IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 三星電子株式会社の特許一覧

特開2024-12159フォーカスリング、これを含む基板処理装置、及びこれを利用する半導体素子の製造方法
<>
  • 特開-フォーカスリング、これを含む基板処理装置、及びこれを利用する半導体素子の製造方法 図1
  • 特開-フォーカスリング、これを含む基板処理装置、及びこれを利用する半導体素子の製造方法 図2
  • 特開-フォーカスリング、これを含む基板処理装置、及びこれを利用する半導体素子の製造方法 図3
  • 特開-フォーカスリング、これを含む基板処理装置、及びこれを利用する半導体素子の製造方法 図4
  • 特開-フォーカスリング、これを含む基板処理装置、及びこれを利用する半導体素子の製造方法 図5
  • 特開-フォーカスリング、これを含む基板処理装置、及びこれを利用する半導体素子の製造方法 図6
  • 特開-フォーカスリング、これを含む基板処理装置、及びこれを利用する半導体素子の製造方法 図7
  • 特開-フォーカスリング、これを含む基板処理装置、及びこれを利用する半導体素子の製造方法 図8
  • 特開-フォーカスリング、これを含む基板処理装置、及びこれを利用する半導体素子の製造方法 図9
  • 特開-フォーカスリング、これを含む基板処理装置、及びこれを利用する半導体素子の製造方法 図10
  • 特開-フォーカスリング、これを含む基板処理装置、及びこれを利用する半導体素子の製造方法 図11
  • 特開-フォーカスリング、これを含む基板処理装置、及びこれを利用する半導体素子の製造方法 図12
  • 特開-フォーカスリング、これを含む基板処理装置、及びこれを利用する半導体素子の製造方法 図13
  • 特開-フォーカスリング、これを含む基板処理装置、及びこれを利用する半導体素子の製造方法 図14
  • 特開-フォーカスリング、これを含む基板処理装置、及びこれを利用する半導体素子の製造方法 図15
  • 特開-フォーカスリング、これを含む基板処理装置、及びこれを利用する半導体素子の製造方法 図16
  • 特開-フォーカスリング、これを含む基板処理装置、及びこれを利用する半導体素子の製造方法 図17
  • 特開-フォーカスリング、これを含む基板処理装置、及びこれを利用する半導体素子の製造方法 図18
  • 特開-フォーカスリング、これを含む基板処理装置、及びこれを利用する半導体素子の製造方法 図19
  • 特開-フォーカスリング、これを含む基板処理装置、及びこれを利用する半導体素子の製造方法 図20
  • 特開-フォーカスリング、これを含む基板処理装置、及びこれを利用する半導体素子の製造方法 図21
  • 特開-フォーカスリング、これを含む基板処理装置、及びこれを利用する半導体素子の製造方法 図22
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024012159
(43)【公開日】2024-01-25
(54)【発明の名称】フォーカスリング、これを含む基板処理装置、及びこれを利用する半導体素子の製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/3065 20060101AFI20240118BHJP
   H01L 21/683 20060101ALI20240118BHJP
【FI】
H01L21/302 101G
H01L21/68 R
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023114649
(22)【出願日】2023-07-12
(31)【優先権主張番号】10-2022-0087807
(32)【優先日】2022-07-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2022-0167940
(32)【優先日】2022-12-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2023-0038333
(32)【優先日】2023-03-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】390019839
【氏名又は名称】三星電子株式会社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】129,Samsung-ro,Yeongtong-gu,Suwon-si,Gyeonggi-do,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】高 亨植
【テーマコード(参考)】
5F004
5F131
【Fターム(参考)】
5F004BA09
5F004BB13
5F004BB18
5F004BB22
5F004BB23
5F004BB28
5F004BB29
5F004BC06
5F131AA02
5F131BA19
5F131CA06
5F131CA32
5F131DA07
5F131DA20
5F131DA33
5F131DA42
5F131EA03
5F131EB11
5F131EB16
5F131EB72
5F131EB78
5F131EB79
5F131FA10
5F131FA14
5F131FA32
(57)【要約】
【課題】中心軸が整列されて基板のバラつきを改善させることができるフォーカスリング、これを含む基板処理装置、及びこれを利用した半導体素子の製造方法を提供する。
【解決手段】本発明によるフォーカスリングは第1方向に延びる中心軸を有するフォーカスリングにおいて、前記フォーカスリングの上面は第1内径を有し、前記フォーカスリングの下面は第2内径を有し、前記第1内径は前記第2内径より小さく、前記フォーカスリングの内側面は前記上面及び前記下面の間に位置し、第1内側面及び第2内側面を含み、前記第2内側面は前記第1内側面から下に延び、前記第1内側面が前記第1方向となす角度は前記第2内側面が前記第1方向となす角度と互いに異なることができる。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1方向に延びる中心軸を有するフォーカスリングにおいて、
前記フォーカスリングの上面は、第1内径を有し、前記フォーカスリングの下面は、第2内径を有し、
前記第1内径は、前記第2内径より小さく、
前記フォーカスリングの内側面は、前記上面及び前記下面の間に位置し、第1内側面及び第2内側面を含み、
前記第2内側面は、前記第1内側面から下に延び、
前記第1内側面が前記第1方向となす角度は、前記第2内側面が前記第1方向となす角度と互いに異なる、フォーカスリング。
【請求項2】
前記第1内側面は、前記第1方向と平行であり、
前記第2内側面は、前記第1方向と鋭角をなす、請求項1に記載のフォーカスリング。
【請求項3】
前記鋭角は、0°より大きく5°以下である、請求項2に記載のフォーカスリング。
【請求項4】
前記第1内側面は、前記中心軸に向かって膨らんでいる形状である、請求項1に記載のフォーカスリング。
【請求項5】
前記フォーカスリングの前記内側面は、第3内側面をさらに含み、
前記第3内側面は、前記第1内側面及び前記第2内側面の間に位置する、請求項1に記載のフォーカスリング。
【請求項6】
前記第1内径と前記第2内径の差は、0.01mm乃至0.5mmである、請求項1に記載のフォーカスリング。
【請求項7】
前記フォーカスリングの外側面は、第1外側面及び前記第1外側面から延びる第2外側面を含み、
前記第1外側面は、前記第1方向と平行であり、
前記第2外側面は、前記第1方向と鋭角をなす、請求項1に記載のフォーカスリング。
【請求項8】
基板を支持するチャックを有する静電チャックと、
第1方向に延びる中心軸を有し、前記チャックの側面上に位置するフォーカスリングと、を含み、
前記フォーカスリングの上面は、第1内径を有し、前記フォーカスリングの下面は、第2内径を有し、
前記第1内径は、前記第2内径より小さく、
前記チャックの直径は、298.6mm乃至300mmである、基板処理装置。
【請求項9】
前記フォーカスリングの上面は、前記チャックの上面より低いレベルに位置する、請求項8に記載の基板処理装置。
【請求項10】
前記フォーカスリングは、前記上面と前記下面との間の第1内側面及び前記第1内側面から延びる第2内側面を含み、
前記第1内側面と前記第1方向がなす角度は、前記第2内側面と前記第1方向がなす角度と互いに異なる、請求項8に記載の基板処理装置。
【請求項11】
前記フォーカスリングは、前記第1内側面及び前記第2内側面の間の第3内側面をさらに含み、
前記第1乃至第3内側面の中で少なくともいずれか1つは、前記中心軸に向かって膨らんでいる形状である、請求項10に記載の基板処理装置。
【請求項12】
静電チャックと、
前記静電チャック上に位置し、第1方向に延びる中心軸を有するフォーカスリングと、
前記フォーカスリングを囲む外側リングと、を含み、
前記フォーカスリングの内側面は、第1内側面及び第2内側面を含み、
前記第2内側面は、前記第1内側面と接し、
前記第1内側面は、前記第2内側面より前記静電チャックにさらに隣接する、基板処理装置。
【請求項13】
前記第1内側面が前記第1方向となす角度は、前記第2内側面が前記第1方向となす角度と互いに異なる、請求項12に記載の基板処理装置。
【請求項14】
