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特開2024-121482情報処理システム、情報処理方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024121482
(43)【公開日】2024-09-06
(54)【発明の名称】情報処理システム、情報処理方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/06 20240101AFI20240830BHJP
【FI】
G06Q50/06
【審査請求】有
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023028619
(22)【出願日】2023-02-27
(71)【出願人】
【識別番号】520432163
【氏名又は名称】SBパワー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小島 貴之
(72)【発明者】
【氏名】狩野 秀文
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 守
(72)【発明者】
【氏名】厚川 純一
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC06
5L050CC06
(57)【要約】      (修正有)
【課題】予測モデルを用いて、電力のインバランス価格を予測する情報処理システム及び情報処理方法を提供する。
【解決手段】情報処理システム100は、広域予備率を含む電力関連情報とインバランス価格とを学習データとして、入力を電力関連情報とし、出力をインバランス価格とする予測モデルを作成するモデル作成部と、電力関連情報を取得する電力関連情報取得部と、予測モデルを用いて、電力関連情報取得部が取得した電力関連情報からインバランス価格を予測する予測部と、を備える。コンピュータによって実行される情報処理方法は、広域予備率を含む電力関連情報とインバランス価格とを学習データとして、入力を電力関連情報とし、出力をインバランス価格とする予測モデルを作成し、電力関連情報を取得し、予測モデルを用いて、電力関連情報取得段階において取得した電力関連情報からインバランス価格を予測する。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
過去における広域予備率を含む電力関連情報とインバランス価格とを学習データとして、入力を前記電力関連情報とし、出力を前記インバランス価格とする予測モデルを作成するモデル作成部と、
電力関連情報を取得する電力関連情報取得部と、
前記予測モデルを用いて、前記電力関連情報取得部が取得した前記電力関連情報から前記インバランス価格を予測する予測部と
を備える情報処理システム。
【請求項2】
過去における、受渡日のインバランス価格と、前記受渡日における広域予備率を含む前記電力関連情報とを対応付けた履歴情報を記憶する履歴記憶部
を備え、
前記モデル作成部は、前記履歴記憶部に記憶されている複数の前記履歴情報を学習データとして、予測対象日の前日である予測実行日に取得可能な前記予測対象日における広域予備率を含む前記電力関連情報を入力とし、前記予測対象日の前記インバランス価格を出力とする前記予測モデルを作成し、
前記予測部は、前記予測モデルを用いて、前記電力関連情報取得部が予測実行日に取得した前記予測対象日の広域予備率を含む前記電力関連情報から、前記予測対象日の前記インバランス価格を予測する、請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記履歴情報に含まれる前記電力関連情報は、前記受渡日に対応する期間内の燃料価格を更に含み、
前記電力関連情報取得部が前記予測実行日に取得した前記電力関連情報は、前記受渡日に対応する期間内の燃料価格を更に含む、請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記履歴情報に含まれる前記電力関連情報は、前記受渡日におけるエリア需要を更に含み、
前記電力関連情報取得部が前記予測実行日に取得した前記電力関連情報は、受渡日前日に取得可能な前記受渡日におけるエリア需要を更に含む、請求項3に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記履歴情報に含まれる前記電力関連情報は、前記受渡日における発電所稼働情報、連系線関連情報、及びエリア太陽光発電量の少なくともいずれかを更に含み、
前記電力関連情報取得部が前記予測実行日に取得した前記電力関連情報は、前記受渡日前日に取得可能な前記受渡日における発電所稼働情報、連系線関連情報、及びエリア太陽光発電量の少なくともいずれかを更に含む、請求項4に記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記履歴情報に含まれる前記電力関連情報は、前記受渡日におけるスポット価格及び需給調整市場情報、並びに前記受渡日より過去のインバランス価格を含む価格情報と、前記受渡日における気象関連情報と、日付関連情報とを更に含み、
前記電力関連情報取得部が前記予測実行日に取得した前記電力関連情報は、前記受渡日前日に取得可能な前記受渡日におけるスポット価格及び需給調整市場情報、並びに前記受渡日より過去のインバランス価格を含む価格情報と、前記受渡日前日に取得可能な前記受渡日における気象関連情報と、日付関連情報とを更に含む、請求項5に記載の情報処理システム。
【請求項7】
過去における、受渡日のインバランス価格と、前記受渡日における広域予備率を含む実績電力関連情報及び受渡日前日に取得可能な前記受渡日における広域予備率を含む前日取得電力関連情報の少なくともいずれかとを対応付けた履歴情報を記憶する履歴記憶部
を備え、
前記モデル作成部は、前記履歴記憶部に記憶されている複数の前記履歴情報を学習データとして、予測対象日の前日に取得可能な前記予測対象日における広域予備率を含む前日取得電力関連情報と、予測対象日の当日である予測実行日に取得可能な前記予測対象日における広域予備率を含む当日取得電力関連情報とを入力とし、前記予測対象日の前記インバランス価格を出力とする前記予測モデルを作成し、
前記予測部は、前記予測モデルを用いて、前記電力関連情報取得部が予測実行日に取得した、前記予測対象日の広域予備率を含む前記当日取得電力関連情報及び前記前日取得電力関連情報から、前記予測対象日の前記インバランス価格を予測する、請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項8】
前記モデル作成部は、出力を前記インバランス価格の予測分布とする前記予測モデルを作成し、
前記予測部は、前記予測モデルを用いて、前記電力関連情報取得部が取得した前記電力関連情報から前記インバランス価格の予測分布を出力し、
前記情報処理システムは、
前記予測部によって出力された前記予測分布に基づいて、入札価格を決定する価格決定部
をさらに備える、請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項9】
前記価格決定部は、前記インバランス価格の前記予測分布のうち、平均よりも高い範囲の価格を、前記入札価格として決定する、請求項8に記載の情報処理システム。
【請求項10】
前記価格決定部は、前記インバランス価格の前記予測分布の予め定められたパーセンタイルの価格を前記入札価格として決定する、請求項9に記載の情報処理システム。
【請求項11】
前記価格決定部は、前記インバランス価格の前記予測分布の99%ileの価格を前記入札価格として決定する、請求項10に記載の情報処理システム。
【請求項12】
コンピュータによって実行される情報処理方法であって、
広域予備率を含む電力関連情報とインバランス価格とを学習データとして、入力を前記電力関連情報とし、出力を前記インバランス価格とする予測モデルを作成するモデル作成段階と、
電力関連情報を取得する電力関連情報取得段階と、
前記予測モデルを用いて、前記電力関連情報取得段階において取得した前記電力関連情報から前記インバランス価格を予測する予測段階と
を備える情報処理方法。
【請求項13】
コンピュータに、
広域予備率を含む電力関連情報とインバランス価格とを学習データとして、入力を前記電力関連情報とし、出力を前記インバランス価格とする予測モデルを作成するモデル作成段階、
電力関連情報を取得する電力関連情報取得段階、及び
前記予測モデルを用いて、前記電力関連情報取得段階において取得した前記電力関連情報から前記インバランス価格を予測する予測段階
を実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システム、情報処理方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、需給計画の実行前のインバランス価格を予測するインバランス価格装置が記載されている。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開2017-117356号公報
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本発明の一実施態様によれば、情報処理システムが提供される。前記情報処理システムは、過去における広域予備率を含む電力関連情報とインバランス価格とを学習データとして、入力を前記電力関連情報とし、出力を前記インバランス価格とする予測モデルを作成するモデル作成部を備えてよい。前記情報処理システムは、電力関連情報を取得する電力関連情報取得部を備えてよい。前記情報処理システムは、前記予測モデルを用いて、前記電力関連情報取得部が取得した前記電力関連情報から前記インバランス価格を予測する予測部を備えてよい。
【0004】
