特開 2024-121200 電池パック

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)

(12)【公報種別】公開特許公報(A)

(11)【公開番号】P2024121200

(43)【公開日】2024-09-06

(54)【発明の名称】電池パック

(51)【国際特許分類】

   H01M 50/204 20210101AFI20240830BHJP

   H01M 50/325 20210101ALN20240830BHJP

【ＦＩ】

H01M50/204 101

H01M50/325

【審査請求】有

【請求項の数】7

【出願形態】ＯＬ

(21)【出願番号】P 2023028163

(22)【出願日】2023-02-27

(71)【出願人】

【識別番号】520184767

【氏名又は名称】プライムプラネットエナジー＆ソリューションズ株式会社

(74)【代理人】

【識別番号】110001195

【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所

(72)【発明者】

【氏名】吉田 直剛

(72)【発明者】

【氏名】松山 智

【テーマコード（参考）】

5H012

5H040

【Ｆターム（参考）】

5H012BB01

5H012DD03

5H040AA32

5H040AS07

5H040AT01

5H040AT02

5H040AT04

5H040AY08

(57)【要約】

【課題】高圧洗浄等の水撃に対するシーリング性を向上させた電池パックを提供する。
【解決手段】電池パックは、第１の方向に並ぶ複数の電池セルを含む組電池と、組電池を収納する内部空間、および内部空間の少なくとも一部を規定する壁面を含むケースと、壁面を貫通して内部空間に達する封止部品とを備え、壁面は、ケースの外部側からみて内部空間に向かって凹む凹部を有し、内部空間に達する貫通孔が凹部の底部に形成され、封止部品は貫通孔を封止する。
【選択図】図６

【特許請求の範囲】

【請求項1】

第１の方向に並ぶ複数の電池セルを含む組電池と、
前記組電池を収納する内部空間、および前記内部空間の少なくとも一部を規定する壁面を含むケースと、
前記壁面を貫通して前記内部空間に達する封止部品とを備え、
前記壁面は、前記ケースの外部側からみて前記内部空間に向かって凹む凹部を有し、
前記内部空間に達する貫通孔が前記凹部の底部に形成され、前記封止部品は前記貫通孔を封止する、電池パック。

【請求項2】

前記壁面は板状部材からなる、請求項１に記載の電池パック。

【請求項3】

前記封止部品は、前記内部空間の内圧が所定値を超えたときに開弁する圧力調整弁を含む、請求項１または請求項２に記載の電池パック。

【請求項4】

前記ケースに収納される電装部品ユニットをさらに備え、
前記圧力調整弁は、前記組電池に対して前記電装部品ユニットの反対側に位置する、請求項３に記載の電池パック。

【請求項5】

前記ケースに収納される電装部品ユニットをさらに備え、
前記封止部品は、前記電装部品ユニットと電気的に接続されるコネクタを含む、請求項１または請求項２に記載の電池パック。

【請求項6】

前記封止部品は、前記第１の方向に直交する第２の方向に沿って前記貫通孔に挿入されている、請求項１または請求項２に記載の電池パック。

【請求項7】

前記凹部は、前記ケースの外部から前記内部空間に向かって縮径する、請求項１または請求項２に記載の電池パック。

【発明の詳細な説明】

【技術分野】

【0001】

本技術は、電池パックに関する。

【背景技術】

【0002】

特開２０１９－２２０５９２号公報（特許文献１）には、自動車用のバッテリパック等の電装部品のケース内への水等の浸入を抑制可能な通気ユニットの構造が開示されている。

【先行技術文献】

【特許文献】

【0003】

【特許文献1】特開２０１９－２２０５９２号公報

【発明の概要】

【発明が解決しようとする課題】

【0004】

高圧洗浄等の水撃を受けたときにも、Ｏリング等のシーリング性が破壊されないことが求められる。かかる観点から、従来のシール構造は必ずしも十分なものとはいえない。

【0005】

本技術の目的は、高圧洗浄等の水撃に対するシーリング性を向上させた電池パックを提供することにある。

【課題を解決するための手段】

【0006】

本技術は、以下の電池パックを提供する。

【0007】

［１］第１の方向に並ぶ複数の電池セルを含む組電池と、組電池を収納する内部空間、および内部空間の少なくとも一部を規定する壁面を含むケースと、壁面を貫通して内部空間に達する封止部品とを備え、壁面は、ケースの外部側からみて内部空間に向かって凹む凹部を有し、内部空間に達する貫通孔が凹部の底部に形成され、封止部品は貫通孔を封止する、電池パック。
［２］壁面は板状部材からなる、［１］に記載の電池パック。

