(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024121077
(43)【公開日】2024-09-06
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 3/04817 20220101AFI20240830BHJP
【FI】
G06F3/04817
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023027966
(22)【出願日】2023-02-27
(71)【出願人】
【識別番号】000001443
【氏名又は名称】カシオ計算機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110004185
【氏名又は名称】インフォート弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100121083
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 宏義
(74)【代理人】
【識別番号】100138391
【弁理士】
【氏名又は名称】天田 昌行
(74)【代理人】
【識別番号】100074099
【弁理士】
【氏名又は名称】大菅 義之
(74)【代理人】
【識別番号】100182936
【弁理士】
【氏名又は名称】矢野 直樹
(72)【発明者】
【氏名】海野 俊介
【テーマコード(参考)】
5E555
【Fターム(参考)】
5E555AA23
5E555AA31
5E555BA02
5E555BB02
5E555BC17
5E555BD08
5E555CC21
5E555DB39
5E555DB41
5E555DC16
5E555FA00
(57)【要約】
【課題】対応関係にある情報に対する評価を行う際の利便性を向上させること。
【解決手段】情報処理装置は、データベースより取得した第1の情報に対する第2の情報がユーザ操作により入力されたことを検出し、第2の情報についてオブジェクトを生成する指示を検出すると、第1の情報を含む第1のオブジェクトと、第2の情報を含む第2のオブジェクトと、第1のオブジェクトと前記第2のオブジェクトとが対応関係にあることを示す情報とを生成する処理を実行する。
【選択図】
図19
【特許請求の範囲】
【請求項1】
データベースより取得した第1の情報に対する第2の情報がユーザ操作により入力されたことを検出し、
前記第2の情報についてオブジェクトを生成する指示を検出すると、前記第1の情報を含む第1のオブジェクトと、前記第2の情報を含む第2のオブジェクトと、前記第1のオブジェクトと前記第2のオブジェクトとが対応関係にあることを示す情報とを生成する、処理を実行する、制御部を備えることを特徴とする、
情報処理装置。
【請求項2】
前記第2の情報を表示する画面には、前記オブジェクトの生成を指示する指示アイコンが表示され、
前記制御部は、前記指示アイコンへの操作を検出することにより、前記第1のオブジェクトと、前記第2のオブジェクトと、前記第1のオブジェクトと前記第2のオブジェクトとが対応関係にあることを示す情報とを生成する処理を実行することを特徴とする、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記第1のオブジェクトおよび前記第2のオブジェクトは、前記画面に表示可能な表示オブジェクトであり、
前記第1のオブジェクトと前記第2のオブジェクトとが対応関係にあることを示す情報は、前記第1のオブジェクトと前記第2のオブジェクトとが対応付けられたことを示す画像情報を含むことを特徴とする、
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記第1のオブジェクト、前記第2のオブジェクトは、それぞれ、前記第1の情報、前記第2の情報が格納される格納先の情報を含むことを特徴とする、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記制御部は、更に、前記第2のオブジェクトに対するユーザ操作に応じて、前記第2の情報を更新する処理を実行することを特徴とする、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記第1の情報および前記第2の情報は、文字、音声、静止画、動画のうちの少なくとも1つの要素を含むことを特徴とする、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記制御部は、更に、前記第1のオブジェクト、前記第2のオブジェクト、前記第1のオブジェクトと前記第2のオブジェクトとが対応関係にあることを示す情報を含む対応オブジェクト情報を、第1の装置から第2の装置へ転送する処理を実行することを特徴とする、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記制御部は、更に、前記第2の装置で前記対応オブジェクト情報が受信されると、
前記第2の装置において、前記受信された対応オブジェクト情報に基づいて前記第1の情報と前記第2の情報を出力装置に出力させ、
前記出力装置に出力された前記第2の情報に対するユーザ操作に応じて前記第2のオブジェクトを更新し、
前記第2のオブジェクトが更新された前記対応オブジェクト情報を前記第2の装置から前記第1の装置へ転送する処理を実行することを特徴とする、
請求項7に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記第1のオブジェクトおよび前記第2のオブジェクトは、電子付箋であることを特徴とする、
請求項1から請求項8の何れか一項に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記第1の情報はテスト問題を示し、前記第2の情報は前記テスト問題に対し前記ユーザが入力する解答を示すことを特徴とする、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項11】
情報処理装置が実行する情報処理方法であって、
データベースより取得した第1の情報に対する第2の情報がユーザ操作により入力されたことを検出するステップと、
前記第2の情報についてオブジェクトを生成する指示を検出すると、前記第1の情報を含む第1のオブジェクトと、前記第2の情報を含む第2のオブジェクトと、前記第1のオブジェクトと前記第2のオブジェクトとが対応関係にあることを示す情報とを生成するステップと、
を含むことを特徴とする情報処理方法。
【請求項12】
コンピュータに、
データベースより取得した第1の情報に対する第2の情報がユーザ操作により入力されたことを検出する手順、
前記第2の情報についてオブジェクトを生成する指示を検出すると、前記第1の情報を含む第1のオブジェクトと、前記第2の情報を含む第2のオブジェクトと、前記第1のオブジェクトと前記第2のオブジェクトとが対応関係にあることを示す情報とを生成する手順、
をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書の開示は、情報処理装置、情報処理方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ネットワークを利用したテスト問題提供システムとして特許文献1が考えられている。この特許文献1には、通信回線を用いて学習者の学習を支援する学習支援サーバが記載されている。学習支援サーバは、解答用紙に書き込まれた学習者による記述解答を採点者の端末装置に転送する。学習支援サーバは、採点者による記述解答に対する採点結果を端末装置より受信すると、この採点結果に基づいて学習者の学習状況を分析する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1において、それぞれ異なる多数のテスト問題に対する多数の記述解答を採点者が採点する場合、採点者は、各記述解答に対応するテスト問題を逐一探さなければならない。
【0005】
