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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024121603
(43)【公開日】2024-09-06
(54)【発明の名称】画像処理装置及び画像処理方法
(51)【国際特許分類】
   H04N 1/00 20060101AFI20240830BHJP
【FI】
H04N1/00 912
H04N1/00 L
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023028791
(22)【出願日】2023-02-27
(71)【出願人】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100129643
【弁理士】
【氏名又は名称】皆川 祐一
(72)【発明者】
【氏名】前田 隆志
【テーマコード(参考)】
5C062
【Fターム(参考)】
5C062AA05
5C062AA13
5C062AA35
5C062AB17
5C062AB20
5C062AB23
5C062AB38
5C062AB40
5C062AB42
5C062AC02
5C062AC05
5C062AC15
5C062AC22
5C062AC58
5C062AD05
(57)【要約】
【課題】ユーザが画像処理装置に対して、所定操作を受け付けたことに応じて異なる画像処理を容易に実行させる。
【解決手段】画像処理装置(1)は、コントローラ(11)を備え、コントローラ(11)は、第1通信インタフェース(6)にUSBメモリ(8)が接続されていない場合、第1キー(43)に対する所定操作を受け付けたことに応じて、第1画像処理を実行し、第1通信インタフェース(6)にUSBメモリ(8)が接続されている場合、第1キー(43)に対する所定操作を受け付けたことに応じて、USBメモリ(8)を利用した第2画像処理を実行する。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定操作を受け付ける操作受付部と、
外部装置と接続可能な第1通信インタフェースと、
コントローラと、を備え、
前記コントローラは、
前記第1通信インタフェースに前記外部装置が接続されていない場合、
前記操作受付部に対する前記所定操作を受け付けたことに応じて、第1画像処理を実行し、
前記第1通信インタフェースに前記外部装置が接続されている場合、
前記操作受付部に対する前記所定操作を受け付けたことに応じて、前記第1画像処理とは異なり、かつ、前記外部装置を利用した第2画像処理を実行することを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
前記第1通信インタフェースに前記外部装置が接続されていない場合、前記第1画像処理を実行する機能が前記操作受付部に設定されており、
前記コントローラは、
前記第1通信インタフェースに前記外部装置が接続されたことに応じて、前記第1画像処理に代えて、前記第2画像処理を実行する機能を前記操作受付部に設定する第1設定処理を実行することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記コントローラは、
前記第1通信インタフェースと前記外部装置との接続が解除されたことに応じて、前記第2画像処理に代えて、前記第1画像処理を実行する機能を前記操作受付部に設定する第2設定処理を実行することを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
【請求項4】
通信装置と接続可能な第2通信インタフェースをさらに備え、
前記コントローラは、
前記第2通信インタフェースに前記通信装置が接続されている状態で、前記第1通信インタフェースに前記外部装置が接続された場合に、前記第1設定処理を実行することを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
【請求項5】
原稿を載置可能な原稿載置台と、
前記原稿載置台に載置された原稿の存在を検知する検知センサと、
前記検知センサによって存在が検知された原稿の画像を読み取る画像読取センサと、をさらに備え、
前記コントローラは、
前記検知センサにより原稿の存在が検知され、かつ、前記第1通信インタフェースに前記外部装置が接続されたことに応じて、
前記第1設定処理において、前記画像読取センサにより読み取られた原稿の画像を示す画像データを前記外部装置に記憶させる記憶処理を含む前記第2画像処理を実行する機能を、前記操作受付部に設定することを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
【請求項6】
通信装置と接続可能な第2通信インタフェースをさらに備え、
前記第1画像処理は、前記通信装置を利用した処理であり、
前記コントローラは、
前記第2通信インタフェースに前記通信装置が接続されていない状態で、前記第1通信インタフェースに前記外部装置が接続された場合に、前記第1設定処理を実行し、
前記第2通信インタフェースに前記通信装置が接続されている状態で、前記第1通信インタフェースに前記外部装置が接続された場合に、前記第1設定処理を実行しないことを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
【請求項7】
シートに画像を印刷可能な印刷機構をさらに備え、
前記コントローラは、
前記第1設定処理において、前記第1通信インタフェースに前記外部装置が接続されたことに応じて、前記外部装置から取得した画像データを、前記印刷機構に対してシートに印刷させる印刷処理を含む前記第2画像処理を実行する機能を、前記操作受付部に設定することを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
【請求項8】
前記コントローラは、
前記第1通信インタフェースに前記外部装置が接続されている状態で、電源がオンされたこと、または、スリープ状態から復帰したことに応じて、前記第1設定処理を実行することを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
【請求項9】
所定情報を報知する報知部をさらに備え、
前記コントローラは、
前記操作受付部に設定されている機能を前記報知部により報知することを特徴とする請求項2から8のいずれか1項に記載の画像処理装置。
【請求項10】
所定操作を受け付ける操作受付工程と、
画像処理装置が備える通信インタフェースに外部装置が接続されていない場合、当該画像処理装置が、前記操作受付工程で前記所定操作を受け付けたことに応じて、第1画像処理を実行する第1実行工程と、
