(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024121365
(43)【公開日】2024-09-06
(54)【発明の名称】冷媒循環装置及びポンプユニット
(51)【国際特許分類】
H02M 7/48 20070101AFI20240830BHJP
F04B 53/00 20060101ALI20240830BHJP
【FI】
H02M7/48 E
F04B53/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023028430
(22)【出願日】2023-02-27
(71)【出願人】
【識別番号】000232302
【氏名又は名称】ニデック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100138689
【弁理士】
【氏名又は名称】梶原 慶
(72)【発明者】
【氏名】小笹 弘太
(72)【発明者】
【氏名】斉宮 誠
【テーマコード(参考)】
3H071
5H770
【Fターム(参考)】
3H071AA01
3H071CC18
3H071CC36
3H071DD83
3H071DD89
5H770AA21
5H770BA01
5H770DA21
5H770EA01
5H770HA07Z
5H770JA18Z
5H770PA02
5H770PA11
5H770PA42
5H770PA43
5H770QA06
5H770QA27
5H770QA33
(57)【要約】 (修正有)
【課題】どの装着部にポンプユニットが装着されているかを正確に認識可能な冷媒循環装置を提供する。
【解決手段】冷媒循環装置2は、筐体21と、ポンプユニット23と、複数の装着部24と、制御部26と、を備える。筐体は、冷媒の流路を有する。複数の装着部は、筐体内で異なる位置に設けられる。複数の装着部のそれぞれには、ポンプユニットが挿抜可能に装着される。制御部は、複数の装着部のいずれかへのポンプユニットの装着状態を、時間間隔をあけて複数回特定する特定処理と、特定処理で特定された装着状態に基づいて、複数の装着部に装着されたポンプユニットの制御とを実行する。ポンプユニットは、制御部による制御下で冷媒を流路に圧送する。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
冷媒の流路を有する筐体と、
少なくとも1つのポンプユニットと、
前記筐体内で異なる位置に設けられ、それぞれに前記ポンプユニットが挿抜可能に装着される複数の装着部と、
制御部と
を備え、
前記制御部は、
前記複数の装着部のいずれかへの前記ポンプユニットの装着状態を、時間間隔をあけて複数回特定する特定処理と、
前記特定処理で特定された装着状態に基づいて、前記複数の装着部に装着された前記ポンプユニットの制御と
を実行し、
前記ポンプユニットは、前記制御部による制御下で前記冷媒を前記流路に圧送する、冷媒循環装置。
【請求項2】
前記制御部は、
前記複数の装着部のいずれかに前記ポンプユニットが装着されたことを判定する判定処理を更に実行し、
前記ポンプユニットが装着されたと前記判定処理により判定されたことに応じて、前記特定処理を開始する、請求項1に記載の冷媒循環装置。
【請求項3】
前記ポンプユニットは、
第1コネクタと、
モータと、
前記第1コネクタと前記モータとを電気的に接続する電力供給路と
を更に有し、
前記筐体は、前記複数の装着部の各々に、前記第1コネクタが着脱可能である第2コネクタを備え、
前記第2コネクタは、接地される第2検出用端子を有し、
前記第1コネクタは、前記第2コネクタに接続される場合に前記第2検出用端子と接続される第1検出用端子を有し、
前記制御部は、前記第1検出用端子の電圧に基づいて前記判定処理を実行する、請求項2に記載の冷媒循環装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記特定処理において、前記ポンプユニットの装着状態を周期的に特定する、請求項1から請求項3のいずれかに記載の冷媒循環装置。
【請求項5】
前記制御部は、
前記特定処理で特定された装着状態の各々を記憶する記憶処理を更に実行し、
前記記憶処理における最新の装着状態に基づいて、前記複数の装着部に装着された前記ポンプユニットの制御を実行する、請求項1から請求項3のいずれかに記載の冷媒循環装置。
【請求項6】
前記筐体は、前記複数の装着部に対応し、相異なる複数の信号を出力する複数の信号出力部を更に有し、
前記ポンプユニットは、
前記複数の装着部のいずれかへの装着時に、対応する前記信号出力部から前記信号が入力される信号入力部と、
前記信号入力部に入力された前記信号に基づいて、前記特定処理及び前記ポンプユニットの制御を実行する前記制御部と
を有する、請求項1から請求項3のいずれかに記載の冷媒循環装置。
【請求項7】
前記制御部は、
前記筐体側に設けられる第1制御部と、
前記ポンプユニット側に設けられる第2制御部と
を有し、
前記筐体は、前記複数の装着部に対応し、相異なる複数の信号を出力する複数の信号出力部を更に有し、
前記ポンプユニットは、前記複数の装着部のいずれかへの装着時に、対応する前記信号出力部から前記信号が入力される信号入力部を更に有し、
前記第2制御部は、前記信号入力部に入力された前記信号に基づいて、前記特定処理を実行し、
