(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024012163
(43)【公開日】2024-01-25
(54)【発明の名称】AFピクセルを含むイメージセンサー及びピクセルアレイ
(51)【国際特許分類】
H04N 25/704 20230101AFI20240118BHJP
H01L 27/146 20060101ALI20240118BHJP
H04N 25/77 20230101ALI20240118BHJP
H04N 25/59 20230101ALI20240118BHJP
H04N 25/40 20230101ALI20240118BHJP
H10K 39/32 20230101ALI20240118BHJP
【FI】
H04N25/704
H01L27/146 A
H04N25/77
H04N25/59
H04N25/40
H10K39/32
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023114756
(22)【出願日】2023-07-12
(31)【優先権主張番号】10-2022-0086053
(32)【優先日】2022-07-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】390019839
【氏名又は名称】三星電子株式会社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】129,Samsung-ro,Yeongtong-gu,Suwon-si,Gyeonggi-do,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110000051
【氏名又は名称】弁理士法人共生国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】シム ウン ソブ
【テーマコード(参考)】
4M118
5C024
【Fターム(参考)】
4M118AA10
4M118AB01
4M118AB10
4M118BA14
4M118CA01
4M118CA02
4M118CA05
4M118CA07
4M118CA19
4M118CA22
4M118CA24
4M118CA25
4M118DB09
4M118DD04
4M118DD12
4M118FA06
4M118FA19
4M118FA38
4M118GA02
4M118GC07
4M118GC08
4M118GC14
4M118GD04
5C024CX43
5C024CX51
5C024CY17
5C024EX12
5C024GX03
5C024GX14
5C024GX16
5C024GX18
5C024GY39
5C024GY41
5C024GZ02
(57)【要約】
【課題】正確なAF機能を提供するイメージセンサー及びピクセルアレイを提供する。
【解決手段】本発明によるイメージセンサーは、少なくとも1つのAFピクセルと、少なくとも1つのAFピクセルとフローティング拡散領域を共有する少なくとも1つのAF隣接ピクセルと、を含むピクセルアレイと、ピクセルアレイを制御するロードライバーと、を有し、少なくとも1つのAFピクセルに含まれるフォトダイオードの一端は、第1伝送トランジスタに接続され、他端は、第1信号配線を通じて接地に接続され、少なくとも1つのAF隣接ピクセルに含まれるフォトダイオードの一端は、第2伝送トランジスタに接続され、他端は、第2信号配線を通じて前記ロードライバーに接続される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つのAFピクセルと、前記少なくとも1つのAFピクセルとフローティング拡散領域を共有する少なくとも1つのAF隣接ピクセルと、を含むピクセルアレイと、
前記ピクセルアレイを制御するロードライバーと、を有し、
前記少なくとも1つのAFピクセルに含まれるフォトダイオードの一端は、第1伝送トランジスタに接続され、他端は、第1信号配線を通じて接地に接続され、
前記少なくとも1つのAF隣接ピクセルに含まれるフォトダイオードの一端は、第2伝送トランジスタに接続され、他端は、第2信号配線を通じて前記ロードライバーに接続されることを特徴とするイメージセンサー。
【請求項2】
前記ロードライバーは、前記第2信号配線を通じて前記少なくとも1つのAF隣接ピクセルに含まれるフォトダイオードにハイレベルの電圧を提供することを特徴とする請求項1に記載のイメージセンサー。
【請求項3】
前記少なくとも1つのAF隣接ピクセルに含まれるフォトダイオードで生成される電荷は、前記ロードライバーの方向にドレーン(drain)されることを特徴とする請求項2に記載のイメージセンサー。
【請求項4】
前記ピクセルアレイは、映像信号を生成する複数のピクセルグループと、
前記複数のピクセルグループの間に配置され、位相信号を生成する複数のAFピクセルグループと、を含み、
前記複数のAFピクセルグループの中の少なくとも1つは、位相信号を生成するAFピクセルと、
第1方向に沿って前記AFピクセルに隣接するように配置される第1AF隣接ピクセルと、を含み、
前記第1AF隣接ピクセルに含まれる第1フォトダイオードの一端は、前記第2信号配線を通じて前記ロードライバーに接続されることを特徴とする請求項1に記載のイメージセンサー。
【請求項5】
前記複数のAFピクセルグループの中の少なくとも1つは、前記第1方向と異なる第2方向に沿って、前記AFピクセルに隣接するように配置される第2AF隣接ピクセルと、
前記第1及び第2方向と異なる第3方向に沿って、前記AFピクセルに隣接するように配置される第3AF隣接ピクセルと、をさらに含み、
前記第2AF隣接ピクセルに含まれる第2フォトダイオードの一端、及び前記第3AF隣接ピクセルに含まれる第3フォトダイオードの一端は、前記第2信号配線を通じて前記ロードライバーに接続されることを特徴とする請求項4に記載のイメージセンサー。
【請求項6】
前記第2信号配線を通じてグラウンドレベルの電圧が提供される間に、前記第1AF隣接ピクセルに含まれる第1伝送トランジスタ、前記第2AF隣接ピクセルに含まれる第2伝送トランジスタ、前記第3AF隣接ピクセルに含まれる第3伝送トランジスタ、及び前記AFピクセルに含まれる第4伝送トランジスタは、順次にターンオンされることを特徴とする請求項5に記載のイメージセンサー。
【請求項7】
前記第2信号配線を通じてハイレベルの電圧が提供される間に、前記第1AF隣接ピクセルに含まれる第1伝送トランジスタ、前記第2AF隣接ピクセルに含まれる第2伝送トランジスタ、前記第3AF隣接ピクセルに含まれる第3伝送トランジスタ、及び前記AFピクセルに含まれる第4伝送トランジスタは、同時にターンオンされることを特徴とする請求項5に記載のイメージセンサー。
【請求項8】
前記ピクセルアレイは、複数のAFピクセルグループを含み、
前記複数のAFピクセルグループの各々は、第1方向に対する第1位相信号を生成するAFピクセルと、
前記AFピクセルに隣接するように配置され、前記第1方向に対する第2位相信号を生成するAF隣接ピクセルと、を含み、
前記AF隣接ピクセルに含まれるフォトダイオードの一端は、前記第2信号配線を通じて前記ロードライバーに接続されることを特徴とする請求項1に記載のイメージセンサー。
【請求項9】
前記第2信号配線を通じてグラウンドレベルの電圧が提供される間に、前記AFピクセルに含まれる第1伝送トランジスタ及び前記AF隣接ピクセルに含まれる第2伝送トランジスタは、順次にターンオンされることを特徴とする請求項8に記載のイメージセンサー。
【請求項10】
前記第2信号配線を通じてハイレベルの電圧が提供される間に、前記AFピクセルに含まれる第1伝送トランジスタ及び前記AF隣接ピクセルに含まれる第2伝送トランジスタは、同時にターンオンされる請求項8に記載のイメージセンサー。
【請求項11】
ピクセルアレイと、
前記ピクセルアレイを制御するロードライバーと、を有し、
前記ピクセルアレイは、第1フォトダイオードと、
一端が前記第1フォトダイオードに接続され、他端がフローティング拡散領域に接続される第1伝送トランジスタと、
第2フォトダイオードと、
一端が前記第2フォトダイオードに接続され、他端が前記フローティング拡散領域に接続される第2伝送トランジスタと、
前記フローティング拡散領域に接続される二重変換利得トランジスタと、
一端が二重変換利得トランジスタを通じて前記フローティング拡散領域に接続されるダイナミックレンジキャパシタと、を含み、
前記第1フォトダイオードの一端は、第1信号配線を通じて接地に接続され、前記第2フォトダイオードの一端は、第2信号配線を通じて前記ロードライバーに接続されることを特徴とするイメージセンサー。
【請求項12】
前記二重変換利得トランジスタがターンオンされる間に、前記ロードライバーは、前記第2信号配線を通じてハイレベルの電圧を前記第2フォトダイオードに提供することを特徴とする請求項11に記載のイメージセンサー。
【請求項13】
前記二重変換利得トランジスタがターンオンされる間に、前記第1フォトダイオードからオーバーフローされた電荷は、前記ダイナミックレンジキャパシタに蓄積されることを特徴とする請求項12に記載のイメージセンサー。
【請求項14】
前記二重変換利得トランジスタがターンオフされ、前記ロードライバーが、前記第2信号配線を通じてハイレベルの電圧を前記第2フォトダイオードに提供する間に、前記第1伝送トランジスタ及び前記第2伝送トランジスタは、同時にターンオンされることを特徴とする請求項11に記載のイメージセンサー。
【請求項15】
前記第1伝送トランジスタがターンオンされることによって、
前記第1フォトダイオードで生成された電荷は、前記フローティング拡散領域に移動し、
前記第2フォトダイオードで生成された電荷は、前記ロードライバーの方向にドレーンされることを特徴とする請求項14に記載のイメージセンサー。
【請求項16】
前記第1信号配線は、メッシュ構造で形成され、
前記第2信号配線は、一方向に延長されて前記ロードライバーに接続され、
前記第1信号配線と前記第2信号配線は、互いに異なる層に形成されることを特徴とする請求項11に記載のイメージセンサー。
【請求項17】
映像信号を生成する複数のピクセルグループと、
位相信号を生成する複数のAFピクセルグループと、を有し、
前記複数のAFピクセルグループの中の少なくとも1つは、第1フォトダイオードと、
前記第1フォトダイオードに接続される第1伝送トランジスタと、
第2フォトダイオードと、
前記第2フォトダイオードに接続される第2伝送トランジスタと、
前記第1及び第2伝送トランジスタを通じて前記第1及び第2フォトダイオードに接続されるフローティング拡散領域と、を含み、
前記第1フォトダイオードの一端には、グラウンドレベルの電圧又はハイレベルの電圧が選択的に提供され、
前記第2フォトダイオードの一端には、グラウンドレベルの電圧が提供されることを特徴とするピクセルアレイ。
【請求項18】
前記フローティング拡散領域に接続される二重変換利得トランジスタと、
前記二重変換利得トランジスタを通じて前記フローティング拡散領域に接続されるダイナミックレンジキャパシタと、をさらに有することを特徴とする請求項17に記載のピクセルアレイ。
【請求項19】
前記第1伝送トランジスタ及び前記第2伝送トランジスタがターンオフされ、前記二重変換利得トランジスタが、ターンオンされる間に、
前記2フォトダイオードからオーバーフローされた電荷は、前記ダイナミックレンジキャパシタに格納され、
