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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024121035
(43)【公開日】2024-09-06
(54)【発明の名称】作業用車両
(51)【国際特許分類】
   E02F 9/08 20060101AFI20240830BHJP
   E02F 9/00 20060101ALI20240830BHJP
   E02F 9/18 20060101ALI20240830BHJP
   B62D 25/08 20060101ALI20240830BHJP
【FI】
E02F9/08 Z
E02F9/00 C
E02F9/08
E02F9/18
B62D25/08 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023027880
(22)【出願日】2023-02-27
(71)【出願人】
【識別番号】000150154
【氏名又は名称】株式会社竹内製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110001726
【氏名又は名称】弁理士法人綿貫国際特許・商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】丸山 翔太
(72)【発明者】
【氏名】大山 飛鷹
【テーマコード(参考)】
2D015
3D203
【Fターム(参考)】
2D015FA00
3D203AA27
3D203BA02
(57)【要約】
【課題】車体の後部構造を簡素化しながら、重量物の搭載が可能な車体の強度を確保できる作業用車両を提供する。
【解決手段】車体3は、下部に強度部材であり且つ搭載機器の支持部材である本体フレーム18を備え、本体フレーム18は、底板となる大板68と、大板68上に立設される左右一対の縦リブ72、74と、大板68上に立設される横リブ76と、を有し、大板68は、後部に平面視において後方に向かって開口するように切欠かれた形状の切欠き70を有し、縦リブ72、74は、後方に向かって左右方向に間隔を空けながら切欠き70の左縁および右縁に沿って立設されており、横リブ76は、縦リブ72、74と交差して切欠き70の前縁に沿って立設されている。また、縦リブ72、74は、後部にカウンタウェイト20が固定部材104によって固定されており、カウンタウェイト20は、車体3の重量バランス調節部材と本体フレーム18の横梁とを兼用する
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車体と、走行装置と、油圧により作動する作業装置と、前記走行装置もしくは前記作業装置の駆動源と、を備える作業用車両であって、
前記車体は、下部に強度部材であり且つ搭載機器の支持部材である本体フレームを備え、
前記本体フレームは、底板となる大板と、前記大板上に立設される左右一対の縦リブと、前記大板上に立設される横リブと、を有し、
前記大板は、後部に平面視において後方に向かって開口するように切欠かれた形状の切欠きを有し、
前記縦リブは、後方に向かって左右方向に間隔を空けながら前記切欠きの左縁および右縁に沿って立設されており、
前記横リブは、前記縦リブと交差して前記切欠きの前縁に沿って立設されていること
を特徴とする作業用車両。
【請求項2】
前記縦リブは、後部にカウンタウェイトが固定部材によって固定されており、
前記カウンタウェイトは、前記車体の重量バランス調節部材と前記本体フレームの横梁とを兼用する構成であること
を特徴とする請求項1に記載の作業用車両。
【請求項3】
前記大板は、前記切欠きを挟んで離間した左右の後端部に固縛ポイントを備え、
前記固縛ポイントの上には、固縛ポイント補強部材が固着され、
前記固縛ポイント補強部材は、前記大板と、前記カウンタウェイトを取付ける台座と、に挟持されていること
を特徴とする請求項2に記載の作業用車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、油圧により作動する作業装置と、作業装置の駆動源となる電動モータと、を備える作業用車両に関する。
【背景技術】
【0002】
