(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024121561
(43)【公開日】2024-09-06
(54)【発明の名称】社会保険管理装置、社会保険管理方法及び社会保険管理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/1057 20230101AFI20240830BHJP
【FI】
G06Q10/1057
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023028719
(22)【出願日】2023-02-27
(71)【出願人】
【識別番号】398040527
【氏名又は名称】株式会社オービック
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】斉藤 祐輔
(72)【発明者】
【氏名】嘉村 雅史
(72)【発明者】
【氏名】嶋田 清孝
【テーマコード(参考)】
5L010
5L049
【Fターム(参考)】
5L010AA08
5L049AA08
(57)【要約】
【課題】社員コードが変更された場合であっても、算定期間における給与情報を好適に取得して、作業負荷を低減しつつ、社会保険に関する処理を効率よく実行することができる社会保険管理装置等を提供する。
【解決手段】社会保険に関する処理を実行する制御部を備える社会保険管理装置であって、社員を識別するための社員コードと、社員の社会保険番号と、社員の月毎の給与情報とがそれぞれ対応付けられた社員情報に、アクセス可能であり、制御部は、社会保険の算定期間において、社員コードの変更があるか否かを判定し、社員コードの変更がある場合、算定期間の各月において、同一の社会保険番号を保有しているか否かを判定し、同一の社会保険番号を保有している場合、社会保険番号に対応付けられた給与情報を取得し、取得した給与情報に基づいて社会保険に関する処理を実行する。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
社会保険に関する処理を実行する制御部を備える社会保険管理装置であって、
社員を識別するための社員コードと、前記社員の社会保険番号と、前記社員の月毎の給与情報とがそれぞれ対応付けられた社員情報に、アクセス可能であり、
前記制御部は、
社会保険の算定期間において、前記社員コードの変更があるか否かを判定し、
前記社員コードの変更がある場合、前記算定期間の各月において、同一の前記社会保険番号を保有しているか否かを判定し、
同一の前記社会保険番号を保有している場合、前記社会保険番号に対応付けられた給与情報を取得し、
取得した前記給与情報に基づいて社会保険に関する処理を実行する社会保険管理装置。
【請求項2】
前記制御部は、
同一の前記社会保険番号を保有していないと判定した場合、社会保険に関する処理を未処理とする請求項1に記載の社会保険管理装置。
【請求項3】
前記社会保険番号は、健康保険の保険者番号及び基礎年金番号の少なくとも一方を含む請求項1に記載の社会保険管理装置。
【請求項4】
社会保険に関する処理を実行する社会保険管理方法であって、
社員を識別するための社員コードと、前記社員の社会保険番号と、前記社員の月毎の給与情報とがそれぞれ対応付けられた社員情報が用いられ、
社会保険の算定期間において、前記社員コードの変更があるか否かを判定し、
前記社員コードの変更がある場合、前記算定期間の各月において、同一の前記社会保険番号を保有しているか否かを判定し、
同一の前記社会保険番号を保有している場合、前記社会保険番号に対応付けられた給与情報を取得し、
取得した前記給与情報に基づいて社会保険に関する処理を実行することを、制御部を備える社会保険管理装置が実行する社会保険管理方法。
【請求項5】
社会保険に関する処理を実行する社会保険管理方法を、制御部を備える社会保険管理装置に実行させる社会保険管理プログラムであって、
社員を識別するための社員コードと、前記社員の社会保険番号と、前記社員の月毎の給与情報とがそれぞれ対応付けられた社員情報が用いられ、
社会保険の算定期間において、前記社員コードの変更があるか否かを判定し、
前記社員コードの変更がある場合、前記算定期間の各月において、同一の前記社会保険番号を保有しているか否かを判定し、
同一の前記社会保険番号を保有している場合、前記社会保険番号に対応付けられた給与情報を取得し、
取得した前記給与情報に基づいて社会保険に関する処理を実行することを、前記社会保険管理装置に実行させる社会保険管理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、社会保険管理装置、社会保険管理方法及び社会保険管理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、社会保険等の公的サービスに電子申請を行う電子申請支援装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1の電子申請支援装置では、申請対象者の社員情報に、社員コードが含まれており、社員コードに対応付けて電子申請を行っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
