(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024121228
(43)【公開日】2024-09-06
(54)【発明の名称】製袋充填包装機の縦シール装置
(51)【国際特許分類】
B65B 51/10 20060101AFI20240830BHJP
B65B 51/14 20060101ALI20240830BHJP
【FI】
B65B51/10 300
B65B51/14
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023028201
(22)【出願日】2023-02-27
(71)【出願人】
【識別番号】000151461
【氏名又は名称】株式会社東京自働機械製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110002664
【氏名又は名称】弁理士法人相原国際知財事務所
(72)【発明者】
【氏名】清水 晴樹
【テーマコード(参考)】
3E094
【Fターム(参考)】
3E094AA13
3E094BA06
3E094CA06
3E094DA07
3E094DA08
3E094EA03
3E094FA11
3E094GA11
3E094HA05
3E094HA20
(57)【要約】
【課題】一対のヒータブロックの開閉パターンをより簡易かつ安価な構成で設定可能な製袋充填包装機の縦シール装置を提供する。
【解決手段】縦シール装置16は、第1ヒータブロック21を保持する第1保持部材41と、第2ヒータブロック22を保持する第2保持部材42と、アクチュエータ60と、開閉方向に移動不能に固定される第2ブラケット32と、第1保持部材41から開閉方向に延び、第2保持部材42を摺動自在に支持すると共に第2ブラケット32により摺動自在に支持されるシャフト52を含むガイド部材50と、開閉方向に延在し、第2保持部材42およびガイド部材50の少なくともいずれか一方の部材と第2ブラケット32との間に介在することで、少なくともいずれか一方の部材の開閉方向の移動を制限して一対のヒータブロック20の開閉パターンを設定する第1開閉パターン設定部材100または第2開閉パターン設定部材と、を備える。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに当接した閉状態と互いに離間した開状態との間で開閉動作して、製袋チューブ周りの包材の両側縁をヒートシールする第1ヒータブロックおよび第2ヒータブロックを含む一対のヒータブロックと、
前記第1ヒータブロックを保持する第1保持部材と、
前記第2ヒータブロックを保持する第2保持部材と、
前記第1保持部材と前記第2保持部材との間に、前記第1ヒータブロックおよび前記第2ヒータブロックの開閉方向の力を発生させるアクチュエータと、
前記開閉方向で前記第2保持部材に対して前記第1保持部材の反対側に配置され、前記開閉方向に移動不能に固定されるブラケットと、
前記第1保持部材から前記開閉方向に延び、前記第2保持部材を摺動自在に支持すると共に前記ブラケットにより摺動自在に支持されるシャフトを含むガイド部材と、
前記開閉方向に延在し、前記第2保持部材および前記ガイド部材の少なくともいずれか一方の部材と前記ブラケットとの間に介在することで、前記少なくともいずれか一方の部材の前記開閉方向の移動を制限して、前記一対のヒータブロックの開閉パターンを設定する開閉パターン設定部材と、
を備える製袋充填包装機の縦シール装置。
【請求項2】
前記開閉パターン設定部材は、
前記ガイド部材と前記ブラケットとの間に配置され、前記ガイド部材を介して前記第1保持部材を前記第2保持部材側に付勢する弾性部材と、
前記ブラケットに接続され、前記ガイド部材と当接して前記第1保持部材の前記第2保持部材側の第1終端位置を規定する第1位置決め部材と、
前記ブラケットに接続され、前記第2保持部材と当接して前記第2保持部材の前記第1保持部材側の第2終端位置を規定する第2位置決め部材と、
を含む請求項1に記載の製袋充填包装機の縦シール装置。
【請求項3】
前記開閉パターン設定部材は、前記ブラケットと前記ガイド部材および前記第2保持部材のいずれか一方とを接続する請求項1に記載の製袋充填包装機の縦シール装置。
【請求項4】
前記開閉パターン設定部材は、位置決めされる部材の前記開閉方向における位置を調整する調整機構を含む請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の製袋充填包装機の縦シール装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は製袋充填包装機の縦シール装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、製袋チューブの周囲で筒状に形成された包材の両側縁部を一対のヒータブロックで挟み込み、ヒートシールする製袋充填包装機の縦シール装置に関する技術が知られている。例えば、特許文献1には、一対のヒータブロックを支持する作動板それぞれに係合部材を連結し、係合部材のいずれか一方または両方に開閉規定部材を係合させることで、一対のヒータブロックの開閉パターンを決定する縦シール装置が記載されている。