ぎ要求場所を実装することに関する。一実施形態では、方法は、起こり得る解除事象を受信することと、起こり得る解除事象に基づいてデフォルトの引き継ぎ場所を決定することと、デフォルトの引き継ぎ場所の前における好ましい引き継ぎ場所を決定することと、好ましい引き継ぎ場所で引き継ぎ要求を生成することと、を含む。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
システムであって、
プロセッサと、
前記プロセッサに対して通信可能に接続され、機械可読命令を記憶するメモリと、
を備え、前記機械可読命令は、前記プロセッサによって実行されると、前記プロセッサに対して、
起こり得る解除事象を受信させ、
前記起こり得る解除事象に基づいてデフォルトの引き継ぎ場所を決定させ、
前記デフォルトの引き継ぎ場所の前における好ましい引き継ぎ場所を決定させ、
前記好ましい引き継ぎ場所で引き継ぎ要求を生成させる、システム。
【請求項2】
前記好ましい引き継ぎ場所を決定するための機械可読命令は、カテゴリ化に基づく、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記好ましい引き継ぎ場所を決定するための機械可読命令は、前記好ましい引き継ぎ場所の複雑性の度合を評価することを更に含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
機械可読命令は、前記プロセッサによって実行されると前記プロセッサに対して、前記好ましい引き継ぎ場所における前記引き継ぎ要求よりも高い強度で、前記デフォルトの引き継ぎ場所で第2の引き継ぎ要求を生成させる命令を更に含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記好ましい引き継ぎ場所を決定するための機械可読命令は、道路タイプ又は道路形状に基づく、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記好ましい引き継ぎ場所を決定するための機械可読命令は、交通制御に基づく、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記好ましい引き継ぎ場所を決定するための機械可読命令は、交通状態に基づく、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
命令を含む非一時的コンピュータ可読媒体であって、前記命令は、1つ以上のプロセッサによって実行されると、前記1つ以上のプロセッサに対して、
起こり得る解除事象を受信させ、
前記起こり得る解除事象に基づいてデフォルトの引き継ぎ場所を決定させ、
前記デフォルトの引き継ぎ場所の前における好ましい引き継ぎ場所を決定させ、
前記好ましい引き継ぎ場所で引き継ぎ要求を生成させる、非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項9】
前記好ましい引き継ぎ場所を決定するための前記命令は、前記好ましい引き継ぎ場所の複雑性の度合を評価することを更に含む、請求項8に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項10】
前記命令は、1つ以上のプロセッサによって実行されると前記1つ以上のプロセッサに対して、前記好ましい引き継ぎ場所における前記引き継ぎ要求よりも高い強度で、前記デフォルトの引き継ぎ場所で第2の引き継ぎ要求を生成させる命令を更に含む、請求項8に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項11】
前記好ましい引き継ぎ場所を決定するための前記命令は、道路タイプ又は道路形状に基づく、請求項8に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項12】
前記好ましい引き継ぎ場所を決定するための前記命令は、交通制御に基づく、請求項8に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項13】
起こり得る解除事象を受信することと、
前記起こり得る解除事象に基づいてデフォルトの引き継ぎ場所を決定することと、
前記デフォルトの引き継ぎ場所の前における好ましい引き継ぎ場所を決定することと、
前記好ましい引き継ぎ場所で引き継ぎ要求を生成することと、
を含む、方法。
【請求項14】
前記好ましい引き継ぎ場所の決定は、カテゴリ化に基づく、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記好ましい引き継ぎ場所の決定は、前記好ましい引き継ぎ場所の複雑性の度合を評価することを更に含む、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
前記好ましい引き継ぎ場所における前記引き継ぎ要求よりも高い強度で、前記デフォルトの引き継ぎ場所で第2の引き継ぎ要求を生成することを更に含む、請求項13に記載の方法。
【請求項17】
前記好ましい引き継ぎ場所の決定は、道路タイプ又は道路形状に基づく、請求項13に記載の方法。
【請求項18】
前記好ましい引き継ぎ場所の決定は、交通制御に基づく、請求項13に記載の方法。
【請求項19】
前記好ましい引き継ぎ場所の決定は、交通状態に基づく、請求項13に記載の方法。
【請求項20】
前記好ましい引き継ぎ場所の決定は、気象状態に基づく、請求項13に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書に記載される主題は概して、引き継ぎ要求に関し、より具体的には、低複雑性の引き継ぎ要求場所を実装すること、及び引き継ぎ後の複雑性通知を提供することに関する。
【背景技術】
【0002】
車両は、自動運転支援システムを備え得る。自動運転支援システムが適切に動作するように設計されて車道タイプ、速度範囲、環境状態(気象、昼間/夜間など)、又は他の制約に対して定められ得る特定の動作領域は、運行設計領域と称され得る。自動運転支援システムが、その運行設計領域から出たことを検出する場合、自動運転支援システムは通常、車両操作者に対して引き継ぎ要求を行い、その後、車両操作者は、車両の手動制御を行うことを求められる。
【発明の概要】
【0003】
一実施形態では、例示的なシステム及び方法は、低複雑性の引き継ぎ要求場所を実装する方法に関する。
【0004】
一実施形態では、引き継ぎ評価器システムが開示される。引き継ぎ評価器システムは、1つ以上のプロセッサと、1つ以上のプロセッサに対して通信可能に接続されたメモリと、を含む。メモリは、命令を含むコマンドモジュールを記憶し、命令は、1つ以上のプロセッサによって実行されると、1つ以上のプロセッサに対して、起こり得る解除事象を受信させ、起こり得る解除事象に基づいてデフォルトの引き継ぎ場所を決定させ、デフォルトの引き継ぎ場所の前における好ましい引き継ぎ場所を決定させ、好ましい引き継ぎ場所で引き継ぎ要求を生成させる。
【0005】
一実施形態では、命令を含む非一時的コンピュータ可読媒体であって、命令は、1つ以上のプロセッサによって実行されると、1つ以上のプロセッサに対して1つ以上の機能を行わせる、非一時的コンピュータ可読媒体が開示される。命令は、起こり得る解除事象を受信するための命令と、起こり得る解除事象に基づいてデフォルトの引き継ぎ場所を決定するための命令と、デフォルトの引き継ぎ場所の前における好ましい引き継ぎ場所を決定するための命令と、好ましい引き継ぎ場所で引き継ぎ要求を生成するための命令と、を含む。
【0006】
一実施形態では、低複雑性の引き継ぎ要求場所を実装する方法が開示される。一実施形態では、方法は、起こり得る解除事象を受信することと、起こり得る解除事象に基づいてデフォルトの引き継ぎ場所を決定することと、デフォルトの引き継ぎ場所の前における好ましい引き継ぎ場所を決定することと、好ましい引き継ぎ場所で引き継ぎ要求を生成することと、を含む。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本明細書において援用され本明細書の一部を構成する添付図面は、本開示の様々なシステム、方法、及び他の実施形態を示す。図において示される要素の境界(例えば、ボックス、ボックスのグループ、又は他の形状)は、境界の一実施形態を表すことが理解されるであろう。一部の実施形態では、1つの要素は、複数の要素として設計されてもよく、又は複数の要素は、1つの要素として設計されてもよい。一部の実施形態では、別の要素の内部構成要素として示される要素は、外部構成要素として実装されてもよく、逆もまた同様である。更に、要素は、縮尺通りに描かれていない場合がある。
【0008】
図1】本明細書に開示されるシステム及び方法が実装され得る車両の一実施形態を示す図である。
図2】引き継ぎの複雑性を評価することに関連付けられた引き継ぎ評価器システムの一実施形態を示す図である。
図3】クラウド計算環境における図2の引き継ぎ評価器システムの一実施形態を示す図である。
図4】低複雑性の引き継ぎ要求場所を実装した一例を示す図である。
図5】引き継ぎ後の複雑性通知を表示した一例を示す図である。
図6】低複雑性の引き継ぎ要求場所を実装した引き継ぎ評価器システムを使用する方法の一実施形態を示す図である。
図7】引き継ぎ後の複雑性通知を提供する引き継ぎ評価器システムを使用する方法の一実施形態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
引き継ぎの複雑性を評価することに関連付けられた、システム、方法、及び他の実施形態が本明細書に開示される。自動運転支援が、その運行設計領域の縁を定めた状況に遭遇すると、引き継ぎ要求は、ある場所で、周囲の環境の複雑性に関係なく生成され得る。例えば、引き継ぎ要求は、運行設計領域境界に達する前に、時間のみに関して出され得る。
【0010】