【0008】

［３］封止部品は、内部空間の内圧が所定値を超えたときに開弁する圧力調整弁を含む、［１］または［２］に記載の電池パック。

【0009】

［４］ケースに収納される電装部品ユニットをさらに備え、圧力調整弁は、組電池に対して電装部品ユニットの反対側に位置する、［３］に記載の電池パック。

【0010】

［５］ケースに収納される電装部品ユニットをさらに備え、封止部品は、電装部品ユニットと電気的に接続されるコネクタを含む、［１］から［３］のいずれか１項に記載の電池パック。

【0011】

［６］封止部品は、第１の方向に直交する第２の方向に沿って貫通孔に挿入されている、［１］から［５］のいずれか１項に記載の電池パック。

【0012】

［７］凹部は、ケースの外部から内部空間に向かって縮径する、［１］から［６］のいずれか１項に記載の電池パック。

【発明の効果】

【0013】

本技術によれば、高圧洗浄等の水撃に対するシーリング性を向上させた電池パックを提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【0014】

【図1】電池パックの構成を示す図である。

【図2】組電池の斜視図である。

【図3】電池セルを示す斜視図である。

【図4】電池パックのケースの斜視図である。

【図5】電池パックのケースの側面図である。

【図6】圧力調整弁周辺の構造を示す断面図である。

【図7】車両における電池パックおよび圧力調整弁の配置例（その１）を示す図である。

【図8】車両における電池パックおよび圧力調整弁の配置例（その２）を示す図である。

【図9】電池パックにおける電装部品ユニットの周辺を示す斜視図である。

【図10】図９に示す電装部品ユニットをＹ軸方向から見た状態を示す図である。

【発明を実施するための形態】

【0015】

以下に、本技術の実施の形態について説明する。なお、同一または相当する部分に同一の参照符号を付し、その説明を繰返さない場合がある。

【0016】

なお、以下に説明する実施の形態において、個数、量などに言及する場合、特に記載がある場合を除き、本技術の範囲は必ずしもその個数、量などに限定されない。また、以下の実施の形態において、各々の構成要素は、特に記載がある場合を除き、本技術にとって必ずしも必須のものではない。また、本技術は、本実施の形態において言及する作用効果を必ずしもすべて奏するものに限定されない。

【0017】

なお、本明細書において、「備える（ｃｏｍｐｒｉｓｅ）」および「含む（ｉｎｃｌｕｄｅ）」、「有する（ｈａｖｅ）」の記載は、オープンエンド形式である。すなわち、ある構成を含む場合に、当該構成以外の他の構成を含んでもよいし、含まなくてもよい。

【0018】

また、本明細書において幾何学的な文言および位置・方向関係を表す文言、たとえば「平行」、「直交」、「斜め４５°」、「同軸」、「沿って」などの文言が用いられる場合、それらの文言は、製造誤差ないし若干の変動を許容する。本明細書において「上側」、「下側」などの相対的な位置関係を表す文言が用いられる場合、それらの文言は、１つの状態における相対的な位置関係を示すものとして用いられるものであり、各機構の設置方向（たとえば機構全体を上下反転させる等）により、相対的な位置関係は反転ないし任意の角度に回動し得る。

【0019】

本明細書において、「電池」は、リチウムイオン電池に限定されず、ニッケル水素電池およびナトリウムイオン電池などの他の電池を含み得る。

【0020】

本明細書において、「電池セル」は必ずしも角型のものに限定されず、円筒型、パウチ型、ブレード型など、他の形状のセルも含み得る。また、「電池セル」は、ハイブリッド車（ＨＥＶ：Hybrid Electric Vehicle）、プラグインハイブリッド車（ＰＨＥＶ：Plug-in Hybrid Electric Vehicle）、および電気自動車（ＢＥＶ：Battery Electric Vehicle）などに搭載可能である。ただし、「電池セル」の用途は、車載用に限定されるものではない。

【0021】

図１は、本実施の形態に係る電池パックの構成を示す図である。図１に示すように、電池パック１は、組電池１０と、ケース２０と、圧力調整弁３０と、コネクタ４０と、電装部品ユニット５０とを含む。

【0022】

組電池１０は、Ｙ軸方向に積層された複数の電池セルを含む。ケース２０は、組電池１０および電装部品ユニット５０を収納する内部空間２１と、内部空間２１を規定する壁面２２、床面２３、および蓋面２４とを含む。