前記フォーカスリングの上面は、第1内径を有し、
前記フォーカスリングの下面は、第2内径を有し、
前記第1内径は、前記第2内径より小さい、請求項12に記載の基板処理装置。
【請求項15】
前記第1内側面は、前記第1方向と平行であり、
前記第2内側面は、前記第1方向と鋭角をなす、請求項12に記載の基板処理装置。
【請求項16】
前記フォーカスリングの内側面は、第3内側面をさらに含み、
前記第1乃至第3内側面の中で少なくとも1つは、前記静電チャックに向かって膨らんでいる形状である、請求項12に記載の基板処理装置。
【請求項17】
前記静電チャックと離隔され、前記第1方向に延びるリングリフトピンをさらに含み、
前記リングリフトピンは、前記フォーカスリング下に位置する、請求項12に記載の基板処理装置。
【請求項18】
前記静電チャックと連結されるパワー供給部と、
前記静電チャック上のシャワーヘッドと、
前記静電チャック及び前記シャワーヘッドの間の限定リングと、をさらに含む請求項12に記載の基板処理装置。
【請求項19】
基板を静電チャック上にローディングすることと、
半導体工程を遂行することと、
前記基板を前記静電チャック上で除去することと、
フォーカスリングを交換することと、を含み、
前記フォーカスリングは、
第1方向に延びる中心軸を有し、
前記フォーカスリングの内側面は、第1内側面及び前記第1内側面から延びる第2内側面を含み、
前記フォーカスリングを交換することは、前記フォーカスリングの前記第2内側面の少なくとも一部が前記静電チャックと接すること及び前記静電チャックの中心と前記フォーカスリングの前記中心軸が整列されることを含む、半導体素子の製造方法。
【請求項20】
前記基板を静電チャック上にローディングすることは、前記基板の側面と前記静電チャックの側面が整列されることを含む、請求項19に記載の半導体素子の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はフォーカスリング、これを含む基板処理装置、及びこれを利用する半導体素子製造方法に関し、より詳細には静電チャックと整列されることができるフォーカスリング、これを含む基板処理装置、及びこれを利用する半導体素子の製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
半導体素子は様々な工程を経て製造されることができる。例えば、半導体素子はシリコン等のウエハに対するフォト工程、エッチング工程、堆積工程等を経て製造されることができる。半導体素子を製造するためのエッチング工程で、プラズマが使用されることがある。プラズマを利用したウエハエッチング工程で、プラズマの分布を制御するためにフォーカスリングが使用されることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許第10,991,614 B2号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は中心軸が整列されて基板のバラつきを改善させることができるフォーカスリング、これを含む基板処理装置、及びこれを利用した半導体素子の製造方法を提供することにある。
【0005】
本発明が解決しようとする課題は以上で言及した課題に制限されず、言及されないその他の課題が下の記載から通常の技術者に明確に理解されるはずである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記解決しようとする課題を達成するために本発明の実施形態によるフォーカスリングは第1方向に延びる中心軸を有するフォーカスリングにおいて、前記フォーカスリングの上面は第1内径を有し、前記フォーカスリングの下面は第2内径を有し、前記第1内径は前記第2内径より小さく、前記フォーカスリングの内側面は前記上面及び前記下面の間に位置し、第1内側面及び第2内側面を含み、前記第2内側面は前記第1内側面から下に延び、前記第1内側面が前記第1方向となす角度は前記第2内側面が前記第1方向となす角度と互いに異なることができる。
【0007】
前記解決しようとする課題を達成するために本発明の実施形態による基板処理装置は基板を支持するチャックを有する静電チャック、及び第1方向に延びる中心軸を有し、前記チャックの側面上に位置するフォーカスリングを含み、前記フォーカスリングの上面は第1内径を有し、前記フォーカスリングの下面は第2内径を有し、前記第1内径は前記第2内径より小さく、前記チャックの直径は298.6mm乃至300mmであり得る。
【0008】
前記解決しようとする課題を達成するために本発明の実施形態による基板処理装置は静電チャック、前記静電チャック上に位置し、第1方向に延びる中心軸を有するフォーカスリング、及び前記フォーカスリングを囲む外側リングと、を含み、前記フォーカスリングの内側面は第1内側面及び第2内側面を含み、前記第2内側面は前記第1内側面と接し、前記第1内側面は前記第2内側面より前記静電チャックにさらに隣接することができる。
【0009】
前記解決しようとする課題を達成するために本発明の実施形態による半導体素子の製造方法は基板を静電チャック上にローディングすること、半導体工程を遂行すること、前記基板を前記静電チャック上で除去すること、及びフォーカスリングを交換することを含み、前記フォーカスリングは第1方向に延びる中心軸を有し、前記フォーカスリングの内側面は第1内側面及び前記第1内側面から延びる第2内側面を含み、前記フォーカスリングを交換することは、前記フォーカスリングの前記第2内側面の少なくとも一部が前記静電チャックと接すること及び前記静電チャックの中心と前記フォーカスリングの前記中心軸が整列されることを含むことができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明のフォーカスリング、これを含む基板処理装置、及びこれを利用した半導体素子の製造方法によれば、フォーカスリングの上面が第1内径を有し、フォーカスリングの下面は第2内径を有することができる。第1内径は第2内径より小さいので、フォーカスリングの上面はフォーカスリングの下面より静電チャックに隣接することができる。これによって、フォーカスリングの中心軸が静電チャックの中心と整列されることができる。したがって、フォーカスリングと静電チャックとの間の間隔がすべての方向で均一化することができる。
【0011】
本発明のフォーカスリング、これを含む基板処理装置、及びこれを利用した半導体素子の製造方法によれば、フォーカスリングと静電チャックとの間の間隔がすべての方向で均一であるので、静電チャック上に基板が正確に位置することができる。これによって、静電チャックは基板と同一な直径を有することができ、基板の中心領域とエッジ領域が同一な条件で半導体工程が遂行されることができる。したがって、基板内のバラつきが改善されることができる。
【0012】
本発明のフォーカスリング、これを含む基板処理装置、及びこれを利用した半導体素子の製造方法によれば、フォーカスリングの内側面は第1内側面及び第2内側面を含むことができる。第1内側面が垂直方向となす角度は平行であることができる。第2内側面は第1内側面の下から延び、垂直方向となす角度は鋭角であり得る。これによって、フォーカスリングのアーク放電(arcing)現像及び作業者の斬り事故を防止することができる。また、フォーカスリングの下部と静電チャックとの間に予備空間が提供されるので、半導体工程中にフォーカスリングの熱膨張によってフォーカスリングが壊れるのを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の実施形態による基板処理装置を示す断面図である。
図2】本発明の実施形態による静電チャック、フォーカスリング、及び外側リングを説明するための拡大図であって、図1のA領域を拡大した図面である。
図3】本発明の実施形態によるフォーカスリングを示す斜視図である。
図4】本発明の実施形態によるフォーカスリングを示す斜視図である。
図5】本発明の実施形態による静電チャック及びフォーカスリングを説明するための拡大図であって、図2のB領域を拡大した図面である。
図6】本発明の実施形態による静電チャック及びフォーカスリングを説明するための拡大図であって、図2のB領域を拡大した図面である。
図7】本発明の実施形態による静電チャック及びフォーカスリングを説明するための拡大図であって、図2のB領域を拡大した図面である。
図8】本発明の実施形態による静電チャック及びフォーカスリングを説明するための拡大図であって、図2のB領域を拡大した図面である。
図9】本発明の実施形態による静電チャック及びフォーカスリングを説明するための拡大図であって、図2のB領域を拡大した図面である。
図10】本発明の実施形態によるフォーカスリングを説明するための拡大図であって、図2のC領域を拡大した図面である。
図11】本発明の実施形態による基板処理装置を示す断面図である。
図12】本発明の実施形態による静電チャック及びフォーカスリングを説明するための拡大図であって、図11のD領域を拡大した図面である。
図13】本発明の実施形態による静電チャック及びフォーカスリングを説明するための拡大図であって、図11のD領域を拡大した図面である。
図14】本発明の実施形態による静電チャック及びフォーカスリングを説明するための拡大図であって、図11のD領域を拡大した図面である。
図15】本発明の実施形態による半導体素子の製造方法を示す順序図である。