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、対応関係にある情報に対する評価を行う際の利便性を向上させることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施形態に係る情報処理装置は、データベースより取得した第1の情報に対する第2の情報がユーザ操作により入力されたことを検出し、第2の情報についてオブジェクトを生成する指示を検出すると、前記第1の情報を含む第1のオブジェクトと、前記第2の情報を含む第2のオブジェクトと、前記第1のオブジェクトと前記第2のオブジェクトとが対応関係にあることを示す情報とを生成する、処理を実行する制御部を備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明の一実施形態によれば、対応関係にある情報に対する評価を行う際の利便性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の一実施形態に係る情報処理システムの全体構成を示す図である。
【
図2】本発明の一実施形態に係る情報処理サーバの電子回路の構成を示すブロック図である。
【
図3】本発明の一実施形態に係る情報処理サーバの付箋管理テーブルデータ記憶領域に記憶される付箋管理テーブルの内容を示す図である。
【
図4】本発明の一実施形態に係るユーザ端末の電子回路の構成を示すブロック図である。
【
図5】本発明の一実施形態に係る情報処理サーバで実行される電子付箋作成処理を示すフローチャートである。
【
図6】
図5に示される電子付箋作成処理の実行時にユーザ端末の表示部に表示される画面例を示す図である。
【
図7】
図5に示される電子付箋作成処理の実行時にユーザ端末の表示部に表示される画面例を示す図である。
【
図8】
図5に示される電子付箋作成処理の実行時にユーザ端末の表示部に表示される画面例を示す図である。
【
図9】本発明の一実施形態に係る情報処理サーバで実行される線つなぎ処理を示すフローチャートである。
【
図10】
図9に示される線つなぎ処理の実行時にユーザ端末の表示部に表示される画面例を示す図である。
【
図11】本発明の一実施形態に係る情報処理サーバで実行される電子付箋開閉処理を示すフローチャートである。
【
図12】
図11に示される電子付箋開閉処理の実行時にユーザ端末の表示部に表示される画面例を示す図である。
【
図13】本発明の一実施形態に係る情報処理サーバで実行される録音データ登録処理を示すフローチャートである。
【
図14】
図13に示される録音データ登録処理の実行時にユーザ端末の表示部に表示される画面例を示す図である。
【
図15】
図13に示される録音データ登録処理の実行時にユーザ端末の表示部に表示される画面例を示す図である。
【
図16】本発明の一実施形態に係る情報処理サーバで実行される解答提出処理を示すフローチャートである。
【
図17】
図16に示される解答提出処理の実行時にユーザ端末の表示部に表示される画面例を示す図である。
【
図18】
図16に示される解答提出処理の実行時にユーザ端末の表示部に表示される画面例を示す図である。
【
図19】
図16の付箋化処理(ステップS504)のサブルーチンを示す図である。
【
図20】本発明の一実施形態に係る情報処理サーバの付箋管理テーブルデータ記憶領域に記憶される付箋管理テーブルの内容を示す図である。
【
図21】
図16に示される解答提出処理の実行時にユーザ端末の表示部に表示される画面例を示す図である。
【
図22】本発明の一実施形態においてユーザ端末の表示部に表示される提出物一覧画面を示す図である。
【
図23】本発明の一実施形態に係る情報処理サーバで実行される採点処理を示すフローチャートである。
【
図24】
図23に示される採点処理の実行時にユーザ端末の表示部に表示される画面例を示す図である。
【
図25】
図23に示される採点処理の実行時にユーザ端末の表示部に表示される画面例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図面を参照して、本発明の一実施形態に係る情報処理装置、コンピュータの一例である情報処理装置で実行される情報処理方法およびプログラムについて詳細に説明する。
【0010】
(本発明の一実施形態の構成)
図1は、本発明の一実施形態に係る情報処理システム1の全体構成を示す図である。
【0011】
情報処理システム1は、インターネット等のネットワークN上に設けられる情報処理サーバ10(サーバ装置)、および情報処理サーバ10と通信接続されるユーザ端末20(通信機器)を含む。
【0012】
情報処理サーバ10は、情報処理サーバ10を利用するための情報処理サーバ利用アプリケーションとクラウドサービスとを接続する専用サーバである。
【0013】
なお、情報処理サーバ10とユーザ端末20は、何れも、本発明に係る情報処理装置になり得る。以下では、ユーザ端末20のアプリケーション(Webブラウザ、専用アプリケーションなど)上でのユーザ操作に応じて情報処理サーバ10が電子付箋の作成・管理等を含む各種処理を実行するケースを説明する。別の実施形態では、電子付箋の作成・管理等を含む各種処理は、ユーザ端末20で実行されてもよい。
【0014】
ユーザ端末20は、例えば、通信機能を有するタブレット端末、スマートフォン、PC、電子辞書、携帯電話、電子ブック、携帯ゲーム機等である。
【0015】
図1では、情報処理サーバ10と通信接続されるユーザ端末20を2台示すが、情報処理サーバ10には、より多くのユーザ端末20が情報処理サーバ10と通信接続されてもよい。
【0016】
ユーザ端末20には、情報処理サーバ利用アプリケーション(情報処理サーバ利用アプリ)がインストールされる。
【0017】
<情報処理サーバ10の機能>
情報処理サーバ10は、ユーザ端末20の情報処理サーバ利用アプリに従いユーザ端末20と通信接続した状態において、少なくとも、次の機能(10a)~(10g)を有する。
【0018】
《機能(10a)》
ユーザ端末20の操作に応じてノートブック画面G2を作成し、作成したノートブック画面G2をユーザ端末20の表示部27に表示させる機能(例えば
図7参照)。ノートブック画面G2は、ユーザが任意の情報を入力して表示させることができる表示領域(ノートブックNBm)である。なお、符号mは自然数を示す。
【0019】
《機能(10b)》
ノートブック画面G2に設けられたノートブックメニューMNに対するユーザ操作に応じて、ノートブックメニューMNから選択された種類の情報を入力した電子付箋NBm-nを作成し、作成した電子付箋NBm-nをノートブックNB1内のユーザ任意の位置に表示させる機能。なお、符号nは自然数を示す。
【0020】
《機能(10c)》
電子付箋NBm-n(
図1では、電子付箋NB1-1)の右端に付加した[線つなぎ]タブLTを、ユーザ操作に応じてノートブックNBm(
図1では、ノートブックNB1)内の他の電子付箋(
図1では、電子付箋NB1-2)に移動させ、電子付箋NB1-1と電子付箋NB1-2とを、所定の色(例えば青色)のつなぎ矢印Bsで一列に順番に連結(線つなぎ)して整理する機能。
【0021】
《機能(10d)》
一列で順番に連結(線つなぎ)して整理した複数の電子付箋(
図1では、電子付箋NB1-1、NB1-2)のうち先頭の電子付箋NB1-1の左端に付加した[畳み込み]タブFTに対するユーザ操作に応じて、先頭の電子付箋(
図1では、電子付箋NB1-1)を上にして且つ2番目以降の電子付箋(
図1では、電子付箋NB1-2)を下に畳み込んで所定範囲内に収まるように、展開した状態から切り換えて表示させる機能(例えば
図12参照)。
【0022】
《機能(10e)》
畳み込んで表示させた複数の電子付箋(例えば電子付箋NB1-1、NB1-2)のうち先頭の電子付箋(例えば電子付箋NB1-1)の左端に付加した[展開]タブEXT(例えば
図12参照)に対するユーザ操作に応じて、複数の電子付箋(例えば電子付箋NB1-1、NB1-2)を元通りに展開して表示させる機能。
【0023】
《機能(10f)》
一列で順番に連結(線つなぎ)した複数の電子付箋(例えば電子付箋NB1-1~NB1-n)を、ユーザ操作に応じて選択される表示モードに応じて、スライドショーのように、先頭の電子付箋(例えば電子付箋NB1-1)から最後の電子付箋(例えば電子付箋NB1-n)まで順番に拡大した状態で切り換えながら表示させる機能。