前記通信インタフェースに前記外部装置が接続されている場合、前記画像処理装置が、前記操作受付工程で前記所定操作を受け付けたことに応じて、前記第1画像処理とは異なり、かつ、前記外部装置を利用した第2画像処理を実行する第2実行工程と、を含むことを特徴とする画像処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、画像処理装置及び画像処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ショートカットが登録されていない未登録のショートカットボタンに対して、ユーザがショートカットを予め登録することができる画像処理装置が開示されている。当該画像処理装置では、ユーザは、ショートカットが登録されたショートカットボタンを操作することで、ショートカットに対応する機能を上記画像処理装置に実行させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-155890号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に開示の画像処理装置では、画像処理装置に対して複数の機能を実行させるためには、ユーザが複数のシュートカットボタンのそれぞれにショートカットを予め登録する必要があり、作業が煩雑になるという問題がある。本開示は、ユーザが画像処理装置に対して、所定操作を受け付けたことに応じて異なる画像処理を容易に実行させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の課題を解決するために、本開示の第1態様の画像処理装置は、所定操作を受け付ける操作受付部と、外部装置と接続可能な第1通信インタフェースと、コントローラと、を備え、前記コントローラは、前記第1通信インタフェースに前記外部装置が接続されていない場合、前記操作受付部に対する前記所定操作を受け付けたことに応じて、第1画像処理を実行し、前記第1通信インタフェースに前記外部装置が接続されている場合、前記操作受付部に対する前記所定操作を受け付けたことに応じて、前記第1画像処理とは異なり、かつ、前記外部装置を利用した第2画像処理を実行する。
【0006】
画像処理装置は、第1通信インタフェースに外部装置が接続されていない場合に、所定操作を受け付けたことに応じて第1画像処理を実行する。また、画像処理装置は、第1通信インタフェースに外部装置が接続されている場合に、所定操作を受け付けたことに応じて外部装置を利用した第2画像処理を実行する。このため、ユーザは、第1通信インタフェースに外部装置を接続させるか否かによって、画像処理装置に対して、所定操作を受け付けたときに異なる画像処理を容易に実行させることができる。
【0007】
本開示の第2態様の画像処理装置は、第1態様の画像処理装置であって、前記第1通信インタフェースに前記外部装置が接続されていない場合、前記第1画像処理を実行する機能が前記操作受付部に設定されており、前記コントローラは、前記第1通信インタフェースに前記外部装置が接続されたことに応じて、前記第1画像処理に代えて、前記第2画像処理を実行する機能を前記操作受付部に設定する第1設定処理を実行してもよい。
【0008】
外部装置の接続に応じて操作受付部の機能が切り替わるので、ユーザが外部装置を利用したいタイミングで、操作受付部の機能を確実に切り替えることができる。また、操作受付部に複数の機能を設定することができるため、画像処理装置に設ける操作受付部の数を最小限に抑えることができ、画像処理装置のサイズ及び製造コストを低減できる。
【0009】
本開示の第3態様の画像処理装置は、第2態様の画像処理装置であって、前記コントローラは、前記第1通信インタフェースと前記外部装置との接続が解除されたことに応じて、前記第2画像処理に代えて、前記第1画像処理を実行する機能を前記操作受付部に設定する第2設定処理を実行してもよい。
【0010】
外部装置の接続解除に応じて操作受付部の機能が、第2画像処理を実行する機能から第1画像処理を実行する機能に戻るので、操作受付部の機能を元に戻す際の操作の手間を省くことができる。
【0011】
本開示の第4態様の画像処理装置は、第2態様の画像処理装置であって、通信装置と接続可能な第2通信インタフェースをさらに備え、前記コントローラは、前記第2通信インタフェースに前記通信装置が接続されている状態で、前記第1通信インタフェースに前記外部装置が接続された場合に、前記第1設定処理を実行してもよい。
【0012】
第2通信インタフェースに通信装置が接続されている状態であっても、外部装置の接続に応じて操作受付部の機能が切り替わる。このため、第2通信インタフェースへの通信装置の接続に加えて、第1通信インタフェースに外部装置が接続される場合においても、ユーザが外部装置を利用したいタイミングで、操作受付部の機能を切り替えることができる。
【0013】
本開示の第5態様の画像処理装置は、第2態様の画像処理装置であって、原稿を載置可能な原稿載置台と、前記原稿載置台に載置された原稿の存在を検知する検知センサと、前記検知センサによって存在が検知された原稿の画像を読み取る画像読取センサと、をさらに備え、前記コントローラは、前記検知センサにより原稿の存在が検知され、かつ、前記第1通信インタフェースに前記外部装置が接続されたことに応じて、前記第1設定処理において、前記画像読取センサにより読み取られた原稿の画像を示す画像データを前記外部装置に記憶させる記憶処理を含む前記第2画像処理を実行する機能を、前記操作受付部に設定してもよい。
【0014】
外部装置の接続と原稿の存在の検知とに応じて操作受付部の機能が切り替わる。このため、ユーザが画像処理装置を用いて、原稿の画像を読み取って原稿の画像を示す画像データを外部装置に記憶したいタイミングで、操作受付部の機能を切り替えることができる。
【0015】
本開示の第6態様の画像処理装置は、第2態様の画像処理装置であって、通信装置と接続可能な第2通信インタフェースをさらに備え、前記第1画像処理は、前記通信装置を利用した処理であり、前記コントローラは、前記第2通信インタフェースに前記通信装置が接続されていない状態で、前記第1通信インタフェースに前記外部装置が接続された場合に、前記第1設定処理を実行し、前記第2通信インタフェースに前記通信装置が接続されている状態で、前記第1通信インタフェースに前記外部装置が接続された場合に、前記第1設定処理を実行しなくてもよい。
【0016】
外部装置を接続可能な第1通信インタフェースと、通信装置を接続可能な第2通信インタフェースと、を備える画像処理装置において、通信装置及び外部装置のいずれが接続されているかによって、操作受付部に設定する機能を適切に切り替えることができる。
【0017】
本開示の第7態様の画像処理装置は、第2態様の画像処理装置であって、シートに画像を印刷可能な印刷機構をさらに備え、前記コントローラは、前記第1設定処理において、前記第1通信インタフェースに前記外部装置が接続されたことに応じて、前記外部装置から取得した画像データを、前記印刷機構に対してシートに印刷させる印刷処理を含む前記第2画像処理を実行する機能を、前記操作受付部に設定してもよい。外部装置の接続に応じて操作受付部の機能が切り替わるので、ユーザが外部装置を利用して印刷したいタイミングで、操作受付部の機能を切り替えることができる。
【0018】
本開示の第8態様の画像処理装置は、第2態様の画像処理装置であって、前記コントローラは、前記第1通信インタフェースに前記外部装置が接続されている状態で、電源がオンされたこと、または、スリープ状態から復帰したことに応じて、前記第1設定処理を実行してもよい。
【0019】
外部装置が接続されたときだけではなく、外部装置が接続されている状態で、電源がオンされたこと、または、スリープ状態から復帰したことに応じて、操作受付部の機能を切り替えることができる。
【0020】
本開示の第9態様の画像処理装置は、第2態様から第8態様のいずれかの画像処理装置であって、所定情報を報知する報知部をさらに備え、前記コントローラは、前記操作受付部に設定されている機能を前記報知部により報知してもよい。ユーザは、操作受付部に対してどの機能が設定されているかを確認することができる。
