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特開2024-121470社会保険料処理装置、社会保険料処理方法、及び社会保険料処理プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024121470
(43)【公開日】2024-09-06
(54)【発明の名称】社会保険料処理装置、社会保険料処理方法、及び社会保険料処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 40/12 20230101AFI20240830BHJP
【FI】
G06Q40/12 420
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023028601
(22)【出願日】2023-02-27
(71)【出願人】
【識別番号】398040527
【氏名又は名称】株式会社オービック
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 博毅
【テーマコード(参考)】
5L040
5L055
【Fターム(参考)】
5L040BB65
5L055BB65
(57)【要約】
【課題】入退社の多い業界において、社会保険料徴収額を算出する際の担当者の負荷を低減することが可能な社会保険料処理装置、社会保険料処理方法、及び社会保険料処理プログラムを提供することを目的とする。
【解決手段】本実施の形態の社会保険料処理装置は、担当者の操作に応じて、前記社員情報の給与支給の対象年月、社員番号、入社年月日、退職年月日、社会保険資格取得日、社会保険資格喪失日、社保徴収区分、等級を登録・更新する社員情報登録手段と、対象年月の給与計算時に、社員番号毎に、前記社員情報について、社会保険資格取得日と社会保険資格喪失日に基づいて、社会保険徴収区分又は前月保険料の更新を行い、当該社会保険徴収区分に基づいて保険料徴収額を算出して更新する社会保険料処理手段と、を備えている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御部を備えた社会保険料処理装置であって、
前記制御部は、
給与支給の対象年月、社員番号、入社年月日、退職年月日、社会保険区分、社会保険資格取得日、社会保険資格喪失日、社会保険徴収区分、等級、前月保険料、当月保険料、保険料徴収額を含む社員情報を格納する記憶エリアにアクセス可能に構成されており、
担当者の操作に応じて、前記社員情報の給与支給の対象年月、社員番号、入社年月日、退職年月日、社会保険資格取得日、社会保険資格喪失日、社保徴収区分、等級を登録・更新する社員情報登録手段と、
対象年月の給与計算時に、社員番号毎に、前記社員情報について、社会保険資格取得日と社会保険資格喪失日に基づいて、社会保険徴収区分又は前月保険料の更新を行い、当該社会保険徴収区分に基づいて保険料徴収額を算出して更新する社会保険料処理手段と、を備えたことを特徴とする社会保険料処理装置。
【請求項2】
前記社会保険料処理手段は、
対象年月-1月=社会保険資格取得日の月、社会保険資格取得日≠社会保険資格喪失日、かつ社会保険資格取得日の月≠社会保険資格喪失日の月の場合は、更新パターン(1)の処理として社保徴収区分に「入社時前月」をセットし、
対象年月>社会保険資格喪失日の月、社会保険資格取得日≠社会保険資格喪失日、かつ社会保険資格取得日の月≠社保喪失の月の場合は、更新パターン(2)の処理として社保徴収区分に「免除」をセットし、
社会保険資格取得日の月=社会保険資格喪失日の月、かつ、社会保険資格取得日≠社会保険資格喪失日の場合は、更新パターン(3)の処理を行って、前月保険料に金額をセットし、
社会保険資格取得日=社会保険資格喪失日の場合は、更新パターン(4)の処理として更新を行わないことを特徴とする請求項1に記載の社会保険料処理装置。
【請求項3】
社会保険の入社時加入、入社時以外加入の場合は、前記更新パターン(1)の処理が行われ、社会保険の月中退職及び月末退職を含む退職時喪失、契約の変更を含む退職以外喪失、転籍による同日得喪の場合は、前記更新パターン(2)の処理が行われ、社会保険の同月得喪の場合は、前記更新パターン(3)の処理が行われ、社会保険の定年再雇用による同日得喪の場合は、前記更新パターン(4)の処理が行われることを特徴とする請求項2に記載の社会保険料処理装置。
【請求項4】
前記制御部は、さらに、
等級と社会保険料とを関連づけて登録した社会保険料額表マスタにアクセス可能に構成されており、
前記社会保険料処理手段は、社保徴収区分が「通常」の場合は、保険料徴収額に前月保険料をセットし、社保徴収区分が「免除」の場合は、保険料徴収額に0円をセットし、社保徴収区分が「入社時前月」の場合は、社会保険区分が「非対象」の場合は、保険料徴収額に0円をセットし、「対象」の場合は、前記社員情報の等級をキーとして、前記社会保険料額表マスタから社会保険料を取得して、保険料徴収額に金額をセットすることを特徴とする請求項1~3のいずれか1つに記載の社会保険料処理装置。
【請求項5】
制御部を備えた情報処理装置が実行する社会保険料処理方法であって、
前記制御部は、給与支給の対象年月、社員番号、入社年月日、退職年月日、社会保険区分、社会保険資格取得日、社会保険資格喪失日、社会保険徴収区分、等級、前月保険料、当月保険料、保険料徴収額を含む社員情報を格納する記憶エリアにアクセス可能に構成されており、
前記制御部において実行される、
担当者の操作に応じて、前記社員情報の給与支給の対象年月、社員番号、入社年月日、退職年月日、社会保険資格取得日、社会保険資格喪失日、社保徴収区分、等級を登録・更新する社員情報登録工程と、
