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特開2024-120874タッチ保護カバー、接続部品、およびモジュールコネクタ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024120874
(43)【公開日】2024-09-05
(54)【発明の名称】タッチ保護カバー、接続部品、およびモジュールコネクタ
(51)【国際特許分類】
   H01M 50/543 20210101AFI20240829BHJP
   H01R 13/52 20060101ALI20240829BHJP
   H01R 13/44 20060101ALI20240829BHJP
   H01M 50/591 20210101ALI20240829BHJP
   H01M 50/588 20210101ALI20240829BHJP
【FI】
H01M50/543
H01R13/52 302Z
H01R13/44 Z
H01M50/591
H01M50/588 101
【審査請求】有
【請求項の数】15
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024023319
(22)【出願日】2024-02-20
(31)【優先権主張番号】10 2023 104 652.7
(32)【優先日】2023-02-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(71)【出願人】
【識別番号】518345815
【氏名又は名称】ティーイー コネクティビティ ソリューソンズ ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100100077
【弁理士】
【氏名又は名称】大場 充
(74)【代理人】
【識別番号】100136010
【弁理士】
【氏名又は名称】堀川 美夕紀
(74)【代理人】
【識別番号】100203046
【弁理士】
【氏名又は名称】山下 聖子
(74)【代理人】
【識別番号】100229736
【弁理士】
【氏名又は名称】大場 剛
(72)【発明者】
【氏名】イェンス フーバー
(72)【発明者】
【氏名】フランク ヴィットロック
【テーマコード(参考)】
5E087
5H043
【Fターム(参考)】
5E087GG12
5E087LL17
5E087LL29
5E087MM08
5E087QQ03
5E087RR17
5E087RR25
5H043AA19
5H043GA23
5H043GA25
5H043JA26D
5H043KA44
(57)【要約】      (修正有)
【課題】容易かつ安価に製造することができ、大きい位置公差でもほとんど労力を要することなく補償することができるモジュールコネクタを提供する。
【解決手段】本発明は、2つの電気モジュール、特に2つのバッテリモジュールを電気的に接続するための電気モジュールコネクタの接続部品のための電気絶縁タッチ保護カバー1に関する。タッチ保護カバー1は、保護ハウジング10と、挿入開口部14を有するねじガイド要素とを備える。保護ハウジング10は、接続部品の電気導体8を少なくとも部分的に取り囲むように構成されている。ねじガイド要素の挿入開口部14は、電気導体を固定するように機能するねじ52を少なくとも部分的に回転可能に受け入れるように構成されている。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気モジュールコネクタ(4)の接続部品(2)のための電気絶縁性のタッチ保護カバー(1)であって、
前記タッチ保護カバー(1)は、
- 前記接続部品(2)の電気導体(8)を少なくとも部分的に取り囲むように構成された保護ハウジング(10)と、
- 挿入開口部(14)を有するねじガイド要素(12)であって、前記挿入開口部(14)は、前記電気導体(8)を固定するように機能するねじ(52)を少なくとも部分的に回転可能に受け入れるように構成されている、ねじガイド要素(12)と
を備え、

前記ねじガイド要素(12)は、前記保護ハウジング(10)に対して可動であり、前記保護ハウジング(10)にモノリシックに接続されている、
タッチ保護カバー(1)。
【請求項2】
前記ねじガイド要素(12)と前記保護ハウジング(10)とを互いにモノリシックかつ可動に接続するフレクシャベアリング(16)を備える、
請求項1に記載のタッチ保護カバー(1)。
【請求項3】
前記ねじガイド要素(12)と前記フレクシャベアリング(16)とは、前記保護ハウジング(10)の開口部(70)に配置され、前記開口部(70)の平面で、前記ねじガイド要素(12)は、前記フレクシャベアリング(16)によって、前記保護ハウジング(10)に対して可動に案内される、
請求項1または2に記載のタッチ保護カバー(1)。
【請求項4】
前記ねじガイド要素(12)は、前記フレクシャベアリング(16)が橋渡しされた間隙(74)によって、前記保護ハウジング(10)から分離されている、
請求項2または3に記載のタッチ保護カバー(1)。
【請求項5】
前記フレクシャベアリング(16)は、前記保護ハウジング(10)から前記ねじガイド要素(12)へ延びる少なくとも1つの変形可能な材料ブリッジ(20)を含む、
請求項1から4のいずれか一項に記載のタッチ保護カバー(1)。
【請求項6】
前記少なくとも1つの材料ブリッジ(20)は2つの接合部(22)を有する、
請求項5に記載のタッチ保護カバー(1)。
【請求項7】
前記接合部(22)はそれぞれ、フィルムヒンジとして構成されている、
請求項6に記載のタッチ保護カバー(1)。
【請求項8】
