(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024121139
(43)【公開日】2024-09-06
(54)【発明の名称】ゲームプログラムおよびゲームシステム
(51)【国際特許分類】
A63F 13/53 20140101AFI20240830BHJP
A63F 13/533 20140101ALI20240830BHJP
A63F 13/69 20140101ALI20240830BHJP
【FI】
A63F13/53
A63F13/533
A63F13/69 500
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023028067
(22)【出願日】2023-02-27
(71)【出願人】
【識別番号】000129149
【氏名又は名称】株式会社カプコン
(74)【代理人】
【識別番号】230116816
【弁護士】
【氏名又は名称】成川 弘樹
(74)【代理人】
【識別番号】100159248
【弁理士】
【氏名又は名称】齋藤 修
(72)【発明者】
【氏名】木村 哲
(72)【発明者】
【氏名】奥山 幹樹
(72)【発明者】
【氏名】川上 智司
(72)【発明者】
【氏名】津原 一成
(72)【発明者】
【氏名】北口 里英
(72)【発明者】
【氏名】田中 大将
(57)【要約】
【課題】複数のユーザが参加可能なゲームの興趣性を向上させるゲームプログラムおよびゲームシステムを提供する。
【解決手段】コンピュータを、第1ユーザに対応する第1キャラクタと、第2ユーザに対応する第2キャラクタが参加可能なイベントを実行させる実行手段と、第1ユーザによる指示に応じて、第1キャラクタと第2キャラクタに対して揃って設定するための第1キャラクタ画像を、第1キャラクタと第2キャラクタに設定する設定手段、第1キャラクタ画像が設定された第1キャラクタと第2キャラクタを表示する表示手段と、として機能させ、実行手段は、第1キャラクタ画像が設定された第1キャラクタと第2キャラクタによるイベントを実行する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータを、
第1ユーザに対応する第1キャラクタと、第2ユーザに対応する第2キャラクタが参加可能なイベントを実行させる実行手段と、
前記第1ユーザによる指示に応じて、前記第1キャラクタと前記第2キャラクタに対して揃って設定するための第1キャラクタ画像を、前記第1キャラクタと前記第2キャラクタに設定する設定手段、
前記第1キャラクタ画像が設定された前記第1キャラクタと前記第2キャラクタを表示する表示手段と、として機能させ、
前記実行手段は、前記第1キャラクタ画像が設定された前記第1キャラクタと前記第2キャラクタによる前記イベントを実行する、
ゲームプログラム。
【請求項2】
前記表示手段は、
前記第1キャラクタ画像の候補となる複数の候補画像を表示し、
前記第1ユーザにより選択された前記候補画像を、前記第1キャラクタ画像として特定し、前記第1キャラクタ画像が設定された前記第2キャラクタを表示する、請求項1に記載のゲームプログラム。
【請求項3】
前記表示手段は、
前記候補画像を、前記第2キャラクタに設定可能か否かを示す可否情報とともに表示する、請求項2に記載のゲームプログラム。
【請求項4】
前記表示手段は、
前記候補画像を、その候補画像についての前記第2ユーザの保有状況を含むステータス情報とともに表示する、請求項2または3に記載のゲームプログラム。
【請求項5】
前記表示手段は、
前記第2ユーザの指示に応じて前記第2キャラクタに対して設定された第2キャラクタ画像に関わらず、前記第1ユーザにより設定された前記第1キャラクタ画像を前記第2キャラクタに対して設定して表示する、請求項1または2に記載のゲームプログラム。
【請求項6】
前記表示手段は、
前記ステータス情報に基づいて前記第2キャラクタに対して設定できない前記候補画像が、前記候補画像に関連付けられたオブジェクト情報に基づいて前記第2キャラクタに対して設定することが可能であることを認識可能に表示する、請求項4に記載のゲームプログラム。
【請求項7】
前記表示手段は、
前記オブジェクト情報に基づいて前記第2キャラクタに対して設定された前記第1キャラクタ画像が設定されて前記イベントが実行された場合には、前記第2ユーザに対して特典を付与する特典付与手段を含む、請求項6に記載のゲームプログラム。
【請求項8】
前記表示手段は、
前記第2ユーザの指示に応じて前記第2キャラクタに対して設定された第2キャラクタ画像を、実行された前記イベントの進行状況に基づき、前記第1キャラクタ画像に変化させる、請求項1または2に記載のゲームプログラム。
【請求項9】
請求項1~3のいずれか1項に記載のプログラムを記憶したプログラム記憶部と、
前記プログラム記憶部に記憶されたプログラムを実行するコンピュータと、を備えた、ゲームシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームプログラムおよびゲームシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、他のユーザの仮想オブジェクトが着用している衣装を、当該ユーザの仮想オブジェクトに着用させることができるものが知られている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、複数のユーザが参加可能なゲームの興趣性を向上させるゲームプログラムおよびゲームシステムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1の側面は、コンピュータを、第1ユーザに対応する第1キャラクタと、第2ユーザに対応する第2キャラクタが参加可能なイベントを実行させる実行手段と、前記第1ユーザによる指示に応じて、前記第1キャラクタと前記第2キャラクタに対して揃って設定するための第1キャラクタ画像を、前記第1キャラクタと前記第2キャラクタに設定する設定手段、前記第1キャラクタ画像が設定された前記第1キャラクタと前記第2キャラクタを表示する表示手段と、として機能させ、前記実行手段は、前記第1キャラクタ画像が設定された前記第1キャラクタと前記第2キャラクタによる前記イベントを実行する、ゲームプログラムである。
【0006】
また、第1の側面において、前記表示手段は、前記第1キャラクタ画像の候補となる複数の候補画像を表示し、前記第1ユーザにより選択された前記候補画像を、前記第1キャラクタ画像として特定し、前記第1キャラクタ画像が設定された前記第2キャラクタを表示することができる。
【0007】
また、第1の側面において、前記表示手段は、前記候補画像を、前記第2キャラクタに設定可能か否かを示す可否情報とともに表示することができる。
【0008】
