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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024121608
(43)【公開日】2024-09-06
(54)【発明の名称】電気光学装置、および電子機器
(51)【国際特許分類】
   G02F 1/1335 20060101AFI20240830BHJP
   G09F 9/30 20060101ALI20240830BHJP
   G02F 1/1368 20060101ALI20240830BHJP
【FI】
G02F1/1335
G09F9/30 338
G09F9/30 349Z
G09F9/30 348A
G02F1/1368
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023028802
(22)【出願日】2023-02-27
(71)【出願人】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003177
【氏名又は名称】弁理士法人旺知国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】古我 祐貴
【テーマコード(参考)】
2H192
2H291
5C094
【Fターム(参考)】
2H192AA24
2H192BC42
2H192CB02
2H192DA15
2H192DA43
2H192DA52
2H192EA15
2H192FA73
2H192FB03
2H192FB05
2H192FB33
2H192GD46
2H192GD47
2H192JA06
2H192JA13
2H192JA17
2H192JA33
2H192JB02
2H291FA13Y
2H291FA56Y
2H291FA62Y
2H291FA64Y
2H291FA81Z
2H291FD27
2H291GA04
2H291GA05
2H291GA10
2H291GA19
2H291HA06
2H291HA11
2H291HA13
2H291HA15
2H291LA31
2H291LA40
2H291MA13
5C094AA31
5C094AA42
5C094BA43
5C094DA13
5C094DA15
5C094DB01
5C094EA04
5C094EA10
5C094ED01
5C094FA01
5C094FB02
5C094FB12
5C094FB15
5C094JA08
(57)【要約】
【課題】品質信頼性の低下が抑制された電気光学装置、および電子機器を提供すること。
【解決手段】電気光学装置は、ドレイン領域を含むトランジスターと、前記トランジスターに対応して設けられる画素電極と、前記トランジスターと前記画素電極との間の層に配置され、酸窒化ケイ素を含むレンズ層と、前記レンズ層と前記画素電極との間の層に配置され、第1導電部を介して前記画素電極に電気的に接続される第1中継電極と、前記レンズ層と前記第1中継電極との間の層に配置され、前記レンズ層に接触するパッシベーション膜と、前記レンズ層および前記パッシベーション膜を貫通する貫通孔に配置され、前記第1中継電極に電気的に接続される第2導電部と、を備える。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ドレイン領域を含むトランジスターと、
前記トランジスターに対応して設けられる画素電極と、
前記トランジスターと前記画素電極との間の層に配置され、酸窒化ケイ素を含むレンズ層と、
前記レンズ層と前記画素電極との間の層に配置され、第1導電部を介して前記画素電極に電気的に接続される第1中継電極と、
前記レンズ層と前記第1中継電極との間の層に配置され、パッシベーション膜と、
前記レンズ層および前記パッシベーション膜を貫通する貫通孔に配置され、前記第1中継電極に電気的に接続される第2導電部と、
を備える、
ことを特徴とする電気光学装置。
【請求項2】
前記パッシベーション膜は、酸化ケイ素または窒化ケイ素を含む、
請求項1に記載の電気光学装置。
【請求項3】
前記第2導電部は、タングステンを含む、
請求項1または2に記載の電気光学装置。
【請求項4】
前記パッシベーション膜の平均厚さは、前記レンズ層の平均厚さよりも薄い、
請求項1に記載の電気光学装置。
【請求項5】
前記パッシベーション膜の平均厚さは、100nm以上1000nm以下である、
請求項1または4に記載の電気光学装置。
【請求項6】
前記第1導電部と前記第2導電部とは、平面視で異なる箇所に配置される、
請求項1に記載の電気光学装置。
【請求項7】
前記トランジスターと前記レンズ層との間の層に配置され、前記第2導電部を介して前記第1中継電極と電気的に接続される第2中継電極をさらに備え、
前記第1中継電極と前記第2中継電極とは、平面視で重なる、
請求項1に記載の電気光学装置。
【請求項8】
前記トランジスターと前記第2中継電極との間の層に配置される第3中継電極と、
前記第2中継電極と前記第3中継電極とを電気的に接続する第3導電部と、をさらに備え、
前記第2導電部と前記第3導電部とは、平面視で重なる、
請求項7に記載の電気光学装置。
【請求項9】
前記トランジスターと前記レンズ層との間の層に配置され、前記レンズ層に接触する透光層と、
前記トランジスターと前記透光層との間の層に配置される第3中継電極と、
前記第2導電部と前記第3中継電極とを電気的に接続する第3導電部と、をさらに備え、
前記第2導電部と前記第3導電部とは、平面視で重なり、互いに接続される、
請求項1に記載の電気光学装置。
【請求項10】
前記レンズ層は、複数のレンズ面と、前記複数のレンズ面とは反対側の平坦面とを有し、
前記パッシベーション膜は、前記平坦面に接触する、
請求項1に記載の電気光学装置。
【請求項11】
請求項1に記載の電気光学装置と、
前記電気光学装置の動作を制御する制御部と、を有することを特徴とする電子機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気光学装置、および電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
プロジェクター等の電子機器には、例えば、画素ごとに光学的特性を変更可能な液晶表示装置等の電気光学装置が用いられる。当該電気光学装置の例として、特許文献1に記載の電気光学装置が知られている。
【0003】
当該文献の電気光学装置は、第1基板と第2基板とこれら基板の間に配置された液晶層とを有する。第2基板は、石英基板等の基板本体と、スイッチング素子と、中継電極と、レンズ部と、画素電極と、導電部とを有する。スイッチング素子と、中継電極と、レンズ部と、画素電極とは、基板本体からこの順に並ぶ。また、中継電極は、スイッチング素子のドレイン領域に電気的に接続される。また、中継電極と画素電極とは、導電部を介して電気的に接続される。よって、画素電極は、中継電極および導電部を介してスイッチング素子のドレイン領域に電気的に接続されている。また、レンズ層は、酸窒化ケイ素を含む。
【0004】
レンズを貫通する貫通孔の内部に導電部を設けることで、レンズ部のような厚みが必要な箇所において、ドレイン領域と画素電極とを電気的に接続することが可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2021-167884号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
当該文献に記載の第2基板は、例えば、以下のようにして製造することができる。例えば、石英基板等のウエハー上に、スイッチング素子と中継電極とレンズ部と画素電極と導電部とを含む素子部を複数形成し、ウエハーを素子部ごとに個片化する。個片化することにより、複数の第2基板が得られる。