【0021】
上記の課題を解決するために、本開示の第10態様の画像処理方法は、所定操作を受け付ける操作受付工程と、画像処理装置が備える通信インタフェースに外部装置が接続されていない場合、当該画像処理装置が、前記操作受付工程で前記所定操作を受け付けたことに応じて、第1画像処理を実行する第1実行工程と、前記通信インタフェースに前記外部装置が接続されている場合、前記画像処理装置が、前記操作受付工程で前記所定操作を受け付けたことに応じて、前記第1画像処理とは異なり、かつ、前記外部装置を利用した第2画像処理を実行する第2実行工程と、を含む。
【発明の効果】
【0022】
本開示の一態様によれば、ユーザが画像処理装置に対して、所定操作を受け付けたことに応じて異なる画像処理を容易に実行させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】(A)は、本開示の実施形態1の画像処理装置の正面側の外部構成の一例を示す斜視図であり、(B)は、画像処理装置の背面側の外部構成の一例を示す斜視図である。
図2図1に示す画像処理装置の内部構成の一例を示す図である。
図3】(A)は、図1に示す画像処理装置が備える操作部の構成の一例を示す正面図であり、(B)は、(A)に示す操作部の変形例である操作部の構成を示す正面図である。
図4図1に示す画像処理装置の電気的構成の一例を示すブロック図である。
図5図1に示す画像処理装置の動作の一例を示すフローチャートである。
図6】本開示の実施形態2の画像処理装置の動作の一例を示すフローチャートである。
図7】本開示の実施形態3の画像処理装置の動作の一例を示すフローチャートである。
図8】本開示の実施形態4の画像処理装置の動作の一例を示すフローチャートである。
図9】本開示の実施形態5の画像処理装置の外部構成の一例を示す斜視図である。
図10図9に示す画像処理装置の電気的構成の一例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
〔実施形態1〕
<画像処理装置1の構成>
図1(A)は、本開示の実施形態1の画像処理装置1の正面側の外部構成の一例を示す斜視図であり、図1(B)は、画像処理装置1の背面側の外部構成の一例を示す斜視図である。図2は、図1に示す画像処理装置1の内部構成の一例を示す図である。画像処理装置1は、例えば、ADF(Auto Document Feeder)方式によって原稿SAの画像を読み取るスキャナである。
【0025】
図1に示すように、画像処理装置1は、原稿載置台2と、筐体3と、操作部4と、排出トレイ5と、第1通信インタフェース6と、第2通信インタフェース7と、を備える。また、図2に示すように、画像処理装置1は、搬送ローラ21,23,26と、分離パッド22と、画像読取センサ24と、プラテンガラス25と、検知センサ27と、を備える。
【0026】
<原稿載置台2の構成>
原稿載置台2は、原稿SAを載置可能な台である。原稿SAは、原稿載置台2の支持面の主走査方向D1の中央位置と、原稿SAの主走査方向D1の中央位置と、が一致するように載置される。原稿SAが原稿載置台2に載置されるとき、原稿SAは、筐体3に形成された開口部31に挿入される。
【0027】
<操作部4の構成>
図3(A)は、図1に示す画像処理装置1が備える操作部4の構成の一例を示す正面図である。操作部4は、筐体3の表面に設けられている。図3(A)に示すように、操作部4は、電源キー41と、キャンセルキー42と、第1キー43と、第2キー44と、第3キー45と、第1発光部46と、第2発光部47と、を備える。
【0028】
電源キー41は、画像処理装置1の電源をオンまたはオフにするためのものである。ユーザによって電源キー41が押下されると、コントローラ11は、画像処理装置1の電源のオン及びオフを切り替える。コントローラ11については後述する。キャンセルキー42は、画像処理装置1による所定動作をキャンセルするためのものである。ユーザによってキャンセルキー42が押下されると、コントローラ11は、画像処理装置1による所定動作をキャンセルする。
【0029】
第1キー43、第2キー44及び第3キー45は、ユーザによる所定操作を受け付けるものであり、操作受付部の一例である。第1キー43、第2キー44及び第3キー45は、所定操作の一例として、ユーザによる押下操作を受け付ける。第1キー43、第2キー44及び第3キー45のそれぞれには、所定の画像処理を実行する機能が設定されている。例えば、第1キー43がユーザによって押下されると、コントローラ11は、第1キー43に設定されている所定の画像処理を実行する。
【0030】
第1キー43、第2キー44及び第3キー45に設定される機能としては、例えば、以下の表1に示す機能が挙げられる。例えば、表1において、第1キー43に設定される機能は、第1キー43が押下されると、画像読取センサ24により読み取られた原稿SAの画像を示す画像データを、画像処理装置1の外部のサーバに記憶させる機能である。当該画像データは、モノクロ画像のデータであり、その画像データについて解像度は200dpiであり、ファイル形式はPDFである。
【0031】
【表1】
第2キー44に設定される機能は、第2キー44が押下されると、後述するPC9においてメールソフトが起動し、画像読取センサ24により読み取られた原稿SAの画像を示す画像データが添付されたEメールの作成画面を立ち上げる機能である。第3キー45に設定される機能は、第3キー45が押下されると、画像読取センサ24により読み取られた原稿SAの画像を示す画像データを、PC9に記憶させる機能である。第2キー44及び第3キー45においても、第1キー43と同様に、画像データについてカラー、解像度及びファイル形式が設定されている。
【0032】
第1発光部46は、第1キー43に後述する第2画像処理を実行する機能が設定された場合に発光する。第2発光部47は、画像処理装置1の動作にエラーが発生した場合に発光する。第1発光部46及び第2発光部47は、例えばLED(Light Emitting Diode)である。第1発光部46の近傍には、マークM1が形成されている。マークM1は、例えばUSB(Universal Serial Bus)メモリを示すマークである。第2発光部47の近傍には、エラーを示すマークM2が形成されている。
【0033】
<操作部4Aの構成>
図3(B)は、図3(A)に示す操作部4の変形例である操作部4Aの構成を示す正面図である。画像処理装置1は、操作部4に代えて操作部4Aを備えてもよい。図3(B)に示すように、操作部4Aは、操作部4に比べて、第1キー43、第2キー44、第3キー45、第1発光部46及び第2発光部47を備えない点と、表示部48及び音声出力部49を備える点と、が異なる。また、操作部4AにはマークM1,M2が形成されていない。
【0034】
音声出力部49は、画像処理装置1に関する所定情報を示す音声を出力するスピーカ等である。表示部48は、コントローラ11によって実行される所定の画像処理の内容等を表示する。表示部48は、例えば液晶ディスプレイ及びタッチパネルを有し、ユーザによるタッチ操作を受け付けるものである。画像処理装置1の電源がオンすると、表示部48は、第1アイコンI1、第2アイコンI2及び第3アイコンI3を表示する。
【0035】
