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特開2024-121443追加添付業務支援装置、追加添付業務支援方法および追加添付業務支援プログラム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024121443
(43)【公開日】2024-09-06
(54)【発明の名称】追加添付業務支援装置、追加添付業務支援方法および追加添付業務支援プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 40/12 20230101AFI20240830BHJP
   G06Q 10/10 20230101ALI20240830BHJP
【FI】
G06Q40/12 420
G06Q10/10 310
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023028561
(22)【出願日】2023-02-27
(71)【出願人】
【識別番号】398040527
【氏名又は名称】株式会社オービック
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】松沢 優花
(72)【発明者】
【氏名】島田 実紀
【テーマコード(参考)】
5L010
5L040
5L049
5L055
【Fターム(参考)】
5L010AA11
5L040BB64
5L049AA11
5L055BB64
(57)【要約】
【課題】証憑が添付された連携元伝票を連携元データベースから連携先データベースに連携して連携先伝票を生成した後に、当該連携先伝票に別の証憑を追加添付する業務を支援することができる追加添付業務支援装置、追加添付業務支援方法および追加添付業務支援プログラムの提供を課題とする。
【解決手段】本実施形態では、(1)連携先データベースに格納された仕訳データから、仕訳入力画面において指定された連携先伝票番号と紐づく承認区分を取得し、(2)当該取得した承認区分が「承認中」である場合、前記連携先伝票番号と追加添付された証憑についての証憑識別データとを含む電子証憑紐づけデータを生成して前記連携先データベースに格納し、(3)前記取得した承認区分が「承認済み」である場合、前記指定された連携先伝票番号で特定される連携先伝票を対象とした証憑の追加添付はできない旨のエラーメッセージを前記仕訳入力画面に表示する。
【選択図】図11
【特許請求の範囲】
【請求項1】
証憑が添付された連携元伝票を連携元データベースから連携先データベースに連携して連携先伝票を生成した後に、当該連携先伝票に別の証憑を追加添付する業務を支援する、制御部および記憶部を備える追加添付業務支援装置であって、
前記記憶部には、
前記連携元伝票の伝票番号である連携元伝票番号と連携用の伝票の伝票番号である連携用伝票番号とを含む伝票番号紐づけデータが格納された連携元データベースと、
前記連携先伝票の伝票番号である連携先伝票番号と前記連携用伝票番号とを含む伝票番号紐づけデータと、前記連携先伝票番号と承認区分とを含む仕訳データと、が格納された連携先データベースと、
が記憶されており、
前記制御部は、
前記連携先データベースに格納された前記仕訳データから、前記連携先伝票を修正するための画面において指定された連携先伝票番号と紐づく承認区分を取得する承認区分取得手段と、
前記承認区分取得手段で取得した承認区分が、前記連携先伝票の最終承認がまだ済んでいないことを示す区分である場合、前記連携先伝票番号と追加添付された証憑についての証憑識別データとを含む電子証憑紐づけデータを生成して前記連携先データベースに格納する追加添付格納手段と、
前記承認区分取得手段で取得した承認区分が、前記連携先伝票の最終承認が既に済んでいることを示す区分である場合、前記指定された連携先伝票番号で特定される連携先伝票を対象とした証憑の追加添付はできない旨のエラーメッセージを前記画面に表示するエラーメッセージ表示手段と、
を備えること、
を特徴とする追加添付業務支援装置。
【請求項2】
連携先伝票と紐づく連携元伝票に添付された証憑を確認する業務を支援することができ、
前記記憶部には、
伝票番号と証憑を識別するための証憑識別データとデータを保管する方法に関する区分とを含む電子証憑紐づけデータと、前記連携元伝票の伝票番号である連携元伝票番号と連携用の伝票の伝票番号である連携用伝票番号とを含む伝票番号紐づけデータと、が格納された連携元データベースと、
前記連携先伝票の伝票番号である連携先伝票番号と前記連携用伝票番号とを含む伝票番号紐づけデータが格納された連携先データベースと、
証憑識別データと証憑のファイル名と証憑のバイナリデータとを含む証憑データが格納された証憑保管データベースと、
が記憶されており、
前記制御部は、
前記連携元データベースに格納された前記伝票番号紐づけデータおよび前記連携先データベースに格納された前記伝票番号紐づけデータに基づいて、前記連携用伝票番号を用いて、前記連携元伝票番号および前記連携先伝票番号を対応付けて保持する明細を含むテーブルである伝票番号特定用一時テーブルを生成する一時テーブル生成手段と、
前記伝票番号特定用一時テーブルに含まれる前記明細を確認候補として表示する確認候補表示手段と、
前記確認候補表示手段で表示した明細から特定の明細が選択されると、前記伝票番号特定用一時テーブルから、当該選択された特定の明細が保持する前記連携先伝票番号に対応する連携元伝票番号を取得し、更に、前記連携元データベースに格納された前記電子証憑紐づけデータから、当該取得した連携元伝票番号と紐づく証憑識別データおよび区分を取得する証憑識別データ等取得手段と、
前記証憑識別データ等取得手段で取得した前記区分が、ファイルを証憑として保管することを意味する区分である場合、前記証憑保管データベースに格納された前記証憑データから、前記証憑識別データ等取得手段で取得した証憑識別データと紐づく証憑のファイル名および証憑のバイナリデータを取得する証憑取得手段と、
を更に備えること、
を特徴とする請求項1に記載の追加添付業務支援装置。
【請求項3】
前記制御部は、
前記確認候補表示手段で表示した明細から特定の明細が選択されると、前記証憑取得手段で取得した証憑のファイル名および証憑のバイナリデータを表示する証憑表示手段
を更に備えること、
を特徴とする請求項2に記載の追加添付業務支援装置。
【請求項4】
前記制御部は、
前記確認候補表示手段で表示した明細から特定の明細が選択されると、前記証憑取得手段で取得した証憑のファイル名を一覧で表示するファイル名一覧表示手段と、
前記証憑取得手段で取得した証憑のファイル名および証憑のバイナリデータのうち、前記ファイル名一覧表示手段が表示した証憑のファイル名から選択されたものについての証憑のファイル名および証憑のバイナリデータを表示する証憑表示手段と、
を更に備えること、
を特徴とする請求項2に記載の追加添付業務支援装置。
【請求項5】
証憑が添付された連携元伝票を連携元データベースから連携先データベースに連携して連携先伝票を生成した後に、当該連携先伝票に別の証憑を追加添付する業務を支援する、制御部および記憶部を備える情報処理装置で実行される追加添付業務支援方法であって、
前記記憶部には、
前記連携元伝票の伝票番号である連携元伝票番号と連携用の伝票の伝票番号である連携用伝票番号とを含む伝票番号紐づけデータが格納された連携元データベースと、
前記連携先伝票の伝票番号である連携先伝票番号と前記連携用伝票番号とを含む伝票番号紐づけデータと、前記連携先伝票番号と承認区分とを含む仕訳データと、が格納された連携先データベースと、
が記憶されており、
前記制御部で実行される、
前記連携先データベースに格納された前記仕訳データから、前記連携先伝票を修正するための画面において指定された連携先伝票番号と紐づく承認区分を取得する承認区分取得ステップと、
前記承認区分取得ステップで取得した承認区分が、前記連携先伝票の最終承認がまだ済んでいないことを示す区分である場合、前記連携先伝票番号と追加添付された証憑についての証憑識別データとを含む電子証憑紐づけデータを生成して前記連携先データベースに格納する追加添付格納ステップと、
前記承認区分取得ステップで取得した承認区分が、前記連携先伝票の最終承認が既に済んでいることを示す区分である場合、前記指定された連携先伝票番号で特定される連携先伝票を対象とした証憑の追加添付はできない旨のエラーメッセージを前記画面に表示するエラーメッセージ表示ステップと、
を含むこと、
を特徴とする追加添付業務支援方法。
【請求項6】
連携先伝票と紐づく連携元伝票に添付された証憑を確認する業務を支援することができ、
前記記憶部には、
伝票番号と証憑を識別するための証憑識別データとデータを保管する方法に関する区分とを含む電子証憑紐づけデータと、前記連携元伝票の伝票番号である連携元伝票番号と連携用の伝票の伝票番号である連携用伝票番号とを含む伝票番号紐づけデータと、が格納された連携元データベースと、
前記連携先伝票の伝票番号である連携先伝票番号と前記連携用伝票番号とを含む伝票番号紐づけデータが格納された連携先データベースと、