前記情報処理システムは、過去における、受渡日のインバランス価格と、前記受渡日における広域予備率を含む前記電力関連情報とを対応付けた履歴情報を記憶する履歴記憶部を備えてよい。前記モデル作成部は、前記履歴記憶部に記憶されている複数の前記履歴情報を学習データとして、予測対象日の前日である予測実行日に取得可能な前記予測対象日における広域予備率を含む前記電力関連情報を入力とし、前記予測対象日の前記インバランス価格を出力とする前記予測モデルを作成してよい。前記予測部は、前記予測モデルを用いて、前記電力関連情報取得部が予測実行日に取得した前記予測対象日の広域予備率を含む前記電力関連情報から、前記予測対象日の前記インバランス価格を予測してよい。前記履歴情報に含まれる前記電力関連情報は、前記受渡日に対応する期間内の燃料価格を更に含み、前記電力関連情報取得部が前記予測実行日に取得した前記電力関連情報は、前記受渡日に対応する期間内の燃料価格を更に含んでよい。前記履歴情報に含まれる前記電力関連情報は、前記受渡日におけるエリア需要を更に含み、前記電力関連情報取得部が前記予測実行日に取得した前記電力関連情報は、前記受渡日前日に取得可能な前記受渡日におけるエリア需要を更に含んでよい。前記履歴情報に含まれる前記電力関連情報は、前記受渡日における発電所稼働情報、連系線関連情報、及びエリア太陽光発電量の少なくともいずれかを更に含み、前記電力関連情報取得部が前記予測実行日に取得した前記電力関連情報は、前記受渡日前日に取得可能な前記受渡日における発電所稼働情報、連系線関連情報、及びエリア太陽光発電量の少なくともいずれかを更に含んでよい。前記履歴情報に含まれる前記電力関連情報は、前記受渡日におけるスポット価格及び需給調整市場情報、並びに前記受渡日より過去のインバランス価格を含む価格情報と、前記受渡日における気象関連情報と、日付関連情報とを更に含み、前記電力関連情報取得部が前記予測実行日に取得した前記電力関連情報は、前記受渡日前日に取得可能な前記受渡日におけるスポット価格及び需給調整市場情報、並びに前記受渡日より過去のインバランス価格を含む価格情報と、前記受渡日前日に取得可能な前記受渡日における気象関連情報と、日付関連情報とを更に含んでよい。
【0005】
前記いずれかの情報処理システムは、過去における、受渡日のインバランス価格と、受渡日前日に取得可能な前記受渡日における広域予備率を含む前日取得電力関連情報と、受渡日当日に取得可能な前記受渡日における広域予備率を含む当日取得電力関連情報とを対応付けた履歴情報を記憶する履歴記憶部を備えてよい。前記モデル作成部は、前記履歴記憶部に記憶されている複数の前記履歴情報を学習データとして、予測対象日の前日に取得可能な前記予測対象日における広域予備率を含む前日取得電力関連情報と、予測対象日の当日である予測実行日に取得可能な前記予測対象日における広域予備率を含む当日取得電力関連情報とを入力とし、前記予測対象日の前記インバランス価格を出力とする前記予測モデルを作成してよい。前記予測部は、前記予測モデルを用いて、前記電力関連情報取得部が予測実行日に取得した、前記予測対象日の広域予備率を含む前記当日取得電力関連情報及び前記前日取得電力関連情報から、前記予測対象日の前記インバランス価格を予測してよい。
【0006】
前記いずれかの情報処理システムにおいて、前記モデル作成部は、出力を前記インバランス価格の予測分布とする前記予測モデルを作成してよく、前記予測部は、前記予測モデルを用いて、前記電力関連情報取得部が取得した前記電力関連情報から前記インバランス価格の予測分布を出力してよい。前記情報処理システムは、前記予測部によって出力された前記予測分布に基づいて、入札価格を決定する価格決定部をさらに備えてよい。前記価格決定部は、前記インバランス価格の前記予測分布のうち、平均よりも高い範囲の価格を、前記入札価格として決定してよい。前記価格決定部は、前記インバランス価格の前記予測分布の予め定められたパーセンタイルの価格を前記入札価格として決定してよい。前記価格決定部は、前記インバランス価格の前記予測分布の99%ileの価格を前記入札価格として決定してよい。
【0007】
本発明の一実施態様によれば、コンピュータによって実行される情報処理方法が提供される。前記情報処理方法は、広域予備率を含む電力関連情報とインバランス価格とを学習データとして、入力を前記電力関連情報とし、出力を前記インバランス価格とする予測モデルを作成するモデル作成段階を備えてよい。前記情報処理方法は、電力関連情報を取得する電力関連情報取得段階を備えてよい。前記情報処理方法は、前記予測モデルを用いて、前記電力関連情報取得段階において取得した前記電力関連情報から前記インバランス価格を予測する予測段階を備えてよい。
【0008】
本発明の一実施態様によれば、コンピュータに、広域予備率を含む電力関連情報とインバランス価格とを学習データとして、入力を前記電力関連情報とし、出力を前記インバランス価格とする予測モデルを作成するモデル作成段階、電力関連情報を取得する電力関連情報取得段階、及び前記予測モデルを用いて、前記電力関連情報取得段階において取得した前記電力関連情報から前記インバランス価格を予測する予測段階を実行させるためのプログラムが提供される。
【0009】
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】情報処理システム100の一例を概略的に示す。
図2】情報処理システム100による処理について説明するための説明図である。
図3】情報処理システム100による処理について説明するための説明図である。
図4】情報処理システム100による翌日予測について説明するための説明図である。
図5】情報処理システム100による当日予測について説明するための説明図である。
図6】インバランス価格の予測分布400の一例を概略的に示す。
図7】情報処理システム100の機能構成の一例を概略的に示す。
図8】情報処理システム100として機能するコンピュータ1200のハードウェア構成の一例を概略的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0012】
2022年4月1日にインバランス料金の算定方法が変更され、それまでは市場価格に基づいて算定されていたところ、実需給における電気の価値を参照する方針となり、インバランス価格の予測が難しくなった。インバランス料金の算定方法は、経済産業省の電力・ガス取引監視等委員会事務局によって公開されている。本実施形態に係る情報処理システム100は、過去実績からインバランス価格を予測する予測モデルを作成して、当該予測モデルを用いて、インバランス価格を予測する。
【0013】
図1は、情報処理システム100の一例を概略的に示す。情報処理システム100は、ネットワーク20を介して、複数のサーバ30から、電力に関連する情報(電力関連情報と記載する場合がある。)を収集する。電力関連情報は、電力に直接的に関連する情報であってよく、電力に間接的に関連する情報であってもよい。
【0014】
ネットワーク20は、インターネットを含んでよい。ネットワーク20は、クラウドネットワークを含んでよい。ネットワーク20は、移動体通信ネットワークを含んでよい。情報処理システム100は、有線によってネットワーク20に接続されてよく、無線によってネットワーク20に接続されてもよい。複数のサーバ30のそれぞれは、有線によってネットワーク20に接続されてよく、無線によってネットワーク20に接続されてもよい。
【0015】
複数のサーバ30には、インバランス価格の実績値を提供するサーバ30が含まれる。当該サーバ30は、30分のコマ単位で、インバランス価格の実績値を提供してよい。当該サーバ30は、例えば、インバランス料金情報公表ウェブサイトを提供するサーバ30であってよい。また、複数のサーバ30には、沖縄のインバランス価格の実績値を提供するサーバ30が含まれてよい。当該サーバ30は、例えば、沖縄電力によって提供されるサーバ30であってよい。
【0016】
複数のサーバ30には、広域予備率を提供するサーバ30が含まれてよい。広域予備率とは、各エリアで算定したエリア予備率から、連系線容量の範囲内で予備率を均平化させる処理を行った後の予備率のことであってよい。当該サーバ30は、当日の広域予備率を提供してよい。当該サーバ30は、翌日の広域予備率を提供してよい。当該サーバ30は、広域予備率の履歴データを提供してよい。当該サーバ30は、例えば、広域予備率Web公表システムを提供するサーバ30であってよい。
【0017】
複数のサーバ30には、燃料価格を提供するサーバ30が含まれてよい。燃料価格は、原油の価格を含んでよい。燃料価格は、LNG(Liquefied Natural Gas)の価格を含んでよい。燃料価格は、石炭の価格を含んでよい。当該サーバ30は、燃料先物のデータを提供してよい。当該サーバ30は、燃料先物の履歴データを提供してよい。
【0018】
複数のサーバ30には、連系線に関連する連系線関連情報を提供するサーバ30が含まれてよい。連系線の例として、北海道・本州間電力連系設備、相馬双葉幹線、周波数変換設備、三重東近江線、南福光連系所・南福光変電所の連系設備、越前嶺南線、北陸フェンス、関西-中国(東)、関西-中国(西)、阿南紀北直流幹線、本四連系線、及び関門連系線等が挙げられる。連系線関連情報は、これらの連系線のうちの1又は複数の連系線の情報を含んでよい。連系線関連情報は、順方向運用容量を含んでよい。連系線関連情報は、逆方向運用容量を含んでよい。連系線関連情報は、順方向マージンを含んでよい。連系線関連情報は、逆方向マージンを含んでよい。連系線関連情報は、順方向計画潮流を含んでよい。連系線関連情報は、逆方向計画潮流を含んでよい。連系線関連情報は、順方向空容量を含んでよい。連系線関連情報は、逆方向空容量を含んでよい。連系線関連情報は、移動供給力を含んでよい。連系線関連情報は、順方向移動後空容量を含んでよい。連系線関連情報は、逆方向移動後空容量を含んでよい。連系線関連情報は、順方向分断情報を含んでよい。連系線関連情報は、逆方向分断情報を含んでよい。当該サーバ30は、連系線関連情報の策定値を提供してよい。当該サーバ30は、連系線関連情報の当日更新値を提供してよい。当該サーバ30は、連系線関連情報の履歴データを提供してよい。当該サーバ30は、例えば、広域予備率Web公表システムを提供するサーバ30であってよい。
【0019】
複数のサーバ30には、エリア需要を提供するサーバ30が含まれてよい。エリア需要は、各エリアにおける電力需要であってよい。エリア需要は、各エリアにおける、再エネ発電を除いた電力需要であってもよい。当該サーバ30は、当日のエリア需要を提供してよい。当該サーバ30は、翌日のエリア需要を提供してよい。当該サーバ30は、エリア需要の履歴データを提供してよい。当該サーバ30は、例えば、送配電事業者による電気予報サービスを提供するサーバ30であってよい。