従来の引き継ぎプロセスの代替又は補足として、デフォルトの引き継ぎ場所の前に提供され得る低複雑性の引き継ぎ要求場所を実装する手法が本明細書に記載される。そのような好ましい引き継ぎ場所は、引き継ぎ要求に応答するように低複雑性の環境を車両操作者に提供する可能性がある。例えば、車両は、速度制限、平均車両速度、車線の数、道路タイプ、道路形状、交差点タイプ、交通信号動作、交通状態、気象状態、道路状態、又は他の因子を含む複雑性の基準又は度合に基づいて、好ましい引き継ぎ場所を決定し得る。次いで、このような好ましい引き継ぎ場所は、運行設計領域境界で必要とされ得るデフォルトの引き継ぎの前に、引き継ぎ要求を車両操作者に出すために使用され得る。追加的に、それにも関わらず、低複雑性の引き継ぎ要求場所の後に、高複雑性の環境が続き得るため、引き継ぎ後の複雑性通知に関する手法が本明細書に記載される。このような引き継ぎ後の複雑性通知は、引き継ぎが生じた後に動作環境の予期される複雑性を車両操作者に示すために使用される場合があって、予期される複雑性に対処する方法に関する引き継ぎ後の命令を更に含み得る。
【0011】
図1を参照すると、車両100の例が示されている。本明細書で使用される「車両」は、任意の形態の動力付き輸送手段である。1つ以上の実装では、車両100は、自動車である。自動車に関する機構が本明細書に記載されるが、実施形態は自動車に限定されないことが理解されるであろう。一部の実装では、車両100は、任意のロボットデバイス又は動力付き輸送手段の形態であってもよく、それらは、例えば、周囲の環境の態様を知覚するためのセンサを含み、したがって、低複雑性の引き継ぎ要求場所を実装するか、又は引き継ぎ後の複雑性を提供することに関連付けられた、本明細書で述べられる機能の恩恵を受ける。更なる注記として、本開示は概して、車両100自体と同様に解釈されることが意図される周囲の車両を伴って車道を走行しているものとして車両100を述べている。すなわち、周囲の車両は、車両100が車道で遭遇し得る任意の車両を含み得る。
【0012】
車両100はまた、様々な要素を含む。様々な実施形態では、車両100が、図1に示される要素の全てを有する必要はなくてもよいことが理解されるであろう。車両100は、図1に示される様々な要素の任意の組み合わせを有し得る。更に、車両100は、図1に示されるものに対して追加の要素を有し得る。一部の機構では、車両100は、図1に示される要素のうちの1つ以上を用いずに実装され得る。様々な要素は、図1の車両100内に配置されているものとして示されているが、当該要素のうちの1つ以上が車両100の外部に配置され得ることが理解されるであろう。更に、示される要素は、長い距離、物理的に分離され得る。例えば、述べられるように、開示されたシステムの1つ以上の構成要素は、車両内で実装され得る一方、システムの更なる構成要素は、車両100から離れたクラウド計算環境又は他のシステム内で実装される。
【0013】
車両100の可能性のある要素のうちの一部が図1に示されており、後の図と共に記載される。しかしながら、図1の多数の要素についての説明は、本説明を簡潔にするために図2図7の説明の後に提供される。更に、図示の簡略化及び明確化を目的として、対応する要素又は類似の要素を示すために異なる図の間で参照番号が適宜繰り返されていることを理解されたい。追加的に、当該説明は、本明細書に記載される実施形態の完全な理解を提供するために、多くの具体的な詳細を概説する。しかしながら、当業者は、当該要素の様々な組み合わせを使用して本明細書に記載される実施形態が実施され得ることを理解するであろう。いずれの場合も、車両100は、引き継ぎ評価器システム170を含み、引き継ぎ評価器システム170は、引き継ぎの複雑性を評価することに関する、本明細書に開示されるような方法及び他の機能を行うように実装されている。後でより詳細に述べられるように、様々な実施形態では、引き継ぎ評価器システム170は、クラウドベースのサービスとして車両100内で部分的に実装されている。例えば、ある手法では、引き継ぎ評価器システム170の少なくとも1つのモジュールに関連付けられた機能は、車両100内で実装されているが、更なる機能は、クラウドベースの計算システム内で実装されている。
【0014】
図2を参照して、図1の引き継ぎ評価器システム170の一実施形態が更に示される。引き継ぎ評価器システム170は、図1の車両100のプロセッサ110を含むものとして示されている。したがって、プロセッサ110は、引き継ぎ評価器システム170の一部であり得るか、引き継ぎ評価器システム170は、車両100のプロセッサ110とは別のプロセッサを含み得るか、又は引き継ぎ評価器システム170は、データバス若しくは別の通信経路を通じてプロセッサ110にアクセスし得る。一実施形態では、引き継ぎ評価器システム170は、検出モジュール220及びコマンドモジュール230を記憶するメモリ210を含む。メモリ210は、モジュール220及び230を記憶する、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、ハードディスクドライブ、フラッシュメモリ、又は他の好適なメモリである。モジュール220及び230は、例えば、プロセッサ110によって実行されると本明細書に開示される様々な機能をプロセッサ110に行わせるコンピュータ可読命令である。
【0015】
図2に示されるような引き継ぎ評価器システム170は概して、車両100及びクラウド計算環境間で実装され得るような引き継ぎ評価器システム170の抽象形態である。以下で更に記載される図3は、引き継ぎ評価器システム170と共に実装され得るクラウド計算環境300の一例を示す。図3に示されるように、引き継ぎ評価器システム170は少なくとも部分的に、クラウド計算環境300内で具現化され得る。
【0016】
図2を参照して、検出モジュール220は概して、プロセッサ110を制御して車両100の1つ以上のセンサからデータ入力を受信するように機能する命令を含む。一実施形態では、入力は、車両100に近い環境における1つ以上のオブジェクト及び/又は周囲に関する他の態様の観測結果である。一実施形態では、本明細書に提供される検出モジュール220は、カメラ画像を少なくとも含むセンサデータ250を取得する。更なる機構では、検出モジュール220は、車両及び車両の場所を識別するのに好適であり得る、レーダ123、LIDAR124、及び他のセンサなどの更なるセンサからセンサデータ250を取得する。一実施形態では、検出モジュール220はまた、引き継ぎの複雑性を評価することを可能にする1つ以上のセンサからセンサデータ250を取得し得る。
【0017】
したがって、一実施形態では、検出モジュール220は、センサデータ250の形態でデータ入力を提供するようにそれぞれのセンサを制御する。更に、検出モジュール220は、センサデータ250を提供するように様々なセンサを制御すると述べられているが、1つ以上の実施形態では、検出モジュール220は、アクティブ又はパッシブのいずれかである、センサデータ250を取得するための他の技術を採用し得る。例えば、検出モジュール220は、様々なセンサによって車両100内の更なる構成要素に提供される電子情報の流れからセンサデータ250をパッシブに見つけ出し得る。その上、検出モジュール220は、様々な手法を行って、センサデータ250を提供する場合の複数のセンサからのデータ、及び/又は周囲の車両のうちの1台以上から無線通信リンク(例えば、v2v)において取得されるセンサデータを融合させ得る。したがって、一実施形態では、センサデータ250は、複数のセンサから取得される知覚の組み合わせを表す。
【0018】
周囲の車両の場所に加えて、センサデータ250はまた、例えば、レーンマーキングに関する情報などを含み得る。その上、一実施形態では、検出モジュール220は、周囲の環境の包括的な評価を提供するために、車両100の周りの360度を包含するエリアに関するセンサデータ250を取得するようにセンサを制御する。もちろん、代替的な実施形態では、例えば、車両100が車両の周りの追加の領域を含めるための更なるセンサを備えず、及び/又は追加の領域が他の理由(例えば、既知の現在の状態により不必要であること)によりスキャンされない場合、検出モジュール220は、前方向のみに関するセンサデータを取得し得る。
【0019】
その上、一実施形態では、引き継ぎ評価器システム170は、データベース240を含む。一実施形態では、データストア240は、電子データ構造であって、当該電子データ構造は、メモリ210又は別のデータストアに記憶されており、記憶されたデータの分析、記憶されたデータの提供、記憶されたデータの編成などのためにプロセッサ110によって実行され得るルーチンで構成されている。したがって、一実施形態では、データベース240は、様々な機能を実行する際にモジュール220及び230によって使用されるデータを記憶する。一実施形態では、データベース240は、例えば、センサデータ250の様々な態様を特徴付けるメタデータと共にセンサデータ250を含む。例えば、メタデータは、位置座標(例えば、経度及び緯度)、相対的なマップ座標又はタイル識別子、別のセンサデータ250が生成されたときからの時刻/日付スタンプなどを含み得る。
【0020】
一実施形態では、検出モジュール220は更に、センサデータ250を取得及び提供するようにそれぞれのセンサを制御することを超えた追加のタスクを行うように構成されている。例えば、検出モジュール220は、センサデータ250に基づいて、起こり得る解除をプロセッサ110に検出させる命令を含む。例えば、検出モジュール220は、センサデータ250を使用して、自動運転支援が無効にされる任意の運行設計領域の境界を決定し得る。
【0021】
一実施形態では、コマンドモジュール230は概して、引き継ぎの複雑性を評価するためにプロセッサ110又はクラウド計算環境300内のプロセッサの集合を制御するように機能する命令を含む。
【0022】
一部の実施形態では、コマンドモジュール230は、起こり得る解除事象を受信し得、ここで、車両操作者は、車両の操作を引き継ぐ必要があり得る。このような起こり得る解除事象は、起こり得る解除の予期される場所に関する情報を更に含み得る。一部の実施形態では、コマンドモジュール230は、車両の前方の起こり得る解除事象の通知を検出モジュール220から受信し得る。一部の実施形態では、マップデータ116が、自動運転支援を制限又は禁止するエリアを指定する場所などのマップデータ116に基づいて、コマンドモジュール230は、起こり得る解除事象を受信し得る。一部の実施形態では、コマンドモジュール230は、ネットワーク305を介して、起こり得る解除事象を受信し得る。
【0023】