【0024】
《機能(10g)》
バッチ処理により、対応する2つの電子付箋を作成し、作成した2つの電子付箋を連結(線つなぎ)する機能。
【0025】
なお、本実施形態において、電子付箋の連結は、主に、複数の電子付箋NBm-nを一列で順番に連結するものである。
【0026】
また、本実施形態では、複数の電子付箋NBm-nを分類してグループ化し識別できる状態にすること、およびその順番を識別できる状態にすることを含めて、複数の電子付箋NBm-nを「整理」する、という表現を用いる場合がある。
【0027】
また、本実施形態において、符号NBm(NB1、NB2など)は、ノートブックID(識別情報)を示す。符号NBmは、ユーザにより入力されたノートブック名として読み替えられてもよい。また、符号NBm-n(NB1-1、NB1-2など)は、ノートブックNBm内に作成された電子付箋IDを示す。符号NBm-nは、ユーザにより入力された電子付箋名として読み替えられてもよい。
【0028】
具体的には、ノートブック名は、例えば、ユーザが学習している科目の科目名であってもよく、また、電子付箋名は、例えば、科目内の単元名、学習日時であってよい。
【0029】
<情報処理サーバ10の電子回路>
図2は、情報処理サーバ10の電子回路の構成を示すブロック図である。
【0030】
情報処理サーバ10の電子回路は、コンピュータである制御部(CPU:Central Processing Unit)11、記憶部12、記録媒体読取部14、通信部15、入力部16および表示部17を含む。
【0031】
制御部11は、記憶部12に記憶されているサーバ制御プログラム12aに従い、入力部16に対するユーザ操作に応じた入力信号、またはネットワークN上のユーザ端末20からの通信部15による受信信号に応じて回路各部の動作を制御する。
【0032】
サーバ制御プログラム12aは、記憶部12に予め記憶されてもよく、また、CD-ROM等の外部の記録媒体13から記録媒体読取部14を介して記憶部12に読み込まれて記憶されたものであってもよく、ネットワークN上のWebサーバ(この場合、プログラムサーバ)30からダウンロードして記憶部12に読み込まれて記憶されたものであってもよい。
【0033】
サーバ制御プログラム12aは、少なくとも、上記の機能(10a)~(10g)を実行するためのプログラムを含む。
【0034】
記憶部12には、サーバ制御プログラム12aの記憶領域のほか、辞書データベース記憶領域12b-1、テスト問題データベース記憶領域12b-2、ユーザ管理データ記憶領域12c、付箋管理テーブルデータ記憶領域12dおよび作業データ記憶領域12eが確保される。
【0035】
辞書データベース記憶領域12b-1には、英和辞書、独和辞書、仏和辞書、国語辞書等の各種辞書データが、見出し語である単語と、同見出し語に対応する訳、語義、例文、解説等の説明情報と、を対応付けた辞書データとして記憶される。テスト問題データベース記憶領域12b-2には、後述する英語のスピーキング問題、英作文問題等のテスト問題データが記憶される。
【0036】
ユーザ管理データ記憶領域12cには、情報処理サーバ利用アプリがインストールされたユーザ端末20のユーザ(ユーザID(アカウント))毎に、ユーザが登録したパスワード、ユーザ属性(職業(学校)、学年など)、ノートブックNBmの内容のデータ(ノートブックデータ)が、対応付けられて記憶される。ノートブックデータは、ユーザ操作に応じて作成される電子付箋NBm-nの内容を含むデータであり、ノートブックIDおよび電子付箋IDに対応付けられたものとなっている。
【0037】
図3は、情報処理サーバ10の付箋管理テーブルデータ記憶領域12dに記憶される付箋管理テーブル(ノートブック管理テーブル)12dの内容を示す図である。
【0038】
付箋管理テーブル(ノートブック管理テーブル)12dには、ユーザ管理データ記憶領域12cに記憶(登録)されたユーザID毎に、ノートブックNBmのノートブックIDに対応付けられて、ノートブックNBmに含まれる電子付箋NBm-nの電子付箋ID、ノートブックメニューMNから選択された情報の種別、電子付箋NBm-nに含まれるデータの属性(作成/編集日時、データフォーマット等のデータ設定情報、サブ属性など)、電子付箋NBm-nのノートブックNBm上での表示位置を示す座標、電子付箋NBm-nの表示サイズ、連結開閉フラグ、連結付箋IDが記憶される。連結開閉フラグは、他の電子付箋と線つなぎ(連結)された電子付箋である場合に展開して表示させるか畳み込んで表示させるかを示す。連結付箋IDは、連結先と連結元の電子付箋IDを示す。
【0039】
なお、本実施形態における電子付箋の連結は、主に、複数の電子付箋(NB1-n)を一列で順番に連結するものなので、連結付箋IDに記憶される連結先と連結元それぞれの電子付箋IDは、何れも最大1つに制限する。これにより、連結付箋IDの連結先/連結元に既に他の電子付箋IDが記憶されている場合には、その電子付箋に対する新たな連結を禁止することで、電子付箋の連結状態が複数列に分岐してしまうことを防止することができる。
【0040】
付箋管理テーブル(ノートブック管理テーブル)12dは、複数のノートブック(NB1、NB2、・・・)のそれぞれに含まれる複数の電子付箋(NB1-n/NB2-n/NBm-n)の管理情報をまとめて記憶するものであり、ノートブックNBmおよびそのノートブックNBmに含まれる電子付箋NBm-nの作成、情報の更新に応じて、記憶されている管理情報の更新が可能なノートブックNBmの管理テーブルでもある。
【0041】
作業データ記憶領域12eには、制御部11による各部の動作の制御に応じて生成または取得される各種データが必要に応じて一時的に記憶される。
【0042】
このように構成された情報処理サーバ10は、制御部11がサーバ制御プログラム12aに記述された命令に従い回路各部の動作を制御し、ソフトウェアとハードウェアとが協働して動作することにより、後述の動作説明で述べるような各種機能を実現する。
【0043】
<ユーザ端末20の電子回路>
図4は、ユーザ端末20の電子回路の構成を示すブロック図である。
【0044】
ユーザ端末20の電子回路は、コンピュータである制御部(CPU)21、記憶部22、記録媒体読取部24、通信部(Wi-Fi(登録商標)通信/移動体通信)25、キー入力部26、タッチパネル式の表示部27および撮像部(カメラ)28を備える。
【0045】
制御部21は、記憶部22に記憶されたユーザ端末制御プログラム22aおよび情報処理サーバ利用アプリケーション(情報処理サーバ利用アプリ)22bに従い回路各部の動作を制御する。ユーザ端末制御プログラム22aは、記憶部22に予め記憶されてもよく、また、メモリカード等の外部の記録媒体23から記録媒体読取部24により読み取って記憶部22に記憶されたものであってもよく、ネットワークN上のWebサーバ(ここではプログラムサーバ)30から通信部25を介してダウンロードして記憶部22に記憶されたものであってもよい。
【0046】
情報処理サーバ利用アプリ22bは、ネットワークN上のWebサーバ(例えばアプリストアのプログラムサーバ)30から通信部25を介してダウンロードされて記憶部22に記憶される。
【0047】
ユーザ端末制御プログラム22aは、ユーザ端末20の全体を制御するシステムプログラムのほか、記憶部22に記憶された各種のアプリケーションプログラムと連携して、ネットワークN上の情報処理サーバ10およびWebサーバ30を含む外部の通信機器と随時通信接続するためのプログラムを含む。
【0048】
情報処理サーバ利用アプリ22bは、情報処理サーバ10と通信接続して上記の機能(10a)~(10g)に応じたデータの入出力処理を実行するためのプログラムを含む。
【0049】
制御部21には、システムおよびデータバスを介して、記憶部22、記録媒体読取部24、通信部25のほか、電源キーと音量調整キーを含むキー入力部26、タッチパネル式の表示部27、撮像部(カメラ)28等が接続される。
【0050】
記憶部22には、ユーザ端末制御プログラム22aおよび情報処理サーバ利用アプリ22bを記憶するプログラム記憶領域のほか、端末データ記憶領域22cおよび作業データ記憶領域22d等が確保される。
【0051】