前記ねじガイド要素(12)は、前記フレクシャベアリング(16)によって、前記保護ハウジング(10)に対して補償方向(34)に沿って可動に案内される、
請求項2から7のいずれか一項に記載のタッチ保護カバー(1)。
【請求項9】
前記タッチ保護カバー(1)はガイド要素(84’)を備え、
前記ガイド要素(84’)は、前記ねじガイド要素(12)から離間し、前記保護ハウジング(10)にモノリシックに接続され、前記挿入開口部(14)と同一平面になるように配置された、前記ねじ(52)のねじ軸(54)を押し通すための貫入開口部(88)を有し、前記保護ハウジング(10)に対して可動である、
請求項1から8のいずれか一項に記載のタッチ保護カバー(1)。
【請求項10】
前記ガイド要素(84’)は、前記接続部品(2)の導電性電流ブリッジ(96)を少なくとも部分的に受け入れるように構成されている、
請求項9に記載のタッチ保護カバー(1)。
【請求項11】
前記保護ハウジング(10)は、互いに接合可能な2つのハウジング半部(108a、108b)から構成され、前記ねじガイド要素(12)と前記ガイド要素(84’)とは、別々のハウジング半部(108a、108b)に接続されている、
請求項9または10に記載のタッチ保護カバー(1)。
【請求項12】
接続部品(2)であって、
前記接続部品(2)は、
- 請求項1から11のいずれか一項に記載のタッチ保護カバー(1)と、
- 前記タッチ保護カバー(1)の前記保護ハウジング(10)によって取り囲まれた電気導体(8)と、
- ねじ(52)と、
を備え、
前記ねじ(52)のねじ頭(60)が、前記タッチ保護カバー(1)の前記ねじガイド要素(12)に受け入れられる、
接続部品(2)。
【請求項13】
前記接続部品(2)は、前記挿入開口部(14)の延長部に長円形孔(48)を有し、前記長円形孔(48)の長手方向(56)が、前記補償方向(34)に沿って位置合わせされている、
請求項12に記載の接続部品(2)。
【請求項14】
前記電気導体(8)の一端部(46)が前記長円形孔(48)を有する、
請求項13に記載の接続部品(2)。
【請求項15】
モジュールコネクタ(4)であって、
前記モジュールコネクタ(4)は、
- 請求項12から14のいずれか一項に記載の接続部品(2)と、
- 前記接続部品(2)の相手側部品(6)と
を備え、
前記相手側部品(6)は、前記接続部品(2)の前記ねじ(52)に相補的に構成されたねじ付きスリーブを含む、
モジュールコネクタ(4)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、2つの電気モジュール、特に2つのバッテリモジュールを電気的に接続するための電気モジュールコネクタの接続部品のための電気絶縁タッチ保護カバーに関する。バッテリモジュールは、電気自動車またはエネルギー技術システムのバッテリモジュールであることが好ましい。さらに、本発明は、そのようなタッチ保護カバーを備える接続部品、ならびに、接続部品とそれに相補的な相手側部品とを備えるモジュールコネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
モジュールコネクタにより接続される2つの電気モジュール間の相対位置は、公差に関連する変動を受けやすい。このような変動は、例えば、モジュールコネクタの接続部品と相手側部品とをねじ接続によって固定する場合に問題となることが分かっている。
【0003】
したがって、位置公差にもかかわらず、多くの労力を要することなく、電気モジュールを接続する必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、本発明の基礎となる目的は、容易かつ安価に製造することができ、大きい位置公差でも、ほとんど労力を要することなく補償することができる、モジュールコネクタを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この目的は、上記のタイプのタッチ保護カバーであって、タッチ保護カバーは、保護ハウジングと、挿入開口部を有するねじガイド要素とを備えるタッチ保護カバーによって解決される。保護ハウジングは、接続部品の電気導体を少なくとも部分的に取り囲むように構成されている。ねじガイド要素の挿入開口部は、電気導体を固定するように機能するねじを少なくとも部分的に回転可能に受け入れるように構成されている。本発明によれば、ねじガイド要素は、保護ハウジングに対して可動であり、保護ハウジングにモノリシックに接続されている。
【0006】
タッチ保護カバーは、電気モジュールコネクタの接続部品に装着されてよく、ねじガイド要素の可動性により、電気モジュールを接続するときに位置公差を補償することができることが有利である。言い換えると、挿入開口部に受け入れられた接続部品のねじの位置を、その位置に関して、接続される2つの電気モジュールの異なる相対位置に調節することができる。
【0007】
保護ハウジングとねじガイド要素とのモノリシック接続により、別個の部品の数が少なくなり、タッチ保護カバーとモジュールコネクタとを、容易にコスト効率よく製造することができる。部品数が少ないことにより、取扱いも簡略化される。
【0008】
加えて、ねじガイド要素は、外力が加えられない限り、モノリシック接続によって所定の公称位置に保持される。公称位置として、複数の適用に適した位置(例えば、中心位置)を選択することができる。これにより、含まなければならない部品が少なくなり、緩く「がたつく」こともないため、複雑さおよび必要な時間に関して装着プロセスが簡略化される。
【0009】
したがって、本発明によるタッチ保護カバーは、上記の目的を解決する。
【0010】
