(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024012137
(43)【公開日】2024-01-25
(54)【発明の名称】プッシュ・ツー・トーク通信サービス提供方法及びその装置
(51)【国際特許分類】
H04M 3/42 20060101AFI20240118BHJP
H04W 4/10 20090101ALI20240118BHJP
H04M 3/56 20060101ALI20240118BHJP
【FI】
H04M3/42 E
H04W4/10
H04M3/56 Z
【審査請求】有
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023112298
(22)【出願日】2023-07-07
(31)【優先権主張番号】10-2022-0086159
(32)【優先日】2022-07-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】520206933
【氏名又は名称】ジェイコア カンパニー,リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】イ,ジョン ヒョン
【テーマコード(参考)】
5K067
5K201
【Fターム(参考)】
5K067EE02
5K067EE16
5K201BB09
5K201CB10
5K201CB13
5K201CC09
5K201CC10
5K201EC06
5K201ED06
5K201EF10
(57)【要約】
【課題】プッシュ・ツー・トーク通信サービス提供方法及びその装置を提供する。
【解決手段】PTT通信サービス提供方法及びその装置が開示される。一実施形態によるPTT通信サービス提供方法及びその装置は、モバイル無線機が通話しようとする相手がPTTサーバが提供するモバイルPTTサービスにログオンされたか否かをリアルタイムでモバイル無線機に表示するメンバー登録確認機能と、モバイル無線機間の個別通話途中でグループ通話や全体通話が可能な個別通話途中、グループ/全体通話機能と、を提供する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プッシュ・ツー・トーク(PTT)通信サービス提供方法において、PTTサーバが、
第1モバイル無線機からPTT通信サービス登録要請メッセージを受信する段階と、
PTT通信サービス登録要請を検証し、該検証に成功すれば、PTT通信サービス登録完了メッセージを第1モバイル無線機に伝送する段階と、
PTTサーバが提供するPTT通信サービスに登録されたグループメンバーの活動状態を含むサービスリストを第1モバイル無線機に伝送する段階と、
を含むことを特徴とするPTT通信サービス提供方法。
【請求項2】
PTT通信サービス登録要請メッセージは、
モバイル無線機のIMEI番号、名前、グループ名を含むことを特徴とする請求項1に記載のPTT通信サービス提供方法。
【請求項3】
サービスリストは、
サービス名、グループ名及びメンバーリストを含み、
メンバーリストは、PTT通信サービスを用いるグループメンバーのログオン状態及びログオフ状態を含むことを特徴とする請求項1に記載のPTT通信サービス提供方法。
【請求項4】
PTT通信サービス提供方法は、
グループメンバーに第1モバイル無線機のログオン状態を知らせるメッセージを伝送する段階をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のPTT通信サービス提供方法。
【請求項5】
PTT通信サービス提供方法は、
PTT通信サービスに登録された第1モバイル無線機が電源オフになると、PTT通信サービスメンバーに第1モバイル無線機のログオフ状態を知らせるメッセージを伝送する段階をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のPTT通信サービス提供方法。
【請求項6】
PTT通信サービス提供方法は、
PTT通信サービスに登録されていない第2モバイル無線機がPTT通信サービスに登録されれば、第2モバイル無線機のログオン状態を知らせるメッセージを第1モバイル無線機に伝送する段階をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のPTT通信サービス提供方法。
【請求項7】
PTT通信サービス提供方法は、