この縦シール装置では、各係合部材に係合させる開閉規定部材を組み替えることで、ヒータブロックの一方のみを移動させるか、両方を移動させるかを切り替えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1に記載の縦シール装置では、各係合部材に、一対のヒータブロックの開閉方向と直交する方向の篏合孔を形成し、第一開閉規定部材から第三開閉規定部材に設けられたローラやカムフォロアを篏合することで、各係合部材と開閉規定部材とを係合している。しかしながら、このような篏合孔は、比較的に高価なフライス加工により精度良く形成する必要がある。また、一対のヒータブロックの双方を移動させる両開きパターンを設定するための第三開閉規定部材では、カムフォロアを開閉方向と直交する軸周りに揺動させるため機構といった比較的に複雑な構造を含んでいる。そのため、コスト増加につながっていた。
【0005】
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、一対のヒータブロックの開閉パターンをより簡易かつ安価な構成で設定可能な製袋充填包装機の縦シール装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の製袋充填包装機の縦シール装置は、製袋チューブ周りの包材の両側縁をヒートシールする第1ヒータブロックおよび第2ヒータブロックを含む一対のヒータブロックと、前記第1ヒータブロックを保持する第1保持部材と、前記第2ヒータブロックを保持する第2保持部材と、前記第1保持部材と前記第2保持部材との間に、前記第1ヒータブロックおよび前記第2ヒータブロックの開閉方向の力を発生させるアクチュエータと、前記開閉方向で前記第2保持部材に対して前記第1保持部材の反対側に配置され、前記開閉方向に移動不能に固定されるブラケットと、前記第1保持部材から前記開閉方向に延び、前記第2保持部材を摺動自在に支持すると共に前記ブラケットにより摺動自在に支持されるシャフトを含むガイド部材と、前記開閉方向に延在し、前記第2保持部材および前記ガイド部材の少なくともいずれか一方の部材と前記ブラケットとの間に介在することで、前記少なくともいずれか一方の部材の前記開閉方向の移動を制限して前記一対のヒータブロックの開閉パターンを設定する開閉パターン設定部材と、を備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明の製袋充填包装機の縦シール装置によれば、一対のヒータブロックの開閉パターンをより簡易かつ安価な構成で設定可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】実施形態の縦シール装置を備えた製袋充填包装機の概略を示す斜視図である。
【
図2】縦シール装置を開閉方向左上側から視た斜視図である。
【
図3】縦シール装置を開閉方向右上側から視た斜視図である。
【
図4】両開きパターンにおいて閉状態の縦シール装置を示す説明図である。
【
図5】両開きパターンにおいて開閉動作の途中状態の縦シール装置を示す説明図である。
【
図6】両開きパターンにおいて開状態の縦シール装置を示す説明図である。
【
図7】左開きパターンにおいて閉状態の縦シール装置を示す説明図である。
【
図8】左開きパターンにおいて開状態の縦シール装置を示す説明図である
【
図9】右開きパターンにおいて閉状態の縦シール装置を示す説明図である。
【
図10】右開きパターンにおいて閉状態の縦シール装置を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面に基づき本発明の一実施形態について説明する。
【0010】
(製袋充填包装機)
図1は、実施形態の縦シール装置を備えた製袋充填包装機の概略を示す斜視図である。製袋充填包装機1は、製袋チューブ2と、充填チューブ4と、ホッパ6と、フォーマ8と、本体フレーム10(
図2に破線で模式的に示す)と、一対の包材フィーダ12と、縦シール装置16と、横シール装置18とを備える。製袋充填包装機1の各構成要素は、本体フレーム10により支持されている。
【0011】
製袋チューブ2は、上下方向に延びる。製袋チューブ2の内部には、上下方向に延びて製袋チューブ2から上方に向けて突出する充填チューブ4が配置されている。充填チューブ4は、その上端にホッパ6を有し、ホッパ6を通じて粉粒体などの充填物の供給を受ける。製袋チューブ2は、充填チューブ4を介して内部に充填物の供給を受ける。なお、充填チューブ4を省略し、製袋チューブ2内に直接的に充填物をホッパ6から供給してもよい。製袋充填包装機1は、充填チューブ4内に配置されたらせん状の羽根を有するオーガ軸を回転させ、充填チューブ4から製袋チューブ2内に所定量の充填物を供給する。
【0012】
製袋チューブ2の上方かつホッパ6の下方には、フォーマ8が取り付けられ、フォーマ8から包材ロールWrまで包材繰出し経路11が延びている。包材ロールWrからヒートシール可能なフィルムなどの包材Wが繰り出され、繰り出された包材Wは、包材繰出し経路11に沿って案内され、フォーマ8を経て製袋チューブ2の外周に導かれる。この際、包材Wは、フォーマ8によって製袋チューブ2を囲む筒状に形成され、製袋チューブ2に沿い下方に導かれる。また、フォーマ8を通過する際、筒状の包材Wの両側縁は所定の形態にて互いに重ね合わされたラップ部を形成する。