上記の解決策を、以下で説明する追加の構成によってさらに改良することができる。個々の構成は、それぞれ互いに独立して有利であり、希望に応じて互いに組み合わせることができる。
【0011】
1つの可能な構成によれば、タッチ保護カバーは、ねじガイド要素と保護ハウジングとを互いにモノリシックにかつ互いに対して可動に接続する曲げヒンジまたはフレクシャベアリング(flexure bearing)、特にばね接合部(spring joint)を備えることができる。フレクシャベアリングによって、保護ハウジングとねじガイド要素とのモノリシック接続部を簡単に形成することができる。
【0012】
さらなる可能な構成によれば、ねじガイド要素を、保護ハウジングの開口部に配置することができ、それにより、ある一定の空間が節約される。さらに、フレクシャベアリングを、保護ハウジングの開口部に配置することができ、それにより、開口部の平面で、ねじガイド要素は、フレクシャベアリングによって、保護ハウジングに対して可動に案内される。特に、ねじガイド要素を、保護ハウジングの開口部に浮動するように取り付けることができる。
【0013】
保護ハウジングの開口部は、保護ハウジングの外側から保護ハウジングの内側に延びる。保護ハウジングの内側で、保護ハウジングによって取り囲まれた電気導体は、例えば、バスバまたは電流ストリップの形態で延びることができる。ねじガイド要素の挿入開口部と保護ハウジングの開口部とは、同軸に配置されることが好ましい。
【0014】
ねじガイド要素を、開口部によって保護ハウジングから離間させることができる。特に、ねじガイド要素を、間隙によって保護ハウジングから分離させることができ、間隙は開口部の一部である。間隙は、例えば、環状間隙としてねじガイド要素を周方向に取り囲むことができ、フレクシャベアリングが橋渡しされていてよい。それにより、間隙は、ねじガイド要素の運動の自由度を与える。したがって、ねじガイド要素を保護ハウジングに対して動かすと、間隙は、少なくとも部分的に狭くなり、他の部分で広くなる。
【0015】
保護ハウジングの内側で延びる電気導体に使用者の指が触れることを防ぐように、間隙の大きさは、ねじガイド要素のそれぞれの位置において制限されることが好ましい。使用者の指は、例えば、試験指の長さ80mmおよび直径12mmを規定する通常の規格、例えばDIN EN60529:2000に従う試験指によってシミュレートすることができる。他の関連する規格は、VDE0470 Part2、IEC/EN61032、VDE0470 Part1、またはIEC/EN60529、IEC/EN60950、IEC61010、IEC/EN60335、IEC/EN60745-1、IEC/EN60034-5、およびIEC/EN60065であり得る。
【0016】
フレクシャベアリングが、保護ハウジングからねじガイド要素へ延びる少なくとも1つの変形可能な材料ブリッジを含む場合に、容易に製造できる構成が得られる。それにより、少なくとも1つの材料ブリッジは、間隙を橋渡しすることができる。間隙の形状に加えて、材料ブリッジの構成も、ねじガイド要素の運動半径を規定する。ねじガイド要素は、少なくとも1つの材料ブリッジの変形により、保護ハウジングに対して可動であってよい。
【0017】
少なくとも1つの材料ブリッジは、2つの接合部を含むことができる。それぞれの接合部は、2つの隣接する領域を互いに関節式に接続する。これら2つの隣接する領域は、接合部の周りで旋回可能、特に1つの平面で旋回可能であることが好ましい。この目的のために、それぞれの接合部における曲げ剛性は、接合部を直接取り囲む領域における曲げ剛性よりも低い。言い換えると、2つの隣接する領域は、それぞれの接合部よりも高い剛性を有する。
【0018】
2つの接合部の旋回面は、互いに平行であることが好ましい。加えて、2つの接合部の旋回面は、任意選択で、保護ハウジングの開口部の前記平面に平行である。さらに、2つの接合部の旋回面は、挿入開口部に対して垂直であってよい。
【0019】
2つの接合部を、少なくとも1つの材料ブリッジの任意の点に配置することができる。例えば、一方の接合部は、保護ハウジングに直接隣接していてよく、かつ/または、他方の接合部は、ねじガイド要素に直接隣接していてよい。これにより、材料ブリッジを、一方の接合部でねじガイド要素に接続し、他方の接合部で保護ハウジングに接続することができる。
【0020】
あるいは、2つの接合部を、保護ハウジングおよびねじガイド要素の両方から離間して配置することができる。この場合、一方の接合部は、保護ハウジングから材料ブリッジの長さの1/3以内の距離にあり、かつ/または、他方の接合部は、ねじガイド要素から材料ブリッジの長さの1/3以内の距離にあることが好ましい。
【0021】
接合部をそれぞれ、材料ブリッジの曲がり部またはねじれ部によって形成することができる。タッチ保護カバーのコスト効率の高い構成によれば、接合部をそれぞれ、フィルムヒンジとして構成することができる。
【0022】
高い安定性を実現するために、フレクシャベアリングは、保護ハウジングからねじガイド要素へそれぞれ延びる少なくとも2つの材料ブリッジを有することができる。したがって、少なくとも4つの接合部が、少なくとも2つの材料ブリッジに設けられる。少なくとも2つの材料ブリッジは、正反対の点でねじガイド要素に係合することが好ましい。この場合、少なくとも2つの材料ブリッジはそれぞれ、挿入開口部の周方向に沿って少なくとも部分的に延びることができる。例えば、少なくとも2つの材料ブリッジはそれぞれ、挿入開口部に対して少なくとも部分的に略接線方向に延びる。少なくとも2つの材料ブリッジは、それぞれ少なくとも1つの曲がり部を有することができる。
