(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024120896
(43)【公開日】2024-09-05
(54)【発明の名称】手押し運搬車車輪システム
(51)【国際特許分類】
B62B 3/02 20060101AFI20240829BHJP
【FI】
B62B3/02 G
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2024038484
(22)【出願日】2024-02-22
(31)【優先権主張番号】P 2023040129
(32)【優先日】2023-02-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】597142882
【氏名又は名称】阿▲蘓▼ 武
(71)【出願人】
【識別番号】523092070
【氏名又は名称】阿蘓 学
(72)【発明者】
【氏名】阿▲蘓▼ 武
(72)【発明者】
【氏名】阿蘓 学
【テーマコード(参考)】
3D050
【Fターム(参考)】
3D050AA01
3D050DD01
3D050EE04
3D050EE08
3D050EE12
3D050EE14
3D050EE15
3D050FF02
3D050JJ02
3D050JJ05
3D050JJ07
(57)【要約】
【課題】 手押し1輪車及び2輪車を改装して、手押し3輪車及び4輪車にした一対の後部車輪(移動総合装置)の交換行程を簡略することができる手押し運搬車車輪システムを提供する。
【解決手段】 U字型のスタンドを左右一対形成する運搬車の該U字型の一対を改装、変更して該一対スタンド下部に移動接合措置を装着した手押し運搬車であって、
装着補強鋼板(12)を横断構成した長尺ラックギア(11)と、移動接合装置(A)に構成した短ラックギア(18)と、装着補強鋼板(12)下方に装着した静止孔形成スライドバー(16)を介して 前後、上昇下降移動を行い、移動結合装置(A)を接合固定し、又分離をも可能として3輪及び4輪運搬車状態にしたことを特徴とする手押し運搬車車輪システム。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
荷物を積載する荷台と、前記荷台を保持する本体フレームと、前記フレームに前輪と、前記フレームから斜め上方の前記フレーム後端にグリップを形成し、前記フレームを支持するU字型のスタンドを左右一対形成する運搬車の前期U字型のスタンド一対を改装して前記スタンド部に自在車輪を装着した手押し運搬車であって、装着補強板に横断構成した長尺ラックギアと
移動総合装置(A)を任意の位置にスライド案内する静止孔形成スライドバーを構成し、
前記移動総合装置(A)に構成された短ラックギアは、前記装着補強板に構成した前記長尺ラックギアと接合、分離手段を持ち、積載重の変化に対応する位置に到達可能とした前記移動総合装置(A)を構成した前期装着補強板を改装U字型スタンド一対に構成したことを特徴とする手押し運搬車車輪システム。
【請求項2】
前記移動総合装置(A)は、下降連結棒を構成し、前記静止孔形成スライドバーを貫通する形態に変更構成し、移動総合装置(B)とすることを特徴とした請求項1記載の手押し運搬車車輪システム。
【請求項3】
前記移動総合装置(A)と前記移動総合装置(B)は、垂直スライド補強板を形成し、前記装着補強板に構成された前記長尺ラック空間と前記静止孔形成スライドバー空間を滑走移動することを特徴とした請求項1、及び請求項2記載の手押し運搬車車輪システム。
【請求項4】
ブレーキ装置は、前記手押し運搬車本体前輪にスプリングを介して押し圧する手段と、手押し運搬車本体前輪後方に手押し運搬車本体を静止する目的で、降下装置に構成された降下可動棒のスプリングを介して地面に直接押し圧当接する前記降下装置手段を装備し、前期前輪と前記押し圧当接とを、同時に2箇所のブレーキを掛ける状態にすることを特徴とする請求項1乃至請求項3記載の手押し運搬車車輪システム。
【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
前輪多輪系の運搬車であって、具体的には手押し運搬車前輪が一輪又は2輪で構成されている手押し運搬車に関する。
【背景技術】
【0002】