対象年月の給与計算時に、社員番号毎に、前記社員情報について、社会保険資格取得日と社会保険資格喪失日に基づいて、社会保険徴収区分又は前月保険料の更新を行い、当該社会保険徴収区分に基づいて保険料徴収額を算出して更新する社会保険料処理工程と、
を含むことを特徴とする社会保険料処理方法。
【請求項6】
制御部を備えた情報処理装置で実行するための社会保険料処理プログラムであって、
前記制御部は、
給与支給の対象年月、社員番号、入社年月日、退職年月日、社会保険区分、社会保険資格取得日、社会保険資格喪失日、社会保険徴収区分、等級、前月保険料、当月保険料、保険料徴収額を含む社員情報を格納する記憶エリアにアクセス可能に構成されており、
前記制御部において、
担当者の操作に応じて、前記社員情報の給与支給の対象年月、社員番号、入社年月日、退職年月日、社会保険資格取得日、社会保険資格喪失日、社保徴収区分、等級を登録・更新する社員情報登録工程と、
対象年月の給与計算時に、社員番号毎に、前記社員情報について、社会保険資格取得日と社会保険資格喪失日に基づいて、社会保険徴収区分又は前月保険料の更新を行い、当該社会保険徴収区分に基づいて保険料徴収額を算出して更新する社会保険料処理工程と、
を実行するための社会保険料処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、社会保険料処理装置、社会保険料処理方法、及び社会保険料処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、従来、社会保険料の徴収額の計算は、担当者が、社会保険の資格取得・喪失に伴う社会保険の対象・非対象の判断を行い、区分のメンテナンスを行って社会保険料の算出を行っていた。従来、社会保険料を算出するシステムとして、例えば、特許文献1がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第5917785号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1では、入退社の多い業界において、社会保険料徴収額を算出する際の担当者の負荷を低減することに関して何等記載されていない。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされものであり、入退社の多い業界において、社会保険料徴収額を算出する際の担当者の負荷を低減することが可能な社会保険料処理装置、社会保険料処理方法、及び社会保険料処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、制御部を備えた社会保険料処理装置であって、前記制御部は、給与支給の対象年月、社員番号、入社年月日、退職年月日、社会保険区分、社会保険資格取得日、社会保険資格喪失日、社会保険徴収区分、等級、前月保険料、当月保険料、保険料徴収額を含む社員情報を格納する記憶エリアにアクセス可能に構成されており、担当者の操作に応じて、前記社員情報の給与支給の対象年月、社員番号、入社年月日、退職年月日、社会保険資格取得日、社会保険資格喪失日、社保徴収区分、等級を登録・更新する社員情報登録手段と、対象年月の給与計算時に、社員番号毎に、前記社員情報について、社会保険資格取得日と社会保険資格喪失日に基づいて、社会保険徴収区分又は前月保険料の更新を行い、当該社会保険徴収区分に基づいて保険料徴収額を算出して更新する社会保険料処理手段と、を備えたことを特徴とする。
【0007】
また、本発明の一態様によれば、前記社会保険料処理手段は、対象年月-1月=社会保険資格取得日の月、社会保険資格取得日≠社会保険資格喪失日、かつ社会保険資格取得日の月≠社会保険資格喪失日の月の場合は、更新パターン(1)の処理として社保徴収区分に「入社時前月」をセットし、対象年月>社会保険資格喪失日の月、社会保険資格取得日≠社会保険資格喪失日、かつ社会保険資格取得日の月≠社保喪失の月の場合は、更新パターン(2)の処理として社保徴収区分に「免除」をセットし、社会保険資格取得日の月=社会保険資格喪失日の月、かつ、社会保険資格取得日≠社会保険資格喪失日の場合は、更新パターン(3)の処理を行って、前月保険料に金額をセットし、社会保険資格取得日=社会保険資格喪失日の場合は、更新パターン(4)の処理として更新を行わないことにしてもよい。
【0008】
また、本発明の一態様によれば、社会保険の入社時加入、入社時以外加入の場合は、前記更新パターン(1)の処理が行われ、社会保険の月中退職及び月末退職を含む退職時喪失、契約の変更を含む退職以外喪失、転籍による同日得喪の場合は、前記更新パターン(2)の処理が行われ、社会保険の同月得喪の場合は、前記更新パターン(3)の処理が行われ、社会保険の定年再雇用による同日得喪の場合は、前記更新パターン(4)の処理が行われることにしてもよい。
【0009】
また、本発明の一態様によれば、前記制御部は、さらに、等級と社会保険料とを関連づけて登録した社会保険料額表マスタにアクセス可能に構成されており、前記社会保険料処理手段は、社保徴収区分が「通常」の場合は、保険料徴収額に前月保険料をセットし、社保徴収区分が「免除」の場合は、保険料徴収額に0円をセットし、社保徴収区分が「入社時前月」の場合は、社会保険区分が「非対象」の場合は、保険料徴収額に0円をセットし、「対象」の場合は、前記社員情報の等級をキーとして、前記社会保険料額表マスタから社会保険料を取得して、保険料徴収額に金額をセットすることにしてもよい。
【0010】