加えて、少なくとも2つの材料ブリッジはそれぞれ、少なくとも1つの曲がり部によって互いに分離された短い部分と長い部分とを有することができる。例えば、長い部分は保護ハウジングを基礎とし、短い部分はねじガイド要素を基礎とする。長い部分は、挿入開口部の接線に平行に延びることができ、短い部分は、挿入開口部まで半径方向に延びる。特に、少なくとも2つの材料ブリッジをそれぞれ、L字形、J字形、またはS字形に構成することができる。これにより、直線の、半径方向に延びるスポーク状材料ブリッジと比較して、ねじガイド要素の可動性が高くなる。
【0023】
ねじ位置を単一方向に沿ってのみ調節すればよい適用の場合、ねじガイド要素の可動性を必要なものに制限することが望ましい。この目的のために、ねじガイド要素を、フレクシャベアリングによって、保護ハウジングに対して補償方向に沿って可動に案内することができる。ねじガイド要素は、保護ハウジングに対して本質的に直線状に案内されることが好ましい。この場合、補償方向は、ねじ軸線に対して垂直であり、ねじ位置を調節する方向に対応していることが好ましい。少なくとも2つの材料ブリッジを有する実施形態において、少なくとも2つの材料ブリッジがねじガイド要素に対して点対称に配置されるという点で、ねじガイド要素の可動性を補償方向に制限することができる。特に、少なくとも2つの材料ブリッジは、ねじガイド要素を2本吊りで保持することができる。
【0024】
特に、ねじガイド要素の挿入開口部を、ねじのねじ頭を少なくとも部分的に回転可能に受け入れるように構成することができる。さらに、ねじガイド要素は、ねじ頭を直線状に案内するように構成されたスリーブ状部分またはカラーを含むことができる。この場合、ねじガイド要素の移動平面は、スリーブ状部分またはカラー内で、ねじ軸線に対して垂直かつガイド方向に対して垂直であることが好ましい。任意選択で、ねじガイド要素は、ねじ頭の後ろに係合するように構成された少なくとも1つのロックアームを有することができる。少なくとも1つのロックアームは、可撓性であり、スリーブ状部分またはカラーに配置されていることが好ましい。これにより、ねじの紛失を防ぐ。
【0025】
タッチ保護カバーは、ねじガイド要素に加えてガイド要素を備えることができ、このガイド要素は、ねじガイド要素から離間し、保護ハウジングにモノリシックに接続され、保護ハウジングに対して可動である。この場合、ガイド要素は、ねじガイド要素から挿入開口部の軸方向に離間し、挿入開口部と同一平面に配置された、ねじのねじ軸を押し通すための貫入開口部を有することが好ましい。ねじ頭が挿入開口部に受け入れられ、ねじ軸が押通し開口部を通るねじの場合、ねじガイド要素とガイド要素とは平行な案内を可能にする。これにより、ねじの傾きまたは傾斜を防ぐ。
【0026】
さらなるフレクシャベアリングが、ガイド要素と保護ハウジングとを接続することができる。この場合、さらなるフレクシャベアリングは、ねじガイド要素のフレクシャベアリングと同じ構成を有することができる。特に、さらなるフレクシャベアリングは、保護ハウジングからガイド要素へ延びる少なくとも1つの材料ブリッジを有することができる。さらなるフレクシャベアリングの少なくとも1つの材料ブリッジを、ねじガイド要素と保護ハウジングとを接続する少なくとも1つの材料ブリッジと同じ方法で構成することができる。
【0027】
ねじガイド要素とガイド要素との間に、接続部品の電気導体が延びることができる。言い換えると、ねじガイド要素とガイド要素とは、電気導体の両側に配置されている。電気モジュールコネクタによくあるように、接続部品が導電性電流ブリッジを有する場合、ガイド要素は、電流ブリッジを少なくとも部分的に受け入れるように構成されてよい。特に、ガイド要素は、電流ブリッジを係留して保持するように構成されてよい。あるいは、電流ブリッジを接続部品の嵌合部分に配置して、接続部品自体は、係留して保持される電流ブリッジを有していないようにしてもよい。
【0028】
前述したように、接続部品の電気導体は、保護ハウジング内で延びる。電気導体を保護ハウジング内に容易に取り付けることができるように、保護ハウジングを、互いに接合可能な2つのハウジング半部から構成された2つの部品で構成することが望ましい。この場合、ねじガイド要素とガイド要素とは、別々のハウジング半部に接続されていることが好ましい。
【0029】
上記の目的は、接続部品が、上記の構成のうちの1つによるタッチ保護カバーと、タッチ保護カバーの保護ハウジングによって取り囲まれた電気導体と、ねじとを備え、ねじのねじ頭がタッチ保護カバーのねじガイド要素に受け入れられる場合に、接続部品によって解決される。この文脈において、接続部品は、前述したタッチ保護カバーの利点および機能の利益を得る。特に、部品数が比較的少ないことにより、接続部品の製造、組立て、および装着が簡略化される。
【0030】
接続部品の可能な構成によれば、長円形孔を、ねじガイド要素の挿入開口部の延長部に配置することができる。例えば、電気導体の一端部が長円形孔を有することができる。長円形孔は、ねじのねじ軸またはねじ付きボルトを受け入れるように構成されることが好ましい。それにより、長円形孔は、ねじの直線ガイドとして機能することができ、有利である。したがって、長円形孔の長手方向を、前記補償方向に沿って位置合わせすることができる。言い換えると、長円形孔は補償方向に延びる。
【0031】
モジュールコネクタも、モジュールコネクタが、上記実施形態のうちの1つによる接続部品と、接続部品の相手側部品とを備え、相手側部品は、接続部品のねじに相補的に構成されたねじ付きスリーブを含む場合に、前述した目的を解決する。ねじガイド要素の可動性により、ねじを、ねじ付きスリーブと軸方向に同一平面になるように位置合わせすることができる。特にタッチ保護カバーの部品数が少ないことにより、モジュールコネクタを、ほとんど労力を要することなく組み立てることができ、後のメンテナンスも容易である。