手押し運搬車で荷台を分離可能な一輪車(ねこ車)と、荷台をアルミ製で構成された手押し運搬車アルミコンテナカー(2輪又は一輪)等が公開されている。アルミ製の荷台は長短があるが、表面は略均平に構成され、多量の収穫物、1~3個の容器(以下コンテナ)を地面に略水平に運搬することができ、施設園芸等で各作業に使用されているが、高齢化が進み、腰痛等によって、これら運搬車本体から伸びた2本のハンドルを手で上げ持つことができず、重量物運搬に問題がある。
【0003】
特許文献1、特許文献2では、一輪車の後部(スタンド部)に回転自由車輪を構成した手押し運搬車が記載されているが、ここでは特許文献1の詳細は省く。該文献1では園芸作業時にコンテナを多数水平に積む事ができない欠点がある。したがって、手押し運搬車の範囲には、土砂、流動物等を運搬する荷台バケットを持った一輪車(以後ねこ車と表示する)、と果樹等の運搬用としてのアルミコンテナカーが必要であることが分かる。又、動力運搬車が公開されているが、労働安全衛生規則により車両系荷役運搬機械等の構内運搬車に該当し、公道では走行することはできない弱点があり、価格も高価であり、高齢者等年金受給者等には一般的ではない。
【0004】
手押し運搬車であって、前輪1輪ねこ車、前輪2輪(ねこ車、コンテナカー)の本体後部下方に形成された一対の着地スタンド最下部に直接固着した車輪等が形成され、3輪車形態に構成した物が多数公開、開示されており、しかしながら、例えば、特許文献2においてはU字形の着地フレームと記載されているスタンド最下部、に車輪(自在キャスター)を構成しているが車輪直径が小さく、路盤が平坦で固いところであれば作業移動は良好になるが、該ねこ車等は工事中の砂利道や、畑等の使用が主で、小さい後部車輪での走行は対応できない欠点がある。
【0005】
特許文献2等の手押し運搬車の多くは、上記した困難が生じるときはハンドル部を持ち上げ一輪のみで運搬することができる健康な人の作業行動であり、腰痛や足等に不安のある人は積載した手押し運搬車のハンドル部を持ち上げ運搬することは不可能である。又、従来公開されている特許文献2等の後部車輪ではハンドル部グリップに体重をかけた時には前輪が持ち上がり転倒等の事故が発生する。さらに、参考文献では、コンテナが2個と積載量が少なく、ハンドルが垂直に近く、押すときに後部車輪に足先が衝突する、又後部車輪とハンドルグリップの距離が短くグリップに体重を掛けた時前輪が持ち上がり危険で、健康で機敏な人が使用する運搬車である。
【0006】
また、公開されている本分野の多輪系運搬車に関してのブレーキ装置はねこ車として前輪1輪のみに装備されたものが公開されている。特許文献3によれば、ねこ車前輪にブレーキドラムを装備してハンドルグリップの直下部に装着されたブレーキレバーを操作するとき、ハンドルグリップを握ったまま、ブレーキレバーを握るのは難しい欠点があり、又、高価格である。特許文献4のねこ車では、前輪に隣接する横バーに接続板部を構成してそのペダル部を片足で踏むことで前輪にブレーキを掛ける方法が採られているが、重量積載物に掛かるハンドルグリップを持ったまま片足で踏むことは難しい欠点がある。参考文献1の4輪運搬車は、コンテナ2個のみ積載であり、さらに、ブレーキは装備されていないため、坂道、強風時に車体が旋回移動して、危険で、旋廻を抑止しなければならない問題が発生する。
【先行技術文献】
【0007】
【特許文献1】未公開特許文献 特願2022-141061
【特許文献2】実用新案登録第3119903号
【参考文献1】
インターネット、通販モノタロウ、アルミス アルミ大型四輪自在キャリー
【特許文献3】
特開2018-79701
【特許文献4】特開H08-244624
【0008】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
腰痛等不安のある人の運搬車に係る課題は、運搬作業時に荷物積載の有無、砂利道、畑等の人は歩ける程度の軟弱地盤等であっても特許文献2では前輪が沈む等で前進が困難となる場合もあり、着地フレーム補助車輪を持ち上げなければならない。又、従来の着地フレーム補助車輪は着脱自在と表記されているがボルト、ナット等の交換作業が必要となる欠点がある。例えば特許文献2。さらに該車輪を変更する際、車輪に注入するオイル等で手、服に汚れ等が付着し作業が難儀する課題が発生する。本発明は、積載重によって一輪車後部スタンド下部車輪の位置変更するのだが、変更時に車体の傾斜体勢を最小限に抑え、坂道での使用、強風時の駐車等ではブレーキを使用して安定性を保たなければならず、工具の必要なく容易に後部車輪変更を可能とするのが課題である。つまり、ハンドルグリップに体重を掛けて空車時でも前輪が浮かず、腰痛等に関わりなく自由に運搬可能な常時3輪及び4輪車として使用する手押し運搬車を提供することにある。