また、第1の側面において、前記表示手段は、前記候補画像を、その候補画像についての前記第2ユーザの保有状況を含むステータス情報とともに表示することができる。
【0009】
また、第1の側面において、前記表示手段は、前記第2ユーザの指示に応じて前記第2キャラクタに対して設定された第2キャラクタ画像に関わらず、前記第1ユーザにより設定された前記第1キャラクタ画像を前記第2キャラクタに対して設定して表示することができる。
【0010】
また、第1の側面において、前記表示手段は、前記ステータス情報に基づいて前記第2キャラクタに対して設定できない前記候補画像が、前記候補画像に関連付けられたオブジェクト情報に基づいて前記第2キャラクタに対して設定することが可能であることを認識可能に表示することができる。
【0011】
また、第1の側面において、前記表示手段は、前記オブジェクト情報に基づいて前記第2キャラクタに対して設定された前記第1キャラクタ画像が設定されて前記イベントが実行された場合には、前記第2ユーザに対して特典を付与する特典付与手段を含むことができる。
【0012】
また、第1の側面において、前記表示手段は、前記第2ユーザの指示に応じて前記第2キャラクタに対して設定された第2キャラクタ画像を、実行された前記イベントの進行状況に基づき、前記第1キャラクタ画像に変化させることができる。
【0013】
第2の側面は、第1の側面におけるプログラムを記憶したプログラム記憶部と、前記プログラム記憶部に記憶されたプログラムを実行するコンピュータと、を備えた、ゲームシステムである。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、複数のユーザが参加可能なゲームの興趣性を向上させるゲームプログラムおよびゲームシステムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本実施形態におけるゲームシステムの構成を示すブロック図である。
【
図2】本実施形態におけるゲームシステムの一連の動作の流れを表すフロー図である。
【
図3】ゲーム装置に表示されるメニュー画面の一例を示す図である。
【
図4】ゲーム装置に表示される第1キャラクタ設定画面の一例を示す図である。
【
図5】ゲーム装置に表示されるマルチプレイの選択画面の一例を示す図である。
【
図6】ゲーム装置に表示されるマッチングルーム画面の一例を示す図である。
【
図7】ゲーム装置に表示されるチームスキンが設定されたマッチングルーム画面の一例を示す図である。
【
図8】ゲーム装置に表示される特典付与画面の一例を示す図である。
【
図9】ゲーム装置に表示される募集中のルーム一覧を示す画面の一例を示す図である。
【
図10】ゲーム装置に表示される募集中のマッチングルームの1つを表示する画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
[実施形態]
本開示の実施形態にかかるゲームシステム1について、図面を参照して説明する。
【0017】
<ゲームの説明>
図1に示すゲームシステム1では、サーバ装置2および複数のゲーム装置5が通信ネットワーク6を介して互いに通信可能に接続され、ゲーム装置3においてゲームが実行される。
【0018】
本実施形態にかかるゲームは、ゲームシステム1にて実行されるオンラインのゲームである。このゲームでは、複数のユーザが操作する複数のゲーム装置5が通信ネットワーク6を介して同期し、複数のユーザがチームを組んで協力してゲームを進行させたり、他のチームと対戦したりするマルチプレイが可能である。
【0019】
上記のようなゲームは、プレイステーション(登録商標)等の家庭用ゲーム機、ニンテンドースイッチ(登録商標)等の携帯用ゲーム機、若しくは、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、タブレット等の電子機器であるゲーム装置5を用いて実行される。以下では、ゲーム装置5がスマートフォンである場合を例示する。
【0020】
<ゲームシステム1の概要>
ゲームシステム1は、サーバ装置2および複数のゲーム装置5にて構成される。サーバ装置2は、ゲームプログラムおよびゲームデータを記憶しており、ゲーム装置5の(下記のアカウント情報毎の)ゲームデータの管理を行う。
【0021】
ゲーム装置5は、ユーザの操作に基づいて所定のゲームを実行する。そのために、ゲーム装置5は、通信ネットワーク6を介して、サーバ装置2からゲームプログラムおよびゲームデータを受信(具体的にはダウンロードおよびインストール)する。各ユーザには、ゲーム装置5に対応づけて、識別情報およびパスワードを含むアカウント情報が、ユーザごとに割り当てられている。このアカウント情報は、ログイン時、ゲーム装置5からサーバ装置2に送信され、サーバ装置2におけるユーザ認証に利用される。
【0022】
ユーザ認証を経て、サーバ装置2とゲーム装置5との相互通信が可能となる。ログイン後、ゲーム装置5は、ゲーム進行に必要なデータ(ゲーム進行状況に関するデータ)をサーバ装置2から受信すると、ユーザの操作に基づいてゲーム画像や音声をディスプレイ61およびスピーカ62に出力しながら、ゲームを進行させる。
【0023】
<ゲームシステム1の構成>
以下、
図1を参照して、サーバ装置2およびゲーム装置5の各ハードウェア構成について説明する。なお、複数のゲーム装置5それぞれは、互いに同じ構成を有する。
【0024】
<サーバ装置2の構成>
図1に示すように、サーバ装置2は、ネットワークインターフェース21、記憶部22および制御部23を有する。ネットワークインターフェース21および記憶部22は、バス29を介して制御部23と電気的に接続されている。
【0025】
ネットワークインターフェース21は、インターネットおよびLANなどの通信ネットワーク6を介して各ゲーム装置5と通信可能接続されている。
【0026】
記憶部22は、HDD(Hard Disk Drive)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)およびSSD(Solid State Drive)などで構成される。記憶部22には、本実施形態にかかるゲームプログラムの一部を含む各種プログラムの他、ユーザDB221、抽せんリスト222などの各種データなどが記憶されている。
【0027】
ユーザDB221には、ゲームをプレイするユーザの識別番号ごとに、ユーザが操作するユーザキャラクタに関する情報(ステータスなど)、仮想ゲーム空間内にて使用可能な消費媒体の額などが、対応づけて記憶されている。
【0028】
ここで、消費媒体は、仮想ゲーム空間内で使用可能な通貨やポイントなどであって、ゲームを進めるにあたりゲーム内で消費される媒体である。消費媒体は、クエストのクリア報酬として、また、現実社会での課金により、ユーザに付与される。