第1アイコンI1、第2アイコンI2及び第3アイコンI3は、ユーザによる所定操作を受け付けるものであり、操作受付部の一例である。第1アイコンI1、第2アイコンI2及び第3アイコンI3は、所定操作の一例として、ユーザによるタッチ操作を受け付ける。第1アイコンI1、第2アイコンI2及び第3アイコンI3の機能はそれぞれ、第1キー43、第2キー44及び第3キー45の機能と同様である。
【0036】
<第1通信インタフェース6及び第2通信インタフェース7の構成>
図1(B)に示すように、筐体3の背面には、第1通信インタフェース6及び第2通信インタフェース7が設けられている。第1通信インタフェース6は、外部装置と接続可能なものである。第1通信インタフェース6は、当該外部装置の一例として図4に示すUSBメモリ8と接続可能である。以下、第1通信インタフェース6が接続する外部装置として、USBメモリ8を例に挙げて説明するが、当該外部装置は、SDカード(登録商標)、microSD(登録商標)カードまたはPCであってもよい。
【0037】
第2通信インタフェース7は、通信装置と接続可能なものである。第2通信インタフェース7は、USBケーブルを介して、当該通信装置の一例として図4に示すPC(Personal Computer)9と接続可能である。以下、第2通信インタフェース7が接続する外部装置として、PC9を例に挙げて説明するが、当該外部装置は、画像処理装置1の外部のサーバであってもよい。なお、第1通信インタフェース6及び第2通信インタフェース7は、LANやBluetooth(登録商標)など他の通信規格に準拠するものであってよい。
【0038】
<画像処理装置1の内部構成>
図2に示すように、搬送経路20が筐体3の内部に形成される。原稿載置台2に支持された原稿SAは、搬送経路20に沿って搬送方向FDに搬送され、排出トレイ5に排出される。搬送ローラ21と、分離パッド22と、一対の搬送ローラ23と、画像読取センサ24と、プラテンガラス25と、一対の搬送ローラ26と、が搬送経路20に沿って配置される。
【0039】
搬送ローラ21は、分離パッド22と協働して、複数枚の原稿SAを1枚ずつ給送する。搬送ローラ21,23,26は、図4に示す搬送モータMTにより駆動される。プラテンガラス25は、光透過性の材料から構成され、搬送経路20における下方向D2側において搬送経路20に沿って配置される。搬送ローラ23,26は、搬送経路20において主走査方向D1の中央位置に配置され、搬送ローラ21から給送された原稿SAが所定の間隔でプラテンガラス25における上方向D3側を通過するように原稿SAを搬送する。
【0040】
原稿SAの読み取り面が原稿載置台2の支持面に向くように原稿SAが原稿載置台2に支持される。検知センサ27は、原稿載置台2に載置された原稿SAの存在を検知する。検知センサ27は、例えば光学センサまたは物理センサである。
【0041】
当該光学センサは、受光素子及び発光素子を有し、発光素子から光を出射して受光素子によりその光を受光することにより、原稿SAの存在を検知する。また、上記物理センサは、原稿SAが当接することにより移動するアクチュエータを有し、アクチュエータの移動により原稿SAの存在を検知する。
【0042】
画像読取センサ24は、搬送経路20における下方向D2側に配置される。画像読取センサ24は、検知センサ27によって存在が検知され、プラテンガラス25を通過する原稿SAの読み取り面の画像を読み取る。検知センサ27は、原稿載置台2の近傍に配置され、原稿載置台2に原稿SAが支持されたときにオンし、原稿載置台2に原稿SAが支持されていないときにオフするように構成される。
【0043】
<画像処理装置1の電気的構成>
図4は、図1に示す画像処理装置1の電気的構成の一例を示すブロック図である。図4に示すように、画像処理装置1は、コントローラ11と、ROM(Read Only Memory)12と、RAM(Random Access Memory)13と、フラッシュROM14と、搬送モータMTと、を備える。コントローラ11はCPU(Central Processing Unit)を有する。
【0044】
コントローラ11は、バスBSを介して、ROM12と、RAM13と、フラッシュROM14と、搬送モータMTと、画像読取センサ24と、検知センサ27と、電源キー41と、キャンセルキー42と、電気的に接続される。また、コントローラ11は、バスBSを介して、第1キー43と、第2キー44と、第3キー45と、第1発光部46と、第2発光部47と、第1通信インタフェース6と、第2通信インタフェース7と、電気的に接続される。
【0045】
ROM12は、画像処理装置1の各種動作を実行するためのプログラムを記憶する。コントローラ11は、ROM12から読み出したプログラムに従って、各部の制御を行う。RAM13は、コントローラ11の制御処理により生成された情報等を一時的に記憶する。フラッシュROM14は、読み書き可能な不揮発性メモリであり、コントローラ11の制御処理により設定される各種のデータ、例えば初期化するときに使用する各データ等を記憶する。
【0046】
<画像処理装置1の動作>
図5は、図1に示す画像処理装置1の動作の一例を示すフローチャートである。図5を用いて画像処理装置1による画像処理方法を説明する。図5により示される動作は、画像処理装置1の電源がオン、またはスリープ状態から復帰したことを契機に開始され、電源がオンの間、繰り返し実行される。以下、機能を切り替える対象として、第1キー43を例に挙げて説明するが、当該対象は第2キー44または第3キー45であってもよい。
【0047】
図5に示すように、コントローラ11は、第1通信インタフェース6にUSBメモリ8が接続されたか否かを判定する(S1)。コントローラ11は、第1通信インタフェース6にUSBメモリ8が接続されたと判定した場合(S1でYES)、後述する第1設定処理を実行する(S4)。コントローラ11は、上記第1設定処理を実行した後、第1発光部46を発光させる(S5)。
【0048】
S1でYESの場合、コントローラ11は、装置の種類を示す装置情報をUSBメモリ8から取得することにより、第1通信インタフェース6に接続された装置がUSBメモリ8であると認識できる。なお、コントローラ11は、第1通信インタフェース6に装置の接続があったことに基づき、第1通信インタフェース6にUSBメモリ8が接続されたことを認識してもよい。この場合、第1通信インタフェース6はUSBメモリ専用のインタフェースとなる。
【0049】
一方、コントローラ11は、第1通信インタフェース6にUSBメモリ8が接続されていないと判定した場合(S1でNO)、第1キー43が押下操作を受け付けるか否かを判定する(S2)。また、S1でNOの場合、つまり、第1通信インタフェース6にUSBメモリ8が接続されていない場合、第1画像処理を実行する機能が第1キー43に設定されている。コントローラ11は、第1キー43が押下操作を受け付けたと判定した場合(S2でYES)、第1画像処理を実行する(S3)。ステップS2でYESの場合の処理は、操作受付工程の一例である。ステップS3の処理は、第1実行工程の一例である。
【0050】
第1画像処理は、例えば、第2通信インタフェース7に接続されているPC9を利用した処理である。ステップS3において、コントローラ11は、画像読取センサ24により読み取られた原稿SAの画像を示す画像データをPC9に記憶させる第1記憶処理を含む第1画像処理を実行する。なお、第1画像処理は、例えば、表1に示す第1キー43、第2キー44または第3キー45に設定される機能の処理と同じ処理であってもよい。
