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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024012153
(43)【公開日】2024-01-25
(54)【発明の名称】ケーブルポッド用クランプ装置
(51)【国際特許分類】
   H02G 3/32 20060101AFI20240118BHJP
   H05K 7/00 20060101ALI20240118BHJP
【FI】
H02G3/32
H05K7/00 F
【審査請求】有
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023114249
(22)【出願日】2023-07-12
(31)【優先権主張番号】10-2022-0086394
(32)【優先日】2022-07-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】523265652
【氏名又は名称】株式会社成工程
(74)【代理人】
【識別番号】100124039
【弁理士】
【氏名又は名称】立花 顕治
(74)【代理人】
【識別番号】100176337
【弁理士】
【氏名又は名称】杉本 弘樹
(72)【発明者】
【氏名】成 ▲鎬▼哲
(72)【発明者】
【氏名】金 俊植
【テーマコード(参考)】
4E352
5G363
【Fターム(参考)】
4E352AA01
4E352CC02
4E352CC11
4E352CC40
4E352DD02
4E352DD05
4E352DR02
4E352DR34
4E352DR42
4E352GG16
5G363AA12
5G363BA01
5G363DA15
5G363DC08
(57)【要約】      (修正有)
【課題】ケーブルポッドの締結力を向上させたケーブルポッド用クランプ装置を提供する。
【解決手段】ケーブルポッド用クランプ装置は、ケーブルポッド300a、300bのサイズに応じてクランプモジュール100の互いに異なる位置に具備される第1固定部700及び第2固定部800を含む。第1固定部は、下板クランプ120の側面に一体に形成され、第2固定部は、ダミーブロックの構造を変更して形成される。このような第1固定部及び第2固定部は、ケーブルポッドの側面に延びる翼部310を固定することができ、クランプモジュールのケーブルポッドが抜けたり外れたりすることを防ぐ。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のケーブル挿入口が形成されたケーブルポッド(Cable Pod)を収容するように上板クランプ及び下板クランプを含むクランプモジュールが複数個積層されるケーブルポッド用クランプ装置であり、
前記下板クランプは、少なくとも一側面に形成された第1固定部を含み、
前記第1固定部は、
安着部及び前記安着部の一端の下部胴体部とからなる固定片;
前記安着部に対応する加圧部及び前記加圧部の一端の上部胴体部とからなる可動片;及び
前記固定片と可動片の一端をヒンジ結合するヒンジ軸を含み、
ヒンジ駆動する前記安着部と加圧部との間に前記ケーブルポッドの翼部が挟まれた状態で固定されることを特徴とする、ケーブルポッド用クランプ装置。
【請求項2】
前記安着部及び加圧部の互いに向かい合う面には突起及び溝部が対応するように形成される、請求項1に記載のケーブルポッド用クランプ装置。
【請求項3】
前記下板クランプは結合突起を含み、
前記結合突起に対応する上板クランプには、切開部が形成される、請求項1に記載のケーブルポッド用クランプ装置。
【請求項4】
前記ヒンジ軸の反対端には、前記固定片と可動片とを結合するための結合構造が形成され、
前記結合構造は、係止顎及び係止突起である、請求項1に記載のケーブルポッド用クランプ装置。
【請求項5】
さらに、前記ケーブルポッドの側面に提供される第2固定部を含み、
前記第2固定部は、
第1胴体部;及び
前記第1胴体部の一端がヒンジ結合する第2胴体部を含み、
前記第1胴体部と第2胴体部との間に前記ケーブルポッドの翼部が挟まれた状態で固定される、請求項1に記載のケーブルポッド用クランプ装置。
【請求項6】
前記第1胴体部と第2胴体部の互いに向かい合う面には突起及び溝部が対応するように形成される、請求項5に記載のケーブルポッド用クランプ装置。
【請求項7】
前記第1胴体部と第2胴体部とを結合するための結合構造が含まれ、
前記結合構造は、前記第1胴体部及び第2胴体部に互いに対応するように形成される係止顎及び係止突起である、請求項5に記載のケーブルポッド用クランプ装置。
【請求項8】
前記第1固定部及び第2固定部は、
