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特開2024-121225バッテリ駆動式の作業機械の稼働状況検出装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024121225
(43)【公開日】2024-09-06
(54)【発明の名称】バッテリ駆動式の作業機械の稼働状況検出装置
(51)【国際特許分類】
   B66F 9/24 20060101AFI20240830BHJP
   B66F 11/04 20060101ALI20240830BHJP
   B60P 3/14 20060101ALI20240830BHJP
【FI】
B66F9/24 Z
B66F11/04
B60P3/14 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023028197
(22)【出願日】2023-02-27
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
2.ZIGBEE
(71)【出願人】
【識別番号】000000549
【氏名又は名称】株式会社大林組
(74)【代理人】
【識別番号】110000176
【氏名又は名称】弁理士法人一色国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】中島 康弘
(72)【発明者】
【氏名】沼崎 孝義
【テーマコード(参考)】
3F333
【Fターム(参考)】
3F333AA08
3F333AB03
3F333BD02
3F333CA09
3F333CB12
3F333DB05
3F333FA36
3F333FE04
(57)【要約】
【課題】バッテリ駆動式の作業機械の稼働状況を示す電気信号を、作業機械の稼働状況に応じた適切なタイミングで送信する技術を提供する。
【解決手段】稼働状況検出装置40は、バッテリ駆動式の作業機械100の稼働状況を検出する稼働状況検出装置であって、バッテリ110から出力される電圧値及び電流値の少なくとも一方を検出する検出部42と、電圧値及び電流値の少なくとも一方を示す電気信号を送信する制御部44と、を備え、制御部は、電気信号を送信するタイミングが異なる複数のモードを切り替える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
バッテリ駆動式の作業機械の稼働状況を検出する稼働状況検出装置であって、
前記バッテリから出力される電圧値及び電流値の少なくとも一方を検出する検出部と、
前記電圧値及び前記電流値の少なくとも一方を示す電気信号を送信する制御部と、を備え、
前記制御部は、前記電気信号を送信するタイミングが異なる複数のモードを切り替える、
ことを特徴とする稼働状況検出装置。
【請求項2】
前記制御部は、
前記複数のモードのうち第1モードにおいて、
前記電気信号を、連続的に送信する、
請求項1に記載の稼働状況検出装置。
【請求項3】
前記制御部は、
前記複数のモードのうち第2モードにおいて、
前記電気信号を、第1時間間隔で送信する、
請求項1に記載の稼働状況検出装置。
【請求項4】
前記電気信号を記憶する記憶部を、さらに備え、
前記制御部は、
前記第1時間間隔より短い第2時間間隔で検出された前記電圧値及び電流値の少なくとも一方を、前記電気信号として前記記憶部に記憶させ、
前記第1時間間隔ごとに、前記記憶部に記憶された前記電気信号を一斉送信する、
請求項3に記載の稼働状況検出装置。
【請求項5】
前記制御部は、
前記複数のモードのうち第3モードにおいて、
前記電気信号に基づいて、前記電圧値が降下したか否かを判断し、
前記電圧値が降下したと判断された場合、当該判断に用いた電気信号を送信し、
又は、
前記電気信号に基づいて、前記電流値が上昇したか否かを判断し、
前記電流値が上昇したと判断された場合、当該判断に用いた電気信号を送信する、
請求項1に記載の稼働状況検出装置。
【請求項6】
前記電気信号を記憶する記憶部を、さらに備え、
前記制御部は、
前記電圧値が降下していないと判断された場合、当該判断に用いた電気信号を、前記記憶部に記憶させ、
前記電圧値が降下したと判断された場合、当該判断に用いた前記電気信号とともに、前記記憶部に記憶された前記電気信号を、一斉送信し、
又は、
前記電流値が上昇していないと判断された場合、当該判断に用いた電気信号を、前記記憶部に記憶させ、
前記電流値が上昇したと判断された場合、当該判断に用いた前記電気信号とともに、前記記憶部に記憶された前記電気信号を、一斉送信する、
請求項5に記載の稼働状況検出装置。
【請求項7】
前記制御部は、
前記複数のモードのうち第4モードにおいて、
前記電気信号に基づいて、前記電圧値が降下したか否かを判断し、
前記電圧値が降下したと判断された場合、当該判断に用いた電気信号に基づいて前記電圧値の降下量を算出し、
前記降下量が第1閾値を超えたか否かを判断し、
前記降下量が第1閾値を超えたと判断された場合、当該判断に用いた電気信号を送信し、
又は、
前記電気信号に基づいて、前記電流値が上昇したか否かを判断し、
前記電流値が上昇したと判断された場合、当該判断に用いた電気信号に基づいて前記電流値の上昇量を算出し、
前記上昇量が第2閾値を超えたか否かを判断し、
前記上昇量が第2閾値を超えたと判断された場合、当該判断に用いた電気信号を送信する、
請求項1に記載の稼働状況検出装置。
【請求項8】
前記電気信号を記憶する記憶部を、さらに備え、
前記制御部は、
前記降下量が前記第1閾値を超えていないと判断された場合、当該判断に用いた電気信号を、前記記憶部に記憶させ、
前記降下量が前記第1閾値を超えたと判断された場合、当該判断に用いた前記電気信号とともに、前記記憶部に記憶された前記電気信号を、一斉送信し、
又は、
前記上昇量が前記第2閾値を超えていないと判断された場合、当該判断に用いた電気信号を、前記記憶部に記憶させ、
前記上昇量が前記第2閾値を超えたと判断された場合、当該判断に用いた前記電気信号とともに、前記記憶部に記憶された前記電気信号を、一斉送信する、
請求項7に記載の稼働状況検出装置。
【請求項9】
前記作業機械は、油圧モータで駆動する高所作業車である、
請求項1から8のいずれか一項に記載の稼働状況検出装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バッテリ駆動式の作業機械の稼働状況検出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、建築現場における共用物を管理する共用物管理システムが知られている(例えば特許文献1)。特許文献1に記載の技術では、作業を終了した後、利用者ID、現在位置及びバッテリの充電量に関する状態情報が、管理サーバに送信される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2022-77363号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、状態情報は、作業機械の稼働状況に応じた適切なタイミングで送信されることが好ましい。
【0005】