【0029】
抽せんリスト222は、一般にガチャと呼ばれる抽せん処理を抽せん実行手段233(後述)が行う際に用いるものであって、選択対象となるゲーム媒体に関する情報を複数含む。抽せんリスト222には、ゲーム媒体に関する情報(名称、能力パラメータ、レアリティ、レベルなど)と、抽せんによる選択割合とが、対応づけられている。
【0030】
なお、ガチャとは、サーバ装置2にて、抽せんリスト222の中から、所定の選択割合に基づき任意のゲーム媒体を抽せんにより選択する方法である。選択された任意のゲーム媒体は、ユーザのゲーム装置5に付与される。“ガチャで選択したゲーム媒体を、ユーザに付与する/ユーザが所有する”とは、「抽せん処理で選択されたゲーム媒体を、ユーザを示す識別情報と関連づける/関連づけられている」ことと同義である。
【0031】
制御部23は、CPUおよび半導体メモリを含むマイクロコンピュータで構成され、自装置2の動作を制御する。
【0032】
制御部23は、各種プログラムを実行することにより、情報処理手段231、照合手段232、抽せん実行手段233、実行手段234、設定手段235、表示手段236および特典付与手段237として機能する。
【0033】
―情報処理手段―
情報処理手段231は、各ゲーム装置5との間で各種データを送受信する。情報処理手段231が受信する主なデータとしては、ゲームプログラムのダウンロード要求情報、ユーザの操作に応じたガチャの抽せん要求、クエスト実行要求、アカウント情報、などが挙げられる。情報処理手段231が送信する主なデータとしては、ゲームプログラムをゲーム装置5が受信したことを確認するための情報、ガチャにて得られたゲーム媒体に関する情報、などが挙げられる。
【0034】
ここで、ゲーム媒体とは、ゲームに関する要素を表した電子データであって、ユーザキャラクタとして使用するキャラクタの名称、ユーザキャラクタが仮想ゲーム空間内にて使用するアイテム(武器、防具、道具、衣装)などが含まれる。ユーザは、ゲーム媒体を、課金による直接購入やクエストクリアの他、ガチャと呼ばれる抽せん方法によって入手することができる。入手したゲーム媒体は、そのゲーム媒体を所有することとなったユーザの識別情報と対応づけて、前記ユーザDB221に記憶され管理される。
【0035】
-照合手段―
照合手段232は、ゲーム装置5から受信したユーザの識別情報を用いて、ユーザアカウントの認証を行う。
【0036】
―抽せん実行手段―
抽せん実行手段233は、ガチャの抽せん要求に伴って、抽せんリスト222の中から、ゲーム媒体ごとの選択確率に基づいて1以上のゲーム媒体を抽せんにより選択する。抽せん実行手段233は、選択したゲーム媒体に関する情報と、抽せん要求の送信元となる操作を行ったユーザの識別情報とを、ユーザDB221にて関連付ける。これにより、当該ユーザには、自身でガチャを引いた結果当選したゲーム媒体が付与される。
【0037】
―実行手段―
実行手段234は、第1ユーザに対応する第1キャラクタと、第2ユーザに対応する第2キャラクタが参加可能なイベントを実行させる。実行手段234は、ホストユーザである第1ユーザのゲーム装置5における第1ユーザの操作に基づきイベントを実行させる。また、実行手段234は、ゲストユーザである第2ユーザのゲーム装置2における第2ユーザの操作により送信される参加要求に基づき、実行しているイベントに第2ユーザを参加させる。また、実行手段234は、第1キャラクタ画像が設定された第1キャラクタと第2キャラクタによるイベントを実行する。
【0038】
―設定手段―
設定手段235は、第1ユーザの指示に応じて、第1キャラクタと第2キャラクタに対して揃って設定するための第1キャラクタ画像を、第1キャラクタと第2キャラクタに設定する。
【0039】
―表示手段―
表示手段236は、第1キャラクタ画像が設定された第1キャラクタと第2キャラクタを表示する。また、表示手段236は、第1キャラクタ画像の候補となる複数の候補画像を表示し、第1ユーザにより選択された候補画像を、第1キャラクタ画像として特定し、第1キャラクタ画像が設定された第2キャラクタを表示する。また、表示手段236は、候補画像を、第2キャラクタに設定可能か否かを示す可否情報とともに表示する。また、表示手段236は、候補画像を、その候補画像についての第2ユーザの保有状況を含むステータス情報とともに表示する。
【0040】
表示手段236は、第2ユーザの指示に応じて第2キャラクタに対して設定された第2キャラクタ画像に関わらず、第1ユーザにより設定された第1キャラクタ画像を第2キャラクタに対して設定して表示する。また、表示手段236は、ステータス情報に基づいて第2キャラクタに対して設定できない候補画像が、候補画像に関連付けられたオブジェクト情報に基づいて第2キャラクタに対して設定することが可能であることを認識可能に表示する。
【0041】
表示手段236の機能の1つである特典付与手段237は、オブジェクト情報に基づいて第2キャラクタに対して設定された第1キャラクタ画像が設定されてイベントが実行された場合には、第2ユーザに対して特典を付与する。また、表示手段236は、第2ユーザの指示に応じて第2キャラクタに対して設定された第2キャラクタ画像を、実行されたイベントの進行状況に基づき、第1キャラクタ画像に変化させる。
【0042】
ゲーム制御手段238は、ユーザによる操作に基づいてゲームの進行を制御する。
【0043】
<ゲーム装置5の構成>
ゲーム装置5には、ディスプレイ61、スピーカ62およびタッチパッド63が外部接続または内蔵される。また、ゲーム装置5は、ネットワークインターフェース51、グラフィック処理部52、オーディオ処理部53、操作部54、記憶部55および制御部56を有する。ネットワークインターフェース51、グラフィック処理部52、オーディオ処理部53、操作部54および記憶部55は、バス59を介して制御部56と電気的に接続されている。
【0044】
ネットワークインターフェース51は、ゲーム装置5とサーバ装置2との間で各種データを送受信するために、通信ネットワーク6に通信可能に接続される。
【0045】
グラフィック処理部52は、制御部56から出力されるゲーム画像情報に従って、キャラクタおよび仮想ゲーム空間に関する各種オブジェクトを含むゲーム画像を、動画形式で描画する。グラフィック処理部52は、例えば液晶型であるディスプレイ61と接続されており、動画形式に描画されたゲーム画像は、ゲーム画面としてディスプレイ61上に表示される。
【0046】
オーディオ処理部53は、スピーカ62と接続され、制御部56の指示に従ってゲーム音声を再生および合成すると、これをスピーカ62から出力させる。
【0047】
操作部54は、タッチパッド63と接続され、操作入力に関するデータをタッチパッド63との間で送受信する。ユーザは、タッチパッド63をタッチすることで、ゲーム装置5に操作信号を入力する。