前記第1制御部及び前記第2制御部は、前記特定処理で特定された装着状態の各々に基づいて、前記ポンプユニットの制御を実行する、請求項1から請求項3のいずれかに記載の冷媒循環装置。
【請求項8】
冷媒の流路を有する筐体内で異なる位置に設けられる装着部に挿抜可能に装着されるポンプユニットであって、
制御部を備え、
前記制御部は、
前記装着部への前記ポンプユニットの装着状態を、時間間隔をあけて複数回特定する特定処理と、
前記特定処理で特定された装着状態の各々に基づいて、前記複数の装着部に装着された前記ポンプユニットの制御と
を実行する、ポンプユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、冷媒循環装置及びポンプユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
背景技術の冷媒循環装置では、筐体の相異なる位置に複数の装着部が設けられている。装着部の各々には、1つのポンプユニットが挿抜可能に装着可能である(例えば特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
冷媒循環装置に複数の装着部が設けられている場合、どの装着部にポンプユニットが装着されているかを正確に認識する必要がある。
【0005】
本開示の目的は、どの装着部にポンプユニットが装着されているかを正確に認識可能な冷媒循環装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様に係る冷媒循環装置は、筐体と、少なくとも1つのポンプユニットと、複数の装着部と、制御部とを備える。前記筐体は、冷媒の流路を有する。前記複数の装着部は、前記筐体内で異なる位置に設けられる。前記複数の装着部のそれぞれには、前記ポンプユニットが挿抜可能に装着される。前記制御部は、前記複数の装着部のいずれかへの前記ポンプユニットの装着状態を、時間間隔をあけて複数回特定する特定処理と、前記特定処理で特定された装着状態に基づいて、前記複数の装着部に装着された前記ポンプユニットの制御とを実行する。前記ポンプユニットは、前記制御部による制御下で前記冷媒を前記流路に圧送する。
【0007】
本開示の別態様に係るポンプユニットは、冷媒の流路を有する筐体内で異なる位置に設けられる装着部に挿抜可能に装着される。前記ポンプユニットは、制御部を備える。前記制御部は、前記装着部への前記ポンプユニットの装着状態を、時間間隔をあけて複数回特定する特定処理と、前記特定処理で特定された装着状態の各々に基づいて、前記複数の装着部に装着された前記ポンプユニットの制御とを実行する。
【発明の効果】
【0008】
例示的な開示によれば、どの装着部にポンプユニットが装着されているかを正確に認識可能な冷媒循環装置を提供可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】冷却システムの構成を示すブロック図である。
【
図3】装着部に対する各ポンプユニットとの挿抜を詳細に示す模式図である。
【
図4】ポンプユニットの詳細な構成を示すブロック図である。
【
図5】ポンプユニットの制御部の機能ブロック図である。
【
図6】冷媒循環装置においてポンプユニットが装着部に装着された場合の動作を示すフローチャートである。
【
図7】変形例に係る冷却システムの要部を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本開示の実施形態に係る冷却システムについて、図面を参照しながら説明する。なお、図中、同一又は相当部分については同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。
【0011】
図1は、冷却システム100の構成を示すブロック図である。
図1に示されるように、冷却システム100は、冷却装置1と、冷媒循環装置2とを備える。
【0012】
冷却装置1は、分配マニホールド11と、複数のコールドプレート12と、複数の熱源13と、収集マニホールド14とを備えている。なお、冷却装置1は、分配マニホールド11と、収集マニホールド14とを備えていなくともよい。また、コールドプレート12及び熱源13の各個数は、少なくとも1つであればよい。
【0013】
冷却システム100内では、冷媒循環装置2、分配マニホールド11、複数のコールドプレート12、及び収集マニホールド14の間で、冷媒は、複数の矢印A01~A05で示されるように循環する。冷媒は、例えば冷却液である。冷却液としては不凍液又は純水が例示される。不凍液の典型例は、エチレングリコール水溶液又はプロピレングリコール水溶液である。
【0014】
冷媒循環装置2には、収集マニホールド14から高温の冷媒が流入する(矢印A01参照)。冷媒循環装置2は、冷媒を冷却及び圧送する。冷媒が圧送されることで、冷却システム100内で冷媒が循環する(矢印A01~A05参照)。詳細には、低温の冷媒は、分配マニホールド11を介して複数のコールドプレート12に流入し(矢印A04参照)、複数のコールドプレート12内を流通する。複数のコールドプレート12は、複数の熱源13と熱的に接触する。各熱源13は、典型的には、発熱する機器であり、実施形態ではコンピュータ装置の構成部品である。コンピュータ装置は、典型的にはブレードサーバである。熱源13としては、他にも、電解コンデンサ、電力用半導体モジュール又はプリント回路基板が例示される。
【0015】