複数個積層されるクランプモジュールに収容されるケーブルポッドの列の数に応じて異なって提供される、請求項5に記載のケーブルポッド用クランプ装置。
【請求項9】
前記第2固定部は、
前記上板クランプ及び下板クランプの収容空間よりも小さいケーブルポッドを使用する際に前記ケーブルポッドを側部で支持するダミーブロックである、請求項5に記載のケーブルポッド用クランプ装置。
【請求項10】
前記クランプモジュールの各上板クランプは、
さらに、上部に補強プレートを含む、請求項1に記載のケーブルポッド用クランプ装置。
【請求項11】
前記クランプモジュールは、上下に積層される第1クランプモジュールと第2クランプモジュールとを含み、
前記第1クランプモジュールと前記第2クランプモジュールとを連結する固定フック;及び
前記第1クランプモジュールと前記第2クランプモジュールの上板クランプと下板クランプとをそれぞれ連結する固定具をさらに含む、請求項1記載のケーブルポッド用クランプ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、クランプ装置に収容されたケーブルポッドが抜けたり外れたりすることを防止するようにケーブルポッドの締結力を向上させたケーブルポッド用クランプ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
産業用機械や電子機器、土木機械等のような移動体には、電気信号を伝達したり電力を供給するために多数のケーブルが設置される。このようなケーブルは、与えられたそれぞれの多様な機能を遂行するために多数を組み合わせて使用するので、ケーブルの端部分を把持するクランプ装置を使用することが一般的である。クランプ装置は、ケーブルが互いにもつれたり、ネジれたり、ずれたりするのを最小限に抑えるための目的で使用される。
【0003】
前記クランプ装置は、ケーブル挿入口が形成されたケーブルポッドが内部の収容空間に提供されて組み立てられる。ケーブルポッドは、収容空間内に組み立てられた状態で外部に抜けたり外れたりしてはならない。クランプ装置にあるケーブルポッドが抜けたり外れたりすると、ケーブルの整列ができなくなり、クランプ装置が使用される基本的な目的を全く提供できないからである。
【0004】
ところが、作業者が作業している間にケーブルを引っ張ったりすると、ケーブルポッドの締結力が弱く、前記ケーブルポッドが収容空間の内部で一方向に抜ける等、外れることがしばしばある。そうなると、ケーブルポッドを再び組み立てる必要があるが、この場合、作業が面倒で長い時間を必要とする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
韓国登録特許10-1703496号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上述したような問題を解決するために案出されたもので、クランプ装置に結合されたケーブルポッドの締結力を向上させ、そのケーブルポッドがクランプ装置から抜けたり外れたりするのを防止するためのケーブルポッド用クランプ装置を提供する。
【0007】
本発明の技術的課題は、上で言及した技術的課題に制限されず、言及されていない他の技術的課題は、以下の記載から当業者に明確に理解されるといえる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
このような目的を達成するための本発明の一実施例に係るケーブルポッド用クランプ装置は、複数のケーブル挿入口が形成されたケーブルポッド(Cable Pod)を収容するように上板クランプ及び下板クランプを含むクランプモジュールが複数個積層されるケーブルポッド用クランプ装置であり、前記下板クランプは、少なくとも一側面に形成された第1固定部を含み、前記第1固定部は、安着部及び前記安着部の一端の下部胴体部とからなる固定片;前記安着部に対応する加圧部及び前記加圧部の一端の上部胴体部とからなる可動片;及び前記固定片と可動片の一端をヒンジ結合するヒンジ軸とを含み、ヒンジ駆動する前記安着部と加圧部との間に前記ケーブルポッドの翼部が挟まれた状態で固定されることを特徴とする。
【0009】
前記安着部及び加圧部の互いに向かい合う面には、突起及び溝部が対応して形成される。
【0010】
前記下板クランプは、結合突起を含み、前記結合突起に対応する上板クランプには、切開部が形成される。
【0011】
前記ヒンジ軸の反対端には、前記固定片と可動片とを結合するための結合構造が形成され、前記結合構造は、係止顎及び係止突起であってよい。
【0012】