証憑識別データと証憑のファイル名と証憑のバイナリデータとを含む証憑データが格納された証憑保管データベースと、
が記憶されており、
前記制御部で実行される、
前記連携元データベースに格納された前記伝票番号紐づけデータおよび前記連携先データベースに格納された前記伝票番号紐づけデータに基づいて、前記連携用伝票番号を用いて、前記連携元伝票番号および前記連携先伝票番号を対応付けて保持する明細を含むテーブルである伝票番号特定用一時テーブルを生成する一時テーブル生成ステップと、
前記伝票番号特定用一時テーブルに含まれる前記明細を確認候補として表示する確認候補表示ステップと、
前記確認候補表示ステップで表示した明細から特定の明細が選択されると、前記伝票番号特定用一時テーブルから、当該選択された特定の明細が保持する前記連携先伝票番号に対応する連携元伝票番号を取得し、更に、前記連携元データベースに格納された前記電子証憑紐づけデータから、当該取得した連携元伝票番号と紐づく証憑識別データおよび区分を取得する証憑識別データ等取得ステップと、
前記証憑識別データ等取得ステップで取得した前記区分が、ファイルを証憑として保管することを意味する区分である場合、前記証憑保管データベースに格納された前記証憑データから、前記証憑識別データ等取得ステップで取得した証憑識別データと紐づく証憑のファイル名および証憑のバイナリデータを取得する証憑取得ステップと、
を更に含むこと、
を特徴とする請求項5に記載の追加添付業務支援方法。
【請求項7】
証憑が添付された連携元伝票を連携元データベースから連携先データベースに連携して連携先伝票を生成した後に、当該連携先伝票に別の証憑を追加添付する業務を支援する、制御部および記憶部を備える情報処理装置に実行させるための追加添付業務支援プログラムであって、
前記記憶部には、
前記連携元伝票の伝票番号である連携元伝票番号と連携用の伝票の伝票番号である連携用伝票番号とを含む伝票番号紐づけデータが格納された連携元データベースと、
前記連携先伝票の伝票番号である連携先伝票番号と前記連携用伝票番号とを含む伝票番号紐づけデータと、前記連携先伝票番号と承認区分とを含む仕訳データと、が格納された連携先データベースと、
が記憶されており、
前記制御部に実行させるための、
前記連携先データベースに格納された前記仕訳データから、前記連携先伝票を修正するための画面において指定された連携先伝票番号と紐づく承認区分を取得する承認区分取得ステップと、
前記承認区分取得ステップで取得した承認区分が、前記連携先伝票の最終承認がまだ済んでいないことを示す区分である場合、前記連携先伝票番号と追加添付された証憑についての証憑識別データとを含む電子証憑紐づけデータを生成して前記連携先データベースに格納する追加添付格納ステップと、
前記承認区分取得ステップで取得した承認区分が、前記連携先伝票の最終承認が既に済んでいることを示す区分である場合、前記指定された連携先伝票番号で特定される連携先伝票を対象とした証憑の追加添付はできない旨のエラーメッセージを前記画面に表示するエラーメッセージ表示ステップと、
を含むこと、
を特徴とする追加添付業務支援プログラム。
【請求項8】
連携先伝票と紐づく連携元伝票に添付された証憑を確認する業務を支援することができ、
前記記憶部には、
伝票番号と証憑を識別するための証憑識別データとデータを保管する方法に関する区分とを含む電子証憑紐づけデータと、前記連携元伝票の伝票番号である連携元伝票番号と連携用の伝票の伝票番号である連携用伝票番号とを含む伝票番号紐づけデータと、が格納された連携元データベースと、
前記連携先伝票の伝票番号である連携先伝票番号と前記連携用伝票番号とを含む伝票番号紐づけデータが格納された連携先データベースと、
証憑識別データと証憑のファイル名と証憑のバイナリデータとを含む証憑データが格納された証憑保管データベースと、
が記憶されており、
前記制御部に実行させるための、
前記連携元データベースに格納された前記伝票番号紐づけデータおよび前記連携先データベースに格納された前記伝票番号紐づけデータに基づいて、前記連携用伝票番号を用いて、前記連携元伝票番号および前記連携先伝票番号を対応付けて保持する明細を含むテーブルである伝票番号特定用一時テーブルを生成する一時テーブル生成ステップと、
前記伝票番号特定用一時テーブルに含まれる前記明細を確認候補として表示する確認候補表示ステップと、
前記確認候補表示ステップで表示した明細から特定の明細が選択されると、前記伝票番号特定用一時テーブルから、当該選択された特定の明細が保持する前記連携先伝票番号に対応する連携元伝票番号を取得し、更に、前記連携元データベースに格納された前記電子証憑紐づけデータから、当該取得した連携元伝票番号と紐づく証憑識別データおよび区分を取得する証憑識別データ等取得ステップと、
前記証憑識別データ等取得ステップで取得した前記区分が、ファイルを証憑として保管することを意味する区分である場合、前記証憑保管データベースに格納された前記証憑データから、前記証憑識別データ等取得ステップで取得した証憑識別データと紐づく証憑のファイル名および証憑のバイナリデータを取得する証憑取得ステップと、
を更に含むこと、
を特徴とする請求項7に記載の追加添付業務支援プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、追加添付業務支援装置、追加添付業務支援方法および追加添付業務支援プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、複数の監視対象システム内の一部のリソースを束ねて構成された分散コンピューティングシステムと、各監視対象システムの筐体単位に設けた履歴取得ドライバと、前記分散コンピューティングシステム内に設けた出力ドライバ及び帳票の出力様式を記録した様式記憶部とを備えた出力支援システムが開示されている(特許文献1の請求項1等参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2014-191745号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、上記特許文献1も含め従来においては、証憑(例えば、納品書)が添付された連携元伝票を連携元データベース(例えば、販売データベース)から連携先データベース(例えば、会計データベース)に連携して連携先伝票を生成した後に、当該連携先伝票に別の証憑(例えば、納品書や稟議書等)を追加添付することはできなかった。
【0005】
このため、経理担当者は、赤黒伝票を新規に起票して前記別の証憑(例えば、納品書や稟議書等)を再添付する必要があったため、コストおよび労力がかかり、作業も煩雑になるという問題があった。
【0006】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、証憑が添付された連携元伝票を連携元データベースから連携先データベースに連携して連携先伝票を生成した後に、当該連携先伝票に別の証憑を追加添付する業務を支援することができる追加添付業務支援装置、追加添付業務支援方法および追加添付業務支援プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る追加添付業務支援装置においては、証憑が添付された連携元伝票を連携元データベースから連携先データベースに連携して連携先伝票を生成した後に、当該連携先伝票に別の証憑を追加添付する業務を支援する、制御部および記憶部を備える追加添付業務支援装置であって、前記記憶部には、前記連携元伝票の伝票番号である連携元伝票番号と連携用の伝票の伝票番号である連携用伝票番号とを含む伝票番号紐づけデータが格納された連携元データベースと、前記連携先伝票の伝票番号である連携先伝票番号と前記連携用伝票番号とを含む伝票番号紐づけデータと、前記連携先伝票番号と承認区分とを含む仕訳データと、が格納された連携先データベースと、が記憶されており、前記制御部は、前記連携先データベースに格納された前記仕訳データから、前記連携先伝票を修正するための画面において指定された連携先伝票番号と紐づく承認区分を取得する承認区分取得手段と、前記承認区分取得手段で取得した承認区分が、前記連携先伝票の最終承認がまだ済んでいないことを示す区分である場合、前記連携先伝票番号と追加添付された証憑についての証憑識別データとを含む電子証憑紐づけデータを生成して前記連携先データベースに格納する追加添付格納手段と、前記承認区分取得手段で取得した承認区分が、前記連携先伝票の最終承認が既に済んでいることを示す区分である場合、前記指定された連携先伝票番号で特定される連携先伝票を対象とした証憑の追加添付はできない旨のエラーメッセージを前記画面に表示するエラーメッセージ表示手段と、を備えること、を特徴とする。
【0008】