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、バッテリ駆動式の作業機械の稼働状況を示す電気信号を、作業機械の稼働状況に応じた適切なタイミングで送信する技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明に係る稼働状況検出装置は、バッテリ駆動式の作業機械の稼働状況を検出する稼働状況検出装置であって、前記バッテリから出力される電圧値及び電流値の少なくとも一方を検出する検出部と、前記電圧値及び前記電流値の少なくとも一方を示す電気信号を送信する制御部と、を備え、前記制御部は、前記電気信号を送信するタイミングが異なる複数のモードを切り替える、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、バッテリ駆動式の作業機械の稼働状況を示す電気信号を、作業機械の稼働状況に応じた適切なタイミングで送信することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施形態に係る稼働状況検出装置を含む管理システムのシステム構成を概略的に示す図である。
図2図1の稼働状況検出装置の外観を概略的に示す図であり、(a)は、稼働状況検出装置を一方側から見た図であり、(b)は、稼働状況検出装置を他方側から見た図である。
図3図1の稼働状況検出装置による稼働状況検出処理の一例を示すフローチャートである。
図4図3のフローチャートの続きを示すものである。
図5図4のフローチャートの別の例を示すものである。
図6図1の稼働状況検出装置による電圧信号の算出例を示すフローチャートである。
図7】電圧センサにより検出された電圧変化と、振動センサを用いて算出された稼働率との相関関係を示す実験結果である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[実施形態]
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態に係る稼働状況検出装置40について説明する。各図面に示される同一又は同等の構成要素、部材等には同一の符号を付し、適宜重複した説明は省略する。
【0010】
<管理システムの構成>
図1は、実施形態に係る稼働状況検出装置40を含む管理システム1のシステム構成を概略的に示す図である。図2は、図1の稼働状況検出装置40の外観を概略的に示す図であり、(a)は、稼働状況検出装置40を一方側から見た図であり、(b)は、稼働状況検出装置40を他方側から見た図である。
【0011】
管理システム1は、バッテリ駆動式の作業機械の稼働状況を管理する。本実施形態では、作業機械として、高所作業車100を例示して説明する。作業機械の他の例としては、例えば、電動フォークリフト、電動機関車、電動工具などが挙げられる。作業機械は、建設現場で用いられる建設機械であればよい。
【0012】
管理システム1は、コンピュータ10と、報知装置20と、入力装置30と、稼働状況検出装置40と、位置検出装置50と、を備える。コンピュータ10、報知装置20、入力装置30、稼働状況検出装置40、及び、位置検出装置50は、有線又は無線により電気通信可能に接続されている。
【0013】
<<高所作業車>>
高所作業車100は、ビル、高速道路、橋梁等の建設やメンテナンス等において、高所での作業に用いられる。
【0014】
高所作業車100は、バッテリ110と、油圧モータ(図示せず)と、発信タグ120と、作業用バスケット130と、昇降装置140と、操作部(図示せず)と、車体150と、走行装置160とを備える。
【0015】
バッテリ110は、高所作業車100の動力源である。一例として、バッテリ110は24Vである。バッテリ110は、単体で使用してもよいし、複数を直列接続して使用してもよい。バッテリ110は、油圧モータへ、電力を供給する。
【0016】
油圧モータは、バッテリ110から電力の供給を受けて、昇降装置140や走行装置160を駆動する。油圧モータは、油圧ポンプと回転ロータとを有する。油圧ポンプは、バッテリ110から電力の供給を受けて駆動し、油を高圧状態にする(以下、高圧状態の油を「圧油」と記載する)。圧油は、油圧ポンプから回転ロータへ送り出される。回転ロータは、圧油の力によって回転する。これにより、回転ロータと連結するシャフトが回転し、昇降装置140や走行装置160へ動力が供給される。
【0017】
油圧モータは、走行装置160が加速状態にある場合、走行装置160が一定速度で回転している場合と比較して、油圧ポンプを駆動するために、大きな電力を要する。つまり、高所作業車100が加速状態にある間、一定速度で走行している場合と比較して、油圧モータに大きな電力を供給すべく、バッテリ110から出力される電流値が大きく上昇する。これにより、バッテリ110の電圧値は大きく降下する。
【0018】
また、油圧モータは、昇降装置140が上昇している場合、高所で停止している場合や下降している場合と比較して、油圧ポンプを駆動するために、大きな電力を要する。つまり、昇降装置140が上昇している間、高所で停止している場合や下降している場合と比較して、油圧モータに大きな電力を供給すべく、バッテリ110から出力される電流値が大きく上昇する。これにより、バッテリ110の電圧値は大きく降下する。
【0019】
発信タグ120は、車体150に取付けられ、高所作業車100の現在位置を算出するための信号を発信する。発信タグ120は、例えばBLE(Bluetooth Low Energy)タグである。発信タグ120は、電池などの電源を有し、所定の帯域幅の周波数で常に信号を発信している。本実施形態では、発信タグ120がBLEタグである例を説明する。BLEタグは、所定の帯域幅の周波数で常に電波を発信している。
【0020】
作業用バスケット130は、作業者が搭乗して作業を行う作業スペースを確保するためのものである。昇降装置140は、油圧モータから動力の供給を受けて、作業用バスケット130を昇降させる。操作部は、作業用バスケット130内に設けられ、昇降装置140を操作するための操作端末である。車体150は、その上部に昇降装置140を有するとともに、その下部に走行装置160を有する。走行装置160は、車体150に回転可能に取付けられるタイヤとタイヤを駆動する駆動機構とを有する。駆動機構は、油圧モータから供給される動力で駆動する。
【0021】
本実施形態では、昇降装置140として、パンタグラフ構造のシザース式を例に挙げるが、昇降装置140は、いわゆる垂直マスト式でもよいし、ブーム式でもよい。また、走行装置160として、タイヤを例に挙げるが、走行装置160は、クローラ式であってもよい。
【0022】
高所作業車100を用いて高所作業を行う際には、高所作業車100を所定の位置まで移動させる。具体的には、油圧モータが走行装置160を駆動することにより、高所作業車100が前後進する。
【0023】
高所作業車100が所定の位置まで移動すると、作業者は、操作部を用いて昇降装置140を操作する。これにより、作業用バスケット130が所望の高さまで上昇する。具体的には、油圧モータが昇降装置140を駆動し、これにより、昇降装置140は、作業用バスケット130を上昇させる。
【0024】
<<稼働状況検出装置>>
稼働状況検出装置40は、バッテリ駆動式の高所作業車100の稼働状況を検出する。稼働状況検出装置40は、高所作業車100の稼働状況を検出して、当該稼働状況を示す所定の信号をコンピュータ10に送信する。本実施形態では、高所作業車100の稼働状況を示す所定の信号として、電圧信号(電気信号の一例)を例に挙げて説明する。稼働状況検出装置40は、電圧信号を、直接、コンピュータ10に送信する。なお、稼働状況検出装置40は、電圧信号を、位置検出装置50を介して、即ち位置検出装置50を中継器として、コンピュータ10に送信してもよい。
【0025】