【0013】
一対の包材フィーダ12は、フォーマ8の下方にて、製袋チューブ2の両側に1つずつ配置されている。各包材フィーダ12は、無端状のサクションベルトを有し、サクションベルトに包材Wを吸着させる。包材フィーダ12のサクションベルトが一方向に走行すると、サクションベルトに吸着された包材Wが製袋チューブ2の外周面に沿って下方に繰り出される。
【0014】
縦シール装置16は、
図1に示すように、製袋チューブ2に対して包材ロールWrおよび包材繰り出し経路11とは反対側で、製袋チューブ2の外周面における包材Wに近接して配置される。縦シール装置16は、製袋チューブ2に対して開閉動作し、包材Wの上記ラップ部をヒートシールする一対のヒータブロック20を備えている。縦シール装置16を通過した後の包材Wは、一対のヒータブロック20により両側縁が互いに接着される。
【0015】
横シール装置18は、製袋チューブ2の下方に設けられ、開閉可能な一対のヒータブロック18a、18bと、図示しないカッターを有している。横シール装置18は、一対のヒータブロック18a、18bが包材Wを挟み付けることで包材Wに横シールを形成し、カッターにより包材Wを切断する。それにより、包材Wの上下端が横シールにより閉じられ、充填物が充填された袋Fが形成される。
【0016】
ここで、縦シール装置16により包材Wをヒートシールするとき、いずれか一方のヒータブロック20を固定し、他方のヒータブロック20を移動させることで開閉動作を行う方式では、固定側のヒータブロックにより包材Wを常に加熱することになる。そのため、包材Wの種類によっては、仕上がりを損なってしまうおそれがある。そのため、一対のヒータブロック20の開閉パターンは、切り替え可能に構成されることが好ましい。実施形態の縦シール装置16は、上記開閉パターンを設定するために以下の構成を備えている。
【0017】
(縦シール装置の詳細構造)
以下の説明では、一対のヒータブロック20が開閉する方向を「開閉方向」と称し、開閉方向と製袋チューブ2に沿った包材繰り出し方向(上下方向)に直交する方向を「水平方向」と称する。また、製袋チューブ2とは反対側から見て開閉方向左側に配置されるヒータブロック20を適宜「第1ヒータブロック21」と称し、開閉方向右側に配置されるヒータブロック20を適宜「第2ヒータブロック22」と称する。さらに、一対のヒータブロック20が互いに当接して閉じた状態を「閉状態」と称し、一対のヒータブロック20が互いに最も離間した状態を「開状態」と称する。
【0018】
図2は、縦シール装置16を開閉方向左上側から視た斜視図であり、
図3は、縦シール装置16を開閉方向右上側から視た斜視図である。
図2および
図3では、縦シール装置16を製袋チューブ2とは反対側から視ている。縦シール装置16は、上記一対のヒータブロック20に加えて、支持機構30と、第1保持部材41と、第2保持部材42と、ガイド部材50と、アクチュエータ60と、開閉パターン設定部材としての第1開閉パターン設定部材100および第2開閉パターン設定部材200(
図7から
図10参照)を備えている。
【0019】
(支持機構)
支持機構30は、一対のヒータブロック20を含む縦シール装置16全体を本体フレーム10に対して支持する機構である。支持機構30は、第1ブラケット31および第2ブラケット32(ブラケット)と、支持基板33と、スライド機構34とを含む。
【0020】
第1ブラケット31は、側板311と、上面板312および下面板313とを含む。上面板312および下面板313は、開閉方向において側板311から一対のヒータブロック20側に延びる。第1ブラケット31は、本体フレーム10に接続された支持基板33に、スライド機構34を介して水平方向に移動自在に接続される。なお、第1ブラケット31は、製袋充填包装機1の運転時には、図示しない固定部材により支持基板33に対して移動不能に固定される。
【0021】
第2ブラケット32は、第1ブラケット31よりも一対のヒータブロック20側に配置される。第2ブラケット32は、直方体状の本体部321と、上面板322および下面板323とを含む。本体部321の第1ブラケット31側の面には、第1締結孔32a(
図4参照)が形成されており、本体部321の第1ブラケット31とは反対側の面には、第2締結孔32b(
図4参照)が形成されている。上面板322および下面板323は、開閉方向において本体部321よりも第1ブラケット31側まで延びる。上面板322および下面板323は、上下方向において第1ブラケット31の上面板312および下面板313の間に摺動自在に嵌め込まれる。
【0022】
また、第2ブラケット32の上面板322および下面板323は、上下方向に延びる回動軸36によって、上面板312および下面板313に回動自在に接続されている。これにより、回動軸36で第2ブラケット32を第1ブラケット31に対して回動させれば、一対のヒータブロック20を製袋チューブ2に接近させた接近位置(
図1参照)と、製袋チューブ2から離間させた退避位置(図示省略)との間で移動させることができる。なお、第1ブラケット31には、上記接近位置で一対のヒータブロック20を位置決めするために、第2ブラケット32の第1ブラケット31に対する回動を規制するストッパー軸38が設けられている。
【0023】
(第1保持部材および第2保持部材)