図16図15の順序図にしたがう半導体素子の製造方法を順番に示す断面図である。
図17図15の順序図にしたがう半導体素子の製造方法を順番に示す断面図である。
図18図15の順序図にしたがう半導体素子の製造方法を順番に示す断面図である。
図19図15の順序図にしたがう半導体素子の製造方法を順番に示す断面図である。
図20図15の順序図にしたがう半導体素子の製造方法を順番に示す断面図である。
図21】本発明の実施形態によるフォーカスリングを交換することを説明するための拡大図であって、図20のE領域を拡大した図面である。
図22】本発明の実施形態によるフォーカスリングを交換することを説明するための拡大図であって、図20のE領域を拡大した図面である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、添付された図面を参照して本発明の実施形態に対して説明する。明細書の全文に掛けて同一な参照符号は同一な構成要素を指称することができる。
【0015】
図1は本発明の実施形態による基板処理装置を示す断面図である。
【0016】
図1を参考すれば、基板処理装置1が提供されることができる。基板処理装置1は基板に対して半導体工程を遂行する装置であり得る。例えば、半導体工程はエッチング(etching)工程、堆積(deposition)工程、イオン注入(ion implantation)工程、洗浄(cleaning)工程、及び露光(photolithography)工程であり、好ましくはエッチング工程であり得る。
【0017】
例えば、基板処理装置1はプラズマを利用して基板の一面をエッチングする装置であり得る。基板処理装置1は様々な方法でプラズマを生成することができる。例えば、基板処理装置1はCCP(Capacitor Couple Plasma)、ICP(Inductive Coupled Plasma)、又はMERIE(Magnetically Enhanced RIE)等の方式を利用してプラズマを生成することができる。しかし、本発明はこれに制限されるものではない。即ち、基板処理装置1はプラズマを利用して基板の一面を洗浄することができる。又は、基板処理装置1はプラズマを利用しなくともよい。
【0018】
以下では、便宜上CCP方式を利用してプラズマを生成する基板処理装置1を基準に記述する。
【0019】
基板処理装置1はプロセスチャンバーCH、ガス供給部GS、リングリフトピン駆動部RPM、基板リフトピン駆動部WPM、第1RFパワー供給部ED1、及び第2RFパワー供給部ED2を含むことができる。
【0020】
プロセスチャンバーCHはシャワーヘッドSH、静電チャック5、限定リングCR、フォーカスリングFR、カップリングリング6、グランドリング8、外側リング9、基板リフトピン4、及びリングリフトピン2を含むことができる。プロセスチャンバーCHはプロセス空間PSを提供することができる。即ち、プロセス空間PS内にシャワーヘッドSH、静電チャック5、限定リングCR、フォーカスリングFR、カップリングリング6、グランドリング8、外側リング9、基板リフトピン4、及びリングリフトピン2が位置することができる。
【0021】
ガス供給部GSはプロセスチャンバーCHの外部に位置し、プロセスチャンバーCHに連結されることができる。例えば、ガス供給部GSはガス流入口GIを通じてプロセス空間PSに連結されることができる。即ち、ガス供給部GSはプラズマになるプロセスガスを、ガス流入口GIを通じてプロセス空間PS内に供給することができる。例えば、ガス供給部GSはガスタンク及び圧縮器等をさらに含むことができる。
【0022】
シャワーヘッドSHはプロセスチャンバーCHの上部に位置することができる。シャワーヘッドSH上に分配空間DHが提供されることができる。分配空間DHはガス流入口GIを通じてガス供給部GSに連結されることができる。シャワーヘッドSHは分配口GHを提供することができる。平面視において、分配口GHは第2方向D2及び第3方向D3に沿って配置されることができる。これによって、ガス供給部GSから供給されたプロセスガスが分配口GHを通じて静電チャック5上に均一に供給されることができる。シャワーヘッドSHの下面は平面形状を有することができるが、本発明はこれに限定されることではない。
【0023】
限定リングCRはシャワーヘッドSHと静電チャック5との間の空間を囲むことができる。限定リングCRはスリットCReを提供することができる。スリットCReは複数に提供されることができる。平面視において、複数のスリットCReは一定の間隔に提供されることができる。これによって、ガス供給部GSで供給されたプロセスガスは複数のスリットCReを通じて均一に抜け出すことができる。限定リングCRはグランド部材CRgを含むことができ、グランド部材CRgによって接地されることができる。
【0024】
静電チャック5はプロセスチャンバーCHの中央に位置することができる。静電チャック5上に基板が配置されることができる。静電チャック5は基板を支持及び/又は固定することができる。例えば、静電チャック5上に基板が配置されると、静電チャック5は静電気力を利用して基板を一定位置に固定することができる。静電チャック5の側面上にカップリングリング6、グランドリング8、及び外側リング9が提供されることができる。即ち、カップリングリング6、グランドリング8、及び外側リング9の各々は静電チャック5を囲むことができる。
【0025】
フォーカスリングFRは静電チャック5上に位置し、静電チャック5上に配置される基板を囲むことができる。フォーカスリングFRは中心軸CAを基準にする回転体であり得る。フォーカスリングFRの中心軸CAは第1方向D1に延びることができる。例えば、フォーカスリングFRはシリコン(Si)及び/又はシリコンカーバイド(SiC)を含むことができるが、これに制限されるものではない。即ち、フォーカスリングFRは石英(Quartz)及び/又は炭化ホウ素(BC)を含んでもよい。フォーカスリングFRは2つ以上の部材に分離されることができる。フォーカスリングFRの2つ以上の部材の各々は互いに異なる物質を含むことができる。
【0026】
カップリングリング6はフォーカスリングFRの下に位置し、中心軸CAを基準にする回転体であり得る。即ち、カップリングリング6はフォーカスリングFR及び後述するグランドリング8の間に位置し、静電チャック5を囲むことができる。具体的に、平面視においてカップリングリング6は静電チャック5を外側で囲むことができる。例えば、カップリングリング6はアルミナ(Al)を含むことができる。
【0027】
グランドリング8及び外側リング9は静電チャック5を囲むことができる。即ち、グランドリング8及び外側リング9は中心軸CAを基準とする回転体であり得る。具体的に、グランドリング8上にカップリングリング6が位置することができる。外側リング9はグランドリング8及びカップリングリング6上に位置し、フォーカスリングFRを囲むことができる。外側リング9はフォーカスリングFRと互いに異なる物質を含むことができるが、これに制限されるものではない。
【0028】
基板リフトピン4は第1方向D1に延びることができる。基板リフトピン4は静電チャック5を上下に貫通することができる。即ち、基板リフトピン4は静電チャック5内に提供されることができる。基板リフトピン4は基板リフトピン駆動部WPMと連結されることができる。基板リフトピン4は基板リフトピン駆動部WPMによって上下に移動することができる。基板リフトピン4は上下に移動し、静電チャック5上に基板をローディングするか、或いはアンローディングすることができる。基板リフトピン4は複数に提供されることができる。例えば、3つの基板リフトピン4が提供されることができるが、これに制限されるものではない。複数の基板リフトピン4は互いに水平方向に離隔配置されることができる。以下では、便宜上基板リフトピン4は単数で記述する。
【0029】
リングリフトピン2は第1方向D1に延びることができる。リングリフトピン2は静電チャック5の外側に位置することができる。リングリフトピン2はカップリングリング6、グランドリング8、及び外側リング9を上下に貫通することができる。即ち、リングリフトピン2はカップリングリング6、グランドリング8、及び外側リング9内に提供されることができる。リングリフトピン2はリングリフトピン駆動部RPMによって上下に移動することができる。リングリフトピン2は上下に移動し、フォーカスリングFRをローディングするか、或いはアンローディングすることができる。リングリフトピン2は複数に提供されることができる。例えば、3つのリングリフトピン2が提供されることができるが、これに制限されるものではない。複数のリングリフトピン2は互いに水平方向に離隔されることができる。以下では、便宜上リングリフトピン2は単数で記述する。
【0030】
基板リフトピン駆動部WPM及びリングリフトピン駆動部RPMは、それぞれ、基板リフトピン4及びリングリフトピン2を上下に移動させることができる。例えば、基板リフトピン駆動部WPM及びリングリフトピン駆動部RPMの各々は電気モーター及び/又は油圧モーター等のアクチュエータを含むことができる。基板リフトピン駆動部WPM及びリングリフトピン駆動部RPMがプロセスチャンバーCHの外部に位置することと図示したが、これに制限されるものではない。
【0031】
