IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 大和ハウス工業株式会社の特許一覧

<>
  • 特開-予約管理システム 図1
  • 特開-予約管理システム 図2
  • 特開-予約管理システム 図3
  • 特開-予約管理システム 図4
  • 特開-予約管理システム 図5
  • 特開-予約管理システム 図6
  • 特開-予約管理システム 図7
  • 特開-予約管理システム 図8
  • 特開-予約管理システム 図9
  • 特開-予約管理システム 図10
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024121194
(43)【公開日】2024-09-06
(54)【発明の名称】予約管理システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/02 20120101AFI20240830BHJP
【FI】
G06Q10/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023028156
(22)【出願日】2023-02-27
(71)【出願人】
【識別番号】390037154
【氏名又は名称】大和ハウス工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100162031
【弁理士】
【氏名又は名称】長田 豊彦
(74)【代理人】
【識別番号】100175721
【弁理士】
【氏名又は名称】高木 秀文
(72)【発明者】
【氏名】中野 吏
【テーマコード(参考)】
5L010
5L049
【Fターム(参考)】
5L010AA03
5L010AA22
5L049AA03
5L049AA22
(57)【要約】
【課題】利便性を向上することが可能な予約管理システムを提供する。
【解決手段】洗濯機Sを利用可能な利用許可状態、及び利用不能な利用禁止状態に変更可能な電源管理部10と、洗濯機Sの予約に関する情報に応じて電源管理部10を制御することで、予約時間内に洗濯機Sを利用許可状態に変更可能な予約管理部20と、を具備し、予約管理部20は、予約のない空き時間中に洗濯機Sの利用を完了可能である場合、電源管理部10を制御することで、洗濯機Sを予約なしで利用許可状態に変更する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
予約対象を利用可能な利用許可状態、及び利用不能な利用禁止状態に変更可能な対象管理部と、
前記予約対象の予約に関する情報に応じて前記対象管理部を制御することで、予約時間内に前記予約対象を前記利用許可状態に変更可能な予約管理部と、
を具備し、
前記予約管理部は、
予約のない空き時間中に前記予約対象の利用を完了可能である場合、前記対象管理部を制御することで、前記予約対象を予約なしで前記利用許可状態に変更する、
予約管理システム。
【請求項2】
前記予約対象は、
共用家電である、
請求項1に記載の予約管理システム。
【請求項3】
前記対象管理部は、
前記共用家電への電力の供給可否を切り替えることで、前記利用許可状態と前記利用禁止状態とを切り替える、
請求項2に記載の予約管理システム。
【請求項4】
前記対象管理部は、
前記共用家電とは異なる機器によって構成される、
請求項2に記載の予約管理システム。
【請求項5】
前記共用家電は、
稼働時間が異なる複数のモードを有し、
前記予約管理部は、
前記複数のモードの前記稼働時間及び前記空き時間に基づいて、前記空き時間中に前記共用家電の利用を完了可能な利用可能モードが前記複数のモードの中に存在するか否かを判定し、前記利用可能モードが存在すると判定した場合に、前記空き時間中に前記予約対象の利用を完了可能であるとして、前記共用家電を予約なしで前記利用許可状態に変更する、
請求項2から請求項4までのいずれか一項に記載の予約管理システム。
【請求項6】
前記対象管理部は、
前記利用可能モードがあると判定した場合に、前記利用可能モードに関する報知を行う、
請求項5に記載の予約管理システム。
【請求項7】
前記対象管理部は、
前記利用可能モードがないと判定した場合に、前記共用家電を利用可能な時間に関する報知を行う、
請求項5に記載の予約管理システム。
【請求項8】
前記予約管理部は、
前記共用家電の稼働状態に応じて、次の予約時間になるまで前記利用許可状態を継続するように、前記対象管理部を制御可能である、
請求項2から請求項4までのいずれか一項に記載の予約管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、予約を管理する予約管理システムの技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、予約を管理する予約管理システムの技術は公知となっている。例えば、特許文献1に記載の如くである。
【0003】
特許文献1に記載の共用自動車管理システムは、共用自動車の予約を管理するためのものであり、利用者端末及び管理用サーバ等を具備する。管理用サーバは、利用者端末から共用自動車の利用予約を受け付けると、その内容に基づいて共用自動車を制御する。管理用サーバの制御により、利用者は、例えば予約された時間の範囲内であれば、共用自動車を起動させることができる。
【0004】
特許文献1に記載の共用自動車管理システムでは、事前に予約をしなければ共用自動車を利用することができないため、急遽利用したい場合等に速やかに利用することができず、システムの利便性が悪かった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2010-128639号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、以上の如き状況を鑑みてなされたものであり、その解決しようとする課題は、利便性を向上することが可能な予約管理システムを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
【0008】
即ち、請求項1においては、予約対象を利用可能な利用許可状態、及び利用不能な利用禁止状態に変更可能な対象管理部と、前記予約対象の予約に関する情報に応じて前記対象管理部を制御することで、予約時間内に前記予約対象を前記利用許可状態に変更可能な予約管理部と、を具備し、前記予約管理部は、予約のない空き時間中に前記予約対象の利用を完了可能である場合、前記対象管理部を制御することで、前記予約対象を予約なしで前記利用許可状態に変更するものである。
【0009】
請求項2においては、前記予約対象は、共用家電である。
【0010】
請求項3においては、前記対象管理部は、前記共用家電への電力の供給可否を切り替えることで、前記利用許可状態と前記利用禁止状態とを切り替えるものである。
【0011】
請求項4においては、前記対象管理部は、前記共用家電とは異なる機器によって構成されるものである。
【0012】
請求項5においては、前記共用家電は、稼働時間が異なる複数のモードを有し、前記予約管理部は、前記複数のモードの前記稼働時間及び前記空き時間に基づいて、前記空き時間中に前記共用家電の利用を完了可能な利用可能モードが前記複数のモードの中に存在するか否かを判定し、前記利用可能モードが存在すると判定した場合に、前記空き時間中に前記予約対象の利用を完了可能であるとして、前記共用家電を予約なしで前記利用許可状態に変更するものである。