図3を参照して、車両100は、ネットワーク305に接続され得、ネットワーク305は、車両100及びクラウドサーバ(例えば、クラウドサーバ310)、インフラストラクチャデバイス(例えば、インフラストラクチャデバイス340)、他の車両(例えば、車両380)、並びにネットワーク305に接続された任意の他のシステム間の通信を可能にする。ネットワーク305に関して、このようなネットワークは、データを交換するために、インターネット、有向狭域通信(DSRC)サービス、LTE、5G、ミリメートル波(ミリ波)通信などを含むが、これらに限定されない任意の形態の通信又はネットワーキングを使用し得る。
【0024】
クラウドサーバ310は、通信ユニット335によりネットワーク305を通じて引き継ぎ評価器システム170の一部であり得るプロセッサ315を含むものとして示されている。一実施形態では、クラウドサーバ310は、通信モジュール325を記憶するメモリ320を含む。メモリ320は、モジュール325を記憶する、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、ハードディスクドライブ、フラッシュメモリ、又は他の好適なメモリである。モジュール325は、例えば、プロセッサ315によって実行されると本明細書に開示される様々な機能をプロセッサ315に行わせるコンピュータ可読命令である。その上、一実施形態では、クラウドサーバ310は、データベース330を含む。一実施形態では、データストア330は、電子データ構造であって、当該電子データ構造は、メモリ320又は別のデータストアに記憶されており、記憶されたデータの分析、記憶されたデータの提供、記憶されたデータの編成などのためにプロセッサ315によって実行され得るルーチンで構成されている。
【0025】
インフラストラクチャデバイス340は、通信ユニット370によりネットワーク305を通じて引き継ぎ評価器システム170の一部であり得るプロセッサ345を含むものとして示されている。一実施形態では、インフラストラクチャデバイス340は、通信モジュール355を記憶するメモリ350を含む。メモリ350は、モジュール355を記憶する、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、ハードディスクドライブ、フラッシュメモリ、又は他の好適なメモリである。モジュール355は、例えば、プロセッサ345によって実行されると本明細書に開示される様々な機能をプロセッサ345に行わせるコンピュータ可読命令である。その上、一実施形態では、インフラストラクチャデバイス340は、データベース360を含む。一実施形態では、データストア360は、電子データ構造であって、当該電子データ構造は、メモリ350又は別のデータストアに記憶されており、記憶されたデータの分析、記憶されたデータの提供、記憶されたデータの編成などのためにプロセッサ345によって実行され得るルーチンで構成されている。
【0026】
したがって、センサデータ250から取得される情報に加えて、引き継ぎ評価器システム170は、クラウドサーバ(例えば、クラウドサーバ310)、インフラストラクチャデバイス(例えば、インフラストラクチャデバイス340)、他の車両(例えば、車両380)、及びネットワーク305に接続された任意の他のシステムから情報を取得し得る。
【0027】
一部の実施形態では、前方の場所において予期される霧、雨、又は雪が、カメラベースの自動運転支援に関して問題をもたらす可能性があり得る場所などの気象状態に基づいて、コマンドモジュール230は、起こり得る解除事象を受信し得る。一部の実施形態では、前方の場所において予期される交通渋滞が、自動運転支援を提供する能力に支障を生じさせ得る場所などの交通状態に基づいて、コマンドモジュール230は、起こり得る解除事象を受信し得る。一部の実施形態では、コマンドモジュール230は、車両が運行設計領域を出ると予測されたことに基づいて、起こり得る解除事象を受信し得る。一部の実施形態では、コマンドモジュール230は、日没又は日の出が生じ得る時などの時間に基づいて、起こり得る解除事象を受信し、車両パラメータ、交通データ、又は他の因子に基づいて、解除が生じると予期される場所を計算し得る。
【0028】
一部の実施形態では、コマンドモジュール230は、起こり得る解除事象に基づいてデフォルトの引き継ぎ場所(引き継ぎ要求が生成され得る場所)を決定し得る。例えば、起こり得る解除事象に基づいて、コマンドモジュール230は、(例えば、引き継ぎ要求の後であって起こり得る解除の前に引き継ぎが生じるのを可能にする最小の必要な時間量を満たすように)デフォルトの引き継ぎ場所が生じるべきである場所を決定し得る。一部の実施形態では、デフォルトの引き継ぎ場所は、基準ポイント、及び基準ポイントに遭遇することに関連する特定の時間量(例えば、ポイントAの15秒前、ポイントBの10秒後)に関して確立され得る。一部の実施形態では、コマンドモジュール230は、車両速度、又は操作者の警戒度に関する車両推定値を含む他の車両パラメータに基づいて、基準ポイント又は基準ポイントに関連する特定の時間量に関する場所を含むデフォルトの引き継ぎ場所を調整し得る。一部の実施形態では、デフォルトの引き継ぎ場所は、起こり得る解除の前に引き継ぎプロセスが完了するのに充分な時間を保証するように、車両速度に基づいて調整され得る。一部の実施形態では、車両操作者が、好ましい引き継ぎ場所に関連付けられた引き継ぎ要求に適切に応答しない場合にのみ、コマンドモジュール230は、デフォルトの引き継ぎ場所を決定し得る。一部の実施形態では、デフォルトの引き継ぎ場所は、好ましい引き継ぎ場所と同じように決定され得る。
【0029】
一部の実施形態では、コマンドモジュール230は、好ましい引き継ぎ場所を決定し得る。好ましい引き継ぎ場所は、引き継ぎ要求に応答するための低複雑性の環境を車両操作者に提供し得る。
【0030】
一部の実施形態では、コマンドモジュール230は、1つ以上の基準(例えば、30mph(約48.28km/h)未満、低速、高速)に従って引き継ぎ場所の後の速度制限又は平均車両速度に基づいて引き継ぎ複雑性度合を決定し得る。一部の実施形態では、コマンドモジュール230は、1つ以上の基準(例えば、2車線道路、1車線増加、1車線減少)に従って引き継ぎ場所の後の車線の数又は車線の数の変化に基づいて引き継ぎ複雑性度合を決定し得る。一実施形態では、コマンドモジュール230は、1つ以上の基準(例えば、一方通行道路、アクセスが限定された道路)に従って引き継ぎ場所の後の道路タイプに基づいて引き継ぎ複雑性度合を決定し得る。一実施形態では、コマンドモジュール230は、1つ以上の基準(例えば、カーブ無し、単純な円形カーブ、複合カーブ、逆カーブ、軌道遷移カーブ、螺旋カーブ、谷/サグカーブ、頂上のカーブ)に従って引き継ぎ場所の後の道路形状に基づいて引き継ぎ複雑性度合を決定し得る。一実施形態では、コマンドモジュール230は、1つ以上の基準(例えば、譲れ(yield)、4方向停止、信号制御の交差点、トラフィックサークル、ラウンドアバウト)に従って引き継ぎ場所の後の交差点タイプに基づいて引き継ぎ複雑性度合を決定し得る。一実施形態では、コマンドモジュール230は、1つ以上の基準(例えば、速度カメラ、赤信号カメラ)に従って引き続き場所の後の交通制御動作に基づいて引き継ぎ複雑性度合を決定し得る。一実施形態では、コマンドモジュール230は、1つ以上の基準(例えば、少ない交通量、激しい交通量、交通渋滞)に従って引き継ぎ場所の後の交通状態に基づいて引き継ぎ複雑性度合を決定し得る。一実施形態では、コマンドモジュール230は、1つ以上の基準(例えば、少雨、雪)に従って引き継ぎ場所の後の気象状態に基づいて引き継ぎ複雑性度合を決定し得る。一実施形態では、コマンドモジュール230は、1つ以上の基準(例えば、アスファルト道路、砂利道、除雪されていない道路)に従って引き継ぎ場所の後の道路状態に基づいて引き継ぎ複雑性度合を決定し得る。
【0031】
一部の実施形態では、引き継ぎ複雑性度合は、カテゴリ化の観点で測定され得る。例えば、道路の区間に関する引き継ぎの複雑性は、「低速」、「2車線」、及び「カーブ無し」として特徴付けられ得る。一部の実施形態では、引き継ぎ複雑性度合は、困難性の観点で基準のランキングに従って特徴付けられ得る(例えば、低い速度制限は、高い速度制限よりも低いランクを有し得、直線の道路は、カーブの道路よりも低いランクを有し得る)。
【0032】
一部の実施形態では、コマンドモジュール230は、引き継ぎ複雑性度合を決定するために複雑性スコアリングシステムを実装し得る。当該複雑性スコアリングシステムは、速度制限、平均車両速度、車線の数、道路タイプ、道路形状、交差点タイプ、交通制御動作、交通状態、気象状態、道路状態、又は各々の起こり得る引き継ぎ場所に関連付けられ得る他の特徴に対して引き継ぎ複雑性度合を評価する1つ以上の基準を有し得る。例えば、スコアリングシステムは、基準を満たしているか又は満たしていないかを評価する機能に基づいて引き継ぎ複雑性度合を決定し得る。別の例として、スコアリングシステムは、基準に関連付けられた困難性ランキングを評価する機能に基づいて引き継ぎ複雑性度合を決定し得る。更なる例として、スコアリングシステムは、本明細書に記載されるような機械学習に基づいて引き継ぎの複雑性を決定し得る。一部の実施形態では、引き継ぎ複雑性度合を決定するために複雑性スコアリングシステムから取得される情報は、任意の既存の引き継ぎ複雑性度合を補足するために使用され得る。
【0033】
一部の実施形態では、引き継ぎ複雑性度合は、分析のスライディングウィンドウ法などによって、起こり得る引き継ぎ場所を含む道路(又は経路)の区間に対して決定される。例えば、コマンドモジュール230は、起こり得る引き継ぎ場所で始まってその後、所定の距離まで引き継ぎの複雑性を決定し得、当該所定の距離は、車両速度又は他の因子に基づいて調整され得る。一部の実施形態では、コマンドモジュール230は、引き継ぎ場所の前のポイントから引き継ぎ場所の後における所定の距離までに対して引き継ぎの複雑性を決定し得、その両方が、車両速度又は他の因子に基づいて調整され得る。例えば、引き継ぎの複雑性を決定する際に引き継ぎ場所の前のポイント(例えば、引き継ぎ場所の100フィート(約30.48メートル)前)を使用することによって、コマンドモジュール230は、車両操作者が依然、引き継ぎ場所(例えば、交通渋滞)に先行する高複雑性の環境の存在から元に戻っている場合があるときに引き継ぎ要求を生成することを回避し得る。