また、本発明に係る追加添付業務支援装置においては、連携先伝票と紐づく連携元伝票に添付された証憑を確認する業務を支援することができ、前記記憶部には、伝票番号と証憑を識別するための証憑識別データとデータを保管する方法に関する区分とを含む電子証憑紐づけデータと、前記連携元伝票の伝票番号である連携元伝票番号と連携用の伝票の伝票番号である連携用伝票番号とを含む伝票番号紐づけデータと、が格納された連携元データベースと、前記連携先伝票の伝票番号である連携先伝票番号と前記連携用伝票番号とを含む伝票番号紐づけデータが格納された連携先データベースと、証憑識別データと証憑のファイル名と証憑のバイナリデータとを含む証憑データが格納された証憑保管データベースと、が記憶されており、前記制御部は、前記連携元データベースに格納された前記伝票番号紐づけデータおよび前記連携先データベースに格納された前記伝票番号紐づけデータに基づいて、前記連携用伝票番号を用いて、前記連携元伝票番号および前記連携先伝票番号を対応付けて保持する明細を含むテーブルである伝票番号特定用一時テーブルを生成する一時テーブル生成手段と、前記伝票番号特定用一時テーブルに含まれる前記明細を確認候補として表示する確認候補表示手段と、前記確認候補表示手段で表示した明細から特定の明細が選択されると、前記伝票番号特定用一時テーブルから、当該選択された特定の明細が保持する前記連携先伝票番号に対応する連携元伝票番号を取得し、更に、前記連携元データベースに格納された前記電子証憑紐づけデータから、当該取得した連携元伝票番号と紐づく証憑識別データおよび区分を取得する証憑識別データ等取得手段と、前記証憑識別データ等取得手段で取得した前記区分が、ファイルを証憑として保管することを意味する区分である場合、前記証憑保管データベースに格納された前記証憑データから、前記証憑識別データ等取得手段で取得した証憑識別データと紐づく証憑のファイル名および証憑のバイナリデータを取得する証憑取得手段と、を更に備えること、を特徴とする。
【0009】
また、本発明に係る追加添付業務支援装置においては、前記制御部は、前記確認候補表示手段で表示した明細から特定の明細が選択されると、前記証憑取得手段で取得した証憑のファイル名および証憑のバイナリデータを表示する証憑表示手段を更に備えること、を特徴とする。
【0010】
また、本発明に係る追加添付業務支援装置においては、前記制御部は、前記確認候補表示手段で表示した明細から特定の明細が選択されると、前記証憑取得手段で取得した証憑のファイル名を一覧で表示するファイル名一覧表示手段と、前記証憑取得手段で取得した証憑のファイル名および証憑のバイナリデータのうち、前記ファイル名一覧表示手段が表示した証憑のファイル名から選択されたものについての証憑のファイル名および証憑のバイナリデータを表示する証憑表示手段と、を更に備えること、を特徴とする。
【0011】
また、本発明に係る追加添付業務支援方法においては、証憑が添付された連携元伝票を連携元データベースから連携先データベースに連携して連携先伝票を生成した後に、当該連携先伝票に別の証憑を追加添付する業務を支援する、制御部および記憶部を備える情報処理装置で実行される追加添付業務支援方法であって、前記記憶部には、前記連携元伝票の伝票番号である連携元伝票番号と連携用の伝票の伝票番号である連携用伝票番号とを含む伝票番号紐づけデータが格納された連携元データベースと、前記連携先伝票の伝票番号である連携先伝票番号と前記連携用伝票番号とを含む伝票番号紐づけデータと、前記連携先伝票番号と承認区分とを含む仕訳データと、が格納された連携先データベースと、が記憶されており、前記制御部で実行される、前記連携先データベースに格納された前記仕訳データから、前記連携先伝票を修正するための画面において指定された連携先伝票番号と紐づく承認区分を取得する承認区分取得ステップと、前記承認区分取得ステップで取得した承認区分が、前記連携先伝票の最終承認がまだ済んでいないことを示す区分である場合、前記連携先伝票番号と追加添付された証憑についての証憑識別データとを含む電子証憑紐づけデータを生成して前記連携先データベースに格納する追加添付格納ステップと、前記承認区分取得ステップで取得した承認区分が、前記連携先伝票の最終承認が既に済んでいることを示す区分である場合、前記指定された連携先伝票番号で特定される連携先伝票を対象とした証憑の追加添付はできない旨のエラーメッセージを前記画面に表示するエラーメッセージ表示ステップと、を含むこと、を特徴とする。
【0012】
また、本発明に係る追加添付業務支援方法においては、連携先伝票と紐づく連携元伝票に添付された証憑を確認する業務を支援することができ、前記記憶部には、伝票番号と証憑を識別するための証憑識別データとデータを保管する方法に関する区分とを含む電子証憑紐づけデータと、前記連携元伝票の伝票番号である連携元伝票番号と連携用の伝票の伝票番号である連携用伝票番号とを含む伝票番号紐づけデータと、が格納された連携元データベースと、前記連携先伝票の伝票番号である連携先伝票番号と前記連携用伝票番号とを含む伝票番号紐づけデータが格納された連携先データベースと、証憑識別データと証憑のファイル名と証憑のバイナリデータとを含む証憑データが格納された証憑保管データベースと、が記憶されており、前記制御部で実行される、前記連携元データベースに格納された前記伝票番号紐づけデータおよび前記連携先データベースに格納された前記伝票番号紐づけデータに基づいて、前記連携用伝票番号を用いて、前記連携元伝票番号および前記連携先伝票番号を対応付けて保持する明細を含むテーブルである伝票番号特定用一時テーブルを生成する一時テーブル生成ステップと、前記伝票番号特定用一時テーブルに含まれる前記明細を確認候補として表示する確認候補表示ステップと、前記確認候補表示ステップで表示した明細から特定の明細が選択されると、前記伝票番号特定用一時テーブルから、当該選択された特定の明細が保持する前記連携先伝票番号に対応する連携元伝票番号を取得し、更に、前記連携元データベースに格納された前記電子証憑紐づけデータから、当該取得した連携元伝票番号と紐づく証憑識別データおよび区分を取得する証憑識別データ等取得ステップと、前記証憑識別データ等取得ステップで取得した前記区分が、ファイルを証憑として保管することを意味する区分である場合、前記証憑保管データベースに格納された前記証憑データから、前記証憑識別データ等取得ステップで取得した証憑識別データと紐づく証憑のファイル名および証憑のバイナリデータを取得する証憑取得ステップと、を更に含むこと、を特徴とする。
【0013】
また、本発明に係る追加添付業務支援プログラムにおいては、証憑が添付された連携元伝票を連携元データベースから連携先データベースに連携して連携先伝票を生成した後に、当該連携先伝票に別の証憑を追加添付する業務を支援する、制御部および記憶部を備える情報処理装置に実行させるための追加添付業務支援プログラムであって、前記記憶部には、前記連携元伝票の伝票番号である連携元伝票番号と連携用の伝票の伝票番号である連携用伝票番号とを含む伝票番号紐づけデータが格納された連携元データベースと、前記連携先伝票の伝票番号である連携先伝票番号と前記連携用伝票番号とを含む伝票番号紐づけデータと、前記連携先伝票番号と承認区分とを含む仕訳データと、が格納された連携先データベースと、が記憶されており、前記制御部に実行させるための、前記連携先データベースに格納された前記仕訳データから、前記連携先伝票を修正するための画面において指定された連携先伝票番号と紐づく承認区分を取得する承認区分取得ステップと、前記承認区分取得ステップで取得した承認区分が、前記連携先伝票の最終承認がまだ済んでいないことを示す区分である場合、前記連携先伝票番号と追加添付された証憑についての証憑識別データとを含む電子証憑紐づけデータを生成して前記連携先データベースに格納する追加添付格納ステップと、前記承認区分取得ステップで取得した承認区分が、前記連携先伝票の最終承認が既に済んでいることを示す区分である場合、前記指定された連携先伝票番号で特定される連携先伝票を対象とした証憑の追加添付はできない旨のエラーメッセージを前記画面に表示するエラーメッセージ表示ステップと、を含むこと、を特徴とする。
【0014】
また、本発明に係る追加添付業務支援プログラムにおいては、連携先伝票と紐づく連携元伝票に添付された証憑を確認する業務を支援することができ、前記記憶部には、伝票番号と証憑を識別するための証憑識別データとデータを保管する方法に関する区分とを含む電子証憑紐づけデータと、前記連携元伝票の伝票番号である連携元伝票番号と連携用の伝票の伝票番号である連携用伝票番号とを含む伝票番号紐づけデータと、が格納された連携元データベースと、前記連携先伝票の伝票番号である連携先伝票番号と前記連携用伝票番号とを含む伝票番号紐づけデータが格納された連携先データベースと、証憑識別データと証憑のファイル名と証憑のバイナリデータとを含む証憑データが格納された証憑保管データベースと、が記憶されており、前記制御部に実行させるための、前記連携元データベースに格納された前記伝票番号紐づけデータおよび前記連携先データベースに格納された前記伝票番号紐づけデータに基づいて、前記連携用伝票番号を用いて、前記連携元伝票番号および前記連携先伝票番号を対応付けて保持する明細を含むテーブルである伝票番号特定用一時テーブルを生成する一時テーブル生成ステップと、前記伝票番号特定用一時テーブルに含まれる前記明細を確認候補として表示する確認候補表示ステップと、前記確認候補表示ステップで表示した明細から特定の明細が選択されると、前記伝票番号特定用一時テーブルから、当該選択された特定の明細が保持する前記連携先伝票番号に対応する連携元伝票番号を取得し、更に、前記連携元データベースに格納された前記電子証憑紐づけデータから、当該取得した連携元伝票番号と紐づく証憑識別データおよび区分を取得する証憑識別データ等取得ステップと、前記証憑識別データ等取得ステップで取得した前記区分が、ファイルを証憑として保管することを意味する区分である場合、前記証憑保管データベースに格納された前記証憑データから、前記証憑識別データ等取得ステップで取得した証憑識別データと紐づく証憑のファイル名および証憑のバイナリデータを取得する証憑取得ステップと、を更に含むこと、を特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、証憑が添付された連携元伝票を連携元データベースから連携先データベースに連携して連携先伝票を生成した後に、当該連携先伝票に別の証憑を追加添付する業務を支援することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1図1は、追加添付業務支援装置の構成の一例を示すブロック図である。