作業用車両の例として、走行用のクローラもしくはタイヤが取付けられた下部体と、下部体の上に配設された上部体と、下部体もしくは上部体に取付けられて油圧により作動する作業装置を備える油圧ショベル、トラックローダ等が従来より知られている。
【0003】
昨今では、従来のエンジンに代えて電動モータによって駆動される作業用車両が開発されている。作業用車両の電動化においては、稼働時間およびパワーの不足を解消するために、車体に大型で重量のあるバッテリを搭載するのが一般的である(特許文献1:特許第7025226号公報参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第7025226号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記に例示される電動モータによって駆動される作業用車両は、上部体の土台となる本体フレームの強度を確保することで、大型で重量のあるバッテリを搭載可能としている。しかし、当該本体フレームは、複数のプレート、ブラケット、強度部材、シール部材等が複雑に溶接されて形成されている。バッテリが配設される後部においては、特に部品点数が多く、構造の複雑化、組付け性の悪化、溶接工数の増加が課題となっている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上記事情に鑑みてなされ、車体の後部構造を簡素化しながら、重量物の搭載が可能な車体の強度を確保できる作業用車両を提供することを目的とする。
【0007】
本発明は、以下に記載するような解決手段により、前記課題を解決する。
【0008】
車体と、走行装置と、油圧により作動する作業装置と、前記走行装置もしくは前記作業装置の駆動源と、を備える作業用車両であって、前記車体は、下部に強度部材であり且つ搭載機器の支持部材である本体フレームを備え、前記本体フレームは、底板となる大板と、前記大板上に立設される左右一対の縦リブと、前記大板上に立設される横リブと、を有し、前記大板は、後部に平面視において後方に向かって開口するように切欠かれた形状の切欠きを有し、前記縦リブは、後方に向かって左右方向に間隔を空けながら前記切欠きの左縁および右縁に沿って立設されており、前記横リブは、前記縦リブと交差して前記切欠きの前縁に沿って立設されていることを要件とする。
【0009】
上記の構成によれば、縦リブを強度部材とすることで、本体フレームの後部に配設される強度部材を削減することができる。すなわち、車体の後部構造を簡素化しながら、重量物の搭載が可能な車体の強度を確保できる作業用車両を提供することができる。
【0010】
また、前記縦リブは、後部にカウンタウェイトが固定部材によって固定されており、前記カウンタウェイトは、前記車体の重量バランス調節部材と前記本体フレームの横梁とを兼用する構成であることが好ましい。
【0011】
また、前記大板は、前記切欠きを挟んで離間した左右の後端部に固縛ポイントを備え、前記固縛ポイントの上には、固縛ポイント補強部材が固着され、前記固縛ポイント補強部材は、前記大板と、前記カウンタウェイトを取付ける台座と、に挟持されていることが好ましい。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、車体の後部構造を簡素化しながら、重量物の搭載が可能な車体の強度を確保できる作業用車両を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1図1は、本発明の実施形態に係る作業用車両の例を示す斜視図である。
図2図2は、図1に示す作業用車両の背面図である。
図3図3は、図1に示す作業用車両の本体フレームの斜視図である。
図4図4は、図3に示す本体フレームの別方向からの斜視図である。
図5図5は、図4に示す本体フレームにカウンタウェイトを取付けた状態の斜視図である。
図6図6Aは、図3に示す第2取付け台座の拡大図である。図6Bは、図3に示す第4取付け台座の拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について詳しく説明する。図1は、本実施形態に係る作業用車両1の例を示す概略図(左後部上方からの斜視図)である。なお、説明の便宜上、図中において矢印により上下、左右、前後の方向を示す場合がある。また、実施形態を説明するための全図において、同一の機能を有する部材には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する場合がある。