【0034】
一部の実施形態では、各々の起こり得る引き継ぎ場所の引き継ぎ複雑性度合に基づいて、コマンドモジュール230は、1つ以上の好ましい引き継ぎ場所を選択し得る。例えば、一部の実施形態では、引き継ぎ複雑性度合においてエンコードされるカテゴリ化が(例えば、速度制限、平均車両速度、車線の数、道路タイプ、道路形状、交差点タイプ、交通制御動作、交通状態、気象状態、道路状態、又は他の特徴に対して)状態のセットを満たす場合に、コマンドモジュール230は、単に好ましい引き継ぎ場所を選択し得る。例えば、引き継ぎの複雑性が、好ましい引き継ぎ場所を「低速」、「カーブ無し」と分類する場合に、コマンドモジュール230は、単に好ましい引き継ぎ場所を選択するように命令され得る。別の例として、一部の実施形態では、引き継ぎ複雑性度合においてエンコードされるランキングが状態のセット(例えば、道路形状閾値未満の道路形状ランキング、速度制限閾値未満の速度制限ランキング)を満たす場合に、コマンドモジュール230は、単に好ましい引き継ぎ場所を選択し得る。
【0035】
一部の実施形態では、コマンドモジュール230は、車両100と起こり得る解除事象との間の経路に沿って引き継ぎの複雑性を計算し得、次いで、これは、1つ以上の基準(例えば、閾値未満の引き継ぎの複雑性を伴う場所、「低速」における閾値未満の引き継ぎの複雑性を伴う場所、閾値未満であって第1の好ましい引き継ぎ場所から少なくとも5マイル(約8.0467km)後の引き継ぎの複雑性を伴う場所)に基づいて1つ以上の好ましい引き継ぎ場所を決定するために使用され得る。
【0036】
図4を参照すると、道路合流のすぐ後の建設ゾーンにおいて自動運転支援が利用可能でなくなることを示す起こり得る解除事象をコマンドモジュール230が受信する例が示されている。このような例では、コマンドモジュール230は、(例えば、建設ゾーンに入る15秒前の)引き継ぎ要求が生じ得るデフォルトの引き継ぎ場所を決定し得る。しかしながら、デフォルトの引き継ぎ場所の決定は、複雑性が不適当である結果をもたらし得る。例えば、図4に示されるように、デフォルトの引き継ぎ場所は、交通渋滞の可能性が高い道路合流の直前の場合がある。したがって、このような例では、コマンドモジュール230は、車両操作者が引き継ぎ要求に正常に応答するのにあまり複雑でない環境を実現し得る、図4に示されるような1つ以上の好ましい引き継ぎ場所を決定し得る。例えば、コマンドモジュール230は、第1の好ましい引き継ぎ場所が、低い速度制限を伴う一方通行路に存在することを見出し得る。追加的に、コマンドモジュール230は、車両操作者が第1の好ましい引き継ぎ場所を利用しなかった場合に第2の好ましい場所を選択し得、ここで、第2の好ましい引き継ぎ場所は、4方向停止交差点である。したがって、図4に示される例を参照して、コマンドモジュール230は、車両制御を引き継ぐために、デフォルトの引き継ぎ場所の前に2つの機会を車両操作者に提供し得、ここで、当該機会は、低複雑性の環境を提供するように推定される。
【0037】
一部の実施形態では、コマンドモジュール230は、センサデータ250内に含まれる操作者の警戒度の度合に基づいて、好ましい引き継ぎ場所に関するコマンドモジュール230の決定を調整し得る。例えば、操作者の警戒度の度合が低くなるほど、より重点的に、コマンドモジュール230は、選択時に、考えられる最低の複雑性度合を有する好ましい引き継ぎ場所を配置し得る。
【0038】
一部の実施形態では、コマンドモジュール230は、引き継ぎ後の複雑性度合を決定し得る。引き継ぎ後の複雑性度合は、引き継ぎが生じた後に動作環境に関して予期される複雑性を車両操作者に示すためにコマンドモジュール230によって使用され得る。一部の実施形態では、引き継ぎ後の複雑性度合は、引き継ぎの複雑性の決定と同じ手法を使用して決定され得る。例えば、引き継ぎ後の複雑性度合は、引き継ぎ後の場所において引き継ぎ複雑性度合と同じように評価され得る。
【0039】
一部の実施形態では、引き継ぎ後の複雑性度合は、分析のスライディングウィンドウ法などによって、引き継ぎ後の場所を含む道路(又は経路)の区間に対して決定される。例えば、コマンドモジュール230は、引き継ぎ後の場所で始まってその後、所定の引き継ぎ後の距離まで引き継ぎ後の複雑性を決定し得、当該所定の引き継ぎ後の距離は、車両速度又は他の因子に基づいて調整され得る。一部の実施形態では、コマンドモジュール230は、引き継ぎ後の場所の前のポイントから引き継ぎ後の場所の後における所定の引き継ぎ後の距離までに対して引き継ぎの複雑性を決定し得、その両方が、車両速度又は他の因子に基づいて調整され得る。一部の実施形態では、コマンドモジュール230は、引き継ぎ後の場所の後におけるポイントから引き継ぎ後の場所の後における所定の引き継ぎ後の距離までに対して引き継ぎ後の複雑性を決定し得、その両方が、車両速度又は他の因子に基づいて調整され得る。
【0040】
一部の実施形態では、コマンドモジュール230は、好ましい引き継ぎ場所又はデフォルトの引き継ぎ場所において引き継ぎ要求を生成し得る。例えば、コマンドモジュール230は、車両操作者が車両の制御を引き継ぐべきであることを車両操作者に示す、視覚手段、聴覚手段、触覚手段、又は他の手段を使用して通知を出し得る。一部の実施形態では、引き継ぎ要求は、引き継ぎ要求を提示するときに、1つ以上の好ましい引き継ぎ場所を表示し得る。一部の実施形態では、引き継ぎ要求はまた、(例えば、好ましい引き継ぎ場所が無視された場合に)デフォルトの引き継ぎ場所を表示し得る。一部の実施形態では、第1の好ましい引き継ぎ場所に対して引き継ぎが生じない場合などに、次の好ましい引き継ぎ場所又はデフォルトの引き継ぎ場所が生じる時間又は場所に関する通知は、コマンドモジュール230によって車両操作者に提供され得る。一部の実施形態では、好ましい引き継ぎ場所に関する引き継ぎ要求は、通知の強度の観点で、デフォルトの引き継ぎ場所に関する引き継ぎ要求とは異なり得る。例えば、好ましい引き継ぎ場所に関する引き継ぎ要求は、和ませる音声命令を用いて穏やかなトーンで出され得るが、デフォルトの引き継ぎ場所に関する引き継ぎ要求は、不愉快なトーン且つ緊急の音声命令で出され得る。
【0041】
一部の実施形態では、コマンドモジュール230は、引き継ぎ後の複雑性度合に基づいて通知を生成し得る。例えば、コマンドモジュール230は、引き継ぎが生じた後に動作環境に関して予期される複雑性を車両操作者に示す、視覚手段、聴覚手段、触覚手段、又は他の手段を使用して通知を出し得る。一部の実施形態では、引き継ぎ後の複雑性通知は、引き継ぎ要求の前に、引き継ぎ要求と共に、又は引き継ぎ要求の後に提供され得る。一部の実施形態では、コマンドモジュール230は、特定の引き継ぎ後の複雑性度合で使用される引き継ぎ後の命令のセットを有し得る。例えば、引き継ぎ後の複雑性度合においてエンコードされるカテゴリ化が、引き継ぎ後に急な右旋回を示す場合、当該エンコードは、引き継ぎ後の命令(例えば、「急な右旋回に備えてください」、「40mph(約64.3738km/h)未満まで速度を低減するのが最善です」)に関連付けられ得る。別の例として、引き継ぎ複雑性度合が閾値を超える場合、これは、警告(例えば、「激しい交通量に備えてください」)をもたらし得る。更に別の例として、引き継ぎ後の命令は、予期される複雑性により充分に対処するために車両操作者によって行われ得る車両機能を作動させるか又は調整する(例えば、全輪駆動を有効にする、スポーツモードから通常モードに切り替える)かどうかを車両操作者に提案し得る。一部の実施形態では、引き継ぎ後の複雑性通知の一部として、コマンドモジュール230は、引き継ぎ後の複雑性度合に基づいて引き継ぎ後の命令を提供し得る。
【0042】
図5を参照すると、コマンドモジュール230が、引き継ぎ後の複雑性度合に基づいて通知を表示する例が示されている。当該例では、コマンドモジュール230は、ハイウェイのオフランプの前である出口車線が好ましい引き継ぎ場所であったことを決定している場合がある。したがって、コマンドモジュール230は、手動制御を再開してくださいという通知を車両操作者に出し得る。追加的に、図5に示されるようなコマンドモジュール230は、オフランプの引き継ぎ後の複雑性度合に基づいて、引き継ぎ後の命令を含む引き継ぎ後の複雑性通知が引き継ぎ要求と共に提示されるべきであることを決定し得る。したがって、当該例では、手動制御を引き継ぐために低複雑性の環境が車両操作者に提供されるだけでなく、車両の前方における複雑性の著しい変化の充分な警告も与えられる。
【0043】
コマンドモジュール230は、予測モデル270と組み合わされて、機械学習ロジック、深層学習ロジック、ニューラルネットワークモデル、又は別の同様の手法などの計算モデルを形成し得ることを理解されたい。一実施形態では、予測モデル270は、センサデータ250、マップデータ116、又は本明細書に記載されるような他の情報源に基づいて、引き継ぎ複雑性度合又は好ましい引き継ぎ場所を決定する、回帰モデルなどの統計的なモデルである。したがって、モデル270は、多項式回帰(最小加重多項式回帰)、最小二乗、又は別の好適な手法であり得る。
【0044】
その上、代替的な機構では、予測モデル270は、隠れマルコフモデルなどの確率論的手法である。いずれの場合も、コマンドモジュール230は、ニューラルネットワークモデル又は別のモデルとして実装される場合、一実施形態では、評価指標も含み得る入力としてセンサデータ250を電子的に受け付ける。したがって、コマンドモジュール230は、予測モデル270と共同で、例えば、単一の電子的な値として、記載の態様を特徴付ける電子出力として様々な決定/評価を生成する。その上、更なる態様では、引き継ぎ評価器システム170は、記載のデータを収集し、応答をログ記録し、データ及び応答を使用して、後で更にモデル270を訓練し得る。
【0045】
引き継ぎの複雑性を評価する追加の態様は、図6に関連して述べられる。図6は、引き継ぎの複雑性を評価することに関連付けられた方法600のフローチャートを示す。方法600は、図1及び図2の引き継ぎ評価器システム170の観点から述べられる。方法600は、引き継ぎ評価器システム170と組み合わされて述べられるが、方法600は、引き継ぎ評価器システム170内での実装に限定されるのではなく、方法600を実装し得るシステムの一例であることを理解されたい。