PTT通信サービスに登録された第1モバイル無線機からPTT通信サービスに登録された第2モバイル無線機に対するPTT個別通話要請を受信する段階と、
第1モバイル無線機のPTT個別通話要請を第2モバイル無線機に伝達する段階と、
第1モバイル無線機及び第2モバイル無線機の個別通話連結を制御する段階と、
をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のPTT通信サービス提供方法。
【請求項8】
PTT通信サービス提供方法は、
第1モバイル無線機及び第2モバイル無線機間のPTT個別通話中に第3モバイル無線機のグループ通話要請を受信する段階と、
第1モバイル無線機及び第2モバイル無線機にグループ通話要請を伝達する段階と、
第1モバイル無線機、第2モバイル無線機及び第3モバイル無線機を含むグループ間のグループ通話連結を制御する段階と、
をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のPTT通信サービス提供方法。
【請求項9】
PTT通信サービス提供方法は、
第1モバイル無線機及び第2モバイル無線機間のPTT個別通話中に第3モバイル無線機の第1モバイル無線機または第2モバイル無線機とのPTT個別通話要請を受信する段階と、
第3モバイル無線機の第1モバイル無線機または第2モバイル無線機との追加的な個別通話連結を制御する段階と、
をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のPTT通信サービス提供方法。
【請求項10】
PTT通信サービス受信方法において、モバイル無線機が、
PTT通信サービス登録をPTTサーバに要請する段階と、
PTT通信サービス登録完了メッセージをPTTサーバから受信する段階と、
PTT通信サービスに登録されたグループメンバーの活動状態を含むサービスリストをPTTサーバから受信する段階と、
受信されたサービスリストを表示する段階と、
を含むことを特徴とするPTT通信サービス受信方法。
【請求項11】
サービスリストを表示する段階は、
PTT通信サービスを用いるグループメンバーのログオン状態及びログオフ状態を表示することを特徴とする請求項10に記載のPTT通信サービス受信方法。
【請求項12】
PTT通信サービス受信方法は、
ログオン状態のグループメンバーに発信要請する場合、モバイル無線機自体で直ちに通話不可音を出力する段階をさらに含むことを特徴とする請求項10に記載のPTT通信サービス受信方法。
【請求項13】
PTT通信サービス受信方法は、
他のモバイル無線機とのPTT個別通話中に新たなモバイル無線機のグループ通話要請をPTTサーバから受信する段階と、
グループ電話中に既存の通話音声と新規な音声通話音声とをミキシングして出力する段階と、
をさらに含むことを特徴とする請求項10に記載のPTT通信サービス受信方法。
【請求項14】
第1モバイル無線機のPTT通信サービス登録要請を検証し、該検証に成功すれば、PTT通信サービス登録完了メッセージを第1モバイル無線機に伝送するサービス登録部と、
PTT通信サービスに登録されたグループメンバー間の呼連結を制御する呼連結制御部と、
PTTサーバが提供するPTT通信サービスに対するグループメンバーの活動状態を含むサービスリストを管理するリスト管理部と、
メッセージを送受信するが、サービスリストを第1モバイル無線機に伝送する通信部と、
を含むことを特徴とするPTTサーバ。
【請求項15】
呼連結制御部は、
第1モバイル無線機及び第2モバイル無線機間のPTT個別通話中に第3モバイル無線機のグループ通話要請を受信すれば、第1モバイル無線機及び第2モバイル無線機にグループ通話要請を伝達し、第1モバイル無線機、第2モバイル無線機及び第3モバイル無線機を含むグループ間のグループ通話連結を制御することを特徴とする請求項14に記載のPTTサーバ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信技術に係り、より詳細には、多重呼支援無線機技術に関する。
【背景技術】
【0002】
無線機は、通信する2つの地点の間に双方向に信号の伝送が可能になっているので、一地点から信号を送る状態で、他の地点では信号の受信のみが可能であり、受信側が信号を送るためには、ボタン入力を用いて伝送方向を明示的に変えなければならないプッシュ・ツー・トーク(Push To Talk:PTT)機能の通信方式を使用している。
【0003】