各コールドプレート12は、流入口121と、流出口122とを有する。なお、
図1では、都合上、参照符号「121」及び「122」は、一つのコールドプレート12のみに代表的に付されている。各流入口121には、分配マニホールド11の下流端111から冷媒が流入する(矢印A04参照)。冷媒は、各コールドプレート12内で流入口121から流出口122に向かって流れる。従って、熱源13で発生した熱は、各コールドプレート12内を流れる冷媒に移動する。その結果、冷媒が高温になる。高温の冷媒は、各流出口122から収集マニホールド14の各上流端141へと流出し、収集マニホールド14内を流れる(矢印A05参照)。
【0016】
冷媒循環装置2は、筐体21と、冷却部22と、第1個数のポンプユニット23と、第2個数の装着部24と、電源部25A,25Bと、制御部26と、流路27とを備える。第1個数は、少なくとも1つであり、第2個数は、複数個である。実施形態では、第1個数及び第2個数のそれぞれは、2つである。2つのポンプユニット23は互いに同一仕様である。各ポンプユニットには、便宜上、同一の参照符号「23」が付されている。2つの装着部24は、互いに異なる仕様の2つの装着部24A,24Bである。
【0017】
筐体21は、冷媒の流入口211と、冷媒の流出口212とを有する(
図1参照)。流入口211は、収集マニホールド14の下流端142と接続される。流入口211には、下流端142から冷媒が流入する。流出口212は、分配マニホールド11の上流端112と接続される。流出口212からは、上流端112へと冷媒が流出する。
【0018】
筐体21は、冷却部22、各ポンプユニット23、電源部25A,25B、制御部26及び流路27を収容する。即ち、筐体21は、冷媒の流路27を有する。また、冷却部22、ポンプユニット23、電源部25A,25B、制御部26及び流路27のうち、ポンプユニット23のみが筐体21に対して容易に着脱可能であり、ポンプユニット23以外は筐体21に固定されている。
【0019】
冷却部22は、流路27を流れる冷媒を冷却する。冷却部22の種類は特に限定されない。即ち、冷却部22としては、空冷方式又は水冷方式を採用可能である。冷却部22は、空冷方式の場合、ラジエータと、ファンとを有している。ラジエータは、配管271の下流端と接続される。ラジエータには、配管271の下流端から高温の冷媒が流入する。ラジエータは、配管272の上流端と接続される。ラジエータは、自身の流入口から流入した冷媒を、自身の流出口に導く。その過程で、ラジエータ内で流れる冷媒は、ファンにより生成される気流で冷却される。その結果、ラジエータの流出口からは低温の冷媒が流出する。
【0020】
各ポンプユニット23は、後述の装着部24A,24Bのいずれかに装着された状態で、流路27内の冷媒を圧送可能である。詳細には、各ポンプユニット23は、吸込口231と、吐出口232と、ポンプロータ233と、コネクタ234とを有する。各ポンプユニット23の装着時に、吸込口231は、配管272の下流端と接続される。同装着時に、吐出口232は、配管273の上流端と接続される。各ポンプユニット23では、ポンプロータ233が回転することにより、冷媒に圧力が加わる。その結果、配管272内の冷媒は、吸込口231から吸い込まれる。吸い込まれた冷媒は、吐出口232から配管273へと吐出される。なお、コネクタ234は、本開示における「第1コネクタ」の一例である。コネクタ234の詳細については後述する。
【0021】
なお、各ポンプユニット23の種類は特に限定されない。即ち、ポンプユニット23としては、例えば遠心ポンプ、プロペラポンプ、粘性ポンプ又は回転ポンプを採用可能である。ポンプロータ233は、ポンプユニット23が遠心ポンプ、プロペラポンプ、粘性ポンプ又はギヤポンプである場合、羽根車(インペラ)である。ポンプロータ233は、ポンプユニット23がねじポンプである場合、スクリューである。
【0022】
筐体21の外壁213において相異なる位置には、第2個数の開口214が形成されている。従って、実施形態では、外壁213には、2つの開口214A,214Bが形成されている。各開口214A,214Bは、隣り合っている。開口214A,214Bから筐体21の内部に向かって、収容空間215A,215Bがそれぞれ拡がっている。詳細には、収容空間215A,215Bは、開口214A,214Bから近接方向D01(後述)にそれぞれ拡がっている。収容空間215A,215Bの各々は、各ポンプユニット23の各々を収容可能な形状である。
【0023】
装着部24A,24Bは、収容空間215A,215Bをそれぞれ区画する。従って、複数の装着部24A,24Bは、筐体21内で互いに異なる位置に設けられる。各装着部24A,24Bには、ポンプユニット23の1つが挿抜可能に装着される。詳細には、装着部24A,24Bは、隔壁241を有する。装着部24A,24Bは、外壁213の一部を含んでいてもよい。実施形態では、装着部24Bは、外壁213の一部を含む。以下の説明では、特に断り書きが無い場合、「ポンプユニット23」という用語は、装着状態のポンプユニット23を意味する。
【0024】
電源部25A,25Bは、電源回路等である。電源部25Aは、例えば商用電源から供給される交流電圧から、直流電圧Vccを生成する。それに対し、電源部25Bは、直流電圧Vccより低い直流電圧Vdd1を、同交流電圧から生成する。実施形態では、直流電圧Vcc,Vdd1は、54V,3.3Vである。直流電圧Vccは、冷却部22と各ポンプユニット23とに供給される。直流電圧Vdd1は、制御部26と各ポンプユニット23とに供給される。