第1RFパワー供給部ED1は静電チャック5に電気的に連結されることができる。第1RFパワー供給部ED1は静電チャック5に第1RFパワーを供給することができる。第2RFパワー供給部ED2は静電チャック5の外部に電気的に連結されることができる。第2RFパワー供給部ED2は静電チャック5の外部に第2RFパワーを供給することができる。第2RFパワーは第1RFパワーと区分されることができる。即ち、第1RFパワーの周波数と第2RFパワーの周波数が互いに異なることができる。第1RFパワー及び第2RFパワーが同時に供給されるか、或いは同時に供給されないこともあり得る。
【0032】
図2は本発明の実施形態による静電チャック、フォーカスリング、及び外側リングを説明するための拡大図であって、図1のA領域を拡大した図面である。
【0033】
以下では、説明の便宜のために図1を参照して説明したことと同一な事項に対する説明を省略し、相違点に対して詳細に説明する。
【0034】
図2を参照すれば、静電チャック5はプラズマ電極51及びチャック53を含むことができる。プラズマ電極51は電極本体511及びプラトー513を含むことができる。
【0035】
プラズマ電極51上にチャック53が位置することができる。プラズマ電極51はチャック53を支持することができる。プラズマ電極51及びチャック53は円筒の形状であり得る。プラズマ電極51は第1RFパワー供給部ED1に連結されることができる。プラズマ電極51は第1RFパワー供給部ED1から第1RFパワーを供給されることができる。プラズマ電極51は導電性物質を含むことができる。例えば、プラズマ電極51はアルミニウム(Al)を含むことができる。基板処理装置(図1の1)がCCP装置である場合、プラズマ電極51は下部電極であり得る。また、シャワーヘッド(図1のSH)が上部電極であり得る。
【0036】
電極本体511上にプラトー513が位置することができる。電極本体511及びプラトー513の各々は円筒の形状を有することができる。プラトー513の直径は電極本体511の直径より小さいことができる。即ち、電極本体511の上面の一部分が外部に露出されることができる。露出された電極本体511の上面上にフォーカスリングFRが位置することができる。即ち、電極本体511はフォーカスリングFRの一部を支持することができる。電極本体511の上面はフォーカスリングFRの第1下面BS1と同一平面上に位置することができる。
【0037】
チャック53はプラズマ電極51上に位置することができる。チャック53の上面53t上に基板が提供されることができる。即ち、チャック53は基板と接しながら、基板を支持及び固定することができる。チャック53の上面53tに基板を支持するための複数のバール(burl)構造が提供されることができる。チャック53は電極を含むことができる。電極は静電気力を利用して基板をチャック53上の一定位置に固定することができる。
【0038】
カップリングリング6は外側電極7を含むことができる。外側電極7はフォーカスリングFRの下に位置し、カップリングリング6内に位置することができる。外側電極7はリングリフトピン2と離隔されることができる。外側電極7はタングステン及び/又は白金を含むことができる。外側電極7は図1の第2RFパワー供給部ED2に電気的に連結されることができる。外側電極7は第2RFパワー供給部ED2から第2RFパワーを供給されることができる。
【0039】
フォーカスリングFRの上面及び下面は段差を有することができる。即ち、フォーカスリングFRの上面はレベルが互いに異なる第1上面TS1及び第2上面TS2を含むことができる。フォーカスリングFRの下面はレベルが互いに異なる第1下面BS1及び第2下面BS2を含むことができる。第1上面TS1は第2上面TS2より低いレベルに位置することができる。第1下面BS1は第2下面BS2より低いレベルに位置することができる。フォーカスリングFRの内側面は第1上面TS1及び第1下面BS1の間に位置することができる。フォーカスリングFRの外側面は第2上面TS2及び第2下面BS2の間に位置することができる。本明細書で、レベルは第1方向D1への高さを意味することができる。
【0040】
フォーカスリングFRは静電チャック5、カップリングリング6、及び外側リング9の上に位置することができる。具体的に、フォーカスリングFRの第1下面BS1は露出された電極本体511の上面及びカップリングリング6の上面と同一平面上に位置することができる。フォーカスリングFRの第2下面BS2は外側リング9の一部上に位置することができる。
【0041】
フォーカスリングFRの第1上面TS1はチャック53の上面53tより低いレベルに位置することができる。これによって、基板が静電チャック5の上に位置するとき、基板はフォーカスリングFRの第1上面TS1と接しないことができる。フォーカスリングFRの第2上面TS2は外側リング9の上面9tより低いレベルに位置することができる。しかし、本発明はこれに制限されるものではない。即ち、フォーカスリングFRの第1上面TS1はチャック53の上面53tと同一平面上に又は高いレベルに位置することができる。フォーカスリングFRの第2上面TS2は外側リング9の上面9tと同一平面上に位置するか、又は高いことができる。
【0042】
図面に図示しなかったが、静電チャック5とフォーカスリングFRとの間に熱伝達パッド(未図示)が位置することができる。熱伝達パッドは温度を伝達しながら、接着剤機能を遂行することができる。即ち、熱伝達パッドは静電チャック5の温度をフォーカスリングFRに伝達することができ、フォーカスリングFRが動かないように固定させることができる。例えば、熱伝達パッドはシリコン(Si)ベースの物質、CNT(Carbon nanotube)及び/又はアルミニウム(Al)等のフィラーを含むことができるが、これに制限されるものではない。
【0043】
リングリフトピン2はフォーカスリングFRの下に位置することができる。リングリフトピン2はフォーカスリングFRの第2下面BS2と接することができる。リングリフトピン2は外側電極7の外側に位置することができる。平面視において、リングリフトピン2は外側電極7と重ならないとし得る。リングリフトピン2はカップリングリング6、グランドリング8、及び外側リング9を上下に貫通することができる。即ち、カップリングリング6、グランドリング8、及び外側リング9はピン挿入孔(未符号)を提供することができる。リングリフトピン2はピン挿入孔内に位置し、上下に移動することができる。
【0044】
図3は本発明の実施形態によるフォーカスリングを示す斜視図である。図4は本発明の実施形態によるフォーカスリングを示す平面図である。
【0045】
図3及び図4を参照すれば、フォーカスリングFRは第1方向D1に延びる中心軸CAを有する回転体であり得る。フォーカスリングFRの内側面は中心軸CAに向かうことができる。フォーカスリングFRの内側面は中心軸CAが通る空間を定義することができる。フォーカスリングFRの外側面は中心軸CAに反対になる方向に向かうことができる。フォーカスリングFRの内径は中心軸CAを経てフォーカスリングFRの内側面ISの間の距離を意味することができる。フォーカスリングFRの外径は中心軸CAを経てフォーカスリングFRの外側面OSの間の距離を意味することができる。即ち、中心軸CAからフォーカスリングFRの内側面ISまでの距離はフォーカスリングFRの内径の半分であるとし得る。中心軸CAからフォーカスリングFRの外側面OSまでの距離はフォーカスリングFRの外径の半分であるとし得る。
【0046】
基板リフトピン4は中心軸CAが通る空間内に位置することができる。平面視において、基板リフトピン4はフォーカスリングFRと重ならないとし得る。基板リフトピン4は3つに提供されることができる。3つの基板リフトピン4は三角形の3頂点を形成することができる。即ち、3つの基板リフトピン4の間の角度は120°であり得る。
【0047】
リングリフトピン2はフォーカスリングFRの下に位置することができる。具体的に、リングリフトピン2はフォーカスリングFRの内側面よりフォーカスリングFRの外側面に隣接して位置することができる。リングリフトピン2は3つに提供されることができる。3つのリングリフトピン2は三角形の3頂点を形成することができる。即ち、3つのリングリフトピン2の間の角度は120°であり得る。したがって、3つのリングリフトピン2の配置は3つの基板リフトピン4の配置と類似であることができる。
【0048】
しかし、本発明はこれに制限されるものではない。即ち、基板リフトピン4の個数及び基板リフトピン4の間の角度は多様に提供されることができる。また、リングリフトピン2の数及びリングリフトピン2の間の角度は多様に提供されることができる。したがって、基板リフトピン4の配置とリングリフトピン2の配置が互いに異なることができる。
【0049】
図5乃至図9は本発明の実施形態による静電チャック及びフォーカスリングを説明するための拡大図であって、図2のB領域を拡大した図面である。
【0050】
以下では、説明の便宜のために図1及び図2を参照して説明したことと同一な事項に対する説明を省略し、相違点に対して詳細に説明する。
【0051】
図5を参照すれば、フォーカスリングFRの内側面ISはフォーカスリングFRの第1上面TS1及び第1下面BS1の間に位置することができる。フォーカスリングFRの内側面ISは第1内側面IS1及び第2内側面IS2を含むことができる。
【0052】