【0046】
610で、コマンドモジュール230は、起こり得る解除事象を受信し得る。一部の実施形態では、マップデータ116が、自動運転支援を制限又は禁止するエリアを指定する場所に基づいて、コマンドモジュール230は、起こり得る解除事象を受信し得る。一部の実施形態では、コマンドモジュール230は、ネットワーク305を介して、起こり得る解除事象を受信し得る。一部の実施形態では、前方の場所において予期される霧、雨、又は雪が、カメラベースの自動運転支援に関して問題をもたらすことが予期される場所などの気象状態に基づいて、コマンドモジュール230は、起こり得る解除事象を受信し得る。一部の実施形態では、前方の場所において予期される交通渋滞が、自動運転支援を提供する能力に支障を生じさせ得る場所などの交通状態に基づいて、コマンドモジュール230は、起こり得る解除事象を受信し得る。一部の実施形態では、コマンドモジュール230は、車両が運行設計領域を出ると予測されたことに基づいて、起こり得る解除事象を受信し得る。一部の実施形態では、時間に基づく制約が自動運転支援を無効にする場合、車両の場所の予測に基づいて、コマンドモジュール230は、起こり得る解除事象を受信し得る。
【0047】
620で、コマンドモジュール230は、起こり得る解除事象に基づいてデフォルトの引き継ぎ場所を決定し得る。例えば、起こり得る解除事象に基づいて、コマンドモジュール230は、(例えば、引き継ぎ要求の後であって起こり得る解除の前に引き継ぎが生じるのを可能にする最小の必要な時間量を満たすように)デフォルトの引き継ぎ場所が生じるべきである場所を決定し得る。一部の実施形態では、デフォルトの引き継ぎ場所は、基準ポイント、及び基準ポイントに遭遇することに関連する特定の時間量(例えば、ポイントAの15秒前、ポイントBの10秒後)に関して確立され得る。一部の実施形態では、コマンドモジュール230は、車両速度、又は操作者の警戒度に関する車両推定値を含む他の車両パラメータに基づいて、基準ポイント又は基準ポイントに関連する特定の時間量に関する場所を含むデフォルトの引き継ぎ場所を調整し得る。一部の実施形態では、デフォルトの引き継ぎ場所は、起こり得る解除の前に引き継ぎプロセスが完了するのに充分な時間を保証するように、車両速度に基づいて調整され得る。一部の実施形態では、車両操作者が、好ましい引き継ぎ場所に関連付けられた引き継ぎ要求に適切に応答しない場合にのみ、コマンドモジュール230は、デフォルトの引き継ぎ場所を決定し得る。一部の実施形態では、デフォルトの引き継ぎ場所は、好ましい引き継ぎ場所と同じように決定され得る。
【0048】
630で、コマンドモジュール230は、デフォルトの引き継ぎ場所の前における好ましい引き継ぎ場所を決定し得る。一部の実施形態では、各々の起こり得る引き継ぎ場所の引き継ぎ複雑性度合に基づいて、コマンドモジュール230は、1つ以上の好ましい引き継ぎ場所を選択し得る。例えば、一部の実施形態では、引き継ぎ複雑性度合においてエンコードされるカテゴリ化が(例えば、速度制限、平均車両速度、車線の数、道路タイプ、道路形状、交差点タイプ、交通制御動作、交通状態、気象状態、道路状態、又は他の特徴に対して)状態のセットを満たす場合に、コマンドモジュール230は、単に好ましい引き継ぎ場所を選択し得る。例えば、引き継ぎの複雑性が、好ましい引き継ぎ場所を「低速」、「カーブ無し」と分類する場合に、コマンドモジュール230は、単に好ましい引き継ぎ場所を選択するように命令され得る。別の例として、一部の実施形態では、引き継ぎ複雑性度合においてエンコードされるランキングが状態のセット(例えば、道路形状閾値未満の道路形状ランキング、速度制限閾値未満の速度制限ランキング)を満たす場合に、コマンドモジュール230は、単に好ましい引き継ぎ場所を選択し得る。
【0049】
640で、コマンドモジュール230は、好ましい引き継ぎ場所で引き継ぎ要求を生成し得る。一部の実施形態では、コマンドモジュール230は、車両操作者が車両の制御を引き継ぐべきであることを車両操作者に示す、視覚手段、聴覚手段、触覚手段、又は他の手段を使用して通知を出し得る。一部の実施形態では、引き継ぎ要求は、引き継ぎ要求を提示するときに、1つ以上の好ましい引き継ぎ場所を表示し得る。一部の実施形態では、引き継ぎ要求はまた、(例えば、好ましい引き継ぎ場所が無視された場合に)デフォルトの引き継ぎ場所を表示し得る。一部の実施形態では、第1の好ましい引き継ぎ場所に対して引き継ぎが生じない場合などに、次の好ましい引き継ぎ場所又はデフォルトの引き継ぎ場所が生じる時間又は場所に関する通知は、コマンドモジュール230によって車両操作者に提供され得る。一部の実施形態では、好ましい引き継ぎ場所に関する引き継ぎ要求は、通知の強度の観点で、デフォルトの引き継ぎ場所に関する引き継ぎ要求とは異なり得る。例えば、好ましい引き継ぎ場所に関する引き継ぎ要求は、和ませる音声命令を用いて穏やかなトーンで出され得るが、デフォルトの引き継ぎ場所に関する引き継ぎ要求は、不愉快なトーン且つ緊急の音声命令で出され得る。
【0050】
引き継ぎの複雑性を評価する追加の態様は、図7に関連して述べられる。図7は、引き継ぎの複雑性を評価することに関連付けられた方法700のフローチャートを示す。方法700は、図1及び図2の引き継ぎ評価器システム170の観点から述べられる。方法700は、引き継ぎ評価器システム170と組み合わされて述べられるが、方法700は、引き継ぎ評価器システム170内での実装に限定されるのではなく、方法700を実装し得るシステムの一例であることを理解されたい。
【0051】
710で、コマンドモジュール230は、起こり得る解除事象を受信し得る。一部の実施形態では、マップデータ116が、自動運転支援を制限又は禁止するエリアを指定する場所に基づいて、コマンドモジュール230は、起こり得る解除事象を受信し得る。一部の実施形態では、コマンドモジュール230は、ネットワーク305を介して、起こり得る解除事象を受信し得る。一部の実施形態では、前方の場所において予期される霧、雨、又は雪が、カメラベースの自動運転支援に関して問題をもたらすことが予期される場所などの気象状態に基づいて、コマンドモジュール230は、起こり得る解除事象を受信し得る。一部の実施形態では、前方の場所において予期される交通渋滞が、自動運転支援を提供する能力に支障を生じさせ得る場所などの交通状態に基づいて、コマンドモジュール230は、起こり得る解除事象を受信し得る。一部の実施形態では、コマンドモジュール230は、車両が運行設計領域を出ると予測されたことに基づいて、起こり得る解除事象を受信し得る。一部の実施形態では、時間に基づく制約が自動運転支援を無効にする場合、車両の場所の予測に基づいて、コマンドモジュール230は、起こり得る解除事象を受信し得る。
【0052】
720で、コマンドモジュール230は、起こり得る解除事象に基づいて引き継ぎ場所を決定し得る。一部の実施形態では、コマンドモジュール230は、起こり得る解除事象に基づいてデフォルトの引き継ぎ場所を決定し得る。例えば、起こり得る解除事象に基づいて、コマンドモジュール230は、(例えば、引き継ぎ要求の後であって起こり得る解除の前に引き継ぎが生じるのを可能にする最小の必要な時間量を満たすように)デフォルトの引き継ぎ場所が生じるべきである場所を決定し得る。一部の実施形態では、デフォルトの引き継ぎ場所は、基準ポイント、及び基準ポイントに遭遇することに関連する特定の時間量(例えば、ポイントAの15秒前、ポイントBの10秒後)に関して確立され得る。一部の実施形態では、コマンドモジュール230は、車両速度、又は操作者の警戒度に関する車両推定値を含む他の車両パラメータに基づいて、基準ポイント又は基準ポイントに関連する特定の時間量に関する場所を含むデフォルトの引き継ぎ場所を調整し得る。一部の実施形態では、デフォルトの引き継ぎ場所は、起こり得る解除の前に引き継ぎプロセスが完了するのに充分な時間を保証するように、車両速度に基づいて調整され得る。一部の実施形態では、車両操作者が、好ましい引き継ぎ場所に関連付けられた引き継ぎ要求に適切に応答しない場合にのみ、コマンドモジュール230は、デフォルトの引き継ぎ場所を決定し得る。一部の実施形態では、デフォルトの引き継ぎ場所は、好ましい引き継ぎ場所と同じように決定され得る。
【0053】
一部の実施形態では、コマンドモジュール230は、デフォルトの引き継ぎ場所の前における好ましい引き継ぎ場所を決定し得る。一部の実施形態では、各々の起こり得る引き継ぎ場所の引き継ぎ複雑性度合に基づいて、コマンドモジュール230は、1つ以上の好ましい引き継ぎ場所を選択し得る。例えば、一部の実施形態では、引き継ぎ複雑性度合においてエンコードされるカテゴリ化が(例えば、速度制限、平均車両速度、車線の数、道路タイプ、道路形状、交差点タイプ、交通制御動作、交通状態、気象状態、道路状態、又は他の特徴に対して)状態のセットを満たす場合に、コマンドモジュール230は、単に好ましい引き継ぎ場所を選択し得る。例えば、引き継ぎの複雑性が、好ましい引き継ぎ場所を「低速」、「カーブ無し」と分類する場合に、コマンドモジュール230は、単に好ましい引き継ぎ場所を選択するように命令され得る。別の例として、一部の実施形態では、引き継ぎ複雑性度合においてエンコードされるランキングが状態のセット(例えば、道路形状閾値未満の道路形状ランキング、速度制限閾値未満の速度制限ランキング)を満たす場合に、コマンドモジュール230は、単に好ましい引き継ぎ場所を選択し得る。
【0054】
730で、コマンドモジュール230は、引き継ぎ場所に基づいて引き継ぎ後の複雑性度合を決定し得る。例えば、引き継ぎ後の複雑性度合は、引き継ぎ後の場所において引き継ぎ複雑性度合と同じように評価され得る。一部の実施形態では、コマンドモジュール230は、1つ以上の基準に従って、速度制限若しくは平均車両速度、車線の数若しくは車線の数の変化、道路タイプ、道路形状、交差点タイプ、交通制御動作、交通状態、気象状態、道路状態、又は引き継ぎ後の場所の後における他の状態に基づいて引き継ぎ後の複雑性度合を決定し得る。一部の実施形態では、引き継ぎ後の複雑性度合は、カテゴリ化の観点で測定され得る。一部の実施形態では、引き継ぎ後の複雑性度合は、困難性の観点で基準のランキングに従って特徴付けられ得る。