【0032】
本出願における基準および規格(例えば、DIN/IEC/EN規格)への言及は、出願時において有効な関連する基準および規格のバージョンを参照する。
【0033】
以下で、図面を参照しながら、本発明を例示的な構成によって説明する。それぞれの構成は、機構の可能な組合せを反映したものに過ぎない。構成の個々の機構に関連する技術的効果が特定の適用に重要でなければ、その機構を上記の説明により省略することができる。逆に、記載された構成の機構に関連する技術的効果が構成の特定の適用に重要であれば、その機構を追加することができる。
【0034】
図中、機能および/または構造に関して互いに対応する機構には、同じ参照数字が使用されている。
【図面の簡単な説明】
【0035】
図1】例示的な実施形態によるタッチ保護カバーの概略上面図である。
図2図1のタッチ保護カバーの別の概略斜視断面図である。
図3】例示的な実施形態による接続部品の概略斜視分解図である。
図4図3の接続部品の概略斜視分解図である。
図5】さらなる例示的な実施形態による接続部品の概略斜視図である。
図6】例示的な実施形態によるモジュールコネクタの概略斜視分解図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
以下で、図1および図2を参照しながら、タッチ保護カバー1を例示的な実施形態により説明する。さらに、図3図6を参照しながら、モジュールコネクタ4の接続部品2およびモジュールコネクタ4自体をそれぞれ、例示的な実施形態により説明する。
【0037】
図1は、タッチ保護カバー1の上面図である。図2は、下から見たタッチ保護カバー1の部分断面斜視図である。タッチ保護カバー1は、電気絶縁材料、例えばプラスチックから形成され、電気モジュールコネクタ4の接続部品2に装着するように設けられている。電気モジュールコネクタ4は、高電圧用途において、接続部品2を、接続部品2に相補的に構成された相手側部品6(図6参照)に接続することによって、2つの電気モジュール(図示せず)、特に2つのバッテリモジュール(図示せず)を電気的に接続するように機能する。この場合、接続部品2の電気導体8(図3参照)を、相手側部品6の電気導体8(図6参照)に電気的に接触させる。
【0038】
図1から見て取れるように、タッチ保護カバー1は、保護ハウジング10と、挿入開口部14を有するねじガイド要素12とを備える。ねじガイド要素12は、位置調節のために保護ハウジング10に対して可動であり、同時に、保護ハウジング10にモノリシックに接続されている。この目的のために、タッチ(接触)保護カバー1は、ねじガイド要素12と保護ハウジング10とを互いにモノリシックかつ可動に接続するフレクシャベアリング16、特にばね接合部18を備える。
【0039】
フレクシャベアリング16は、保護ハウジング10からねじガイド要素12へ延びる少なくとも1つの変形可能な材料ブリッジ20を含むことができる。少なくとも1つの材料ブリッジ20は、2つの接合部22を含むことができる。それぞれの接合部22は、2つの隣接する領域24a、24bを互いにヒンジ式に接続する。これら2つの隣接する領域24a、24bは、接合部22の周りで旋回可能、特に1つの平面で旋回可能であることが好ましい。この目的のために、それぞれの接合部22における曲げ剛性は、接合部22を直接取り囲む領域24a、24bにおける曲げ剛性よりも低い。言い換えると、2つの隣接する領域24a、24bは、それぞれの接合部22よりも高い剛性を有する。
【0040】
2つの接合部22を、少なくとも1つの材料ブリッジ20の任意の位置に配置することができる。図1では、一方の接合部22は、保護ハウジング10に直接配置され、他方の接合部22は、ねじガイド要素12に直接隣接して配置されている。あるいは、2つの接合部を、保護ハウジングおよびねじガイド要素の両方から離間して配置することができる。この場合、好ましくは、一方の接合部は、保護ハウジングから材料ブリッジの長さの1/3以内の距離にあり、かつ/または、他方の接合部は、ねじガイド要素から材料ブリッジの長さの1/3以内の距離にある。
【0041】
図1に示すフレクシャベアリング16は、保護ハウジング10からねじガイド要素12へそれぞれ延びる2つの材料ブリッジ20を有する。2つの材料ブリッジ20は、正反対の点でねじガイド要素12に係合することが好ましい。さらに、2つの材料ブリッジ20はそれぞれ、挿入開口部14の周方向26に沿って少なくとも部分的に延びる。図示の例示的な実施形態において、2つの材料ブリッジ20はそれぞれ、挿入開口部14に対して少なくとも部分的に略接線方向に延びる。
【0042】
2つの材料ブリッジ20はそれぞれ、少なくとも1つの曲がり部28を含むことができる。加えて、2つの材料ブリッジ20はそれぞれ、少なくとも1つの曲がり部28によって互いに分離された短い部分30aと長い部分30bとを含むことができる。例えば、長い部分30bは保護ハウジング10を基礎とし、短い部分30aはねじガイド要素12を基礎とする。長い部分30bは、互いに平行に延びることができ、短い部分30aは、挿入開口部14まで半径方向に延びる。特に、2つの材料ブリッジ20をそれぞれ、L字形、J字形、またはS字形に構成することができる。
【0043】
図1に示す例示的な実施形態において、2つの材料ブリッジ20は、ねじガイド要素12に対して点対称に配置されている。したがって、ねじガイド要素12は、フレクシャベアリング16によって、保護ハウジング10に対して補償方向34に沿って可動であるように案内される。ねじガイド要素12は、保護ハウジング10に対して本質的に直線状に案内されることが好ましい。この場合、補償方向34は、ねじ軸線36に対して垂直であり、前記位置調節を行う方向に対応していることが好ましい。