図2図2は、本実施形態に関係するシステムおよびデータベースの一覧の一例を示す図である。
図3図3は、4月度に納品があった場合の従来における業務フローの一例を示す図である。
図4図4は、4月度の納品分の請求書が5月度に送られてきた場合の従来における業務フローの一例を示す図である。
図5図5は、4月度に納品があった場合の本実施形態における業務フローの一例を示す図である。
図6図6は、4月度の納品分の請求書が5月度に送られてきた場合の本実施形態における業務フローの一例を示す図である。
図7図7は、赤黒伝票の起票の業務フローの一例を示す図である。
図8図8は、本実施形態に係る処理の流れの一例を示す図である。
図9図9は、仕入伝票の登録の一例を示す図である。
図10図10は、販売から財務への連携の一例を示す図である。
図11図11は、仕訳入力による追加添付の一例を示す図である。
図12図12は、最終承認済の伝票に追加添付をしようとした場合の一例を示す図である。
図13図13は、販売DB内に最終的に生成されるレコードの一例を示す図である。
図14図14は、会計DB内に最終的に生成されるレコードの一例を示す図である。
図15図15は、証憑保管DB内に最終的に生成されるレコードの一例を示す図である。
図16図16は、総勘定元帳画面の一例を示す図である。
図17図17は、伝票番号特定用一時テーブルの生成の一例を示す図である。
図18図18は、生成された伝票番号特定用一時テーブルの一例を示す図である。
図19図19は、複数の伝票を集約して会計DBに連携する場合に生成される伝票番号特定用一時テーブルの一例を示す図である。
図20図20は、元帳明細照会画面の一例を示す図である。
図21図21は、電子証憑紐づけデータからのデータの取得の一例を示す図である。
図22図22は、証憑の取得の一例を示す図である。
図23図23は、証憑の取得の一例を示す図である。
図24図24は、添付ファイル一覧画面の一例を示す図である。
図25図25は、添付ファイル詳細画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下に、本発明に係る追加添付業務支援装置、追加添付業務支援方法および追加添付業務支援プログラムの実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。なお、本実施形態により本発明が限定されるものではない。
【0018】
[1.概要]
近年、電子帳簿保存法等に対応するために、電子取引のデータ保存の義務化が進んでいる。このような状況の中、帳簿から見た時に紐づいている請求書や制度書類を見たいという要望がある。具体的には、販売管理システムおよび経費精算システム等から会計までのデータの流れを証憑と照らし合わせながら確認したいという要望がある。
【0019】
例えば、ある財務伝票が、債務や旅費経費のどの伝票から連携してきてどのような証憑に紐づいているのかを確認したいという要望がある。また、販売管理システムおよび経費精算システム等からの伝票入力後に証憑が発生した場合(10月分の伝票の請求書が11月に届いた場合等)、当該証憑を添付したいという要望もある。
【0020】
しかしながら、従来においては、伝票と証憑を連携することはできても、証憑を途中添付することはできなかった。このため、連携後は、経理部で赤黒伝票を切るしかなかったため、経理部の負担が大きいという問題があった。また、赤黒起票すると、販売管理システムおよび経費精算システム等との連携も辿りにくくなるため、統制面においても好ましくないという問題もあった。そして、各業務の担当者が異なるため、証憑の管理が煩雑となり、連携のどの段階で証憑を添付したかの過程を知ることができないという問題もあった。
【0021】
言い換えると、従来においては、会計への連携途中で証憑を添付することは不可能であったため、会計側で新規に赤黒伝票を起票して証憑を再添付する必要があった。このため、コストがかかるという問題に加え、添付の対象となった伝票は連携伝票ではないため連携過程を辿りにくく経営判断の材料収集に時間がかかってしまうという問題もあった。
【0022】
そこで、本実施形態においては、例えば、複数システムから証憑を添付できるようにした。これにより、余計な赤黒伝票の起票が不要となるため、経理部に集中していた負荷を分散させることができる。ただし、最終承認済みの伝票については、従来どおり、赤黒起票の対象とする。
【0023】
また、本実施形態においては、例えば、複数システムで添付されたファイルの管理がすべて同一のERP(Enterprise Resources Planning;企業資源計画)上で完結するため、財務伝票からドリルダウンし、どのシステムのどの伝票で添付された証憑かを確認することが可能である。これにより、余計な赤黒伝票が存在しなくなるため、連携過程を途切れずに確認することが可能である。
【0024】
そして、本実施形態においては、例えば、販売管理システムおよび経費精算システム等から連携してきた伝票に対して、会計システム側で証憑を追加添付できるようにした。これにより、追加で証憑の添付が必要な処理が発生した場合および証憑の添付漏れがあった場合等に、余計な赤黒伝票を起票せずに証憑を追加添付することができるようになった。このように追加添付できるようになったことで、赤黒伝票の起票および確認にかかるコストを削減することに成功し、また、連携過程が辿りやすくなり結果として経営判断を早期化することに成功した。
【0025】
なお、参考として、本実施形態に関係するシステムおよびデータベースの一覧を図2に示す。以下、具体的な構成および動作について説明する。
【0026】
[2.構成]
本実施形態に係る追加添付業務支援装置100の構成の一例について、図1を参照して説明する。図1は、追加添付業務支援装置100の構成の一例を示すブロック図である。
【0027】
追加添付業務支援装置100は、市販のデスクトップ型パーソナルコンピュータである。なお、追加添付業務支援装置100は、デスクトップ型パーソナルコンピュータのような据置型情報処理装置に限らず、市販されているノート型パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistants)、スマートフォン、タブレット型パーソナルコンピュータなどの携帯型情報処理装置であってもよい。
【0028】
追加添付業務支援装置100は、制御部102と通信インターフェース部104と記憶部106と入出力インターフェース部108と、を備えている。追加添付業務支援装置100が備えている各部は、任意の通信路を介して通信可能に接続されている。
【0029】
通信インターフェース部104は、ルータ等の通信装置および専用線等の有線または無線の通信回線を介して、追加添付業務支援装置100をネットワーク300に通信可能に接続する。通信インターフェース部104は、他の装置と通信回線を介してデータを通信する機能を有する。ここで、ネットワーク300は、追加添付業務支援装置100とサーバ200とを相互に通信可能に接続する機能を有し、例えばインターネットやLAN(Local Area Network)等である。なお、後述する各種マスタ等のデータは、例えばサーバ200に格納されてもよい。
【0030】
入出力インターフェース部108には、入力装置112および出力装置114が接続されている。出力装置114には、モニタ(家庭用テレビを含む)の他、スピーカやプリンタを用いることができる。入力装置112には、キーボード、マウス、及びマイクの他、マウスと協働してポインティングデバイス機能を実現するモニタを用いることができる。なお、以下では、出力装置114をモニタ114とし、入力装置112をキーボード112またはマウス112として記載する場合がある。
【0031】