【0055】
一部の実施形態では、コマンドモジュール230は、引き継ぎ後の複雑性度合を決定するために複雑性スコアリングシステムを実装し得る。当該複雑性スコアリングシステムは、速度制限、平均車両速度、車線の数、道路タイプ、道路形状、交差点タイプ、交通制御動作、交通状態、気象状態、道路状態、又は引き継ぎ後の場所に関連付けられ得る他の特徴に対して引き継ぎ後の複雑性度合を評価する1つ以上の基準を有し得る。例えば、スコアリングシステムは、基準を満たしているか又は満たしていないかを評価する機能に基づいて引き継ぎ後の複雑性度合を決定し得る。別の例として、スコアリングシステムは、基準に関連付けられた困難性ランキングを評価する機能に基づいて引き継ぎ後の複雑性度合を決定し得る。更なる例として、スコアリングシステムは、本明細書に記載されるような機械学習に基づいて引き継ぎ後の複雑性を決定し得る。一部の実施形態では、引き継ぎ後の複雑性度合を決定するために複雑性スコアリングシステムから取得される情報は、任意の既存の引き継ぎ後の複雑性度合を補足するために使用され得る。
【0056】
一部の実施形態では、引き継ぎ後の複雑性度合は、分析のスライディングウィンドウ法などによって、引き継ぎ後の場所を含む道路(又は経路)の区間に対して決定される。例えば、コマンドモジュール230は、引き継ぎ後の場所で始まってその後、所定の引き継ぎ後の距離まで引き継ぎ後の複雑性を決定し得、当該所定の引き継ぎ後の距離は、車両速度又は他の因子に基づいて調整され得る。一部の実施形態では、コマンドモジュール230は、引き継ぎ後の場所の前のポイントから引き継ぎ後の場所の後における所定の引き継ぎ後の距離までに対して引き継ぎの複雑性を決定し得、その両方が、車両速度又は他の因子に基づいて調整され得る。一部の実施形態では、コマンドモジュール230は、引き継ぎ後の場所の後におけるポイントから引き継ぎ後の場所の後における所定の引き継ぎ後の距離までに対して引き継ぎ後の複雑性を決定し得、その両方が、車両速度又は他の因子に基づいて調整され得る。
【0057】
740で、コマンドモジュール230は、引き継ぎ後の複雑性度合に基づいて通知を生成し得る。例えば、コマンドモジュール230は、引き継ぎが生じた後に動作環境に関して予期される複雑性を車両操作者に示す、視覚手段、聴覚手段、触覚手段、又は他の手段を使用して通知を出し得る。一部の実施形態では、引き継ぎ後の複雑性通知は、引き継ぎ要求の前に、引き継ぎ要求と共に、又は引き継ぎ要求の後に提供され得る。一部の実施形態では、コマンドモジュール230は、特定の引き継ぎ後の複雑性度合で使用される引き継ぎ後の命令のセットを有し得る。例えば、引き継ぎ後の複雑性度合においてエンコードされるカテゴリ化が、引き継ぎ後に急な右旋回を示す場合、当該エンコードは、引き継ぎ後の命令(例えば、「急な右旋回に備えてください」)に関連付けられ得る。別の例として、引き継ぎ複雑性度合が閾値を超える場合、これは、警告(例えば、「激しい交通量に備えてください」)をもたらし得る。一部の実施形態では、引き継ぎ後の複雑性通知の一部として、コマンドモジュール230は、引き継ぎ後の複雑性度合に基づいて引き継ぎ後の命令を提供し得る。
【0058】
ここで、本明細書に開示されるシステム及び方法が動作し得る例示的な環境として図1について充分詳細に述べる。一部の例では、車両100は、自律モード、1つ以上の半自律動作モード、及び/又はマニュアルモードを選択的に切り替えるように構成されている。このような切り替えは、現在既知であるか又は今後開発される好適な方法で実装され得る。「マニュアルモード」は、全て又は大部分の車両のナビゲーション及び/又は操作が、ユーザ(例えば、人間の運転者)から受信される入力に従って行われることを意味する。1つ以上の機構では、車両100は、マニュアルモードのみで動作するように構成された従来の車両であり得る。
【0059】
1つ以上の実施形態では、車両100は、自律車両である。本明細書で使用される「自律車両」は、自律モードで動作する車両を指す。「自律モード」は、1つ以上の計算システムを使用して人間の運転者から最小限の入力又は入力無しで車両100を制御し、走行ルートに沿って車両100をナビゲート及び/又は操作することを指す。1つ以上の実施形態では、車両100は、高度に自動化されているか、又は完全に自動化されている。一実施形態では、車両100は、1つ以上の半自律動作モードで構成されており、当該半自律動作モードでは、1つ以上の計算システムは、走行ルートに沿った車両のナビゲーション及び/又は操作の一部を行い、車両操作者(すなわち、運転者)は、走行ルートに沿った車両100のナビゲーション及び/又は操作の一部を行うように入力を車両に提供する。
【0060】
車両100は、1つ以上のプロセッサ110を含み得る。1つ以上の機構では、プロセッサ110は、車両100のメインプロセッサであり得る。例えば、プロセッサ110は、電子制御ユニット(ECU)であり得る。車両100は、1つ以上のタイプのデータを記憶する1つ以上のデータストア115を含み得る。データストア115は、揮発性メモリ及び/又は不揮発性メモリを含み得る。好適なデータストア115の例には、RAM(ランダムアクセスメモリ)、フラッシュメモリ、ROM(リードオンリーメモリ)、PROM(プログラマブルリードオンリーメモリ)、EPROM(消去可能なプログラマブルリードオンリーメモリ)、EEPROM(電気的に消去可能なプログラマブルリードオンリーメモリ)、レジスタ、磁気ディスク、光ディスク、ハードドライブ、若しくは任意の他の好適な記憶媒体、又はこれらの任意の組み合わせが含まれる。データストア115は、プロセッサ110の構成要素であり得るか、又はデータストア115は、プロセッサ110で使用するためにプロセッサ110に対して動作可能に接続され得る。本明細書の全体を通して使用される「動作可能に接続」という用語は、直接的又は間接的な接続を含み、直接的な物理的接触がない接続を含み得る。
【0061】
1つ以上の機構では、1つ以上のデータストア115は、マップデータ116を含み得る。マップデータ116は、1つ以上の地理的エリアのマップを含み得る。一部の例では、マップデータ116は、1つ以上の地理的エリア内の道路、交通制御デバイス、道路標識、構造物、特徴、及び/又は目印に関する情報又はデータを含み得る。マップデータ116は、任意の好適な形態であり得る。一部の例では、マップデータ116は、エリアの空中写真を含み得る。一部の例では、マップデータ116は、エリアの地上写真を含み、360度の地上写真を含み得る。マップデータ116は、マップデータ116に含まれる1つ以上の事項に対する、及び/又はマップデータ116に含まれる他の事項に対する、測定値、寸法、距離、及び/又は情報を含み得る。マップデータ116は、道路形状に関する情報を有するデジタルマップを含み得る。マップデータ116は、高品質及び/又は高精細であり得る。
【0062】
1つ以上の機構では、マップデータ116は、1つ以上の地形マップ117を含み得る。地形マップ117は、1つ以上の地理的エリアの地面、地形、道路、地表、及び/又は他の特徴に関する情報を含み得る。地形マップ117は、1つ以上の地理的エリア内の高度データを含み得る。マップデータ116は、高品質及び/又は高精細であり得る。地形マップ117は、舗装された道路、舗装されていない道路、土地、及び地上面を定める他のものを含み得る1つ以上の地上面を定め得る。
【0063】
1つ以上の機構では、マップデータ116は、1つ以上の静止障害物マップ118を含み得る。静止障害物マップ118は、1つ以上の地理的エリア内に配置された1つ以上の静止障害物に関する情報を含み得る。「静止障害物」は、物理オブジェクトであり、その位置は、ある期間において変化しないか若しくは実質的に変化せず、及び/又はそのサイズは、ある期間において変化しないか若しくは実質的に変化しない。静止障害物の例には、木、建物、縁石、フェンス、手すり、中央線、電柱、像、モニュメント、標識、ベンチ、備品、郵便ポスト、大きい岩、丘が含まれる。静止障害物は、地面の高さよりも上に延びるオブジェクトであり得る。静止障害物マップ118に含まれる1つ以上の静止障害物は、場所データ、サイズデータ、寸法データ、材料データ、及び/又はそれに関連付けられた他のデータを有し得る。静止障害物マップ118は、1つ以上の静止障害物についての測定値、寸法、距離、及び/又は情報を含み得る。静止障害物マップ118は、高品質及び/又は高精細であり得る。静止障害物マップ118は、マップエリア内の変化を反映させるように更新され得る。
【0064】
1つ以上のデータストア115は、センサデータ119を含み得る。本文脈では、「センサデータ」は、当該センサに関する能力及び他の情報を含む、車両100が備えるセンサに関する任意の情報を意味する。以下で説明されるように、車両100は、センサシステム120を含み得る。センサデータ119は、センサシステム120の1つ以上のセンサに関し得る。一例として、1つ以上の機構では、センサデータ119は、センサシステム120の1つ以上のLIDARセンサ124に関する情報を含み得る。
【0065】
一部の例では、マップデータ116及び/又はセンサデータ119の少なくとも一部は、車両100に配置され搭載された1つ以上のデータストア115に配置され得る。代替的に又は追加的に、マップデータ116及び/又はセンサデータ119の少なくとも一部は、車両100から離れて配置された1つ以上のデータストア115に配置され得る。
【0066】
上述のように、車両100は、センサシステム120を含み得る。センサシステム120は、1つ以上のセンサを含み得る。「センサ」は、何かを検出及び/又は検知することができる、任意のデバイス、構成要素、及び/又はシステムを意味する。1つ以上のセンサは、リアルタイムで検出及び/又は検知するように構成され得る。本明細書で使用される「リアルタイム」という用語は、行われる特定のプロセス若しくは決定についてユーザ若しくはシステムが充分迅速に検知するか、又はプロセッサが何らかの外部プロセスに追随することを可能にする処理応答性のレベルを意味する。
【0067】
