(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024121237
(43)【公開日】2024-09-06
(54)【発明の名称】動態解析システムおよび動態解析方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/0639 20230101AFI20240830BHJP
G06Q 50/04 20120101ALI20240830BHJP
【FI】
G06Q10/0639
G06Q50/04
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023028214
(22)【出願日】2023-02-27
(71)【出願人】
【識別番号】000231855
【氏名又は名称】日本鋳造株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100099944
【弁理士】
【氏名又は名称】高山 宏志
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 勇太
(72)【発明者】
【氏名】高谷 慎也
(72)【発明者】
【氏名】町田 隼矢
(72)【発明者】
【氏名】大山 伸幸
【テーマコード(参考)】
5L010
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L010AA06
5L049AA06
5L049CC04
5L050CC04
(57)【要約】
【課題】作業者がどのように動いてどのような作業を行ったかを詳細に把握することができる動態解析システムおよび動態解析方法を提供する。
【解決手段】生産現場に存在する作業エリアで作業する作業者の動態を解析する動態解析システム200は、無線通信により作業者の位置情報を取得する位置情報取得部30と、作業エリア内の画像情報を動画として取得する画像情報取得部20と、位置情報取得部30で取得した作業者の位置情報および画像情報取得部20で取得した画像情報に基づいて、作業者の動きおよび作業者の作業内容を解析する解析部10とを有する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
生産現場に存在する作業エリアで作業する作業者の動態を解析する動態解析システムであって、
無線通信により前記作業者の位置情報を取得する位置情報取得部と、
前記作業エリア内の画像情報を動画として取得する画像情報取得部と、
前記位置情報取得部で取得した前記作業者の前記位置情報および前記画像情報取得部で取得した前記画像情報に基づいて、前記作業者の動きおよび前記作業者の作業内容を解析する解析部と、
を有することを特徴とする動態解析システム。
【請求項2】
前記画像情報取得部は、前記作業エリア内の画像を動画として取得する複数のカメラを有することを特徴とする請求項1に記載の動態解析システム。
【請求項3】
前記位置情報取得部は、前記作業者に装着された発信器と、固定的に設けられた受信器を有する受信部と、を有することを特徴とする請求項1に記載の動態解析システム。
【請求項4】
前記発信器はビーコンであり、前記受信器はロケータであることを特徴とする請求項3に記載の動態解析システム。
【請求項5】
前記解析部は、
前記位置情報取得部で取得された前記作業者の位置情報を解析し、前記作業者の作業動線を経時的に把握する位置情報解析部と、
前記画像情報取得部で取得した動画を解析し、前記作業者の位置抽出および前記作業者の作業状態の把握を行う画像情報解析部と、
前記位置情報解析部および前記画像情報解析部で得られた前記作業者の位置および姿勢、ならびに前記作業者の作業状態から、前記作業者の作業内容を判定し、作業内容を分類する作業内容判定部と、
前記位置情報解析部で把握された前記作業者の作業動線軌跡および前記作業者の移動距離、ならびに、前記作業内容判定部により得られた作業分類、を含む出力情報を作成する出力情報作成部と、
を有することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の動態解析システム。
【請求項6】
前記解析部は、前記位置情報解析部で得られた前記作業者の位置情報と、前記画像情報解析部により動画から抽出された前記作業者の位置とを紐づけする紐つけ部をさらに有することを特徴とする請求項5に記載の動態解析システム。