【0048】
記憶部55は、HDD、SSD、RAMおよびROMなどで構成される。記憶部55には、サーバ装置2からダウンロードしたゲームデータ、ゲームプログラムの一部を含む各種プログラム、自装置5のアカウント情報などが格納されている。
【0049】
制御部56は、CPUおよび半導体メモリを含むマイクロコンピュータで構成され、自装置5の動作を制御する。
【0050】
制御部56は、各種プログラムを実行することにより、通信手段561、ゲーム実行手段562、報知制御手段563、・・・手段および・・・手段として機能する。
【0051】
―通信手段561―
通信手段561は、ネットワークインターフェース51を介してサーバ装置2との通信を行う機能である。
【0052】
通信手段561は、操作部54がタッチパッド63から受信した各種操作信号に応じて、サーバ装置2が把握可能な情報を生成して送信する。例えば、通信手段561は、アカウント情報、新たなゲームデータのダウンロード要求情報、ガチャ実行要求、クエスト実行要求などを、サーバ装置2に送信する。また、通信手段561は、ダウンロード要求情報に応じてサーバ装置2から送られてきた新たなゲームデータ、抽せん処理により選択されたゲーム媒体に関する情報などを、サーバ装置2から受信する。
【0053】
―ゲーム実行手段-
ゲーム実行手段562は、自装置5のユーザによるタッチパッド63の操作に従って、ゲームデータに含まれる仮想ゲーム空間オブジェクトおよびテクスチャなどのデータを記憶部55から読み出すかまたはサーバ装置2から受信したデータを用いて、ゲームプログラムを実行しつつ、2次元または3次元のゲーム画像情報を生成する。ゲーム画像情報がグラフィック処理部52によって処理されることにより、ディスプレイ61には処理後のゲーム画像が逐次表示される。
【0054】
そして、ゲーム実行手段562は、ゲーム画像上に、自装置5のユーザの操作に従ってキャラクタを配置させ、そのユーザの操作およびゲームの進行状況に応じて仮想ゲーム空間におけるキャラクタの行動を制御する。例えば、ゲーム実行手段562は、ユーザのタッチパッド63を介し介した操作に応じて、ゲームにおいてクエストを実行させる。
【0055】
―報知制御手段-
報知制御手段563は、ゲームの実行にあたり、自装置5のユーザの操作などに応じてディスプレイ61の表示制御およびスピーカ62の音声出力制御を行う。
【0056】
<用語の説明>
「第1キャラクタ画像」とは、第1ユーザに対応する第1キャラクタと第2ユーザに対応する第2キャラクタに対して設定することが可能な画像である。第1キャラクタ画像は、例えば第1キャラクタや第2キャラクタの画像に揃えて着用させることが可能な衣装や装備品である。本実施形態においては、例えば、ホストユーザがゲストユーザの参加を募り、参加したゲストユーザとチームを組んでゲームを実行する場合に、チームを構成するユーザに対応するキャラクタのそれぞれに揃えた衣装を着用させることができる。なお、同一のチームで揃えた衣装のことを、チームスキンとも称する。
【0057】
「揃えて」とは、衣装や装備を同一のものとする、という意味に限定されない。例えば、形状が同じで彩色を変えたり、個々が異なっていても全体で統一感や一体感を想起させるように選んだりすることをいう。また、揃える対象となるキャラクタは、同じチームに属するキャラクタに限定されない。例えば、対戦する相手のキャラクタと衣装や装備を揃える場合もある。この場合、両者の違いがはっきりするように互いの衣装等を選んだりすることをいう。なお、対戦する相手は、個人の場合もチームの場合も同様である。
【0058】
<ゲームシステム1の動作の流れ>
以下では、
図2に示すフローチャートを用いて、ゲームシステム1の情報処理の流れを説明する。
【0059】
参照する図は、以下のとおりである。
図3は、ゲーム装置に表示されるメニュー画面の一例である。
図4は、ゲーム装置に表示される第1キャラクタ設定画面の一例である。
図5は、ゲーム装置に表示されるマルチプレイの選択画面の一例である。
図6は、ゲーム装置に表示されるマッチングルーム画面の一例である。
図7は、ゲーム装置に表示されるチームスキンが設定されたマッチングルーム画面の一例である。
図8は、ゲーム装置に表示される特典付与画面の一例である。
図9は、ゲーム装置に表示される募集中のルーム一覧を示す画面の一例である。
図10は、ゲーム装置に表示される募集中のマッチングルームの1つを表示する画面の一例である。
【0060】
まず、サーバ装置2のゲーム制御手段238は、第1ユーザのログインに応じて、ゲームのメニュー画面7をゲーム装置5のディスプレイ61に表示させることを要求する信号を情報処理手段231に送信する。そのあと、情報処理手段231は、ネットワークインターフェース21および通信ネットワーク6を介して、メニュー画面7の表示要求をゲーム装置5に送信する。このメニュー画面7の表示要求は、ネットワークインターフェース51を介して、通信手段561が受信する。
【0061】
ゲーム装置5のゲーム実行手段562は、受信した表示要求に基づいて、メニュー画面7に関するゲーム画像情報を生成する。このゲーム画像情報が報知制御手段563およびグラフィック処理部52によって処理されることにより、ディスプレイ61にメニュー画面7(
図3)が表示される(S201)。
【0062】
図3に示されるように、メニュー画面7は、ガチャボタン71、編成ボタン72、クエストボタン73、マルチボタン74およびショップボタン75が表示される。第1ユーザが、第1ユーザに対応する第1キャラクタの設定をする場合は、メニュー画面7の編成ボタン72を押下する。
【0063】
第1ユーザにより編成ボタン72が押下されると、操作部54が操作信号を受信し、通信手段561が、ネットワークインターフェース51および通信ネットワーク6を介して、複数のメニュー項目の中から編成が選択されたことを示す選択情報をサーバ装置2に送信する。この選択情報は、サーバ装置2の情報処理手段231が、ネットワークインターフェース21を介して受信する。
【0064】
選択情報の受信に応じて、ゲーム制御手段238は、第1キャラクタ設定画面8をゲーム装置5のディスプレイ61に表示させることを要求する信号を情報処理手段231に送信する。そして、情報処理手段231は、ネットワークインターフェース21および通信ネットワーク6を介して、第1キャラクタ設定画面8をゲーム装置5に送信する。この第1キャラクタ設定画面8の表示要求は、ネットワークインターフェース51を介して、通信手段561が受信する。
【0065】
ゲーム実行手段562は、受信した表示要求に基づいて、第1キャラクタ設定画面8に関するゲーム画像情報を生成する。このゲーム画像情報が報知制御手段563およびグラフィック処理部52によって処理されることにより、ディスプレイ61に第1キャラクタ設定画面8(