【0015】
はじめに、作業用車両1の全体構成について説明する。作業用車両1として、油圧ショベルを例に挙げて説明する。ただし、作業用車両1は、油圧ショベルに限定されるものではない。
【0016】
図1に示すように、作業用車両1は、車体として下部体2および下部体2の上に配設される上部体3を備えている(なお、下部体2と上部体3とが一体の構成であってもよい)。
【0017】
作業用車両1は、下部体2や上部体3に取付けられて油圧(所定圧力の作動油)により作動する作業装置12、14を備えている。下部体2は、走行を行う走行装置10を備えている。上部体3は、前部にオペレータが乗車して走行や作業の操作を行う操作装置が設けられた運転室16を備えている。上部体3の詳細構成については後述する。
【0018】
走行装置10の例として、左右に一対のクローラ(無限軌道)26を備えている。ただし、走行装置10は、クローラ26に限定されるものではない。他の例として、作業用車両1は、クローラ26に代えてタイヤを備える構成としてもよい(不図示)。クローラ26は、走行油圧モータ28によって駆動(走行)される。
【0019】
作業装置12の例として、排土板24を備えている。排土板24は、上下(前後成分を含む)に揺動可能に下部体2に取付けられている。排土板24は、油圧シリンダ(排土板シリンダ)32によって駆動される。ただし、作業装置12は、上記の構成に限定されるものではない。
【0020】
作業装置14の例として、ブーム42、アーム44、およびアタッチメント(本実施形態においては、バケット)46を備えている。ただし、アタッチメント46は、バケットに限定されるものではない。ブーム42は、上下(前後成分を含む)に揺動可能に上部体3に取付けられている。本実施形態においては、上部体3とブーム42との間にブームブラケット(不図示)が設けられている。ブームブラケットによって、ブーム42は上部体3に対して左右(前後成分を含む)に揺動可能となる。なお、ブームブラケットは省略されてもよい。アーム44は、上下(前後成分を含む)に揺動可能にブーム42に取付けられている。アタッチメント46は、上下(前後成分を含む)に揺動可能にアーム44に取付けられている。ブーム42は、油圧シリンダ(ブームシリンダ)52によって駆動される。アーム44は、油圧シリンダ(アームシリンダ)54によって駆動される。アタッチメント46は、油圧シリンダ(バケットシリンダ)56によって駆動される。ただし、作業装置14は、上記の構成に限定されるものではない。
【0021】
上記の走行油圧モータ28および各油圧シリンダの駆動を行うための駆動機構は、一例として駆動源により駆動される油圧ポンプ、制御バルブ等から構成されている(いずれも不図示)。オペレータが操作装置を操作することにより制御バルブを作動させて、油圧ポンプから送出される所定圧力の作動油を走行油圧モータ28および各油圧シリンダに供給する制御が行われる。これにより、走行装置10による走行、および作業装置12、14による作業を行うことができる。駆動機構を構成する油圧ポンプは、作業装置12、14や走行装置10の構成や負荷等に応じて、一個もしくは複数個が設けられる。
【0022】
本実施形態において、作業用車両1は、上記の駆動源として電動モータ(不図示)を備えている。駆動源を構成する電動モータは、上記の油圧ポンプの個数や定格出力等に応じて、一個もしくは複数個が設けられる。なお、駆動源の他の例として、電動モータに加えてエンジンを併用する構成としてもよい(不図示)。
【0023】
また、作業用車両1は、電動モータに電力を供給する車載充電器62を備えている。車載充電器62から出力される電力は、バッテリパック64、インバータ(不図示)を介して電動モータに供給される。バッテリパック64は、供給された電力を蓄える第1蓄電池(例えば、リチウムイオン蓄電池)、電動モータや蓄電池(第1蓄電池)への電力供給の制御を行う制御部等を備えている(いずれも不図示)。バッテリパック64には、第2蓄電池(例えば、鉛蓄電池)、各スイッチ(コントローラ)が接続されている(いずれも不図示)。
【0024】
本実施形態に係る作業用車両1における走行および作業のためのその他の機構については、公知の作業用車両(油圧ショベル)と同様であるため、詳細の説明を省略する。
【0025】