第1保持部材41は、第1ヒータブロック21を保持する。また、第2保持部材42は、第2ヒータブロック22を保持する。第1保持部材41および第2保持部材42は、開閉方向において互いに間隔を空けて配置された作動板である。第1保持部材41および第2保持部材42は、水平方向の製袋チューブ2側の端部に各ヒータブロック20が接続されている。また、第1保持部材41には、
図3に示すように、アクチュエータ60のピストンロッド64を挿通する貫通孔41aが形成されている。また、第2保持部材42には、開閉方向において貫通孔41aと並ぶ貫通孔42a(
図4参照)が形成されている。
【0024】
上述した第1ブラケット31と、第2ブラケット32と、第1保持部材41と、第2保持部材42とは、開閉方向の一方側から他方側にかけて、この順番に並んで配置されている。言い換えると、第1ブラケット31および第2ブラケット32は、開閉方向で第2保持部材42に対して第1保持部材41の反対側に配置される。
【0025】
(ガイド部材)
ガイド部材50は、一対のシャフト52と、シャフト保持部54とを含む。一対のシャフト52は、上下方向において互いに間隔を空けて配置され、開閉方向に延びる。一対のシャフト52は、一端で第1保持部材41に接続されている。また、一対のシャフト52は、第2保持部材42および第2ブラケット32の本体部321を貫通する位置まで延び、他端でシャフト保持部54に接続されている。シャフト保持部54は、第1ブラケット31と第2ブラケット32との間の空間に配置された板状部材である。シャフト保持部54には、後述する第1開閉パターン設定部材100、第2開閉パターン設定部材200の構成要素を挿通するための貫通孔54a(
図4参照)が形成されている。上述した第1保持部材41の貫通孔41a、第2保持部材42の貫通孔42a、第2ブラケット32の第1締結孔32a、第2締結孔32bおよびガイド部材50の貫通孔54aは、開閉方向において一直線上に並ぶことが好ましい。
【0026】
ここで、
図2および
図3に示すように、第2ブラケット32には、各シャフト52を開閉方向に沿って摺動自在に支持する各軸受81(リニアブッシュ)が貫通して設けられている。それにより、ガイド部材50は、各軸受81を介して、第2ブラケット32により開閉方向に沿って移動自在に支持される。その結果、第1ヒータブロック21、第1保持部材41およびガイド部材50全体が第2ブラケット32により支持される。また、一対のシャフト52が第2ブラケット32に対して摺動すると、第1ヒータブロック21、第1保持部材41およびガイド部材50全体が開閉方向に沿って移動する。
【0027】
また、第2保持部材42には、各シャフト52が開閉方向に沿って摺動自在に挿通される各軸受82(リニアブッシュ)が貫通して設けられている。それにより、第2保持部材42は、各軸受82を介して、一対のシャフト52上で開閉方向に沿って摺動自在に支持される。第2保持部材42が一対のシャフト52上で摺動すると、第2ヒータブロック22および第2保持部材42全体が開閉方向に沿って移動する。
【0028】
(アクチュエータ)
アクチュエータ60は、例えばエア駆動式のシリンダチューブ62と、シリンダチューブ62により開閉方向に移動するピストンロッド64とを含む。シリンダチューブ62は、第1保持部材41に取り付けられている。ピストンロッド64は、
図3に示すように、第1保持部材41の貫通孔41aを介して第2保持部材42側へと移動可能とされている。ピストンロッド64は、開閉方向に延びるロッド接続部材70を介して第2保持部材42に接続されている。これにより、アクチュエータ60は、ピストンロッド64を伸縮させることで、第1保持部材41と第2保持部材42との間に開閉方向の力を発生させる。
【0029】
(第1開閉パターン設定部材)
次に、一対のヒータブロック20の双方が互いに開閉方向に移動する両開きパターンを設定する第1開閉パターン設定部材100について、
図4から
図6を参照しながら説明する。
図4は、両開きパターンにおいて閉状態の縦シール装置16を示す説明図である。
図5は、両開きパターンにおいて開閉動作の途中状態の縦シール装置16を示す説明図である。
図6は、両開きパターンにおいて開状態の縦シール装置16を示す説明図である。第1開閉パターン設定部材100は、図示するように、移動制限部材110と、受け部材120(第2位置決め部材)とを含む。
【0030】
移動制限部材110は、締結部材111(第1位置決め部材)と、ナット114と、ばね受け部116と、スプリング118(弾性部材)とを含む。移動制限部材110は、締結具112、スプリング118が開閉方向に沿って延在し、第2ブラケット32とガイド部材50のシャフト保持部54との間に介在することで、第1ヒータブロック21、第1保持部材41およびガイド部材50の開閉方向の移動を制限する。
【0031】
締結部材111は、締結具112および接続部材113を含む。締結具112は、例えば、フランジ部112fを含むフランジボルトであり、その雄ねじ部分がシャフト保持部54に形成された貫通孔54aに第2ブラケット32とは反対側から挿通される。締結具112のフランジ部112fは、貫通孔54aよりも大径とされている。接続部材113は、上記貫通孔54aに挿通された本体部に締結具112の雄ねじが締結され、本体部の締結具112とは反対側から延出された雄ねじ113aがナット114を介して第2ブラケット32の第1締結孔32aに締結される。ばね受け部116は、ナット114のシャフト保持部54側の面に設けられ、スプリング118よりも大径に形成される。スプリング118は、上記貫通孔54aよりも大径に形成され、シャフト保持部54とばね受け部116との間に配置されてガイド部材50を第2保持部材42とは反対側に向けて付勢する。