【0013】
請求項6においては、前記対象管理部は、前記利用可能モードがあると判定した場合に、前記利用可能モードに関する報知を行うものである。
【0014】
請求項7においては、前記対象管理部は、前記利用可能モードがないと判定した場合に、前記共用家電を利用可能な時間に関する報知を行うものである。
【0015】
請求項8においては、前記予約管理部は、前記共用家電の稼働状態に応じて、次の予約時間になるまで前記利用許可状態を継続するように、前記対象管理部を制御可能である。
【発明の効果】
【0016】
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
【0017】
請求項1においては、予約対象を予約なしで利用することができるため、利便性を向上することができる。
【0018】
請求項2においては、共用家電を予約なしで利用することができるため、利便性を向上することができる。
【0019】
請求項3においては、利用許可状態と利用禁止状態との切替を容易に行うことができる。
【0020】
請求項4においては、汎用性を向上させることができる。
【0021】
請求項5においては、各モードの稼働時間を考慮して、予約なしでの共用家電の利用を適切に管理することができる。
【0022】
請求項6においては、利用可能モードを容易に把握することができる。
【0023】
請求項7においては、共用家電を利用可能な時間を容易に把握することができるため、利便性を向上することができる。
【0024】
請求項8においては、共用家電を長時間利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】本発明の一実施形態に係る予約管理システムを示す説明図。
図2】同じく、ブロック図。
図3】(a)予約管理テーブルを示す図。(b)利用申請情報テーブルを示す図。
図4】(a)利用時間テーブルを示す図。(b)モード所要時間テーブルを示す図。
図5】稼働時間識別処理を示すフローチャート。
図6】1回あたりの洗濯機の稼働時間の頻度を示すグラフ。
図7】利用判定処理を示すフローチャート。
図8】各モードの平均稼働時間と空き時間との関係の一例を示す説明図。
図9】通知判定処理を示すフローチャート。
図10】給電停止処理を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下では、本発明の一実施形態に係る予約管理システム1について説明する。
【0027】
図1に示す予約管理システム1は、予約を管理するためのものである。本実施形態の予約管理システム1は、シェアハウスで共同利用される家電製品(以下、「共同家電」と称する)の予約を管理可能に構成される。
【0028】
シェアハウスでは、利用者(シェアハウスの住人)による共同家電の利用を予約制にすることで、利用タイミングが重複するのを避けることができる。しかし、仮に予約をしなければ共同家電を利用不能な完全予約制のシステムを構築した場合、急遽共用家電を利用したい場合等に速やかに利用することができず、システムの利便性が損なわれてしまう。そこで本実施形態の予約管理システム1は、共同家電の利用を予約によって管理しながらも、予約のない空き時間に共用家電の利用を完了できるのであれば、予約なしで共用家電を利用可能に構成される。これによって予約管理システム1は、予約ありでの共用家電の利用と、予約なしでの共用家電の利用との両立を図ることができる。
【0029】
以下、予約管理システム1の構成を説明する。なお以下では、シェアハウスで供用される洗濯機Sの予約を管理する場合を例に挙げ、予約管理システム1の構成を説明する。なお予約管理システム1の予約対象は、洗濯機Sに限定されるものではなく、洗濯機S以外の共同家電、例えば炊飯器等であってもよい。図1に示すように、予約管理システム1は、電源管理部10及び予約管理部20を具備する。
【0030】
電源管理部10は、洗濯機S(共用家電)への電力の供給を管理するためのものである。電源管理部10は、演算処理装置及び記憶装置を具備し、種々の演算処理を実行することができる。また電源管理部10は、外部の機器と通信可能に構成される。本実施形態の電源管理部10は、電気機器を接続可能であると共に、当該電気機器の消費電力を計測して外部に出力可能なスマートコンセントによって構成される。
【0031】
図1及び図2に示すように、電源管理部10は、プラグ11、差込口12、報知部13、利用者識別部14、家電稼働時間取得部15、電源制御部16、ディスプレイ制御部17及びスピーカー制御部18を具備する。
【0032】
図1に示すプラグ11は、シェアハウスに設置されたコンセント差込口に差し込まれる(不図示)。差込口12には、洗濯機Sの電源プラグが差し込まれる(不図示)。報知部13は、各種情報を報知するためのものである。報知部13は、情報を表示可能なディスプレイ13a、及び音声を出力可能なスピーカー(不図示)を具備する。
【0033】
図2に示す利用者識別部14は、利用者情報(利用者ごとに異なる情報)に基づいて利用者を識別するためのものである。本実施形態の利用者識別部14は、ICカード30から利用者情報を取得することで、利用者を識別可能に構成される。以下、利用者を識別する構成の一例について説明する。
【0034】
本実施形態では、利用者情報が記憶されたICカード30が各利用者に配布されている。利用者は、洗濯機Sを使う際に、カードリーダー(不図示)にICカード30を読み込ませる。カードリーダーは、当該ICカード30の利用者情報を利用者識別部14に送信する。利用者識別部14は、カードリーダーからの利用者情報が、予め登録される利用者情報と一致する場合に利用者を認証する。こうして利用者が識別されると、特定の条件を満たす場合に洗濯機Sを利用可能となる。なお、洗濯機Sが利用可能となる処理(特定の条件)については後述する。また、上述した利用者の識別方法は一例であり、ICカード30と同等の機能を有するその他の機器、例えばNFC(Near Field Communication)機能付きのスマートフォンを用いて利用者を識別することも可能である。
【0035】
家電稼働時間取得部15は、1回あたりの洗濯機Sの稼働時間を取得するためのものである。家電稼働時間取得部15は、例えば電源管理部10に内蔵されたセンサで洗濯機Sの消費電力を監視することで、1回あたりの洗濯機Sの稼働時間を計測(取得)することができる。
【0036】
なお1回あたりの共同家電(洗濯機S)の稼働時間を取得する方法は、本実施形態に限定されるものではない。家電稼働時間取得部15は、共同家電の稼働時と停止時とで変化する情報に基づいて、稼働時間を取得可能である。洗濯機Sを例に挙げると、洗濯機Sは稼働時に音や振動が発生するため、家電稼働時間取得部15は、洗濯機Sからの音や振動に基づいて稼働時間を取得することも可能である。また炊飯器を例に挙げると、炊飯器は稼働時に高温となるため、家電稼働時間取得部15は、炊飯器の温度に基づいて稼働時間を取得することも可能である。
【0037】
電源制御部16は、洗濯機Sへの電力の供給可否を制御するためのものである。電源制御部16が洗濯機Sへの電力の供給を許可することで、シェアハウスのコンセント差込口から洗濯機Sへ電力が供給され(図1に示す「給電ON」)、洗濯機Sが利用可能となる。以下ではこの状態を「利用可能状態」と称する。また電源制御部16が洗濯機Sへの電力の供給を禁止することで、前記コンセント差込口から洗濯機Sへの電力供給が停止され(図1に示す「給電OFF」)、洗濯機Sが利用不能となる。以下ではこの状態を「利用禁止状態」と称する。