【0044】
保護ハウジング10は、接続部品2の電気導体8を少なくとも部分的に取り囲むように構成されている。この目的のために、保護ハウジング10は、内側38に電気導体8のための空間を提供する。図3から見て取れるように、電気導体8は、銅、アルミニウム、または銅もしくはアルミニウムを含む合金から形成されたバスバ40であってよい。あるいは、編組金属ワイヤから形成された電流ストリップ(図示せず)を使用してもよい。
【0045】
バスバ40は、バスバ平面44を画定する少なくとも1つの平坦面42を有する。この文脈において、ねじガイド要素12は、バスバ平面44に平行に変位可能である。バスバ40は、互いに平行な2つの平坦面42を有することが好ましい。電気モジュールを接続すると、バスバ40の平坦面42は、電気モジュール側の方向および電気モジュールとは反対の方向に位置合わせされる。図示の実施形態において、バスバ40は矩形のケーブル断面を有する。他の導体断面、例えば正方形、多角形、円形、楕円形、またはU字形の導体断面も可能である。
【0046】
装着状態で、電気導体8の少なくとも1つの端部46が、保護ハウジング10の内側38を通って延びる。電気導体8は、この端部46に長円形孔48を含むことができる。長円形孔48は、バスバ40の両方の平坦面42を互いに接続する。したがって、長円形孔48は、電気導体8を締め付けるように機能する接続部品2のねじ52のためのねじ開口部50の機能を果たす(図3参照)。この目的のために、長円形孔48は、ねじ52のねじ軸54を受け入れるように構成されている。さらに、長円形孔48は、ねじ52の直線ガイドとして機能する。長円形孔48の長手方向56は、前記補償方向34に平行に位置合わせされている。言い換えると、長円形孔48は補償方向34に延びる。
【0047】
ねじ52は、このねじ52に相補的に構成された、モジュールコネクタ4の相手側部品6のねじ付きスリーブ(図示せず)とのねじ接続部を形成する。接続部品2と相手側部品6との相対位置58における公差に関連する変動にもかかわらずねじ接続部を形成することもできるようにするために、ねじ52は、タッチ保護カバー1によって可動に保持される。この作業は、ねじ52を挿入開口部14に少なくとも部分的に回転可能に受け入れるように構成されたねじガイド要素12が担う。特に、挿入開口部14を、ねじ52のねじ頭60を回転可能に受け入れるように構成することができる。
【0048】
この目的のために、ねじガイド要素12は、受け入れたねじ頭60を挿入開口部14に沿って直線状に案内するように構成されたスリーブ状部分62を含むことができる。この場合、ねじガイド要素12の移動平面64は、スリーブ状部分62内で、ねじ軸線36に対して垂直かつガイド方向66に対して垂直であることが好ましい。任意選択で、ねじガイド要素12は、受け入れたねじ頭60の後ろに係合するように構成されたロックアーム68を含むことができる。ロックアーム68は、可撓性であり、スリーブ状部分62に配置されることが好ましい。
【0049】
図1からも見て取れるように、ねじガイド要素12とフレクシャベアリング16とを、保護ハウジング10の開口部70に配置することができる。この場合、ねじガイド要素12の挿入開口部14と保護ハウジング10の開口部70とは、同軸にまたは少なくとも同心に配置される。したがって、開口部70の平面で、ねじガイド要素12は、フレクシャベアリング16によって、保護ハウジング10に対して可動に案内される。特に、ねじガイド要素12を、開口部70に浮動するように取り付けることができる。
【0050】
開口部70は、保護ハウジング10の外側72から保護ハウジング10の内側38に通じている。ねじガイド要素12に受け入れられたねじ頭60に、この開口部70を通して外側からアクセスでき、必要に応じてねじ52を締めるまたは緩めることができるようになっている。
【0051】
ねじガイド要素12を、開口部70によって保護ハウジング10から離間させることができる。特に、ねじガイド要素12を、間隙74によって保護ハウジング10から分離することができ、間隙74は開口部70の一部である。間隙74は、例えば、環状間隙76としてねじガイド要素12を周方向に取り囲むことができ、フレクシャベアリング16が橋渡しされてよい。間隙74は、製造プロセスによって発生し得るが、ねじガイド要素12のある量の運動の自由度も与える。図1に破線78で示すように、ねじガイド要素12を保護ハウジング10に対して動かすと、間隙74は、少なくとも部分的に狭くなり、他の部分で広くなる。
【0052】
しかしながら、保護ハウジング10の内側38で延びる電気導体8に使用者の指(図示せず)が触れることを防ぐように、間隙74の大きさは、ねじガイド要素12のそれぞれの位置において制限される。使用者の指は、例えば、試験指の長さ80mmおよび直径12mmを規定する通常の規格、例えばDIN EN60529:2000に従う試験指(図示せず)によってシミュレートすることができる。他の関連する規格は、VDE0470 Part2、IEC/EN61032、VDE0470 Part1、またはIEC/EN60529、IEC/EN60950、IEC61010、IEC/EN60335、IEC/EN60745-1、IEC/EN60034-5、およびIEC/EN60065であり得る。
【0053】
ねじ52のねじ頭60に成形されたキャップ80は、タッチ保護カバー1と相互作用する。さらに、キャップ82を、ねじ頭60とは反対側のねじ軸54の先端に配置または成形してもよい。これにより、タッチ保護カバー1との相互作用で、使用者の指が通電部品に触れることを可能にする間隙が、確実に形成されなくなる。