【0007】
この第2基板の製造において、レンズ部を貫通する貫通孔の内部およびレンズ部の上面に導電膜を形成した後、当該導電膜の一部を除去することにより、当該貫通孔に設けられた導電部が形成される。この導電部の形成の際、ウエハーの外周部において導電部の膜剥がれが発生するという問題がある。
【0008】
鋭意検討した結果、レンズ層が酸窒化ケイ素を含む場合、窒素抜けによりレンズ層と導電膜の密着性が変化するため、膜剥がれが生じていると考えられた。この剥がれた膜は、レンズ部に微細な傷を付けたり、アーキングの原因となるおそれがある。この結果、第2基板の歩留まりが低下し、よって、電気光学装置の品質信頼性が低下するおそれがある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の電気光学装置の一態様は、ドレイン領域を含むトランジスターと、前記トランジスターに対応して設けられる画素電極と、前記トランジスターと前記画素電極との間の層に配置され、酸窒化ケイ素を含むレンズ層と、前記レンズ層と前記画素電極との間の層に配置され、第1導電部を介して前記画素電極に電気的に接続される第1中継電極と、前記レンズ層と前記第1中継電極との間の層に配置され、前記レンズ層に接触するパッシベーション膜と、前記レンズ層および前記パッシベーション膜を貫通する貫通孔に配置され、前記第1中継電極に電気的に接続される第2導電部と、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】第1実施形態に係る電気光学装置の平面図である。
図2図1に示す電気光学装置のA-A線の断面図である。
図3図1の第1基板の電気的な構成を示す等価回路図である。
図4図2の第1基板の表示領域における断面構造を示す図である。
図5図2の複数の画素電極、半導体層、および第2容量電極の平面的な配置を示す図である。
図6図4の第1基部の一部を示す図である。
図7図6の第1基部の一部を示す平面図である。
図8図6の第1基板の一部の製造方法の流れを示す図である。
図9】透光層形成工程を説明するための図である。
図10】レンズ層形成工程を説明するための図である。
図11】パッシベーション膜形成工程を説明するための図である。
図12】貫通孔形成工程を説明するための図である。
図13】第2導電部形成工程を説明するための図である。
図14】第2導電部形成工程を説明するための図である。
図15】第1中継電極形成工程を説明するための図である。
図16】第1中継電極形成工程を説明するための図である。
図17】変形例の第2導電部を示す断面図である。
図18】第2実施形態の第1基板の一部を示す断面図である。
図19】第3実施形態の第1基部の一部を示す断面図である。
図20】電子機器の一例であるパーソナルコンピューターを示す斜視図である。
図21】電子機器の一例であるスマートフォンを示す平面図である。
図22】電子機器の一例であるプロジェクターを示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、添付図面を参照しながら本発明に係る好適な実施形態を説明する。なお、図面において各部の寸法または縮尺は実際と適宜に異なり、理解を容易にするために模式的に示す部分もある。また、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られない。
【0012】
1.電気光学装置
A.第1実施形態
A-1.電気光学装置100の概要
図1は、第1実施形態に係る電気光学装置100の平面図である。図2は、図1に示す電気光学装置100のA-A線の断面図である。以下では、説明の便宜上、互いに直交するX軸、Y軸およびZ軸を適宜用いて説明する。また、X軸に沿う一方向をX1方向と表記し、X1方向とは反対の方向をX2方向と表記する。同様に、Y軸に沿う一方向をY1方向と表記し、Y1方向とは反対の方向をY2方向と表記する。Z軸に沿う一方向をZ1方向と表記し、Z1方向とは反対の方向をZ2方向と表記する。
【0013】
また、本明細書において、要素αと要素βとの「電気的な接続」は、要素αと要素βとが直接的に接合されることで導通する構成のほか、要素αと要素βとが他の導電体を介して間接的に導通する構成も含まれる。
【0014】
図1および図2に示す電気光学装置100は、画素ごとにスイッチング素子としてTFT(Thin Film Transistor)を備えたアクティブマトリクス駆動方式の液晶装置である。
【0015】
電気光学装置100は、第1基板2と、第2基板3と、枠状のシール部材4と、液晶層5とを有する。図2に示すように、第1基板2、液晶層5および第2基板3は、この順にZ1方向に並ぶ。なお、第1基板2、液晶層5および第2基板3の重なる方向であるZ1方向またはZ2方向から見ることを「平面視」とする。また、図1に示す電気光学装置100の平面形状は四角形であるが、四角形以外の多角形または円形であってもよい。
【0016】
電気光学装置100は透過型であり、第1基板2および第2基板3は、透光性を有する。図2に示すように、光LLが第2基板3に入射した後、第1基板2から出射される間に変調することにより、画像が表示される。なお、第1基板2に入射した光が第2基板3から出射される間に変調することにより、画像が表示されてもよい。また、「透光性」とは、可視光に対する透過性を意味し、好ましくは可視光の透過率が50%以上であることをいう。
【0017】
第1基板2は、基板21と、積層体20と、複数の画素電極24と、配向膜29とを有する。基板21、積層体20、複数の画素電極24および配向膜29は、この順にZ1方向に積層される。
【0018】
基板21は、透光性および絶縁性を有する平板であり、例えばガラス基板または石英基板で構成される。積層体20は、透光性を有する。積層体20には、トランジスターおよび各種配線等が設けられる。複数の画素電極24は、積層体20上に配置される。複数の画素電極24は、液晶層5に電界を印加するために用いられる。複数の画素電極24は、例えば、ITO(Indium Tin Oxide)、IZO(Indium Zinc Oxide)およびFTO(Fluorine-doped tin oxide)等の透明導電材料を含む。なお、複数の画素電極24の外側には、ノイズ対策等のための複数のダミー画素電極、およびイオントラップ用の電極が設けられてもよい。また、配向膜29は、透光性および絶縁性を有する。配向膜29は、液晶層5に接触しており、液晶層5が有する液晶分子50を配向させる。配向膜29は、複数の画素電極24を覆うように配置される。配向膜29の材料は、例えばポリイミドおよび酸化ケイ素等である。
【0019】
図1に示すように、第1基板2には、走査線駆動回路11とデータ線駆動回路12と複数の外部端子13とが配置される。複数の外部端子13の一部は、図示しないが、駆動回路10から引き回される配線に接続される。また、複数の外部端子13は、定電位Vcomが印加させる外部端子13を含む。
【0020】
図2に示す第2基板3は、第1基板2に対向して配置される。第2基板3は、基板31と、積層体30と、対向電極32と、配向膜39と、見切り38とを有する。基板31、積層体30、対向電極32および配向膜39は、この順にZ2方向に積層される。
【0021】