【0023】

ケース２０の壁面２２は、ケース２０の外部側からみて内部空間２１に向かって凹む凹部２２Ａを有する。床面２３は、Ｘ－Ｙ平面方向に延びる第１床面部２３Ａと、Ｘ－Ｙ平面方向に対して斜めに交差する第２床面部２３Ｂとを含む。

【0024】

圧力調整弁３０は、ケース２０の壁面２２をＸ軸方向に沿って貫通し、ケース２０の内部空間２１に達する。圧力調整弁３０は、ケース２０の内部空間２１の内圧が所定値を超えたときに開弁する。これにより、内部空間２１の内圧が過度に上昇することが抑制される。

【0025】

図１の例では、圧力調整弁３０は、組電池１０に対して電装部品ユニット５０の反対側に位置している。コネクタ４０は、電装部品ユニット５０に含まれる電装部品と電気的に接続される。

【0026】

コネクタ４０および電装部品ユニット５０の反対側に圧力調整弁３０を設けることにより、電装部品ユニット５０のメンテナンス作業時に圧力調整弁３０からのガスが作業員に向けて排出されることを抑制できる。

【0027】

ただし、ケース２０の形状、およびケース２０における組電池１０、圧力調整弁３０、コネクタ４０および電装部品ユニット５０の配置は、図１に例示するものに限定されない。また、組電池１０における電池セルの積層方向もＹ軸方向に限定されるものではない。

【0028】

図２は、組電池１０の斜視図である。図２に示す組電池１０は、電池セル１００と、絶縁性部材２００（セル間セパレータ）とを含む。電池セル１００と絶縁性部材２００とは、Ｙ軸方向（第１の方向）に沿って交互に配列されている。

【0029】

電池セル１００は、角形の電池セルであって、Ｙ軸方向に沿って複数設けられる。複数の電池セル１００は、図示しないバスバーを介して互いに電気的に接続される。

【0030】

絶縁性部材２００は、複数の電池セル１００の間に設けられる。絶縁性部材２００は、隣接する電池セル１００の意図しない電気的導通を防止する。絶縁性部材２００は、隣接する電池セル１００の電気的絶縁性を確保する。

【0031】

組電池１０をケース２０に収納することにより、図１の電池パック１が構成される。電池パック１は、電池セル１００および絶縁性部材２００の積層体をケース２０の壁面２２が直接支持するもの（Ｃｅｌｌ－ｔｏ－Ｐａｃｋ構造）であってもよいし、複数の電池セル１００および絶縁性部材２００を含む電池モジュールをケース２０に収納するもの（Ｃｅｌｌ－Ｍｏｄｕｌｅ－Ｐａｃｋ構造）であってもよい。

【0032】

図３は、電池セル１００を示す斜視図である。図３に示すように、電池セル１００は、角型形状を有する。電池セル１００は、電極端子１１０と、電池ケース１２０と、ガス排出弁１３０とを有する。

【0033】

電極端子１１０は、電池ケース１２０上に形成されている。電極端子１１０は、Ｙ軸方向（第１の方向）に直交するＸ軸方向（第２の方向）に沿って並ぶ正極端子１１１および負極端子１１２を有する。正極端子１１１および負極端子１１２は、Ｘ軸方向において、互いに離れて設けられている。

【0034】

電池ケース１２０は、直方体形状を有し、電池セル１００の外観をなす。電池ケース１２０は、図示しない電極体および電解液を収容するケース本体１２０Ａと、ケース本体１２０Ａの開口を封止する封口板１２０Ｂとを含む。封口板１２０Ｂは、溶接によりケース本体１２０Ａに接合される。

【0035】

電池ケース１２０は、上面１２１と、下面１２２と、第１側面１２３と、第２側面１２４と、２つの第３側面１２５とを有する。

【0036】

上面１２１は、Ｙ軸方向およびＸ軸方向に直交するＺ軸方向（第３の方向）に直交する平面である。上面１２１には、電極端子１１０が配置されている。下面１２２は、Ｚ軸方向に沿って上面１２１に対向している。

【0037】

第１側面１２３および第２側面１２４の各側面は、Ｙ軸方向に直交する平面からなる。第１側面１２３および第２側面１２４の各側面は、電池ケース１２０が有する複数の側面のうちで最も大きい面積を有する。第１側面１２３および第２側面１２４の各側面は、Ｙ軸方向に見て、矩形形状を有する。第１側面１２３および第２側面１２４の各側面は、Ｙ軸方向に見て、Ｘ軸方向が長手方向となり、Ｚ軸方向が短手方向となる矩形形状を有する。