【0020】
複数のサーバ30には、発電所稼働情報を提供するサーバ30が含まれてよい。発電所稼働情報は、各発電所の稼働状況を示す情報であってよい。発電所稼働情報は、例えば、各発電所について、発電種別毎の発電量を示す。発電種別の例として、原子力、水力、火力(石炭)、火力(ガス)、火力(石油)、地熱、風力、及び太陽光・太陽熱等が挙げられる。当該サーバ30は、当日の発電所稼働情報を提供してよい。当該サーバ30は、翌日の発電所稼働情報を提供してよい。当該サーバ30は、発電所稼働情報の履歴データを提供してよい。当該サーバ30は、例えば、発電情報公開システム(HJKS)を提供するサーバ30であってよい。
【0021】
複数のサーバ30には、エリア太陽光発電量を提供するサーバ30が含まれてよい。エリア太陽光発電量は、各エリアにおける太陽光発電量であってよい。当該サーバ30は、当日のエリア太陽光発電量を提供してよい。当該サーバ30は、翌日のエリア太陽光発電量を提供してよい。当該サーバ30は、エリア太陽光発電量の履歴データを提供してよい。当該サーバ30は、例えば、送配電事業者による電気予報サービスを提供するサーバ30であってよい。また、当該サーバ30は、例えば、各エリアの太陽光発電量を予測して、予測した情報を提供するベンダによって提供されるサーバ30であってもよい。
【0022】
複数のサーバ30には、スポット価格を提供するサーバ30が含まれてよい。当該サーバ30は、当日のスポット価格を提供してよい。当該サーバ30は、翌日のスポット価格を提供してよい。当該サーバ30は、スポット価格の履歴データを提供してよい。当該サーバ30は、例えば、日本卸電力取引所(Japan Electric Power Echange:JEPX)によって提供されるサーバ30であってよい。また、当該サーバ30は、例えば、スポット価格を予測して、予測した情報を提供するベンダによって提供されるサーバ30であってもよい。
【0023】
複数のサーバ30には、需給調整市場情報を提供するサーバ30が含まれてよい。需給調整市場情報は、需給調整市場における調整状況を示す情報であってよい。需給調整市場情報は、エリア毎の募集量(TSO(Transmission System Operator)別)を含んでよい。需給調整市場情報は、エリア毎の応札量合計(電源属地別)を含んでよい。需給調整市場情報は、エリア毎の落札量合計(電源属地別)を含んでよい。需給調整市場情報は、エリア毎の応札件数(電源属地別)を含んでよい。需給調整市場情報は、エリア毎の落札件数(電源属地別)を含んでよい。需給調整市場情報は、エリア毎の最高落札価格(電源属地別)を含んでよい。需給調整市場情報は、エリア毎の最低落札価格(電源属地別)を含んでよい。需給調整市場情報は、エリア毎の平均落札価格(電源属地別)を含んでよい。需給調整市場情報は、エリア毎の最高落札価格(TSO別)を含んでよい。需給調整市場情報は、エリア毎の最低落札価格(TSO別)を含んでよい。需給調整市場情報は、エリア毎の平均落札価格(TSO別)を含んでよい。落札量合計(TSO別)を含んでよい。需給調整市場情報は、エリア毎の、(内訳)自エリアからの落札量を含んでよい。需給調整市場情報には、速報値及び確報値が存在するが、本実施形態においては、主に速報値を用いる。当該サーバ30は、当日の需給調整市場情報を提供してよい。当該サーバ30は、翌日の需給調整市場情報を提供してよい。当該サーバ30は、需給調整市場情報の履歴データを提供してよい。当該サーバ30は、例えば、送配電網協議会によって提供されるサーバ30であってよい。
【0024】
複数のサーバ30には、気象関連情報を提供するサーバ30が含まれてよい。気象関連情報は、天気を含んでよい。気象関連情報は、気温を含んでよい。気象関連情報は、湿度を含んでよい。気象関連情報は、不快指数を含んでよい。気象関連情報は、降水量を含んでよい。気象関連情報は、日射量を含んでよい。気象関連情報は、気圧を含んでよい。気象関連情報は、雲量を含んでよい。気象関連情報は、風向を含んでよい。気象関連情報は、風速を含んでよい。当該サーバ30は、当日の気象関連情報を提供してよい。当該サーバ30は、翌日の気象関連情報を提供してよい。サーバ30は、気象関連情報の履歴データを提供してよい。当該サーバ30は、例えば、気象庁によって提供されるサーバ30であってよい。
【0025】
情報処理システム100は、情報処理システム100のユーザによる指示に従って、電力関連情報からインバランス価格を予測してよい。情報処理システム100は、予測したインバランス価格を、当該ユーザに対して提示してよい。
【0026】
情報処理システム100は、通信端末200から受信した指示に従って、電力関連情報からインバランス価格を予測してよい。情報処理システム100は、予測したインバランス価格を、当該通信端末200に対して送信してよい。通信端末200は、ネットワーク20を介して情報処理システム100と通信可能であれば、どのような端末であってもよい。通信端末200は、例えば、PC(Personal Computer)、スマートフォン、及びタブレット端末等であってよい。通信端末200は、有線によってネットワーク20に接続されてよく、無線によってネットワーク20に接続されてもよい。
【0027】
図2は、情報処理システム100による処理について説明するための説明図である。学習時、情報処理システム100は、電力関連情報を説明変数302とし、インバランス価格の実績値を目的変数304とした機械学習を実行し、入力を電力関連情報とし、出力をインバランス価格とする予測モデル310を作成する。
【0028】
電力関連情報は、電力の需給に関連する需給関連情報を含んでよい。需給関連情報は、広域予備率を含んでよい。需給関連情報は、連系線関連情報を含んでよい。需給関連情報は、エリア需要を含んでよい。エリア需要は、再エネ発電を除いた電力需要であってよい。エリア需要は、再エネ発電を含む電力需要であってもよい。需給関連情報は、発電所稼働情報を含んでよい。発電所稼働情報の具体例として、HJKSに登録されている発電所についての、該当エリア及びコマでの認可出力、区分、及び低下量が挙げられる。需給関連情報は、太陽光発電量を含んでよい。
【0029】
電力関連情報は、電力の価格に関連する価格情報を含んでよい。価格情報は、スポット価格を含んでよい。価格情報は、需給調整市場情報を含んでよい。価格情報は、過去のインバランス価格を含んでもよい。
【0030】
電力関連情報は、燃料価格を含んでよい。電力関連情報は、気象関連情報を含んでよい。電力関連情報は、日付関連情報を含んでよい。日付関連情報は、月、日、曜日、時間、及び祝日等の情報を含んでよい。
【0031】
予測時、情報処理システム100は、電力関連情報を説明変数312として、予測モデル310に入力して、予測結果320として、インバランス価格の予測値を出力する。
【0032】
図3は、情報処理システム100による処理について説明するための説明図である。情報処理システム100は、毎週等、定期的に過去のデータを収集して、収集したデータを用いた学習を実行することによって予測モデル310を更新する。予測モデル310の更新は、週次に限らず、他の期間毎に実行されてもよい。情報処理システム100は、毎日、最新のデータを収集して、収集したデータを予測モデル310に入力することによって、インバランス価格を計算する。
【0033】
情報処理システム100は、計算したインバランス価格に基づいて、入札価格・量を設定して、入札を行ってよい。なお、情報処理システム100が、インバランス価格の計算までを実行して、情報処理システム100のユーザに提示し、入札価格・量の設定と、入札とは、当該ユーザによって行われてもよい。また、情報処理システム100が、入札価格・量の設定までを実行して、情報処理システム100のユーザに提示し、入札は、当該ユーザによって行われてもよい。
【0034】
情報処理システム100は、受渡日前日に、受渡日のインバランス価格を予測してよい。情報処理システム100は、受渡日前日に取得可能な、受渡日における電力関連情報を用いて、受渡日のインバランス価格を予測してよい。
【0035】
情報処理システム100は、受渡日当日に、受渡日のインバランス価格を予測してよい。情報処理システム100は、受渡日当日に取得可能な受渡日における電力関連情報を用いて、受渡日のインバランス価格を予測してよい。情報処理システム100は、受渡日当日に取得可能な受渡日における当日電力関連情報と、受渡日前日に取得可能な受渡日における前日電力関連情報とを用いて、受渡日のインバランス価格を予測してよい。
【0036】
図4は、情報処理システム100による翌日予測の一例について説明するための説明図である。ここでは、情報処理システム100が、受渡日前日のAM6:00に、受渡日当日のインバランス価格を予測する場合を例に挙げて説明する。なお、AM6:00は一例であり、予測実行のタイミングは、他の時刻であってもよい。
【0037】
情報処理システム100は、受渡日前日のAM6:00に、受渡日における電力関連情報を収集する。情報処理システム100は、複数のサーバ30によって公開されている、受渡日の状況を予測した電力関連情報を、複数のサーバ30から収集する。情報処理システム100は、収集した電力関連情報を用いて、受渡日のインバランス価格を予測する。情報処理システム100は、受渡日における、48コマのそれぞれのインバランス価格を予測してよい。情報処理システム100は、受渡日における、複数のエリアのそれぞれの、48コマのそれぞれのインバランス価格を予測してよい。
【0038】
受渡日前日においては、各事業者によって需要予測が行われ、AM9:00から、受渡日のスポット入札が行われ、AM10:00にスポット価格が約定することになる。情報処理システム100又は情報処理システム100のユーザは、予測したインバランス価格に基づいて各コマの入札価格を決定して、スポット入札を行う。なお、情報処理システム100は、仮入札のために受渡日翌日の予測をさらに行ってもよい。
【0039】