基板31は、透光性および絶縁性を有する平板であり、例えばガラス基板または石英基板で構成される。積層体30は、複数の絶縁膜を含む。当該複数の絶縁膜のそれぞれは、透光性および絶縁性を有し、例えば酸化ケイ素等のケイ素を含む無機材料で形成される。積層体30は、例えば、マイクロレンズを含む。積層体30には、見切り38が設けられる。見切り38は、平面視で複数の画素電極24を囲む遮光性の見切りである。なお、「遮光性」とは、可視光に対する遮光性を意味し、好ましくは可視光の透過率が50%未満であることをいい、より好ましくは10%以下であることをいう。対向電極32は、複数の画素電極24に対して液晶層5を介して対向する。対向電極32は、液晶層5に電界を印加するために用いられる。対向電極32は、透光性および導電性を有する。対向電極32は、例えば、ITO、IZOおよびFTO等の透明導電材料を含む。配向膜39は、透光性および絶縁性を有する。配向膜39は、液晶分子50を配向させる。配向膜39の材料は、例えばポリイミドおよび酸化ケイ素等である。
【0022】
また、第2基板3と第1基板2との間には、図1に示す複数の基板間導通材6が設けられる。複数の基板間導通材6は、第1基板2との第2基板3とを電気的に接続するための導通材である。基板間導通材6は、第1基板2に配置される図示省略された引き回し配線を介して、複数の外部端子13のいずれかの外部端子13に接続される。対向電極32には、定電位Vcomが印加させる。
【0023】
シール部材4は、第1基板2と第2基板3との間に配置される。シール部材4は、例えばエポキシ樹脂等のUV硬化性材料を含む。UVは、ultravioletの略称であり、特に、波長100nm以上400nm以下の光をいう。また、シール部材4は、ガラス等の無機材料で構成されるギャップ材を含んでもよい。
【0024】
液晶層5は、第1基板2、第2基板3およびシール部材4によって囲まれる領域内に配置される。液晶層5は、電界に応じて光学的特性が変化する電気光学層である。液晶層5は、液晶分子50を含む。液晶分子50は、正または負の誘電異方性を有する。液晶分子50の配向は、液晶層5に印加される電圧に応じて変化する。
【0025】
図1に示すように、電気光学装置100は、画像を表示する表示領域A10と、平面視で表示領域A10の外側に設けられる周辺領域A20とを有する。表示領域A10には、行列状に配列される複数の画素Pが設けられる。複数の画素Pに対して複数の画素電極24が1対1で配置される。一方、前述の対向電極32は、複数の画素Pで共通に設けられる共通電極である。また、周辺領域A20には、前述の走査線駆動回路11、データ線駆動回路12および複数の外部端子13が配置される。
【0026】
かかる電気光学装置100は、例えば、後述するパーソナルコンピューターおよびスマートフォン等のカラー表示を行う表示装置に適用される。当該表示装置に適用される場合、電気光学装置100に対してカラーフィルターが適宜用いられる。また、電気光学装置100は、例えば、後述する投射型のプロジェクターに適用される。この場合、電気光学装置100は、ライトバルブとして機能する。この場合、電気光学装置100に対してカラーフィルターが省略される。
【0027】
A-2.第1基板2の電気的な構成
図3は、図1の第1基板2の電気的な構成を示す等価回路図である。図3に示すように、第1基板2には、複数のトランジスター23とn本の走査線241とm本のデータ線242とn本の定電位線243とが設けられる。これらは図2の積層体20に設けられる。なお、nおよびmはそれぞれ2以上の整数である。n本の走査線241とm本のデータ線242との各交差に対応してトランジスター23が配置される。各トランジスター23は、例えばスイッチング素子として機能するTFTである。各トランジスター23は、ゲート、ソースおよびドレインを含む。
【0028】
n本の走査線241のそれぞれはX1方向に延在し、n本の走査線241はY1方向に等間隔で並ぶ。n本の走査線241のそれぞれは、対応する複数のトランジスター23のゲートに電気的に接続される。n本の走査線241は、図1に示す走査線駆動回路11に電気的に接続される。1~n本の走査線241には、走査線駆動回路11から走査信号G1、G2、…、およびGnが線順次で供給される。
【0029】
図3に示すm本のデータ線242のそれぞれはY1方向に延在し、m本のデータ線242はX1方向に等間隔で並ぶ。m本のデータ線242のそれぞれは、対応する複数のトランジスター23のソースに電気的に接続される。m本のデータ線242は、図1に示すデータ線駆動回路12に電気的に接続される。1~m本のデータ線242には、データ線駆動回路12から画像信号S1、S2、…、およびSmが並行に供給される。
【0030】
図3に示すn本の走査線241とm本のデータ線242とは、互いに電気的に絶縁されており、平面視で格子状に配置される。隣り合う2つの走査線241と隣り合う2つのデータ線242とで囲まれる領域が画素Pに対応する。画素Pごとにトランジスター23、画素電極24および容量素子25が設けられる。画素電極24は、トランジスター23に対応して設けられる。1つの画素電極24に対して1つのトランジスター23が配置される。各画素電極24は、対応するトランジスター23のドレインに電気的に接続される。
【0031】
n本の定電位線243のそれぞれはY1方向に延在し、n本の定電位線243はX1方向に等間隔で並ぶ。各定電位線243には、定電位Vcomが印加される。各定電位線243は、対応する容量素子25が有する2つの電極のうちの一方に電気的に接続される容量線である。各容量素子25は、画素電極24の電位を保持するための保持容量である。容量素子25は、トランジスター23に対して1対1で設けられる。また、各容量素子25が有する2つの電極のうちの他方は、画素電極24とトランジスター23のドレインとに電気的に接続される。
【0032】
走査信号G1、G2、…、およびGnが順次アクティブとなり、n本の走査線241が順次選択されると、選択される走査線241に接続されるトランジスター23がオン状態となる。すると、m本のデータ線242を介して表示すべき階調に応じた大きさの画像信号S1、S2、…、およびSmに応じた電位が、選択される走査線241に対応する画素Pの画素電極24に印加される。これにより、画素電極24と対向電極32との間に形成される液晶容量に、表示すべき階調に応じた電圧が印加され、印加される電圧に応じて液晶分子50の配向が変化する。また、容量素子25によって、印加される電圧が保持される。このような液晶分子50の配向の変化によって光LLが変調され階調表示が可能となる。
【0033】
A-3.第1基板2の表示領域A10の断面構造
図4は、図2の第1基板2の表示領域A10における断面構造を示す図である。前述のように、第1基板2は、基板21と、積層体20と、複数の画素電極24と、配向膜29とを有する。図4では、1つの画素電極24に対応する断面が図示される。
【0034】
また、図4に示すように、積層体20は、基板21から順に積層された、絶縁層201、絶縁層202、絶縁層203、絶縁層204、絶縁層205、第1光路長調整層221、透光層222、レンズ層223、パッシベーション膜224、第2光路長調整層225、および保護層226を含む。これら各層は、透光性および絶縁性を有する。絶縁層201~205の各材料は、例えば、酸化シリコンおよび酸窒化シリコン等のケイ素を含む無機材料である。また、積層体20には、前述のトランジスター23、およびデータ線242等が配置される。
【0035】
基板21上には、遮光層211が配置される。遮光層211は、トランジスター23が有する半導体層231への光の入射を防ぐために設けられる。遮光層211の材料は、例えば、タングステン(W)、チタン(Ti)、クロム(Cr)、鉄(Fe)およびアルミニウム(Al)等の金属、金属窒化物ならびに金属シリサイド等が挙げられる。これらの中でも、遮光層211はタングステンを含むことが好ましい。タングステンは、各種金属の中でも、耐熱性に優れ、かつ、例えば製造時の熱処理によってもOD(Optical Density)値が低下し難い。よって、遮光層211がタングステンを含むことで、遮光層211によって半導体層231への光の入射を効果的に防ぐことができる。なお、遮光層211は、走査線241として機能する。