無線機は、携帯電話に比べて送信側で呼び出しをした時点と受信側でその呼び出しを受信する時点との時間差が少ない方である。すなわち、携帯電話のように呼を連結し、ベルを鳴らす時間が必要なしに、例えば、呼び出す側で無線機PTTを押して話すと、受信側の無線機スピーカーでは短時間内に呼び出し者の音声が聞こえる。
【0004】
このように、無線機は、使用が簡便であり、低コストであるという長所によって使用人口が増加しており、PTTを押して伝送すれば、受信側の無線機では、直ちに当該音声が聞こえるので、非常に有用である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
一実施形態によって、メンバー登録確認機能及び個別通話途中、グループ/全体通話機能を支援するPTT通信サービス提供方法及びその装置を提案する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一実施形態によるPTT通信サービス提供方法は、PTTサーバが、第1モバイル無線機からPTT通信サービス登録要請メッセージを受信する段階;PTT通信サービス登録要請を検証し、該検証に成功すれば、PTT通信サービス登録完了メッセージを第1モバイル無線機に伝送する段階;及びPTTサーバが提供するPTT通信サービスに登録されたグループメンバーの活動状態を含むサービスリストを第1モバイル無線機に伝送する段階;を含む。
【0007】
PTT通信サービス登録要請メッセージは、モバイル無線機のIMEI番号、名前、グループ名を含みうる。
【0008】
サービスリストは、サービス名、グループ名及びメンバーリストを含み、メンバーリストは、PTT通信サービスを用いるグループメンバーのログオン状態及びログオフ状態を含みうる。
【0009】
PTT通信サービス提供方法は、グループメンバーに第1モバイル無線機のログオン状態を知らせるメッセージを伝送する段階をさらに含みうる。
【0010】
PTT通信サービス提供方法は、PTT通信サービスに登録された第1モバイル無線機が電源オフになると、PTT通信サービスメンバーに第1モバイル無線機のログオフ状態を知らせるメッセージを伝送する段階をさらに含みうる。
【0011】
PTT通信サービス提供方法は、PTT通信サービスに登録されていない第2モバイル無線機がPTT通信サービスに登録されれば、第2モバイル無線機のログオン状態を知らせるメッセージを第1モバイル無線機に伝送する段階をさらに含みうる。
【0012】
PTT通信サービス提供方法は、PTT通信サービスに登録された第1モバイル無線機からPTT通信サービスに登録された第2モバイル無線機に対するPTT個別通話要請を受信する段階;第1モバイル無線機のPTT個別通話要請を第2モバイル無線機に伝達する段階;第1モバイル無線機及び第2モバイル無線機の個別通話連結を制御する段階;をさらに含みうる。
【0013】
PTT通信サービス提供方法は、第1モバイル無線機及び第2モバイル無線機間のPTT個別通話中に第3モバイル無線機のグループ通話要請を受信する段階;第1モバイル無線機及び第2モバイル無線機にグループ通話要請を伝達する段階;及び第1モバイル無線機、第2モバイル無線機及び第3モバイル無線機を含むグループ間のグループ通話連結を制御する段階;をさらに含みうる。
【0014】
PTT通信サービス提供方法は、第1モバイル無線機及び第2モバイル無線機間のPTT個別通話中に第3モバイル無線機の第1モバイル無線機または第2モバイル無線機とのPTT個別通話要請を受信する段階;及び第3モバイル無線機の第1モバイル無線機または第2モバイル無線機との追加的な個別通話連結を制御する段階;をさらに含みうる。
【0015】
他の実施形態によるPTT通信サービス受信方法は、モバイル無線機が、PTT通信サービス登録をPTTサーバに要請する段階;PTT通信サービス登録完了メッセージをPTTサーバから受信する段階;PTT通信サービスに登録されたグループメンバーの活動状態を含むサービスリストをPTTサーバから受信する段階;及び受信されたサービスリストを表示する段階;を含む。
【0016】
サービスリストを表示する段階で、PTT通信サービスを用いるグループメンバーのログオン状態及びログオフ状態を表示することができる。
【0017】
PTT通信サービス受信方法は、ログオン状態のグループメンバーに発信要請する場合、モバイル無線機自体で直ちに通話不可音を出力する段階をさらに含みうる。
【0018】