第1内側面IS1は第1上面TS1と直交することができる。即ち、第1内側面IS1と第1上面TS1との間の角度は90°であり得る。再び言えば、第1内側面IS1は第1方向D1と平行であることができ、第1内側面IS1が第1方向D1となす角度は0°であり得る。
【0053】
第2内側面IS2は第1内側面IS1から延びることができる。即ち、第2内側面IS2は第1内側面IS1と接することができ、第1内側面IS1と第1下面BS1との間に位置することができる。第2内側面IS2と第1内側面IS1は互いに接する地点で1つの円周を共有することができる。第2内側面IS2は第1方向D1と一定の角度θをなすことができる。即ち、第2内側面IS2が第1方向D1となす角度θは第1内側面IS1が第1方向D1となす角度と互いに異なることができる。第2内側面IS2は第1方向D1と平行でないことができる。第2内側面IS2は第1上面TS1又は第1下面BS1と直交しないことができる。第2内側面IS2が第1方向D1となす角度θは鋭角であり得る。例えば、第2内側面IS2が第1方向D1となす角度θは0°より大きく約5°以下であるが、これに制限されるものではない。
【0054】
第1上面TS1は第1内径R1を有することができる。第1下面BS1は第2内径R2を有することができる。第1内径R1は第2内径R2より小さいことができる。即ち、第1上面TS1は第1下面BS1より静電チャック5にさらに隣接することができる。例えば、第1内径R1と第2内径R2の差は約0.01mm乃至約0.5mmであるが、これに制限されることではない。
【0055】
第1内側面IS1と静電チャック5の側面5sとの間の距離は第1距離L1であり得る。第2内側面IS2と静電チャック5の側面5sとの間の距離は第1上面TS1から第1下面BS1に行くほど、大きくなることができる。第2内側面IS2と静電チャック5の側面5sとの間の平均距離は第2距離L2であり得る。第1距離L1は第2距離L2より小さいことができる。即ち、第1内側面IS1は第2内側面IS2より静電チャック5の側面5sにさらに隣接することができる。静電チャック5の側面5sと第2内側面IS2との間に予備空間Sが提供されることができる。
【0056】
図6を参照すれば、第1内側面IS1は静電チャック5の側面5sに向かって膨らんでいる形状であり得る。再び言えば、第1内側面IS1は図3の中心軸CAに向かって膨らんでいる形状であり得る。第1内側面IS1と静電チャック5の側面5sとの間の距離は第1上面TS1から第1下面BS1に行くほど、遠くなることができる。
【0057】
第2内側面IS2は第1内側面IS1から下に延び、第1方向D1と一定の角度θをなすことができる。即ち、第2内側面IS2は第1方向D1と平行でないことができる。したがって、第2内側面IS2が第1方向D1となす角度θは第1内側面IS1が第1方向D1となす角度と互いに異なることができる。第2内側面IS2と第1方向D1となす角度θは鋭角であり得る。例えば、第2内側面IS2と第1方向D1となす角度θは0°より大きく約5°以下であるが、これに制限されるものではない。
【0058】
第1内側面IS1と第2内側面IS2が接するところは第3内径R3を有することができる。第3内径R3は第1内径R1より大きいことができる。第3内径R3は第2内径R2よりは小さいことができる。即ち、第3内径R3は第1内径R1及び第2内径R2の間に位置することができる。
【0059】
これと異なり、第2内側面IS2が第1方向D1と平行であることができる。即ち、第2内側面IS2が第1方向D1となす角度が0°であり得る。この場合、第2内径R2は第3内径R3と実質的に同一であることができる。
【0060】
図7を参照すれば、フォーカスリングFRの内側面ISは第3内側面IS3をさらに含むことができる。第3内側面IS3は第1内側面IS1及び第2内側面IS2の間に位置することができる。即ち、第3内側面IS3は第1内側面IS1から下に延びることができ、第2内側面IS2は第3内側面IS3から下に延びることができる。第1内側面IS1と第3内側面IS3は1つの円周を共有することができ、第3内側面IS3と第2内側面IS2は他の1つの円周を共有することができる。
【0061】
第1及び第2内側面IS1、IS2は第1方向D1と平行であることができる。即ち、第1及び第2内側面IS1、IS2は第1上面TS1又は第1下面BS1と直交することができる。第1内側面IS1は第2内側面IS2と互いに平行であることができる。第3内側面IS3は第1方向D1と一定の角度θをなすことができる。第3内側面IS3は第1方向D1と平行でないことができる。第3内側面IS3が第1方向D1となす角度θは鋭角であり得る。例えば、第3内側面IS3が第1方向D1となす角度θは0°より大きく約5°以下であり得る。しかし、本発明はこれに制限されるものではない。例えば、第2内側面IS2は第1方向D1と平行でなく、第2内側面IS2が第1方向D1となす角度は第3内側面IS3が第1方向D1となす角度と異なることができる。
【0062】
第1内側面IS1は第2及び第3内側面IS2、IS3より静電チャック5の側面5sと隣接することができる。第2内側面IS2は第1及び第3内側面IS1、IS3より静電チャック5の側面5sと離隔されることができる。
【0063】
図8を参照すれば、第3内側面IS3は静電チャック5の側面5sに向かって膨らんでいる形状であり得る。再び言えば、第3内側面IS3は図3の中心軸CAに向かって膨らんでいる形状であり得る。第3内側面IS3と静電チャック5の側面5sとの間の距離は第1上面TS1から第1下面BS1に行くほど、大きくなることができる。
【0064】
第2内側面IS2は第1方向D1と一定の角度θをなすことができる。即ち、第2内側面IS2は第1方向D1と平行でないことができる。第2内側面IS2が第1方向D1となす角度θは第1内側面IS1が第1方向D1となす角度と互いに異なることができる。第2内側面IS2が第1方向D1となす角度θは鋭角であり得る。例えば、第2内側面IS2が第1方向D1となす角度θは0°より大きく約5°以下であるが、これに制限されるものではない。
【0065】
第2内側面IS2と第3内側面IS3が接するところは第3内径R3を有することができる。第3内径R3は第1内径R1より大きく、第2内径R2よりは小さいことができる。
【0066】
これと異なり、第2内側面IS2が第1方向D1と平行であることができる。即ち、第2内側面IS2が第1方向D1となす角度θが0°であり得る。この場合、第3内径R3は第2内径R2と実質的に同一であることができる。
【0067】
図5乃至図8を参照すれば、第1内径R1は第2内径R2より小さいことができる。即ち、第1上面TS1は第1下面BS1より静電チャック5の側面5sにさらに隣接することができる。また、第1内側面IS1が第2内側面IS2より静電チャック5にさらに隣接することができる。第1内側面IS1と静電チャック5の側面5sとの間の距離は第2内側面IS2と静電チャック5の側面5sとの間の距離より小さいことができる。フォーカスリングFRの上部はフォーカスリングFRの下部より静電チャック5に隣接するので、フォーカスリングFRが静電チャック5のいずれかの方向に偏るのを防止することができる。即ち、第1内側面IS1はフォーカスリングFRと静電チャック5を整列するのに使用される補助道具の機能を遂行することができる。したがって、本発明のフォーカスリングFRは補助道具なしで静電チャック5の中心とフォーカスリングFRの中心軸CAを整列することができる。これによって、後述する半導体素子の製造方法において、基板上にプラズマが均一に生成されることができ、基板内の半導体素子のバラつきが改善されることができる。
【0068】
また、フォーカスリングFRと静電チャック5との間に予備空間Sが提供されることができる。具体的に、第2内側面IS2と静電チャック5の側面5sとの間に予備空間Sが提供されることができる。後述する半導体素子の製造方法で、半導体工程は高温で進行されるので、フォーカスリングFRが半導体工程進行中に熱膨張されることができる。即ち、予備空間SはフォーカスリングFRの熱膨張に備えた空間であり得る。したがって、予備空間SによってフォーカスリングFRが熱膨張によって割れることを防止することができる。
【0069】
また、第1内側面IS1は第1上面TS1と直交するか、又は実質的に直交することができる。再び言えば、第1内側面IS1と第1上面TS1との間の角度は約90°であり得る。即ち、第1内側面IS1と第1上面TS1との間の角度が60°以下の鋭角ではないので、フォーカスリングFRの第1上面と第1内側面ISが接するところが鋭くない。これによって、フォーカスリングFRによる斬り事故が防止されることができ、RFパワーが集中されないので、フォーカスリングFRのアーク放電(arcing)現象を防止することができる。
【0070】
図9を参照すれば、フォーカスリングFRの内側面ISは第1上面TS1及び第1下面BS1の間に位置することができ、第1内側面IS1及び第2内側面IS2を含むことができる。第2内側面IS2は第1内側面IS1から延びることができ、第2内側面IS2と第1内側面IS1は互いに接するところで1つの円周を共有することができる。
【0071】
第1内側面IS1は第1方向D1と一定の角度θをなすことができる。即ち、第1内側面IS1は第1方向D1と平行でないことができる。第1内側面IS1と第1方向D1がなす角度θは鋭角であり得る。例えば、第1内側面IS1と第1方向D1がなす角度θは0°より大きく約5°以下であるが、これに制限されるものではない。したがって、第1内側面IS1と静電チャック5の側面5sとの間の距離は、第1上面TS1から第1下面BS1に行くにつれて近くなることができる。第1内側面IS1と静電チャック5の側面5sとの間の平均距離は第1距離L1であり得る。