【請求項7】
前記作業内容判定部は、前記画像情報をAIにより機械学習させることを特徴とする請求項5に記載の動態解析システム。
【請求項8】
生産現場に存在する作業エリアで作業する作業者の動態を解析する動態解析方法であって、
無線通信により前記作業者の位置情報を取得する工程と、
前記作業エリア内の画像情報を動画として取得する工程と、
前記作業者の前記位置情報および前記画像情報に基づいて、前記作業者の動きおよび前記作業者の作業内容を解析する工程と、
を有することを特徴とする動態解析方法。
【請求項9】
前記作業者の動きおよび前記作業者の作業内容を解析する工程は、
前記位置情報を解析する工程と、
前記画像情報を解析する工程と、
前記位置情報の解析結果および前記画像情報の解析結果に基づき、前記作業者の作業内容の判定し、前記作業内容の分類を行う工程と、
前記位置情報の解析により把握された前記作業者の作業動線軌跡および前記作業者の移動距離、ならびに、前記作業内容の分類、を含む出力情報を作成する工程と、
を有することを特徴とする請求項8に記載の動態解析方法。
【請求項10】
前記作業者の前記位置情報と、前記動画から抽出された前記作業者の位置とを紐づけする工程をさらに有することを特徴とする請求項9に記載の動態解析方法。
【請求項11】
前記作業者の作業内容の判定し、前記作業内容の分類を行う工程は、前記画像情報をAIにより機械学習させることにより行われることを特徴とする請求項9に記載の動態解析方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、工場等の生産現場に存在する作業エリアにおける作業者の動態解析システムおよび動態解析方法に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、生産現場である工場には、複数の作業者が作業を行う作業エリアが存在する。このような作業エリアにおける作業者の生産性を改善することを目的として、従来、作業者の動作を解析する技術が提案されている。例えば、特許文献1には、対象エリアに設置された発信器およびユーザに装着された受信器を用いて作業動線を記録し、生産性を改善する技術が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の技術では、各作業者の動きは把握できるが、作業者がどのような作業を行ったかまでは十分に把握することができず、生産性改善効果にも限界がある。
【0005】
そこで、本発明は、作業者がどのように動いてどのような作業を行ったかを詳細に把握することができる動態解析システムおよび動態解析方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、以下の(1)~(11)の手段を提供する。
【0007】
(1)生産現場に存在する作業エリアで作業する作業者の動態を解析する動態解析システムであって、
無線通信により前記作業者の位置情報を取得する位置情報取得部と、
前記作業エリア内の画像情報を動画として取得する画像情報取得部と、
前記位置情報取得部で取得した前記作業者の前記位置情報および前記画像情報取得部で取得した前記画像情報に基づいて、前記作業者の動きおよび前記作業者の作業内容を解析する解析部と、
を有することを特徴とする動態解析システム。
【0008】
(2)前記画像情報取得部は、前記作業エリア内の画像を動画として取得する複数のカメラを有することを特徴とする(1)に記載の動態解析システム。
【0009】
(3)前記位置情報取得部は、前記作業者に装着された発信器と、固定的に設けられた受信器を有する受信部と、を有することを特徴とする(1)に記載の動態解析システム。
【0010】
(4)前記発信器はビーコンであり、前記受信器はロケータであることを特徴とする(3)に記載の動態解析システム。
【0011】
(5)前記解析部は、
前記位置情報取得部で取得された前記作業者の位置情報を解析し、前記作業者の作業動線を経時的に把握する位置情報解析部と、
前記画像情報取得部で取得した動画を解析し、前記作業者の位置抽出および前記作業者の作業状態の把握を行う画像情報解析部と、
前記位置情報解析部および前記画像情報解析部で得られた前記作業者の位置および姿勢、ならびに前記作業者の作業状態から、前記作業者の作業内容を判定し、作業内容を分類する作業内容判定部と、