【0032】
これにより、開閉方向においてガイド部材50にスプリング118の付勢力F1(
図4参照)を上回る反対方向の力が作用していない場合、シャフト保持部54が締結具112のフランジ部112fと当接する。この状態で、第1保持部材41が第2保持部材42側の終端位置となる第1終端位置P1に位置づけられ、第1ヒータブロック21が閉状態の位置となる。第1終端位置P1は、接続部材113の第1締結孔32aに対するねじ込み長さや、締結具112の接続部材113に対するねじ込み長さに応じて調整することができる。このように、締結部材111は、ガイド部材50を介して第1保持部材41の第1終端位置P1を規定する第1位置決め部材として機能すると共に、第1終端位置P1を調整する調整機構として機能する。
【0033】
受け部材120は、開閉方向に沿って延在し、第2ブラケット32と第2保持部材42との間に介在する。受け部材120は、例えばゴム材といった弾性材料により形成された円柱状の当接部122を含む。当接部122は、一方の面が平坦に形成される。また、当接部122の他方の面からは、雄ねじ124が延出されている。雄ねじ124は、第2ブラケット32の第2締結孔32bにナット126を介して締結される。
【0034】
ここで、第2保持部材42には、上述したように、アクチュエータ60のピストンロッド64と接続されたロッド接続部材70が取り付けられている。ロッド接続部材70(「第1ロッド接続部材71」と称する)は、例えば六角柱状に形成された本体711の一端に雄ねじ71aが形成され、この雄ねじ71aにピストンロッド64の先端が締結される。一方、本体711の他端側には、締結孔71bが形成されており、貫通孔42aを介して第2保持部材42に挿通されるボルト90の雄ねじ90aが締結孔71bに締結される。これにより、第1ロッド接続部材71が第2保持部材42に接続される。
【0035】
そして、上記受け部材120は、当接部122と上記ボルト90の頭部90bとが互いに対向して当接可能に配置されている。
図5および
図6に示すように、ボルト90の頭部90bと当接部122とが当接すると、第2保持部材42が第1保持部材41とは反対側の終端位置となる第2終端位置P2に位置づけられ、第2ヒータブロック22が開状態の位置となる。第2終端位置P2は、受け部材120の第2ブラケット32に対するねじ込み長さに応じて調整することができる。このように、受け部材120は、第2保持部材42の第2終端位置P2を規定する第2位置決め部材として機能すると共に、第2終端位置P2を調整する調整機構として機能する。また、受け部材120は、開状態での第1ヒータブロック21と第2ヒータブロック22との間の開閉方向における中間位置(
図6の一点鎖線参照)が、閉状態(
図4の状態)での第1ヒータブロック21と第2ヒータブロック22との合わせ面と一致するように調整する調整機構としても機能する。
【0036】
(両開きパターンの動作)
次に、第1開閉パターン設定部材100が取り付けられた縦シール装置16の動作について説明する。まず、
図4では、ピストンロッド64が第1保持部材41から突出していない状態であり、第1保持部材41が第1終端位置P1に位置付けられて一対のヒータブロック20が閉状態とされている。このとき、第1保持部材41には、ガイド部材50を介してスプリング118による第2保持部材42側(開閉方向右側)の付勢力F1が作用している。一方、第2保持部材42は、ピストンロッド64の動作に応じて第1保持部材41とは反対側(開閉方向右側)に移動可能な状態である。
【0037】
図4に示す状態から、
図5に示すようにピストンロッド64を伸長させると、第1保持部材41と第2保持部材42との間に互いに離間する方向の力が作用するが、付勢力F1が作用する第1ヒータブロック21、第1保持部材41およびガイド部材50は動作しない。一方、第2保持部材42は、
図5の白抜き矢印に示すように、ピストンロッド64により押圧される力F2により第1保持部材41とは反対側(開閉方向右側)へと移動する。それにより、第2ヒータブロック22が第1ヒータブロック21から離間する。また、第2保持部材42は、第2終端位置P2まで移動する。
【0038】
さらに、
図6に示すように、第2保持部材42が第2終端位置P2となるとピストンロッド64が第2保持部材42を押圧する力の反作用力F2がスプリング118の付勢力F1を上回る。つまり、スプリング118の付勢力F1は、上記反作用力F2より小さく設定される。その結果、
図6の白抜き矢印に示すように、上記反作用力F2により第1ヒータブロック21、第1保持部材41およびガイド部材50全体が、スプリング118の収縮を伴いながら第2保持部材42とは反対側へと移動する。これにより、一対のヒータブロック20が開状態へと移行する。
【0039】
一方、ピストンロッド64を
図6に示す状態から収縮させると、第1保持部材41と第2保持部材42との間に互いに接近する方向の力が作用する。その結果、まずは、