【0072】
第2内側面IS2は第1方向D1と平行であることができる。したがって、第2内側面IS2と静電チャック5の側面5sとの間の距離は一定であることができる。第2内側面IS2と静電チャック5の側面5sとの間の距離は第2距離L2であり得る。第2距離L2は第1距離L1より小さいことができる。
【0073】
第1上面TS1は第1内径R1を有することができる。第1下面BS1は第2内径R2を有することができる。第1内径R1は第2内径R2より大きいことができる。例えば、第1内径R1と第2内径R2の差は約0.01mm乃至0.5mmであり得る。
【0074】
しかし、本発明はこれに制限されるものではない。即ち、第1内径R1が第2内径R2より大きい様々なフォーカスリングFRの実施形態が提供されることができる。例えば、図5乃至図8で説明したフォーカスリングFRを上下に逆にした形状であり得る。
【0075】
図10は本発明の実施形態によるフォーカスリングを説明するための拡大図であって、図2のC領域を拡大した図面である。
【0076】
以下では、説明の便宜のために図1及び図2を参照して説明したことと同一な事項に対する説明を省略し、相違点に対して詳細に説明する。
【0077】
図10を参照すれば、フォーカスリングFRの外側面OSはフォーカスリングFRの第2上面TS2及び第2下面BS2の間に位置することができる。フォーカスリングFRの外側面OSは第1外側面OS1及び第2外側面OS2を含むことができる。
【0078】
第1外側面OS1は第2上面TS2又は第2下面BS2と直交することができる。即ち、第1外側面OS1と第2上面TS2又は第2下面BS2との間の角度は90°であり得る。再び言えば、第1外側面OS1は第1方向D1と平行であることができ、第1外側面OS1は第1方向D1となす角度は0°であり得る。したがって、第1外側面OS1と外側リング9の側面との間の距離は一定であることができる。
【0079】
第2外側面OS2は第1外側面OS1から下に延びることができる。即ち、第2外側面OS2は第1外側面OS1と接することができ、第1外側面OS1と第2下面BS2との間に位置することができる。第2外側面OS2と第1外側面OS1は互いに接するところで1つの円周を共有することができる。第2外側面OS2は第1方向D1と一定の角度θをなすことができる。即ち、第2外側面OS2が第1方向D1となす角度θは第1外側面OS1が第1方向D1となす角度と互いに異なることができる。第2外側面OS2は第1方向D1と平行でないことができる。第2外側面OS2は第2上面TS2又は第2下面BS2と直交しないことができる。したがって、第2外側面OS2と外側リング9との間の距離は上から下に行くほど、大きくなることができる。第2外側面OS2が第1方向D1となす角度θは鋭角であり得る。例えば、第2外側面OS2が第1方向D1となす角度θは0°より大きく約5°以下であるが、これに制限されるものではない。
【0080】
第2上面TS2は第1外径R4を有することができる。第2下面BS2は第2外径R5を有することができる。第1外径R4は第2外径R5より大きいことができる。即ち、第2上面TS2は第2下面BS2より外側リング9にさらに隣接することができる。再び言えば、第1外側面OS1は第2外側面OS2より外側リング9にさらに隣接することができる。
【0081】
しかし、本発明はこれに制限されるものではない。即ち、本発明のフォーカスリングFRの外側面OSは様々な形状で提供されることができる。例えば、フォーカスリングFRの外側面OSは図5乃至図8で説明したフォーカスリングFRの内側面ISと左右に対称な形状であり得る。
【0082】
図11は本発明の実施形態による基板処理装置を示す断面図である。図12乃至図14は本発明の実施形態による静電チャック及びフォーカスリングを説明するための拡大図であって、図11のD領域を拡大した図面である。
【0083】
図11を参照すれば、基板処理装置1が提供されることができる。基板処理装置1内に基板Wが位置することができる。基板Wは静電チャック5上に位置することができ、静電チャック5に固定されることができる。静電チャック5は図1の静電チャックと互いに異なる直径を有することができる。静電チャック5を除いた基板処理装置1の残りの構成は図1で説明したことと実質的に同一であることができる。
【0084】
図12を参照すれば、静電チャック5の上に図11の基板Wが位置する前の状態であり得る。静電チャック5はプラズマ電極51及びプラズマ電極51上のチャック53を含むことができる。プラズマ電極51は電極本体511及び電極本体511上のプラトー513を含むことができる。静電チャック5の電極本体511、プラトー513、及びチャック53は図2で説明したことと実質的に同様に機能することができる。即ち、プラズマ電極51は基板処理装置1の下部電極であり得る。チャック53は静電気力を利用して基板Wを固定させることができる。
【0085】
静電チャック5及びチャック53は円筒型の形状を有することができる。平面視において、チャック53は円形の形状を有することができる。中心軸CAからチャック53の側面53sまでの距離はチャック53の半径R6であり得る。チャック53の直径は中心軸CAを経てチャック53の側面53sから反対側のチャック53の側面53sまでの距離であり得る。チャック53の下に位置するプラトー513はチャック53と実質的に同一な直径を有することができる。即ち、プラトー513の側面はチャック53の側面53sと整列されることができる。例えば、チャック53の直径は約298.6mm乃至約300mmであり得る。
【0086】
フォーカスリングFRは電極本体511及びチャック53の側面53s上に位置することができる。フォーカスリングFRはチャック53と水平方向(例えば、第2方向D2)に離隔されることができる。フォーカスリングFRはレベルが互いに異なる第1上面TS1及び第2上面TS2を含むことができる。フォーカスリングFRは第1方向D1となす角度が互いに異なる第1内側面IS1及び第2内側面IS2を含むことができる。第1内側面IS1は第1上面TS1と接することができ、第1方向D1と平行であることができる。第2内側面IS2は第1内側面IS1から下に延長され、第1方向D1と平行でないことができる。第2内側面IS2は第1方向D1と鋭角をなすことができる。即ち、フォーカスリングFRの形状は図5乃至図8で説明したことと実質的に同一であるか、或いは類似でることができる。
【0087】
図13を参照すれば、静電チャック5上に基板が位置し、基板処理装置1内にプラズマPLが形成された状態であり得る。図面上の基板Wは基板Wのエッジ(edge)領域であり得る。平面視において、基板Wのエッジ領域は基板Wの中心領域を囲むことができる。フォーカスリングFRは半導体工程が遂行される前の初期状態であり得る。
【0088】
基板Wはチャック53の上面53tの上に位置し、チャック53と接することができる。平面視において、基板Wは円形の形状を有することができる。中心軸CAから基板Wの側面Wsまでの距離は基板Wの半径R7であり得る。基板Wの半径R7はチャック53の半径R6と同一であることができる。即ち、基板Wの直径はチャック53の直径と実質的に同一であることができる。これによって、基板Wの側面Wsはチャック53の側面53sと整列されることができる。したがって、チャック53の上面53tは基板WによってプラズマPLに露出されないので、チャック53がプラズマPLによって破損されることが防止されることができる。
【0089】
他の実施形態によれば、基板Wの直径はチャック53の直径より大きいことができる。例えば、基板Wの直径とチャック53の直径の差は約1.4mm以下であり得る。この場合にも、チャック53の上面53tは基板Wによって完全に覆われるので、チャック53がプラズマPLによって破損されることが防止されることができる。
【0090】
基板W及びフォーカスリングFR上にプラズマPLが形成されることができる。プラズマPLは図11の第1RFパワー供給部ED1によって発生した電場及びプロセスガスで形成されることができる。基板W上のプラズマシース(plasma sheath)は第1厚さT1を有することができる。フォーカスリングFR上のプラズマシースは第2厚さT2を有することができる。第1厚さT1は第2厚さT2と実質的に同一であることができる。本明細書で、プラズマシースは陽イオン及び中性子の数が電子の数より相対的に多い領域であり得る。
【0091】
基板Wの上面Wtと基板W上のプラズマPL1との間の距離は基板W上のプラズマシースの第1厚さT1であり得る。フォーカスリングFRの第2上面TS2とフォーカスリングFR上のプラズマPL2との間の距離はフォーカスリングFR上のプラズマシースの第2厚さT2であり得る。即ち、基板Wの上面Wtと基板W上のプラズマPL1との間の距離はフォーカスリングFRの第2上面TS2とフォーカスリングFR上のプラズマPL2との間の距離と実質的に同一であることができる。また、基板Wの上面WtはフォーカスリングFRの第2上面TS2と同一平面上に位置することができる。これによって、一定のレベルを有するプラズマPLが形成されることができる。即ち、段差がないプラズマPLが形成されることができる。