前記位置情報解析部で把握された前記作業者の作業動線軌跡および前記作業者の移動距離、ならびに、前記作業内容判定部により得られた作業分類、を含む出力情報を作成する出力情報作成部と、
を有することを特徴とする(1)~(4)のいずれかに記載の動態解析システム。
【0012】
(6)前記解析部は、前記位置情報解析部で得られた前記作業者の位置情報と、前記画像情報解析部により動画から抽出された前記作業者の位置とを紐づけする紐つけ部をさらに有することを特徴とする(5)に記載の動態解析システム。
【0013】
(7)前記作業内容判定部は、前記画像情報をAIにより機械学習させることを特徴とする(5)に記載の動態解析システム。
【0014】
(8)生産現場に存在する作業エリアで作業する作業者の動態を解析する動態解析方法であって、
無線通信により前記作業者の位置情報を取得する工程と、
前記作業エリア内の画像情報を動画として取得する工程と、
前記作業者の前記位置情報および前記画像情報に基づいて、前記作業者の動きおよび前記作業者の作業内容を解析する工程と、
を有することを特徴とする動態解析方法。
【0015】
(9)前記作業者の動きおよび前記作業者の作業内容を解析する工程は、
前記位置情報を解析する工程と、
前記画像情報を解析する工程と、
前記位置情報の解析結果および前記画像情報の解析結果に基づき、前記作業者の作業内容の判定し、前記作業内容の分類を行う工程と、
前記位置情報の解析により把握された前記作業者の作業動線軌跡および前記作業者の移動距離、ならびに、前記作業内容の分類、を含む出力情報を作成する工程と、
を有することを特徴とする(8)に記載の動態解析方法。
【0016】
(10)前記作業者の前記位置情報と、前記動画から抽出された前記作業者の位置とを紐づけする工程をさらに有することを特徴とする(9)に記載の動態解析方法。
【0017】
(11)前記作業者の作業内容の判定し、前記作業内容の分類を行う工程は、前記画像情報をAIにより機械学習させることにより行われることを特徴とする(9)に記載の動態解析方法。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、作業者の位置情報と画像情報を基に、作業者の動きを把握するとともに、作業者が行った作業を判定し、自動で分類するので、各作業者がどのように動いてどのような作業をどの程度の割合で行ったかを詳細に解析することができる。このため、各作業者が自身の動きや作業状態を詳細に把握することができ、高い生産性改善効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】本発明の一実施形態に係る動態解析システムが適用される作業エリアの一例を示す平面図である。
【
図2】本発明の一実施形態に係る動態解析システムを示すブロック図である。
【
図3】本発明の一実施形態に係る動態解析システムにおける解析部の機能ブロック図である。
【
図4】本発明の一実施形態に係る動態解析システムにおける動態解析方法の一例を示すフローチャートである。
【
図5】出力情報としての各作業者の動線の例を示す図である。
【
図6】出力情報としての各作業者の移動距離の例を示す図である。
【
図7】出力情報としての作業者の作業分類結果の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
図1は本発明の一実施形態に係る動態解析システムが適用される作業エリアの一例を示す平面図、
図2は本発明の一実施形態に係る動態解析システムを示すブロック図である。
【0021】
図1では、作業エリア100として鋳造造形工場の下屋を例示している。作業エリア100は、細長い長方形状をなしている。図示はしていないが、鋳造造形工場は、他の作業エリアとして、下屋に隣接して設けられた下屋よりも一回り大きい主屋も有している。
【0022】
鋳造造形工場の下屋としての作業エリア100には、複数の作業場として、例えば、中子の造形を行う中子造形場101と、鋳型を製造する2つの造形場102A、102Bとが設けられている。
【0023】
また、作業エリア100の周囲には、動態解析システムの構成要素である画像情報取得部の一部を構成する複数のカメラ21が設けられている。複数のカメラ21は、作業エリア100内の作業状態を撮影するためのものであり、それぞれの撮影エリアが一部重なるようにして、全体として作業エリア100内の全ての部分が撮影されるように配置されている。
図1の例では、カメラ21は14個配置されているが、作業エリア全体を撮影できればその数は任意である。