端末データ記憶領域22cには、ネットワークN上の情報処理サーバ10およびWebサーバ30を含む外部の通信機器と通信接続するための端末機器番号のほか、電話番号、メールアドレス、ユーザID(アカウント)、ユーザ属性(職業(学校)/学年)等のデータが、ユーザ端末20に固有の端末データとして記憶される。
【0052】
作業データ記憶領域22dには、制御部21による各部の動作の制御に応じて生成または取得される各種データが必要に応じて一時的に記憶される。
【0053】
このように構成されたユーザ端末20は、制御部21がユーザ端末制御プログラム22aおよび情報処理サーバ利用アプリ22bに記述された命令に従い回路各部の動作を制御し、ソフトウェアとハードウェアとが協働して動作することにより、後述の動作説明で述べるような各種機能を実現する。
【0054】
(基本的な電子付箋処理)
情報処理システム1で実行される基本的な電子付箋処理について説明する。
【0055】
図5は、情報処理サーバ10のサーバ制御プログラム12aに従った電子付箋作成処理を示すフローチャートである。
【0056】
図6~
図8は、
図5に示される電子付箋作成処理の実行時にユーザ端末20の表示部27に表示される画面例を示す図である。
【0057】
図6は、ユーザ端末20の表示部27に表示されるノートブック一覧画面G1の一例を示す。
【0058】
情報処理サーバ10は、ユーザ端末20からのログイン要求に応じてユーザ端末20と通信接続する。この状態において、制御部11は、例えば、
図6に示されるように、ノートブック一覧画面G1をユーザ端末20の表示部27に表示させる。
【0059】
図6のノートブック一覧画面G1では、ユーザ操作に応じて作成されたノートブックNBm(例えばノートブックNB1~NB4)がノートブックアイコンNBI1~NBI4の形態でリスト表示される。
【0060】
図7は、ユーザ端末20の表示部27に表示されるノートブック画面G2の一例を示す。
【0061】
ノートブック一覧画面G1において、ユーザがノートブックアイコン(例えばノートブックアイコンNBI1)をタッチ操作して指定したものとする。この場合、制御部11は、ユーザにより指定されたノートブックNB1のノートブックデータをユーザ管理データ記憶領域12cから読み出し、付箋管理テーブル12dに基づき、
図7に示されるように、ノートブックNB1のノートブック画面G2として表示部27に表示させる(ステップS101)。
【0062】
図7の例では、ノートブックNB1の中に電子付箋NB1-nが1つも作成されていないため、電子付箋NB1-nを表示するスペースがブランクとなっている。
【0063】
ユーザがノートブック画面G2の[←](閉じる)ボタンTBをタッチ操作すると、制御部11は、ユーザ端末20の表示部27の画面を、ノートブック画面G2からノートブック一覧画面G1に遷移させる。
【0064】
なお、本実施形態において、表示画面上でのタッチ操作は、マウスカーソルによるクリック操作や他のポインタデバイスによる指定操作と決定操作との組み合わせであってもよい。
【0065】
ユーザが任意の情報を入力した電子付箋NB1-nをノートブックNB1に貼り付けて作成したい場合を説明する。
【0066】
図7に示されるように、ノートブック画面G2の左端には、ノートブックメニューMNが設けられる。ユーザがノートブックメニューMNから任意の種類の情報を示すボタン(Tx/Ca/Li/Fi/Di/Te)を選択すると(ステップS102:YES)、制御部11は、選択された種類の情報に応じた電子付箋NB1-nを作成して、ノートブックNB1内に表示させる(ステップS103)。
【0067】
ノートブックメニューMNは、例えば、[テキスト]ボタンTx、[カメラ]ボタンCa、[リンク]ボタンLi、[ファイル]ボタンFi、[辞書]ボタンDi、[テスト]ボタンTeを含む。
【0068】
[テキスト]ボタンTxが選択されると、制御部11は、新たな電子付箋NB1-nをノートブックNB1内に表示させるとともにユーザ端末20のテキスト入力アプリを起動させ、電子付箋NB1-nに対しユーザ操作に応じた任意のテキストを入力して表示、編集可能な状態とする(ステップS104)。
【0069】
[カメラ]ボタンCaが選択されると、制御部11は、新たな電子付箋NB1-nをノートブックNB1内に表示させるとともにユーザ端末20の撮像部28を起動させ、電子付箋NB1-nに対し撮像部28で撮影された任意の写真画像を入力して表示、編集可能な状態とする(ステップS104)。
【0070】
[リンク]ボタンLiが選択されると、制御部11は、新たな電子付箋NB1-nをノートブックNB1内に表示させるとともにユーザ端末20のWebブラウザを起動させ、電子付箋NB1-nに対しユーザ任意のWebページを入力して表示、編集可能な状態とする(ステップS104)。
【0071】
[ファイル]ボタンFiが選択されると、制御部11は、新たな電子付箋NB1-nをノートブックNB1内に表示させるとともにユーザ端末20のファイル操作アプリを起動させ、電子付箋NB1-nに対しユーザ任意のファイルを入力して表示、編集可能な状態とする(ステップS104)。
【0072】
[辞書]ボタンDiが選択されると、制御部11は、新たな電子付箋NB1-nをノートブックNB1内に表示させるとともに情報処理サーバ10の辞書アプリを起動させ、電子付箋NB1-nに対しユーザ任意の辞書の見出し語とその説明情報を辞書データベース12b-1から検索して表示、編集可能な状態とする(ステップS104)。
【0073】
[テスト]ボタンTeが選択されると、制御部11は、新たな電子付箋NB1-nをノートブックNB1内に表示させるとともに情報処理サーバ10のテストアプリを起動させ、電子付箋NB1-nに対しユーザ指定のテスト問題を表示、テスト問題に対する入力(解答)が可能な状態とする(ステップS104)。
【0074】
なお、ノートブックメニューMNは、[テキスト]ボタンTx、[カメラ]ボタンCa、[リンク]ボタンLi、[ファイル]ボタンFi、[辞書]ボタンDi、[テスト]ボタンTeに代えてまたは加えて、別の種類の情報を入力するためのボタンを含んでもよい。
【0075】
制御部11は、ノートブックNB1内に表示させた電子付箋NB1-nの表示位置を、ユーザによりタッチ操作されドラッグ(移動)されることに応じて移動させる。
【0076】
制御部11は、ノートブックNB1内に作成した電子付箋NB1-nの色を、ユーザ操作に応じて任意の色に変更してもよい。
【0077】
制御部11は、ノートブックNB1内に作成した電子付箋NB1-nの電子付箋IDに対応付けて、付箋管理テーブル12dの種別、属性、座標、サイズ、連結開閉フラグ、連結付箋IDを記憶させる(ステップS105)。
【0078】
図8は、このような処理を経てユーザ端末20の表示部27に表示される画面例を示す。
図8の画面例は、3つの電子付箋NB1-1~NB1-3を表示させた状態を示す。
図8において、電子付箋NB1-1および電子付箋NB1-2は、[テキスト]ボタンTxの操作に基づきテキストを入力して作成したものである。電子付箋NB1-3は、[辞書]ボタンDiの操作に基づき辞書の見出し語とその説明情報を検索して作成したものである。
【0079】
複数の電子付箋NB1-nを含むノートブックNB1のノートブック画面G2を表示させた状態で(ステップS101)、任意の電子付箋NB1-nが選択されると(ステップS106:YES)、制御部11は、選択された電子付箋NB1-nの内容を前述同様にノートブックメニューMNに基づき追加で編集可能な状態とする(ステップS104)。
【0080】
図9は、情報処理サーバ10のサーバ制御プログラム12aに従った線つなぎ処理を示すフローチャートである。
図10は、この線つなぎ処理でグループ化された電子付箋を含む画面例を示す。
【0081】
例えば、
図8に示されるように、ノートブック画面G2をユーザ端末20の表示部27に表示させた状態おいて、ノートブックNB1に含まれる電子付箋NB1-nの数が複数ある場合を説明する。この場合(ステップS201:YES)、制御部11は、電子付箋NB1-nに付加した[線つなぎ]タブLTに対するタッチ操作を待機する(ステップS202)。
【0082】