【0025】
制御部26は、図示しないマイコン及びメモリ等を有しており、直流電圧Vdd1により動作する。マイコンは、メモリに記憶されたプログラムに従って、各ポンプユニット23の動作を少なくとも制御する。
【0026】
流路27は、配管271~273を含む。配管271~273により、冷却部22と、各ポンプユニット23とは、流入口211と流出口212との間に、冷媒が流通するように接続される。詳細には、配管271の上流端は、筐体21の流入口211に接続される。配管271の下流端は、冷却部22の流入口に接続される。配管272の上流端は、冷却部22の流出口と接続される。配管272の下流端は、各ポンプユニット23の吸込口231(
図3参照)が着脱可能に装着部24A,24Bに位置する。配管273の上流端は、各ポンプユニット23の各々の吐出口232(
図3参照)が着脱可能に各装着部24に位置する。配管273の下流端は、筐体21の流出口212に接続される。これにより、筐体21(即ち、冷媒循環装置2)では、冷媒は、流入口211から、冷却部22及び各ポンプユニット23を経由して、流出口212へと流通可能となる(矢印A01~A03参照)。
【0027】
図2は、冷媒循環装置2の要部を示す斜視図である。
図3は、各ポンプユニット23の装着部24A,24Bに対する挿抜の詳細を示す模式図である。
【0028】
図1~
図3に示されるように、各ポンプユニット23は、人から与えられる力により、開口214A,214Bの各々を通じて収容空間215A,215Bの各々の内部で近接方向D01及び離隔方向D02の双方向に移動可能である。近接方向D01は、開口214A,214Bから、収容空間215A,215B内で予め規定されている装着位置P01に向かう方向である。離隔方向D02は、近接方向D01とは逆方向であり、装着位置P01から開口214A,214Bに向かう方向である。各ポンプユニット23が装着位置P01に正しく位置する状態は、前述の装着状態に相当する。
【0029】
装着部24A,24Bの奥には、配管272の下流端と、配管273の上流端と、コネクタ216A,216Bとが位置する。コネクタ216A,216Bは、本開示における「第2コネクタ」の一例である。装着部24A,24Bの奥は、収容空間215A,215Bにおいて開口214A,214Bと近接方向D01に離れた部分である。なお、コネクタ216A,216Bの詳細については後述する。
【0030】
ポンプユニット23の吸込口231は、配管272の下流端に接続され、ポンプユニット23の吐出口232は、配管273の上流端に接続される(
図3参照)。各ポンプユニット23は更に、例えばネジのような固定具で筐体21に固定される(
図2参照)。その結果、配管272から吸込口231へと冷媒が流通可能となり、吐出口232から配管273へと冷媒が流通可能となる。コネクタ234は、装着状態においてコネクタ216A,216Bのいずれかと電気的に接続される。即ち、筐体21は、複数の装着部24の各々に、コネクタ234が着脱可能なコネクタ216A,216Bを備える。ポンプユニット23が装着位置P01から離隔方向D02に移動する過程で、コネクタ234は、コネクタ216から抜去される。コネクタ234の更に詳細については後述する。
【0031】
図4は、
図1~
図3に示される各ポンプユニット23の詳細な構成を示すブロック図である。
図4には、各ポンプユニット23の詳細な構成以外にも、コネクタ216A,216Bと、電源部25A,25Bと、制御部26とが示されている。制御部26は、本開示における「制御部」又は「第1制御部」の一例である。
【0032】
図4に示されるように、コネクタ216Aは、少なくとも、端子TA1~TA5を有する。コネクタ216Bは、少なくとも、端子TB1~TB5を有する。端子TA1,TA2の間と、端子TB1,TB2の間とには、電源部25Aで生成された直流電圧Vccが印加される。端子TA2,TB2の各々は、電源部25Aのグランド端子と電気的に接続される。端子TA3は、接地される。従って、端子TA3からは、0Vの位置信号、即ち、ローレベルの位置信号が出力されていることと等価である。端子TB3は、電源部25Bで生成された直流電圧Vdd1が位置信号(後述)として印加される。端子TA4,TB4の各々は、制御部26のデータ入出力端子と電気的に接続される。端子TA5,TB5もまた、電源部25Aのグランド端子と電気的に接続される。即ち、端子TA5,TB5は、接地される。
【0033】
なお、上述から明らかなように、コネクタ216A,216Bは、装着部24A,24Bに対応している。即ち、複数の端子TA3,TB3は、複数の装着部24に対応する端子であり、本開示における「信号出力部」の一例である。また、端子TA5,TB5は、本開示における「第2検出用端子」の一例である。
【0034】
図4に示されるように、各ポンプユニット23は更に、電源部235と、駆動部236と、モータ237と、制御部238と、電力供給路239とを有する。制御部238は、本開示における「制御部」又は「第2制御部」の一例である。
【0035】