社会保険に関する処理として、例えば、社会保険料の算定基準となる標準報酬月額を算出する場合、社会保険の所定の算定期間における申請対象者の給与情報を取得する必要がある。給与情報は、申請対象者となる社員を識別するためのコードである社員コードに対応付けられている。ここで、社員コードは、企業によって付与する体系が異なっている。例えば、社員の身分(アルバイト、正社員、役員等)に応じて社員コードを付与する場合、同一の社員であるものの、身分の変更前の社員コード(旧社員コード)と、身分の変更後の社員コード(新社員コード)とが異なってしまう。一般的に、給与システムにおいては、社員コードと社員とは同一となるように取り扱われることから、旧社員コードの社員と、新社員コードの社員とが異なる社員であると取り扱われてしまう。この場合、算定期間における社員の給与情報を取得することができず、自動で標準報酬月額を算出することができない。このため、手作業により社員の給与情報を取得する必要があり、社会保険に関する処理の作業負荷が膨大となってしまう。
【0005】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、社員コードが変更された場合であっても、算定期間における給与情報を好適に取得して、作業負荷を低減しつつ、社会保険に関する処理を効率よく実行することができる社会保険管理装置、社会保険管理方法及び社会保険管理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る社会保険管理装置は、社会保険に関する処理を実行する制御部を備える社会保険管理装置であって、社員を識別するための社員コードと、前記社員の社会保険番号と、前記社員の月毎の給与情報とがそれぞれ対応付けられた社員情報に、アクセス可能であり、前記制御部は、社会保険の算定期間において、前記社員コードの変更があるか否かを判定し、前記社員コードの変更がある場合、前記算定期間の各月において、同一の前記社会保険番号を保有しているか否かを判定し、同一の前記社会保険番号を保有している場合、前記社会保険番号に対応付けられた給与情報を取得し、取得した前記給与情報に基づいて社会保険に関する処理を実行する。
【0007】
なお、本発明に係る社会保険管理装置において、前記制御部は、同一の前記社会保険番号を保有していないと判定した場合、社会保険に関する処理を未処理としてもよい。
【0008】
また、本発明に係る社会保険管理装置において、前記社会保険番号は、健康保険の保険者番号及び基礎年金番号の少なくとも一方を含んでいてもよい。
【0009】
また、本発明に係る社会保険管理方法は、社会保険に関する処理を実行する社会保険管理方法であって、社員を識別するための社員コードと、前記社員の社会保険番号と、前記社員の月毎の給与情報とがそれぞれ対応付けられた社員情報が用いられ、社会保険の算定期間において、前記社員コードの変更があるか否かを判定し、前記社員コードの変更がある場合、前記算定期間の各月において、同一の前記社会保険番号を保有しているか否かを判定し、同一の前記社会保険番号を保有している場合、前記社会保険番号に対応付けられた給与情報を取得し、取得した前記給与情報に基づいて社会保険に関する処理を実行することを、制御部を備える社会保険管理装置が実行する。
【0010】
また、本発明に係る社会保険管理プログラムは、社会保険に関する処理を実行する社会保険管理方法を、制御部を備える社会保険管理装置に実行させる社会保険管理プログラムであって、社員を識別するための社員コードと、前記社員の社会保険番号と、前記社員の月毎の給与情報とがそれぞれ対応付けられた社員情報が用いられ、社会保険の算定期間において、前記社員コードの変更があるか否かを判定し、前記社員コードの変更がある場合、前記算定期間の各月において、同一の前記社会保険番号を保有しているか否かを判定し、同一の前記社会保険番号を保有している場合、前記社会保険番号に対応付けられた給与情報を取得し、取得した前記給与情報に基づいて社会保険に関する処理を実行することを、前記社会保険管理装置に実行させる。
【発明の効果】
【0011】
本発明は、社員コードが変更された場合であっても、算定期間における給与情報を好適に取得して、作業負荷を低減しつつ、社会保険に関する処理を効率よく実行することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】
図1は、社会保険管理装置の構成の一例を示す図である。
【
図3】
図3は、社会保険処理画面の一例を示す図である。
【
図4】
図4は、社会保険管理方法に関するフローチャートの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に、本発明に係る社会保険管理装置、社会保険管理方法及び社会保険管理プログラムの実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。なお、本実施形態により本発明が限定されるものではない。
【0014】
[1.構成]
本実施形態に係る社会保険管理装置100の構成の一例について、
図1等を参照して説明する。
図1は、社会保険管理装置100の構成の一例を示すブロック図である。
【0015】