また、上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、制御部を備えた情報処理装置が実行する社会保険料処理方法であって、前記制御部は、給与支給の対象年月、社員番号、入社年月日、退職年月日、社会保険区分、社会保険資格取得日、社会保険資格喪失日、社会保険徴収区分、等級、前月保険料、当月保険料、保険料徴収額を含む社員情報を格納する記憶エリアにアクセス可能に構成されており、前記制御部において実行される、担当者の操作に応じて、前記社員情報の給与支給の対象年月、社員番号、入社年月日、退職年月日、社会保険資格取得日、社会保険資格喪失日、社保徴収区分、等級を登録・更新する社員情報登録工程と、対象年月の給与計算時に、社員番号毎に、前記社員情報について、社会保険資格取得日と社会保険資格喪失日に基づいて、社会保険徴収区分又は前月保険料の更新を行い、当該社会保険徴収区分に基づいて保険料徴収額を算出して更新する社会保険料処理工程と、を含むことを特徴とする。
【0011】
また、上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、制御部を備えた情報処理装置で実行するための社会保険料処理プログラムであって、前記制御部は、給与支給の対象年月、社員番号、入社年月日、退職年月日、社会保険区分、社会保険資格取得日、社会保険資格喪失日、社会保険徴収区分、等級、前月保険料、当月保険料、保険料徴収額を含む社員情報を格納する記憶エリアにアクセス可能に構成されており、前記制御部において、担当者の操作に応じて、前記社員情報の給与支給の対象年月、社員番号、入社年月日、退職年月日、社会保険資格取得日、社会保険資格喪失日、社保徴収区分、等級を登録・更新する社員情報登録工程と、対象年月の給与計算時に、社員番号毎に、前記社員情報について、社会保険資格取得日と社会保険資格喪失日に基づいて、社会保険徴収区分又は前月保険料の更新を行い、当該社会保険徴収区分に基づいて保険料徴収額を算出して更新する社会保険料処理工程と、を実行するための社会保険料処理プログラムであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、入退社の多い業界において、社会保険料徴収額を算出する際の担当者の負荷を低減することが可能になるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1図1は、本実施の形態に係る社会保険料処理装置の構成の一例を示すブロック図である。
図2図2は社会保険料額表マスタの構成例を示す図である。
図3図3は、本実施の形態に係る社会保険料処理装置の制御部の処理の具体例を説明するための図である。
図4図4は、本実施の形態に係る社会保険料処理装置の制御部の処理の具体例を説明するための図である。
図5図5は、本実施の形態に係る社会保険料処理装置の制御部の処理の具体例を説明するための図である。
図6図6は、本実施の形態に係る社会保険料処理装置の制御部の処理の具体例を説明するための図である。
図7図7は、本実施の形態に係る社会保険料処理装置の制御部の処理の具体例を説明するための図である。
図8図8は、本実施の形態に係る社会保険料処理装置の制御部の処理の具体例を説明するための図である。
図9図9は、本実施の形態に係る社会保険料処理装置の制御部の処理の具体例を説明するための図である。
図10図10は、本実施の形態に係る社会保険料処理装置の制御部の処理の具体例を説明するための図である。
図11図11は、本実施の形態に係る社会保険料処理装置の制御部の処理の具体例を説明するための図である。
図12図12は、本実施の形態に係る社会保険料処理装置の制御部の処理の具体例を説明するための図である。
図13図13は、本実施の形態に係る社会保険料処理装置の制御部の処理の具体例を説明するための図である。
図14図14は、本実施の形態に係る社会保険料処理装置の制御部の処理の具体例を説明するための図である。
図15図15は、本実施の形態に係る社会保険料処理装置の制御部の処理の具体例を説明するための図である。
図16図16は、本実施の形態に係る社会保険料処理装置の制御部の処理の具体例を説明するための図である。
図17図17は、本実施の形態に係る社会保険料処理装置の制御部の処理の具体例を説明するための図である。
図18図18は、本実施の形態に係る社会保険料処理装置の制御部の処理の具体例を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は本実施形態により限定されるものではない。
【0015】
[1.概要]
従来、社会保険(以下、「社保」と省略する場合がある)料の徴収額の計算は、担当者が、社会保険の資格取得・喪失に伴う社会保険の対象・非対象の判断を行い、社保徴収区分のメンテナンスを行って保険料の算出を行っていた。入退社の多い業界(例えば、人材派遣業界、社員数の多い大企業、グループ内転籍の多いグループ企業等)では、資格取得・喪失が頻繁に発生し、また同月得喪、同日得喪などの特殊なケースも発生するため、社保徴収区分をメンテナンスする手間が発生する上に、専門的な知識が必要であるため、担当者の負荷が大きかった。
【0016】
本発明では、社員の社会保険資格取得日(以下、「社保取得日と省略する場合がある)と社会保険資格喪失日(以下、「社保喪失日」と省略する場合がある)に基づいて社会保険料の徴収額を自動算出することにより、担当者の社会保険料徴収額の算出の負荷を低減する。
【0017】
具体的には、本発明では、給与計算時に、社保取得日及び社保喪失日の両方を参照し、社保徴収区分と前月保険料を計算し、社保徴収区分に基づいて社会険料徴収額を自動算出する。