前記第1フォトダイオードの一端にはハイレベルの電圧が提供されることを特徴とする請求項18に記載のピクセルアレイ。
【請求項20】
前記第1フォトダイオードの一端は、第1コンタクトを通じて第1信号配線に接続され、
前記第2フォトダイオードの一端は、第2コンタクトを通じて第2信号配線に接続され、
前記第1信号配線と前記第2信号配線は、垂直方向から見た時に互いに異なる層に配置されることを特徴とする請求項17に記載のピクセルアレイ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はイメージセンサーに関し、特に、AFピクセルを含むイメージセンサー及びピクセルアレイに関する。
【背景技術】
【0002】
CMOS(complementary metal-oxide semiconductor)イメージセンサーは、CMOS工程を利用して製造されるイメージ撮像素子である。
CCD(charge-coupled device)イメージセンサーは、MOS技術に基づいたイメージ撮像素子である。
CMOSイメージセンサーは、高電圧アナログ回路を含むCCDイメージセンサーと比較して製造単価が低くて、ピクセル(pixel)のサイズが小さいので、消費電力が少ないという長所がある。
また、CMOSイメージセンサーの性能が向上しながら、CMOSイメージセンサーはスマートフォン、タブレットPC、又はデジタルカメラ等のようなモバイル電子装置で広く使用されている。
【0003】
近年では、カメラのようなデジタル映像撮像装置で自動焦点調節機能が提供されており、これを実現するために撮影レンズの焦点調節状態を検出する必要がある。
自動焦点機能のためにイメージセンサーと別に焦点検出のための素子を含む場合には、デジタル映像撮像装置を製造するために費用が追加的に増大するか、或いは、装置の全体サイズが大きくなるという問題が発生する可能性があり、したがって、映像撮像機能と自動焦点機能を共に実行することができる自動焦点イメージセンサーの研究、開発が課題となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第10,103,174号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は上記従来のイメージセンサーにおける課題に鑑みてなされたものであって、本発明の目的は、正確なAF機能を提供するイメージセンサー及びピクセルアレイを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するためになされた本発明によるイメージセンサーは、少なくとも1つのAFピクセルと、前記少なくとも1つのAFピクセルとフローティング拡散領域を共有する少なくとも1つのAF隣接ピクセルと、を含むピクセルアレイと、前記ピクセルアレイを制御するロードライバーと、を有し、前記少なくとも1つのAFピクセルに含まれるフォトダイオードの一端は、第1伝送トランジスタに接続され、他端は、第1信号配線を通じて接地に接続され、前記少なくとも1つのAF隣接ピクセルに含まれるフォトダイオードの一端は、第2伝送トランジスタに接続され、他端は、第2信号配線を通じて前記ロードライバーに接続されることを特徴とする。
【0007】
また、上記目的を達成するためになされた本発明によるイメージセンサーは、ピクセルアレイと、前記ピクセルアレイを制御するロードライバーと、を有し、前記ピクセルアレイは、第1フォトダイオードと、一端が前記第1フォトダイオードに接続され、他端がフローティング拡散領域に接続される第1伝送トランジスタと、第2フォトダイオードと、一端が前記第2フォトダイオードに接続され、他端が前記フローティング拡散領域に接続される第2伝送トランジスタと、前記フローティング拡散領域に接続される二重変換利得トランジスタと、一端が二重変換利得トランジスタを通じて前記フローティング拡散領域に接続されるダイナミックレンジキャパシタと、を含み、前記第1フォトダイオードの一端は、第1信号配線を通じて接地に接続され、前記第2フォトダイオードの一端は、第2信号配線を通じて前記ロードライバーに接続されることを特徴とする。
【0008】
上記目的を達成するためになされた本発明によるピクセルアレイは、映像信号を生成する複数のピクセルグループと、位相信号を生成する複数のAFピクセルグループと、を有し、前記複数のAFピクセルグループの内の少なくとも1つは、第1フォトダイオードと、前記第1フォトダイオードに接続される第1伝送トランジスタと、第2フォトダイオードと、前記第2フォトダイオードに接続される第2伝送トランジスタと、前記第1及び第2伝送トランジスタを通じて前記第1及び第2フォトダイオードに接続されるフローティング拡散領域と、を含み、前記第1フォトダイオードの一端には、グラウンドレベルの電圧又はハイレベルの電圧が選択的に提供され、前記第2フォトダイオードの一端には、グラウンドレベルの電圧が提供されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明に係るイメージセンサー及びピクセルアレイによれば、AF隣接ピクセルで生成された電荷がAFピクセルで生成された電荷と混ざることを防止することによって正確なAF機能を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の一実施形態によるイメージセンサーの概略構成を示すブロック図である。
【
図2】
図1のAFピクセルグループの一例を示す回路図である。
【
図3A】動作モードに応じてAF隣接ピクセルのフォトダイオードが活性化されることを説明するための図である。
【
図3B】動作モードに応じてAF隣接ピクセルのフォトダイオードが非活性化されることを説明するための図である。
【
図4】本発明の一実施形態によるピクセルアレイとロードライバーの接続関係の一例を説明するための図である。
【
図5】
図4のピクセルアレイの中の第1AFピクセルグループとロードライバーの接続関係をより詳細に説明するための図である。
【
図6】
図5の第1AFピクセルグループの一例を示す回路図である。
【
図7】
図5及び
図6の第1AFピクセルグループの第1モード(フルモード)での動作を説明するためのタイミング図である。
【
図8】
図5及び
図6の第1AFピクセルグループの第2モード(ビニングモード)での動作を説明するためのタイミング図である。
【
図9】本発明の他の実施形態によるピクセルアレイとロードライバーの接続関係の一例を示す図である。
【
図10】本発明のまた他の実施形態によるピクセルアレイとロードライバーの接続関係の一例を示す図である。
【
図11】
図10の第1AFピクセルグループの一例を示す回路図である。
【
図12】本発明のまた他の実施形態によるピクセルアレイとロードライバーの接続関係の一例を示す図である。
【
図13】本発明のまた他の実施形態によるピクセルアレイとロードライバーの接続関係の一例を示す図である。
【
図14】本発明のまた他の実施形態によるピクセルアレイとロードライバーの接続関係の一例を示す図である。
【
図15】
図14のピクセルアレイが全画素AFモードで動作する場合の一例を示すタイミング図である。
【
図16】
図14のピクセルアレイがスパースAFモードで動作する場合の一例を示すタイミング図である。
【
図17】ダイナミックレンジキャパシタを含む一般的なピクセルグループを利用してAF機能を実行する時の問題点を説明するための図である。
【
図18】ダイナミックレンジキャパシタを含む一般的なピクセルグループを利用してAF機能を実行する時の問題点を説明するための図である。
【
図19】本発明のまた他の実施形態によるワイドダイナミックレンジを支援するピクセルアレイとロードライバーの接続関係の一例を示す図である。
【
図20】
図19のピクセルアレイの中の第1AFピクセルグループとロードライバーの接続関係をより詳細に示す図である。
【
図21】
図20の第1AFピクセルグループの一例を示す回路図である。
【
図22】
図19~
図21の第1AFピクセルグループの動作を説明するためのタイミング図である。
【
図23】オーバーフロー発生の時の第1AFピクセルグループの動作を例示的に示す図である。
【
図24】本発明の一実施形態によるAFピクセルグループの垂直構造の概略構成の一例を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
次に、本発明に係るAFピクセルを含むイメージセンサー及びピクセルアレイを実施するための形態の具体例を図面を参照しながら説明する。
【0012】
[AF隣接ピクセルのフォトダイオードを選択的に非活性化させるイメージセンサー]
図1は、本発明の一実施形態によるイメージセンサー100の概略構成を示すブロック図である。
本発明の実施形態によるイメージセンサー100は、AF機能を提供するために少なくとも1つのAFピクセル(PX_AF)を含む。
【0013】
特に、正確なAF機能を提供するために、イメージセンサー100は、AFピクセル(PX_AF)に隣接するAF隣接ピクセル(PX_AFX)のフォトダイオードにグラウンドレベル又はハイレベルの電圧を選択的に提供する。
したがって、AF隣接ピクセル(PX_AFX)で生成された電荷がAFピクセル(PX_AF)で生成された電荷と混ざることが防止される。
【0014】
図1を参照すると、イメージセンサー100は、ピクセルアレイ110、ロードライバー120、アナログ-デジタルコンバータ(ADC)130、出力バッファ140、そしてタイミングコントローラ150を含む。
ピクセルアレイ110は、少なくとも1つのピクセルグループ112及び少なくとも1つのAFピクセルグループ114を含む。
【0015】
ピクセルアレイ110は、ロードライバー120からリセット信号RS、伝送信号TS、及び選択信号SELのようなピクセル駆動信号を受信する。
ピクセルアレイ110は、受信したピクセル駆動信号の制御に応じて動作し、ピクセルグループ112及びAFピクセルグループ114は、各々光信号を映像信号又は位相信号に変換する。
ピクセルグループ112及びAFピクセルグループ114によって生成された映像信号及び位相信号は、複数のカラムラインCLmを通じてアナログ-デジタルコンバータ130に提供される。
【0016】
各ピクセルグループ112は、複数のピクセルPXを含む。
例えば、1つのピクセルグループ112に含まれる複数のピクセルPXは、複数のフォトダイオードPDが同一のフローティング拡散領域FDを共有する共有ピクセル(Shared Pixels)である。
但し、これは例示的なことであり、複数のピクセルPXの各々は、互いに異なるフローティング拡散領域FDを具備してもよい。
ピクセルグループ112に含まれる各ピクセルPXは、イメージデータ生成のための映像信号を生成する。
【0017】
各AFピクセルグループ114は、少なくとも1つのAFピクセル(PX_AF)及び少なくとも1つのAF隣接ピクセル(PX_AFX)を含む。
ここで、AF隣接ピクセル(PX_AFX)は、AFピクセル(PX_AF)と同一のフローティング拡散領域を共有するピクセルを指称する。
AFピクセル(PX_AF)は、AF機能のための位相差の算出に使用される位相信号を生成する。
AF隣接ピクセル(PX_AFX)は、動作モードに応じていかなる信号も生成しなく、非活性化(deactivated)される。
又は、AF隣接ピクセル(PX_AFX)は、動作モードに応じてイメージデータ生成のための映像信号を生成するか、又は位相差の算出に使用される位相信号を生成する。
【0018】