【0092】
再び言えば、基板W上のプラズマPL1の第1方向D1への高さは一定であることができる。これによって、基板W上のプラズマPL1に存在するイオンは第1方向D1と平行に基板W上に移動することができる。フォーカスリングFR上のプラズマPL2の第1方向D1への高さも一定であるので、フォーカスリングFR上のプラズマPL2に存在するイオンは第1方向D1と平行にフォーカスリングFR上に移動することができる。
【0093】
図14を参照すれば、静電チャック5上に基板Wが位置し、基板処理装置1内にプラズマPLが形成された状態であり得る。図面上の基板Wは基板Wのエッジ領域であり得る。平面視において、基板Wのエッジ領域は基板Wの中心領域を囲むことができる。フォーカスリングFRは半導体工程が複数回遂行された後の状態であり得る。半導体工程によってフォーカスリングFRの上面がエッチングされることができる。即ち、フォーカスリングFRの第3上面TS3は図13のフォーカスリングFRの第2上面TS2がプラズマPLによってエッチングされて形成されることができる。これによって、フォーカスリングFRの第3上面TS3はフォーカスリングFRの第2上面TS2より低いレベルに位置することができる。
【0094】
基板W及びフォーカスリングFR上にプラズマPLが形成されることができる。基板W上のプラズマシースは第1厚さT1を有することができる。フォーカスリングFR上のプラズマシースは第2厚さT2を有することができる。第1厚さT1は第2厚さT2と実質的に同一であることができる。基板Wの上面Wtと基板W上のプラズマPL1との間の距離は基板W上のプラズマシースの第1厚さT1であり得る。フォーカスリングFRの第3上面TS3とフォーカスリングFR上のプラズマPL2との間の距離はフォーカスリングFR上のプラズマシースの第2厚さT2であり得る。即ち、基板Wの上面Wtと基板W上のプラズマPL1との間の距離はフォーカスリングFRの第3上面TS3とフォーカスリングFR上のプラズマPL2との間の距離と実質的に同一であることができる。但し、基板Wの上面WtはフォーカスリングFRの第3上面TS3より高いレベルに位置することができる。これによって、基板W上のプラズマPL1はフォーカスリングFR上のプラズマPL2より高いレベルに位置することができる。即ち、プラズマPLは第1方向D1に段差を有することができる。
【0095】
再び言えば、複数回の半導体工程が遂行されることによってフォーカスリングFRの上面のレベルが低くなるが、基板Wの上面Wtのレベルは一定であることができる。即ち、半導体工程が遂行されることにつれてフォーカスリングFRの上面は基板Wの上面Wtより低くなることができる。これによって、フォーカスリングFR上のプラズマPL2が生成される位置が下がることができる。即ち、基板W上のプラズマPL1の高さとフォーカスリングFR上のプラズマPL2の高さが互いに異なるので、基板W上のプラズマPL1とフォーカスリングFR上のプラズマPL2との間に傾いたプラズマPL3が形成されることができる。傾いたプラズマPL3はチャック53と第2方向D2に離隔されることができる。平面視において、傾いたプラズマPL3とチャック53は重ならないことができる。
【0096】
傾いたプラズマPL3の第1方向D1への高さは一定でないことがあり得る。傾いたプラズマPL3の第1方向D1への高さは基板Wに隣接するほど、高くなることができる。これによって、傾いたプラズマPL3に存在するイオンは第1方向D1と一定の角度を有しながら、移動することができる。即ち、傾いたプラズマPL3に存在するイオンは傾いた方向に移動することができる。
【0097】
本発明のチャック53は基板Wと実質的に同一な直径を有するので、チャック53の側面53sは基板Wの側面Wsと整列されることができる。傾いたプラズマPL3はチャック53と第2方向D2に離隔されて位置するので、傾いたプラズマPL3は基板Wと第2方向D2に離隔されて位置することができる。平面視において、傾いたプラズマPL3は基板Wと重ならないことができる。これによって、傾いた方向を有するイオンは基板Wの上面Wt上に移動しないとし得る。即ち、基板Wのエッジ領域と中心領域の全ては第1方向D1と平行に移動するイオンが到達することができる。これによって、エッジ領域の半導体パターンと中心領域の半導体パターンが同一な形状に形成されることができる。したがって、基板W内の半導体パターンのバラつきが改善されることができる。
【0098】
また、温度制御ガスは静電チャック5からチャック53の上面53tと基板Wの下面との間に供給されることができる。温度制御ガスは静電チャック5の温度を基板Wに伝達する媒介体であり得る。例えば、温度制御ガスはヘリウム(He)を含むことができる。本発明のチャック53は基板Wと実質的に同一な直径を有するので、基板Wのエッジ領域まで温度制御ガスが到達することができる。これによって、エッジ領域の温度が制御されることができる。したがって、基板W内の半導体パターンのバラつきが改善されることができる。
【0099】
図15は本発明の実施形態による半導体素子の製造方法を示す順序図である。
【0100】
図15を参照すれば、半導体素子の製造方法が提供されることができる。半導体素子の製造方法は図1で説明した基板処理装置1及び図1乃至図10で説明したフォーカスリングFRを利用して半導体素子を製造する方法を意味することができる。半導体素子の製造方法は基板をローディングすること(S10)、半導体工程を遂行すること(S20)、基板を除去すること(S30)、及びフォーカスリングを交換すること(S40)を含むことができる。以下では図16乃至図22を参照して図15の半導体素子の製造方法を詳細に説明する。
【0101】
図16乃至図20図15の順序図にしたがう半導体素子の製造方法を順番に示す断面図である。図21及び図22は本発明の実施形態によるフォーカスリングを説明するための拡大図であって、図20のE領域を拡大した図面である。
【0102】
図16及び図17を参照すれば、基板をローディングすること(S10)は基板リフトピン駆動部WPMによって上昇した基板リフトピン4上に基板Wを配置すること、基板リフトピン駆動部WPMによって基板リフトピン4を下降して静電チャック5上に基板Wを配置すること、及び静電チャック5上に基板Wを固定することを含むことができる。基板Wはシリコン(Si)ウエハ等を意味することができるが、これに制限されるものではない。
【0103】
具体的に、基板Wはロボットアーム(図示せず)等によってプロセスチャンバーCH内に入ることができる。基板WがロボットアームによってプロセスチャンバーCH内に入ると、基板リフトピン4が基板リフトピン駆動部WPMによって第1方向D1に上昇することができる。即ち、基板リフトピン4が上昇しながら、基板Wの下面と接することができ、基板Wもやはり第1方向D1に上昇することができる。即ち、上昇した基板リフトピン4上に基板Wが配置されることができ、基板Wとロボットアームが離隔されることができる。その後、ロボットアームはプロセスチャンバーCH内で除去されることができる。
【0104】
基板リフトピン4は基板リフトピン駆動部WPMによって第1方向D1に下降することができる。これによって、基板Wが第1方向D1に下降することができ、基板Wは静電チャック5上に配置されることができる。基板Wが静電チャック5上に配置されると、静電チャック5のチャック(図2の53)はチャック電極が提供する静電気力を利用して基板Wを固定させることができる。
【0105】
基板をローディングすること(S10)は静電チャック5の側面と基板Wの側面が整列されることを含むことができる。図11乃至図14を参照すれば、静電チャック5のチャック53の直径は基板Wの直径と実質的に同一であることができる。これによって、静電チャック5のチャック53上に基板Wが位置するとき、基板Wの側面Wsとチャック53の側面53sは整列されることができる。
【0106】
図18を参照すれば、半導体工程を遂行すること(S20)はプロセスチャンバーCH内にプロセスガスを供給すること、プラズマ電極(図2の51)に第1RFパワーを供給すること、及び外側電極(図2の7)に第2RFパワーを供給することを含むことができる。
【0107】
プロセスチャンバーCH内にプロセスガスを供給することはガス供給部GSがプロセスチャンバーCH内にプロセスガスを供給することを含むことができる。具体的に、プロセスガスはガス流入口GI、分配空間DH、及びシャワーヘッドSHの分配口GHを経て基板W上に移動することができる。その後、プロセスガスは限定リングCRのスリットCReを通じてプロセスチャンバーCHの下に移動して外部に排出されることができる。平面視において、シャワーヘッドSHの分配口GHは2次元的に配列されることができる。これによって、基板W上にプロセスガスが均一に供給されることができる。
【0108】
プラズマ電極(図2の51)に第1RFパワーを供給することは第1RFパワー供給部ED1によって遂行されることができる。第1RFパワーが印加されたプラズマ電極(図2の51)は基板W上の空間に電場を形成することができる。電場及びプロセスガスによって基板W上の空間にプラズマPLが形成されることができる。例えば、半導体工程はプラズマPLを利用した半導体工程であり、具体的にプラズマPLを利用したエッチング工程であり得る。したがって、プラズマPLによって基板Wの上面の一部がエッチングされることができる。
【0109】