図4)が表示される(S202)。
【0066】
図4は、第1キャラクタ設定画面8を示している。
図4に示すように、第1キャラクタ設定画面8は、第1キャラクタのキャラおよびスキンを設定可能に構成されている。また、ソロプレイ用とマルチプレイ用のそれぞれにおいて複数の設定が可能に構成されている。具体的には、ソロプレイ用として設定1ボタン81、設定2ボタン82および設定3ボタン83の3パターンが表示され、マルチプレイ用としてマルチ用1ボタン84とマルチ用2ボタン85の2パターンが表示されている。これらの設定パターンの何れかを選択することで、そのパターンでの設定を行うことができる。
図4においては、マルチ用1の設定が選択されている。
【0067】
第1キャラクタの設定画面8には、設定する対象としてキャラ86とスキン87が表示されている。
図4では、キャラとスキンは外観に関するものだが、キャラクタの攻撃力、賢さ、HPなどの能力に影響を及ぼす装備などについても設定することができる。このように、第1ユーザは自身に対応する第1キャラクタの設定を複数のパターンに渡って事前に設定することができる。
【0068】
続いて、第1ユーザがマルチプレイを行う場合は、自らのキャラクタの設定を、例えば、マルチ用1の設定を選択する(S203)。そのあと、再度
図3に示すメニュー画面3に戻り、メニュー項目からマルチボタン34を押下する。押下による操作信号を操作部54が受信し、通信手段561が、ネットワークインターフェース51および通信ネットワーク6を介して、メニュー項目の中からマルチが選択されたことを示す選択情報をサーバ装置2に送信する。この選択情報は、サーバ装置2の情報処理手段231が、ネットワークインターフェース21を介して受信する。
【0069】
この操作情報の受信に応じて、サーバ装置2のゲーム制御手段238は、マルチプレイをホストとして行うかゲストとして行うかの選択を受け付ける画面9をゲーム装置5のディスプレイ61に表示させることを要求する信号を情報処理手段231に送信する。そして、情報処理手段231は、ネットワークインターフェース21および通信ネットワーク6を介して、マルチプレイの選択画面9をゲーム装置5に送信する。このマルチプレイの選択画面9の表示要求は、ネットワークインターフェース51を介して、通信手段561が受信する。
【0070】
ゲーム実行手段562は、受信した表示要求に基づいて、マルチプレイの選択画面9に関するゲーム画像情報を生成する。このゲーム画像情報が報知制御手段563およびグラフィック処理部52によって処理されることにより、ディスプレイ61にマルチプレイの選択画面9(
図5)が表示される(S204)。
【0071】
図5に示されるように、マルチプレイの選択画面9には、ルーム作成ボタン91とルームを探すボタン92が表示される。ルーム作成ボタン91は、第1ユーザが自らホストになり、ともにプレイする第2ユーザを募集するためのマッチングルームを作成するための操作を受け付けるボタンである。また、ルームを探すボタン92は、第1ユーザが、他のユーザが募集のために作成したマッチングルームを探すための操作を受け付けるボタンである。
【0072】
第1ユーザによりルーム作成ボタン91が押下されると(S205)、操作部54がその操作信号を受信し、通信手段561が、ネットワークインターフェース51および通信ネットワーク6を介して、その操作に係る情報をサーバ装置2に送信する。この操作情報は、サーバ装置2の情報処理手段231が、ネットワークインターフェース21を介して受信する。
【0073】
この操作情報の受信に応じて、サーバ装置2のゲーム制御手段238は、マッチングルーム画面10をゲーム装置5のディスプレイ61に表示させることを要求する信号を情報処理手段231に送信する。そのあと、情報処理手段231は、ネットワークインターフェース21および通信ネットワーク6を介して、マッチングルーム画面10の表示要求をゲーム装置5に送信する。このマッチングルーム画面10の表示要求は、ネットワークインターフェース51を介して、通信手段561が受信する。次いで、ゲーム実行手段562が、受信した要求に基づいて、マッチングルーム画面10に関するゲーム画像情報を生成する。このゲーム画像情報が報知制御手段563およびグラフィック処理部52によって処理されることにより、ディスプレイ61にマッチングルーム画面10(
図6)が表示される(S206)。
【0074】
図6に示されるように、マッチングルーム画面10は、マルチプレイを行うステージ101と募集条件102が表示される。また、ホストである第1ユーザに対応する第1キャラクタ103と、このマルチプレイに参加したゲストである第2ユーザとして、ゲスト1に対応した第2キャラクタ104と、同じく第2ユーザであるゲスト3に対応した第2キャラクタ105とが表示され、さらに他の第2ユーザであるゲスト3を募集中であることが表示されている。
【0075】
そして、実行手段234は、第1ユーザであるホストによる挑戦ボタン108の押下により、第1キャラクタであるホストのキャラクタ103と、第2キャラクタであるゲスト1のキャラクタ104とゲスト2のキャラクタ105とによるマルチプレイを実行させることができる。すなわち、実行手段234は、第1ユーザに対応する第1キャラクタと、第2ユーザに対応する第2キャラクタが参加可能なイベントを実行させる。なお、解散ボタン109が押下されることにより、このマッチングルームは解散される。
【0076】
第1キャラクタ103は、第1キャラクタ設定画面8において設定したスキンを着用しているが、変更ボタン106を押下することで、設定手段235は、再度スキンを設定する。また、ゲスト2とゲスト3のそれぞれに対応する第2キャラクタは、ゲスト2とゲスト3が、このマッチングルームに入室したときに着用していたスキンを着用している。
【0077】
第1ユーザによりチームスキン設定ボタン107が押下される(S207)と、操作部54がその操作信号を受信し、通信手段561が、ネットワークインターフェース51および通信ネットワーク6を介して、その操作に係る情報をサーバ装置2に送信する。この操作情報は、サーバ装置2の情報処理手段231が、ネットワークインターフェース21を介して受信する。
【0078】
この操作情報の受信に応じて、サーバ装置2の設定手段235は、チームスキンが設定されたマッチングルーム画面11をゲーム装置5のディスプレイ61に表示させることを要求する信号を表示手段235に送信する。すなわち、設定手段235は、第1ユーザによる指示に応じて、第1キャラクタと前記第2キャラクタに対して揃って設定するための第1キャラクタ画像を、前記第1キャラクタと前記第2キャラクタに設定する。
【0079】