稼働状況検出装置40は、筐体40aと、マグネット40bと、電圧検出部(検出部の一例)42と、機械側制御部(制御部の一例)44と、機械側記憶部46と、機械側通信I/F48と、を有する。電圧検出部42、機械側制御部44、機械側記憶部46、及び、機械側通信I/F48は、基板(図示せず)に実装された状態で筐体40a内に収容される(図2(a))。電圧検出部42、機械側制御部44、機械側記憶部46、及び、機械側通信I/F48は、基板上で、互いに電気接続されている。
【0026】
図2(b)に示すように、筐体40aの外面には、マグネット40bが取付けられている。稼働状況検出装置40は、マグネット40bを用いて、例えば高所作業車100の車体150に取付けられる。なお、稼働状況検出装置40は、マグネット40bによる取付けが可能な部品であれば、昇降装置140、作業用バスケット130等、任意の部品に取付けられる。稼働状況検出装置40は、例えば締結部品(ボルト、ナット)や接着剤など、マグネット40b以外の手段で、高所作業車100に取付けられてもよい。
【0027】
電圧検出部42は、いわゆる電圧センサであり、バッテリ110と電気接続される。電圧検出部42は、バッテリ110から出力される電圧値を検出する。一例として、電圧検出部42は、バッテリ110の正極及び負極に並列に電気接続し、グランドを無視して両極間の電位差を計測(差動計測)する。
【0028】
機械側制御部44は、電圧検出部42で検出された電圧値を示す電圧信号を送信する。具体的には、機械側制御部44は、当該電圧値を電圧信号にAD変換し、当該電圧信号を、機械側通信I/F48を介して、コンピュータ10に送信する。本実施形態では、電圧値をアナログ値、電圧信号をデジタル値として記載する。機械側制御部44は、CPU(Central Processing Unit)又はMPU(Micro Processing Unit)のプロセッサにより構成されている。機械側制御部44は、稼働状況検出装置40の各種処理を統括的に制御する。
【0029】
機械側制御部44は、機械側記憶部46に予め記憶された稼働状況検出プログラム46aを読み出し、当該プログラムを実行することで、電圧値を検出し、当該電圧値を電圧信号にAD変換し、当該電圧信号を送信する。また、機械側制御部44は、稼働状況検出プログラム46aを実行することで、電圧信号を送信するタイミングが異なる複数のモードを切り替える。稼働状況検出プログラム46aは、機械側制御部44によって読み取られ、後述する稼働状況検出処理を、機械側制御部44に実行させるためのソフトウェアである。
【0030】
複数のモードのうち第1モードは、連続モードである。連続モードは、バッテリ110の電圧値を連続的に検出し、電圧信号を連続的に送信するモードである。
【0031】
複数のモードのうち第2モードは、スリープモードである。スリープモードは、バッテリ110の電圧値を第2時間間隔(例えば1分等)で検出し、第1時間間隔(例えば15分等)で電圧信号を送信するモードである。スリープモードにおいて、機械側制御部44は、第2時間間隔(例えば1分)で検出された電圧値を、電圧信号として機械側記憶部46に記憶させ、第1時間間隔(例えば15分)ごとに、機械側記憶部46に記憶された電圧信号を一斉送信する。第1時間間隔及び第2時間間隔は、予め設定されてよい。第2時間間隔は、第1時間間隔よりも短い。
【0032】
複数のモードのうち第3モードは、第1自動送信モードである。第1自動送信モードは、予め設定した時間間隔(例えば1分等)で電圧値を検出し、電圧信号に基づいて、電圧値が降下したか否かを判断し、電圧値が降下したと判断された場合、当該判断に用いた電圧信号を送信するモードである。第1自動送信モードにおいて、機械側制御部44は、電圧値が降下していないと判断された場合、当該判断に用いた電圧信号を、機械側記憶部46に記憶させ、電圧値が降下したと判断された場合、当該判断に用いた電圧信号とともに、機械側記憶部46に記憶された電圧信号を、一斉送信してもよい。
【0033】
複数のモードのうち第4モードは、第2自動送信モードである。第2自動送信モードは、予め設定した時間間隔(例えば1分等)で電圧値を検出し、電圧信号に基づいて、電圧値が降下したか否かを判断し、電圧値が降下したと判断された場合、電圧信号に基づいて電圧値の降下量を算出し、当該降下量が第1閾値(閾値の一例)を超えたか否かを判断し、当該降下量が第1閾値を超えたと判断された場合、当該判断に用いた電圧信号を送信する。第2自動送信モードにおいて、機械側制御部44は、降下量が第1閾値を超えていないと判断された場合、電圧信号を、機械側記憶部46に記憶させ、降下量が第1閾値を超えたと判断された場合、当該判断に用いた電圧信号とともに、機械側記憶部46に記憶された電圧信号を、一斉送信してもよい。
【0034】
機械側通信I/F48は、稼働状況検出装置40を、コンピュータ10に、有線(例えばLAN)又は無線(例えばインターネット)を介して電気通信可能に接続する接続ポートである。なお、機械側通信I/F48は、稼働状況検出装置40を、位置検出装置50に、有線(例えばLAN)又は無線(例えばインターネット)を介して電気通信可能に接続する接続ポートであってもよい。
【0035】
機械側記憶部46は、機械側制御部44により読み取り可能な非一過性の記録媒体であり、例えばROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、ハードディスクドライブ等である。機械側記憶部46は、機械側制御部44に内蔵されたものでもよいし、機械側制御部44とは別に設けられたものでもよい。機械側記憶部46には、機械側制御部44における各種処理に用いられる種々の情報が格納される。本実施形態において、機械側記憶部46には、稼働状況検出プログラム46a、及び設定データ46bが記憶される。
【0036】
機械側記憶部46には、設定データ46bの一例として、電圧検出部42で検出された電圧値を示す電圧信号が、一時的に記憶されている。
【0037】
また、機械側記憶部46には、設定データ46bの一例として、高所作業車100が稼働中であるか否かを判断するための電圧値の降下量の第1閾値が記憶されている。この閾値は、高所作業車100の非稼働時の微弱電流による電圧降下を排除し得るように、即ち、当該微弱電流による電圧降下よりも大きくなるように、予め実験などで求めておく。非稼働時の微弱電流とは、一例として、高所作業車100の電源がオンされているが走行していない状態、即ち停止状態の電流が挙げられる。
【0038】
<<コンピュータ>>
コンピュータ10は、稼働状況検出装置40及び位置検出装置50から受信した所定の信号に基づいて、高所作業車100の稼働状況を決定する。また、コンピュータ10は、決定した稼働状況を、報知装置20に報知させる。
【0039】
図1に示すように、コンピュータ10は、端末側制御部12と、端末側通信I/F14と、端末側記憶部16と、を有する。
【0040】
端末側制御部12は、端末側通信I/F14を介して、例えば稼働状況検出装置40から、バッテリ110の電圧値を示す電圧信号を受信する。端末側制御部12は、当該電圧信号に基づいて、高所作業車100の稼働状況を決定し、当該稼働状況を報知装置20に報知させる。
【0041】