外側電極(図2の7)に第2RFパワーを供給することは第2RFパワー供給部ED2によって遂行されることができる。第2RFパワーは第1RFパワーと区分されることができる。例えば、第1RFパワーの周波数は約60MHzであり、第2RFパワーの周波数は約400kHzであるが、これに制限されるものではない。外側電極(図2の7)に印加された第2RFパワーによって、外側電極(図2の7)上の空間に電場が形成されることができる。これによって、外側電極(図2の7)上の空間にあるプラズマPLの挙動が制御されることができる。したがって、基板Wの中心と縁領域との間のバラつきが改善されることができる。
【0110】
再び図16を参照すれば、基板を除去すること(S30)は基板Wを固定させる静電気力を除去すること及び基板WをプロセスチャンバーCHの外部に移送することを含むことができる。
【0111】
具体的に、静電気力を除去して静電チャック5と基板Wとの間の結合力が除去されることができる。その後、基板リフトピン駆動部WPMによって基板リフトピン4が第1方向D1に上昇して基板Wと静電チャック5を離隔させることができる。上昇された基板WはロボットアームによってプロセスチャンバーCHの外部に移送されることができる。即ち、基板を除去すること(S30)は基板をローディングすること(S10)と逆順に進行されることができる。
【0112】
図19及び図20を参照すれば、フォーカスリングを交換すること(S40)はフォーカスリングFRを持ち上げること、フォーカスリングFRをプロセスチャンバーCHの外部に移送すること、新しいフォーカスリングFRをプロセスチャンバーCHの内部に移送すること、及びフォーカスリングFRを下降させることを含むことができる。
【0113】
フォーカスリングFRを持ち上げることはリングリフトピン2及びリングリフトピン駆動部RPMによって遂行されることができる。具体的に、リングリフトピン駆動部RPMによってリングリフトピン2が第1方向D1に上昇することができる。図2で説明したように、リングリフトピン2はフォーカスリングFRの第2下面BS2と接することができる。これによって、リングリフトピン2が上昇しながら、フォーカスリングFRを持ち上げることができ、静電チャック5の側面、カップリングリング6の上面、及び外側リング9の側面が外部に露出されることができる。
【0114】
フォーカスリングFRをプロセスチャンバーCHの外部に移送することはロボットアーム等によって遂行されることができる。具体的に、ロボットアームがプロセスチャンバーCH内に入ると、リングリフトピン2がリングリフトピン駆動部RPMによって第1方向D1に下降することができる。これによって、フォーカスリングFRがロボットアーム上に位置することができる。その後、ロボットアームはフォーカスリングFRをプロセスチャンバーCHの外部に移送することができる。
【0115】
フォーカスリングFRをプロセスチャンバーCHの内部に移送することはロボットアーム等によって遂行されることができる。具体的に、プロセスチャンバーCHの外部でロボットアーム上に新しいフォーカスリングFRを位置させることができる。その後、ロボットアームは新しいフォーカスリングFRをプロセスチャンバーCHの内部に移送することができる。リングリフトピン2がリングリフトピン駆動部RPMによって再び第1方向D1に上昇することができる。これによって、新しいフォーカスリングFRはリングリフトピン2と接しながら、第1方向D1に上昇することができる。即ち、新しいフォーカスリングFRはロボットアームと離隔されることができる。その後、ロボットアームはプロセスチャンバーCH内で除去されることができる。
【0116】
即ち、フォーカスリングFRをプロセスチャンバーCHの外部に移送すること及びフォーカスリングFRをプロセスチャンバーCHの内部に移送することは先に説明した基板を除去すること(S30)及び基板をローディングすること(S10)と類似な段階であり得る。
【0117】
図20乃至図22を参照すれば、フォーカスリングFRを下降させることはフォーカスリングFRの第2内側面IS2の少なくとも一部が静電チャック5と接すること及び静電チャック5の中心とフォーカスリングFRの中心軸CAが整列されることを含むことができる。
【0118】
具体的に、フォーカスリングFRはリングリフトピン2上に位置することができる。リングリフトピン2はリングリフトピン駆動部RPMによって第1方向D1に下降することができる。これによって、フォーカスリングFRは第1方向D1に下降することができる。フォーカスリングFRが第1方向D1に下降しながら、第1下面BS1がチャック53の上面53tより低いレベルに位置することができる。この場合、フォーカスリングFRの中心軸CAは静電チャック5の中心と整列されない状態であり得る。即ち、平面視において、フォーカスリングFRの内側面ISと静電チャック5の側面5sとの間の距離はすべての方向で一定でないことがあり得る。これによって、フォーカスリングFRが第1方向D1に下降しながら、内側面ISの少なくとも一部が静電チャック5と接することができる。より具体的に、フォーカスリングFRが第1方向D1に下降する時、フォーカスリングFRの第2内側面IS2の少なくとも一部が静電チャック5と接することができる。
【0119】
第2内側面IS2は第1方向D1と平行でないことができる。第2内側面IS2は第1方向D1と一定の角度θをなすことができる。第2内側面IS2が第1方向D1となす角度θは鋭角であり得る。即ち、第2内側面IS2は第1方向D1に対して傾いた面であり得る。これによって、フォーカスリングFRの第2内側面IS2が静電チャック5と接しながら、下降する時、フォーカスリングFRは第2方向D2又は第2方向D2の反対方向に移動することができる。即ち、第2内側面IS2がチャック53の上面53tより低くなる時までフォーカスリングFRは第2方向D2又は第2方向D2の反対方向に移動することができる。したがって、フォーカスリングFRは第2方向D2又は第2方向D2の反対方向に移動しながら、フォーカスリングFRの中心軸CAと静電チャック5の中心が整列されることができる。
【0120】
その後、フォーカスリングFRはフォーカスリングFRの第1上面TS1がチャック53の上面53tより低いレベルに位置する時まで下降することができる。即ち、フォーカスリングを交換すること(S40)が終了されると、フォーカスリングFRの第1上面TS1はチャック53の上面53tより低いレベルに位置することができる。
【0121】
一実施形態によれば、フォーカスリングFRは複数の部材で構成されることができる。例えば、フォーカスリングFRは第1リング及び第2リングを含むことができる。この場合、フォーカスリングを交換すること(S40)はフォーカスリングFRの全部を交換すること又はフォーカスリングFRの一部を交換することを含むことができる。
【0122】
一実施形態によれば、フォーカスリングを交換すること(S40)は基板をローディングすること(S10)、半導体プロセスを遂行すること(S20)、及び基板を除去すること(S30)が複数回繰り返された後に進行されることができる。即ち、複数の基板Wに対して半導体プロセスを遂行した後、フォーカスリングFRが交換されることができる。
【0123】
本発明のフォーカスリングFRによれば、フォーカスリングFRを下降しながら、フォーカスリングFRの中心軸CAと静電チャック5の中心が自動的に整列されることができる。即ち、フォーカスリングFRを基板処理装置1内に設置する過程で補助道具が必要でないことができる。フォーカスリングFRと静電チャック5はすべての方向で常に一定の間隔に整列されることができる。したがって、リングリフトピン2とリングリフトピン駆動部RPM及びロボットアームのみを利用してフォーカスリングFRを交換することができる。即ち、プロセスチャンバーCHの内部の雰囲気を維持しながら、フォーカスリングFRのみを交換することができるので、基板処理装置1のバックアップ時間を短縮して生産量を向上させることができる。
【0124】
また、フォーカスリングFRと静電チャック5が自動的に整列されるので、静電チャック5上に基板Wが自動的に整列されることができる。即ち、チャック53が基板Wと実質的に同一な直径を有しても、チャック53の上面53tが基板Wによって完全に覆われることができる。したがって、図13乃至図14で説明したことと実質的に同一な効果を得ることができるので、基板W内のバラつきが改善されることができる。
【0125】
以上、添付された図面を参照して本発明の実施形態を説明したが、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者は本発明がその技術的思想や必須の特徴を変更しなくとも他の具体的な形態に実施できることを理解することができる。したがって、以上で記述した実施形態はすべての面で例示的なことであり、限定的ではないことと理解しなければならない。
【符号の説明】
【0126】
2 リングリフトピン
4 基板リフトピン
5 静電チャック
51 プラズマ電極
511 電極本体
513 プラトー
53 チャック
6 カップリングリング
7 外側電極
8 グランドリング
9 外側リング
CH プロセスチャンバー
ED1、ED2 RFパワー供給部
FR フォーカスリング
SH シャワーヘッド
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22