図5は、情報処理システム100による当日予測の一例について説明するための説明図である。ここでは、情報処理システム100が、受渡日当日のAM6:00に、受渡日当日のAM6:00以降のインバランス価格を予測する場合を例に挙げて説明する。なお、AM6:00は一例であり、予測実行のタイミングは、他の時刻であってもよい。
【0040】
情報処理システム100は、受渡日のAM6:00に、受渡日における電力関連情報を収集する。情報処理システム100は、複数のサーバ30によって公開されている、受渡日の状況を予測した電力関連情報を、複数のサーバ30から収集する。情報処理システム100は、受渡日の状況を受渡日に予測した電力関連情報を収集してよい。情報処理システム100は、受渡日の状況を受渡日の前日に予測した電力関連情報を収集してよい。情報処理システム100は、予測時点において既に確定している受渡日における電力情報を収集してよい。情報処理システム100は、収集した電力関連情報を用いて、受渡日のAM6:00以降のインバランス価格を予測する。情報処理システム100は、受渡日における、36コマのそれぞれのインバランス価格を予測してよい。情報処理システム100は、受渡日における、複数のエリアのそれぞれの、36コマのそれぞれのインバランス価格を予測してよい。なお、ここでは、AM6:00に、AM6:00以降のインバランス価格を一括して予測する場合を例示しているが、これに限られない。情報処理システム100は、各コマについて、電力関連情報をその都度収集して、インバランス価格を予測してもよい。各コマのインバランス価格の予測は、例えば、各コマの締め切りに間に合う範囲で、できるだけ最新の電力関連情報を収集して、実行されてよい。
【0041】
当日予測として、AM0:00~AM0:30のコマのインバランス価格を予測する場合には、予測実行のタイミングは、受渡日前日の夜であってよい。この場合、情報処理システム100は、受渡日前日時点の受渡日当日における情報を用いて、AM0:00~AM0:30のコマのインバランス価格を予測してよい。
【0042】
情報処理システム100又は情報処理システム100のユーザは、予測したインバランス価格に基づいて各コマの入札価格を決定して、入札を行う。
【0043】
図6は、インバランス価格の予測分布400の一例を概略的に示す。図6に示す予測分布400のグラフにおいて、横軸がインバランス価格であり、縦軸が頻度である。情報処理システム100は、入力を電力関連情報とし、出力をインバランス価格の予測分布400とする予測モデルを作成してよい。情報処理システム100は、インバランス価格の予測分布400に基づいて、入札価格を決定してよい。
【0044】
例えば、一般的には、スポット市場において、各小売電気事業者(みなし小売電気事業者を含む)は、事前に自社の需要バランシンググループにおける30分毎の需要量予測をエリアごとにおこない、その予測をもとにスポット市場での買い入札量を算出する。このとき、エリア全体の需要が高くなり、需給バランスがタイトとなることで市場価格が上昇すると予測した場合、市場での約定確率をあげるために通常と比べ高い価格で入札することがある。その結果、多くの事業者が高い価格で入札すると、スポット市場の約定価格が高騰することになり、スポット価格の方が、インバランス価格よりも高いという事態が発生し得る。スポット価格がインバランス価格よりも高いということは、スポット価格で必要量を約定させるよりも、スポット市場では未約定となって、インバランスを出し、インバランス価格での精算をした方が、結果として調達費用が安くなることになる。
【0045】
それに対して、情報処理システム100は、合理的な入札価格として、例えば、インバランス価格の予測分布400のうち、平均よりも高い範囲410の価格を、入札価格として決定する。情報処理システム100は、電力関連情報を用いてインバランス価格を予測しており、実際のインバランス価格は、高くても、範囲410内に収まる可能性が高いことになる。
【0046】
具体例として、情報処理システム100は、インバランス価格の予測分布400の99%ile420の価格を、入札価格として決定する。理論的には99%の確率でこの値以下となることになり、実際のインバランス価格が予測分布400の99%ile420を上回る可能性は非常に低いことになる。
【0047】
よって、ある事業者が情報処理システム100を利用することによって、スポット市場で未約定が発生したコマにおいて、無闇に高騰しているスポット価格で調達せず、スポット価格よりも安いインバランス価格で調達することとなり、結果として調達費用を適正に抑えることができる。スポット市場で高い価格で入札することは、市場の高騰の要因であるということも経済産業省 電力・ガス取引監視等委員会から見解が示されているため、多くの事業者が情報処理システム100を利用することによって、事業者の経済的メリットだけでなく、スポット価格の無闇な高騰が発生する可能性を低減し、市場の健全性を維持することに貢献ができる。
【0048】
図7は、情報処理システム100の機能構成の一例を概略的に示す。情報処理システム100は、記憶部110、電力関連情報取得部120、モデル作成部130、予測部140、価格決定部150、出力制御部160、及び入札実行部170を備える。
【0049】
記憶部110は、各種情報を記憶する。記憶部110は、履歴記憶部112、モデル記憶部114、及び価格記憶部116を有してよい。
【0050】
電力関連情報取得部120は、電力関連情報を取得する。電力関連情報取得部120は、30分のコマ単位の電力関連情報を取得してよい。電力関連情報取得部120は、1時間単位や日単位等の、他の期間単位の電力関連情報を取得してもよい。電力関連情報取得部120は、取得した電力関連情報を記憶部110に記憶させる。
【0051】
電力関連情報取得部120は、例えば、インバランス価格の実績値を提供するサーバ30から、インバランス価格の実績値を取得する。電力関連情報取得部120は、例えば、広域予備率を提供するサーバ30から、広域予備率を取得する。電力関連情報取得部120は、例えば、燃料価格を提供するサーバ30から、燃料価格を取得する。電力関連情報取得部120は、例えば、受渡日に対応する期間内の燃料価格を取得してよい。受渡日に対応する期間とは、例えば、受渡日から直近の予め定められた期間であってよい。具体例として、電力関連情報取得部120は、受渡日から直近1~数週間前の燃料価格を取得する。これにより、燃料を購入してから、輸送されて実際に燃料が使用される時期とのタイムラグを考慮した燃料価格を取得することができる。電力関連情報取得部120は、例えば、連系線関連情報を提供するサーバ30から、連系線関連情報を取得する。電力関連情報取得部120は、例えば、エリア需要を提供するサーバ30から、エリア需要を取得する。電力関連情報取得部120は、エリア需要を提供するサーバ30から、再エネ発電を除いた電力需要であるエリア需要を取得してよい。電力関連情報取得部120は、エリア需要を提供するサーバ30から、再エネ発電を含む電力需要であるエリア需要を取得してもよい。電力関連情報取得部120は、エリア需要を提供するサーバ30から、再エネ発電を含む電力需要であるエリア需要を取得し、当該エリア需要から再エネ発電を除くことによって、再エネ発電を除いた電力需要であるエリア需要を取得してもよい。電力関連情報取得部120は、例えば、発電所稼働情報を提供するサーバ30から、発電所稼働情報を取得する。電力関連情報取得部120は、例えば、エリア太陽光発電量を提供するサーバ30から、エリア太陽光発電量を取得する。
【0052】
電力関連情報取得部120は、例えば、スポット価格を提供するサーバ30から、スポット価格を取得する。電力関連情報取得部120は、例えば、需給調整市場情報を提供するサーバ30から、需給調整市場情報を取得する。電力関連情報取得部120は、例えば、気象関連情報を提供するサーバ30から、気象関連情報を取得する。電力関連情報取得部120は、例えば、カレンダー情報を取得する。
【0053】
履歴記憶部112は、過去における、受渡日のインバランス価格と、受渡日における電力関連情報とを対応付けた履歴情報を記憶する。過去における受渡日における電力関連情報とは、過去の受渡日における電力関連情報の実績値であってよい。履歴記憶部112は、過去の複数の受渡日の履歴情報を記憶する。なお、履歴記憶部112は、過去における、受渡日のインバランス価格と、受渡日における電力関連情報とに加えて、受渡日前日に取得可能な受渡日における電力関連情報をさらに対応付けた履歴情報を記憶してもよい。受渡日前日に取得可能な受渡日における電力関連情報とは、受渡日前日に予測された受渡日における電力関連情報であってよい。
【0054】
履歴情報に含まれる電力関連情報は、受渡日における広域予備率を含む。履歴情報に含まれる電力関連情報は、受渡日前日に取得可能な受渡日における広域予備率を含んでもよい。受渡日前日に取得可能な受渡日における広域予備率とは、受渡日前日に予測された受渡日における広域予備率であってよい。
【0055】
履歴情報に含まれる電力関連情報は、受渡日に対応する期間内の燃料価格を含んでよい。
【0056】
履歴情報に含まれる電力関連情報は、受渡日におけるエリア需要を含んでよい。履歴情報に含まれる電力関連情報は、受渡日前日に取得可能な受渡日におけるエリア需要を含んでもよい。受渡日前日に取得可能な受渡日におけるエリア需要とは、受渡日前日に予測された受渡日におけるエリア需要であってよい。
【0057】
履歴情報に含まれる電力関連情報は、受渡日における発電所稼働情報を含んでよい。履歴情報に含まれる電力関連情報は、受渡日前日に取得可能な受渡日における発電所稼働情報を含んでもよい。受渡日前日に取得可能な受渡日における発電所稼働情報とは、受渡日前日に予測又は予定された受渡日における発電所稼働情報であってよい。
【0058】
履歴情報に含まれる電力関連情報は、受渡日における連系線関連情報を含んでよい。履歴情報に含まれる電力関連情報は、受渡日前日に取得可能な受渡日における連系線関連情報を含んでもよい。受渡日前日に取得可能な受渡日における連系線関連情報とは、受渡日前日に予測された受渡日における連系線関連情報であってよい。
【0059】
履歴情報に含まれる電力関連情報は、受渡日におけるエリア太陽光発電量を含んでよい。履歴情報に含まれる電力関連情報は、受渡日前日に取得可能な受渡日におけるエリア太陽光発電量を含んでもよい。受渡日前日に取得可能な受渡日におけるエリア太陽光発電量とは、受渡日前日に予測された受渡日におけるエリア太陽光発電量であってよい。