より詳細に説明すれば、AF隣接ピクセル(PX_AFX)は、ロードライバー120からグラウンド制御信号GSを受信する。
グラウンド制御信号GSは、AF隣接ピクセル(PX_AFX)内のフォトダイオードの一端に提供され、ロードライバー120は、動作モードに応じてグラウンドレベル又はハイレベルを有するようにグラウンド制御信号GSの電圧レベルを制御する。
【0019】
例えば、グラウンド制御信号GSがハイレベルである場合、AF隣接ピクセル(PX_AFX)がフォトダイオードで生成された電荷は、ロードライバー120の方向にドレーン(drain)される。
したがって、その後に伝送ゲートがターンオンされても、AF隣接ピクセル(PX_AFX)のフォトダイオードで生成された電荷は、フローティング拡散領域に伝達されない。
即ち、AF隣接ピクセル(PX_AFX)は、非活性化される。
AF隣接ピクセル(PX_AFX)のフォトダイオードで生成された電荷がフローティング拡散領域に伝達されないので、AF隣接ピクセル(PX_AFX)で生成された電荷とAFピクセル(PX_AF)で生成された電荷が互いに混ざることが防止される。
【0020】
他の例として、グラウンド制御信号GSがハイレベルである場合、AF隣接ピクセル(PX_AFX)のフォトダイオードは電荷を生成し、これを蓄積する。
その後に、伝送ゲートがターンオンされれば、AF隣接ピクセル(PX_AFX)のフォトダイオードに蓄積された電荷は、フローティング拡散領域に伝達される。
フローティング拡散領域に伝達された電荷は、映像信号又は位相信号を生成するために使用される。
【0021】
ロードライバー120は、タイミングコントローラ150の制御に応じてピクセルアレイ110のいずれか1つの行を選択する。
ロードライバー120は複数の行の中のいずれか1つの行を選択するために選択信号SELを生成する。
そして、ロードライバー120は、選択された行に対応するピクセルに対してリセット信号RS及び伝送信号TSを定まれた順番に従って活性化させる。
また、ロードライバー120は、選択された行に対応するAF隣接ピクセル(PX_AFX)に対してグラウンドレベル又はハイレベルの中のいずれか1つの電圧レベルを有するグラウンド制御信号GSを提供する。
【0022】
アナログ-デジタルコンバータ130は、選択された行のピクセルの各々から生成されるリセットレベル信号とセンシング信号を受信する。
ここで、リセットレベル信号は、フローティング拡散領域の基準電圧に対応する信号であり、センシング信号は、フローティング拡散領域の信号電圧に対応する信号である。
アナログ-デジタルコンバータ130は、リセットレベル信号及びセンシング信号をデジタル信号に変換して出力する。
例えば、アナログ-デジタルコンバータ130は、相関二重サンプリング(Correlated Double Sampling)方式にリセットレベル信号及びセンシング信号をサンプリングした後に、これをデジタル信号に変換する。
このために、アナログ-デジタルコンバータ130の前端(前段)には相関二重サンプラー(Correlated Double Sampler:CDS)がさらに配置され得る。
【0023】
出力バッファ140は、アナログ-デジタルコンバータ130によって提供される各々のカラム単位のイメージデータをラッチして出力する。
出力バッファ140は、タイミングコントローラ150の制御に応じてアナログ-デジタルコンバータ130で出力されるイメージデータを一時的に格納し、その後、カラムデコーダーによって順次にラッチされたイメージデータを出力する。
【0024】
タイミングコントローラ150は、ピクセルアレイ110、ロードライバー120、アナログ-デジタルコンバータ(ADC)130、出力バッファ140等を制御する。
タイミングコントローラ150は、ピクセルアレイ110、ロードライバー120、アナログ-デジタルコンバータ(ADC)130、出力バッファ140等の動作にクロック信号(clock signal)、タイミングコントロール信号(timing control signal)等のような制御信号を供給する。
タイミングコントローラ150は、ロジック制御回路(logic control circuit)、位相固定ループ(phase Lock Loop:PLL)回路、タイミングコントロール回路(timing control circuit)、及び通信インターフェイス回路(communication interface circuit)等を含み得る。
【0025】
以上で、本発明の実施形態によるイメージセンサー100の構成を簡略に説明した。
本発明の実施形態によれば、AF隣接ピクセル(PX_AFX)のフォトダイオードの一端は、ロードライバー120に接続され、ロードライバー120は、動作モードに応じてグラウンドレベル又はハイレベルのグラウンド制御信号GSをAF隣接ピクセル(PX_AFX)のフォトダイオードの一端に提供する。
したがって、AF隣接ピクセル(PX_AFX)のフォトダイオードで生成された電荷がAFピクセル(PX_AF)で生成された電荷と混ざることを防止することができ、結果的に正確なAF機能が提供される。
【0026】
図2は、
図1のAFピクセルグループ114の一例を示す回路図であり、
図3A及び
図3Bは、動作モードに応じてAF隣接ピクセル(PX_AFX)のフォトダイオードが活性化されるか、或いは非活性化されることを説明するための図である。
説明の便宜上、
図2ではAFピクセルグループ114が1つのAF隣接ピクセル(PX_AFX)及び1つのAFピクセル(PX_AF)を含むことと仮定する。
【0027】
図2を参照すると、AFピクセルグループ114は、フローティング拡散領域FDを共有するAF隣接ピクセル(PX_AFX)及びAFピクセル(PX_AF)を含む。
AF隣接ピクセル(PX_AFX)は、第1フォトダイオードPD1、第1伝送トランジスタTX1を含み、フローティング拡散領域FD、リセットトランジスタRX、駆動トランジスタDX、及び選択トランジスタSXをAFピクセル(PX_AF)と共有する。
AFピクセル(PX_AF)は、第2フォトダイオードPD2、第2伝送トランジスタTX2を含み、フローティング拡散領域FD、リセットトランジスタRX、駆動トランジスタDX、及び選択トランジスタSXをAF隣接ピクセル(PX_AFX)と共有する。
【0028】
第1及び第2フォトダイオード(PD1、PD2)は、入射光の光量や光の強さに応じて電荷を生成及び蓄積する光感知素子である。
第1及び第2フォトダイオード(PD1、PD2)の中の少なくとも1つは、フォトトランジスタ(Photo Transistor)、フォトゲート(Photo Gate)、ピンドフォトダイオード(Pinned Photo Diode:PPD)、有機フォトダイオード(Organic Photo Diode:OPD)、クォンタムドット(Quantum Dot:QD)等でも具現することができる。
【0029】
AF隣接ピクセル(PX_AFX)の第1フォトダイオードPD1の一端は、グラウンド制御ラインGCLを通じてロードライバー120(
図1参照)に接続される。
本発明の実施形態によるロードライバー120は、動作モードに応じてグラウンドレベルのグラウンド制御信号GS又はハイレベルのグラウンド制御信号GSを選択的に第1フォトダイオードPD1に提供する。
一例として、AF隣接ピクセル(PX_AFX)とAFピクセル(AF_PX)は、各々互いに異なるアナログ信号を順次に生成する。
例えば、AF隣接ピクセル(PX_AFX)は、映像信号を生成し、AFピクセル(PX_AF)は、位相信号を順次に生成する。
この場合、AF隣接ピクセル(PX_AFX)の第1フォトダイオードPD1にグラウンドレベルのグラウンド制御信号GSが提供され、第1フォトダイオードPD1は活性化(activated)される。
【0030】
具体的には、AF隣接ピクセル(PX_AFX)の第1フォトダイオードPD1にグラウンドレベルのグラウンド制御信号GSが提供されれば、
図3Aに示したように、第1フォトダイオードPD1は、電荷を収容することができるポテンシャル(potential)レベルを有する。
したがって、第1フォトダイオードPD1で生成された電荷は第1フォトダイオードPD1に蓄積される。
その後、第1伝送トランジスタTX1がターンオンされれば、第1フォトダイオードPD1に蓄積された電荷は、フローティング拡散領域FDに移動する。
その後、フローティング拡散領域FDをサンプリングすることによって、映像信号が生成される。
その後、フローティング拡散領域FDがリセットされ、類似な方式にAFピクセル(PX_AF)によって位相信号が生成される。
【0031】
他の例として、AFピクセル(PX_AF)が位相信号を生成する間に、AF隣接ピクセル(PX_AFX)のフォトダイオードPD1には電荷が蓄積されなくともよい。
この場合、AFピクセル(PX_AF)が位相信号を生成する間に、ハイレベルのグラウンド制御信号GSがAF隣接ピクセルPX_AFXの第1フォトダイオードPD1に提供される。
したがって、第1フォトダイオードPD1は、非活性化(deactivated)される。
【0032】
具体的には、
図3Bに示したように、ハイレベルのグラウンド制御信号GSが印加されれば、AF隣接ピクセル(PX_AFX)の第1フォトダイオードPD1で生成された電荷は、グラウンド制御ラインGCLを通じてロードライバー120の方向にドレーンされる。
したがって、第1フォトダイオードPD1には電荷が蓄積されない。
したがって、その後に第1伝送トランジスタTX1がターンオンされても、第1フォトダイオードPD1からフローティング拡散領域FDに電荷が移動しないようになる。
結果的に、AFピクセル(PX_AF)で生成された電荷のみが位相信号を生成するために使用されて、正確な位相信号が生成される。
【0033】
一方、グラウンド制御信号GSの電圧レベルは、多様に設定され得る。
例えば、グラウンドレベルの代わりに、ローレベル(Low Level)又はマイナスレベルの電圧がグラウンド制御信号GSとして設定される。
また、グラウンド制御信号GSのハイレベルは、フローティング拡散領域FDからバック-フロー(back-flow)現象が発生しないように適切に設定される。
【0034】
続いて
図2を参照すると、第1及び第2伝送トランジスタ(TX1、TX2)は、ロードライバー120から提供される第1及び第2伝送信号(TS1、TS2)に各々応答してターンオン又はターンオフされる。
第1及び第2伝送トランジスタ(TX1、TX2)は、第1及び第2フォトダイオード(PD1、PD2)で蓄積された電荷をフローティング拡散領域FD1に各々伝送する。
フローティング拡散領域FDの一端は、第1及び第2伝送トランジスタ(TX1、TX2)のドレインに接続され、他端は、ソースフォロワー(source follower)増幅器で駆動されるドライブトランジスタDXのゲートに接続される。
【0035】
フローティング拡散領域FDは、フローティング拡散領域トランジスタCfdで動作し、第1フォトダイオードPD1又は第2フォトダイオードPD2で生成された電荷をフローティング拡散領域トランジスタCfdに格納する。
リセットトランジスタRXは、リセット信号RSに応答してフローティング拡散領域FDをリセットさせる。
例えば、リセットトランジスタRXのソース(Source)は、フローティング拡散領域FDに接続される。
リセット信号RSが活性化されれば、リセットトランジスタRXがターンオンされ、電源電圧Vpixがフローティング拡散領域FDに伝達される。