端末側制御部12は、CPU(Central Processing Unit)又はMPU(Micro Processing Unit)のプロセッサにより構成されている。端末側制御部12は、端末側記憶部16に予め記憶された所定のプログラムを読み出し、当該プログラムを実行することで、高所作業車100の稼働状況を決定する。例えば、端末側制御部12は、当該プログラムを実行することで、稼働状況検出装置40から受信した電圧信号に基づいて、バッテリ110の電圧値が降下したか否かを判断する。端末側制御部12は、電圧値が降下したと判断された場合、高所作業車100は稼働中であると決定する。また、端末側制御部12は、電圧値が降下したと判断された場合、電圧値の降下量を算出し、当該降下量が所定の閾値より大きい場合、高所作業車100は稼働中であると決定してもよい。
【0042】
端末側通信I/F14は、コンピュータ10を、稼働状況検出装置40に、有線(例えばLAN)又は無線(例えばインターネット)を介して電気通信可能に接続する接続ポートである。なお、端末側通信I/F14は、コンピュータ10を、位置検出装置50に、有線(例えばLAN)又は無線(例えばインターネット)を介して電気通信可能に接続する接続ポートであってもよい。
【0043】
端末側記憶部16は、端末側制御部12により読み取り可能な非一過性の記録媒体であり、例えばROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、ハードディスクドライブ等である。端末側記憶部16は、端末側制御部12に内蔵されたものでもよいし、端末側制御部12とは別に設けられたものでもよい。端末側記憶部16には、端末側制御部12における各種処理に用いられる種々の情報が格納される。
【0044】
端末側記憶部16には、一例として、高所作業車100が稼働中であるか否かを判断するための、電圧値の降下量の閾値が記憶されている。その他、端末側記憶部16には、一例として、電圧値の降下量に対応する高所作業車100の稼働時間、電圧値の降下速度に対応するバッテリ110の劣化度、予め計画された高所作業車100の計画位置を示す計画位置情報等、高所作業車100の稼働状況を決定し得るデータが記憶されてもよい。
【0045】
<<報知装置>>
報知装置20は、端末側制御部12の指示に基づき、高所作業車100の稼働状況を報知する。報知装置20は、いわゆる表示機器であり、例えば、液晶ディスプレイ装置、有機ELディスプレイ装置、又はプロジェクタ等である。報知装置20は、端末側制御部12における演算処理によって生成された映像信号や文字信号を、有線又は無線回線を通じて受信する。報知装置20は、受信した映像信号や文字信号に基づいて、所定の映像を表示する。報知装置20は、端末側制御部12と一体に構成されてもよいし、別体に構成されてもよい。報知装置20は、一例として、表示機器(ディスプレイ)が挙げられるが、報知装置20は、高所作業車100の使用者に稼働状況を知らせることができる機能を有するものであればよい。例えば、報知装置20は、音により報知するスピーカ、振動により報知する加振機であってもよい。
【0046】
<<入力装置>>
入力装置30は、例えばマウス、キーボード、又はマイクロフォン等を含んで構成される。入力装置30は、報知装置20がディスプレイである場合、その表面に設けられたタッチパネルであってもよい。入力装置30は、ユーザによる操作内容に応じた信号を、無線又は有線回線を通じて、端末側制御部12に送信する。
【0047】
<<位置検出装置>>
位置検出装置50は、建設現場に設置され、高所作業車100の現在位置を検出する。位置検出装置50は、発信タグ120から送信された電波を受信する機能を有する。具体的には、位置検出装置50は、発信タグ120から発信された電波の強度と方向に基づいて、位置検出装置50から発信タグ120までの距離と、位置検出装置50に対する発信タグ120の方向を算出する。位置検出装置50は、自身が設置される位置の座標値を記憶しており、当該座標値と、算出された距離及び方向と、を用いて、発信タグ120即ち高所作業車100の座標値を算出する。高所作業車100の座標値が、高所作業車100の現在位置となる。
【0048】
<稼働状況検出処理>
次いで、稼働状況検出装置40が稼働状況検出プログラム46aを実行した場合の稼働状況検出処理の例について説明する。
【0049】
図3は、図1の稼働状況検出装置40による稼働状況検出処理の一例を示すフローチャートである。図4は、図3のフローチャートの続きを示すものである。図5は、図4のフローチャートの別の例を示すものである。図6は、図1の稼働状況検出装置40による電圧信号の算出例を示すフローチャートである。
【0050】
図3に示すように、稼働状況検出装置40が電源オンとなると(S100)、機械側制御部44は、Wi-Fiアクセスポイントへの接続を試みる(S110)。例えば、稼働状況検出装置40が電源オンとなると、機械側制御部44は、稼働状況検出装置40が連続モードで作動するよう、モードを切り替えてもよい。Wi-Fiアクセスポイントの例としては、位置検出装置50が挙げられる。本実施形態では、機械側制御部44が、位置検出装置50を介して、コンピュータ10に電圧信号を送信する例を説明する。なお、機械側制御部44は、Wi-Fiアクセスポイントを介さず、直接、コンピュータ10への接続を試みてもよい(図示せず)。この場合、S110のステップは省略される。
【0051】
機械側制御部44は、Wi-Fiアクセスポイントへの接続が成功したか否かを判断する(S120)。
【0052】
Wi-Fiアクセスポイントへの接続が成功していないと判断された場合(S120のNO)、機械側制御部44は、1秒待機し(S130))、その後、Wi-Fiアクセスポイントへの接続リトライを試みる(S140)。S140において、機械側制御部44は、接続リトライの回数を示すカウント値C1を、機械側記憶部46に記憶させる。
【0053】
機械側制御部44は、Wi-Fiアクセスポイントへの接続が成功したか否かを判断する(S150)。
【0054】
Wi-Fiアクセスポイントへの接続が成功したと判断された場合(S150のYES)、機械側制御部44は、接続リトライの回数を示すカウント値C1、及び、後述する電圧信号V1の送信回数を示すカウント値C2をゼロにリセットする(S260)。S120において、Wi-Fiアクセスポイントへの接続が成功したと判断された場合(S120のYES)も、本検出処理は、S260へ進む。
【0055】
一方、S150において、Wi-Fiアクセスポイントへの接続が成功していないと判断された場合(S150のNO)、機械側制御部44は、接続リトライの回数を示すカウント値C1が10未満であるか否かを判断する(S160)。
【0056】
Wi-Fiアクセスポイントへの接続リトライの回数を示すカウント値C1が10未満であると判断された場合(S160のYES)、機械側制御部44は、1秒待機し(S170)、その後、本検出処理は、S140へ戻る。
【0057】
一方、Wi-Fiアクセスポイントへの接続リトライの回数を示すカウント値C1が10未満でない、即ちC1が10以上であると判断された場合(S160のNO)、機械側制御部44は、稼働状況検出装置40を連続モードで作動させるよう、モードの切り替えを行う(S180)。
【0058】
機械側制御部44は、電圧値を検出し、Wi-Fiアクセスポイントへの接続リトライを示すカウント値C1をゼロにリセットする(S190)。
【0059】
機械側制御部44は、UDP(User Dategram Protocol)を用いて、電圧信号V1の送信を試みる(S200)。具体的には、S200において、機械側制御部44は、電圧検出部42に対し、バッテリ110の電圧値を連続的に検出するよう指示を送りつつ、検出した電圧値をAD変換し、電圧信号V1を連続的に送信するよう試みる。なお、電圧信号V1を算出する処理については、図5を用いて後述する。