【0060】
履歴情報に含まれる電力関連情報は、価格情報を含んでよい。価格情報は、受渡日における需給調整市場情報を含んでよい。価格情報は、受渡日におけるスポット価格を含んでよい。価格情報は、受渡日前日に取得可能な受渡日におけるスポット価格を含んでもよい。受渡日前日に取得可能な受渡日におけるスポット価格とは、受渡日前日に予測された受渡日におけるスポット価格であってよい。価格情報は、受渡日より過去のインバランス価格を含んでよい。
【0061】
履歴情報に含まれる電力関連情報は、受渡日における気象関連情報を含んでよい。履歴情報に含まれる電力関連情報は、受渡日前日に取得可能な受渡日における気象関連情報を含んでもよい。受渡日前日に取得可能な受渡日における気象関連情報とは、受渡日前日に予測された受渡日における気象関連情報であってよい。電力関連情報は、日付関連情報を含んでよい。
【0062】
モデル作成部130は、過去における電力関連情報とインバランス価格とを学習データとして、入力を電力関連情報とし、出力をインバランス価格とする予測モデルを作成する。モデル作成部130は、出力をインバランス価格の予測分布とする予測モデルを作成してよい。モデル作成部130は、例えば、分位点回帰を用いた機械学習を実行する。モデル作成部130は、インバランス価格の予測分布を出力可能であれば、任意のアルゴリズムを用いた機械学習を実行してよい。
【0063】
モデル作成部130は、受渡日前日に受渡日のインバランス価格を予測するための予測モデルを作成してよい。モデル作成部130は、履歴記憶部112に記憶されている、過去における、受渡日のインバランス価格と、受渡日における電力関連情報とを対応付けた履歴情報を学習データとして、予測対象日の前日である予測実行日に取得可能な予測対象日における電力関連情報を入力とし、予測対象日のインバランス価格を出力とする予測モデルを作成してよい。モデル作成部130は、過去における、受渡日のインバランス価格と、受渡日における電力関連情報と、受渡日前日に取得可能な受渡日における電力関連情報とを対応付けた履歴情報を学習データとして用いてもよい。モデル作成部130は、作成した予測モデルをモデル記憶部114に記憶させる。
【0064】
予測部140は、モデル記憶部114に記憶されている予測モデルを用いて、電力関連情報取得部120が取得した電力関連情報から、インバランス価格を予測する。予測部140は、受渡日前日に受渡日のインバランス価格を予測するための予測モデルを用いて、電力関連情報取得部120が予測実行日に取得した予測対象日の電力関連情報から、予測対象日のインバランス価格を予測してよい。
【0065】
電力関連情報取得部120が予測対象日の前日である予測実行日に取得した予測対象日の電力関連情報は、予測実行日に予測された予測対象日の広域予備率を含む。当該電力関連情報は、予測実行日に予測された予測対象日のエリア需要を含んでよい。当該電力関連情報は、予測実行日に予測された予測対象日の発電所稼働情報を含んでよい。当該電力関連情報は、予測実行日に予測された予測対象日の連系線関連情報を含んでよい。当該電力関連情報は、予測実行日に予測された予測対象日のエリア太陽光発電量を含んでよい。当該電力関連情報は、予測対象日の需給調整市場情報を含んでよい。当該電力関連情報は、予測実行日に予測された予測対象日のスポット価格を含んでよい。当該電力関連情報は、予測実行日に予測された予測対象日の気象関連情報を含んでよい。
【0066】
予測部140は、モデル記憶部114に記憶されている予測モデルを用いて、電力関連情報取得部120が取得した電力関連情報からインバランス価格の予測分布を出力してよい。予測部140は、受渡日前日に受渡日のインバランス価格を予測するための予測モデルを用いて、電力関連情報取得部120が予測実行日に取得した予測対象日の電力関連情報から、予測対象日のインバランス価格の予測分布を出力してよい。
【0067】
価格決定部150は、予測部140によって予測されたインバランス価格の予測分布に基づいて、入札価格を決定する。価格決定部150は、決定した入札価格を価格記憶部116に記憶させる。価格決定部150は、例えば、予測部140によって、予測対象日の前日の予測実行日に出力された、予測対象日のインバランス価格の予測分布に基づいて、予測対象日のスポット市場の入札価格を決定する。
【0068】
価格決定部150は、インバランス価格の予測分布のうち、平均よりも高い範囲の価格を、入札価格として決定してよい。例えば、価格決定部150は、インバランス価格の予測分布の予め定められたパーセンタイルの価格を入札価格として決定してよい。具体例として、価格決定部150は、インバランス価格の予測分布の99%ileの価格を入札価格として決定する。これにより、理論上、99%の確率でこの値以下となる入札価格を決定することができる。
【0069】
価格決定部150は、インバランス価格の予測分布の98%ileの価格を入札価格として決定してもよい。価格決定部150は、インバランス価格の予測分布の97%ileの価格を入札価格として決定してもよい。価格決定部150は、インバランス価格の予測分布の96%ileの価格を入札価格として決定してもよい。価格決定部150は、インバランス価格の予測分布の95%ileの価格を入札価格として決定してもよい。価格決定部150は、インバランス価格の予測分布の94%ileの価格を入札価格として決定してもよい。価格決定部150は、インバランス価格の予測分布の93%ileの価格を入札価格として決定してもよい。価格決定部150は、インバランス価格の予測分布の92%ileの価格を入札価格として決定してもよい。価格決定部150は、インバランス価格の予測分布の91%ileの価格を入札価格として決定してもよい。価格決定部150は、インバランス価格の予測分布の90%ileの価格を入札価格として決定してもよい。価格決定部150は、インバランス価格の予測分布の80%ile台の価格を入札価格として決定してもよい。価格決定部150は、インバランス価格の予測分布の70%ile台の価格を入札価格として決定してもよい。価格決定部150は、インバランス価格の予測分布の60%ile台の価格を入札価格として決定してもよい。価格決定部150は、インバランス価格の予測分布の50%ile台の価格を入札価格として決定してもよい。
【0070】
出力制御部160は、各種情報の出力を制御する。出力制御部160は、各種情報を、情報処理システム100が備えるディスプレイに表示出力したり、他の装置に対して送信出力したりする。出力制御部160は、例えば、予測部140によって出力されたインバランス価格の予測分布を出力させる。出力制御部160は、例えば、価格記憶部116に記憶されている入札価格を出力させる。
【0071】
入札実行部170は、価格記憶部116に記憶されている入札価格による入札を実行する。入札実行部170は、価格記憶部116に記憶されている、スポット市場の入札価格によって、スポット市場における入札を実行してよい。
【0072】
情報処理システム100は、上述したように、受渡日当日に受渡日のインバランス価格を予測するための予測モデルを作成して、当該予測モデルを用いて、受渡日のインバランス価格を予測してもよい。具体的には、情報処理システム100は、受渡日当日のある時点において、その時点以降のインバランス価格を予測してよい。
【0073】
履歴記憶部112は、過去における、受渡日のインバランス価格と、受渡日における広域予備率を含む電力関連情報(実績電力関連情報と記載する場合がある。)及び受渡日前日に取得可能な受渡日における電力関連情報(前日取得電力関連情報と記載する場合がある。)の少なくともいずれかとを対応付けた履歴情報を記憶してよい。履歴情報は、実績電力関連情報及び前日取得電力関連情報の両方を含んでもよく、いずれか一方のみを含んでもよい。履歴記憶部112は、過去の複数の受渡日の履歴情報を記憶する。
【0074】
履歴情報に含まれる前日取得電力関連情報は、受渡日前日に取得可能な受渡日における広域予備率を含む。受渡日前日に取得可能な受渡日における広域予備率とは、受渡日前日に予測された受渡日における広域予備率であってよい。履歴情報に含まれる実績電力関連情報は、受渡日における広域予備率を含む。
【0075】
履歴情報に含まれる前日取得電力関連情報は、受渡日に対応する期間内の燃料価格を含んでよい。
【0076】
履歴情報に含まれる前日取得電力関連情報は、受渡日前日に取得可能な受渡日におけるエリア需要を含んでよい。受渡日前日に取得可能な受渡日におけるエリア需要とは、受渡日前日に予測された受渡日におけるエリア需要であってよい。履歴情報に含まれる実績電力関連情報は、受渡日におけるエリア需要を含んでよい。
【0077】
履歴情報に含まれる前日取得電力関連情報は、受渡日前日に取得可能な受渡日における発電所稼働情報を含んでよい。受渡日前日に取得可能な受渡日における発電所稼働情報とは、受渡日前日に予測又は予定された受渡日における発電所稼働情報であってよい。履歴情報に含まれる実績電力関連情報は、受渡日における発電所稼働情報を含んでよい。
【0078】
履歴情報に含まれる前日取得電力関連情報は、受渡日前日に取得可能な受渡日における連系線関連情報を含んでよい。受渡日前日に取得可能な受渡日における連系線関連情報とは、受渡日前日に予測された受渡日における連系線関連情報であってよい。履歴情報に含まれる実績電力関連情報は、受渡日における連系線関連情報を含んでよい。
【0079】
履歴情報に含まれる前日取得電力関連情報は、受渡日前日に取得可能な受渡日におけるエリア太陽光発電量を含んでよい。受渡日前日に取得可能な受渡日におけるエリア太陽光発電量とは、受渡日前日に予測された受渡日におけるエリア太陽光発電量であってよい。履歴情報に含まれる実績電力関連情報は、受渡日におけるエリア太陽光発電量を含んでよい。
【0080】
履歴情報に含まれる前日取得電力関連情報は、前日取得価格情報を含んでよい。前日取得価格情報は、受渡日前日に取得可能な受渡日における需給調整市場情報を含んでよい。受渡日前日に取得可能な受渡日における需給調整市場情報とは、受渡日前日までのいずれかのタイミングで既に決定されている受渡日における需給調整市場情報であってよい。当該需給調整市場情報は、例えば、三次調整力1を含んでよい。前日取得価格情報は、受渡日前日に取得可能な受渡日におけるスポット価格を含んでよい。受渡日前日に取得可能な受渡日におけるスポット価格とは、受渡日前日に予測された受渡日におけるスポット価格であってよい。前日取得価格情報は、受渡日より過去のインバランス価格を含んでよい。