本実施例は、さらに、前記ケーブルポッドの側面に第2固定部を含み、前記第2固定部は、第1胴体部;前記第1胴体部分の一端がヒンジ結合する第2胴体部分を含み、前記第1胴体部と第2胴体部との間に前記ケーブルポッドの翼部が挟まれた状態で固定されることを特徴とする。
【0013】
前記第1胴体部と第2胴体部の互いに向かい合う面には突起及び溝部が対応するように形成される。
【0014】
前記第1胴体部と第2胴体部を結合するための結合構造が含まれ、前記結合構造は前記第1胴体部及び第2胴体部分に互いに対応するように形成される係止顎及び係止突起であってよい。
【0015】
前記第1固定部及び第2固定部は、複数個積層されるクランプモジュールに収容されるケーブルポッドの列の数に応じて異なって設けられる。
【0016】
前記第2固定部は、前記上板クランプ及び下板クランプの収容空間よりも小さいケーブルポッドを使用するとき、前記ケーブルポッドを側部で支持するダミーブロックであってよい。
【0017】
さらに、前記クランプモジュールの各上板クランプは、上部に補強プレートを含む。
【0018】
さらに、前記クランプモジュールは、上下に積層される第1クランプモジュールと第2クランプモジュールとを含み、前記第1クランプモジュールと前記第2クランプモジュールとを連結する固定フック;及び前記第1クランプモジュールと前記第2クランプモジュールの上板クランプと下板クランプとをそれぞれ連結する固定具を含む。
【発明の効果】
【0019】
このような本発明によれば、クランプモジュールの上/下板クランプの間の収容空間に提供されるケーブルポッドをより強力に締結しつつ固定することができ、クランプモジュールからケーブルポッドが抜けたり外れたりして発生する問題を根本的に防ぐことができる。
【0020】
本発明によれば、クランプモジュール内の収容空間より幅が狭いケーブルポッドを使用する場合でも、既存のダミーブロックの構造を変更してケーブルポッドを固定する固定部を提供しており、これもクランプモジュールからケーブルポッドが抜けるという問題を防止することができる。
【0021】
本発明によれば、ケーブルポッドの翼部を固定する固定部は、ヒンジ結合する構造であって、作業者が容易に翼部を挿入して固定することができる。
【0022】
本発明によれば、固定部には突起及び溝部が形成されており、翼部の締結強度が向上するため、ケーブルポッドが抜ける現象をより抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】は、本発明の好ましい実施例によるケーブルポッド用クランプ装置の斜視図である。
【0024】
図2】は、図1のケーブルポッド用クランプ装置の正面図である。
【0025】
図3】は、図1のケーブルポッド用クランプ装置の側面図である。
【0026】
図4】は、本発明の実施例によるケーブルポッド用クランプ装置の分離斜視図である。
【0027】
図5】は、本発明のクランプ装置に適用された第1固定部の部分拡大斜視図である。
【0028】
図6】は、本発明のクランプ装置に適用された第2固定部の部分拡大斜視図である。
【0029】
図7】は、本発明によるクランプ装置の使用状態図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
本発明は、多様な変換を加えることができ、様々な実施例を有することができるので、特定の実施例を図面に示し詳細に説明することとする。しかし、これは本発明の特定の実施形態に対し限定しようとするものではなく、本発明の思想及び技術的範囲に含まれる全ての変換、均等物乃至代替物を含むものと理解されたい。本発明を説明するにおいて、関連する公知技術に対する具体的な説明が本発明の要旨を不明瞭にすると判断される場合、その詳細な説明を省略する。
【0031】
第1、第2等の用語は多様な構成要素を説明するのに使用することができるが、前記構成要素は前記用語によって限定されてはならない。前記用語は、ある構成要素を他の構成要素と区別する目的でのみ使用される。
【0032】
本発明で使用される用語は、単に特定の実施例を説明するために使用されたものであり、本発明を限定しようとする意図ではない。単数の表現は、文脈上明らかに異なって意味されない限り、複数の表現を含む。本出願において、「含む」または「有する」等の用語は、明細書上に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品、またはこれらを組み合わせたものが存在することを指定しようとするものであり、1つまたはそれ以上の他の特徴や数字、段階、動作、構成要素、部品、またはこれらを組み合わせたものの存在または付加の可能性を予め排除しないものと理解されたい。
【0033】