この場合、フローティング拡散領域トランジスタCfdに集積された電荷は、電源電圧Vpix端子にドレーンされ、フローティング拡散領域FDの電圧レベルは、電源電圧Vpixにリセットされる。
【0036】
ドライブトランジスタDXのゲートは、フローティング拡散領域FDに接続され、ソースフォロワー増幅器(Source Follower Amplifier)役割を提供する。
例えば、ドライブトランジスタDXは、フローティング拡散領域FDのポテンシャル変化を増幅し、この選択トランジスタSXを経由してカラムラインCLiに伝達する。
選択トランジスタSXは、行単位に読み出すピクセル又はピクセルグループを選択する時に使用される。
選択トランジスタSXは、行単位に提供される選択信号SELによって駆動される。
選択トランジスタSXがターンオンされれば、ドライブトランジスタDXを通じてフローティング拡散領域FDのポテンシャルが選択トランジスタSXのドレインに増幅されて伝達される。
【0037】
以上で説明したように、本発明の実施形態によるAFピクセルグループ114は、フローティング拡散領域FDを共有する少なくとも1つのAFピクセル(PX_AF)及び少なくとも1つのAF隣接ピクセル(PX_AFX)を含む。
また、AF隣接ピクセル(PX_AFX)のフォトダイオードには、動作モードに応じて選択的にグラウンドレベル又はハイレベルのグラウンド制御信号GSが提供される。
したがって、AF隣接ピクセル(PX_AFX)で生成された電荷とAFピクセル(PX_AF)で生成された電荷が互いに混ざらずに分離され、結果的に正確なAF機能が提供される。
【0038】
一方、説明の便宜上、
図2及び
図3A、
図3BではAFピクセルグループ114が1つのAF隣接ピクセル(PX_AFX)及び1つのAFピクセル(PX_AF)を含むものとして説明した。
但し、これは例示的なものであり、本発明はこれに限定されない。
例えば、AFピクセルグループ114は、2つ以上のAF隣接ピクセル(PX_AFX)を含むか、又は2つ以上のAFピクセル(PX_AF)を含むように具現され得る。
その外にも、ピクセルアレイ110に含まれるピクセルグループ112及びAFピクセルグループ114の比率及び配置、そしてロードライバー120とピクセルアレイ110の接続関係及び動作モードは、多様に変形及び応用することができる。
以下では、本発明の様々な変形及び応用例をより具体的に説明する。
【0039】
[スパースAFピクセルアレイを含むイメージセンサー]
図4は、本発明の一実施形態によるピクセルアレイ110Aとロードライバー120の接続関係を説明するための図であり、
図5は、
図4のピクセルアレイ110Aの中の第1AFピクセルグループ(PG_AF1)とロードライバー120の接続関係をより詳細に説明するための図である。
説明の便宜上、
図4及び
図5では1つのピクセルグループ当たり4つのピクセルを含む例を示している。
また、伝送ゲートライン(TGL11、TGR11、TGL12、TGR12、TGL21、TGR21、TGL22、TGR22)の各々とピクセルアレイの接続関係は、第1コネクトCNT1を通じて表示され、グラウンド制御ラインGCLとフォトダイオードの接続関係は、第2コネクトCNT2を通じて表示される。
【0040】
図4を参照すると、ピクセルアレイ110Aは、複数のピクセルグループ(PG1~PG6)及び複数のAFピクセルグループ(PG_AF1、PG_AF2)を含む。
複数のピクセルグループ(PG1~PG6)の各々は、第1方向(X方向)及び第2方向(Y方向)に沿って配置された4つのピクセルPXsを含み、4つのピクセルPXsは1つのマイクロレンズMLを共有する。
これと同様に、複数のAFピクセルグループ(PG_AF1、PG_AF2)の各々は、第1方向(X方向)及び第2方向(Y方向)に沿って配置された4つのAFピクセル(PX_AFs)を含み、4つのAFピクセル(PX_AFs)は、1つのマイクロレンズMLを共有する。
【0041】
複数のピクセルグループ(PG1~PG6)及び複数のAFピクセルグループ(PG_AF1、PG_AF2)は、ベイヤーパターン(Bayer pattern)に対応するようにピクセルアレイ110Aに配置される。
例えば、第1及び第3ピクセルグループ(PG1、PG3)は、レッド(R)カラーフィルターを含み、第2、第4、第5ピクセルグループ(PX2、PX4、PX5)、及び第1AFピクセルグループ(PG_AF1)は、グリーン(G)カラーフィルターを含み、第6ピクセルグループPG6及び第2AFピクセルグループ(PG_AF2)は、ブルー(B)カラーフィルターを含む。
但し、これは例示的なものであり、本発明の実施形態によるピクセルアレイ110Aは、多様な種類のカラーフィルターを含み得る。
例えば、カラーフィルターは、イエロー(yellow)、シアン(Cyan)、及びマゼンタ(Magenta)カラーをセンシングするためのフィルターを含み得る。
又は、カラーフィルターは、ホワイトカラーをセンシングするフィルターを含んでもよい。
【0042】
複数のピクセルグループ(PG1~PG6)の各々に含まれるピクセルは、伝送ゲートライン(TGL11、TGR11、TGL12、TGR12、TGL21、TGR21、TGL22、TGR22)の中の対応するラインに接続される。
例えば、第1~第4ピクセルグループ(PG1~PG4)に含まれる第1ピクセルPX1は、第1伝送ゲートラインTGL11に接続され、第2ピクセルPX2は、第2伝送ゲートラインTGR11に接続され、第3ピクセルPX3は、第3伝送ゲートラインTGL12に接続され、第4ピクセルPX4は、第4伝送ゲートラインTGR12に接続される。
【0043】
これと同様に、第5及び第6ピクセルグループ(PG5、PG6)に含まれる第1~第4ピクセル(PX1~PX4)は、各々第5~第8伝送ゲートライン(TGL21、TGR21、TGL22、TGR22)に接続される。
複数のAFピクセルグループ(PG_AF1、PG_AF2)の各々に含まれるAFピクセル及びAF隣接ピクセルは、伝送ゲートライン(TGL11、TGR11、TGL12、TGR12、TGL21、TGR21、TGL22、TGR22)の中の対応するラインに接続される。
さらに、複数のAFピクセルグループ(PG_AF1、PG_AF2)の各々に含まれるAF隣接ピクセルは、グラウンド制御ラインGCLに接続される。
【0044】
図5を参照してより詳細に説明すれば、第1AFピクセルグループ(PG_AF1)は、第1~第3AF隣接ピクセル(PX_AFX1~PX_AFX3)及び第1AFピクセル(PX_AF1)を含む。
第1~第3AF隣接ピクセル(PX_AFX1~PX_AFX3)の伝送ゲート(TX1~TX3)は、各々第5~第7伝送ゲートライン(TGL21、TGR21、TGL22)に接続される。
第1AFピクセル(PX_AF1)の伝送ゲートTX4は、第8伝送ゲートラインTGR22に接続される。
さらに、第1~第3AF隣接ピクセル(PX_AFX1~PX_AFX3)に含まれるフォトダイオード(PD1~PD3)の一端は、グラウンド制御ラインGCLに共通して接続される。
第1~第3AF隣接ピクセル(PX_AFX1~PX_AFX3)に含まれるフォトダイオード(PD1~PD3)に接続されるグラウンド制御ラインGCLを通じて、グラウンドレベル又はハイレベルの電圧が選択的に提供される。
【0045】
図6は、
図5の第1AFピクセルグループ(PG_AF1)の一例を示す回路図である。
図6の第1AFピクセルグループ(PG_AF1)は、
図2のAFピクセルグループ114と類似である。
したがって、簡易な説明のために、重複される説明は、以下で省略される。
図6を参照すると、第1~第3AF隣接ピクセル(PX_AFX1~PX_AFX3)と第1AFピクセル(PX_AF1)は、1つのフローティング拡散領域FDを共有する。
第1~第3AF隣接ピクセル(PX_AFX1~PX_AFX3)に含まれるフォトダイオード(PD1~PD3)の一端は、グラウンド制御ラインGCLに共通に接続される。
ロードライバー120(
図1参照)は、グラウンド制御ラインGCLを通じてグラウンドレベル又はハイレベルのグラウンド制御信号GSをフォトダイオード(PD1~PD3)の一端に提供する。
第1AFピクセル(PX_AF1)に含まれるフォトダイオードPD4の一端は、グラウンドGNDに接続される。
【0046】
図7は、
図5及び
図6の第1AFピクセルグループ(PG_AF1)のフルモード(full mode)での動作を説明するためのタイミング図である。
フルモードで、第1~第3AF隣接ピクセル(PX_AFX1~PX_AFX3)及び第1AFピクセル(PX_AF1)は、映像信号及び/又は位相信号を順次に生成する。
例えば、第1~第3AF隣接ピクセル(PX_AFX1~PX_AFX3)は、映像信号を生成し、第1AFピクセル(PX_AF1)は、位相信号を生成する。
【0047】
先ず、フルモードの動作が実行される間に、グラウンド制御ラインGCLを通じてグラウンドレベルGND又はローレベル(LOW)のグラウンド制御信号GSが提供される。
したがって、第1~第3AF隣接ピクセル(PX_AFX1~PX_AFX3)のフォトダイオード(PD1~PD3)は活性化され、生成された電荷がフォトダイオード(PD1~PD3)の各々に蓄積される。
T1時点で、リセットトランジスタRXがターンオンされ、フローティング拡散領域FDがリセットされる。
リセットされたフローティング拡散領域FDの電圧レベルは、サンプリングされて、第1AF隣接ピクセル(PX_AFX1)に対する基準電圧(reference voltage)として使用される。
【0048】
T2時点で、第5伝送ゲートラインTGL21を通じてハイレベルの第1伝送信号TS1が提供される。
したがって、第1AF隣接ピクセル(PX_AFX1)の伝送トランジスタTX1がターンオンされ、フォトダイオードPD1に蓄積された電荷がフローティング拡散領域FDに移動する。
フローティング拡散領域FDに移動した電荷は、フローティング拡散領域トランジスタCfdに格納される。
T3時点で、伝送トランジスタTX1がターンオフされ、T4時点で、フローティング拡散領域FDの電圧レベルがサンプリングされる。
サンプリングされたフローティング拡散領域FDの電圧レベルは、第1AF隣接ピクセル(PX_AFX1)に対する信号電圧(signal voltage)として使用される。
T4時点で、サンプリングされた信号電圧をT1時点でサンプリングされた基準電圧と比較することによって、映像信号に対応するデジタルコードが出力される。
【0049】
その後、T5~T12時点では、第1AF隣接ピクセル(PX_AFX1)の映像信号生成動作と同様の方式で、第2及び第3AF隣接ピクセル(PX_AFX2、PX_AFX3)による映像信号生成動作が順次に実行される。
その後、T13~T16時点では、同様の方式で、第1AFピクセル(PX_AF1)の位相信号生成動作が実行される。
以上で説明したように、フルモードでは、第1~第3AF隣接ピクセル(PX_AF1~PX_AF3)及び第1AFピクセル(PX_AF1)が順次に映像信号及び位相信号を生成する。
したがって、高画質のイメージの取得が可能であるのはもちろん、正確なAF機能が提供される。
【0050】
図8は、
図5及び
図6の第1AFピクセルグループ(PG_AF1)のビニングモード(binning mode)での動作を説明するためのタイミング図である。
ビニングモードで、各ピクセルグループに属している4つのピクセルが1つの信号のみを生成する。
例えば、
図4のピクセルアレイ110AのAFピクセルグループ(PG_AF1、PG_AF2)の各々は、1つの位相信号のみを生成し、ピクセルグループ(PG1~PG6)の各々は、1つの映像信号のみを生成する。