【0054】
図3において、タッチ保護カバー1は、ねじガイド要素12に加えてガイド要素84’を備えることができ、このガイド要素84’は、ねじガイド要素12から離間し、同様に保護ハウジング10にモノリシックに接続され、保護ハウジング10に対して可動であることが見て取れる。この文脈において、ガイド要素84’は、ねじガイド要素12から挿入開口部14の軸方向86に離間し、挿入開口部14と同一平面になるように配置された、ねじ52のねじ軸54を押し通すための貫入開口部88を含むことが好ましい。ねじ頭60が挿入開口部14に受け入れられ、ねじ軸54が押通し開口部88を通るねじ52の場合、ねじガイド要素12とガイド要素84’とは平行な案内を可能にする。これにより、ねじ52の傾きまたは傾斜を防ぐ。
【0055】
さらなるフレクシャベアリング90’が、ガイド要素84’と保護ハウジング10とを接続する。この文脈において、さらなるフレクシャベアリング90’は、ねじガイド要素12のフレクシャベアリング16と同じ構成を有することができる。特に、さらなるフレクシャベアリング90’は、保護ハウジング10からガイド要素84’へ延びる少なくとも1つの材料ブリッジ92’を有することができる。さらなるフレクシャベアリング90’の少なくとも1つの材料ブリッジ92’を、ねじガイド要素12と保護ハウジング10とを接続する少なくとも1つの材料ブリッジ20と同じ方法で構成することができる。
【0056】
ねじガイド要素12とガイド要素84’との間に、接続部品2の電気導体8が延びることができる。言い換えると、ねじガイド要素12とガイド要素84’とは、電気導体8の両側に配置されている。ガイド要素84’は嵌合面94を形成し、この嵌合面94は、相手側部品6の嵌合面94に相補的に構成され、相手側部品6の嵌合面94とプラグ接続されてよい(図6参照)。
【0057】
特に、電気導体8がアルミニウムまたはアルミニウム合金から形成されている場合、電気抵抗を減らすために、接続部品2は、銅または銅合金から形成された電流ブリッジ96を有する。これは図3に見られる。電流ブリッジ96は中央開口部98を有し、この中央開口部98は、ガイド要素90’の押通し開口部88に平行かつ同軸に延びることが好ましい。ねじ軸54は、中央開口部98を通り抜ける。
【0058】
電流ブリッジ96は、円形基面100と円形端面102とを有する中空円筒形状に構成されている。電流ブリッジ96は、基面100で、相手側部品6の相手側コンタクト106との所定の境界面104を形成する(図6参照)。電流ブリッジ96は、その端面102で、ねじガイド要素12と反対側の、バスバ40の1つの平坦面42に当接する。電流ブリッジ96とバスバ40との接触面を大きくするために、電流ブリッジ96は、拡大された端面102を有する。
【0059】
したがって、ガイド要素84’は、電流ブリッジ96を少なくとも部分的に受け入れるように構成されている。特に、ガイド要素84’は、電流ブリッジ96を係留して保持するように構成されてよい。あるいは、電流ブリッジを接続部品の相手側部品に取り付けて、接続部品自体は、係留して保持される電流ブリッジを有してないようにしてもよい。
【0060】
電気導体8を保護ハウジング10に簡単に装着することができるように、保護ハウジング10は、互いに接合可能な2つのハウジング半部108a、108bから構成された2つの部品で構成されている。ハウジング半部108a、108bは、相互に相補的なラッチ要素110a、110bを備える。あるいはまたは加えて、ハウジング半部108a、108bを、互いに接着、溶接、押圧、または他の方法で取り付けてもよい。ハウジング半部108a、108bは、電気導体8、電流ブリッジ96、およびねじ52の周りで組み立てられ、閉じられている。この文脈において、ねじガイド要素12とガイド要素84’とは、別々のハウジング半部108a、108bに接続されている。
【0061】
図3および図4の接続部品2において、ねじ頭60は、ねじガイド要素12とガイド要素84’の電流ブリッジ96とに受け入れられている。図5は、接続部品2をいくつかの電気モジュールの同時接続のために構成することもできることを示す。この目的のために、接続部品2は、いくつかの電気導体(図示せず)、いくつかの電流ブリッジ(図示せず)、および複数のねじ52を備える。それぞれのねじ52または複数のねじ52について、タッチ保護カバー1は、別個のねじガイド要素12を有することができ、これらのねじガイド要素12は、保護ハウジング10に対して可動であり、同時に保護ハウジング10にモノリシックに接続されている。
【0062】
図6は、いくつかの電気モジュール(図示せず)を対で接続するための電気モジュールコネクタ4の例示的な実施形態を示す。モジュールコネクタ4は、対応する数の接続部品2と一定の相手側部品6とを有する。接続部品2は、共通の保護ハウジング10を有する。図示の相手側部品6の装着位置112が所定の目標位置114からずれた場合、ねじ52を関連する電流ブリッジ96、ねじガイド要素12、およびガイド要素84’と共に実際の装着位置に従って変位させることによって、この位置公差116を補償することができる。
【0063】
ねじ52がそれぞれのねじ付きスリーブに完全に留められるまで、ねじ52とねじガイド要素12とを回転および変位させることができる。締付け後、結果として生じる摩擦力およびポジティブロックにより、回転および変位を防ぐ。
【符号の説明】
【0064】
1 タッチ保護カバー
2 接続部品
4 モジュールコネクタ
6 相手側部品
8 導体
10 保護ハウジング
12 ねじガイド要素
14 挿入開口部
16 フレクシャベアリング
18 ばね接合部
20 材料ブリッジ
22 接合部
24a、24b 領域
26 周方向