【0018】
本発明によれば、例えば、入退職が激しい場合に社員別の社保徴収区分の設定に担当者の負荷が大きかったが、担当者は、入退職の処理のみで完結できるようになるため、給与計算時の社会保険料徴収額の算出の手間を大幅に軽減することができる。
【0019】
本発明の社会保険料処理装置は、入退社の多い業界(例えば、人材派遣業界、社員数の多い大企業、グループ内転籍の多いグループ企業等)に好適に適用できる。
【0020】
[2.構成]
本実施の形態に係る社会保険料処理装置の構成の一例について、図1を参照して説明する。図1は、本実施の形態に係る社会保険料処理装置の構成の一例を示すブロック図である。
【0021】
社会保険料処理装置100は、市販のデスクトップ型パーソナルコンピュータである。なお、社会保険料処理装置100は、デスクトップ型パーソナルコンピュータのような据置型情報処理装置に限らず、市販されているノート型パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistants)、スマートフォン、タブレット型パーソナルコンピュータなどの携帯型情報処理装置であってもよい。
【0022】
社会保険料処理装置100は、制御部102と通信インターフェース部104と記憶部106と入出力インターフェース部108と、を備えている。社会保険料処理装置100が備えている各部は、任意の通信路を介して通信可能に接続されている。
【0023】
通信インターフェース部104は、ルータ等の通信装置及び専用線等の有線又は無線の通信回線を介して、社会保険料処理装置100をネットワーク300に通信可能に接続する。通信インターフェース部104は、他の装置と通信回線を介してデータを通信する機能を有する。ここで、ネットワーク300は、社会保険料処理装置100とサーバ200とを相互に通信可能に接続する機能を有し、例えばインターネットやLAN(Local Area Network)等である。
【0024】
入出力インターフェース部108には、入力装置112及び出力装置114が接続されている。出力装置114には、モニタ(家庭用テレビを含む)の他、スピーカやプリンタを用いることができる。入力装置112には、キーボード、マウス、及びマイクの他、マウスと協働してポインティングデバイス機能を実現するモニタを用いることができる。なお、以下では、出力装置114をモニタ114とし、入力装置112をキーボード112またはマウス112として記載する場合がある。
【0025】
記憶部(記憶エリア)106には、各種のデータベース、テーブル、及びファイルなどが格納される。記憶部106には、OS(Operating System)と協働してCPU(Central Processing Unit)に命令を与えて各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録される。記憶部106として、例えば、RAM(Random Access Memory)・ROM(Read Only Memory)等のメモリ装置、ハードディスクのような固定ディスク装置、フレキシブルディスク、及び光ディスク等を用いることができる。
【0026】
また、記憶部106は、社会保険料額表マスタ106a、社員資格等を格納する。図2は、社会保険料額表マスタ106aの構成例を示す図である。
【0027】
社会保険料額表マスタ106aは、図2に示すように、等級と社会保険料額を関連付けて登録したテーブル等で構成することができる。
【0028】
社員情報は、社員基本情報(対象年月、社員番号、入社年月日、退職年月日)、社会保険情報(対象年月、社員番号、社会保険区分(0:非対象、1:対象)、社保取得日、社保喪失日、社保徴収区分(0:通常徴収、5:免除、6:入社時前月)、等級)、社員継続控除前月情報(対象年月,社員番号,前月保険料)を含んでいてもよい。
【0029】
制御部102は、社会保険料処理装置100を統括的に制御するCPU等である。制御部102は、OS等の制御プログラム・各種の処理手順等を規定したプログラム・所要データなどを格納するための内部メモリを有し、格納されているこれらのプログラムに基づいて種々の情報処理を実行する。
【0030】
制御部102は、記憶部106に格納されている、社会保険料額表マスタ106a及び社員情報等にアクセス可能に構成されている。なお、社会保険料額表マスタ106a及び社員情報等は、他の場所(例えば、サーバ200)に設けられていてもよく、制御部102がアクセス可能な構成であればよい。
【0031】
制御部102は、機能概念的に、社員情報登録部102aと、社会保険料処理部102bと、マスタメンテ部102cと、画面表示制御部102dと、を備えている。
【0032】
社員情報登録部102aは、社員情報の登録・更新を行うためのものであり、例えば、モニタ114に表示される社員情報入力画面上での担当者の操作に応じて、記憶部106に格納される社員情報の給与支給の対象年月、社員番号、入社年月日、退職年月日、社会保険資格取得日、社会保険資格喪失日、社保徴収区分、等級等を登録・更新する。
【0033】
社会保険料処理部102bは、対象年月の給与計算時に、社員番号毎に、社員情報について、社会保険取得日と社会保険喪失日に基づいて、社会保険徴収区分又は前月保険料の更新を行い、当該社会保険徴収区分に基づいて保険料徴収額を算出して更新する。
【0034】