【0038】
ディスプレイ制御部17は、ディスプレイ13aを制御するためのものである。ディスプレイ制御部17は、ディスプレイ13aに信号を出力することで、ディスプレイ13aに所定の情報を表示させることができる。
【0039】
スピーカー制御部18は、スピーカーを制御するためのものである。スピーカー制御部18は、スピーカーに信号を出力することで、スピーカーから所定の音声を出力させることができる。
【0040】
図1及び図2に示す予約管理部20は、洗濯機Sの予約を管理するためのものである。予約管理部20は、演算処理装置及び記憶装置を具備し、種々の演算処理を実行することができる。本実施形態の予約管理部20は、クラウドサーバ上に構築される。予約管理部20は、インターネット回線等を介して、電源管理部10、及び利用者が所有する利用者端末T(例えばスマートフォン、タブレット端末等)と通信可能に構成される。
【0041】
予約管理部20は、電源管理部10に制御情報を送信することで、電源管理部10を制御することができる。例えば予約管理部20は、電源制御部16を制御して、洗濯機Sの状態(利用可能状態及び利用不能状態)を変更することができる。また予約管理部20は、電源管理部10から情報を受信することで、各種情報を取得することができる。例えば予約管理部20は、利用者識別部14で識別された利用者の情報、家電稼働時間取得部15で取得された洗濯機Sの稼働時間等を取得することができる。
【0042】
また予約管理部20は、利用者端末Tから、洗濯機Sの予約に関する予約情報を受信することができる。なお予約情報は、どの利用者がどの時間帯に洗濯機Sを利用予定であるのかを示す情報である。予約管理部20は、予約情報に応じて利用者端末Tに各種情報、例えば予約された時間になったこと、予約された時間が終了したこと等を通知することができる。
【0043】
図2に示すように、予約管理部20は、スケジュール管理部21、利用判定部22、利用申請情報管理部23、通知判定部24、給電停止判定部25、利用時間記憶部26及びモード稼働時間識別部27を具備する。
【0044】
スケジュール管理部21は、予約情報を管理するためのものである。スケジュール管理部21は、利用者端末Tからの予約情報に基づいて、洗濯機Sを利用可能な時間を利用者に割り当てることができる。またスケジュール管理部21は、利用者端末Tからの要求に応じて、割り当てた時間の変更及び削除を行うことができる。またスケジュール管理部21は、利用者端末Tからの要求に応じて、洗濯機Sの予約状況(全利用者に割り当てた予約の時間)を利用者端末Tに提供することができる。
【0045】
利用判定部22は、スケジュール管理部21で管理される予約情報に基づいて、洗濯機Sを利用可能であるか否かを判定するためのものである。利用判定部22は、当該判定結果に応じて電源制御部16を制御する(洗濯機Sの状態を切り替える)ことができる。
【0046】
利用申請情報管理部23は、洗濯機Sを利用できなかった(利用判定部22で洗濯機Sを利用不能であると判定された)利用者の情報を管理するためのものである。通知判定部24は、洗濯機Sを利用できなかった利用者に、洗濯機Sの利用についての通知を行うか否かを判定するためのものである。
【0047】
給電停止判定部25は、洗濯機Sへの電力供給を停止するか否かを判定するためのものである。給電停止判定部25は、当該判定結果に応じて電源制御部16を制御することで、洗濯機Sへの電力供給を禁止することができる。
【0048】
利用時間記憶部26は、1回あたりの洗濯機Sの稼働時間を記憶するためのものである。利用時間記憶部26には、洗濯機Sが利用されるたびに、電源管理部10の家電稼働時間取得部15から稼働時間の計測結果が送信される。また本実施形態では、洗濯機Sが利用されるたびに、利用者識別部14から利用者の情報も利用時間記憶部26に送信される。利用時間記憶部26は、これら稼働時間及び利用者の情報を互いに関連付けて記憶することができる。
【0049】
モード稼働時間識別部27は、洗濯機Sのモードごとに、稼働時間を識別するためのものである。より詳細には、洗濯機には一般的に稼働時間が異なる複数のモードが搭載されている。例えば、洗濯物を短時間で洗うための急ぎモード、メーカから利用が推奨される通常モード、頑固な洗濯物の汚れ等を落とすために時間をかけて洗濯物を洗う念入モードといったモードが搭載されている。また、各モードの稼働時間は洗濯機の説明書等に記載されている。こうしたメーカから提供される稼働時間を予約管理システム1で利用すれば、モードに応じて各種処理を行うことができる。
【0050】
しかしながらメーカから提供される稼働時間を用いるためには、予約管理部20に手動でデータ登録する等の手間がかかる。このため本実施形態では、モード稼働時間識別部27によってシステム側で各モードの稼働時間を識別することで、データの登録作業の負担を低減させている。
【0051】
上述の如く構成される予約管理システム1において利用者は、基本的には予約をしてから洗濯機Sを利用する。具体的には利用者は、利用者端末Tを操作することで利用者情報を予約管理部20に送信し、洗濯機Sを利用する時間を予約する。予約した時間になると利用者は、洗濯機Sが設置された場所へ行き、ICカード30をカードリーダーに読み込ませる。これによって洗濯機Sへの電力供給が開始され、利用者は洗濯機Sを利用することができる。
【0052】
一方予約をしていない利用者は、他の利用者が予約した時間に洗濯機Sを利用しようとしても(ICカード30をカードリーダーに読み込ませても)、洗濯機Sに電力が供給されることはなく、洗濯機Sを利用不能となっている。なお本実施形態では、他の利用者が洗濯機Sの利用を終了して洗濯機Sが利用可能となった場合に、洗濯機Sを利用できなかった利用者にそのことが通知される。
【0053】
また本実施形態では予約をしていなくても、他の利用者が予約した時間でなければ、ICカード30をカードリーダーに読み込ませることで、洗濯機Sを利用することができる場合がある。
【0054】
以下では図3及び図4を参照し、予約管理部20で管理される情報(テーブル)について説明する。予約管理部20は、予約管理テーブルT21、利用申請情報テーブルT23、利用時間テーブルT26及びモード所要時間テーブルT27等を有する。
【0055】
図3(a)に示す予約管理テーブルT21は、洗濯機Sの予約に関する予約情報を記憶するためのテーブルである。予約管理テーブルT21は、スケジュール管理部21によって管理される。予約管理テーブルT21には、「日付」、「予約開始時刻」、「予約終了時刻」及び「利用者ID」が関連付けて記憶される。
【0056】
「日付」は、利用者が洗濯機Sを利用可能な日を示すものである。「予約開始時刻」は、利用者が洗濯機Sを利用可能な時間帯の開始予定時刻を示すものである。「予約終了時刻」は、利用者が洗濯機Sを利用可能な時間帯の終了予定時刻を示すものである。「利用者ID」は、洗濯機Sを利用する予定の利用者を示す情報(利用者情報)である。例えば「利用者ID」は洗濯機Sを利用する予定の利用者のICカード30に記憶された利用者情報である。
【0057】
図3(b)に示す利用申請情報テーブルT23は、洗濯機Sを利用できなかった利用者を記憶するテーブルである。利用申請情報テーブルT23は、利用申請情報管理部23によって管理される。予約申請情報テーブルには、「日付」、「時刻」及び「利用者ID」が関連付けて記憶される。