PTT通信サービス受信方法は、他のモバイル無線機とのPTT個別通話中に新たなモバイル無線機のグループ通話要請をPTTサーバから受信する段階;及びグループ電話中に既存の通話音声と新規な音声通話音声とをミキシングして出力する段階;をさらに含みうる。
【0019】
さらに他の実施形態によるPTTサーバは、第1モバイル無線機のPTT通信サービス登録要請を検証し、該検証に成功すれば、PTT通信サービス登録完了メッセージを第1モバイル無線機に伝送するサービス登録部;PTT通信サービスに登録されたグループメンバー間の呼連結を制御する呼連結制御部;PTTサーバが提供するPTT通信サービスに対するグループメンバーの活動状態を含むサービスリストを管理するリスト管理部;及びメッセージを送受信するが、サービスリストを第1モバイル無線機に伝送する通信部;を含む。
【0020】
呼連結制御部は、第1モバイル無線機及び第2モバイル無線機間のPTT個別通話中に第3モバイル無線機のグループ通話要請を受信すれば、第1モバイル無線機及び第2モバイル無線機にグループ通話要請を伝達し、第1モバイル無線機、第2モバイル無線機及び第3モバイル無線機を含むグループ間のグループ通話連結を制御することができる。
【発明の効果】
【0021】
一実施形態によるPTT通信サービス提供方法及びその装置によれば、モバイル無線機が通話しようとする相手がPTTサーバが提供するモバイルPTTサービスにログオン(Log On)されたか否かをリアルタイムでモバイル無線機に表示するメンバー登録確認機能を提供することによって、モバイル無線機ユーザがメンバー登録確認機能を通じてログオンされたメンバーを確認することができるので、通話しようとする相手に発信する必要がなくなる。発信してもモバイル無線機自体で直ちに通話できないということを表示することによって、ユーザは、相手がログオンされていないということを確認することができる。これにより、ネットワークトラフィックが節減され、PTTサーバの処理負担を軽減することができる。
【0022】
また、PTT通信サービス提供方法及びその装置は、モバイル無線機間の個別通話途中でも個別/グループ/全体通話が同時に可能なので、ユーザがPTT通話サービスをいつでも利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】本発明の一実施形態によるPTT通信サービス提供システムの構成を示す図面である。
【
図2】本発明の一実施形態によるPTTサーバの詳細構成を示す図面である。
【
図3】本発明の一実施形態によるメンバー登録確認機能を提供するモバイル無線機の画面を示す図面である。
【
図4】本発明の一実施形態による個別通話途中、グループ/全体通話機能の概念を示す図面である。
【
図5】本発明の一実施形態によるCompact VoIPプロトコルを用いる例を示す図面である。
【
図6】本発明の一実施形態によるメンバー登録確認プロセスを示す図面である。
【
図7】本発明の一実施形態によるサービスリストを示す図面である。
【
図8】本発明の一実施形態による多重通話プロセスを示す図面である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本発明の利点及び特徴、そして、それらを果たす方法は、添付図面と共に詳細に後述されている実施形態を参照すると、明確になるであろう。しかし、本発明は、以下で開示される実施形態に限定されるものではなく、互いに異なる多様な形態として具現可能であり、単に、本実施形態は、本発明の開示を完全にし、当業者に発明の範疇を完全に知らせるために提供されるものであり、本発明は、請求項の範疇によって定義される。明細書の全体に亘って同じ参照符号は、同じ構成要素を称する。
【0025】
本発明の実施形態を説明するに当って、公知の機能または構成についての具体的な説明が、本発明の要旨を不明にする恐れがあると判断される場合には、その詳細な説明を省略し、後述する用語は、本発明の実施形態での機能を考慮して定義された用語であって、これは、ユーザ、運用者の意図または慣例などによって変わりうる。したがって、その定義は、本明細書の全般に亘った内容に基づいて下されなければならない。
【0026】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。しかし、次に例示する本発明の実施形態は、さまざまな他の形態に変形され、本発明の範囲が、次に詳述する実施形態に限定されるものではない。本発明の実施形態は、当業者に本発明をより完全に説明するために提供される。
【0027】