【0036】
絶縁層201上には、トランジスター23が配置される。トランジスター23は、半導体層231と、ゲート電極232と、ゲート絶縁膜233とを有する。半導体層231は、絶縁層201上に配置され、ゲート電極232は絶縁層202上に配置される。半導体層231とゲート電極232との間にはゲート絶縁膜233が設けられる。
【0037】
半導体層231は、LDD(Lightly Doped Drain)構造を有する。具体的には、半導体層231は、ドレイン領域231d、ソース領域231s、チャネル領域231c、低濃度ドレイン領域231aおよび低濃度ソース領域231bを有する。半導体層231は、例えば、ポリシリコンで形成される。チャネル領域231cを除く領域には、導電性を高める不純物がドープされる。低濃度ドレイン領域231a中の不純物濃度は、ドレイン領域231d中の不純物濃度よりも低い。低濃度ソース領域231b中の不純物濃度は、ソース領域231s中の不純物濃度よりも低い。
【0038】
ゲート電極232は、例えば、ポリシリコンに導電性を高める不純物がドープされることにより形成される。なお、ゲート電極232は、金属、金属酸化物および金属化合物の導電性を有する材料を用いて形成されてもよい。また、ゲート電極232は、絶縁層201および202を貫通する孔に配置された導電性の接続部271を介して遮光層211に電気的に接続される。また、ゲート絶縁膜233は、例えば、熱酸化またはCVD(chemical vapor deposition)法等で成膜される酸化ケイ素膜で構成される。
【0039】
絶縁層203上には、データ線242、および中継層244が配置される。データ線242は、絶縁層203を貫通する孔に配置された導電性の接続部272を介して半導体層231のソース領域231sに電気的に接続される。また、中継層244は、導電性を有する。中継層244は、絶縁層203を貫通する孔に配置された導電性の接続部273を介して半導体層231のドレイン領域231dに電気的に接続される。
【0040】
絶縁層204上には、中継層245が配置される。中継層245は、導電性を有する。中継層245は、絶縁層204を貫通する孔に配置された導電性の接続部274を介して中継層244に電気的に接続される。
【0041】
絶縁層205上には、容量素子25が配置される。容量素子25は、第1容量電極251と第2容量電極252とこれらの間に配置された誘電体層253とを有する。第1容量電極251は絶縁層205上に配置され、第1容量電極251と第2容量電極252との間に誘電体層253が配置される。第2容量電極252は、平面視で第1容量電極251に重なっている。第1容量電極251および第2容量電極252のそれぞれは、導電性のポリシリコン、金属シリサイド、金属あるいは金属化合物などの導電材料で形成される。本実施形態では、第1容量電極251および第2容量電極252のそれぞれは、窒化チタン(TiN)で形成される。また、誘電体層253は、高誘電率材料であるHigh-Kで形成される。
【0042】
第2容量電極252は、絶縁層205を貫通する孔に配置された導電性の接続部275を介して中継層245に電気的に接続される。第1容量電極251には貫通孔が設けられており、当該貫通孔の内部に接続部275が挿通されている。また、第1容量電極251は、前述の定電位線243の一部を構成する。また、第2容量電極252は「第3中継電極」に相当する。
【0043】
第1光路長調整層221上には、第2中継電極246が配置される。第2中継電極246は、トランジスター23とレンズ層223との間の層に配置される。また、トランジスター23と第2中継電極246との間の層に、前述の第2容量電極252が配置される。また別の見方をすると、トランジスター23と透光層222との間の層に、前述の第2容量電極252が配置される。
【0044】
第1光路長調整層221は、光路長を調整するためのパス層である。第1光路長調整層221の上面は、CMP(Chemical Mechanical Polishing)等の平坦化処理によって平坦化されている。また、第2中継電極246は、第3導電部276を介して第2容量電極252に電気的に接続される。
【0045】
透光層222は、複数の凹部222aを有する。各凹部222aは、透光層222に形成された湾曲状の凹みであって、Z2方向に凹んでいる。透光層222上には、レンズ層223が配置される。透光層222は、トランジスター23とレンズ層223との間の層に配置され、レンズ層223に接触する。また、透光層222は、光路長を調整するためのパス層としての機能を有する。
【0046】
レンズ層223は、トランジスター23と画素電極24との間の層に配置される。レンズ層223は、酸窒化ケイ素を含む。レンズ層223は、レンズ面223aを有する複数のレンズを備える。各レンズ面223aは、Z2方向に突出する湾曲状の凸面である。複数のレンズ面223aは、複数の凹部222aに1対1で設けられる。各レンズ面223aは、対応する凹部222aに接触する。また、レンズ層223の屈折率は、透光層222の屈折率と異なる。
【0047】
レンズ層223上には、パッシベーション膜224が配置される。具体的には、レンズ層223の複数のレンズ面223aとは反対側の平坦面223d上に設けられる。パッシベーション膜224は、平坦面223dに接触する。パッシベーション膜224は、後で詳述するが、第2導電部277を形成するための導電膜277xの膜剥がれを抑制するために用いられる。
【0048】
パッシベーション膜224上には、第1中継電極247が配置される。第1中継電極247は、導電性を有する。第1中継電極247は、第2導電部277を介して第2中継電極246に電気的に接続される。
【0049】
第2光路長調整層225は、光路長を調整するためのパス層である。第2光路長調整層225の上面は、CMP等の平坦化処理によって平坦化されている。第2光路長調整層225上には、保護層226が配置される。保護層226は、例えば、BSG(Borosilicate Glass)等の透光性および吸湿性を有する無機材料で構成される。保護層226上には、画素電極24が設けられる。画素電極24は、第1導電部278を介して第1中継電極247に電気的に接続される。したがって、第1中継電極247は、レンズ層223と画素電極24との間の層に配置され、第1導電部278を介して画素電極24に電気的に接続されている。また、画素電極24上には、配向膜29が設けられる。
【0050】
前述の走査線241、データ線242、定電位線243、中継層244、中継層245、第1中継電極247、および第2中継電極246のそれぞれは、例えば、アルミニウム等の金属、または窒化チタン等の金属化合物を含み、単層でも複数層であってもよい。
【0051】
また、接続部271~275、第3導電部276、第2導電部277、および第1導電部278の各材料としては、特に限定されないが、例えば、タングステン、チタン、クロム、鉄およびアルミニウム等の金属、金属窒化物ならびに金属シリサイド等が挙げられる。なお、接続部271~275は、コンタクトプラグであってもよいし、孔の壁面に沿って形成される所謂トレンチ電極でもよい。
【0052】
A-4.複数の画素電極24、半導体層231および第2容量電極252の平面構造
図5は、図2の複数の画素電極24、半導体層231、および第2容量電極252の平面的な配置を示す図である。
【0053】