【0010】
特許文献1では、自在車輪設置本体(30)に自在車輪ガイド(31)を介して自在車輪差込板(33)持つ、形成自在車輪(34)で容易な着脱自在と腰痛等の問題は自在車輪取り付け位置とで解決していると思われたが、その後、特許文献1に掛かる3輪車の使用頻度が高まるにつけ、形成自在車輪(34)の交換が頻繁に行われることとなり自在車輪差込板(33)が着脱工程の煩わしいのが問題となった。(以上()書き数字は特許文献1の記載による)
【0011】
さらに、先の出願でのスライドバー16は上下稼働式で装着補強板12から分離されている為、運搬車本体に掛かる横押し荷重よってスライドバー16とその付属部品が変形破損する事態が発生し、スライドバー16を装着補強板12に溶着変更することとなった。
【0012】
又、自在車輪本体内部のボールベアリングには常にオイル、グリースが必要であり該交換時に手や服がグリースで汚れる等の問題が発生した。つまり、後部車輪を簡単に希望位置に移動して、ハンドルグリップに体重を掛け、空車時でも前輪が浮かず、腰痛等に関わりなく重量物等を楽に運搬可能な常時3輪及び常時4輪車として使用する手押し運搬車を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、特許文献1(本優先権出願時には公開)記載の改良発明である。特に本発明では後部車輪の着脱時に該車輪を取り外す必要のない装置に関するものである。
【0014】
1、 荷物を積載する荷台と、該荷台を保持する本体フレームと、該フレームに前輪と、該フレームから斜め上方のフレーム後端グリップを形成し、該フレームを支持するU字型のスタンドを左右一対形成する運搬車の該U字型のスタンド一対を改装して該スタンド下部に自在車輪を装着した手押し運搬車であって、装着補強板(12)を横断構成した長尺ラックギア(11)と、静止孔形成スライドバーを形成し、自在車輪本体上部(3)に構成した移動接合装置(A)に形成した短ラックギア(18)が上下移動して、長尺ラックギア(11)との接合、分離を行う手段を持つ移動接合装置(A)を構成した装着補強板(12)を改装U字型スタンド一対に形成したことを特徴とする手押し運搬車システムを提供する。
2 移動総合装置(A)は、下降連結棒を構成し、静止孔形成スライドバーを貫通する形態に変更構成をすることができ、移動総合装置(B)とすることを特徴とした手押し運搬車車輪システム。
3 移動総合装置には、長尺ラックギア内側を滑走する垂直スライド補強板と、長尺ラックギアに合接する上下可動短ラックギアと、を形成し、合接を連続することが可能とする手動レバーを装着することを特徴とする手押し運搬車システムである。
4 ブレーキ装置は、手押し運搬車本体前輪にスプリングを介して押し圧する手段と、手押し運搬車本体前輪後方に手押し運搬車本体を静止するスプリングを介した降下装置手段を装備し、同時に2箇所ブレーキを掛けることを特徴とする手押し運搬車車輪システム。
【発明の効果】
【0015】
1、3輪、及び4輪車となり、車輪の荷重が分散され、小さな段差ながら越えられなかった場所又荷物積載重量増時に後輪が前輪と近距離に位置移動することができるため接地圧が低減し、一輪では前輪が沈下する農道の砂利道、畑等の多少のぬかるみ(水分小)もスムーズに通過可能となり、さらに水の運搬時には前輪の振動が半減することとなり、又容器の水は振れも少ないため安定して運搬することができる。
2、従来の一輪車は必ず両手で支持しなければならないのが3輪、及び4輪となり安定し、片手押しで運搬が可能となったことで従来では不可能であった梯子等の長尺物の運搬、又雨傘を差してゴミだし等運搬することができる。
3、従来の一輪車は、必ず両手で支持しなければ横転は避けられない。しかしながら、自在車輪が荷台後部に位置するため安定性が高くシルバーカーと同様にハンドルグリップに体重を乗せながら移動することができるため、足腰に負担がかからず転倒との事故も避けることができ、高齢者でも自由に運搬作業を行うことができる。
4、従来前輪2輪アルミコンテナカー、前輪2輪ねこ車の方向転換は前輪を中心に人が旋回しなければない。本発明では、移動総合装置を前に移動と同時に重心も移動してハンドルグリップを下方に押すことで移動総合装置車輪を支点として前輪を持ち上げ当該本体を旋回することができる。又、災害地においても、高齢者の後片付け等に、貢献することができる。