【0081】
履歴情報に含まれる実績電力関連情報は、実績価格情報を含んでよい。実績価格情報は、受渡日における需給調整市場情報を含んでよい。当該需給調整市場情報は、例えば、三次調整力1及び三次調整力2を含んでよい。実績価格情報は、受渡日におけるスポット価格を含んでよい。当日取得価格情報は、受渡日より過去のインバランス価格を含んでよい。
【0082】
履歴情報に含まれる前日取得電力関連情報は、受渡日前日に取得可能な受渡日における気象関連情報を含んでよい。受渡日前日に取得可能な受渡日における気象関連情報とは、受渡日前日に予測された受渡日における気象関連情報であってよい。前日取得電力関連情報は、日付関連情報を含んでよい。履歴情報に含まれる実績電力関連情報は、受渡日における気象関連情報を含んでよい。実績電力関連情報は、日付関連情報を含んでよい。
【0083】
モデル作成部130は、受渡日当日に受渡日のインバランス価格を予測するための予測モデルを作成してよい。モデル作成部130は、履歴記憶部112に記憶されている、過去における、受渡日のインバランス価格と、実績電力関連情報及び前日取得電力関連情報の少なくともいずれかとを対応付けた履歴情報を学習データとして、予測対象日の当日である予測実行日に取得可能な予測対象日における当日取得電力関連情報と、予測実行日の前日に取得可能な予測対象日における前日取得電力関連情報とを入力とし、予測対象日のインバランス価格を出力とする予測モデルを作成してよい。モデル作成部130は、作成した予測モデルをモデル記憶部114に記憶させる。
【0084】
予測部140は、受渡日当日に受渡日のインバランス価格を予測するための予測モデルを用いて、電力関連情報取得部120が予測実行日に取得した予測対象日の当日取得電力関連情報及び前日取得電力関連情報から、予測対象日のインバランス価格を予測してよい。予測部140は、インバランス価格の予測分布を出力してよい。予測部140は、受渡日当日に受渡日のインバランス価格を予測するための予測モデルを用いて、電力関連情報取得部120が予測実行日に取得した予測対象日の当日取得電力関連情報及び前日取得電力関連情報から、予測対象日のインバランス価格の予測分布を出力してよい。
【0085】
電力関連情報取得部120が予測実行日に取得した予測対象日の前日取得電力関連情報は、受渡日前日に取得可能な受渡日における広域予備率を含む。当該前日取得電力関連情報は、受渡日に対応する期間内の燃料価格を含んでよい。当該前日取得電力関連情報は、受渡日前日に取得可能な受渡日におけるエリア需要を含んでよい。当該前日取得電力関連情報は、受渡日前日に取得可能な受渡日における発電所稼働情報を含んでよい。当該前日取得電力関連情報は、受渡日前日に取得可能な受渡日における連系線関連情報を含んでよい。当該前日取得電力関連情報は、受渡日前日に取得可能な受渡日におけるエリア太陽光発電量を含んでよい。当該前日取得電力関連情報は、前日取得価格情報を含んでよい。当該前日取得電力関連情報は、受渡日前日に取得可能な受渡日における気象関連情報を含んでよい。当該前日取得電力関連情報は、日付関連情報を含んでよい。
【0086】
電力関連情報取得部120が予測実行日に取得した予測対象日の当日取得電力関連情報は、受渡日当日に取得可能な受渡日における広域予備率を含む。受渡日当日に取得可能な受渡日における広域予備率とは、受渡日当日に予測された受渡日における広域予備率であってよい。当該当日取得電力関連情報は、受渡日に対応する期間内の燃料価格を含んでよい。当該当日取得電力関連情報は、受渡日当日に取得可能な受渡日におけるエリア需要を含んでよい。渡日当日に取得可能な受渡日におけるエリア需要とは、受渡日当日に予測された受渡日におけるエリア需要であってよい。当該当日取得電力関連情報は、受渡日当日に取得可能な受渡日における発電所稼働情報を含んでよい。受渡日当日に取得可能な受渡日における発電所稼働情報とは、受渡日当日に予測又は予定された受渡日における発電所稼働情報であってよい。当該当日取得電力関連情報は、受渡日当日に取得可能な受渡日における連系線関連情報を含んでよい。受渡日当日に取得可能な受渡日における連系線空容量とは、受渡日当日に予測された受渡日における連系線空容量であってよい。当該当日取得電力関連情報は、受渡日当日に取得可能な受渡日におけるエリア太陽光発電量を含んでよい。受渡日当日に取得可能な受渡日におけるエリア太陽光発電量とは、受渡日当日に予測された受渡日におけるエリア太陽光発電量であってよい。当該当日取得電力関連情報は、当日取得価格情報を含んでよい。当日取得価格情報は、受渡日における需給調整市場情報を含んでよい。当日取得価格情報は、受渡日におけるスポット価格を含んでよい。当該当日取得電力関連情報は、受渡日当日に取得可能な受渡日における気象関連情報を含んでよい。受渡日当日に取得可能な受渡日における気象関連情報とは、受渡日当日に予測された受渡日における気象情報であってよい。
【0087】
価格決定部150は、予測部140によって、予測対象日の当日の予測実行日に出力された、予測対象日のインバランス価格の予測分布に基づいて、予測対象日の時間前市場の入札価格を決定する。価格決定部150は、インバランス価格の予測分布のうち、平均よりも高い範囲の価格を、入札価格として決定してよい。例えば、価格決定部150は、インバランス価格の予測分布の予め定められたパーセンタイルの価格を入札価格として決定してよい。具体例として、価格決定部150は、インバランス価格の予測分布の99%ileの価格を入札価格として決定する。価格決定部150は、インバランス価格の予測分布の90%ile台の価格を入札価格として決定してよい。価格決定部150は、インバランス価格の予測分布の80%ile台の価格を入札価格として決定してもよい。価格決定部150は、インバランス価格の予測分布の70%ile台の価格を入札価格として決定してもよい。価格決定部150は、インバランス価格の予測分布の60%ile台の価格を入札価格として決定してもよい。価格決定部150は、インバランス価格の予測分布の50%ile台の価格を入札価格として決定してもよい。入札実行部170は、価格記憶部116に記憶されている、時間前市場の入札価格によって、時間前市場における入札を行ってよい。
【0088】
なお、情報処理システム100が記憶部110、電力関連情報取得部120、モデル作成部130、予測部140、価格決定部150、出力制御部160、及び入札実行部170の全てを備えることは必須とは限らない。例えば、情報処理システム100は、入札実行部170を備えなくてもよい。例えば、情報処理システム100は、価格決定部150及び入札実行部170を備えなくてもよい。
【0089】
情報処理システム100は、1つの装置によって実現されてよい。情報処理システム100は、複数の装置によって実現されてもよい。
【0090】
例えば、情報処理システム100は、予測モデル310を作成するモデル作成装置と、モデル作成装置から取得した予測モデル310を用いてインバランス価格を予測する予測装置とから構成される。例えば、モデル作成装置が、履歴記憶部112及びモデル記憶部114を有する記憶部110と、電力関連情報取得部120と、モデル作成部130と、出力制御部160を備え、予測装置が、モデル記憶部114及び価格記憶部116を有する記憶部110と、電力関連情報取得部120と、予測部140と、価格決定部150と、出力制御部160と、及び入札実行部170とを備える。
【0091】
図8は、情報処理システム100として機能するコンピュータ1200のハードウェア構成の一例を概略的に示す。コンピュータ1200にインストールされたプログラムは、コンピュータ1200を、本実施形態に係る装置の1又は複数の「部」として機能させ、又はコンピュータ1200に、本実施形態に係る装置に関連付けられるオペレーション又は当該1又は複数の「部」を実行させることができ、及び/又はコンピュータ1200に、本実施形態に係るプロセス又は当該プロセスの段階を実行させることができる。そのようなプログラムは、コンピュータ1200に、本明細書に記載のフローチャート及びブロック図のブロックのうちのいくつか又はすべてに関連付けられた特定のオペレーションを実行させるべく、CPU1212によって実行されてよい。
【0092】
本実施形態によるコンピュータ1200は、CPU1212、RAM1214、及びグラフィックコントローラ1216を含み、それらはホストコントローラ1210によって相互に接続されている。コンピュータ1200はまた、通信インタフェース1222、記憶装置1224、DVDドライブ、及びICカードドライブのような入出力ユニットを含み、それらは入出力コントローラ1220を介してホストコントローラ1210に接続されている。DVDドライブは、DVD-ROMドライブ及びDVD-RAMドライブ等であってよい。記憶装置1224は、ハードディスクドライブ及びソリッドステートドライブ等であってよい。コンピュータ1200はまた、ROM1230及びキーボードのようなレガシの入出力ユニットを含み、それらは入出力チップ1240を介して入出力コントローラ1220に接続されている。
【0093】
CPU1212は、ROM1230及びRAM1214内に格納されたプログラムに従い動作し、それにより各ユニットを制御する。グラフィックコントローラ1216は、RAM1214内に提供されるフレームバッファ等又はそれ自体の中に、CPU1212によって作成されるイメージデータを取得し、イメージデータがディスプレイデバイス1218上に表示されるようにする。
【0094】
通信インタフェース1222は、ネットワークを介して他の電子デバイスと通信する。記憶装置1224は、コンピュータ1200内のCPU1212によって使用されるプログラム及びデータを格納する。DVDドライブは、プログラム又はデータをDVD-ROM等から読み取り、記憶装置1224に提供する。ICカードドライブは、プログラム及びデータをICカードから読み取り、及び/又はプログラム及びデータをICカードに書き込む。