28 曲がり部
30a、30b 部分
34 補償方向
36 ねじ軸線
38 内側
40 バスバ
42 平坦面
44 バスバ平面
46 端部
48 長円形孔
50 ねじ開口部
52 ねじ
54 ねじ軸
56 長手方向
58 相対位置
60 ねじ頭
62 部分
64 平面
66 ガイド方向
68 ロックアーム
70 開口部
72 外側
74 間隙
76 環状間隙
78 線
80 キャップ
82 キャップ
84’ ガイド要素
86 軸方向
88 押通し開口部
90’ フレクシャベアリング
92’ 材料ブリッジ
94 嵌合面
96 電流ブリッジ
98 開口部
100 基面
102 端面
104 境界面
106 相手側コンタクト
108a、108b ハウジング半部
110a、110b ラッチ要素
112 装着位置
114 目標位置
116 位置公差
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【手続補正書】
【提出日】2024-03-27
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気モジュールコネクタ(4)の接続部品(2)のための電気絶縁性のタッチ保護カバー(1)であって、
前記タッチ保護カバー(1)は、
- 前記接続部品(2)の電気導体(8)を少なくとも部分的に取り囲むように構成された保護ハウジング(10)と、
- 挿入開口部(14)を有するねじガイド要素(12)であって、前記挿入開口部(14)は、前記電気導体(8)を固定するように機能するねじ(52)を少なくとも部分的に回転可能に受け入れるように構成されている、ねじガイド要素(12)と
を備え、

前記ねじガイド要素(12)は、前記保護ハウジング(10)に対して可動であり、前記保護ハウジング(10)にモノリシックに接続されている、
タッチ保護カバー(1)。
【請求項2】
前記ねじガイド要素(12)と前記保護ハウジング(10)とを互いにモノリシックかつ可動に接続するフレクシャベアリング(16)を備える、
請求項1に記載のタッチ保護カバー(1)。
【請求項3】
前記ねじガイド要素(12)と前記フレクシャベアリング(16)とは、前記保護ハウジング(10)の開口部(70)に配置され、前記開口部(70)の平面で、前記ねじガイド要素(12)は、前記フレクシャベアリング(16)によって、前記保護ハウジング(10)に対して可動に案内される、
請求項2に記載のタッチ保護カバー(1)。
【請求項4】
前記ねじガイド要素(12)は、前記フレクシャベアリング(16)が橋渡しされた間隙(74)によって、前記保護ハウジング(10)から分離されている、
請求項2または3に記載のタッチ保護カバー(1)。
【請求項5】
前記フレクシャベアリング(16)は、前記保護ハウジング(10)から前記ねじガイド要素(12)へ延びる少なくとも1つの変形可能な材料ブリッジ(20)を含む、
請求項2または3に記載のタッチ保護カバー(1)。
【請求項6】
前記少なくとも1つの変形可能な材料ブリッジ(20)は2つの接合部(22)を有する、
請求項5に記載のタッチ保護カバー(1)。
【請求項7】
前記接合部(22)はそれぞれ、フィルムヒンジとして構成されている、
請求項6に記載のタッチ保護カバー(1)。
【請求項8】
前記ねじガイド要素(12)は、前記フレクシャベアリング(16)によって、前記保護ハウジング(10)に対して補償方向(34)に沿って可動に案内される、
請求項2または3に記載のタッチ保護カバー(1)。
【請求項9】
前記タッチ保護カバー(1)はガイド要素(84’)を備え、
前記ガイド要素(84’)は、前記ねじガイド要素(12)から離間し、前記保護ハウジング(10)にモノリシックに接続され、前記挿入開口部(14)と同一平面になるように配置された、前記ねじ(52)のねじ軸(54)を押し通すための貫入開口部(88)を有し、前記保護ハウジング(10)に対して可動である、
請求項1からのいずれか一項に記載のタッチ保護カバー(1)。
【請求項10】
前記ガイド要素(84’)は、前記接続部品(2)の導電性電流ブリッジ(96)を少なくとも部分的に受け入れるように構成されている、
請求項9に記載のタッチ保護カバー(1)。
【請求項11】
前記保護ハウジング(10)は、互いに接合可能な2つのハウジング半部(108a、108b)から構成され、前記ねじガイド要素(12)と前記ガイド要素(84’)とは、別々のハウジング半部(108a、108b)に接続されている、
請求項9に記載のタッチ保護カバー(1)。
【請求項12】
接続部品(2)であって、
前記接続部品(2)は、
- 請求項1からのいずれか一項に記載のタッチ保護カバー(1)と、
- 前記タッチ保護カバー(1)の前記保護ハウジング(10)によって取り囲まれた電気導体(8)と、
- ねじ(52)と、
を備え、
前記ねじ(52)のねじ頭(60)が、前記タッチ保護カバー(1)の前記ねじガイド要素(12)に受け入れられる、
接続部品(2)。
【請求項13】
前記接続部品(2)は、前記挿入開口部(14)の延長部に長円形孔(48)を有し、前記長円形孔(48)の長手方向(56)が、補償方向(34)に沿って位置合わせされている、
請求項12に記載の接続部品(2)。
【請求項14】
前記電気導体(8)の一端部(46)が前記長円形孔(48)を有する、
請求項13に記載の接続部品(2)。
【請求項15】
モジュールコネクタ(4)であって、
前記モジュールコネクタ(4)は、
- 請求項12に記載の接続部品(2)と、
- 前記接続部品(2)の相手側部品(6)と
を備え、
前記相手側部品(6)は、前記接続部品(2)の前記ねじ(52)に相補的に構成されたねじ付きスリーブを含む、
モジュールコネクタ(4)。
【外国語明細書】