図1は、本発明の一実施形態によるプッシュ・ツー・トーク(push-to-talk:PTT、以下、「PTT」と称する)通信サービス提供システムの構成を示す図面である。
【0028】
図1を参照すれば、PTT通信サービス提供システム1は、PTTサーバ2と複数のモバイル無線機3とを含む。
図1では、n個のモバイル無線機(3-1、3-2、3-3、…、3-n)を図示している。
【0029】
モバイル無線機3は、移動通信網でIP(Internet Protocol)を使用した1:1、1:Nの音声サービスを提供するIP基盤のプッシュ・ツー・トーク(Internet Protocol-Push To Talk:IP-PTT)装置である。移動通信網は、3G、LTE(Long Term Evolution)、4G、5G、Wi-Fi(登録商標)などになる。
【0030】
音声サービスは、IP技術を使用して提供するVoIP(Voice Over Internet Protocol)サービスを基盤とするPTT機能を用いて音声信号をモバイル無線機3に提供するPTTサービスである。VoIPサービスは、モバイル無線機3間で音声信号をパケットデータとして運ぶパケットデータ通信である。PTTサービスは、ダイヤル作業や電話連結などの過程を経ず、送受信転換ボタンであるPTTボタンを押して言うことにより、容易かつ迅速に意思疎通を可能にする。通話送受信転換機能を有したPTTボタンは、VOX(Voice activated Transmission)機能などに代替されうる。一方、音声通話サービスを限定して説明したが、文字メッセージサービスなど他の通信サービスに拡張可能である。
【0031】
PTTサーバ2は、発信モバイル無線機と受信モバイル無線機との間の呼を設定し、音声通話チャンネルを形成してモバイル無線機間の音声通話サービスを提供する。PTTサーバ2は、モバイル無線機3とインターネット網とを通じて連結される。受信モバイル無線機は、個別的であり、グループ内の多数個である。
【0032】
一実施形態によるPTTサーバ2は、メンバー登録確認機能及び個別通話途中、個別/グループ/全体通話機能を提供する。
【0033】
メンバー登録確認機能は、モバイル無線機3が通話しようとする相手がPTTサーバ2が提供するモバイルPTTサービスにログオンされたか否かをリアルタイムでモバイル無線機3に表示する機能である。モバイル無線機3のユーザがメンバー登録確認機能を通じてログオンされたメンバーを確認することができるので、通話しようとする相手に発信する必要がなくなる。発信してもモバイル無線機3自体で直ちに通話できないということを表示することによって、ユーザは、相手がログオンされていないということを確認することができる。これにより、ネットワークトラフィックが節減され、PTTサーバ2の処理負担を軽減することができる。
【0034】
個別通話途中、個別/グループ/全体通話機能は、モバイル無線機間の個別通話途中で個別/グループ/全体通話が可能な機能である。一般SIP基盤のモバイル無線機は、個別通話途中では追加的な個別通話やグループ通話サービスを支援しないために、追加的な個別通話やグループ通話または全体通話のためには、以前の個別通話を終了しなければならない。これに比べて、一実施形態による個別通話途中、個別/グループ/全体通話機能は、Compact VoIPプロトコルを適用するために、個別通話途中でも追加的な個別通話や、グループ通話または全体通話が同時に可能なので、ユーザがPTT通話サービスをいつでも利用できる。
【0035】
図2は、本発明の一実施形態によるPTTサーバの詳細構成を示す図面である。
【0036】
図1及び
図2を参照すれば、PTTサーバ2は、プロセッサ及び通信部24を含み、プロセッサは、サービス登録部21、リスト管理部22及び呼連結制御部23を含む。
【0037】
通信部24は、PTTサーバ2と連結されたモバイル無線機とメッセージを送受信する。
【0038】
通信部24を通じて所定のモバイル無線機、例えば、第1モバイル無線機3-1のPTT通信サービス登録要請を受信すれば、サービス登録部21は、PTT通信サービス登録要請を検証し、該検証に成功すれば、PTT通信サービス登録完了メッセージを生成して、それを通信部24を通じて第1モバイル無線機3-1に伝送する。PTT通信サービス登録要請メッセージは、モバイル無線機のIMEI番号、名前、グループ名を含みうる。
【0039】