【0051】
コントローラ11は、第1画像処理を実行した後、処理を終了する。一方、コントローラ11は、第1キー43が押下操作を受け付けていないと判定した場合(S2でNO)、ステップS1に戻る。
【0052】
また、コントローラ11は、S1でYESの場合、つまり、第1通信インタフェース6にUSBメモリ8が接続されたことに応じて、第1画像処理に代えて、第2画像処理を実行する機能を第1キー43に設定するステップS4の第1設定処理を実行する。第2画像処理については後述する。
【0053】
USBメモリ8の接続に応じて第1キー43の機能が切り替わるので、ユーザがUSBメモリ8を利用したいタイミングで、第1キー43の機能を確実に切り替えることができる。また、第1キー43に複数の機能を設定することができるため、画像処理装置1に設けるキーの数を最小限に抑えることができ、画像処理装置1のサイズ及び製造コストを低減できる。
【0054】
コントローラ11は、上記第1設定処理を実行した後、第1発光部46を発光させる。コントローラ11は、第1発光部46を発光させることで、第1キー43に設定されている、第2画像処理を実行する機能を第1発光部46により報知する。第1発光部46は、報知部の一例であり、所定情報として第2画像処理を実行する機能を報知する。これにより、ユーザは、第1キー43に対してどの機能が設定されているかを確認することができる。
【0055】
さらに、コントローラ11は、第2通信インタフェース7にPC9が接続されている状態で、第1通信インタフェース6にUSBメモリ8が接続された場合に、上記第1設定処理を実行してもよい。このとき、コントローラ11は、第2通信インタフェース7とPC9との接続を切断する。
【0056】
第2通信インタフェース7にPC9が接続されている状態であっても、USBメモリ8の接続に応じて第1キー43の機能が切り替わる。このため、第2通信インタフェース7へのPC9の接続に加えて、第1通信インタフェース6にUSBメモリ8が接続される場合においても、ユーザがUSBメモリ8を利用したいタイミングで、第1キー43の機能を切り替えることができる。
【0057】
コントローラ11は、ステップS4において第1発光部46を発光させた後、第1通信インタフェース6とUSBメモリ8との接続が解除されたか否かを判定する(S6)。コントローラ11は、第1通信インタフェース6とUSBメモリ8との接続が解除されたと判定した場合(S6でYES)、後述する第2設定処理を実行する(S9)。コントローラ11は、上記第2設定処理を実行した後、第1発光部46の発光を停止させる(S10)。
【0058】
また、コントローラ11は、S6でYESの場合、つまり、第1通信インタフェース6とUSBメモリ8との接続が解除されたことに応じて、第2画像処理に代えて、第1画像処理を実行する機能を第1キー43に設定するステップS9の第2設定処理を実行する。USBメモリ8の接続解除に応じて第1キー43の機能が、第2画像処理を実行する機能から第1画像処理を実行する機能に戻るので、第1キー43の機能を元に戻す際の操作の手間を省くことができる。コントローラ11は、第1発光部46の発光を停止させた後、ステップS1に戻る。
【0059】
一方、コントローラ11は、第1通信インタフェース6とUSBメモリ8との接続が解除されていないと判定した場合(S6でNO)、ステップS2と同じ処理を実行する(S7)。コントローラ11は、第1キー43が押下操作を受け付けたと判定した場合(S7でYES)、第2画像処理を実行する(S8)。ステップS8の処理は、第2実行工程の一例である。
【0060】
第2画像処理は、第1画像処理とは異なり、かつ、USBメモリ8を利用した処理である。ステップS8において、コントローラ11は、画像読取センサ24により読み取られた原稿SAの画像を示す画像データをUSBメモリ8に記憶させる第2記憶処理を含む第2画像処理を実行する。
【0061】
なお、コントローラ11は、USBメモリ8に対してPC9をマスストレージデバイスとして認識させる第2画像処理を実行してもよい。この場合、コントローラ11は、上記画像データの容量がUSBメモリ8の空き容量よりも大きい場合、上記画像データをPC9に記憶させてもよい。また、コントローラ11は、第2通信インタフェース7とPC9との接続を維持する。
【0062】
コントローラ11は、第2画像処理を実行した後、処理を終了する。一方、コントローラ11は、第1キー43が押下操作を受け付けていないと判定した場合(S7でNO)、ステップS6に戻る。
【0063】
以上により、コントローラ11は、第1通信インタフェース6にUSBメモリ8が接続されていない場合(S1でNO)、第1キー43に対する所定操作を受け付けたことに応じて(S2でYES)、ステップS3において第1画像処理を実行する。また、コントローラ11は、第1通信インタフェース6にUSBメモリ8が接続されている場合(S1でYES)、第1キー43に対する所定操作を受け付けたことに応じて(S7でYES)、ステップS8において第2画像処理を実行する。
【0064】
画像処理装置1は、第1通信インタフェース6にUSBメモリ8が接続されていない場合に、所定操作を受け付けたことに応じて第1画像処理を実行する。また、画像処理装置1は、第1通信インタフェース6にUSBメモリ8が接続されている場合に、所定操作を受け付けたことに応じてUSBメモリ8を利用した第2画像処理を実行する。このため、ユーザは、第1通信インタフェース6にUSBメモリ8を接続させるか否かによって、画像処理装置1に対して、所定操作を受け付けたときに異なる画像処理を容易に実行させることができる。
【0065】
〔実施形態2〕
本開示の実施形態2について、以下に説明する。なお、説明の便宜上、実施形態1にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。
【0066】
図6は、本開示の実施形態2の画像処理装置1の動作の一例を示すフローチャートである。図6により示される動作は、画像処理装置1の電源がオン、またはスリープ状態から復帰したことを契機に開始され、電源がオンの間、繰り返し実行される。図6に示すように、コントローラ11は、検知センサ27により原稿SAの存在が検知され、かつ、第1通信インタフェース6にUSBメモリ8が接続されたか否かを判定する(S11)。
【0067】
コントローラ11は、検知センサ27により原稿SAの存在が検知され、かつ、第1通信インタフェース6にUSBメモリ8が接続されたと判定した場合(S11でYES)、ステップS4と同様に、第1設定処理を実行する(S16)。コントローラ11は、上記第1設定処理を実行した後、第1発光部46を発光させる(S17)。
【0068】
コントローラ11は、S11でYESの場合、つまり、検知センサ27により原稿SAの存在が検知され、かつ、第1通信インタフェース6にUSBメモリ8が接続されたことに応じて、上記第1設定処理を実行する。
【0069】
また、コントローラ11は、上記第1設定処理において、画像読取センサ24により読み取られた原稿SAの画像を示す画像データをUSBメモリ8に記憶させる第2記憶処理を含む第2画像処理を実行する機能を、第1キー43に設定する。なお、S11でYESの場合に第2通信インタフェース7にPC9が接続されているとき、コントローラ11は、第2通信インタフェース7とPC9との接続を切断する。