センサシステム120が複数のセンサを含む機構では、センサは、互いに独立して機能し得る。代替的に、センサのうちの2つ以上は、互いに組み合わさって機能し得る。このような場合、2つ以上のセンサは、センサネットワークを形成し得る。センサシステム120及び/又は1つ以上のセンサは、車両100のプロセッサ110、データストア115、及び/又は別の要素(図1に示される要素のうちのいずれかを含む)に対して動作可能に接続され得る。センサシステム120は、車両100の外部環境(例えば、近くの車両)の少なくとも一部に関するデータを取得し得る。
【0068】
センサシステム120は、任意の好適なタイプのセンサを含み得る。様々なタイプのセンサの様々な例が本明細書に記載される。しかしながら、実施形態は、記載される特定のセンサに限定されないことが理解されるであろう。センサシステム120は、1つ以上の車両センサ121を含み得る。車両センサ121は、車両100自体に関する情報を検出、決定、及び/又は検知し得る。1つ以上の機構では、車両センサ121は、例えば、慣性加速度などに基づいて、車両100の位置及び向きの変化を検出及び/又は検知するように構成され得る。1つ以上の機構では、車両センサ121は、1つ以上の加速度計、1つ以上のジャイロスコープ、慣性計測ユニット(IMU)、推測航法システム、グローバルナビゲーションサテライトシステム(GNSS)、グローバルポジショニングシステム(GPS)、ナビゲーションシステム147、及び/又は他の好適なセンサを含み得る。車両センサ121は、車両100の1つ以上の特徴を検出及び/又は検知するように構成され得る。1つ以上の機構では、車両センサ121は、車両100の現在の速度を決定するための速度計を含み得る。
【0069】
代替的に又は追加的に、センサシステム120は、運転環境データを取得及び/又は検知するように構成された1つ以上の環境センサ122を含み得る。「運転環境データ」は、自律車両が配置された外部環境又はその1つ以上の部分に関するデータ又は情報を含む。例えば、1つ以上の環境センサ122は、車両100の外部環境の少なくとも一部における障害物、及び/又は当該障害物に関する情報/データを検出、定量化、及び/又は検知するように構成され得る。当該障害物は、静止オブジェクト及び/又は動的オブジェクトであり得る。1つ以上の環境センサ122は、例えば、レーンマーク、標識、交通信号灯、交通標識、車線、横断歩道、車両100に近い縁石、路上外のオブジェクトなどの、車両100の外部環境における他のものを検出、測定、定量化、及び/又は検知するように構成され得る。
【0070】
センサシステム120のセンサの様々な例が本明細書に記載される。例示的なセンサは、1つ以上の環境センサ122及び/又は1つ以上の車両センサ121の一部であり得る。しかしながら、実施形態は、記載される特定のセンサに限定されないことが理解されるであろう。
【0071】
一例として、1つ以上の機構では、センサシステム120は、1つ以上のレーダセンサ123、1つ以上のLIDARセンサ124、1つ以上のソナーセンサ125、及び/又は1つ以上のカメラ126を含み得る。1つ以上の機構では、1つ以上のカメラ126は、ハイダイナミックレンジ(HDR)カメラ又は赤外線(IR)カメラであり得る。
【0072】
車両100は、入力システム130を含み得る。「入力システム」は、情報/データを機械に入力することを可能にする、任意のデバイス、構成要素、システム、要素、若しくは機構、又はこれらのグループを含む。入力システム130は、車両の乗員(例えば、運転者又は乗員)から入力を受信し得る。車両100は、出力システム135を含み得る。「出力システム」は、情報/データを車両の乗員(例えば、人、車両の乗員など)に提示することを可能にする、任意のデバイス、構成要素、若しくは機構、又はこれらのグループを含む。
【0073】
車両100は、1つ以上の車両システム140を含み得る。1つ以上の車両システム140の様々な例が図1に示されている。しかしながら、車両100は、より多くの車両システム、より少ない車両システム、又は異なる車両システムを含み得る。特定の車両システムが別々に定められているが、システム又はその一部の各々又はいずれかは、車両100内でハードウェア及び/又はソフトウェアを介して他のように組み合わされ得るか又は分離され得ることを理解されたい。車両100は、推進システム141、ブレーキシステム142、ステアリングシステム143、スロットルシステム144、トランスミッションシステム145、信号伝達システム146、及び/又はナビゲーションシステム147を含み得る。これらのシステムの各々は、現在既知であるか又は今後開発される、1つ以上のデバイス、構成要素、及び/又はその組み合わせを含み得る。
【0074】
ナビゲーションシステム147は、車両100の地理的場所を決定し、及び/又は車両100についての走行ルートを決定するように構成された、現在既知であるか又は今後開発される1つ以上のデバイス、アプリケーション、及び/又はその組み合わせを含み得る。ナビゲーションシステム147は、車両100についての走行ルートを決定するための1つ以上の地図アプリケーションを含み得る。ナビゲーションシステム147は、グローバルポジショニングシステム、ローカルポジショニングシステム、又はジオロケーションシステムを含み得る。
【0075】
プロセッサ110、引き継ぎ評価器システム170、及び/又は自動運転モジュール160は、様々な車両システム140及び/又はその個々の構成要素と通信するように動作可能に接続され得る。例えば、図1に戻って、プロセッサ110及び/又は自動運転モジュール160は、様々な車両システム140から情報を送信及び/又は受信して車両100の動き、速度、操作、進行方向、方向などを制御するように通信し得る。プロセッサ110、引き継ぎ評価器システム170、及び/又は自動運転モジュール160は、当該車両システム140の一部又は全てを制御し得、したがって、部分的又は完全に自律的であり得る。
【0076】
プロセッサ110、引き継ぎ評価器システム170、及び/又は自動運転モジュール160は、様々な車両システム140及び/又はその個々の構成要素と通信するように動作可能に接続され得る。例えば、図1に戻って、プロセッサ110、引き継ぎ評価器システム170、及び/又は自動運転モジュール160は、様々な車両システム140から情報を送信及び/又は受信して車両100の動き、速度、操作、進行方向、方向などを制御するように通信し得る。プロセッサ110、引き継ぎ評価器システム170、及び/又は自動運転モジュール160は、これらの車両システム140の一部又は全てを制御し得る。
【0077】
プロセッサ110、引き継ぎ評価器システム170、及び/又は自動運転モジュール160は、車両システム140及び/又はその構成要素のうちの1つ以上を制御することによって、車両100のナビゲーション及び/又は操作を制御するように動作可能であり得る。例えば、自律モードで動作しているとき、プロセッサ110、引き継ぎ評価器システム170、及び/又は自動運転モジュール160は、車両100の方向及び/又は速度を制御し得る。プロセッサ110、引き継ぎ評価器システム170、及び/又は自動運転モジュール160は、(例えば、エンジンに提供される燃料の供給を増加させることによって)車両100を加速させ、(例えば、エンジンへの燃料の供給を減少させること及び/若しくはブレーキをかけることによって)車両100を減速させ、並びに/又は(例えば、前方2輪を旋回させることによって)車両100の方向を変更させ得る。本明細書で使用される「させる」又は「させること」は、直接的又は間接的な方法のいずれかで、ある事象若しくは動作を、起こさせる(make)、起こさせる(force)、起こさせる(compel)、起こすように指図する、起こすように命令する、起こすように指示する、及び/若しくは当該事象若しくは動作が起こるのを可能にするか、又は当該事象若しくは動作を、少なくともこのような事象若しくは動作が起き得る状態になるように、させる(make)、させる(force)、させる(compel)、指図する、命令する、指示する、及び/若しくは当該事象若しくは動作が少なくとも当該状態になるのを可能にすることを意味する。
【0078】
車両100は、1つ以上のアクチュエータ150を含み得る。アクチュエータ150は、プロセッサ110及び/又は自動運転モジュール160からの信号又は他の入力の受信に応じて、車両システム140又はその構成要素のうちの1つ以上を修正、調整、及び/又は変更するように動作可能な任意の要素又は要素の組み合わせであり得る。任意の好適なアクチュエータが使用され得る。例えば、1つ以上のアクチュエータ150は、単にいくつかの可能性を挙げれば、モータ、空気圧アクチュエータ、液圧ピストン、リレー、ソレノイド、及び/又は圧電アクチュエータを含み得る。
【0079】
車両100は、1つ以上のモジュールを含み得、その少なくとも一部が本明細書に記載される。モジュールは、プロセッサ110によって実行されると、本明細書に記載される様々なプロセスのうちの1つ以上を実装するコンピュータ可読プログラムコードとして実装され得る。モジュールのうちの1つ以上は、プロセッサ110の構成要素であり得るか、又はモジュールのうちの1つ以上は、プロセッサ110が動作可能に接続された他の処理システム上で実行され得、及び/若しくは当該他の処理システム間で分散され得る。モジュールは、1つ以上のプロセッサ110によって実行可能な命令(例えば、プログラムロジック)を含み得る。代替的に又は追加的に、1つ以上のデータストア115は、このような命令を含み得る。
【0080】
1つ以上の機構では、本明細書に記載されるモジュールのうちの1つ以上は、人工知能要素又は演算知能要素、例えば、ニューラルネットワーク、ファジーロジック、又は他の機械学習アルゴリズムを含み得る。更に、1つ以上の機構では、モジュールのうちの1つ以上は、本明細書に記載される複数のモジュール間で分散され得る。1つ以上の機構では、本明細書に記載されるモジュールのうちの2つ以上は、単一のモジュールに組み合わされ得る。
【0081】
車両100は、1つ以上の自律運転モジュール160を含み得る。自動運転モジュール160は、センサシステム120、並びに/又は車両100及び/若しくは車両100の外部環境に関する情報を取り込むことができる任意の他のタイプのシステムからデータを受信するように構成され得る。1つ以上の機構では、自動運転モジュール160は、当該データを使用して、1つ以上の運転シーンモデルを生成し得る。自動運転モジュール160は、車両100の位置及び速度を決定し得る。自動運転モジュール160は、障害物の場所、障害物、又は交通標識、木、低木、近隣車両、歩行者などを含む他の環境的特徴を決定し得る。