リスト管理部22は、PTTサーバ2が提供するPTT通信サービスに対するグループメンバーの活動状態を含むサービスリストを管理する。サービスリストは、サービス名、グループ名及びメンバーリストを含み、メンバーリストは、PTT通信サービスを用いるグループメンバーのログオン状態及びログオフ状態を含む活動状態を含みうる。
【0040】
リスト管理部22は、第1モバイル無線機3-1のサービス登録要請に応じてサービス登録処理した場合、第1モバイル無線機3-1のログオン状態を知らせるメッセージを生成し、それを通信部24を通じてグループメンバーである第2モバイル無線機3-2及び第3モバイル無線機3-3に伝送しうる。
【0041】
リスト管理部22は、PTT通信サービスに登録された第1モバイル無線機3-1が電源オフになると、第1モバイル無線機3-1のログオフ状態を知らせるメッセージを生成し、それを通信部24を通じてPTT通信サービスメンバーである第2モバイル無線機3-2及び第3モバイル無線機3-3に伝送しうる。
【0042】
リスト管理部22は、PTT通信サービスに登録されていない第2モバイル無線機3-2がPTT通信サービスに登録されれば、第2モバイル無線機3-2のログオン状態を知らせるメッセージを生成して、それを通信部24を通じて第1モバイル無線機3-1に伝送しうる。
【0043】
呼連結制御部23は、PTT通信サービスに登録されたグループメンバー間の呼連結を制御する。この際、呼連結は、個別通話、グループ通話及び全体通話を含む。
【0044】
個別通話、例えば、呼連結制御部23は、通信部24を通じてPTT通信サービスに登録された第1モバイル無線機3-1からPTT通信サービスに登録された第2モバイル無線機3-2に対するPTT個別通話要請を受信すれば、第1モバイル無線機3-1のPTT個別通話要請を通信部24を通じて第2モバイル無線機3-2に伝達し、第1モバイル無線機3-1及び第2モバイル無線機3-2の個別通話連結を制御する。
【0045】
グループ通話、例えば、呼連結制御部23は、第1モバイル無線機3-1及び第2モバイル無線機3-2間のPTT個別通話中に第3モバイル無線機3-3のグループ通話要請を通信部24を通じて受信すれば、グループ通話要請メッセージを生成して、それを第1モバイル無線機3-1及び第2モバイル無線機3-2に通信部24を通じて伝達し、第1モバイル無線機3-1、第2モバイル無線機3-2及び第3モバイル無線機3-3を含むグループ間のグループ通話連結を制御する。
【0046】
これに比べて、第1モバイル無線機3-1及び第2モバイル無線機3-2間のPTT個別通話中に第3モバイル無線機3-3の第1モバイル無線機3-1または第2モバイル無線機3-2との個別通話要請を通信部24を通じて受信すれば、呼連結制御部23は、個別通話要請メッセージを生成して、それを第3モバイル無線機3-3が通話しようとする第1モバイル無線機3-1または第2モバイル無線機3-2に通信部24を通じて伝達し、第3モバイル無線機3-3の第1モバイル無線機3-1または第2モバイル無線機3-2との追加的な個別通話連結を制御する。
【0047】
図3は、本発明の一実施形態によるメンバー登録確認機能を提供するモバイル無線機の画面を示す図面である。
【0048】
図1及び
図3を参照すれば、モバイル無線機3は、メンバー登録確認機能を通じてPTTサーバ2に登録されたメンバーのログオンの有無を含む活動情報を提供する。例えば、
図3に示したように、モバイル無線機3の画面で、図面符号310、320のように現在サービスにログオンしたメンバー(ChaYJ、LeeJH)をログオフしたメンバーと区別することができるアイコンを表示する。
【0049】
発信メンバーがログオンしていない着信メンバーに発信しようとすれば、モバイル無線機3は、着信メンバーに発信せず、モバイル無線機3自体的に通話不可音でそれを知らせることができる。一般的な方式は、発信メンバーが電話をかけて着信メンバーが電話に出なければ、通話不可音を知らせる方式であるが、本発明によれば、発信メンバーが発信せずとも、発信メンバーのモバイル無線機自体的に通話不可音で知らせる方式であるという点で差がある。
【0050】
図4は、本発明の一実施形態による個別通話途中、グループ/全体通話機能の概念を示す図面である。
【0051】
より具体的に、
図4は、第1モバイル無線機3-1を所持したチームメンバーAと、第2モバイル無線機3-2を所持したチームメンバーBと、の個別通話途中で、第3モバイル無線機3-3を所持したManager(チーム長)がグループメンバーにグループ通話を要請するシナリオを図示したものである。
【0052】