記憶部106には、各種のデータベース、テーブルおよびファイルなどが格納される。記憶部106には、OS(Operating System)と協働してCPU(Central Processing Unit)に命令を与えて各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録される。記憶部106として、例えば、RAM(Random Access Memory)・ROM(Read Only Memory)等のメモリ装置、ハードディスクのような固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および光ディスク等を用いることができる。
【0032】
記憶部106は、例えば、連携元データベースとしての販売DB106aと、連携先データベースとしての会計DB106bと、証憑保管データベースとしての証憑保管DB106cと、を備えている。
【0033】
販売DB106aは、図13等に示すように、例えば、仕入情報データと、電子証憑紐づけデータ(販売)と、伝票番号紐づけデータと、等を含む。
【0034】
前記仕入情報データは、図13等に示すように、例えば、伝票番号等を含む。前記電子証憑紐づけデータ(販売)は、図13等に示すように、例えば、伝票番号と、証憑を識別するための証憑識別データ(電子証憑Guid)と、データを保管する先となるデータベースに関する分類のうち販売データベースを示すもの(販売管理)と、データを保管する方法に関する区分(制度区分)と、等を含む。前記区分(制度区分)は、ファイルを証憑として保管することを意味する区分(「電子取引」もしくは「スキャナ保存」の制度区分)、または、ファイルを証憑ではなくその他ファイルとして保管することを意味する区分(「その他」の制度区分)である。
【0035】
前記伝票番号紐づけデータは、図13等に示すように、例えば、連携元伝票の伝票番号である連携元伝票番号(仕入伝票Aおよび仕入伝票B)と、連携用の伝票の伝票番号である連携用伝票番号(連携用伝票Zおよび連携用伝票X)と、等を含む。
【0036】
会計DB106bは、図14等に示すように、例えば、仕訳データと、電子証憑紐づけデータ(財務)と、ファイルデータと、伝票番号紐づけデータと、等を含む。
【0037】
前記仕訳データは、図11図12および図14等に示すように、例えば、伝票番号と、承認区分と、等を含む。前記承認区分は、前記連携先伝票の最終承認がまだ済んでいないことを示す区分(図11の「承認中」の承認区分)、または、前記連携先伝票の最終承認が既に済んでいることを示す区分(図12の「承認済み」の承認区分)である。
【0038】
前記電子証憑紐づけデータ(財務)は、図14等に示すように、例えば、伝票番号と、前記証憑識別データ(電子証憑Guid)と、データを保管する先となるデータベースに関する分類のうち会計データベースを示すもの(財務会計)と、前記区分(制度区分)と、等を含む。
【0039】
前記伝票番号紐づけデータは、図14等に示すように、例えば、連携先伝票の伝票番号である連携先伝票番号(仕訳伝票Cおよび仕訳伝票D)と、前記連携用伝票番号(連携用伝票Zおよび連携用伝票X)と、等を含む。
【0040】
前記ファイルデータは、図14等に示すように、ファイルイメージデータおよびファイル情報データからなる。前記ファイルイメージデータは、図14等に示すように、例えば、前記証憑識別データ(電子証憑Guid)と、証憑のバイナリデータ(データ)と、等を含む。前記ファイル情報データは、図14等に示すように、例えば、前記証憑識別データ(電子証憑Guid)と、メモと、証憑のファイル名と、等を含む。
【0041】
証憑保管DB106cは、図15等に示すように、例えば、証憑データ等を含む。前記証憑データは、図15等に示すように、証憑イメージデータおよび証憑情報データからなる。前記証憑イメージデータは、図15等に示すように、例えば、前記証憑識別データ(電子証憑Guid)と、証憑のバイナリデータ(データ)と、等を含む。前記証憑情報データは、図15等に示すように、例えば、前記証憑識別データ(電子証憑Guid)と、証憑のファイル名と、証憑のファイルの種類(ファイル種類)と、取引年月日と、金額と、取引先名と、品名と、受領日と、サイズと、遅延理由と、前記区分(制度区分)と、削除フラグと、等を含む。
【0042】
制御部102は、追加添付業務支援装置100を統括的に制御するCPU等である。制御部102は、OS等の制御プログラム・各種の処理手順等を規定したプログラム・所要データなどを格納するための内部メモリを有し、格納されているこれらのプログラムに基づいて種々の情報処理を実行する。
【0043】
制御部102は、機能概念的に、例えば、(1)前記連携先データベースに格納された前記仕訳データから、前記連携先伝票を修正するための画面において指定された連携先伝票番号と紐づく承認区分を取得する承認区分取得手段としての承認区分取得部102aと、(2)前記承認区分取得手段で取得した承認区分が、前記連携先伝票の最終承認がまだ済んでいないことを示す区分である場合、前記連携先伝票番号と追加添付された証憑についての証憑識別データとを含む電子証憑紐づけデータを生成して前記連携先データベースに格納する追加添付格納手段としての追加添付格納部102bと、(3)前記承認区分取得手段で取得した承認区分が、前記連携先伝票の最終承認が既に済んでいることを示す区分である場合、前記指定された連携先伝票番号で特定される連携先伝票を対象とした証憑の追加添付はできない旨のエラーメッセージを前記画面に表示するエラーメッセージ表示手段としてのエラーメッセージ表示部102cと、(4)前記連携元データベースに格納された前記伝票番号紐づけデータおよび前記連携先データベースに格納された前記伝票番号紐づけデータに基づいて、前記連携用伝票番号を用いて、前記連携元伝票番号および前記連携先伝票番号を対応付けて保持する明細を含むテーブルである伝票番号特定用一時テーブルを生成する一時テーブル生成手段としての一時テーブル生成部102dと、(5)前記伝票番号特定用一時テーブルに含まれる前記明細を確認候補として表示する確認候補表示手段としての確認候補表示部102eと、(6)前記確認候補表示手段で表示した明細から特定の明細が選択されると、前記伝票番号特定用一時テーブルから、当該選択された特定の明細が保持する前記連携先伝票番号に対応する連携元伝票番号を取得し、更に、前記連携元データベースに格納された前記電子証憑紐づけデータから、当該取得した連携元伝票番号と紐づく証憑識別データおよび区分を取得する証憑識別データ等取得手段としての証憑識別データ等取得部102fと、(7)前記証憑識別データ等取得手段で取得した前記区分が、ファイルを証憑として保管することを意味する区分である場合、前記証憑保管データベースに格納された前記証憑データから、前記証憑識別データ等取得手段で取得した証憑識別データと紐づく証憑のファイル名および証憑のバイナリデータを取得する証憑取得手段としての証憑取得部102gと、(8)前記確認候補表示手段で表示した明細から特定の明細が選択されると、前記証憑取得手段で取得した証憑のファイル名を一覧で表示するファイル名一覧表示手段としてのファイル名一覧表示部102hと、(9)前記証憑取得手段で取得した証憑のファイル名および証憑のバイナリデータのうち、前記ファイル名一覧表示手段が表示した証憑のファイル名から選択されたものについての証憑のファイル名および証憑のバイナリデータを表示する証憑表示手段(前記確認候補表示手段で表示した明細から特定の明細が選択されると、前記証憑取得手段で取得した証憑のファイル名および証憑のバイナリデータを表示する証憑表示手段)としての証憑表示部102iと、を備えている。なお、各部が実行する処理の具体例については、以下の[4.処理の具体例]で説明する。
【0044】
[3.業務フローの概要]
本項目では、従来における業務フローの概要と本実施形態における業務フローの概要を比較して説明する。
【0045】
[3-1.従来における業務フローの概要]
4月度に納品があった場合の従来における業務フローを、図3を用いて説明する。まず、取引先担当者は、納品書を購買担当者へ送付する。次に、購買担当者は、販売管理システムから納品書を添付して仕入データを生成する。そして、購買担当者は、生成した仕入データを販売管理システムから会計システムに連携することにより、納品書を経理担当者に転送する。
【0046】
4月度の納品分の請求書が5月度に送られてきた場合の従来における業務フローを、図4を用いて説明する。販売管理システムから会計システムに既に仕訳連携済のため、購買担当者は、請求書を添付することはできない。この点は、本実施形態においても同様であるが、従来問題であったのは、経理担当者が、会計システムから、請求書および稟議書を途中添付できなかったことである。途中添付できないことにより、経理担当者の負担が大きくなってしまい、また、経理担当者は、図4の一番右に示すように余計な赤黒伝票を新規に起票しなければならなかった。
【0047】
[3-2.本実施形態における業務フローの概要]
4月度に納品があった場合の本実施形態における業務フローを、図5に示す。図3の内容と同様であるため、説明は省略する。
【0048】