図5に示すように、スプリング118により第2保持部材42側へと付勢される第1保持部材41が第2保持部材42側(開閉方向右側)へと移動する。第1保持部材41が第1終端位置P1に到達すると、
図4に示すように、第2保持部材42がピストンロッド64に引っ張られて第1保持部材41側(開閉方向左側)へと移動する。それにより、第1ヒータブロック21と第2ヒータブロック22とが再び閉状態となる。以上のように、第1開閉パターン設定部材100を縦シール装置16に組み付けることにより、一対のヒータブロック20が互いに開閉方向に移動する両開きパターンを設定することができる。
【0040】
(第2開閉パターン設定部材:左開きパターンを設定する場合)
次に、一対のヒータブロック20のいずれか一方のみが開閉方向に移動する左開きパターンまたは右開きパターンを設定する第2開閉パターン設定部材200について説明する。
図7は、左開きパターンにおいて閉状態の縦シール装置16を示す説明図である。
図8は、左開きパターンにおいて開状態の縦シール装置16を示す説明図である。
【0041】
第2開閉パターン設定部材200は、本体部210と、雄ねじ220とを含む。本体部210は、例えば六角柱状に形成される。本体部210の一端からは、雄ねじ220が延出されている。また、本体部210の雄ねじ220とは反対側の端部には、締結孔230が形成されている。左開きパターンを設定する場合、第2開閉パターン設定部材200は、開閉方向に沿って延在し、第2ブラケット32と第2保持部材42との間に介在する。
【0042】
ここで、第2開閉パターン設定部材200が縦シール装置16に取り付けられる場合、第2保持部材42に取り付けられるロッド接続部材70(「第2ロッド接続部材72」と称する)は、本体721と、雄ねじ72a、72bとを含む。本体721は、例えば六角柱状に形成される。雄ねじ72a、72bは、本体721の各端部から延出されている。第2保持部材42側に位置する雄ねじ72aは、貫通孔42aを介して第2保持部材42に挿通され、第2ブラケット32側まで延びる。また、雄ねじ72bの周囲には、円筒状のスペーサ74が設けられる。
【0043】
第2開閉パターン設定部材200は、本体部210とスペーサ74とが開閉方向において互いに当接した状態で、締結孔230に第2ロッド接続部材72の雄ねじ72bが締結される。また、第2開閉パターン設定部材200は、雄ねじ220が第2ブラケット32の第2締結孔32bにナット226を介して締結される。これにより、第2保持部材42は、第2開閉パターン設定部材200によって第2ブラケット32に接続され、開閉方向において移動不能に位置決めされる。第2保持部材42の固定位置は、雄ねじ220の締結孔32bへのねじ込み長さに応じて調整することができる。すなわち、第2開閉パターン設定部材200は、第2保持部材42を移動不能に固定(位置決め)する固定部材として機能すると共に、第2保持部材42の固定位置を調整する調整機構として機能する。
【0044】
(左開きパターンの動作)
次に、縦シール装置16の左開きパターンの動作について説明する。まず、
図7に示す状態では、ピストンロッド64が第1保持部材41から突出していない状態であり、一対のヒータブロック20が閉状態とされる。このとき、第1ヒータブロック21、第1保持部材41およびガイド部材50は、ピストンロッド64の動作に応じて第2保持部材42とは反対側(開閉方向左側)に移動可能な状態である。一方、第2保持部材42は、開閉方向において移動不能とされている。
【0045】
したがって、
図8に示すようにピストンロッド64を伸長させると、ピストンロッド64が第2ブラケット32を押圧する力がロッド接続部材70、第2保持部材42、第2開閉パターン設定部材200を通じて伝わり、その反作用力F2が第1保持部材41に作用する。その結果、
図8の白抜き矢印に示すように、第1保持部材41が開閉方向右側へと移動して、第1ヒータブロック21が第2ヒータブロック22から離間する。これにより、一対のヒータブロック20が開状態へと移行する。
【0046】
また、ピストンロッド64を
図8に示す状態から収縮させれば、上述した手順とは逆の手順で第1ヒータブロック21と第2ヒータブロック22とが互いに接近し、閉状態となる。以上のように、第2開閉パターン設定部材200によって第2ブラケット32と第2保持部材42とを接続することにより、第1ヒータブロック21のみが開閉方向に移動する左開きパターンを設定することができる。
【0047】
(第2開閉パターン設定部材:右開きパターンを設定する場合)
次に、第2開閉パターン設定部材200により右開きパターンを設定する場合の構成について説明する。
図9は、右開きパターンにおいて閉状態の縦シール装置16を示す説明図である。
図10は、右開きパターンにおいて閉状態の縦シール装置16を示す説明図である。
【0048】
右開きパターンを設定する場合、第2開閉パターン設定部材200は、開閉方向に沿って延在し、第2ブラケット32とガイド部材50との間に介在する。より詳細には、第2開閉パターン設定部材200は、雄ねじ220が第2ブラケット32の第1締結孔32aにナット226を介して締結される。また、第2開閉パターン設定部材200は、本体部210がシャフト保持部54に当接した状態で、貫通孔54aを介してシャフト保持部54に挿通された締結具92が締結孔230に締結される。締結具92は、例えばフランジボルトであり、そのフランジ部92fが貫通孔54aよりも大径とされている。