また、社会保険料処理部102bは、対象年月-1月=社保取得日の月、かつ、社保取得日≠社保喪失日、かつ、社保取得日の月≠社保喪失日の月の場合は、更新パターン(1)の処理として社保徴収区分に「入社時前月」をセットし、対象年月>社保喪失日の月、かつ、社保取得日≠社保喪失日、かつ、社保取得日の月≠社保喪失の月の場合は、更新パターン(2)の処理として社保徴収区分に「免除」をセットし、社保取得日の月=社保喪失日の月、かつ、社保取得日≠社保喪失日の場合は、更新パターン(3)の処理を行って、前月保険料に金額をセットし、社保取得日=社保喪失日の場合は、更新パターン(4)の処理として更新を行わないことにしてもよい。
【0035】
社会保険の入社時加入、入社時以外加入の場合は、更新パターン(1)の処理が行われ、社会保険の月中退職及び月末退職を含む退職時喪失、契約の変更を含む退職以外喪失、転籍による同日得喪の場合は、更新パターン(2)の処理が行われ、社会保険の同月得喪の場合は、更新パターン(3)の処理が行われ、社会保険の定年再雇用による同日得喪の場合は、更新パターン(4)の処理が行われることにしてもよい。
【0036】
社会保険料処理部102bは、社保徴収区分が「通常」の場合は、保険料徴収額に前月保険料をセットし、社保徴収区分が「免除」の場合は、保険料徴収額に0円をセットし、社保徴収区分が「入社時前月」の場合は、社会保険区分が「非対象」の場合は、保険料徴収額に0円をセットし、「対象」の場合は、社員情報の等級をキーとして、社会保険料額表マスタ106aから保険料を取得して、保険料徴収額に金額をセットすることにしてもよい。
【0037】
マスタメンテ部102cは、モニタ114に表示されるマスタメンテ画面(不図示)上でのオペレータの操作に応じて、社会保険料額表マスタ106aに対して、データの入力・追加・変更等の編集を行う。
【0038】
画面表示制御部102dは、モニタ114に表示する各種画面(例えば、マスタメンテ画面、社員情報入力画面等)の表示及びその入力を制御する。
【0039】
[3.具体例]
図1図18を参照して、本実施の形態における社会保険料処理装置100の処理の具体例を説明する。図3図18は、本実施の形態における社会保険料処理装置100の処理の具体例を説明するための図である。
【0040】
[3-1.処理フロー]
図3は、社保徴収区分の給与計算時の設定ロジックを説明するための図である。社会保険料処理部102bは、この設定ロジックに従って、給与計算時に社保徴収区分を設定する。社保徴収区分が「0:通常徴収」の場合は、前月保険料を、保険料徴収額にセットして、前月分を徴収する。社保徴収区分が「5:免除」の場合は、保険料徴収額を0円にセットして、徴収を免除する。社保徴収区分が「6:入社時前月」は、図4の社会保険区分
のロジックに従う(前月保険料が値にセットされていなくても計算する)。
【0041】
図4は、社保徴収区分が「6:入社時前月」の場合の社会保険区分に応じた保険料徴収額の設定ロジックを説明するための図である。社会保険料処理部102bは、この設定ロジックに従って、給与計算時に、社保徴収区分が「6:入社時前月」の場合は、社会保険区分に応じて保険料徴収額を設定する。社会保険区分が「0:非対象」の場合は、保険料徴収額に0円をセットする。社会保険区分が「1:対象」の場合は、社員情報の等級と社会保険料額表マスタ106aを参照し、社員情報の等級をキーとして社会保険料額表マスタ106aから保険料を取得して当月保険料に金額をセットする。
【0042】
図5は、イベントと社員情報の更新項目及び更新パターン(1)~(5)を説明するための図である。社保徴収区分と前月保険料を更新することによって、社会保険料の控除額を制御する。同図では、横軸は、発生するイベントを示しており、社会保険について、入社時加入、入社以外加入、退職時喪失(月中退職)、退職時喪失(月末退職)、退職以外喪失(契約の変更等)、同月得喪、同日得喪(定年再雇用)、同日得喪(転籍)等である。縦軸は、社員情報を示しており、入社年月日、退職年月日、社会保険区分、社保取得日、社保喪失日、社保徴収区分、前月保険料を示している。社員情報登録部102aが、イベント発生時に更新する項目に、「〇」をつけている。
【0043】
社員情報登録部102aは、以下のようにイベント発生時に社員情報の項目を更新する。入社時加入の場合は、入社年月、社会保険区分、社保取得日を更新する。入社以外加入の場合は、社会保険区分、社保取得日を更新する。退職時喪失(月中退職)の場合は、退職年月日、社会保険区分、社保喪失日を更新する。退職時喪失(月末退職)の場合は、退職年月日、社会保険区分、社保喪失日を更新する。退職以外喪失(契約の変更等)の場合は、社会保険区分、社保喪失日を更新する。同月得喪の場合は、社会保険区分、社保取得日、社保喪失日を更新する。同日得喪(定年再雇用)の場合は、入社年月日、退職年月日、社会保険区分、社保取得日、社保喪失日を更新する。同日得喪(転籍)の場合は、入社年月日、退職年月日、社会保険区分、社保喪失日を更新する。
【0044】
社会保険料処理部102bは、以下の場合に、更新パターン(1)~(4)の処理を行う。更新パターン(1)~(4)の処理内容は図6で説明する。社会保険の入社時加入、入社以外加入の場合は、更新パターン(1)の処理を行う。社会保険の退職時喪失(月中退職)、退職時喪失(月末退職)、退職以外喪失(契約の変更等)、同日得喪(転籍)の場合は、更新パターン(2)の処理を行う。なお、退職以外喪失(契約の変更等)の場合は、退職日の更新はしないが、社保喪失日を元に情報を更新する為、更新パターン(2)の処理に含める。同日得喪(転籍)の場合は、転籍元で退職時喪失の処理を行うため、更新パターン(2)の処理を実施し、転籍先では入社時加入の処理を行う為、更新パターン(1)の処理を実施する。同月得喪の場合は、更新パターン(3)の処理を行う。同日得喪(定年再雇用)の場合は、更新パターン(4)の処理を行う。