空間的に相対的な用語である下(below、beneth、lower)、上(above、upper)等は、図面に示されるように、ある素子または構成要素と他の素子または構成要素との相関関係を容易に記述するために使用できる。空間的に相対的な用語は、図面に示されている方向に加えて、使用時または動作時に素子の互いに異なる方向を含む用語として理解されたい。例えば、図面に示されている素子を反転させる場合、他の素子の下(below、beneath)として記述された素子は、他の素子の上(above、upper)となり得る。したがって、例示的な用語である下は、下と上の方向の両方を含み得る。素子は他の方向にも配向することができ、これによって空間的に相対的な用語は、配向によって解釈されることができる。
【0034】
本発明で使用される「部」または「部分」等の一部分を表す表現は、該当構成要素が、特定の機能を含むことができる装置、特定の機能を含むことができるソフトウェア、または特定の機能を含むことができる装置及びソフトウェアの組み合わせを表すことができることを意味するが、必ずしも表現された機能に限定されるとは限らず、これは本発明のより全般的な理解を助けるために提供されたものに過ぎず、本発明が属する分野で通常の知識を有する者であれば、このような記載から多様な修正及び変形が可能である。
【0035】
また、本発明で使用される全ての電気信号は一例であり、本発明の回路に反転機等を追加的に具備する場合、以下に説明する全ての電気信号の符号が逆に変わり得ることに留意されたい。したがって、本発明の権利範囲は信号の方向に限定されない。
【0036】
したがって、本発明の思想は、説明された実施例に局限されて定められてはならず、後述する特許請求の範囲だけでなく、本特許請求の範囲と均等または等価的な変形のある全てのものが本発明の思想の範囲に属するといえる。
【0037】
本発明は、半導体装置、ディスプレイ装置等の産業用機械等において、移動体に電気信号の伝達や電力を供給するために用いられるケーブルの先端に装着されるクランプ装置の構造を改善したものである。
【0038】
以下では、図面に示した実施例に基づいて本発明をさらに詳細に説明する。
【0039】
図1は、本発明の好ましい実施例によるケーブルポッド用クランプ装置の斜視図である。
【0040】
図1を見ると、ケーブルポッド用クランプ装置(10)は、第1クランプモジュール(100)及び第2クランプモジュール(200)、第1クランプモジュール(100)及び第2クランプモジュール(200)内に収容され、複数のケーブル挿入口が形成されたケーブルポッド(300)を含む。第1クランプモジュール(100)及び第2クランプモジュール(200)は、それぞれ上板クランプ(110、210)と下板クランプ(120、220)が組み立てられて構成される。
【0041】
実施例におけるケーブルポッド用クランプ装置(10)は、クランプモジュールが複数個積層されることができる。例えば、第1クランプモジュール(100)及び第2クランプモジュール(200)以外に、上側または下側にクランプモジュールを追加して積層することができる。すなわち、積層される段数の形態は多様に変形することができる。
【0042】
前記第1クランプモジュール(100)と第2クランプモジュール(200)は、複数のケーブル挿入口が形成されたケーブルポッド(300)を含む。ケーブル挿入口は独立した空間で区画され、このような独立した空間に1つ以上のケーブルを挿入することができる。そして、第1クランプモジュール(100)と第2クランプモジュール(200)に収容されたケーブルポッドのケーブル挿入口の列の数は異なってよい。図1では、第1クランプモジュール(100)に4列構造のケーブルポッド(300)のみを示しているが、第2クランプモジュール(200)にもケーブルポッドが提供され、この時、第2クランプモジュール(200)のケーブルポッドは、4列構造(300a)よりも数が少ない3列構造(300b)であってよい(図2参照)。このような列の数によって、ケーブルポッド300aと300bとの全体の幅の長さは互いに異なる。
【0043】
前記第1クランプモジュール(100)と第2クランプモジュール(200)は、支持ネック部(30)を含む。支持ネック部(30)は、第1クランプモジュール(100)と第2クランプモジュール(200)の各下板クランプ(120、220)の先端に具備され、ケーブル挿入口に設置されるケーブルを支持し固定するためのものである。このような支持ネック部(30)は、必要に応じて下板クランプ(120、220)から分離可能な構造に設計することができる。
【0044】