4月度の納品分の請求書が5月度に送られてきた場合の本実施形態における業務フローを、図6を用いて説明する。前述のとおり、販売管理システムから会計システムに既に仕訳連携済のため、購買担当者が請求書を添付することはできない点は、従来と変わらない。しかしながら、本実施形態においては、経理担当者が、会計システムから、請求書および稟議書を途中添付することができる。なお、従来においても本実施形態においても、図6の一番右に示すように、最終承認済の伝票を対象として書類を途中添付することはできない。最終承認済の伝票を対象として書類を添付したい場合は、図7に示すように、赤黒起票を新たに起票する必要がある。
【0049】
このように、本実施形態においては、経理担当者が会計システムから書類を途中添付できるようにすることで、経理部の負担軽減および統制面の強化に成功した。また、本実施形態においては、例えば、以下のことが可能となった。
・複数システムから書類を添付できるようになった。
・余計な赤黒伝票の起票が不要になった。
・財務伝票からドリルダウンし、どのシステムのどの伝票で添付された証憑かを一覧で確認できるようになった。
・複数システムで添付されたファイルの管理が、すべて同一のERP上で完結するようになった。
【0050】
[4.処理の具体例]
本項目では、本実施形態に係る処理の具体例について説明する。本項目では、図8に示すように、仕入担当者がファイルA(納品書)を登録した後に、経理担当者がファイルB(請求書)およびファイルC(稟議書)を登録するという場面を例にとって説明をする。
【0051】
以下、[4-1]においては証憑の追加添付の具体例について説明し、[4-2]においては証憑の確認の具体例について説明する。
【0052】
[4-1.証憑の追加添付の具体例]
本項目では、証憑の追加添付の具体例について説明する。
【0053】
(1)仕入伝票の登録
まず、仕入担当者は、図9に示す仕入入力の画面から、仕入伝票Aに関する情報を入力し、納品書を添付する。これにより、図9に示すように、販売DB内に、仕入情報データ、伝票番号紐づけデータおよび電子証憑紐づけデータ(販売)が生成される。また、図9に示すように、証憑保管DB内に、納品書の分のレコードを含む証憑イメージデータおよび証憑情報データが生成される。
【0054】
(2)販売から財務への連携
次に、図10に示すように、仕入伝票Aが、販売DBから会計DBに連携される。この際、図10に示すように、販売DB内の伝票番号紐づけデータに新たなレコードが追加される。また、図10に示すように、会計DB内に、仕訳データおよび伝票番号紐づけデータが生成される。図10に示すように、販売DB内の伝票番号紐づけデータと会計DB内の伝票番号紐づけデータは、同一の連携用伝票「連携用伝票Z」を含むため、当該連携用伝票を用いることにより、DB間の紐づけを辿ることが可能である。
【0055】
(3)仕訳入力による追加添付
次に、経理担当者は、図11の仕訳入力の画面から、修正モードで呼出をすることにより、仕訳伝票Cに関する情報を入力し、また、請求書および稟議書を追加添付する。以下、追加添付の詳細について説明する。
【0056】
承認区分取得部102aは、前記連携先データベース(会計DB)に格納された前記仕訳データから、前記連携先伝票を修正するための画面(仕訳入力の画面)において指定された連携先伝票番号と紐づく承認区分を取得する。
【0057】
具体的には、図11に示す仕訳入力の画面において伝票番号として「仕訳伝票C」が指定されると、承認区分取得部102aは、図11の会計DB内に改めて示す仕訳データから、仕訳伝票Cと紐づく承認区分として「承認中」を取得する。これに対して、本例とは異なるが仮に会計DB内の仕訳データが図12に示す内容である場合、承認区分取得部102aは、仕訳伝票Cと紐づく承認区分として「承認済み」を取得する。
【0058】
追加添付格納部102bは、承認区分取得部102aで取得した承認区分が、前記連携先伝票の最終承認がまだ済んでいないことを示す区分(「承認中」の承認区分)である場合、前記連携先伝票番号と追加添付された証憑についての証憑識別データ(電子証憑Guid)とを含む電子証憑紐づけデータを生成して前記連携先データベース(会計DB)に格納する。
【0059】
具体的には、承認区分取得部102aで取得した承認区分が「承認中」である場合、追加添付格納部102bは、図11に示すように、伝票番号「仕訳伝票C」と請求書についての電子証憑Guid「GuidB」と等を有するレコードと、伝票番号「仕訳伝票C」と稟議書についての電子証憑Guid「GuidC」と等を有するレコードと、を含む電子証憑紐づけデータ(財務)を生成して会計DBに格納する。
【0060】
これにより、請求書または稟議書→仕訳伝票C→連携用伝票Z→仕入伝票A→納品書という紐づきにより、請求書または稟議書と納品書とが紐づいている状態が生成されたこととなる。つまり、4月度に生成した納品書に対して5月度に生成した請求書および稟議書を紐づけることができたこととなる。
【0061】
また、図11に示すように、稟議書の分のレコードを含むファイルイメージデータおよびファイル情報データが生成されて会計DBに格納される。そして、図11に示すように、請求書の分のレコードが生成されて証憑保管DB内の証憑イメージデータおよび証憑情報データに格納される。
【0062】
エラーメッセージ表示部102cは、承認区分取得部102aで取得した承認区分が、前記連携先伝票の最終承認が既に済んでいることを示す区分(「承認済み」の承認区分)である場合、前記指定された連携先伝票番号で特定される連携先伝票を対象とした証憑の追加添付はできない旨のエラーメッセージを前記画面(仕訳入力の画面)に表示する。
【0063】
具体的には、承認区分取得部102aで取得した承認区分が「承認済み」である場合、エラーメッセージ表示部102cは、図12に示すように、仕訳伝票Cを対象とした証憑の追加添付はできない旨のエラーメッセージを仕訳入力の画面に表示する。
【0064】
(4)最終的に生成されるレコード
(1)~(3)で説明した方法と同様の方法により、仕入伝票B、連携用伝票Xおよび仕訳伝票Dも登録されるとすると、販売DB内、会計DBおよび証憑保管DB内に最終的に生成されるレコードは、それぞれ、図13図15に示すとおりとなる。
【0065】
以上、本項目[4-1]で説明してきたように、本実施形態に係る追加添付業務支援装置100によれば、証憑(本例では、納品書)が添付された連携元伝票(本例では、仕入伝票A)を連携元データベース(本例では、販売DB)から連携先データベース(本例では、会計DB)に連携して連携先伝票(本例では、仕訳伝票C)を生成した後に、当該連携先伝票に別の証憑(本例では、請求書および稟議書)を追加添付する業務を支援することができる。これにより、追加で証憑の添付が必要な処理が発生した場合および証憑の添付漏れがあった場合等に、経理担当者は、従来のように赤黒伝票を新規に起票する必要がなくなるため、コストおよび労力を削減し、また、作業ミスをなくすことができる。
【0066】
[4-2.証憑の確認の具体例]
本項目では、証憑の確認の具体例について説明する。
【0067】
(1)伝票番号特定用一時テーブルの生成(連携情報取得)
図16に示す総勘定元帳画面において「明細照会」のボタンが押下されると、以下のようにして伝票番号特定用一時テーブルが生成される。
【0068】
一時テーブル生成部102dは、前記連携元データベース(販売DB)に格納された前記伝票番号紐づけデータおよび前記連携先データベース(会計DB)に格納された前記伝票番号紐づけデータに基づいて、前記連携用伝票番号を用いて、前記連携元伝票番号および前記連携先伝票番号を対応付けて保持する明細を含むテーブルである伝票番号特定用一時テーブルを生成する。具体的には、以下のとおりである。
【0069】
(A)まず、一時テーブル生成部102dは、図17の(A)に示すように、財務伝票番号および伝票番号がともに「仕訳伝票C」のレコードと、財務伝票番号および伝票番号がともに「仕訳伝票D」のレコードと、を会計DB内の伝票番号紐づけデータに追加し、伝票番号特定用一時テーブル(途中版)を生成する。
【0070】
(B)次に、一時テーブル生成部102dは、図17の(B)に示すように、会計DB内に生成した伝票番号特定用一時テーブル(途中版)を販売DB内に複製する。
【0071】
(C)次に、一時テーブル生成部102dは、販売DB内の伝票番号紐づけデータを参照して、連携用伝票を起点として仕入伝票まで遡る。具体的には、一時テーブル生成部102dは、図17の(C)に示すように、販売DB内の伝票番号紐づけデータを参照して、連携用伝票Zを起点として仕入伝票Aまで遡る。また、一時テーブル生成部102dは、図示しないが、販売DB内の伝票番号紐づけデータを参照して、連携用伝票Xを起点として仕入伝票Bまで遡る。なお、この遡りは、販売DB内の伝票番号紐づけデータにおいて、「連携先伝票番号=連携元伝票番号」となるレコードに到達するまで行う。
【0072】
(D)次に、一時テーブル生成部102dは、(C)で遡った先の仕入伝票を(B)で生成した伝票番号特定用一時テーブル(途中版)に更新する。具体的には、一時テーブル生成部102dは、図17の(D)に示すように、財務伝票番号「仕訳伝票C」および遡った先の伝票番号「仕入伝票A」のレコードと、財務伝票番号「仕訳伝票D」および遡った先の伝票番号「仕入伝票B」のレコードと、を販売DB内の伝票番号特定用一時テーブル(途中版)に追加し、販売DB内に伝票番号特定用一時テーブル(完成版)を生成する。