【0058】
「日付」及び「時刻」は、洗濯機Sを利用できなかった日付及び時刻を示すものである。「利用者ID」は、洗濯機Sを利用できなかった利用者を示す情報である。
【0059】
図4(a)に示す利用時間テーブルT26は、1回あたりの洗濯機Sの稼働時間を記憶するテーブルである。利用時間テーブルT26は、利用時間記憶部26によって管理される。利用時間記憶部26は、洗濯機Sが利用されるたびに利用時間テーブルT26に情報を登録する。利用時間テーブルT26には、「日付」、「利用者ID」及び「家電稼働時間」が関連付けて記憶される。
【0060】
「日付」は、洗濯機Sが利用された日付である。「利用者ID」は、洗濯機Sを利用した利用者を示す情報である。「家電稼働時間」は、洗濯機Sの利用時における稼働時間である。すなわち「家電稼働時間」は、家電稼働時間取得部15で計測された洗濯機Sの稼働時間である。なお本実施形態の電源管理部10及び予約管理部20は、洗濯機Sと通信しないため、利用時間テーブルT26には、洗濯機Sで選択されたモードが記憶されることはなく、全てのモードの稼働時間がまとめて(モード別に管理されずに)記憶されることとなる。
【0061】
図4(b)に示すモード所要時間テーブルT27は、洗濯機Sの各モードの稼働時間を記憶するテーブルである。モード所要時間テーブルT27は、モード稼働時間識別部27によって管理される。モード所要時間テーブルT27には、「クラスタ」、「平均稼働時間」、「標準偏差」、「モード種類」、及び「モード表示名称設定」が関連付けて記憶される。モード所要時間テーブルT27の各項目については後述する。
【0062】
予約管理部20は、上述した予約管理テーブルT21等の各テーブルを用いて洗濯機Sの予定に関する処理を実行可能に構成される。具体的には、予約管理部20は、稼働時間識別処理、利用判定処理、通知判定処理及び給電停止処理を実行可能に構成される。
【0063】
まず図4から図6を参照し、稼働時間識別処理について説明する。稼働時間識別処理は、洗濯機Sの各モードの稼働時間(1回の利用あたりの稼働時間)を識別するための処理である。稼働時間識別処理は、モード稼働時間識別部27によって実行される。また稼働時間識別処理は、図4(a)に示す利用時間テーブルT26に、ある程度データが登録されたタイミングで実行される。なお稼働時間識別処理は、後述する利用判定処理の前に少なくとも1回行われるものであればよい。したがって稼働時間識別処理は、1回だけ実行されてもよいし、定期的に実行されてもよい。
【0064】
図5に示すように、モード稼働時間識別部27は、稼働時間識別処理を開始すると、ステップS10へ移行する。ステップS10においてモード稼働時間識別部27は、利用時間テーブルT26からデータを取得する。具体的にはモード稼働時間識別部27は、1回あたりの洗濯機Sの稼働時間の計測結果を取得する。ステップS10の処理が終了すると、モード稼働時間識別部27はステップS20へ移行する。
【0065】
ここで、利用者は自分で洗濯機Sの稼動時間を設定するのではなく、複数のモードから1つのモードを選択して洗濯機Sを利用すると考えられるため、ステップS10で取得された稼働時間の計測結果のほとんどは、各モードの稼働時間に近い時間になると考えられる。図6はこうした計測結果の傾向の一例を示すものである。
【0066】
より詳細には図6は、計測結果の度数(頻度)分布を示すものである。また図6では、稼働時間が35分の急ぎモード、稼働時間が45分の通常モード、稼働時間が55分の念入モードを洗濯機Sが有する場合の計測結果の度数分布が示されている。図6に示すように、ステップS10で取得された稼働時間の計測結果は、各モードの稼働時間(35分、45分、55分)の周辺に集中すると考えられる。
【0067】
そこでモード稼働時間識別部27は、ステップS20以降の処理で、こうした稼働時間の計測結果の傾向(頻度)に基づいて、洗濯機Sの各モードの稼働時間を識別する。以下、具体的に説明する。
【0068】
図5に示すステップS20においてモード稼働時間識別部27は、ステップS10で取得した稼働時間の計測結果をクラスタリング分析する。なおクラスタリングとは、データ間の類似度に基づいて、データをグループ分けする手法である。
【0069】
上述の如く、稼働時間の計測結果は各モードの稼働時間の周辺に集中すると考えられるため(図6参照)、モード稼働時間識別部27は、クラスタリング分析により計測結果の頻度を分析することで、この集中した時間ごとに稼働時間の計測結果をグループ分けすることができる。図6を例に挙げると、モード稼働時間識別部27は、35分周辺のグループ(クラスタ)と、45分周辺のグループと、55分周辺のグループと、にグループ分けすることができる。これによってモード稼働時間識別部27は、モード別に稼働時間の計測結果を分析することが可能となる。図5に示すように、ステップS20の処理が終了すると、モード稼働時間識別部27はステップS30へ移行する。
【0070】
ステップS30においてモード稼働時間識別部27は、ステップS20でグループ分けしたクラスタごとに、稼働時間の計測結果の平均値及び標準偏差(平均値に対するばらつき度合)を算出する。モード稼働時間識別部27は、こうして平均値を算出することで、各モードの稼働時間を推測する。ステップS30の処理が終了すると、モード稼働時間識別部27はステップS40へ移行する。
【0071】
ステップS40においてモード稼働時間識別部27は、ステップS30の算出結果を図4(b)に示すモード所要時間テーブルT27の「平均稼働時間」及び「標準偏差」に登録する。またモード稼働時間識別部27は、重複しない値(例えば連続する数字)を「クラスタ」に登録する。このように、モード所要時間テーブルT27の「クラスタ」は、モード稼働時間識別部27でグループ分けされたクラスタを識別する情報である。また、「平均稼働時間」及び「標準偏差」は、「クラスタ」に属する稼働時間の計測結果の平均値及び標準偏差を示すものである。図5に示すように、ステップS40の処理が終了すると、モード稼働時間識別部27はステップS50へ移行する。
【0072】
ステップS50においてモード稼働時間識別部27は、モード所要時間テーブルT27の「モード種類」を登録する。なお予約管理部20には、「モード種類」に登録するための複数の名称が予め記憶されている。モード稼働時間識別部27は、ステップS40でグループ分けしたクラスタの数等に応じて、予約管理部20に記憶された複数の名称のいずれかを各クラスタに割り当てる。例えば、ステップS40で3つのクラスタにグループ分けした場合(図4(b)参照)、モード稼働時間識別部27は、各クラスタの中で稼働時間が最も短いことを示すモードの名称、稼働時間が中程度であることを示すモードの名称、及び稼働時間が最も長いことを示すモードの名称を各クラスタに割り当てる。
【0073】
図4(b)を例に挙げると、「クラスタ」が『1』のモードは、各モードの中で「平均稼働時間」が最も短いため、モード稼働時間識別部27は、そのことを示す名称(『急ぎ』)を「クラスタ」が『1』の「モード種類」に割り当てる。また「クラスタ」が『2』のモードは、「平均稼働時間」が中程度であるため、モード稼働時間識別部27は、そのことを示す名称(『通常』)を「クラスタ」が『2』の「モード種類」に割り当てる。また「クラスタ」が『3』のモードは、各モードの中で「平均稼働時間」が最も長いため、モード稼働時間識別部27は、そのことを示す名称(『念入』)を「クラスタ」が『3』の「モード種類」に割り当てる。