【0045】
図6は、社員情報登録部102a及び社会保険料処理部102bの処理フローを説明するための図である。図6において、社員情報登録部102aは、社員情報の登録・更新処理を実行する(ステップS1)。具体的には、社員情報の登録・更新処理では、社員情報登録部102aは、社員情報の給与支給の対象年月、社員番号、入社年月日、退職年月日、社会保険取得日、社会保険喪失日、社保徴収区分、等級等を登録・更新する。
【0046】
社会保険料処理部102bは、給与計算時に、社会保険料算出処理を実行する(ステップS2)。具体的には、社会保険料算出処理では、社会保険料処理部102bは、社保徴収区分の更新や保険料徴収額の更新等を行う。社保徴収区分の更新フローは以下の通りである。
【0047】
まず、社保取得日=社保喪失日(お互いNULLの場合も)か否かを判断し(ステップT1)、社保取得日=社保喪失日(お互いNULLの場合も)の場合は(ステップT1の「Yes」)は、同日得喪(定年再雇用)と判断して、更新パターン(4)の処理として、更新処理を行わない(ステップT11)。
【0048】
社保取得日=社保喪失日(お互いNULLの場合も)でない場合は(ステップT1の「No」)の場合は、社保取得月=社保喪失月であるか否かを判断し(ステップT2)、社保取得月=社保喪失月である場合は(ステップT2の「Yes」)、同月得喪と判断して、更新パターン(3)の処理として、前月保険料に金額をセットする(ステップT11)。
【0049】
社保取得月=社保喪失月でない場合は(ステップT2の「No」)、社保喪失月<対象年月か否かを判断し(ステップT3)、社保喪失月<対象年月の場合は(ステップT3の「Yes」)の場合は、社会保険の退職時喪失(月中退職)、退職時喪失(月末退職)、退職以外喪失(契約の変更等)、及び同日得喪(転籍)のいずれかと判断して、更新パターン(2)の処理として、社保徴収区分に「5」をセットする(ステップT13)。
【0050】
社保喪失月<対象年月でない場合は(ステップT3の「No」)、社保取得月=対象年月-1月か否かを判断し(ステップT4)、社保取得月=対象年月-1月の場合は(ステップT4の「Yes」)、社会保険の入社時加入又は入社以外加入と判断して、更新パターン(1)の処理として、社保徴収区分に「6」をセットする(ステップS14)。
【0051】
社保取得月=対象年月-1月でない場合は(ステップT4の「No」)、更新処理を行わない。
【0052】
保険料徴収額の更新フローは以下の通りである。社保徴収区分が「0:通常徴収」の場合は、保険料徴収額に前月保険料をセットする。
【0053】
社保徴収区分が「5:免除」の場合は、保険料徴収額に0円をセットする。
【0054】
社保徴収区分が「6:入社時前月」の場合は、社会保険区分を判断し(ステップT5)、「0:非対象」の場合は、保険料徴収額に0円をセットし、「1:対象」の場合は、社員情報の等級をキーとして、社会保険料額表マスタ106aから社会保険料額を取得して、当月保険料に金額をセットし、当月保険料を保険料徴収額にセットする。
【0055】
[3-2.更新処理]
上記更新処理について、具体的なサンプルであるCASE(1)~(4)を例に挙げて説明する。
【0056】
(CASE(1):社保資格取得の場合)
図7及び図8を参照して、CASE(1)の場合(社保資格取得の場合)を説明する。CASE(1)は、上記更新パターン(1)が適用される例である。対象年月を2022/10とする。図7において、社員情報には、対象年月「202210」、社員番号「100」、入社年月日「2022/9/1」、退職年月日「 」、社会保険区分「1:対象」、社保取得日「2022/9/1」、社保喪失日「 」、社保徴収区分「0:通常」、等級「10」、前月保険料「0」、当月保険料「0」、保険料徴収額「0」が登録されているものとする。
【0057】
給与計算では、図8において、対象年月-1月=社保取得日(社保取得日の月)、社保取得日≠社保喪失日、かつ社保取得日(月)≠社保喪失日(月)となっているので、更新パターン(1)の処理を行い、社員情報の社保徴収区分に「6:入社時前月」をセットする。社保徴収区分が「6:入社時前月」で、社会保険区分「1:対象」であるので、等級「10」をキーとして、社会保険料額表マスタ106aから「1000円」を取得して、当月保険料に取得した「1000円」をセットし、保険料徴収額に、当月保険料の「1000円」をセットする。
【0058】
(CASE(2):社会保険資格喪失の場合)
図9及び図10を参照して、CASE(2)の場合(社会保険資格喪失の場合)を説明する。CASE2は、上記更新パターン(2)が適用される例である。給与計算の対象年月を2022/10とする。図9に示すような社員情報が登録されているものとする。社員情報は、対象年月「202210」、社員番号「200」、入社年月日「2022/9/1」、退職年月日「 」、社会保険区分「1:対象」、社保取得日「2022/9/1」、社保喪失日「 」、社保徴収区分「0:通常」、等級「10」、前月保険料「1000」、当月保険料「1000」、保険料徴収額「0」となっているものとする。
【0059】
当該社員の退職が決定したので、図10に示すように、社員情報について、退職年月日「2022/12/31」、社会保険区分「0:非対象」、社保喪失日「2023/10/1」に更新する。
【0060】
給与計算では、対象年月>社保喪失月(社保喪失日の月)、社保取得日≠社保喪失日、かつ社保取得日(月)≠社保喪失日(月)となっているので、上記更新パターン(3)の処理を行い、社員情報の社保徴収区分に「5:免除」をセットする。社保徴収区分が「免除」であるので、「0円」を保険料徴収額にセットする。