社会保険管理装置100は、社会保険に関する処理(以下、社会保険処理という)を実行するものであり、例えば、社員情報に基づいて、社会保険料の算定基準となる標準報酬月額を算出する処理を行う。社会保険管理装置100は、市販のデスクトップ型パーソナルコンピュータを基に構築したものである。なお、社会保険管理装置100は、デスクトップ型パーソナルコンピュータのような据置型情報処理装置を基に構築したものに限らず、市販のノート型パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistants)、スマートフォンまたはタブレット型パーソナルコンピュータなどの携帯型情報処理装置を基に構築したものであってもよい。
【0016】
社会保険管理装置100は、制御部102と通信インターフェース部104と記憶部106と入出力インターフェース部108と、を備えている。社会保険管理装置100が備えている各部は、任意の通信路を介して通信可能に接続されている。
【0017】
通信インターフェース部104は、ルータ等の通信装置および専用線等の有線または無線の通信回線を介して、社会保険管理装置100をネットワーク300に通信可能に接続する。通信インターフェース部104は、他の装置と通信回線を介してデータを通信する機能を有する。ここで、ネットワーク300は、社会保険管理装置100とサーバ200とを相互に通信可能に接続する機能を有し、例えばインターネットやLAN(Local Area Network)等である。なお、記憶部106に格納されるデータは、例えばサーバ200に格納されてもよい。
【0018】
入出力インターフェース部108には、入力装置112および出力装置114が接続されている。出力装置114には、モニタ(家庭用テレビを含む)の他、スピーカやプリンタを用いることができる。入力装置112には、キーボード、マウス、およびマイクの他、マウスと協働してポインティングデバイス機能を実現するモニタを用いることができる。なお、以下では、出力装置114をモニタ114とし、入力装置112をキーボード112またはマウス112として記載する場合がある。
【0019】
記憶部106には、各種のデータベース、テーブルおよびファイルなどが格納される。記憶部106には、OS(Operating System)と協働してCPU(Central Processing Unit)に命令を与えて各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録される。記憶部106として、例えば、RAM(Random Access Memory)・ROM(Read Only Memory)等のメモリ装置、ハードディスクのような固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および光ディスク等を用いることができる。
【0020】
記憶部106は、社員情報106a及び社会保険処理によって得られた情報などを格納する。
【0021】
図2は、社員情報の一例を示す図である。社員情報106aは、例えば、各月の給与に割り付けられた情報となっている。
図2に示すように、社員情報106aは、身分、社員コード、氏名、健康保険整理番号、厚生年金整理番号、固定的賃金、及び報酬月額の項目を含んでおり、これらの情報が対応付けられている。身分は、雇用形態及び役職であり、例えば、アルバイト、正社員、役員等である。社員コードは、社員を識別するためのコードである。本実施形態において、社員コードの先頭の数字は、身分に対応付けられており、
図2に示すように、正社員であれば「1」、役員であれば「9」となっている。このため、社員コードは、身分の変更に伴って変更されることになる。氏名は、社員の氏名である。健康保険整理番号は、社会保険番号の一つである健康保険の保険者番号である。なお、健康保険整理番号は、健康保険の保険者番号に対応付けた整理番号であってもよい。厚生年金整理番号は、社会保険番号の一つである基礎年金番号である。なお、厚生年金整理番号は、基礎年金番号に対応付けた整理番号であってもよい。固定的賃金は、給与情報の一つであり、固定して支払われる賃金である。報酬月額は、給与情報の一つであり、固定的賃金に非固定的賃金を加えた報酬である。なお、以下の説明では、固定的賃金及び報酬月額を、単に給与情報ともいう。
【0022】
次に、再び
図1を参照して、制御部102について説明する。制御部102は、社会保険管理装置100を統括的に制御するCPU等である。制御部102は、OS等の制御プログラム・各種の処理手順等を規定したプログラム・所要データなどを格納するための内部メモリを有し、格納されているこれらのプログラムに基づいて種々の情報処理を実行する。
【0023】
制御部102は、情報処理として、記憶部106に記憶された各種データに基づいて社会保険に関する処理を実行する。制御部102は、社会保険に関する処理として、例えば、標準報酬月額の算出、昇降給差額の算出、定時決定/随時改定の判定を実行している。
【0024】
以下、制御部102が実行する処理の具体例について、以下の[2.処理の具体例]にて詳細に説明する。
【0025】
[2.処理の具体例]
ここでは、社会保険管理装置100で実行される処理の具体例を、
図3及び
図4を参照して説明する。
図3は、社会保険処理画面の一例を示す図であり、
図4は、社会保険管理方法の一例を示す図である。
図3に示すように、社会保険管理装置100では、社会保険処理として、上記した標準報酬月額の算出、昇降給差額の算出、定時決定/随時改定の判定が実行される。