なお、設定手段235は、チームスキンの設定において、各キャラクタの特性(基本パラメータやスキル等)や武器(パラメータや攻撃の射程、スキル等)については、揃えることはしない。キャラクタの特性や武器は、ゲームのプレイスタイルや戦略に関わるので、参加する各ユーザが設定するものとする。
【0080】
そのあと、表示手段236は、ネットワークインターフェース21および通信ネットワーク6を介して、チームスキンが設定されたマッチングルーム画面11の表示要求をゲーム装置5に送信する。このマッチングルーム画面11の表示要求は、ネットワークインターフェース51を介して、通信手段561が受信する。
【0081】
次いで、ゲーム実行手段562が、受信した要求に基づいて、チームスキンが設定されたマッチングルーム画面11に関するゲーム画像情報を生成する。このゲーム画像情報が報知制御手段563およびグラフィック処理部52によって処理されることにより、ディスプレイ61にチームスキンが設定されたマッチングルーム画面11(
図7)が表示される(S208)。
【0082】
図7に示されるように、第1キャラクタ111と、ゲスト2に対応する第2キャラクタ112およびゲスト3に対応する第2キャラクタ113は、いずれも同じスキンを着用している。このように、第1ユーザがチームスキンの設定を行うことで、第2キャラクタのスキンがチームスキンとして設定されたスキンに変更される。すなわち、表示手段236は、第1キャラクタ画像(チームスキンが設定されたキャラクタ画像)が設定された第1キャラクタと第2キャラクタを表示する。
【0083】
図7に示されるように、第1ユーザによるチームスキンの設定によって、ゲストに対応する第2キャラクタも設定されたチームスキンを着用している。これは、ゲストが自ら設定していた第2キャラクタのスキンが、第1ユーザによるチームスキンの設定によってチームスキンに変更されることを意味している。すなわち、表示手段236は、第2ユーザの指示に応じて前記第2キャラクタに対して設定された第2キャラクタ画像に関わらず、前記第1ユーザにより設定された前記第1キャラクタ画像を前記第2キャラクタに対して設定して表示する。
【0084】
また、設定手段235は、チームスキンが設定された後において募集しているゲスト3が参加する場合は、ゲスト3に対応するキャラクタにもチームスキンを設定する。そして、表示手段236は、チームスキンが設定されたゲスト3に対応するキャラクタを表示する。ゲスト3にとっては、参加することによりチームスキンが自らのキャラクタに、自らが事前に設定したキャラクタ画像に関わらず自動的に設定されることになる。
【0085】
また、
図7に示されるように、現在設定されているスキンが囲み線114で囲まれている。また、第1ユーザであるホストが保有している複数のスキン115が、チームスキンとして設定の候補となるスキンとして表示されている。
【0086】
ここで、ホストが候補として表示されているスキンの何れかを選択する操作を行うと、操作信号がサーバ装置2に送信される。そして、操作信号の受信に応じて表示手段236は、選択されたスキンを着用した第1キャラクタと第2キャラクタが表示されるマッチングルームの画面の表示要求を、ネットワークインターフェース21および通信ネットワーク6を介してゲーム装置5に送信する。
【0087】
表示要求の受信に応じて、ゲーム装置5のゲーム実行手段562がゲーム画像情報を生成し、生成されたゲーム画像情報が報知制御手段563およびグラフィック処理部52によって処理されることにより、ディスプレイ61に、ホストが選択したスキンがチームスキンとして設定された第1キャラクタと第2キャラクタと含むマッチングルーム画面(図示しない)が表示される。すなわち、表示手段236は、第1キャラクタ画像の候補となる複数の候補画像を表示し、第1ユーザにより選択された前記候補画像を、前記第1キャラクタ画像として特定し、第1キャラクタ画像が設定された第2キャラクタ表示する。
【0088】
図7に戻って、現在設定されているスキンについては、全員保有116の表示がなされている。また、候補のスキンのなかには、全員保有117、非保有者あり118の表示もなされている。表示手段236は、
図7に示すように、スキンについてのゲストの保有状況を示す。全員保有のスキンをチームスキンとして設定した場合には、
図7に示すように第1キャラクタと第2キャラクタは、設定されたスキンを身に着けている。
【0089】
一方、表示手段236は、チームスキンとして設定されるスキンを保有していないユーザがチームに参加するゲストに含まれる場合、チームスキンの設定によっても、保有していないユーザに対応する第2キャラクタにはチームスキンの設定はせず、当該ユーザが自ら事前に設定したスキンが設定されたままとなる。そのため、チームスキンの設定のときに、ホストに対して全員保有のスキンをチームスキンとして設定することを推奨するように各候補スキンを表示することが好ましい。
【0090】
また、表示手段236は、スキンについて単に非保有者の有無という観点での保有状況だけでなく、その他の状況についても併せて表示するように構成される。例えば、
図7に示すように、候補となるスキンのうち、対戦相手と重複するスキンについては、そのことを示す情報(相手と重複)121が表示される。他にも、対戦相手のスキンと色が類似することやスキンの形が類似することの情報や、そのスキンをチームスキンに設定した場合のこれまでの対戦成績の情報がステータス情報に該当する。表示手段236は、保有状況を含むステータス情報を候補画像とともに表示する。すなわち、表示手段236は、候補画像を、その候補画像についての第2ユーザの保有状況を含むステータス情報とともに表示する。
【0091】
また、表示手段236は、非保有者ありの候補スキンであっても、所定の条件が満たされることにより着用可能になることを、その候補スキンと併せて表示する。
図7に示されるように、非保有者ありのスキンの表示に、さらに試用可の表示119と、寄贈することが可能であることを示す表示120が併せてなされている。試用可とは、自らのものとはせずに試用してプレイすることができることを意味している。寄贈とは、ホストが保有している、または、購入することが可能なスキンであり、チームスキンに設定する場合に、ホストから非保有者のゲストに対して贈与されるスキンであることを意味している。
【0092】
このように、基本的には設定できないスキンに関連付けられる情報であって、スキンの設定を可能とするための条件に関する情報をオブジェクト情報という。表示手段236は、オブジェクト情報を、そのスキンとともに表示する。すなわち、表示手段236は、ステータス情報に基づいて第2キャラクタに対して設定できない候補画像が、候補画像に関連付けられたオブジェクト情報に基づいて第2キャラクタに対して設定することが可能であることを認識可能に表示する。
【0093】
そして、第1ユーザにより、
図7には示されない挑戦の操作を受け付けたり、または、