【0095】
ROM1230はその中に、アクティブ化時にコンピュータ1200によって実行されるブートプログラム等、及び/又はコンピュータ1200のハードウェアに依存するプログラムを格納する。入出力チップ1240はまた、様々な入出力ユニットをUSBポート、パラレルポート、シリアルポート、キーボードポート、マウスポート等を介して、入出力コントローラ1220に接続してよい。
【0096】
プログラムは、DVD-ROM又はICカードのようなコンピュータ可読記憶媒体によって提供される。プログラムは、コンピュータ可読記憶媒体から読み取られ、コンピュータ可読記憶媒体の例でもある記憶装置1224、RAM1214、又はROM1230にインストールされ、CPU1212によって実行される。これらのプログラム内に記述される情報処理は、コンピュータ1200に読み取られ、プログラムと、上記様々なタイプのハードウェアリソースとの間の連携をもたらす。装置又は方法が、コンピュータ1200の使用に従い情報のオペレーション又は処理を実現することによって構成されてよい。
【0097】
例えば、通信がコンピュータ1200及び外部デバイス間で実行される場合、CPU1212は、RAM1214にロードされた通信プログラムを実行し、通信プログラムに記述された処理に基づいて、通信インタフェース1222に対し、通信処理を命令してよい。通信インタフェース1222は、CPU1212の制御の下、RAM1214、記憶装置1224、DVD-ROM、又はICカードのような記録媒体内に提供される送信バッファ領域に格納された送信データを読み取り、読み取られた送信データをネットワークに送信し、又はネットワークから受信した受信データを記録媒体上に提供される受信バッファ領域等に書き込む。
【0098】
また、CPU1212は、記憶装置1224、DVDドライブ(DVD-ROM)、ICカード等のような外部記録媒体に格納されたファイル又はデータベースの全部又は必要な部分がRAM1214に読み取られるようにし、RAM1214上のデータに対し様々なタイプの処理を実行してよい。CPU1212は次に、処理されたデータを外部記録媒体にライトバックしてよい。
【0099】
様々なタイプのプログラム、データ、テーブル、及びデータベースのような様々なタイプの情報が記録媒体に格納され、情報処理を受けてよい。CPU1212は、RAM1214から読み取られたデータに対し、本開示の随所に記載され、プログラムの命令シーケンスによって指定される様々なタイプのオペレーション、情報処理、条件判断、条件分岐、無条件分岐、情報の検索/置換等を含む、様々なタイプの処理を実行してよく、結果をRAM1214に対しライトバックする。また、CPU1212は、記録媒体内のファイル、データベース等における情報を検索してよい。例えば、各々が第2の属性の属性値に関連付けられた第1の属性の属性値を有する複数のエントリが記録媒体内に格納される場合、CPU1212は、当該複数のエントリの中から、第1の属性の属性値が指定されている条件に一致するエントリを検索し、当該エントリ内に格納された第2の属性の属性値を読み取り、それにより予め定められた条件を満たす第1の属性に関連付けられた第2の属性の属性値を取得してよい。
【0100】
上で説明したプログラム又はソフトウエアモジュールは、コンピュータ1200上又はコンピュータ1200近傍のコンピュータ可読記憶媒体に格納されてよい。また、専用通信ネットワーク又はインターネットに接続されたサーバシステム内に提供されるハードディスク又はRAMのような記録媒体が、コンピュータ可読記憶媒体として使用可能であり、それによりプログラムを、ネットワークを介してコンピュータ1200に提供する。
【0101】
本実施形態におけるフローチャート及びブロック図におけるブロックは、オペレーションが実行されるプロセスの段階又はオペレーションを実行する役割を持つ装置の「部」を表わしてよい。特定の段階及び「部」が、専用回路、コンピュータ可読記憶媒体上に格納されるコンピュータ可読命令と共に供給されるプログラマブル回路、及び/又はコンピュータ可読記憶媒体上に格納されるコンピュータ可読命令と共に供給されるプロセッサによって実装されてよい。専用回路は、デジタル及び/又はアナログハードウェア回路を含んでよく、集積回路(IC)及び/又はディスクリート回路を含んでよい。プログラマブル回路は、例えば、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、及びプログラマブルロジックアレイ(PLA)等のような、論理積、論理和、排他的論理和、否定論理積、否定論理和、及び他の論理演算、フリップフロップ、レジスタ、並びにメモリエレメントを含む、再構成可能なハードウェア回路を含んでよい。
【0102】
コンピュータ可読記憶媒体は、適切なデバイスによって実行される命令を格納可能な任意の有形なデバイスを含んでよく、その結果、そこに格納される命令を有するコンピュータ可読記憶媒体は、フローチャート又はブロック図で指定されたオペレーションを実行するための手段を作成すべく実行され得る命令を含む、製品を備えることになる。コンピュータ可読記憶媒体の例としては、電子記憶媒体、磁気記憶媒体、光記憶媒体、電磁記憶媒体、半導体記憶媒体等が含まれてよい。コンピュータ可読記憶媒体のより具体的な例としては、フロッピー(登録商標)ディスク、ディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)、消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、電気的消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EEPROM)、静的ランダムアクセスメモリ(SRAM)、コンパクトディスクリードオンリメモリ(CD-ROM)、デジタル多用途ディスク(DVD)、ブルーレイ(登録商標)ディスク、メモリスティック、集積回路カード等が含まれてよい。
【0103】
コンピュータ可読命令は、アセンブラ命令、命令セットアーキテクチャ(ISA)命令、マシン命令、マシン依存命令、マイクロコード、ファームウェア命令、状態設定データ、又はSmalltalk(登録商標)、JAVA(登録商標)、C++等のようなオブジェクト指向プログラミング言語、及び「C」プログラミング言語又は同様のプログラミング言語のような従来の手続型プログラミング言語を含む、1又は複数のプログラミング言語の任意の組み合わせで記述されたソースコード又はオブジェクトコードのいずれかを含んでよい。
【0104】
コンピュータ可読命令は、汎用コンピュータ、特殊目的のコンピュータ、若しくは他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサ、又はプログラマブル回路が、フローチャート又はブロック図で指定されたオペレーションを実行するための手段を作成するために当該コンピュータ可読命令を実行すべく、ローカルに又はローカルエリアネットワーク(LAN)、インターネット等のようなワイドエリアネットワーク(WAN)を介して、汎用コンピュータ、特殊目的のコンピュータ、若しくは他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサ、又はプログラマブル回路に提供されてよい。プロセッサの例としては、コンピュータプロセッサ、処理ユニット、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ等を含む。
【0105】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0106】
特許請求の範囲、明細書、及び図面中において示した装置、システム、プログラム、及び方法における動作、手順、ステップ、及び段階などの各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」などと明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、及び図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」などを用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
【符号の説明】
【0107】
20 ネットワーク、30 サーバ、100 情報処理システム、110 記憶部、112 履歴記憶部、114 モデル記憶部、116 価格記憶部、120 電力関連情報取得部、130 モデル作成部、140 予測部、150 価格決定部、160 出力制御部、170 入札実行部、200 通信端末、302 説明変数、304 目的変数、310 予測モデル、312 説明変数、320 予測結果、400 予測分布、410 範囲、420 99%ile、1200 コンピュータ、1210 ホストコントローラ、1212 CPU、1214 RAM、1216 グラフィックコントローラ、1218 ディスプレイデバイス、1220 入出力コントローラ、1222 通信インタフェース、1224 記憶装置、1230 ROM、1240 入出力チップ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【手続補正書】
【提出日】2024-07-31
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
過去における広域予備率及び発電所稼働情報を含む電力関連情報とインバランス価格とを学習データとした機械学習を実行して、入力を前記電力関連情報とし、出力を前記インバランス価格とする予測モデルを作成するモデル作成部と、
電力関連情報を取得する電力関連情報取得部と、
前記予測モデルを用いて、前記電力関連情報取得部が取得した前記電力関連情報から前記インバランス価格を予測する予測部と
を備え
前記発電所稼働情報は、複数の発電所のそれぞれについて、発電種別毎の発電量を示し、
前記発電種別は、原子力、水力、火力(石炭)、火力(ガス)、火力(石油)、地熱、風力、及び太陽光を含む、情報処理システム。
【請求項2】
過去における、受渡日のインバランス価格と、前記受渡日における広域予備率及び発電所稼働情報を含む前記電力関連情報とを対応付けた履歴情報を記憶する履歴記憶部