【0051】
特に、本発明の実施形態による第1AFピクセルグループ(PG_AF1)は、ビニングモードでも、AF隣接ピクセル(PX_AF1~PX_AF3)のフォトダイオードで生成された電荷と第1AFピクセル(PX_AF1)のフォトダイオードで生成された電荷が互いに混ざらないように分離する。
先ず、T1時点で、フローティング拡散領域FDの電圧レベルがリセットされる。
リセットされたフローティング拡散領域FDの電圧レベルは、第1AFピクセル(PX_AF1)に対する基準電圧として使用される。
T2時点で、グラウンド制御ラインGCLを通じてハイレベルのグラウンド制御信号GSが第1~第3AF隣接ピクセル(PX_AF1~PX_AF3)のフォトダイオード(PD1~PD3)に提供される。
したがって、先の
図3Bで説明したように、フォトダイオード(PD1~PD3)で生成された電荷は、ロードライバー120(
図1参照)にドレーンされ、フォトダイオード(PD1~PD3)には電荷が蓄積されない。
即ち、フォトダイオード(PD1~PD3)が非活性化される。
【0052】
T3時点で、ハイレベルの第1~第4伝送信号(TS1~TS4)が提供され、第1~第3AF隣接ピクセル(PX_AF1~PX_AF3)の伝送トランジスタ(TX1~TX3)及び第1AFピクセル(PX_AF1)の伝送トランジスタTX4が全てターンオンされる。
この時、フォトダイオード(PD1~PD3)には電荷が蓄積されていないので、第1AFピクセル(PX_AF1)のフォトダイオードPD4で生成された電荷のみがフローティング拡散領域FDに移動する。
その後、T4時点で、伝送トランジスタ(TX1~TX4)が全てターンオフされ、T5時点で、フローティング拡散領域FDの電圧レベルがサンプリングされる。
【0053】
サンプリングされたフローティング拡散領域FDの電圧レベルは、第1AFピクセル(PX_AF1)に対する信号電圧(signal voltage)として使用される。
T4時点で、サンプリングされた信号電圧をT1時点でサンプリングされた基準電圧と比較することによって、位相信号に対応するデジタルコードが出力される。
以上で説明したように、ビニングモードで、本発明の実施形態によるAFピクセルグループは、AF隣接ピクセルのフォトダイオードを非活性化することによって正確な位相信号を生成することができる。
【0054】
図9は、本発明の他の実施形態によるピクセルアレイとロードライバーの接続関係の一例を示す図である。
説明の便宜上、
図4と同様に、ピクセルアレイは、第1~第6ピクセルグループ(PG1~PG6)と第1及び第2AFピクセルグループ(PG_AF1、PG_AF2)を含み、1つのピクセルグループ当たり4つのピクセルを含むと仮定する。
【0055】
AF隣接ピクセルのフォトダイオードで生成された電荷とAFピクセルで生成された電荷が互いに混ざることを防止するために、
図9のピクセルアレイは、AF隣接ピクセルの伝送ゲートを別に制御するための配線を追加で具備する。
例えば、第1AFピクセルグループ(PG_AF1)の第1~第3AF隣接ピクセル(PX_AF1~PX_AF3)の伝送ゲートを各々別に制御するために、
図9のピクセルアレイは、3つの伝送ゲートモード制御ライン(TGE1~TGE3)を追加で具備する。
また、
図9のピクセルアレイの場合、AFピクセルグループが増加するほど、さらに多い配線が追加に要求される。
例えば、第3ピクセルグループPG3がAFピクセルグループである場合、3つの伝送ゲートモード制御ラインが追加に具備しなければならない。
これによって、
図9のピクセルアレイの場合には配線の配置が複雑になり、配線間の間隔が狭くなってカップリングノイズが発生する問題がある。
【0056】
これに反して、本発明の実施形態によるピクセルアレイは、AF隣接ピクセルのフォトダイオードで生成された電荷とAFピクセルで生成された電荷が互いに混ざることを防止するために、1つのグラウンド制御ラインGCLのみを追加で必要とする。
例えば、
図4の第1及び第2AFピクセルグループ(PG_AF1、PG_AF2)は1つのグラウンド制御ラインGCLを通じてAF隣接ピクセルのフォトダイオードにハイレベルの電圧を提供し、したがってAF隣接ピクセルのフォトダイオードを非活性化させる。
結果的に、本発明の実施形態によるピクセルアレイは、追加的な配線配置を最小化しながらも、正確なAF機能を提供することができる。
【0057】
一方、
図4~
図8で、第1AFピクセル(PX_AF1)及び第2AFピクセル(PX_AF2)は、第1方向(X方向)に沿って配置され、イメージセンサーは、第1方向の位相差を算出することと説明した。
但し、これは例示的なことであり、第1AFピクセル(PX_AF1)及び第2AFピクセル(PX_AF2)は、第2方向(Y方向)に沿って配置されることもでき、第2方向の位相差を算出することができる。
さらに、
図4~
図8で、ピクセルアレイ110Aの各ピクセルグループは、4つのピクセルを含むことと説明した。
但し、これは例示的なことであり、ピクセルアレイの構造及び配置は、多様に変形することができる。
以下では、ピクセルアレイの他の例をより詳細に説明する。
【0058】
図10は、本発明のまた他の実施形態によるピクセルアレイ110Bとロードライバー120の接続関係を示す図であり、
図11は、
図10の第1AFピクセルグループ(PG_AF1)の一例を示す回路図である。
図10のピクセルアレイ110B及び
図11の第1AFピクセルグループ(PG_AF1)は、
図4のピクセルアレイ110A及び
図6の第1AFピクセルグループ(PG_AF1)と類似である。
したがって、同一であるか、或いは類似の構成要素は、同一であるか、或いは同様の参照番号で表記され、重複する説明は、以下では省略する。
【0059】
図4のピクセルアレイ110Aの各ピクセルグループ及び各AFピクセルグループが第1及び第2方向に沿って配置された4つのピクセルを含むことに比べて、
図10のピクセルアレイ110Bの各ピクセルグループ及び各AFピクセルグループは、第1方向に沿って配置された2つのピクセルを含む。
したがって、
図10に示したように、複数のピクセルグループ(PG1~PG6)の各々には、2つのゲート伝送ラインが対応し、複数のAFピクセルグループ(PG_AF1、PG_AF2)の各々には、2つのゲート伝送ラインと1つのグラウンド制御ラインが対応する。
【0060】
図11を参照して、より詳細に説明すると、第1AFピクセルグループ(PG_AF1)は、フローティング拡散領域FDを共有するAF隣接ピクセル(PX_AFX)及び第1AFピクセル(PX_AF1)を含む。
AF隣接ピクセル(PX_AFX)に含まれるフォトダイオードPD1の一端は、グラウンド制御ラインGCLに接続され、ロードライバー120は、グラウンド制御ラインGCLを通じてグラウンドレベル又はハイレベルのグラウンド制御信号GSをフォトダイオードPD1に提供する。
したがって、AF隣接ピクセル(PX_AFX)で生成された電荷が第1AFピクセル(PX_AF1)で生成された電荷と混ざらずに分離することができ、結果的に正確なAF機能が提供される。
【0061】
図12及び
図13は、本発明のまた他の実施形態によるピクセルアレイ(110C、110D)とロードライバー120の接続関係を示す図である。
図12及び
図13のピクセルアレイ(110C、110D)は、
図4及び
図10のピクセルアレイ(110A、110B)と類似である。
したがって、同一であるか、或いは同様の構成要素は、同一であるか、或いは同様の参照番号で表記され、重複する説明は、以下では省略される。
【0062】
図12を参照すると、ピクセルアレイ110Cは、複数のピクセルグループ(PG1~PG3)及びAFピクセルグループ(PG_AF)を含み、複数のピクセルグループ(PG1~PG3)及びAFピクセルグループ(PG_AF)の各々は、8つのピクセルを含む。
平面から見た時、各ピクセルグループの左側の4つのピクセルは、1つのマイクロレンズMLを共有し、右側の4つのピクセルは、他の1つのマイクロレンズMLを共有する。
但し、これは例示的なことであり、8つのピクセルが1つのマイクロレンズMLを共有してもよい。
AFピクセルグループ(PG_AF)は、フローティング拡散領域を共有する1つのAFピクセルと7つのAF隣接ピクセルを含む。
7つのAF隣接ピクセルに含まれるフォトダイオード(PD1~PD7)の一端は、グラウンド制御ラインGCLに接続され、ロードライバー120は、グラウンド制御ラインGCLを通じてグラウンドレベル又はハイレベルのグラウンド制御信号GSを選択的に提供する。
【0063】
図13を参照すると、ピクセルアレイ110Dは、ピクセルグループPG及びAFピクセルグループ(PG_AF)を含み、ピクセルグループPG及びAFピクセルグループ(PG_AF)の各々は、16つのピクセルを含む。
平面から見た時、各ピクセルグループの4つのピクセルが1つのマイクロレンズMLを共有する。
但し、これは例示的なことであり、16つのピクセルが1つのマイクロレンズMLを共有してもよい。
AFピクセルグループ(PG_AF)は、フローティング拡散領域を共有する1つのAFピクセルと15個のAF隣接ピクセルを含む。
15個のAF隣接ピクセルに含まれるフォトダイオード(PD1~PD15)の一端は、グラウンド制御ラインGCLに接続され、ロードライバー120は、グラウンド制御ラインGCLを通じてグラウンドレベル又はハイレベルのグラウンド制御信号GSを選択的に提供する。
【0064】
以上で説明したように、本発明の実施形態によるAFグループに含まれるAFピクセル及びAF隣接ピクセルの数は、多様に具現することができる。
AF隣接ピクセルに含まれるフォトダイオードの一端にグラウンド制御ラインGCLを通じてグラウンドレベル又はハイレベルの電圧を選択的に提供することによって、本発明の実施形態によるピクセルアレイはAF隣接ピクセルで生成された電荷とAFピクセルで生成された電荷を互いに混ざらずに分離することができる。
【0065】
[全画素AFモードからスパースAFモードへの転換機能を支援するイメージセンサー]
図14は、本発明のまた他の実施形態によるピクセルアレイ110Eとロードライバー120の接続関係を示す図である。
説明の便宜上、
図14では1つのAFピクセルグループ当たり2つのAFピクセルを含むことと仮定する。
【0066】
図14を参照すると、ピクセルアレイ110Eは、複数のAFピクセルグループ(PG_AF1~PG_AF8)を含む。
即ち、
図4~
図13で説明したピクセルアレイ(110A~110D)が一般ピクセル間にAFピクセルが一部配置されることに比べて、
図14のピクセルアレイ110Eには複数のAFピクセルのみで構成される。
ピクセルアレイ110Eに配置されたピクセルが全てAFピクセルであるので、
図14のピクセルアレイ110Eは、全画素AFアレイ(All Pixel AF array)とも称される。
例えば、イメージセンサー100(
図1参照)のピクセルアレイ110(
図1参照)の一部領域が
図14のような全画素AFアレイで具現される。
【0067】
本実施形態において、イメージセンサー100は、動作モードに応じて全画素AFモード(All Pixel AF mode)からスパースAFモード(Sparse AF mode)に転換することができる。
ここで、全画素AFモードは、ピクセルアレイ110Eに含まれるAFピクセルの各々が位相信号を生成するモードを称する。
例えば、暗いところで撮影する等のように正確なAF機能が要求される場合に、全画素AFモードが実行される。