図5に示すように、各画素電極24の平面形状は、四角形である。複数の画素電極24は、互いに離間し、X軸およびY軸に沿って行列状に配置される。半導体層231は、平面視で、複数の画素電極24の間に配置される。
【0054】
第2容量電極252の平面形状は、ほぼL字である。第2容量電極252は、幅広部2521と、延在部2522と、延在部2523とを含む。幅広部2521は、平面視で、対応する画素電極24の四隅のうちの図面左下の角に対応する位置に設けられる。延在部2522は、幅広部2521からX1方向に延在する。延在部2523は、幅広部2521からY1方向に延在する。
【0055】
図示はしないが、前述の各データ線242は、半導体層231と平面視で重なる。また、各データ線242、各走査線241、および各定電位線243は、平面視で、複数の画素電極24の間に配置される。なお、各データ線242の一部、各走査線241の一部、および各定電位線243の一部は、複数の画素電極24に重なってもよい。
【0056】
また、第1基板2には、複数の開口部A11が設けられる。各開口部A11は、光LLが透過する領域である。複数の開口部A11は、トランジスター23および各種配線が設けられてない領域である。複数の開口部A11には、複数の画素電極24が配置される。
【0057】
A-5.第1基板2の一部の断面構造
図6は、図4の第1基板2の一部を示す図である。前述のように、第1基板2は、第2容量電極252と、第2中継電極246と、第1中継電極247と、複数の画素電極24とを有する。図6では、1つの画素電極24に対応する断面およびその近傍が図示される。
【0058】
図6に示すように、第2容量電極252と第2中継電極246との間には、第1光路長調整層221が設けられる。第1光路長調整層221を貫通する貫通孔H1には、第3導電部276が配置される。第3導電部276は、貫通孔H1を埋めるコンタクトプラグである。
【0059】
第2中継電極246と第1中継電極247との間には、透光層222、レンズ層223およびパッシベーション膜224が設けられる。透光層222、レンズ層223およびパッシベーション膜224を貫通する貫通孔H0には、第2導電部277が配置される。第2導電部277は、貫通孔H0を埋めるタコンタクトプラグである。
【0060】
第1中継電極247と画素電極24との間には、第2光路長調整層225、および保護層226が設けられる。第2光路長調整層225、および保護層226を貫通する貫通孔H2には、第1導電部278が配置される。第1導電部278は、貫通孔H2を埋めるコンタクトプラグである。
【0061】
貫通孔H0のアスペクト比は、貫通孔H1およびH2の各アスペクト比よりも高い。よって、第2導電部277のアスペクト比は、第3導電部276および第1導電部278の各アスペクト比よりも大きい。これは、透光層222およびレンズ層223の各厚さが積層体20の有する他の層よりも厚いためである。なお、第3導電部276のアスペクト比は、第1導電部278のアスペクト比よりも大きい。
【0062】
アスペクト比が高い貫通孔H0であっても、貫通孔H0を充填するコンタクトプラグである第2導電部277を用いることで、第2中継電極246と第1中継電極247との電気的な接続を図ることができる。所謂トレンチ型の導電部を用いると、貫通孔H0の平面積を非常に大きくしなくてはならず、各レンズ面223aに影響が生じるため難しい。
【0063】
また、レンズ層223は、Z2方向に突出する複数のレンズ面223aを有する。レンズ層223の屈折率と透光層222との屈折率は、互いに異なる。本実施形態では、レンズ層223の屈折率は、透光層222の屈折率よりも高い。このため、第2基板3および液晶層5を透過した光LLは、レンズ面223aで屈折し、収束するように進行する。このため、光LLがトランジスター23および各種配線に入射するおそれを抑制することができる。
【0064】
レンズ層223の材料は、酸窒化ケイ素である。一方、透光層222の材料は、例えば、酸化ケイ素または酸窒化ケイ素である。ただし、透光層222の材料が酸化ケイ素であることで、レンズ層223との屈折率差を大きくし易い。
【0065】
また、レンズ層223と第1中継電極247との間には、パッシベーション膜224が設けられる。前述の第2導電部277は、レンズ層223およびパッシベーション膜224を貫通する貫通孔H0に配置され、第1中継電極247に電気的に接続される。
【0066】
後で説明するが、導電膜227は、パッシベーション膜224および貫通孔H0に配置された導電膜277xの一部を除去することにより形成される。この導電膜277xの形成時において、酸窒化ケイ素を含むレンズ層223の窒素抜けが生じてしまう。このため、パッシベーション膜224が設けられておらず、導電膜277xがレンズ層223に直接的に接触している場合、当該窒素抜けの影響によりレンズ層223xの膜質が変化してしまう。この結果、レンズ層223xに接触する導電膜277xに膜剥がれが生じてしまう。
【0067】
一方、本実施形態では、レンズ層223と第1中継電極247との間にパッシベーション膜224が設けられる。このため、導電膜277xが、窒素抜けによるレンズ層223の膜質の変化の影響を受けることが抑制される。よって、導電膜277xに膜剥がれが生じることを抑制することができる。それゆえ、剥がれた膜によって、レンズ層223に微細な傷が付くおそれ、およびアーキングが発生するおそれが抑制される。この結果、第1基板2の歩留まりを向上させることができ、よって、電気光学装置100の品質信頼性を向上させることができる。
【0068】
また、パッシベーション膜224は、BPSG(Boro-Phospho Silicate Glass)およびPSG(Phospho Silicate Glass)を含む酸化ケイ素、または窒化ケイ素を含むことが好ましい。また、酸化ケイ素を含むパッシベーション膜224には、TEOS(Si(OC)を用いて成膜された酸化ケイ素膜を含まれる。パッシベーション膜224が酸化ケイ素または窒化ケイ素含むことで、パッシベーション膜224による窒素抜けのおそれを抑制できる。
【0069】
パッシベーション膜224は、窒化ケイ素(SiN)含むことが特に好ましい。窒化ケイ素を含むことで、窒素抜けのおそれを抑制しつつ、導電膜277xのパターニング時におけるパッシベーション膜224の損傷を特に効果的に抑制することがえきる。
【0070】
パッシベーション膜224の平均厚さD2は、レンズ層223の平均厚さD1よりも薄い。平均厚さD1およびD2のそれぞれは、Z1方向での平均長さである。
【0071】
ここで、パッシベーション膜224が設けられておらず、導電膜277xがレンズ層223に直接的に接触している場合、導電膜277xが成膜されると、レンズ層223およびこれより下層に機械的な応力がかかるおそれがある。導電膜277xの厚さに比べてレンズ層223の平均厚さD1が非常に厚いため、導電膜277xとレンズ層223との熱膨張率の差が顕著に表れるためだと考えられる。このため、上記機械的な応力によって、レンズ層223およびこれより下層に反りが生じてしまう。この結果、導電膜277xに膜剥がれが生じるおそれがある。
【0072】
パッシベーション膜224の成膜温度が導電膜277xの成膜温度とほぼ同じであるため、パッシベーション膜224は導電膜277xの成膜時の熱ストレスの影響を受け難い。パッシベーション膜224の成膜時には、導電膜277xの成膜温度とほぼ同じ成膜温度がかかる。パッシベーション膜224により下層のレンズ層223に反り等が生じたとしても、パッシベーション膜224自体は膜剥がれする材質ではない。このため、パッシベーション膜224は膜剥がれし難い。そして、導電膜277xが成膜されたときはあらかじめ下層に反り等のストレスがかかっているため、反りの影響により導電膜277xは膜剥がれし難い。
【0073】