図7に示されない「戻るボタン」の操作を受け付けた後に、
図6に示される画面10における挑戦の操作を受け付けたりすることで、その操作信号に応じて、実行手段234は、チームスキンが設定された第1キャラクタと第2キャラクタによるマルチプレイを実行させる(S209)。すなわち、実行手段234は、第1キャラクタ画像が設定された第1キャラクタと第2キャラクタによるイベントを実行する。
【0094】
特典付与手段237は、オブジェクト情報が関連付けられている候補スキンを設定した第2キャラクタによるマルチプレイが実行された場合、その候補スキンが設定された第2キャラクタに対応する第2ユーザに対して特典を付与する(S210)。具体的には、挑戦したクエストをクリアした場合、特典付与手段237は、クリアに基づき特典付与画面15の表示要求を、ネットワークインターフェース21および通信ネットワーク6を介してゲーム装置5に送信する。
【0095】
表示要求の受信に応じて、ゲーム装置5のゲーム実行手段562がゲーム画像情報を生成し、生成されたゲーム画像情報が報知制御手段563およびグラフィック処理部52によって処理されることにより、ディスプレイ61に特典付与画面12(
図8)が表示される。
【0096】
図8に示すように、特典付与画面12には、クエストクリアにより特典として何らかの報酬122が付与されることが示されている。この報酬は、ゲーム媒体であったり消費媒体であったりする。さらに、特典付与手段237は、この特典のもととなったスキンについての情報を詳細ボタン123の押下により表示し、このスキンの購入を勧めるショップボタン124を表示する。ショップボタン124には、割引ありの表示もされている。割引ありでスキンを購入できるということも特典であり、この特典が第2ユーザに付与される。すなわち、特典付与手段237は、オブジェクト情報に基づいて第2キャラクタに対して設定された第1キャラクタ画像が設定されてイベントが実行された場合には、第2ユーザに対して特典を付与する。
【0097】
そして、ログアウトの操作を受け付けることにより(S211)、一連の処理は終了する。
【0098】
図5に戻って、ユーザによりルームを探すボタン92が押下された場合には(S205)、操作部54が操作信号を受信し、通信手段561が、ネットワークインターフェース51および通信ネットワーク6を介して、ルームを探すことが選択されたことを示す選択情報をサーバ装置2に送信する。この選択情報は、サーバ装置2の情報処理手段231が、ネットワークインターフェース21を介して受信する。
【0099】
選択情報の受信に応じて、ゲーム制御手段238は、募集中のルーム一覧を示す画面13をゲーム装置5のディスプレイ61に表示させることを要求する信号を情報処理手段231に送信する。そして、情報処理手段231は、ネットワークインターフェース21および通信ネットワーク6を介して、募集中のルーム一覧画面の表示要求をゲーム装置5に送信する。この表示要求は、ネットワークインターフェース51を介して、通信手段561が受信する。
【0100】
表示要求の受信に応じて、ゲーム装置5のゲーム実行手段562がゲーム画像情報を生成し、生成されたゲーム画像情報が報知制御手段563およびグラフィック処理部52によって処理されることにより、ディスプレイ61に、募集中のルーム一覧を示す画面13(
図9)が表示される(S212)。
【0101】
図9に示すように、募集中のルームとして、複数のマッチングルームが示されている。例えば、あるマッチングルーム131は、挑戦するステージがA-3であること134、募集条件がランクX以上であること135、設定チームスキンを保有していること136が、表示されている。他のマッチングルーム132とマッチングルーム133のそれぞれについても同様に挑戦するステージ、募集条件およびチームスキンの設定について表示される。
【0102】
ユーザによりステージA-3を挑戦するマッチングルーム131が押下されると、操作部54が操作信号を受信し、通信手段561が、ネットワークインターフェース51および通信ネットワーク6を介して、ステージA-3を挑戦するマッチングルームが選択されたことを示す選択情報をサーバ装置2に送信する。この選択情報は、サーバ装置2の情報処理手段231が、ネットワークインターフェース21を介して受信する。
【0103】
選択情報の受信に応じて、ゲーム制御手段238は、ステージA-3を挑戦するマッチングルームを示す画面13をゲーム装置5のディスプレイ61に表示させることを要求する信号を情報処理手段231に送信する。そして、情報処理手段231は、ネットワークインターフェース21および通信ネットワーク6を介して、ステージA-3を挑戦するマッチングルームを示す画面13の表示要求をゲーム装置5に送信する。この表示要求は、ネットワークインターフェース51を介して、通信手段561が受信する。
【0104】
表示要求の受信に応じて、ゲーム装置5のゲーム実行手段562がゲーム画像情報を生成し、生成されたゲーム画像情報が報知制御手段563およびグラフィック処理部52によって処理されることにより、ディスプレイ61に、ステージA-3を挑戦するマッチングルームを示す画面14(
図10)が表示される(S213)。
【0105】
図10に示されるように、ステージA-3を挑戦するマッチングルームを示す画面14において、このマッチングルームにおいて設定されていたチームスキンを保有していたゲスト3に対応するキャラクタ141は、このチームスキンを着用している。
【0106】
このように、設定手段235は、チームスキンが設定されているマッチングルームに入室したユーザのキャラクタには、自動的にそのチームスキンを設定する。そして、表示手段236は、自動的にチームスキンが設定されたユーザのキャラクタについての第1キャラクタ画像を表示する。このチームスキンが自動で設定されるときに、「チームスキンが設定されています。反映してもよろしいですか」といった確認をするための画像を表示するように構成することができる。
【0107】
一方、ゲスト3が、自動設定により着用しているチームスキンを変更する場合は、変更ボタン142押す。また、退室ボタン143の押下により、ゲスト3はこのマッチングルームから退室する。また、準備完了ボタン144の押下により、このチームのホストを第1ユーザとして、実行手段234は、ステージA-3におけるゲームを実行させる(S214)。そのあと、ログアウトの操作を受け付けることにより(S215)、一連の処理は終了する。
【0108】
以上をまとめると、本実施形態の一側面は、サーバ装置2の制御部23(コンピュータ)を、第1ユーザに対応する第1キャラクタと、第2ユーザに対応する第2キャラクタが参加可能なイベントを実行させる実行手段234と、第1ユーザによる指示に応じて、第1キャラクタと第2キャラクタに対して揃って設定するための第1キャラクタ画像を、第1キャラクタと第2キャラクタに設定する設定手段235と、第1キャラクタ画像が設定された第1キャラクタと第2キャラクタを表示する表示手段236と、として機能させ、実行手段234は、第1キャラクタ画像が設定された第1キャラクタと第2キャラクタによるイベントを実行するものである。