【0038】

複数の電池セル１００は、Ｙ軸方向に隣り合う電池セル１００，１００の間において、第１側面１２３どうし、第２側面１２４どうしが向かい合わせとなるように積層されている。これにより、複数の電池セル１００が積層されるＹ軸方向において、正極端子１１１と負極端子１１２とが、交互に並んでいる。

【0039】

ガス排出弁１３０は、上面１２１に設けられている。ガス排出弁１３０は、電池セル１００の温度が上昇し（熱暴走）、電池ケース１２０の内部で発生したガスにより電池ケース１２０の内圧が所定値以上となった場合に、そのガスを電池ケース１２０の外部に排出する。

【0040】

図４は、電池パック１のケース２０の斜視図であり、図５は、ケース２０の側面図である。

【0041】

図４，図５に示すように、壁面２２に設けられた凹部２２Ａは、ケース２０の外部から内部空間２１に向かって円錐台状に縮径する。凹部２２Ａは、ケース２０の角部近傍に設けられる。ケース２０の角部近傍においては、ケース２０の剛性が高いため、内部空間２１の圧力が増大したときにも圧力調整弁３０の周辺においてケース２０の変形が抑制される。この結果、所望の圧力において正確に圧力調整弁３０を作動させる制御が行いやすくなる。

【0042】

ここでいう「角部近傍」とは、たとえば図５の例では、Ｙ軸方向におけるケース２０の中心（ケース中心）と、Ｙ軸方向におけるケース２０の端部（ケース端部）との間において、凹部２２Ａの中心がケース中心よりもケース端部に近い領域を意味している。図５の例では、Ｚ軸方向において、凹部２２Ａの中心は、ケース２０のＺ軸方向の中心から離間した位置（図５中下側にシフトした位置）にある。

【0043】

ただし、凹部２２Ａおよび圧力調整弁３０の形状および位置は、図５に例示されるものに限定されない。たとえば、Ｘ－Ｚ平面方向に延びる壁面２２に凹部２２Ａおよび圧力調整弁３０が設けられてもよい。

【0044】

図６は、圧力調整弁３０周辺の構造を示す断面図である。図６に示すように、ケース２０の壁面２２は板状部材からなる。板状部材に絞り加工を施すことにより凹部２２Ａが形成される。凹部２２Ａの底部に内部空間２１に達する貫通孔２２Ｂが形成される。凹部２２Ａは、深さＤを有する。

【0045】

圧力調整弁３０は、プラグ３１と、シール部材３２とを含む。プラグ３１は、本体部３１Ａと、嵌入部３１Ｂとを含む。プラグ３１の嵌入部３１Ｂが貫通孔２２Ｂを挿入される。シール部材３２は、プラグ３１の嵌入部３１Ｂとケース２０の貫通孔２２Ｂとの間を封止する。

【0046】

プラグ３１の本体部３１Ａは、高さＨ１を有する。図５の例では、本体部３１Ａの高さＨ１が凹部２２Ａの深さＤよりも大きい（Ｈ１＞Ｄ）ため、その差分Ｈ２（Ｈ１－Ｄ）だけプラグ３１がケース２０の外面よりも突出している。この差分Ｈ２は、たとえば０．５ｍｍ程度である。

【0047】

このように、プラグ３１を凹部２２Ａに隣接するケース２０の外面よりも若干量突出させることにより、プラグ３１を貫通孔２２Ｂに押し込むための治具を設けるスペースを確保することができるので、圧力調整弁３０を簡便かつ確実に設置することができる。

【0048】

図６に示すように、凹部２２Ａの底部に貫通孔２２Ｂを設けてプラグ３１を挿入して圧力調整弁３０を設けることにより、圧力調整弁３０の周囲の少なくとも一部を遮蔽することができるので、高圧洗浄時の水撃による圧力調整弁３０のシーリング性の破壊を抑制できる。この結果、貫通孔２２Ｂを介してケース２０の内部空間２１に水が浸入することが抑制される。

【0049】

また、内部空間２１に向かって縮径する凹部２２Ａとすることにより、電池パック１の下側（図６中下側）において、水をケース２０の外側に流す傾斜を形成することができるので、内部空間２１への水の浸入をより効果的に抑制することができる。

