(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024121400
(43)【公開日】2024-09-06
(54)【発明の名称】飾り部が一体形に形成されたボタン飾り物
(51)【国際特許分類】
A44B 99/00 20100101AFI20240830BHJP
A44B 1/04 20060101ALI20240830BHJP
A44B 1/08 20060101ALI20240830BHJP
A44C 25/00 20060101ALI20240830BHJP
【FI】
A44B99/00 611P
A44B99/00 611A
A44B1/04 V
A44B1/08 620Z
A44C25/00 Z
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023028486
(22)【出願日】2023-02-27
(71)【出願人】
【識別番号】523070964
【氏名又は名称】ミク カンパニー,リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】リム,ドン ウク
【テーマコード(参考)】
3B114
【Fターム(参考)】
3B114EC01
(57)【要約】
【課題】飾り部が一体形に形成されたボタン飾り物を提供する。
【解決手段】板状の本体11と、前記本体に結合され、長尺状の板を折り曲げて丸い環状にするが、片側が開口した環状を呈する嵌合補助具12と、を備えるが、本体11は、中心からボタンが嵌め込まれる方向に中心溝14が形成されて中心溝からボタンが入り込んで本体11の中心にボタンが位置するようにし、本体11の外周面のうちの一部の上側に壁15が突設されて壁15の上側に本体11の底面と平行に第1の飾り部13が一体に形成されて第1の飾り部13の下側の空間に嵌合補助具12が結合され、嵌合補助具12は、本体11の壁15に取り付けられ、嵌合補助具12の開口した部分は中心溝14と同じ方向をしていて、ボタンが嵌め込まれるときに嵌合補助具12がボタンに当接して拡開され、ボタンを固定した糸は中心溝14を通るようにし、ボタンが嵌め込まれた後に嵌合補助具12が弾性によりボタンを固定する、飾り部が一体形に形成されたボタン飾り物。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
飾り部が一体形に形成されたボタン飾り物であって、
板状の本体(11)と、
前記本体(11)に結合され、長尺状の板を折り曲げて丸い環状にするが、片側が開口した環状を呈する嵌合補助具(12)と、
を備えるが、
本体(11)は、中心からボタンが嵌め込まれる方向に中心溝(14)が形成されて中心溝(14)からボタンが入り込んで本体(11)の中心にボタンが位置するようにし、
本体(11)の外周面のうちの一部の上側に壁(15)が突設されて壁(15)の上側に本体(11)の底面と平行に第1の飾り部(13)が一体に形成されて第1の飾り部(13)の下側の空間に嵌合補助具(12)が結合され、
嵌合補助具(12)は、本体(11)の壁(15)に取り付けられ、嵌合補助具(12)の開口した部分は中心溝(14)と同じ方向をしていて、
ボタンが嵌め込まれるときに嵌合補助具(12)がボタンに当接して拡開され、ボタンを固定した糸は中心溝(14)を通るようにし、ボタンが嵌め込まれた後に嵌合補助具(12)が弾性によりボタンを固定する、飾り部が一体形に形成されたボタン飾り物。
【請求項2】
嵌合補助具(12)の先端は、外側に巻き上げられた引込み環部(19)がどちらか一方側以上の先端に形成されてボタンが入るときと出るときにボタンが当接する部分は曲面になって手軽に入れ出し可能である、請求項1に記載の飾り部が一体形に形成されたボタン飾り物。
【請求項3】
嵌合補助具(12)の下側の半分の部分の両側間の距離は、下側に向かって下降していくにつれて縮まる、請求項2に記載の飾り部が一体形に形成されたボタン飾り物。
【請求項4】
前記壁(15)の内側には壁結合部(17)が壁(15)と垂直な方向に突出し、嵌合補助具(12)の後側に形成された結合孔(18)に壁結合部(17)が嵌め込まれ、壁結合部(17)の内部は空いている形状であって、栓で塞いで固定する、請求項3に記載の飾り部が一体形に形成されたボタン飾り物。
【請求項5】
前記第1の飾り部(13)の上側に第2の飾り部(16)を結合して使用者の個性に応じて様々な飾りを可能にする、請求項4に記載の飾り部が一体形に形成されたボタン飾り物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、飾り部が一体形に形成されたボタン飾り物に関する。
【背景技術】
【0002】
本発明は、飾り部が一体形に形成されて突出部に嵌め込んで固定する形態で衣類に用いるための飾り物に関するものである。衣類に用いる飾り物には、ブローチ、ネクタイピンなどがあり、ボタンの場合には、ボタンを特別な形状に細工したり、衣類に宝石やガラス、クリスタルもしくはその他の宝石を取り付けたり、そのような宝石にてボタンを製作したりする場合があった。