【0060】
次いで、機械側制御部44は、電圧信号V1の送信が成功したか否かを判断する(S210)。電圧信号V1の送信が成功したと判断された場合(S210のYES)、本検出処理は、後述するS330へ進む。
【0061】
一方、電圧信号V1の送信が成功していないと判断された場合(S210のNO)、機械側制御部44は、Wi-Fiアクセスポイントへの接続リトライを試みる(S220)。S220において、機械側制御部44は、接続リトライの回数を示すカウント値C1を、機械側記憶部46に記憶させる。
【0062】
Wi-Fiアクセスポイントへの接続が成功したと判断された場合(S230のYES)、本検出処理は、S260へ進む。
【0063】
一方、Wi-Fiアクセスポイントへの接続が成功していないと判断された場合(S230のNO)、機械側制御部44は、接続リトライの回数を示すカウント値C1が10未満であるか否かを判断する(S240)。
【0064】
Wi-Fiアクセスポイントへの接続リトライの回数を示すカウント値C1が10未満であると判断された場合(S240のYES)、機械側制御部44は、1秒待機し(S245)、その後、本検出処理は、S220へ戻る。
【0065】
一方、Wi-Fiアクセスポイントへの接続リトライの回数を示すカウント値C1が10未満でない、即ちC1が10以上であると判断された場合(S240のNO)、機械側制御部44は、Wi-Fiアクセスポイントへの接続リトライを示すカウント値C1をゼロにリセットする(S250)。
【0066】
機械側制御部44は、稼働状況検出装置40をスリープモードで作動させるよう、モードの切り替えを行う(S360)。
【0067】
ここで、S120において、Wi-Fiアクセスポイントへの接続が成功したと判断され(S120のYES)、S260へ進んだ後のフローを説明する。
【0068】
S260の後、機械側制御部44は、1秒待機し(S270)、UDP(User Dategram Protocol)を用いて、電圧信号V1の送信を試みる(S280)。例えば、稼働状況検出装置40が連続モードで作動するよう、モードの切り替えが行われている場合、S280において、機械側制御部44は、電圧検出部42に対し、バッテリ110の電圧値を連続的に検出するよう指示を送りつつ、検出した電圧値をAD変換し、電圧信号V1を連続的に送信するよう試みる。
【0069】
機械側制御部44は、電圧信号V1の送信が成功したか否かを判断する(S290)。電圧信号V1の送信が成功していないと判断された場合(S290のNO)、本検出処理は、S140へ進む。
【0070】
一方、電圧信号V1の送信が成功したと判断された場合(S290のYES)、機械側制御部44は、稼働状況検出装置40が連続モードで作動しているか否かを判断する(S300)。
【0071】
稼働状況検出装置40が連続モードで作動していると判断された場合(S300のYES)、機械側制御部44は、電圧信号V1の送信回数を示すカウント値C2を用いて送信回数をカウントする(S310)。S310において、機械側制御部44は、電圧信号V1の送信回数を示すカウント値C2を、機械側記憶部46に記憶させる。
【0072】
機械側制御部44は、電圧信号V1の送信回数を示すカウント値C2が10未満であるか否かを判断する(S320)。
【0073】
電圧信号V1の送信回数を示すカウント値C2が10未満であると判断された場合(S320のYES)、本検出処理は、S270へ戻る。
【0074】
一方、電圧信号V1の送信回数を示すカウント値C2が10未満ではない、即ちC2が10以上であると判断された場合(S320のNO)、機械側制御部44は、電圧信号V1の送信回数を示すカウント値C2をゼロにリセットする(S325)。その後、本検出処理は、S360へ進む。
【0075】
S300において、稼働状況検出装置40が連続モードで作動していないと判断された場合(S300のNO)、機械側制御部44は、電圧信号V1の送信回数を示すカウント値C2を用いて送信回数をカウントする(S330)。S330において、機械側制御部44は、電圧信号V1の送信回数を示すカウント値C2を、機械側記憶部46に記憶させる。
【0076】
機械側制御部44は、電圧信号V1の送信回数を示すカウント値C2が10未満であるか否かを判断する(S340)。
【0077】
電圧信号V1の送信回数を示すカウント値C2が10未満であると判断された場合(S340のYES)、本検出処理は、S270へ戻る。
【0078】
一方、電圧信号V1の送信回数を示すカウント値C2が10未満ではない、即ちC2が10以上であると判断された場合(S340のNO)、機械側制御部44は、電圧信号V1の送信回数を示すカウント値C2をゼロにリセットする(S350)。その後、本検出処理は、S360へ進む。
【0079】
S360において、機械側制御部44は、電圧検出部42に対し、バッテリ110の電圧値を第2時間間隔(例えば1分等)で検出するよう指示を送りつつ、検出した電圧値をAD変換し、電圧信号V1を第1時間間隔(例えば15分等)で送信するよう試みる。なお、S360において、機械側制御部44は、電圧検出部42に対し、バッテリ110の電圧値を第2時間間隔(例えば1分等)で検出するよう指示を送りつつ、検出した電圧値をAD変換し、AD変換された電圧信号V1を機械側記憶部46に記憶させ、第1時間間隔(例えば15分間)ごとに、機械側記憶部46に記憶された電圧信号V1を一斉送信するよう試みてもよい。
【0080】
機械側制御部44は、電圧信号V1の送信が成功したか否かを判断する(S370)。
【0081】
電圧信号V1の送信が成功したと判断された場合(S370のYES)、機械側制御部44は、電圧信号V1の送信回数を示すカウント値C2を用いて送信回数をカウントする(S380)。S380において、機械側制御部44は、電圧信号V1の送信回数を示すカウント値C2を、機械側記憶部46に記憶させる。
【0082】
機械側制御部44は、電圧信号V1の送信回数を示すカウント値C2が10未満であるか否かを判断する(S390)。
【0083】
電圧信号V1の送信回数を示すカウント値C2が10未満であると判断された場合(S390のYES)、本検出処理は、S360へ戻る。
【0084】
一方、電圧信号V1の送信回数を示すカウント値C2が10未満ではない、即ちC2が10以上であると判断された場合(S390のNO)、本検出処理は、後述するS440、又は、S440aへ進む。
【0085】
S370において、電圧信号V1の送信が成功していないと判断された場合(S370のNO)、機械側制御部44は、Wi-Fiアクセスポイントへの接続リトライを試みる(S400)。S400において、機械側制御部44は、接続リトライの回数を示すカウント値C1を、機械側記憶部46に記憶させる。
【0086】
機械側制御部44は、Wi-Fiアクセスポイントへの接続が成功したか否かを判断する(S410)。
【0087】
Wi-Fiアクセスポイントへの接続が成功したと判断された場合(S410のYES)、本検出処理は、S260へ戻る。
【0088】
一方、Wi-Fiアクセスポイントへの接続が成功していないと判断された場合(S410のNO)、機械側制御部44は、接続リトライの回数を示すカウント値C1が10未満であるか否かを判断する(S420)。
【0089】
Wi-Fiアクセスポイントへの接続リトライの回数を示すカウント値C1が10未満であると判断された場合(S420のYES)、機械側制御部44は、1秒待機し(S430)、その後、本検出処理は、S400へ戻る。