【0074】
このように、モード所要時間テーブルT27の「モード種類」は、モード稼働時間識別部27(システム側)で判断された洗濯機Sのモードの名称を示すものである。図5に示すように、ステップS50の処理が終了すると、モード稼働時間識別部27は稼働時間識別処理を終了する。
【0075】
稼働識別処理により、モードごとに稼働時間を自動的に登録することができるため、管理者が各モードの稼働時間を調べたり、登録したりする手間を省くことができる。また洗濯機Sと通信することなく各モードの稼働時間を推測することができるため、洗濯機Sに通信機能があるか否かに関わらず、各モードの稼働時間を推測することができる。
【0076】
次に、図3図4(b)、図7及び図8を参照し、利用判定処理について説明する。利用判定処理は、利用者が洗濯機Sを利用可能であるか否かを判定するための処理である。利用判定処理は、利用判定部22によって実行される。利用判定処理は、利用者が洗濯機Sを利用する際に実行される。より詳細には、利用判定処理は、利用者がICカード30をカードリーダーに読み込ませ、当該ICカード30による認証が成功した場合に実行される。
【0077】
図7に示すように、利用判定部22は、利用判定処理を開始すると、ステップS110へ移行する。ステップS110において利用判定部22は、電源管理部10を介して、ICカード30からの利用者情報(利用者ID)を取得する。ステップS110の処理が終了すると、利用判定部22はステップS120へ移行する。
【0078】
ステップS120において利用判定部22は、図3(a)に示す予約管理テーブルT21からデータ(「予約開始時刻」等)を取得する。図7に示すように、ステップS120の処理が終了すると、利用判定部22はステップS130へ移行する。
【0079】
ステップS130において利用判定部22は、図4(b)に示すモード所要時間テーブルT27からデータ(「平均稼働時間」等)を取得する。ステップS130の処理が終了すると、利用判定部22はステップS140へ移行する。
【0080】
ステップS140において利用判定部22は、利用者が予約通りに洗濯機Sを利用しようとしているのか否かを判定する。具体的には利用判定部22は、ステップS120で取得した予約管理テーブルT21を確認し、現在の時刻がステップS110で取得した利用者(ICカードユーザ)の予約時間内であるか否かを判定する。利用判定部22は、ICカードユーザの予約時間内である場合(ステップS140:YES)、ステップS160へ移行する。一方利用判定部22は、ICカードユーザの予約時間外である場合、すなわち予約なしで洗濯機Sを利用しようとする場合(ステップS140:NO)、ステップS150へ移行する。
【0081】
ステップS150において利用判定部22は、ステップS120で取得した予約管理テーブルT21を確認し、現在の時刻が他ユーザ(ステップS110で取得した利用者とは異なる利用者)の予約時間内であるか否かを判定する。利用判定部22は、他ユーザの予約時間内である場合(ステップS150:YES)、ステップS220へ移行する。一方利用判定部22は、他ユーザの予約時間外である場合(ステップS150:NO)、ステップS160へ移行する。
【0082】
ステップS160において利用判定部22は、次の予約開始時刻までに利用可能なモード(以下、「利用可能モード」と称する)を算出する。利用判定部22は、ステップS120・S130で取得した予約管理テーブルT21及びモード所要時間テーブルT27に基づいて、利用可能モードを算出する。以下、ステップS160の処理の一例を説明する。
【0083】
まず利用判定部22は、ステップS120で取得した予約管理テーブルT21を確認することで、次の「予約開始時刻」を取得する。そして利用判定部22は、現在の時刻から次の「予約開始時刻」までの(予約のない)空き時間を算出する。その後利用判定部22は、ステップS130で取得したモード所要時間テーブルT27の中で、「平均稼働時間」が空き時間の算出結果よりも短いモードを、利用可能モードとして抽出する。
【0084】
例えば図8に示すように、8時10分に予約なしで洗濯機Sを利用しようとした場合、利用判定部22は、次の「予約開始時刻」(9時)に基づいて空き時間を50分とする。そして利用判定部22は、空き時間(50分)よりも「平均稼働時間」が短い急ぎモード及び通常モードを、利用可能モードとして抽出する。
【0085】
ここで、利用可能モードを抽出するステップS160の処理は、空き時間、「平均稼働時間」の長さによっては利用可能モードを抽出できないこともある。図8を例に挙げると、8時30分に洗濯機Sを利用しようとした場合、空き時間(30分)よりも「平均稼働時間」が短いモードがないため、利用判定部22は、ステップS160において利用可能モードを抽出できない。図7に示すように、ステップS160の処理が終了すると、利用判定部22はステップS170へ移行する。
【0086】
なお、利用可能モードを抽出する方法は、上述した一例に限定されるものではない。例えば、利用判定部22は、予約通りに洗濯機Sを利用する場合に(ステップS140:YES)、その予約の「予約終了時刻」までに利用可能なモードを、利用可能モードとして抽出することも可能である。
【0087】
ステップS170において利用判定部22は、ステップS160で利用可能モードを抽出できた場合(1つ以上利用可能モードが存在した場合、ステップS170:YES)、ステップS180へ移行する。一方利用判定部22は、ステップS160で利用可能モードを抽出できなかった場合(ステップS170:NO)、ステップS220へ移行する。
【0088】
ステップS180において利用判定部22は、次の「予約開始時刻」と、ステップS170で抽出された利用可能モードとを、洗濯機Sを利用しようとしている利用者に告知する。
【0089】
ここで、図4(b)に示すモード所要時間テーブルT27の「モード種類」の名称(『急ぎ』等)は、システム側で作成したものであるため、洗濯機Sに表示されるモードの名称と一致しないことも想定される。モード所要時間テーブルT27の「モード表示名称設定」は、こうしたシステム側と洗濯機Sとの間でのモードの名称の整合性を取るための項目である。「モード表示名称設定」には、例えば洗濯機Sに表示される名称が管理者によって適宜登録される。
【0090】
利用判定部22はステップS180において、「モード種類」ではなく、「モード表示名称設定」を利用者に告知する。例えば利用判定部22は、ディスプレイ制御部17を制御して、ディスプレイ13aに「スピーディ」及び「標準」等の文字を表示させる。これによって利用者は、複数のモードの中で、次の予約までに利用を完了可能なモード(利用可能モード)がどのモードであるのかを容易に把握することができる。図7に示すように、ステップS180の処理が終了すると、利用判定部22はステップS190へ移行する。
【0091】
なおステップS180で告知される情報には、利用可能モードに関する情報が含まれていればよく、利用判定部22は、本実施形態のように、次の「予約開始時刻」まで告知する必要はない。また利用判定部22は、必要に応じて(「モード表示名称設定」に情報がない場合等に)、モード所要時間テーブルT27の「モード種類」を告知することも可能である。また情報を告知する方法はディスプレイ13aの表示に限定されるものではなく、例えばスピーカーからの音声出力によって、情報を告知することも可能である。