前記クランプ装置(10)の側部には固定具(500)が具備される。固定具(500)は、第1クランプモジュール(100)及び第2クランプモジュール(200)を構成するそれぞれの上板クランプ(110、210)と下板クランプ(120、220)とを結合して固定するためのものである。固定具(500)の数は、クランプモジュール(100、200)が積層された数に比例する。固定具(500)及びこれに関連する構成は、以下で検討する。
【0045】
第1クランプモジュール(100)の上板クランプ(110)は、さらに、上部に補強プレート(600)を含むことができる。補強プレート(600)は、上板クランプ(110)等が反る場合、これを防止する役割をする。また、補強プレート(600)は、最終結合されたクランプ装置(10)を産業用装置等に結合させる際に用いられるネジ等によってクランプ装置(10)が損傷するのを防止する役割をする。また、図面には示していないが、さらに、下板クランプ(120、220)も上板クランプと同様に下部に補強プレートを含むことができる。これにより、下板クランプ(120、220)の反りを防止することができ、ネジ等による損傷を防止することができる。
【0046】
図2図1のケーブルポッド用クランプ装置の正面図、図3図1のケーブルポッド用クランプ装置の側面図である。
【0047】
図2を見ると、第1クランプモジュール(100)と第2クランプモジュール(200)に、互いに異なる列の数のケーブル挿入口を有する第1ケーブルポッド(すなわち4列)(300a)と第2ケーブルポッド(すなわち3列)(300b)が設けられている。
【0048】
第1ケーブルポッド(300a)及び第2ケーブルポッド(300b)は、上板クランプ(110、210)と下板クランプ(120、220)との結合によって形成された収容空間内に位置する。そして、第1ケーブルポッド(300a)及び第2ケーブルポッド(300b)は、左/右側面に所定の長さだけ延びる翼部(310)を含む。翼部(310)は、後述する固定構造により、締結される部分となる。固定構造は、ケーブルポッド(300)の列の数に応じて異なる構造が適用されるが、第1クランプモジュール(100)に適用される固定構造は、下板クランプ(120)の構造を変更して構成され、第2クランプモジュール(200)は、ダミーブロックの構造を変更して構成される。すなわち、ケーブルポッドの列の数によって互いに異なる方式の固定構造が適用されるのである。前記ダミーブロックはいずれかのクランプモジュールに取り付けることができ、すなわち、クランプモジュール内の収容空間よりも小さいケーブルポッドを使用する場合、ケーブルポッドを側部から支持しながらこれを補強する役割をする。図2を見ると、第2ケーブルポッド(300b)の列の数が第1ケーブルポッド(300a)の列の数よりも少ないため、その差を補強するように第2クランプモジュール(200)にダミーブロックが使用されている。
【0049】
本実施例は、前記ダミーブロックが構造を変更して固定部の機能を果たすものである。固定構造は、第1固定部(700)及び第2固定部(800)であってよく、実施例は第1固定部(700)は下板クランプ(120、220)を用いた構造、第2固定部(800)は、ダミーブロックを用いた構造で説明する。図2では、第2クランプモジュール(200)にダミーブロックを用いた第2固定部(800)が設けられていることが分かる。そして、図3を見ると、第1クランプモジュール(100)に第1固定部(700)が設けられていることがわかる。図3では、第1固定部(700)は実質的に第1クランプモジュール(100)にのみ設けることができる。
【0050】
前記ケーブルポッド(300a)の上面と下面にはパッド(20)が配置されてもよい。パッド(20)は、シリコン等の材質からなり、上板クランプ(110)と下板クランプ(120)との間に位置する第1ケーブルポッド(300a)を加圧して固定するための用途である。前記パッド(20)は、第2ケーブルポッド(300b)の上面と下面にも提供されて設けることができる。
【0051】
図4は、本発明の実施例によるケーブルポッド用クランプ装置の分離斜視図である。
【0052】
図4を見ると、第1クランプモジュール(100)と第2クランプモジュール(200)は、それぞれ上板クランプ(110、210)と下板クランプ(120、220)とを含み、これら上板クランプ(110、210)と下板クランプ(120、220)との組み立てによりそれぞれ第1クランプモジュール(100)と第2クランプモジュール(200)が完成する。
【0053】
第1クランプモジュール(100)と第2クランプモジュール(200)の収容空間に第1ケーブルポッド(300a)と第2ケーブルポッド(300b)が提供される。また、第1ケーブルポッド(300a)の上面と下面にパッド(20)が位置する。パッド(20)は、第2ケーブルポッド(300b)の上面と下面にも提供することができる。