【0061】
(CASE3:社会保険資格の同月得喪の場合)
図11及び図12を参照して、CASE3の場合(社会保険資格の同月得喪の場合)を説明する。CASE3は、上記更新パターン(3)が適用される例である。給与計算の対象年月を2022/10とする。図11に示すような社員情報が登録されているものとする。社員情報は、対象年月「202210」、社員番号「300」、入社年月日「2022/9/1」、退職年月日「 」、社会保険区分「1:対象」、社保取得日「2022/9/1」、社保喪失日「 」、社保徴収区分「0:通常」、等級「10」、前月保険料「0」、当月保険料「0」、保険料徴収額「0」となっているものとする。
【0062】
当該社員の退職が決定したので、図12に示すように、退職年月日「2022/9/20」、社会保険区分「0:非対象」、社保喪失日「2022/9/21」に更新する。
【0063】
給与計算では、対象年月=社保取得月(社保取得日の月)+1月、対象年月=社保喪失月(社保喪失日の月)+1月、かつ社保取得日<社保喪失日であり、社保取得日≠社保喪失日かつ社保取得月=社保喪失月となっているので、上記更新パターン(3)の処理を行い、当月の等級「10」をキーとして、社会保険料表マスタ106aから「1000円」を取得して、前月保険料に「1000円」をセットする。社保徴収区分が「0:通常」であるので、保険料徴収額に、前月保険料「1000円」をセットする。
【0064】
(CASE(4):社会保険資格の同日得喪の場合)
図13及び図14を参照して、CASE(4)の場合(社会保険資格の同日得喪の場合)を説明する。CASE(4)は、上記更新パターン(4)が適用される例である。給与計算の対象年月を2022/10とする。図13に示すような社員情報が登録されているものとする。社員情報は、対象年月「202210」、社員番号「400」、入社年月日「2023/9/1」、退職年月日「 」、社会保険区分「1:対象」、社保取得日「2023/9/1」、社保喪失日「 」、社保徴収区分「0:通常」、等級「10」、前月保険料「1000」、当月保険料「1000」、保険料徴収額「0」となっている。
【0065】
当該社員の退職と入社が決定したので、図14に示すように、社員情報について、入社年月日「2023/1/1」、退職年月日「2022/12/31」、社保取得日「2023/1/1」、社保喪失日「2023/1/1」に更新する。
【0066】
給与計算では、社保取得日=社保喪失日となっているので、更新パターン(4)より更新処理を行わない。社保徴収区分「0:通常」となっているので、前月保険料「1000円」を保険料徴収額にセットする。
【0067】
[3-3.前月保険料算出処理]
図15図18を参照して、前月保険料算出処理ついてサンプルを挙げて説明する。図15において、給与計算の対象年月を2022/10とする。図15に示すような社員情報が登録されているものとする。社員情報は、対象年月「202210」、社員番号「100」、入社年月日「2022/9/1」、退職年月日「 」、社会保険区分「1:対象」、社保取得日「2022/9/1」、社保喪失日「 」、社保徴収区分「0:通常」、等級「10」、前月保険料「0」、当月保険料「0」、保険料徴収額「0」となっているものとする。
【0068】
図16において、給与計算時に、社会保険料区分=1:対象の場合は、当月保険料を更新し、社員情報の等級をキーとして、社会保険料額表マスタ106aから社会保険料を取得して、当月保険料に金額をセットする。この例では、社員情報の等級「10」をキーとして、社会保険料額表マスタ106aから社会保険料「1000円」を取得して、当月保険料を「1000円」に更新する。
【0069】
給与支給日登録では、対象年月+1月の社員情報のデータを生成(更新)する。給与支給日登録では、対象年月の給与計算処理が終了した後に、対象年月+1月の社員情報のデータを生成(更新)する。この例では、2022/11の社員情報のデータを生成する。
【0070】
図17は、給与支給日登録の内容を説明するための図である。社員番号、入社年月日、退職年月日、社会保険区分、社保取得日、社保喪失日、社保徴収区分、等級は、対象年月-1ヶ月のデータをそのままセットする。前月保険料は、対象年月-1ヶ月の当月保険料の金額をセットする。当月保険料、保険料徴収額は、0円をセットする。
【0071】
図18は、給与支給日登録後の社員情報の例を示している。図18に示すように、前月保険料には、対象年月-1ヶ月である2022/10の当月保険料「1000円」の金額をセットする。当月保険料及び保険料徴収額には、0円をセットする。
【0072】
以上説明したように、本実施の形態によれば、担当者の操作に応じて、前記社員情報の給与支給の対象年月、社員番号、入社年月日、退職年月日、社会保険資格取得日、社会保険資格喪失日、社保徴収区分、等級を登録・更新する社員情報登録部102aと、対象年月の給与計算時に、社員番号毎に、前記社員情報について、社会保険資格取得日と社会保険資格喪失日に基づいて、社会保険徴収区分又は前月保険料の更新を行い、当該社会保険徴収区分に基づいて保険料徴収額を算出して更新する社会保険料処理部102bと、を備えているので、入退社の多い業界において、社会保険料徴収額を算出する際の担当者の負荷を低減することが可能となる。
【0073】
[4.国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)への貢献]
本実施形態により、業務効率化や企業の適切な経営判断を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標8及び9に貢献することが可能となる。