一般的なPTTサービスは、チームメンバーA、B間の個別通話中にManager(チーム長)がグループメンバーに通話することができない。すなわち、A、B間の通話終了後、グループ通話が可能である。
【0053】
しかし、一実施形態によるPTTサービスは、チームメンバーAとBとの個別通話途中でもManager(チーム長)の要請によって同時にグループ通話が可能である。この際、Aには、B音声とManager(チーム長)音声とが共に聞こえる。
【0054】
図5は、本発明の一実施形態によるCompact VoIPプロトコルを用いる例を示す図面である。
【0055】
一実施形態によるPTTサーバは、VoIP関連標準であるSIP(Session Initiation Protocol:RFC3261)に従うものではなく、1:N通信基盤のCompact VoIPプロトコルに従う。Compact VoIPプロトコルは、Transactionが少なくて反応時間が早く、特に、多者間通話に優れた性能を提供する。Compact VoIPプロトコルによって双方向HD Voice、定型化された文字送受信及び豊かな音声録音機能を提供することができる。また、サービスメンバーのPTTサーバ登録の有無をリアルタイムで提供して使用が便利である。設置、運用及びメンテナンスが容易であり、サービス利用料が経済的である。
【0056】
Compact VoIPプロトコルによれば、第1モバイル無線機3-1がPTTボタンを押し(PTT press)、第2モバイル無線機3-2との呼連結を要請(TALKreq)(510)すれば、PTTサーバ2が呼連結応答(TALKcfm)(520)を第1モバイル無線機3-1に伝送し、第2モバイル無線機3-2に呼連結を要請する(TALKind)(530)。これにより、第1モバイル無線機3-1と第2モバイル無線機3-2との個別通話が行われる(540)。
【0057】
引き続き、第1モバイル無線機3-1がPTTボタン押しを解除(PTT release)すれば、第1モバイル無線機3-1と第2モバイル無線機3-2との通信連結が解除される(RELEASE)(550)。
【0058】
図6は、本発明の一実施形態によるメンバー登録確認プロセスを示す図面である。
【0059】
図6を参照すれば、第1モバイル無線機3-1がサービス登録要請のために、自分のIMEI番号(865036049474784)、名前(ChaYJ)及びグループ名(Development Team)をサービス登録要請(RequestReq)メッセージに含んでPTTサーバ2に伝達する(601)。
【0060】
PTTサーバ2は、それを確認及び検証して正常な要請である場合、登録完了(RegisterCfm)メッセージを第1モバイル無線機3-1に伝達する(602)。
【0061】
引き続き、PTTサーバ2は、サービス情報(全体通話サービス名、グループ名/メンバーリスト)を第1モバイル無線機3-1にNotifyList(サービスリスト)に伝達(604)し、グループメンバーである第2モバイル無線機3-2及び第3モバイル無線機3-3に第1モバイル無線機3-1のログオン状態を知らせるメッセージ(NotifyLogOn)を伝達する(603)。サービスリストについては、
図7を参照して後述する。
【0062】
登録された第1モバイル無線機3-1がPTTボタンを押し(611)、第2モバイル無線機3-2との個別通話連結を要請(TALKreq)(612)すれば、PTTサーバ2が個別通話連結応答(TALKcfm)(613)を第1モバイル無線機3-1に伝送し、第2モバイル無線機3-2に個別通話連結を要請する(TALKind)(614)。これにより、第1モバイル無線機3-1と第2モバイル無線機3-2との個別通話連結が行われる(615)。
【0063】
第1モバイル無線機3-1及び2モバイル無線機(3-2)間の個別通話中に、第3モバイル無線機3-3がPTTボタンを押し(PTT press)(621)、PTTサーバ2にグループ通話連結を要請(TALKreq(グループ))(622)すれば、PTTサーバ2がグループ通話連結要請(TALKind)を第1モバイル無線機3-1及び第2モバイル無線機3-2にそれぞれ伝送(623、624)し、通話応答(TALKcfm)を第3モバイル無線機3-3に伝送する(625)。これにより、第1モバイル無線機3-1と第2モバイル無線機3-2との個別通話途中、第3モバイル無線機3-3とのグループ通話連結が行われる(626)。
【0064】
図7は、本発明の一実施形態によるサービスリストを示す図面である。