【0054】
パッド(20)は、シリコン等の材質からなり、上板クランプ(110)と下板クランプ(120)との間に位置するケーブルポッド(300a)を加圧して固定するための用途である。そして、ケーブルポッド(300a)を隙間なく固定するために、ケーブルポッド(300a)と接触するパッド(20)の一側面は屈曲した形状であり、パッド(20)の他側面は平坦な形状であってよい。また、パッド(20)の平坦な面には1つ以上の突出部(22)を形成することができる。突出部(22)は、上板クランプ(110)の下面及び下板クランプ(120)の上面にそれぞれ形成される長方形の結合溝(図示なし)に嵌合し、強固な結合力をクランプ装置(10)に与える。
【0055】
第1クランプモジュール(100)と第2クランプモジュール(200)は、それぞれ上板クランプ(110、210)と下板クランプ(120、220)との組み立てによって形成される結合突起を含む。すなわち、図面符号112と122の組み立て、212と222の組立によって結合突起が形成される。各結合突起に固定具(500)が組み立てられて上板クランプ(110、210)と下板クランプ(120、220)とを結合する。
【0056】
また、第1クランプモジュール(100)と第2クランプモジュール(200)の上板クランプ(110、210)と下板クランプ(120、220)には組立孔(113、124、213、224)が形成される。そして、上板クランプ(110、210)と下板クランプ(120、220)に形成された組立孔(113/213と124/224)の直径はそれぞれ異なる。組立孔(113、124、213、224)に、後述する固定フック(400)が組み立てられると、第1クランプモジュール(100)と第2クランプモジュール(200)とを結合することができる。
【0057】
また、第1クランプモジュール(100)と第2クランプモジュール(200)の上板クランプ(110、210)と下板クランプ(120、220)には、連結孔(符号図示なし)が形成される。前記連結孔は、最終装置にクランプ装置(10)を固定するための手段として使用される。例えば、上板クランプ(110、210)の連結孔及び下板クランプ(120、220)の連結孔を貫通してネジやワイヤー等を用いて連結することにより、最終装置に連結させることができる。
【0058】
図4において、固定フック(400)は、ヘッド部と、前記ヘッド部から延びる延長部と、前記延長部の末端から突出して形成されるリブ部とを含むことができる。このような固定フック(400)は、前述のように、第1クランプモジュール(100)と第2クランプモジュール(200)とを連結して固定するためのものである。すなわち、固定フック(400)は、第1クランプモジュール(100)の下板クランプ(120)に形成された組立孔(124)を貫通して第2クランプモジュール(200)の上板クランプ(210)に形成された組立孔(213)を貫通して嵌合固定される。
【0059】
図4において、固定具(500)は、第1クランプモジュール(100)の上板クランプ(110)の結合突起(112、212)及び下板クランプ(120)の結合突起(122、222)に締結されて上板クランプ(110、210)と下板クランプ(120、220)とをそれぞれ結合固定する。実施例において、固定具(500)は、上板クランプ(110)及び下板クランプ(120)の各結合突起(112、122、212、222)が噛み合って形成される突起部分に締結され、締結を容易にするために固定具はナット構造であってよい。
【0060】
そして、図3を参照すると、固定具(500)は、結合時の作業を容易にするために、外周面に所定の間隔で凹凸(501)が形成されてもよい。凹凸(501)によって回転力を加えやすい。また、固定具(500)には、作業の便宜のために長方形の中央溝(502)が形成されてもよい。中央溝(502)を用いてドライバー等の器具で容易に作業することができる。また、上板クランプ(110)及び下板クランプ(120)の各結合突起(112、122)が噛み合って形成される突起部分の締結力を強化するために、中央溝(502)の周囲に中空(503)等を設けることができる。このとき、中空(503)の両端が、上板クランプ(110)及び下板クランプ(120)の各結合突起の結合リブが掛かるストッパーの役割をすることができ、作業者が中空(503)の長さだけ固定具(500)を回転させることができるようにして作業の便宜性を向上させることができる。
【0061】