【0073】
(E)最後に、一時テーブル生成部102dは、(D)で販売DB内に生成した伝票番号特定用一時テーブル(完成版)を、図18の(E)に示すように、会計DB内に複製する。このようにして、仕訳伝票から連携元まで遡った伝票番号特定用一時テーブルが完成する。
【0074】
なお、複数の伝票を集約して会計DBに連携する場合に生成される伝票番号特定用一時テーブルを図19に示す。図19に示す伝票番号特定用一時テーブルは、仕入伝票A、BおよびCが連携伝票Zに集約されて仕訳伝票Cとなる場合の例である。
【0075】
(2)元帳明細照会画面の表示(添付情報取得)
図16に示す総勘定元帳画面において「明細照会」のボタンが押下されると、(1)で説明したように伝票番号特定用一時テーブルが生成されるが、続けて、以下で説明するように、図20に示す元帳明細照会画面が表示される。
【0076】
確認候補表示部102eは、前記伝票番号特定用一時テーブルに含まれる前記明細を確認候補として表示する。言い換えると、確認候補表示部102eは、総勘定元帳画面に表示されている全伝票分の連携過程を元帳明細照会画面に表示する。
【0077】
具体的には、確認候補表示部102eは、図21に示すように、伝票番号特定用一時テーブルの伝票番号が、システム分類情報中の「販売管理」のシステム分類に対応する場合には、電子証憑紐づけデータ(販売)からデータを取得し、一方で、システム分類情報中の「財務会計」のシステム分類に対応する場合には、電子証憑紐づけデータ(財務)からデータを取得する。そして、確認候補表示部102eは、当該取得したデータを元帳明細照会画面に表示する。
【0078】
(3)証憑の取得
ここで、帳票の確認の仕方としては、元帳明細照会画面から添付ファイル一覧画面を介して証憑を表示する方法と、元帳明細照会画面から証憑を直接表示する方法と、の2パターンが存在するが、どちらの方法においても、証憑の事前取得が必要となる。このため、本項目(3)においては、証憑の取得の仕方を詳細に説明する。
【0079】
証憑識別データ等取得部102fは、確認候補表示部102eで表示した明細から特定の明細が選択されると、前記伝票番号特定用一時テーブルから、当該選択された特定の明細が保持する前記連携先伝票番号に対応する連携元伝票番号を取得する。
【0080】
具体的には、図20の元帳明細照会画面において、1~3行目の明細(財務伝票番号が「仕訳伝票C」の明細)が選択されると、証憑識別データ等取得部102fは、図22に示す前記伝票番号特定用一時テーブルから、当該選択された財務伝票番号「仕訳伝票C」対応する伝票番号として、「仕入伝票A」、「連携用伝票Z」および「仕訳伝票C」を取得する。
【0081】
続けて、証憑識別データ等取得部102fは、前記連携元データベース(販売DB)または前記連携先データベース(会計DB)に格納された前記電子証憑紐づけデータから、当該取得した連携元伝票番号と紐づく証憑識別データ(電子証憑Guid)および区分(制度区分)を取得する。
【0082】
具体的には、前記取得した伝票番号「仕入伝票A」は、図22のシステム分類情報を参照すると、システム分類「販売管理」に対応するため、この場合、証憑識別データ等取得部102fは、図22の電子証憑紐づけデータ(販売)から、伝票番号「仕入伝票A」を有し、かつ、分類「販売管理」を有するレコードを取得する。そして、証憑識別データ等取得部102fは、当該取得したレコード中の電子証憑Guid「GuidA」および制度区分「電子取引」を取得する。本段落で説明した取得の流れを、参考として図23にも示す。
【0083】
また、前記取得した伝票番号「連携用伝票Z」は、図22に示すように、電子証憑紐づけデータ(販売)および電子証憑紐づけデータ(財務)のどちらにも存在しないため、「連携用伝票Z」についての処理はここで終了となる。
【0084】
そして、前記取得した「仕訳伝票C」は、図22のシステム分類情報を参照すると、システム分類「財務会計」に対応するため、この場合、証憑識別データ等取得部102fは、図22の電子証憑紐づけデータ(財務)から、「仕訳伝票C」を有し、かつ、分類「財務会計」を有する2つのレコードを取得する。そして、証憑識別データ等取得部102fは、当該取得したレコード中の電子証憑Guid「GuidB」および制度区分「スキャナ保存」ならびに電子証憑Guid「GuidC」および制度区分「その他」を取得する。
【0085】
ここまでの処理で、前記伝票番号特定用一時テーブルから取得した伝票番号、取得した電子証憑Guidおよび取得した制度区分をまとめると、以下のとおりとなる。
・「仕入伝票A、GuidA、電子取引」
・「仕訳伝票C、GuidB、スキャナ保存」
・「仕訳伝票C、GuidC、その他」
【0086】
証憑取得部102gは、証憑識別データ等取得部102fで取得した前記区分が、ファイルを証憑として保管することを意味する区分(「電子取引」または「スキャナ保存」の制度区分)である場合、証憑保管DBに格納された前記証憑データ(証憑情報データおよび証憑イメージデータ)から、証憑識別データ等取得部102fで取得した証憑識別データ(電子証憑Guid)と紐づく証憑のファイル名および証憑のバイナリデータを取得する。
【0087】
具体的には、証憑取得部102gは、「仕入伝票A、GuidA、電子取引」については、図22に示すように、証憑情報データから、GuidAと紐づくファイル名「納品書.pdf」等を取得し、証憑イメージデータから、GuidAと紐づくデータ「ファイルAバイナリデータ」を取得する。本段落で説明した取得の流れを、参考として図23にも示す。
【0088】
また、証憑取得部102gは、「仕訳伝票C、GuidB、スキャナ保存」については、図22に示すように、証憑情報データから、GuidBと紐づくファイル名「請求書.pdf」等を取得し、証憑イメージデータから、GuidBと紐づくデータ「ファイルBバイナリデータ」を取得する。
【0089】
これに対して、証憑取得部102gは、証憑識別データ等取得部102fで取得した前記区分が、ファイルを証憑ではなくその他ファイルとして保管することを意味する区分(「その他」の制度区分)である場合、会計DBに格納された前記ファイルデータ(ファイル情報データおよびファイルイメージデータ)から、証憑識別データ等取得部102fで取得した証憑識別データ(電子証憑Guid)と紐づくファイルのファイル名およびファイルのバイナリデータを取得する。
【0090】
具体的には、証憑取得部102gは、「仕訳伝票C、GuidC、その他」については、図22に示すように、ファイル情報データから、GuidCと紐づくファイル名「稟議書.xlsx」を取得し、ファイルイメージデータから、GuidCと紐づくデータ「ファイルCバイナリデータ」を取得する。
【0091】
ここまでの処理で、前記伝票番号特定用一時テーブルから取得した伝票番号、取得した制度区分、取得したファイル名および取得したバイナリデータをまとめると、以下のとおりとなる。
・「仕入伝票A、電子取引、納品書.pdf、ファイルAバイナリデータ」
・「仕訳伝票C、スキャナ保存、請求書.pdf、ファイルBバイナリデータ」
・「仕訳伝票C、その他、稟議書.xlsx、ファイルCバイナリデータ」
【0092】
(4)元帳明細照会画面から添付ファイル一覧画面を介して証憑を表示する方法
ファイル名一覧表示部102hは、確認候補表示部102eで表示した明細から特定の明細が選択されると、証憑取得部102gで取得した証憑のファイル名を一覧で表示する。言い換えると、ファイル名一覧表示部102hは、選択行の財務伝票番号に紐づく添付ファイルを明細照会の添付元伝票番号と突合して一覧確認できるようにする。
【0093】
具体的には、図20の元帳明細照会画面において、1~3行目のいずれかの明細(財務伝票番号が「仕訳伝票C」の明細)が選択された状態で「添付証憑」のボタンが押下されると、ファイル名一覧表示部102hは、図24に示すように、証憑取得部102gで取得したファイル名、証憑識別データ等取得部102fで伝票番号特定用一時テーブルから取得した伝票番号および証憑識別データ等取得部102fで取得した制度区分を、添付ファイル一覧画面にまとめて表示する。
【0094】
続けて、証憑表示部102iは、証憑取得部102gで取得した証憑のファイル名および証憑のバイナリデータのうち、ファイル名一覧表示部102hが表示した証憑のファイル名から選択されたものについての証憑のファイル名および証憑のバイナリデータを表示する。
【0095】
具体的には、図24に示す添付ファイル一覧画面における「・・・」のボタン(詳細ボタン)のうち、3行目(添付元伝票番号「仕入伝票A」)についての詳細ボタンが押下されると、証憑表示部102iは、図25に示すように、当該3行目についての証憑のファイル名(納品書.pdf)および証憑のバイナリデータ(納品書の画像)等を添付ファイル詳細画面に表示する。
【0096】