【0092】
ステップS190において利用判定部22は、電源管理部10を制御して、洗濯機S(共用家電)への給電を許可する。これによって洗濯機Sの状態が利用禁止状態から利用可能状態へと切り替えられ、利用者は、予約通り(予約時間内)に洗濯機Sを利用する場合(ステップS140:YES)、及び予約なしで洗濯機Sを利用する場合(ステップS150:NO)のそれぞれで、洗濯機Sを利用することができる。ステップS190の処理が終了すると、利用判定部22はステップS200へ移行する。
【0093】
ステップS200において利用判定部22は、次の「予約開始時刻」までに洗濯機Sの稼働が開始されたか否かを判定する。利用判定部22は、例えば電源管理部10に内蔵されたセンサで計測された洗濯機Sの消費電力に基づいて、次の「予約開始時刻」までに洗濯機Sの稼働が開始されたか否かを判定する。より詳細には利用判定部22は、洗濯機Sの消費電力の計測結果が、当該洗濯機Sの待機電力よりも大きいか否かを判定することで、次の「予約開始時刻」までに洗濯機Sの稼働が開始されたか否かを判定する。利用判定部22は、次の「予約開始時刻」までに洗濯機Sの稼働が開始されたと判定する場合(ステップS200:YES)、ステップS210へ移行する。一方利用判定部22は、次の「予約開始時刻」までに洗濯機Sの稼働が開始されていないと判定する場合(ステップS200:NO)、利用判定処理を終了する。
【0094】
なお利用判定部22は、ステップS200において、消費電力以外の情報を用いて、洗濯機Sの稼働を検知することも可能である。例えば利用判定部22は、洗濯機Sの音、振動(洗濯機Sの稼働時と停止時とで変化する情報)に基づいて、洗濯機Sの稼働を検知することも可能である。
【0095】
ステップS210において利用判定部22は、図3(b)に示す予約管理テーブルT21を更新する。より詳細には、予約なしで洗濯機Sを利用する場合、予約管理テーブルT21にデータがないため、利用判定部22は、予約なしで洗濯機Sを利用する場合の情報を予約管理テーブルT21に追加する。
【0096】
この際利用判定部22は、「利用者ID」にステップS110で取得した利用者IDを追加する。また利用判定部22は、最も遅くに洗濯機Sの利用が終了すると考えられる日時を、「日付」及び「利用終了予定時刻」に追加する。例えば、ステップS200で洗濯機Sの稼働が開始されたと判定した時刻に、次の「利用開始時刻」までに利用を完了可能な利用可能モードの中で「平均稼働時間」が最長の利用可能モードを開始したと仮定して、「日付」及び「利用終了予定時刻」に情報を追加する。図7に示すように、ステップS210の処理が終了すると、利用判定部22は利用判定処理を終了する。
【0097】
他ユーザの予約時間内である場合(ステップS150:YES)、及び次の「利用開始時刻」までに利用を完了可能な利用可能モードがない場合(ステップS170:NO)に移行するステップS220において、利用判定部22は、洗濯機Sが現在利用不可であることと、利用可能予測時間とを告知する。なお利用可能予測時間は、洗濯機Sを利用できなかった利用者が、洗濯機Sを利用可能になると予測される時間である。利用判定部22は、例えばステップS120・S130で取得した予約管理テーブルT21及びモード所要時間テーブルT27に基づいて、利用可能予測時間を算出することができる。
【0098】
より詳細には、利用判定部22は、ステップS120で取得した予約管理テーブルT21を確認し、空き時間を算出する。そして利用判定部22は、ステップS160・S17と同様に、空き時間に利用可能なモード(利用可能モード)が存在するか否か判定し、利用可能モードが存在すると判定した空き時間を、利用可能予測時間とする。
【0099】
ステップS220において利用判定部22は、こうして算出した利用可能予測時間、及び洗濯機Sが現在利用不可であることを含むメッセージを、ディスプレイ13aに表示させる。ステップS220の処理が終了すると、利用判定部22はステップS230へ移行する。
【0100】
ステップS230において利用判定部22は、洗濯機Sを利用できなかった利用者の情報を図3(b)に示す利用申請情報テーブルT23に登録する。具体的には利用判定部22は、利用申請情報テーブルT23の「日付」及び「時刻」に、洗濯機Sを利用できなかった日時を登録する。例えば、ステップS230の処理を実行した日時、利用者がICカード30を読み込ませた日時等を登録する。また利用判定部22は、洗濯機Sを利用できなかった利用者の利用者ID(ステップS110で取得した利用者ID)を、「利用者ID」に登録する。また利用判定部22は、これら「日付」、「時刻」及び「利用者ID」を、利用申請情報テーブルT23の最後尾に登録する。このようにして利用申請情報テーブルT23では、洗濯機Sを利用できなかった日時の順番(昇順)に、データが記憶される。図7に示すように、ステップS230の処理が終了すると、利用判定部22は利用判定処理を終了する。
【0101】
利用判定処理によると、洗濯機Sを利用可能なモード(利用可能モード)がある場合に限り、洗濯機Sが利用可能となる(ステップS170:YES、ステップS180・S190)。このため利用者は、急遽洗濯機Sを利用したい場合等に利用可能モードがあれば、予約なしで洗濯機Sを利用することができると共に、他ユーザの「予約開始時刻」の前にその利用を完了することができる。
【0102】
特に本実施形態では、洗濯機Sを利用可能なモードが利用者に告知されるため(ステップS180)、利用者は告知された利用可能モードを使用することで、次の「予約開始時刻」の前に洗濯機Sの利用を完了することができる。
【0103】
また本実施形態では、予約済みであったとしても、「予約開始時刻」に遅れる等して次の「予約開始時刻」までに洗濯機Sの利用を完了できない場合、洗濯機Sへの給電が許可されることはない(ステップS140:YES、ステップS170:NO)。これによって、他ユーザの予約が侵害される(次の「予約開始時刻」に洗濯機Sが依然として稼働している)のを防止することができる。
【0104】
予約管理システム1では、このようにして予約ありでの洗濯機Sの利用と予約なしでの洗濯機Sの利用との両立を図ることができるため、利便性を向上することができる。
【0105】
ここで、洗濯機Sへの給電が開始されてから洗濯機Sが稼働するまで(ステップS190~ステップS200:YES)のタイムラグが大きい場合、次の「予約開始時刻」を超えてしまう利用可能モードが出てくることも想定される。
【0106】
そこで利用判定部22は、洗濯機Sへの給電が開始されてから洗濯機Sが稼働するまでの間、ディスプレイ13aに表示される利用可能モードをリアルタイムに更新することも可能である。これによって次の「予約開始時刻」前に洗濯機Sの利用を完了し易くできる。また、洗濯機Sの稼働が遅れて利用可能モードがなくなった場合、利用判定部22は、洗濯機Sへの給電を停止することも可能である。これにより、他ユーザの予約が侵害されるのを防止することができる。
【0107】
次に、図3及び図9を参照し、通知判定処理について説明する。通知判定処理は、洗濯機Sの利用についての通知を行うか否か判定するためのものである。より詳細には、上述した利用判定処理により、洗濯機Sを利用できなかった利用者の情報が利用申請情報テーブルT23に登録される。通知判定処理は、当該利用者に対して、洗濯機Sを利用可能になったことを通知するか否かを判定するためものである。通知判定処理は、通知判定部24によって実行される。例えば通知判定処理は、予約の有無に関わらず、洗濯機Sへの給電が開始された(図7のステップS190が実行された)場合に実行される。