【0070】
USBメモリ8の接続と原稿SAの存在の検知とに応じて第1キー43の機能が切り替わる。このため、ユーザが画像処理装置1を用いて、原稿SAの画像を読み取って原稿SAの画像を示す画像データをUSBメモリ8に記憶したいタイミングで、第1キー43の機能を切り替えることができる。
【0071】
一方、コントローラ11は、検知センサ27により原稿SAの存在が検知されていない場合と、第1通信インタフェース6にUSBメモリ8が接続されていない場合と、の少なくとも一方の場合が真であると判定した場合(S11でNO)を考える。この場合、コントローラ11は、第1通信インタフェース6にUSBメモリ8が接続されたか否かを判定する(S12)。
【0072】
コントローラ11は、第1通信インタフェース6にUSBメモリ8が接続されたと判定した場合(S12でYES)、ステップS11に戻る。コントローラ11は、第1通信インタフェース6にUSBメモリ8が接続されていないと判定した場合(S12でNO)、検知センサ27により原稿SAの存在が検知されたか否かを判定する(S13)。S12でNOの場合、S1でNOの場合と同様に、第1画像処理を実行する機能が第1キー43に設定されている。
【0073】
コントローラ11は、検知センサ27により原稿SAの存在が検知されたと判定した場合(S13でYES)、ステップS11に戻る。コントローラ11は、検知センサ27により原稿SAの存在が検知されていないと判定した場合(S13でNO)、第1キー43が押下操作を受け付けるか否かを判定する(S14)。
【0074】
コントローラ11は、第1キー43が押下操作を受け付けたと判定した場合(S14でYES)、第1画像処理を実行する(S15)。コントローラ11は、第1画像処理を実行した後、処理を終了する。コントローラ11は、第1キー43が押下操作を受け付けていないと判定した場合(S14でNO)、ステップS12に戻る。
【0075】
コントローラ11は、ステップS17において第1発光部46を発光させた後、第1通信インタフェース6とUSBメモリ8との接続が解除されたか否かを判定する(S18)。コントローラ11は、第1通信インタフェース6とUSBメモリ8との接続が解除されたと判定した場合(S18でYES)、ステップS9と同様に、第2設定処理を実行する(S22)。
【0076】
コントローラ11は、上記第2設定処理を実行した後、第1発光部46の発光を停止させる(S23)。コントローラ11は、第1発光部46の発光を停止させた後、ステップS11に戻る。
【0077】
コントローラ11は、第1通信インタフェース6とUSBメモリ8との接続が解除されていないと判定した場合(S18でNO)、検知センサ27により原稿SAの存在が検知されなくなったか否かを判定する(S19)。コントローラ11は、検知センサ27により原稿SAの存在が検知されなくなったと判定した場合(S19でYES)、ステップS22に進む。
【0078】
コントローラ11は、検知センサ27による原稿SAの存在の検知が維持されていると判定した場合(S19でNO)、ステップS14と同じ処理を実行する(S20)。コントローラ11は、第1キー43が押下操作を受け付けたと判定した場合(S20でYES)、第2画像処理を実行する(S21)。コントローラ11は、第2画像処理を実行した後、処理を終了する。コントローラ11は、第1キー43が押下操作を受け付けていないと判定した場合(S20でNO)、ステップS18に戻る。
【0079】
〔実施形態3〕
本開示の実施形態3について、以下に説明する。なお、説明の便宜上、実施形態1及び2にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。
【0080】
図7は、本開示の実施形態3の画像処理装置1の動作の一例を示すフローチャートである。図7により示される動作は、画像処理装置1の電源がオン、またはスリープ状態から復帰したことを契機に開始され、電源がオンの間、繰り返し実行される。図7に示すように、コントローラ11は、第2通信インタフェース7にPC9が接続されたか否かを判定する(S31)。コントローラ11は、第2通信インタフェース7にPC9が接続されたと判定した場合(S31でYES)、第2通信インタフェース7とPC9との接続が解除されたか否かを判定する(S32)。
【0081】
S31でYESの場合、コントローラ11は、装置の種類を示す装置情報をPC9から取得することにより、第2通信インタフェース7に接続された装置がPC9であると認識できる。なお、コントローラ11は、第2通信インタフェース7に装置の接続があったことに基づき、第2通信インタフェース7にPC9が接続されたことを認識してもよい。この場合、第2通信インタフェース7はPC9専用のインタフェースとなる。
【0082】
コントローラ11は、第2通信インタフェース7とPC9との接続が解除されたと判定した場合(S32でYES)、ステップS31に戻る。一方、コントローラ11は、第2通信インタフェース7とPC9との接続が解除されていないと判定した場合(S32でNO)、第1キー43が押下操作を受け付けるか否かを判定する(S33)。
【0083】
コントローラ11は、S32でNOの場合、つまり、第2通信インタフェース7にPC9が接続されている状態で、第1通信インタフェース6にUSBメモリ8が接続された場合に、上記第1設定処理を実行しない。このとき、第1キー43には、第1画像処理を実行する機能が設定されている状態が維持される。
【0084】
コントローラ11は、第1キー43が押下操作を受け付けたと判定した場合(S33でYES)、第1画像処理を実行する(S34)。コントローラ11は、第1画像処理を実行した後、処理を終了する。コントローラ11は、第1キー43が押下操作を受け付けていないと判定した場合(S33でNO)、ステップS32に戻る。
【0085】
一方、コントローラ11は、第2通信インタフェース7にPC9が接続されていないと判定した場合(S31でNO)、第1通信インタフェース6にUSBメモリ8が接続されたか否かを判定する(S35)。コントローラ11は、第1通信インタフェース6にUSBメモリ8が接続されたと判定した場合(S35でYES)、ステップS4と同様に、第1設定処理を実行する(S36)。コントローラ11は、上記第1設定処理を実行した後、第1発光部46を発光させる(S37)。
【0086】
コントローラ11は、S35でYESの場合、つまり、第2通信インタフェース7にPC9が接続されていない状態で、第1通信インタフェース6にUSBメモリ8が接続された場合に、上記第1設定処理を実行する。
【0087】
コントローラ11は、第1発光部46を発光させた後、ステップS31と同じ処理を実行する(S38)。コントローラ11は、第2通信インタフェース7にPC9が接続されたと判定した場合(S38でYES)、ステップS9と同様に、第2設定処理を実行する(S42)。コントローラ11は、上記第2設定処理を実行した後、第1発光部46の発光を停止させる(S43)。コントローラ11は、第1発光部46の発光を停止させた後、ステップS31に戻る。
【0088】
コントローラ11は、第2通信インタフェース7にPC9が接続されていないと判定した場合(S38でNO)、第1通信インタフェース6とUSBメモリ8との接続が解除されたか否かを判定する(S39)。コントローラ11は、第1通信インタフェース6とUSBメモリ8との接続が解除されたと判定した場合(S39でYES)、ステップS42に進む。