【0090】
一方、Wi-Fiアクセスポイントへの接続リトライの回数を示すカウント値C1が10未満でない、即ちC1が10以上であると判断された場合(S420のNO)、本検出処理は、後述するS440、又は、S440aへ進む。
【0091】
図4を用いて、本検出処理における第1自動送信モードについて説明する。
【0092】
機械側制御部44は、稼働状況検出装置40を第1自動送信モードで作動させるよう、モードの切り替えを行う(S440)。
【0093】
機械側制御部44は、電圧検出部42に対し、バッテリ110の電圧値を予め設定した時間間隔(例えば1分等)で検出するよう指示を送りつつ、検出した電圧値をAD変換し、電圧信号V1を取得する(S450)。
【0094】
機械側制御部44は、S450で取得した電圧信号V1に基づいて、バッテリ110の電圧値が降下したか否かを判断する(S460)。一例として、機械側制御部44は、ある時間における電圧信号V1と、別の時間における電圧信号V1とを比較し、バッテリ110の電圧値が降下したか否かを判断してもよい。
【0095】
機械側制御部44は、バッテリ110の電圧値が降下したと判断された場合(S460のYES)、当該判断に用いた電圧信号V1を送信する(S465)。
【0096】
機械側制御部44は、電圧信号V1の送信が成功したか否かを判断する(S510)。
【0097】
電圧信号V1の送信が成功したと判断された場合(S510のYES)、本検出処理は、S450へ戻る。一方、S510において、電圧信号V1の送信が成功していないと判断された場合(S510のNO)、本検出処理は、S140へ戻る。
【0098】
S460において、バッテリ110の電圧値が降下していないと判断された場合(S460のNO)、機械側制御部44は、当該判断に用いた電圧信号V1を、機械側記憶部46に記憶させる(S470)。
【0099】
機械側制御部44は、新たに取得した電圧信号V1に基づいて、バッテリ110の電圧値が降下したか否かを判断する(S475)。バッテリ110の電圧値が降下していないと判断された場合(S475のNO)、機械側制御部44は、当該判断に用いた電圧信号V1を、機械側記憶部46に記憶させ続ける(S470)。
【0100】
S475において、バッテリ110の電圧値が降下したと判断された場合(S475のYES)、機械側制御部44は、当該判断に用いた電圧信号V1とともに、機械側記憶部46に記憶された電圧信号V1を、一斉送信する(S500)。その後、本検出処理は、S510へ進む。
【0101】
図5を用いて、本検出処理における第2自動送信モードについて説明する。第2自動送信モードの説明において、上述した第1自動送信モードと同じ処理については、同一の符号を付してその説明を省略し、異なる処理のみ説明する。
【0102】
機械側制御部44は、稼働状況検出装置40を第2自動送信モードで作動させるよう、モードの切り替えを行う(S440a)。
【0103】
機械側制御部44は、バッテリ110の電圧値が降下したと判断された場合(S460のYES)、電圧信号V1に基づいて電圧値の降下量を算出する(S480)。一例として、機械側制御部44は、ある時間における電圧信号V1と、別の時間における電圧信号V1との差を算出し、当該差を、電圧値の降下量としてもよい。
【0104】
機械側制御部44は、バッテリ110の電圧値の降下量が第1閾値を超えたか否かを判断する(S490)。例えば、機械側制御部44は、ある時間における電圧信号V1と、別の時間における電圧信号V1との差を算出し、当該差と、機械側記憶部46に記憶された第1閾値とを比較し、当該差(即ち電圧値の降下量)が第1閾値を超えたか否かを判断してもよい。
【0105】
電圧値の降下量が第1閾値を超えた場合(S490のYES)、機械側制御部44は、当該判断に用いた電圧信号V1を送信する(S495)。その後、本検出処理は、S510へ進む。
【0106】
S490において、バッテリ110の電圧値の降下量が第1閾値を超えていないと判断された場合(S490のNO)、機械側制御部44は、当該判断に用いた電圧信号V1を、機械側記憶部46に記憶させる(S470)。
【0107】
機械側制御部44は、新たに取得した電圧信号V1に基づいて算出された、バッテリ110の電圧値の降下量が、第1閾値を超えたか否かを判断する(S472)。バッテリ110の電圧値の降下量が第1閾値を超えていないと判断された場合(S472のNO)、機械側制御部44は、当該判断に用いた電圧信号V1を、機械側記憶部46に記憶させ続ける(S470)。
【0108】
S472において、バッテリ110の電圧値の降下量が第1閾値を超えたと判断された場合(S472のYES)、機械側制御部44は、当該判断に用いた電圧信号V1とともに、機械側記憶部46に記憶された電圧信号V1を、一斉送信する(S500)。その後、本検出処理は、S510へ進む。
【0109】
次いで、図6を用いて、電圧信号V1の取得処理について説明する。
【0110】
図6に示すように、稼働状況検出装置40が電源オンとなると(S600)、機械側制御部44は、バッテリ110の電圧値を検出した回数を示すカウント値C3をゼロにリセットし、後述する単位電圧信号Vをゼロにリセットする(S610)。
【0111】
機械側制御部44は、電圧検出部42に対し、バッテリ110の電圧値を予め設定した時間間隔(例えば0.1秒)で検出するよう指示を送り、バッテリ110の電圧値(アナログ値)を取得する(S620)。S620において、機械側制御部44は、取得した電圧値をAD変換し、デジタル値としての単位電圧信号Vを算出する。
【0112】
機械側制御部44は、0.1秒待機し(S630)、バッテリ110の電圧値を検出した回数をカウントする(S640)。S640において、機械側制御部44は、バッテリ110の電圧値を検出した回数を示すカウント値C3を、機械側記憶部46に記憶させる。
【0113】
機械側制御部44は、バッテリ110の電圧値を検出した回数を示すカウント値C3が10であるか否かを判断する(S650)。
【0114】
バッテリ110の電圧値を検出した回数を示すカウント値C3が10ではないと判断された場合(S650のNO)、本取得処理は、S620へ戻る。
【0115】
バッテリ110の電圧値を検出した回数を示すカウント値C3が10であると判断された場合(S650のYES)、機械側制御部44は、単位電圧信号Vの和(即ち、検出された10個の単位電圧信号Vの和)を10で除する。これにより、電圧信号V1が算出される。電圧信号V1は、検出された単位電圧信号Vを1秒当たりで平均化した値である。その後、本取得処理は、S610へ戻る。
【0116】
上記実施形態においては、以下のような態様が開示される。
【0117】
(態様1)
稼働状況検出装置40は、バッテリ駆動式の高所作業車100の稼働状況を検出する稼働状況検出装置であって、バッテリ110から出力される電圧値を検出する電圧検出部42と、上記電圧値を示す電圧信号を送信する機械側制御部44と、を備え、機械側制御部44は、電圧信号を送信するタイミングが異なる複数のモードを切り替える。
【0118】
態様1の稼働状況検出装置40によれば、機械側制御部44は、電圧信号を送信するタイミングが異なる複数のモードを切り替えることができる。このため、高所作業車100の稼働状況に応じた適切なタイミングで電圧信号を送信することができる。
【0119】
(態様2)
態様1において、機械側制御部44は、複数のモードのうち第1モードにおいて、電圧信号を、連続的に送信する。