【0108】
図9に示すように、通知判定部24は、通知判定処理を開始すると、ステップS310へ移行する。ステップS310において通知判定部24は、洗濯機S(共用家電)の稼働が終了したか否かを判定する。この際通知判定部24は、給電停止処理(図10参照)の結果に応じて、洗濯機Sの稼働が終了したか否かを判定する。なお、給電停止処理については後述する。
【0109】
通知判定部24は、洗濯機Sの稼働が終了したと判定する場合(ステップS310:YES)、ステップS320へ移行する。一方通知判定部24は、洗濯機Sの稼働が終了していないと判定する場合(ステップS310:NO)、再びステップS310へ移行する。こうして通知判定部24は、洗濯機Sの稼働が終了したと判定するまで、ステップS310を繰り返し実行する。
【0110】
ステップS320において通知判定部24は、図3(a)に示す予約管理テーブルT21からデータを取得する。図9に示すように、ステップS320の処理が終了すると、通知判定部24はステップS330へ移行する。
【0111】
ステップS330において通知判定部24は、ステップS320で取得した予約管理テーブルT21を用いて現在洗濯機Sを利用している利用者を特定し、その利用者の「利用終了時刻」になると洗濯機Sの利用が終了したことを前記利用者に通知する。例えば通知判定部24は、特定した利用者の利用者端末Tに、洗濯機Sの利用が終了したことを示すメッセージを送信する。
【0112】
なお上述した通知判定処理(ステップS210)により、予約なしで洗濯機Sを利用する利用者の情報も、予約管理テーブルT21に登録される。したがって、ステップS330において通知判定部24は、予約の有無に関わらず、洗濯機Sの利用が終了したことを利用者に通知することとなる。ステップS330の処理によって洗濯済みの洗濯物が洗濯機Sに長時間放置されるのを抑制することができる。ステップS330の処理が終了すると、通知判定部24はステップS340へ移行する。
【0113】
ステップS340・S350において通知判定部24は、ステップS160・S170(図7及び図8参照)と同様の処理を行って、次の「予約開始時刻」までに利用可能なモード(利用可能モード)が存在する場合にステップS360へ移行する。一方利用可能モードが存在しない場合、通知判定処理を終了する。
【0114】
ステップS360において通知判定部24は、図3(b)に示す利用申請情報テーブルT23からデータを取得する。図9に示すように、ステップS360の処理が終了すると、通知判定部24はステップS370へ移行する。
【0115】
ステップS370において通知判定部24は、利用申請情報テーブルT23の最上部に登録された利用者に洗濯機Sが利用可能となったことを通知し、ステップS380へ移行する。通知判定部24はステップS380において、ステップS370で情報を通知した利用者の情報を利用申請情報テーブルT23から削除する。なお、ステップS370における通知の方法は、ステップS330と同様である。
【0116】
本実施形態の利用申請情報テーブルT23は、洗濯機Sを利用できなかった日時の古い順にデータが登録されている。このため、上記ステップS370・S380の処理により、情報が未通知の利用者の中で、最も前に洗濯機Sを利用できなかった(待ち時間の長い)利用者に洗濯機Sが利用可能となったことが通知される。
【0117】
通知判定処理によって、洗濯機Sを利用できなかった利用者は、洗濯機Sを利用可能なタイミングを容易に把握することができる。例えば、予約管理部20から提供される予約状況、洗濯機Sの各モードの稼働時間を調べることなく、洗濯機Sを利用可能なタイミングを把握することができる。これによって利便性を向上することができる。
【0118】
次に、図3(a)、図4(b)及び図10を参照し、給電停止処理について説明する。給電停止処理は、洗濯機Sへの給電を停止するための処理である。給電停止処理は、給電停止判定部25により実行される。また給電停止処理は、予約の有無に関わらず、洗濯機Sへの給電が開始された(図7のステップS190が実行された)場合に実行される。
【0119】
図10に示すように、給電停止判定部25は、給電停止処理を開始すると、ステップS410へ移行する。ステップS410において給電停止判定部25は、図3(a)に示す予約管理テーブルT21からデータを取得する。図10に示すように、ステップS410の処理が終了すると、給電停止判定部25はステップS420へ移行する。
【0120】
ステップS420において給電停止判定部25は、ステップS410で取得した予約管理テーブルT21を確認し、現在の時刻が洗濯機Sを利用中の利用者の「予約終了時刻」を超えているか否かを判定する。給電停止判定部25は、「予約終了時刻」を超えていない場合(ステップS420:NO)、ステップS430へ移行する。一方給電停止判定部25は、「予約終了時刻」を超えている場合(ステップS420:YES)、ステップS450へ移行する。
【0121】
ステップS430において給電停止判定部25は、洗濯機S(共用家電)の消費電力が所定の閾値を超えているか否かを判定する。なお所定の閾値には、洗濯機Sの待機電力よりも大きく、かつ、洗濯機Sの稼働中の消費電力よりも小さい値が適宜設定される。給電停止判定部25は、洗濯機Sの消費電力が所定の閾値を超えている場合に(ステップS430:YES)、ステップS440へ移行する。一方給電停止判定部25は、洗濯機Sの消費電力が所定の閾値を超えていない場合に(ステップS430:NO)、ステップS460へ移行する。
【0122】
ステップS440において給電停止判定部25は、洗濯機Sへの給電を継続する。ステップS440の処理が終了すると、給電停止判定部25はステップS410へ移行する。なお上述した通知判定処理のステップS310において通知判定部24は、ステップS440で給電が継続されたことに基づいて、洗濯機Sの稼働が終了していないと判定することができる。
【0123】
ステップS420で「予約終了時刻」を超えている場合に移行するステップS450において給電停止判定部25は、ステップS410で取得した予約管理テーブルT21を確認し、現在の時刻が他ユーザ(次に洗濯機Sを利用する予定の利用者)の「予約開始時刻」を超えているか否かを判定する。給電停止判定部25は、他ユーザの「予約開始時刻」を超えている場合(ステップS450:YES)、ステップS460へ移行する。一方給電停止判定部25は、他ユーザの「予約開始時刻」を超えていない(ステップS450:NO)、ステップS440へ移行して、洗濯機Sへの給電を継続する。
【0124】
ステップS460において給電停止判定部25は、電源管理部10を制御して、洗濯機Sへの給電を停止する。ステップS460の処理が終了すると、給電停止判定部25は給電停止処理を終了する。なお上述した通知判定処理のステップS310において通知判定部24は、ステップS460で給電が停止されたことに基づいて、洗濯機Sの稼働が終了したと判定することができる。
【0125】
給電停止処理によると、給電停止判定部25は、少なくとも洗濯機Sを利用中の利用者の「予約終了時刻」まで(予約時間内)は、洗濯機Sを利用可能な状態にすることができる(ステップS420~S440)。
【0126】