スパースAFモードは、ピクセルアレイ110Eに含まれるAFピクセルの中の選択された一部AFピクセルのみが位相信号を生成するモードを称する。
例えば、動画撮影のように速いAF機能が要求される場合に、スパースAFモードが実行される。
【0068】
グラウンド制御ラインGCLは、スパースモードで動作するAFピクセルと隣接するピクセルに接続される。
例えば、
図14に示したように、全画素AFモードでスパースAFモードに転換する時に、第5AFピクセルグループ(PG_AF5)及び第7AFピクセルグループ(PG_AF7)が選択されると仮定する。
この場合、スパースAFモード実行の時に、第5AFピクセルグループ(PG_AF5)の第1AFピクセル(PX_AF1)が選択されて第1位相信号を生成し、第7AFピクセルグループ(PG_AF7)の第2AFピクセル(PX_AF2)が選択されて第2位相信号を生成する。
グラウンド制御ラインGCLは、第1AF隣接ピクセル(PX_AFX1)のフォトダイオードPD1及び第2AF隣接ピクセル(PX_AFX2)のフォトダイオードPD2の一端に接続される。
スパースAFモード動作の時に、グラウンド制御ラインGCLを通じてハイレベルのグラウンド制御信号GSが第1AF隣接ピクセル(PX_AFX1)のフォトダイオードPD1及び第2AF隣接ピクセル(PX_AFX2)のフォトダイオードPD2の一端に提供される。
【0069】
図15は、
図14のピクセルアレイ110Eが全画素AFモードで動作する場合の一例を示すタイミング図である。
先ず、全画素AFモードで動作する間に、グラウンド制御ラインGCLを通じてグラウンドレベルGND又はローレベル(LOW)のグラウンド制御信号GSが提供される。
したがって、第1及び第2AF隣接ピクセル(PX_AFX1、PX_AFX2)のフォトダイオード(PD1、PD2)は、活性化され、フォトダイオード(PD1、PD2)の各々に電荷が蓄積される。
【0070】
T1時点で、複数のAFピクセルグループ(PG_AF1~PG_AF8)の各々に含まれる2つのAFピクセルの中の平面から見た時に左側に位置したAFピクセルの各々のフローティング拡散領域FDがリセットされる。
リセットされたフローティング拡散領域FDの各々の電圧レベルは、サンプリングされて、第1基準電圧(1st reference voltage)として使用される。
T2時点で、第1伝送ゲートラインTGL1を通じてハイレベルの第1伝送信号TS1が提供され、第3伝送ゲートラインTGL2を通じてハイレベルの第3伝送信号TS3が提供される。
したがって、各AFピクセルグループに含まれる2つのAFピクセルの中の平面から見た時に左側に位置したAFピクセルの伝送トランジスタがターンオンされ、各フォトダイオードPDに蓄積された電荷は対応するフローティング拡散領域FDに移動する。
【0071】
T3時点で、平面から見た時に左側に位置したAFピクセルの伝送トランジスタがターンオフされ、T4時点で、各フローティング拡散領域FDの電圧レベルがサンプリングされる。
サンプリングされたフローティング拡散領域FDの各々の電圧レベルは、第1信号電圧(1st signal voltage)として使用される。
各々の第1信号電圧をT1時点でサンプリングされた対応する第1基準電圧と比較することによって、左側に位置するAFピクセルに対する位相信号が生成される。
その後、T5時点で、複数のAFピクセルグループ(PG_AF1~PG_AF8)の各々に含まれる2つのAFピクセルの中の平面から見た時に右側に位置したAFピクセルの各々のフローティング拡散領域FDがリセットされる。
リセットされたフローティング拡散領域FDの各々の電圧レベルは、サンプリングされて、第2基準電圧(2nd reference voltage)として使用される。
【0072】
T6時点で、第2伝送ゲートラインTGR1を通じてハイレベルの第2伝送信号TS2が提供され、第4伝送ゲートラインTGR2を通じてハイレベルの第4伝送信号TS4が提供される。
したがって、各AFピクセルグループに含まれる2つのAFピクセルの中の平面から見た時に右側に位置したAFピクセルの伝送トランジスタがターンオンされ、各フォトダイオードPDに蓄積された電荷は対応するフローティング拡散領域FDに移動する。
T7時点で、平面から見た時に右側に位置したAFピクセルの伝送トランジスタがターンオフされ、T9時点で、各フローティング拡散領域FDの電圧レベルがサンプリングされる。
サンプリングされたフローティング拡散領域FDの各々の電圧レベルは、第2信号電圧(2nd signal voltage)として使用される。
各々の第2信号電圧をT5時点でサンプリングされた対応する第2基準電圧と比較することによって、右側に位置するAFピクセルに対する位相信号が生成される。
以上で説明したように、本発明の実施形態によるイメージセンサーは、全画素AFモードを支援することによって、正確なAF機能を提供することができる。
【0073】
図16は、
図14のピクセルアレイ110EがスパースAFモードに転換された場合の一例を示すタイミング図である。
説明の便宜上、スパースAFモードでは、第5AFピクセルグループ(PG_AF5)に含まれる第1AFピクセル(PX_AF1)が選択されて第1位相信号を生成し、第7AFピクセルグループ(PG_AF7)に含まれる第2AFピクセル(PX_AF2)が選択されて第2位相信号を生成すると仮定する。
【0074】
T1時点で、第1及び第2AFピクセル(PX_AF1、PX_AF2)の各フローティング拡散領域FDがリセットされる。
リセットされた第1AFピクセル(PX_AF1)のフローティング拡散領域FDの電圧レベルは、サンプリングされて第1基準電圧(1st reference voltage)として使用され、リセットされた第2AFピクセル(PX_AF2)のフローティング拡散領域FDの電圧レベルは、サンプリングされて第2基準電圧(2nd reference voltage)として使用される。
T2時点で、グラウンド制御ラインGCLを通じてハイレベルのグラウンド制御信号GSが第1AF隣接ピクセル(PX_AFX1)のフォトダイオードPD1及び第2AF隣接ピクセル(PX_AFX2)のフォトダイオードPD2に提供される。
したがって、第1及び第2AF隣接ピクセル(PX_AFX1、PX_AF2)のフォトダイオード(PD1、PD2)は、非活性化され、フォトダイオード(PD1、PD2)で生成された電荷は、ロードライバー120(
図1参照)の方向にドレーンされる。
【0075】
T3時点で、第3伝送ゲートラインTGL2を通じてハイレベルの第3伝送信号TS3が提供され、第4伝送ゲートラインTGR2を通じてハイレベルの第4伝送信号TS4が提供される。
したがって、第3伝送ゲートラインTGL2に接続される第1AF隣接ピクセル(PX_AFX1)の伝送トランジスタTXL1及び第2AFピクセル(PX_AF2)の伝送トランジスタTXL2が各々ターンオンされ、第4伝送ゲートラインTGR2に接続される第1AFピクセル(PX_AF1)の伝送トランジスタTXR1及び第2AF隣接ピクセル(PX_AFX2)の伝送トランジスタTXR2が各々ターンオンされる。
この場合、第1AF隣接ピクセル(PX_AFX1)の第1フォトダイオードPD1に電荷が蓄積されていないので、第3伝送信号TS3によって伝送トランジスタTXL1がターンオンされても第1AF隣接ピクセル(PX_AFX1)の第1フォトダイオードPD1からフローティング拡散領域FDに電荷が移動しない。
したがって、第1AFピクセル(PX_AFX1)のフォトダイオードで生成された電荷のみが第4伝送信号TS4によって伝送トランジスタTXR1がターンオンされることによって、フローティング拡散領域FDに移動するようになる。
【0076】
同様に、第2AF隣接ピクセル(PX_AFX2)の第2フォトダイオードPD2に電荷が蓄積されていないので、第4伝送信号TS4によって伝送トランジスタTXR2がターンオンされても第2AF隣接ピクセル(PX_AFX2)の第2フォトダイオードPD2からフローティング拡散領域FDに電荷が移動しない。
したがって、第2AFピクセル(PX_AF2)のフォトダイオードで生成された電荷のみが第3伝送信号TS3によって伝送トランジスタTXL2がターンオンされることによってフローティング拡散領域FDに移動するようになる。
【0077】
その後、T5時点で、グラウンドレベルの第3及び第4伝送信号(TS3、TS4)が提供される。
したがって、伝送トランジスタ(TXL1、TXR1、TXL2、TXR2)がターンオフされ、T6時点で、選択された第1AFピクセル(PX_AF1)のフローティング拡散領域及び選択された第2AFピクセル(PX_AF2)のフローティング拡散領域が各々サンプリングされる。
サンプリングされた第1AFピクセル(PX_AF1)のフローティング拡散領域の電圧レベルは、第1信号電圧(1st signal voltage)として使用され、サンプリングされた第2AFピクセル(PX_AF2)のフローティング拡散領域の電圧レベルは、第2信号電圧(2nd signal voltage)として使用される。
その後、第1信号電圧を第1基準電圧と比較することによって、第1位相信号が生成され、第2信号電圧を第2基準電圧と比較することによって、第2位相信号が生成される。
結果的に、第1方向(X方向)への位相差が算出される。
【0078】
以上で説明したように、本発明の実施形態によるイメージセンサーは、全画素AFモードからスパースAFモードに転換することができる。
特に、スパースAFモードを支援することによって、本発明の実施形態によるイメージセンサーは、速く位相差を算出することができる。
一方、説明の便宜上、
図14~
図15では、1つのAFピクセルグループ当たり2つのAFピクセルを含むことと仮定した。
但し、これは例示的なことであり、AFピクセルグループは、4つ、8つ、16つ等のAFピクセルを含むことができることが理解されるべきである。
【0079】
[デュアル変換利得モードを支援するAFピクセルグループ]
図17及び
図18は、ダイナミックレンジキャパシタを含む一般的なピクセルグループを利用してAF機能を実行する時の問題点を説明するための図である。
説明の便宜上、ピクセルグループPGは、1つのフローティング拡散領域を共有する4つのピクセルを含むと仮定する。
【0080】
図17を参照すると、ピクセルグループPGは、第1~第4ピクセル(PX1~PX4)を含む。
平面から見た時に、ピクセルグループPGの左側に配置されたピクセル(PX2、PX4)は、第1サブピクセルグループSPG1を構成し、右側に配置されたピクセル(PX1、PX3)は、第2サブピクセルグループSPG2を構成すると仮定する。
図18を参照すると、ピクセルグループPGは、ダイナミックレンジキャパシタCdrを含む。
ダイナミックキャパシタCdrは、高照度モードで、フォトダイオード(PD1~PD4)でオーバーフロー(over-flow)される多い量の電荷を収容するために具備される。
【0081】
より詳細に説明すると、高照度モードで、フォトダイオード(PD1~PD4)の各々の収容容量を超過する電荷が大量に生成される。
この場合、伝送トランジスタ(TX1~TX4)がターンオフされた状態でフォトダイオード(PD1~PD4)の電荷がフローティング拡散領域FDに伝達されるオーバーフロー現象が発生する可能性がある。
オーバーフローされた電荷を捨てずに集積するために、二重変換利得トランジスタDCGXがターンオンされる。
したがって、オーバーフローされた電荷は、ダイナミックレンジキャパシタCdrに格納される。