再び図4を見ると、第1クランプモジュール(100)に第1固定部(700)が設けられ、第2クランプモジュール(200)に第2固定部(800)が設けられる。第1固定部(700)は、ケーブルポッド(300a)の左右側の翼部(310)が下板クランプ(120)の領域まで延びた場合、そのケーブルポッド(300a)の翼部(310)を締結して固定するためのものである。第2固定部(800)は、ダミーブロックを用いた構成である。前述したように、ダミーブロックは、ケーブルポッド(300b)の短い幅の分だけケーブルポッド(300b)の側面に提供され、上板クランプ(210)及び下板クランプ(220)の間の収容空間内部を補強するための用途である。従来、ダミーブロックは、収容空間内でケーブルポッド(300b)を側部から支持する役割のみを提供していた。一方、本実施例の第2固定部(800)は、ダミーブロックの構造を変更して、ケーブルポッド(300b)の側部を支持しながらケーブルポッド(300b)が収容空間内でより堅固に締結することができるようにしている。
【0062】
一方、図4において、第1クランプモジュール(100)に3列構造のケーブルポッド(300b)が提供され、第2クランプモジュール(200)に4列構造のケーブルポッド(300a)が提供されると、ダミーブロック方式の第2固定部(800)が第1クランプモジュール(100)に提供され、第1固定部(700)は第2クランプモジュール(200)に提供されるといえる。
【0063】
図5は、本発明のクランプ装置に適用された第1固定部の部分拡大斜視図である。
【0064】
第1固定部(700)は、下板クランプ(120、220)の左右側面に一体に具備され、実質的に下板クランプ(120、220)の左右側面を形成する骨格となる。このような第1固定部(700)は、固定片(710)と可動片(720)とを含んで構成される。固定片(710)と可動片(720)は、一端がヒンジ軸(701)でヒンジ結合される。固定片(710)は、ケーブルポッド(300)の翼部(310)が安着する安着部(712)及び安着部(712)の一端に形成された下部胴体部(714)を含む。また、固定片(710)に対応するように、可動片(720)は、安着部(712)と向かい合う加圧部(722)及び加圧部(722)の一端に形成された上部胴体部(724)とからなる。そして、安着部(712)及び加圧部(722)の間に置かれるようになる翼部(310)の締結強度を向上させるように、安着部(712)には溝部(716)が形成され、加圧部(722)には突起(726)が形成される。もちろん、逆に安着部(712)に突起が形成され、加圧部(722)に溝部が形成されても構わない。
【0065】
第1固定部(700)の可動片(720)には切開部(728)が形成される。切開部(728)は、下板クランプ(120、220)に設けられた結合突起(122、222)が上板クランプ(110、210)に設けられた結合突起(112、212)と一対で結合したとき、その結合突起を固定具(500)で締結できるようにするためである。また、第1固定部(700)の下部胴体部(714)及び上部胴体部(724)には、固定フックが嵌まるように組立孔が形成される。
【0066】
第1固定部(700)には、ヒンジ軸(701)の反対端に結合構造が提供される。結合構造は、係止突起(734)及び係止顎(736)構造であってよい。実施例では、下部胴体部(714)に係止顎(736)が形成され、上部胴体部(724)に係止突起(734)が形成され。強制的に締結される。
【0067】
このような構成によれば、安着部(712)と加圧部(722)との間に翼部(310)が挿入安着した状態で可動片(722)がヒンジ軸(701)を軸として固定片(712)の方向に回動して固定片(712)と接触すると、突起(726)が翼部(310)の一部を溝部(716)内に押し出して完全に固定された状態を有することができるようになる。そのため、クランプ装置(10)を用いた作業時に、クランプ装置(10)においてケーブルポッド(300)が抜けたり外れたりする現象を根本的に防止することができる。
【0068】
図6は、本発明のクランプ装置に適用された第2固定部の部分拡大斜視図である。第2固定部(800)は、第1固定部(700)よりも相対的に内側に位置する。すなわち、ケーブルポッド(300)の側部に位置するからである。
【0069】
第2固定部(800)は、第1胴体部(810)と第2胴体部(820)とを含み、第1胴体部(810)と第2胴体部(820)は、長手方向の一側にヒンジ軸(801)が提供されてヒンジ結合する構成を有する。
【0070】
そして、第1胴体部(810)と第2胴体部(820)には、互いに向かい合う方向に突起(822)及び溝部(812)が形成される。第1固定部(700)と同様に、第1胴体部(810)と第2胴体部(820)との間に挟まれる翼部(310)の締結強度を向上させるためである。
【0071】