例えば、電子付箋NB1-1と電子付箋NB1-2とを手動操作で線つなぎ(連結)しグループ化したい場合、ユーザは、一方の電子付箋NB1-1の[線つなぎ]タブLTをタッチした状態で移動(ドラッグ)させる(ステップS202:YES)。このドラッグ操作が他方の電子付箋NB1-2の表示位置で解除されると(ステップS203:YES)、制御部11は、
図10に示されるように、電子付箋NB1-1と電子付箋NB1-2とを、連結元から連接先へ向かう青色の実線のつなぎ矢印Bsで連結(線つなぎ)する(ステップS204)。
【0083】
制御部11は、連結(線つなぎ)した電子付箋NB1-1と電子付箋NB1-2とに基づいて、付箋管理テーブル12dの連結開閉フラグおよび連結付箋IDを更新する(ステップS205)。
【0084】
これにより、ユーザは、ノートブックNB1内に作成した複数の電子付箋NB1-nを、ユーザ任意の関係性に基づいて手動で連結(線つなぎ)しグループ化して整理することができる。
【0085】
なお、複数の電子付箋NB1-nを連結(線つなぎ)したつなぎ矢印は、ユーザ操作に応じて消去されてもよい。つなぎ矢印が消去されると、その連結(線つなぎ)も解消される。
【0086】
図11は、情報処理サーバ10のサーバ制御プログラム12aに従った電子付箋開閉(展開/畳み込み)処理を示すフローチャートである。
図12は、この電子付箋開閉処理における畳み込み動作時の画面例を示す。
【0087】
例えば、
図10に示されるように、電子付箋NB1-1と電子付箋NB1-2とがつなぎ矢印Bsで線つなぎ(連結)されて表示されている場合を説明する。この場合に、線つなぎ(連結)された先頭の電子付箋NB1-1の左端に付加された[畳み込み]タブFTがタッチ操作されると(ステップS301:YES)、制御部11は、展開して表示させている電子付箋NB1-1と電子付箋NB1-2を、
図12に示されるように、先頭の電子付箋NB1-1を上として2番目以降の電子付箋(ここでは、電子付箋NB1-2)を順番に位置をずらしつつ下に重なるように畳み込んで表示させる(ステップS302)。
【0088】
制御部11は、畳み込んで表示させた電子付箋NB1-1および電子付箋NB1-2に応じて、付箋管理テーブル12dの連結開閉フラグを更新させる(ステップS305)。
【0089】
これにより、ユーザは、例えば、ノートブックNBm内に作成した複数の電子付箋NBm-nの数が多くなり表示が複雑化していても、線つなぎ(連結)してグループ化した複数の電子付箋NBm-nを畳み込んで表示させることで、簡潔なノートブック画面G2として整理することができる。
【0090】
なお、線つなぎ(連結)した電子付箋NB1-1と電子付箋NB1-2とを畳み込んで表示させる表示形態は、各電子付箋NB1-nを線つなぎした順番で重ねて表示させる表示形態に限らず、線つなぎされた順番で縦または横方向に一列に整列させて表示させる表示形態であってもよい。
【0091】
図12に示されるように、畳み込んで表示された先頭の電子付箋NB1-1の左端に、[展開]タブEXTが付加される。この[展開]タブEXTがタッチ操作されると(ステップS303:YES)、制御部11は、先頭の電子付箋NB1-1に連結されている2番目以降の電子付箋(ここでは、電子付箋NB1-2)を、付箋管理テーブル12dに基づき、
図10に示されるように、元通りに展開して表示させる(ステップS304)。
【0092】
制御部11は、展開して表示させた電子付箋NB1-1およびNB1-2に応じて、付箋管理テーブル12dの連結開閉フラグを更新する(ステップS305)。
【0093】
ユーザは、畳み込んだ状態で表示された複数の電子付箋NBm-nを、必要に応じて展開して表示させることで、グループ化された電子付箋NBm-nのそれぞれの内容とその関係性を容易に確認することができる。
【0094】
なお、
図9の線つなぎ処理では、連結(線つなぎ)された複数の電子付箋は、最初に、展開した状態で表示されるが、別の実施形態では、連結(線つなぎ)された複数の電子付箋は、最初に、畳み込んだ状態で表示されてもよい。
【0095】
(電子付箋を利用したユーザ間のやり取り)
情報処理装置の一例である情報処理サーバ10に備えられる制御部11は、データベース(例えばテスト問題データベース記憶領域12b-2)より取得した第1の情報(例えばテスト問題)に対する第2の情報(例えば第1のユーザによるテスト問題に対する解答)がユーザ操作により入力されたことを検出し、第2の情報についてオブジェクトを生成する指示を検出すると、第1の情報を含む第1のオブジェクト(例えばテスト問題を含む電子付箋)と、第2の情報を含む第2のオブジェクト(例えばテスト問題にする解答を含む電子付箋)と、第1のオブジェクトと第2のオブジェクトとが対応関係にあることを示す情報とを生成する、処理を実行する。この処理で生成される、第1のオブジェクト、第2のオブジェクト、および、第1のオブジェクトと第2のオブジェクトとが対応関係にあることを示す情報を含むものを「対応オブジェクト情報」と記す。
【0096】
本実施形態に係る情報処理システム1では、このような処理で得られた対応オブジェクト情報のユーザ間のやり取りを通じて、例えば、第1のユーザによるテスト問題に対する記述解答やスピーキング解答を第2のユーザが評価することができる。
【0097】
この例では、対応オブジェクト情報において、テスト問題とその解答とが対応付けられている。そのため、第2のユーザは、この情報を見るだけで、どのテスト問題に対する解答であるかを特定することができる。第2のユーザは、たとえ出題からかなり時間が経過したテスト問題であっても、その解答を簡単に特定することができる。第2のユーザは、解答に対応するテスト問題を逐一探す必要がない。
【0098】
このように、本実施形態によれば、テスト問題とその解答のような、対応関係にある情報に対する評価(例えば解答に対する採点)を行う際の利便性が向上する。
【0099】
情報処理システム1において第2のユーザが評価可能な解答は多種多様である。情報処理システム1では、記述解答、スピーキング解答のような、決まった答えがない解答に対する評価が可能となっている。
【0100】
例示的には、第2のユーザは、面接の質問に対する応答(第1のユーザの口頭での返答など)、英作文問題に対する解答(第1のユーザが作った英文、スピーキング解答など)、課題(研究テーマなど)に対するレポート(発表資料、論文など)、課題(作曲、写生など)に対する作品(第1のユーザが作った曲、描いた絵など)を評価することができる。
【0101】
このように、第1のオブジェクトに含まれる第1の情報は、例えば、面接の質問、英作文問題、課題等であり、文字、音声、静止画、動画のうちの少なくとも1つの要素を含む。第2のオブジェクトに含まれる第2の情報は、例えば、面接の質問に対する応答、英作文問題に対する解答、課題に対するレポート、作った曲、描いた絵等であり、文字、音声、静止画、動画のうちの少なくとも1つの要素を含む。
【0102】
以下では、英語のスピーキング問題に対する生徒(第1のユーザの一例)の音声解答を先生(第2のユーザの一例)が採点するケースを例示として説明する。
【0103】
図13は、情報処理サーバ10のサーバ制御プログラム12aに従った録音データ登録処理を示すフローチャートである。
図14~
図15は、この録音データ登録処理時に生徒のユーザ端末20の表示部27に表示される画面例を示す図である。便宜上、生徒のユーザ端末20を「生徒端末20」と記し、生徒端末20の表示部27を「表示部27A」と記す。また、先生のユーザ端末20を「先生端末20」と記し、先生端末20の表示部27を「表示部27B」と記す。
【0104】
生徒端末20に対する所定のユーザ操作を検知すると、制御部11は、解答モードに遷移する。解答モードにおいて[テスト]ボタンTeに対するタッチ操作を検知すると、制御部11は、情報処理サーバ10のテストアプリを起動させ、テスト問題データベース記憶領域12b-2からユーザ指定のテスト問題データ(ここでは英語のスピーキング問題)を読み出して生徒端末20へ送信し、表示部27Aに表示させる。
【0105】
図14は、表示部27Aに表示されるテスト問題画面G3の一例を示す。