また、平均厚さD2が平均厚さD1よりも薄いパッシベーション膜224を設けることにより、また、レンズ層223よりも薄いパッシベーション膜224が導電膜277xと接触する。このため、導電膜277xとパッシベーション膜224との厚さの差は、導電膜277xとレンズ層223との厚さの差よりも小さい。それゆえ、導電膜277xに接触するパッシベーション膜224は、前述の導電膜277xに接触するレンズ層223よりも、熱膨張率の差による反りが生じ難い。したがって、平均厚さD2が平均厚さD1よりも薄いパッシベーション膜224が設けられることで、当該反りによる導電膜277xの膜剥がれを抑制することができる。
【0074】
パッシベーション膜224の平均厚さD2は、100nm以上1000nm以下であることが好ましく、100nm以上500nm以下であることがより好ましく、100nm以上200nm以下であることがさらに好ましい。かかる範囲内であることで、範囲外である場合に比べ、レンズ層223をパッシベーション膜224上に均質に成膜することができるとともに、導電膜277xの成膜においてパッシベーション膜224およびこれより下層に反りが生じるおそれを抑制することができる。
【0075】
また、第2導電部277の材料としては、前述のように、例えば、タングステン、チタン、クロム、鉄およびアルミニウム等の金属、金属窒化物ならびに金属シリサイド等が挙げられる。これらの中でも、第2導電部277は、タングステンを含むことが好ましい。タングステンは、これら金属等の中でも充填性に優れる。このため、タングステンを用いることで、アスペクト比の高い貫通孔H0を均質に埋めることができる。
【0076】
さらに、第2導電部277は、単一材料で構成されてもよいが、複数層で形成されることが好ましい。
【0077】
図17は、変形例の第2導電部277aを示す断面図である。図17に示すように、第2導電部277aは、複数層で形成されてもよい。例えば、第2導電部277aは、バリア層2771と、導電層2772とを含む。バリア層2771は、貫通孔H0を形成する内壁面に接触する。導電層2772は、バリア層2771の内側に配置され、貫通孔H0を埋める。
【0078】
バリア層2771は、タングステンナイトライド(WN)またはチタンナイトライド(TiN)含むことが好ましい。バリア層2271がタングステンナイトライドまたはチタンナイトライドを含むことで、導電層2772の成分がレンズ層223等に拡散するおそれを効果的に抑制することができる。
【0079】
A-6.第1基板2の平面構造
図7は、図6の第1基板2の一部を示す平面図である。図6に示すように、レ複数のレンズ面223aは、平面視で行列状に配置される。複数のレンズ面223aは、複数の画素電極24に1対1で対応する。1つのレンズ面223aは、平面視で1つの画素電極24に重なる。
【0080】
図7に示す例では、各レンズ面223aの平面形状は、Z2方向の頂点に向かって、四角形状から円形に変化する。なお、図6では、隣り合う2つのレンズ面223a同士の境界を2点鎖線の境界線223cで示す。
【0081】
また、第1中継電極247、第2中継電極246、第3導電部276、第2導電部277、および第1導電部278は、平面視で、第2容量電極252の幅広部2521に重なる。
【0082】
第1中継電極247の平面形状は、四角形である。また、第2中継電極246の平面形状は、四角形であり、第1中継電極247の平面形状と同じである。また、図示の例では、第2中継電極246の平面積は、第1中継電極247の平面積と等しい。
【0083】
第2中継電極246は、平面視で第1中継電極247に重なる。このため、第2中継電極246が平面視で第1中継電極247に重なっていない場合に比べ、開口部A11の開口率を高めることができる。
【0084】
第3導電部276、第2導電部277、および第1導電部278の各平面形状は、図示の例では、円形である。第3導電部276、第2導電部277、および第1導電部278は、平面視で、対応する画素電極24の四隅のうちの図面左下の角と重なる位置に設けられる。
【0085】
第1導電部278は、第2導電部277と異なる箇所に配置されており、平面視で第2導電部277と重ならない。このため、第1導電部278と画素電極24とを平面視で重ねることで、第1導電部278と画素電極24との接続を簡単に行うことができる。また、第2導電部277が第1導電部278と重ならないことで、画素電極24と第2導電部277とが平面視で重なる部分を減らすことができる。このため、第2導電部277による開口率の低下を抑制することがえきる。
【0086】
また、前述のように、第2中継電極246が平面視で第1中継電極247に重なるため、第2導電部277と第3導電部276とを平面視で重ねることができる。したがって、第2中継電極246、第1中継電極247、第2導電部277および第3導電部276を平面視で重ねることができる。このため、開口率を高めることができる。加えて、各レンズ面223aの平面積の縮小を抑制することができる。また、第1基板2のレイアウト上の制約を満たし、微細化に適した構成を実現することができる。また、第2導電部277と第3導電部276とがコンタクトプラグであることで、開口率を特に高めることできる。
【0087】
なお、図6に示すように、第2導電部277は、逆円錐台の形状を有する。よって、第2導電部277の上面の外縁は、平面視において底面の外縁の外側を囲む。なお、第1導電部278および第3導電部276についても同様である。
【0088】
A-7.第1基板2の製造方法
図8は、図6の第1基板2の一部の製造方法の流れを示す図である。以下では、第1基板2のうち第2中継電極246から第1中継電極247までの層の製造方法について説明する。
【0089】
図8に示すように、第1基板2の製造方法は、透光層形成工程S11と、レンズ層形成工程S12と、パッシベーション膜形成工程S13と、貫通孔形成工程S14と、第2導電部形成工程S15と、第1中継電極形成工程S16とを含む。
【0090】
なお、例えば、基板21の母材である石英基板等のウエハー上に、前述の各画素電極24に対応する各部を含む素子部を複数形成した後、ウエハーを個片化する。個片化することにより、複数の第1基板2が得られる。
【0091】
図9は、透光層形成工程S11を説明するための図である。図9に示すように、透光層形成工程S11では、第1光路長調整層221上に透光層222が形成される。透光層222は、例えばCVD(chemical vapor deposition)法により形成された膜にマスクを用いてエッチングを施すことにより、透光層222が形成される。当該エッチングにより、透光層222に、複数の凹部222aが形成される。
【0092】
図10は、レンズ層形成工程S12を説明するための図である。図10に示すように、レンズ層形成工程S12では、透光層222上にレンズ層223が形成される。レンズ層223は、例えばCVD法により複数の凹部222aを埋めるように透光層222上に成膜され、その後、CMP等の平坦化処理によって平坦化される。レンズ層223は、酸窒化ケイ素膜で構成される。
【0093】
図11は、パッシベーション膜形成工程S13を説明するための図である。図11に示すように、パッシベーション膜形成工程S13では、パッシベーション膜224が形成される。パッシベーション膜224は、例えばCVD法またはALD(Atomic Layer Deposition)法によりレンズ層223上に成膜される。
【0094】
図12は、貫通孔形成工程S14を説明するための図である。図12に示すように、貫通孔形成工程S14では、透光層222、レンズ層223およびパッシベーション膜224を貫通する複数の貫通孔H0が形成される。複数の貫通孔H0は、例えば、フォトエッチングにより形成される。