そして、第1胴体部(810)及び第2胴体部(820)がヒンジ駆動されて互いに接触結合された状態で互いに分離されることを防止するように結合構造が提供される。結合構造は、第1固定部(700)と同様に、係止突起(814)及び係止顎(824)構造であってよい。実施例において、第1胴体部(810)に上方に延びる係止突起(814)が形成され、これに対応する第2胴体部(820)には、段差形状の係止顎(824)が形成される。
【0072】
このような構成によれば、第1胴体部(810)と第2胴体部(820)との間に翼部(310)が嵌合した状態でヒンジ軸(801)を軸として第1胴体部(810)と第2胴体部(820)とが接触すると、突起(822)が翼部(310)の一部を溝部(812)内に押し出して完全に固定された状態を有することができるようになる。そのため、クランプ装置(10)を用いた作業時に、クランプ装置(10)においてケーブルポッド(300)が抜けたり外れたりすることを防止することができる。
【0073】
図7は、本発明によるクランプ装置の使用状態図である。
【0074】
図7を見ると、クランプ装置(1000)は、第1乃至第3クランプモジュール(1100、1200、1300)で構成されていることが分かる。図面の上から第1クランプモジュール(1100)、第2クランプモジュール(1200)、そして、第3クランプモジュール(1300)が組み立てられた状態である。組み立ては、前述の固定具と固定フックを用いて組み立てられる。
【0075】
第1クランプモジュール(1100)は4列のケーブルポッドが設けられており、それぞれのケーブル挿入口にケーブル(cable)が挿入された状態で外部に露出したケーブルは、支持ネック部によって支持されている。そして、支持ネック部とケーブルは、ケーブルタイ(Cable Tie)で固定されている。第2クランプモジュール(1200)も3列のケーブルポッドが設けられており、それぞれのケーブル挿入口にケーブルが挿入された状態で支持ネック部によって支持されている。そして、支持ネック部とケーブルは、ケーブルタイで固定されている。第2クランプモジュール(1200)には第2固定部(800)が設けられ、ケーブルポッドの翼部を固定している。
【0076】
第3クランプモジュール(1300)には、図示しないが、ケーブルポッドを支持する多関節支持部材が位置するため、さらに、このような多関節支持部材を固定するための支持ブロック(1310)を含むことができる。もちろん、支持ブロック(1310)は、第1クランプモジュール(1100)または第2クランプモジュール(1200)に位置したり、2つ以上のクランプモジュールに位置することができる。
【0077】
支持ブロック(1310)は、多数の単位関節が連結される。単位関節のそれぞれは、先端と後端に嵌合突起及び嵌合溝がそれぞれ形成され、これを用いて単位関節を一列に連結させるようになる。それゆえ、複数の単位関節が連結される嵌合地点を中心に各単位関節は一定の角度で回動されるため、外力を作用させると支持ブロック(1310)はなめらかに丸みを帯びた形状を形成することができる。
【0078】
以上説明したように、本発明は、クランプ装置に提供されるケーブルポッドの締結力を向上させることによって、平常時または作業時にケーブルポッドがクランプ装置から抜けたり外れたりするのを防止することができることがわかる。
【0079】
以上、本発明の図示された実施例を参照して説明してきたが、これは例示的なものに過ぎず、本発明が属する技術分野の通常の知識を有する者であれば、本発明の要旨及び範囲から逸脱することなく種々の変形、変更、及び均等な他の実施例が可能であることは明らかに理解されよう。したがって、本発明の真の技術的保護範囲は、添付の特許請求の範囲の技術的思想によって定められるべきである。
【符号の説明】
【0080】
10:ケーブルポッド用クランプ装置
20:パッド(PAD) 30:支持ネック部
100:第1クランプモジュール 200:第2クランプモジュール
110、210:上板クランプ 120、220:下板クランプ
112、122、212、222:結合突起
113、124、213、224:組立孔
300:ケーブルポッド 310:翼部
400:固定フック 500:固定具
600:補強プレート
700:第1固定部 800:第2固定部
701、801:ヒンジ軸 710:固定片
712:安着部 714:下部胴体部
720:可動片 722:加圧部
724:上部胴体部 716、812:溝部
726、822:突起 734、814:係止突起
736、824:係止顎 810:第1胴体部
820:第2胴体部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7