【0049】
これにより、ガイド部材50が第2ブラケット32に締結され、第1ヒータブロック21、第1保持部材41およびガイド部材50が開閉方向において移動不能に位置決めされる。第1保持部材41の固定位置は、第2開閉パターン設定部材200の第1締結孔32aへのねじ込み長さに応じて調整することができる。すなわち、第2開閉パターン設定部材200は、第1保持部材41を移動不能に固定(位置決め)する固定部材として機能すると共に、第1保持部材41の固定位置を調整する調整機構として機能する。なお、この場合、第2ロッド接続部材72は、雄ねじ72bにナット75が締結されることで、第2保持部材42に接続される。
【0050】
(右開きパターンの動作)
次に、縦シール装置16の右開きパターンの動作について説明する。まず、
図9に示す状態では、ピストンロッド64が第1保持部材41から突出していない状態であり、一対のヒータブロック20が閉状態とされる。このとき、第1ヒータブロック21、第1保持部材41およびガイド部材50は、開閉方向において移動不能とされている。一方、第2保持部材42は、ピストンロッド64の動作に応じて第1保持部材41とは反対側(開閉方向右側)に移動可能な状態である。
【0051】
この状態から、
図10に示すようにピストンロッド64を伸長させると、ピストンロッド64が第2ロッド接続部材72を介して第2保持部材42を押圧する力F2を発生させる。その結果、
図10の白抜き矢印に示すように、第2保持部材42が開閉方向右側へと移動して、第2ヒータブロック22が第1ヒータブロック21から離間する。これにより、一対のヒータブロック20が開状態へと移行する。
【0052】
また、ピストンロッド64を
図10に示す状態から収縮させれば、上述した手順とは逆の手順で第1ヒータブロック21と第2ヒータブロック22とが互いに接近し、閉状態となる。以上のように、第2開閉パターン設定部材200によって第2ブラケット32とガイド部材50とを接続することにより、第2ヒータブロック22のみが開閉方向に移動する右開きパターンを設定することができる。
【0053】
(実施形態の効果)
以上説明したように、実施形態の製袋充填包装機1の縦シール装置16は、製袋チューブ2周りの包材Wの両側縁をヒートシールする第1ヒータブロック21および第2ヒータブロック22を含む一対のヒータブロックと、第1ヒータブロック21を保持する第1保持部材41と、第2ヒータブロック22を保持する第2保持部材42と、第1保持部材41と第2保持部材42との間に、第1ヒータブロック21および第2ヒータブロック22の開閉方向の力を発生させるアクチュエータ60と、開閉方向で第2保持部材42に対して第1保持部材41の反対側に配置され、開閉方向に移動不能に固定される第2ブラケット32(ブラケット)と、第1保持部材41から開閉方向に延び、第2保持部材42を摺動自在に支持すると共に第2ブラケット32により摺動自在に支持されるシャフト52を含むガイド部材50と、開閉方向に延在し、第2保持部材42およびガイド部材50の少なくともいずれか一方の部材と第2ブラケット32との間に介在することで、少なくともいずれか一方の部材の開閉方向の移動を制限して一対のヒータブロック20の開閉パターンを設定する第1開閉パターン設定部材100または第2開閉パターン設定部材200(開閉パターン設定部材)と、を備える。
【0054】
この構成により、開閉方向に延在する第1開閉パターン設定部材100または第2開閉パターン設定部材200により、一対のヒータブロック20の開閉パターンを設定することができる。つまり、第1開閉パターン設定部材100または第2開閉パターン設定部材200を、第2ブラケット32とガイド部材50や第2保持部材42との間に開閉方向において介在させるだけでよい(当接させるか接続(締結)させればよい)。そのため、開閉方向と直交する方向において各部材の係合構造を設ける必要がなく、フライス加工が必要な篏合孔といった部分を形成しなくてもよい。その結果、旋盤加工といった比較的に安価な加工手法で一対のヒータブロック20の開閉パターンを設定する構造を得ることが可能となる。また、第1開閉パターン設定部材100または第2開閉パターン設定部材200の構成要素を、開閉方向と直交する軸周りに揺動させるための機構も必要がない。したがって、実施形態の製袋充填包装機1の縦シール装置16によれば、一対のヒータブロック20の開閉パターンをより簡易かつ安価な構成で設定可能となる。
【0055】
また、第1開閉パターン設定部材100は、ガイド部材50と第2ブラケット32との間に配置され、ガイド部材50を介して第1保持部材41を第2保持部材42側に付勢するスプリング118(弾性部材)と、第2ブラケット32に接続され、ガイド部材50と当接して第1保持部材41の第2保持部材42側の第1終端位置P1を規定する締結部材111(第1位置決め部材)と、第2ブラケット32に接続され、第2保持部材42と当接して第2保持部材42の第1保持部材41とは反対側の第2終端位置P2を規定する受け部材120(第2位置決め部材)と、を含む。
【0056】