【0120】
高所作業車100は、加減速を繰り返す場合や、昇降装置140の昇降を繰り返す場合がある。このように、高所作業車100が高負荷運転を繰り返す場合、高所作業車100のバッテリ110の残量等、その稼働状況をリアルタイムに監視できることが好ましい。この点、態様2の稼働状況検出装置40によれば、機械側制御部44が電圧信号を連続的に送信する。このため、特に高所作業車100が高負荷運転を繰り返す場合、電圧信号を利用して、高所作業車100のバッテリ110の残量等をリアルタイムに監視することができる。
【0121】
(態様3)
態様1において、機械側制御部44は、複数のモードのうち第2モードにおいて、電圧信号を、第1時間間隔で送信する。
【0122】
高所作業車100は、所定の作業位置に到達した後、停止した状態(昇降装置140及び走行装置160ともに停止した状態)で、高所作業に使用されることが多い。このため、高所作業車100の稼働状況をリアルタイムに監視する必要がないこともある。この点、態様3の稼働状況検出装置40によれば、第1時間間隔で電圧信号が送信される。このため、特に高所作業車100が停止状態にある場合、機械側制御部44における処理負荷(即ち、電圧信号の送信頻度)を軽減させることができる。また、電圧信号の送信頻度を減らすことができるので、稼働状況検出装置40によって、バッテリ110の残量が減少する事態を回避できる。
【0123】
(態様4)
態様3において、稼働状況検出装置40は、電圧信号を記憶する機械側記憶部46をさらに備え、機械側制御部44は、第1時間間隔よりも短い第2時間間隔で検出された電圧値及び電流値の少なくとも一方を、電気信号として機械側記憶部46に記憶させ、第1時間間隔ごとに、機械側記憶部46に記憶された電気信号を一斉送信する。
【0124】
態様4の稼働状況検出装置40によれば、第1時間間隔ごとの電圧信号に加え、第2時間間隔の電圧信号も一斉送信される。このため、電圧検出部42によって検出されたバッテリ110の電圧値の全てが、電圧信号として送信される。よって、特に高所作業車100が停止状態にある場合、機械側制御部44における処理負荷(即ち、電圧信号の送信頻度)を軽減させつつ、高所作業車100の稼働状況(例えばバッテリ110の残量等)を、時系列に沿って詳細に監視することができる。
【0125】
(態様5)
態様1において、機械側制御部44は、複数のモードのうち第3モードにおいて、電圧信号に基づいて、電圧値が降下したか否かを判断し、電圧値が降下したと判断された場合、当該判断に用いた電圧信号を送信する。
【0126】
本発明者らは、バッテリ駆動式の高所作業車100の稼働状況を示す電気信号を、高所作業車100の稼働状況に応じた適切なタイミングで送信するという課題を解決するために鋭意検討を重ね、高所作業車100の稼働中、特に、高所作業車100が走行する場合や、上昇する場合、電流値が上昇するとともに、電圧値が降下するという傾向を発見した。
【0127】
この点、態様5の稼働状況検出装置40によれば、機械側制御部44は、電圧値が降下したと判断された場合、当該判断に用いた電圧信号を送信する。つまり、機械側制御部44は、電圧値が降下し、高所作業車100が実際に稼働したと判断される場合に、上記電圧信号を送信する。よって、機械側制御部44における処理負荷(即ち、電圧信号の送信頻度)を軽減させつつ、高所作業車100の稼働状況を正確に把握できる。また、電圧信号を連続的に送信する場合と比較して、電圧信号の送信頻度を減らすことができるので、稼働状況検出装置40によって、バッテリ110の残量が減少する事態を回避できる。
【0128】
(態様6)
態様5において、稼働状況検出装置40は、電圧信号を記憶する機械側記憶部46をさらに備え、機械側制御部44は、電圧値が降下していないと判断された場合、当該判断に用いた電圧信号を、機械側記憶部46に記憶させ、電圧値が降下したと判断された場合、当該判断に用いた電圧信号とともに、機械側記憶部46に記憶された電圧信号を、一斉送信する。
【0129】
態様6の稼働状況検出装置40によれば、電圧値が降下したと判断されたときの電圧信号に加え、機械側記憶部46に記憶された電圧信号(電圧値が降下していないと判断されたときの電圧信号)も一斉送信される。このため、電圧検出部42によって検出されたバッテリ110の電圧値の全てが、電圧信号として送信される。よって、機械側制御部44における処理負荷(即ち、電圧信号の送信頻度)を軽減させつつ、高所作業車100の稼働状況(例えばバッテリ110の残量等)を、時系列に沿って詳細に監視することができる。
【0130】
(態様7)
態様1において、機械側制御部44は、複数のモードのうち第4モードにおいて、電圧信号に基づいて、電圧値が降下したか否かを判断し、電圧値が降下したと判断された場合、電圧信号に基づいて電圧値の降下量を算出し、降下量が第1閾値を超えたか否かを判断し、降下量が第1閾値を超えたと判断された場合、当該判断に用いた電圧信号を送信する。
【0131】
態様7の稼働状況検出装置40によれば、電圧値の降下量が第1閾値を超えたと判断された場合、機械側制御部44は、当該判断に用いた電圧信号を送信する。このため、高所作業車100の非稼働時の微弱電流による電圧降下に基づいて、機械側制御部44が、電圧信号を送信する状態を回避できる。よって、機械側制御部44における処理負荷(即ち、電圧信号の送信頻度)をさらに軽減させつつ、高所作業車100の稼働状況をさらに正確に把握できる。また、電圧値が降下したと判断された場合に電圧信号を送信する場合と比較して、電圧信号の送信頻度をさらに減らすことができるので、稼働状況検出装置40によって、バッテリ110の残量が減少する事態を回避できる。
【0132】
(態様8)
態様7において、稼働状況検出装置40は、電圧信号を記憶する機械側記憶部46をさらに備え、機械側制御部44は、電圧値の降下量が第1閾値を超えていないと判断された場合、当該判断に用いた電圧信号を、機械側記憶部46に記憶させ、電圧値の降下量が第1閾値を超えたと判断された場合、当該判断に用いた電圧信号とともに、機械側記憶部46に記憶された電圧信号を、一斉送信する。
【0133】
態様8の稼働状況検出装置40によれば、電圧値の降下量が第1閾値を超えたと判断されたときの電圧信号に加え、機械側記憶部46に記憶された電圧信号(電圧値の降下量が第1閾値を超えていないと判断されたときの電圧信号)も一斉送信される。このため、電圧検出部42によって検出されたバッテリ110の電圧値の全てが、電圧信号として送信される。よって、機械側制御部44における処理負荷(即ち、電圧信号の送信頻度)をさらに軽減させつつ、高所作業車100の稼働状況(例えばバッテリ110の残量等)を、時系列に沿って詳細に監視することができる。
【0134】
(態様9)
態様1から8において、高所作業車100は、油圧モータで駆動する高所作業車である。
【0135】
油圧モータは、高所作業車100が加速状態にある場合、高所作業車100が一定速度で走行している場合と比較して、大きな電力を要する。また、油圧モータは、高所作業車100が上昇している場合、高所で停止している場合や下降している場合と比較して、大きな電力を要する。油圧モータに大きな電力を供給するとき、バッテリ110から出力される電流値が大きく上昇する傾向にあるとともに、バッテリ110の電圧値は大きく降下する傾向にある。この点、態様9の稼働状況検出装置40によれば、油圧モータで駆動する高所作業車の稼働状況を詳細に検出することができる。
【実施例0136】