続いて、上部体3の構成について詳しく説明する。図2は、作業用車両1の後部構造を示す背面図である(バッテリカバー60およびカウンタウェイト20の図示を省略している)。上部体3は、下部に本体フレーム18を備えている。本体フレーム18は、上部体3の強度部材であり且つ搭載機器の支持部材である。上部体3は、本体フレーム18に取付けられて電動モータに電力を供給するバッテリパック64を備えている。上部体3は、本体フレーム18に取付けられて車体の重量バランスを調節するカウンタウェイト20を備えている。
【0026】
図3および図4に示すように、本体フレーム18は、所定形状に加工された板材や梁材等が溶接されて一体に形成されている。具体的に、本体フレーム18は、大板68、縦リブ72、74、横リブ76を備えている。
【0027】
大板68は、本体フレーム18の底板となる板材である。大板68は、後部に切欠き70を備えている。切欠き70は、平面視において後方に向かって開口するように形成されている。大板68は、切欠き70を挟んで離間した左右の後端部に固縛ポイント(作業用車両1の搬送時や駐車時の流転を防止するための緊縛部材(不図示)を係止させる機構)78、79を備えている。固縛ポイント78、79の上には、固縛ポイント補強部材88、90が固着されている。縦リブ72、74は、大板68の前部を始点として、後方に向かって左右方向に間隔を空けながら切欠き70の左縁および右縁に沿って大板68上を前後方向に延びるように左右一対に立設されている。横リブ76は、縦リブ72、74と交差し、切欠き70の前縁に沿って大板68上を左右方向に延びるように立設されている。
【0028】
上記の構成によれば、縦リブ72、74が本体フレーム18の縦梁として機能するため、本体フレーム18の後部に配設される強度部材を削減して簡素化を図ることができる。また、重量物の搭載が可能な車体(本実施形態においては、上部体3)の強度を確保することができる。
【0029】
次に、バッテリパック64およびカウンタウェイト20の取付け構造について説明する。
【0030】
縦リブ72は、バッテリパック64の取付けを行う第1取付け台座80と、バッテリパック64およびカウンタウェイト20の取付けを行う第2取付け台座82と、を備えている。縦リブ74は、バッテリパック64、フロアフレーム(不図示)、および作動油タンク(不図示)の取付けを行う第3取付け台座84と、バッテリパック64、フロアフレーム、およびカウンタウェイト20の取付けを行う第4取付け台座86と、を備えている。
【0031】
一例として、第1取付け台座80は、前部が横リブ76の後面に当接した状態で、縦リブ72の凸部72aから右方に延び、さらにその端部から下方(大板68)に向かって略直角に折れ曲がって延びる正面視略L字状のプレートである。第1取付け台座80は、上面に一箇所の取付け孔(ネジ孔)80aを有している。ただし、第1取付け台座80は、この構成に限定されるものではない。
【0032】
一例として、第2取付け台座82は、縦リブ72の凸部72bから後方に延び、さらにその端部から縦リブ72の後端に沿って略直角に折れ曲がって延びる側面視略L字状のプレートである。第2取付け台座82は、上面に一箇所の取付け孔(ネジ孔)82aを有している。また、第2取付け台座82は、カウンタウェイト20を取付けるための第1カウンタウェイト取付け部92を備えている。第1カウンタウェイト取付け部92は、一箇所の取付け孔(ネジ孔)92aを有している。ただし、第2取付け台座82は、この構成に限定されるものではない。
【0033】
一例として、第3取付け台座84は、縦リブ74の凸部74aから左前方に延びて横リブ76を跨ぎ、さらにその端部から下方(大板68)に向かって略直角に折れ曲がって延びる正面視略L字状のプレートである。第3取付け台座84は、上面に、バッテリパック64を取付ける一箇所の取付け孔(ネジ孔)84aと、フロアフレームおよび作動油タンクを取付ける三箇所の取付け孔(ネジ孔)84b、84c、84dと、を有している。ただし、第3取付け台座84は、この構成に限定されるものではない。
【0034】
一例として、第4取付け台座86は、縦リブ74の凸部74bに取付けられている上プレート86Aと、上プレート86Aを下から支持する平面視略L字状の下プレート86Bと、を備えている。第4取付け台座86(上プレート86A)は、上面に、バッテリパック64を取付ける一箇所の取付け孔(ネジ孔)86aと、フロアフレームを取付ける二箇所の取付け孔(ネジ孔)86b、86cを有している。また、第4取付け台座86は、カウンタウェイト20を取付けるための第2カウンタウェイト取付け部94を備えている。第2カウンタウェイト取付け部94は、一箇所の取付け孔(ネジ孔)94aを有している。ただし、第4取付け台座86は、この構成に限定されるものではない。