【0016】
本発明の効果は、前記載の効果を維持しつつ自在車輪の交換時の簡略化を開発したものである。特許文献1の自在車輪交換する場合は、一輪車本体の片方を持ち上げ、形成自在車輪差し込み板が外れるまで傾け、手で自在車輪を保持し、任意の箇所に取り付ける等の作業工程が多数必要であったが、本発明の効果は、一輪車本体の自在車輪の片方を地面より傾ける角度は特許文献1より少なく、しかも該車輪を外す必要なく静止孔形成スライドバー16の任意の位置に移動レバー一点の操作で足りる。したがって、該自在車輪の位置交換の際、身体の過大な動作は必要なく、汚れ等も無く、頻繁に該車輪を交換可能することができるようになった。すべての効果は、健常な人であれば必要のない効果であると考えられるが、重量物運搬では非常に楽である。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】運搬車全体図、(イ)コンテナカー、及び(ロ)一輪車(ねこ車)の側面視図で互いの2輪も含まれる。
【
図2】2対の移動総合装置(A)構成の内同一(前後が逆になる)である一方の長ラックギアと短ラックギアの接合の全体側面図である。
【
図3】2対の移動総合装置(A)構成の内同一(前後が逆になる)である一方の両ラックギア接合時の部分側面の斜視図である。
【
図4】移動総合装置(A)において、短ラックギアの結合部一部の拡大図である。
【
図5】移動総合装置(B)2対の移動総合装置(B)構成の内同一(前後が逆になる)である一方の下降連結棒接合時の部分側面斜視図である。
【
図6】手押し運搬車車輪システムの移動総合装置(A)(B)の下降連結棒図を含んだ側面図である
【
図7】手押し運搬車車輪システムのブレーキ構成を示した側面概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施形態について、図面に基づき詳細に説明をする。なお、本発明の運搬車に係る本体等の基本的な構成、構造、は公知となるため説明は省略する。本願は、ねこ車とコンテナカー(両車に1輪、2輪)に関するものであるが、ここで両車のU字型スタンドに違いがある。ねこ車の場合スタンドの構成が本体から下方に「ハ」の字に形成され、自在車輪取り付けの際、「ハ」の字がたの角度を地面に垂直に調整する必要があり、コンテナカーについてもU字型スタンドであるが、該スタンドは地面に垂直に形成されているため角度の調整が必要なく装着することができる。尚、旧スタンドパイプを取り外し、新たに構成して強度を高めることも可能である。
【0019】
したがって、静止孔形成スライドバー16に設置する、移動総合装置A、及び移動総合措置Bについては、ねこ車とコンテナカーを選択すること無く相互に互換性があることとなる。
【0020】
したがって実施例については、ねこ車のスタンドパイプ角度調整以外、コンテナカーの移動総合装置の装着行程は同一である。以下の実施例は原則、ハンドル部グリップ20の地面からの高さの規定は持ち上げ運搬時の人体の良好な高さに略調整されている。腰痛等に関わりなく自由に、楽に運搬可能な手押し運搬車を提供することにある。
【0021】
図1は、手押し運搬車であって、ハンドル部グリップ20を持ち上げ、前輪5のみで運搬可能とする(イ図)コンテナカー、及び、(ロ図)ねこ車に本発明の手押し運搬車車輪システムを装着した形態を示した図であって1輪、2輪を問わず手押し運搬車システムを装着することができる。一対のスタンドパイプ2を改装して該車輪システムAを構成接合した状態を示した片側面図であるが、一対の構成は同一で、前後が逆になる。自在車輪本体3を構成した移動接合装置(A)(B)は装着補強板12に構成した静止孔形成スライドバー16に貫通構成し、静止孔形成スライドバー16上をモノレール状態により滑走移動することができる。
【0022】
先の出願に係るスライドバー16は上下可動式であって、装着補強板12に固定されず不安定で横揺れに対する強度が不足してスライドバー16が変形する事態となったため装着補強板に溶着固定することとなった。
【実施例0023】
図2は、移動総合装置Aの構成側面図を表したものである。以下3図、4図を参照し 説明をする。
【0024】