図14の例では、英語のスピーキング問題(ここでは問題Q(1))を含むテスト問題画面G3が表示部27Aに表示されるとともに、生徒端末20に搭載されたスピーカからスピーキング問題が音声で読み上げられる。音声読み上げが終了すると、[解答リスト]ボタンALB、[問題選択]ボタンQSB、[録音]ボタンMICBがテスト問題画面G3に表示される。
【0106】
制御部11は、各ボタンに対するタッチ操作を待機する。例えば、[解答リスト]ボタンALBに対するタッチ操作を検知すると、制御部11は、
図17(後述)に例示される解答リストを表示部27Aに表示させる。
【0107】
[問題選択]ボタンQSBに対するタッチ操作を検知すると、制御部11は、現在表示させている問題の1つ前又は1つ後の問題を表示部27Aに表示させる。
【0108】
[録音]ボタンMICBに対するタッチ操作を検知すると(ステップS401:YES)、制御部11は、
図15に例示される解答画面G4を表示部27Aに表示させるとともに(ステップS402)、生徒端末20に搭載された録音機能のオンを生徒端末20に指示する(ステップS403)。これにより、生徒端末20において録音機能がオンされる。
【0109】
図15に示される解答画面G4には、英語のスピーキング問題とともに[録音停止]ボタンRSBが表示される。
【0110】
解答画面G4を表示部27Aに表示させた状態において、制御部11は、[録音停止]ボタンRSBに対するタッチ操作を待機する(ステップS404)。
【0111】
[録音停止]ボタンRSBに対するタッチ操作を検知すると(ステップS404:YES)、制御部11は、録音機能のオフおよび録音データの保存を生徒端末20に指示する(ステップS405)。これにより、生徒端末20において録音機能がオフされるとともに録音データ(ここでは生徒による音声解答)が記憶部22に記憶される。
【0112】
制御部11は、テスト問題に対する生徒のステータス(解答/未解答)を更新する(ステップS406)。ここでは問題Q(1)に対する生徒のステータスを「未解答」から「解答」に変更する。このステータスは、例えばユーザ管理データ記憶領域12c内で管理される。
【0113】
図16は、情報処理サーバ10のサーバ制御プログラム12aに従った解答提出処理を示すフローチャートである。
図17~
図18、
図21は、この解答提出処理時に表示部27Aに表示される画面例を示す図である。
【0114】
図17は、解答リストを表示する解答リスト画面G5の一例を示す。例えばテスト問題画面G3の[解答リスト]ボタンALBに対するタッチ操作を検知すると、制御部11は、解答リスト画面G5を表示部27Aに表示させる。
【0115】
図17に例示される解答リスト画面G5には、各問題について、生徒のステータス(解答/未解答)、自己判定結果、[判定へ]ボタン(JB1、JB2、・・・)を含む内容が表示される。
【0116】
解答リスト画面G5を表示部27Aに表示させた状態において、制御部11は、[判定へ]ボタン(JB1、JB2、・・・)に対するタッチ操作を待機する(ステップS501)。
【0117】
[判定へ]ボタン(例えば問題Q(1)に対応する[判定へ]ボタンJB1)に対するタッチ操作を検知すると(ステップS501:YES)、制御部11は、
図18に例示される解答例画面G6を表示部27Aに表示させる(ステップS502)。
【0118】
図18に示される解答例画面G6には、問題Q(1)に対する解答例とともに[録音再生]ボタンPB、3つの自己判定ボタン(Good/Average/Poor)SJB、[付箋化]ボタンSNBが表示される。
【0119】
制御部11は、各ボタンに対するタッチ操作を待機する。例えば、[録音再生]ボタンPBに対するタッチ操作を検知すると、制御部11は、
図13のステップS405で記憶部22に記憶させた録音データの再生を生徒端末20に指示する。これにより、生徒端末20において録音データ(例えば生徒による音声解答)が再生される。
【0120】
自己判定ボタンSJBに対するタッチ操作を検知すると、制御部11は、タッチされた自己判定ボタンSJBに対応する自己判定結果(Good/Average/Poor)を、問題に対する生徒のステータスと対応付けて、例えばユーザ管理データ記憶領域12cに記憶させる。
【0121】
なお、
図17の解答リスト画面G5は、問題Q(1)に対する自己判定結果として生徒が「Good」を付けた状態を示している。
【0122】
[付箋化]ボタンSNBに対するタッチ操作を検知すると(ステップS503:YES)、制御部11は、付箋化処理を実行する(ステップS504)。
【0123】
図19は、情報処理サーバ10のサーバ制御プログラム12aに従った付箋化処理(ステップS504)のサブルーチンを示す。付箋化処理は、[付箋化]ボタンSNBに対するユーザ操作を契機に実行されるバッチ処理である。ここでは、問題Q(1)に対する付箋化処理の実行を例に取って説明する。
【0124】
図19の付箋化処理において、制御部11は、ノートブックNBm(例えばノートブックNB1)のノートブックデータをユーザ管理データ記憶領域12cから読み出し、付箋管理テーブル12dに基づき、ノートブックNB1のノートブック画面G7として表示部27に表示させる(ステップS601)。ユーザ管理データ記憶領域12cから読み出されるノートブックNBmは、例えばユーザにより予め指定されたノートブックであってもよく、また、新規作成されたノートブックであってもよい。
【0125】
制御部11は、問題Q(1)を付箋化する(ステップS602)。
【0126】
具体的には、制御部11は、新たな電子付箋(便宜上「テスト問題付箋」と記す。)をノートブックNB1内に表示させるとともに、問題Q(1)の画像を生徒端末20に取得させる。一例として、生徒端末20は、制御部11の指示に応じて、作業データ記憶領域22dに履歴として残っている問題Q(1)の画像を取得する。制御部11は、生徒端末20に取得させた画像をサムネイルとしてテスト問題付箋に対して入力する。
【0127】
ステップS602において、制御部11は、更に、テスト問題データベース記憶領域12b-2に記憶され、情報処理サーバ10のテストアプリによって実行されたテスト問題データに含まれる問題Q(1)のリンク(例えばURL:Uniform Resource Locator)を取得し、このリンクをテスト問題付箋に埋め込む。一例として、テスト問題付箋がクリックされると、リンク先に格納された問題Q(1)が、クリック操作が行われたユーザ端末20の表示部27に表示されるように、このリンクを指定するlinkタグが記述される。
【0128】
このように、テスト問題付箋(第1のオブジェクトの一例)は、画面に表示可能な表示オブジェクトであり、テスト問題(第1の情報の一例)が格納される格納先の情報(URL)を含む。
【0129】
制御部11は、問題Q(1)に対する解答(ここでは音声解答)を付箋化する(ステップS603)。
【0130】
具体的には、制御部11は、
図13のステップS405で記憶部22に記憶させた録音データのアップロードを生徒端末20に指示し、この指示に応じてアップロードされた音声データを例えばユーザ管理データ記憶領域12cに記憶させる。制御部11は、新たな電子付箋(便宜上「解答付箋」と記す。)をノートブックNB1内に表示させるとともに、ユーザ管理データ記憶領域12cに記憶された音声データのリンク(例えばURL)を解答付箋に添付する。制御部11は、更に、生徒端末20のテキスト入力アプリを起動させる。これにより、生徒端末20において、ユーザ操作に応じた任意のテキストを解答付箋に入力して表示できる状態となる。
【0131】
このように、解答付箋(第2のオブジェクトの一例)は、画面に表示可能な表示オブジェクトであり、録音データ(第2の情報の一例)が格納される格納先の情報(URL)を含む。
【0132】
制御部11は、テスト問題付箋と解答付箋とをつなぎ矢印Bsで連結(線つなぎ)させる(ステップS604)。ここで、便宜上、テスト問題付箋、解答付箋および連結情報(矢印Bs)を含む情報のセットを「電子付箋セットSNS」と記す。
【0133】
制御部11は、記憶部12内の管理情報を更新する(ステップS605)。
【0134】
具体的には、制御部11は、ノートブックNB1のノートブックデータを、テスト問題付箋および解答付箋(含む:録音データ)を含む内容に更新するとともに、付箋管理テーブル12d内に電子付箋セットSNSの情報を登録する。