【0089】
コントローラ11は、第1通信インタフェース6とUSBメモリ8との接続が解除されていないと判定した場合(S39でNO)、ステップS33と同じ処理を実行する(S40)。コントローラ11は、第1キー43が押下操作を受け付けたと判定した場合(S40でYES)、第2画像処理を実行する(S41)。コントローラ11は、第2画像処理を実行した後、処理を終了する。コントローラ11は、第1キー43が押下操作を受け付けていないと判定した場合(S40でNO)、ステップS38に戻る。
【0090】
コントローラ11は、第1通信インタフェース6にUSBメモリ8が接続されていないと判定した場合(S35でNO)、ステップS31に戻る。S35でNOの場合、S1でNOの場合と同様に、第1画像処理を実行する機能が第1キー43に設定されている。
【0091】
以上により、コントローラ11は、S32でNOの場合、上記第1設定処理を実行せず、S35でYESの場合、上記第1設定処理を実行する。よって、USBメモリ8を接続可能な第1通信インタフェース6と、PC9を接続可能な第2通信インタフェース7と、を備える画像処理装置1において、PC9及びUSBメモリ8のいずれが接続されているかによって、第1キー43に設定する機能を適切に切り替えることができる。
【0092】
〔実施形態4〕
本開示の実施形態4について、以下に説明する。なお、説明の便宜上、実施形態1~3にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。
【0093】
図8は、本開示の実施形態4の画像処理装置1の動作の一例を示すフローチャートである。図8により示される動作は、画像処理装置1の電源がオン、またはスリープ状態から復帰したことを契機に開始され、電源がオンの間、繰り返し実行される。図8に示すように、コントローラ11は、検知センサ27により原稿SAの存在が検知され、かつ、第1通信インタフェース6にUSBメモリ8が接続されたか否かを判定する(S51)。
【0094】
コントローラ11は、検知センサ27により原稿SAの存在が検知され、かつ、第1通信インタフェース6にUSBメモリ8が接続されたと判定した場合(S51でYES)、ステップS4と同様に、第1設定処理を実行する(S56)。コントローラ11は、上記第1設定処理を実行した後、第1発光部46を発光させる(S57)。コントローラ11は、第1発光部46を発光させた後、第2画像処理を実行する(S58)。コントローラ11は、第2画像処理を実行した後、処理を終了する。
【0095】
コントローラ11は、S51でYESの場合、つまり、検知センサ27により原稿SAの存在が検知され、かつ、第1通信インタフェース6にUSBメモリ8が接続されたことに応じて、上記第1設定処理を実行する。また、上記第1設定処理において第1キー43に設定される第2画像処理は、画像読取処理及び上記第2記憶処理を含む。当該画像読取処理は、画像読取センサ24により原稿SAの画像を読み取る処理である。
【0096】
一方、コントローラ11は、検知センサ27により原稿SAの存在が検知されていない場合と、第1通信インタフェース6にUSBメモリ8が接続されていない場合と、の少なくとも一方の場合が真であると判定した場合(S51でNO)を考える。この場合、コントローラ11は、第1通信インタフェース6にUSBメモリ8が接続されたか否かを判定する(S52)。
【0097】
コントローラ11は、第1通信インタフェース6にUSBメモリ8が接続されたと判定した場合(S52でYES)、ステップS51に戻る。コントローラ11は、第1通信インタフェース6にUSBメモリ8が接続されていないと判定した場合(S52でNO)、検知センサ27により原稿SAの存在が検知されたか否かを判定する(S53)。S52でNOの場合、S1でNOの場合と同様に、第1画像処理を実行する機能が第1キー43に設定されている。
【0098】
コントローラ11は、検知センサ27により原稿SAの存在が検知されたと判定した場合(S53でYES)、ステップS51に戻る。コントローラ11は、検知センサ27により原稿SAの存在が検知されていないと判定した場合(S53でNO)、第1キー43が押下操作を受け付けるか否かを判定する(S54)。
【0099】
コントローラ11は、第1キー43が押下操作を受け付けたと判定した場合(S54でYES)、第1画像処理を実行する(S55)。コントローラ11は、第1画像処理を実行した後、処理を終了する。コントローラ11は、第1キー43が押下操作を受け付けていないと判定した場合(S54でNO)、ステップS52に戻る。
【0100】
〔実施形態5〕
本開示の実施形態5について、以下に説明する。なお、説明の便宜上、実施形態1~4にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。
【0101】
図9は、本開示の実施形態5の画像処理装置100の外部構成の一例を示す斜視図である。図10は、図9に示す画像処理装置100の電気的構成の一例を示すブロック図である。画像処理装置100は、例えば、スキャン、プリント、コピー及びファクシミリ等の機能を備えるMFP(Multi Function Printer)である。また、画像処理装置100は、フラットベッド方式及びADF方式の両方式による画像の読み取りが可能である。
【0102】
図9に示すように、画像処理装置100は、カバー101と、第1原稿載置台102と、第2原稿載置台103と、筐体104と、操作部105と、排出トレイ106と、給送トレイ107と、を備える。また、図10に示すように、画像処理装置100は、画像処理装置1に比べて、搬送ローラ21,23,26が搬送部21Aに変更される点と、印刷機構51を備える点と、検知センサ27が第1検知センサ28及び第2検知センサ29に変更される点と、が異なる。
【0103】
カバー101は、筐体104の上面を覆うように、筐体104に開閉可能に支持されている。カバー101には第1原稿載置台102が設けられており、筐体104の上面には第2原稿載置台103が設けられている。第1原稿載置台102及び第2原稿載置台103は、原稿SAを載置可能な台である。第1原稿載置台102は、ADF方式による画像の読み取りが可能なスキャナに設けられるものであり、第2原稿載置台103は、フラットベッド方式による画像の読み取りが可能なスキャナに設けられるものである。
【0104】
操作部105は、操作部4と同様の構成であり、電源キー41と、キャンセルキー42と、第1キー43と、第2キー44と、第3キー45と、第1発光部46と、第2発光部47と、を備える。排出トレイ106は、搬送部21Aによって排出されたシートを収容する。給送トレイ107は、印刷機構51による印刷に用いられるシートを収容する。
【0105】
印刷機構51は、筐体104の内部に設けられており、シートに画像を印刷可能な機構である。印刷機構51は、画像処理装置100がレーザプリンタを備える場合、レーザプリンタに含まれる印刷可能な機構であり、画像処理装置100がインクジェットプリンタを備える場合、インクジェットプリンタに含まれる印刷可能な機構である。第1検知センサ28は、第1原稿載置台102に載置された原稿SAの存在を検知する。第2検知センサ29は、第2原稿載置台103に載置された原稿SAの存在を検知する。
【0106】