【0082】
自動運転モジュール160は、プロセッサ110及び/又は本明細書に記載されるモジュールのうちの1つ以上による使用のために車両100の外部環境内の障害物についての場所情報を受信及び/又は決定して、複数の衛星からの信号又は任意の他のデータ及び/若しくは信号に基づいて、車両100の位置及び向き、グローバル座標における車両位置を推定するように構成され得、当該任意の他のデータ及び/又は信号は、車両100の現在の状態を決定するために、又はマップを作成する際若しくはマップデータに対する車両100の位置を決定する際に使用される車両100の環境に対する車両100の位置を決定するために使用され得る。
【0083】
自動運転モジュール160は、センサシステム120によって取得されるデータ、運転シーンモデル、及び/又はセンサデータ250からの決定などの任意の他の好適なソースからのデータに基づいて、走行経路、車両100についての現在の自律運転操作、将来の自律運転操作、及び/又は現在の自律運転操作に対する修正を決定するように、独立して又は引き継ぎ評価器システム170と組み合わされて構成され得る。概して、自動運転モジュール160は、先進運転支援(ADAS)機能、半自律機能、及び完全自律機能を含む様々なレベルの自動化を実装するように機能し得る。「運転操作」は、車両の動きに影響を与える1つ以上の動作を意味する。運転操作の例には、単にいくつかの可能性を挙げれば、加速、減速、ブレーキ、旋回、車両100の横方向の移動、走行車線の変更、走行車線への合流、及び/又は後退が含まれる。自動運転モジュール160は、決定された運転操作を実装するように構成され得る。自動運転モジュール160は直接的又は間接的に、このような自律運転操作を実装させ得る。本明細書で使用される「させる」又は「させること」は、直接的又は間接的な方法のいずれかで、ある事象若しくは動作を、起こさせる、起こすように命令する、起こすように指示する、及び/若しくは当該事象若しくは動作が起こるのを可能にするか、又は当該事象若しくは動作を、少なくともこのような事象若しくは動作が起き得る状態になるように、させる、命令する、指示する、及び/若しくは当該事象若しくは動作が少なくとも当該状態になるのを可能にすることを意味する。自動運転モジュール160は、様々な車両機能を実行し、並びに/又は車両100若しくはその1つ以上のシステム(例えば、車両システム140のうちの1つ以上)にデータを送信し、そこからデータを受信し、それと相互作用し、及び/若しくはそれを制御するように構成され得る。
【0084】
詳細な実施形態が本明細書に開示されている。しかしながら、開示された実施形態は単なる例として意図されることを理解されたい。したがって、本明細書に開示される特定の構造的及び機能的な詳細は、限定的なものとして解釈されるべきではなく、単に、特許請求の範囲に対する根拠として、及び実質的に任意の適切な詳細構造で本明細書の態様を種々に採用するように当業者に教示する代表的な根拠として解釈されるべきである。更に、本明細書で使用される用語及びフレーズは、限定的であるように意図されるのではなく、むしろ、可能性のある実装の理解可能な説明を提供するように意図される。様々な実施形態が図1図7に示されているが、当該実施形態は、図示された構造又は用途に限定されない。
【0085】
図におけるフローチャート及びブロック図は、様々な実施形態に係るシステム、方法、及びコンピュータプログラム製品の可能性のある実装のアーキテクチャ、機能、及び動作を示す。この点で、フローチャート又はブロック図における各ブロックは、指定された論理機能を実装する1つ以上の実行可能命令を備える、モジュール、セグメント、又はコードの一部を表し得る。一部の代替的な実装では、ブロックに記される機能は、図に記される順序と関係なく生じ得ることにも留意されたい。例えば、連続して示される2つのブロックは実際、実質的に同時に実行され得るか、又はブロックは時には、関連する機能に応じて、逆順で実行され得る。
【0086】
上述のシステム、構成要素、及び/又はプロセスは、ハードウェア又はハードウェア及びソフトウェアの組み合わせで実現でき、1つの処理システム内の中央集中方式、又は様々な要素がいくつかの相互接続された処理システムにわたって広がっている分散方式で実現できる。本明細書に記載される方法を実行するように構成された任意の種類の処理システム又は別の装置が好適である。ハードウェア及びソフトウェアの典型的な組み合わせは、ロード及び実行されているとき、処理システムが本明細書に記載される方法を実行するように処理システムを制御するコンピュータ使用可能プログラムコードを有する処理システムであり得る。システム、構成要素、及び/又はプロセスはまた、本明細書に記載される方法及びプロセスを行うために機械によって実行可能な命令のプログラムを有体的に具現化した、機械によって読み取り可能な、コンピュータプログラム製品又は他のデータプログラム記憶デバイスなどのコンピュータ可読ストレージに組み込まれ得る。これらの要素はまた、本明細書に記載される方法の実装を可能にする全ての特徴を備え、且つ処理システムでロードされると当該方法を実行することができるアプリケーション製品に組み込まれ得る。
【0087】
更に、本明細書に記載される機構は、コンピュータ可読プログラムコードが具現化、例えば記憶された1つ以上のコンピュータ可読媒体において具現化されたコンピュータプログラム製品の形態を取り得る。1つ以上のコンピュータ可読媒体の任意の組み合わせが利用され得る。コンピュータ可読媒体は、コンピュータ可読信号媒体又はコンピュータ可読記憶媒体であり得る。「コンピュータ可読記憶媒体」というフレーズは、非一時的記憶媒体を意味する。コンピュータ可読記憶媒体は、例えば、電子、磁気、光、電磁気、赤外線、若しくは半導体のシステム、装置、若しくはデバイス、又は以上の任意の好適な組み合わせであり得るが、これらに限定されない。コンピュータ可読記憶媒体のより具体的な例(非網羅的なリスト)は、以下のもの、すなわち、携帯型コンピュータディスケット、ハードディスクドライブ(HDD)、ソリッドステートドライブ(SSD)、リードオンリーメモリ(ROM)、消去可能なプログラマブルリードオンリーメモリ(EPROM若しくはフラッシュメモリ)、携帯型コンパクトディスクリードオンリーメモリ(CD-ROM)、デジタルバーサタイルディスク(DVD)、光記憶デバイス、磁気記憶デバイス、又は以上の任意の好適な組み合わせを含む。本明細書の文脈では、コンピュータ可読記憶媒体は、命令実行システム、装置、若しくはデバイスによって、又はこれらとの関連で使用されるプログラムを含み得るか又は記憶し得る任意の有体の媒体であり得る。
【0088】
概して、本明細書で使用されるモジュールは、特定のタスクを行うか、又は特定のデータタイプを実装するルーチン、プログラム、オブジェクト、コンポーネント、データ構造などを含む。更なる態様では、メモリは概して、記されたモジュールを記憶する。モジュールに関連付けられたメモリは、プロセッサ内に組み込まれたバッファ若しくはキャッシュ、RAM、ROM、フラッシュメモリ、又は別の好適な電子記憶媒体であり得る。また更なる態様では、本開示によって構想されるモジュールは、特定用途向け集積回路(ASIC)として、システムオンチップ(SoC)のハードウェア構成要素として、プログラマブルロジックアレイ(PLA)として、又は開示された機能を行うために定められた構成セット(例えば、命令)が組み込まれた別の好適なハードウェア構成要素として実装される。
【0089】
コンピュータ可読媒体上で具現化されるプログラムコードは、無線、有線、光ファイバ、ケーブル、RFなど、又は以上の任意の好適な組み合わせを含むが、これらに限定されない任意の適切な媒体を使用して送信され得る。本機構の態様についての動作を実行するコンピュータプログラムコードは、1つ以上のプログラミング言語の任意の組み合わせで書かれ得、当該1つ以上のプログラミング言語は、Java(登録商標)、Smalltalk、C++、又は同種のものなどのオブジェクト指向プログラミング言語、及び「C」プログラミング言語又は同様のプログラミング言語などの従来の手続き型プログラミング言語を含む。プログラムコードは、ユーザのコンピュータ上で完全に実行され得るか、ユーザのコンピュータ上で部分的に実行され得るか、スタンドアロンソフトウェアパッケージとして実行され得るか、ユーザのコンピュータ上で部分的に且つリモートコンピュータ上で部分的に実行され得るか、又はリモートコンピュータ若しくはサーバ上で完全に実行され得る。後者のシナリオでは、リモートコンピュータは、ローカルエリアネットワーク(LAN)若しくはワイドエリアネットワーク(WAN)を含む任意のタイプのネットワークを通じてユーザのコンピュータに接続され得るか、又は(例えば、インターネットサービスプロバイダを使用してインターネットを通じて)外部コンピュータへの接続が行われ得る。
【0090】
本明細書で使用される「1つ(a)」及び「1つ(an)」という用語は、1つ又は複数として定義される。本明細書で使用される「複数」という用語は、2つ又は2つよりも多いものとして定義される。本明細書で使用される「別の」という用語は、少なくとも第2の又はより多くのものとして定義される。本明細書で使用される「含む」及び/又は「有する」という用語は、備える(comprising)(すなわち、オープンランゲージ)として定義される。本明細書で使用される「...及び...のうちの少なくとも1つ」というフレーズは、関連付けられた列挙事項のうちの1つ以上に関する任意の全ての可能性のある組み合わせを指し、当該組み合わせを包含する。一例として、「A、B、及びCのうちの少なくとも1つ」というフレーズは、Aのみ、Bのみ、Cのみ、又はそれらの任意の組み合わせ(例えば、AB、AC、BC、若しくはABC)を含む。
【0091】
本明細書における態様は、趣旨又はその本質的属性から逸脱することなく他の形態で具現化され得る。したがって、ここでの範囲を示すものとして、以上の明細書ではなく以下の特許請求の範囲を参照すべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【外国語明細書】