【0109】
<効果>
本実施形態のゲームプログラムによれば、第1ユーザの指示により、チーム全員のキャラクタのスキンを揃えることができ、チームとしての統一感が増すことで、よりゲームの興趣性に寄与する。また、第1ユーザの指示によりチームスキンの設定ができることから、チームに参加する第2ユーザは、参加前に自らスキンの設定をしなくても済み、ユーザの利便性向上に寄与する。
【0110】
本実施形態のゲームプログラムによれば、第1ユーザは、チームスキンの候補が表示されることにより、チームスキンの特定が行いやすくなり、利便性の向上に寄与する。
【0111】
本実施形態のゲームプログラムによれば、チームスキンの候補について、第2ユーザが設定可能か否かの可否情報をチームスキンの候補画像とともに表示されるため、第1ユーザはチームスキンを特定するための情報を得ることができ、利便性の向上に寄与する。
【0112】
本実施形態のゲームプログラムによれば、チームスキンの候補について、第2ユーザの保有情報を含めたステータス情報がチームスキンの候補画像とともに表示されるので、チームスキンを特定するため可否情報より多くの情報を得ることができる。そのため、チームスキンの設定をすることの興趣性に寄与する。
【0113】
本実施形態のゲームプログラムによれば、第1ユーザのチームスキン設定により、第2ユーザが第2キャラクタに設定していたスキンに関わらず、第2キャラクタに第1ユーザが設定したチームスキンが設定される。そのため、すでにチームスキンが設定されているチームにあとから参加する第2ユーザは、自らチームスキンの設定を行う必要がなく、利便性に寄与する。
【0114】
本実施形態のゲームプログラムによれば、スキンに関連付けられているオブジェクト情報に基づき、第2ユーザのキャラクタに対して、そのスキンを設定することが可能になる。これにより、チームでのゲームの興趣性に寄与する。
【0115】
本実施形態のゲームプログラムによれば、第2ユーザが、オブジェクト情報に基づき設定可能となったスキンを設定してゲームを実行することで、その第2ユーザに対して特典が付与される。これにより、チームでのゲームの興趣性に寄与する。
【0116】
本実施形態のゲームプログラムによれば、ゲームの進行状況に基づき、第1キャラクタとチームに参加している第2ユーザの第2キャラクタとに対してチームスキンの設定を行うことができる。これにより、ゲームの進行中であってもチームスキン設定の機会が生じるため、ゲームの興趣性に寄与する。
【0117】
[他の実施形態]
上記実施形態において説明した各種制御手段および処理手順は一例であり、本発明、その適用物、またはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。各種制御手段および処理手順は、本発明の要旨を変更しない範囲で適宜設計変更が可能である。
【0118】
例えば、上記実施形態において、実行手段234が実行するイベントとして、ゲームを想定して説明した。しかし、実行手段234が実行するイベントは、これに限られず、特段の達成条件やクリア条件が設定されていないイベントが進行される仮想空間であるメタバースであってもよい。すなわち、各ユーザがキャラクタを操作して他のユーザとコミュニケーションをとることができる仮想空間において、あるユーザが他のユーザのキャラクタに設定するキャラクタ画像を設定することが可能であってもよい。
【0119】
上記実施形態において、表示手段236は、候補となるスキンを、保有状況を含むステータス情報とともに表示していたが、ステータス情報に代えて、候補となるスキンについて第2ユーザが設定可能か不可なのかを、表示するように構成することができる。すなわち、表示手段236は、候補画像を、第2キャラクタに設定可能か否かを示す可否情報とともに表示する。これによれば、第2ユーザに対応する第2キャラクタがそのスキンを着用できるか否かが明示されるので、第2ユーザの利便性の向上に寄与する。
【0120】
上記実施形態において、表示手段236による、第1キャラクタ画像が設定された第1キャラクタと第2キャラクタの表示は、第2キャラクタが参加するマルチプレイでのゲームが実行される前に行われるものとした。すなわち、チームスキンを設定後に、マルチプレイでのゲームを実行する態様であった。しかし、この態様に限られず、チームスキンを設定せずにマルチプレイでのゲームを開始した後に、ゲームの進行状況に応じてチームスキンを設定して、第1キャラクタ画像が設定された第1キャラクタと第2キャラクタを表示するように構成することができる。
【0121】
したがって、ゲームに参加している第2キャラクタは第2ユーザにより設定されたスキンを着用しているが、ゲームの進行状況に基づいてチームスキンが着用される。すなわち、表示手段236は、第2ユーザの指示に応じて第2キャラクタに対して設定された第2キャラクタ画像を、実行されたイベントの進行状況に基づき、第1キャラクタ画像に変化させる。
【0122】
例えば、チームで対戦するゲームを実行している場合、キャラクタ間で連携したスキルを発動する等の連携行動をとる場合や、自チームが劣勢または優勢になった場合や、戦況が拮抗したときにチームスキンの設定ができるようにしてもよい。また、チームを組んで、クエストを行うゲームを実行している場合は、所定のミッションをクリアしたときや、所定のゲーム媒体を取得したときに、チームスキンを設定するように構成することができる。これにより、プレイヤ間の一体感を高めることにより、マルチプレイの興趣性をいっそう向上し得る。
【0123】
上記実施形態では、サーバ装置2および複数のゲーム装置5が一体となってゲームプログラムを機能させる場合を例示したが、これに限定されない。ゲームプログラムのすべての手段、すなわち、実行手段234、設定手段235、表示手段236、および特典付与手段237などが、サーバ装置2単体、ゲーム装置5単体、サーバ装置2およびゲーム装置5とは別の通信端末単体、これらのうち組み合わせられる2つの装置、に備えられていてもよい。また、サーバ装置2、ゲーム装置5、通信端末を一体となって機能させる場合、どの手段をどの装置にて機能させるかも、適宜変更が可能である。
【0124】
これらの他の実施形態を採用した場合においても、本実施形態の作用効果は発揮される。また、本実施形態と他の実施形態、および他の実施形態同士を適宜組み合わせることも可能である。
【符号の説明】
【0125】
1 ゲームシステム
2 サーバ装置
234 実行手段
235 設定手段
236 表示手段
237 特典付与手段
5 ゲーム装置