【0050】

また、凹部２２Ａを形成することにより、凹部２２Ａの周辺において、ケース２０を構成する板状部材の剛性が高まる。この結果、上述のとおり、所望の圧力において正確に圧力調整弁３０を作動させる制御が行いやすい。また、圧力調整弁３０が開弁するとき、圧力調整弁３０が意図しない外れ方をすることを抑制しやすい。

【0051】

図７，図８は、車両における電池パック１および圧力調整弁３０の配置例を示す図である。

【0052】

図７の例では，電池パック１が車両１０００の下部に取り付けられた状態において、電池パック１の全体が車両部品に覆われている。この場合、車両１０００の高圧洗浄時等の水撃による影響は比較的小さい。

【0053】

これに対し、図８の例では、電池パック１が車両１０００の下部に取り付けられた状態において、電池パック１の下部が車両１０００の下部から突出している。この場合、車両１０００の高圧洗浄時等の水撃による影響が大きくなる。このとき、圧力調整弁３０を電池パック１の上部に取り付けることにより、圧力調整弁３０が車両部品に覆われるようにして、圧力調整弁３０を取り付けるための貫通孔２２Ｂを介してケース２０内に水が浸入することを抑制することができる。

【0054】

このように、ケース２０における圧力調整弁３０の取付位置は、車両１０００における電池パック１の搭載位置および搭載方向等に応じて変更され得る。

【0055】

図９は、電装部品ユニットの周辺を示す斜視図である。図１０は、図９に示す電装部品ユニットをＹ軸方向から見た状態を示す図である。

【0056】

図９，図１０に示すように、ケース２０の壁面２２には、コネクタ４０が設けられている。コネクタ４０は、ケース２０内に収納された電池セル１００および電装部品ユニット５０への給電口を構成する。

【0057】

電装部品ユニット５０の筐体５１には、メインリレー５２と、シャント抵抗器５３と、セメント抵抗器５４と、バスバー５５と、電流センサ５６とを含む電子部品が収納されている。筐体５１には、たとえばヒューズ、プリチャージリレーなど、図９，図１０に図示されない他の電子部品が収納されていてもよい。

【0058】

筐体５１に収納される電子部品は、Ｚ軸方向の高さが比較的大きい第１の電子部品（たとえばメインリレー５２、電流センサ５６など）と、Ｚ軸方向の高さが比較的小さい第２の電子部品（たとえばシャント抵抗器５３、セメント抵抗器５４、バスバー５５）とを含む。高さが大きい第１の電子部品に対して高さが小さい第２の電子部品を壁面２２側に近づけて配置することにより、第２床面部２３Ｂ上に位置するケース２０の内部空間２１を有効活用することができる。

【0059】

本実施の形態における種々の例示は、特許請求の範囲の規定を超えて本技術の範囲を限定するものではない。たとえば、本実施の形態においては、凹部２２Ａに設けられる圧力調整弁３０の構造について説明したが、たとえば同様の構造をコネクタ４０の設置部に適用してもよい。

【0060】

また、圧力調整弁３０とコネクタ４０とを互いに隣接させ、互いに水撃を遮断し得るように配置してもよい。さらに、ケース２０の凹部２２Ａの周辺にリブのような遮蔽構造（ケース２０と一体であってもよいし、別部品であってもよい。）を設け、水撃の少なくとも一部を遮断し得るようにしてもよい。

【0061】

以上、本技術の実施の形態について説明したが、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本技術の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。

【符号の説明】

【0062】

１ 電池パック、１０ 組電池、２０ ケース、２１ 内部空間、２２ 壁面、２２Ａ 凹部、２２Ｂ 貫通孔、２３ 床面、２３Ａ 第１床面部、２３Ｂ 第２床面部、２４ 蓋面、３０ 圧力調整弁、３１ プラグ、３１Ａ 本体部、３１Ｂ 嵌入部、３２ シール部材、４０ コネクタ、５０ 電装部品ユニット、５１ 筐体、５２ メインリレー、５３ シャント抵抗器、５４ セメント抵抗器、５５ バスバー、５６ 電流センサ、１００ 電池セル、１１０ 電極端子、１１１ 正極端子、１１２ 負極端子、１２０ 電池ケース、１２０Ａ ケース本体、１２０Ｂ 封口板、１２１ 上面、１２２ 下面、１２３ 第１側面、１２４ 第２側面、１２５ 第３側面、１３０ ガス排出弁、２００ 絶縁性部材、１０００ 車両。

【図1】

【図2】

【図3】

【図4】

【図5】

【図6】

【図7】

【図8】

【図9】

【図10】