各ポンプユニット23において、コネクタ234は、少なくとも端子T1~T5を有する。コネクタ234とコネクタ216Aとが電気的に接続される場合(即ち、装着状態において)、端子T1~T5は、端子TA1~TA5とそれぞれ接触する。端子T5は、本開示における「第1検出用端子の一例である。」ここで、コネクタ234,216Aは、下記の条件1,2を満たすように設計される。条件1は、各ポンプユニット23が装着部24Aに装着される過程で、端子T1,TA1が互いに接触するタイミングは、端子T2,TA2が互いに接触するタイミングと実質的に一致することである。条件2は、端子TA5が端子TA1と異なる形状にされることで、ポンプユニット23の装着過程で、端子T5,TA5が互いに接触するタイミングは、端子T2,TA2が互いに接触するタイミングよりも所定時間遅れることである。
【0036】
コネクタ234がコネクタ216Bと電気的に接続される場合、端子T1~T5は、端子TA1~TA5と同様に端子TB1~TB5にそれぞれ接触する。
【0037】
電源部235は、例えば電池であって、直流電圧Vdd2を出力する。直流電圧Vdd2の値は、特に限定されないが、例えば直流電圧Vdd1と実質的に同じである。なお、電源部235は、ボタン電池に代えて、電源回路であってもよい。電源回路の場合、電源部235は、端子T1,T2を通じて電源部25Aから供給される直流電圧Vccから、直流電圧Vdd2を生成する。
【0038】
駆動部236は、例えばHブリッジ回路である。駆動部236には、直流電圧Vccに基づく駆動電圧が与えられる。Hブリッジ回路において、4つのスイッチング素子は、制御部238による制御下でオンオフされる。これにより、駆動部236は、モータ237に流れる電流の向きと、モータ237の回転数とを制御する。
【0039】
モータ237は、回転可能な出力軸を有する。出力軸には、ポンプロータ233が機械的に接続されている。モータ237は、駆動部236による制御下で回転し、動力を生成する。モータ237は、周知技術により、出力軸の回転数を検出し、検出した回転数を示す信号(以下、「検出回転数」と記載する。)を制御部238に出力する。モータ237は、本開示における「モータ」の一例である。
【0040】
ポンプロータ233は、モータ237により生成された動力により回転する。
【0041】
制御部238は、図示しないマイコン及びメモリ等を有する。マイコンは、電源部235から供給される直流電圧Vdd2により動作する。マイコンは、メモリに記憶されたプログラムに従って動作する。
【0042】
詳細には、制御部238は、モータ237から入力された検出回転数の入力端子を有する。制御部238は、制御部26から出力されたPWM(Pulse Width Modulation)信号の入力端子を有する。制御部238は、入力された検出回転数及びPWM信号に基づいて、Hブリッジ回路が有する各スイッチング素子をオンオフする。
【0043】
制御部238は、ホットプラグ信号(以下、「HP信号」と記載する。)の入力端子を有する。この入力端子は、端子T5と電気的に接続されている。また、端子T5は、抵抗R1を介して、電源部235からの直流電圧Vdd2が供給されている。従って、端子T5が端子TA5,TB5の一方と接触していない場合(即ち、非装着状態の場合)、制御部238には、直流電圧Vdd2がHP信号として入力される。非装着状態では、HP信号は、ハイレベル(直流電圧Vdd2)である。一方、端子T5が端子TA5,TB5の一方と接触している場合(即ち、装着状態の場合)、端子T5が電源部25Aのグランド端子に接続される。従って、装着状態では、HP信号は、ローレベル(0V)である。
【0044】
制御部238は、位置信号の入力端子を有する。この入力端子は、端子T3と電気的に接続されている。従って、端子T3がコネクタ216Aの端子TA3と接触している場合、制御部238には、直流電圧Vdd1がハイレベルの位置信号として入力される。一方、端子T3がコネクタ216Bの端子TB3と接触している場合、制御部238には、0Vがローレベルの位置信号として入力される。従って、各ポンプユニット23は、複数の装着部24のいずれかへの装着時に、対応する端子TA3,TB3から位置信号が入力される端子T3を有する。端子T3,T3は、本開示における「信号入力部」又は「第1検出用端子」の一例である。
【0045】
なお、HP信号及び位置信号の更に詳細については後述する。
【0046】
制御部238は、データの入出力端子を有する。この入出力端子は、端子T4と電気的に接続されている。従って、端子T4が端子TA4又は端子TB4と接触している場合、制御部238は、制御部26とデータ通信することが可能となる。
【0047】
電力供給路239は、モータ237と、コネクタ234とを電気的に接続する。詳細には、電力供給路239は、2つの電力線を有しており、端子T1,T2と、駆動部236とを電気的に接続する。電力供給路239には、ロードスイッチ、突入電流保護回路、及びロードスイッチの駆動回路が設けられる。ロードスイッチ、突入電流保護回路、及びロードスイッチの駆動回路は、公知技術を適用可能であり、また、実施形態の要部ではないため、それぞれの図示及び説明を控える。
【0048】
図5は、制御部238の機能ブロック図である。
図5に示されるように、制御部238は、プログラムを実行することにより、特定処理部2381と、ポンプ制御部2382と、判定処理部2383と、記憶処理部2384として機能する。
【0049】