【0082】
この場合、第1サブピクセルグループSPG1に属するピクセル(PX2、PX4)からオーバーフローされた電荷と第2サブピクセルグループSPG2に属するピクセル(PX1、PX3)からオーバーフローされた電荷が互いに混合されてダイナミックレンジキャパシタCdrに格納される。
即ち、第1方向(X方向)に沿って右側に配置されたピクセル(PX2、PX4)から生成された電荷と左側に配置されたピクセル(PX1、PX3)から生成された電荷が互いに区分されなく、混合されるようになる。
したがって、ダイナミックレンジキャパシタを含む一般的なピクセルグループが位相信号を生成する用途として使用する場合に、正確なAF機能を提供できないという問題がある。
【0083】
図19は、本発明のまた他の実施形態によるワイドダイナミックレンジを支援するピクセルアレイ110Fとロードライバーの接続関係を示す図であり、
図20は、
図19のピクセルアレイ110Fの中の第1AFピクセルグループ(PG_AF1)とロードライバー120の接続関係をより詳細に示す図である。
図19のピクセルアレイ100Fとロードライバー120との間の接続関係は、
図4のピクセルアレイ100Aとロードライバー120との間の接続関係と類似である。
したがって、重複する説明は以下では省略する。
また、説明の便宜上、以下では、1つのピクセルグループ当たり4つのピクセルを含み、AFサブピクセル単位に位相信号を生成する例を説明する。
【0084】
図19を参照すると、ピクセルアレイ110Fは、第1~第6ピクセルグループ(PG1~PG6)と、第1及び第2AFピクセルグループ(PG_AF1、PG_AF2)を含む。
第1~第6ピクセルグループ(PG1~PG6)の各々は、第1方向(X方向)及び第2方向(Y方向)に沿って配置された4つのピクセルPXsを含み、4つのピクセルPXsは、1つのマイクロレンズMLを共有する。
第1~第6ピクセルグループ(PG1~PG6)の各々に含まれるピクセルは、対応する伝送ゲートライン(TGL11、TGR11、TGL12、TGR12、TGL21、TGR21、TGL22、TGR22)の中の対応するラインに接続される。
【0085】
これと同様に、第1及び第2AFピクセルグループ(PG_AF1、PG_AF2)の各々は、第1方向(X方向)及び第2方向(Y方向)に沿って配置された4つのピクセルを含み、4つのAFピクセルPXsは、1つのマイクロレンズMLを共有する。
第1及び第2AFピクセルグループ(PG_AF1、PG_AF2)の各々に含まれるピクセルは、伝送ゲートライン(TGL11、TGR11、TGL12、TGR12、TGL21、TGR21、TGL22、TGR22)の中の対応するラインに接続される。
第1及び第2AFピクセルグループ(PG_AF1、PG_AF2)の各々は、AFサブピクセルグループ(SPG_AF)及びAFサブ隣接ピクセルグループ(SPG_AFX)を含む。
AFサブ隣接ピクセルグループ(SPG_AFX)に含まれるピクセルは、グラウンド制御ラインGCLに接続される。
【0086】
図20を参照して、より詳細に説明すると、第1AFピクセルグループ(PG_AF1)は、第1AFサブピクセルグループ(SPG_AF1)及び第1AFサブ隣接ピクセルグループ(SPG_AFX1)を含む。
第1AFサブピクセルグループ(SPG_AF1)は、平面方向から見た時に右側に位置するピクセル(PX2、PX4)を含み、第1位相信号を生成するために使用される。
第1AFサブ隣接ピクセルグループ(SPG_AFX1)は、平面方向から見た時に左側に位置するピクセル(PX1、PX3)を含む。
第1AFサブ隣接ピクセルグループ(SPG_AFX1)に含まれるフォトダイオード(PD1、PD3)の一端は、グラウンド制御ラインGCLに接続され、グラウンドレベル又はハイレベルの電圧がグラウンド制御ラインGCLを通じて選択的に提供される。
【0087】
図21は、
図20の第1AFピクセルグループ(PG_AF1)の一例を示す回路図である。
図21の第1AFピクセルグループ(PG_AF1)の回路図は、
図6の第1AFピクセルグループの回路図と類似である。
したがって、簡易な説明のために、重複する説明は以下では省略する。
図21を参照すると、第1~第4ピクセル(PX1~PX4)は、1つのフローティング拡散領域FDを共有する。
【0088】
第2及び第4ピクセル(PX2、PX4)は、第1AFサブピクセルグループ(SPG_AF1)を構成し、第2及び第4ピクセル(PX2、PX4)に含まれるフォトダイオード(PD2、PD4)の一端は、グラウンドGNDに接続される。
第1及び第3ピクセル(PX1、PX3)は、第1AFサブ隣接ピクセルグループ(SPG_AFX1)を構成し、第1及び第3ピクセル(PX1、PX3)に含まれるフォトダイオード(PD1、PD3)の一端は、グラウンド制御ラインGCLに接続される。
ロードライバー120は、グラウンド制御ラインGCLを通じてグラウンドレベル又はハイレベルのグラウンド制御信号GSを第1AFサブ隣接ピクセルグループ(SPG_AFX1)に提供する。
【0089】
AF機能を実行する時に、より広いダイナミックレンジ(Wide Dynamic Range)を提供するために、
図21の第1AFピクセルグループ(PG_AF1)は、
図6の第1AFピクセルグループに比べてダイナミックレンジキャパシタCdr及び二重変換利得トランジスタDCGXをさらに含む。
ダイナミックレンジキャパシタCdrの一端は、リセットトランジスタRXと二重変換利得トランジスタDCGXとの間に接続される。
例えば、ダイナミックレンジキャパシタCdrの一端は、リセットトランジスタRXのソース(Source)又は二重変換利得トランジスタDCGXのドレイン(Drain)に接続され、そしてダイナミックレンジキャパシタCdrの他端は、電源電圧Vpix端子に接続される。
【0090】
ダイナミックレンジキャパシタCdrは、高照度モードでフォトダイオードからオーバーフローされる多い量の電荷を収容するために、DRAMのメモリ用キャパシタと同様のシリンダー形状で形成される。
高照度モードで、リセットトランジスタRXは、ターンオフされ、二重変換利得トランジスタDCGXは、ターンオンされる。
したがって、ダイナミックレンジキャパシタCdrは、フローティング拡散領域FDに接続され、電荷を収容することができる総容量がフローティング拡散領域トランジスタCfdとダイナミックレンジキャパシタCdrの容量の和で増加する。
したがって、高照度モードの時に、フォトダイオードからフローティング拡散領域FDにオーバーフローされた電荷がダイナミックレンジキャパシタCdrによって共有(Sharing)される。
即ち、高照度モードで、フォトダイオードからオーバーフローされる大量の電荷がダイナミックレンジキャパシタCdrによって捨てられずに集積される。
【0091】
また、高照度モードで、ロードライバー120は、第1AFサブ隣接ピクセル(SPG_AFX1)に含まれるフォトダイオード(PD1、PD3)の一端にハイレベルのグラウンド制御信号GSを提供する。
この場合、第1AFサブ隣接ピクセル(SPG_AFX1)に含まれるフォトダイオード(PD1、PD3)で生成された電荷は、ロードライバー120の方向にドレーンされる。
即ち、第1AFサブ隣接ピクセル(SPG_AFX1)に含まれるフォトダイオード(PD1、PD3)で生成された電荷がロードライバー120の方向にドレーンされるので、第1AFサブ隣接ピクセル(SPG_AFX1)ではオーバーフロー現象が発生しないようになる。
【0092】
したがって、高照度モードでオーバーフローされる電荷は、全て第1AFサブピクセルグループ(SPG_AF1)に含まれるフォトダイオード(PD2、PD4)で生成された電荷である。
結果的に、
図17及び
図18で説明した左側及び右側に配置されたフォトダイオードからオーバーフローされた電荷がダイナミックレンジキャパシタCdrで混ざる問題が解決される。
本発明の実施形態によるAFピクセルグループ(PG_AF1)は、高照度モードの時にオーバーフローされる電荷を捨てずに使用して低い電圧利得(Low Conversion Gain:LCG)のAF機能も提供することができる。
【0093】
一方、低照度モードでは、二重変換利得トランジスタDCGXがターンオフされる。
そうすると、ダイナミックレンジキャパシタCdrは、フローティング拡散領域FDと電気的に遮断される。
したがって、低照度モードの時にフォトダイオードで生成された電荷は、フローティング拡散領域FDのみに格納される。
フローティング拡散領域FDによって提供される容量に電荷が格納されるので、高い変換利得(High Conversion Gain、HCG)と低雑音特性が提供される。
【0094】
図22は、
図19~
図21の第1AFピクセルグループ(PG_AF1)の動作を説明するためのタイミング図であり、
図23は、オーバーフロー発生の時の第1AFピクセルグループ(PG_AF1)の動作を例示的に示す図である。
T1時点で、二重変換利得トランジスタDCGXとリセットトランジスタRXがターンオン状態である。
したがって、フローティング拡散領域トランジスタCfd及びダイナミックレンジキャパシタCdrに格納された電荷が電源電圧端Vpixにドレーンされ、フローティング拡散領域トランジスタCfd及びダイナミックレンジキャパシタCdrは、リセット(reset)される。
また、グラウンド制御ラインGCLを通じてハイレベルのグラウンド制御信号GSが提供される状態で、第1~第4伝送トランジスタ(TX1~TX4)もターンオンされる。
したがって、第1~第4フォトダイオード(PD1~PD4)もリセットされる。
【0095】
T2時点で、第1~第4伝送トランジスタ(TX1~TX4)がターンオフされる。
したがって、第1~第4フォトダイオード(PD1~PD4)は、電荷を生成し、蓄積を開始する。
T3時点で、リセットトランジスタRXがターンオフされる。
この時、二重変換利得トランジスタDCGXがターンオン状態であるので、フローティング拡散領域FDが収容することができる総容量は、フローティング拡散領域トランジスタCfdとダイナミックレンジキャパシタCdrの容量の和になる。
T4時点で、ハイレベルのグラウンド制御信号GSが提供される。
したがって、第1AFサブ隣接ピクセルグループ(SPG_AFX1)に含まれる第1及び第3フォトダイオード(PD1、PD3)が非活性化され、第1及び第3フォトダイオード(PD1、PD3)に蓄積された電荷は、ロードライバー120の方向にドレーンされる。
【0096】
T5時点で、例えば、高照度モードでのオーバーフローが発生する可能性がある。
この場合、第1AFサブ隣接ピクセルグループ(SPG_AFX1)に含まれる第1及び第3フォトダイオード(PD1、PD3)が非活性化状態であるので、
図23に示したように第2及び第4フォトダイオード(PD2、PD4)のみでオーバーフローが発生するようになる。
この場合、二重変換利得トランジスタDCGXがターンオン状態であるので、オーバーフローされた電荷は、ダイナミックレンジキャパシタCdrに格納される。
T6時点で、二重変換利得キャパシタDCGXがターンオフされ、ダイナミックレンジキャパシタCdrがフローティング拡散領域FDと電気的に遮断される。
したがって、フローティング拡散領域FDが収容することができる総容量は、フローティング拡散領域トランジスタCfdの容量になる。
【0097】
T7時点で、フローティング拡散領域FDの電圧レベルに対するサンプリング動作が実行される。