【0074】
また、本実施形態により、廃棄ロス削減や、ペーパレス・電子化を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標12、13及び15に貢献することが可能となる。
【0075】
また、本実施形態により、統制、ガバナンス強化に寄与することができるので、SDGsの目標16に貢献することが可能となる。
【0076】
[5.他の実施形態]
本発明は、上述した実施形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施形態にて実施されてよいものである。
【0077】
例えば、実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
【0078】
また、本明細書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0079】
また、社会保険料処理装置100に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。
【0080】
例えば、社会保険料処理装置100が備える処理機能、特に制御部にて行われる各処理機能については、その全部または任意の一部を、CPUおよび当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。尚、プログラムは、本実施形態で説明した処理を情報処理装置に実行させるためのプログラム化された命令を含む一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されており、必要に応じて社会保険料処理装置100に機械的に読み取られる。すなわち、ROMまたはHDD(Hard Disk Drive)などの記憶部などには、OSと協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部を構成する。
【0081】
また、このコンピュータプログラムは、社会保険料処理装置100に対して任意のネットワークを介して接続されたアプリケーションプログラムサーバに記憶されていてもよく、必要に応じてその全部または一部をダウンロードすることも可能である。
【0082】
また、本実施形態で説明した処理を実行するためのプログラムを、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム製品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)カード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、MO(Magneto-Optical disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、および、Blu-ray(登録商標) Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。
【0083】
また、「プログラム」とは、任意の言語または記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコードまたはバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OSに代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、実施形態に示した各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成および読み取り手順ならびに読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
【0084】
記憶部に格納される各種のデータベース等は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、及び、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、及び、ウェブページ用ファイル等を格納する。
【0085】
また、社会保険料処理装置100は、既知のパーソナルコンピュータまたはワークステーション等の情報処理装置として構成してもよく、また、任意の周辺装置が接続された当該情報処理装置として構成してもよい。また、社会保険料処理装置100は、当該装置に本実施形態で説明した処理を実現させるソフトウェア(プログラムまたはデータ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
【0086】
更に、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部または一部を、各種の付加等に応じてまたは機能負荷に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。
【符号の説明】
【0087】
100 社会保険料処理装置
102 制御部
102a 社員情報登録部
102b 社会保険料処理部
102c マスタメンテ部
102d 画面表示制御部
104 通信インターフェース部
106 記憶部
106a 社会保険料額表マスタ
108 入出力インターフェース部
112 入力装置
114 出力装置
200 サーバ
300 ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18