を備え、
前記モデル作成部は、前記履歴記憶部に記憶されている複数の前記履歴情報を学習データとして、予測対象日の前日である予測実行日に取得可能な前記予測対象日における広域予備率及び発電所稼働情報を含む前記電力関連情報を入力とし、前記予測対象日の前記インバランス価格を出力とする前記予測モデルを作成し、
前記予測部は、前記予測モデルを用いて、前記電力関連情報取得部が予測実行日に取得した前記予測対象日の広域予備率及び発電所稼働情報を含む前記電力関連情報から、前記予測対象日の前記インバランス価格を予測する、請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記履歴情報に含まれる前記電力関連情報は、前記受渡日に対応する期間内の燃料価格を更に含み、
前記電力関連情報取得部が前記予測実行日に取得した前記電力関連情報は、前記受渡日に対応する期間内の燃料価格を更に含む、請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記履歴情報に含まれる前記電力関連情報は、前記受渡日におけるエリア需要を更に含み、
前記電力関連情報取得部が前記予測実行日に取得した前記電力関連情報は、受渡日前日に取得可能な前記受渡日におけるエリア需要を更に含む、請求項3に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記履歴情報に含まれる前記電力関連情報は、前記受渡日における連系線関連情報、及びエリア太陽光発電量の少なくともいずれかを更に含み、
前記電力関連情報取得部が前記予測実行日に取得した前記電力関連情報は、前記受渡日前日に取得可能な前記受渡日における連系線関連情報、及びエリア太陽光発電量の少なくともいずれかを更に含む、請求項4に記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記履歴情報に含まれる前記電力関連情報は、前記受渡日におけるスポット価格及び需給調整市場情報、並びに前記受渡日より過去のインバランス価格を含む価格情報と、前記受渡日における気象関連情報と、日付関連情報とを更に含み、
前記電力関連情報取得部が前記予測実行日に取得した前記電力関連情報は、前記受渡日前日に取得可能な前記受渡日におけるスポット価格及び需給調整市場情報、並びに前記受渡日より過去のインバランス価格を含む価格情報と、前記受渡日前日に取得可能な前記受渡日における気象関連情報と、日付関連情報とを更に含む、請求項5に記載の情報処理システム。
【請求項7】
過去における広域予備率を含む電力関連情報とインバランス価格とを学習データとした機械学習を実行して、入力を前記電力関連情報とし、出力を前記インバランス価格とする予測モデルを作成するモデル作成部と、
電力関連情報を取得する電力関連情報取得部と、
前記予測モデルを用いて、前記電力関連情報取得部が取得した前記電力関連情報から前記インバランス価格を予測する予測部と
を備え、
過去における、受渡日のインバランス価格と、前記受渡日における広域予備率及び連系線関連情報を含む実績電力関連情報及び受渡日前日に取得可能な前記受渡日における広域予備率及び連系線関連情報を含む前日取得電力関連情報の少なくともいずれかとを対応付けた履歴情報を記憶する履歴記憶部
更に備え、
前記モデル作成部は、前記履歴記憶部に記憶されている複数の前記履歴情報を学習データとして、予測対象日の前日に取得可能な前記予測対象日における広域予備率及び連系線関連情報を含む前日取得電力関連情報と、予測対象日の当日である予測実行日に取得可能な前記予測対象日における広域予備率及び連系線関連情報を含む当日取得電力関連情報とを入力とし、前記予測対象日の前記インバランス価格を出力とする前記予測モデルを作成し、
前記予測部は、前記予測モデルを用いて、前記電力関連情報取得部が予測実行日に取得した、前記予測対象日の広域予備率を含む前記当日取得電力関連情報及び前記前日取得電力関連情報から、前記予測対象日の前記インバランス価格を予測
前記連系線関連情報は、順方向運用容量、逆方向運用容量、順方向マージン、逆方向マージン、順方向計画潮流、逆方向計画潮流、順方向空容量、逆方向空容量、移動供給力、順方向移動後空容量、逆方向移動後空容量、順方向分断情報、及び逆方向分断情報の少なくともいずれかを含む、情報処理システム。
【請求項8】
情報処理システムであって、
過去における広域予備率を含む電力関連情報とインバランス価格とを学習データとした機械学習を実行して、入力を前記電力関連情報とし、出力を前記インバランス価格の予測分布とする予測モデルを作成するモデル作成部と、
電力関連情報を取得する電力関連情報取得部と、
前記予測モデルを用いて、前記電力関連情報取得部が取得した前記電力関連情報から前記インバランス価格の予測分布を出力する予測部と
前記予測部によって出力された前記予測分布に基づいて、入札価格を決定する価格決定部と
を備え、
前記価格決定部は、前記インバランス価格の前記予測分布のうち、平均よりも高い範囲の価格を、前記入札価格として決定する、情報処理システム。
【請求項9】
前記価格決定部は、前記インバランス価格の前記予測分布の予め定められたパーセンタイルの価格を前記入札価格として決定する、請求項に記載の情報処理システム。
【請求項10】
前記価格決定部は、前記インバランス価格の前記予測分布の99%ileの価格を前記入札価格として決定する、請求項に記載の情報処理システム。
【請求項11】
過去における広域予備率及び需給調整市場における調整状況を示す需給調整市場情報を含む電力関連情報とインバランス価格とを学習データとして、入力を前記電力関連情報とし、出力を前記インバランス価格とする予測モデルを作成するモデル作成部と、
電力関連情報を取得する電力関連情報取得部と、
前記予測モデルを用いて、前記電力関連情報取得部が取得した前記電力関連情報から前記インバランス価格を予測する予測部と
を備え、
前記需給調整市場情報は、三次調整力1、及び三次調整力2の少なくともいずれかを含む、情報処理システム。
【請求項12】
コンピュータによって実行される情報処理方法であって、
過去における広域予備率及び発電所稼働情報を含む電力関連情報とインバランス価格とを学習データとした機械学習を実行して、入力を前記電力関連情報とし、出力を前記インバランス価格とする予測モデルを作成するモデル作成段階と、
電力関連情報を取得する電力関連情報取得段階と、
前記予測モデルを用いて、前記電力関連情報取得段階において取得した前記電力関連情報から前記インバランス価格を予測する予測段階と
を備え
前記発電所稼働情報は、複数の発電所のそれぞれについて、発電種別毎の発電量を示し、
前記発電種別は、原子力、水力、火力(石炭)、火力(ガス)、火力(石油)、地熱、風力、及び太陽光を含む、情報処理方法。
【請求項13】
コンピュータによって実行される情報処理方法であって、
過去における広域予備率を含む電力関連情報とインバランス価格とを学習データとした機械学習を実行して、入力を前記電力関連情報とし、出力を前記インバランス価格とする予測モデルを作成するモデル作成段階と、
電力関連情報を取得する電力関連情報取得段階と、
前記予測モデルを用いて、前記電力関連情報取得段階において取得した前記電力関連情報から前記インバランス価格を予測する予測段階と
を備え、
過去における、受渡日のインバランス価格と、前記受渡日における広域予備率及び連系線関連情報を含む実績電力関連情報及び受渡日前日に取得可能な前記受渡日における広域予備率及び連系線関連情報を含む前日取得電力関連情報の少なくともいずれかとを対応付けた履歴情報を履歴記憶部に記憶する履歴記憶段階
を更に備え、
前記モデル作成段階は、前記履歴記憶部に記憶されている複数の前記履歴情報を前記学習データとして、予測対象日の前日に取得可能な前記予測対象日における広域予備率及び連系線関連情報を含む前日取得電力関連情報と、予測対象日の当日である予測実行日に取得可能な前記予測対象日における広域予備率及び連系線関連情報を含む当日取得電力関連情報とを入力とし、前記予測対象日の前記インバランス価格を出力とする前記予測モデルを作成し、
前記予測段階は、前記予測モデルを用いて、前記電力関連情報取得段階において予測実行日に取得した、前記予測対象日の広域予備率を含む前記当日取得電力関連情報及び前記前日取得電力関連情報から、前記予測対象日の前記インバランス価格を予測し、
前記連系線関連情報は、順方向運用容量、逆方向運用容量、順方向マージン、逆方向マージン、順方向計画潮流、逆方向計画潮流、順方向空容量、逆方向空容量、移動供給力、順方向移動後空容量、逆方向移動後空容量、順方向分断情報、及び逆方向分断情報の少なくともいずれかを含む、情報処理方法。
【請求項14】
コンピュータによって実行される情報処理方法であって、
過去における広域予備率を含む電力関連情報とインバランス価格とを学習データとした機械学習を実行して、入力を前記電力関連情報とし、出力を前記インバランス価格の予測分布とする予測モデルを作成するモデル作成段階と、
電力関連情報を取得する電力関連情報取得段階と、
前記予測モデルを用いて、前記電力関連情報取得段階において取得した前記電力関連情報から前記インバランス価格の予測分布を出力する予測段階と、
前記予測段階において出力された前記予測分布に基づいて、入札価格を決定する価格決定段階と
を備え、
前記価格決定段階は、前記インバランス価格の前記予測分布のうち、平均よりも高い範囲の価格を、前記入札価格として決定する、情報処理方法。
【請求項15】
コンピュータによって実行される情報処理方法であって、
過去における広域予備率及び需給調整市場における調整状況を示す需給調整市場情報を含む電力関連情報とインバランス価格とを学習データとして、入力を前記電力関連情報とし、出力を前記インバランス価格とする予測モデルを作成するモデル作成段階と、
電力関連情報を取得する電力関連情報取得段階と、
前記予測モデルを用いて、前記電力関連情報取得段階において取得した前記電力関連情報から前記インバランス価格を予測する予測段階と
を備え、
前記需給調整市場情報は、三次調整力1、及び三次調整力2の少なくともいずれかを含む、情報処理方法。
【請求項16】
コンピュータに、請求項12から15のいずれか一項に記載の情報処理方法を実行させるためのプログラム。