【0135】
図20は、更新処理(ステップS605)で付箋管理テーブル12dに登録される電子付箋セットSNSの内容の一例を示す。
図20中、符号ET1~ET3は、電子付箋セットSNSのIDを示す。符号EQ1は、テスト問題付箋の電子付箋IDの一例である。符号EA1、EA2は、解答付箋の電子付箋IDの一例である。便宜上、符号EQ1の電子付箋IDが付けられたテスト問題付箋を「テスト問題付箋EQ」と記す。符号EA1、EA2の電子付箋IDが付けられた解答付箋を、それぞれ、「解答付箋EA1」、「解答付箋EA2」と記す。
【0136】
付箋管理テーブル12dには、ユーザ管理データ記憶領域12cに登録されたユーザID(例えば生徒のID)毎に、付箋化処理で作成される電子付箋セットSNSのIDに対応付けられて、電子付箋セットSNSに含まれるテスト問題付箋および解答付箋の情報(電子付箋ID、種別、属性、座標、サイズ、連結開閉フラグ、連結付箋ID)が登録される。なお、テスト問題付箋のデータ設定情報には、例えば「テスト問題・編集不可」等の情報が登録される。解答付箋のデータ設定情報には、例えば「解答・編集可」等の情報が登録される。
【0137】
図20の例では、テスト問題付箋EQに対して生徒の解答を含む解答付箋EA1が連結(線つなぎ)される。そのため、解答付箋EA1の連結元としてテスト問題付箋EQ1の電子付箋IDが登録され、テスト問題付箋EQ1の連結先として解答付箋EA1の電子付箋IDが登録される。
【0138】
なお、後述するように、生徒の解答を添削する先生は、アドバイス等のテキストを解答付箋EA1に入力することができる。また、先生は、解答付箋EA1とは別の電子付箋(
図20の例では解答付箋EA2)を作成し、作成した電子付箋にアドバイス等を入力し、この電子付箋を解答付箋EA1に連結(線つなぎ)させることができる。本実施形態では、このような解答付箋を電子付箋セットSNSに含めることができる。この場合、解答付箋EA2の連結元として解答付箋EA1の電子付箋IDが登録され、解答付箋EA1の連結先として解答付箋EA2の電子付箋IDが登録される。
【0139】
また、別の実施形態では、付箋化処理において、テスト問題付箋EQに対して解答付箋EA1が連結(線つなぎ)され、更に、予備の解答付箋として解答付箋EA2が連結されてもよい。予備の解答付箋EA2は、例えば内容がブランクとなっている。生徒、先生は、解答付箋EA2に対してコメント等を任意に入力することができる。
【0140】
付箋化処理の実行により、
図21に例示されるノートブック画面G7が表示部27Aに表示される。ノートブック画面G7には、連結(線つなぎ)されたテスト問題付箋EQ1と解答付箋EA1とが展開した状態で表示される。なお、以下の説明では、解答付箋EA2の連結がないものとする。
【0141】
このように、制御部11は、データベース(例えばテスト問題データベース記憶領域12b-2)より取得した第1の情報(例えばテスト問題)に対する第2の情報(例えば第1のユーザによるテスト問題に対する解答)がユーザ操作により入力されたことを検出し、第2の情報についてオブジェクトを生成する指示(例えばオブジェクトの生成を指示する指示アイコンの一例である[付箋化]ボタンSNBに対するタッチ操作)を検知すると、テスト問題付箋EQ1(第1のオブジェクトの一例)と解答付箋EA1(第2のオブジェクトの一例)と、テスト問題付箋EQ1と解答付箋EA1とが対応関係にあることを示す情報(例えばテスト問題付箋EQ1と解答付箋EA1とを連結するつなぎ矢印Bs)とを生成する。制御部11は、テスト問題付箋EQ1、解答付箋EA1およびつなぎ矢印Bsを含む電子付箋セットSNS(対応オブジェクト情報の一例)を記憶部12に記憶させる。
【0142】
附言するに、つなぎ矢印Bsは、テスト問題付箋EQ1と解答付箋EA1とが対応付けられたことを示す画像情報の一例である。
【0143】
生徒、先生等のユーザは、電子付箋セットSNSから、テスト問題付箋EQ1と解答付箋EA1とが対応関係にあること(すなわち、音声解答がどのスピーキング問題に対するものであるか)を把握できる。ユーザは、たとえ出題からかなり時間が経過したテスト問題であっても、その解答を簡単に特定することができる。ユーザは、解答に対応するテスト問題を逐一探す必要がない。
【0144】
このように、本実施形態によれば、テスト問題とその解答のような、対応関係にある情報に対する評価(例えば解答に対する採点)を行う際の利便性が向上する。
【0145】
ノートブック画面G7に表示される解答付箋EA1には、[再生]ボタンPBおよび[編集制御]ボタンE1が付加して表示される。生徒は、[再生]ボタンPBをタッチ操作することで、解答付箋EA1にリンク情報として添付された録音データ(音声データ)を生徒端末20上で再生させることができる。
【0146】
また、生徒は、[編集制御]ボタンE1をタッチ操作することで、解答付箋EA1にテキスト(例えば先生にアドバイスを求めるコメント)を入力することができる。すなわち、制御部11は、電子付箋セットSNS(対応オブジェクト情報の一例)に含まれる解答付箋EA1(第2のオブジェクトの一例)に対するユーザ操作に応じて、解答付箋EA1にテキストを入力(第2のオブジェクトに含まれる第2の情報を更新)する。
【0147】
付箋化処理(ステップS504)が完了すると、制御部11は、[畳み込み]タブFTに対するタッチ操作を待機する(ステップS505)。
【0148】
[畳み込み]タブFTがタッチ操作されると(ステップS505:YES)、制御部11は、展開状態のテスト問題付箋EQ1と解答付箋EA1を畳み込んで表示部27Aに表示させるとともに(ステップS506)、付箋管理テーブル12dの連結開閉フラグを更新する(ステップS507)。
【0149】
制御部11は、提出操作を待機する(ステップS508)。ここで、「提出操作」は、ノートブック画面G7において、畳み込み状態のテスト問題付箋EQ1を生徒がタッチした状態でドラッグし、ドラッグを提出アイコンSBIの表示位置で解除する操作を示す。
【0150】
提出操作を検知すると(ステップS508:YES)、制御部11は、電子付箋セットSNS(すなわち、連結(線つなぎ)状態のテスト問題付箋EQ1および解答付箋EA1)を先生端末20に転送する(ステップS509)。すなわち、制御部11は、電子付箋セットSNS(対応オブジェクト情報の一例)を生徒端末20(第1の装置の一例)から先生端末20(第2の装置の一例)へ転送する。
【0151】
次いで、制御部11は、この生徒による問題および解答の提出を先生端末20に通知する(ステップS510)。通知を受け取った先生は、この生徒による問題および解答の提出を知ることができる。
【0152】
図22は、先生端末20の表示部27Bに表示される提出物一覧画面G8の一例を示す。
【0153】
制御部11は、先生端末20に対する先生の操作に応じて、提出物一覧画面G8を表示部27Bに表示させる。
図22に例示される提出物一覧画面G8には、生徒により提出された提出物(ここでは提出物SB1~SB3)が提出物アイコン(ここでは提出物アイコンSBI1~SBI3)の形態でリスト表示される。
【0154】
図23は、情報処理サーバ10のサーバ制御プログラム12aに従った採点処理を示すフローチャートである。
図24~
図25は、この採点処理時に表示部27Bに表示される画面例を示す図である。
【0155】
提出物一覧画面G8を表示部27Bに表示させた状態において、制御部11は、提出物アイコン(提出物アイコンSBI1~SBI3の何れか)に対するタッチ操作を待機する(ステップS701)。
【0156】
提出物アイコン(例えば提出物アイコンSBI1)に対するタッチ操作を検知すると(ステップS701:YES)、制御部11は、提出物アイコンSBI1に対応する電子付箋セットSNSを先生端末20に転送する(ステップS702)。制御部11は、テスト問題付箋に埋め込まれたリンク先に格納されたテスト問題を先生端末20にダウンロードさせて、表示部27Bに表示させる(ステップS703)。
【0157】
図24は、表示部27Bに表示される提出物閲覧画面G9の一例を示す。
【0158】
図24に例示される提出物閲覧画面G9には、提出物の1ページ目(例えば問題Q(1))が表示されるとともに、[返却]ボタンRTB、[添削]ボタンCRB、[ページ選択]ボタンPGBが表示される。