【0003】
ところが、男性衣類の場合には、製作の当初からこのような飾り物を取り付けて上市される場合ではなければ、飾り物を取り付け難い場合が多く、衣類の製作の当初からこのような飾り物を取り付けると、製造コストが高騰するだけではなく、衣服をそれ以上着られなくなった場合に、飾り物もまた一緒に捨てなければならず、たとえ飾り物を別途に抜き外して保管するとしても、別にこれといった使い所があるわけでもないため、リサイクルし難く、その結果、高価なものは使えない場合が多かった。
【0004】
また、衣服に取り付け可能な飾り物の場合には、その数が数えられるほどに多様性が乏しく、大韓民国実用新案登録第20-0471068号の「衣類に用いる飾り物」のようにボタンに取り付ける形態で用いるものであって、出願人が提案した形態のものしかないのが現状である。
【0005】
したがって、現在のところ、既成品のタイプの衣類にいつでも取り付けて使用可能なようにして、色々な種類の衣服に対応して用いることができ、必要に応じて、取り付けて使用可能な飾り物へのニーズが高まりつつある。
【0006】
さらに、これに関し、本開示の出願人が提案したものであって、ボタンに引っ掛けて固定する飾り物が用いられたりもするが、このような飾り物は、引っ掛けて固定するが故に、ボタンに引っ掛けたときに回ってしまう場合もあった。
【0007】
衣類の場合、高価な飾り物が取り付けられる場合が多いが、衣類ではなく、帽子、カバン、靴や履物などといった場合、高価な飾り物が取り付けられ難く、男性用である場合により一層取り付けられ難いが、本発明による場合、このような製品にも適用可能な飾り物であるため、そのニーズが高い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】韓国実用新案登録第20-0471068号広報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、上述したような不都合を解消するために案出されたものであって、ボタンに嵌め込んで引っ掛ける形態で用いて、飾り物がボタンに動かないように固定されるだけではなく、飾り物を取り替え可能なようにしながらも、飾り部を一体形に形成して耐久性が増した、ボタンに嵌め込んで固定する飾り物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記のような目的を達成するために、飾り部が一体形に形成されたボタン飾り物を提供するが、板状の本体11と、前記本体に結合され、長尺状の板を折り曲げて丸い環状にするが、片側が開口した環状を呈する嵌合補助具12と、を備えるが、本体11は、中心からボタンが嵌め込まれる方向に中心溝14が形成されて中心溝からボタンが入り込んで本体11の中心にボタンが位置するようにし、本体11の外周面のうちの一部の上側に壁15が突設されて壁15の上側に本体11の底面と平行に第1の飾り部13が一体に形成されて第1の飾り部13の下側の空間に嵌合補助具12が結合され、嵌合補助具12は、本体11の壁15に取り付けられ、嵌合補助具12の開口した部分は中心溝14と同じ方向をしていて、ボタンが嵌め込まれるときに嵌合補助具12がボタンに当接して拡開され、ボタンを固定した糸は中心溝14を通るようにし、ボタンが嵌め込まれた後に嵌合補助具12が弾性によりボタンを固定してもよい。
【0011】
嵌合補助具の先端は、外側に巻き上げられた引込み環部19がどちらか一方側以上の先端に形成されてボタンが入るときと出るときにボタンが当接する部分は曲面になって手軽に入れ出し可能であってもよい。
【0012】
嵌合補助具12の下側の半分の部分の両側間の距離は、下側に向かって下降していくにつれて縮まるものであってもよい。
【0013】
前記壁15の内側には壁結合部17が壁と垂直な方向に突出し、嵌合補助具12の後側に形成された結合孔18に壁結合部17が嵌め込まれ、壁結合部17の内部は空いている形状であって、栓で塞いで固定するものであってもよい。
【0014】
本体の壁は、本体を上下の二つの部分に分割したときに、上側の半分の部分の外周面にのみ形成されるものであってもよい。
【0015】
本体の壁は、中心溝を除いた外周面の全体に形成されるものであってもよい。
【0016】
前記第1の飾り部13の上側に第2の飾り部を結合して使用者の個性に応じて様々な飾りを可能にしてもよい。
【発明の効果】
【0017】