【0024】
作業エリア100内では複数の作業者が作業している。作業者の数は任意であるが、
図1では、作業者A~Gの7人の作業者が作業している状態を示している。各作業者は、ヘルメットに動態解析システムの構成要素である位置情報取得部の一部を構成する発信器31を装着し、作業エリア100内を動き回って所定の作業を行う。
【0025】
なお、他の作業エリアである主屋には、複数の作業場として、鋳込みビットや造形場が設けられており、また、その周囲に複数のカメラが設けられている。主屋内においても同様に、複数の作業者が発信器31を装着した状態で動き回って所定の作業を行う。
【0026】
動態解析システム200は、作業エリア100内で作業する作業者の動態を解析するものであり、解析部10と、画像情報取得部20と、位置情報取得部30とを有する。
【0027】
解析部10は、位置情報取得部30で取得した複数の作業者の位置情報および画像情報取得部20で取得した画像情報に基づいて、作業者の動きおよび作業者の作業内容を解析する。解析部10の詳細については後述する。
【0028】
画像情報取得部20は、作業者が作業する作業エリア100内の画像情報を動画として取得するものである。画像情報取得部20は、例えば、上述の複数のカメラ21と、複数のカメラで撮影した動画を記憶し、必要に応じて画像処理するレコーダ22とを有する。画像情報取得部20は、取得した画像情報を解析部10に送る。
【0029】
位置情報取得部30は、無線通信により作業エリア100での各作業者の位置情報を取得するものである。位置情報取得部30は、例えば、複数の作業者のヘルメットに装着された上述の発信器31と、固定的に設けられた複数の受信器を含む受信部32とを有する。位置情報取得部30は、取得した位置情報を解析部10に送る。発信器31としては例えばビーコンを用いることができ、受信器としてはロケータを用いることができる。ロケータは、作業エリア100の周囲に複数配置することができる。ビーコンは、BLE(Bluetooth(登録商標) Low Energy)規格に準拠したビーコン信号を一定の時間周期で出力し、受信器であるロケータとの間で無線通信を行う。なお、作業者に受信器を装着し、発信器を固定的に設けてもよい。また、発信器と受信器との間の通信を、Wi-Fi(登録商標)、Zigbee(登録商標)等の他の無線通信で行うようにしてもよい。
【0030】
次に、解析部10について詳細に説明する。
解析部10は、CPU、RAM、記憶部、入力部、表示部、および出力部を有している。記憶部は、例えば、フラッシュメモリやハードディスクで構成されており、制御に必要なプログラム等を記憶する。RAMはプログラムを一時的に格納する。CPUはRAMを作業領域として用いて記憶部に格納されたプログラムを実行させる。
【0031】
図3は、解析部10の機能ブロック図である。解析部10は、
図3に示すように、位置情報解析部11と、画像情報解析部12と、紐づけ部13と、作業内容判定部14と、出力情報作成部15とを有する。
【0032】
位置情報解析部11は、位置情報取得部30で取得された各作業者の位置情報を解析し、各作業者の作業動線を経時的に把握する。
【0033】
画像情報解析部12は、画像情報取得部20で取得した動画を解析し、各作業者の位置抽出および各作業者の作業状態の把握を行う。
【0034】
紐づけ部13は、位置情報解析部11で得られた各作業者の位置情報と、画像情報解析部12により動画から抽出された各作業者の位置とを紐づけする。
【0035】
作業内容判定部14は、各カメラの設置位置から大まかな工程を把握するとともに、位置情報解析部11および画像情報解析部12で得られた作業者の位置および姿勢、ならびに作業者の作業状態から、作業者の作業内容を判定し、作業内容を分類する。例えば、作業者の姿勢と金枠のような作業アイテムとの位置関係から作業者の行動(直接作業しているか否か等)を把握し、作業内容を判定し、判定された作業内容を分類する。そして、作業内容を分類することにより、各作業がどのような割合で行われたかを把握する。作業内容判定部14においては、画像情報をAIにより機械学習させてもよい。AIによる機械学習は、画像情報をAI学習に必要な点データに加工し、これらの点データを特定モデルを用いたAIに学習させることにより行うことができる。このようにAIによる機械学習を多数の画像情報について繰り返すことにより、高精度で作業内容の判定を行い、作業内容の分類を行うことができる。