【0026】
図3を参照して、標準報酬月額の算出、昇降給差額の算出、及び定時決定/随時改定の判定について説明する。
図3は、社会保険処理の実行時において、モニタ等の出力装置114に表示される社会保険処理画面Dである。上記の社会保険処理では、社会保険の算定期間における固定的賃金及び報酬月額を含む給与情報が必要となる。算定期間は、処理年月を起点とする直近4か月の期間となっている。本実施形態では、
図3に示すように、処理年月を「2022/6」とし、算定期間を「2022/3」~「2022/6」の期間としている。この算定期間は、標準報酬月額を算出する場合、「2022/4」~「2022/6」の期間が用いられ、昇降給差額を算出する場合、「2022/3」~「2022/4」の期間が用いられる。
【0027】
制御部102は、標準報酬月額の算出処理において、標準報酬月額の算出期間である「2022/4」~「2022/6」の各月の報酬月額を取得し、取得した各月の報酬月額の単純平均(報酬月額の(3)~(5)の平均)を算出する。また、制御部102は、昇降給差額の算出処理において、「2022/4」の固定的賃金から、「2022/3」の固定的賃金を差し引いて、昇降給差額(固定的賃金の(2)から(1)を差し引いた差分)を算出する。また、制御部102は、定時決定/随時改定の判定処理において、算出した標準報酬月額に基づき、定時決定の要件に該当するか、随時改定の要件に該当するかを判定する。
【0028】
制御部102は、上記の社会保険処理を実行する場合、社会保険の算定期間において、社員コードが変更されているか否かを判定する(ステップS1)。制御部102は、社会保険の算定期間において、社員コードが変更されていない(ステップS1:No)と判定すると、社員コードに対応付けられた各月の給与情報である固定的賃金及び報酬月額を取得する(ステップS2)。ステップS2では、社員コードの変更がないことから、算定期間における社員コードに対応付けられた給与情報を取得可能である。そして、制御部102は、ステップS2において、取得した給与情報に基づいて、上記の社会保険処理を実行する。
【0029】
一方で、ステップS1において、制御部102は、社会保険の算定期間において、社員コードが変更されている(ステップS1:Yes)と判定すると、健康保険資格を保有しているか否かを判定する(ステップS3)。制御部102は、ステップS3において、算定期間における健康保険の保険者番号が同一である場合に、健康保険資格を保有していると判定している。制御部102は、健康保険資格を保有していると判定する(ステップS3:Yes)と、健康保険の保険者番号に対応付けられた各月の給与情報である固定的賃金及び報酬月額を取得する(ステップS4)。そして、制御部102は、ステップS4において、取得した給与情報に基づいて、上記の社会保険処理を実行する。
【0030】
一方で、ステップS3において、制御部102は、健康保険資格を保有していないと判定する(ステップS3:No)と、厚生年金資格を保有しているか否かを判定する(ステップS5)。制御部102は、ステップS5において、算定期間における基礎年金番号が同一である場合に、厚生年金資格を保有していると判定している。制御部102は、厚生年金資格を保有していると判定する(ステップS5:Yes)と、基礎年金番号に対応付けられた各月の給与情報である固定的賃金及び報酬月額を取得する(ステップS6)。そして、制御部102は、ステップS6において、取得した給与情報に基づいて、上記の社会保険処理を実行する。
【0031】
一方で、ステップS5において、制御部102は、厚生年金資格を保有していないと判定する(ステップS5:No)と、社会保険処理を未処理とする(ステップS7)。制御部102は、ステップS7において、給与情報を取得できないことから、昇降給差額の算出を実行せずに0円と処理し、同様に、標準報酬月額の算出を実行せずに0円と処理する。また、制御部102は、ステップS7において、定時決定/随時改定の判定を実行せずに、未処理とする。
【0032】
制御部102は、ステップS2、S4、S6、S7の実行後、社会保険処理の実行を終了する。
【0033】
以上のように、本実施形態よれば、社員コードが変更された場合であっても、社会保険の算定期間における給与情報を好適に取得することができるため、社会保険処理を実行することができる。また、手作業による給与情報の取得をする必要がないため、社会保険処理の作業負荷を軽減することができる。
【0034】
また、本実施形態よれば、健康保険及び厚生年金等の社会保険番号を保有していない場合、社会保険処理を未処理とすることができるため、社会保険処理が未処理となる社員コード(社員)を把握することが容易となる。
【0035】
また、本実施形態よれば、社会保険番号として、健康保険の保険者番号及び基礎年金番号の少なくとも一方を用いることができる。なお、社会保険番号は、上記の番号に特に限定されず、社会保険に対応付けられる番号であれば、マイナンバー(個人番号)等であってもよい。
【0036】
[3.国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)への貢献]
本実施形態により、業務効率化や企業の適切な経営判断を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標8および9に貢献することが可能となる。