この構成により、アクチュエータ60により第1保持部材41と第2保持部材42との間に互いに離間する方向の力を発生させると、第1終端位置P1でスプリング118により第2保持部材42側に付勢される第1保持部材41は移動せず、第2保持部材42が第1保持部材41と反対側に移動する(
図5)。第2保持部材42が受け部材120と当接して第1保持部材41と反対側の第2終端位置P2になると、アクチュエータ60の反作用力F2により第1保持部材41が第2保持部材42と反対側に移動する(
図6)。一方、アクチュエータ60により第1保持部材41と第2保持部材42との間に互いに接近する方向の力を発生させると、まずはスプリング118により付勢される第1保持部材41が第2保持部材42側に移動し(
図5)、その後、第1保持部材41が第1終端位置P1となると第2保持部材42が第1保持部材41側へと移動する(
図4)。このように、一対のヒータブロック20の双方を開閉方向に移動させる両開きパターンを設定することができる。また、締結部材111を第2ブラケット32に締結し、スプリング118を第2ブラケット32とガイド部材50との間に当接させ、受け部材120を第2ブラケット32に締結すればよく、簡易かつ安価な構成とすることができる。
【0057】
また、第2開閉パターン設定部材200は、第2ブラケット32と第2保持部材42およびガイド部材50のいずれか一方とを接続する。すなわち、第2開閉パターン設定部材200が第2ブラケット32と第2保持部材42とを接続した場合(
図7および
図8)、第2保持部材42の開閉方向に移動不能となる。その結果、アクチュエータ60の力により、第1ヒータブロック21、第1保持部材41およびガイド部材50のみを移動させることができる。一方、第2開閉パターン設定部材200が第2ブラケット32とガイド部材50とを接続した場合(
図9および
図10)、第1ヒータブロック21、第1保持部材41およびガイド部材50の開閉方向に移動不能となる。その結果、アクチュエータ60の力により、第2ヒータブロック22および第2保持部材42のみを移動させることができる。このように、第2開閉パターン設定部材200の接続位置を変更するだけで、一対のヒータブロック20の一方のみを移動させる左開きパターン、右開きパターンを設定することができ、簡易かつ安価な構成とすることができる。
【0058】
また、第1開閉パターン設定部材100および第2開閉パターン設定部材200は、位置決めされる部材の開閉方向における位置を調整する調整機構を含む。これにより、第1開閉パターン設定部材100により設定される上記第1終端位置P1、上記第2終端位置P2、第2開閉パターン設定部材200により設定される第1保持部材41、第2保持部材42の固定位置を、容易に調整することができる。
【0059】
以上で実施形態の説明を終えるが、本発明の態様はこの実施形態に限定されるものではない。例えば、本実施形態では、アクチュエータ60を第1保持部材41に取り付けるものとしたが、アクチュエータ60は、上述した第1保持部材41および第2保持部材42の移動を阻害しなければ、他の箇所に取り付けられてもよい。
【0060】
また、本実施形態では、第1開閉パターン設定部材100において、第1位置決め部材として締結部材111を第2ブラケット32に締結し、スプリング118を第2ブラケット32とガイド部材50との間に配置するものとした。ただし、第1位置決め部材は、ガイド部材50と当接して第1終端位置P1を規定することができるものであればよい。例えば、締結部材111を第1ブラケット31に締結し、第1終端位置P1でガイド部材50と当接させてもよい。また、スプリング118を第1ブラケット31とガイド部材50との間に接続することで、ガイド部材50を開閉方向右側に付勢するようにしてもよい。
【0061】
また、本実施形態では、右開きパターンを設定する場合(
図9および
図10)、第2開閉パターン設定部材200により第2ブラケット32とガイド部材50とを接続するものとした。ただし、右開きパターンを設定する場合、第2開閉パターン設定部材200により第1ブラケット31とガイド部材50とを接続してもよい。
【0062】
また、第1開閉パターン設定部材100を用いる場合、第2保持部材42に受け部材120と当接可能な部分が設けられれば、ロッド接続部材70として第2ロッド接続部材72を用いてもよい。また、第2開閉パターン設定部材200を用いる場合、第2保持部材42に第2開閉パターン設定部材200を接続することさえできれば、ロッド接続部材70として第1ロッド接続部材71を用いてもよい。また、スペーサ74は、適宜、省略されてもよい。
【符号の説明】
【0063】
1 製袋充填包装機
2 製袋チューブ
16 縦シール装置
20 一対のヒータブロック
21 第1ヒータブロック
22 第2ヒータブロック
31 第1ブラケット(ブラケット)
32 第2ブラケット(ブラケット)
40 ヒータブロック保持部材
41 第1保持部材
42 第2保持部材
50 ガイド部材
52 シャフト
60 アクチュエータ
100 第1開閉パターン設定部材(開閉パターン設定部材)
110 移動制限部材
111 締結部材(第1位置決め部材)
118 スプリング(弾性部材)
120 受け部材(第2位置決め部材)
200 第2開閉パターン設定部材(開閉パターン設定部材)
P1 第1終端位置
P2 第2終端位置