また給電停止判定部25は、予約時間内に洗濯機Sの動作が停止している場合、洗濯機Sへの給電を停止して(ステップS430:NO、ステップS460)、消費電力の削減を図ることができる。
【0127】
また洗濯機Sを利用中の利用者は、予約の有無に関わらず、最大で他ユーザの「利用開始時刻」になるまで、洗濯機Sを継続して利用することができる(ステップS420~S460)。これによって他ユーザの予約を侵害することなく洗濯機Sを長時間利用することができるため、洗濯の途中で洗濯機Sが停止するのを抑制することができる。これにより、洗濯のやり直しが発生する頻度を減らすことができる。
【0128】
また本実施形態では、電源管理部10が洗濯機Sとは異なる機器(スマートコンセント)によって構成されている。当該構成によると、予約管理部20によって、通信可能な洗濯機Sだけではなく、通信不能な洗濯機Sの予約も管理することが可能となる。これによって予約管理部20で予約を管理可能な共同家電の種類を増やすことができるため、汎用性を向上させることができる。
【0129】
以上の如く、本実施形態に係る予約管理システム1は、予約対象(洗濯機S)を利用可能な利用許可状態、及び利用不能な利用禁止状態に変更可能な電源管理部10(対象管理部)と、前記予約対象の予約に関する情報に応じて前記電源管理部10を制御することで、予約時間内に前記予約対象を前記利用許可状態に変更可能な予約管理部20と、を具備し、前記予約管理部20は、予約のない空き時間中に前記予約対象の利用を完了可能である場合(ステップS150:NO、ステップS170:YES)、前記電源管理部10を制御することで、前記予約対象を予約なしで前記利用許可状態に変更するものである(ステップS190)。
【0130】
このように構成することにより、予約対象(洗濯機S)を予約なしで利用することができるため、利便性を向上することができる。
【0131】
また、前記予約対象は、共用家電(洗濯機S)である。
【0132】
このように構成することにより、共用家電(洗濯機S)を予約なしで利用することができるため、利便性を向上することができる。
【0133】
また、前記電源管理部10は、前記共用家電(洗濯機S)への電力の供給可否を切り替えることで、前記利用許可状態と前記利用禁止状態とを切り替えるものである(図1参照)。
【0134】
このように構成することにより、利用許可状態と利用禁止状態との切替を容易に行うことができる。例えば、共用家電(洗濯機S)と通信することなく、共用家電の状態を切り替えることができる。
【0135】
また、前記電源管理部10は、前記共用家電とは異なる機器によって構成されるものである(図1参照)。
【0136】
このように構成することにより、汎用性を向上させることができる。
【0137】
また、前記共用家電(洗濯機S)は、稼働時間が異なる複数のモードを有し、前記予約管理部20は、前記複数のモードの前記稼働時間及び前記空き時間に基づいて、前記空き時間中に前記共用家電の利用を完了可能な利用可能モード前記複数のモードの中に存在するか否かを判定し、前記利用可能モードが存在すると判定した場合に(ステップS170:YES)、前記共用家電を予約なしで前記利用許可状態に変更するものである(ステップS190)。
【0138】
このように構成することにより、複数のモードの稼働時間を考慮して、予約なしでの共用家電の利用を適切に管理することができる。例えば利用可能モードによって予約なしで洗濯機Sを稼働させることで、次の予約の前に洗濯機Sの利用を完了させることができる。
【0139】
また、前記電源管理部10は、前記利用可能モードがあると判定した場合に(ステップS170:YES)、前記利用可能モードに関する報知を行うものである(ステップS180)。
【0140】
このように構成することにより、利用可能モードを容易に把握することができる。
【0141】
また、前記電源管理部10は、前記利用可能モードがないと判定した場合に(ステップS170:NO)、前記共用家電(洗濯機S)を利用可能な時間に関する報知を行うものである(ステップS220、ステップS370)。
【0142】
このように構成することにより、共用家電を利用可能なタイミングを容易に把握することができるため、利便性を向上することができる。
【0143】
また、前記予約管理部20は、前記共用家電(洗濯機S)の稼働状態に応じて、次の予約時間になるまで前記利用許可状態を継続可能である(ステップS410~S460)。
【0144】
このように構成することにより、共用家電を長時間利用することができる。
【0145】
なお、本実施形態に係る電源管理部10は、本発明に係る対象管理部の実施の一形態である。
【0146】
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で種々の変更が可能である。
【0147】
例えば、本実施形態では、シェアハウスの共用家電(洗濯機S)の予約を管理するものとしたが、予約管理システム1の予約対象はシェアハウスの共用家電に限定されるものではない。予約管理システム1は、例えばシェアハウス以外の場所に設置される共用家電の予約を管理することも可能である。また予約管理システム1は、家電製品以外のもの、例えば会議室等の予約を管理することも可能である。この場合予約管理システム1は、予約状況に応じて、会議室を利用可能な状態、及び利用不能な状態に切替可能に構成される。例えば予約管理システム1は、会議室のドアをロックするためのロック装置を制御可能に構成される。
【0148】
また本実施形態の電源管理部10は、ディスプレイ13a及びスピーカーを制御するものとしたが、電源管理部10は、利用者に情報を報知可能な少なくとも1つの機器を制御するものであればよい。したがって電源管理部10は、ディスプレイ13a又はスピーカーのいずれかを制御するものであってもよい。また電源管理部10は、利用者に情報を報知可能なその他の機器を制御するものであってもよい。
【0149】
また利用者識別部14は、ICカード30の情報に基づいて利用者を識別するものとしたが、利用者ごとに異なるその他の情報を用いることで、利用者を識別することも可能である。例えば利用者識別部14は、利用者端末T固有の番号(MACアドレス等)、生体認証等により、利用者を識別することも可能である。
【0150】
また本実施形態では、図5に示す稼働時間識別処理において、図4(b)に示すモード所要時間テーブルT27の「クラスタ」ごとに洗濯機Sの稼働時間(計測結果)の平均値を算出することで、モードの稼働時間を推測するものとしたが、これは一例であり、その他の情報も考慮して稼働時間を推測することも可能である。例えばモード稼働時間識別部27は、モード所要時間テーブルT27の「標準偏差」を考慮して稼働時間を推測することも可能である。以下、その一例を説明する。
【0151】
上述の如く、モード所要時間テーブルT27の「平均稼働時間」は、クラスタごとに稼働時間の計測結果の平均を求めることで算出される。各「クラスタ」に属する計測結果のほとんどは、この「平均稼働時間」±「標準偏差」*2の範囲内の値となる。そこでモード稼働時間識別部27は、「平均稼働時間」±「標準偏差」*2の範囲を、「クラスタ」に対応するモードの稼働時間として推定することも可能である。なお上記範囲は一例であり、任意に変更することができる。
【符号の説明】
【0152】
1 予約管理システム
10 電源管理部
20 予約管理部
S 洗濯機
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10