制御部238は、特定処理部2381として機能する場合、複数の装着部24のいずれかへのポンプユニット23の装着状態を、時間間隔をあけて複数回特定する特定処理を実行する。制御部26は、ポンプ制御部2382として機能する場合、特定処理で特定された装着状態に基づいて、複数の装着部24(実施形態では、装着部24A,24Bのいずれか)に装着されたポンプユニット23の制御とを実行する。これにより、ポンプユニット23は、制御部238による制御下で動作し、冷媒を流路27に圧送する。その結果、複数の装着部24のうち、どの装着部24にポンプユニット23が装着されているかを正確に認識可能な冷媒循環装置2を提供可能となる。特に、特定処理では、ポンプユニット23の装着状態が複数回特定されるため、誤った装着状態に基づいてポンプユニット23の制御が続くことが抑制される。
【0050】
好ましくは、制御部238は、判定処理部2383として機能する場合、複数の装着部24のいずれかにポンプユニット23が装着されたことを判定する判定処理を更に実行する。制御部238は、ポンプユニット23が装着されたと判定処理で判定されたことに応じて、特定処理を開始する。これにより、特定処理が適切なタイミングで実行される。即ち、不必要なタイミングで特定処理が実行されない。
【0051】
好ましくは、制御部238は、判定処理部2383として機能する場合、端子T5に現れる電圧に基づいて判定処理を実行する。装着部24にポンプユニット23が装着されたことを容易に判定できる。
【0052】
好ましくは、制御部238は、特定処理において、ポンプユニット23の装着状態を周期的に特定する。これにより、特定処理を容易に行うことができる。
【0053】
好ましくは、制御部238は、記憶処理部2384として機能する場合、特定処理で特定された装着状態の各々を記憶する記憶処理を更に実行する。制御部238は、ポンプ制御部2382として機能する場合、記憶処理における最新の装着状態に基づいて、複数の装着部24に装着されたポンプユニット23の制御を実行する。これにより、誤った装着状態に基づいてポンプユニットの制御が続くことが抑制される。
【0054】
好ましくは、制御部238は、特定処理部2381及びポンプ制御部2382として機能する場合、端子T3に入力された位置信号に基づいて、特定処理及びポンプユニット23の制御を実行する。冷媒循環装置2が複数のポンプユニット23を備える場合において、各ポンプユニット23の内部構成が共通化される。
【0055】
また、制御部238は、特定処理部2381として機能する場合、端子T3に入力された位置信号に基づいて、特定処理を実行する。また、制御部26,238は、ポンプ制御部2382として機能する場合、特定処理で特定された装着状態の各々に基づいて、各ポンプユニット23の制御を実行してもよい。冷媒循環装置2が複数のポンプユニット23を備える場合において、各ポンプユニット23の内部構成が共通化される。
【0056】
図6は、冷媒循環装置2においてポンプユニット23が装着部24に装着された場合の動作を示すフローチャートである。
図6のフローチャートは、ステップS101~S112を包含する。
【0057】
制御部238は、ポンプユニット23が非装着状態であっても直流電圧Vdd2の供給を受けている間、
図6のステップS101,S102において、周期的に判定処理部2383(
図5参照)として機能する。
【0058】
詳細には、ステップS101において、制御部238は、周期的に、端子T5に入力されるHP信号のレベルを監視する。即ち、ステップS101は周期的に実行される。
【0059】
ステップS102において、制御部238は、HP信号のレベルがローレベルか否かを判定する。ローレベルでないと判定された場合(ステップS102でNo)、
図6の処理は終了し、制御部238は次のステップS101の実行タイミングを待機する。一方、ローレベルであると判定された場合(ステップS102でYes)、コネクタ234がコネクタ216A又はコネクタ216Bに接続されたとして、処理はステップS103に進む。
【0060】
ステップS103~S105において、制御部238は、特定処理部2381(
図5参照)として機能する。詳細には、ステップS103において、制御部238は、端子T3に入力される位置信号のレベルが基準電圧よりも大きいか否かを判定する。基準電圧は、例えば直流電圧Vdd1より小さく、且つ0Vを超える電圧である。基準電圧よりも大きいと判定された場合(ステップS103でYes)、処理は、ステップS104に進む。一方、基準電圧以下と判定された場合(ステップS103でNo)、処理はステップS105に進む。
【0061】
ステップS104,S105のいずれにおいても、制御部238は、ポンプユニット23の装着状態を特定する。特に、ステップS104に遷移した場合、制御部238は、ポンプユニット23が装着部24Aに現在装着されているとして、その装着状態を示すステータス情報(以下、「第1ステータス情報」と記載する。)を生成する。一方、ステップS105に遷移した場合、制御部238は、ポンプユニット23が装着部24Bに現在装着されているとして、その装着状態を示すステータス情報(以下、「第2ステータス情報」と記載する。)を生成する。
【0062】
ステップS104,S105の一方が終了すると、ステップS106において、制御部238は、記憶処理部2384(