前述したような構成によれば、ボタンに嵌め込んで様々な形態で演出可能であり、ボタンに嵌め込んだときにボタンが回らないようにする飾り物を提供し、高い耐久性を有するという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、添付図面に基づいて、本発明について詳しく説明する。本発明に係る、飾り部が一体形に形成されたボタン飾り物は、本体11と、嵌合補助具12と、第1の飾り部13と、を備えるが、本体11は、円形の板状であって、中心からボタンが嵌め込まれる片側の方向に中心溝14が形成され、中心溝14が形成される個所とは反対側の方向には壁15が形成される。壁15は、本体11の外周面に沿って外周面の一部分が本体と垂直となる方向に突設される。壁15の突出した部分の先端には第1の飾り部13が結合される。第1の飾り部13は、蓋体の役割を果たす場合が多く、第1の飾り部13の上側に第2の飾り部16が嵌め込まれてもよい。
【0020】
本体11は、円形状や四角い形状もしくはその他の多角形の形状を呈していてもよく、板状を帯びているものがボタンに嵌め込みやすい。中心溝14は、中心から中心溝14の間隔が少しずつ増える形状であっても構わず、たとえ一定した形状であっても、ボタンを嵌め込めるほどの大きさであれば、中心溝14の間隔は特に問題にならない。
【0021】
本体11の壁15の内側には壁結合部17が突出するが、壁結合部17の内部は空いている形状であり、嵌合補助具12の後側の部分に形成された結合孔18を壁結合部17の外側に嵌め込んで結合した後、壁結合部17の内側の溝を別途の栓で塞いで固定する。
【0022】
嵌合補助具12は、片側が開口した形状の環となっており、両側の先端は外側に巻き上げられて引込み環部19を形成している。引込み環部19は、先端のどちらか一方側にのみ形成されていても構わず、引込み環部19の形状が異なっていても問題はない。引込み環部19は、ボタンを押し込むときにボタンの横面が当接する役割を果たすが、引込み環部19を形成することにより、ボタンを押し込むときに当接する部分が曲線の形状になって大きな力を入れずにも手軽に押し込むことができ、抜き出すときにも本体11を手で掴んで引っ張るだけでも、ボタンの横面が引込み環部19に当接されながら手軽に抜き出される。
【0023】
ボタンが嵌合補助具12の内側に入り込んだ後には、わざと抜き出さなければ、嵌合補助具12の弾性によってボタンが嵌合補助具12の内側に閉じ込まれた状態となるため、手軽に抜き出されない。嵌合補助具12は、グリース文字であるオメガ(Ω)に似た形状を呈するが、両側が必ずしも対称であるとは限らない。嵌合補助具12における下側の半分の半径は、下側に向かって下降していくにつれて縮径してもよい。引込み環部19が形成された個所において嵌合補助具12の両側間の距離は最小となるが、嵌合補助具12は弾性があるため、ある程度大きめのボタンを嵌め込んでも両側に嵌合補助具12が拡開されるが、下側に向かって下降していくにつれて半径が縮径するため、嵌合補助具12の引込み環部19の間の距離よりも大きなボタンであれば、嵌合補助具12の内部のいずれか一ヵ所においてはボタンが嵌合補助具12に密着されることになって、ボタンが動かないように引き留めていることになる。
【0024】
また、引込み環部19の間の間隔がボタンの直径よりも小さなため、ボタンが手軽に抜き出されず、嵌合補助具12は環状を呈しているため、弾性力により内側にボタンを嵌め込んだ後には、元の形状に戻ることが可能になる。壁15の上側には第1の飾り部13が形成されるが、第1の飾り部13は、本体11の直径とほぼ同じ直径を有していて、本体11と本体の上側に位置するボタンを覆って視認されないようにする役割を果たす。第1の飾り部13それ自体を飾り付けのための用途に用いてもよく、第1の飾り部13の上に第2の飾り部16を嵌め込んだり取り付けたりして飾り付けのための用途に用いてもよい。第2の飾り部16は、様々な材料と形状、色合いを有するように提供することにより、使用者が自分の個性に合わせて使用可能なようにしてもよい。
【0025】
本体の壁15は、本体を上下の二つの部分に分割したとき、上側の半分の部分の外周面にのみ形成されてもよい。下側の半分には壁を形成しないことにより、たとえ本体よりも大きなボタンの場合であっても、嵌め込まれるようにすることができる。しかしながら、小さなボタンのみを対象として作られたものであれば、中心溝を除いた外周面の全体に壁15を形成することも可能である。
【0026】
図1、
図2及び
図3は、本発明に係る飾り物の構成を示し、
図4は、実際に作られた構成部分を示す。嵌合補助具12は、片側が開口した環状を呈し、一方側以上に引込み環部19を形成すればよく、必ずしも対称状にする必要はない。
図5及び
図6は、実際に作られた飾り物の作動を示す。
【0027】
この出願明細書においては、説明のしやすさのために、ボタンを対象として説明をしている。しかしながら、ボタンの他にも、衣類や小物から突出した部分であれば、制限なしに適用可能である。例えば、ボタンの他にも、飾り付けのために取り付けた宝石などの飾り物やカバンの施錠部や角部などといったように、突出した部分であれば、いずれにでも適用可能である。
【符号の説明】
【0028】
11:本体
12:嵌合補助具
13:第1の飾り部
14:中心溝
15:壁
16:第2の飾り部
17:壁結合部
18:結合孔
19:引込み環部