【0095】
図13および図14のそれぞれは、第2導電部形成工程S15を説明するための図である。図13に示すように、第2導電部形成工程S15では、まず、パッシベーション膜224上に導電膜277xを成膜する。導電膜277xは、複数の貫通孔H0を埋めるように成膜される。導電膜277xは、例えばCVD法により成膜される。次に、導電膜277xの表面からCMP等の平坦化処理により導電膜277xの一部を除去する。この結果、図14に示すように、導電膜277xのうちパッシベーション膜224上の部分が除去され、複数の貫通孔H0の部分が残る。導電膜277xのうち複数の貫通孔H0に残った部分が、複数の第2導電部277となる。
【0096】
かかる第2導電部形成工程S15の導電膜277xの形成において、パッシベーション膜224が設けられていない場合、導電膜277xに膜剥がれが生じるおそれがある。レンズ層223の窒素抜け、および機械的な応力がかかることによる反りが原因であると考えられる。特に、ウエハーの外周で膜剥がれが生じ易い。
【0097】
パッシベーション膜224が設けられることで、導電膜277xが、窒素抜けによるレンズ層223の膜質の変化の影響を受けることが抑制される。さらに、導電膜277xの成膜による機械的な応力の影響が抑制される。よって、導電膜277xに膜剥がれが生じることを抑制することができる。この結果、剥がれた膜によって、レンズ層223に微細な傷が付くおそれ、およびアーキングが発生するおそれが抑制される。
【0098】
図15および図16のそれぞれは、第1中継電極形成工程S16を説明するための図である。図15に示すように、まず、パッシベーション膜224上に電極膜247xを成膜する。電極膜247xは、例えば、導電性を有する材料を用いてPVD(Physical Vapor Deposition)法またはスパッタ法により形成される。次、電極膜247xをエッチングによりパターニングすることにより、図16に示すように、第1中継電極247が形成される。電極膜247xおよび第1中継電極247の厚さは、特に限定されないが、例えば、100nm以上300nm以下程度である。
【0099】
パッシベーション膜224が設けられることで、電極膜247xのエッチングの際、電極膜247xにオーバーエッジが生じても、レンズ層223に影響が生じ難い。このため、レンズ層223の表面に凹凸が生じるおそれ、すなわちレンズ層223とパッシベーション膜224との界面に凹凸が生じるおそれを抑制することができる。よって、レンズ層223の表面の凹凸が生じることにより、透過率が低下するおそれを抑制することができる。
【0100】
一方、パッシベーション膜224が設けられておらず、レンズ層223上に電極膜247xが形成される場合、電極膜247xのオーバーエッジによって、レンズ層223の表面の平坦性が損なわれるおそれがある。この結果、レンズ層223の表面の凹凸により、透過率が低下するおそれがある。
【0101】
以上説明したように、パッシベーション膜224を設けられていることで、レンズ層223の表面に微細な傷および凹凸が生じるおそれ、およびアーキングが発生するおそれを抑制することができる。よって、第1基板2の歩留まりを向上させることができ、よって、電気光学装置100の品質信頼性を高めることができる。
【0102】
なお、第3導電部276および第1導電部278も、第2導電部277と同様の方法で形成される。
【0103】
また、図17に示す第2導電部277aの形成方法を以下に簡単に説明する。まず、パッシベーション膜224上にバリア層2771の母材のバリア膜を例えばCVD法またはALD法により成膜する。当該バリア膜は、複数の貫通孔H0の内壁面を覆うように成膜される。次に、導電層2772の母材の導電膜を例えばCVD法により成膜する。当該導電膜は、各バリア層2771の内側を埋めるよう成膜される。その後、当該バリア膜および当該導電膜のうちパッシベーション膜224上の部分を例えばCMP等の平坦化処理により除去する。この結果、各貫通孔H0のバリア層2771の内側に導電層2772が形成される。以上により、バリア層2771および導電層2772を含む第2導電部277aが形成される。
【0104】
なお、第3導電部276および第1導電部278も、第2導電部277と同様に、バリア層および導電層を有してもよい。また、本実施形態では、第3導電部276および第1導電部278は、コンタクトプラグであるが、所謂トレンチ電極でもよい。
【0105】
B.第2実施形態
第2実施形態を説明する。なお、以下の各例示において機能が第1実施形態と同様である要素については、第1実施形態の説明で使用した符号を流用して各々の詳細な説明を適宜に省略する。
【0106】
図18は、第2実施形態の第1基板2Aの一部を示す断面図である。本実施形態は、第1基板2の代わりに第1基板2Aが設けられていることが、第1実施形態と異なる。
【0107】
図18に示すように、第1基板2Aでは、第2中継電極246が省略される。第1基板2Aでは、第2導電部277と第3導電部276とが互いに接続される。よって、第3導電部276は、第2導電部277と第2容量電極252とを電気的に接続する。第2容量電極252は、「第3中継電極」に相当する。また、第1実施形態と同様に、第2導電部277と第3導電部276とは、平面視で重なる。
【0108】
第2導電部277と第3導電部276とが互いに接続されることで、第2中継電極246を省略できるので、第2中継電極246を成膜する手間を省くことができる。さらに、また、第1実施形態と同様に、第2導電部277と第3導電部276とが平面視で重なることで、これらが平面視で重なっていない場合に比べ、開口率の低下を抑制することができる。
【0109】
また、第2導電部277および第3導電部276に加え、第2容量電極252の一部と第1中継電極247とは平面視で重なる。このため、これらが平面視で重なっていない場合に比べ、開口率を向上させることができる。また、第1基板2Aのレイアウト上の制約を満たし、微細化に適した構成を実現することができる。
【0110】
C.第3実施形態
第3実施形態を説明する。なお、以下の各例示において機能が第1実施形態と同様である要素については、第1実施形態の説明で使用した符号を流用して各々の詳細な説明を適宜に省略する。
【0111】
図19は、第3実施形態の第1基板2Bの一部を示す断面図である。本実施形態は、第1基板2の代わりに第1基板2Bが設けられていることが、第1実施形態と異なる。
【0112】
図19に示すように、第1基板2Bは、透光層222およびレンズ層223の代わりに、透光層222Bおよびレンズ層223Bを有する。
【0113】
透光層222Bは、複数の凸面222bを有する。各凸面222bは、第1光路長調整層221からZ1方向に突出する湾曲面である。透光層222B上には、レンズ層223Bが配置される。レンズ層223Bは、凹状のレンズ面223bを有する複数のレンズを備える。各レンズ面223bは、Z2方向に凹む湾曲面である。複数のレンズ面223bは、複数の凸面222bに1対1で設けられる。各レンズ面223bは、対応する凸面222bに接触する。
【0114】
レンズ層223Bの屈折率は、透光層222Bの屈折率と異なる。本実施形態では、レンズ層223Bの屈折率は、透光層222Bの屈折率よりも高い。例えば、レンズ層223Bおよび透光層222Bのそれぞれは、酸窒化ケイ素を含む。窒素と酸素の比率を調整することにより、レンズ層223Bの屈折率を透光層222Bの屈折率よりも高くすることができる。
【0115】
かかる本実施系形態においても、第1実施形態と同様に、レンズ層223B上には、パッシベーション膜224が配置される。このため、第2導電部277を形成するための導電膜277xの膜剥がれを抑制することができる。