画像処理装置100において、コントローラ11は、搬送モータMTを駆動することにより、搬送部21Aで給送トレイ107に収容されているシートを給送する。コントローラ11は、搬送部21Aによって給送したシートに、印刷機構51により画像を印刷する。コントローラ11は、印刷機構51により画像を印刷したシートを、搬送部21Aにより排出トレイ106に排出する。
【0107】
また、コントローラ11は、図6に示すステップS11,S13,S19と、図8に示すステップS51,S53と、において、第1検知センサ28または第2検知センサ29により原稿SAの存在が検知されたかを判定してもよい。
【0108】
さらに、コントローラ11は、実施形態1、3で上述した第1設定処理において、第1通信インタフェース6にUSBメモリ8が接続されたことに応じて、印刷処理を含む第2画像処理を実行する機能を、第1キー43に設定してもよい。当該印刷処理は、コントローラ11が、USBメモリ8から取得した画像データを印刷機構51に対してシートに印刷させる処理である。USBメモリ8の接続に応じて第1キー43の機能が切り替わるので、ユーザがUSBメモリ8を利用して印刷したいタイミングで、第1キー43の機能を切り替えることができる。
【0109】
さらに、コントローラ11は、実施形態2、4で上述した第1設定処理において、第1通信インタフェース6にUSBメモリ8が接続され、かつ、原稿SAの存在が検知されていないことに応じて、印刷処理を含む第2画像処理を実行する機能を、第1キー43に設定してもよい。すなわち、コントローラ11は、USBメモリ8の接続、及び原稿SAの存在が検知されていることに応じてUSBメモリ8を利用した読取の機能を第1キー43に設定し、USBメモリ8の接続、及び原稿SAの存在が検知されていないことに応じてUSBメモリ8を利用した印刷の機能を第1キー43に設定する。このようにUSBメモリ8の接続、及び原稿SAの存在に応じて機能が切り替わるので、ユーザがUSBメモリ8を利用して読取または印刷したいタイミングで、第1キー43の機能を切り替えることができる。
【0110】
〔変形例1〕
実施形態1~4において、コントローラ11は、第1通信インタフェース6にUSBメモリ8が接続されている状態で、画像処理装置1の電源がオンされたこと、または、スリープ状態から復帰したことに応じて、図5図8の動作を開始してもよい。当該スリープ状態は、コントローラ11が第1画像処理及び第2画像処理の実行命令を待機する待機状態よりも、画像処理装置1が備える部品のうち電力供給が行われる部品の数が少ない状態である。
【0111】
USBメモリ8が接続されたときだけではなく、USBメモリ8が接続されている状態で、電源がオンされたこと、または、スリープ状態から復帰したことに応じて、第1キー43の機能を切り替えることができる。
【0112】
なお、実施形態5において、コントローラ11は、第1通信インタフェース6にUSBメモリ8が接続されている状態で、画像処理装置100の電源がオンされたこと、または、スリープ状態から復帰したことに応じて、上記第1設定処理を実行してもよい。
【0113】
〔変形例2〕
実施形態1~4において、第1キー43に第1画像処理を実行する機能が設定されている場合、コントローラ11は、第1キー43に第1画像処理を実行する機能が設定されていることを、図3(B)に示す表示部48に表示してもよい。
【0114】
また、コントローラ11は、上記第1設定処理を実行した後、表示部48の表示を切り替えてもよい。具体的には、コントローラ11は、第1キー43に第1画像処理を実行する機能が設定されていることを示す表示を、第1キー43に第2画像処理を実行する機能が設定されていることを示す表示に切り替えてもよい。表示部48は、報知部の一例であり、所定情報として、第1キー43に設定されている第1画像処理または第2画像処理を実行する機能を報知する。
【0115】
さらに、第1キー43に第1画像処理を実行する機能が設定されている場合、コントローラ11は、第1キー43に第1画像処理を実行する機能が設定されていることを示す音声を、図3(B)に示す音声出力部49により所定のタイミングで出力してもよい。コントローラ11は、上記第1設定処理を実行した後、第1キー43に第2画像処理を実行する機能が設定されていることを示す音声を、音声出力部49により出力してもよい。音声出力部49は、報知部の一例であり、所定情報として、第1キー43に設定されている第1画像処理または第2画像処理を実行する機能を報知する。
【0116】
〔変形例3〕
実施形態5において、操作部105は操作部4Aと同様の構成であってもよい。第1キー43に印刷処理を含む第2画像処理を実行する機能が設定されている場合、コントローラ11は、第1キー43が押下操作を受け付けたと判定したとき、USBメモリ8に記憶されている画像データを表示部48に表示してもよい。
【0117】
また、コントローラ11は、表示部48に表示された複数の画像データのうち所定の画像データがユーザによるタッチ操作で選択された場合、上記印刷処理において、選択された画像データを印刷機構51に対してシートに印刷させてもよい。
【0118】
〔ソフトウェアによる実現例〕
画像処理装置1,100(以下、「装置」と呼ぶ)の機能は、当該装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、当該装置のコントローラ11としてコンピュータを機能させるためのプログラムにより実現することができる。
【0119】
この場合、上記装置は、上記プログラムを実行するためのハードウェアとして、少なくとも1つの制御装置(例えばプロセッサ)と少なくとも1つの記憶装置(例えばメモリ)を有するコンピュータを備えている。この制御装置と記憶装置により上記プログラムを実行することにより、上記各実施形態で説明した各機能が実現される。
【0120】
上記プログラムは、一時的ではなく、コンピュータ読み取り可能な、1または複数の記録媒体に記録されていてもよい。この記録媒体は、上記装置が備えていてもよいし、備えていなくてもよい。後者の場合、上記プログラムは、有線または無線の任意の伝送媒体を介して上記装置に供給されてもよい。
【0121】
また、コントローラ11の機能の一部または全部は、論理回路により実現することも可能である。例えば、コントローラ11として機能する論理回路が形成された集積回路も本開示の範疇に含まれる。この他にも、例えば量子コンピュータによりコントローラ11の機能を実現することも可能である。
【0122】
〔付記事項〕
本開示は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本開示の技術的範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0123】
1、100 画像処理装置 2 原稿載置台
6 第1通信インタフェース 7 第2通信インタフェース
8 USBメモリ 9 PC
11 コントローラ 24 画像読取センサ
27 検知センサ 28 第1検知センサ
29 第2検知センサ 43 第1キー
44 第2キー 45 第3キー
46 第1発光部 47 第2発光部
48 表示部 49 音声出力部
51 印刷機構 102 第1原稿載置台
103 第2原稿載置台 I1 第1アイコン
I2 第2アイコン I3 第3アイコン
図1
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