次に、本発明者らが行った試験により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は、これらに限定されるものではない。
【0137】
1.前提条件
<高所作業車>
試験対象とした高所作業車は、6.1mテーブルリフト、型式:AIRMAN ENTL061、機械番号:T6NL-3916である。
<電圧センサ>
広友レンティア製のプロトタイプの電圧センサを使用した。
<振動センサ>
Adafulit製の振動センサ(型式1766)を使用した。
【0138】
2.検証手順
上記高所作業車のバッテリに電圧センサを接続し、高所作業車に振動センサを接続し、8:00~16:00まで、データを収集した。電圧センサは、LPWAのSigfxを使用し、10分に1回データを送信するよう設定した。振動センサは、Zigbeeを使用し、10分に1回データを送信するよう設定した。
【0139】
3.結果
図7は、電圧センサにより検出された電圧値と、振動センサを用いて算出された稼働率との相関関係を示す実験結果である。
【0140】
「電圧値」は、電圧センサから10分に1回送信されたデータを1時間分収集し、これを6で割ることで、1回あたりの平均値を算出した。
【0141】
「稼働率」は、振動センサから10分に1回送信されたデータに基づいて算出した。具体的には、1時間あたり6回、振動センサから送信されたデータが所定の閾値を超えたか否かを検証し、当該データが所定の閾値を超えた回数をカウントした。つまり、稼働率は、「閾値を超えた回数/全カウント数(例えば6回)」の式で算出した。
【0142】
4.考察
図7中、稼働率が増加している時間帯は、高所作業車が稼働中であると判断できる。例えば、図7において、2021/11/11(木)の13:00の時間帯、2021/11/12(金)の8:00~10:00の時間帯、2021/11/13(土)の9:00~11:00の時間帯、13:00~16:00の時間帯、2021/11/15(月)の8:00~11:00の時間帯、13:00~16:00の時間帯、2021/11/16(火)の8:00~11:00の時間帯、13:00~14:00の時間帯は、稼働率が増加傾向にあるので、高所作業車が稼働中であると推定できる。
【0143】
図7を参照すると、上記時間帯において、即ち、稼働率が増加傾向にある時間帯では、電圧センサにより送信されるデータ(つまり電圧値)は降下傾向にあることが理解できる。このことより、「高所作業車が稼働中であると電圧降下が生じる」と推定でき、高所作業車100の稼働と電圧降下との間に一定の相関関係があることが発見された。なお、本実施例では、振動センサを用いて稼働率の算出を行ったが、加速度センサを用いて稼働率の算出を行ってもよい。
【0144】
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に係る稼働状況検出装置40に限定されるものではなく、本発明の概念及び特許請求の範囲に含まれるあらゆる態様を含む。また、上述した課題及び効果の少なくとも一部を奏するように、各構成を適宜選択的に組み合わせても良い。例えば、上記実施の形態における各構成要素の形状、材料、配置、サイズ等は、本発明の具体的態様によって適宜変更され得る。
【0145】
上記実施形態では、稼働状況検出装置40が、電圧検出部42を有する場合を説明したが、稼働状況検出装置40は、電圧検出部42に代わり電流検出部を有してもよい。この場合、電流検出部はいわゆる電流計であり、バッテリ110と電気接続される導線に接続される。電流検出部は、バッテリ110から出力される電流値を検出する。機械側制御部44は、電流検出部で検出された電流値を電流信号(電気信号の一例)にAD変換し、当該電流信号を、機械側通信I/F48を介して、コンピュータ10に送信する。
【0146】
上記実施形態では、第1自動送信モード(第3モード)において、機械側制御部44は、予め設定した時間間隔(例えば1分等)で電圧値を検出し、電圧信号に基づいて、電圧値が降下したか否かを判断し、電圧値が降下したと判断された場合、当該判断に用いた電圧信号を送信する、と説明した。
【0147】
しかし、第1自動送信モードにおいて、機械側制御部44は、予め設定した時間間隔(例えば1分等)で電流値を検出し、電流信号に基づいて、電流値が上昇したか否かを判断し、電流値が上昇したと判断された場合、当該判断に用いた電流信号を送信してもよい。
【0148】
また、上記実施形態では、第1自動送信モード(第3モード)において、機械側制御部44は、電圧値が降下していないと判断された場合、当該判断に用いた電圧信号を、機械側記憶部46に記憶させ、電圧値が降下したと判断された場合、当該判断に用いた電圧信号とともに、機械側記憶部46に記憶された電圧信号を一斉送信する、と説明した。
【0149】
しかし、第1自動送信モードにおいて、機械側制御部44は、電流値が上昇していないと判断された場合、当該判断に用いた電流信号を、機械側記憶部46に記憶させ、電流値が上昇したと判断された場合、当該判断に用いた電流信号とともに、機械側記憶部46に記憶された電流信号を一斉送信してもよい。
【0150】
上記実施形態では、第2自動送信モード(第4モード)において、機械側制御部44は、予め設定した時間間隔(例えば1分等)で電圧値を検出し、電圧信号に基づいて、電圧値が降下したか否かを判断し、電圧値が降下したと判断された場合、当該判断に用いた電圧信号に基づいて電圧値の降下量を算出し、当該降下量が第1閾値を超えたか否かを判断し、当該降下量が第1閾値を超えたと判断された場合、当該判断に用いた電圧信号を送信すると説明した。
【0151】
しかし、第2自動送信モードにおいて、機械側制御部44は、予め設定した時間間隔(例えば1分等)で電流値を検出し、電流信号に基づいて、電流値が上昇したか否かを判断し、電流値が上昇したと判断された場合、当該判断に用いた電流信号に基づいて電流値の上昇量を算出し、当該上昇量が第2閾値を超えたか否かを判断し、当該上昇量が第2閾値を超えたと判断された場合、当該判断に用いた電流信号を送信してもよい。
【0152】
第2閾値は、機械側記憶部46に記憶される設定データ46bの一例であり、高所作業車100が稼働中であるか否かを判断するための電流値の上昇量の閾値である。この閾値は、高所作業車100の非稼働時の微弱電流を排除し得るように、即ち、当該微弱電流よりも大きくなるように、予め実験などで求めておく。非稼働時の微弱電流とは、一例として、高所作業車100の電源がオンされているが走行していない状態、即ち停止状態の電流が挙げられる。
【0153】
また、上記実施形態では、第2自動送信モードにおいて、機械側制御部44は、電圧値の降下量が第1閾値を超えていないと判断された場合、電圧信号を、機械側記憶部46に記憶させ、電圧値の降下量が第1閾値を超えたと判断された場合、当該判断に用いた電圧信号とともに、機械側記憶部46に記憶された電圧信号を、一斉送信すると説明した。
【0154】
しかし、第2自動送信モードにおいて、機械側制御部44は、電流値の上昇量が第2閾値を超えていないと判断された場合、当該判断に用いた電流信号を、機械側記憶部46に記憶させ、電流値の上昇量が第2閾値を超えたと判断された場合、当該判断に用いた電流信号とともに、機械側記憶部46に記憶された電流信号を一斉送信してもよい。
【符号の説明】
【0155】
40 稼働状況検出装置、42 電圧検出部(検出部)、44 機械側制御部(制御部)、100 高所作業車(作業機械)、110 バッテリ、
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7