【0159】
提出物閲覧画面G9を表示部27Bに表示させた状態において、制御部11は、各ボタンに対するタッチ操作を待機する。なお、この時点では、[返却]ボタンRTBは、非アクティブとなっており、選択できない状態となっている。[返却]ボタンRTBは、後述する添削モードの完了後にアクティブとなり、選択可能な状態となる。
【0160】
例えば、[ページ選択]ボタンPGBに対するタッチ操作を検知すると、制御部11は、提出物の2ページ目(例えば解答付箋に入力された生徒のコメント)を先生端末20にダウンロードさせて、表示部27Bに表示させる。このように、先生は、提出物閲覧画面G9上でテスト問題と生徒のコメントを確認することができる。
【0161】
[添削]ボタンCRBに対するタッチ操作を検知すると、制御部11は、添削モードに遷移する(ステップS704)。
図25に、添削モード時に表示部27Bに表示される添削画面G10の一例を示す。
【0162】
添削モードでは、生徒の提出物とともに[添削操作]メニューEDMおよび[添削完了]ボタンCCBが表示される。[添削操作]メニューEDMには、例えばテキスト入力用アイコン、音声再生用アイコン等が含まれる。
【0163】
例えば[添削操作]メニューEDM内の音声再生用アイコンに対するタッチ操作を検知すると(ステップS704:YES)、制御部11は、解答付箋に添付された録音データのダウンロードおよび再生を先生端末20に指示する。先生端末20は、制御部11の指示に応じて、リンク(例えばユーザ管理データ記憶領域12c内の録音データの保存場所を示すURL)にアクセスして録音データをダウンロードし、ダウンロードされた録音データ(例えば生徒による音声解答)を再生する。
【0164】
このように、先生は、[添削操作]メニューEDM内の音声再生用アイコンを操作して、提出物の2ページ目(解答付箋)に添付の録音データ(例えば生徒による音声解答)を再生させることができる。また、先生は、[添削操作]メニューEDM内のテキスト入力用アイコンを操作して、コメント(例えば生徒の音声解答に対する評価・採点など)を提出物の2ページ目に書き込むことができる。制御部11は、この書き込み操作に応じて、対応するノートブックデータに含まれる解答付箋の内容を更新する。
【0165】
このように、電子付箋セットSNSには、テスト問題とその解答がセットで含まれる。そのため、電子付箋セットSNSを受け取った先生は、生徒による解答がどのテスト問題に対するものであるかを簡単に把握できる。先生は、解答に対応するテスト問題を逐一探す必要がない。そのため、採点を行う際の利便性が高い。
【0166】
添削画面G10を表示部27Bに表示させた状態において、制御部11は、[添削完了]ボタンCCBに対するタッチ操作を待機する(ステップS705)。
【0167】
[添削完了]ボタンCCBに対するタッチ操作を検知すると(ステップS705:YES)、制御部11は、現在の電子付箋セットSNS(例えば音声解答に対する評価・採点を書き込んだもの)を生徒端末20に転送するとともに(ステップS706)、先生による添削結果の返信を生徒端末20に通知する(ステップS707)。通知を受け取った生徒は、先生から添削結果が返されたことを知ることができる。
【0168】
このように、
図23に示される採点処理において、先生端末20(第2の装置の一例)で電子付箋セットSNS(対応オブジェクト情報の一例)が受信されると、制御部11は、先生端末20において、電子付箋セットSNSに基づいてテスト問題とその解答を出力させ(例えば、出力装置の一例である先生端末20にテスト問題を表示させたり音声解答を再生させたりし)、解答(第2の情報の一例)に対するユーザ操作に応じて解答付箋(第2のオブジェクトの一例)を更新(例えば評価・採点を書き込み)し、評価・採点が書き込まれた解答付箋を含む電子付箋セットSNSを先生端末20(第2の装置の一例)から生徒端末20(第1の装置の一例)へ転送する。
【0169】
通知を受け取った生徒は、例えば、生徒端末20を操作してノートブック画面G7を表示部27Aに表示させ、先生端末20から転送された電子付箋セットSNSをノートブック画面G7上で確認することができる。生徒は、解答付箋に書き込まれた先生による評価・採点を学習のフィードバックとして得ることができる。
【0170】
先生による評価・採点を確認した生徒は、例えば、生徒端末20を操作して解答リスト画面G5を表示部27Aに表示させることができる。生徒は、例えば、自己判定ボタンSJBを操作して、先生による評価・採点の結果を反映した自己判定(Good/Average/Poor)を付けることができる。
【0171】
上述した実施形態は、発明の理解を容易にするために具体例を示したものであり、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、上述の実施形態の各種変形形態および代替形態を包含するものとして理解されるべきである。例えば、上述した実施形態は、その趣旨および範囲を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できることが理解されよう。また、上述した実施形態に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることにより、種々の実施形態が実施され得ることが理解されよう。更には、実施形態に示される全構成要素からいくつかの構成要素を削除して、または実施形態に示される構成要素にいくつかの構成要素を追加して種々の実施形態が実施され得ることが当業者には理解されよう。即ち、プログラム、サーバ装置、クライアント装置、システム、サーバ装置により実施される方法、クライアント装置により実施される方法は、特許請求の範囲の記載を逸脱しない範囲において、さまざまな変形、変更が可能である。
【0172】
例えば、情報処理サーバ10とユーザ端末20のハードウェア構成は特に限定しない。一例として、情報処理サーバ10は、
図1では単一の装置として図示されているが、複数の装置から構成されてもよい。情報処理サーバ10とユーザ端末20は、それぞれプロセッサとメモリを備えたコンピュータであればよい。情報処理サーバ10、ユーザ端末20が有する上述した機能的構成は、プロセッサがメモリ上のプログラムを実行することで実現されてもよい。
【0173】
プロセッサは、特に限定しないが、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)等であってもよい。また、プロセッサは、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)等のハードウェア回路を含んでもよい。メモリは、特に限定しないが、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、SSD(Solid State Drive)等の半導体メモリであってもよく、HDD(Hard Disk Drive)等の磁気記憶装置であってもよく、光記憶装置であってもよい。
【符号の説明】
【0174】
1 :情報処理システム
10 :情報処理サーバ
11 :制御部
12 :記憶部
12a :サーバ制御プログラム
12b-1 :辞書データベース記憶領域
12b-2 :テスト問題データベース記憶領域
12c :ユーザ管理データ記憶領域
12d :付箋管理テーブルデータ記憶領域
12e :作業データ記憶領域
13 :記録媒体
14 :記録媒体読取部
15 :通信部
16 :入力部
17 :表示部
20 :ユーザ端末
21 :制御部
22 :記憶部
22a :ユーザ端末制御プログラム
22b :情報処理サーバ利用アプリ
22c :端末データ記憶領域
22d :作業データ記憶領域
23 :記録媒体
24 :記録媒体読取部
25 :通信部
26 :キー入力部
27 :表示部
28 :撮像部
30 :Webサーバ
G1 :ノートブック一覧画面
G2 :ノートブック画面
G3 :テスト問題画面
G4 :解答画面
G5 :解答リスト画面
G6 :解答例画面
G7 :ノートブック画面
G8 :提出物一覧画面
G9 :提出物閲覧画面
G10 :添削画面
NBm :ノートブック
NBm-n :電子付箋
SNS :電子付箋セット