【0035】
ここで、図6Aおよび図6Bに示すように、取付け台座82、86は、固縛ポイント補強部材88、90の前部に交差して大板68に取付けられている。すなわち、固縛ポイント補強部材88、90は、大板68と取付け台座82、86に挟持されている状態である。これにより、緊縛部材の引張による大板68の曲損や折損を防止することができる。
【0036】
バッテリパック64は、左右両側面から突出するブラケット(不図示)を備えている。バッテリパック64は、当該ブラケットが上記した取付け台座80(取付け孔80a)、82(取付け孔82a)、84(取付け孔84a)、86(取付け孔86a)に対して防振用のゴムマウント(不図示)と固定部材(不図示)とによって固定されることにより、縦リブ72、74(本体フレーム18)に取付けられている。取付け台座80、82、84、86は、溶接によって縦リブ72、74に強固に固定されているため、大型で重量のあるバッテリパック64を支持することができる。
【0037】
本体フレーム18に取付けられたバッテリパック64は、切欠き70の上方に位置している。また、切欠き70は、底面視において少なくともバッテリパック64における重心よりも前部となる位置が露出するように形成されている。これにより、車体後方からフォークリフト等の荷役運搬装置の支持部(フォークリフトにおいては、爪)を進入させてバッテリパック64を搬入・搬出することができる。すなわち、バッテリパック64の着脱の容易化を図ることができる。
【0038】
カウンタウェイト20は、上記したカウンタウェイト取付け部92(取付け孔92a)、94(取付け孔94a)に対して固定部材(一例として、ボルト)104によって固定されることにより、縦リブ72、74(本体フレーム18)に取付けられている。これにより、カウンタウェイト20が縦リブ72、74と接続され、重量バランス調節部材としてだけではなく、車体(上部体3)の横梁として機能し、車体(上部体3)の強度を上げることができる。また、カウンタウェイト20は、大板68に設けられた第3カウンタウェイト取付け部96(取付け孔96a)と、第4カウンタウェイト取付け部98(取付け孔98a)と、に対して固定部材104によって固定されることにより、大板68(本体フレーム18)に取付けられている。
【0039】
なお、カウンタウェイト20は、カウンタウェイト取付け部92、94、96の三箇所に対しては、上方から固定部材104が貫入されて固定されている。カウンタウェイト20は、カウンタウェイト取付け部98の一箇所に対しては、下方から固定部材104が貫入されて固定されている。従来の作業用車両においては、カウンタウェイトは、上方から複数箇所(例えば、二箇所)が固定され、下方から複数箇所(例えば、二箇所)が固定されている。これに対して、本実施形態のように、下方からの固定を一箇所に限定することで、下方の取付け部にアクセスする手間を省略することができる。
【0040】
以上説明した通り、本発明によれば、車体(上部体3)の後部構造を簡素化しながら、重量物の搭載が可能な車体の強度を確保できる作業用車両を提供することができる。
【0041】
作業用車両1として、電動モータを駆動源とする作業用車両を例に挙げたが、この例に限定されるものではなく、エンジン(内燃機関)を駆動源とする作業用車両にも適用できる。特に、車体の後部にバッテリパック以外の他の機器類や追加のカウンタウェイト等を搭載する構成とすることができる。
【0042】
本発明は、上記の例(油圧ショベル)に限定されるものではない。本発明は、その他の作業用車両(例えば、トラックローダ、キャリア等)に対して同様に適用できる。
【符号の説明】
【0043】
1 作業用車両
2 下部体
3 上部体
10 走行装置
12、14 作業装置
18 本体フレーム
20 カウンタウェイト
64 バッテリパック
68 大板
70 切欠き
72、74 縦リブ
76 横リブ
78、79 固縛ポイント
80、82、84、86 取付け台座
88、90 固縛ポイント補強部材
92、94、96、98 カウンタウェイト取付け部
図1
図2
図3
図4
図5
図6