【0037】
また、本実施形態により、廃棄ロス削減や、ペーパレス・電子化を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標12、13および15に貢献することが可能となる。
【0038】
また、本実施形態により、統制、ガバナンス強化に寄与することができるので、SDGsの目標16に貢献することが可能となる。
【0039】
[4.他の実施形態]
本発明は、上述した実施形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施形態にて実施されてよいものである。
【0040】
例えば、実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
【0041】
また、本明細書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0042】
また、社会保険管理装置100に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。
【0043】
例えば、社会保険管理装置100が備える処理機能、特に制御部にて行われる各処理機能については、その全部または任意の一部を、CPUおよび当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。尚、プログラムは、本実施形態で説明した処理を情報処理装置に実行させるためのプログラム化された命令を含む一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されており、必要に応じて社会保険管理装置100に機械的に読み取られる。すなわち、ROMまたはHDD(Hard Disk Drive)などの記憶部などには、OSと協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部を構成する。
【0044】
また、このコンピュータプログラムは、社会保険管理装置100に対して任意のネットワークを介して接続されたアプリケーションプログラムサーバに記憶されていてもよく、必要に応じてその全部または一部をダウンロードすることも可能である。
【0045】
また、本実施形態で説明した処理を実行するためのプログラムを、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム製品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)カード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、MO(Magneto-Optical disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、および、Blu-ray(登録商標) Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。
【0046】
また、「プログラム」とは、任意の言語または記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコードまたはバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OSに代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、実施形態に示した各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成および読み取り手順ならびに読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
【0047】
記憶部に格納される各種のデータベース等は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、および、ウェブページ用ファイル等を格納する。
【0048】
また、社会保険管理装置100は、既知のパーソナルコンピュータまたはワークステーション等の情報処理装置として構成してもよく、また、任意の周辺装置が接続された当該情報処理装置として構成してもよい。また、社会保険管理装置100は、当該装置に本実施形態で説明した処理を実現させるソフトウェア(プログラムまたはデータ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
【0049】
更に、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部または一部を、各種の付加等に応じてまたは機能負荷に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0050】
本発明は、身分ごとに社員番号体系が異なり、かつ身分変更の発生が特に多い企業において有用である。
【符号の説明】
【0051】
100 社会保険管理装置
102 制御部
104 通信インターフェース部
106 記憶部
106a 社員情報
108 入出力インターフェース部
112 入力装置
114 出力装置
200 サーバ
300 ネットワーク