なお、図示はしないが、図24に示す添付ファイル一覧画面における「・・・」のボタン(詳細ボタン)のうち、1行目(添付元伝票番号「仕訳伝票C」)についての詳細ボタンが押下されると、証憑表示部102iは、当該1行目についてのファイルのファイル名(稟議書.xlsx)およびファイルのバイナリデータ(稟議書の画像)等を添付ファイル詳細画面に表示し、また、2行目(添付元伝票番号「仕訳伝票C」)についての詳細ボタンが押下されると、証憑表示部102iは、当該2行目についての証憑のファイル名(請求書.pdf)および証憑のバイナリデータ(請求書の画像)等を添付ファイル詳細画面に表示する。
【0097】
(5)元帳明細照会画面から証憑を直接表示する方法
証憑表示部102iは、確認候補表示部102eで表示した明細から特定の明細が選択されると、証憑表示部102iで取得した証憑のファイル名および証憑のバイナリデータを表示する。言い換えると、証憑表示部102iは、連携元の仕入伝票の添付情報が選択された状態で「添付証憑」が押下された場合は仕入伝票の伝票番号を表示し、一方で、連携先の財務伝票の添付情報が選択された状態で「添付証憑」が押下された場合は財務の伝票番号を表示する。
【0098】
具体的には、図20の元帳明細照会画面において、3行目の明細(添付元伝票番号が「仕入伝票A」の明細)が選択された状態で「添付証憑」のボタンが押下されると、証憑表示部102iは、図25に示すように、当該3行目についての証憑のファイル名(納品書.pdf)および証憑のバイナリデータ(納品書の画像)等を添付ファイル詳細画面に表示する。
【0099】
なお、図示はしないが、図20の元帳明細照会画面において、1行目の明細(添付元伝票番号「仕訳伝票C」の明細)が選択された状態で「添付証憑」のボタンが押下されると、証憑表示部102iは、当該1行目の明細についてのファイルのファイル名(稟議書.xlsx)およびファイルのバイナリデータ(稟議書の画像)等を添付ファイル詳細画面に表示し、また、2行目の明細(添付元伝票番号「仕訳伝票C」の明細)が選択された状態で「添付証憑」のボタンが押下されると、証憑表示部102iは、当該2行目の明細についての証憑のファイル名(請求書.pdf)および証憑のバイナリデータ(請求書の画像)等を添付ファイル詳細画面に表示する。
【0100】
以上、本項目[4-2]で説明してきたように、本実施形態に係る追加添付業務支援装置100によれば、連携先伝票(本例では、仕訳伝票C)と紐づく連携元伝票(本例では、仕入伝票A)に添付された証憑(本例では、納品書)を確認する業務を支援することができる。これにより、担当者(本例では、経理担当者)は、連携元データベース(本例では、販売DB)から連携先データベース(本例では、会計DB)に連携された伝票(本例では、仕入伝票A)に紐づく証憑(本例では、納品書)を、連携先データベース(本例では、会計DB)側で簡単に確認することができるため、コストおよび労力を削減し、また、確認ミスをなくすことができる。
【0101】
本実施形態に係る追加添付業務支援装置100は、本項目[4-2]で説明した証憑を確認する業務を支援する機能に注目すると、証憑確認業務支援装置100と言い換えることができる。
【0102】
[5.国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)への貢献]
本実施形態により、業務効率化や企業の適切な経営判断を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標8及び9に貢献することが可能となる。
【0103】
また、本実施形態により、廃棄ロス削減や、ペーパレス・電子化を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標12、13及び15に貢献することが可能となる。
【0104】
また、本実施形態により、統制、ガバナンス強化に寄与することができるので、SDGsの目標16に貢献することが可能となる。
【0105】
[6.他の実施形態]
本発明は、上述した実施形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施形態にて実施されてよいものである。
【0106】
例えば、実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
【0107】
また、本明細書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0108】
また、追加添付業務支援装置100に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。
【0109】
例えば、追加添付業務支援装置100が備える処理機能、特に制御部にて行われる各処理機能については、その全部または任意の一部を、CPUおよび当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。尚、プログラムは、本実施形態で説明した処理を情報処理装置に実行させるためのプログラム化された命令を含む一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されており、必要に応じて追加添付業務支援装置100に機械的に読み取られる。すなわち、ROMまたはHDD(Hard Disk Drive)などの記憶部などには、OSと協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部を構成する。
【0110】
また、このコンピュータプログラムは、追加添付業務支援装置100に対して任意のネットワークを介して接続されたアプリケーションプログラムサーバに記憶されていてもよく、必要に応じてその全部または一部をダウンロードすることも可能である。
【0111】
また、本実施形態で説明した処理を実行するためのプログラムを、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム製品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)カード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、MO(Magneto-Optical disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、および、Blu-ray(登録商標) Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。
【0112】
また、「プログラム」とは、任意の言語または記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコードまたはバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OSに代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、実施形態に示した各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成および読み取り手順ならびに読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
【0113】
記憶部に格納される各種のデータベース等は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、および、ウェブページ用ファイル等を格納する。
【0114】
また、追加添付業務支援装置100は、既知のパーソナルコンピュータまたはワークステーション等の情報処理装置として構成してもよく、また、任意の周辺装置が接続された当該情報処理装置として構成してもよい。また、追加添付業務支援装置100は、当該装置に本実施形態で説明した処理を実現させるソフトウェア(プログラムまたはデータ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
【0115】
更に、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部または一部を、各種の付加等に応じてまたは機能負荷に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0116】
本発明は、証憑の管理が必要となる、あらゆる業界および業種において有用である。
【符号の説明】
【0117】
100 追加添付業務支援装置
102 制御部
102a 承認区分取得部
102b 追加添付格納部
102c エラーメッセージ表示部
102d 一時テーブル生成部
102e 確認候補表示部
102f 証憑識別データ等取得部
102g 証憑取得部
102h ファイル名一覧表示部
102i 証憑表示部
104 通信インターフェース部
106 記憶部
106a 販売DB
106b 会計DB
106c 証憑保管DB
108 入出力インターフェース部
112 入力装置
114 出力装置
200 サーバ
300 ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
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