【0036】
出力情報作成部15は、位置情報解析部11で把握された各作業者の作業動線軌跡および各作業者の移動距離、ならびに、作業内容判定部14の判定結果に基づく作業分類、を含む出力情報を作成する。出力情報作成部15で作成された出力情報は表示部に表示され、出力部から出力される。
【0037】
次に、以上のように構成される動態解析システム200における動態解析方法の一例について説明する。
図4は、本発明の一実施形態に係る動態解析システムにおける動態解析方法の一例を示すフローチャートである。まず、位置情報取得部30で作業者の位置情報を取得し(ステップST1)、画像情報取得部20で作業エリア100内の画像情報を取得する(ステップST2)。
【0038】
次いで、取得された位置情報を解析し(ステップST3)、取得された画像情報を解析する(ステップST4)。位置情報の解析は、取得された位置情報を解析部10に入力して位置情報解析部11で解析することにより行われる。また、画像情報の解析は、取得された画像情報を解析部10に入力して画像情報解析部12で解析することにより行われる。
【0039】
次いで、位置情報の解析結果および画像情報の解析結果に基づき、各作業者の作業内容の判定および分類を行う(ステップST5)。このときの各作業者の作業内容の判定および分類は、各カメラの設置位置から大まかな工程を把握するとともに、位置情報解析部11および画像情報解析部12で得られた作業者の位置および姿勢、ならびに作業者の作業状態に基づいて行われる。このとき、位置情報解析部11で得られた各作業者の位置情報と、画像情報解析部12により動画から抽出された各作業者の位置とは、紐づけ部13により紐づけられることが好ましい。
【0040】
なお、位置情報を解析するステップST3、取得された画像情報を解析するステップST4、各作業者の作業内容の判定および分類を行うステップST5は、各作業者の動きおよび各作業者の作業内容を解析する工程を構成する。
【0041】
次いで、各作業者の位置情報に基づく各作業者の作業動線軌跡および移動距離、ならびに作業内容の判定結果に基づく作業分類を含む出力情報を作成する(ステップST6)。
【0042】
図5は、作業者の作業動線軌跡の例を示す図である。
図5では、
図1の作業者Eと作業者Aの作業エリア内での作業動線軌跡の例を示している。
図6は、各作業者の移動距離の例を示す図である。
図6では、
図1の作業者A~Gの移動距離の例を示している。
図5および
図6に示すように、位置情報を解析することにより、各作業者の作業エリア100内での動きおよび移動距離を把握することができる。
【0043】
図7は、作業者の作業分類結果の例を示す図である。
図7は作業エリアが鋳造造形工場の下屋の場合の作業内容を判定し、分類した例を示すものであり、aは「中子セット」、bは「塗型」、cは「クレーン作業」、dは「型仕上げ」、eは「鋳込段取」、fは「清掃」、gは「段取」、hは「作業外」を示すものである。このように、作業者がどのような作業をどの程度の割合で行ったかを把握することができる。
【0044】
本実施形態によれば、位置情報取得部30により取得された作業者の位置情報と、画像情報取得部20により取得された画像情報を基に、作業者の動きを把握するとともに、作業者が行った作業を判定し、自動で分類するので、各作業者がどのように動いてどのような作業をどの程度の割合で行ったかを詳細に解析することができる。このため、各作業者が解析結果に基づいて、自身の動きや作業状態の改善点を容易に把握することができ、その対策も容易に導き出すことができ、高い生産性改善効果が得られる。
【0045】
以上、本発明の実施形態について説明したが、これらはあくまで例示に過ぎず、制限的なものではないと考えられるべきである。上記の実施形態は、本発明の要旨を逸脱することなく、様々な形態で省略、置換、変更されてもよい。
【0046】
例えば、上記実施形態では、作業エリアとして鋳造造形工場を例にとって説明したが、これに限らず、作業エリアが作業者が動き回って作業を行う生産現場であれば適用可能である。
【符号の説明】
【0047】
10;解析部
11;位置情報解析部
12;画像情報解析部
13;紐づけ部
14;作業内容判定部
15;出力情報作成部
20;画像情報取得部
21;カメラ
22;レコーダ
30;位置情報取得部
31;発信器
32;受信部
100;作業エリア
A~G;作業者