【0065】
図7を参照すれば、NotifyList(サービスリスト)は、サービス名、グループ名及びメンバーリストを含む。メンバーリストは、PTT通信サービスを用いるグループメンバーのログオン状態及びログオフ状態を含む。
【0066】
例えば、
図7において、全体通話サービス名は、service、jcore、jcoreで、グループ名は、Management Team、Development Team、Production Team、Marketing Team、そして、After Service Teamで構成されているということが分かる。
【0067】
加入者ChaYJは、Development Teamであり、サービスにログオン一メンバーは、ChaYJ、LeeJHであり、Hwanは、ログオフ状態であるということが分かる。
【0068】
もし、加入者ChaYJが電源オフ(Power Off)になると、サービス(jcore)メンバーにNotifyList(ChaYJ、0)に伝達してログオフ状態を表示し、Hwanが電源オン(Power On)してPTTサーバ2に登録すれば、NotifyList(Hwan、1)に伝達してログオン状態を知らせる。
【0069】
図8は、本発明の一実施形態による多重通話プロセスを示す図面である。
【0070】
既存のSIP基盤のPTTサービスでは、携帯電話と同様に個別通話状態では新規な通話(グループ通話や全体通話)がさらに行われず、通話が終了した以後、新規な通話が行われるか、既存の個別通話を終了し、新規な通話が行われなければならない。
【0071】
これに比べて、一実施形態によるPTTサービスは、1個呼のみ活性化せず、同時に複数個の呼を許容することにより、既存の個別通話状態でも、新規な通話(グループ通話、全体通話)が行われる。この際、音声処理(既存の通話音声と新規な通話音声)は、モバイル無線機自体でミキシング処理する。
【0072】
より具体的に、
図8に示したように、第1モバイル無線機3-1が第2モバイル無線機3-2との呼連結を要請(GRAB_REQ(PTT #2)(801)をPTTサーバ2に伝送すれば、PTTサーバ2が第2モバイル無線機3-2に第1モバイル無線機3-1の呼連結要請(GRAB_IND(PTT #1)を伝達する(802)。PTTサーバ2は、連結要請成功メッセージ(GRAB_SUCCESS)を第1モバイル無線機3-1に伝達(803)し、第1モバイル無線機3-1と第2モバイル無線機3-2との個別通話連結が行われる(804)。
【0073】
引き続き、第1モバイル無線機3-1と第2モバイル無線機3-2との個別通話中に第3モバイル無線機3-3がグループ通話連結を要請(GRAB_REQ(GroupCall))(811)すれば、PTTサーバ2は、第1モバイル無線機3-1と第2モバイル無線機3-2とにそれぞれグループ通話要請(GRAB_IND(GroupCall)を伝達する(812、813)。引き続き、PTTサーバ2は、連結要請成功メッセージ(GRAB_SUCCESS)を第3モバイル無線機3-3に伝達(814)し、第1モバイル無線機3-1、第2モバイル無線機3-2及び第3モバイル無線機3-3間のグループ通話が行われる(815)。当該過程(810)は、第2モバイル無線機3-2が個別通話中である場合でも、第3モバイル無線機3-3が要請したグループ通話は許容する過程である。この際、第2モバイル無線機3-2でソースを参照して第1モバイル無線機3-1の音声と第3モバイル無線機3-3の音声とをミキシング処理する。
【0074】
これに比べて、第1モバイル無線機3-1と第2モバイル無線機3-2との個別通話中に第3モバイル無線機3-3がPTTサーバ2に第2モバイル無線機3-2との個別通話連結を要請すれば、PTTサーバ2は、第2モバイル無線機3-2との個別通話要請メッセージを生成して、それを第2モバイル無線機3-2に伝達し、第3モバイル無線機3-3の第2モバイル無線機3-2との追加的な個別通話連結を制御する。
【0075】
以上、本発明について、その実施形態を中心に説明した。当業者ならば、本発明が、本発明の本質的な特性から外れない範囲で変形された形態として具現可能であるということを理解できるであろう。したがって、開示された実施形態は、限定的な観点ではなく、説明的な観点で考慮されなければならない。本発明の範囲は、前述した説明ではなく、特許請求の範囲に示されており、それと同等な範囲内にあるあらゆる差異点は、本発明に含まれるものと解釈しなければならない。