図5参照)として機能する。詳細には、ステップS106において、制御部238は、第1ステータス情報及び第2ステータス情報のうち、直前のステップS104,S105のいずれかで生成したものを、制御部238のメモリ(図示せず)に記憶させる。なお、第1ステータス情報又は第2ステータス情報がメモリに既に記憶されている場合、ステップS106において、制御部238は、既存の第1ステータス情報又は第2ステータス情報を、新規な第1ステータス情報及び第2ステータス情報の一方で更新する。
【0063】
次に、ステップS107において、制御部238は、メモリに記憶されている最新の第1ステータス情報又は第2ステータス情報を、データの入出力端子から端子T4に向けて出力する。その結果、制御部26は、制御部238からの第1ステータス情報又は第2ステータス情報を、端子TA4及び端子TB4のいずれかから受信する。
【0064】
次に、ステップS108において、制御部26は、装着状態の更新処理を実行する。詳細には、制御部26は、メモリ(図示せず)を有する。メモリには、装着部24A,24B用の記憶領域A,Bが確保されている。制御部26は、ステップS108において、端子TA4から受信したステータス情報を記憶領域Aに記憶し、端子TB4から受信したステータス情報を記憶領域Bに記憶する。その結果、メモリには、装着部24A,24Bの各々に対する現在のポンプユニット23の装着状態を示すステータス情報が記憶される。
【0065】
ステップS109~S111において、制御部26,238は、ポンプ制御部2382として機能する。詳細には、ステップS109において、制御部26は、各記憶領域におけるステータス情報に基づいて、筐体21に現在装着されている各ポンプユニット23の目標回転数を決定する。詳細には、装着部24Aのみにポンプユニット23が装着されている場合、このポンプユニット23が有するモータ237の目標回転数(以下、「第1目標回転数」と記載する)が決定される。装着部24Bのみにポンプユニット23が装着されている場合、このポンプユニット23が有するモータ237の目標回転数(以下、「第2目標回転数」と記載する。)が決定される。装着部24A,24Bの双方にポンプユニット23が装着されている場合、それぞれのポンプユニット23の目標回転数(以下、「第3目標回転数」及び「第4目標回転数」と記載する)が決定される。第3目標回転数及び第4目標回転数は、互いに同じ回転数を示していてもよい。しかし、装着部24A,24Bのポンプユニット23の各吸込口231までの所謂配管抵抗は、通常異なる。従って、第3目標回転数及び第4目標回転数は、配管抵抗の相違に基づき決定されてもよい。
【0066】
ステップS110において、制御部26は、決定した目標回転数を、対応する装着部24A,24Bのポンプユニット23に送信するために、端子TA4及び/又は端子TB4に向けて、自身のデータ入出力端子から出力する。
【0067】
次に、ステップS111において、装着部24A及び/又は装着部24Bのポンプユニット23に、目標回転数が入力される。各ポンプユニット23において、制御部238は、端子T4から目標回転数を受信し、受信した目標回転数と、モータ237からの検出回転数とに従って、PWM信号を生成し、駆動部236に出力する。その結果、駆動部236には、直流電圧VccをPWM信号でオンオフした駆動電圧で、モータ237に流れる電流の向きと、モータ237の回転数とを制御する。
【0068】
ステップS111の終了後、ステップS112において、制御部238は、ステップS103を実行するタイミングが到来したか否かを判定する。ステップS103は周期的に実行されるにプログラムが設計されることが好ましい。タイミングが到来していないと判定された場合(ステップS112でNo)、処理は、ステップS112に戻る。一方、タイミングが到来したと判定された場合(ステップS112でYes)、処理は、ステップS103に戻る。
【0069】
図7は、変形例に係る冷媒循環装置2の要部を示すブロック図である。
図7に示されるように、変形例に係る冷媒循環装置2は、実施形態に係る冷媒循環装置2と比較すると、下記の点で相違する。まず、各ポンプユニット23は同一仕様ではなく、下記の通り、相異なる仕様である。コネクタ216A,216Bは、端子TA3,TB3をそれぞれ有していない。各コネクタ234は、端子T3を有していない。
【0070】
2つのポンプユニット23の一方には、端子T2は、抵抗R11,R12を介して、電源部235からの直流電圧Vdd2が供給されている。従って、非装着状態の場合、制御部238における位置信号の入力端子には、第1電圧レベルが位置信号として入力される。一方、装着状態の場合、端子T2が電源部25Aのグランド端子に接続される。従って、装着状態では制御部238における位置信号の入力端子に、第1電圧レベルとは異なる第2電圧レベルが位置信号として入力される。
【0071】
2つのポンプユニット23の他方には、端子T2は、抵抗R11,R13を介して、電源部235からの直流電圧Vdd2が供給されている。抵抗R13の値は、抵抗R12の値とは異なる。従って、非装着状態の場合、制御部238における位置信号の入力端子には、第1電圧レベルが位置信号として入力される。一方、装着状態の場合、端子T2が電源部25Aのグランド端子に接続される。従って、装着状態では制御部238における位置信号の入力端子に、第1電圧レベル及び第2電圧レベルとは異なる第3電圧レベルが位置信号として入力される。