これは高い変換利得(HCG)モードでの基準電圧として使用される。
T8時点で、伝送トランジスタ(TX1~TX4)がターンオンされる。
この時、第1及び第3フォトダイオード(PD1、PD3)が非活性化状態であるので、第1AFサブピクセルグループ(SPG_AF1)に含まれる第2及び第4フォトダイオード(PD2、PD4)で生成された電荷のみがフローティング拡散領域FDに移動するようになる。
T9時点で、伝送トランジスタ(TX1~TX4)がターンオフされ、T10時点で、フローティング拡散領域FDの電圧レベルに対するサンプリング動作が実行される。
これは高い変換利得モード(HCG)での信号電圧として使用される。
したがって、T7時点で、サンプリングされた基準電圧とT9時点でサンプリングされた信号電圧を利用して、高い変換利得モード(HCG)での位相信号が生成される。
【0098】
T11時点で、二重変換利得トランジスタDCGXがターンオンされる。
したがって、ダイナミックレンジキャパシタCdrがフローティング拡散領域FDに電気的に接続される。
T12時点で、フローティング拡散領域FDに対するサンプリング動作が実行される。
これは低い変換利得(LCG)モードでの信号電圧として使用される。
T13時点で、リセットトランジスタRXがターンオンされる。
したがって、ダイナミックレンジキャパシタCdrとフローティング拡散領域トランジスタCfdがリセットされる。
T14時点で、リセットトランジスタがターンオフされ、T15時点で、フローティング拡散領域FDに対するサンプリング動作が実行される。
【0099】
フローティング拡散領域FDの総収容容量がダイナミックレンジキャパシタCdrとフローティング拡散領域トランジスタCfdに増加された状態であるので、サンプリングされたフローティング拡散領域FDの電圧レベルは、低い変換利得(LCG)モードでの基準電圧として使用される。
その後、T12時点での信号電圧とT15時点での基準電圧を利用して、低い変換利得モード(LCG)での位相信号が生成される。
以上で説明したように、本発明の実施形態によるイメージセンサーは、AF機能を実行する時にも低い変換利得モードと高い変換利得モードのデュアル変換利得機能を提供することができる。
したがって、本発明の実施形態によるイメージセンサーは、さらに正確なAF機能を提供することができる。
【0100】
図24は、本発明の一実施形態によるAFピクセルグループの垂直構造の概略構成の一例を示す断面図である。
例示的に、
図24では
図5の第1AFピクセルグループ(PG_AF1)の中の第1AFピクセル(PX_AF1)及び第3AF隣接ピクセル(PX_AFX3)に対する垂直構造を示している。
図24を参照すると、AFピクセルグループ(PG_AF)は、基板1101、フォトダイオード(PD3、PD4)、グラウンド領域(GR3、GR4)、フローティング拡散領域FD、深い素子分離部1110、伝送ゲート(TG3、TG4)、コンタクト(C1、C2、C3)、信号配線(L1、L2、L3)、ゲート絶縁膜1132、第1~第4層間絶縁膜(1131、1133、1135、1137)、カラーフィルター1121、光透過層1123、及びマイクロレンズMLを含む。
【0101】
基板1101は、互いに対向する第1面1101a及び第2面1101bを含む。
第1面1101aの上に、伝送ゲート(TG3、TG4)及び信号配線(L1~L3)が配置される。
第2面1101bの上に、カラーフィルター1121、光透過層1123、及びマイクロレンズML等が配置され、光は第2面1101bを通じて入射される。
例えば、第1面1101aは、前面であり、第2面1101bは、背面であり、AFピクセルグループ(PG_AF)を含むイメージセンサーは、基板1101の背面を通じて入射される入射光に応答して動作する背面受光方式のイメージセンサー(backside illuminated image sensor:BIS)である。
【0102】
フォトダイオード(PD3、PD4)は、基板1101の第1及び第2面(1101a、1101b)の全てに隣接するように配置され、入射光に基づいて光電変換を実行して電荷を発生する。
伝送ゲート(TG3、TG4)は、基板1101の第1面1101a上にゲート絶縁膜1132を介在して配置され、フォトダイオード(PD3、PD4)で生成された電荷をフローティング拡散領域FDに伝達する。
フローティング拡散領域FDは、基板1101の第1面1101aと隣接するように配置される。
フローティング拡散領域FDは、フォトダイオードによって共有され、例えば、第3フォトダイオードPD3及び第4フォトダイオードPD4の間に配置される。
フローティング拡散領域FDは、フォトダイオードの中の少なくとも1つのフォトダイオードから受信された電荷を蓄積し、フローティング拡散領域FDに伝達された電荷の電荷量に基づいて位相信号が生成される。
【0103】
深い素子分離部1101は、基板1101内に配置され、基板1101を貫通するように基板1101の第2面1101bから垂直方向に延長されてフォトダイオード(PD3、PD4)の各々を互いに分離させる。
深い素子分離部1101は、基板1101の第1面1101aとは直接接触しないことがあり得る。
深い素子分離部110は、相対的に深く形成されるDTI(Deep Trench Isolation)構造を有し、平面から見た時にメッシュ(mesh)構造を有する。
【0104】
複数の接地領域(GR3、GR4)は、基板1101内で第1面1101aに隣接するように配置される。
複数の接地領域(GR3、GR4)の中の第3接地領域GR3は、例えば、
図5の第3AF隣接ピクセル(PX_AFX3)に対応し、第3フォトダイオードPD3に隣接するように配置される。
第3接地領域GR3にはグラウンドレベル又はハイレベルのグラウンド制御信号GSが印加される。
複数の接地領域(GR3、GR4)の中の第4接地領域GR4は、例えば、
図5のAFピクセル(PX_AF)に対応し、第4フォトダイオードPD4に隣接するように配置される。
第4接地領域GR4にはグラウンド電圧が印加される。
【0105】
基板1101の第1面1101aは、第1層間絶縁膜1131で覆われる。
第1層間絶縁膜1131は、第1コンタクトC1で貫通される。
第1コンタクトC1は、フローティング拡散領域FDと接する。
第1層間絶縁膜1131上には第1コンタクトC1と接する第1信号配線L1が配置される。
第1層間絶縁膜1131と第1信号配線L1は、第2層間絶縁膜1133で覆われる。
第1及び第2層間絶縁膜(1131、1133)は、第2コンタクトC2で貫通される。
第2コンタクトC2は、第4接地領域GR4と接する。
第2層間絶縁膜1133上には第2コンタクトC2と接する第2信号配線L2が配置される。
したがって、第2信号配線L2及び第2コンタクトC2を通じて、第4グラウンド領域GR4にグラウンド電圧が提供される。
【0106】
第2層間絶縁膜1133と第2信号配線L2は、第3層間絶縁膜1135で覆われる。
第1~第3層間絶縁膜(1131、1133、1135)は、第3コンタクトC2で貫通される。
第3コンタクトC3は、第3接地領域GR3と接する。
第3層間絶縁膜1135上には第3コンタクトC3と接する第3信号配線L3が配置される。
第3信号配線L3は、例えば、
図5のグラウンド制御ラインGCLに対応する。
したがって、第3信号配線L3及び第3コンタクトC3を通じて、第3グラウンド領域GR3にグラウンドレベル又はハイレベルのグラウンド制御信号GSが提供される。
第3層間絶縁膜1137と第3信号配線L3は、パッシベーション膜1139で覆われる。
【0107】
一実施形態において、第2信号配線L2は、平面から見た時にメッシュ構造で形成される。
他の例として、第2信号配線L2は、メッシュ構造で形成されたグラウンドラインに接続される。
したがって、グラウンド電圧が安定的に第2信号配線L2を通じてグラウンド領域GR4に提供される。
一実施形態において、第3信号配線L3は、第2信号配線L2が異なる層に形成される。
第3信号配線L3は、一方向に延長されてロードライバー120(
図1参照)に接続される。
したがって、ロードライバー120は、動作モードに応じてグラウンドレベル又はハイレベルの電圧を選択的にAF隣接ピクセルに提供する。
【0108】
続いて、
図24を参照すると、基板1101の第2面1101b上にはカラーフィルター1121が配置される。
カラーフィルター1121は、例えば、レッドフィルター、グリーンフィルター、及びブルーフィルターの中のいずれか1つである。
但し、これは例示的なものであり、自動焦点機能を支援するAFピクセル(PX_AF)は、カラーフィルターを含まないこともあり得る。
カラーフィルター1121上には光透過層1123が配置され、光透過層1123上にはマイクロレンズMLが配置される。
マイクロレンズMLは、マイクロレンズMLに入射される入射光がフォトダイオード(PD3、PD4)に集光されるように入射光の経路を調節する。
【0109】
一方、図には示さなかったが、基板1101の第2面1101b上には遮光パターンが追加に配置され得る。
遮光パターンは、例えば、AF隣接ピクセルに対応する位置のみに配置され、AF隣接ピクセルに入射される光量がAFピクセルに入射される光量より少ないように調節する。
また、図には示さなかったが、ダイナミックレンジキャパシタCdrがさらに具備され得る。
例えば、ダイナミックレンジキャパシタCdrは、パッシベーション膜1139上に配置され、DRAMのメモリ用キャパシタの形状で形成される。
即ち、ダイナミックレンジキャパシタCdrは、少なくとも1つのシリンダー形状のキャパシタで形成され、したがってキャパシタ有効表面積が増加して大きい容量を有することができる。
一方、
図24で、第2信号配線L2と第3信号配線L3は、異なる層に形成されたものとして説明した。
但し、これは例示的なことであり、実施形態によって第2信号配線L2と第3信号配線L3は、同一の層に形成されてもよい。
【0110】
尚、本発明は、上述の実施形態に限られるものではない。本発明の技術的範囲から逸脱しない範囲内で多様に変更実施することが可能である。
【符号の説明】
【0111】
100 イメージセンサー
110 ピクセルアレイ
112 ピクセルグループ
114 AFピクセルグループ
120 ロードライバー
130 アナログ-デジタルコンバータ(ADC)
140 出力バッファ
150 タイミングコントローラ
1101 基板
1110 深い素子分離部
1121 カラーフィルター
1123 光透過層
1131、1133、1135、1137 (第1~第4)層間絶縁膜
1132 ゲート絶縁膜
C1~C3 (第1~第3)コンタクト
DX 駆動トランジスタ
FD フローティング拡散領域
GCL グラウンド制御ライン
GR3、GR4 (第3、第4)接地領域
GS グラウンド制御信号
L1~L3 (第1~第3)信号配線
ML マイクロレンズ
PD、PD1~PD4 (第1~第4)フォトダイオード
PG、PG1~PG6 (第1~第6)ピクセルグループ
PG_AF、PG_AF1、PG_AF2 (第1、第2)AFピクセルグループ
PX、PX1~PX4 (第1~第4)ピクセル
PX_AF、PX_AF1、PX_AF2 (第1、第2)AFピクセル
PX_AFX、PX_AFX1~PX_AFX3 (第1~第3)AF隣接ピクセル
RX リセットトランジスタ
SPG_AF、SPG_AF1 (第1)AFサブピクセルグループ
SPG_AFX、SPG_AFX1 (第1)AF隣接サブピクセルグループ
SX 選択トランジスタ
TG3、TG4 伝送ゲート
TX 伝送トランジスタ