3図は本体に固定された長尺ラックギア11と移動総合装置Aに形成された短ラックギア18が結合された図である。装着補強鋼板12に複数のボルト30で固着した長尺ラックギア11と、短ラックギア18は、静止孔形成スライドバー16に形成された連結具9とレバー6とレバー支点10を介して上昇下降移動によって長尺ラックギア11と短ラックギア18とを接合固定、分離を連続することができる。装着補強鋼板12に複数のボルトで固着された長尺ラックギア11は垂直スライド補強板14の滑走空間13を形成し、移動総合装置Aの横振れを抑止する機能を持つ。
【0025】
装着補強板12を横断構成した長尺ラックギア11と、自在車輪3本体上部に構成した移動接合装置Aに形成した短ラックギア18が前後に滑走可能な移動総合装置Aを任意の位置に略設置する静止孔スライドバー16を構成し、移動総合装置Aを構成した該スライドバー16は装着補強板12下方に溶着する。長尺ラックギア11と短ラックギア18と接合、分離を上下移動により可能とする改装U字型スタンド一対に溶着構成した。
【0026】
4図では、長尺ラックギアと短ラックギアとが合接状態の図で、該ラックギア11及び18の結合分離の工程を説明する。
短ラックギア18下方は三角形状4に形成され、可動ボルト31と連結具32は支点ボルト10を支点としてレバー6の上方時に該ラックギア11,18は分離し、レバー6を下方時に合接する。短ラックギア18が分離下降時、移動総合装置Aに三角形状4と合同な三角形状4aに下降当節して該三角形状の頂点は移動総合装置Aの中心に位置し、該装置A,B移動後、長尺ラックギア11に合接する場合、ラックギア刃部は必ずしも合接するとは限らず、ズレがある場合は合接せずにレバー6も位置不在となる。そこで、短ラックギア18が左右自由移動可能で空間7に余裕を持つことで長尺ラックギア11に常に合接し、移動総合装置Aに形成した余裕空間7はラックギア刃間隔の略2分の一あれば合接には十分であり、合接に不具合は発生しない。
【0027】
しかしながら、自在車輪3には走行中に障害物による衝撃は短ラックギア18に及ぼすことで、振動等であるいは、余裕空間7の存在によって、当該ラックが衝撃反動で左右に移動しかねない問題があり、その移動を阻止するために移動防止具9を短ラックギア18両側に形成した。4図で短ラックギア18が移動防止具9左に当接している状態であることがわかる。したがって短ラックギア18が左右移動可能により当該両ラックギア11,18の合接が問題なく行われる。
5図は、装着補強板に形成された移動総合装置Bの下降連結棒64で結合された図である。図で、装着補強板12とスライドバー6と装着補強板補強具17は溶着され、実施例1と同様である。
又、静止孔60は、スライドバー16に規定された間隔で羅列形成されている。
装着補強鋼板12に複数のボルト30で固着した長尺板11aと、下降連結棒64は、スライドバー16に形成された静止孔60とレバー6とレバー支点10を介して上昇下降移動によって長尺板11aと静止孔60とを接合仮固定、分離を連続することができる。装着補強板12に複数のボルトで固着された長尺板11aは垂直スライド補強板14の滑走空間13を形成し、移動総合装置Bの横振れを抑止する機能を持つ。
ここで、下降連結棒64は貫通誘導孔63によって、常に静止孔60に貫通するとは限らない。規定された静止孔60の間隔部に当たり、貫通しない場合がある。特にねこ車での運搬作業は路面が砂利であり、悪路を想定すると振動でいずれ下降連結棒64は貫通することになる。ラックギア使用とは異なるが、静止孔形成スライドバー16との連結は、気分の問題であって作業時には特に問題となることはない。ただ、長尺ラックギア11と短ラックギア18の形成は高価な作業となるため導入者の選択に掛かることとなる。
6図は移動総合装置の断面図で、移動総合装置Aと移動総合装置Bと互換性を示す図である。図内で連結棒64と貫通誘導孔63とを記載しないとすれば、移動総合装置A及びBは静止孔形成スライドバー16に挿入方法は同一であることが解る。したがって、移動総合装置A、Bにおいて長尺ラックギア11を装着することで常に相互に移動総合装置を交換することができるのである。移動総合装置A、,Bには、静止孔形成スライドバー16が挿入され滑走する滑走空間13aを持つが、該空間13aの高さは、静止孔形成スライドバー16の鋼材厚によって上下に振れない高さを持つが、現状では実施例1と同じく静止孔形成スライドバー16の厚さ3mm~3,2mmにたいして該空間13aの高さは略3,5mm~略4mmで形成され上下の振れ等は抑止されている。又、静止孔60は連結棒64の貫通目的のみでなく、静止孔形成スライドバー16表面に付着する砂利、土、ゴミ等を移動ごとに落下させる機能を持ち、静止孔形成スライドバー16の表面を清潔にすることができる。