【0116】
D.変形例
以上に例示した実施形態は多様に変形され得る。前述の実施形態に適用され得る具体的な変形の態様を以下に例示する。
【0117】
例えば、第3導電部276の下層に他の導電部が設けられていてもよい。この場合、当該導電部は、第3導電部276に平面視で重なることが好ましい。つまり、第1基板2が複数の導電部を有する場合、複数の導電部は、平面視で重なっていることが好ましい。複数の導電部が平面視で重なっていることで、開口率の向上を図り易い。また、レイアウト上の制約を満たし、微細化に適した構成を実現することができる。
【0118】
「電気光学装置」の駆動方式は、縦電界方式に限定されず、横電界方式でもよい。なお、横電界方式としては、例えばIPS(In Plane Switching)モードが挙げられる。また、縦電界方式としては、TN(Twisted Nematic)モード、VA(Virtical Alignment)、PVAモードおよびOCB(Optically Compensated Bend)モードが挙げられる。
【0119】
前述の各実施形態では、アクティブマトリクス方式の電気光学装置100が例示されるが、これに限定されず、電気光学装置100の駆動方式は、例えば、パッシブマトリクス方式等でもよい。
【0120】
また、前述した説明では、「電気光学装置」のの一例として液晶表示装置について説明したが、「電気光学装置」のはこれに限定されない。例えば、「電気光学装置」のは、イメージセンサー等にも適用することができる。
【0121】
2.電子機器
電気光学装置100は、各種電子機器に用いることができる。
【0122】
図20は、電子機器の一例であるパーソナルコンピューター2000を示す斜視図である。パーソナルコンピューター2000は、各種の画像を表示する電気光学装置100と、電源スイッチ2001およびキーボード2002が設置される本体部2010と、制御部2003と、を有する。制御部2003は、例えばプロセッサーおよびメモリーを含み、電気光学装置100の動作を制御する。
【0123】
図21は、電子機器の一例であるスマートフォン3000を示す平面図である。スマートフォン3000は、操作ボタン3001と、各種の画像を表示する電気光学装置100と、制御部3002と、を有する。操作ボタン3001の操作に応じて電気光学装置100に表示される画面内容が変更される。制御部3002は、例えばプロセッサーおよびメモリーを含み、電気光学装置100の動作を制御する。
【0124】
図22は、電子機器の一例であるプロジェクターを示す模式図である。投射型表示装置4000は、例えば、3板式のプロジェクターである。電気光学装置1rは、赤色の表示色に対応する電気光学装置100であり、電気光学装置1gは、緑の表示色に対応する電気光学装置100であり、電気光学装置1bは、青色の表示色に対応する電気光学装置100である。すなわち、投射型表示装置4000は、赤、緑および青の表示色に各々対応する3個の電気光学装置1r、1g、1bを有する。制御部4005は、例えばプロセッサーおよびメモリーを含み、電気光学装置100の動作を制御する。
【0125】
照明光学系4001は、光源である照明装置4002からの出射光のうち赤色成分rを電気光学装置1rに供給し、緑色成分gを電気光学装置1gに供給し、青色成分bを電気光学装置1bに供給する。各電気光学装置1r、1g、1bは、照明光学系4001から供給される各単色光を表示画像に応じて変調するライトバルブ等の光変調器として機能する。投射光学系4003は、各電気光学装置1r、1g、1bからの出射光を合成して投射面4004に投射する。
【0126】
以上の電子機器は、前述の電気光学装置100と、制御部2003、3002または4005と、を備える。前述の電気光学装置100は品質信頼性に優れる。よって、電気光学装置100を備えることで、パーソナルコンピューター2000、スマートフォン3000または投射型表示装置4000の表示品位の低下を抑制することができる。
【0127】
なお、本発明の電気光学装置が適用される電子機器としては、例示した機器に限定されず、例えば、PDA(Personal Digital Assistants)、デジタルスチルカメラ、テレビ、ビデオカメラ、カーナビゲーション装置、車載用の表示器、電子手帳、電子ペーパー、電卓、ワードプロセッサー、ワークステーション、テレビ電話、およびPOS(Point of sale)端末等が挙げられる。さらに、本発明が適用される電子機器としては、プリンター、スキャナー、複写機、ビデオプレーヤー、またはタッチパネルを備えた機器等が挙げられる。
【0128】
以上、好適な実施形態に基づいて本発明を説明したが、本発明は前述の実施形態に限定されない。また、本発明の各部の構成は、前述の実施形態の同様の機能を発揮する任意の構成に置換でき、また、任意の構成を付加できる。
【符号の説明】
【0129】
1b…電気光学装置、1g…電気光学装置、1r…電気光学装置、2…第1基板、2A…第1基板、2B…第1基板、3…第2基板、4…シール部材、5…液晶層、6…基板間導通材、10…駆動回路、11…走査線駆動回路、12…データ線駆動回路、13…外部端子、20…積層体、21…基板、23…トランジスター、24…画素電極、25…容量素子、29…配向膜、30…積層体、31…基板、32…対向電極、38…見切り、39…配向膜、50…液晶分子、100…電気光学装置、201…絶縁層、202…絶縁層、203…絶縁層、204…絶縁層、205…絶縁層、211…遮光層、221…第1光路長調整層、222…透光層、222B…透光層、222a…凹部、222b…凸面、223…レンズ層、223B…レンズ層、223a…レンズ面、223b…レンズ面、223c…境界線、224…パッシベーション膜、225…第2光路長調整層、226…保護層、227…導電膜、231…半導体層、231a…低濃度ドレイン領域、231b…低濃度ソース領域、231c…チャネル領域、231d…ドレイン領域、231s…ソース領域、232…ゲート電極、233…ゲート絶縁膜、241…走査線、242…データ線、243…定電位線、244…中継層、245…中継層、246…第2中継電極、247…第1中継電極、247x…電極膜、251…第1容量電極、252…第2容量電極(第3中継電極)、253…誘電体層、271…接続部、272…接続部、273…接続部、274…接続部、275…接続部、276…第3導電部、277…第2導電部、277a…第2導電部、277x…導電膜、278…第1導電部、2000…パーソナルコンピューター、2001…電源スイッチ、2002…キーボード、2003…制御部、2010…本体部、2521…幅広部、2522…延在部、2523…延在部、2771…バリア層、2772…導電層、3000…スマートフォン、3001…操作ボタン、3002…制御部、4000…投射型表示装置、4001…照明光学系、4002…照明装置、4003…投射光学系、4004…投射面、4005…制御部、A10…表示領域、A11…開口部、A20…周辺領域、D1…平均厚さ、D2…平均厚さ、H0…貫通孔、H1…貫通孔、H2…貫通孔、LL…光、P…画素、S11…透光層形成工程、S12…レンズ層形成工程、S13…パッシベーション膜形成工程、S14…貫通孔形成工程、S15…第2導電部形成工程、S16…第1中継電極形成工程。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
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図17
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図22