【0072】
従って、変形例に係る各ポンプユニット23もまた、実施形態と同様の特定処理を実行できる。
【0073】
なお、実施形態又は変形例では、装着部24及びポンプユニット23の各個数は、2個として説明した。しかし、これに限らず、装着部24及びポンプユニット23の各個数は、3個以上でもよい。この場合、位置信号の電圧レベルは、適宜適切に設定される。
【0074】
実施形態又は変形例では、制御部26,238が協働してポンプユニット23の制御を実行していた。しかし、これに限らず、制御部26及び制御部238が個々に、特定処理及と、ポンプユニット23の制御とを実行してもよい。
【0075】
また、図面は、本開示の理解を容易にするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示しており、図示された各構成要素の厚さ、長さ、個数、間隔等は、図面作成の都合上から実際とは異なる場合もある。また、上記の実施形態で示す各構成要素の構成は一例であって、特に限定されるものではなく、本開示の効果から実質的に逸脱しない範囲で種々の変更が可能であることは言うまでもない。
【0076】
なお、本技術は、以下のような構成を採用することも可能である。
【0077】
(1)冷媒の流路を有する筐体と、
少なくとも1つのポンプユニットと、
前記筐体内で異なる位置に設けられ、それぞれに前記ポンプユニットが挿抜可能に装着される複数の装着部と、
制御部と
を備え、
前記制御部は、
前記複数の装着部のいずれかへの前記ポンプユニットの装着状態を、時間間隔をあけて複数回特定する特定処理と、
前記特定処理で特定された装着状態に基づいて、前記複数の装着部に装着された前記ポンプユニットの制御と
を実行し、
前記ポンプユニットは、前記制御部による制御下で前記冷媒を前記流路に圧送する、冷媒循環装置。
【0078】
(2)前記制御部は、
前記複数の装着部のいずれかに前記ポンプユニットが装着されたことを判定する判定処理を更に実行し、
前記ポンプユニットが装着されたと前記判定処理により判定されたことに応じて、前記特定処理を開始する、上記(1)に記載の冷媒循環装置。
【0079】
(3)前記ポンプユニットは、
第1コネクタと、
モータと、
前記第1コネクタと前記モータとを電気的に接続する電力供給路と
を更に有し、
前記筐体は、前記複数の装着部の各々に、前記第1コネクタが着脱可能である第2コネクタを備え、
前記第2コネクタは、接地される第2検出用端子を有し、
前記第1コネクタは、前記第2コネクタに接続される場合に前記第2検出用端子と接続される第1検出用端子を有し、
前記制御部は、前記第1検出用端子の電圧に基づいて前記判定処理を実行する、上記(2)に記載の冷媒循環装置。
【0080】
(4)前記制御部は、前記特定処理において、前記ポンプユニットの装着状態を周期的に特定する、上記(1)から(3)のいずれかに記載の冷媒循環装置。
【0081】
(5)前記制御部は、
前記特定処理で特定された装着状態の各々を記憶する記憶処理を更に実行し、
前記記憶処理における最新の装着状態に基づいて、前記複数の装着部に装着された前記ポンプユニットの制御を実行する、上記(1)から(4)のいずれかに記載の冷媒循環装置。
【0082】
(6)前記筐体は、前記複数の装着部に対応し、相異なる複数の信号を出力する複数の信号出力部を更に有し、
前記ポンプユニットは、
前記複数の装着部のいずれかへの装着時に、対応する前記信号出力部から前記信号が入力される信号入力部と、
前記信号入力部に入力された前記信号に基づいて、前記特定処理及び前記ポンプユニットの制御を実行する前記制御部と
を有する、上記(1)から(5)のいずれかに記載の冷媒循環装置。
【0083】
(7)前記制御部は、
前記筐体側に設けられる第1制御部と、
前記ポンプユニット側に設けられる第2制御部と
を有し、
前記筐体は、前記複数の装着部に対応し、相異なる複数の信号を出力する複数の信号出力部を更に有し、
前記ポンプユニットは、前記複数の装着部のいずれかへの装着時に、対応する前記信号出力部から前記信号が入力される信号入力部を更に有し、
前記第2制御部は、前記信号入力部に入力された前記信号に基づいて、前記特定処理を実行し、
前記第1制御部及び前記第2制御部は、前記特定処理で特定された装着状態の各々に基づいて、前記ポンプユニットの制御を実行する、上記(1)から(6)のいずれかに記載の冷媒循環装置。
【0084】
(8)冷媒の流路を有する筐体内で異なる位置に設けられる装着部に挿抜可能に装着されるポンプユニットであって、
制御部を備え、
前記制御部は、
前記装着部への前記ポンプユニットの装着状態を、時間間隔をあけて複数回特定する特定処理と、
前記特定処理で特定された装着状態の各々に基づいて、前記複数の装着部に装着された前記ポンプユニットの制御と
を実行する、ポンプユニット。
【産業上の利用可能性】
【0085】
本開示に係る技術は冷媒循環装置に好適であり、産業上の利用可能性を有する。
【符号の説明】
【0086】
100 :冷却システム
1 :冷却装置
2 :冷媒循環装置
21 :筐体
23 :ポンプユニット
24 :装着部
26 :制御部
27 :流路
216,234:コネクタ
238 :制御部
2381 :特定処理部
2382 :ポンプ制御部
2383 :判定処理部
2384 :記憶処理部
T1~T5 :端子
TA1~TA5:端子
TB1~TB5:端子